4/4facebook Yuge Shiyuge氏投稿
道路で車の事故があれば、村民は商品を盗みに来る。家へ帰って見ると自宅は壊され、それでやっと罠だったのに気付く
流氓的人民,流氓的政府,流氓的人民政府……
無頼な人々, 無頼な政府, 無頼な人民の無頼な政府…..
相変わらず酷い民度に酷い政府、どっちもどっち、That’s China.
4/2facebook 八幡和郎「北朝鮮が東京五輪に参加したいというなら、参加させてやることを交渉材料として武器にすれば良い。バッハ会長にも歓迎できるような状況ではないし、その状況が変わらねば、最低限の人数を厳重な行動規制のもとで入国を認めるだけと釘を刺すべきだ。外交交渉で日本はいくらでも交渉材料を持っているのに、国内で安直な妥協をさせようという売国奴的圧力をかける勢力やマスコミがあるから国益をいつも毀損している。」
拉致被害者を放置したままでの北の東京オリンピック・パラリンピックの参加は当然認められません。政治問題ではなく人道問題でしょう。北がIOCを政治的に利用しているのだから、切り返さないと。公家集団かつ事なかれ主義の外務省では何も期待できませんが。
4/3ぼやきくっくりブログ<4/2虎ノ門ニュース 青山繁晴氏>
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid2167.html
The Economistの記事中、「軍事行動の命令は不動産の購入を決めるようなものではないと、まるで独り言のように米CBSニュースに語った。「(軍事行動を)決断する重要性は信じがたいほど大きい……それは人を殺すことを意味するからだ。本当に嫌なことだった」。軍用機をいくつか破壊し、10人程の死亡者を出した攻撃にこれだけの衝撃を受け動揺した人物に、何十万人にも上る犠牲者を出しかねない北朝鮮やイランとの戦争を始めることなどできるのだろうか。」とあり、ポンペオもボルトンも脅しの材料としてだけの人員配置だと見透かされれば、北も足元を見るでしょう。中朝で信頼関係がなくともお互い利害で結び付いていて、中国を安全保障の後ろ盾にできたこともありますし。
青山氏も「アメリカはしかし、その段階的っていうことをこう受け入れて、騙されたわけではないけれども、やっぱりトランプ大統領は決断できないぐらい、どうしても北朝鮮に反撃されて、最終的には北朝鮮は必ずアメリカに負けるけれども、それまでに韓国にいらっしゃるアメリカ人、日本人、そういう方々に犠牲が出る、あるいは日本の在日米軍基地、沖縄だけじゃなくて、三沢・横須賀、あるいは座間、そして岩国・佐世保そして沖縄というところ全部ミサイルの被害が出ることを心配するから、それで話し合う(米朝首脳会談)になったわけですよ。」と言ってトランプ大統領に戦争への迷いがあることを示唆しています。
戦争を避ける方が良いに決まっていますが、ならず者国家に核保有を認めることは如何なものか。それでしたら日本も核保有を認められてもおかしくないでしょう。米軍基地内に自衛隊を駐屯させ、運用できるようにすれば良いでしょう。NPT体制は崩壊します。そもそもで言えばP5だけが核保有を認められるのがおかしい。植民地大国であったり、侵略国家であったり、とても道徳国家とは言えない国ばかりです。
福島氏の記事で中国は北への制裁を緩和する可能性について触れていますが、米中貿易戦争のカードとして使うつもりでしょう。やはり貿易戦の口火を切るのが早すぎたというか、青山氏の解説の中にあったように昨年中に北を解決しておけば良かったのに。チグハグな印象を受けます。
台湾と半島の軍事的存在のバーターは台湾旅行法やボルトン大統領補佐官就任を考えると台湾に米軍基地を置き、在韓米軍撤退となりますが、中国が核心的利益の台湾には簡単に認めないでしょう。半島はあくまで緩衝ゾーンですので。況してや韓国の文在寅は従北、共産主義者です。
