『新日鉄住金が敗訴、韓国で戦時中の徴用工裁判 日韓関係は「無法」状態に』(10/30日経ビジネスオンライン 鈴置高史)、『徴用工判決も、韓国で日本の国民感情を逆なでする行為が相次ぐ理由』(11/1ダイヤモンドオンライン 武藤正敏)について

10/31ZAKZAK<日本政府に“韓国疲れ”蔓延 外務省幹部「戦略的に無視していく」 徴用工判決問題>

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/181031/soc1810310012-n1.html

11/1ZAKZAK<「国家としての体をなしていない」徴用工判決で実質“日韓断交”も 政府高官「韓国は前近代的な情治国家」>

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/181101/soc1811010006-n1.html?ownedref=feature_not%20set_newsTop

ブログ「日本と韓国は敵か?味方か?」から11/1のブログ主の意見を2つ紹介します。

「これ、昨晩の質問ね。

『俺も日本を許せないのに、俺は賠償金貰えないのか?』という韓国人の問いは、たまに見る。

多くはないが、少なくもない。新日鉄の敗訴を受け、今後の三菱2審も敗訴すると思う。

この質問者も賠償されると聞いて、俺も貰える、貰いたいと思ったタイプ。

今後、この手の韓国人を騙す『あなたも憎い日本から賠償金を取って懲らしめよう』詐欺、韓国で流行ると思う。

前もあったんですよ。『親族に被害者いなくても賠償金貰えます。日本を訴えよう』って。

本気で言ってるのもあったし、詐欺のもあった。

賠償金に関しては韓国は相続できるとしてますからね、徴用工に子供3人孫6人いて亡くなったら、9人全員が『賠償金よこせ』と言い出す。

しかも慰安婦財団が『全員が納得しないと解決と認めない』と前例作ったから、200万人では終わらないでしょう。

韓国人のメンタルでは、万が一日本が支払ったとしても『2019年は子供だった。生まれてなかった。だが貰う権利がある。第5次賠償金支払いを求める』って後で言い出すでしょ。

