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『「文在寅の仲人口」を危ぶむ韓国の保守 騙されたと気がつけば、トランプは激怒する……』(3/15日経ビジネスオンライン 鈴置高史)について
3/14看中国<取消任期制:习近平预计5年内爆发战争 还有一个机密(图)=主席任期制撤廃で習は5年以内に戦争が起きると予測 もう一つ機密がある>戦争は国外だけでなく、国内でも起きることを習は心配している。任期制撤廃を主導した黒幕は王沪寧である。李克強は官僚のサボタージュに怒りを見せるようになった。18人大以降性格が変わった。3/8FTが発表した「中国は米国に特使(劉鶴&楊潔篪)を派遣して米中関係をコントロールしようとした」記事の中で、「習が任期制撤廃に賛成したのは国境線上(台湾は自国と認識しているから尖閣を持つ日本か?)で5年以内に軍事衝突が起きると予想している。彼はプーチンがした代理人(メドのこと)を国家元首にするような真似はしたくないと思っている」と。王沪寧は今の体制はまだ不安定で、軍・政党・役人・知識人の4つの役割が大事と考えている。現状はというと①軍・・・縁故主義②役人・・・腐敗で200万人も調査③知識人・・・弁護士で逮捕されるのが100人もいて、エリートは西側を見て自国のことは考えない。④政党・・・中共は崩壊の臨界点に立たされている。
https://www.secretchina.com/news/gb/2018/03/14/852551.html
3/16看中国<中美外交大换班 谁将管控美中关系?(图)=米中外交は大転換 誰がコントロールするのか>王岐山が国家副主席になって対米交渉しようとしてもカウンターパートを探すのは難しい。オバマの1期目は、ヒラリー国務長官、ゲーツ国防長官、ガイトナー財務長官が個々に、二期目は特定の人物はおらず集団でとなった。トランプは自分がやるのでは。中国も習が直接になるかも。劉鶴&楊潔篪を訪米させても成果なく帰った。原因の一つは相手が誰か分からないこと。王岐山が交渉に乗り出すと言っても米国から返事はない。国家副主席のカウンターパートは誰になるのか?(肩書き上はペンス副大統領でしょうけど)。誰が相手になろうとも、中国は不愉快である。中国に対し、トランプ政権は敵視政策を採っているため。
中国が嫌う政策を貫徹することが正しい道です。人権弾圧する共産主義をのさばらせておく方がおかしいでしょう。今の野党の国会運営を見ているとソ連のコミンテルンの指示通りの動き方です。議会に議席を持ち、与党の粗探しをし、針小棒大にして、与党の信用を貶め、政党政治に対する信頼をなくす方向に動き、やがて革命へと導くというやり方です。マスメデイアも野党とグルになって情弱老人へ刷り込みしているのですから。森友・加計問題より、3/13連帯ユニオン関西生コン支部にガサ入れした話の方が大きいでしょうに。メデイアは報道していません。辻元、福島瑞穂と同和、極左暴力団との関係が明るみになるかも。国会が閉じたら逮捕して、「慰安婦問題」の裏も追及したらよいでしょう。
https://www.secretchina.com/news/gb/2018/03/16/852898.html
3/16宮崎正弘氏メルマガ<米中貿易戦争は「破局」。中国は対米交渉陣を立て直しへ 明日、王岐山(火消し請負人)を国家副主席へ選出。対米交渉のトップへ>
http://melma.com/backnumber_45206_6658377/
3/15ダイヤモンドオンライン ロイター<米国務長官をクビにしたトランプ氏、政策停滞にいら立ち>
http://diamond.jp/articles/-/163684
次は米朝対話についての見方です。
3/16大前研一メルマガ<▼米朝直接会談の結果は、北朝鮮崩壊のシナリオしか考えられない
米政府は8日、トランプ米大統領が北朝鮮の金正恩委員長の申し出を受け入れ、直接会談に応じると発表しました。米朝首脳会談が実現すれば歴史上初めてで、朝鮮半島を中心とした東アジア情勢に大きな変化をもたらすとともに、日本の外交・安全保障政策にも影響を及ぼすのは確実と見られています。
私はトランプ大統領の物事の進め方が好きではありませんが、もしかするとこの交渉においては、トランプ大統領が圧勝してしまうかもしれません。トランプ大統領はストリートファイターであり、常にディール・交渉を前面に押し出してきます。金正恩委員長との会談が実現した場合、「ロケット開発、核開発をやめろ。やめなければ報復するぞ」という態度で臨む可能性が高いと思います。
ここで金正恩委員長が受け入れなければ、これまでのトランプ大統領のやり方からすれば、すぐにでも戦争を引き起こす可能性があります。「深刻さを見せつつ、すぐにでも殴り合う」というやり方がトランプ大統領の特徴です。
私自身はこの手のやり方は全く好みではありませんが、今回の北朝鮮との交渉においては功を奏するかもしれません。その点から考えると、代理人ではなく、トランプ大統領の特徴を活かして本人が交渉にあたるべきでしょう。
文在寅大統領の特使が北朝鮮に赴いた際に、金正恩委員長は「体制が保証されるのであれば、核開発を中止しても構わない」と述べたと言われています。この発言が本当であれば、かなり深刻な内容を含んでいると思います。つまり、金正恩委員長が亡命を希望しているのではないかということです。
現実的に、北朝鮮において金王朝が平和的に存続していくことは不可能です。「体制を保証する」という「体制」とは金正恩委員長自身とそのファミリーのことを指しているのでしょう。北朝鮮においてはそれ以外考えられません。
2歩先まで考えれば、金正恩委員長が望んでいるのは亡命以外にはないと私は思います。トランプ大統領がこの事を見抜いていれば、逃げ場所を用意してあげるということができるはずです。トランプ大統領は交渉してうまくいかなければ、その場で戦争を始めるという決断さえしかねない人物です。
金正恩委員長がトランプ大統領と1対1の会談に臨むのは、かなりのリスクを負っていると思います。
それでも、金正恩委員長がトランプ大統領に呼びかけたのは、国を空けて海外に行くことさえままならず、体制が内部から崩壊する寸前の北朝鮮の状況では、なんとか体制を保証してもらって逃げ場を確保したいという一心からの行動だと思います。
▼文在寅大統領との交渉を行っても、行き着く先は北朝鮮の崩壊
現状においては、中国もロシアも蚊帳の外に置かれています。中国は6カ国協議の議長として対話路線を押していましたが、米朝直接対話となったらそのメンツは丸つぶれもいいところです。もし米国がプレッシャーを弱めれば、文在寅大統領と金正恩委員長の直接対話の可能性がありますが、この場合でも最終的に行き着く先は北朝鮮の崩壊だと私は見ています。
文在寅大統領と金正恩委員長の直接対話を行ったとして、次に考えられるステップは平和条約の締結、国交の正常化、戦争状態の終結になるでしょう。このシナリオの場合、北と南の間をある程度
人々が自由に行き来できるようにならざるを得ません。そうなると、北朝鮮は半年も持ちません。
これまで北朝鮮は、国民に対して「南側(韓国)は貧しい」と騙してきたわけですが、その嘘が露呈してしまいます。そうなれば、ルーマニアのチャウシェスクと同様、民衆蜂起によって体制が崩壊するのは目に見えています。
北朝鮮は、韓国と平和的な話し合いが行われたとしても、その結果としては体制の崩壊以外に道は考えられません。かつてのロシアやアルバニアの例を見ても、厳しい情報統制をしていた国家が、それを維持できなくなったとき、全体主義国家は脆くも崩壊します。今の北朝鮮においても、国民に実態が明らかになれば、いかにバカなことにお金を使って自分たちが貧しい生活をさせられてきたのかと分かってしまうでしょう。
トランプ大統領と直接会談、文在寅大統領との直接対話のいずれの道を通っても、北朝鮮の金王朝は終わる可能性が高いと私は見ています。その可能性がいよいよ高くなってきたとき、中国や韓国は、金一族を受け入れる姿勢を見せるかも知れません。想像よりも早く、北朝鮮の金王朝は崩壊していく可能性が高くなっていると思います。>(以上)
3/16ZAKZAK<トランプ大統領は金正恩氏の「10万人抹殺」を止められるのか>
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/180316/soc1803160016-n1.html
3/16希望之TV<朝鮮一高官突現身北京 泄美朝首腦會談地點?=朝鮮の高官(李勇浩外相のこと)が突然北京に現れる 米朝首脳会談の場所を明らかに? >李勇浩は北京に行く前にスエーデンに寄り、外相同士で会談。スエーデンも協力は惜しまずとのこと。トランプが国務長官交代の報の後、朝鮮の「労働新聞」は在韓米軍を米帝侵略軍と呼び、トランプを「傲慢なリーダー」と呼んだ。これは去年の「老いぼれ」よりは柔らかく、3/13発表した「米国のリーダー」よりは激烈である。
https://www.soundofhope.org/b5/2018/03/15/n1621427.html
大前氏は金正恩の亡命の可能性について言及しています。ただ亡命があるとしても中韓ではなく、ロシアになるのでは。民衆蜂起は洗脳の程度を考えればあり得ないと思います。共産主義体制のまま、米国が体制保証をしますとZAKZAK記事のように証拠隠滅の為、政治犯を皆殺しにしかねません。恐ろしい政治体制・国家です。
鈴置氏の記事を読みますと、トランプの頭の良さが光ります。韓国に騙された振りをし、戦争になったとしても米国は平和の努力をした姿勢をアピールできます。すぐさま国務長官を戦争強硬派のポンペオに換え、北への無言の圧力を加えたのもそうです。これでトップ会談が実現してもトランプは強気で臨めるでしょうし、制裁もそのままですから。時間がないのは米国ではなく、北と言うのが理解できれば、金正恩の亡命があるかもしれません。その後は国連管理とするのかどうか。
記事

3月8日、韓国特使がトランプ大統領と面会後に会見、米朝首脳会談実現を宣言したが……。会見する鄭義溶国家安保室長(写真右)と徐薫国家情報院院長(写真:AFP/アフロ)
(前回から読む)
米朝首脳会談がもたらすのは平和か、それとも戦争か――。
「非核化」発言は本物か
鈴置:金正恩(キム・ジョンウン)委員長は本当に「非核化する」と言ったのだろうか――。韓国政府の説明を疑う人が出てきました。
トランプ大統領を北朝鮮との対話に引き出すため、文在寅政権が「仲人口」(なこうどぐち)――縁談をまとめようと仲人が双方に都合のいい話をする――を駆使する様子が垣間見えるからです。
3月5日に特使として北朝鮮を訪問し、金正恩委員長と会談した鄭義溶(チョン・ウィヨン)青瓦台(大統領府)国家安保室長。平壌(ピョンヤン)から戻った翌3月6日、訪朝結果を箇条書きにしてブリーフしました。
青瓦台の「鄭義溶首席特使の訪朝結果 言論発表」(3月6日、韓国語、動画付き)からポイントを翻訳します。
- 南北は4月末に板門店の(韓国側の)平和の家で第3回南北首脳会談を開くことにした。
- 南北は軍事的な緊張の緩和と緊密な協議のため、首脳間のホットラインを開設することに合意した。
- 北側は朝鮮半島の非核化の意思を明らかにし、北に対する軍事的な脅威が解消し、北朝鮮の体制安定が保証されるなら核を保有する理由がないとの点を明らかにした。
- 北側は、非核化問題の協議と北・米関係正常化のため、米国と虚心坦懐に対話する用意があると表明した。
- 対話が続く間は、北側は追加の核実験と弾道ミサイルの試射など戦略的な挑発の再開はしないことを明らかにした。同時に核兵器はもちろん、在来型の兵器も南側に使わないことを確約した。
- (略)
消えた条件
「非核化」は③で言及されましたが「北に対する軍事的な脅威が解消し、北朝鮮の体制安定が保証されるなら」と条件が付いています。
こうした前提付きの主張は前から北朝鮮が表明してきたことです。「非核化を約束」と報じるほどのニュースではありません。だからメディアも見出しは他からとった。例えば日経新聞の3月7日付朝刊の見出しは以下の4本です。
南北首脳 来月末に会談
非核化へ「米と対話」
北朝鮮 ミサイル発射凍結
韓国側発表
しかし3月8日、鄭義溶・室長はワシントンでトランプ大統領に「北に対する軍事的な脅威が解消し、北朝鮮の体制安定が保証されるなら」との条件を省いて「金正恩は非核化を約束した」と語った模様です。
なぜなら、トランプ大統領と会った直後、鄭義溶・室長は会見(3月8日、英語)でこう述べたからです。
I told President Trump that, in our meeting, North Korean leader Kim Jong-un said he is committed to denuclearization.