今後の展開は、米朝戦争か日本の核保有かしかないような気がします。日米台で早く軍事同盟を結び、そこに英仏印豪・NATOも加えるようにしてはどうか。
福島記事
中朝会談を経て、中国が見据える視線の先には?(写真=提供:KCNA/UPI/アフロ)
あれほど習近平とは犬猿の仲であった北朝鮮の若き独裁者・金正恩がついに訪中し、習近平と会談した。3月25日の電撃訪問であり、一報は北朝鮮の特別列車が北京郊外を走っているのを見た鉄道オタクが写真をSNSにアップしたことで知られたという。乗っているのが金正恩であるという裏を最初に取ったのは、ロイターなどの英国メディアであったと記憶しているが、インテリジェンスを誇る英国のメディアが鉄オタのSNSに後れを取るという前代未聞の展開であった。
金正恩側から対中姿勢を軟化
新華社の報道では習近平の招待に金正恩が応じての“非公式訪問”ということになっているが、朝鮮中央通信によれば、金正恩は26日の晩餐会で「突然、訪中したいと提案したことに対し、中国側が真心と深い懐をもってすぐに受け入れてくれたことに私は深く感動し、心から感謝を申し上げたい」と発言。つまり金正恩サイドから泣きつく形で習近平サイドに訪問を打診したようだ。
この6年の間、中国と北朝鮮の関係は悪化する一方で、張成沢の粛清、金正男の暗殺といった事件が続き、中朝史上空前の関係悪化、絶対零度の中朝関係とささやかれた。このため、米国が北朝鮮に軍事制裁を行った場合、習近平政権が米国側に与する公算が高いとも見られていたし、中国の本気の対北朝鮮経済制裁は、北朝鮮を相当苦しませたようだ。
だが、ここにきて金正恩側から対中姿勢を軟化させ、習近平に助けを求めた。中国としても、頭越しに米朝が何かしらの合意を持つのも、南北で統一話が進むのも嬉しくないはずだから、このタイミングでの金正恩の妥協に乗るしかないだろう。だが、こうなると気になるのは南北対話、米朝対話の行方だ。中朝対話後の中国の影響力は半島問題においてどのように作用するのか考えてみたい。
金正恩の訪中は25日から4日に渡って行われた。その様子はCCTVでも北朝鮮の国営テレビでも詳細に報じられたが、その報じられた中味はかなり違う。CCTVでは、金正恩が習近平の話を聞きながら真剣にメモを取っている様子などが映され、習近平皇帝と朝貢国の金正恩王、といわんばかりの構図が強調されているが、北朝鮮国営テレビがまとめたニュースドキュメンタリー映像では、金正恩がいかに中国から丁寧にもてなされているかを強調する内容になっている。
報道内容の違いに見る中朝の利害
また、北朝鮮側は金正恩が中関村の科学展覧会を参観している様子が映し出されたときに、「核物理学や宇宙工学などの展示物を見学した」と強調し、北朝鮮が今後も「核開発」「宇宙開発」つまり核兵器とミサイルに関心を持ち続けていくことを暗に示すが、CCTVは金正恩が半島の非核化に向けた意思を示した、という部分を強調して報じている。
これは、双方の意思疎通に問題があるのではなく、半島の非核化、つまり在韓米軍の核兵器排除といった部分では、中朝の利害が一致しているということ、また中国側としては、中国の核開発、ミサイル開発の最先端技術を北朝鮮側にアピールすることで、北朝鮮がたとえ当面の核兵器開発を凍結(非核化)しても、危急の事態には、中国が北朝鮮に対する核開発やミサイル開発における国防支援が可能であることを示している、ということなのかもしれない。だが、中朝の本質的な狙い、目標に違いがあることも間違いない。
北朝鮮側が、このタイミングで訪中を急いで決定した狙いは何なのか。
韓国のニュースサイト・朝鮮日報を参考にすれば、米国の軍事的恫喝と制裁効果に追いつめられた北朝鮮側の対抗策として、まず平昌五輪参加を通じた韓国側との関係改善、その後、韓国を通じての米朝首脳会談の提案という流れになった。この時点では、北朝鮮は中国の頭越しに米朝首脳会談を実現しようと考えていたのだろう。だから、会談開催場所としては北京ではなく板門店を指定してきたのだ。
