『米朝会談に中国はどうからむのか 日本に迫られるプレイヤーとしての米中との駆け引き』(5/16日経ビジネスオンライン 福島香織)について

5/15希望之声<金正恩对韩朝高阶会变脸 美国在”独立评估“=金正恩は朝韓高級幹部会議を中止 米国は独自の評価>5/16韓国・聯合ニュースによれば、北は今行われている米韓軍事演習を理由に突然韓国との高級幹部会議を取り消すことを発表した。また米朝首脳会談も止めることも検討すると脅した。これに対し米国のWHのサンダース報道官は「トランプ政権はこの情報に対して独自の評価をしている。北が言うのは理解はするが、同盟国と緊密に連携する。」と。彼女は今進めている首脳会談の計画について影響があるかどうかについてコメントしなかったが、国務省は「たとえ北が軍事演習に反対を宣言しても、首脳会談の準備は継続して行われる。6/12シンガポールで会談は行われるだろう」と。国務省のナウアート報道官は「軍事演習に関して首脳会談をどうするか北から公式、非公式を問わず、連絡を受けていない。まだ会議の準備は米朝高官の間で続けられている」と。国防総省の広報官は「今回の軍事演習はいつもやっているもの」と。北に対する脅威は声明文の中には入っていなかった。

https://www.soundofhope.org/gb/2018/05/15/n1781295.html

5/15看中国<习金会大连密谈曝光 金正恩提出一个要求(图)=大連での習金密談の内容が明らかに 金正恩は要求を一つ出した>金は習に「もし、朝米が非核化で一致出来れば、中国は途中で北に経済援助をしてほしい」と。習は「一致にこぎつけ、具体的な進展が見込まれれば、中国の北への経済支援は正当な理由がある」と。

北の思惑はトランプとの会談の道具を増やしておきたいのと、北京の思惑は中米貿易戦争が硝煙くすぶる中、金正恩の訪中にかこつけ、中朝の友誼は昔と変わらずと言うのを見せつけ、貿易交渉時の人身御供として「北朝鮮カード」を打ち出そうとしている。

NYTの分析によれば、「北は安全保障の観点から見れば米国に近づき、北京から離れることになる。これは賢い戦略だ。中国は朝鮮の独立をオープンに威嚇することはできないだろうが、近隣国に対して支配したいという野心は強まっている。東南アジアや南シナ海周辺、「一帯一路」計画等を見れば北は厳しく警戒を強めるだろう。金正恩が米国に近づくのは、このことが北京の東アジア支配の野望を抑えることを期待しているから。金正恩はずっと中国の全面的な経済支援を減らそうと希望して来たし、北京が未来の朝鮮半島を牛耳ることを封じ込めたいとも思っている」と。

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/05/15/858597.html

NYTの論評が合っているのかどうか。米国に都合の良い見方ですが、ポンペオ周辺から取材したのかも知れません。ただ朝鮮半島の事大主義のDNAは変わらないでしょうから、北は時勢が転ぶ方にいつでも乗り換えられるように米中それぞれに保険をかけているところではないでしょうか?

中国は中国で、昨日の本ブログで指摘しました通り、「北の非核化」を貿易のカードとしてZTEへの制裁緩和を持ちかけたようです。それは福島氏の見方もそうですから、多分その通りなのだろうと思います。

中国が北朝鮮の緩衝国家としての存在を有難がらないとすれば、北はそう感ずれば米国に近づくことも充分あり得ます。米国に自分と北朝鮮を高く売りつけ、「非核化」と「朝鮮半島の統一」をバーターとし、統一朝鮮の安全保障を米国及び在日米軍がするというシナリオです。

武貞氏が「北の核保有は朝鮮半島の統一の為」というのであれば、目的(統一朝鮮の完成)が成就できれば、一つの手段(核保有)は放棄しても良いことになります。ただ、時間の制約があります。2020年までに核放棄と統一朝鮮ができるかどうか?文在寅が率いる韓国も統一には経済的理由で二の足を踏むのでは。日本は拉致被害者の全員帰還が為されない限り、北を支援してはならず、況してや反日国・韓国に支援なぞまっぴら御免です。

記事

米朝首脳会談が現地で開催されることを報じるシンガポールの新聞 (写真:AP/アフロ)

この4月から5月にかけて、アジアでは重要な事件が次々と起きた。南北会談があり、米国務長官ポンペオの訪朝があり、中国外相・王毅の訪朝と金正恩との面会があり、米中通商協議が北京で行われて物別れとなり、北朝鮮外務省が突然、米国を非難しだし、金正恩の二度目の中国訪問があり、そして米朝会談の日取りと場所が決定した。その傍らで、米国は核イラン合意を離脱、マレーシアでは92歳のマハティールが親中派のナジブをやぶって新首相の座についた。中国の李克強首相が初来日し、日中韓首脳会談および日中首脳会談が行われた。