「判断の根拠は?」
—条件がすっぽり落ちていますね。
鈴置:だから「米朝会談、3つのシナリオ」で「トランプ大統領が『北朝鮮が全面的な非核化に向け大きく動き出した』と理解――誤解したフシがある」「韓国の仲人口」などと指摘したのです。
韓国の特使がトランプ大統領に会う前から「金正恩の言う非核化とは何か」が焦点でした。朝鮮日報の姜仁仙(カン・インソン)ワシントン特派員が特使の1人、徐薫(ソ・フン)国家情報院院長にこの点を問い質しています。
3月8日、特使団がソウルからワシントンに向かう飛行機に同乗し、機中で単独会見したのです。「金正恩は年内に核と平和体制で大筋にメドを付けるつもり」(3月10日、韓国語版)のうち、関連する一問一答の部分を翻訳します。
(質問)金正恩が特使団に語った「非核化」とは「核開発の凍結」や「核不拡散」ではない、本当の非核化だと言うのか。
「そうでないなら我々(韓国の特使団)が受け入れるわけがない。金正恩委員長が直接、非核化を約束したことに意味を見いださねばならない」
(質問)金正恩が本当に、心からの非核化の意思を語ったという判断の根拠は?
「こういう仕事をする際には、相手の意思を持ってして判断はしない。相手が語った言葉の中から意味あることを引き出して実践できるよう形を成していくことが重要である」
万歴帝に処刑された沈惟敬
—「金正恩は本気で非核化するつもりだ」との韓国政府の説明には、さしたる根拠もないのですね?
鈴置:そうなのです。徐薫・国情院長が正直に語ったように「韓国側が北朝鮮を非核化に誘導したい」ということに過ぎないのです。徐薫氏が言葉を濁しているところから見て、金正恩委員長は「非核化」という言葉さえ使わなかった可能性があります。
北朝鮮との交渉に長らく携わった韓国保守の長老、李東馥(イ・トンボク)氏も、特使団の「仲人口」を厳しく批判しました。趙甲済(チョ・カプチェ)ドットコムに載せた「沈惟敬の末路をたどる文在寅の北核特使外交」(3月10日、韓国語)がそれです。
見出しの「沈惟敬」は文禄慶長の役当時の明の対日交渉使節。日本と明の双方を偽って和解工作を進めたものの結局は露見、万歴帝により処刑されました。
「偽の肖像画」に怒ったヘンリー8世
なお、前回引用した中央日報の「『何も見えない』仲立ち外交の危険性=韓国」(日本語版、3月7日)。筆者の金玄基(キム・ヒョンギ)ワシントン総局長は文字通りの「仲人口」により処刑されたエピソードを使って韓国の危さを説きました。
面食いのイングランド王のヘンリー8世(Henrry VIII)に「誇張された肖像画」を見せて政略結婚を成功させた側近がいた。本物を見て驚いたヘンリー8世はやむなく結婚したものの、半年後に離婚。怒って側近も殺した――そうです。
話を戻すと、李東馥氏はまず「鄭義溶・室長はホワイトハウスの記者団に対するブリーフィングで、金正恩がかかげた『前提条件』を一切無視し、事実上その言葉を歪曲、変造した格好となった」と指摘しました。
さらに「北朝鮮は韓国を相手に常套的に『用語混乱戦術』を使ってきた」と説明したうえ、今回の「非核化」という言葉もその典型だと警告しました。訳します。
英語で「北のまやかし」を発信
米国を含め世界が使う「非核化」(Denuclearization)とは、北朝鮮が保有する核物質と核関連施設、核開発計画を完全かつ検証可能で不可逆的な方法で解体するということだ。これには「北朝鮮を核保有国とは認めない」との前提がある。
一方、北朝鮮の言う「非核化」とは実際は「非核地帯化」(Nuclear Free Zone)を意味する。北朝鮮の自衛用の核を撤去する前に、その原因となった米国の核兵器問題を先に――少なくとも同時に解決すべきだ、という主張である。これには「北朝鮮が核保有国であることを認める」との前提がある。
米朝首脳会談を開いた場合、金正恩が「非核地帯化」を主張するのは確実だ。首脳会談は6カ国協議のように漂流し、その時間を北朝鮮は核兵器と運搬手段の開発に活用するだろう。
趙甲済ドットコムはこの記事を世界の人々にも読んで欲しかったのでしょう、2日後の3月12日には英語に訳した「Mounting Risks Confronting Moon’s Nuclear “Shuttle Diplomacy”」を掲載しました。
6カ国協議も悪用
—米朝首脳会談は北朝鮮の核開発の時間稼ぎに使われるだけ、ということですね。
鈴置:首脳会談を開いている最中は、普通は攻撃されませんからね。李東馥氏も指摘していますが、6カ国協議がそれに悪用されました。トランプ政権内でも「時間稼ぎに利用されるだけ」との懸念が高まっています。
ホワイトハウスのサンダース(Sarah Sanders)報道官が3月9日の会見で「北朝鮮が約束したことがはっきりと行動で示されなければ、この(米朝首脳)会談は開かれない」と語ったのが一例です。
And, again, this meeting won’t take place without concrete actions that match the promises that have been made by North Korea.
韓国の保守も疑いを捨てていません。朝鮮日報も3月10日の社説「北を引っ張り出した『対北制裁』と『軍事圧迫』は最後まで貫け」(韓国語版)で次のように主張しました。
まだ、北朝鮮が崩壊する段階には至っていないため、金正恩の非核化への言及が心からのものであるかは不確実だ。ひょっとすると金正恩自身も確信がないのかもしれない。
ここで非核化以外のすべての出口を封じ、他の選択の余地を与えないための方法は、金正恩が非核化を実践するまで、現在の経済制裁と軍事的な圧迫を揺るぎなく続けていくことだ。それだけが北の核問題を平和的に解決するのだ。
「ホンとアベ」だけ
—日本政府の立場と同じですね。
鈴置:ええ。ただ、韓国の左派はもろ手をあげて米朝首脳会談に賛成しています。金大中(キム・デジュン)大統領の腹心だった民主平和党の朴智元(パク・ジォン)議員は、韓国の保守と日本の安倍晋三首相をひとまとめにして批判しました。
中央日報が「朴智元議員、地球上で米朝対話に反対する人は『ホン・アベ』だけ」(3月13日、日本語版)で伝えました。「ホン」とは野党、自由韓国党の洪準杓(ホン・ジュンピョ)代表を指します。
安倍首相は韓国で「極右の指導者」と見なされています。米朝首脳会談に懐疑的な「アベ」と一緒にすることで、保守派の「ホン」を「極右」と貶める作戦です。
—北朝鮮はさぞかし、米朝首脳会談に期待しているでしょうね。
鈴置:そうとは言えません。労働新聞など北朝鮮のメディアは3月14日に至るまで一切、米朝首脳会談を報じていない。
朝鮮総連の機関紙、朝鮮新報だけが3月10日にウェブサイトで触れたものの、翌11日に削除したようです。聯合ニュースが「米朝首脳会談に北朝鮮の反応なし 韓国『慎重に取り組んでいるよう』」(3月12日、日本語版)で報じました。
これに対し、韓国統一部の報道官は「北なりに立場を整理する時間を必要とする」と述べ、北朝鮮が「米朝」に慎重な姿勢で取り組んでいると分析しました。
自分の首を絞める時間稼ぎ
—北朝鮮はなぜ「慎重」なのでしょうか。
鈴置:米朝首脳会談を開くことにすれば、軍事的な攻撃を防げる。しかし米国は、経済制裁に関しては緩めるつもりは今のところない。これでは「時間稼ぎ」したつもりでも、苦境からは脱出はできない。
北朝鮮は今、水面下で米国に「首脳会談を開くのだから制裁を緩めてくれ」と要求し、これに対する回答を見極めていると思われます。
北朝鮮はもう1つ懸念を抱いているはずです。「トランプの逆上」です。首脳会談で金正恩委員長が「非核化などやるつもりはない」とか「北朝鮮式の非核化」を主張したら、トランプ大統領は「話が違う」と怒り出し、軍事行動の引き金になると予想する専門家がいます。
「『時間稼ぎ』の金正恩に『助け舟』出した文在寅」で紹介したスェミ・テリー(Sue Mi Terry)CSIS上級研究員です。
朝鮮日報に寄せた「下手な米朝対話は逆効果だ」(3月5日、韓国語版)で「米国は北朝鮮に対し、本当に核開発計画を放棄する意思があるのかを質すであろう。北朝鮮が否定的に答えたり回答を拒否した場合、米朝対話はその瞬間に終了し、緊張はますます高まるであろう」と予測しました。
トランプの「激怒」リスク
韓国外交部で北朝鮮問題を担当した魏聖洛(ウィ・ソンラク)ソウル大学客員教授も、中央日報への寄稿「米朝首脳会談、期待よりも危険に備えるのが先だ」(3月12日、日本語版)で、「トランプの激怒リスク」を指摘しました。
韓国は南北、米朝首脳会談が続く未曽有の状況を迎えることになった。北核問題の解決に対する期待も大きくなっている。しかし、冷静に考えると、大きな交渉の場は解決の機会にも、破局の契機にもなり得る。
北朝鮮が核とミサイル実験の中断に触れたのは進展だ。一方、非核化協議をするという言葉は立場の変化なのか、米国が非核化を提起すれば聞いてみるという意思なのか不明だ。
米国は非核化への意志を確認するだろうし、さらなる譲歩を確保しようとするだろう。万一、北朝鮮の立場が前と同じであれば、会談は先行きが見えない中で開かれることになる。危険なことだ。
外交官出身らしく上品に書いていますが、要は文在寅政権の「仲人口」が戦争を招きかねないとの危機感の表明です。
金正恩も疑う?