だが、米朝首脳会談を行うことに合意したあとも、トランプが北朝鮮に対して「最高強度の圧力をかけ続ける」方針継続を表明していることに対し、米朝首脳会談が決裂、あるいは暗礁に乗り上げる可能性も想定されるようになった。それどころか、会談直後に開戦などという可能性も出てきた。なにせ介入主義のタカ派でありイラク戦争に向けた世論工作を担当した、あのジョン・ボルトンが、マクマスターに変わって国家安全保障担当大統領補佐官に就くのだ。このまま、中国に後ろ脚で砂をかけたままの状況では、中国は北朝鮮を見捨てて米国に与することもありうる。なので、緊急に中朝改善策を模索する必要に迫られた。
一方、中国側としてはすでに「半島の核問題」の向こう側にある米中関係を見据えている。習近平政権は長らくトランプ政権については「交渉の余地がある」という見方で外交方針を立てていたが、2017年12月の米国の国家安全保障戦略で中国がロシアと並んで“修正主義国家”として名指しされ敵意を示されて以来、米国が対中強硬姿勢に大きく舵を切ったと感じ取っている。その象徴が、台湾旅行法の成立であり、FBIの孔子学院のスパイ容疑捜査であり、そして中国に対する301条を根拠にした600億ドル規模の追加関税賦課の決定だろう。
中国が見据える米中新冷戦構造
人事面も、中国に比較的融和的であったティラーソン国務長官の更迭と後任に対中強硬派のネオコン代表格のポンペオの起用、ドランゴン・スレイヤーでもあるボルトンの国家安全保障問題担当大統領補佐官起用などが、米中対立を先鋭化させる要素になろう。中国としては「半島の核問題」は来る米中新冷戦構造の中での一つの駆け引きであり、プロセスに過ぎない。中国にとっての脅威は、北朝鮮の核兵器ではなく、韓国のTHAADの方であるし、日本の核保有議論の勃興の方だろう。
そういう状況で、万が一にでも、米朝が中国の頭越しに何かしらの合意に至り、半島において中国の影響力が低下してしまえば、これまでの北朝鮮のわがままに手を焼きながらも、「血で固めた友誼」を建前に同盟関係を維持してきたかいがない。なので、このタイミングで、北朝鮮が中国を頼ってきたことは願ったりかなったりであった。
米国に対する警戒感と外交方針の転換という点において中朝の利害は一致するものの、北朝鮮の目標が国家・政権としての延命・安全確保であるのに対し、中国は米中関係の中の一つのカードとしての北朝鮮である。なので、米中関係の行方次第では、北朝鮮カードは捨てる可能性もあった。例えば、米中共同で北朝鮮のレジーム交代を推進する選択肢も比較的最近まで中国は留保していたはずだ。北朝鮮が核保有国であろうがなかろうが、金正恩政権であろうがなかろうが、半島における軍事プレゼンスを米国に傾かせない、というのが中国の目的である。
だが、それ自体も米中対立のゲームカードの一つにすぎない。例えば、一般にはあり得ないし想像できないことだが、米国が仮に、台湾と中国の統一を支持すると言い出したなら、代わりに半島の統一や民主化を認めると言い出すかもしれない。台湾統一と半島の軍事プレゼンスのバーターであれば、中国は半島の軍事プレゼンスを米国に譲歩する可能性だってある。米国が対中制裁的な追加関税措置をやめるから、半島の非核化問題で、米国と共同歩調を取るようにと求められれば、考慮するやもしれない。
そういう部分で、金正恩が習近平を心の底から信用していないのは当然だろうし、習近平も金正恩を信用していない。米国が仮に金正恩政権の安全を確約し、関係改善を進めだしたら、北朝鮮側は血の友誼をあっさり解消して、米国側のカードになってしまう可能性もゼロではなかろう。
さて、中朝会談以降、中国は北朝鮮に対する経済制裁を緩和しそうな気配で、実際、国境の北朝鮮経営のホテルやレストランの営業は再開したもようだ。こういった状況が、今月27日に開催される南北首脳会談、そして5月末までに開催されるといわれている米朝首脳会談にどのように影響するのか。