最終的には、韓国人全員が言い出しますよ。

『韓国が植民地になったのは、俺が生まれる100年前だがプライドが傷ついた。賠償して謝罪しろ』って。

そんなの通らないと感じるのは、日本人だから。彼らには通用する。そういう国民性です。

本丸は三菱判決。新日鉄もニューヨーク市場で買った株式だから、韓国が差し押さえられるかは疑問。

アメリカに執行を求めても拒否される可能性は高い。

そうなると売り上げを押さえなくてはならず、労組のような人間に取り囲まれる事になる。

まぁ日韓関係は、経済に関してはほぼ終わると思いますね。」

「日本政府も対抗策を打つと思いますけど、対応策にも打ち方というものがあると思います。

安倍ちゃんや河野さんの『受け入れられない』という事は、別に牽制にもなってない事は判決で分かりますからね。

要は韓国に実害を与える手段と、心理的なインパクトですよ。

大使召還ったって、普通の韓国人に関係ないですからね。

一番は『韓国国内の日本企業に資本引き揚げ勧告』を出す事と思います。

今後、韓国政府による日本資本の差し押さえが実行できる目途が立ちましたからね。

次に、中間資材の輸出停止処置と、韓国製品に対する100パーの関税。完全な経済制裁としてね。

更に韓国人に対するビザ復活、更に竹島上陸経験のある韓国人の入国禁止(政治家含む)。

そして最後に韓国に対する技術提供・通貨スワップなどの無期限凍結。

この順が、韓国人に与える心理的なインパクトとして良いかと思います。

韓国は激怒するでしょうが、ならば韓国も同様の処置を日本に対して行えばいい。

殆どの日本人は、韓国が日本に制裁しても生活に影響は出ず、気が付かないままで終わるはず。

大使館は残して、韓国が日韓断交と言い出すのは待てばいい。こっちから言うべきじゃない。

なに、ほっておいても韓国はそのうち、北朝鮮とともに『独島防衛南北共同訓練』でも始めてくれますから。

大使召還なんて軽いジャブではなく、資本引き揚げと100パー関税と中間財の輸出停止という強烈なレバー打ちを最初に打つべき。

初手はインパクトの強いもので、韓国経済に直結するものでないと、韓国人の批判を韓国政府に向けられない。

試合は出だしで先手を打って、試合のペースを作り、心理的にプレッシャーを与えた方がいい。

韓国人の心理特性を考えると、基本『自分は悪くない』に帰結しますから、全部人のせい。

パク・クネの親中路線に『誇らしい、大当たり』と称賛していたのに、手のひら返したように、今は『ムン・ジェイン誇らしい』と言ってても、実害が出れば『ムン・ジェインが考えなしにやったから、ムン・ジェインの責任、私たちは悪くない』と手のひら返す。

ムン・ジェインの狙い自体は、日韓の離間・米韓の離間ですから、それと同時に韓国人だけが理解できるレベルの方法で、韓国の反日を煽るように仕向ける。

来年夏の安倍総理の靖国訪問とかね。中国も不快と言っても、元安で外貨失いつつある中で小泉政権時のような反日暴動は起こしづらく、起こされても日本として損はない。

北朝鮮の非核化問題で、対立してますからね。

韓国に対しての判決への制裁も、非核化の国際合意に違反してるからと転嫁してもいい。

とにかく韓国経済に実害を与え、インパクトの強いものを最初に放つべき。

どの道、最高裁が判例作った以上、これは覆らない訳ですから、これを口実として韓国からの総撤退と、韓国との断交ではなく経済的な断絶までのきっかけとすればいい。

それで韓国が開き直って反日暴動や、対馬に対する軍事的圧力を見せてきたら、初めて日本側から日韓断交を口に出せるようになる。

まずボディ打ちで弱らせて、相手が窮して反則を使って来たら、これ幸いと無効試合にして絶縁すればいいと思いますよ。」

http://blog.livedoor.jp/japan_and_korea/

昨日、ブログ「日本と韓国は敵か?味方か?」を引用させて戴き、官邸と自民党にコメントを送りました。やはり、庶民目線で長く韓国を見て来た人の話は説得力があります。(ご本人の了解は取らずに送っていますが)

「韓国の新日鉄の強制徴用問題に対する最高裁判決への対応について

韓国の新日鉄の強制徴用問題に対する最高裁判決が出ましたが、それに対し日本としてどういう手を打つのが良いのか、ブログ「日本と韓国は敵か?味方か?」のブログ主の考えに賛同しておりますのでそれを紹介します。是非実行して戴きたい。先ず、大使召還は生ぬるいし、韓国人全体に痛みを感じさせないと駄目です。

1.『韓国国内の日本企業に資本引き揚げ勧告』を出す。

2.中間資材の輸出停止処置と、韓国製品に対する100パーセントの関税。

3.韓国人に対するビザ復活、更に竹島上陸経験のある韓国人の入国禁止(政治家含む)。

4.韓国に対する技術提供・通貨スワップなどの無期限凍結。

これを順繰りに発動していく。

なお、ブログ「日本と韓国は敵か?味方か?」のURLは http://blog.livedoor.jp/japan_and_korea/

です」と。

韓国民は蛮族で近代法の原理が分かっていません。事後法の禁止とか、除斥期間や消滅時効の概念、条約遵守義務(こんなのは法律以前の問題で、約束をまもるかどうかという所。日本は不平等条約改正に57年もかけて是正しました)が理解できない民族です。

