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『習近平独演、3時間半「政治報告」を整理する 一見、自信に満ちた「独裁者宣言」の内実は』(10/25日経ビジネスオンライン 福島香織)、『中国新指導部が発足、漂い始めた文革の空気 企業への締め付けはより厳しく、日本への脱出を急ぐ起業家も』(10/26日経ビジネスオンライン 小平和良)について
昨日に続き、中国共産党関連記事です。
10/26日経朝刊には<権力を何に使うのか
2期目に入った中国共産党の習近平総書記(国家主席)は毛沢東、鄧小平両氏に並ぶ巨大な権威と権力を手にした。習氏は権力を一身に集めて何をしたいのか。世界はそこに不安を覚えている。
「天地をあやつる傑出した知略と遠大な計略」「限りない愛にあふれた領袖」。党大会の期間中、北京は習氏への賛辞で埋め尽くされた。
文化大革命を思い起こさせる前時代的なことばは、最先端の国際都市に生まれ変わった北京の景色とあまりに釣り合わない。私たちが向き合っているのは、未来を先取りする経済とは逆に、政治が過去に戻る中国だ。
鄧氏が1978年に改革開放を始めたとき、大胆にしくみを変えたのは経済だけでなかった。
文革で毛沢東氏への個人崇拝が極まり、国がばらばらになる寸前までいった過ちを繰り返してはならない。鄧氏はそんな思いから、権力をひとりに集めない集団指導体制の構築に心を砕いた。
習氏はそれを壊そうとしている。周りを自分に逆らわない側近たちで固め、党規約に自らの名を冠した思想を盛った。新しい最高指導部に後継候補を入れず、5年後に任期が切れても権力の中枢にとどまり続ける意欲を隠そうとしない。
みんなで時間をかけて決めるやり方が、時代にそぐわなくなった面はある。胡錦濤前政権は派閥間の調整に明け暮れ、決めるべきことを決められなかった。汚職に手を染める幹部も相次いだ。
米欧の民主主義国がポピュリズム(大衆迎合主義)の波に覆われるなか、権威主義的な中国のしくみが自分たちに合っているとみる途上国は増えている。強い指導者を望む世論は世界の潮流だ。習政権が2期目に入るのと同じ時期に、安倍晋三首相が衆院選で再び1強体制を固めたのは必ずしも偶然でないだろう。
問題は、習氏が権力を何に使おうとしているかだ。中国は経済規模で米国に迫り、追い越そうとしている。習氏が権力を持続的な成長に必要な痛みを伴う改革や、国際協調に向けた外交を進めるために使うなら、それは世界の安定に結びつく。
しかし、どうもそうはみえない。南シナ海の軍事拠点化を強行するなど国益を一方的に主張する横暴な振る舞いが目立つ。大国として、世界が共感する理念や価値観も示せていない。
「党が一切を指導する」。習氏は政治、経済、文化のあらゆる面で党の支配を貫くと繰り返す。「国益」どころか「党益」こそがすべてと言わんばかりだ。党を強くするためだけに権力を使うのか。だとすれば、中国だけでなく世界にとって不幸である。
(中国総局長 高橋哲史)>(以上)「権力を何に使うか」と聞いていますが、共産主義では国民の為の政治は望むべくもないでしょう。党益追求か習個人の私益の追求でしょう。それを選挙という民主主義手続きで選ばれた安倍首相を共産党独裁の習と一緒にするのはどう考えても頭がおかしいとしか思えません。それでも、習に対する不安は感じているようですが。筆者は、実は個人の問題ではなく、共産主義と言う構造上の問題であるというのが理解できていません。大躍進・文革での虐殺を起こした毛だけでなく鄧小平だって天安門事件を引き起こしたではないですか。日本の左翼議員が良く言う「国民の為の政治」何て嘘に決まっています。
同じく10/26日経朝刊には<米豪印と戦略対話、河野外相 4カ国で自由貿易推進
河野太郎外相は25日、日本経済新聞のインタビューで、日米豪印4カ国の首脳級でつくる戦略対話の実現をめざす考えを表明した。南シナ海からインド洋を経て、アフリカに至る地域を中心に自由貿易を推進し、防衛協力も念頭に置く。広域経済圏構想「一帯一路」を掲げて海洋進出を強める中国に対抗する狙いがある。>(一部抜粋)。8月のマニラで開かれた戦略対話の時には英仏外相にも連携を打診したとあります。軍拡に邁進し国際ルールを守らない、歴史・領土問題で平気で嘘をつく中国は封じ込めなければなりません。自由主義諸国は中国の人口と金に目が眩んで後悔することの無いよう、「肉を切らして骨を切る」痛みを覚悟せねば。
10/25中国観察<“絕不會犧牲台灣” 美國前亞太助卿訪台(圖) 看中国=「米国は絶対に台湾を犠牲にすることは無い ラッセル前国務次官補(東アジア・太平洋担当)が台湾を訪問>
ラッセル前国務次官補(東アジア・太平洋担当)は2013年7月~2017年3月までその任にあった。オバマ時代ですから民主党に近いと思われますが、彼が10/24台北政治大学で講演した時に、「米国の台湾関係法、米中共同声明、米国の主張する“一つの中国の原則(中国の主張とは違う)”に基づき、中国との関係を良くするために台湾を犠牲にすることは絶対にない」と述べています。日米印豪台+英仏(独が入っていない所がミソ、独は経済的に中国に傾斜し過ぎ、中国経済が崩壊したらどうするのでしょう)で中国を封じ込め出来れば良いです。
福島氏の記事とは逆になりますが、中国では高圧的な指導者が長く続いた方が日本人に中国人の本音を気付かせるうえで良いのではと思います。日本人は簡単に騙される人が多すぎます。中国が猫苗声で日本に近づいてくるときは何かあると思わないと。それに左翼メデイアと左翼政党が呼応して中国に有利な政策を採らせようとします。中国があからさまな反日政策を出せば、彼らもそうそう味方はできないので。自分の頭で考える人をもっと増やさなければなりません。物事の改善プロセスは、現状把握(情報収集)→問題解決→再発防止の行程を通ります。戦争でもしっかり、敵の情報を集めないと負けてしまいます。情弱人間では正しい判断ができないという事です。
習は強国を目指すと言っていますが、経済と軍事が車の両輪で、経済音痴の習では強国の実現は難しいでしょう。中国の膨大な債務問題を解消するのは誰にもできないと思いますが。でも、言論の自由だけでなく、営業の自由もなくなれば、利に敏い中国人ですから海外に逃げ出すことは充分考えられます。日本に来たとしても簡単に永住権は与えないように。中韓人はいつ裏切るか分かりませんので。
福島記事

長い長い政治報告の狙いと意味は…(写真:AP/アフロ)
党大会が始まった。この原稿が掲載されるころに、ちょうど閉幕し、人事が明らかになっているかもしれないので、現時点で人事については触れない。ひょっとすると、メディアが報じているような、人事予測がまったく外れることもあり得る。しかしながら、3時間半、3万2000字以上におよぶ習近平総書記の政治報告は予想どおり、自分が毛沢東に比肩する唯一の党と国家の指導者として新しい時代を創るのだという、一見、極めて自信に満ちたものだった。はっきり言ってしまえば独裁者宣言である。この長い政治報告で特に、個人的に注目したいポイントを整理していきたい。
36回の「新時代」で「強国化」を宣言
まず、この長さ自体に意味がある、と言われている。
3時間半の演説の間、習近平は一度、水を飲んだだけで、ずっと直立したまま報告を朗読。この長さ自体が、党と国家の指導者としての強い意志、頑健な体力をアピールする演出であったと思われる。
もう一つは演説後に胡錦涛らと握手し、胡錦涛が腕時計を示しながら談笑し、江沢民とも短く握手してみせた点。これは習近平の強権を長老たちが認めているのだという演出、あるいは党内団結の演出だと見られている。この演出が、習近平が胡錦涛らに何かを譲歩して成り立ったものなのか、それとも習近平の力が、胡錦涛たちも認めざるを得ないほど強いということなのかは、人事などの結果も併せてみないとわからない。一つはっきりしているのは、相変わらず習近平と李克強の仲は険悪なままで、演説後、習近平は李克強には会釈すらしなかった。
内容についての最大の注目点は、党規約に盛り込まれるであろう習近平の「新時代の中国の特色ある社会主義思想」が具体的に何を指すのか、である。
「中国の特色ある社会主義は新時代に入った。これは我が国の新たな歴史的方位である」という表現。これは趙紫陽の政治報告で提示された「社会主義初級段階論」(第13回党大会、1987年)の一段階上に入った、ということで間違いない。つまり初級から中級への段階を上った、初級段階を鄧小平時代とすると次なる習近平時代という意味で、鄧小平時代との決別宣言であるともいえる。
とにかく「新時代」という言葉だけでも36回も繰り返している。自分が新時代の創立者であるということを強調したいのだ。そして鄧小平時代が党の権威、求心力の根拠を高度経済成長に求めていたのに対し、習近平時代は「中華民族の偉大なる復興の中国の夢」を実現する「強国」化に求めるということが特徴だ。
その強国化の方法が、軍の現代化建設であり、世界一流の軍隊を創る、ということだ。
さらに「我が国の社会の主要な矛盾は変化した。我が国の社会主義があるところの歴史的段階の判断を変えねば、つまり社会主義の初級段階に我が国が長期に居続けるという基本的国情が変化しなければ、我が国が世界最大の発展途上国であるという国際的地位も変わらないのである」。この表現から見てもわかるように、習近平は強国化することで、中国の国際的地位をいわゆる「発展途上・新興国」の立場から世界のリーダーシップをとる大国へと格上げしよう、と考えている。
そして「中国の夢」実現にとって重要なのが、「四つの偉大」(偉大なる闘争、偉大なる工程、偉大なる事業、偉大なる夢)としている。気になるのが「偉大なる闘争」であり、単純に目標に向かっての奮闘ともとれるが、過去の発言などとすり合わせると、反腐敗闘争ともとれるし、いわゆる新たな階級闘争ともとらえられるし、外国の敵対勢力との闘いともとらえられる。反腐敗闘争の継続、党の一切の指導の徹底、なども合わせると、習近平のやろうとしていることは、独裁強化以外の何物でもない。
「二つの百年」は任期継続への布石か
また習近平の目指す社会主義現代国家建設のタイムスケジュールとして、第19回党大会から第20回党大会(2022年)の5年が、「二つの百年」目標に向けて進む時期とした。
二つの百年とは、①中国共産党成立百年に当たる2021年に小康社会(ややゆとりある社会)建設を達成し、国内総生産(GDP)と都市・農村部住民の所得を2010年比で倍増する。②中華人民共和国が成立百年を迎える2049年に富強・民主・文明・調和をかなえた社会主義現代国家の建設、という目標を指し、習近平政権二期目の5年がこの目標達成の鍵となる時期である。2020年から2035年までの15年で小康社会を実現し、次の15年のさらなる奮闘で富強民主文明調和の美しい社会主義現代化強国の建国実現する、とした。