まず米朝首脳会談で何が話し合われるのか、そもそも本当に5月末までに実現できるのか、という部分がますます不確定になってきた。当たり前だがトップ会談を実現する以上、結果が必要だ。つまり合意文書である。合意文書ができなければ、会談する意味はない。合意文書ができない、つまり会談決裂は、開戦の合図になりかねない。米国側は、当初、軍事オプションをちらつかせながら北朝鮮を追いつめて、がっちり非核化に向けた合意文書を作るつもりでいたかもしれないが、それは中国が米国に協力する、少なくとも北朝鮮側の味方をしない、という条件が必須である。
ところが、中朝首脳会談が先に実現し、しかも金正恩は習近平の訪朝を要請し習近平がこれに応えているので、中国は北朝鮮との同盟関係を維持する公算が高くなった。そうなると、北朝鮮に対する軍事的恫喝効果は薄れるし、同時に中国側は対北朝鮮経済制裁を緩める可能性も出てくれば、国連の制裁効果も一気に薄れる。そんな状況で、米国が望む形での「非核化」を実現できる合意文書がまとめられるか。中途半端な抜け道を認めるような合意文書は、北朝鮮に完全核武装を実現する時間的猶予を与えるだけだ。
「四カ国協議」実現を目論む中国
となると、5月末までの米朝首脳会談の実現自体が怪しくなってくる。そして、中国としては、あたかも米朝に助け船を出すという体で、中国、韓国を交えた四カ国協議に誘導したいところだろう。共同通信などによれば、習近平はトランプに電話で米中韓朝の「四カ国平和協定」という形の新しい安全保障の枠組みを作らないか、と提案したとか。
この種の枠組みが問題解決につながらないことは、過去の六カ国協議などでも証明ずみだが、半島の非核化そのものではなく、米中駆け引きのカードとして半島問題をとらえている中国としては、中国が主導権を取れるこうした枠組みは意味がある。
北朝鮮としては、米朝首脳会談が実現するしないにかかわらず、「習近平の訪朝予定」を盾に、米国の軍事攻撃オプションを当面封じ込められると考えているかもしれない。中国にとっても北朝鮮にとっても時間稼ぎは重要である。特に、トランプが次の大統領選を勝てない可能性もあるとすれば、1年でも2年でも時間稼ぎには意味がある。
ちなみに南北会談はショーであり、正直あまり国際情勢においての重要性は高くなさそうだ。そもそも、文在寅は韓国の国益より北朝鮮へのシンパシーを優先する大統領であり、韓国自身も当事者でありながら当事者としての解決能力を持たない。半島の問題は米中問題であると思ってみた方がわかりやすい。ここに米国がイランとの核合意を破棄するかどうか、という要素が加わってくると、半島情勢がどのように転ぶかはますます不確定だ。米国がイランとの開戦を本気で考えているならば、両面作戦を取るよりも、北朝鮮に関しては中国のシナリオに乗る方を選択するかもしれない。
手持ちの“恫喝”カード少ない日本
こうして考えてみると、北朝鮮の核兵器に一番おびえているはずの日本が、この問題にほとんど関与できていないことがわかるだろう。中国の四カ国平和協定提案は、半島問題から日本とロシアを排除しようという動きでもあり、ここで中国が主導権を取ることになれば、これは日本の安全保障からみても、かなり不利である。日本側がこういう状況に焦っているのを見越してか、6月初めにも日朝首脳会談が行われる可能性についての情報が北朝鮮筋から朝日新聞を通じてもたらされた。
日朝首脳会談が本当に行われるかどうかはまだ不明だが、やったとしても成果がでるか北朝鮮にいいようにあしらわれるのかは、日本の覚悟次第だろう。日本側は“譲歩”カードは多く持つが、“恫喝”カードはあまり持たない。いや、できる“恫喝”というのは、多少はある。例えば朝鮮総連の解体や親北勢力が急激に増えている民団への対応、あるいは日本の核武装論なども、もっと議論されてもいいかもしれない。 だが、それをする意思が国民や国会にはない。そういった論議に意味や効果はないと早々に断じてしまう。となると、米国への“お願い”をするしか、半島問題にはかかわれない状況にある、というのがなんとも残念なところである。