日本が韓国統合後にしてやった近代化のプロセスを逆恨みし、いつまでも悪態をつき続ける忘恩の徒ですから、畜生にも劣るとしか言いようがありません。

ロウソクデモで民主的に選ばれた代表を政権の座から引き摺り下ろし、得意になっているのですから。これは血を流さない革命でしょう。普通ならクーデターが起きる筈ですが、国民情緒に汚染された軍も当てになりません。自衛艦の旭日旗問題でも韓国海軍は掲揚を認めないとしました。如何に大統領府が言って来ても断れたはずです。彼らも世論を気にしているのでしょう。所詮は反日国家の軍隊です。

韓国には中国がしているのと同様、厳しい調教が必要です。体で痛みを感じさせないと理解できない蛮族です。政府は国際司法裁判所に提訴したとしても、韓国政府が裁判に同意しないでしょう。それでは駄目で、二の矢、三の矢、次々と繰り出す手を今から用意しておかないと。ブログ「日本と韓国は敵か?味方か?」のように打つ手を前もって決めておいてほしい。外務省の言う「戦略的無視」は「放置国家」になるという事です。真の「法治国家」になるためには、法(約束)を破ったものにはペナルテイが課せられて当然でしょう。外務省は幣原以降軟弱外交ばかり。真面な人材育成できるような仕組みを考えてほしい。

まあ、今の段階では中国も韓国に味方する訳にも行かないでしょう。THAADの件だけでなく、日中首脳会談をしたばかりで、「競争から協調」と確認しましたので。米中貿易戦争の真っただ中にあって、朝鮮半島にかまけている暇はありません。

鈴置記事

仁川市に建てられた日本植民地時代に徴用された朝鮮人労働者を称える像。2017年8月12日撮影(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

前回から読む)

10月30日、韓国の大法院(最高裁判所)は新日鉄住金に戦時中の韓国人徴用工4人に対する賠償金を支払うよう言い渡した。国交正常化の際の基本的な合意を覆すもので、日韓関係は「無法」状態に突入した。

日本は国際司法裁判所に提訴も

韓国・最高裁は新日鉄住金に対し、元・徴用工に1人当たり1億ウォン(約990万円)を支払うよう命じた。

原告側弁護士は資産差し押さえに動くと見られるが、新日鉄住金の韓国内での資産では不足する可能性が高い。そこで日本などで差し押さえを提訴する模様だ。

この判決の及ぼす影響は極めて大きい。新日鉄住金以外にも三菱重工、不二越、横浜ゴムなどの日本企業を1000人近い元・徴用工が訴えている(日経「賠償なら日韓企業のビジネスに影響も 徴用工裁判」参照)。それらの裁判でも日本企業が敗訴する可能性が高まった。

外交的な衝撃も計り知れない。この判決は1965年の国交正常化にあたり、日韓基本条約とともに結んだ日韓請求権協定を完全に踏みにじった。

日本政府は今回の判決を国際司法裁判所(ICJ)に提訴する方向だ。一方、韓国では正常化交渉が不平等な状況下での間違った交渉だったとの見方が増えており、これを機に日韓基本条約そのものを破棄せよとの声が出よう。

請求権協定を踏みにじった

日韓請求権協定では日本が韓国に有償・無償合わせて5億ドルの経済支援を与える見返りに「両締結国及びその国民の間の請求権に関する問題が(中略)完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する」と明記した。

そのうえ「締結国及びその国民の(中略)すべての請求権であって、同日(署名日)以前に生じた事由に基づくものに関しては、いかなる主張もできないものとする」と念を押してある。

当時の外務省幹部によると当初、日本側は個人に対する賠償方式を提案した。だが開発資金への転用を狙った韓国側が、政府が一括して受け取りたいと希望。

日本は韓国の事情を汲んで受け入れたが、韓国の個人が「自分は貰っていない」と蒸し返すことが十分に考えられたため、個人の請求権は消滅すると明記した。

このため韓国の官民委員会も2005年8月、「徴用工問題で日本企業に賠償を求めるのは困難である」との見解を表明。だが、2012年5月に韓国最高裁が三菱重工と新日鉄が被告の上告審で「個人の請求権は消滅していない」と判断した。

