『130日間の激戦アウディウカ攻防、勝ったのは撤退したウクライナ軍だった 多くの戦闘機を失い敵を包囲殲滅できなかったロシア軍の大失敗』(2/23JBプレス 西村金一)について

2/22The Gateway Pundit<New Poll Crushes Notion That Dems Could Beat Trump by Replacing Biden – Newsom, Kamala Lose Even Worse=新しい世論調査は、民主党がバイデンを置き換えることでトランプに勝つことができるという考えを打ち砕く – ニューサムとカマラの敗北はさらに悪い>

左翼メデイアの調査でもトランプ勝利の報道。流石に民主党がまた不正選挙をやるのはやりにくくなっているのでは。

2020年に民主党が勝ち取った切符は、2024年には破棄されつつあるようだ。

ジョー・バイデンが「トランプではない」こととカマラ・ハリスの人種と性別は2020年の有権者を揺さぶるのに十分だったが、今やこの二人にはミラード・フィルモア大統領の死体よりもひどい実績があるため、民主党はそれらの一方または両方を代替品とするアイデアを空しく振り回している。

しかし、ジョージア州の最近の世論調査結果は、こうした計画に水を差す可能性がある。

エマーソン・カレッジ/ザ・ヒルの新しい調査によると、ジョージア州の有権者は僅差でバイデンよりドナルド・トランプを好み、トランプが48パーセントで、バイデンの42パーセントをリードし、未定は11パーセントだった。しかし、他の候補者が紹介されると、数字はさらに悪化する。

ハリス氏に関しては、トランプ氏が51%で、ハリス氏の41%をリードしており、未定はわずか8%だ。

カリフォルニア州知事のギャビン・ニューサム氏はトランプ氏の51%に対し32%にとどまり、17%は未定だった。

確かに、これらの結果は 1つの州にすぎませんが、ジョージア州は激戦州であり、最近の選挙で重要な役割を果たした。

https://www.thegatewaypundit.com/2024/02/new-poll-crushes-notion-dems-beat-trump-replacing/

2/22Rasmussen Reports<48% Want Fani Willis Kicked Off Trump Case=48%はファニ・ウィリス氏によるトランプ訴訟の取り下げを望んでいる>

有権者のほぼ半数は、ジョージア州フルトン郡の地方検事ファニ・ウィリス氏がドナルド・トランプ前大統領とその関係者らに対する選挙妨害事件の訴追を差し止めるべきだと考えている。

ラスムッセン・レポートの最新の全国電話およびオンライン調査では、米国の有権者と思われる人の48%が、ウィリス氏はトランプ氏とその仲間に対する訴訟の訴追資格を剥奪されるべきだと考えていることが判明した。39 パーセントは同意しませんが、残りの 13% は確信がありません

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/biden_administration/48_want_fani_willis_kicked_off_trump_case?utm_campaign=RR02222024DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

2/23阿波羅新聞網<乌克兰袭击南部、东部俄占区训练场 俄军逾百伤亡=ウクライナ、南部と東部のロシア占領地域の訓練場を攻撃、ロシア側死傷者100人以上>ウクライナ当局は、ロシアが占領する南部ドニプロ川のほとりにあるロシア軍訓練場をウクライナ軍が攻撃し、約60人が死亡または重傷を負ったと発表した。 ロシア占領下の東部地域でも、ロシア軍訓練場がハイマースミサイルによる攻撃を受け、少なくとも60人が死亡したとの報告もあった。

https://www.aboluowang.com/2024/0223/2021595.html

2/22阿波羅新聞網<疑团越来越大 传赵安吉死于赵小兰夫妇牧场…=疑惑が増大中、趙安吉は趙小蘭夫妻の牧場で死亡したとの噂が…>元米国労働長官イレーン・チャオ(趙小蘭)の妹、アンジー・チャオ(趙安吉)の死因はますます錯綜してはっきりしなくて、さまざまな噂があちこちで飛び交っている。 趙安吉が私有牧場で亡くなったことを最初に明らかにしたハイマン・キャピタルの最高投資責任者カイル・バスは、さらに衝撃的な暴露をし、趙安吉が亡くなった私有牧場は彼女の姉のイレーン・チャオと夫のマコーネルのものだったと述べた。