—トランプ大統領は文在寅大統領の「仲人口」に騙されたのでしょうか。騙されたフリをしているのでしょうか。
鈴置:そこです。関係者は「韓国の特使団がトランプ大統領に会って報告する前に米政府は、金正恩委員長の首脳会談への意向を詳細につかんでいた」といいます。
トランプ大統領が韓国特使団との会談の場で、北朝鮮との首脳会談を即決してみせたことから見ても、それは事実でしょう。
米国の情報力を考えると、トランプ大統領は騙されたフリをして金正恩委員長を会談におびき出し「核を直ちに放棄するか否か」と迫る作戦を採用した可能性もあるのです。
今、金正恩委員長も頭を悩ませているでしょう。「文在寅は我々と組んでいるように見せて、実は米国の手先ではないのか」「文在寅の仲人口を信用していいのか」と。
—3月13日、ティラーソン(Rex Tillerson)国務長官が解任されました。
鈴置:3月末に退任します。後任はポンペオ(Mike Pompeo)CIA長官です。金正恩体制の打倒を堂々と主張してきた人です(「『金正恩すげ替え論』を語り始めた米国」参照)。
「金正恩の悩み」はますます深まったでしょう。とりあえずは「時間稼ぎ」に出るでしょうが、それがうまくいく保証はますます減った。では白旗を掲げて降参するか、あるいは徹底抗戦するか――。注目すべきは北朝鮮の出方です。
(次回に続く)
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『米国務長官解任の裏に元ロシア・スパイ殺人未遂 ティラーソン氏は直ちに英首相を支持、トランプ氏は事実関係解明を優先』(3/16日経ビジネスオンライン 高濱賛)について
3/15NHKニュース23:02「英米仏独4か国が緊急声明 元スパイ暗殺未遂でロシア非難
イギリスで起きたロシアの元スパイの男性と娘に対する暗殺未遂事件を受けて、イギリス、アメリカ、フランス、ドイツの4か国の首脳は異例の共同声明を発表し、事件を強く非難したうえでロシアに対してすべての疑問に答えるよう求めました。
イギリス南部のソールズベリーで今月4日、ロシアの元スパイが娘とともに意識不明の状態で見つかり、メイ首相はロシア軍が開発した神経剤を使った暗殺未遂事件だとしてロシアの責任を主張し、イギリスに駐在するロシアの外交官23人を追放するなど厳しい措置を発表しました。 事件を受けて15日、イギリス、アメリカ、フランス、ドイツの4か国の首脳は異例の共同声明を発表し、「軍事目的に利用される神経剤がヨーロッパで使用されたのは第2次世界大戦以来、初めてのことだ。化学兵器禁止条約にもいかなる国際法にも明らかに違反しており、われわれの安全を脅かすものだ」として事件を強く非難しました。 そして「事件の責任はロシアにある可能性が高いとするイギリスの見解を、われわれも共有する」として、ロシアに対して事件に関するすべての疑問に答えるよう求めています。 一方、メイ首相は15日、事件後初めてソールズベリーの事件現場を視察し、報道陣に対して「人々が楽しむはずの町でおきた大胆で卑劣な行為に対して、ロシアがとがめられるべきだと考えている」と述べ、改めてロシアを非難しました。
トランプ大統領「背後にロシア人」
アメリカのトランプ大統領は、この事件について15日、ホワイトハウスで記者団に「本当に悲しい状況だ。ロシア人が背後にいることは確かなようだ。二度と起きてはいけない。われわれは深刻に受け止めている」と述べ、ロシアに事件の責任があるとの見方を示しました。」(以上)
これに対しロシアが反論。3/16NHKニュース04:21「「動機は英国にあり」元スパイ暗殺未遂でロシア外相
イギリスでおきたロシアの元スパイの男性と娘に対する暗殺未遂事件についてロシアのラブロフ外相は、15日、事件を起こす動機はロシアにはなく、むしろその動機はEU=ヨーロッパ連合からの離脱交渉に対する国民の厳しい目をそらせたいイギリスにこそあると主張しました。
イギリス南部のソールズベリーで、今月4日、ロシアの元スパイ、セルゲイ・スクリパル氏が娘とともに意識を失って倒れているのが見つかった事件で、メイ首相は、ロシア軍が開発した神経剤が使われたとしてロシアの責任を主張しています。 ラブロフ外相は15日に開いた会見で、「イギリスはロシアへの非難の言葉を並べ立てているが、その根拠を全く示していない」としたうえで「大統領選挙やサッカーのワールドカップが開かれる前になぜこんな問題を引き起こす必要があるのか。私たちには動機が一切ない」とロシアの関与を改めて否定しました。 一方、ラブロフ外相は、イギリスではEU=ヨーロッパ連合からの離脱交渉をめぐって政府に対して厳しい世論があるとしたうえで「ロシアに対するこうした挑戦的なやり方をとることで国民の目をそらすことができる」と述べ、イギリスにこそ事件を起こす動機があると主張しました。 そのうえでラブロフ外相は「われわれは対話に関してはオープンだ」と述べ、ロシアとイギリスも加盟している欧州評議会の犯罪捜査をめぐる協力協定などに基づいて、イギリスとともに真相解明にあたる用意があると強調しました。」(以上)
トランプも高濱氏記事にありますように事実解明優先の姿勢を見せていたのが一転ロシアの関与について言及しました。米国の報道を見てもトランプは3/13には「英国の証拠を見ればロシアがやったように見える。事実が明らかになれば、それに基づきロシアか他の誰かを非難することになる」と述べていたのに、3/15には「本件は裏にロシアがいるようだ」と明らかにトーンが変わりました。
3/13CNN“Trump: Russia likely poisoned ex-spy, ‘based on all the evidence’”
https://edition.cnn.com/2018/03/13/europe/trump-russia-spy-intl/index.html
3/15CNN“Trump: ‘It certainly looks like’ Russia was behind UK attack”
https://edition.cnn.com/2018/03/15/politics/donald-trump-russia-nerve-agent-attack/index.html
でも、3/15本ブログで書きましたように大統領選がある時を狙ってわざわざ暗殺未遂事件を起こすかどうかです。ラブロフの言うのも一理あります。英国が言う「ロシアの神経剤の管理が悪くて政府とは関係なく行われた」のかどうか。でも裏切り者の元スパイを暗殺しようとするのはどう考えてもスパイ組織でしょう。政府の関与がないというのは考えにくいです。後考えられるのはプーチンがKGBの言うことを聞かなくなったので、大統領選に影響を与えるためにやったというくらいですか。真相は藪の中です。
http://dwellerinkashiwa.net/?p=8512
3/16北野幸伯氏メルマガによれば現在のロシア大統領選の支持率は以下の通り。
「世論調査基金(FOM)、3月3~4日の調査によると、
1位 プーチン 64%
2位 ジリノフスキー 6.6%
3位 グルディニン 6.5%
4位 ソプチャク 1.2%
他の候補は、1%以下」とのこと。プーチン圧勝の構図は変わっていません。
高濱氏記事にある通り、テイラーソン国務長官解任、ポンペオ国務長官就任は間違いなく北朝鮮シフトでしょう。金正恩も「嫌な奴がなった」と思っているに違いありません。韓国が「米朝トップ会談」を持ち掛け、トランプはそれに即座に乗り、平和への努力を米国はしていることを見せつけました。ただ、北がすんなり会談に臨むかどうか。この人事を見て北から断ってくる可能性もあります。何せ韓国からの口頭伝達だけなので「そんなことは言った覚えはない」となるかも。
記事

トランプ大統領に解任され、記者会見に臨んだティラーソン国務長官(写真:AP/アフロ)
—ゲーリー・コーン国家経済会議(NEC)議長が辞任*したのに次いで、レックス・ティラーソン国務長官が解任されました。理由は何ですか。なぜ今なのでしょう。
高濱:コーン議長とティラーソン国務長官が辞める、解任されるとの説は昨年後半から流れていました。ですからワシントンでは、大きな驚きを持って受け取められているわけではありません。ついに来たか、といった感じです。
トランプ政権の閣僚の特徴を表わすのに「G3」という言葉が使われていました。大富豪(gazillionaire)、ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)、将軍(General)という3つのキーワードの頭文字を取って名づけられたものです。その一角が崩れ始めたのです。
コーン氏はゴールドマン・サックス社長兼COO。ティラーソン氏はエクソンモービル会長兼CEO。どちらも広い意味では「G3」に属する財界の超大物でした。ドナルド・トランプ大統領は、経済と外交の要として二人を「三顧の礼」で迎え入れたのですが、両者とも就任14カ月でついに政権を去ることになりました。
*:コーン氏の後任には自由主義貿易を唱える、米テレビCNBC解説者のラリー・クドロー氏の名前が挙がっている。
ティラーソン氏を国務長官に推薦したのは、ジョージ・W・ブッシュ政権の国務長官だったコンドリーザ・ライス氏と国防長官だったロバート・ゲイツ氏でした。いわば共和党保守本流。ティラーソン氏が、エクソンモービルのトップの経験を基に現実的な外交を展開すること、トランプ氏の暴走を防ぐブレーキ役となることを期待してのものでした。
ティラーソン氏は期待通り、イラン核合意、ロシア問題、貿易、地球温暖化で現実的なアプローチを取りました。しかし、その分、トランプ大統領とはことごとく対立。ティラーソン氏は某政府高官に大統領のことを「どうしようもない愚か者」(F—-ing Moron)と悪口を言っていたそうです。トランプ氏もティラーソン氏が自分を小馬鹿にしているのを感じ取っていたのだと思います。
「英国に対する無謀な攻撃だ」と外交官23人追放
—そうした雰囲気の中で、ここにきて、外交理念の違いが決定的になってしまったわけですね。
高濱:その通りです。トランプ氏の「堪忍袋の緒」が切れたのです。直接の理由は、海の向こうの英国で起こった元ロシア・スパイ殺人未遂事件についての見解の相違です。同事件に対する大統領と国務長官の反応が違ってしまい、トランプ氏は烈火のごとく怒った。まさに、トランプ氏がテレビ番組「ジ・アプレンティス」に出演する際によく使っていた「You’re fired」(お前は首だ)です(笑)
英国の元ロシア・スパイ殺人未遂事件について、かいつまんで説明すると、こうです。
さる3月4日、英南西部のソールズベリーでロシアの元スパイ、セルゲイ・スクリパリ氏(66歳、英国に政治亡命していた)と娘さんのユリアさん(33歳)が何者かに神経剤を使って殺されそうになった未遂事件がありました。
テリーザ・メイ英首相は同月12日、英下院で、ロシアが開発した軍用レベルの神経剤「ノビチョク剤」が使用されたことを明らかにしました。またこの事件に「かなりの確率でロシアがかかわっていた。これはスクリパリ氏への攻撃にとどまるものでなく、英国に対する無差別で無謀な攻撃であり、英国市民が危険にさらされた」と指摘しました。メイ氏は13日、同事件にかかわったとされるロシア人外交官23人を国外に追放しました。英国とロシアの関係は今後、緊張状態が続きそうです。
(”Russian spy: UK to expel 23 Russian diplomats,” BBC, 3/14/2018)
トランプ大統領はロシアに配慮した?
