『から騒ぎに終わった米朝首脳会談 北朝鮮が非核化を受け入れれば米韓同盟は廃棄?』(6/12日経ビジネスオンライン 鈴置高史)について

6/13阿波羅新聞網<金正恩返国先见习近平?中共外交部被三胖打脸=金正恩は帰国前に習近平に会う? 中共外交部は金三胖に面子を潰される>中共外交部は金が帰路習と会うかどうか問われ「成り行きを見ていてくれ」と自信げに煙に巻いたが、阿波羅新聞網のコメンテーターは「金は習に会わないだろう。会えばトランプが面白くない。米朝の協力関係に必ずや影響を与えるので、金はそれほど馬鹿ではない」とコメント。トランプは中共の関与を低くすることを考え、「我々は今韓国・日本と協力している。中共との協力は比較的低い。だが彼らとも協力する」と述べた。

金が帰路習と会うかどうか注目されたのは、報告するためとか給油の為と考えられた。コメンテーターは「北と米国が直接対話するのは金ファミリーの歴代の夢、ここにきてやっと実現した。金王朝は百回中国を頼っても、百回とも中国に從ったことはない。逆に朝鮮戦争時には朝鮮にいた多くの中共の軍人を殺した。毛沢東は中国に住む朝鮮族部隊を編成し、金日成に送った。延安派も送られ、殲滅させられた」と述べた。

中共内部では北と米国が正式に交渉するのを快く思っているのは誰一人としていない。それは北が中共の牽制から離れ、ゆっくりと自主外交の道を歩き始めることを意味するから。

後ろはポンペオと金与正

http://www.aboluowang.com/2018/0613/1128956.html

6/13看中国<川金会揭秘 谁胜谁负 高下立判(图)=首脳会談でどちらが勝ちどちらが負けたか明らか 勝者はすぐに分かる>TVで見る限りトランプが主人で金は脇役との印象を受けたと。今回の協議は北の核危機の最終解決の第一歩を踏み出したばかりである。

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/06/13/861551.html

6/12希望之声<怪!美朝峰会结束 记者会上川普大赞习近平=何かおかしい 米朝首脳会議終了後トランプは記者会見でトランプは習を持ち上げる>米国のシンクタンクCSISのジョセフ・ボスコはボイスオブアメリカの取材に対し「中共は過去に北の核を利用して米国を牽制して来た。もう一方、国際舞台で、その危機を利用して責任ある大国のイメージを作って来た。しかし、もし危機が去ったら、米国と競り合うカードを失うことになる」と。北京人民大学の米国研究センター主任の時殷弘はアップル・デイリーの取材を受け、「米朝が会ったことは進歩であるが、骨組みの協議にサインしただけであり、内容で具体的なものはない。非核化をどのように、スケジュールもなければ、具体的な措置について書かれていない。もし単に非核化という言葉だけを認め合ったのであれば、この首脳会談は、意義は余りない。金は一部非核化して、残りの核兵器を値段交渉の道具として使うだろう。それを国際社会における立脚点とすると私は信じている」と。北京はずっと北の非核化を支持して来たし、北に対し義務と利益を持っている。今回の首脳会談で米・朝・韓の連合ができ、中国の利益に影響を与える。

https://www.soundofhope.org/gb/2018/06/12/n1868526.html

6/13宮崎正弘氏メルマガ<米朝首脳会談を過大な期待で予測したメディアは何を間違えたのか 会談は始まりにすぎず、金正恩は中国の意向(何も約束するな)を実践した>

http://melma.com/backnumber_45206_6695771/

中国語の記事はトランプを評価する記事ばかりです。宮崎氏と鈴置氏の記事はそれらとは違った見方をしています。大方の日本人としては物足りなさを感じたのでは。CVIDと拉致が共同声明に盛り込まれなかったためです。中国に気付かれないように、裏で米朝が握った可能性もあります。昨日の本ブログで紹介しました、鍛冶俊樹氏の「米国が金の秘密口座を凍結」した可能性を考えますと、米国が譲歩したわけではないと思います。第二、第三の会議で中露という外野の声を撥ね返して、CVIDと拉致問題が解決できることを願っています。

