1/13看中国<任意抓人 赴中国旅游需“提高警觉”(组图)>「中共当局は、旅行中の米国人やカナダ人を拘束、出国禁止や逆に追放とかをする。スマホ等で中共を批判しただけでも、国の安全と言う名目で」。中国への旅行は危険です。最も危ないのは麻薬をスーツケース等に忍び込まされて逮捕されること。最悪死刑です。罪をでっち上げることは、中共は得意ですから。日本人は平和ボケしていてそんなことは起こりえないと思っているでしょうけど、腹黒い連中ですから、何が起きても不思議ではありません。リチャードギアの映画「北京の二人(レッドコーナー)」を見れば、嵌められる怖さが分かります。
https://www.secretchina.com/news/gb/2018/01/13/846851.html
1/13看中国<衛星發射殘骸墜廣西 火光四射傳出巨響(組圖)>「中国の人工衛星が広西省で打ち上げられたが失敗、残骸が落下。地方政府の発表ではケガや死亡した人はいないとのことだが、疑問との話です」。天空1号が地球に落下、中国は没問題と言っていますが、制御不能で落ちて来るのですから、日本にも落下の可能性があり、有問題でしょう。中国の言っていることが嘘でないことを祈ります。
https://www.secretchina.com/news/gb/2018/01/13/846850.html
https://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20180108/Recordchina_20180108013.html
http://www.sankei.com/world/news/171013/wor1710130069-n1.html
1/13NHKニュース21時37分<中国の歴史教科書 「文化大革命」を大幅縮小へ 批判高まる
中国の中学生の歴史教科書が改訂され、中国を混乱に陥れた政治運動「文化大革命」を扱う内容が大幅に縮小される見通しとなったことから、インターネット上で、共産党は歴史の教訓を十分に伝えるべきだという批判の声が高まっています。
改訂されるのは、中国の教育省が監修し、ことし3月から中学2年生が使用する歴史教科書です。 香港メディアによりますと、新たな教科書では、1960年代から70年代にかけて、中国を混乱に陥れ多数の犠牲者を出した文化大革命を扱う内容が大幅に縮小される見通しです。これまでの教科書では「文化大革命の10年」と題した項目がありましたが、この項目がなくなり、「毛沢東が誤った認識をしていた」という表現や「動乱と災難」という見出しなども削除されているということです。 新しい教科書とされるものはインターネット上に流出していて、教科書の出版社は文化大革命が巨大な損失を与えたことなどを十分に紹介していると釈明しています。しかしインターネット上では、「歴史を直視しなければ未来はない」とか「歴史教科書の問題は重要で、アジアの隣国も見ている」といったコメントが相次ぎ、共産党は政策の誤りに向き合い歴史の教訓を十分に伝えるべきだという批判の声が高まっています。>(以上)
中国や韓国が日本の歴史教科書に容喙して来るのは内政干渉です。宮澤喜一というリベラル政治家が近隣諸国条項なるものを定めたからです。文科省は外国の言うことなぞ聞く必要はないでしょう。今回の中国の歴史教科書で共産党に都合の悪い事実は消してしまう訳ですから。日本は逆に事実でないもの(慰安婦や南京)も採り上げています。採り上げるならきっぱり否定しませんと。事実が外国の政治的圧力で歪められることになります。まあ、前川喜平が事務次官をやるような三流官庁の文科省では無理でしょう。隠れ左翼が多い日本は滅びるかも。教育や政治に無関心では一党独裁の中国の侵略を防げません。
1/14日経<データ資源、米中攻防 経済覇権狙い囲い込み
インターネット上の閲覧や買い物の履歴など「データ資源」をめぐる米中の攻防が激しい。経済のデジタル化が進むなかで、データは消費者の嗜好分析やマクロ予測まで経済活動の基礎となる宝の山。その質と量が競争力を左右する。大きな消費市場と巨大なネット企業を抱える米中は、データ資源で優位を築く覇権争いを繰り広げる。政権の安定へネット統制を正当化する中国にデータの門戸を開くのか主要国は難しい選択も迫られている。
中国のネット通販最大手、アリババ集団傘下のアント・フィナンシャルは2日、米マネーグラムの買収を断念すると発表した。電子決済サービス「支付宝(アリペイ)」との相乗効果を狙い、世界200カ国超で送金サービスを提供する国際送金大手のマネー社を約12億ドル(約1330億円)で買収する計画だった。
ところが、外資による企業買収を安全保障上の観点から審査する対米外国投資委員会(CFIUS)が待ったをかけた。米国人の資産や送金情報など「マネー社の個人データ流出を懸念した」(米国法弁護士)とみられる。
米国では「個人情報の扱いに信頼性がない」として中国企業による買収阻止は当然との見方が多い。中国国営の新華社通信は「CFIUSの審査はブラックボックスだ」と批判。「(中国企業を過度に警戒する)『過敏症』を改めるべきだ」とけん制した。