これに対して、ティラーソン氏は直ちに「ロシアが関与していた可能性が高い」と述べて、メイ氏の見解を全面的に支持しました。
ところがトランプ氏は、「事実関係が判明し次第、英国の見解を支持する。事実ならロシアを強く非難する」とコメント。ティラーソン氏とは異なる見解を示したのですね。英米の情報機関はまさに表裏一体。メイ氏が「ロシアの仕業だ」という前に、両国はその情報をすでに共有していたはずです。それなのになぜトランプ氏は英国支持を躊躇したのか。おそらくロシアの立場を慮ったでしょうね。
13日早朝、トランプ氏はツィッターでティラーソン氏の解任を明らかにしました。ティラーソン氏が大統領から正式に解任を伝えられたのは、それから3時間以上経った昼過ぎだったようです。しかも一本の電話ででした。
ホワイトハウス高官は13日、解任の理由について、①大統領と国務長官がイラン核合意をめぐって意見の食い違いがあったことや、②5月までに行われる見通しの米朝首脳会談、③今後の貿易交渉に新しい態勢でのぞむため、と説明しています。どことなく「後講釈」的な感じがします。
(”Why Did Trump Fire Tillerson Now?” David Frum, The Atlantic, 3/13/2018)
(”Rex Tillerson gets fired the day after he criticized Russia,” John Cassidy, The New Yorker, 3/13/2018)
後任のポンペイオ氏は大統領お気に入りの超タカ派
—ティラーソン氏の解任と同時に、スティーブ・ゴールドスタイン国務次官(公共外交・広報担当)も解任されましたね。
高濱:国務長官の解任についてホワイトハウスの説明と異なる声明を出したからだとされています。ゴールドスタイン氏は「長官は解任発表前に大統領と会話しておらず、解任理由を知らされていなかった。長官は解任を予期していなかった」と記者団に説明したのです。同氏はティラーソン氏の側近中の側近です。
解任に当たってトランプ氏はティラーソン氏に労いの言葉さえかけなかった。まさに喧嘩別れといった感じですね。
ロシアゲートの捜査指揮官が次期国務長官に
—後任には共和党タカ派と言われるマイク・ポンぺオ米中央情報局(CIA)長官が指名されました。米国の外交政策、中でも対北朝鮮政策に影響が出るのでしょうか。
高濱:ポンぺオ氏はカリフォルニア州オレンジ郡出身の54歳。ウエストポイント(米陸軍士官学校)を出て陸軍に入隊し、湾岸戦争に参加しています。除隊後、ハーバード大学法科大学院を出たのち、ウエストポイントの時の同級生と飛行機装備品会社を設立。2010年に下院選に出馬するまで油田採掘機械メーカーの社長を務めていました。この会社は保守派億万長者のコーク兄弟がパートナーになっています。
政治理念や外交政策全般においてトランプ氏と極めて近い考え方をしており、それだけにトランプ氏への影響力は大きいでしょう。下院では情報特別委員会やエネルギー商業委員会の委員でした。CIA長官として、トランプ氏の側近たちとロシア政府当局者との関係を調査する「対敵情報活動センター」を直接指揮していました。
外交政策では、イラン核合意に真っ向から反対しています。ただし、ロシアのクリミア半島編入やウクライナ東部への侵攻にも批判的でした。
(”Trump ousts Tillerson, will replace him as secretary of state with CIA Chief Pompeo,” Ashley Parker, Washington Post, 3/13/2018
北朝鮮問題についてポンぺオ氏はこれまで発言を控えてきています。ただし、米朝首脳会談について慎重だったティラーソン氏に比べると、トランプ氏の「大博打」を側面から支援することになるでしょう。
ポンぺオ氏の起用について「トランプ大統領が外交政策を進める上で断行した“新品への買い替え”」と指摘する向きもあります。
(”Pompeo’s Promise at State,” The Editorial Board, Wall Street Journal,” 3/13/2018)
ティラーソン氏はどちらかというと外交の素人。国務省の組織解体を指揮し、ベテラン外交官を何十人も辞めさせました。駐韓国大使をはじめとする大使は未だに空席のまま。人柄はよかったのですが、国務長官として及第点は付けられそうにありません。
一方のポンぺオ氏は、トランプ氏と仲が良く、軍人、実業家、下院議員を経験したオールラウンドプレーヤーです。トランプ氏に何でも言える点を評価し、新国務長官に期待する向きも少なくありません。
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『王毅外相が「精日は中国人のクズ」と激怒した訳 「精神的日本人」の増加に焦る習近平“終身”政権』(3/14日経ビジネスオンライン 福島香織)について
3/10櫻井よしこHP『「 世界で進む“中国対民主主義”のせめぎ合い 価値観守るには国民全体の力が必要に 」 『週刊ダイヤモンド』 2018年3月10日号』
https://yoshiko-sakurai.jp/2018/03/10/7335
3/13Newsweek<ウイグル絶望収容所の収監者数は89万人以上 水谷尚子(中国現代史研究者)>
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/03/89-3_1.php
チベット人、ウイグル人に対して漢人の弾圧たるや凄まじいものがあります。自由を大事にする国は中国に抗議の声を上げ、止めないと経済制裁するように持ちかけないと止まらないでしょう。
3/13自由時報<中國國務院減少15單位 美媒:為習近平無限期執政鋪路=中国国務院は15省庁を減らす 米国メデイア:習近平の無期限政権への地ならし>金融、市場・企業監督管理部門で15組織を減らし、弁公庁を除いて26部門とした。鄧小平は改革開放の為、計画経済を弱め、各リーダーに分権し、政府が経済を管理した。結果として中共の力を弱めることになったので、習は局面転換しようと考えている。企業には党への忠誠を誓わせ、学校には政治のコントロール下に置くように求めている。
http://news.ltn.com.tw/news/world/breakingnews/2363889
福島氏の記事では、真実に気付く中国人が増えているという事でしょう。それはそうです。監視社会を築き、国民を弾圧しようとしている政府の言うことを信じるとしたら「頭がおかしい」としか思えません。「南京」や「慰安婦」なぞ中共のプロパガンダ以外の何物でもないでしょう。日本に居れば自分で調べようと思えば、簡単に調べられますが、情弱はメデイアに洗脳されているため、そんな気も起きません。中国は情報統制されているため、少なくとも中国語で日本と同じレベルの真実に近づくことは難しいと思われます。外国語が読めないとなかなか気が付かないのでは。
日本に旅行に来て、日本の温かさに触れ、「南京虐殺」なぞ起こすはずがないと思った可能性もあります。日本人が自分達の父祖の言行を信じられなくてどうするのかと言いたいです。特攻までやって国を守ろうとした先祖です。岡潔博士も『人間の建設』の中で「死を視ること帰するが如し、これができたのは日本民族だけだ」と言っていたと思います。左翼のプロパガンダに洗脳されたままと言うのは恥ずかしくありませんか。中国人はいつも言っていますように「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」という価値観の持主なのに。
王毅は自分の出世の為には知日派のキャリアが邪魔になって来たのでしょう。それでわざと大袈裟に「精日」を「中国人のくず」と言ったと思われます。まあ、中国人だけでなく日本人にもこういう手合いは沢山います。出世のためには何をしても許されると勘違いしている輩のことですが。
記事

記者会見後、王毅外相は「精日」への怒りを露わにした(写真:ロイター/アフロ)
全人代会期中の恒例の外相記者会見で、日本で一番話題になったのは半島問題でも貿易問題でもなくて、「精日」問題、つまり精神的日本人、中国人の精神の日本人化問題で、激怒したことであった。
「精日」(精神的日本人)とは近年使われるようになったネットスラングで、「自分は中国人だが精神的には日本人」を主張する若者を指し、中でも近代史における日本の役割を肯定し、中国の抗日精神を否定している点が、日本サブカル好き・哈日族と一線を画している。
旧日本軍人コスプレの中国人コスプレイヤーが自撮り写真をネットにアップして拘留されるなどの事件が年明けにもあり、中国で社会問題化していた。そこで、王毅外相の発言があり、今年の全人代では「精日」を取り締まるための法整備も議論されている。
では、なぜ今になって精日とよばれる中国人の若者が目立つようになってきたのか。今までの中国における日本ブームとどこが違うのか。
習近平政権になって明らかに、政治的には日本に対して敵対的な外交方針であり、国内の日本関係研究者や作家ら知日派知識人は有形無形の厳しい圧力を受けていると聞いている。そうした時代の空気に反発するように若者が、日本の軍人や武士のコスプレをするのは、単にアニメや映画の影響というだけではあるまい。その背景というのを少し考えてみたい。
「そいつは中国人のクズだ!」
まず会見のやり取りを振り返ろう。
実は「精日」問題のやり取りの部分は、人民日報の公式報道では書き起こされていない。
新華社記者の最後の質問に答えて、会見を締めた後、江蘇省紙の現代快報記者が立ち去ろうとした王毅に向かって、大声でこう質問したのだ。
「外相! 最近の“精日”分子による民族のボトムラインを挑発する絶え間ない言動をどう思いますか?」
すると、王毅は嫌悪を隠そうともしないで、「そいつは中国人のクズだ!」と人差し指を振り上げながら吐き捨てたのだった。
さすがに公式の会見での発言ではないにしろ、カメラの回っている前での大臣の「クズ」発言はインパクトがあった。全人代の閣僚会見は、中国メディアも外国メディアも事前に質問事項を提出するので、おそらく、現代快報のこの質問は公式には却下されたのだろう。そもそも、全人代の舞台で外相に聞くような質問ではない。
だが、予定稿どおりの会見やり取りが続いた後で、王毅の憤怒の表情を引き出した現代快報記者に対しては、メディアとしてはグッドジョブといいたい。その表情に、今の中国の焦りも見えた気がしたからだ。