2013年7月には、この判断を受けた差し戻し審でソウル高裁が新日鉄に、釜山高裁が三菱重工にそれぞれ賠償命令を出した。10月30日の最高裁判決は新日鉄の上告を受けたものだ。

約束を破ってこそ「日本より上」

最高裁での審理は2018年8月まで約5年間止まっていた。日韓関係の悪化を懸念する朴槿恵(パク・クネ)政権の意向を受けたとされる。

風向きが変わったのは、2017年5月に左派の文在寅(ムン・ジェイン)政権がスタートしてからだ。前政権の積弊追及運動の中で、審理遅延も問題となり、2018年8月に最高裁は審理を再開した。

10月27日には審理遅延の犯人として、最高裁の付属機関、法院行政庁の判事・林鍾憲(イム・ジョンホン)前次長が逮捕されている。

この意味では今回の判決も左派政権ならではのものに見える。しかし、ソウル高裁などが日本企業に賠償命令を出したのは保守の朴槿恵政権下の出来事だった。

21世紀に入る頃から韓国では「日本を超えた」との意識が高まった(『米韓同盟消滅』第3章「中二病にかかった韓国人」参照)。

自分たちに力がない時に結んだ日韓国交正常化に関する合意を踏みにじって見せる――。これこそが保守、左派を問わず韓国人の夢である。韓国では「約束を破ってこそ強者」との意識が根強い。

始まった資本逃避

もっとも韓国人の自画像のように、韓国が強者かは疑わしい。韓国の株式指数、KOSPI(韓国総合株価指数)は年初来、20%も下がっている。10月29日には心理的抵抗線とされる2000ポイントを割り込んだ。22か月ぶりのことだ。

世界的な株安だけが原因ではない。中央日報は「韓国株価、10月は世界最大の下落・・・アルゼンチンより大きく」(10月29日、日本語版)で以下のように分析した。なお、翻訳の誤りは韓国語版を基に修正した。

・10月26日のKOSDAQは663.07で取引を終え、先月の最終営業日だった9月28日の終値(822.27)に比べ19.36%も下落した。同じ期間、世界の主要指数のうち最高の下落率だ。
・KOSPIも同じ期間に13.48%下落し、台湾加権指数(-13.78%)に続く世界3番目の下落率となった。
・米国・中国株式市場が少しでも下がれば急落し、これら株式市場が反騰してもそれほど上昇しない。 外国人の売りに歯止めがかからないのが一次的な原因だ。
・外国人は10月に入って26日までに4兆5012億ウォン(約4500億円)の記録的な売り越しとなっている。3年前の2015年8月(4兆2950億ウォン)以来最も大きい。

ホットマネーが韓国から逃げ出すのは当然だ。米国の利上げに伴い、米韓の金利差は開くばかり。韓国は利上げしようにも、景気と家計負債の悪化懸念から動きにくい。

中長期的には、少子高齢化による成長力の減退が次第に明確になった。そのうえ政治的にも米国と関係が極度に悪化した(「北朝鮮と心中する韓国」参照)。

米国は韓国の反米政権に対しては必ずと言っていいほど、金融を使って「お仕置き」してきた。米国の格付け会社が韓国の評価を下げるだけで、左派政権は動きが取れなくなった(『米韓同盟消滅』第2章第4節「『韓国の裏切り』に警告し続けた米国」参照)。

スワップを蹴り飛ばした韓国

資本逃避への特効薬は通貨スワップ協定の締結だ。10月22日、韓国銀行の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁が日本との通貨スワップ締結に言及した。

中央日報の「韓銀総裁『日本との通貨スワップ、いくらでも再開できる・・・条件はまだ整わず』」(10月23日、日本語版)によると国会の国政監査の席で以下のように語った。

