『吠えまくっていた「戦狼外交」報道官、謎の左遷から見えてくる中国の一大変化 苦境にあえぎ国際社会との協調へ軌道修正か』(1/12JBプレス 福島香織)について

1/12The Gateway Pundit<Trump and Edward Snowden Raise Interesting Question Regarding Timing of the Biden Classified Documents Scandal>

司法省もFBIと同じく選挙に介入=「政府機関の兵器化」をしたということ。トランプが政権を取ればスノーデンは恩赦されるかも。

https://www.thegatewaypundit.com/2023/01/trump-edward-snowden-raise-interesting-question-regarding-timing-biden-doc-scandal/

1/12The Gateway Pundit<BREAKING: Merrick Garland Appoints Robert Hur as Special Counsel to Investigate Joe Biden’s Handling of Classified Documents>

バイデンに特別検察官を慌てて任命なんて、下院共和党が多数党にならなければ、しなかったはず。司法省は選挙不正して中間選挙も民主党が勝つと思っていたから、トランプのマールアラーゴを急襲したのでは。下院共和党が司法省の過去の行状を責め上げるのを楽しみにしている。

Robert Hur – a Trump appointee – was a US Attorney for the US District of Maryland.

https://twitter.com/i/status/1613579635941597184

https://www.thegatewaypundit.com/2023/01/watch-live-merrick-garland-delivers-statement-115-et/

1/12The Gateway Pundit<BOOM! Speaker Kevin McCarthy Vows to Release ALL J6 Footage (VIDEO)>

ペロシの陰謀が明るみに出るか?

Thank you, Matt Gaetz. It looks like Kevin McCarthy has discovered a spine (for now) and wants to get to the truth of what really happened on January 6th and deliver justice for the persecuted prisoners.

McCarthy was speaking to reporters today on Capitol Hill when he was asked about Matt Gaetz’s pledge to release all 14,000 hours of January 6th footage. The answer McCarthy gave should qualify as music to the ears of every conservative.

https://twitter.com/i/status/1613594438055657472

https://www.thegatewaypundit.com/2023/01/boom-speaker-kevin-mccarthy-says-wants-release-j6-footage-video/

1/12The Gateway Pundit<JUST IN: Another Twitter Files Drop: The Russiagate Lies: The Fake Tale of Russian Bots>

ツイッター幹部はロシアゲートに繋がるものはないと答えたのに、アダム・シフや民主党員が意図的にロシアゲートのから騒ぎをして大衆を煽ったと。

https://www.thegatewaypundit.com/2023/01/just-another-twitter-files-drop-russiagate-lies-fake-tale-russian-bots/

1/13希望之声<谭德塞罕见发飙:北京这样做 世卫无法接受=テドロスは珍しく怒りを露わにする:北京のこの行為はWHOに受け入れられない>世界保健機関(WHO)の高官は数日前に相次いで発言し、疫病データを隠蔽し、他国の入国管理政策に報復したとして北京当局を攻撃した。

WHOのテドロス事務局長は、1/11の定期的な疫病ブリーフィングで、中国での新型コロナ関連死者が過小報告されていることを考えると、先週世界的に報告された11,000人以上の新型コロナ死者が過小評価されていることはほぼ確実である。「そのような数字は受け入れられない」とテドロスは述べた。

WHOの緊急事態部門の責任者であるマイク・ライアンも同日、WHOは「中国は新型コロナによる死者数を著しく過小評価している」と考えていると述べた。 彼は、この現象は中共当局が新型コロナによる死因の定義を狭めたことによるものであると指摘し、当局はまた新型コロナによる死者数を意図的に少なくするため、医師が実際の症例を報告するのを阻止し、そうすることを奨励しないことを暗示している。

WHOは中国を批判する一方で、米国政府の協力を称賛した。 ライアンは次のように述べた:「データ等に関するWHOとのやり取りに関しては、米国は常に完全な透明性を持っている・・・.WHOは中国との協力をますます強化しているが、WHOは起こり得る危険についての判断を下すのに充分な疫病データを貰っていない」