それぞれが連動しており、米中関係を中心に、アジアのパワーバランスに激変が起きうる予感に満ちている。その震源地は半島ではあるが、それは中東の動きとも呼応しており、メーンプレイヤーは言うまでもなく米中である。だが、10日の日米首脳電話会談では、トランプは安倍晋三のことを朝鮮問題について「ビッグプレイヤー」と表現し、日本が半島情勢の動きにおいて影響力をもつキー国の一つであるという認識も示された。

そこで、6月12日にシンガポールで行われる米朝首脳会談を前に、プレイヤーとしての中国の影響力、そして日本の影響力について、少し整理しておこうと思う。

習近平が米朝会談に乗り込む?

シンガポールで6月12日に行われる米朝首脳会談には、トランプ、金正恩のほかに、第三国の首脳が参加する可能性が日本の毎日新聞などで報じられている。その第三の男は中国の習近平ではないか、とも言われており、米国家安全保障会議(NSC)のコーツ国際交渉担当上級部長は記者団の質問に対して、習近平や韓国の文在寅の参加について「可能性はある」と含みをもたせている。中国外交部も今のところ完全否定はしていない。

中国は朝鮮戦争の休戦協定に署名した当事国でもあり、金正恩からの訪問をこの1カ月半のうちに2回も受けて、事実上の後見人役を引き受けた格好になっている。だが、習近平政権が、この米朝首脳会談に対して、どのような立ち位置で関与するかはまだ見定められていない。シンガポール華僑の著名チャイナウォッチャーの頼涯橋や、シンガポール国立大学東南アジア研究所の研究員・藍平児らは、「第三国参加の可能性は高くない」とシンガポールメディアに語り、習近平が米朝会談の現場に入り込んで関与するとの見方には否定的だ。

こうした予測情報がいろいろ流れる背景は、米朝首脳会談の日程と場所が決まっていながら、その成果の見込みがまだ立っていないからだ。可能性としては、トランプサイドが主張する「完全で検証可能かつ不可逆的な核廃棄(CVID)」をそれなりの期限(6カ月から1年)を切って行うという文書で合意となるか、金正恩サイドが主張する半島の非核化への数年をかけた段階的措置で合意となるか、あるいは決裂するかの三択であるが、成果が違えば、当然中国にとっても戦略が変わってくる。何度も言っているが、中国にとって半島問題の最大のテーマは、非核化ではなく、米中新冷戦構造における勢力争いである。

中国がどういったシナリオを望んでいるかも、実のところ分析がわかれている。5月7日に行われた大連での習近平・金正恩会談については、大連で初の国産空母「山東」の試験航海にあわせて行われ、金正恩を中国最新の空母に乗艦させたのではないか、という見方もあった。それは、双方の軍事同盟関係をアピールし、米朝会談を前にした米国への牽制だとも言われている。このとき、金正恩は習近平に緊急の経済支援を頼み込んだという情報もあるが、それに習近平が応じたという話は今のところ聞いていない。

トランプはZTEの事業再開に含み

その直後、習近平とトランプとの電話会談では、北朝鮮に恒久的に核開発・ミサイル開発計画を放棄させるまで制裁を緩めずに継続することが重要だという認識で一致した、ということになっている(ただし新華社はこれを報じていない)。もちろん、習近平は、「双方が信頼を築き、段階的行動で、双方の関心事を解決し、北朝鮮への合理的な安全を考慮して、共同で半島の政治問題を解決してほしい」ということも言っているが、金正恩が切実に望む制裁解除への口添えはなかった模様だ。こうしたことから、習近平としては北朝鮮に完全に肩入れして、その利益の代弁者として米国と対峙するつもりはない、という観測がある。ひとまずの傍観者席をキープしつつ、推移によって、次の対応を決めようとしているのではないか。

中国にとって米国との駆け引きで重要なテーマとして、半島問題と並行して通商問題がある。貿易戦争開始後の一回目の米中通商協議は物別れで、非常に険悪な雰囲気であったと伝えられている。米国から仕掛けられた貿易戦争では、目下中国がかなり不利に追い込まれている。だが、それに屈するわけにはいかない中国側の内政上(習近平政権の安定性)の事情がある。そういう中、中国がもっとも青ざめたといわれる中興通訊(ZTE)への米国製チップ禁輸措置で、トランプが急にZTEの事業再開のために習近平と協議中であるとツイート(5月14日)した。ZTEはこのまま米国が禁輸を続ければ破綻に追い込まれることは確実な状況だった。