その直後、中国でアントのずさんな個人情報管理が露見。アリペイの利用者が2017年の利用履歴を閲覧すると、ほぼ自動的に「個人情報を第三者に提供する」との条項に同意したことになる仕組みが発覚した。謝罪しシステムを変えたが、中国の情報管理への懸念が米国の過敏症でないことを浮き彫りにした。
一連の動きは、データ資源をめぐる米中の攻防を象徴する。米国はグーグルなどネットの巨人5社が世界中で日々、膨大なデータを蓄積する。一方、14億人の巨大市場を抱える中国では、5億人が使うスマートフォン(スマホ)決済のアリペイは毎秒2千件もの決済情報をサーバーに蓄積する。世界のデータ生成量は25年に163兆ギガ(ギガは10億)バイトとなり、16年の10倍に膨らむとされる。データを集めれば、それだけ人工知能(AI)の性能を高められる。「膨大なデータは現代の石油になる」(アリババの馬雲会長)。こんな認識が米中を突き動かす。
米国がデータ資源で中国を仮想敵とする大きな理由は、ネットに対する管理・統制を「国家主権の問題」として正当化していることだ。チャットの会話内容や移動の履歴も含めた個人のデータを国民監視や治安維持の道具にも使っていると指摘される。
中国は17年6月に「インターネット安全法」を施行。外資による中国内のデータの持ち出しを厳しく制限した。各国に批判されても、国家の安全を優先する姿勢を崩さない。米アップルが中国のクラウド事業を地元企業に移管すると発表するなど海外勢は対応に苦慮している。中国の広域経済圏構想「一帯一路」で経済支援する東南アジアやアフリカ諸国を中心に、中国発のネット統制が世界に拡散する恐れも強まっている。
米国市民の機微情報を渡さない――。米議会の超党派議員は17年11月、CFIUSの機能を強化する改正案を議会に提出した。肝は個人情報や遺伝子情報など米国市民に関する「機微情報」が、外国政府や外国企業に渡らないよう厳格に審査するルールだ。
CFIUSの従来の審査対象は、軍事や半導体など安全保障に直結する案件が中心。法案が原案通り成立すれば、米国民の個人データを持つ企業の買収は厳しく審査される可能性が高い。米下院公聴会では、CFIUSに関わった元政府高官が証言。中国政府の経営関与を疑われる中国企業が、AIやビッグデータなど先端分野の技術や情報を持つ米企業を続々と買収していることに危機感を示した。法案は事実上、中国企業の買収阻止を狙っているといえる。
個人情報保護に厳しい欧州連合(EU)も18年5月に、EU域外へのデータ移転を厳しく制限する「一般データ保護規則(GDPR)」を全面的に施行する予定だ。欧州の制度は情報の流通をただ制限するだけではない。「十分な保護水準がある」とした国や地域は、個別に許可をとらなくても個人情報の域外移転ができる仕組みも併せて備える。データという資源を保護する一方で、ビジネスへの活用との両立を図る狙いだ。
データの非資源国である日本は、自由な流通を掲げる。18年春にEUとの間で、EU並みの保護水準を確保して日欧間でデータを移転しやすくする新たな枠組みで合意する見通し。日本はアジア太平洋経済協力会議(APEC)が定めた個人情報の越境移転ルールに米国、カナダ、メキシコ、韓国とともに加わり中国にも採用を求めている。
データは21世紀の経済に不可欠な資源になった。世界経済の発展には、安全保障や人権を大義名分に自国で囲い込むのではなく、各国・地域で共有することが欠かせない。データを求めて動き始めた中国。ネット上の言論統制や国民監視など、民主主義とは相いれにくい動きを強める中国にデータの取得を許すのか。主要国には難しい判断が待ち構えている。(上海=小高航、ワシントン=鳳山太成、八十島綾平)>(以上)
日本も中国に対して買収(企業だけでなく土地や建物も)防止策を打たないと。それとスパイ防止法を早く成立させてほしい。日本には外国のスパイがうようよいるのに罰する法律がないため、スパイ天国と言われています。また日本人のスパイも相当数いる筈です。利敵行為をする人間は断罪されねば。
北村氏の記事で思い起こされるのは、1999年から始まった「退耕環林」プロジェクトでしょう。「退耕環林」の説明には「連作障害などで収量の減った土地での耕作をやめ、代わりにポプラなどを植えて林業へ転換して環境への負荷を減らし、収益も上げようという政策。参加した農民には、8年間分の補助金と苗木が支給される。苗木が育てば、森林法の範囲内で伐採・利用が可能。しかし、灌水・除草や柵のメンテナンスなど育生・管理コストは農民の自己負担であるため、ほとんどの土地が植栽後の管理をされておらず、植栽苗の生育は芳しくない。同様の政策で、退牧環草政策がある。牧草地利用を止め、草原を回復するという政策で、同様に補助金が支給されるが、こちらも補助金を食いつぶした後の展望がない点では同様。」とあります。 農民が手入れをすることがないのは農薬を大量散布して手をかけず毒野菜とする心理と一緒でしょうか?