この習近平政権二期目の途中から15年ずつ区分していることが、あたかも第20回党大会以降も自分が任期を二期に限らず、継続して党と国家の指導に当たるという含みをもたせているように感じるのも、私だけではなかろうと思う。
このとき、「中国は総合国力と国際影響力が世界の指導的国家となり、全人民の共同富裕を実現し、我が国人民はさらに幸福で健康な生活を享受でき、中華民族は世界民族の林に更なる昂然と屹立する姿を見せることになる」という。
経済の「厳しい挑戦」に青写真なし
一方、だがこの長い演説において、具体的な経済成長戦略、たとえば市場改革については触れていない。「経済発展について厳しい挑戦に直面する」という危機認識を政治報告で示すことは珍しい、と欧米メディアなどは報じているが、じゃあどうするのか、という青写真がない。
米国の中国経済専門家のオーサー・クロエバーがVOAの取材で次のようなコメントをしている。
「この報告書は政治を重視し、経済を軽視し、国有企業を重視し、市場を軽視し、党の指導を重視し、政府機能を軽視している…。習近平は党大会では何ら政策の方向性の変化を打ち出しておらず、ただ政治議論のプロセス重視を強調し、経済優先を無視している。
すなわち、胡錦涛や江沢民や鄧小平のような経済優先ではなく、政治プロセス、とくに社会の安定維持、監督審査の拡大と強化と維持、社会福利、あらゆる機関含め社会のすべてを中国共産党の強大な指導下に置くことを重視している。これは決して目新しいことではなく、これまでやってきたことを一つの正式な声明にしただけだ」
ちなみに、彼は中国経済が抱える債務の急増について、すでにGDPの250%を超えており、90年代の日本経済のようなどん詰まり状態であることを指摘し、習近平がこの報告で行うような国有企業重視の政策が、さらにこの状態を悪化させるであろうと予測している。
とすると、経済成長というパイが広がらないなかで、収入格差、貧富の差、教育や医療の地域格差の問題解決について、「危険を冒しても、主要な阻害要因を克服する」というならば、方法論としては、豊かになりすぎた中間層を既得権益層として引きずり下ろす方向で格差を調整する、ということなのか。反腐敗キャンペーンは、権力闘争という面も、党内粛清という面もあるが、同時に党内の資産家潰し、既得権益潰しという面もある。それが継続されるとみていいだろう。
「南シナ海」称賛、「安全」倍増、「市場」激減
国防や外交については、南シナ海の島々の埋め立て行為を称賛し、中国共産党が国家安全と社会の安定を維持する力として強調している点に、ワシントンポストなど米メディアが注目している。
これは習近平の強軍化路線が今後も継続されるというシグナルであり、またハーグ裁定を公式に無視するという宣言というとらえ方もできる。中国には中国のイデオロギー、秩序、価値観があり、それは西側の常識、秩序と全く違う。しかし、習近平はそれを世界に認めさせようという、西側世界に対する公然とした挑戦姿勢も打ち出している。さらに西側の影響を強く受けている台湾や香港の独立派に対する強い牽制も示した。
中国経済が厳しい挑戦に直面し、社会が不安定化したとき、国内の視線を外に向けさせるため、南シナ海の成果を喧伝することが、党の執政党の正統性維持につながる、ということかもしれない。
政治報告に頻繁に出てくるキーワードでは、「強国」「大国」が26回も繰り返されている。これは、鄧小平の「韜光養晦」をやめて、あからさまに強国・大国を目指すこと、その高い目標を堂々と掲げることによって党の求心力、執政党としての正統性を維持しようということだろう。「民族主義を利用して、政権の正統性の基礎とするやり方は、経済発展が困難になったからだ。中国の夢、強国の夢を打ち出すことが、習近平個人の威信、個人的影響力を高めることにつながるという考え方がある」(香港城市大学の元政治学教授・鄭宇碩)という。
だが、同時に「安全」という言葉が55回もある。これは10年前の胡錦涛の政治報告の倍以上だ。ということは、習近平は大国の自信を打ち出している姿勢とは裏腹に、実際は安全感がまったくないのかもしれない。「社会矛盾が突出して、中国共産党体制は安全でなくなっている。大衆・公民が官僚や政府部門に対して大きな威圧感となっているので、これが彼らにとって強烈な不安感となっている」(人権活動家・胡佳のコメント、ニューヨークタイムズ)ということかもしれない。
一方、「市場」という言葉は19回という少なさだった。江沢民が1997年に行った政治報告では「市場」は51回繰り返された。習近平がいかに市場を重視していないかが浮かび上がる。「市場だけでなく、民営企業に関する言及も非常に少なく、一度しか触れていない。民営企業の多くは投資を望まず、むしろ資金を外国に撤退させたいと願っている」(北京理工大学経済学教授・胡斗星、RFA)。
「習近平時代」経済依存度で評価に差
さて、この政治報告に対する海外メディアの評価は結構幅がある。
例えばシンガポール華字紙聯合早報は「この報告書に国際社会はほっとしたことだろう。中国が毛沢東時代の権威政治と計画管理時代に回帰するのかと心配していたから。政治報告は全体として温和な態度で改革姿勢を打ち出している」とポジティブに評価している。こういう肯定的な評価はスペインメディアや、中国経済の依存度が高いところでは目立つ。
ニューヨークタイムズは「注目点は五つ。①経済調整はするが市場改革はしない、②外交と軍隊の現代化、③台湾と香港、④国内安全、⑤中国が新時代に突入」「報告は広範な政策大綱を示すが、具体的な青写真は一つもない。とはいえ、習近平自身が何を重視しているかは余すところなく体現している。つまり中国の偉大なる転換期に立つ一人の指導者である」と北京駐在記者の署名記事で論評している。
厳しいのはVOAなど、在外華人向け華字メディアで、在米共産党研究者の高文謙は「政治報告に何ら目新しいものはなく、空話(中身のない話)、老話(言い古された言葉)の羅列、“四つの偉大”も“党の一切の指導”も文革時代の言葉を繰り返しただけ」「今後5年も高圧統治を続けていくことは政治の後退であり、経済の萎縮であり、文化の凋落であり、中国の自己封鎖時代の到来である。“新時代”とは実際のところ毛沢東時代と鄧小平時代の悪い所を集めたもの、それが習近平時代だ」という。
さて私個人の評価は、やたら壮大で自信たっぷりで強気の政治報告が、習近平の実力、政治基盤の強さに裏付けられたものなのか、足元の不安定さとコンプレックスの裏返しなのか、人事の蓋をあけてみないとわからない、ということで党大会が終わるまで保留しておきたい。しかしながら、この“習近平時代”というものが、中国国内の人民と国際社会にある種の混乱をもたらすものであることは間違いないと思う。習近平時代がそう長く続かない方が、少なくとも日本と日本人にとっては良いだろうし、中国人民にとってもハッピーだろうと考えている。
小平記事
「日本で500万円投資するとしたらどうしたらいいのでしょうか」
中国でベンチャー企業を経営しているある中国人経営者は今、日本の「経営管理ビザ」を取得しようと躍起になっている。経営管理ビザは外国人が日本国内に置かれた企業を経営するために必要となるもので、500万円以上の投資などが条件となっている。経営管理ビザを手に入れれば、将来的には永住許可の取得も視野に入る。
この経営者は今すぐ日本に拠点を移すことは考えておらず、中国での事業を止めるつもりもない。「いざという時のため備え」だという。それでも経営管理ビザ取得を急ぐのは、中国の企業経営環境が激変する可能性を実感しているためだ。この夏、きっかけとなる「事件」があった。
この企業が提供しているサービスが一時、インターネット上で問題となった。企業の製品やサービス、はたまたCMがネット上で炎上することは今や世界中で見られる現象で珍しいものではない。だが、炎上騒ぎを起こしたことで公安当局の取り調べを受けるとなればどうだろうか。
個人の安全を守るため同社が引き起こした「炎上」の詳しい内容に触れることはできないが、詐欺のような、どの国でも犯罪に該当するような行為はしていない。不注意により、敏感な問題に触れてしまった格好だ。だが公安当局が取り調べる以上、中国の何らかの法律に触れているということになる。結局、この企業は行政処分を受けることになった。
規模の大きくない同社は事業継続が危ぶまれる事態に陥った。この経営者は、中国では企業の生死は国の考え一つで決まってしまうと改めて分かったという。日本の経営管理ビザ取得を真剣に考え出したのはそれからだ。
中央委員から外れた王岐山氏
中国共産党は10月25日、第19期中央委員会第1回全体会議(1中全会)を開き、最高指導部となる政治局常務委員の7人を選出した。習近平総書記(64歳)と李克強首相(62歳)が続投。栗戦書・中央弁公庁主任(67歳)、汪洋・副首相(62歳)、王滬寧・中央政策研究室主任(62歳)、趙楽際・中央組織部長(60歳)、韓正・上海市党委員会書記(63歳)が政治局委員から昇格した。

中国の新しい「チャイナセブン」。左から韓正、王滬寧、栗戦書、習近平、李克強、汪洋、趙楽際の各氏(写真:Bloomberg/Getty Images)
10月18日から10月24日まで開催した中国共産党第19回全国代表大会(党大会)前には、今回の常務委員人事がいくつかの点で注目されていた。1つは反腐敗運動を取り仕切ってきた王岐山氏(69歳)の去就だ。王氏は結局、約200人の中央委員の名簿にも名前がなく、党の中枢メンバーからは外れた形になった。
また習氏の「子飼い」とされる陳敏爾・重慶市党委書記(57歳)が常務委員入りするかも焦点だったが、常務委員を含む25人で構成される政治局委員入りにとどまった。また、胡錦濤・前国家主席や李首相を輩出した共産主義青年団出身の次期エースとされ、同じく常務委員入りの可能性が出ていた胡春華・広東省党委書記(54歳)も常務委員には昇格しなかった。結局、次の指導者候補となり得る50代の常務委員入りはなかったが、習氏の長期政権への布石なのだろうか。
この先5年の中国を率いる新たな常務委員メンバーは「習氏のチーム」と言った様相だ。特に栗戦書氏と王滬寧氏はこの5年、すぐそばで習氏を支えてきた側近だ。習氏と栗氏は1980年代に河北省の近接する県の書記として知り合って以来の関係だという。また王氏は思想面などのブレーンとして習氏の外遊に同行するなどしてきた。また趙楽際氏は人事を差配する党中央組織部長として反腐敗を後方から支え、習氏に近い人物の昇格などを実現してきた。
漂い始めた文化大革命の空気
