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『「ポスト習近平」は誰か、対北朝鮮外交から垣間見えた人事』(4/24ダイヤモンドオンライン 加藤嘉一)について
4/24看中国<李锐受访揭毛泽东大饥荒生活和批判胡适真相(图)=李鋭(毛沢東の秘書)は毛沢東の大飢饉の時の生活と胡適を批判した理由の真相を告げる>李鋭は数えで102歳、北京の病院に入院中であるが、「ボイスオブアメリカ」のインタビューを受けた。彼は「TVでやっている毛の家での生活ぶりも長征での暮らしぶりも違って描かれている。」と言った。彼は1958年から59年まで兼職で毛の秘書をした。59年から61年までは大躍進の時期で、大飢饉が起きた。彼は「毛がその間、食べずにいて、7カ月もの間肉は一口も口にせず、栄養不良で浮腫ができたというのは嘘である。肉を食べなかったのは本当であるが医者から豚肉はコレステロールが高いので牛肉か羊肉を勧められたため。(中国人が肉と言えば普通豚肉を指す)。栄養は豊富に摂っていた。毛は知識階級を毛嫌いした。毛が北京大学の図書館で働いた時に労働者の給与しか貰えなかった。ある時、胡適の授業を聞きに行ったときに、胡適が風体を訝しみ、毛に「どこから来た?」と聞いたら、毛は「図書館から」と答え、逆に胡適に「質問の意味は?」と聞いたが、胡適は答えず教室から追い出した。延安整風運動の時、毛は反革命なのは第一:留学生、第二:大学教授、第三:高級官僚、大統領である。次には中学教員,中等官僚は半反革命でその後に小学教員が続く。胡適は「毛は北大の学生でなく、図書館で働いていただけ」と、北大の試験には通っていないことを匂わし、それを聞いた毛は怒って第一の反革命とした」と。
李鋭は文革時には「彭徳懐反党メンバー」として8年も監獄に入っていた。文革終了後、中共幹部として戻り、天安門事件の起こる前には趙紫陽を支持した。江沢民を老人政治(多分院政を敷き、胡錦濤に仕切らせなかったことを指すのでは)として猛烈に批判した。毛沢東も批判の対象で、文革は邪教と同じと。また毛の2番目の妻の遺書の中に「毛は生活も政治もろくでなし」と書かれていたことも披露した。理由はその妻の従妹を強姦したからである。
https://www.secretchina.com/news/gb/2018/04/24/856559.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%83%A1%E9%81%A9
毛沢東が性的に乱れており、昼夜逆転の生活をして、女を侍らせ、性病持ちになったというのは李 志綏著『毛沢東の私生活』に詳しいです。出版後すぐに米国の息子の家の浴室で遺体となって発見されましたが中共の手の者に殺されたのでしょう。95年ですから民主党クリントン時代です。米国の保守派のスカリア連邦最高裁判事がオバマ時代にテキサスのオバマの友人の牧場で死んだのも謀殺の匂いがします。民主党はダーテイです。日本もですが。立憲民主党も国民民主党も。
4/26日経<衆院憲法審、月内開催見送り>
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29826980V20C18A4PP8000/
野党の狙いは憲法改正阻止です。野党が審議拒否に入った大きな狙いは此処にあったのでしょう。飯島勲氏と宮崎正弘氏は「首相は解散すべし」と言っていますがタイミングが難しいでしょう。5or6月の米朝首脳会談の行方によっては戦争が始まるので、選挙なんてやってられないでしょう。解散総選挙するために臨時国会会期中(昨年の解散同様臨時国会冒頭解散もあり)か通常国会会期内(6/20まで)に行う必要があります。一番は9月の総裁選に合わせて解散するのが良いのでしょうけど、米朝戦争になればNEOの関係で8月に開戦の可能性が高いと言われています。
4/26日経朝刊<中国で進化する「真昼の暗黒」 上級論説委員 飯野 克彦
「電視認罪」という中国語がある。直訳すれば「テレビ自白」。より正確に意味をくみとるなら「テレビを通じて罪を自白すること」といったところか。
具体例をあげてみたい。2016年7月6日、中国国営の中央テレビ(CCTV)は、中国大陸の禁書を主に扱う香港の銅鑼湾書店の店長だった林栄基氏が「私は中国の法律の条文に違反した」と語る様子を放映した。
映像は、禁書を持ち込み販売した疑いで林氏が当局の取り調べを受けていたときのもの。CCTVが流したのは、刑事事件の容疑者が裁判を受ける前の段階で「自白」する映像だった。「電視認罪」の典型的なパターンである。
被告が公判のなかで罪を認める様子を、有罪判決が出たあとにテレビで放映するのは、中国では珍しくない。いわば見せしめとして、あるいは政治宣伝として。ただ、容疑者の段階での放映は最近になって目立ってきた現象だ。
林氏と同じく銅鑼湾書店の幹部だった桂民海氏。人権派の女性弁護士として知られた王宇氏。人権擁護のためのNPOを運営していたスウェーデン人のピーター・ダーリン氏。世界的な関心を集めた彼らは、いずれも15年以降にカメラの前で「自白」する様子が放映されている。
実際には、もっと早い段階から「電視認罪」があった。国際的な人権団体「セーフガード・ディフェンダーズ」が今月はじめに出した報告によれば、遅くとも13年には確認でき、これまでに少なくとも45件あったという。