11月の中間選挙までこれで戦争の目は無くなったと思います。喜んでいいのかどうか。共同声明を出さずにフリーハンドでいた方が良かったのではと表に出て来る情報だけではそう思ってしまいます。やはり日本も外国の力だけで外交をやろうとしても無理で、強い外交をするには軍事力が必要となります。憲法改正、ニュークリアシエアリング、自衛隊関連法案をネガテイブリスト化、予算の大幅増を訴えたい。

記事

米朝首脳会談で合意文書に署名後、トランプ大統領の背に手を添える金委員長(写真:ロイター/アフロ)

前回から読む)

6月12日、シンガポールで開いた史上初の米朝首脳会談は実質的な進展なしに終わった。

4項目で合意

—米朝首脳会談が終わりました。

鈴置:6月12日午後1時40分過ぎ(現地時間)、トランプ(Donald Trump)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)委員長は共同声明に署名しました。

声明では、米国が北朝鮮の安全を保証する一方、北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向けた約束を改めて確認しました。

・President Trump committed to provide security guarantees to the DPRK, and Chairman Kim Jong Un reaffirmed his firm and unwavering commitment to complete denuclearization of the Korean Peninsula.

そしてトランプ大統領と金正恩委員長はともに以下の4つの条項で合意しました。

1.The United States and the DPRK commit to establish new U.S.─DPRK relations in accordance with the desire of the peoples of the two countries for peace and prosperity.
2.The United States and the DPRK will join their efforts to build a lasting and stable peace regime on the Korean Peninsula.
3.Reaffirming the April 27, 2018 Panmunjom Declaration, the DPRK commits to work toward complete denuclearization of the Korean Peninsula.
4.The United States and the DPRK commit to recovering POW/MIA remains, including the immediate repatriation of those already identified.

米韓同盟解消のテコ、板門店宣言

注目すべきは非核化に関連する3項目目です。「南北朝鮮が交わした板門店宣言を確認することを通じ、北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向け努力することを約束する」というのです。

これでは非核化は進展しない可能性が極めて高い。なぜなら板門店宣言で約束した非核化とは、北朝鮮から核兵器を除去することだけを意味しません。

韓国に対する米国の核の傘の提供をやめることを含め半島全体を非核化する、ということなのです(「『民族の祭典』に酔いしれた韓国人」参照)。

6月12日の会見でトランプ大統領は「早急に非核化する」「来週にも具体的な協議を始める」と語りました。

しかし、いざこの条項を持ち出して北朝鮮に「早急な非核化」を要求しても、北は「韓国に対する核の傘を廃止するなら受け入れる」と言い返すでしょう。

ここで米朝協議はこう着し、米国としては1項目目の関係正常化にも、2項目目の体制保証にも進めなくなります。

  • 米朝、3つのシナリオ
米国、リビア方式での非核化を要求
北朝鮮が受諾 北朝鮮が拒否
①米国などによる核施設への査察開始 ②米朝対話が継続 ③米国、軍事行動ないし経済・軍事的圧迫強化

中間選挙まで時間稼ぎ

—トランプ大統領は板門店宣言の非核化の意味を理解しているのでしょうか。

鈴置:もちろん分かっていたと思います。ただ、金正恩委員長との会談で何らかの成果を出して見せる必要に迫られ、北朝鮮のワナと知りながら共同声明に盛り込んだのかもしれません。

会見でも「会談を急ぎ過ぎたため、北に譲歩し過ぎではないか」との質問が相次ぎました。ことに「CVID」(完全で検証可能、不可逆的な非核化)を受け入れさせると表明していたのに、共同声明には入っていないとの批判は大統領の痛いといころを突きました。

すると、トランプ大統領は「時間がなかった」「私は長いこと寝ずに交渉した」などと言い訳に終始しました。トランプらしからぬ弱気を思わず見せた感じでした。

もし、ワナと分かっていて米国側が受け入れたとすると、今回の会談は北朝鮮の完勝です。北の時間稼ぎに米国が大きく手を貸したことになります。

北朝鮮には成功体験があります。ブッシュ(George・W・Bush)政権は、初めは強気で北朝鮮に対したものの、2006年の中間選挙で負けると弱気に陥り、最後は北朝鮮の言いなりになってしまいました。

トランプ大統領も2018年の中間選挙で勝てるかは不透明です。とりあえずそこまで時間を稼ぎ、米国の軍事攻撃を避ければ核保有を事実上、認められるはずとの計算があるでしょう。