The Economist記事
トランプ米大統領は昨年4月にシリアの空軍基地に巡航ミサイル59発の発射を命じた後、誰よりも自身が驚いている様子だった。軍事行動の命令は不動産の購入を決めるようなものではないと、まるで独り言のように米CBSニュースに語った。「(軍事行動を)決断する重要性は信じがたいほど大きい……それは人を殺すことを意味するからだ。本当に嫌なことだった」。軍用機をいくつか破壊し、10人程の死亡者を出した攻撃にこれだけの衝撃を受け動揺した人物に、何十万人にも上る犠牲者を出しかねない北朝鮮やイランとの戦争を始めることなどできるのだろうか。
■このほどタカ派を側近に登用
トランプ米大統領の新たな国家安全保障担当補佐官のボルトン氏は北朝鮮との戦争も辞さないとの立場だが=AP
だが、トランプ氏は自分が戦争も辞さないと考えていると周囲に思われたがっている。同氏は先月、米が2003年にイラクに武力攻撃したのは「史上最悪の決断だった」と非難していたにもかかわらず、国家安全保障問題担当の大統領補佐官にジョン・ボルトン元国連大使を据えた。もはや米国のイラク戦争を擁護する人はほぼいないが、ボルトン氏はいまだにイラク戦争擁護派だ。北朝鮮やイランへの先制攻撃も支持している。昨年、ルーズベルト元米大統領の発言を引用しつつ「毒ヘビが襲ってきそうなら、かみつかれる前に踏みつぶすものだ。我々にとって北朝鮮とイランが保有する核兵器や弾道ミサイルは、21世紀の毒ヘビだ」と述べていた。
トランプ氏は先日、新たな国務長官にも自分の顧問の中も最もタカ派のポンペオ中央情報局(CIA)長官を指名した。ポンペオ氏もイランと北朝鮮は政権交代が必要だとの立場だ。トランプ氏の北朝鮮とイランを巡る政策は、政権交代までは求めていないが、基本的には同じ方向に向かいつつある。
■トランプ氏の北朝鮮、イラン政策はとんでもない
トランプ氏は、何としても北朝鮮の非核化を実現させる意向だ。昨年8月には、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が核兵器に関する挑発をやめなければ「世界がこれまで目にしたことのない炎と怒りに直面する」と警告した。近く退任するマクマスター大統領補佐官(国家安全保障問題担当)には、金政権への軍事対応として、「ブラッディー・ノーズ(鼻血)攻撃」と呼ぶ核戦争に発展させずに先方の攻撃力を弱める作戦も含め、幅広い選択肢を自分に提示するよう指示した。
一方、トランプ氏は欧米主要6カ国とイランが結んだ核合意については撤回の方向に動いている。それはイランが核開発計画を再開する確率を高めることになり、そこから生じる危機を外交的に解決できる可能性をゼロまで低下させかねない。ワシントンの外交専門家にトランプ氏を支持する人はほぼいないが、彼らは同氏の北朝鮮、イランへの対応をとんでもないと思っている。米外交問題評議会のリチャード・ハース会長は米国が北朝鮮かイラン、あるいは両方と戦争する方向に向かっているとみており「現代米国史上、最も危機的局面にある」とツイッターに投稿した。
確かに不安な状況だ。だがトランプ氏が大規模な武力行使に乗り出すのではないかとの恐れは、実態より大げさに伝えられている感がある。
■妥協に慣れている点は強み