24日に閉幕した党大会では、習氏の名を冠した「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想」を行動指針として盛り込んだ党規約の改正案が採択され、習氏は毛沢東に並ぶ権威となった。習氏は党大会冒頭の演説で次のように述べている。「新時代の中国の特色ある社会主義の偉大な勝利を勝ち取り、中華民族の偉大な復興という中国の夢の実現に向けてたゆまず奮闘しよう」。これが習氏をはじめとする新最高指導部の目標となる。
具体的には何をしていくのか。特に経済面について見ていきたい。習氏は演説で「供給側構造改革を深化させる」「革新型国家の建設を加速する」などと述べた。「世界レベルの先進的製造業クラスターをいくつか育成」し、「経済体制の改革は(中略)公平で秩序のある競争、企業の優勝劣敗を目指して進まなければならない」と説く。また習氏は「開放は進歩をもたらし、閉鎖は遅れを招く」とも述べた。
これだけ見れば、中国の市場経済は一段と開放に向かうようにも思えるが、その一方で「全活動に対する党の指導を堅持する」とも述べている。革新や開放はあくまで共産党の指導の範囲内で、ということになる。それどころか、共産党や国による締め付けはますます厳しくなっているように見える。
冒頭の中国人経営者が経験した「事件」はその一端だろうか。この経営者はまだ若く文化大革命を経験してはいない。だが、知識層だった経営者の父親は農村に下放された経験がある。父親の経験を聞いたこの経営者は、現在の中国に当時と似た雰囲気を嗅ぎ取った。
習氏の権威がさらに強まるこの先の5年は、中国の企業経営者であっても難しい判断を迫られる局面が増えるかもしれない。「中華民族の復興を追求する」という習氏の所信表明に照らせば、日本企業を含む外資企業にとってはさらに厳しいものとなりかねない。
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『習近平演説が示唆する「外国企業・個人も共産党に忠誠を」』(10/24ダイヤモンドオンライン 加藤嘉一)について
10/25自民党に意見を送りました。<森友・加計問題のyoutubeアップとDVD 作成配布について
立憲民主党が野党第一党になり、共産党や左翼メデイアとスクラムを組み、標記問題を国会で蒸し返そうとするのは明らかです。メデイアでは、青山議員の質問、加戸前知事の説明、原英史参考人の発言が報道されていません。「報道しない自由」の行使です。やられ放しではまともな国会運営は出来ません。国費の無駄遣いになります。ついては、上記の国会質疑をコンパクトに編集・解説したyoutube原稿を5分くらいで作成し、自民党員から口コミで広めて貰うのは如何でしょうか?新聞広告に載せても良いでしょう。また、同じものをDVDにしてPCを使えない人に渡して見て貰うようにしては。枚数をどのくらいにするのかは分かりませんが、それ程金はかからないと思います。>と意見を送りました。採用されるかどうかは分かりませんが、日本の敵にやられ放しにならないよう、放送免許の入札や、NHK以外の国際放送設立、NHKのスクランブル放送(ペーパービュー)化とかやっていかないと。立憲民主党が議席をあれだけ確保できたのは国民に正しい情報が伝わっていないせいです。まあ、「筋を通して」反日に邁進する人たちを当選させるのもどうかと思いますが。憲法改正だけでなくやるべきことは沢山あります。
10/23中央日報<「トランプ氏、日本だけに行きたかった…訪韓の最大の目的は」>にトランプと軍人幕僚はキッシンジャーの中国とのビッグデイールを拒否したとあります。キッシンジャーは米国の利益優先ではなく、中国の代理人です。
http://japanese.joins.com/article/652/234652.html
10/23時事<対北朝鮮「あらゆる準備」=中国の対応評価-米大統領>トランプが習に対し、北の問題をうまく処理しないと米軍単独でも北を攻撃するぞという圧力をかけたと思われます。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017102300652&g=int
10/24中国観察<十九大入常名單的兩大懸疑 川普知內幕大力支持? 阿波羅網=19回大会で2名の政治局常務委入りは緊張・興奮、トランプは内幕を知って習を支持>2名とは韓正、王滬寧のことです。24日段階の予想です。
10/22自由時報<中國武力犯台,可能嗎? 王美琇=中国は台湾へ武力侵攻できるか?>習は19回大会で台湾への武力統一には触れなかったが、米国のシンクタンクに依れば、2020年の台湾攻撃計画を制定したと。22年前、辜寬敏(リチャード・クー 野村総研チーフエコノミストの父)が訪米し、リチャード・ブッシュ在米台湾協会主席と会談。ブッシュが辜に「もし中国が台湾を武力攻撃して来たら、台湾はどうなると思う?」と聞き、その返事が「歓迎する。もし中国が台湾を武力攻撃すれば、1週間以内に国論(統一派も独立派も)がすぐに統合される。民心は対外問題に一致団結、最重要なのは国防である」と。逆に辜がブッシュに“In case it happen, what USA will do?”と聞いたらブッシュは「我々はすぐに台湾海峡を封鎖する」と答えた。(=機雷による海上封鎖の意?)。今後、台中戦争になれば、①米日が動くだろう。孤立化を恐れるのは台湾でなく中国である②台湾軍人は台湾人であって、国民党軍人ではない。反撃して中国に代価を払わせる。③中国は台湾にどのように上陸するつもりか。台湾の西側は浅瀬で大型の艦艇は岸に寄せられない。東側から来ようとしても米国の衛星が監視している。上陸できない④中国の沿岸部は経済発展した都市であるが、そこが攻撃に晒され、中国経済は崩壊するだろう。
http://talk.ltn.com.tw/article/paper/1145437
今回の共産党人事を見て感じることは、世上で言われてきた程、習近平の力が大きくならなかったのではとの思いです。①王岐山を始め定年年齢の見直しができず②常務委員の数が7人で前と同じ。5人に減らすとの噂もあったのに③常務委員も韓正(江沢民派)と汪洋(団派)が入り、陳敏爾(子飼い)が入らなかったこと。福島香織氏によれば、軍権も掌握していないとのことで、まだまだ毛沢東のような独裁的な権力は持ち得なかったという事では。
まあ、それでも思想統制、管理強化の方向は間違いないでしょう。外資や外国人に対しても同じように求めて来ると思います。共産主義を徹底すれば、それは自明の理です。加藤氏が「習近平という指導者は、自らの歴史観、世界観、国家観、価値観、人生観に基づいて政治目標や用語を造ったり、変えたりすることに躊躇がなく、それによって国際社会や海外諸国からどのように受け止められるかに、いささか無頓着であるということである。」と今更ながら気づいたようです。中国人が他人を気にすることはないでしょう。南シナ海問題での国際仲裁裁判の判決ですら「紙屑」と言って憚らないのですから。中華思想の怖さを知っている筈なのに、中国に対しては情報を取るためか、何時も腰が引けている感じが窺えます。
これに対し10/25産経ニュース<習近平氏の会見への産経新聞の出席拒否、中国共産党>と相変わらず心の狭い対応を共産党はします。日本共産党も天下を取ったら同じことをするでしょう。さしずめ朝日新聞は人民日報に、毎日変態新聞は環球時報と名前を変えるのでは。
http://www.sankei.com/world/news/171025/wor1710250027-n1.html
同じく10/25産経ニュース<中国共産党1中総会開会 2期目の習近平指導部選出>
http://www.sankei.com/world/news/171025/wor1710250022-n2.html
下の写真は10/25日経朝刊の予想した顔ぶれ

アポロネット、日経の予想通りでした。
記事

Photo:新華社/アフロ
習近平の3時間に及ぶ「報告」 共産党はあらゆる分野の権限を強化
本稿が配信される10月24日午前、第19回共産党大会閉幕式が開催される。その後間もなく、新たな中央政治局常務委員がお披露目となる。本日をもって、中国共産党政治は新たなフェーズへと入っていく。それを踏まえた分析・検証作業は次回以降に譲るとして、本稿では、党大会が開幕した10月18日、習近平総書記が行った、3時間21分に及んだ「報告」(前回の胡錦濤報告は約90分)を三つの視角から振り返り、その中からインプリケーションを抽出してみたい。
一つ目は、以前からも本連載で検証してきた流れを継承する事項であるが、「報告」を通じて、習近平総書記率いる共産党が、政治、経済、社会、文化、外交、軍事といったあらゆる分野における権限の浸透を強化していく傾向と特徴が明らかになったことである。
例えば、習総書記がすべての関係者に対して「全面的に、正確に、首尾一貫して実行すること」として呼び掛けた事項の一つに以下のものがある。
「党の全ての仕事に対する領導を堅持することだ。党政軍民学、東西南北中、党は全てを領導するのだ。政治意識、大局意識、核心意識、右に倣う意識を増強し、党中央の権威と集中的・統一的領導を自覚的に守らなければならない。思想上、政治上、行動上、党中央と高度な一致を保持することに自覚的でなければならない」
私は特に、「党政軍民学、東西南北中」という中国語表記に驚かされた。要するに、東西南北全国各地における党、政治、軍事、民間、学術など全ての分野が共産党の指導によって運営されるべきであると言っているのだ。
このフレーズを聞きながら、私が思い出したのは、習近平が総書記に就任して以来随所で強調され、関係者が要求されてきた「党性」という概念である。例えば、習総書記は「党媒姓党」、即ち党機関メディアの姓は「党」であり、共産党の権威と安定の強化に奉仕することこそが党機関メディアの絶対的役割であることを主張した。
そもそも、新華社通信や人民日報、中央電視台といった党機関メディアによる党・政府に対するクリティカルな報道は控えられてきたが、習近平政権になって以来、批判的報道が減ったどころか、習近平総書記率いる共産党に迎合し、媚びるような報道ばかりがますます蔓延るようになっている。
しかしながら、これまではあくまでも共産党の直接の管轄下にある機関・人物が「党性」への忠誠を求められる状況であった。党・政府・軍機関を除くと、前出の党機関メディア、国有企業、党・政府・軍直属の研究機関などである。それが今回の「報告」では、党・政・軍以外に、「民」や「学」までもが党が領導する“すべて”という対象の中に明確に含まれた。
中国に関わる外国企業や個人にも 共産党への“忠誠”を求めるようになる?