・韓米・韓日通貨スワップがあれば外国為替の健全性の次元で良い装置となる。米国の場合、基軸通貨国以外の国と通貨スワップを締結していないため難しい。が、日本の場合いくらでも再開できる可能性があるが、まだ条件は整っていない。

日韓関係が悪いため、スワップは結んで貰えないと告白したのだ。そのうえ10月30日の最高裁判決。市場は「日韓スワップの可能性はゼロ」と踏んだだろう。

現在、韓国が結んでいる通貨スワップでは急激な資本逃避に対応できるか、市場は疑っている。すぐに米ドルに替えられる、国際通貨建ては豪州とスイスとのスワップぐらい。それも合わせて170億ドル前後に過ぎない。

中国とのスワップは500億ドル強相当であるものの、2017年10月10日に協定が切れている。韓国銀行は「延長した」と口頭で発表したが、中国の金融当局は「韓国側に聞け」と言うだけで、延長に関し肯定も否定もしていない。

韓国が米国のTHAAD(=サード、地上配備型ミサイル迎撃システム)の配備を容認するなど中国に逆らったため「お仕置き」していると見られる。

仮に中国が突然に広い心を持ったとしても、韓国とのスワップに応じられるかは怪しい。中国自体が資本逃避に直面しているからだ。中韓スワップは人民元と韓国ウォンを交換する。発動すれば、大量の人民元売りが一気に発生してしまう。

通貨スワップという傘がもっとも必要な時に、韓国は日本の傘を蹴り飛ばしてみせたのだ。

韓国の通貨スワップ(2018年10月29日現在)

相手国 規模 締結・延長日 満期日
中国 3600億元/64兆ウォン(約518億ドル)終了→再開? 2014年
10月11日
2017年
10月10日
豪州 100億豪ドル/9兆ウォン(約71億ドル) 2017年
2月8日
2020年
2月7日
インドネシア 115兆ルピア/10.7兆ウォン(約76億ドル) 2017年
3月6日
2020年
3月5日
マレーシア 150億リンギット/5兆ウォン(約36億ドル) 2017年
1月25日
2020年
1月24日
スイス 100億スイスフラン/11.2兆億ウォン(約100億ドル) 2018年
2月20日
2021年
2月19日
CMI<注1> 384億ドル 2014年
7月17日
カナダ<注2><注3> 定めず。通貨はカナダドルとウォン 2017年
11月15日
定めず

<注1>CMI(チェンマイ・イニシアティブ)は多国間スワップ。IMF融資とリンクしない場合は30%まで。

<注2>カナダと結んだのは「為替スワップ(bilateral liquidity swap)」で市中銀行に外貨を貸すのが目的。中央銀行に対し市場介入用の外貨を貸す「通貨スワップ(bilateral swap)」ではない。

<注3>カナダとは「規模も満期日も定めない常設協定」と韓銀は発表。英文の発表文では、発動は「市場の状況が許せば」「必要に応じて」としているところから、規模などはその都度協議して決めるものと見られる。

<注4>カッコ内は最近の為替レートによる米ドル換算額
資料:韓国各紙

(次回に続く)

武藤記事

韓国の最高裁で元徴用工4人に計4000万円の支払い命じる判決

10月30日、第2次世界大戦中に強制労働をさせられたとして韓国人4人が新日鉄住金(旧新日本製鉄)を相手取り、損害賠償を求めた訴訟の差し戻し上告審で、韓国の最高裁に当たる大法院は、同社の上告を退ける判決を言い渡した。これにより、4人に合わせて4億ウォン(約4000万円)の支払いを命じたソウル高裁の判決が確定した。

日本政府は、元徴用工への請求権問題は1965年の日韓請求権協定で解決済みとの立場で、同社も同様の主張をしたが、認められなかった形だ。

元徴用工やその遺族は、2005年に旧新日鉄を相手取りソウル中央地裁に提訴した。しかし当時の盧武鉉政権が、日韓請求権協定や関連の外交文書を検証した結果、個人が企業に賠償を求めるのは事実上困難との見解を表明。1、2審は原告が敗訴した。