カイル・バスは私有牧場について複数のツイートを投稿、疑惑はますます深まり、趙安吉が亡くなった場所は、米上院少数派指導者のマコーネルとイレーン・チャオが所有する私有牧場だった;趙安吉の家族は遺体解剖を要求しなかった;監視ビデオには趙安吉のテスラがバック時に障害物を乱暴に乗り越え、池に進入したことが映っていた。

イレーン・チャオもマコーネルも腐敗で有名。

https://www.aboluowang.com/2024/0223/2021394.html

2/22阿波羅新聞網<胜利是用尸体堆出来的! 俄网红曝在阿夫迪夫卡“惨胜”真象后就….=勝利は死体の山で作られる! ロシアのネット有名人が暴露したアヴディエフカの「悲劇的な勝利」の真実…>親クレムリンのロシア軍事ブロガー、アンドレイ・モロゾフは、アヴディフカ攻撃でロシアが被った多大な損失について報告した後、数日後に自殺して亡くなったが、プーチン大統領はつい最近、アヴディエフカは「無条件の勝利」であると宣言したばかりだ。

2/22のCNNの報道によると、モロゾフはテレグラム上で「ムルツ」として知られているという。同氏は、10月にアヴディエフカに対する攻撃が始まって以降、ロシアは約1万6000人の兵士と300台の装甲車両を失ったと主張した。この記事はロシアのプロパガンダ活動家数人から厳しい批判を受けた。現在、当該記事は削除されている。

覚悟の自裁だったようで。独裁政治は言論弾圧が好き。米国民主党も同じ。

https://www.aboluowang.com/2024/0222/2021246.html

2/22阿波羅新聞網<惊讶!面目憔悴 “梅西”穿唐装向中国人道歉【阿波罗网报道】=サプライズ! やつれた様子の「メッシ」は唐服を着て中国人に謝罪した【アポロネット報道】>アポロネット李冬琪の報道:アルゼンチンサッカーのスーパースター、メッシは現在米国メジャーリーグサッカー(MLS)のインテル・マイアミでプレーしている。 最近、彼は香港での試合でベンチに座り試合に出場しなかったが、その後すぐに日本での試合には途中出場し、多くの中国ネットユーザーが不満を抱いた。 最近、一部の中国のサッカーファンが人工知能を利用して、メッシが中国の伝統的な唐服を着た中国に謝罪するフェイク動画を作成し、外界を驚かせた。

本当に下種な民族。生成AIは中国人に必ず悪用される典型例。

https://www.aboluowang.com/2024/0222/2021270.html

2/22阿波羅新聞網<中国“高发的嗓子疼”上热搜 中共掩盖疫情惹质疑=中国の“喉の痛みの発生率が高い”がホットな検索トピックで、中共による感染症の隠蔽に疑問が浮上>新年中に、中共ウイルス(コロナウイルス)の流行が再び拡大し、「喉の痛みの発生率が高い」という検索ワードがホットな検索トピックになった。 しかし、公式メディアは新型コロナウイルスの流行については一切触れず、喉の痛みは「急性喉頭蓋炎」の可能性があると述べ、ネット民の間で疑念が広がった。

相変わらず隠蔽の好きな中共。

https://www.aboluowang.com/2024/0222/2021302.html

2/22阿波羅新聞網<地缘政治与大国竞争形势逆转 硅谷风险投资撤离中国=地政学と大国間競争の形勢逆転、シリコンバレーのベンチャーキャピタルが中国から撤退>かつて中国に多額の投資を行ったシリコンバレーのベンチャーキャピタル業界は、過去20年間で多くの利益を上げてきたが、近年、地政学の変化や中国の対外開放政策の変化により、シリコンバレーのベンチャーキャピタル業界にも変化が訪れ、彼らは中国から撤退しており、中国事業を米国事業から分離する企業もあれば、中国への新規投資を拒否する企業もある。

デカップリングが本格化しそう。

https://www.aboluowang.com/2024/0222/2021308.html

西村氏の記事では、上述のアポロネットの記事にもあるように、ロシアは去年の10月から人命を無駄にする攻撃をして、勝利宣言をしたということ。プーチンの選挙対策のためだけに、兵士が無駄に命を落とされたと思うと、やはり独裁者の罪は重い。