これが何を意味するか?
マーケットにおいて市場原理で活動している民間の企業やメディア、そして中国の持続可能な知識経済に“百家争鳴”という前提の下で貢献すべき学術機関(大学やシンクタンクなど)を含め、中国共産党の支配が直接及ぶ(筆者注:ここで「直接」という表現を用いたのは、近年、海外の政府の言動や市場の動向にも共産党の影や影響力が随所で見受けられるからである。以前、文化事業に従事する党の幹部が私に次のように語り、末恐ろしく感じた経験がある。「外国政府の政策や行動を中国共産党に有利に働くように変える力、それこそがソフトパワーだ」)領域が民間レベルにまで拡張・浸透するということである。
そして私が思うに、共産党が自らの権力をもってコントロールしようと目論む対象は中国の民間企業だけではない。
中国でビジネスをする外国企業、そして普段は海外で暮らしているが、中国と何らかの関わりを持つ外国企業・個人に対しても共産党への“忠誠”を誓うことを“何らかの形”で求めてくるだろう。
我々日本人にとっても決して他人事ではない、軽視できない事態が今回の党大会を通じてより一層浮き彫りになったということである。「報告」は「イデオロギーの分野における闘争は依然として複雑であり、国家安全は新たな状況に直面している」と主張する。
この2つの分野における絶対的安定を脅かすような人物・行為・現象に対して共産党による上からの統制を強化することを示唆している。私が予測するに、メディア、学術、NGO、文化、宗教、そしてあらゆるビジネスの領域もその対象になり得る。外国人・企業を含めてである。
36回も言及された 「新時代」という概念
二つ目に、「報告」で36回も言及された「新時代」という概念にまつわる話である。習総書記は「長期的な努力を通じて、中国の特色ある社会主義は新たな時代に突入した。これは我が国の発展における新しい歴史的位置づけである」と提起した上で、次のように主張した。
「新時代における中国の特色ある社会主義思想(筆者注:中国語で「新時代中国特色社会主義思想」)とは、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、“3つの代表”重要思想、科学的発展観を継承および発展させるものであり、マルクス主義中国化の最新の成果である」
そして、習総書記はこの思想を「全党全国人民が中華民族の偉大なる復興を実現するために奮闘していく上での行動指南」と定義し、それを「長期的に堅持し、不断に発展させていかなければならない」としている。
私は前回コラム(共産党大会後の中国、反腐敗闘争や締め付けはどう変わるか)において、党規約である「党章」に書き加えられる行動指南に関して、「習近平時代を象徴する指導思想に“習近平”の3文字が入るかどうか」、および「今回の19回大会で習近平時代を象徴する思想が党章に入るだけなのか、あるいはいきなり行動指南としてこれまでのものと並列されるのか」の2点を着眼点として書き留めた。
前出の習総書記が発したフレーズを眺める限り、その指導思想とは「新時代中国特色社会主義思想」であり、かつそれが行動指南として党章に書き加えられる政治的準備はすでに整っている状態だと解読することが可能であろう。
党大会開幕後、現政治局常務委員たちが各地方代表団の会議に出席しつつ、習総書記による「報告」を正しく理解し、それぞれの持ち場で全面的履行に務めるよう呼び掛けている。
19日、広西チワン族自治区代表団の会議に参加した李克強国務院首相は「習近平新時代中国特色社会主義思想はマルクス主義中国化の最新の成果であり、中国の特色ある社会主義理論体系にとっての重要な構成要素である。我々が長期的に堅持しなければならない指導思想なのである」と、また湖南省代表団の会議に参加した王岐山中央規律委員会書記は「習近平新時代中国特色社会主義思想はマルクス主義中国化の最新の成果であり、中国の将来的な前進の方向性を示している」とそれぞれ主張している。
これらの光景から比較的明確に読み取れるのは、習近平時代を象徴する指導思想・行動指南とは「新時代中国特色社会主義思想」であり、あわよくば、「新時代」の前に「習近平」の3文字が書き入れられる可能性すら含んでいるということである。李・王という現政権のキーマンが“習近平新時代中国特色社会主義思想”(筆者注:張徳江、兪正声、劉雲山といった他の常務委員もそれぞれが参加した会議で同じ表現を用いている)と明言した一方で、習総書記本人による「報告」では「習近平」の3文字は入っていなかった。
これは、習近平本人はさすがに自分で自分の名前を指導思想・行動指南として掲げるのを“遠慮”したということであろう。しかも、習近平という指導者はいまだ健在であり、その状況で自らの名前が付いた指導思想を自分で掲げるのは建国の父である毛沢東に勝るとも劣らない“神格化”を彷彿とさせてしまうからにほかならない。
最終的に「習近平」の3文字が行動指南として党章に入るかどうかは注目すべき点であるが、私個人的には、前出のように、すでに習近平以外の政治局常務委員が“習近平新時代中国特色社会主義思想”という表現を用いている時点で、これから中国全土では、これまで以上に「習近平」がクローズアップされ、実質的に“神格化”される流れが確定したものと見ている。権力がこれまで以上に習近平に集中し、かつそれが“制度化”される趨勢を意味している。
二段階で 美しい社会主義現代化強国を建設
三つ目に、“新時代”の到来に裏付けされた習近平第二次政権を起点とするタイムテーブルにまつわる話である。「報告」は、現在から2020年までの期間を「小康社会を全面的に建設するための決勝期」と位置づける。そもそも、習総書記が掲げる政治目標の一つに“二つの百年”があった。中国共産党結党百周年を迎える2021年に「小康社会を全面的に建設」し、中華人民共和国建国百周年を迎える2049年に「富強、民主、文明に裏打ちされた、調和の取れた社会主義現代化国家を建設」するというものである。
習総書記は「報告」の中で次のように主張する。
「2020年から本世紀中頃を二つの段階に分けて目標を定めることが可能だろう。最初の段階は2020年から2035年で、小康社会を全面的に建設した基礎の上でもう15年奮闘し、社会主義現代化を基本的に実現する。二つ目の段階は2035年から本世紀中頃で、現代化を基本的に実現した基礎の上でもう15年奮闘し、我が国を富強、民主、文明に裏打ちされた、調和の取れた美しい社会主義現代化強国を建設するのだ」
本世紀中頃とは2049年という中華人民共和国にとっての記念日を迎えるという政治アジェンダが意識されている。二つ目の百年目標の文言に「美しい」(中国語で“美麗”)が加わり、「社会主義現代化国家」が「社会主義現代化強国」へと修正された。私がこの変化から感じたのは、習近平という指導者は、自らの歴史観、世界観、国家観、価値観、人生観に基づいて政治目標や用語を造ったり、変えたりすることに躊躇がなく、それによって国際社会や海外諸国からどのように受け止められるかに、いささか無頓着であるということである。
本稿の最後に考えてみたい。なぜ2021~2049という二つの百年目標に挟まれた期間を二つの段階に分けたのか。
「報告」を受けた直後という段階における初歩的な推察であるが、私は二つの動機が働いていると捉えた。
一つは、人民たちにこれまでよりも至近距離で、現実味を持って2049に向かう目標を捉えてほしいという党指導部の意思が働いているように思われる。2049年といえば今から32年も後のことだ。中国・中国人と付き合ってきた読者はお感じになっていると察するが、中国の人々は往々にして計画よりもその場その場の感覚で物事を判断し、行動する性格を持っている。一種の国民性とも言えるだろう(筆者注:公平を期するために言えば、これは中国人民が計画を尊重しないというよりも、日々あらゆる事象が変化し、特に政治に関わる分野では自らの意思に基づいて判断・行動することが往々にして困難になるため、結果的にその場しのぎの思考・行動スタイルにならざるをえないという側面があるように思える)。「2035」という中間地点の設定と公表はそんな国民性に寄り添う、換言すれば、習近平政権にとってのポピュリズム政治だと言える。
二つに、第二次習近平政権が終了するのは2022年であり、2020年、2021年はこの期間中に迎えることになる。2022年秋に開催予定の第20回党大会において、習近平総書記が今回のように「報告」を行う見込みであるが、「2035」という目標を設定した事実と、習総書記が第20回党大会で報告する内容と論調、より踏み込んで言えば、習総書記が“次”を見据える上で描く現実は無関係ではない、というのが私の現段階における推測である。
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『中国で日本のファミレス死屍累々の中、サイゼリヤ一人勝ちの理由』(10/23ダイヤモンドオンライン 藤岡久士)について
サイゼリアは日本国内でも成功しているように見えます。主たる原因は価格戦略かと。南柏駅前につい最近サイゼリアが出店しましたが、別にチラシを配らなくても口コミで伝わり、大繁盛で並ばないといけなかったため、諦めて別の店に行ったこともありました。
中国では2004年にWTOとの関係で「外資の出資制限」の撤廃が為され、外食店は100%外資も認められるようになったとのこと。2006年のJETROの外食に関する会社設立手続きが、下記PDFにあります。その2頁目を参照ください。ただ、法があっても、その通り運用されるかどうかは担当官の胸三寸です。早く設立したい場合にはコネと賄賂が物を言う世界です。100%外資が認められていない時代には、知り合いの中国人の名義を借りて外食店を経営、軌道に乗ったところで、名義を貸した人間に乗っ取られたケースもありました。中国人は信用できないという事です。
https://www.jetro.go.jp/ext_images/jfile/report/05001286/05001286_001_BUP_0.pdf