しかし大法院は、韓国政府には賠償請求権はないものの「個人請求権は消滅していない」との判断を示し、審理をソウル高裁に差し戻した。これを受け同高裁は2013年、計4億ウォンの賠償を命じた。

だが、大法院は控訴審判決が出てから5年以上、判断を保留してきた。背景には、後述するが、韓国政府が日本政府同様、日韓請求権協定によって両国民の間の請求権は「完全かつ最終的に解決」したとの解釈を示してきたことがある。

ところが最近、大法院の担当次長が判決を遅らせたとして逮捕された。これは、文在寅政権として「早く判決を出すように」との意思表示であり、今回の判決も文政権の意向に沿ったものと見ることができる。

個人補償は韓国政府が拒んできた経緯 判決を受けて訴訟乱発の恐れ

そもそも65年の日韓国交正常化交渉の過程において、日本政府は個人補償も検討したが、当時の朴正熙政権が一括して韓国政府との間で解決するように求め、無償3億ドル、有償2億ドルで決着した経緯がある。

盧武鉉政権も2005年に、日本による無償3億ドル協力には「強制動員被害補償の問題解決という性格の資金が包括的に勘案されている」として、責任は韓国政府が持つべきだとの認識を示している。文大統領は、このときの高官だった。しかし、文大統領は昨年の光復節直後の記者会見で、「個人請求権は消滅しない」「司法判断を尊重する」と述べた。

韓国政府が、長年にわたり「個人の請求権は消滅した」との立場を取っていたのだから、外交交渉の経緯を最高裁に説明、説得するのが行政府の責任ではないか。文大統領が国内的に歴史の見直しに力を入れるとするのは構わないが、外交的には相手方の強い反発を理解すべきで、日本の反応を過小評価したとしか思えない。

今回の判決を受け、これから各地で訴訟が活発化することが予想される。既に70社を相手取り、15件の裁判が進行中であり、約1000人が原告となっている。そして、“訴訟予備軍”も20万人以上いるといわれる。この全員が日本企業に1000万円を求めたら、その総額は2兆円に上る。新日鉄住金が賠償を支払わない場合、原告の弁護士は差し押さえを求めることを検討中ともいわれ、そうなれば日韓経済関係には甚大な影響を与える。

しかし、より根本的な問題として、日韓政府間合意から50年以上経った今、政権が変わったからといって一方的に約束を反故にされては、安定した国家関係は望めない。韓国政府は裁判所の意向と言うのだろうが、これまでの韓国政府は合意内容を擁護してきたし、これは韓国政府の責任であると言ってきた。

日韓請求権協定で相互に争いがある場合には紛争解決の手続きが決められており、まず2国間協議、それで解決しない場合には第三国の委員を加えた仲裁委員会での話し合いを求めることができることになっている。韓国の裁判所もこうした手続きを尊重し、一方的に判断するのではなく、こうした国際的なルールに従って解決するよう勧告するのが妥当ではないか。

文大統領は昨年、大統領就任後の光復節(終戦記念日)演説で、「過去の歴史が未来志向的な発展の足を引っ張るのは好ましくない」と述べていたが、この発言は何だったのかと疑いたくなる。

今の韓国政府内には、日韓関係について造詣の深い人はほとんどいない。李洛淵(イ・ナギョン)国務総理は東亜日報の東京支局長を務めており、韓日議員連盟の野党側の責任者をしていた人物。だが、そもそも外交にはあまり縁のない職責であり、彼をサポートする人間が政府内にいないとなれば影響力はないと考えていい。韓国外交部において日本通は常に要職にいたが、今は日本擁護をすると排斥される恐れがあり、勇気を持って発言できる人はいない。こうしたことも影響したのではないだろうか。

