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『米朝首脳会談が失敗に終わったら何が起きるのか?米国の朝鮮問題専門家が予測する最悪のシナリオ』(5/2JBプレス 古森義久)、『シリア爆撃による米露関係の悪化が阻害する日露関係 「米露悪化」と「中露関係の緊密化」が日本に影響を及ぼす』(5/3JBプレス 新潮社フォーサイト)について

5/1中国禁聞網<红色旅游朝鲜车祸传毛新宇死,金正恩致电习近平=中国共産党の朝鮮旅行団のバス事故で毛新宇(毛沢東の孫)が死んだと伝えられる 金正恩は習近平に電話をする>4/22中国の抗美援朝(米国に抗い朝鮮を助ける)戦争(朝鮮戦争のこと)勝利(勝利していません)65周年記念訪朝団は、バス事故で34人が死亡した。その事件を4/28ニューヨークの「世界時報」が次のように伝えた。参加者は主に歌舞団で朝鮮戦争時の将軍の子女が多かった。その中に毛新宇がいて死亡したと。毛新宇は以前本ブログでも紹介しましたように天然ボケというかトロイので第二の毛沢東を目指す習近平としては、毛沢東の名を汚す毛新宇をなきものにしようとして、擦り寄って来た金正恩に頼んで殺したのではという説もあります。

https://www.bannedbook.org/bnews/cbnews/20180501/935640.html

http://dwellerinkashiwa.net/?p=6279

http://dwellerinkashiwa.net/?p=7248

5/4NHKニュース7:45<ノーベル平和賞の劉暁波氏 当局監視下の妻 窮状訴える音声公開>

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180504/k10011426941000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_016

5/4変態唐辛子氏「ワシントンの地下鉄の中で撮った籠の鳥状態の劉霞のポスター」

中共が如何に人権蹂躙しているかが分かります。共産主義や中共が好きな日本の野党やメデイアは日本をこういう社会にしたくてたまらないと思っていることに気付かないと。

5/3NHKニュース23:41<「北朝鮮に拘束の米国人3人 解放」見通し示す 米大統領側近>金正恩も米国の攻撃をかわそうと必死なのが分かります。でも米国人3人の帰国が為されれば日本人拉致被害者の帰還は難しくなるのではと危惧します。金は巧妙に日米分断を仕掛けて来ています。5/4ワシントンでボルトンが韓国高官と米朝首脳会談の露払い協議をするそうです。「CVIDのリビア方式」を堅持することを望みます。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180503/k10011426731000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_042

古森氏記事では、ニクシュ氏の言うように日本も戦争が起こりうる前提で準備をし、慌てふためくことがないように。混乱に乗じてテロを起こす輩が現れるかもしれません。治安維持が大事かと。国民も平和ボケからいい加減目が醒めませんと。ただラリー・ニクシュ氏は朝日の慰安婦の謝罪を知りながらも慰安婦の強制性について認めている人物ですから知的誠実さは持ち得ていないと思います。

5/2時事<日中、新通貨協定締結へ=融通額3兆円軸に-日銀・人民銀>どうして安倍政権は敵に塩を送るのか分かりません。憲法改正が宿願と言うのであれば、裏で日本のメデイアや野党を使って邪魔しているのは中共ではないですか。そんな保証を中国にするのであれば、まだロシアを米国了承の下救った方が良いのでは。日本には北方領土の問題がありますし。財務省が共産主義に甘いのは考えものです。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018050201069&g=eco

名越氏の最後の段の「日米離間を図るロシアの立場からすれば、後継者には、自主防衛を唱える石破茂元自民党幹事長あたりが望ましいかもしれない。」というのは反対です。別にロシアのご機嫌取りをする必要はありません。

古森記事

軍事境界線上の板門店で、南北首脳会談に臨む韓国の文在寅大統領(右)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(2018年4月27日撮影)。(c)AFP PHOTO /Korea Summit Press Pool 〔AFPBB News

韓国と北朝鮮の両首脳による南北会談が終わり、朝鮮半島をめぐる激動の行方はもっぱら米朝首脳会談に焦点が絞られてきた。米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との会談はここ数週間内に開かれることが確実視されている。

だが、果たして米朝首脳会談は米側の求める北朝鮮の核兵器放棄という合意を生み出すことができるのか? 会談が失敗や不調に終わった場合、なにが起きるのか、米国のベテラン朝鮮問題専門家のラリー・ニクシュ氏に見通しを尋ねてみた。

席を蹴って退場するかもしれないトランプ大統領

ニクシュ氏は、最悪シナリオとして、北朝鮮が米国や日本を威嚇する形で核とミサイルの開発をさらに進め、イランなどへの核・ミサイル売却もありうると予測する。一方で米国は北の核の拠点に対する限定的な軍事攻撃に一段と傾くだろうと述べた。

4月27日に韓国の文在寅大統領と会談した北朝鮮の金正恩委員長は、これまでの軍事強硬姿勢を一転させ、もっぱら融和や友好の態度を示した。しかし肝心の北朝鮮の核兵器や長距離弾道ミサイルについてはなにも触れなかった。長文の「板門店宣言」でも単に「朝鮮半島の非核化」という記述を入れただけで、その具体的な実現方法は明らかにしていない。この結果は、北朝鮮の非核化という最大の課題を米朝首脳会談へ先送りしたことを示している。

トランプ大統領と金正恩委員長との首脳会談は、まさにこの北朝鮮の非核化を議題として5月末以降に開催するとみられている。同会談で、米側が求める北の核完全破棄への道が開かれるのか、それとも会談が不調、あるいは失敗に終わるのか。トランプ大統領は、会談の成り行きによっては途中で席を蹴って退場するとも述べている。両国が合意に至らず、会談が失敗に終わるというシナリオは十分にあり得るというわけだ。

そんな観点から、ワシントンで長年、北朝鮮ウォッチを続けてきたラリー・ニクシュ氏にインタビューして見解を尋ねた。同氏は米国議会調査局や国務省で朝鮮問題専門官を長年務め、現在はジョージワシントン大学教授や戦略国際問題研究所(CSIS)研究員という立場にある。

北朝鮮は核兵器の「完全な放棄」に合意するのか

米朝会談が不調の場合の米朝両国の動きについて、ニクシュ氏は詳しい予測を語った。ニクシュ氏との一問一答の内容は以下のとおりである。

ラリー・ニクシュ氏(出所:CSIS)

――米朝会談が開催される背景をどうみますか。

ラリー・ニクシュ氏(以下、敬称略) 米国からの圧力が強まったために金正恩委員長がトランプ大統領との会談を求めてきたことは明白だと思います。トランプ政権による経済制裁の強化や、軍事攻撃の示唆に対して自らの政権存続への不安を高めたのです。

――とはいえ、北朝鮮は既存の核兵器をすべて放棄するという意思はまったく表明も示唆もしていません。このままだと会談では、トランプ大統領が求める核兵器の「完全で検証可能で不可逆的な放棄」に対し金正恩委員長が応じない可能性もあります。そうなると米朝首脳会談が失敗する結果にもなりかねません。

ニクシュ 確かに金委員長が核兵器の放棄に踏み切るという見通しは、現段階ではまったく不確実のままです。だから米朝会談が失敗する事態を考え、それに備えるべきです。

北朝鮮はこれまで、米国本土に届く核弾頭とミサイルの両方の開発を急いできました。首脳会談が不調に終わった場合、北朝鮮は全力を挙げて大陸間弾道ミサイル(ICBN)火星15号を完成させ、30基ほどできた段階で1基を実験発射し、日本上空を通過させて米国本土に近い太平洋の海域に撃ち込むことが考えられます。米本土に核弾頭をミサイルで撃ち込める能力を誇示することで、改めて米側から譲歩を引き出そうとするでしょう。

――しかし、北朝鮮が今後も米国との軍事対決を続けようとしても、すでにこれまでの米側の経済制裁強化などで弱体となっている側面もあるのではないでしょうか。

ニクシュ 確かに北朝鮮は米国主導の経済制裁で深刻な影響を受け、今年末ごろには外貨が枯渇してエリート層の生活を致命的に圧迫するという見通しもあります。

ただし、北朝鮮はそうした苦境からの打開策として、イランに準中距離ミサイルのノドン、核兵器技術、あるいは核弾頭そのものを売り、巨額の外貨を得るという危険な動きに出ることもありえます。イスラム系テロ組織とされるハマスやヒズボラに短距離ミサイルのスカッドを売る見通しも考えられます。

軍事衝突が勃発、エスカレートする可能性も

――米朝会談が不調だった場合、北朝鮮は外交面でどのような行動に出ると思いますか。

ニクシュ 外交面では韓国への融和策を進めるでしょう。米朝会談の不調も米国のせいだと声高に主張するようになるでしょう。そして米韓同盟の弱体化に一段と努めるようになると思います。

――一方、米国はどのような行動に出るでしょうか。

ニクシュ 米国と国連が主導する現在の経済制裁をさらに強化すると同時に、軍事オプションへの傾きが顕著となると思います。当面、トランプ政権が考えるのは、北朝鮮の核関連施設1~2カ所への限定的な軍事攻撃でしょう。「鼻血作戦」と呼ばれるこの作戦は、北朝鮮側を威圧して核開発を断念させることが目的です。大規模な軍事衝突はできるだけ避けたいという意向があります。

――しかし現実には、米国側の軍事攻撃が限定的でも、北朝鮮側は限定的ではない反撃に出る可能性が高いとする米側の専門家たちが多いですね。

ニクシュ はい、軍事的手段がエスカレートする危険性は明らかに存在します。しかし基本的には、米国側はあくまで全面戦争を望まず、北朝鮮の核兵器と長距離ミサイルの破壊に限定した攻撃を進めようとするでしょう。

ただし、その前提として北朝鮮の対空砲火を無力にするための大規模空爆が必要になる可能性もあります。そうなると北朝鮮が全面反撃に出る可能性が高くなるわけです。

――米側の軍事オプションが現実味を帯びてくればくるほど、日本も自国への影響を深刻に考えざるをえなくなりますね。

ニクシュ その通りです。もし北朝鮮が米軍や韓国を全面攻撃すれば、米軍の発進拠点や後方基地となる日本への攻撃も起きうることになります。そのため日本は、自国民の拉致事件の解決とはまた別に、国家安全保障の見地から北朝鮮問題に真剣に取り組むことが避けられません。

ニクシュ氏が語る以上のような北朝鮮問題の最悪シナリオを、日本は決して他人事として受け止めてはいけないということだろう。

新潮社記事

米国との関係が悪化する一方、中国との関係を強化するロシア。中国・北京の人民大会堂で、文書の署名後に握手するロシアのウラジーミル・プーチン大統領(左)と中国の習近平・国家主席(2016年6月25日撮影)。(c)AFP/GREG BAKER〔AFPBB News

(文:名越健郎)

米英仏3国が2018年4月14日に実施したアサド・シリア政権への巡航ミサイル攻撃は、昨年4月の米軍による巡航ミサイル攻撃よりも規模が大きく、英仏両国が参加したことに特徴がある。これに対し、ロシアは「主権国家への侵略」(ウラジーミル・プーチン露大統領)と激しく非難し、欧米との関係が一段と悪化した。前回との違いの1つは、昨年は国連安全保障理事会決議の採択で棄権した中国が、今回はロシアに同調したことだ。米国から貿易制裁を受ける中国がロシアと連携を強めるなら、わが国の戦略環境は一段と厳しくなる。

対立泥沼化は互いに回避

アサド政権が化学兵器を使用した疑惑が広がり、ドナルド・トランプ米大統領が制裁攻撃を予告してから実際の攻撃までに約1週間かかったが、この間、クレムリンでは米軍のロシア軍基地攻撃があるのでは――とパニックが起きたという。『ノーボエ・ブレーミャ』誌(4月14日付)は、「1962年のキューバ危機のような緊張が走った」と書いた。テレビの討論番組では保守派の学者らが、ロシアが報復攻撃をすべき米国の標的まで想定していた。

3月の英国での元ロシアスパイに対する神経剤襲撃事件で、欧米とロシアは外交官を相互追放するなど関係が険悪化した直後だけに、シリア攻撃で一触即発の事態も憂慮された。米英仏3国が化学兵器関連施設3カ所に対し、巡航ミサイル計105発を撃ち込んだ後、プーチン大統領は声明で、「主権国家への侵略行為で、国際法違反だ。化学兵器の使用は一切確認されていない」と厳しく非難し、国連安保理の緊急会合を求めた。

しかし、それ以上の緊張は回避された。米英仏軍はロシア軍施設は攻撃せず、仏軍は事前にロシアに攻撃情報を提供していた。ロシア側もシリアに持ち込んでいる最新の対空ミサイルS400を使用せず、報復措置もとらなかった。対立の泥沼化を防ぐ暗黙の了解が働いた模様だ。

ただし、ロシアのブログでは、外交官追放、シリア空爆と欧米にやられっ放しだとし、プーチン政権の「弱腰」を批判する書き込みが少なくない。

ロシアで起こった「ブラック・マンデー」

この間、ロシアにとってはシリアどころではなかった。実は4月9日の月曜日、モスクワの株式市場が一気に15%も暴落する「ブラック・マンデー」が起きた。米財務省が4月6日、プーチン大統領周辺の新興財閥(オリガルヒ)の関係者24人と14組織を対象に追加制裁を発表したことが市場を直撃したのだ。

大打撃を受けたのは、「アルミ王」オレグ・デリパスカ氏が率いるアルミ大手「ルサル」。同社の米国内資産が凍結され、米国との取引が禁止されたことから、一気に経営危機に陥った。通貨ルーブルも下落し、その後も神経質な展開が続いている。株価と通貨の暴落は、2014年のウクライナ危機以来の規模という。

反政府活動家のアレクセイ・ナバリヌイ氏は「米国の標的リストは、腐敗したオリガルヒを最も困らせるものだ」と歓迎した。その後、米英仏3国のシリア空爆も重なり、外貨の逃避が続いている。『インタファクス通信』は、「ルーブルの下落はインフレにつながる。国内経済の低迷を長期化させ、国民を不安に陥れた」と書いた。

米国は昨年8月に成立したロシア制裁強化法に基づき、断続的に対露制裁を実施しているが、今回の市場直撃は、米国の国内総生産(GDP)の約8%にすぎないロシア経済の脆弱性を見せ付けた。4選を決めたプーチン大統領は5月7日の就任式を控え、厳しい船出となりそうだ。