現地化もどの程度進めれば良いのかという問題もあります。商品について日本と全く同じ味にするのか、レシピも同じにするのか、外食だけでなく、外国に進出した企業は悩むところとなります。また、従業員の管理権限をどこまで認めるのかという問題もあります。少なくとも日本からの出資者の利益擁護の為、財務部長は日本人でないと。実務は中国人にやらせれば良いと思います。特に会社の印鑑管理が大切で、無限の保証契約等を勝手に結ばれたら大事です。また、社員の横領や、賄賂用の「小金庫」等、日本では当然違法行為ですが堂々と行われます。商売の仕方が日本とは全然違うという事です。日本人は信用を重んじ、中国人は目先の利益を大事にします。3種類(監督官庁、銀行、株主用)の財務諸表を作るのは当り前です。
日本人の感覚からすれば、平気で悪が行われているという事です。今世紀に入ってから日本企業も中国人化して、コンプライアンスは口だけの状態になっていますが。それでも中国で悪に加担すれば、故意でなくとも日本と比べ厳しい処分が待っています。何年でも拘留される危険性もあります。日中関係はこれから厳しくなっていくのは目に見えています。何せ習近平は「中華民族の偉大な復興の実現の夢」とか言って、世界征服の野心を顕わにしています。太平洋に出るのに、日本と台湾が邪魔になるので取りに来るでしょう。その時には間違いなく人質になります。日米のそうはさせない決意があれば別ですが。中国に出て行くのは避けた方が良いです。日本人がいなければ安全ですが、金はドブに捨てた状態になるでしょう。
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日本の外食産業は、成長する中国市場に積極果敢に進出している半面、苦戦を強いられて撤退を余儀なくされる企業も少なくない。特に、日本の代表的な外食産業の業態であるファミレスはほとんど定着できず、まさに「死屍累々」の状態にある。そんな中、なぜか「サイゼリヤ」だけは成功を収めている。その理由とは。(ゼロイチ・フード・ラボCEO 藤岡久士)
「世界の工場」から「世界の市場」へと変貌を遂げ、人口13億8000万人を抱える巨大市場中国――。
そのポテンシャルと魅力はあるものの、厳しい中国市場で勝ち残ることが容易でないことは、既に皆の知るところとなっている。この市場に対し、近年、果敢にチャレンジしたのが、人口減少により国内市場がシュリンクしている外食産業企業である。
進出から十数年の月日が経ち、既に多くの企業が事業を軌道に乗せることができず撤退に追い込まれているが、中でも全く市場に切り込むことができなかったジャンルがある。
それがファミリーレストラン、「ファミレス」業態である。
日本では外食産業といえば、誰もが思い浮かべる代表的な業態だが、なぜ中国で「ファミレス」は市場を切り開くことができなかったのだろうか。
日本国内で低迷し中国市場に進出したファミレスの歴史
「ファミレス」という言葉の語源をたどると、1970年「すかいらーく」の1号店創業にたどりつく。
一般的に、「ファミレス」とは、セントラルキッチン(一次加工工場)で、原材料を半加工することにより、バラエティに富んだメニューを、スピーディーかつ、リーズナブルに提供することを実現したレストランのことを指す。
当時の「ファミレス」は、母親たちを家事から解放し、父親たちに家族とのコミュニュケーションの機会を提供した。
そして、何より子どもたちに「ハンバーグ」や「ピザ」をはじめとした、大好きな洋食を家族みんなで食べる機会を提供し、当時はまさに「夢のような空間」であった。
筆者自身、子どもの頃両親に連れられ「ファミレス」に行くと、一つのテーブルにさまざまな料理が並ぶ、その「ハレ感」に無性に興奮したことを覚えている。
1980年代に入ると、「ファミレス」は24時間営業へと進化し、これまでの家族連れの客層に加え、若者たちをも取り込み、さらなる繁栄を極めていった。
その「ファミレス」をめぐる環境が変わったのは、1990年代に入ってからだ。
バブルが崩壊し、価格破壊の波が「ファミレス」業界にも波及した結果、「ハレ」の場であった「ファミレス」は、日常「ケ」の場となり、結果、それまでの輝きを失うことになる。
国内で低迷していた「ファミレス」が、海外に新たな活路を見出していったことは、ある意味必然なことだったのかもしれない。
2000年代に入り、改革解放が進んだ中国で、外食は「レジャー」であり、「ハレ」の場であった。その様子は、日本の70年代、80年代を彷彿させ、今後、大きなムーブメントが起こることを多くの市場関係者が期待した。
事実、当時は「ピザハット」や「味千ラーメン」といった外国料理のレストランに、連日一時間以上の行列ができ、それが当たり前の光景として定着していた。その様子を見る限り、日本の「ファミレス」には、間違いなく勝機があると誰もが確信していた。
そこで、「ココス」、「ジョイフル」、「ロイヤルホスト」、「デニーズ」(中国店名称・オールデイズ)といった大手ファミレスチェーンが、沿岸部の大都市を中心に本格的に進出を果たし行くこととなる。
日本のファミレスがことごとく失敗した理由
では、なぜ進出した日本のファミレスチェーンは、その果実を手にすることができなかったのだろうか。その理由を分析してみる。
(1)キラーコンテンツが刺さらなかった
「ファミレス」の人気No.1メニューといえば「ハンバーグ」である。刺さらなかった理由は、味や食感に問題があるわけではない。
中国でも「マクドナルド」などアメリカの大手ハンバーガーチェーンは既に展開していたし、中華料理には「獅子頭」という肉団子も存在していた。
問題は、何の肉か、鮮度が良いのか悪いのかわからないという、中国独特の「挽肉」の特性とポジショニングにあったのだ。
食の安全対策がだいぶ進んだ現在でも、中国人の多くは、いまだ挽肉に対しネガティブなイメージを持っている。
中国で、「ハンバーグ」は商品価値が低く、たとえ美味しくとも「ハレ」の外食の場で選ばれない商品なのである。
(2)主食中心のメニュー構成が習慣にそぐわなかった
「オムライス」や「ドリア」、「ピザ」に「スパゲッティー」。日本人にとって、一見バラエティーに富んだメニュー構成も、中国人にとっては「主食」のオンパレードにしか見て取れない。
「冷菜」、肉や魚、野菜を加熱した「熱菜」をバランスよく注文し、その補足として「主食」を加える中国人にとって、主食しかない「ファミレス」のメニューは習慣にそぐわない、使いにくい店舗であった。
すなわち、中国人にとって“炭水化物祭り”の「ファミレス」のメニューは、腹を満たすためのメニューにしか映らず、結果、単に“割高な食堂”としてのポジションに甘んじてしまったのである。
(3)食のトレンドに合わなかった
市場開放により、多くの新しい食文化が持ち込まれ多様化が一気に進んだ中国だが、そもそも食文化とはかなりコンサバティブなものである。
表向き、その市場と習慣は大きく変貌を遂げたように映ったのだが、実は皆が想像する以上に食の西洋化は進まなかったのだ。
それを裏付けるように、中国の外食市場における外国料理のカテゴリー比率は1%にも満たないというデータがある。
これは、日本のそれ(13~14%)と比較しても、極端に少ない数字である。
中華料理が常にさまざまな要素を受け入れ多様な進化を続けていることが、新たな食文化を容易に定着させない要因の一つになったことは、注目に値する現象と言える。
すなわち、食の西洋化はそれほど進まなかったものの、中華料理の国際化が進んだのである。
成功している「ファミレス」もある「ザイゼリヤ」は人気
しかし、中国で全て「ファミレス」が撤退に追いやられていたわけではない。数少ない、成功を収めているチェーンの一つが「サイゼリヤ」である。
では、多くのファミレスチェーンが撤退に追いやられる中、なぜ「サイゼリヤ」は成功することができたのだろうか。
1.専門性の明瞭化
一般的な「ファミレス」と「サイゼリヤ」の大きな違いは、そのコンセプトにある。
カジュアルな洋食と和食をミックスしたメニューが一般的な「ファミレス」のそれだとすると、「サイゼリヤ」は価格こそ安価なものの、メニュー構成はイタリアンレストランだ。
中国での「サイゼリヤ」のポジショニングは、まさにカジュアルなイタリアンレストランであって、「ファミレス」ではない。
事実、日系であることを大きく謳っているわけではないため、顧客の多くは日本企業であることすら知らないのだ。
2.価格戦略
「サイゼリヤ」の成功要因として、絶対的な条件の一つが「価格戦略」であったといえる。
「サイゼリヤ」が進出する前の中国は、洋食であれば何でも中華料理よりも割高なのが当たり前の世界であった。
その常識を打ち破り、「サイゼリヤ」は、当時大人気だった「ピザハット」の半額以下で「ピザ」や「手羽先」が食べられるレストランとして地位を確立していった。
結果、イタリアンは中国人にとっても手の出しやすい、より身近な料理となり、裾野が大きく広がった。
このことは、「サイゼリヤ」の中国の食文化に対する大きな貢献だったと筆者は分析している。
3.現地化
飲食店の海外進出において、現地化は必要でありながら、かつデリケートな問題である。
変えるべき点、変えてはいけない点を見極めるのは非常に難しく、味の現地化は、元々の料理の特徴を消してしまう可能性を抱える、諸刃の剣の側面を持ち合わせている。
サイゼリヤの場合、ピザ生地に代表される、完全に現地の嗜好に合わせ対応したものがある一方、実は多くのメニューは日本のそれと、味も基準も変えていない。
一部の日本人顧客からは、日本らしくないと揶揄される現地化したサービスも、従業員の離職率を抑え、中国での低価格を実現するための対策としては一定の評価ができる。
中国での外食市場に「タイムマシン経営」は通用しない
実際のところ、飲食店が上手くいくかいかないかは、「立地」「価格」「メニュー構成」「接客」「商品クオリティー」等、さまざまな複合的な要因によって決まり、簡単に分析できるものではない。
中国での出店であれば、進出の形態が「独資」か「合弁」か、それとも「フランチャイズチェーン(FC)」なのか。
また、「合弁」あるいは「FC」の場合であれば、パートナー企業との信頼関係を構築することができたかどうかも、成功に向け大きな鍵になるため、それらを分析しようとすると、さらに複雑になる。
すなわち、上手くいかなかった理由は、各社それぞれ個別にあることは、言うまでもない。
しかし一方、俯瞰して分析を続けていくと、「ファミレス」という業態の特性が、中国のマーケットに合わなかったということも見て取ることができる。
