8/24産経ニュース 野口 裕之『海賊退治に原潜を随伴する中国軍 山賊には重戦車軍団を充てる!』について

相変わらず、中国のあくどさが分かる記事です。世界覇権の野望を着々と進めています。口先では綺麗なことを言いながら、中国の属国にという野望を「衣の下の鎧」をちらつかせながら進めようとしています。でも、ミャンマーもスリランカもそれに気づいて中国とは距離を置くようになりました。

アメリカがリバランス政策とか言いながらアジア回帰に見えない所が問題です。中国の増長・傲慢はアメリカの軍事費削減とオバマの「世界の警察官はヤメタ」発言を見聞きしてからです。プーチンも然り。だからクリミアや東ウクライナを取りに行ったのです。オバマは史上最低の米国大統領として記憶されるでしょう。彼の言動により、侵略を事実上許してしまったのですから。オバマケアの成功など大したことはありません。米国内の問題ですから。

昨日はAIIBの記事を載せましたが、彼らに金融まで好き勝手やらせれば、軍事目的に使われることは必定です。寄港地にするために大きなポートやバースをAIIBの低利貸し付けでやらせ、その国の貿易も活性化すると言った触れこみで取り込み、属国化するつもりでしょう。

中国人は過去に拘る民族(=未来志向ではないが、未来の阿漕な掠奪については知恵が回る)で、鄭和(馬三保、1405~1433年7度にわたる大航海をし、アフリカまで行った。中国で馬姓は先祖は回教徒と聞いた覚えがあります)が回った国々も中国にひれ伏すべきと考えているのでは。

中国ほど人権・民族自決を蔑ろにしている国はありません。孫文の三民主義の「民族主義」ですら、滅満興漢の意味で、漢民族の政府樹立を目的としました。民族自決とは程遠い。だから今でもチベット、ウイグル、内蒙古の人々は悲惨な目に遭っています。邪悪な国・中国をのさばらせない為に①中国の経済崩壊②多国間よる封じ込めが必要です。日本人も中国との貿易が減る、株価がそれで下がる痛みを覚悟し、かつまた集団安保法制を早めに通して、中国の経済崩壊で国民の目を逸らすための戦争勃発に備えなければなりません。平和を愛する人々こそこの法案の大切さが分かるはずです。

記事

狡猾な帝国は海賊の悪用法をご存じだ。イングランドを治めたエリザベス1世(1533~1603年)は、海賊の頭目フランシス・ドレーク(154頃~96年) に出資して略奪行為を支援し、見返りに莫大な金銭を受け取り、大英帝国繁栄への道筋を敷いた。今なお、海賊は使い勝手がすこぶる良い。

◆実体は戦力投射演習

中国海軍はソマリア沖などで跋扈する海賊より商船を護る任務に、憑かれたように、参加各国中突出した積極性を見せる。南シナ海の係争海域で岩礁を埋め立て、東シナ海では日本領海を侵すなど、国際法を公然と破る中国が、海賊退治では国際社会との協調性を示す不可解。

案の定「水面下」でたくらんでいた。海賊退治には無用の長物・原子力潜水艦を随伴したのだ。海賊退治は隠れみので、実体は米軍に比肩する遠征軍創設に向け、実戦を意識した長期・遠方での戦力投射演習。

しかも 往復の航海中、インド洋での有事を想定し、宿敵のインド軍や米軍など敵性国軍を迎え撃つべく、潜水艦の待ち伏せ場所の探査まで行う。中国軍膨張を看過できぬ国はインド洋を表玄関とするインドや、航行の自由を国是とする米国に限らない。

エネルギーや食料の大動脈=インド洋で、航行の生殺与奪権を中国が握れば、日本や東南アジア諸国の生存に関わる。中国海軍はエネルギーや途上国の市場など、世界の富をあさりまくる「大海賊」の様相を呈している。

中国海軍は2008年12月~15年8月まで21次にわたり、延べ1万7000人の海軍将兵+1400人の海軍陸戦隊・特殊作戦部隊が800回以上の任務を遂行。13年12月 以降だけで、攻撃型原潜や通常型潜水艦、潜水艦救難艦が最低各1回随伴した。

海賊をにらむ商船護衛に潜水艦は原則必要ナシ。そもそも海賊の操る高速艇に比し、水上航行する潜水艦は遅い。新世代は甲板に大砲や機関銃は装備していな い。丸みを帯びる船体も、海賊船の拿捕に使う小型ボートの緊急発進を阻害する。