日本語が流暢で、私が現役の北京特派員記者であったとき外務次官であった王毅は、当時はむしろ日本人記者にとっては親しみやすい知日派外交官であった。それが、習近平政権になってからの王毅は「精日」問題に限らず、日本について嫌悪を丸出しにして語るようになった。その豹変について、いろいろ分析する人はいるのだが、最終的には王毅こそが、中国官僚、あるいは中国人の典型であろう、という意見でまとまるのだった。
知日派外交官から転向
権力闘争が激しい中国では、政治の趨勢に敏感に立ち居振る舞いを変えていかねば生き残れない。特に習近平政権は発足直前に日本の尖閣諸島の国有化問題という痛恨の外交的屈辱を見たために、当初から対日観は厳しい。王毅のように知日派で売っていた外交官としては、焦り不安になったはずだ。
だが、習近平は王毅を外相に抜擢。その目的は、当時の馬英九政権下の台湾との統一に向けた周辺外交を期待されてであるが、結果的には、台湾では、むしろ反中機運が高まり蔡英文民主党政権が誕生した。こうした中で、王毅は習近平の内心を忖度するのに必死なのであろう、と。そういう焦りというか余裕のなさが、こうしたちょっとしたきっかけで、派手に指を立てて憤怒の表情を見せるパフォーマンスをさせるのだろう、と昔の王毅を知っている人はやや同情的に見ているのである。
こうした外相の不安や焦りは、そのままの中国の焦り、習近平の焦り、と重なる。全人代で習近平終身国家主席の根拠となる憲法修正案が、賛成票2958票、反対・棄権票5票という圧倒的多数で可決したが、この憲法について、代表たちが心から支持しているのかというと、必ずしもそうではないという感触を私は得ている。
そもそも全人代代表にはさほど発言力も権限もない。今後は新たに創設される国家監察員会を通じて、政治家、官僚たちは党員であるなしにかかわらず粛清の対象となる。その緊張感から、党内ハイレベルから庶民に至るまで、内心の不安を口に出せない息苦しさがあることは、そこそこの情報網を持っている中国屋ならば共通して察している。
本当に憲法修正案が全面的支持を集めると習近平が自信を持っているならば、もっと討議に時間をかけたことだろう。そういう余裕を見せつける方が権力掌握のアピールにつながる。だが、全人代の約一週間前にいきなり草案を公開して、異論をはさむ余裕も与えずに不意打ち可決した。そうしなければ不安だったのだ。さらには新華社英文記者が速報で「国家主席任期制限を撤廃」という見出しで速報したことを「政治的錯誤」として処分したという。習近平自身が、この憲法修正案が支持されていないことに気づいている証左だろう。
この憲法修正以降、習近平の権力一極集中化が加速し、長期独裁の始まりとなるという見立ては私も同意するところだが、それが強い権力基盤を背景にしているという点については、以上の理由から、私はまだ疑問に思っている。中国経済が素晴らしく発展基調で、AI、IT、フィンテックの分野で今後米国を越えていくのだ、という予測に関しても、私はまだ懐疑的で、確かに、モラルや市場原理を無視して、資金と人材を一点に集中してイノベーションを起こしていくやり方は中国ならではだが、それが持続的に可能かどうかは、また別だ。
全人代と政治協商会議に合わせて公開された中国礼賛映画「すごいぞ、わが国」(厉害了,我的国)は党と職場で動員がかけられて連日満員だというが、そうした国策映画で動員をかけねば、中国のすごさを実感できない、あるいは持続できない、という見方もある。
「精日」は、こうした中国の余裕のなさ、焦りを隠すための過剰な礼賛パフォーマンス、異論狩りの社会状況を反映して出てきた社会現象だと、私は見ている。
文芸界グループも過剰な忖度
「精日」問題を、簡単に振り返っておくと、たとえば2017年8月に、第二次上海事変(1937年)の最後の戦闘があった上海四行倉庫で、四人の中国人男性が旧日本軍の軍装姿にコスプレして、撮影会を行った事件があった。また2016年12月、“南京大虐殺犠牲者哀悼日”の前日に、二人の中国人男性が日本のサムライ姿でコスプレした写真を撮影した件、2018年2月にも、2人の男性が旧日本軍軍服姿で南京抗日遺跡前で撮影した写真をネットにアップした事件があった。
この2人は10~15日間の行政拘留処分を受けたが、今年の全人代では、こうした処罰では軽すぎる、として国家を侮辱する者を厳罰に処す「国格と民族の尊厳を守る法」(国家尊厳法)の立法提案が、全人代と同時期に開催されている全国政治協商委員会(全人代の諮問機関に相当)の文芸界グループ38人によって全人代に出された。
本来、言論・表現の自由を擁護しなければならない文芸界グループがこうした提案を行なったことも、その中にはジャッキー・チェンなど日本でも人気のスターがいたことも衝撃だったろう。文芸界の人たちもまた、自らの政治的身の安全に不安をもって、政権への過剰な忖度で動いているのだ。
この提案が求めるのは、中国の国格と中華民族の尊厳を犯し、革命烈士や民族英雄を侮蔑し、日本の軍国主義、ファシスズム、日本武士道精神を礼賛することを刑事罰に処すことだという。中国には「挑発罪」「社会秩序擾乱罪」という何でも適用できる便利な(恐ろしい)罪状があるので、そのような法律を作らなくても、いかようにでも気に入らない表現・言論は抑えることができるはずだが、そこがまた中国の自信のなさ、なのである。
習近平政権は、法律がなければ中国人自身が中華民族の尊厳を破壊する、と恐れているということだろう。そして、実のところかなり本気で“日本の文化侵略”を恐れているということもある。
愛国教育に嫌気
“精日”の精神構造については、すでにいろいろな分析が出ているのだが、単なる親日、日本好きというだけでなく、中国、特に共産党に対する嫌悪が背景にある。それは共産党政権が“反日”を、党の独裁政権の正統性に利用してきたことと、関係していると思う。
中国共産党は執政党としての正統性の根拠に“抗日戦争勝利”を宣伝してきた。だから、共産党独裁に反発するほど“日本”を持ち上げる言動、中国共産党政権が嫌がる言動に走りがちとなる。また、意外に中国近代史や日中戦争史を勉強している人もいて、共産党の主張する歴史の矛盾点に気づいていたりもする。
日本社会やその価値観に憧れ、自分は国籍はないけれど心は日本人だ、と主張し、中国に暮らしながらも、日本の生活習慣をまねるのは、90年代から強化された“愛国教育”という名のものとのあからさまな反日教育に嫌気がさしてきたから、という見方もある。
もちろん改革開放とともに大量に流入してきた日本文化、特に、映画、アニメ、漫画の圧倒的影響も大きい。精日とはまた違う、日本サブカルファンたちの中には、日本から来た“コスプレ”という新しい遊びを楽しむ上で、政治思想はあまり関係ない。特に軍装コスプレ、サムライコスプレは、アニメや漫画の影響で定番だ。それを抗日基地にいってわざわざやるのは、強い政治信念があるというよりは、わざわざドイツ・ベルリンの国会議事堂前で、ナチスの軍装コスプレをして7万円相当の罰金支払いを命じられた中国人旅行者に近いかもしれない。
「移民」「中国脱出」は日本のせいではない
いろいろな見方もあり、精日と普通の日本オタクとの区別もあいまいではあるが、一つ言えるのは、この精日が全人代で取りざたされ、新たな法律をつくってまで取り締まろうという流れは、日本文化愛好者や親日家を弾圧し、日本文化の影響力を排除する社会状況を作りかねない。
そもそも、“精日”に限らず、今、できることなら中国人をやめたい、外国籍をとって外国に暮らしたいとひそかに考えている中国人は急増している。それは、憲法修正案が発表されたその日に、多くのネットユーザーが一斉に「移民」のキーワードで検索をかけた、という事からもうかがえるし、少なからぬ日本に留学や研究に来ている中国人が「中国脱出」を真剣に検討していることも知っている。誰だって、言論も不自由で、個人の財産や人権が正しく保障されていない独裁国家で子供を産み育てたいとは思わない。
だいたい、“精日”によって中華民族の尊厳が傷つけられた、のではなく、中国人をやめてしまいたいと多くの人民が思うような状況を作り出した今の政権に“偉大なる中華民族”を指導する力や正統性の方に問題があるのだ。いちいち、何でも日本のせいにしなければ、その正統性が維持できない政権ならば、いずれその脆弱性は表面化すると、私は見ている。
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『プーチンがトランプに対抗意識むき出しの理由 泥沼の米ロ対立、「巨大な核大国」めぐり火花』(3/9日経ビジネスオンライン 池田元博)について
3/13JBプレス<【元ロシア・スパイ】 事件は「かなりの確率」でロシアによるもの=英首相>
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52576
3/12JBプレス<【元ロシア・スパイ】 遅効性の接触毒だろうと化学兵器専門家>
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52565
今この事件を起こして得になるのは誰かを考えますと、プーチンではないような気がします。3/18大統領選があり、投票率を上げようと躍起になっている時に、このニュースが出てくれば棄権する人も増えるのでは。ラブロフ外相は使われた神経剤のサンプルを出すよう要求しましたが、英国が拒否。擦りかえられる危険性があるからかどうか。誰がやったかは全く以て謎です。素人には予測できません。
本記事でロシアが日本のイージスアショアに難癖をつけて来るのが分かりません。イージスアショアは防御用の武器でロシアを攻撃するものではありません。ロシアや他の国が日本にミサイルを撃ちこんだ時に使うものです。配備が嫌なら日本を標的に標準を合わせることは止めたらどうか。ロシアの言う無人潜水艦からSLBMが発射されればイージスアショアでは対応できないと思いますが。
米露の関係が悪くなれば喜ぶのは中国です。米国が中国こそ真の敵と理解するならもっとロシアと話合う必要があります。米議会ももっと大局的に物事が見れるようにならなければ。
米朝トップ会談について3/14日経朝刊の記事。
<米朝取引、見たくない悪夢 本社コメンテーター 秋田浩之