既に中国の外食市場は、日本での過去の成功事例の数年前を思い出しながらの「タイムマシン経営」が通用する時代ではない。
今後、外食企業が中国で成功を収めるためには、単純に日本の業態を現地にアレンジするのではなく、現地マーケットに照準を合わせ、ゼロから業態を開発していくようなアプローチが、さらに重要となってきているように思える。
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『中国の法律事務所の日本進出、法曹界への「外圧」になるか』(10/20ダイヤモンドオンライン 姫田小夏)について
10/22の衆院選は与党・自民党の圧勝で終わりました。これで米軍と北朝鮮がいつ戦争になっても備えができるというものです。10/22NHK選挙速報番組で来年の総裁選について、小泉、岸田、二階に聞いていましたが、聞かずもがな、安倍3選で決まりでしょう。国政選挙5連勝で他に誰が手を挙げられるのか考えたら分かる筈。心配すべきはポスト安倍が誰になるかでしょう。それより立憲民主党が野党第一党になります。公明党の山口代表は「憲法改正は野党第一党、第二党も含んだ形で」と寝ぼけたことを言っています。中共・北の手先の政党が憲法改正に賛成するはずがないでしょう。そう言うことは「憲法改正をしない」と同義語になります。最悪、希望や維新を巻き込み、公明抜きでも実現してほしいです。中身よりGHQ の押付け憲法を変えることによって、戦後レジュームを一部でも突き破ったことになりますので。(本当は9条二項を上書きしてほしいのですが・・・・。自衛隊でなく軍としてほしいけど、国民投票との兼ね合いです。北からミサイルが飛んで来れば意識も変わるかもしれませんが)。
10/22には柏市長選も行われました。現職市長の秋山氏が三選を果たしました。投票率が25%(前回25%、前々回34%)と衆院選があるにも拘わらず低いのは問題です。秋山市政に対する不満の表れでしょうか。でも投票所に足を運び、対立する保守系候補に入れて欲しかったです。中共のように議会制民主主義でない国は国民に投票権なぞありません。為政者に虐げられるだけです。それを考えれば、選挙権は大事にし、相応しい人がいなくても、次善の候補に投票すべきです。
http://www.city.kashiwa.lg.jp/soshiki/230100/p043641.html
また、宮古島の市会議員選挙も同日ありました。10/23産経ニュース<「自衛隊が来たら婦女暴行事件起きる」発言の現職・石嶺香織氏が落選 沖縄・宮古島市議選>。本当に左翼と言うのは潔くありません。市議会から議員辞職勧告を受けても居座ってきましたから。落選して当然です。日本及び日本人を守るために日夜奮闘している人達をこういう下種な言葉で侮蔑する訳ですから、人間として片端です。所詮、共産主義者は、世界的・歴史的に見ても、口先が上手くて国民を騙し、国民を弾圧する連中です。
http://www.sankei.com/politics/news/171023/plt1710230184-n1.html
さて、本記事です。中国のように自由がない国の弁護士組織が日本に来て仕事をしようとしてもうまく行かないのではと思います。何時も言っていますように、中国には立派な法律が整備されています。大本は日本の法律で、それらは漢字を使っているので、彼らはそれを理解した上で、彼ら風にアレンジしているだけです。だって、法治国家ではありませんので。習近平が何と吠えようとも(下記人民網クリック参照)全然違います。賄賂で何とでもなる国というのと、党が国の機関を超越しているので、近代法の原則が適用されず、逮捕状なしでも拘束されます。(“双規”で倒された政治家・官僚は沢山います)。また南シナ海のように国際法違反も平気で犯します。
http://j.people.com.cn/n3/2017/0504/c94474-9211024.html
中国の一帯一路絡みで、テイラーソン国務長官は中国の海外進出のやり方を批判しました。10/19産経ビズ<「中国の融資を受ける国々は膨大な債務を背負わされる」 ティラーソン米国務長官が中国を痛烈批判>。スリランカやカンボジアのことが念頭にあったのでしょう。
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/171019/mcb1710192229041-n1.htm
同日のNHKは南シナ海のみの報道で、「中国の融資を受ける国々は膨大な債務を背負わされる」と言うのは省いています。お得意の「報道しない自由」でしょう。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171019/k10011182381000.html
2年くらい前、小生の空手部の一年後輩が中国企業で働くため、その日本法人が採用内定した(日本法人からの大陸への派遣)にも拘らず、以前の病気(完治)を理由に内定取消を受けたので(中国大陸では簡単にクビにできますので)、小生が相談を受けました。「そこの会社はさっさと諦め、次を探す。但し、その会社が日本法人であれば日本の法律が適用される。慰謝料or損害賠償は取れるはずだから弁護士と相談しろ」と言って、結果給与の3ケ月分くらいを払わせました。中国駐在していた時に、何度も訴訟した経験があったので役に立ちました。中国はダメモト社会です。厳格な法律の適用なんてありません。日本で戦った方が有利です。でも、中国との合弁契約には裁判管轄地は中国になっています。合弁企業には、経営の重大事項につき「董事(取締役)全員一致の原則」がありますから、非常に不利です。中国側に利益を与えるとそれが原資となって軍拡に走ります。日本企業が中国に協力するのは自分で自分の首を絞めることになります。「一帯一路」参加なぞもっての他です。
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中国が「一帯一路」構想を打ち出したことを契機に、中国の法律事務所が海外進出を加速させている。
一帯一路の沿線国は60以上とも言われ、現地では中国企業による投資や買収などが進んでいる。事業を首尾よく展開するには沿線国の法律制度の理解が必要だ。そこに商機を見出した法律事務所が、企業を追うようにして海外での事務所開設に乗り出しているのだ。
その先頭を走るのが、中国で最大規模を誇る「北京大成法律事務所」だ。2015年11月10日、世界6位のデントンズ法律事務所との統合が実現し、弁護士数7300人という世界一の法律事務所となった。
統合後の法律事務所は、中国語で「北京大成律師事務所(ロゴは、「大成DENTONS」)」、他の言語で「デントンズ」と称され、欧米、アジアのみならず、アフリカ、中央アジア、中東、ロシアなど50の対象国でサービスを展開している(以下、「大成」とする)。
中国の法律事務所から白羽の矢が立ったベリーベスト
その大成が、日本でのサービス提供に目を向けている。日本は一帯一路の主要な沿線国ではないものの、中国企業による投資や買収が進んでおり、法務需要が年々高まっているためだ。
昨年9月、その大成と日本の弁護士事務所との間での業務提携が始まった。白羽の矢が立ったのが、業界第8位の規模といわれるベリーベスト法律事務所(東京・港区)だ。同事務所は2010年に設立した若い事務所だが、当初10名だった所属弁護士が今では130名を超え、これまでに累計30万件を超える法律相談に当たってきた。
同事務所が急拡大したのは、事務所代表の酒井将氏が設立以前から目を向けてきた「個人客重視」のマーケティングがきっかけだった。離婚・男女問題を始め、交通事故やB型肝炎訴訟などをカバーすることで、大手の弁護士事務所が重視してこなかった「個人客」を取り込むことに成功。数をこなせたのは、業務の一部を定型化させ、パラリーガルといわれる人材の業務参加を高めたことにある。
ちなみに、代表の酒井氏は、2005年にインターネットで弁護士を検索できるサイト「弁護士ドットコム」を共同で創業している。個人客と弁護士の距離を縮めたという意味で、日本の法曹界に一石を投じた人物でもある。
目下、日本では法曹界の再編が起こっている。2004年に法科大学院が発足し、2006年に新司法試験が開始してからは、「弁護士先生様」などともてはやされた時代は終わりを告げ、“浪人弁護士”も珍しくない時代になった。司法試験の合格者数が急増した昨今、「弁護士になっても職はない」と言われ、かつての花形職業は生存の危機にさらされているのだ。
そうした中で、「新手の手法」で頭角を現す一群もある。債権回収やB型肝炎訴訟など、ピンポイントのマーケティングで個人客需要を掘り起こそうとする法律事務所がそれだ。“テレビCMでおなじみ”となった事務所もある。
他方、「弁護士ドットコム」の経営から離れた酒井氏は、ベリーベスト法律事務所を設立。個人客重視のみならず、中小企業に向けたマーケティングにも注力し、個人法務から企業法務まで幅広く取り扱う総合法律事務所に成長する。今回、激動の法曹界における“再編の急先鋒”といわれるベリーベストに大成側からのオファーがあったのは十分にうなずける話だ。
日中の法的慣習に違い 平坦ではない道のり
日本には、外国の弁護士有資格者が法務大臣の承認を得て、日弁連に登録した「外国法事務弁護士」が存在するが、日本国内での民事・刑事訴訟という職務には従事できない。そのため、今回の“日中合作”事務所では、日本の法律で対応しなければならない分野をベリーベストが補い、共同で案件に当たっていく。
酒井代表は今後の展開について、次のようにコメントしている。
「大成のクライアントには、日本でのM&Aに関心を持つところもあれば、すでに日本に投資や買収を行ってはいるものの、目下紛争に巻き込まれているケースもあります。私たちはこうした中国企業の代理人としても闘っていくことになるでしょう」
しかし、道のりは決して平坦ではない。いかんせん、クライアントは中国企業である。顧客である中国人が納得するサービスを提供することができるかが、事業の成否を握ると言っても過言ではない。