『ロイター通信』によれば、プーチン大統領は4月19日、トランプ大統領に米露関係改善の新たなチャンスを与えるため、反米レトリックを抑制するよう指示したという。大統領は当面、欧米との対決路線を回避したいようだ。

中国との関係強化に動く

シリア空爆でロシアが安保理に提出した非難決議案をめぐり、ロシアの同盟国カザフスタンは棄権したが、中国は「軍事行動は支持できない」として賛成に回り、ロシアに同調した。昨年4月、フロリダ州での米中首脳会談の最中にシリア攻撃を知らされた習近平中国国家主席は米軍の攻撃に「理解」を示し、安保理決議案では棄権していた。中国の変心は、トランプ政権が対中貿易制裁を発表し、貿易戦争の様相を呈するなど、米中関係の悪化が背景にあろう。

一方で、孤立するロシアはますます中国との関係強化に動いている。プーチン大統領は4月初めに訪露した中国の王毅外相と会談し、「現在の国際情勢は、中露の関係強化の必要を一段と高めている」と述べ、包括的戦略パートナー関係の拡充を提唱した。王外相も「中露関係は現在が過去最良であり、両国は国際的地位の向上を図る互いの立場を支援すべきだ」と応じた。4月には、中国の魏鳳和国防相も訪露し、軍事協力拡大で合意した。

中露首脳は今年も数回首脳会談を予定しているが、ともに長期政権を確立しただけに、国際舞台で連携を強めそうだ。ウクライナ危機後、孤立するロシアは中国一辺倒外交が目立ち、中国はロシアの油田、ガス田の権益を次々に獲得している。両国の学者には、「中露同盟」を支持する意見も多い。

中露の関係強化は、両国を「戦略的競合国」と位置づけて敵対姿勢をとり、中露離間を進めなかったトランプ外交の失敗ともとれる。

米露関係の悪化が日露関係進展を阻害

中露関係の緊密化は日本外交にとって伝統的に脅威であり、5月26日の安倍晋三首相の訪露にも影響しそうだ。安倍、プーチン両首脳の会談は21回目となるが、平和条約交渉が進展する可能性は少ない。

日本政府は英国の神経剤事件で、外交官追放に参加せず、ロシアに配慮を示した。ロシア側もこれを評価しており、モスクワでの「日露友好病院」整備計画も発表され、雰囲気は好転している。

ただし、両首脳の個人的親交を平和条約の突破口にしたい安倍首相に対し、プーチン大統領は対米関係を中心とした世界戦略の枠内で対日関係を位置づけており、米露関係の悪化が日露関係進展を阻害している。トランプ大統領と会談を重ねる安倍首相の親米ぶりにも一定の不満があるはずだ。

ロシアは交渉相手の足元を見る習性があり、森友・加計問題で安倍首相の支持率が低下していることも注視している。日米離間を図るロシアの立場からすれば、後継者には、自主防衛を唱える石破茂元自民党幹事長あたりが望ましいかもしれない。

名越健郎
1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。

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『「民族の祭典」に酔いしれた韓国人 南北首脳会談の批判は許されなかった韓国メディア』(5/2日経ビジネスオンライン 鈴置高史)、『トランプ氏、「途中退席」覚悟で米朝首脳会談へ 金正恩と文在寅に「空爆カード」を取り上げられ、目算狂う』(5/2日経ビジネスオンライン 高濱賛)について

漢民族の阿漕さ・嘘つきさを内蒙古出身の楊海英氏が『「中国」という神話 習近平「偉大なる中華民族」のウソ』に書き表しています。今で言うハニトラと賄賂にトルコ民族のルーツも誑かされたという事です。ドイツは中国との関係が昔から深く、中国が喜びそうなことをしてきました。

「ウイグル人の伝説的な父祖の地はモンゴル高原にある。モンゴル高原の中央部、ホシヨ―チャィダムという草原に石碑が一体、立っている。世界の学界では「突厥(トルコ)の碑文」として名高い。八世紀半ばに建立した石碑には次のようなシナとシナ人が登場する。

シナの民はその言葉甘く、その絹柔らかき。甘き言葉と柔らかき絹を以て来て欺き、遠き民を近づけてありき、彼ら。甘きその言葉に、柔らかきその絹に欺かれて、多きトルコの民、死せり。

これは、トルコの先人が「あまねく子孫たち」に刻み残した警世の名言である。古代トルコ系の人々が、美辞麗句と豪華な絹布で周辺の民族を騙すシナとシナ人を邪悪な存在だと理解していた証左である。厳密にいうと、この碑文が語る「シナ人」も中国人ではなく、「中国化した鮮卑拓跋系の人々」を指す。唐が、鮮卑拓跋系の王朝だったことは、今や常識である。だが、鮮卑拓跋系であっても、「シナ化」することは、内陸アジアの諸民族に極端に嫌われていたのも事実である。そうした感情を私たちは碑文から読み取れよう。 」(P.200~201)、「「一帯一路」と「シルクロード幻想」

ニ〇一七年五月に、中国の首都北京で「一帯一路フォーラム」が開催された。世界ニ九カ国の首脳をはじめ、一三〇カ国からの一五〇〇人が参集したと報道されている。「一帯」とは「アジアとヨーロッパを繫ぐシルクロード経済べルト」で、「一路jは「南シナ海やインド洋を結ぶニ一世紀海上シルクロード」だと宣伝されている。

このいわゆるシルクロードは単なる幻想に過ぎない、と歴史学者は以前から批判してきた。ことの発端は一九世紀末、ドイツの地理学者リヒトホーフエンが「ザイデンシユトラーセン」(絹の道)と書いてしまった「失敗」からこの空想は生まれた。中国特産の絹が西方ローマの貴人たちの体を飾っていたらいいな、との天真爛漫な発想だった。しかも、 リヒトホーフエンは中国の土地•物産を遅れてきた帝国ドイツが如何に手に入れるかについて、調べていた。西洋列強の新参者であるドイツの中国進出を促そうとして、この実態にそぐわない空論を出しただけである。以来、シルクロードというキャッチフレーズは各国の読書人に持てはやされ、中でも特に日本人はありもしない「絹の道」に壮大なロマンを抱くようになった(杉山正明『遊牧民から見た世界史–民族も国境もこえて』一九九七年)。 当の中国人は、自国の絹が洋の西にまで運ばれていたという美しい夢を見てこなかったし、東西文化の交流に関するユニークな学説も出したことはなかった。自国を天下の中心と思いこむ中国人はそもそも異国にさほど関心を示してこなかったからだ。」(P.215~216)

次はFacebookより取った写真。中国人が平和を愛する民族と誰が信じますか?おれおれ詐欺と同じで騙される方が悪いと思わなければ。ただ気になるのは、横断幕は繁体字(台湾・香港で使用)で書かれています。簡体字(大陸で使用)では沖縄県民が分からないと思ったのか?左上には簡体字で「米尔社区」と書かれていますから、中国国内向けに報道するために作ったのでしょう。裏で中国が金を出しているでしょう。「沖縄は中国のモノ。最初は自治区を作って」と中国国民に刷り込むためと思われます。姑息なやり方です。

こちらも4/30facebookから

贾国希‎ 中國公義民主黨=賈国希 中国公義民主党

中共49年后干了四件大事:中共は中華人民共和国建国の1949年以来4大事件を引き起こした。
一,以革命的名义杀人 革命の名を以て人を殺した
二,以公有名义抢劫  公有の名の下、掠奪をほしいままにした
三,以改革名义分赃  改革を標榜して不当な権利の分配をした
四,以维稳名义封口  安定を大義名分に口封じをした
还有很多,篡改历史,毁灭文化,砸毁公检法,拆解汉字,计划生育。。。中共的罪行1001夜也说不完。=まだまだ沢山ある。歴史の改竄、文化破壊、公安と人民裁判による法の毀損、簡体字の使用、一人っ子政策等中共の罪悪は千一夜でも語り尽くせない。

共産主義者の金と共産主義シンパの文が会ったことがそんなに嬉しいことなのかが小生には分かりません。朝鮮戦争で亡くなった4万とも言われる米軍の英霊は何と見るかです。朝鮮半島の自由と民主主義を守るために彼らは戦ったのでは。今のやり方はそれに逆行しているように見えます。日本は『非朝鮮半島三原則』で行きたいですが、安全保障と拉致問題とがあり、完全に無視を決め込むわけには行きません。

ハンギヨレと言うのは左翼新聞なので朝日新聞同様、平気で嘘がつける新聞です。嘘は左翼の有力な武器で、プロパガンダとして使います。でも騙される方も騙される方です。真贋を見抜く鑑定眼を持たなければ。

文は気に入らない報道をしたら免許取り消しするぞと脅したらしいですが、松本龍が震災復興大臣の時にメデイアに言ったのと同じです。左翼は権力を持つと自分に都合の悪い報道はさせないようになるという事です。一方、今の日本のオールドメデイアの報道の偏向ぶりは目に余るものがありますが。事実に基づく自由な報道の保証こそが大切と考えます。

高濱氏の記事では北の核放棄だけでなく、イランとの核合意破棄も交渉中とのこと。両方とも非核化の道を歩ませねば。オバマが宥和政策を取ったのがまずかったと思っています。北の核放棄ができなければ日本も核保有をしなくては。憲法改正と違い法的問題はありません。政治的決断だけです。

鈴置記事

南北首脳会談の様子を報じるソウル駅の街頭テレビに見入る人たち(写真:ロイター/アフロ)

前回から読む)

韓国メディアは南北首脳会談を「民族の祭典」としてうたいあげた。批判は許されなかった。

平和を開く板門店宣言

—4月27日に板門店で開かれた南北首脳会談。韓国紙の反応は?

鈴置:左派系紙は手放しで褒めあげました。ハンギョレの社説の見出しは「板門店の春、平和・繁栄の時代開く」(4月28日、日本語版)。韓国語版も全く同じです。

ハンギョレは文在寅(ムン・ジェイン)政権に近く、北朝鮮との関係改善を重視する新聞です。日本語版からポイントを引用します。

両首脳は分断線を手を握って共に越え、また乗り越えた。全世界が見守る中で、予定になかったパフォーマンスを通じて分断を越えて平和と統一に進もうという南北の意志を明確に示してくれた。

両首脳は「板門店宣言」を通じて、朝鮮半島にこれ以上戦争のない新しい平和の時代が開かれたことを明らかにした。

今回の首脳会談は11年ぶりに再び開かれた南北首脳会談という意味を越え、朝鮮半島の平和定着に劇的な転換点となる事件として記録されるに値する。

……と、まずは「歴史的事件だった」と強調しました。次のくだりでは「金正恩(キム・ジョンウン)委員長が率直な人であり、北朝鮮を正常な国家へと導いている」と訴えました。

金委員長の夫人リ・ソルジュ女史が、晩餐で文大統領とその夫人のキム・ジョンスク女史と同席したことも正常な国家とする意志をはっきり示したものと言えるだろう。

金委員長は率直に破格の姿で登場した。文大統領と会った瞬間、軍事境界線を共に行き来したことからして破格的だった。金委員長が北の道路事情は良くないということを率直に打ち明けた姿も印象的だった。

実力以上の虚勢はなく、足りない点は足りない通り話すことができる姿は、信頼を植え付けることに役立つ。偽りのない姿ほど相手を信頼させるものはない。

信頼できる金正恩

—金正恩氏が「いい人」に見えてきますね。

鈴置:北朝鮮は「非核化」の約束を何度も破ってきた。当然、金正恩委員長が何を約束しようが信用されません。それに対しハンギョレは「約束を破った祖父や父親とは異なるタイプの人物だ」と強調したのです。このくだりの後には、やはりというべきか、以下の文章が続きました。

焦眉の関心事であった朝鮮半島の非核化の点で両首脳は「完全な非核化を通じて核のない朝鮮半島を実現するという共同の目標を確認した」と発表した。

これまで北朝鮮は非核化の意志はないのではないかという話が出ていたが、今回の宣言を通じてこのような疑問ははっきりと払拭されることとなった。

金正恩委員長は信頼できる。だから非核化の約束も信用できる――という論理展開になっているわけです。北と南の当局が仕組んだ「平和ショー」の筋書きをなぞったと言われても弁解できません。

1つの証拠が「軍事境界線を手を握って共に越え、また乗り越える、予定になかったパフォーマンス」という部分です。

普通の記者なら「このパフォーマンスは予定になかったと政府は言うが、予め発表しなかっただけだろう。そちらの方が驚きを持って迎えられ『平和ショー』が引き立つからだ」と考えます。でも、ハンギョレは「予定になかった」と政府発表そのままに書いたのです。

政権のラッパ手

—そんな簡単なトリックに韓国人は騙されるのですか?

鈴置:この記事を素直に信じた人もいました。韓国語版の記事には「『朝鮮半島の春』となり、世界平和の『太平聖代』が来ることを祈ります」と書き込んだ読者がいました。

一方で、「平和の春だって?!」「権力の犬」「政権のラッパ手」といった厳しいハンギョレ批判も書きこまれました。

野党第1党で保守派の自由韓国党党首、洪準杓(ホン・ジュンピョ)代表は自身のフェイスブックでこう呼び掛けました。

南北首脳会談は金正恩と文在寅政権が合作した南北偽装平和ショーにすぎない。

北朝鮮の核廃棄は一言も引き出せず、金正恩が声をあげたものをそのまま受け入れて書いたものが南北首脳会談の発表文だ。

偽装平和ショー

—「偽装平和ショー」とは?