これはZTE8万人の雇用が一気に失われるだけでなく、関連企業もふくめた中国の通信端末事業が次世代(5G)市場から締め出されることを意味し、中国の通信覇権の野望にとどめがさされかねない。だが、ここにきてトランプがいきなり、ZTEを救う意向を見せた。これは、中国側がおそらくは水面下でなにか大きな譲歩したことを意味する。私はそれが半島問題ではないか、と見ているのだが、どうだろう。つまり、次の米朝首脳会談では、中国は北朝鮮の味方をしない、ということを了承したのではないか。

北の頼みの綱・プーチンは沈黙

中国が北朝鮮に対し、独自に経済制裁を解くこともせず、突き放す、あるいは米国と共同歩調をとるとなると、米国側のめざす“リビア方式”での非核化実現の可能性が高まってくる。その場合、最終的にリビアのカダフィが、米国の支援する反カダフィ派に殺害された歴史を振り返れば、金正恩としてはいくら体制を保障すると約束されても、体制維持どころか身の安全にすら不安を覚えるだろう。金正恩がそうなったとき頼る相手は、残るはロシアだが、プーチンも今のところは沈黙を守っている。

もし、中国が北朝鮮に与しないで傍観を決め込むとすれば、これは実は中国が唯一の同盟国を裏切るということであり、中国の孤立化が進むことになる。そうなることを予感しているからこそ、中国は、今年になってあからさまな日中関係、中印関係改善に動いている、と解釈できる。

そうなってくると半島問題において「蚊帳の外」と揶揄されてきた日本もプレイヤーとして、米国や中国と駆け引きする必要に迫られてくるだろう。北朝鮮問題において、日本には核廃棄問題のほかに拉致被害者の返還という重要なテーマがある。半島の非核化(CVID)に伴う費用、北朝鮮の経済的支援について、おそらく日本の“財布”が期待されているだろうが、日本が北朝鮮に経済的支援を決める必須条件は、CVIDに加えて拉致被害者100人の一括返還である、という姿勢を崩さないことが重要だろう。これが拉致被害者を取り戻す最後のタイミングになるかもしれない。北朝鮮に拉致された日本人を救う全国協議会(救う会)の西岡力会長によれば、米国サイドはその日本側の意思を理解しているはずだ、という。

さらには経済支援した以上は、それが北朝鮮の人々に恩恵があるだけでなく、日本企業や国際社会の利益にかない、また対日感情にプラスになる形で進めていくことを考えねばなるまい。かつての対中ODAの轍は踏めない。北朝鮮はウランをはじめとするレアアース資源の宝庫であり、また良質で安価な労働力とほとんど手つかずの市場が期待できるアジア最後の経済フロンティアだ。特にウラン鉱山の利権は米中ロその他の国々が虎視眈々と狙う中、日本がどのように立ち回れるかも、プレイヤーとしての力量が問われるだろう。その結果が北朝鮮、あるいは未来の統一朝鮮が日本の安全保障を脅かす反日国家となるか否かにつながってくるやもしれない。

賞味期限切れ?「北朝鮮屏風論」

中国側の半島専門の学者たちが最近指摘しているのは、中国にとって北朝鮮が米韓西側勢力との間に存在する緩衝地帯であるという「北朝鮮屏風論」がそろそろ賞味期限切れである、という問題だ。北朝鮮屏風論は北朝鮮指導者と中国指導者が同盟国同士の信頼関係を築いていてこそ成り立つのだが、習近平と金正恩の間には修復不可能な深い溝がすでにあるといわれている。中国としては、在韓米軍が完全撤退すれば、半島の非核化問題の解決の主導を米国に譲ることは許容範囲内、という見立てもある。ボイス・オブ・アメリカによれば、米シンクタンク・スティムソンセンターの中国専門家・孫韵がとあるシンポジウムで、そのような分析をしている。

中国はすでに、リビア方式による核廃棄の末、現北朝鮮のレジーム交代が行われる可能性も含めてのシナリオを考え始めている。たとえば南北統一の動きの中で、治安の悪化、無秩序・無政府状態が起きた場合、米国がどのように動き、中国としてはどのように動くのか。あるいはロシアはどう動くのか。南北統一の動きがでたとき、中国東北の朝鮮族がどういった反応にでるのか、も重要だ。中国の研究者の中には、東北の朝鮮族および解放軍北部戦区の朝鮮族兵士は北京への忠誠よりも民族の統一に走る可能性がある、という意見もある。北朝鮮の体制転換が中国の体制にどのような影響を及ぼすか、という懸念もある。

もちろん、米朝首脳会談の結果、トランプ側が妥協して北朝鮮の求める数年かけた段階的な核廃棄という“時間稼ぎ”になる可能性も、話し合いが決裂して戦争機運が一気に高まる可能性もある。あるいは直前になって会談自体が延期される可能性もゼロではないかもしれない。

どのような形になっても、これがアジアの国際秩序と枠組みの転換点であり、日本という国の命運の曲がり角であったと後々振り返ることになりそうだ。

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