殿のご乱心か……。日本風に言えば、こう驚いた米大統領の側近は少なくないだろう。トランプ氏が突如として決断した、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長との首脳会談だ。
歴代の米政権がてこずり、解決できなかった難題である。交渉で北朝鮮の核放棄を実現できれば、ノーベル平和賞ものだ。だが、失敗すれば、アジアにはさらに深刻な危機が待っている。

13日にはティラーソン国務長官が解任されるなど情勢は混沌としているが、結末はどちらに傾くのか。米専門家らの分析などにもとづき、あえて占ってみたい。
3月8~10日、ブリュッセル。米欧などの当局者や国会議員、有力識者らが一堂に会し、激論を交わした。「ブリュッセル・フォーラム」の名称で毎年開かれている、米欧の目玉会議のひとつだ。
たいていは欧州に身近なロシアや中東、難民などの問題が焦点になるが、今年、会場の雰囲気はちがった。米朝首脳会談のニュースが飛び込んだこともあって、北朝鮮危機の議論が白熱したのだ。
このままでは、戦争になってしまうのではないか。こう心配していた欧州の識者からは米朝会談に歓迎の声も出たが、目立ったのはトランプ氏の唐突な決断を不安視する意見だ。
なかでも印象的だったのが、オルブライト元米国務長官の発言だ。クリントン政権当時、彼女は長距離ミサイルの開発などを止めようと米朝協議を主導した。2000年10月には米現職閣僚として初めて、平壌の地を踏んだ。
そこまで北朝鮮との交渉に熱心だった彼女からみても、トランプ氏の決断は危なっかしく映るようだ。こんな趣旨の発言をした。
協議することには賛成だが、心配なのは準備不足だ。クリントン政権は当時、かなりの準備を経て、予備交渉も重ねた。チームワークも欠かせない。トランプ氏にはそれがあるのか疑問だ――。会議の合間に話した米国の参加者からも、似たような指摘を聞いた。
実際、トランプ氏が側近に相談した形跡は薄く、独断で決めた可能性が高い。金正恩氏からの会談要請を携えて訪米した韓国高官らは当初、3月8日はまずマティス国防長官やマクマスター大統領補佐官に内容を説明し、翌9日にトランプ氏と会うはずだった。
ところが、トランプ氏がいきなり8日に会い、金正恩氏との会談に応じると即答した。米側の同席者には懸念を漏らした側近もいたが、制止はしなかったという。
トランプ氏に日ごろ好意的な米共和党関係者からも、こんな不安が漏れる。「まさか、あんな決断をするとは驚いた。安倍晋三首相も内心、驚がくしただろう」
問題は今後、どのような展開が考えられるのかだ。トランプ政権の内情に通じた米外交専門家らが明かす見立ては、おおむね次の3つのシナリオに集約される。
【最良シナリオ】 金正恩氏が“サプライズの妥協”を演出し、核とミサイルの実験凍結に合意、朝鮮半島の非核化にも原則一致する。ただ、実施には多くの条件を付け、結局、非核化は先送りになる――。こんな展開だ。
米本土に届く大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発はひとまず止まるが、すでに中距離ミサイルなどの射程内にある日韓への脅威は残る。日本にすれば「何としても避けたい筋書き」(日本政府筋)だが、元米政府高官はこれが期待できる最良の成果とみる。
【白紙シナリオ】 米朝首脳会談は結局、お流れになるというものだ。事前の調整が難航し、自分に不利だと感じたトランプ氏、ないしは金正恩氏が賭けをやめてしまう。北朝鮮問題に詳しい米安全保障専門家は「確率は50%ぐらいある」とみる。
【最悪シナリオ】 会談はケンカ別れに終わり、トランプ氏は「もう外交の努力は尽くした」と宣言。金正恩氏も核ミサイルの実験を再開する。そうして戦争の危険が一気に高まる。地ならしが不足したまま会談に突っ込めば、こうした事態も考えられる。
このほか、米朝会談が北朝鮮の時間稼ぎに使われ、結局、核ミサイルの配備を許してしまうのも、最悪の展開に含まれるだろう。
理屈上は北朝鮮が核の完全放棄に応じる「夢のシナリオ」がないわけではない。そうなれば朝鮮戦争以来の休戦状態から、平和共存への道が開けるかもしれない。
だが、北朝鮮は、イラクやリビアの旧独裁政権は「核兵器がないから倒された」と信じているとされる。彼らがこの不安を捨て去るほど、トランプ氏を信用しているとは思えない。現実は「最良」から「最悪」の間の、どこかに向かうと想定すべきだろう。
かつて本欄では、仮に北朝鮮がICBMを持ってしまった場合の対応について、ワシントンの識者の間では攻撃容認論が半分くらいを占める、と指摘した。この構図が一変したとは思えない。米朝会談が失敗する事態にもそなえ、米軍は夏までにも詳細な軍事作戦の検討を進める構えだ。
先の視界は不明瞭だが、今回、ひとつ明確になったことがある。北朝鮮が制裁をかなり重荷に感じているということだ。だからこそ、「非核化」の意思をほのめかしてきたのだろう。
だとすれば、制裁を緩めるのは、あくまでも北朝鮮が目に見える行動に出てからにすることが大事だ。トランプ氏が独裁者との賭けに挑むなら、それが悪夢を見ずにすむ最低条件になる。>(以上)
米朝がトップ会談を開こうという時に、国内ではまだモリカケで騒いでいます。左翼は本当に質が悪い。北の脅威、戦争勃発の可能性から国民の目を逸らそうとしています。どちらが大事かは言うまでもありません。国民の安全確保に決まっています。所詮、決裁文書の書換は財務省の中の問題です。政治家が関与するというのは考えにくい。野党はそちらに話を持って行き、国民に怒りの目を向けさせ、あわよくば倒閣までと思っているのでしょうけど。でもこの難局を凌げるのは安倍晋三以外にはいないでしょう。敵はですから日本の混乱を狙って、中国・朝鮮半島を有利にすることを考えているのだと思います。TVしか見ない老人に言いたいのは、「自分の頭で考えて。他人の意見を自分の考えと思わないように」と。
米国が中途半端に北の核保有を認めるなら、日本も核保有しなければ安全は保てません。それを米国にハッキリ伝えるべきです。
記事
米大統領選への介入疑惑に端を発した米ロの対立が、泥沼の様相を呈し始めた。米側は介入が疑われるロシア企業や個人を起訴したり、プーチン大統領の側近リストを公表したりして圧力を強化。対するロシアも軍事面で米国への対抗姿勢をむき出しにし始めた。

プーチン大統領は3月1日の年次教書演説で米国への対抗意識をむき出しにした(写真:ロイター/アフロ)
「経済や財政、あるいは軍需産業や軍内部で様々な問題に直面しつつも、ロシアは巨大な核大国であり続け、今後もその地位を保っていくだろう。それなのに実質的に誰も我々と話そうとしなかった。誰も我々の声を聞こうとしなかった。今こそ聞くべきだ」――。3月1日、プーチン大統領はモスクワでの年次教書演説でこう語り、会場から万雷の拍手を浴びた。
「巨大な核大国」であるロシアを軽視するなという、米欧、とりわけ米国に対する警告といえる。プーチン大統領はソ連崩壊によって領土の23.8%、人口の48.5%、国民総生産の41%、工業潜在力の39.4%を失ったなどと数字を列挙。それにもかかわらず核大国の地位を維持し続け、「高水準の基礎科学と教育、強力な研究力、技術力、産業力、人的な基盤」により、ユニークで複雑な新型兵器の開発にも成功していると強調した。
大統領は実際、どこでも到達可能な重量級の大陸間弾道ミサイル(ICBM)、深海でも航行可能な無人潜水艦、原子力を動力源にした巡航ミサイルなど、核弾頭を搭載できる新型兵器の説明に演説のかなりの時間を割いた。会場に設置された超大型スクリーンで新型兵器の紹介や米国を攻撃するグラフィック画像などを大写しにし、新兵器の能力の高さを誇示した。
ではなぜ、プーチン大統領は「核大国」の地位や新型兵器の開発能力をことさら強調したのか。理由のひとつはやはり、今月18日に投開票日が迫った大統領選の選挙対策だろう。プーチン氏は昨年12月に出馬表明し、圧倒的な得票差での再選が確実視されている。それもあってか、今回の選挙戦ではまとまった選挙公約を公表してこなかった。
そこで現職大統領の立場を使い、毎年恒例の年次教書演説を事実上の選挙公約表明の場とすることで、選挙戦への追い風にしようとしたわけだ。プーチン大統領は「重要なのは、祖国と我が国民の安全を十分に確保することだ」「規模の大小を問わず、ロシアと同盟国に対して核兵器が使用されれば瞬時に反撃する」などとも発言。祖国を「強いロシア」「大国ロシア」へと導く、強力な指導者としてのイメージを最大限演出してみせたといえる。
まるで東西冷戦時代
プーチン大統領がロシアを「巨大な核大国」と誇示した理由はもうひとつある。同じ核大国である米国への積年の恨みと対抗意識だ。
演説では米国が2002年、ソ連時代に両国が締結した弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約から一方的に脱退して以降、ロシアが粘り強く核軍備管理協議への復帰を呼びかけてきたにもかかわらず、米国はロシアを標的にしたミサイル防衛(MD)システムを構築してきたと指摘。米国のMD網は米本土のみならず、北大西洋条約機構(NATO)の東方に拡大された地域、さらには日本や韓国へと世界的に展開されつつあると非難した。
大統領は明示しなかったものの、日本については米軍の陸上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の導入計画、韓国に関しては米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の配備を指している。いずれも北朝鮮の弾道ミサイル開発への対抗策と位置づけられているが、ロシアは米国による世界的なMD網構築の一環とみなしているわけだ。
大統領は米国のトランプ政権が最近表明したばかりの「核戦力の見直し(NPR)」にも言及。核兵器の使用条件を緩和し、通常兵器やサイバー攻撃への対抗手段としても使う可能性を指摘した米国の核戦略に「深刻な懸念」を表明せざるを得ないと述べている。
こうした軍備拡張競争をあおってきたのはまさに米国であり、世界的なMD網の構築を始めとする軍事的な脅威を「無力化」し「中立化」するため、ロシアとしてもやむを得ず、新型兵器の開発などで対抗せざるを得なくなったとの論調を長々と展開した。さらに大統領は「ロシアの強力な軍事力は世界の戦略的な軍事均衡を保ち、世界と我が地球の確実な保全を担保している」とまで豪語している。まさに東西冷戦時代に立ち戻ったかのような発言だ。