鈴置:まず、洪準杓代表が指摘した通り「板門店宣言」では北朝鮮の核廃棄は明確にうたわれなかった。それどころかこの宣言は米国の核廃棄要求をそらし、時間を稼ぐための術策に満ちたものでした。

韓国政府が発表した日本語の報道資料「韓半島の平和と繁栄、統一に向けた板門店宣言」から、関係する部分「3―④」を引用します。

南と北は、完全な非核化を通じて核のない韓半島を実現するという共通の目標を確認した。

北は、北側が取っている主動的な措置が韓半島の非核化のために非常に意義があり、大きい措置だという認識を共にして、今後それぞれ、自己の責任と役割を果たすことにした。

南と北は、韓半島の非核化のための国際社会の支持と協力を得るために積極的に努力することにした。

「核のない朝鮮半島」という目標を実現するために国際社会の協力を得る――つまり、北朝鮮を非核化したいなら、米国も韓国との同盟を破棄せよ、との宣言です(「『文在寅の仲人口』を危ぶむ韓国の保守」)。

「北朝鮮の非核化」ではなく「朝鮮半島の非核化」と表現したのがミソです。韓国も米国との同盟により核の傘を持っている。それを捨ててこそ半島全体が非核化できる、との含意があります「中朝首脳会談、『米韓同盟揺さぶりで一致』」参照)。

これを巡る話し合いに入れば時間がかかります。米韓同盟廃止という重大事に関わりますから、韓国内だけでも結論はすぐにはまとまりません。その間に、北朝鮮はちゃっかり核武装を進めるでしょう。

南北共闘を明文化

—要は「時間稼ぎ」ですね。

鈴置:その通りです。北朝鮮と韓国が仕掛ける「段階的な妥結」というワナの一環です(「米朝首脳会談は本当に開かれるのか」参照)。

板門店宣言のこの部分は「北朝鮮の時間稼ぎに協力する」と韓国が差し出した証文でもあります。「北側が取っている主動的な措置」とは4月20日に朝鮮労働党が採択した「決定書」を指します。

これは「核・ミサイル実験の中止」宣言として報じられましたが、本質は米国に対する「北朝鮮を核保有国として認めよ」との要求です(「しょせんは米中の掌で踊る南北朝鮮」参照)。

「板門店宣言」の「南北はこの措置の意義を認め、それぞれが役割を果たす」というくだりにより、韓国は「北の対米要求に賛同する」と約束したのです。

南北の「時間稼ぎ共闘」を明文化したのです。米朝首脳会談に備え、北朝鮮は交渉力を増したつもりでしょう。

一方、米国は韓国をはっきりと北朝鮮の使い走りと見なしたはずです。親米派の洪準杓代表が「板門店宣言」を「金正恩の言いなり」と非難するのも当然です。

北朝鮮はまともな国家に

—保守系紙も激しく、今回の首脳会談を批判したでしょうね。

鈴置:それが、そうでもないのです。中央日報の社説の見出しは「文在寅―金正恩、非核化の大長征の扉を開く」(4月28日、日本語版)。韓国語版も全く同じで、見出しから手放しで称賛したのです。

本文を見ても今回の首脳会談に対する批判らしい批判はありません。「金正恩委員長から具体的な非核化発言を引き出せなかった」くらいです。それどころか、ハンギョレ同様、「北朝鮮がまっとうな国家の道を進んでいる」と書いたのです。

何よりも今回の会談で注目されるのは、北朝鮮が正常国家のイメージを得ることになったという点だ。

金正恩委員長は残忍な独裁者、狂ったロケットマンから、開放的で率直でユーモアもある合理的イメージを得ることになった。

双方の夫人までが同席した夕食会で北朝鮮は正常国家にさらに一歩近づいた。

峰打ちで叩く

東亜日報の社説も見出しは「北『完全な非核化』 新しい歴史、初めのページを書いた」(4月28日、韓国語版)でした。

見出しだけだと、左派系紙のハンギョレと変わりません。本文では「(板門店宣言の『非核化』が)国際社会が強調する『完全で検証可能で不可逆的な非核化(CVID)』であるかは分からない」などと批判はしました。

ただ「板門店宣言」が時間稼ぎに使われるとの本質的な批判には踏み込みませんでした。急所は突かず、峰打ちで叩いている感じです。

朝鮮日報の社説(4月28日、韓国語版)の見出しは「北の核は『米朝』に任せ、対北支援に本腰入れた南北首脳会談」と批判をにじませました。

本文でも問題点は指摘しています。しかし「北の核廃棄に対し、本当に深い論議があったかは疑問だ」などと微温的な批判に留めました。これも峰打ちです。

洪準杓代表が指摘した「偽装平和ショー」に関しては触れませんでした。韓国保守を代表するメディアを自負し、左派政権の国益毀損を舌鋒鋭く追及するのが朝鮮日報なのですが……。

独裁時代がよみがえった

—韓国紙は激しい言葉を使ってののしることが普通なのに……。

鈴置:4月28日の東亜日報はもう1本、社説を載せました。「『政府発表を基に報道せよ』…『新報道指針』を下した放審委」(日本語版)です。以下が骨子です。

放送通信審議委員会(放審委)は4月27日、南北首脳会談の取材報道と関連して、「政府発表を基に報道せよ」という注意事項を発表した。客観性、出所明示、誤報訂正のための特別モニタリングを実施したいとしたうえで強調した内容である。

事後審議機関である放審委が言論の自由を萎縮させる事前介入の脅しをしたことになる。過去の独裁時代の「報道指針」の陰湿な亡霊がよみがえったようだ。

放審委の傲慢な措置は、自分たちが行う審議・制裁が3~5年ごとに行われる放送局の再許可承認のいかんに直結されることを意識したものである。

朝鮮日報も同じ趣旨の社説「放審委、今や報道指針まで」(4月28日、韓国語版)を載せています。

要は、文在寅政権が「南北首脳会談で気に入らない報道をしたら、免許を取り消すぞ」と放送局を脅したということです。

韓国の保守系大手3紙は放送局を持っていて、収益の柱になりつつあります。政権は免許改廃という武器を振り回すことで放送局に加え、保守系大手紙も脅したのです。

TV朝鮮を廃業させろ!

—保守系紙の奇妙な弱腰。この脅しに怯んだのですね。

鈴置:韓国のメディア関係者ではそう見る人が多い。ちょうど与党議員の不正疑惑報道に絡み、青瓦台(大統領府)が朝鮮日報系のテレビ「TV朝鮮」を存続させるべきか否かの検討に入ったところでした。

聯合ニュースの「『TV朝鮮の許可取り消し』 青瓦台への請願 20万超す」(4月23日、韓国語版)によると「虚偽、誇張、ねつ造報道により、国民の知る権利を毀損するTV朝鮮の廃業を請願する人が1カ月で20万人を超えた。青瓦台は法律に基づき請願に回答することになった」というのです。

保守派は、この20万人が政権の息のかかった20万人と見ていますが。

—文在寅政権はどんな手を使ってでも、南北首脳会談や板門店宣言の怪しさを指摘されたくないのですね。

鈴置:首脳会談はすぐに透けて見える薄っぺらい台本を基に演じていますので、誰かが「猿芝居ではないか!」と叫んだらお終いなのです。ただ、国民の中にも「猿芝居とは思いたくない人」がいるのも事実です。

韓国人なら、できれば「金正恩は本当はいい人なのだ」「彼は本気で核兵器を捨てる気だ」「平和が来る!」と信じたい。

世論調査会社、リアルメーターが4月27日に「北朝鮮の非核化と平和定着の意思に関し、会談前と後で見方が変わったか」を聞きました 。

会談前から「信頼していた人」は14.7%。それが会談後には64.7%に急増しました。一方、「信頼しない人」は78.3%から28.3%に激減しました。

そんな読者を抱える新聞社は「南北首脳会談はペテンだ」と決めつけにくい。保守系紙の筆の甘さは自主規制からも来ていると思います。

「民族」が12回

—甘い現実認識が広がれば、国益を毀損します。

鈴置:「民族の敵」のレッテルを貼られたくないとの懸念も、韓国メディアにはあると思います。植民地支配を受けたうえ、内戦で分裂したままの朝鮮半島では「民族」が極めて重要なキーワードです。

民族主義が強すぎて戦争を起こしたと反省する日本人とは反対に、韓国人は「民族に対する忠誠心のない指導者が恥ずかしい歴史を作ってきた」と考えています。

文在寅政権は今回の首脳会談を「民族の祭典」と位置付けた。「板門店宣言」は日本語ベースで約2000字。その中に「民族」という単語が12回、「同胞」は2回出てきます。

南北首脳会談は民族の和解劇として演出されたのです。北朝鮮とスクラムを組んだ韓国はこの先、奈落の底に落ちるかもしれない。でも、今この瞬間は、人々は「民族の団結」に酔っていたい。

そんな時、メディアが「猿芝居」と批判したら「民族の反逆者」の烙印を押されかねないのです。そして政権を批判するメディアを失った韓国という国は、どんどん北朝鮮側に寄って行くことでしょう。

(次回を読む)

高濱記事

—ドナルド・トランプ米大統領は南北首脳会談をどう評価していますか。

高濱:トランプ大統領は、南北首脳が会談で朝鮮戦争終結に向けた決意を示し、朝鮮半島の「完全非核化」で合意したことを前向きに評価しています。そして6月初旬までに予定されている米朝首脳会談で非核化を実現したいとの意向を改めて表明しました。

(写真:AP/アフロ)

しかしその一方で「南北朝鮮にしてやられた」と思っていることは隠しきれません。トランプ大統領は28日、こう述べています。「米朝首脳会談で私は前任者たち(歴代大統領)のようにうまく操られることだけはしない。オーケー? 必ずや取引(deal)を成功させてみせる。できなかったらどうする。それでも結構(fine)だ」

今回の南北首脳会談は歴史的出来事だと世界中が称賛しています。が、南北朝鮮統一問題にしても「非核化」にしても、具体的にどうするのかは「板門店宣言」に書かれていません。ロードマップがあるわけではありません。

金正恩・朝鮮労働党委員長は、その「板門店宣言」を引っ提げてシンガポール(米朝首脳会談の開催地として有力視されている)に乗り込みます。もっともトランプ大統領は4月30日に「開催地は板門店が象徴的」などとツイートしており、そうなると金委員長は板門店を再訪問することになります。

南北首脳会談は儀礼に彩られたパフォーマンス

トランプ大統領の今の心境はこうでしょう。「金正恩は、同胞愛を強調する儀礼に彩られたエモーショナルなパフォーマンスを首脳会談の場で見事にやってのけた。金王朝の存続を韓国に約束させ、非核化の中身は懐に秘めたまま、文在寅と示し合わせて、米国の軍事力行使を封印してしまった」(米主要テレビのコメンテイター)。

—どうして、米国の軍事力行使を封印したことになるのですか。

高濱:南北朝鮮の指導者が「もう戦わない」と宣言してしまったからです。朝鮮半島の直接の当事者が無条件で「不戦宣言」をしてしまったら「助っ人」である米国は、「サージカル・アタック」(核施設だけを狙う限定的攻撃)などはできなくなってしまうではありませんか。

AP通信でピョンヤン支局長を務めるエリック・タルマージ氏はこうコメントしています。「金正恩は、トランプにこう言い放つでしょう。<私は文在寅と朝鮮戦争終結に向け、当事者の南北朝鮮、米国、中国と四者で話し合おう、朝鮮半島の『完全非核化』(complete denuclearization)を実現しようということで合意した。米国はどうする>」。

「空爆を含め、あらゆる選択肢を保持して、保有している核の完全放棄を金正恩に要求しようと目論んでいたトランプにとって、米朝首脳会談の前に切り札の一枚を取り上げられてしまったようなものだ」

(”AP Analysis: Korea summit put nuclear ball in Trump’s court,” Eric Talmadge, AP, Washington Post, 4/28/2018)

—トランプ大統領は米朝首脳会談にどう臨むのでしょう。

高濱:トランプ大統領は、これまで口を酸っぱくしてこう言ってきました。「北朝鮮に核ミサイル開発を中止させるだけでなく、すでに保有している核兵器やミサイルも放棄させる。北朝鮮がそう確約しなければ首脳会談などやっても意味がない」。

ですから首脳会談をやるからには「核兵器放棄」の約束を北朝鮮から取り付けようとするでしょう。

米国内では、強面なトランプ大統領への期待が、かつて北朝鮮の核開発阻止交渉を担当した専門家たちからも高まっています。バラク・オバマ政権下で国防副次官補だったエイブラハム・デンマーク氏は、「金委員長に会うからには口約束だけでなく、核放棄に関する詳細なロードマップを提示させるべきだ」と注文をつけています。

(”Why Trump’s Boasts About the Korea Summit are Premature,” Robin Wright, New Yorker, 4/27/2018)

ジョージ・W・ブッシュ政権下で朝鮮半島担当特使として「朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)」に参加したジョセフ・デトラニ氏は、こう進言しています。「非核化のために与える猶予は数年といった長い期間ではなく、半年や1年以内が好ましい。核放棄の検証では、あらゆる核兵器、核施設、核施設勤務の科学者などを申告させる必要がある」。

(参考:米元特使、南北首脳会談評価も「非核化の具体化が課題」、NHK、4/28/2018)

北朝鮮はこれまで膨大なカネとエネルギーを使って核開発、ミサイル開発をしてきました。ですからトランプ氏の要求をすんなり受け入れるかどうか。米朝首脳会談は難航し、決裂するかもしれません。トランプ大統領は会談の途中、机を蹴って退席する可能性が十分ありそうです。

イラン核合意からの離脱、期限は5月12日

—決裂が最初から分かっていてもトランプ大統領は金委員長との首脳会談に行くのですか。

高濱:トランプ大統領は3月21日、米朝首脳会談の延期を示唆しました。4月19日には「実りのない会談なら行かない」と発言。これまでにも何度も否定的なことを言っています。トランプ政権内部ではジョン・ボルトン国家安全保障問題担当大統領補佐官などが米朝首脳会談に否定的なようです。

しかしトランプ大統領としては、この期に及んでキャンセルなどできないでしょう。南北朝鮮にここまでお膳立てされてはやらざるを得ません。世界の目がトランプ大統領の一挙手一投足に注がれています。

実は現在、トランプ大統領は、二つの「潜在的核保有国」と核放棄交渉をやっているのです。一つは北朝鮮。もう一つはイランです。

トランプ政権は4月30日、イランとの間で2015年に結んだ核合意からの離脱を示唆しました。5月12日までに判断する意向です。4月に仏独両首脳が相次いで訪米したのはトランプ大統領に離脱を思いとどまらせるためでした。

国務長官に正式就任したばかりのマイク・ポンぺオ氏が急遽、ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)に向かったのも、イラン核合意からの離脱を欧州首脳と最終協議するためです。

米国は依然、北朝鮮の「嘘つき」を警戒

—南北首脳会談後、文在寅大統領はじめ韓国国民は金正恩氏に親近感すら持っているように見えます。米国民の金正恩観も変わりましたか。

高濱:米国民はそれほどエモーショナルじゃありません(笑)。それにコリアン同士の和解ドラマに米国民がそれほど感情移入することもありません。もっとも在米コリアンたちは大騒ぎですけど。

それに、ついこの間まで金委員長は「大陸間弾道ミサイル(ICBM)で米本土を攻撃する」と言っていたのですから。米国人の金正恩観が激変したとは思えません。

トランプ大統領の人物評価は猫の目のように変わります。かっては金委員長を「ロケットマン」などと揶揄していましたが、最近では「立派な人物だ」と言い出しています。米朝首脳会談が決裂すれば、金委員長に対してまた罵詈雑言を吐くかもしれません。