トランプ氏が戦争を始めかねないとの懸念を高めている要因は3つある。彼の性格や判断力に対するかねての危惧、安全保障担当に最近、複数の強硬派を登用した人事、そして大統領選中に展開していた戦争反対の持論から驚くような方向転換をみせている点だ。選挙中は近年の米国の軍事介入をどれも酷評していた。イラクだけでなくリビア、シリア、アフガニスタンについても「軍事介入したことがそもそもひどい過ちだった」と述べていた。この間の歴代大統領が全員、外交など無視して「ビーチにでも繰り出していれば」、世界はもっとましな状況になっていたと主張していた。トランプ氏の選挙中のいろいろな発言から、彼の一貫した考えを見いだそうとしていた人からすると、一連の主張は「米国第一」の孤立主義的な考え方なのだと思えたかもしれない。だが各軍事介入が行われた当時、同氏がそれらを支持していた事実(本人は否定している)を考えると、そういう人はトランプ氏が一貫した思想を持っていると過大評価していたことになる。武力行使をちらつかせる威嚇を好むようになったことからも分かる通り、トランプ氏にはイデオロギーもなければ、きちんとした知識に基づく信念もない。本能に従い、主に自分に関係する利益を日々追求しているだけだ。
北朝鮮と本当に戦争を始めるかといえば、自らの利害を優先するタイプなのでやらないと考えていいだろう。ただトランプ氏は大統領選中、米国は外交に力を入れる必要はないと主張していた時でさえ、核兵器には強い懸念を示していた。北朝鮮がニューヨーク中心部を核攻撃するなどあってはならない、と。大統領就任後は歴代大統領の多くと同様、明らかにタカ派に傾いた。オバマ前大統領は、その前のブッシュ政権時からの戦争を終わらせると誓って就任したが、7カ国を爆撃した。それでもトランプ氏は自分の利益になると思わない限り、戦争を始めそうにはない。実際、彼が大量殺りくから得られるものはない。1947年以降に米国が関与した戦争で、その後も長く支持されているのは90年の短期間で勝利し、米兵の犠牲が少なかった第1次湾岸戦争だけだ。北朝鮮やイランと戦争をした場合、そんなことは期待できない。
トランプ氏が北朝鮮の越えてはならない一線を定義しつつあるようにみえるのは事実だが、だからといってここまでの分析が変わることはない。普通のビジネスパーソンと同様、トランプ氏は交渉で多くを求めても、実際には当初より低いレベルで妥協することには慣れている。どんな結果が出ても、望みを全て手に入れたと言ってのける厚かましさもあり、むしろここではその才能が意味を持つかもしれない。トランプ氏と同じくらい駆け引きをよく理解している金氏が、数十発の核弾頭を放棄する公算は極めて小さい。それは自ら死を選ぶようなものだからだ。だが経済支援を交換条件に長距離弾道ミサイル開発計画の凍結など、譲歩に応じる可能性はある。トランプ氏はこれを勝利と呼ぶだろう。
■恐怖は壊滅的誤算が生じるリスクだ
好ましくない方向へ転じる可能性は多くある。もし北朝鮮が交渉で核保有国と認定されれば、それをきっかけにアジアでは軍拡競争が始まるかもしれない。ただ、そうなったとしても今、戦争に突入するリスクは回避できるかもしれない。その場合、妥協をしないとされるボルトン氏が実は恐れられているほど強硬ではないことがわかるだろう。こうなる可能性は高そうだ。トランプ氏はボルトン氏の傍若無人さを気に入っているが、多様な意見を持つ人々を周囲に置くことを好むし、イデオロギーを説明するような人にはすぐあきてしまうからだ。トランプ氏が仮にボルトン氏にかなりの裁量を与えたとしても、マティス国防長官という強力な安全装置がまだある。多くの人の尊敬を集めるマティス氏はイラン核合意を支持しており、北朝鮮への先制攻撃には反対だ。
現状は理想的とはいえない。トランプ氏、ボルトン氏、「チビのロケットマン」こと金氏の3人が世界の安全保障をどう維持するかで主導的な役割を果たそうとしていること自体、壊滅的な誤算が生じる恐れを強める。だがトランプ氏が核戦争に踏み切る可能性が歴代大統領より高いという考え方に説得力はない。ただ、こうした考え方が救いに思えるのは、現在がそれほど暗黒の時代にあることを示している。
(c)2018 The Economist Newspaper Limited. March 31, 2018 all rights reserved.
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