この他、さらに多くの国では、中国での疫病の全面的なリスク評価を実施できないため、入国検査要件を設定している。 WHOは、これらの国に対する中共の非難を否定しており、これらの国が入国時に陰性報告書を出させることが、いわゆる「差別的」制限となるとは考えていない。

ライアンは率直に「これは差別だとは思わない。・・・中国が真実を隠蔽した結果、一部の国で検疫措置が取られるようになったのは理解できる」と率直に語った。

WHOは中国の嘘の報告を止めさせるのが先。

https://www.soundofhope.org/post/687138

1/13阿波羅新聞網<白纸革命发布白皮书 勇敢的中国人看到可以打败中共—白纸革命发布白皮书 分析:中国人更勇敢了=白紙革命が白書を発行 勇敢な中国人は中共を打ち負かすことができることを知っている– 白紙革命が発表した白書の分析::中国人はより勇敢になった>1 /4、白紙革命 (WHITE PAPER REVOLUTION) は年次総括白書を発表した。この白書には、昨年から中国全土で急増している抗議行動と市民集会が記録されている。

どのようにして入手できるかは分からず。

https://www.aboluowang.com/2023/0113/1854498.html

1/13阿波羅新聞網<中共”投降” 新华社最新洗地文泄密—分析:中共败给病毒 新华社报导泄密=中共「投降」 新華社通信の最新の記事が漏洩—分析: 中共はウイルスに負け、新華社通信は漏洩した秘密を報道>この 1か月で、中共はゼロコロナ政策を突然終了した。 過去 3 年間、中国政府は文化大革命以降見られなかった中国人の生活をある程度コントロールしてきた。 ゼロコロナは、習近平の政治遺産の一部となっている。 12 月初旬、ゼロコロナ政策は一晩で終了すると発表された。 一方、中共の公式通信社である新華社通信による最新の画期的な記事(「時間と状況による我が国の最適化された防疫措置のドキュメンタリー」というタイトル)は、「答え」を与え、外界が中共上層の政策の変化について洞察を得る機会となった。

https://www.aboluowang.com/2023/0113/1854494.html

1/12阿波羅新聞網<惊现第2批机密文件帮川普大忙 FBI恐突袭拜登豪宅?=2 番目の機密文書が発見され、トランプを大いに助けた FBI は恐らくバイデンの邸宅を強制捜査する?>バイデンの個人事務所で 10 件の政府機密文書が発見されたことを受けて、米国メディアは昨日 (11日) 情報源を引用して、2 番目の機密文書が発見されたと述べた。これによりトランプ前大統領のチームは、それが「助けになった」と思って喜んでいる。トランプに近い多くの人達もインターネットに投稿し、FBIにバイデンの家とファーストレディのジルのワードローブを捜索するよう要求した。

https://www.aboluowang.com/2023/0112/1854359.html

1/12阿波羅新聞網<辉瑞药中共欲砍价至200元 各地疯抢免疫白蛋白及氧气机=ファイザー薬品を中共は200元で買いたい、各地で免疫アルブミンと酸素マシン購入に殺到>中国の医療関係者は、ファイザーが中国市場で抗コロナウイルス薬の価格を 1 箱あたり 1,890 人民元から 604 人民元に引き下げたが、中共は価格を 200 人民元に下げるのを要求し、双方折り合わなかったと明らかにした。現在、ファイザー社の医薬品であるパクスロビッドは中国市場で在庫がなく、人々は緊急時に備えて免疫アルブミンと酸素マシンを急いで購入している。

https://www.aboluowang.com/2023/0112/1854318.html

何清漣がリツイート

北米保守評論 🇺🇸🇨🇦 @NAConservative9  5h

「機密文書の第2番目が発見され、CNNのバイデン弁護は崩壊する」

https://nacr.info/WordPress/index.php/2023/01/12/cnn-defense-of-biden-collapses-as-2nd-batch-of-classified-documents-found/</stron