—金委員長に対する米国の警戒心はまだやわらいではいないのですね。

高濱:実は米情報機関は南北首脳会談の前後、北朝鮮が<嘘つき>であることを立証する事実を掴んでいます。ロイター通信は、米情報機関筋の話としてこう報じました。「金委員長が韓国特使に対し『核実験場を閉鎖した』と告げていた豊渓里の施設の一部が閉鎖されないまま残っている。今も使用可能だ」

(”North Korea test site still usable, closure easily reversed–U.S. Intelligence,” Jonathan Landay and John Walcott, Reuters, 4/28/2018)

もっともこの報道の後、北朝鮮は閉鎖した核実験場を米韓の専門家やメディアに公開すると言い出していますが……。

米軍の活動は何ら変わっていません。米軍は、英国、オーストラリア、カナダ軍と共同で、東シナ海の公海上で北朝鮮が繰り返している密輸取引(瀬取り)の警戒監視活動を強化しています。その拠点は沖縄県の嘉手納基地で、自衛隊も情報収集などで連携しています。

(”Canada, Australia to send military aircraft to monitor North Korean ships,” CBC, 4/28/2018)

いずれにせよ、これからの2週間、何をやり出すか想定困難なトランプ大統領と、したたかな金委員長との「前哨戦」が活発化しそうです。米朝首脳会談はすでに始まっているのです。

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『南北会談は「政治ショー」で非核化に進展なし、元駐韓大使が論評』(5/1ダイヤモンドオンライン 武藤正敏)、『北朝鮮が突然、核開発・外交スタンスを豹変させた理由』(5/1ダイヤモンドオンライン 真壁昭夫)、『日本が過小評価する南北宥和が狭める米の選択肢 四者協議の対象は休戦協定にとどまらない』(5/1日経ビジネスオンライン 森永輔)について

4/27NewsWeek 遠藤誉<金正恩の心を映す、中国が描く半島非核化シナリオ>

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/04/post-10062_1.php

5/2日経朝刊<米国防次官補「核の傘、米朝協議の対象外」 アジア太平洋フォーラム

【シリコンバレー=永沢毅】日米の有識者が安全保障の課題を話し合う「第2回アジア太平洋地政経済学フォーラム」が30日、米カリフォルニア州スタンフォードで開かれた。ランドール・シュライバー米国防次官補は講演で、今後の米朝協議では日本や韓国への「核の傘」の提供を含む「拡大抑止」は議論の対象にはならないとの認識を表明。そのうえで「拡大抑止を強化しないといけない」と訴えた。(関連記事国際面に)

シュライバー氏

拡大抑止とは同盟国が攻撃を受けた場合に自国への攻撃とみなし、核戦力による反撃も含めて報復する意思を示すことで第三国に攻撃を思いとどまらせる考え方だ。「朝鮮半島の非核化」を唱える北朝鮮は今後の米朝協議で自らの核放棄にとどまらず、在韓米軍の撤収や韓国への「核の傘」の提供までやめるよう求めてくる可能性が指摘されている。核の傘がなくなれば、東アジアでの米軍の抑止力は著しく減退する。

シュライバー氏は「北朝鮮は『非核化』を広い意味で使ってきた」と指摘。そのうえで「私たちの同盟国防衛に関する決意は少しも揺るがない」と強調し、こうした懸念が生じないよう努める姿勢を示した。核放棄を実現するまで「最大限の圧力」を維持すべきだと訴えた。

フォーラムは日本経済新聞社、米フーバー研究所の共催。石破茂元防衛相、長島昭久元防衛副大臣らが出席し、北朝鮮情勢やアジアの通商政策などを巡って議論を交わした。>(以上)

本日はいろんな記事を載せていますので、コメントは短くします。遠藤氏は「中朝韓で米軍の北への攻撃をかわし、中国の経済支援で北の経済を発展させると中国が考えている」との記事ですが、日経記事では米国は中朝の思い通りにはさせないという意思を感じました。そもそも国際法に反することをしてきた方が悪いのであって、だから国連が経済制裁してきたのではないですか?非核化もせず、今までのかけた時間とコストを北の核保有の正当化の理由にする時点で中国の自己中心さが窺えます。

CVID(Complete, Verifiable, Irreversible Dismantlement))に基づく北の核放棄が前提での米朝交渉で経済制裁緩和なぞもっての他です。共産国の好き勝手にはさせないことが重要です。5/2朝のNHKニュースではドミニカが台湾と断交したと言っていました。札束外交です。共産中国を富ませると碌なことになりません。米国の対中姿勢は正しいです。

森記事の中で「日本は蚊帳の外」というのは、左翼の論調です。昨日の本ブログで高橋洋一氏が論破していました。武貞氏はいつも思うのですが「日本ファースト」でなく「朝鮮半島ファースト」です。どんな国民でも普通「自国ファースト」となると思うのですが、ならないというのは日本人ではないのか、影響を与える女性がいるのか分かりませんが不自然な気がします。そう言えばシュレーダー元首相が韓国人男性に民事訴訟を提訴されました。不名誉なこと。韓国人と付き合うと碌なことにならないという典型です。4/30中央日報<シュレーダー元独首相パートーナーの韓国人前夫が1億ウォン求める訴訟「婚姻破綻に責任」>

http://japanese.joins.com/article/992/240992.html

武藤記事

板門店宣言に署名した後、抱き合う金正恩委員長と文在寅大統領 Photo:代表撮影AP/AFLO

「主演・金正恩、共演・文在寅」の政治ショーだった南北首脳会談

世界が注目する中、4月28日に行われた「南北首脳会談」は、「主演・金正恩、共演・文在寅」の“一大政治ショー”だったといえる。

確かに、北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長について、新しい側面を見みることができたのは事実であり、その意味では新鮮だった。

まず、軍事境界線での出会いの折、韓国の文在寅大統領を北朝鮮側に招いたことは、演出効果として満点。首脳会談冒頭の発言は、北朝鮮のテレビ放送を通じて見る単調な演説スタイルではなく、時折、冗談を混ぜながら語り掛けており、人間味を感じさせた。そして、朝鮮半島の非核化を目標とする「板門店宣言」を文大統領とともに発表したことも好感を与えた。

これにより金委員長は、叔父の張成澤(チャン・ソンテク)や、異母兄の金正男(キム・ジョンナム)を殺害し、多くの国民を苦しめる“残忍な独裁者”のイメージを改善させることに成功したといえる。

また、多くの韓国人に「南北の平和共存に希望を持たせた」という意味では、率直に評価すべきかもしれない。

今回の会談を通じ、これまで頑なに非核化を拒否してきた北朝鮮が、「核ミサイル完成」をうたって以来、初めて非核化に言及し、しかもそれを「板門店宣言」に明記した。加えて、より広い視野で平和共存のための枠組みを提示するなど、朝鮮半島の緊張緩和に向けて前進したと見ることができるからだ。

では、首脳会談でどのようなことが話し合われたのだろうか。その中身を具体的に見ていくことにする。

まず、年末までに休戦状態に終止符を打つため、「休戦協定」を「平和協定」に転換し、恒久的で堅固な平和構築に向けた「南北米3者会談」、もしくは中国を加えた「南北米中4者会談」を積極的に推進していくとした。

そして、南北首脳会談の定例化と、直通電話を通じた信頼関係の強化により、朝鮮半島の平和と繁栄、統一に向けたいい流れを拡大していくために努力していくとした。その第1弾として、文在寅大統領は今秋、平壌を訪問することになった。

また、国防長官会談を始めとする「軍事当局者会談」を頻繁に開催し、軍事的緊張の緩和を図るとともに、地上、海上、空中すべての空間で、軍事的緊張と衝突の根源となる一切の敵対的行為の全面中止にも合意した。

最大の焦点だった北朝鮮の非核化

今回の首脳会談は、「米朝首脳会談」への橋渡し役を担う意味合いがあった。そういう意味では、「非核化」の問題がどのように取り上げられるかが最大の焦点だった。

首脳会談は、午前と午後に予定されていたが、実質的な会談は午前の1時間40分だけ、午後は板門店宣言の合意を確認するだけだった。当初、宣言の中身は事前の調整でほぼ合意されており、非核化の問題だけを首脳同士で議論すると言われていた。それだけ、非核化の議論が時間を要すると考えられていたからだ。しかし、それが短時間で終わったということは、ほとんど議論しなかったことの表れと見ることができる。

午後に入って、両首脳は植樹の後に散歩を行い、橋の上で報道陣を遠ざけ2人だけで、30分強話し合った場面があった。もしかしたら、ここで非核化について議論したのかもしれないが、お互いの立場を乗り越えて激論を交わしたようには見えなかった。

文大統領も金委員長同様、米朝首脳会談が決裂し、米国が攻撃するような事態は避けたいという“共通の利害”を有している。そういう意味で、米朝首脳会談が円滑に進むよう、文大統領が金委員長に知恵をつけたのではないかとの疑念を抱いたのは私だけだろうか。

とはいえ、南北首脳会談で非核化をめぐる議論に進展がなかったのは、想定の範囲内だ。というのも、北朝鮮にとって非核化の問題は「米朝首脳会談」で解決すべき問題であり、仮に何らかの譲歩を行う意図があっても、それは米朝首脳会談に取っておくのが定石だからだ。

「完全な非核化」に向けた実質的な前進はない

このように見ていくと、今回の首脳会談を通じて日米が求める「北朝鮮の完全な非核化」に向けて前進があったとは、到底言えそうにない。

確かに首脳会談後に両首脳が署名して発表された「板門店宣言」には、「完全な非核化を通じ、核のない朝鮮半島を実現する共同目標を確認」という文言が盛り込まれている。韓国側は、この「完全な」という表現にこだわったと言われる。

しかし、「核のない朝鮮半島を実現する共同目標を確認する」という文言からも分かる通り、あくまで“確認”しただけであり“合意”したわけではない。しかもそれは、北朝鮮側が主張している「朝鮮半島の非核化」の丸のみであって、「北朝鮮の非核化」ではないからだ。

そもそも、韓国人には珍しく、非常に回りくどい表現だ。なぜ、直接的に「完全な非核化」に合意したと言えなかったのだろうか。おそらく非核化をうやむやにした上で、日米韓との関係を進めたいという北朝鮮の意を汲んだからだろう。

今回、北朝鮮は非核化を除けば、かなり譲歩して見せた。休戦協定の平和協定への転換を始め、南北会談の定例化、敵対的行為の全面中止に合意したのも、相当な譲歩だ。会談を前にした21日の朝鮮労働党中央委員会総会でも、「核実験とICBM発射実験を中止する」「威嚇のない限り核兵器を使用しない」と表明している。

これは、裏を返せば、北朝鮮が追い込まれているということだ。米軍による攻撃の脅威が現実のものとなったこと、そして経済制裁が効果を発揮し、経済的に行き詰まってきたことがある。そして、非武装地帯周辺が平和地帯になり重火器が削減されれば、北朝鮮の防備は核ミサイルに頼らざるを得ないのが現実。だからこそ、それ以外は譲歩してでも核ミサイルだけは保有し続けたかったのだ。

トランプ大統領は「いいことが起きつつある」

こうした南北首脳会談の結果について、トランプ大統領は「歴史的会談」と評価した上で、「いいことが起こりつつあるが、時のみぞ知る」とツイートした。

トランプ大統領は、北朝鮮の非核化が実現するまでは、圧力をかけ続ける方針を示した上で、ドイツのメルケル首相との共同記者会見の場で、北朝鮮の非核化は「現職の米大統領である私の肩にかかっている」と述べ、米朝会談成功への自信をのぞかせた。

確かに、北朝鮮のさらなる譲歩を引きだすためには、圧力を維持し続けることが不可欠であり、そういう意味ではトランプ大統領の肩にかかっている。

北朝鮮の非核化を巡って、米朝は水面下で交渉していると言われる。ポンペイオ新国務長官がCIA長官として訪朝し、金正恩氏と会談。その中身は不明だが、何らかの“肯定的感触”が得られたのではないかという憶測がある。そうだとすれば喜ばしい。それを踏まえてのトランプ大統領の反応であることを期待する。

中韓の歩み寄りには懸念、国際社会が一体となる必要あり

筆者はこれまで、北朝鮮や文政権に対して厳しい指摘を続けてきた。だが、多くの有識者同様、北朝鮮が非核化に応じてくることについては期待している。しかし、中国や韓国が北朝鮮に歩み寄っている現実に対し、強い懸念も持っている。国際社会が一体となり、北朝鮮に強く非核化を迫っていくことを期待する。

北朝鮮は、米国が北朝鮮敵視政策をやめること、そして北朝鮮経済の立て直しのための支援を求めている。これに対し文大統領は、圧力と同時に、対話の重要性も強調する。

確かに、こうした問題について対話の中で取り上げていくことも重要だ。しかし、それはあくまでも北朝鮮が非核化の道に進むことが前提だ。こうした問題を全体としてどのように進めていくのか、北朝鮮と話し合っていくことが必要だといえる。

(元在韓国特命全権大使 武藤正敏)

真壁記事

驚くほど豹変した北朝鮮の対外的スタンス

朝鮮労働新聞ホームページより

3月下旬以降、北朝鮮の対外的なスタンスは驚くほど豹変した。これまでの頑強な核開発に対する積極姿勢が、少なくとも表面的には和らいでいる。

これまで北朝鮮は、米国を射程に収めるICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射技術を確立し、核の脅威を強調することで体制維持や制裁緩和などの譲歩を米国に求めてきた。4月20日、その北朝鮮が核実験場の廃棄とミサイルの実験中止を発表し、「経済開発を優先する」と政策を修正した。中国はこの発表を歓迎し、北朝鮮への圧力重視の考えを後退させつつある雰囲気になっている。

北朝鮮が方針を豹変させた重要な理由は、中国への「恭順の意」を示すことだ。金正恩政権が独裁体制を維持するには、どうしても後ろ盾である中国との関係を改善し、その関係を維持する必要がある。

昨年の複数回に及ぶミサイル発射および核実験の結果、中国は北朝鮮への懸念を強めてきた。中朝国境地帯での50万人規模ともいわれる難民収容施設の設営や、大規模な軍事演習は、ある意味、中国から北朝鮮への警告とも受け取れる。