例えば、日本の法律事務所であれば「書面の作成」が業務に占める割合は非常に高い。相手方に圧力をかける場合、日本では「書面を準備し内容証明郵便で警告を発して、それを聞き入れなければ訴訟」というステップが一般的だ。問題は、それ以外に効果的な圧力をかけることができるかどうかということだ。
ベリーベストには中国に在住経験を持ち、中国法務について通暁するエキスパートが存在する。そのエキスパートによれば、「中国の弁護士事務所は、弁護士が自ら現場に乗り込んでいき、話をつけて印鑑を押させ、合意書を取ってくるのが当たり前」だと語る。「日本人弁護士は身の危険を恐れるあまり、債務者のところへは行きたがらない」のとは対照的だ。
また、「とりあえず送付する内容証明郵便は、財産移転や計画倒産のきっかけを与えてしまうことにもなりかねない。内容証明ではなく、一気に仮処分に持って行くという判断が必要なときもある」と話す。
他方、日本の弁護士事務所には「着手金」目当ての弁護士事務所も少なくない。筆者も複数の法律事務所を取材したことがあるが、「着手金が目当てなのか」と思わせるような事務所もあり、代理人としての業務も不十分なままに案件を終了させるケースが散見される。
だが、中国企業は結果重視であり、こういうやり方には納得しない。実際、成果が伴わなければ、弁護士報酬の支払いを拒否する例も多いという。
中国企業の顧客満足を得る、あるいは今後、国際法務に積極的に携わるには、迅速なアクションと戦略的なアプローチが必要になるということだ。時代が求めているのは、“スピード感と行動力があり結果を出せる弁護士”なのである。
中国のクライアントが満足する体制づくりが求められる
そのための体制づくりは進んでいる。例えば、ベリーベストでは「LINE」の導入に向けて準備中である。これは、中国人が「微信(wechat)」で仕事をすることにならったものだ。すでに中国関連業務においては、顧客とは「微信(wechat)」でつながり、受付を通さずに担当弁護士とダイレクトなコミュニケーションをとれるようになっている。
また、前出のエキスパートが中国企業の案件を取り扱う弁護士に対し、「勝つための戦略的指導」も行っているという。
「中国企業の要求は日本企業よりも非常に厳しいところがありますが、これにしっかり対応していくことで、国際競争力のある事務所にしていきたい」と酒井代表は語っている。
「一帯一路」の機運の高まりは知らず知らずのうちに日本にも影響している。日本は「一帯一路」の主要な沿線ではないが、中国にとって最も身近な先進国であることから、今後も中国企業による投資や買収が進む可能性が高い。
他方、中国企業の対日進出が、回りまわって日本の硬直化した制度や慣習に影響を及ぼすのは興味深い。中国の「一帯一路」で日本の“旧態依然”が打破されるのなら、それはひとつの「果報」だと言えるのではないか。
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『世界体操女子優勝者は中国孤児から米国代表に モーガン・ハード選手に道を拓いた国際養子縁組の昨今』(10/20日経ビジネスオンライン 北村豊)について
日本人として、米国人の発想で良く分からないのは、「銃規制」と「外国人の養子」の問題です。「銃規制」は自衛、当初はイギリスからの、続いてはインデイアンからのという歴史があるので、まだ「そんなものかな」という気になりますが、「外国人の養子」は全然感覚的に分かりません。ブラピとアンジェリーナ・ジョリーの養子が有名ですが、遺産相続の問題をどうするのかなあと思ってしまいます。それ以前に本当に愛情を持って養子に接することができるのかどうか。ハリウッド映画を見ますと、簡単に浮気して分かれますが、子供に対する愛情は日本人以上のものがあると感じてしまいます。やはり、文化の差なんでしょう。
中国からの養子というのも良く分かりません。もともと苦力としてアジアからの奴隷として使ってきた土地です。それなら、アフリカからでも良いのではと思ってしまいます。もっと言えば、米国内から養子を求めれば良いのではと思いますが。下の<養子大国アメリカのいま>の記事を読みますと、2011年の養子の数で米国は12万件、日本は300件と差があります。また、米国の「国内の新生児縁組は3~5年待ち」などといわれるとありますから、直ぐに養子が欲しい人は外国に目が向くのでしょう。
2011/11朝日新聞GLOBE<日本からも子どもが渡る「養子大国」>、<養子大国アメリカのいま>
http://globe.asahi.com/feature/111106/01_1.html
http://globe.asahi.com/feature/111106/side/01_02.html
子供が欲しい人と子供が育てられない人との需要供給の関係なのかもしれませんが、”human trafficking”とどう違うのでしょうか?片や合法、片や非合法でも、やっていることは同じでしょう。片や可愛がる為、片や労働力か性愛の対象の違いはありますが。日本人はなかなか進んでしたいとは思わないのでは。家族の進化した形態とも思いません。勿論、合法であれば止めろという権利はありませんが。需要供給の関係で言えば売春も同じです。合法な国もあれば、違法な国もあります。
中国人は儲かると思えば何でもします。平気でパクリ、商標権の侵害、特許権の侵害何て気にしません。郭文貴が“活摘器官”を暴露しましたが、中国人だったらやりかねないと思います。医食同源の考えを持っていますので。10/17大紀元<中共活摘器官 民運人士:邪惡無底線=中共は生きたまま臓器を摘出 民間運動家:邪悪なこと底なし>。大紀元は法輪功の傘下にあり、全部を信じる訳には行きませんが、江沢民派に弾圧を受けて来たのは間違いありません。江沢民の子の江綿恒は腎臓を取り換えるので5人殺し、北京方正(北京大学が100%出資して創った会社)の会長の李友は肝臓を替えるのに数十個の中から選んだとあります。自己中心の最たるもの、人権の概念を中国人が持たないことが良く分かります。エリート集団がこういうことをするわけですから。
http://www.epochtimes.com/b5/17/10/17/n9741785.htm
モーガン女史の実の親は顔を見れば分かるのでは。名乗り出て、金をせびり、一悶着起こすのではと心配になります。金を優先し、恥を知らない民族ですから。
記事

世界体操選手権・女子個人総合で金メダルを獲得したモーガン・ハード選手(写真:AP/アフロ)
10月2日から8日までカナダのモントリオールで開催された第47回世界体操競技選手権大会で、日本チームは金メダル3つと銀メダル1つを獲得した。男子個人総合で前人未踏の7連覇を目指した内村航平(敬称略、以下同じ)は初日の2日に行われた予選の2種目目の跳馬で左足首を負傷し、4種目目の鉄棒以降の種目を棄権したため、残念ながら7連覇達成はならなかった。しかし、内村の負傷に奮起した日本チームは、白井健三が男子個人総合で3位、種目別の床と跳馬で1位となり、村上茉愛(まい)が女子個人総合で4位入賞、種目別の床で1位となるなど大いに健闘した。特に村上茉愛の床1位は1954年のローマ大会で池田敬子が種目別平均台で優勝して以来63年ぶりの快挙だった。
今回の大会で中国チームは、男子が個人総合の1位と2位、種目別のあん馬で3位、つり輪で3位、平行棒で1位、女子が種目別の段違い平行棒で1位の成績を上げ、合計で金メダル3つ、銀メダル1つ、同メダル2つを獲得した。国別メダル獲得数では中国が6個(金3:銀1:銅2)で1位、日本が4個(金3:銀1)で2位、ロシアが6個(金1:銀3:銅2)で3位、米国が5個(金1:銀3:銅1)で4位だった。
黒縁メガネの愛らしい金メダリスト
米国が獲得した金メダルは1つだったが、これは女子個人総合で16歳のモーガン・ハード(Morgan Hurd)が55.232の得点を上げて優勝したことによるものであり、米国に女子個人総合で5大会連続の金メダルをもたらしたのだった。ちなみに、予選をトップ通過し、個人総合で4位になった村上茉愛の得点は54.699で、モーガン・ハードとの差は0.533だった。村上茉愛は3種目目の平均台で落下して大きく減点されて得点が伸びなかったもので、「たられば」の話は無意味だが、落下さえなければ、村上茉愛がモーガン・ハードを抑えて1位となっていた可能性は高い。それはさておき、身長4フィート5インチ(135cm)、体重85ポンド(38.6kg)の小柄な身体に闘志を秘め、体操選手としては珍しく黒縁のメガネを掛けて演技するモーガン・ハートには何か憎めない可愛らしさがあった。
ところで、中国メディアは“米籍華裔(中国系米国人)”のモーガン・ハードが、カナダ・モントリオールで行われた世界体操競技選手権大会の女子個人総合で金メダルを獲得したと大きく報じたのだった。各種の中国メディアや米国の中国語メディア「僑報」が報じた「モーガン・ハードが世界体操選手権の個人総合で優勝」に関する記事の内容を取りまとめると以下の通り。
梧州市で遺棄され、8000ドルで米国へ
【1】現地時間の6日夜、カナダのモントリオールで行われた体操の世界選手権で米国チームの中国系米国人で16歳のモーガン・ハードが女子個人総合で優勝した。すでに世界選手権で3連覇している米国のシモーネ・バイルズが今大会を欠場したことで、米国期待の新星で17歳のレーガン・スミスが優勝するかが大きな話題となっていた。しかし、予選を2位で通過したレーガン・スミスは試合前の練習で足首を負傷して棄権を余儀なくされた。こうして迎えた危機的な状況下で、モーガン・ハードの勝利は米国チームに世界体操選手権の女子個人総合で5連覇をもたらした。そればかりか、モーガン・ハードは8日に行われた種目別の平均台で2位となり、跳馬と床で2位となったジェイド・キャリーと共に米国に3つの銀メダルをもたらした。
【2】モーガン・ハードは、2001年7月18日に中国広西チワン族自治区の東部に位置し、広東省と境を接する“梧州市”に生まれたが、不幸にも生後まもなく親に遺棄された孤児で、名前もなければ、生みの親に関する手掛りもない。2歳の時に、彼女は米国東部に位置するデラウェア州のミドルタウンに住むハード家に養子として引き取られ、モーガン(以下「モーガン」)と名付けられた。養父母となったハード夫妻はモーガンを養子として引き取るために“服務費(手数料)”として8000米ドルを中国・広西チワン族自治区の“梧州福利院(梧州福祉施設)”に支払ったという。