文政権になってから相次ぐ日本の国民感情を逆なでする行為

文政権は、日本の国民感情を逆なでするような行為を繰り返してきた。

例えば、慰安婦問題に関する日韓合意に基づいて設立された慰安婦財団の解体の示唆を始め、日本の海上自衛隊による旭日旗掲揚の自粛要請、そして国会教育委員会の超党派議員による竹島上陸などである。

そうした流れの中、今回の判決が出たことにより、歴代政権下で日本に対して取り上げてきた歴史問題をほぼ網羅することになった。しかも、文大統領の訪日も先延ばしにされており、日本との関係を重視しているようには見えない。

このうち、まずは慰安婦財団の解体示唆について見ていこう。

文大統領は、常に元慰安婦に寄り添ってきた。ただ、文大統領が言っている「当事者の意思が反映されておらず、真の解決にならない」という理屈には納得がいかない。アジア女性基金が運用されていた際、韓国内で批判があったのは、元慰安婦に支給される見舞金が、日本政府からの直接の資金ではなく国民募金によるもので、これでは日本政府の責任を認めたことにならないという点だった。

しかし、今回の財団への拠出は、全て日本政府の財政から支出されたものだ。しかも、「被害者の名誉・尊厳回復への努力、自発的な真の謝罪を要求する」という点に関しては、アジア女性基金の際にすでに反省と謝罪を記した総理の書簡を添付している。

文大統領の主張が妥当性を欠くのは、朴槿恵政権当時の財団理事長が全ての元慰安婦の下を訪れて説得に努めた結果、7割の元慰安婦が納得していたということだ。要するに、反対しているのは文大統領に近い慰安婦財団に属する元慰安婦などであり、この人々は自分たちの主張が120%満足されなければ納得しないことである。

もっと言えば、日本と対立していることに“存在意義”を感じている人々だ。文大統領は、こうした元慰安婦団体と手を組んでいるのだ。仮にそういう人々が反対しても、大多数の元慰安婦が納得していれば、この日韓合意は十分正当性があるものといえるにもかかわらずだ。

慰安婦財団の解体は、日韓の政府合意の根幹をなすもの。韓国政府は、公式合意があったことは否定できず再交渉は求めないとしているが、日本政府として当然のことながら、再交渉する気など毛頭ないだろう。

慰安婦合意を事実上反故にするこの措置は、徴用工の扱いと同じで政府間の合意を一方的に放棄するに等しい。

海上自衛隊による旭日旗掲揚の自粛要請

続いて、韓国済州島で行われた国際観艦式に、日本の海上自衛隊の艦船が参加するに当たり、旭日旗掲揚の自粛を求められた問題。海軍の艦船が海軍旗を掲揚して航行するのは国際慣例になっているにもかかわらずだ。

旭日旗については、1998年と2008年の観艦式の際には掲揚して参加している。それ以降、旭日旗に対する韓国の国内世論が敏感になっている点はあろうが、韓国政府としては国際慣例に則るものであることを指摘し、国内世論を静めるのが筋だろう。ちなみに韓国も李舜臣将軍が使った亀甲の旗を掲げたようだ。李舜臣は豊臣秀吉の水軍を破った英雄であり、韓国の誇り。こうした韓国の行動は、日本に対する当てつけだといえる。

日本だけに国際慣例は適用されないのか。旭日旗は、日本の法律で掲揚が義務づけられているものだ。これを拒否されると、北朝鮮の核問題でより日米韓の協力を深めなければならないときに、日本は韓国との安保協力がやりにくくなる。韓国の海軍は日本との防衛協力に前向きだが、韓国の大統領府が足を引っ張っている形だ。

今回、韓国は全ての参加国に対し、自国と韓国の国旗の両方を掲揚するように求めたもようだが、多くの国は海軍旗も合わせて掲揚して参加した。これは韓国の対応が、国際慣例に反するものであることへの抗議とも考えられよう。