もう一つは、制裁措置が徐々にではあるが、北朝鮮を窮状に追い込んでいることがある。北朝鮮のイカ釣り漁船が東北地方沿岸に漂着したことや、洋上での積荷引渡し(瀬取り)の横行にみられるように、制裁は北朝鮮をかなり疲弊させてきた。

こうした状況が続くと、民衆の不満が高まり体制維持への不安が出るだろう。その中で核開発を続ければ、中国からの警戒は一段と高まる。その結果、金委員長は独裁体制を維持することが難しくなる可能性もある。

当面、北朝鮮は強硬姿勢を封印して対話を重視する可能性が高い。それは、中国からの配慮を取り付ける“点数稼ぎ”だ。その一方、北朝鮮が本気で核の能力を放棄するとは考えづらい。北朝鮮の態度は冷静に分析することが重要だ。

中国に恭順を示すため対話重視に転じた北朝鮮

3月25~28日、金委員長は非公式に中国を訪問し、習近平国家主席らと会談の場を持った。これは、国際社会からの制裁に加え、軍事演習などを通した中国からの圧力を受けて、金委員長が自らの将来に対して不安を強めたことの表れと考えられる。中国の庇護(ひご)を受け、体制を維持していくことが、訪中とミサイル発射の中止表明などの理由だろう。

突き詰めていえば、「命綱」の確認だ。制裁などによる米中からの圧力を受け、金委員長は“米・中に殺される”と恐怖を覚えているとの報道や分析もある。その真偽を確認するすべはないが、中国の対北朝鮮政策は同委員長に恐怖心を植え付けたはずだ。

近年、中国は北朝鮮の核開発に対して懸念を表明することはあったが、国境地帯での演習を実施するほどに警戒感を示すことはなかった。韓国メディアによると、演習中、人民解放軍の兵士には「止まれ」などのハングル語の教育も実施されているという。中国は朝鮮半島での有事の発生、体制の不安定化による難民の大量発生を想定している。

長期の支配基盤を築きたい習国家主席にとって、難民の流入や金政権の体制維持が困難となり米国との直接対峙(たいじ)を強いられる状況は、何としても避けたい。中国にとっては、北朝鮮という緩衝国があるからこそ、米国との対峙という緊張状態を回避することができる。それを分かっているから北朝鮮は、中国の顔色をうかがいつつ核開発を進めて体制の維持を目指してきた。

問題は、金日成、正日の時代に比べ、若い独裁者である正恩氏が中国への配慮を軽視し、傍若無人にふるまってきたことだ。中国が保護してきた金正男氏の暗殺、中国からの対話に関する提案の拒否など、金委員長は聞く耳を持たない独裁者との印象を中国に与えてきたといえる。言い換えれば、金委員長はようやく自らの言動の危うさに気づき、中朝関係の改善の重要性を認識し始めたということだろう。

中国がうまく利用した米国の強硬姿勢

中国とともに対北朝鮮対策で重要な役割を持つのが米国だ。トランプ大統領は度重なる北朝鮮からの軍事挑発を非難し、先制攻撃も辞さない考えを示してきた。マクマスター前大統領補佐官は、“ブラッディー・ノーズ(鼻血)作戦”の存在を否定したが、軍事作戦の臆測が高まったということは、政権、あるいは共和党内で北朝鮮への強硬な対応が必要との主張が出たことの裏返しだろう。それも北朝鮮に相当の危機感を与えたはずだ。

トランプ大統領の言動は、中国にとっても利用価値のあるものだと考えられる。北朝鮮を巡る米中の対応を見ていると、まず、トランプ政権が強硬な姿勢を示した。それに対し、当初、中国は慎重姿勢をとった。つまり、金委員長に一定の配慮を示し、対話の余地を確保したわけだ。

その後、北朝鮮の挑発が増加するにつれて米国の強硬姿勢が強まった。それに合わせるようにして、中国も圧力をかけた。同時に、中国は韓国にも圧力をかけて融和姿勢を重視させ、北朝鮮が“ほほえみ外交”に方針を修正するチャネルを確保したといえる。

以上をまとめると、中国は米国の北朝鮮への圧力をうまく利用して、北朝鮮を自らの意に従わせる環境を整備してきたと考えられる。この見方が正しいとすれば、強硬論者をそろえるトランプ大統領に比べ、習国家主席の対北朝鮮政策の方が上手だ。ある意味では、国際政治の常識をわきまえないトランプ大統領がいたからこそ、こうした状況がもたらされたともいえる。

中国の動きを受けて、米国も極東政策にエネルギーを傾け始めた。ハリス太平洋軍司令官が駐韓大使に指名されるとの報道は、米国が極東の安全保障に一段のコミットメントを示し、中国をけん制しようとしていることの表れだ。

北朝鮮はミサイル発射の中止を表明し、中国の庇護を受けようとしている。米国は、北朝鮮問題が中国主導で解決されることを食い止めようとしている。6月上旬までに開催されると見られている米朝の首脳会談の注目点は、米国が非核化に向けた取り組みを北朝鮮から引き出し、査察受け入れなど国際社会全体での問題解決への道筋を示すことができるか否かだ。

北朝鮮に核を放棄する意思はない

4月20日を境に、一部では北朝鮮が本当に核を放棄するのではないかとの期待、臆測も出始めているようだ。この点は、今後の展開を注視しなければならず、断定的なことは言えない。

ただ、歴史的にみても、北朝鮮が核兵器の開発や攻撃能力の保有を完全に放棄することは想定しづらい。なぜなら、金独裁政権にとって核兵器の保有こそが体制維持のための必須手段に他ならないからだ。

金日成、正日の時代も北朝鮮は非核化を宣言した。しかし、いずれも国際社会との協約が順守されることはなく、秘密裏に北朝鮮は核攻撃能力を開発してきた。その延長線上に、今日の金正恩委員長があるわけだ。表向きは対話を重視して国際社会からの圧力を減殺しつつ、核兵器を捨てなかったことが独裁政権を支えてきたのである。

リビアのカダフィ政権は核を不可逆的に放棄したが、それは内戦に米欧が軍事介入を行う余地を作った。もし、リビアが核を保有し続けていれば、状況はかなり違ったとの見方もできる。

北朝鮮が同じ轍を踏むことはないだろう。地下や山中に場所を移して、核兵器の開発が続けられる可能性はある。一部では、すでに北朝鮮が運用可能なミサイル発射技術を確立したとの指摘もある。そう考えると、対話は体制を立て直す時間稼ぎにすぎないといえる。

22日に起きた中国人観光客を巻き込む交通事故への対応で、金委員長は初めて中国大使館を訪問した。同氏は、かなり中国に気を遣っている。あくまでも、北朝鮮が目指しているのは当面の社会を安定させるための支援を中国から取り付けることだ。そのために北朝鮮は核施設の廃棄を示したのだろう。

今後、米国の役割が一段と重要になる。米朝の首脳会談で北朝鮮が最終的かつ不可逆的な核放棄の意思を示さなかった場合、トランプ大統領が会談の席を立つことも想定される。それは、交渉を一段と困難にし、朝鮮半島情勢の緊迫感を高めるだろう。中間選挙を控える中でトランプ氏は強硬姿勢を示すことで有権者の支持を得たい。

それだけに、米国が中国などと協力し、対話を進めつつも従来の制裁を維持して一切の妥協を許さない姿勢を粘り強く北朝鮮に示すことができるか否かが問われる。

(法政大学大学院教授 真壁昭夫)

森記事

金正恩委員長(左)と文在寅大統領はともに軍事境界線を越えた(写真=アフロ)

約11年ぶりに南北首脳会談が開かれた。金正恩委員長と文在寅大統領は満面の笑みをたたえてハグし合い親密ぶりを示した。米朝首脳会談を米国が決裂させることができない条件が出来上がった。日本は東アジアの安全保障議論で蚊帳の外に置かれつつある。

(聞き手 森 永輔)

—4月27日、約11年ぶりに南北首脳会談が開かれました。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長と韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は満面の笑みをたたえて何度もハグ。金正恩委員長が文在寅大統領を軍事境界線の北側に招き入れるサプライズも含めて、両者は親密さをアピールしました。一方で、「完全な非核化は『目標』にとどまった。具体的な施策は何もなし」と批判する向きもあります。武貞さんは今回の会談のどこに注目しましたか。

武貞:今回の会談には3つの柱がありました。①朝鮮半島の統一、②朝鮮半島の平和体制構築、③非核化です。中でも比重が重かったのが①と②です。そもそも③は南北だけで決められる問題ではありませんし。

武貞 秀士(たけさだ・ひでし)氏
拓殖大学大学院特任教授。
専門は朝鮮半島の軍事・国際関係論。慶應義塾大学大学院修了。韓国延世大学韓国語学堂卒業。防衛省防衛研究所に教官として36年間勤務。2011年、統括研究官を最後に防衛省退職。韓国延世大学国際学部教授を経て現職。著書に『韓国はどれほど日本が嫌いか』(PHP研究所)、『防衛庁教官の北朝鮮深層分析』(KKベトスセラーズ)、『恐るべき戦略家・金正日』(PHP研究所)など。

北朝鮮のメディアが、板門店に向かう金正恩委員長一行の車列を放映しました。いくつもの対戦車障壁をくぐって進む。壁の1つには大きく「自主統一」の文字が躍っていました。「自主統一」の文言を共同宣言に書き込むために、金正恩委員長は板門店に向かっている、ということを北朝鮮国内にアピールしたかったのです。

日本ではこの①②が持つ重み、さらに、これらが6月に予定される米朝首脳会談にも影響することが理解されていないようです。日本は東アジアをめぐる安全保障の議論に参加できず、不利な環境に置かれる可能性があるのです。

前回のインタビューで、まさに①朝鮮半島の統一こそが主題になるとうかがいました(関連記事「南北会談の主題は「非核化」ではなく「統一」」)。南北が親密であることを、米国や中国に示すことができるか否かが重要になると。ご指摘の通りになりました。

武貞:今回、署名された「板門店宣言」を見てください。最初の文に始まり、全体の分量のうち5分の4以上は①と②が占めています。非核化は最後の最後に登場するだけ。

北朝鮮と韓国が半島を「自主」「統一」することを再確認したことこそ特筆すべきなのです。「自主」は米国の関与を排除するという意味。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領のときの南北首脳会談で署名された共同宣言に盛り込まれた表現を再度挿入し、「外国の介入を遮断して南北対話で統一する」という悲願達成を誓うものです。

これから米韓北の間で起こる事象を理解するためにこの構図を説明することは大事です。「南北で」という原則に基づいて北朝鮮は韓国に対し、たたみかけるように援助を要求するでしょう。

そして南北交流を進めれば、米国は「なぜ韓国と北朝鮮が勝手に事を進めているのだ」と苛立ちを強める。特に、休戦協定を平和協定に転換しようとすれば、一方の主役は国連軍を代表していた米国です。文在寅大統領は米国と北朝鮮の両方に良い顔を見せなければなりません。

米韓の間には既に微妙なすれ違いが見て取れます。南北首脳会談の翌日、ホワイトハウスのある高官が「北朝鮮と韓国だけで問題が解決できるものではない」と皮肉に満ちた発言をしていました。

文氏を北側に招き入れ、「イーブン」な関係を示す

南北首脳会談は、米朝首脳会談の“前座”であるとの見方があります。板門店宣言の最後の最後で非核化に触れているので、南北首脳会談が米朝首脳会談につながるというのは確かにそうです。しかし、これは非核化の詳細な議論は米朝首脳会談に任せるというだけのことです。

そうであるにもかかわらず、日本では非核化について北朝鮮がどのような表現を用いるかに関心が集中していました。北朝鮮と韓国の指導者は「南北が主役である」「緊張緩和と信頼醸成に努めよう」と語り合い、統一にむけてのプロセスを相談したのです。

前回のインタビューで、「南北が親密であることを示すことで、北朝鮮は米国や中国にプレッシャーを与えることができる」とうかがいました。この視点から見ると、今回の南北首脳会談の採点は……

武貞:韓国と北朝鮮にとっては100点満点だった。テレビでの生放送、共同記者会見、晩餐会――いずれも親密度をアピールするものでした。

金正恩委員長が文在寅大統領を軍事境界線の北側に招き入れたのは圧巻。金正恩委員長は事前に考えていたフシがありますが、文在寅大統領にはサプライズだったので一瞬、戸惑った様子が放映されました。

この行為は米中に対するアピールであるのと同時に、北朝鮮の国内に向けてのメッセージでもありました。「金正恩委員長が韓国の軍門に下り、境界線の南側に足を運んだ」といった見方を否定し、文在寅大統領も北側に来たので、南北の関係はイーブンであると印象づけることができるからです。

—過去2回の南北首脳会談はいずれもピョンヤンで行われました。その時に北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記は国民に「南側の指導者が北に教えを乞いに来た」と説明していました。この流れで今回の南北首脳会談を見ると、金正恩委員長が板門店に足を運んだことを北朝鮮の国民がどう見るのか、気になっていました。きちんと手は打ってあったわけですね。

武貞:はい。金正恩委員長は国内向けにさまざまなアピールをしていたと思います。余裕綽々の振る舞い。文在寅大統領のものより立派な専用リムジン。12人のイケメンからなる警備陣。世界レベルの警備体制を敷けることをアピールしました。

非核化を約束していないのに莫大な援助と投資へ

—板門店宣言の内容をどう評価しますか。前回2007年の南北首脳会談の時の共同宣言と比べてどうでしょう。

武貞:「既に採択された南北宣言や全ての合意などを徹底的に履行する」とうたっています。したがって板門店宣言は2007年宣言を包含したものと言える。そして、2007年宣言で挙げた経済協力を「実行するぞ」と高らかに宣言した。

前回お話した「市場統合」につながる勢いのあるものだと思います。文在寅大統領が自ら口にしているように、同氏は任期がまだ4年ありますから。2007年の南北首脳会談は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の任期が終わる直前にあり、仕事ができずに終わってしまいました。その時とは異なるのです。

具体的には、韓国から北朝鮮に相当の投資と援助がなされるでしょう。「民族経済の均衡的な発展」とはそういう意味です。

北朝鮮はまだ核兵器を放棄すると明言してはいません。それにもかかわらず、韓国はこれだけのことを板門店宣言に盛り込んでしまいました。米国は穏かではいられないでしょう。