実は、オランダ海軍が10年と12年、海賊対処活動中のNATO(北大西洋条約機構)艦隊に通常型潜水艦を参加させている。潜水艦には、海賊根拠地の偵察や、 根拠地に対する特殊作戦部隊の潜入・急襲任務を支援する母艦としての役割も考えられる。

ただ、海賊の警戒網突破は潜水艦の隠密行動が不要なほど難度が低く、潜水艦投入は例外中の例外だ。

◆「親善」寄港も看板に偽り

国力や取り巻く情勢に見合う《軍備=能力》保有は独立国の権利だが、問題は《意図》。日米印や豪州、東南アジア諸国の多くは中国が邪悪な軍事拡大意図を隠していると警戒する。

中期的には、エネルギー・市場や台湾の支配を狙った南シナ海/東シナ海の覇権確保。長期的には政治・経済・安全保障上の「中華圏」に、米国を介入させない総合力の確立だろう。中華圏が膨張し続けるには南シナ海/東シナ海のみならず、さらに遠方=インド洋での覇権も必要となる。

覇権達成には、陸海空軍の統合運用を基盤としつつ、陸空軍兵力投射が難しい遠地における、海軍の長期作戦が不可欠。作戦成功には、武装水上艦/潜水艦/補給艦/艦載・艦上機の相互連携などがカギとなる。

当然ながら、純粋に国際の安定を目的に海賊対処に加わる国の海軍でも装備・作戦・補給・教育訓練といった各面での「戦訓」を得ようと総括を繰り返す。ただし「付加価値」追求には常識と節度が求められる。

「戦訓」を暴力的な覇権目的に悪用されては、東シナ海/南シナ海/インド洋をエネルギー・食料の生命線と位置付ける国々の生存は脅かされる。

中国が静粛性を向上した潜水艦の投入をインド側に通告しなかったケースでは、探知できなかった印国防省が衝撃を受けた-との情報も在り、生命線を分断される不吉な予兆は既に顕著だ。

「親善・補給・休養」目的の寄港でさえ看板に偽りが有る。一般的に「移動大使館」でもある海軍艦は陸空軍に比べ外交の一翼を担いやすいが、中国の軍事外交は生臭過ぎる。中国海軍は海賊対処活動を行っている7年近くの間に百数十回の外国寄港を果たした。多くはインド洋上か沿岸の国々で、その内ミャンマー▽イエ メン▽オマーン▽パキスタン▽スリランカ▽ケニア▽タンザニア▽モザンビーク▽セーシェル▽ジブチ…などで、中国企業が港湾・補給施設建設を終了か計画している。

◆モルディブが「周辺国」?

16世紀の海賊は港湾都市などを急襲して財宝を奪い、酒と女性に飽きれば次の獲物を目指した。ところが、現代の「海賊」はもっと獰猛で、相手国を骨抜きにして事実上乗っ取る。

中国海軍は海賊退治を名目に、乗っ取りの先兵として寄港。 本国が乗り出し次第に誼を深め、文化交流→経済支援・インフラ建設→貿易拡大→軍事交流や兵器供与→兵器輸出→労働者派遣→港湾・補給施設建設→軍事同盟締結→中国 船・国民保護名目で駐留軍派遣→中華街建設…と、受け入れ国の意向に関係なく、中華圏に呑み込んでいく。

欧州列強の苛烈な植民地政策に虐げられたアフリカ・アジアの人々に「遅れてきた帝国」の恐ろしさは自覚してもらわなければなるまい。

ハリウッド映画上はともかく、今どきの海賊は損得しか考えぬ。インド洋上のモルディブで14年12月、海水淡水化施設が火災に遭い断水に陥ったときのこと。

淡水化装置を有す中国潜水艦救難艦が対海賊任務を中断、来援したのは支援要請2 日後だった。大量の飲料水を積む空軍の大型輸送機や民間機も次々に到着。迅速な給水・資金支援に国際社会は目を疑った。

同時に、中国外務省報道官の「モルディブ国民の危機をわが身のことのように感じ(略)親・誠・恵・容という中国の外交政策 を明示した」とのコメントに、少なからず関係者は白けた。

インド国防関係者も、伝統的に担保してきたモルディブの安全保障を切り崩している、中国の野望を憂う。 借款+外務省庁舎・国立博物館建設などは全て、軍事協定締結と潜水艦基地建設を求める“中国の善意”だった。

中国外務省報道官は「中国と周辺諸国は運命共同体」だとも説明したが、小欄には「周辺諸国の運命は中国が握っている」と響く。はるか遠方のモルディブ が「周辺諸国」と認定するズレた感覚にも中華帝国の「鎧」を見る。

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