習近平がプーチンの真似をして、農村上がりの兵士を犠牲にして、戦争を起こさないよう願っている。なにせ中国の男女比はアンバランスで、22年2/14の東洋経済オンラインによると、「2020年に実施された第7回全国国勢調査によると、男性が女性よりも3490万人も多く、総人口の男女比は105.07、農村人口の男女比は107.91であった」とのこと。中共は戦争を起こして男を減らそうと考えるかもしれない。

https://toyokeizai.net/articles/-/510642?page=3

欧米メデイアが西村氏のような記事を発信しないのは米国議会に早く金を出させるつもりか、共和党を悪く言うためでは。グローバリストは腐敗している。

記事

オレクサンドル・シルスキー大将(右)を新しい総司令官に任命したゼレンスキー大統領(2月10日、ウクライナ大統領府のサイトより)

アウディウカは、ロシアが2022年2月24日にウクライナに侵攻して以来、何度も攻撃されてきた。

しかし、陥落されたことはなかった。

今回注目されているアウディウカの戦いは、ウクライナ軍による2023年6月からの反転攻勢が停止し膠着した10月の初めから、ロシア軍が全力に近い戦力を投入して、大攻勢を始めたものである。

ロシア軍は連日、多くの犠牲者を出しても、次から次へと兵士を送り込み、アウディウカ守備部隊への攻撃を停止することなく、4か月以上も続けた。

そして、弾薬不足もあり、ウクライナ軍アウディウカ守備部隊は2月中旬、約130日の戦いの後、ついに撤退した。

アウディウカの戦いについて今回は、両軍のアウディウカでの4か月を超える戦いを見て(米国戦争研究所資料参照)、ロシア軍とウクライナ軍の戦いそのものについて考察する。

具体的には、両軍の戦術的行動、その狙い、戦術行動の変更とその理由、作戦目標の達成度、撤退作戦と航空支援作戦などについてだ。

1.選挙前にやっと占拠できたロシア軍

アウディウカでの戦いは、ロシア軍の戦車軍団が旧ソ連時代から確立していた両翼包囲作戦のドクトリンを採用し、それを実現しようとして地上軍のほぼ全力を投入して戦ったものだった。

この戦いには、2024年3月17日のロシアの大統領選に向けて、何が何でも戦果を挙げなければならないとする狙いもあった。

ロシアが、選挙までに目に見える戦果を出したい場所に選んだのがアウディウカである。

図1 両軍の占拠範囲とアウディウカの位置

出典:米国戦争研究所資料に補足説明を入れたもの

(図が正しく表示されない場合にはオリジナルサイトでお読みください)

ウクライナ軍は、ロシア軍の侵攻以来、度重なる攻撃からアウディウカを守り通してきた。

特に、2023年10月からのロシア軍のほぼ全力を投入しての攻撃、戦闘機による対地攻撃に対しては、陣地の一部を奪取されても、何度も反撃を行い取り返してきた。そして防御陣地を維持してきた。

2023年10月頃から弾薬不足となったウクライナ軍は、その状態で戦いを続けが、2月中旬にやむなく撤退した。

ウクライナとしては、守り通したい地域から撤退したわけだから、局地的な敗北感はあるだろう。

ウクライナ軍の弾薬不足については、露軍火砲等の損失の推移にも表れている。

グラフ 露軍火砲等の損失の推移(ウ軍の弾薬不足の影響が出ている)

ロシア軍は、アウディウカに地上軍部隊や航空戦力を集中して戦った。

当初は、大きな包囲網を作って攻撃を行ったが、成功しなかった。次に、包囲網を縮小して攻撃を行い、ウクライナ軍の配備上の弱点もあり、4か月を経過する頃にやっと奪取できた。