昨日、このメデイアは次のように書いた:米国人はまた、米国各地に散らばっている彼の多くの別荘にもっと機密文書があるかどうか知りたいと思っているのか?話が落ち着かないうちに、バイデンが隠した機密文書の2番目が発見されたという報道が出た。ホーリー上院議員は、バイデンの機密文書所持のスキャンダルを調査するために特別検察官の任命を求めた。

何清漣がリツイート

北米保守評論 🇺🇸🇨🇦 @NAConservative9  9h

「米国の動物農場」

https://nacr.info/WordPress/index.php/2023/01/12/americas-animal-farm/

非常に多くの米国人が、自国の代理政府は憲法の規定から大きく逸脱していることをいまだに認識していないのは、人間をフェンス内に閉じ込めて暮らさせている人が素晴らしい仕事をしているという事実の証である。あまりにも多くの人が、周囲の有刺鉄線を見て、政府のフェンスの中で永遠に耐えなければならないと考え、安全、福祉、幸福に関する政府との約束を守ることと引き換えに麻薬的な幸福感を生み出している。

何清漣がリツイート

萧生客 SSK🇺🇸🇨🇦 @SSK2024  6時間

公的記録によると、2014 年から 2019 年 6 月までに、アイビーリーグ大学 (ペンシルベニア大) は、2016 年からの匿名の寄付 2,310 万ドルを含め、中国から合計 5,460 万ドルの寄付を受け取った。

匿名の寄付のほとんどは、大学が 2017 年 2 月にペン・バイデン外交センターを設立すると発表した後に寄せられた。 バイデンは副大統領としての任期が終わった直後に、このセンターを率い、大学の教授に指名された。

nypost.com

バイデンセンターの本拠地である UPenn に 5,400 万ドルの中国のギフトを寄付

ペンシルバニア大学は、2014 年から 2019 年 6 月までに、中国からの寄付で合計 5,460 万ドルを集めた。

https://twitter.com/i/status/1613574959271395328

何清漣がリツイート

天降偉人包由検 Bao Youjian  @fading_you1  7h

ロマンチスト:これは本当に美しい愛で、生きて離れず。

悲観主義者:人の世も生者はすぐに死ぬ

現実主義者: 生者は銀行カードのパスワードだけを求める

白人左翼:死んだ鳥は菜食主義者ではなく、虫を食べた🧐、彼らはオスとメスであった🤨 彼らは黒い羽の鳥を仲間として選ばなかった。それは人種差別主義者である😡

引用ツイート

Figen @TheFigen_ 8h

亡くなった奥さんと離れられない… 心が泣いた💞💞

何清漣がリツイート

何清漣 @HeQinglian  3h

返信先:@timothyshlong

返信いただきありがとうございます。

私は、なぜこのジェンダー多様のイデオロギー的疑似宗教が米国や西側で出現したのか理解するのに苦労している。この本は、いくつかの説明を提供している。 著者はキリスト教史家。 彼は、社会学者のフィリップ・リーブの 3つの世界 + 4段階の理論を引用して説明した:

第一世界は、古代ギリシャ人がオリンポス山の神々を信じ、古代ローマが神々のためのパンテオンを建てたなど、さまざまな神話や伝説を信じる多神教の世界である。

何清漣 @HeQinglian  21m

米中関係が転換点を迎えるたびに、「中国政府の罵り」の核となる人物が現れる。

レイトン・スチュアート – 国共内戦中の駐中国米国大使。 毛沢東の「さらば、レイトン・スチュアート」は、中国人にこの有名な名前を思い出させた。

ダレス – 第 52 代米国国務長官、和平演変の提案者。

ポンペオ–第 70 代米国国務長官、罵られ、少し不当な扱いを受けており、トランプの貿易戦争の責任者である。

もうすぐマッカーシーの番だと思う。

福島氏の記事で、日本の外務報道官の姿はメデイアには見えないで(大した内容を言っていないからか?)、米国のようにWH報道官のような官邸報道官もおらず、内閣官房長官が引き受けています。質問する記者もレベルが高いとは思われませんが。

本記事を読んで感じることは、中国は経済が苦境にあるから、戦狼から国際協調に舵を切るのではとの見立てです。これで西側諸国が中国に甘い顔をすれば、中国の復活を許し、台湾侵攻を早めかねない。デカップリングするのが正解です。日本の経営者は分かっているのかな?