—金正恩委員長が橋の上で2人だけ会談を持ちました。あそこではどんな話をしたと思いますか。板門店宣言には盛り込めない秘密の話をしたのでしょうか。

武貞:あのような形の会談を持ったことが、まずもって「異例」です。対北朝鮮制裁の緩和・解除。朝鮮戦争の「終戦」に伴う在韓米軍の撤収――戦争が終われば軍事境界線を守る米軍は必要がなくなります。その先にある米韓同盟の修正・終焉。南北統一の形態――連邦制か、連合制か。こうしたテーマを話し合ったのではないでしょうか。

日本人拉致の問題も話し合ったとしたら、この時でしょう。日本人としては期待したいところです*。

*:共同通信が4月29日、安倍晋三首相と文在寅大統領との電話会談の中で、同大統領が「拉致問題について提起し、安倍首相の考えを伝えた」と説明したと報じた

四者協議の議題は平和協定だけではない

—今、言及された「終戦」について。この言葉は初めて聞きました。

武貞:朝鮮戦争をめぐっては、初めて登場した言葉だと思います。

—朝鮮戦争の休戦協定は、北朝鮮の朝鮮人民軍と中国人民志願軍、そして国連軍との間で交わされました。韓国は署名していない。このため、北朝鮮と韓国との間の「休戦」を「終戦」と呼ぶのでしょうか。

武貞:多くの人が同様の認識を持っていますが、それは間違っています。

—え、そうなのですか。

武貞:はい。韓国は休戦協定の当事者です。朝鮮戦争の休戦協定は北朝鮮、中国、国連の間で交わされました。米軍の司令官が国連軍を代表して署名しました。そして、この国連軍に韓国軍も参加していました。この開戦直後に韓国軍は「指揮権」を国連軍に譲っているので、国連軍司令官は韓国軍をも代表して休戦協定に署名したのです。

ただ、16か国からなる国連軍の中に韓国軍が編入されたのではないために、多くの人が勘違いしているのです。

それに北朝鮮は70年代、「韓国は休戦協定に署名していないので平和協定の当事者でない」と説明し始めた。そして誤解が拡散してしまったのです。

—北朝鮮はなぜ、韓国は休戦協定の当事者ではないと主張したのですか。

武貞:休戦協定の平和協定への転換を米国と直接話し合い、在韓米軍の撤退に「うん」と言わせるためです。休戦協定に従って、中国義勇軍は1954年と58年に撤収しました。しかし在韓米軍は韓国に駐留し続けた。

こうした経緯があったので、北朝鮮は今になって「韓国は休戦協定の当事者である」とは言いづらい。そこで、北朝鮮と韓国の間で新たに「終戦を宣言」することにしたのです。

南北で終戦を宣言したあとは、国連軍を代表した米国と中国と北朝鮮が休戦協定を平和協定に転換する。その先に平和体制の構築が始まります。板門店宣言は、日本とロシアも役割を果たすべき平和体制構築のプロセスまで含めて、南北米の3者、もしくは南北米中の4者が話し合おうと言っています。日本とロシアは完全に蚊帳の外です。

—ちょっと待ってください。日本は朝鮮戦争の当事国ではありませんでした。同戦争をめぐる平和協定の議論に参加できないのは仕方がないことなのでは。

武貞:確かにそうです。しかし板門店宣言は「今年、終戦を宣言し、休戦協定を平和協定に転換し、恒久的で強固な平和体制を構築するため、南北米三者、または南北米中四者会談の開催を積極的に推進していくことにした」とうたっています。

3者もしくは4者による会談は平和協定だけでなく、そのあとに続く「恒久的で強固な平和体制」の構築も議題にするのです。ここに誰も気づいていない。安倍晋三首相は日本が蚊帳の外に置かれることはないと発言していますが、無理があるのではないでしょうか。

今回の南北首脳会談は、南北の首脳が膝を交えて協議をして、これだけのことを話し合ったのです。それにもかかわらず、いま日本にあるのは「前座は終わった。さあ、これから本丸である米朝首脳会談だ」という見方だけです。これでよいのでしょうか。

南北が親密度を高めたことで、米国は、①最大限の圧力をかけ北朝鮮に非核化を迫ること、②条件が合わなければ米朝首脳会談を決裂させることのリスクを負うことになりました。圧力を強めても韓国が制裁を緩和し支援を増やせば効果は薄まってしまいます。仮に米朝首脳会談を開かない、もしくは決裂させれば、北朝鮮と韓国をさらに近づけることになる。中国は北朝鮮にさらに支援を申し出るでしょう。

こうした環境は米国にとって当然好ましいものではありません。今後、米国内で「南北が宥和したのなら、米国の若者を朝鮮半島に駐留させておく必要はない」と議論が起こることも予測されます。金正恩委員長はこうした環境をうまく作ってきたと言えるでしょう。

—日本はどうすればよいのでしょう。

武貞:例えば、ピョンヤンに連絡事務所を設置する。私はこれを4年前から主張していますが実現に至っていません。

—北朝鮮と直接話をするためのチャネルを維持しないと、本当に蚊帳の外になりかねないわけですね。

武貞:その通りです。多くの日本人がここに気付いていません。

南北首脳会談が始まるまで、日本は周回遅れの状態にありました。今は2周遅れです。米朝首脳会談が終わった時には3周遅れになりかねない 。幸い、安倍晋三首相は文在寅大統領との電話会談で金正恩委員長に対して日朝首脳会談を開催する意思があることを伝えてほしいと述べたようです。日本の巻き返しが始まりつつあります。

トランプ氏は「完全な非核化」の意味が分かっていない

—今回、板門店宣言に「完全な非核化」という表現が盛り込まれたことが注目されています。この点をどう評価しますか。

武貞:日米が求める「完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄(CIVD)」に応じる準備があるとトランプ大統領向けに発信しているのでしょう。ただし、米国にも同様に「完全」を求めている言葉です。同盟国への「核の傘」の提供中止を求めています。B1、B2といった核兵器搭載可能な戦略爆撃機を朝鮮半島に飛来させない約束を含みます。米韓演習もやらせない。

—「あらゆる敵対行為を中止し」とあるのは米韓演習を指すわけですね。

武貞:はい、そうです。朝鮮半島への米軍の関与を一切のやめさせるという意味です。当然、在韓米軍の撤収 も含みます。トランプ大統領が「(南北首脳会談の結果に)勇気づけられた」と発言して歓迎していますが、北朝鮮が「完全な非核化」に込めた意味に気づいていないからでしょう。彼は専門家ではありませんから。

一気に上がる、文在寅の支持率

—これまで3回の南北首脳会談はいずれも韓国進歩派政権の下で行われてきました。文在寅政権が任期を終え、次に保守の政権ができた時、現在の親密な南北関係がひっくり返ることはないでしょうか。

武貞:これまでの韓国を振り返って考えると、ひっくり返るでしょう。

ただし、その前に、今回の会談の結果を受けて文在寅大統領の支持率が高まりつつあります。現在も75%程度で、就任から1年経った韓国大統領の支持率として史上最高の高さです。これが80%を超える可能性がある。

金正恩委員長に対する評価も高まるでしょう。仮に、韓国民に「統一後の大統領」の候補を問えば、上位に上がってくると思います。2000年に金大中(キム・デジュン)大統領(当時)と金正日総書記(同)が会談した後、金正日氏への期待が高まりました。

また文在寅政権の今後の4年間を想像してみてください。南北間で鉄道網がつながり、行き来が増す。米国などの介入を防ぎつつ、民族の力量を世界に示すわけです。韓国民が持つナショナリズムを満足させる。そうなれば、次の大統領選挙で、誰が保守勢力に投票するでしょうか。

金与正氏の出席は暗殺を恐れなかった証

—南北首脳会談の出席者について伺います。今回、金正恩委員長の実妹、金与正(キム・ヨジョン)氏が会談に同席しました。暗殺の危険などを考えると、この二人が同席するのは考えづらいことだと思います。北朝鮮はそうした懸念を持たなかったのでしょうか。

武貞:まったく警戒していなかったようです。橋の上で金正恩委員長と文在寅大統領が2人だけで会談した時、屋外に設置された椅子を消毒したという話は聞こえてきません。韓国側が準備した料理を毒見したという話も耳に入ってきません。

—芳名帳に署名するとき、韓国側が用意したペンを使わなかったことが話題になりましたが。

武貞:使い慣れたペンで署名するのは珍しいことではない。テレビに映るところで世界の基準に合わせて行動したのでしょう。

—映像を見ていると、たくさんのドローンが上空を飛んでいたようです。金正恩委員長と文在寅大統領が軍事境界線をまたいだ時も、2人だけで会談した時も。

武貞:準備段階で、北朝鮮側が安全を理由にドローン使用を拒否することはなかった。2人がドローンを警戒する素振りをみせることもありませんでした。それくらい信頼を深めた上で南北首脳会談に望んだのだと思います。 ――最後に、北朝鮮の市民や朝鮮人民軍は今回の会談をどう評価するでしょう。 武貞:市民は歓迎すると思いますよ。「指導者が支援を乞うために南に行った」とは見ないでしょう。「朝鮮戦争に米国が軍事介入して韓国を支援したために統一が先送りとなり、北朝鮮は貧しい生活を余儀なくされた。そうした生活に終止符を打つチャンスが到来した」と考えるでしょう。

生活向上のために、金正恩委員長を先頭に押したてて米国を追い払い、韓国の融和政策を引き出し、北朝鮮への投資を呼び込む必要がある――と考えていると思います。

軍は、独自の意見を持っているわけではありませんが、歓迎しているでしょう。金正恩委員長は韓国軍から栄誉礼を受けましたから。栄誉礼には2つの意味があります。1つは敬意を表すること。もう1つは栄誉礼を受ける人が敵ではないことを示すこと。今回の栄誉礼はフルではありませんでしたが、韓国軍が金正恩委員長に敬意を表し、「敵対関係ではありません」といって、振り上げていた拳を降ろしたわけです。

—北朝鮮はこれまで核開発に力を入れてきました。この方針を変えることに北朝鮮人民軍は不満を持つことはありませんか。北朝鮮のメディアは板門店宣言の内容をすべて報道しており、軍は「完全な非核化」の報道を知っています。

武貞:ないでしょう。米国が提供する核の傘の廃止と、自分の核兵器放棄のプロセスについて、細部を米国と合意することは可能です。しかし、米朝不可侵協定が成立し、在韓米軍が撤退したあと、統一するまでは北朝鮮は核兵器を廃棄する気はありません。前回お話しした通りです。

北朝鮮のロジックはこうです。北朝鮮の最終目標は朝鮮半島統一です。統一の過程で米国は核兵器の使用もほのめかしながら軍事介入することは明白だから、介入をあきらめさせるために、米政府の中枢を核攻撃する手段(ICBM=大陸間弾道ミサイル)を保有するということです。軍事介入には大きな犠牲が伴うと米国が判断すると、米国は中立の立場を取ると北朝鮮は計算しています。南と北だけで統一を実現したい北朝鮮にとって、戦争をしないで統一するために、「使える」核兵器が必要なのです。

「完全な非核化」という抽象的な文言と引き換えに、韓国からの支援の道を開いた板門店宣言は、非核化問題の解決を米朝首脳会談に委ねました。米朝首脳会談は、トランプ大統領が「統一のための核」という北朝鮮の核戦略を読み取り、北朝鮮の体制を保証する具体案と引き換えに北朝鮮が核兵器を放棄するロードマップを作成する場なのです。

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『北朝鮮非核化交渉「日本は蚊帳の外」論は大きな間違いだ 本質を見誤ってはいけない』(4/30現代ビジネス 高橋洋一)、『「米朝会談」トランプが席を蹴って立つ可能性 米仏会談で見えた「強硬派」の存在感』(4/28現代ビジネス 歳川隆雄)について

4/30NHKニュース 7:38<北朝鮮はリビア方式で非核化実現を ボルトン大統領補佐官

アメリカのボルトン大統領補佐官は、アメリカが求める北朝鮮の非核化について、かつて大量破壊兵器計画を放棄したリビアを前例に、国際社会の制裁を維持しながら北朝鮮が、まずは非核化を着実に実行することが欠かせないと強調しました。

ホワイトハウスで安全保障担当のボルトン大統領補佐官は、29日、アメリカのFOXテレビの「FOXニュース・サンデー」などに出演しました。
この中でボルトン補佐官は、北朝鮮が、核を放棄する重大な決断を実際に行ったか現時点ではわからないとしたうえで「米朝首脳会談で、北朝鮮側が核の放棄という決断の証拠を示せるのか確認したい。歴史的な合意となる可能性もあるし、ならない可能性もある」と述べました。
そのうえで、アメリカが求める北朝鮮の非核化について、2003年に大量破壊兵器計画の放棄を表明し、実行に移したリビアを前例に挙げ、国際社会の制裁を維持しながら北朝鮮が、まずは非核化を着実に実行することが欠かせないと強調しました。
そして、ボルトン補佐官は「リビアでは、アメリカとイギリスの監視団がすべての核関連施設への立ち入りを認められたので、リビアへの疑念が消えていった」と述べ、北朝鮮に対する国際社会の疑念を払拭(ふっしょく)するためにも、核開発計画の完全な申告と検証が重要だと説明しました。
一方、ボルトン補佐官は、北朝鮮に拘束されている3人のアメリカ人について、「トランプ大統領の最優先事項だ。解放すれば首脳会談に向けて誠意を示すことになる」と述べ、北朝鮮の決断を見守る姿勢を示しました。

「リビア方式」核放棄を先行

リビア方式とは2003年に大量破壊兵器の放棄を表明し実行に移したリビアを前例に、核の放棄を先行させ、その後に制裁解除などの見返りを与える考え方です。
リビアでは2003年の12月に当時のカダフィ政権が、核兵器や弾道ミサイルなどの大量破壊兵器の開発計画を放棄すると表明しました。
そして、放棄を表明した直後の2003年12月末にIAEA=国際原子力機関の査察チームを受け入れたほか、表明から1か月後の2004年1月には、遠心分離機など核兵器を開発するための機材や弾道ミサイルの開発を記した文書など、合わせて25トン分をアメリカ側に引き渡しました。
これを受けて、アメリカの当時のブッシュ政権は2004年2月からリビアへの制裁を段階的に緩和。2年後の2006年にはリビアをテロ支援国家の指定から外し、大使館を開いて国交正常化を実現しました。
当時、ブッシュ政権でこのリビアの大量破壊兵器の放棄に軍縮担当の国務次官として関わっていたのが、ボルトン大統領補佐官です。ボルトン補佐官はリビア方式に基づいて、まずは北朝鮮が核開発計画の完全な申告と査察などの検証を受け入れるよう主張しました。
しかし、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長は「段階的で歩調を合わせた措置を講じれば朝鮮半島の非核化の問題は解決できる」と先に述べるなど、米朝の同時並行的な措置を主張していて、立場の大きな違いが浮き彫りになっています。>(以上)