ロシア軍には勝利感があるだろう。

ウラジーミル・プーチン大統領は「重要な勝利だ」と祝意を示し、選挙前の政治利用のために、勝利を過剰に宣伝している。

実のところ内心は「あれだけの戦力を投入し、多くの損害を出したにもかかわらず、たったこれだけの戦果なのか」と不愉快だったに違いない。

2.アウディウカの戦略的価値

ウクライナ軍が守備していたアウディウカは、正面約8キロ、縦深10数キロに広がる地域である。

この地は、ロシアの占領地域に深く入り込んでいて、包囲されやすい防御の形(防御がやりにくい突角)にはなっていた。

しかし、高台でもあり、十分に防御準備されていた要塞であった。

図2 アウディウカの地理的特性

アウディウカの攻防は、図1「両軍の占拠範囲とアウディウカの位置」にあるように、戦線の全体からみれば局地的であり、小さな戦場である。

ウクライナ軍から見れば突き出たところで、一度も占拠されたことがない拠点であり、ロシア軍から見れば、凹まされて都市ドネツクに隣接する厄介な敵陣地であった。

この要塞はこれまで、大戦車軍団を保有する大陸軍国として恐れられたロシアの地上軍が2022年2月の侵攻開始から幾度となく攻撃したが、陥落したことはなかった。

局地的で小さな地域とはいえ両軍にとって戦略的に重要な地点である。

3.当初、全域を包囲殲滅しようとしたが失敗

ロシア地上軍は2023年10月上旬から、ウクライナ軍のアウディウカ要塞に対して大勢力を投入して攻撃を始めた。

この攻撃は、正面からの突破攻撃と両翼からの攻撃を同時に行う3方向からの包囲攻撃(挟撃)というものであった。

アウディウカに対するロシア軍の当初の攻撃は、正面からと両翼を包囲する攻撃をしていた(図3左)。

攻撃の進展により、両翼から大きく大円を描くように、Aとaからの矢印の方向へ攻撃(図3右)し、アウディウカを守る部隊の退路を完全に閉鎖して、守備部隊を袋の鼠状態にして、撃滅しようとする「包囲殲滅」作戦であったと考えられる。

この攻撃では多くの歩兵の損害を出しつつ、ロシア軍は航空攻撃を含め毎日執拗に攻撃を行った。

1か月以上も続いたが、ほとんど進展はなかった。

図3 当初、アウディウカへの主攻撃と主攻撃の狙い

この時、ウクライナ軍は陣地の一部を奪取されたこともあったが、速やかに反撃し、その陣地を奪還し防御した。

この状態が、11月中旬頃まで続いた。

ロシア軍は、正面わずか8キロ幅のウクライナ軍の退路を遮断することができなかった。ウクライナ軍が完璧に守っていた。

ロシア軍はいつでも航空攻撃ができた。一方、ウクライナ軍は航空支援が全くなく、さらに弾薬も不足してきていた状態であった。

ロシア軍は両軍の配置と攻撃機動の方式から見て、アウディウカ守備部隊を包囲殲滅できる可能性を有していたにもかかわらずできなかった。

ロシア軍は全力に近い戦力を投入しても、このチャンスをものにできなかったのである。

それは、ロシア軍にこの作戦を達成できるだけの戦力が「なかった」ことを示している。

4.小さい包囲網に変更して占拠を達成

ロシア軍は大きい両翼包囲をやめ、「包囲殲滅作戦」を断念した。

しかし、諦めることなく、11月中旬頃から包囲網を狭め、小円を描くように小さく両翼を攻撃してきた。

図3のような大包囲作戦をやめ、攻撃の重点を図4左のBとb方向からの攻撃に変更したのだ。

この攻撃要領は、ウクライナ軍のアウディウカ守備部隊全部を一網打尽に撃破しようとするものではなく、図4右の矢印の方向に攻撃し、アウディウカの陣地を占拠しようとするものである。

3方向から同時の攻撃であるため、この攻撃が進展するにつれ、ウクライナ軍守備部隊は、戦いつつ徐々に後退していくことになった。

図4 包囲環を小さくした攻撃

ロシア軍は、兵士が倒れても倒れても次から次へと兵士を送り込んだ。

2月上旬からは、アウディウカの市街地や下水道からウクライナ軍陣地に浸透し攻め込んだ。

このような肉弾攻撃が約130日間続いた。

ウクライナは撤退を決定し、2月16日までの約1週間でアウディウカから撤退した。

ウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー総司令官は2月17日、アウディウカについて「包囲を避け兵士の命を守るため、部隊を撤退させより優位な戦線の防衛に移る」とし、部隊を撤退させると発表した。