記事

中国外務省の報道官を務めていた趙立堅(2022年3月18日、写真:ロイター/アフロ)

(福島 香織:ジャーナリスト)

「新型コロナウイルスは米国のフォート・デトリック(米陸軍の医学研究施設)から中国に持ち込まれた」といったネット上のデマを吹聴したり、オーストラリア兵が血の付いた刃物を子どもに突きつけている合成写真をツイートしたりして、西側社会から批判され嫌悪されてきた中国の外交部の“戦狼外交”報道官、趙立堅が、突然左遷させられた。

1月9日、中国メディアによれば、趙立堅はすでに外交部報道局副局長の報道官ではなく辺境・海洋事務局副局長に異動となっている。辺境・海洋事務局は、国境や海洋境界の区画や調査、協力活動に関わる交渉などを担当するが、中国人ですら、そんな部署あったのか、と驚くほど存在感のない部内辺境だ。

外交部のメーンストリーム出世コースは北米大洋州局、欧州局、アジア局、儀典局、そして報道局であり、外交部報道官は間違いなくエリートコース。そのエリートコースを3年近く務めた趙立堅が、なぜこのような辺境部署に異動になったのか。50歳という年齢を考えても、彼がもう一度外交部のメーンストリームに戻るチャンスはないだろう。

世界に配信された記者会見での失態

ツイッターのフォロワー190万人の人気者、習近平の戦狼外交を象徴する外交官がいきなり左遷となったことの理由について、先日、とある講演会の場で質問を受けたとき、私はとっさに、やはり歴代報道官と比較しても能力が低いからではないか、答えた。

私自身、北京駐在記者時代から何人もの報道官の受け答えを見てきて、そのうち何人かは直接言葉を交わしたこともあるが、やはり王毅、劉建超、秦剛、姜瑜らは圧倒的な記憶力、反応力、瞬発力が印象に残っている。さらに言えば、実は個人的に対面すればみんな人当りが柔和で礼儀正しい。

それに対して趙立堅は、直接会ったことはないので記者会見で見る限りだが、報道官に必要な反応力、瞬発力はかなり劣っている。

たとえば 2022年11月28日の外交部定例記者会見。ロイター記者の質問に、趙立堅報道官はすぐには答えられなかった。かなり長い時間(1分くらい?)、目の前の原稿を黙って探し、少し顔に狼狽の色を浮かべて、「もう一度、質問を」と語った。「多くの人がゼロコロナに絶望と憤怒を示している。中国はゼロコロナ政策終了を考えていないのか。ゼロコロナ政策が終了するとしたら、いつ終了するのか」とロイター記者が質問を繰り返すと、やはりしばらく原稿を探し続けて、ようやく、「あなたの質問したような状況は事実と合致していない」とだけ答えた。

おそらく、彼は準備してきた質問回答例の原稿を持ってくるのを忘れたのだ。あるいは、そういう質問をされるとは想定していなかった。報道官は、当意即妙に答えている風にみえて、事前に想定問答を用意して、その用意した原稿に基づいて答えている。ただ、優秀な報道官はだいたい原稿を見ずに答えていた。想定問答集をつくるが、記者会見場に現れる前に、それを頭に叩き込んでくるのだ。

当然、想定問答外の質問が飛んでくることもある。それに対しては、当局の方針と齟齬のないように無難な答えをとっさに返さねばならない。報道官が、質問の内容とかみ合っていない、もしくはまったく的外れな受け答えをする場合がたまにあるが、それは回答を用意していない質問を受けたときに発する文言、フレーズを自分の中で決めているからだ。記者たちもそのフレーズが出たら、ああ、回答を用意していないから、答えられないのだな、と理解して質問をあきらめたりする。