また生態系に悪影響があると言われていたにも拘わらず、李鵬が賄賂を取るため、三峡ダム建設を強行しました。中国駐在時代、1998年に三峡川下りをして白帝城に行きました。劉備玄徳と諸葛孔明の人形が展示されていて、劉備の死に際し「息子の劉禅が蜀の皇帝の器量がなければあなたが代わりになってくれ」と言ったとのことでした。そこも今は水没して浮島になったとのこと、中共は人権だけでなく歴史も尊重しない賄賂塗れの悪逆非道の連中です。
記事
植樹も伐採も“極端な処理”が中国流
民間の社会団体である“中国環境保護協会”は、そのウェブサイトに2016年11月29日付で「“西洞庭湖”で生態の殺し屋“欧美黒楊”を徹底処理」と題する記事を掲載した。“洞庭湖”は、湖南省北東部にある淡水湖で、通常の面積は2820km²で琵琶湖4つ分に相当するが、増水期には2万km²に拡大して四国の面積(1万8800km²)を上回る規模となる。洞庭湖は、先端を少し短くした「J」の様な形状で、東、南、西に3地区に分けられ、それぞれ“東洞庭湖”、“南洞庭湖”、西洞庭湖と呼ばれる。
“欧美黒楊(学名:Populus xeuroamericana)”とは、「改良ポプラ」と呼ばれるもので、欧州・北米原産のポプラを欧州各地で交配して生まれた品種である。上述の記事には伐採されて、短く切り分けられた改良ポプラの木材を載せた運搬船が運河を進む写真が掲載され、下記のような説明が書かれていた。
改良ポプラのあだ名は湿地の“抽水機(吸い上げポンプ)”であり、改良ポプラは湖岸湿地の乾燥化を早めて“生態殺手(生態の殺し屋)”となる。洞庭湖保護区内の改良ポプラは出来るだけ早く徹底処理すべきで、今年7月末に中央政府の「環境保護監督査察チーム」が湖南省政府に提起した意見の中で整理改革を要求する突出した問題となった。目下、西洞庭湖にある国家級自然保護区の中心地区内の改良ポプラ5万ムー(畝)<注1>余りはすでに伐採が完了しており、南洞庭湖にある自然保護区の改良ポプラ2万ムー余りの伐採作業が進行中である。
<注1>1ムー(畝)は約667m²。1万ムーは6.67km²。5万ムー(33.35km²)は東京の杉並区の面積(34.1km²)に近く、2万ムー(13.3km²)は墨田区の面積(13.8km²)に近い。
狂ったように植えた300万本を全て伐採
さて、2018年1月2日付の全国紙「経済参考報」は、「洞庭湖の改良ポプラ300万本が全て伐採された:往時は狂ったように植樹」と題する記事を掲載した。その概要は以下の通り。
【1】300万本近い改良ポプラが切り倒された。2017年12月31日、これは中央政府の環境保護監督査察チームが湖南省政府に対して要求した洞庭湖湿地の改良ポプラ9万ムー以上<注2>を全て伐採する期限であった。往年は行政命令で“瘋狂植樹(狂ったように植樹)”したものを、今は惜しげもなく“全面砍樹(全面伐採)”している。発展と保護という相反する2つの力を反映し、“長江之腎(揚子江の腎臓)<注3>という称号を持つ洞庭湖でまたしても発展か保護かの綱引きが行われている。植林して造林するという過激な“大躍進”<注4>運動は、自然を救済して原点に戻ることで収束することになるが、これは地方政府の“非糧(食糧以外の)”産業の育成を反映しており、行政による衝動的な動きを抑制することは難しい。そして、それがもたらす産業の苦痛には深く反省させられるものがあるが、洞庭湖地区産業の持続的発展という難題の解明が待たれる。
<注2>9万ムーは60km²で、東京都大田区の面積(60.7km²)に相当する。
<注3>洞庭湖は長江の水を調節する機能を果たしていることから「長江の腎臓」と呼ばれる。
<注4>“大躍進”とは、1958年から始まった中国の第2次5か年計画の初年度に行われた農工業の大増段を図った政策であったが、非科学的であったことからわずか1年で失敗して終結した。