実際のところ、撤退すると表明したこの時には、ウクライナ軍はほぼ撤退を完了していた。

ロシア軍はウクライナの重要拠点を奪取したわけだから、ロシア軍の一時的な勝利感はあるだろう。

だが、この両軍の戦いをよく見ると、そうでもない。

軍が撤退する時には、敵に察知されないように撤退するものだ。時には反撃を行って、その過程で撤退を行う。

それが、わざわざ「アウディウカから撤退する」と発表したことには理由があり、撤退した部隊の被害は少なく、ロシア軍の被害が多かったことから、火力ポケットにおびき寄せて火力打撃する策だったように思える。

図5 ウクライナ軍による火力打撃策(イメージ)

5.最小の損害で整斉と撤退

ロシア軍は、ウクライナ守備部隊を押し出す形になり、全部隊を捕捉することが難しくなる。

守備部隊の一部は離脱が遅れて捕虜になるか、撃退されたであろうが、それは一部だけであったようだ。

ロシア軍には、攻勢の戦果は小さいが、宣伝効果は認められる。プーチン大統領はこの戦果を過大に宣伝するだろう。

実際には、大回転の両翼包囲から小回転の両翼包囲に作戦を変更し、ウクライナ軍を追い出して占拠できたものの、ウクライナ守備部隊にうまく退却されてしまった(図6)。

ロシア軍にとっては、満足できる結果ではなかったと思うし、「ロシア軍がほぼ全力を投入して、多くの犠牲を出して戦った結果がこれだけなのか」と嘆かわしく感じる者もいるだろう。

「包囲殲滅を狙って逃げられた戦史」として歴史に残るであろう。

図6 包囲環が大きい場合と小さい場合の戦果の違い

6.撤退の罠にかかったロシア軍戦闘機

アウディウカへの対地攻撃では、ロシア軍戦闘機は下のイメージ図のように、ウクライナ軍の防空網の外から滑空爆弾を使って、いつでも自由に攻撃できていた。

特にアウディウカに重点を置いていた。

図7 ロシア軍機によるアウディウカ対地攻撃(イメージ)

 ウクライナ軍がアウディウカから撤退すると公表した翌日の2月17日朝に、ロシア軍機の「Su-34」×2機、「Su-35」×1機、18日朝にSu-34×1機、19日午前にSu-34×1機、Su-35×1機の合計6機が撃墜された。

侵攻開始から3か月以降では、ロシアの戦闘機はウクライナの防空網の中に入らなくなったので、撃墜されることはほとんどなかった。

ところが、アウディウカからの撤退に関連して、7機が撃墜された。

それらのうち5機が、ロシア軍機がアウディウカから撤退する部隊を追いかけて、前方に出てしまい、撃墜されたと考えられる。

図8 パトリオットミサイルがロシア軍機を撃墜(イメージ)

ウクライナ軍は、ロシア軍機がアウディウカを撤退する部隊を追いかけてくることを予想して、パトリオットミサイルPAC2を前線近くに配置し、その射程内に入ったロシア軍機を撃墜したものと考えられる。

7.130日間の戦いで見えたロシア軍の力不足

アウディウカ占領に関し、プーチン大統領は現地部隊に「重要な勝利だ」と祝意を示した。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は「非常に困難な1週間だった」と述べた。対照的な勝者と敗者の発言ではある。

アウディウカの戦いを振り返って分析すると、プーチン大統領の発言は、過剰な宣伝という意味合いが強い。

ゼレンスキー大統領の発言は、困難だったが作戦をやり切ったという気持ちが伝わる。

実際の作戦はどうだったのかという点については、これまで考察して述べたとおりである。

シルスキー総司令官が述べた「ロシア軍に包囲されるのを避け、兵士の生命を守るためだ」「撤退させた部隊をより防衛に有利な陣地に移す」「これまでの戦闘でウクライナ軍はロシア軍に多大な損害を与え、任務を果たした」という言葉は、負け惜しみではない。

撤退が作戦通りに実行され、地域は取られたが、うまくいったのだと私は認識している。

撤退作戦というのは、作戦の中で最も難しい作戦だと言われる。

今回のアウディウカの撤退作戦は、撤退する部隊と撤退を掩護する部隊が整斉と戦い、大きな混乱もなかったようなので、この撤退作戦は成功したとみてよい。

ウクライナ軍がアウディウカで包囲殲滅されなかったことは、今後の作戦の転機になることだろう。

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