もちろん、プーチン大統領は一方で「刷新された国際的な安全保障の未来の枠組みを構築し、文明社会を安定して発展させるために共に交渉のテーブルに付く必要がある」と述べてもいる。ただし、今回の年次教書演説はやはり、米国への軍事的な対抗意識をあからさまにすることに力点が置かれたとみるべきだろう。
トランプ政権作成の「電話帳」がロシアに打撃
ロシアの独立系世論調査会社レバダ・センターが今年1月下旬に実施した世論調査によると、全般的に米国との関係を「良い」とする回答が26%にとどまり、逆に「悪い」とする回答が52%で過半数を超えた。なぜ米国に悪い感情を抱くのか。その理由を聞いたところ、「世界を支配したがる」「侵略者」「世界の憲兵」「世界の主人」といった見方が44%でトップ、続いて「ロシアに対する攻撃的な政策」「ロシアの敵」とする回答が35%で続いた。

プーチン大統領が年次教書演説で米国への強硬姿勢を誇示したのは、ロシア国民の素朴な感情を反映したともいえるが、それだけではない。ロシアにとって軍事的脅威となる世界的なMD網構築を続ける米国への不満は当然として、トランプ政権下でもどんどん冷え込む一方の両国関係と、それを追認する米政権の対応に、ついに堪忍袋の緒が切れたと言えるのではないか。
周知のように、トランプ大統領は就任前からロシアとの良好な関係づくりに強い意欲を示していた。しかし、2016年の米大統領選へのロシアの介入疑惑がトランプ政権を揺るがす大きな政治スキャンダルに浮上。米政権としても対ロ関係の改善に踏み込めないでいる。
それどころか議会の強い圧力を背景に、トランプ大統領はロシアへの圧力を強める制裁強化法に署名した。この対ロシア制裁強化法の一環として、米財務省は今年1月末には、プーチン大統領の側近とされる人物を列挙した「クレムリン・リスト」を公表した。メドベージェフ首相や各省庁の閣僚、大統領府幹部を含めた政府高官・国営企業経営者114人と、大手財閥などの実業家96人の合計210人がプーチン大統領に近い人物としてリストに掲載された。
ロシア中央銀行のナビウリナ総裁など、一部はリストから外されているものの、ロシアの専門家がこぞって「電話帳」と酷評しているように、政財界の大多数の人物が列挙された。米財務省は公表した「クレムリン・リスト」について、「これは制裁リストではない」と注記している。とはいえ、海外企業の間ではリストに載った実業家との取引を控える動きも出ており、ロシアに与えた経済的、心理的な打撃は意外に大きいようだ。
米国への情報工作を支援した「プーチンの料理人」
米国によるロシアへの“攻撃”はさらに続く。米司法省は2月中旬、2016年の米大統領選にロシアが介入したとして、ロシア企業3社とロシアの個人13人を連邦大陪審が起訴したと発表したのだ。起訴された企業のひとつは、ロシア第2の都市サンクトペテルブルクに本拠を置く「インターネット・リサーチ・エージェンシー(IRA)」。個人はIRAに資金拠出していたとされる実業家のエブゲニー・プリゴジン氏と、残る12人はすべてIRAに在籍していた人物だ。
IRAは2014年ごろからフェイスブック、ツイッターなどのソーシャルメディアを利用して米国に対する情報工作活動を始め、米大統領選のあった2016年夏には80人以上の従業員が対米工作に動員された。米メディアなどによると、米国人を装った多数の偽アカウントの開設と投稿、ブログの運営、政治広告の掲載などでトランプ氏を支持し、対立候補だった民主党のヒラリー・クリントン氏を攻撃する情報を流した。米国内でのデモ活動の呼びかけもしていたという。
一方、プリゴジン氏は路上のホットドック売りから超高級レストランの経営者に上り詰めた実業家だ。プーチン大統領も同氏のレストランの愛好者で、個人的な親交もあることから「プーチンの料理人」とも呼ばれる。起訴状によれば、同氏は自らの傘下企業を通じてIRAに潤沢な活動資金を提供していた。
IRAは対米工作のみならず、ロシアと対立するウクライナ政権やロシア国内の反体制派を攻撃する情報工作も担ってきたとされ、一部の国内メディアも「2015年中旬には全体で800~900人の要員を抱えていた」(RBCジャーナル)などと詳細に報じている。
プーチン政権は米大統領選への干渉を否定しており、対米情報工作の拠点と名指しされたIRAの活動も、政権の関与を決定的に裏付けるものではない。とはいえ、米国による包囲網は徐々に狭まりつつある。
プーチン政権も介入疑惑では面と向かって完全に否定できない弱みを抱えているだけに、今回の年次教書演説で示したように、主に核軍備の領域で米国への対抗姿勢を誇示していく構えのようだ。プーチン大統領の再選後も、米ロの関係改善の機運は当面芽生えそうにない。
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『習近平政権が“掃除”進める「12の黒悪勢力」 結託する悪徳役人と悪徳業者に加え、「人権弁護士」も…』(3/9日経ビジネスオンライン 北村豊)について
3/13ダイヤモンドオンライン<森友問題・佐川氏辞任で財務省は官邸と経産省に「反撃」を始める>
http://diamond.jp/articles/-/163126
3/13ダイヤモンドオンライン<森友文書改ざん問題、粛正吹き荒れ「財務省存亡の危機」へ>
http://diamond.jp/articles/-/163150
財務省の決裁文書の書換問題は日本の劣化を象徴しています。20年近くかけて、あれだけコンプライアンスの重要性を日本全体に訴えて来たのに、民間ではデータ書換問題が多発しています。しかもトップの預かり知らないところで(本当かどうかは分かりませんが)。榊原経団連会長は財務省を非難していましたが、言える立場かどうかは良く考えた方が良いでしょう。日本人の責任感の希薄化が進んでいると思います。日本人の中国人化が進んだと言えます。
モリカケ問題の本質は左翼の憲法改正阻止にあると思います。情弱はまた騙されるのでしょうけど。財務省が書き換えせずに出しても問題ないことばかりだと思います。大阪地検が朝日に書き換えがあると漏らしたという話もありますから、法の番人が法を犯すことをしていることになります。目的の為には手段を選ばないのは左翼の特徴です。日本の腐り具合が分かろうと言うもの。そもそもで言えば決裁文書に政治家の名前や首相夫人の名前を入れることは後々のことを考えれば普通は入れないのではと思いますが。経緯の説明文書は添付文書にして決裁後にははずすようなことを考えるのでは。民間だったらそうしたでしょう。誰が書換を指示したかですが、野党が主張しているような政治家ではないでしょう。佐川か理財局の下の人間か、或は人事を決めていると言われる勝栄二郎元事務次官?そんなことは流石にないと思いますが。でもこれで消費税10%へアップはしずらくなったと思います。
北村氏記事は、中国の賄賂社会を無くさない限り法治は覚束ないし、共産党統治がある限り法治・人権擁護社会にはなりません。党の指導が法や人権に優先しますので。やはり中国国民による共産党打倒が実現しなければ、いくら小手先を変えても根本問題の解決は難しいでしょう。況してや国内矛盾の解消の為、海外で戦争に打って出る可能性が高いのですから。
3/12中国観察<中國官方拆除山西金燈台教堂 1/12NYT中国語版=中国の役人は山西省の金燈台教会を取り壊す>

https://cn.nytimes.com/china/20180112/china-church-dynamite/zh-hant/
300万$で建てた福音派の教会で信者は5万人とのこと。米国で福音派は多いので、怒っている人は多いのでは。NYT英語版に載っていればの話ですが。カソリックですがフランシスコ法王はこう言う国と国交を結びたがっています。判断基準がおかしいでしょう。
記事

全人代も厳重な安全対策の中で。習近平政権が目指す「治安維持」の行く先は…(写真:ロイター/アフロ)
3月5日、中国の国会に相当する“全国人民代表大会”(以下「全人代」)の第13期第1回会議が北京市の人民大会堂で開幕した。今回の全人代は3月20日に閉幕予定で、通常の全人代が11⽇間であるのに対して5⽇間延⻑されることになっている。会期が5日間も延長される理由は、次の2項目を含む憲法改正案などを審議するためである。
(1)習近平は2013年3月14日に国家主席に就任し、今回の全人代期間中に任期5年の2期目に入る。このまま行けば、2023年の3月には現行憲法に規定されている国家主席の任期上限である「連続2期10年」に達し、それ以上留任することは憲法違反となる。そこで、現行憲法に「国家主席”の任期は連続2期10年までとする」とある任期上限に関する条文を削除する。
(2)中国共産党中央委員会総書記の“習近平”が2017年10月18日に中国共産党第19回全国代表大会で提起し、同年10月24日に中国共産党の“党章(党規約)”に指導理念として書き込まれたのが、“新時代中国特色社会主義思想(新時代の中国の特色ある社会主義思想)”である。これを“習近平新時代中国特色社会主義(習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想)”として憲法の前文に書き加えること。
251人の高級幹部が失脚
上記の憲法改正案は3月20日までの会期中に可決されて成立する見込みであるが、(1)は何を意味するのか。習近平は国家主席であるだけでなく、中国共産党中央委員会総書記兼“中央軍事委員会”主席でもあるが、これらの役職には任期の上限はなく、国家主席の任期撤廃により、習近平が3つの役職全てを3期以上続投することが可能となり、権力の集中により最高権力者として終身制への道が開けることになる。
2012年11月15日に中国共産党中央委員会総書記となった習近平は、その2週間後の11月29日に、“中国夢(中国の夢)”を提起し、「偉大な復興の実現は中華民族の近代以来最も偉大な夢である」と定義付けた。しかし、総書記就任2日後の11月17日に開催された8期中央政治局第1回集団学習会で演説した習近平は、深刻化する幹部の腐敗に触れて「物が腐れば、後に虫が湧く」と述べて、腐敗問題がより深刻化すれば「最終的には必ず党と国が滅ぶ」と危機感をあらわにした。