【2】2017年7月末に中央政府の環境保護監督査察チームが湖南省政府に提起した意見は、「洞庭湖地区に植えられている製紙用経済林である改良パルプの面積は39万ムーであり、その中核区域は9万ムー、周辺区域は21万ムーである。これらの改良ポプラは洞庭湖の生態安全に深刻な脅威をもたらすので、2017年の年末までに洞庭湖保護区中核区域内の改良ポプラを全て伐採することを要求する」というものだった。湖南省政府から命令を受けた人々は、否応なく改良パルプの伐採に応じた。2010年から改良ポプラの植林事業に参画した地元出身の企業家は4000ムー以上の植林を行っていたが、生態保護という名目には抗し難く、止む無くポプラを全て伐採した。“漢寿県”の西洞庭湖自然保護区で“造林模範”と呼ばれた“余青山”はチームを組織して10日間かけて長年育てた改良ポプラの樹を泣きの涙で全量伐採した。彼らには何らの補償金も出ないから、その損失は甚大なものがある。
草も生えず、鳥の影もない
【3】湖北省と湖南省の間に横たわる中国第2の淡水湖である洞庭湖は、長江の重要な調整湖で、“魚米之郷(土地が肥沃で物産が豊な土地)”として知られている。その地理的優位性から洞庭湖は中国で最初に『“国際湿地公約(ラムサール条約)”』に登録された7つの湿地の1つで、世界的にまれな巨大な「種の遺伝子」の宝庫と呼ばれている。その洞庭湖に改良ポプラが導入されたのは2000年の初めだった。当時は食糧を植えても利益が薄く、一方で製紙工場の“楊樹(ポプラの樹)”に対する需要が急増していた。洞庭湖地区では水田にポプラの苗木を植えるところが出現したため、「新華社」が2003年に「良田にポプラを植える風潮に警戒せよ」と報じ、これを政府が問題視すると同時に世間が注視するようになった。すると、ポプラの植樹は⽔⽥から離れ、堤防を越えて洞庭湖の⽔際へと移って行った。水際の荒地が大量に請負われて改良ポプラの植林場と化したことにより、湿地保護区の中核地区でさえもその被害を免れることはできなかった。
【4】請負人は勝手気ままに水際を変貌させ、原生の葦(あし)を刈り払ったり、直接に排水を行った上で改良ポプラを植えた。甚だしい場合は水際にコンクリートの枠を組んで土地を囲い込み、排水した上で改良ポプラを植えた。「湿地の吸い上げポンプ」というあだ名を持つ改良ポプラが自然保護区に大量に植えられたことによる損害は甚大で、湿地は日に日に陸地化が進んだ。改良ポプラの成長に有利なように、植林の請負人たちは、油圧ショベルで溝を掘り、掘った土で湿地を埋め立てて土壌に変えた。また、ポプラはカミキリムシの食害に遭いやすいことから、殺虫剤も多用されたため、土壌汚染も進んだ。改良ポプラが密集する地域では、渡り鳥の姿もなく、地元の人々は、「樹の下には草も生えず、樹の上には鳥の影もない」と嘆いた。
【5】改良ポプラの価格は2000年前後がピークで、改良ポプラ1ムー当たりの木材価格は5000元(約8万7000円)以上であったが、伐採する前3年間は樹の周囲で野菜の栽培が可能で、別途1ムー当たり1000元(約1万7400円)の収入を得ることができた。ところが、改良ポプラの1ムー当たりの木材価格は2003年頃から急激に下降し、2014年には2000元(約3万4800円)前後に落ち込んだ。
【6】2014年4月、『洞庭湖生態経済区計画』が中央政府“国務院”で承認され、これに加えて「長江経済ベルト建設」が国家戦略になると、洞庭湖地区は新たな歴史的転機を迎えることになった。しかし、洞庭湖の生態悪化は明白で、洞庭湖地区の生態環境は深刻な状況にあった。中央政府の環境保護監督査察チームが湖南省政府に意見を提起した時には、“一針見血(ずばり急所を突いて)”次のように指摘した。すなわち、洞庭湖のⅢ類水質<注5>は2013年には36.4%あったものが、2016年にはゼロに低下し、出口部分の総リン濃度は97.9%に上昇しており、形勢は楽観できないものとなっている。洞庭湖周辺の人々は、“靠湖吃湖(湖に頼って生活)”しながら、洞庭湖の生態保護など一顧だにせず、長年にわたって慣れと依頼によって洞庭湖をむしばんで来た。その縮図の最たるものが改良ポプラの植林なのである。