趙立堅の回答できずにうろたえた様子は世界に配信され、外交部と中国の面子を大いに傷つけた。彼は、まず想定問答集を頭に入れて回答するという報道官の資質に欠けていたし、11月下旬のコロナ感染状況や白紙運動の状況をみて、ロイター記者のような質問が出てくると想定する予測力にも欠けていた。

ひょっとすると、この時、習近平のゼロコロナ政策堅持方針と、国務院のゼロコロナ緩和方針が党内でせめぎ合っている状況で、ゼロコロナ政策がどうなるのか言及するのが難しかったのかもしれない。しかし、それでも回答を用意するのが報道官の仕事だ。

“不適切”だった妻の言動

また趙立堅の妻に、外交官の妻、あるいは官僚の妻として問題があった、という指摘もある。

趙立堅の今の妻は二度目の妻で、元々パキスタンのビジネスパーソンであったらしい。官僚経験もなければ、共産党体制内の仕組みもよく理解しておらず、SNSでの言動はおよそ、官僚、外交官の妻らしくない。ゼロコロナ政策で国内が物不足にあえいでいるときにドイツ旅行を楽しんでいるような写真をアップしてみたり、ゼロコロナ政策放棄によるアウトブレイク(感染拡大)で医薬品不足に陥っていることの不満をSNSで訴えてみたり、夫の仕事について「残業が多い、残業代が出ない」と不満を言ってみたり。こうした言動をする妻を持つことが、外交官としての出世の足をひっぱったのだ、とも言われている。

趙立堅は12月2日の定例記者会見に登場したのを最後に表舞台に現れず、新型コロナに感染したのだ、とか、感染で死亡したのだ、といった根も葉もない噂まで立てられた。その矢先に降格人事が発表された。

元米大統領補佐官と激しく応酬

さて、趙立堅の左遷の理由は、能力が低かったからか、妻の態度が悪かったからか。だが最大の理由は、戦狼外交の否定が外交部として打ち出されたから、という説を私は信じたい。

そもそも、なぜ彼が外交部エリートコースの報道局副局長になれたのか。

趙立堅の報道官デビューは2020年2月24日、外交部第31人目の報道官として華春瑩に紹介されて登場した。この会見で、趙立堅はウォール・ストリート・ジャーナルの論評記事「中国はまさにアジアの病人」についての質問を受けて、「悪意ある侮蔑の中傷記事、中国は沈黙の羊でいられない」と吠え、戦狼外交官の鮮烈な存在感を印象付けた。

長沙鉄道学院卒で外交部入省後はパキスタン大使館、韓国留学、米大使館、アジア局、再びパキスタン大使館勤務。いわゆるアジアン・スクールで、しかも韓国専門となれば、本来は出世街道に乗りにくい。外交部の花形はアメリカン・スクール。そんな彼が抜擢された理由がこの「戦狼スタイル」だった。

彼の報道官への出世の決め手はおそらく、2019年7月13日、彼がまだパキスタン臨時代理大使であったころ、ツイッター上でのスーザン・ライス元米大統領補佐官との応酬が「戦狼外交」として話題になったことだろう。

香港の若者による反送中デモへの厳しい弾圧や、ウイグル弾圧に対し、国際社会が中国を非難。すると趙立堅はツイッター上で米国の黒人差別問題をあげつらい米国を批判した。それに猛然と反論したのがスーザン・ライスだった。ライスは趙立堅を「レイシスト、ペルソナ・ノン・グラータ(入国させるべきではない好ましくない人物)」とののしり、崔天凱・駐米大使(当時)に「彼を家に帰らせろ」とのメッセージまで送った。趙立堅は「聞きたくない事実を言われたからってレイシストのレッテルを張るなんて、吐き気を催すような恥知らずだな」と言い返した。