そして、韓国国会教育委員会の竹島上陸訪問。韓国では、日韓に歴史問題が持ち上がると、必ずといっていいほど竹島を訪問する政治家などが現れる。慰安婦問題で窮地に陥っていた李明博元大統領が竹島に上陸したのがそのいい例だ。

今回も、一連の問題が持ち上がったタイミングで、国会教育委員会の超党派議員団が竹島に上陸している。ポイントは教育委員会の議員だったという点で、韓国の若者に竹島に関する教育をより徹底しようという意図が垣間見えるのがより深刻だ。

韓国は、日本と交渉する際、世論を刺激して世論を味方につけて交渉するが、今回も同じ構図といえる。竹島問題は、これまでもたびたび日韓関係悪化のきっかけを作ってきたが、こうした傾向は今後も続くだろう。

「日韓パートナーシップ宣言」20周年は日韓の困難な時代の始まりか

今年は、日韓の友好促進と協力拡大をうたった小渕恵三・金大中両首脳による「日韓パートナーシップ宣言」の20周年。これを機に、改めて日韓関係の促進ムードを盛り上げようというタイミングだった。

この宣言の趣旨は、日本が文書で謝罪と反省を述べる代わりに、韓国政府はこれ以上、歴史問題を提起しないようにしようというもの。韓国政府としても勇気のいる決断だったが、宣言できたのは、日本が戦後、多大な努力を重ねて民主国家になったことを韓国側が認めたということが前提にある。

日本人にとって、日本が民主国家であるというのは当たり前のこと。だが、韓国人はそう捉えていない。日本には、折に触れ軍国主義の亡霊が現れるかのように言われているからだ。そうした誤解を晴らし、当たり前の事実を素直に受け入れることが日韓関係ではいかに重要かが分かる。

韓国の国益を考えれば、日本との関係を強化することが望ましいはずだ。文大統領が「過去の問題が未来志向的な日韓関係の足を引っ張るのは望ましくない」と述べたのは、まさに的を射た発言だ。また、日本にとっても韓国との関係は国際政治上も、安全保障上も、切っても切れない関係だ。さらに、経済や文化の面においても関係の強化に多くのメリットがある。

日韓両国は今一度、小渕・金大中の日韓パートナーシップ宣言の精神に立ち返るべきではないだろうか。そのためにも韓国には、安定した日韓関係の構築に何が必要なのかいま一度考えてもらいたい。

民間レベルでは順調に発展 戦後の日本の協力に関する教育必要

日韓関係は、民間レベルでは順調に発展している。昨年、韓国から日本を訪問した人は700万人を超え、1位の中国に迫る勢いだ。日本から韓国への訪問客も、ピョンチャンオリンピック以降回復の兆しを見せている。また韓国では、日本の小説は常にランキング上位に登場しているし、日本食もブームだ。こうしたことにより、日本を知る韓国人は増加しており、日本の本当の姿を伝える環境は整っている。

しかし韓国には、あえて歴史問題や政治関係を取り上げ批判する人が一部にいる。しかも、そうした人々の声は大きい。それに反対すれば親日と批判されるため、声を潜める傾向にある。したがって、反日が主流かのような印象を与えてしまう。

そうした声を抑え、正しく日本の姿を伝えるには、韓国政府、特に文大統領のリーダーシップが不可欠である。文政権にこうした能力が欠けていることが、日韓関係に暗い影を落とす結果になっているのだ。

日本は、戦後の韓国の復興のため誠意をもって協力してきた。だが、韓国ではそうした事実はほとんど語られていない。むしろ意識的に隠ぺいされてきた。筆者は韓国に感謝してほしいから言うのではない。戦後の日本の協力を理解すれば、韓国は日本と関係について直視できるようになると思うから言っているのだ。韓国の人々は、戦後の日本の協力の歴史について、もっと学んでほしいと思う。

(元・在韓国特命全権大使 武藤正敏)

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