  • 非核化の約束を5度も破った北朝鮮
▼1度目=韓国との約束▼
・1991年12月31日 南北非核化共同宣言に合意。南北朝鮮は核兵器の製造・保有・使用の禁止,核燃料再処理施設・ウラン濃縮施設の非保有、非核化を検証するための相互査察を約束
→・1993年3月12日 北朝鮮、核不拡散条約(NPT)からの脱退を宣言
▼2度目=米国との約束▼
・1994年10月21日 米朝枠組み合意。北朝鮮は原子炉の稼働と新設を中断し、NPTに残留すると約束。見返りは年間50万トンの重油供給と、軽水炉型原子炉2基の供与
→・2002年10月4日 ウラニウム濃縮疑惑を追及した米国に対し、北朝鮮は「我々には核開発の資格がある」と発言
→・2003年1月10日 NPTからの脱退を再度宣言
▼3度目=6カ国協議での約束▼
・2005年9月19日 6カ国協議が初の共同声明。北朝鮮は非核化、NPTと国際原子力機関(IAEA)の保証措置への早期復帰を約束。見返りは米国が朝鮮半島に核を持たず、北朝鮮を攻撃しないとの確認
→・2006年10月9日 北朝鮮、1回目の核実験実施
▼4度目=6カ国協議での約束▼
・2007年2月13日 6カ国協議、共同声明採択。北朝鮮は60日以内に核施設の停止・封印を実施しIAEAの査察を受け入れたうえ、施設を無力化すると約束。見返りは重油の供給や、米国や日本の国交正常化協議開始
・2008年6月26日 米国、北朝鮮のテロ支援国家の指定解除を決定
・2008年6月27日 北朝鮮、寧辺の原子炉の冷却塔を爆破
→・2009年4月14日 北朝鮮、核兵器開発の再開と6カ国協議からの離脱を宣言
→・2009年5月25日 北朝鮮、2回目の核実験
▼5度目=米国との約束▼
・2012年2月29日 米朝が核凍結で合意。北朝鮮は核とICBMの実験、ウラン濃縮の一時停止、IAEAの査察受け入れを約束。見返りは米国による食糧援助
→・2012年4月13日 北朝鮮、人工衛星打ち上げと称し長距離弾道弾を試射
→・2013年2月12日 北朝鮮、3回目の核実験

トランプには奥の手?

—トランプの完敗ですね。

鈴置:大統領に好意的に見れば、「奥の手」を残しているのかもしれません。朝鮮半島の非核化に関連、北朝鮮が「米国の核の傘も撤去せよ」と言い出したら、それを飲む手です。

5月10日の演説でトランプ大統領は「半島全てを非核化する」(denuclearize that entire peninsula)と語りました。(「『米韓同盟破棄』カードを切ったトランプ」参照)

核の傘を韓国に供与しない、ということは米韓同盟を解消することに等しい。それを交渉材料に北朝鮮に「本気で核を全て手放せ」と迫るつもりかもしれません。というか、もう、それを武器に交渉を始めているのかもしれません。

6月12日の会見でトランプ大統領は「在韓米軍はいずれ引いて行く」と語りました。米韓合同軍事演習の中止も示唆しました。米韓同盟を堅持するつもりがあるのなら、安易に演習は中止しないはずです。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領はもともと米韓同盟に懐疑的な人ですから、北の完全な非核化の見返りに米韓同盟を解消すると言われても反対しないでしょう。

国連軍化という妙手

—在韓米軍がいなくなるとなれば、韓国は大騒ぎになりませんか?

鈴置:妙手があります。米韓同盟をやめても在韓米軍は存在しうるのです。同盟国の軍隊としてではなく、国連の平和維持軍として韓国に駐留し続ける手があるのです。

国連軍として存在すれば北朝鮮の南進を防ぐことは可能ですから、韓国人に一定の安心感を与えられます。一方、国連軍ですから核の傘は韓国に提供しない。

1998年ごろから北朝鮮はこれを言い出しています。韓国の保守派の指導者、趙甲済(チョ・カプチェ)氏も「在韓米軍の国連軍化」を前から懸念しています。

趙甲済氏は会談を10時間ほど先立つ6月12日午前零時に「北の非核化は手遅れ、韓米同盟はいじられるという不吉な予感」(韓国語)という記事を自身のサイトに載せました。ポイントは以下です。