要するに、中国の夢を実現しようにも、中国共産党ならびに中国政府の幹部の腐敗が深刻であれば、夢の実現より前に中国共産党と中国が滅びると危機感を表明したのである。それから始まったのが「トラ退治とハエ駆除」を同時に行うと形容した腐敗幹部を取り締まる「反腐敗運動」であり、この反腐敗運動は過去5年間で一定の成果を収め、150万人の腐敗官僚が取り調べを受け、2018年1月までに高級官僚172人、高級軍官64人の計251人の高級幹部が失脚した。
「国防」より「治安維持」
自らの手で中国の夢を実現したいと念願する習近平が最も恐れているのは、中国の歴代王朝のほとんどが民衆の蜂起によって滅亡しているという事実である。そこで、中国政府“財政部”の「全国財政決算・予算資料」で、2016年における中国の国防費と“公共安全費(治安維持費)”の金額を調べてみると、以下の通りであった。
| 【2016年】 | |
| (国防費) | 中央:9546億元+地方: 220億元= 9766億元 (約16.6兆円) |
| (治安維持費) | 中央:1742億元+地方:9290億元=11032億元 (約18.8兆円) |
公表される中国の国防費には研究開発費などの各種経費が含まれていないと言われているので、国防費の実質的規模は不明だが、少なくとも公表されている資料で見る限りでは、治安維持費が国防費を上回っているのである。この現象は2011年から始まったものであり、関係資料はまだ公表されていないが、恐らく2017年も継続しているはずである。<注1>
<注1>治安維持費が国防費を上回っている件に関する詳細は、2012年3月16日付の本リポート「治安維持費が軍事費を上回る中国社会」参照。
治安維持費が国防費を上回るのはなぜか。それは、中国社会が多くの問題を抱えて不安定だからであり、治安維持を強化して、不満分子を拘束し、人心の動揺を抑制し、民衆の蜂起を防止しなければならないからである。では、多大な治安維持費を投入しないで済むようにするにはどうすれば良いのか。それは、中国国民が中国共産党の統治に不満をいだくことがないように社会を安定させることであり、そのためには中国社会に根付く病根を取り除くことが先決である。
こうした発想から「トラ退治とハエ駆除」運動に続いて打ち出されたのが、2018年1月に中国共産党中央委員会と中国政府“国務院”から出された『“掃黒”・“除悪”特別闘争の展開に関する通知』(以下「掃除通知」)による新たな運動であった。“掃黒”とは“黒社会(暴力団)”を一掃することを意味し、“除悪”は悪人を除去することを意味するから、これは「暴力団一掃と悪人除去」運動と言うことができる。
ところが、報道を通じて掃除通知が出されたことは分かったが、その“掃黒”・“除悪”の対象が何かは具体的には示されていなかった。このため、中国の庶民は掃除通知の鉾先がどこに向けられているのか議論を戦わせていたのだった。
12の「黒悪」とは
2月下旬、中国のネット上に“紅頭文件(中国共産党や政府機関の公文書)”の形式で「“掃黒除悪十二類重点打撃対象(“掃黒”・“除悪”12種類の主要な打撃対象)」と題する“傳単(ビラ)”が掲載され、主要な打撃対象となる12種類の“黒悪勢力(暴力団・悪人勢力)”(以下「黒悪勢力」)の詳細が箇条書きで示された。このビラには公文書に必要な発行機関の押印がないので、その信憑性には疑問符が付くが、その内容から判断して根も葉もないものとは思えないのである。ビラに記載された12種類の黒悪勢力は以下の通り。
- 政治の安全、特に政権の安全と制度の安全を脅かす、政治領域に浸透する黒悪勢力
- “基層政権(区・郷・鎮・村の人民代表大会と人民政府)”の権力を握る、“基層換届選挙(区・郷・鎮・村の人民代表の改選選挙)”を操作して破壊する、農村資源を独占する、“集体資産(農村の共同資産)”を横領するなどする黒悪勢力
- 家族や“宗族(一族)”の勢力を利用して農村でのさばって地方の覇を唱え、庶民を抑圧し痛めつける“村覇(村の顔役)”などの黒悪勢力
- 土地収用、借地、立ち退き、事業案件の建設などの過程で、扇動や騒動を引き起こす黒悪勢力
- 建築工事、交通運輸、鉱物資源、漁業などの業界や領域で、工事の独占、悪意の競争入札、不法占拠、乱開発・乱採掘を行う黒悪勢力
- 市場、卸売り市場、駅や埠頭、観光地などの場所で、不正手段や暴力により商売を独占したり、強引に売り買いさせたり、みかじめ料を徴収したりする“市覇(市場の顔役)”や“業覇(業界の顔役)”などの黒悪勢力
- “黄色・賭博・薬物(ポルノ・ギャンブル・薬物)”などの違法犯罪活動を行う黒悪勢力
- 違法な高利貸付や暴力的取立を行う黒悪勢力
- 民間の揉め事に介入し、闇の法執行を行う黒悪勢力
- 中国国内へ入境して発展・浸透した“境外黒社会(国外・境界外の暴力団)”<注2>及び多国籍・境界越えの黒悪勢力
<注2>“境外”には国外のみならず、「一国二制度」で境界外に位置付けられる香港・マカオ、さらには中国が自国の1省としている台湾を含んでいる可能性が高い。台湾の暴力団「竹聯帮」は名高い。
- 乱脈なワクチン市場や砂利採取などの業界で活動し、合法的な生産経営を妨害し、正常な市場秩序を破壊する黒悪勢力
- “信訪条例(陳情条例)”に違反して、陳情者が違法に上級機関へ直訴する、無理筋の陳情を行う、長期にわたり繰り返し陳情を行う、脅して財物をゆすり取るなどにより組織秩序や社会秩序を著しくかく乱するのを組織・画策・扇動する陰の組織者や指示者
黒悪を5つに分類すると…
上述したビラの内容に信憑性があることを前提に論を進めることとするが、習近平政権が主要な打撃対象とする12種類の黒悪勢力を大別すると以下の5つに分類できる。
【第一類】政治の安定を脅かす、政治領域に浸透する黒悪勢力
【第二類】基層政権の権力を握り、基層改選選挙を操作し、農村資源の独占や農村共同資産の横領を行う黒悪勢力
【第三類】家族や一族の勢力を利用して農村を支配する“村覇”などの黒悪勢力
【第四類】あらゆる場所で利益を求めて活動する悪徳業者、“市覇”、“業覇”および暴力団などからなる黒悪勢力
【第五類】陳情者を組織・画策・扇動する陰の組織者や指示者
第二類の“基層(区・郷・鎮・村)”は下級行政単位を指すが、黒悪勢力が基層の政権を握り、基層選挙を操作してその代表をより上級の人民会議へ送り込めば、黒悪勢力が政治領域に浸透する可能性があり、その延長線上には第一類の黒悪勢力になる可能性が排除できない。こうして見ると、第一類と第二類は同質の黒悪勢力であり、行政単位が上級か下級かの相違に過ぎず、同じ穴の狢(むじな)と言える。
その一方で、第二類の基層政権の権力者と第三類の“村覇”は基本的に結託しており、村役人の職権を濫用することで農村を支配し、逆らう者に容赦ない仕打ちをするのが常である。また、第四類の悪徳業者、“市覇”、“業覇”および暴力団などからなる黒悪勢力も、彼らだけでは各種の規制や抑制を受けることから、第二類や第三類の黒悪勢力と連携して庇護を受けるのが常であり、彼らもまた同じ穴の貉であると言える。
第五類は、冤罪や理不尽な処分を受けて上級機関へ直訴する人々を支援するグループの組織者およびその指導者を指すが、彼らは一般に“維権律師(合法的権利を守る弁護士)”あるいは“人権律師(人権弁護士)”とよばれる弁護士とそのグループである。彼らは常に弱者の側に立って公権力に対抗しているが、常に拘束、監視、資格はく奪などの危険にさらされている。しかし、どれだけ脅されても信念を曲げずに、弱者のために公権力と闘う彼らの姿勢は、公権力にとって目の上のたんこぶとなっているのが実情である。
「悪徳役人殺害」に喝采
ところで、中国の庶民が最も関心を示すのは、庶民が主として第二類と第三類の黒悪勢力に分類される悪徳役人を成敗した事件である。2018年3月2日付の本リポート「22年前に殺された母の仇討ち、その執念の源は」で報じた“張扣扣”は、敵対していた王家の父子3人を殺害したが、殺害された王家の長男“王校軍”は現職の役人であった。このため、この事件は中国で「母の敵討ち殺人」として報じられると同時に、百姓無処申冤導致的民殺官(冤罪を晴らそうにも訴える場所を持たなかった庶民による役人殺し)”の典型的な例として注目されたのである。
中国では公権力および役人による理不尽な扱いに抗議して役人を殺害する事件が報じられると、庶民がこれに共感して喝采を送り、犯人を英雄視する風潮がある。これも今回の掃除通知が出された重要な要因となっているものと考えられる。そうした事件の代表例を2件挙げると以下の通り。
【1】2008年7月、北京市出身の失業者“楊佳”(当時28歳)が上海市公安局の“閘北(こうほく)分局”を単独で襲撃して、警官6人を殺害、警官5人と保安係1人に重軽傷を負わせた。上海市内で登録証の貼っていない自転車に乗っていた楊佳は、警官の職務質問に応じなかったために、連行されて激しい暴行を受けた。後に、自転車は借り物であったことが判明したが、公安局は謝罪しなかったことから、楊佳は公安局ビルを襲撃した事件。楊佳は死刑となったが、人々から忌み嫌われる警官を多数殺害したとして英雄視され、北京市内にある彼の墓には今なお参拝者が絶えない。
【2】2015年2月、河北省“石家荘市”の“長安区”に属する“北高営村”の若者“賈敬龍”が中国共産党北高営村支部書記の“何建華”を春節祝賀会の会場で改造した釘打ち機で殺害した。これは、何建華の指示により改築した新婚住宅を理不尽に取り壊され、結婚も断念させられてすべての夢を打ち壊された賈敬龍が行った報復殺人だった。世論は賈敬龍に味方し、一審で死刑判決が出た後、判決の見直しを求める声が高まったが、二審は一審判決を支持し、2016年11月に賈敬龍の死刑は執行された。<注3>
<注3>この事件の詳細は、2016年10月28日付の本リポート「横暴な権力者を殺害した男の死刑は止められるか」参照。
彼ら2人が犯行に走らざるを得なかったような状況が根絶されれば、中国社会は安定の方向へ舵を切ったことになる。掃除通知の発行によってスタートした「暴力団一掃と悪人除去」運動が、中国社会に根付く病根を取り除くことに成功し、習近平政権が求める社会の安定をもたらすことができれば、中国の夢が実現する可能性は見えてこようが、これは一朝一夕にできることではない。世界のどこの国や地域にも黒悪勢力は存在するし、黒悪勢力の掃除に成功した国は恐らくどこにもないだろう。ただ一つ確実なことは、習近平は反腐敗運動の推進によって多数の敵を作ったが、今回の「暴力団一掃と悪人除去」運動によってさらに新たな敵を増やすということである。
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