このツイッターの応酬は、BBCなどが中国人民解放軍のプロパガンダ映画「戦狼」のタイトルからとって「戦狼外交」とよび、この言葉が習近平の新たな外交方針を代表するものとして定着した。

この直後に彼はパキスタンから帰国し、外交部報道局副局長に出世した。こうした外交官の喧嘩上等スタイルが、出世の決め手になる、と信じられ、大阪領事の薛剣なども真似をするようになった。

王毅は出世、趙立堅は左遷

彼が、戦狼スタイルで出世を決めた背景には、王毅が外相になったことと関係があると見られている。

2012年に習近平政権が誕生し、2013年の李克強内閣で知日派アジアン・スクールの王毅が外相となった。2010年に尖閣諸島をめぐって日中関係が決定的に関係が悪化してのち、知日派には出世の目がない、と言われていた。だが、王毅は持ち前の努力によって台湾外交で目立ち、習近平に気に入られ、外相に昇進できた。

そして習近平の「大国外交」路線を忠実に進めようとした。この「大国外交」路線とは、それまでの「中国はまだまだ途上国ですから」と下手に出て、欧米先進国の支援を請う「韜光養晦(とうこうようかい)」とは真逆で、「近代100年の屈辱の歴史」を見返すべく、欧米に対し上から目線で強気に接する外交を意味する。

王毅はかつての礼節正しい紳士的外交から、相手を挑発してイラつかせる外交にスタイルを変えた。外相になった王毅が同じアジアン・スクールの趙立堅に目をかけ、その「大国外交路線」つまり「戦狼路線」のアイコンとしたのだろう。

さて、王毅は定年年齢を超える69歳にもかかわらず、習近平に気に入られて第20回党大会で政治局入りし外交トップになった。それなら王毅の出世に伴い、なぜ趙立堅も出世しなかったのか。なぜ、左遷になったのか。

それは、新たに外交部長(外相)になった秦剛との関係ではないか、と噂されている。秦剛は駐米大使からいきなり外相に昇進した。大使からいきなり外相はかなり異例である。黄華以来ではないか。彼も、習近平の大国外交路線に沿って戦狼っぽい言動を見せていたが、駐米大使になってからの1年5カ月は、米中関係の緊張緩和のために地道に努力し、その努力は米国側からも高い評価を得ている。11月のインドネシア・バリ島における米中首脳会談のアレンジに成功し、外相昇進が決まった、とされる。

外交トップの政治局委員が台湾重視の王毅、外相が米国重視の秦剛。政策決定に直接関われるのは政治局メンバーなので、習近平の意を汲んだ王毅が台湾問題を中心に外交の枠組みを考えるとすれば、おそらく米国との関係はこじれがちになる。それをうまく処理するのが秦剛ら外交部現場の任務。だとすると、せめて趙立堅のような米国の神経を逆なでするような外交官には、どっか辺境に行ってほしい、と思うだろう。そういう外交部内の空気があって、趙立堅の外交メーンストリームからの退場が決まったのではないか。

国際社会と協調しなければ生き残れない

この小さな人事で、習近平3期目の外交がこれまでの10年の「大国外交」路線から、米国西側国家との緊張緩和を模索する方向に転換する、とまでは言い切れない。だが、少なくとも「戦狼スタイルだけで出世できない」ということを、外交部として明確にした。

その背景には、今の中国の社会経済の動揺が極限に近いこともあるだろう。習近平は白紙革命を通じた民衆の怒りや経済破綻直前の地方財政データを突き付けられ、ゼロコロナ政策を放棄した。ゼロコロナのスタートと趙立堅の外交官デビューは、奇しくも時期を一致している。ゼロコロナ放棄とともに、戦狼外交放棄の決断に至った、ということもありうる。

新型コロナのアウトブレイクにあえぎ、経済の苦境に追い詰められた中国に打開の道があるとしたら、国際社会との協調しかない。戦狼外交との決別にしか、中国の生存戦略は見出せない、ということはいずれ習近平も認めざるを得ないだろう。

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