・在韓米軍の地位変更は北朝鮮、文在寅政権、中国が同意する可能性がある。トランプだけが同意すれば日本が反対しても討議の対象にはならない。

要は非核化を目がけ交渉する過程で、米韓同盟の存続が怪しくなると訴えたのです。

  • 朝鮮戦争年表
1950年
1月12日 米国、アチソン声明を通じ「韓国は防衛線の外側」と示唆
6月25日 北朝鮮軍が38度線を南進し勃発
6月27日 国連安保理、北朝鮮への非難決議採択
6月28日 ソウル陥落
7月7日 国連軍結成
9月15日 仁川上陸作戦
9月27日 米海兵第1師団、ソウル奪回
10月2日 中国「米軍が38度線を越えれば参戦」とインドを通じ警告
10月9日 米第1騎兵師団、38度線を越北
10月19日 中国人民志願軍、鴨緑江を渡河
10月26日 韓国第6師団、鴨緑江に到達
12月5日 中朝軍、平壌を奪回
1951年
1月4日 中朝軍、ソウルを奪回
3月15日 韓国第1師団、ソウルを奪回
4月11日 マッカーサー、国連軍総司令官など全ての役職から解任
6月23日 ソ連、休戦協定の締結を提案
7月10日 開城で休戦会談を開始
1953年
1月20日 アイゼンハワー大統領就任
3月5日 スターリン死去
7月27日 休戦協定締結

「米朝」の前日の日米電話協議

そんな奇手があるのですね。

鈴置:専門家――ことに古手の間では常識です。もちろん、在韓米軍の国連軍化を交渉カードとして切る時は、韓国はもちろん、日本にも通告があるでしょう。

6月11日、シンガポールからトランプ大統領は文在寅大統領と安倍晋三首相に電話しています。その直後、安倍首相がぶら下がり会見で見せた固い表情が気になります。

1月1日 金正恩「平昌五輪に参加する」
1月4日 米韓、合同軍事演習の延期決定
2月8日 北朝鮮、建軍節の軍事パレード
2月9日 北朝鮮、平昌五輪に選手団派遣
3月5日 韓国、南北首脳会談開催を発表
3月8日 トランプ、米朝首脳会談を受諾
3月25―28日 金正恩訪中、習近平と会談
4月1日頃 ポンペオ訪朝、金正恩と会談
4月17―18日 日米首脳会談
4月21日 北朝鮮、核・ミサイル実験の中断と核実験場廃棄を表明
4月27日 南北首脳会談
5月4日 日中と中韓で首脳の電話協議
5月7-8日 金正恩、大連で習近平と会談
5月8日 米中首脳、電話協議
トランプ、イラン核合意から離脱を表明
5月9日 ポンペオ訪朝、抑留中の3人の米国人を連れ戻す
日中韓首脳会談
米韓首脳、電話協議
5月10日 日米首脳、電話協議
5月16日 北朝鮮、開催当日になって南北閣僚級会談の中止を通告
5月16日 北朝鮮、「一方的に核廃棄要求なら朝米首脳会談を再考」との談話を発表
5月20日 米韓首脳、電話協議(米東部時間では5月19日)
5月22日 米韓首脳会談
5月24日 北朝鮮、米韓などのメディアの前で核実験場を破壊
5月24日 崔善姫「核対核の対決場で会うかは米国にかかる」
5月24日 トランプ、金正恩に首脳会談中止を書簡で通告
5月25日 金桂官「対坐して問題を解決する用意がある」
5月26日 南北首脳会談、板門店の北側施設で
5月26日 日ロ首脳会談
5月26日 トランプ「今も話し合いが持たれている」と米朝首脳会談の準備が進んでいると示唆
5月28日 日米首脳、電話協議
5月30日 金英哲、NYでポンペオと会談(翌31日も)
5月31日 ラブロフ訪朝、金正恩と会談
6月1日 南北閣僚級会談
6月1日 金英哲、トランプに金正恩の親書手渡す
6月1日 トランプ、6月12日の米朝首脳会談開催を発表
6月7日 日米首脳会談
6月8-9日 G7首脳会議、カナダで
6月11日 米韓、日米首脳が電話協議
6月12日 史上初の米朝首脳会談

(次回に続く)

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