<注5>中国の水質基準(地表水)はⅠ類が水源水、Ⅱ~Ⅲ類が生活飲用水、Ⅳ類は工業用水、Ⅴ類は農業用水。
残る21万ムーも全て伐採へ
こうした状況下で、2017年7月末に中央政府の環境保護監督査察チームが湖南省政府に要求したのが、12月末までに洞庭湖湿地の中核地区に植えられた9万ムーの改良ポプラを全て伐採して根絶することだったのである。この9万ムーに植えられていた改良ポプラの総数は何と300万本、それを8月から12月末までの5カ月間で全て伐採することが至上命令として中央政府から湖南省政府に下され、湖南省政府はそれに応えて12月末を待たずに300万本の改良パルプの全量伐採を完了させたのだった。
2000年頃から始まった改良ポプラの植林は、地方政府にとって利益を生む、うま味のある事業であったことから、洞庭湖周辺の市政府や県政府が挙って詳細な「改良ポプラ発展計画」を策定し、政府出資の奨励策や企業誘致などを行って大々的に改良ポプラ植林事業を展開した。“郷”や“鎮”の幹部が植林事業に不熱心であると、その怠慢の責任を追及されたという。
改良ポプラを植林したことにより、洞庭湖の湿地は乾燥して土壌となり、改良ポプラが密集する地域では太陽光がポプラにさえぎられて、周辺の植物は壊滅の危機に瀕した。また、改良ポプラは魚類の繁殖地や鳥の生息地をも破壊した。さらに、湿地が土壌に変わったことにより、洪水期には水の円滑な流れが阻害され、洪水防止にも影響を与えた。確かに改良ポプラの植林は地元の政府や企業に利益をもたらしたが、ラムサール条約に登録されている洞庭湖の湿地を破壊し、その貴重な生態系に甚大な損害を与えたのである。
上述したように、洞庭湖地区における改良ポプラの植林面積は30万ムーであり、2017年12月末までに伐採されたのは、そのうちの中核区域の9万ムーに過ぎない。残る21万ムーは引き続き伐採されることになるが、改良ポプラの数量は9万ムーの密集地域で300万本であったから、密集度が多少低い21万ムーでは恐らく500万本前後になるだろう。今後何カ月かけて21万ムーの伐採が完了するかは分からないが、伐採によって作られる改良ポプラの木材が膨大な量であることは間違いない。
全てお上のご意向に沿って“一刀切”で
1月3日付の北京紙「新京報」は、環境研究者である“于平”の「300万本の改良ポプラを植林して伐採し、洞庭湖を痛めつけた責任は誰が負うのか」と題する所見を掲載した。于平はこの事件の経緯を説明した上で、専門家や業界人が絶えず植林事業に異議を申し立てたにもかかわらず、目先の利益に目がくらんだ地元政府の役人は耳を傾けることなく無視を決め込んだため、植林狂騒はますますひどいものとなったと苦言を呈し、文末で次のように述べている。
過去数十年間、勝手に湿地を占拠してでたらめな開発を行うことは、全国各地で普遍的に行われて来た。利益を得るために、一部の地方役人はそれをはばかることなく行っているが、湿地保護の法的執行力が脆弱なだけでなく、責任を追及する体制ができていない。指導幹部の環境に対する「離任審査」や「責任の終身追及」制度はすでに明確になっているが、目下のところ、地方政府の主要幹部が湿地破壊により責任を追及された例はない。環境破壊を行いながら昇進した役人に対して遡って処罰しないのであれば、誰もが湿地開発に手を伸ばすのではないか。湿地を野蛮な開発の犠牲にしないためには、法律の完備と事後の責任追及が伴わなければならない。
これは正論であり、湿地破壊に止まらず、“形象工程”と呼ばれる「指導者個人のイメージアップや指導者とその仲間の利益獲得を目的とした、実際には必要ないのに、権力を濫用して国民の財産・労力を浪費する工事」などにも当てはまる。そうした無用な工事が業績として評価された者は党の高級幹部や高級官僚に昇進し、無用な工事の後処理を背負わされた後任者が貧乏くじを引くことになるのだ。改良ポプラの植林を推進して地方財政を潤すことに成功した官僚たちは昇進を果たしただろうが、後処理の伐採作業を強制させられた後任者たちこそいい面の皮と言えよう。