歳川記事にありますように、米朝首脳会談にボルトンが出席するのであれば、トランプが金に懐柔されることはないと思います。戦争にならずリビア方式で決着してほしいと思っていますが、核兵器を隠蔵する可能性の除去(米軍が北に入り、徹底調査、かつ秘密裡に他国に運搬、特に中露に運んで預かっていて貰うことの防止)と生物化学兵器の除去もしてほしいです。勿論、拉致被害者の全員帰還もです。

4/19本ブログで武貞秀士氏は「北の目的は朝鮮半島の統一にあり、それまでは非核化はしない。その間は在韓米軍の駐留を認める」と言っていました。でもマテイス長官は在韓米軍撤退も議論の対象にと言いましたから、武貞氏の読み通りの展開にはならないのでは。戦争の可能性もあるという事です。日本人は平和ボケしていないでもっと真剣に戦争と平和について考えるべきです。念仏を唱えていても戦争はなくなりません。戦争と平和の繰り返しは人類の歴史そのものです。そう言う意味で「戦争は人間的な営み」と言えます。思考停止が一番頭脳を退化させます。

http://dwellerinkashiwa.net/?p=8762

日本が蚊帳の外と言うのは左翼とか在日が日本を何とか北への支援をさせたくて使っている言葉です。日本の朝鮮半島へのスタンスは不関与政策です。『非韓三原則』ならぬ『非朝鮮三原則』にしなければ。勿論、拉致被害者の全員帰国に際しては、経済的見返りは必要でしょう。身代金支払いの様で腹が立ちますが仕方のないことです。それ以外、朝鮮半島人の性悪さを日本人は嫌と言うほど見て来ましたので近づかないことです。日本にとって必要なのは軍備の充実と軍人の育成、憲法改正、スパイ防止法の制定等やることは沢山あります。野党が審議拒否している間にドンドンいろんな法案を通過させれば良いでしょう。でも職場放棄している野党議員を許す日本国民と言うのは如何なものか?民間であればすぐクビです。次回の選挙では落としてほしい。5/1NHK朝のニュースで、連合も今回のメーデーのイベントには加藤厚労大臣は呼んだが、野党議員は呼ばなかったとのこと。日本を侵略しようとしている国の手先となり、メデイアと一緒になって政権の弱体化を図っている議員なぞ必要ありません。次の参院選挙で連合は野党を押すのを止めたらどうですか?政治活動に血道を上げて、労働者の権利・福利の向上に無頓着なようでは本末転倒です。

高橋記事

まず、板門店宣言をどう評価するか

4月27日、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は板門店で首脳会談を行った。両国の首脳会談は2007年10月以来、実に11年ぶりだ。これまでは、韓国の大統領が平壌に訪れていたが、北朝鮮トップが韓国入りしたのは初めてだ。

これに対して、内外の新聞の社説は次の通りだ。

朝日新聞「南北首脳会談 平和の定着につなげたい」(https://www.asahi.com/articles/DA3S13471671.html?ref=editorial_backnumber

読売新聞「南北首脳会談 非核化の道筋はまだ見えない」(http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20180427-OYT1T50153.html

毎日新聞「11年ぶりの南北首脳会談 非核化への流れ、止めるな」(http://mainichi.jp/articles/20180428/ddm/005/070/110000c

日本経済新聞「板門店宣言を北の完全非核化につなげよ」(https://www.nikkei.com/article/DGXKZO29974940Y8A420C1EA1000/

産経新聞「南北首脳会談 微笑みより真の非核化を 米朝会談に向け圧力継続せよ」(http://www.sankei.com/column/news/180428/clm1804280001-n1.html

東京新聞「南北首脳会談 非核化宣言を行動へ」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018042802000153.html

朝鮮日報「非核化より経済協力の話が目立った南北首脳会談」(http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/04/28/2018042800434.html

中央日報「文在寅-金正恩、非核化の大長征の扉を開く」(http://japanese.joins.com/article/973/240973.html

ウォール・ストリート・ジャーナル「南北首脳会談の高揚感に惑わされるな」(http://jp.wsj.com/articles/SB10920515820464333357004584191323619797070

ほぼすべて同じ論調であり、一言で言えば、両国の友好ムードは演出でき、扉は開かれたが、具体的な話はまだないというところだ。

韓国紙はすでに報じているが、板門店宣言文(https://www3.nhk.or.jp/news/special/inter_korean_summit_2018/)を読むと、「南と北は、完全な非核化を通じて、核のない朝鮮半島を実現するという共通の目標を確認した」の中で「完全な非核化」という言葉は新しく出たものだが、全体としては過去の6ヵ国協議での共同声明より後退している。

つまり、2005年9月の共同声明では、北朝鮮は「すべての核兵器及び既存の核計画を放棄すること、並びに、核兵器不拡散条約及びIAEA保障措置に早期に復帰することを約束した」と明記され、さらに「朝鮮半島の検証可能な非核化」についても明記されていた(http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/n_korea/6kaigo/ks_050919.html)。確かに、後退していると評価されても仕方ない。

一方、トランプ大統領は27日に、

「KOREAN WAR TO END! The United States, and all of its GREAT people, should be very proud of what is now taking place in Korea!」「朝鮮戦争が終わる!アメリカと全ての偉大な人々は朝鮮半島で今、起きていることを非常に誇りに思うべきだ!」(https://twitter.com/realDonaldTrump/status/989820401596366849

と、この板門店宣言を歓迎した。

トランプ大統領は、非核化についてはコメントしていないが、南北首脳会談はあくまで米朝首脳会談の露払いであるので、非核化については、米朝首脳会談での自分の出番と考えているから、このような「歓迎コメント」を出したのだろう。新聞報道によれば、トランプ大統領は「非核化は私の責務」と語ったという。トランプ大統領としては珍しい言葉だ。

米朝首脳会談は、3~4週間以内に開催するとされている。場所は、シンガポールとモンゴルの二箇所に絞り込まれているようだ。どのような展開になるのか、注視していきたい。

さて、3月25日の中朝首脳会談、4月17日の日米首脳会談、27日の南北首脳会談、5月の米朝首脳会談の一連の首脳会談の中で、日本だけがこの流れから取り残されているという「蚊帳の外」論が、日本の左派系メディアから頻繁に流された。

「蚊帳の外」論はどこから出てくるのか

こうした情報を流すのは、ただ単に安倍政権の外交を貶しめたい人もいるし、一方で日本政府を慌てさせたい他国が、いわば陽動作戦の一環として行っている場合もある。外交では、こうした情報戦がしばしば行われ、自国政府に反対する人がその情報戦の先兵として利用される。

安倍首相は、そうした批判に対して、実際の外交実績から堂々と反論している(https://www.sankei.com/world/news/180429/wor1804290006-n1.html)が、ここでは、「蚊帳の外」論を外交論から検討してみよう。

北朝鮮の非核化を国際社会が主張するのは、国際社会にとって、今の「核不拡散体制」の堅持が重要だからだ。特に朝鮮半島の場合、1950年に戦争が勃発、現在も、休戦状態にありながらも続いていることが、その深刻度をさらに大きなものとしている。つまり、北朝鮮の非核化はもちろんのこと、朝鮮戦争を終結させることも必要になってくる。

さて、朝鮮戦争を振り返ると、これは米軍を中心とする国連軍と中朝連合軍の戦いだったことが分かる。それは、休戦協定からも明らかだ。休戦協定には以下の5名が署名している。

・金日成、朝鮮人民軍最高司令官
・彭徳懐、中国人民志願軍司令員
・クラーク国連軍総司令官
・南日 朝鮮人民軍代表兼中国人民志願軍代表
・ウィリアム・K・ハリソン・Jr 国連軍代表

この手続きから、朝鮮戦争を本当に終戦に導くためには、アメリカ、北朝鮮、中国は必ず含まなければまずいだろうことが分かる。

韓国であるが、実は国連軍の一員として朝鮮戦争に参加している。国連軍に参加したのは、米韓を含めて22カ国である。朝鮮戦争開戦当時、日本は占領下であったので参戦国とされていないが、国連軍の要請で特別掃海隊を派遣し、死者も出ている。

日本が果たすべき役割

以上の経緯からみれば、朝鮮戦争の終結のために必要なアクターは、アメリカ、北朝鮮、中国のほか、戦場となり、国連軍の主要部隊だった韓国ということになるだろう。

そのため、板門店宣言では、

「南と北は、休戦協定締結65年になる今年、終戦を宣言して停戦協定を平和協定に転換し、恒久的で強固な平和体制構築のために、南・北・米の3か国、または南・北・米・中の4か国の協議開催を積極推進することになった。」

と書かれている。

こうした経緯からみれば、朝鮮戦争について、日本は、米、韓国、北朝鮮、中国の4カ国からは、もともとやや距離があるのは、外交論や歴史的な経緯から考えれば当たり前のことである。

あえていえば、米国、韓国、北朝鮮、中国の4カ国に、日本とロシアを加えた「6カ国協議」があるが、日本とロシアはこの4カ国からは似たような距離感なのだろう。これまで、4カ国間の首脳会談はあっても、ロシアを入れた5カ国のものはない。北朝鮮がロシアに接近することもあるだろうが、ロシアは米・韓と日本の距離に近いだろう。この意味で、日本は「蚊帳の外」になっていないと言える。

さらに日本は、4カ国の中に、米・韓を介在して入り込もうとしている。それは、「拉致問題」を軸とした「人権」という新たな切り口である。

この作戦は、今のところ功を奏している。今回の南北首脳会談において、文大統領は金党委員長に対し、「日本が北朝鮮と対話する意思を持っていて、過去の歴史清算に基づいた日朝の国交正常化を願っている」と伝えると、金氏は「日本と対話する用意がある」と返したという。

文氏の「過去の歴史清算」というのがやや気にかかるが、日本が「蚊帳の外」というわけではないだろう。

南北首脳会談の後、安倍首相は、トランプ大統領と文大統領とそれぞれ電話会談して、南北首脳会談の内容を聞いている(http://www.mofa.go.jp/mofaj/na/na1/us/page4_003964.html 、http://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/na/kr/page1_000519.html)。この意味からも、日本は「蚊帳の外」ではない。

こうした多国間での交渉では、できるだけ仲間を作った方が自国に有利である。米韓も日本をある程度組み入れた方が自国に有利になるので、日本を「蚊帳の外」に置くことは得策ではないのだ。

日本は、軍事オプションではまったく役に立たないが、平和では大きな貢献ができうる。2002年には、日本と北朝鮮の間で日朝平壌宣言が行われている。当時の小泉純一郎首相と金正日氏の日朝首脳会談の際に調印されたもので、拉致問題の解決、植民地支配の過去の清算、日朝国交正常化交渉の開始などが盛り込まれている。日本からの1兆円を超えるとも噂される経済援助の約束もあった。

しかし、この日朝平壌宣言は、その後の北朝鮮の核・ミサイル実験により有名無実化した。

日朝平壌宣言の枠組みには批判があるが、実効可能性はある。しかも北朝鮮が喉から手が出るほどほしい経済援助を「武器」にするのは、日本らしい方法だ。経済援助とともに、北朝鮮の(非核化も含めた)監視を行うことこそ、日本が非軍事的な面で貢献できる分野だ。もちろん外交交渉であるので、相手がこの日本の関与を欲しがるような手順が必要なのはいうまでもない。

とにもかくにも「蚊帳の外」論は、実は外交にとって有害無益である。そして今回の「蚊帳の外」論は完全に状況を見誤っている。これを言っている人の意見は信じられない、といっても過言ではないことを指摘しておきたい。

歳川記事

ボディランゲージに見る「対日」「対仏」の温度差

ドナルド・トランプ米大統領は、実に分かりやすい人物である。その仕草、いわゆるボディランゲージから同氏の心情を推しることができるからだ。

トランプ大統領は4月17日午後(米国東部標準時間)、フロリダ州パームビーチの大統領別荘「マーラ・ラゴ」正面玄関で安倍晋三首相を出迎えた際、シャッグ(シェイク&ハグ)をしなかった。

安倍、トランプ氏両首脳はやや硬い表情で握手をしながら互いの左手を相手の右手二の腕の上側に添えただけ。昨年2月10日にホワイトハウス正面入口で出迎えた時はシャッグだった。トランプ氏の頭に瞬時、その後行われる首脳会談で通商・貿易問題で安倍氏にとって耳の痛い話をしなければならないという想いがよぎったからではないか。

そして次のシーンは同24日の米仏首脳会談。ホワイトハウス正面入口で待ち受けたトランプ大統領は、何と国賓で迎えたエマニュエル・マクロン仏大統領とシャッグを交わしたのである。大統領就任後1年3ヵ月間、トランプ氏は数多の海外要人と会談しているが、親愛の情を表すシャッグをしたのは安倍氏に次いで2人目である。

マクロン仏大統領と「シャッグ」を交わしたトランプ米大統領(Photo by GettyImages)

米仏首脳会談前の各国メディアの報道を見ると、「イラン核合意巡り溝」という論調が主流であった。2015年7月、国連安保理常任理事国(P5)の米英仏中露+独の6ヵ国がイランの原子力関連の活動を制限する代わりに、対イラン制裁緩和することをイランと合意したのが所謂「イラン核合意」である。

トランプ氏は米大統領選当時から、オバマ前政権が進めた同合意は「破滅的な欠陥がある」と批判してきた。そして大統領就任直後の昨年1月12日、イラン核合意からの離脱を前提に120日間の猶予期間を設定、その間にイランの弾道ミサイル開発の規制を盛り込む修正案提示を、米国を除くP5側に求めた。

その設定された期日が5月12日である。これまで国際社会ではイランが合意を遵守しているというのが共通認識だったが、トランプ氏が非妥協路線に転じたことを憂慮したマクロン氏の指示を受けた仏外交当局は水面下で対米折衝を続けてきた。

そして、マクロン氏が「お土産」を持参してワシントン入りすることを事前に知らされていたが故にトランプ氏はシャッグで出迎えたのである。

結局、採用された「強硬派」の判断

案の定、マクロン大統領はトランプ大統領に対イラン新合意案を提示したのだ。すなわち、(1)イランの核開発を長期にわたって抑制する、(2)イランの弾道ミサイル開発を停止する、(3)イランの中東での影響力拡大を阻止する――という現行の核合意にない三つの要素が含まれる(「読売新聞」26日付朝刊)。