【3】モーガンが3歳の時に養母は彼女を体操の練習に連れて行った。当時、養母はただ彼女に体操の面白さを楽しんで欲しいと望んでいたのだが、モーガンはトレーニングの中で飛び抜けた天賦の才能を発揮したのだった。6歳でデラウェア州ニューアークにある第一州立体操チームに加入したモーガンは、9歳で米国のアマチュア体操ランクの4級になり、2014年には最高ランクの10級に到達した。養母のシェリー・ハードはモーガンについて、「彼女はスケート、ソフトボール、サッカーなどの運動をやったが、最終的に体操へ戻った。身体が同年齢の人より痩せて小さいので、体操が最も適していた」と述べている。
【4】モーガンは早くから米国内の体操競技で頭角を現していたが、今年の年初は不調で競技中に度々ミスを犯し、負傷もあって本領が発揮できずにいた。しかし、モーガンは今回の世界体操選手権に向けた選抜キャンプで良好な状態と技術レベルを示したことで、最終的に米国チームのメンバーに選出され、本番の舞台で金メダルを獲得して世界の女子体操選手の頂点に立ったのだった。しかし、モーガンが世間で注目を集めたのは16歳という年齢だけでなく、“華裔孤児(中国系の孤児)”であるというその身分だった。
生みの親だ、親戚だと名乗り出るな
中国の体操ファンはモーガンに“夏松”という中国名を贈ったというが、それは彼女が2010年に中国の国家体操チームに加わって活躍し、2016年のリオデジャネイロ・オリンピックで中国女子体操チームが銀メダルを獲得するのに貢献し、2017年9月に現役を引退した“商夏松”に似ているからだという。あるネットユーザーはモーガンが米国国籍であることを嘆き惜しみ、「これは中国体操チームにとっての損失ではないのか」、「我が梧州市は世界体操選手権の金メダリストを失ったことを嘆き悲しむ」とネットの掲示板に書き込んだ。
これに対して、別のネットユーザーは、「モーガン個人の努力に焦点を当てるべきで、“祖籍論争(原籍論争)”でそれに蓋をしてはならない」として、「中国人の顔つきだから中国人だとするのは止めるべきだ。また、金メダルというニュースを知って、やれ生み親だ、親戚だと名乗り出ることが無いように願いたい」と掲示板に書き込んだ。
さて、モーガンを養子として引き取る際に、ハード夫妻は梧州福祉施設に8000米ドルの手数料を支払ったという点について、あるネットユーザーは「梧州福祉施設が国際的な養子縁組を結ぶ中で暴利をむさぼったのではないか」との疑義をネット上に提起した。この疑義に多数のネットユーザーが賛意を示したことから、世論もこの点に注目し、メディアが実情調査を開始した。
10月13日付の北京紙「北京青年報」は当該調査結果について次のように報じた。
(1)記者の取材を受けた梧州福祉施設の女性職員はモーガンが同福祉施設から米国人の養父母にもらわれて行ったことを確認したが、養子に行く前のモーガンがどのような生活状況であったかについては、秘密保持契約により明かすことはできないと拒否した。また、福祉施設経由で子供が養子としてもらわれて行く際には、福祉施設が数百元(約5000~7000円)の登録料を徴収するが、まれに養子を引き取る家庭が養子手続き終了後に福祉施設に対して寄付を行うこともあると述べた。彼女は「寄付はあくまで自発的なもので、寄付額の多寡に関する規定はない」と明言し、ネット上で報じられている8000米ドルの手数料については良く分からないが、恐らくハード夫妻が米国で依頼した養子縁組仲介業者の手数料ではないかと述べた。
(2)調査したところでは、福祉施設は孤児収容機関として子供の衣食住に責任を持つだけで、養子を引き取る家庭の資格審査などの業務は全て上部の“民政機関”が担当するので、福祉施設との関係は大してない。近年は中国で孤児の数が少なくなり、国際養⼦縁組はますます少なくなっている。2015年に“梧州市民政局”がネット上に発表した『国際養⼦縁組登録⼿続規則』には、養子縁組の登録料は1件当たり250元(約4250円)と明確に規定されている。その内訳は、国際養子縁組申請手続費:1件当たり20元(約340円)、国際養子縁組証明書発行料:1件当たり10元(約170円)、国際養子縁組登録調査費:1件当たり220元(約3740円)であった。
暴利をむさぼったのか?
(3)専門的に国際養⼦縁組業務を行っている「中国児童福祉・養子縁組センター」の職員は、「外国人夫婦が中国の孤児を養子として引き取るには一定の手数料を支払わなければならないが、それ以外の費用は発生しない。国際養子縁組を希望する者は先ず本国政府の関係部門に子供を引き取るための資料を提出する必要があり、個人の身分で直接に養子縁組センターに子供の引き取りを求めることはできない」と述べた。
(4)一部メディアが報道したところによれば、米国の国外最大のビザセンター所在地は広東省“広州市”で、広州市は中国の子供を養子として引き取るためには必ず通らなければならない場所となっている。“広東省収養登記中心(広東省養子縁組登録センター)”の養子縁組料金表によれば、国際養子縁組登録料、養子縁組登録手数料、子供のパスポート代理申請費用を含む費用は合計で2250元(約3万8300円)となっている。但し、事実上、1組の米国人夫婦が中国の子供を養子にする場合には、この金額を遥かに上回る金額の費用を支払っている可能性がある。その中の大きな部分は米国国内の養子縁組組織に支払う費用である。
(5)2014年に米国アラバマ州の養子縁組組織がある米国人夫婦に提示した費用明細には、中国滞在中の費用として1万8930米ドルとあった。もしこれに仲介費用、家庭視察とパスポートなどの費用を加えれば、その総額は2万1551米ドルになった。しかし、この費用の中には、「広州6泊7日」の旅行代金、高級ホテルの宿泊料が含まれていた。上述した広東省養子縁組登録センターによれば、ここ数年も同センターに来て中国の子供を養子として引き取る外国人夫婦は多いが、その全てが仲介業者の随行の下で養子縁組の手続きを行っているという。
筆者は1995年から2000年まで商社マンとして広州市に駐在していたし、その後も出張で度々広州市を訪れた。駐在中はもとより出張の際も広州市内の高級ホテルで養子にした中国人の赤ん坊を連れた米国人夫婦を多数見かけたものだった。広州市にはどうして養子縁組をした米国人夫婦が多いのか不思議だったが、上記(4)でその疑問が氷解した。
世界の華僑向け情報サイト「中国僑網(ネット)」は2017年5月2日付の国際養子縁組関連の記事を報じたが、その要点は以下の通り。
【1】英国・ニューキャッスル大学の養子問題の専門家、ピーター・セルマンは次のように指摘している。すなわち、過去において貧困は子供を遺棄する主要な原因であったが、中国、ロシア、韓国を含む国際養子縁組における子供の供給源であった国々は、過去10年で生活水準が向上し、国際養子縁組で養子として引き取られる子供の数は減少している。その背景には、「遺棄される子供がますます少なくなり、国内での養子縁組が増大する」という2つの趨勢がある。
【2】米国人による中国児童の養⼦引き取り件数は2004年前後にピークに達した。2004年当時、約2.3万人の外国児童が米国の家庭に養子として引き取られたが、そのうち中国人は1万人以上に上った。但し、2014年にはこの数字が2800人近くまで低下した。その主要な原因は中国の生活改善と、養子縁組費用が相対的に高くなったことにある。中国は国際養子縁組の最大供給源であったが、2005年には外国に引き取られた児童は1.5万人(一人っ子政策の影響でその大部分は女児)であったが、2014年には2800人まで低下し、過去10年間の減少幅は70%に達した。
【3】米国は依然として世界最大の養子引き取り国だが、国を跨いだ養子引き取りは急速に減少している。世界国家間養子縁組統計(Global Statistics for Intercountry Adoption)によれば、2004年から2014年までの間に、養子引き取り費用の上昇と養子供給国の貧困問題が解決したことに伴い、24の主要国家の国家間養子縁組の件数は70%も減少した。120余りの養子縁組組織で構成される「全米養子縁組協会」によれば、米国の養子縁組件数は、2007年には13万3737件であったものが、2014年には11万373件になり、17%減少した。養子縁組減少の主たる原因は国際養子縁組の急激な減少だった。米国では会計年度の2016年で、外国児童を養子として引き取った件数はわずか5372件であり、2004年に比べて大幅に減少した。
「逆襲」ではなく
筆者は2006年7月14日付の本リポート『悲しき「バービー人形」 今も盛んな孤児ビジネス』および2011年7月15日付の本リポート「19年間捜し求めた我が子は米国にいた」などの記事で多数の中国人孤児が養子として米国人夫妻に引き取られて行く状況をリポートしてきたが、中国の発展により今では国際養子縁組の件数が大きく減少していることを確認できた。
女子体操個人総合の金メダリストとなったモーガンが国際養子縁組で米国へ渡った2003年は、米国人による中国児童の養子引き取りがピークに達する1年前であり、モーガンも2万人の養子のうちの1人として米国へ引き取られていったのだろう。孤児であったモーガンが優しい養父母に育てられ、支えられて女子体操の頂点に立ったのである。孤児から米国人夫婦の養子となり、身長135cm、体重38.6kgの小柄な身体を活かして体操個人総合の金メダリストに上り詰めたモーガンの姿を、ある中国メディアは“華裔孤児的逆襲路(中国系孤児の逆襲)”と呼んだ。
しかし、「逆襲」という言葉は彼女には相応しくない。彼女が中国で孤児のまま成長したなら、金メダリストになることはなかっただろう。彼女がハード夫妻の養子となり、養父母を喜ばせようと地道に厳しい練習に励んだからこそ、世界一の称号が獲得できたのだ。中国が孤児の彼女に養子の機会を与え、彼女が孤児というハンデを努力でチャンスに変えて世界一の座を獲得したのである。彼女にとって祖国は米国であり、孤児となった中国ではない。恩讐の彼方(かなた)にモーガンの明るい笑顔がある。
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