ところで、中国語に“一刀切”という言葉がある。これは「(実情を無視して)物事を画一的に処理する」ことを意味する。上述した改良ポプラの植林も伐採も全てお上のご意向に沿って“一刀切”で行われたものであり、中国共産党主導の中国では異議を唱えることは許されない。改良ポプラを例にとれば、改良ポプラが湿地の“抽水機(吸い上げポンプ)”であることを科学的に検証していれば、貴重な洞庭湖の湿地を破壊するであろうことは事前に分かったはずである。しかし、科学的な検証を怠り、目先の利益だけを追求した結果が、改良ポプラの植林による湿地の破壊であり、今回の30万ムーの改良ポプラの全量伐採である。改良ポプラを全量伐採したとしても、根っこまで掘り出すわけではなく、短期間に元の湿地に戻るわけではない。科学的検証を経て、湿地に回復する最善の方策を究明した上で改良ポプラの伐採を行うのならまだしも、単に伐採すればよいと“一刀切”で動くのはいかがなものか。
繰り返される「非科学的技術とずさんな管理」
1958年に毛沢東主導で開始された“大躍進”政策では、農工業の大増産により数年で経済的に米国や英国を追い越すことを目標としたが、非科学的技術とずさんな管理により数千万人の餓死者を出して失敗し、1959年に毛沢東は責任を取って国家主席を辞任した。この時も科学的検証に基づき毛沢東をいさめる人がいれば、数千万人の餓死者を出す悲劇は起こらなかったはずだが、全国民が毛沢東の指示に妄信的に従い“一刀切”で動いたことが甚大な損害と悲劇を導いた。当初の政策決定が非科学的であり、目先の短期的利益を追求するものであれば、後日必ずその後遺症が現れる。それは大躍進により発生した数千万人の餓死者であり、改良ポプラの植林によって破壊された洞庭湖の湿地であった。
2017年11月18日に北京市“大興区”の“聚福禄公寓(アパート)”で発生した火災を契機として北京市が開始した“低端人口(低級人口)”を北京市内から駆逐する動きは、“一刀切”でいかなる例外も認めない形で進められている。地方から出稼ぎに来た人々に借家・借室から数日以内に立ち退くよう要求し、拒めば住居の取り壊しや電気・水の供給停止を行い、立ち退きを強制している。彼らが北京市内から去った後は、家政婦、子守、トラック運転手、宅配便の配達員、各種の店員や作業員などの低賃金労働者が不足し、物価上昇や都市の機能不全が発生している。北京市ではこれと同時進行で、大気汚染を減らすための“煤改気(石炭を天然ガスに換える)”や都市景観を整えるための「ビル屋上・壁面から広告・看板標識の撤去」<注6>が強制的に“一刀切”で行われた。
<注6>“煤改気”および広告・看板標識の撤去の詳細は、本リポートの2017年12月15日付『1000万人が凍える中国「暖房変換政策」の失態』および12月22日付『北京に吹き荒れた「看板・広告撤去騒動」の顛末』参照。
2017年12月17日に“北京大学”講堂で開催された第19回「北京大学光華新年フォーラム」に登壇した教育企業“新東方教育科技集団”会長の“兪敏洪”は講演の中で、北京市で行われている低級人口の駆逐、“煤改気”、広告・看板の撤去に言及し、「私が特に怖いのは、中国で出現している各種各様の“一刀切”モデルである。中国の官僚主義は上位下達の管理モデルで、下部が執行する時に現実の状況を考慮しないばかりか、庶民感情も考慮せず、盲目的に指示に従う対応を引き起こす」と述べて、事前に事態を十分に検討することの必要性を訴えた。このように“一刀切”の問題点を公式の場で堂々と指摘する人物もいるのだが、こうした意見が取り入れられて“一刀切”モデルが見直されるのはいつの日か。
良ければ下にあります
を応援クリックよろしくお願いします。