一方、当該のイランは「新たな争点は米国が合意を履行してから議論すべきだ」(ローハニ大統領演説)とした上で、核拡散防止条約(NPT)脱退を示唆するなど、反発を強めている。

そうした中で、トランプ大統領が下した判断はやはり「イラク核合意」からの離脱だった。対イラン強硬派のジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)がマクロン大統領提案に強く反発、これまでの非妥協路線の堅持を進言したことが大きかったとされる。

今回のイラン問題に関する米仏首脳会談は、6月上旬までに行われる北朝鮮の金正恩労働党委員長との米朝首脳会談が、どのような進展を見るのかを予測する上で参考になる。

米朝首脳会談は「ボディランゲージ」にも注目

会談場所は諸説ある。(1)米朝ともに大使館を置くモンゴルの首都ウランバートル、(2)米朝ともに国交締結のシンガポール、(3)金正恩氏が幼少期を過ごしたスイスの国際都市・ジュネーブ、(4)南北を分断する板門店の軍事境界線の北朝鮮側にある「板門閣」、(5)北朝鮮最大の港湾都市・元山沖合の公海に停泊させるクルーズ船上――などだ。

そして筆者の関心は、果たしてトランプ氏は金正恩氏と初対面した時にどのようなボディランゲージを示すのかである。よもやシャッグすることはないが、するとしても中国の習近平国家主席にしたリスペクト・シェイク(相手を敬する握手)ではないか。

習近平国家主席と握手を交わすトランプ大統領(Photo by GettyImages)

トランプ氏がマクロン氏との共同記者会見でつかったワーディング、「get rid of nukes」(核兵器を捨てる)ことに金正恩氏が同意をしなければ、トランプ氏が会談の席を立つことも十分にあり得る。なぜならば、米朝首脳会談にボルトン氏が同席するからだ。

トランプ・金正恩会談の先行きを見通すことは、あまりにも不確定要因が多くて難しい。トップ会談のイニシアチブを決める会談場所、対北朝鮮強硬派のボルトン氏の存在、非核化の定義とその検証方法、金体制の保証の中身(文書化、条約化)などだ。

大型連休後には、現在水面下で進行中の米朝協議の内容が少しずつ表面に出てくるはずだ。詳細な見立ての開陳には猶予をいただきたい。

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『国家に従わない官僚「ディープ・ステート」が活発化 米国の筆頭はモラー特別検察官? 日本の財務官僚や防衛省制服組は?』(4/27JBプレス 高濱賛)について

4/28看中国< 听者骇然!毛泽东在大饥荒时期的部分语录(图)=聞いた人は仰天 毛沢東の大飢饉の時の語録>①「中国は領土も広く、資源も沢山あるが、田んぼは少しあるだけ。人口が多すぎ。米がなかったらどうする?食べるのを少なくせざるを得ない。食べ過ぎて腹がパンパンになるのは漫画の外国資本家と同じ」②外国貿易省に「穀物、大豆、植物油」を国民から供出させて輸出に回すよう指示。次には「肉は国内市場を縮めて輸出に回せ。果物や茶葉は輸出を先にし、残りを国内に回す」よう指示③農民の収穫に対する供出について「調べて、出さないのは無理にでも出させる」よう省の書記に命令④同じく、「生産小隊は自分達の取り分を誤魔化している。見張りを立てろ」と。農民は「昼には大根の葉を食べ、夜にやっと米にありつける。取り分を誤魔化すなんて不名誉な話。共産主義の風格はどこに行った?農民は農民、こんなものである」と⑤水利事業で河南省と安徽省を表彰した時、「河南省は300億m2の工事をしたというが、自分は3万人それで死んだのを見た。安徽省は100億m2の工事で、1万人の死者を見た」と。甘粛省の副省長は「人命と水利工事の交換」と批判したら、「右派反党集団」と決めつけられた⑥「休むな。これこそが共産主義の精神」⑦「生産第一、生活第二」⑧「往生するのは良いこと。孔子がまだ生きていて懐仁堂で会議すれば、2000歳を超える。これは良くない。弁証法で言えば、死に賛成しないのは形而上学である。荘子の妻が死んだときに子供を慰めるために歌を歌ったがこれが正しいありかた。人が死んだら宴会を開いて祝おう。中国の歴史上、人口の半分が減ったのは何度もあること」⑨「人が亡くならないのは駄目。死ぬのはいいことがある。肥料になる」⑩「水利工事以外、いろんな事業にいろんな人が携わっているが、人が多すぎ。中国人の半分はどうしても死ぬべきである。生き残った半分の内1/3か1/10は死んだ方が良い。5千万人が死んでも、君たちの仕事はなくならないが、少なくとも私の仕事は要らなくなる。トップだけの問題である。良く議論してやってくれ。私はどうすることもできない。但し、死人は私を首にはできない⑪毛が故郷に帰った時に親戚の歓待を受けたが、親戚は腹いっぱいに食べられない様子であった。「今は、3・4両食べられる。過去と比べて良いではないか」と。

相変わらず毛には傲慢な姿勢が窺われます。独裁者の必然なのでしょうけど。日本でも安保の時に、紅衛兵宜しく全学連の一部の者が毛沢東語録を振りかざしていたと記憶していますが、彼の人となりを知っていたのでしょうか?愚かとしか言いようがない。国民を一番不幸にした人物を尊敬するとは。

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/04/28/856562.html

4/28スプートニク<米、朝鮮半島からの米軍撤退を北朝鮮と議論の用意>トランプ・金会談の時にトランプ側が持ちだすのでは。但し、北から核兵器と化学兵器を廃棄させ、拉致被害者の全員帰還が果たされてからにしてほしい。北の時間稼ぎを許さず、大量破壊兵器の場所を徹底捜索して解体するまでは残しておいた方が良いでしょう。

https://jp.sputniknews.com/politics/201804284831210/

高濱氏の記事にある通り、CIAやFBI、NSAには民主党やグローバリストのシンパが沢山いるのではという気がします。トランプの足を引っ張るため、機密漏洩する輩が居るので、トランプは人事をわざと空白の状態にしていると思われます。ホイッスルブロアーは正義の為とか思ってやっているのかもしれませんが、当然機密漏洩は犯罪です。金やポスト、過去の犯罪の隠蔽等が絡んでいる場合もあるのでは。

日本も同じですが、高濱氏は自衛隊の日報隠しについては制服組が意図的にやったと思っているようです。制服組と背広組の対立の構図で捉えるからでしょう。本質的な問題として、自衛隊の中にもスパイがいて日本共産党に渡した方を問題とすべきでは。中共にもっと大事な情報が洩れている可能性だって考えられます。そもそもで言えば、自衛隊を他の省庁と同じく情報公開の対象にするのがおかしい。敵を利するだけです。防衛大臣は、毅然として公開を拒否すべきです。憲法9条を改正して軍にしないと左翼が情報公開を利用して中共を喜ばせるだけになります。スパイ防止法も作らないと。

記事

ロバート・モラー米特別検察官(資料写真)。(c)AFP PHOTO / SAUL LOEB 〔AFPBB News

「国家の内部に潜んでいる国家に従わない官僚」

「Deep State」(ディープ・ステート)という言葉がある。「国家の内部に潜んでいる国家に従わない官僚」とでも訳すのだろうか。

時の大統領や首相に反旗を翻す官僚軍団である。言葉の起源はバールーフ・デ・スピノザ*が書いた「Imperium in Imperio」からとも言われている。

*バールーフ・デ・スピノザは17世紀のオランダの哲学者。デカルト、ライプニッツと並ぶ17世紀規制合理主義哲学者。スピノザの汎神論はカントやヘーゲルらのドイツ観念論へ強力な影響を与えた。

米国では以前からあったが、ドナルド・トランプ氏が大統領になって以来、その支持者たちが盛んに使っている言葉である。

その例がロシア疑惑捜査に関する内部情報が次々とメディアに漏洩されている点を重視し、それが「ディープ・ステート」の仕業だという指摘だ。

保守派陰謀論者は連邦捜査局(FBI)や米中央情報局(CIA)の中にこうした勢力がいると激しく批判している。

陰謀説で民主党歴代政権やブッシュ政権を糾弾

Killing the Deep State; The Fight to Save President Trump By Jerome R. Corsi Ph.D Humanix Books, 2018

本書『Killing the Deep State』はその「ディープ・ステート」の実態を暴いた警告の書。著者は超保守派のベストセラー作家、ジェローム・コージ氏(71)だ。

同氏は徹底したリベラル派嫌い。民主党歴代政権だけでなく、ブッシュ一家を共和党保守派の邪道だとして叩いてきた。

陰謀論を「天下の宝刀」にし、本を出すたびに物議を醸し、それがベストセラーになっている。

著書を著す一方で、保守派サイトの「WorldNetDaily 」や「Human Event」に健筆をふるっている。2017年からは保守派サイトの「InforWars」のワシントン支局長を務めている。

特に話題になった本には『The Obama Nation』や『Unfit for Command』。

前者はバラク・オバマ氏が米国籍ではないとする「出生証明疑惑」(のちに誤報だったことが判明)、後者はジョン・ケリー民主党大統領候補(当時、のちに国務長官)の軍歴詐称をベトナム戦争に参戦した同僚兵士と共著で暴いた。

ハーバード大学院で哲学博士号、一時は大統領選に立候補

ハーバード大学大学院で哲学博士号を取得したのち、銀行・金融界入り。信託投資業務でかなり成功を収めていた。

ソ連邦崩壊直後、ポーランドへの復興開発計画に投資する信託投資で一儲けしようとした。しかし、多額の損失を出し投資家たちから刑事訴訟を受けたものの、辛くも訴追だけは免れた。

その後政界進出を狙い、上院議員選挙出馬を模索、2008年には第3党の「Constitution Party」(立憲党)から大統領選に立候補するが、途中で断念。

一時は政界進出への強い意志を抱いていたようだ。その後は保守系メディアへの執筆活動に活動の拠点を移した。

コージ氏が注目されたのは、前述の2004年の大統領選に出馬していた民主党大統領候補のジョン・ケリー上院議員(当時)の軍歴詐称を取り上げた時だ。

ケリー氏はベトナム戦争に参戦した際に同僚兵士たちを救出したとして「名誉戦傷章」などを授与されている。

ところが、当時一緒に戦っていた兵士の1人、ジョン・オニール氏が「でたらめだ。救出しなどしていない」と追及したのだ。

この証言を基にコーシ氏が書いたのが前述の『Unfit for Command』だった。

大統領選の最中、この本は爆発的売れ行きを見せた。結局、ケリー氏はジョージ・W・ブッシュ共和党大統領候補に負けてしまう。その大きな要因の1つがこの軍歴詐称といった見方が支配的だ。

FBI、CIA、NSAの中にいる「ディープ・ステート」

コーシ氏は本書を書いた理由についてこう書いている。

「この本の主題は、トランプ大統領が『ディープ・ステート』一味が計画しているクーデターの標的にされているという事実だ」

「ディープ・ステートとはCIA(米中央情報局)、FBI(米連邦捜査局)、NSA(国家安全保障局)をはじめとする情報機関の中に潜んでいるグローバリストが実現を目指す『ニュー・ワールド・オーダー』(新世界秩序)にコミットしている連中のことである」

「ヒラリー・クリントン前国務長官が大統領選に敗れた時、ディープ・ステートは、地球上のどこかで常に戦争をすることを望む産軍複合体から託されたチャンスを失った」

「ディープ・ステートはトランプ政権に危機感を抱いている。トランプ政権は彼らにとって百害あって一利なしなのだ」

「そのディープ・ステートにおける最も獰猛な戦士は、目下ロシア疑惑捜査を続けているロバート・モラー特別検察官(前FBI長官)なのだ」

「モラーは、トランプ大統領を一掃するために、彼の仲間である情報機関員や民主党や主要メディアと共同歩調をとっている」

「民主党全国委員会のトム・ペレス委員長は、民主党支持者の億万長者ジョージ・ソロスから得たカネを使って『ウォール街抗議デモ』、『アンチファ』(ネオナチに対抗する極左集団)、『ブラック・ライブ・マター』(新手の黒人公民権運動団体)などの無政府暴力集団の活動を激化させている」

「ロシア疑惑」捜査をやめ、「クリントン疑惑」捜査をせよ

こうした『ディープ・ステート』のトランプ追い落とし工作にどう対処したらいいのか。コージ氏はこう進言している。

「まず、ホワイトハウスは記者会見を一切しないこと。第2は連邦準備制度理事会を廃止し、公的支援をテコ入れすること。第3はロシア疑惑捜査を中止し、その代わりにヒラリー・クリントン氏とジョン・ポデスタ*、トニー・ポデスタを含む支援者たちに対する刑事訴追を始めることだ」

*ジョン・ポデスタ氏はクリントン政権で大統領首席補佐官、オバマ政権では政治顧問を務めた。トニー氏はワシントンで最強のロビイストとされる人物。クリントン、オバマ両氏を大統領に当選させた最大の後ろ盾とも言われている。

まさに描かれているのは、「陰謀好きなコージのファンタジーの世界で繰り広げられる出来事」(評論家のアレックス・ニコラス氏)かもしれない。

日本の財務省改竄は「ディープ・ステート」の仕業?

だがその一方で、著者が<国家という集合体の一部で国民が選んだ政権に逆らい、事実を隠蔽し、あるいは政権に不利な機密を漏洩する狡猾な「影の政府」が存在すること>を暴いている点は見逃すわけにはいかない。

今、ディープ・ステートがやっていること(ロシア疑惑に関するトランプ政権内部の不正疑惑や捜査状況を暴露すること)が正しいことかどうかは別にしての話だ。

日本の現状に照らしてみると、財務省や防衛省の一部官僚による公文書改竄や隠蔽などはまさに広義の意味で「ディープ・ステート」と言えなくもない。

国民によって選ばれた「国家」に反逆した行為だったという点では「ディープ・ステート」だ。

もっとも財務省の官僚などの行動(虚偽証言や改竄)は、「時の総理大臣」の意向を「忖度した」可能性(?)が濃いような印象を受ける。これを国家に逆らう行為と見るか、あるいはただ単に「安倍首相の国家」を守る行為と見るか――。

本書とは離れて「ディープ・ステート」をめぐる論議は米国だけに限らない。

防衛省の日報隠し工作にしても、文民統制にあの手この手で風穴を開けようとする制服組の「ディープ・ステート」が蠢いているという「陰謀説」は成り立たないだろうか。

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