「自白」の背後には当局による強制と誘導がある。林氏や王氏、ダーリン氏らは後に、記者会見などを通じて「強制があった」と表明した。セーフガード・ディフェンダーズの報告では、ほかにも多くの人が証言している。身の安全のため公然とぬれぎぬを晴らせないだけだと。
強制の手口はさまざまだ。王氏の場合、子どもが拘束されていわば人質にされ「電視認罪」に追い込まれた。睡眠を妨げたりなぐったり、拷問も珍しくないようだ。
「自白」の内容もおぞましい。強制や拷問を受けたことを否定し、中国の司法は公正だとたたえる。共産党や中国政府に感謝を表明する。一方で友人や仕事仲間を批判し、自らの拘束に関心を示した海外の人権団体や外国政府について「中国の印象を悪くする下心がある」と非難する。
いってみれば、共産党政権の政治宣伝の道具として使われ、一方で本人が築いてきた人間関係に自ら亀裂を入れるのである。自由になったあとも心に刻まれた傷がうずき続けている人は少なくない。
近代社会では、刑事事件の容疑者や被告は有罪判決が確定するまでは無罪だと推定されるのが、基本原則だ。自白の強制や拷問は論外だ。「電視認罪」は、二重あるいはそれ以上の意味で近代法の基本原則を踏みにじる、深刻な人権侵害といえる。
世界人権宣言や国際人権規約はもちろん、中国の憲法や刑事訴訟法にも違反する可能性が大きい。にもかかわらず公安部門とCCTVは公然と続けている。CCTV以外のメディア、たとえば香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」や華字紙「東方日報」などが当局に協力した例もある。
注目せざるを得ないのは、「電視認罪」を確認できるのが13年以降だという点だ。習近平国家主席が最高指導者になった翌年である。
習主席はトップに立った直後から「法治」を強調し、司法改革に意欲を見せてきた。「すべての司法案件で公正を感じられるようにする」と述べ、人権侵害の温床だった労働教養制度を廃止したこともあって、期待は高まった。
実態は逆流といわなくてはならない。「電視認罪」が連想させるのは毛沢東時代の「人民裁判」であり、スターリン時代のソ連の「モスクワ裁判」だ。モスクワ裁判に材をとった有名な小説の題名を借りるなら、進化した「真昼の暗黒」が21世紀に出現した印象である。
ほかでもない、やがて世界一の経済大国になろうかという国で。>(以上)
日経は今頃気付いたのかと言うような記事です。まあ“better late than never”ですが。あれだけ日本企業の中国進出を煽って来たので後ろめたい気持ちがあるのかもしれません。中国の人権が守られていないのは、「電視認罪」だけでなく逮捕状なし拘引、拷問による取り調べ、TVによる公開裁判、公開処刑、土地の強制収用、営業免許なしの商売の商品の没収等挙げればきりがありません。日本の左翼・リベラルだったら必ず文句を言って潰すと思われる警官のサングラスによる顔認識も。また少数民族に対する民族浄化も。共産国を助け、経済を肥大化させた咎めが出て来ています。アカの危険性を認識できてこなかったのは本当の頭の良さを持ち得ていなかったからと言えるでしょう。
4/24ダイヤモンドオンライン ロイター<焦る中国、半導体開発を加速 対米貿易摩擦重く>
http://diamond.jp/articles/-/168599
4/26ロイター<米検察がファーウェイ捜査、イラン制裁に違反か=関係筋>
https://jp.reuters.com/article/usa-china-huawei-idJPKBN1HW278
渡邉哲也氏のfacebookによれば「ソフトバンク 5Gの基地局で 中国通信機メーカー二社(ZTE、ファーウェイ)と組んで実験していましたが、ZTEは米国の制裁対象になり5G規格への参入が絶望的、ファーウェイにも捜査が入りましたので、どちらも使えなくなる可能性が出てきました。」とありました。米国は次世代通信技術の標準を中国には握らせないという事でしょう。ムニューチンが訪中しても、習が1000億$の黒字削減を呑むとは思えませんし、それを仮に認めたとしても、バックドアが仕掛けられている製品の販売を米国が認めることはないでしょう。日本の官僚がボッとしすぎです。ソフトバンクは使わない方が良いでしょう。5Gに乗り遅れます。4/26宮崎正弘氏のメルマガにもフアウェイの記事がありました。イラン制裁の一環だけではないでしょう。中国封じ込めです。
http://melma.com/backnumber_45206_6675481/
http://www.epochtimes.jp/2018/03/32087.html
加藤氏の記事は浅さが目立ちます。まあ、将来の習の後継者を予想しているので仕方がないのかもしれませんが、習・金会談時の王岐山の位置については一言も触れていません。宮崎正弘氏のメルマガによれば「王岐山は李克強首相、王コ寧とともに会見している。いや、そればかりか習近平、李克強が金正恩と握手したあとに、王岐山は、ほかの政治局常務委員の五人を差し置いて、事実上の三番手として、金正恩と握手している」としています。片手落ちでは。
http://melma.com/backnumber_45206_6674927/
また、習近平は終身主席には反対の意向と加藤氏は書いていますが、中国人一流の嘘でしょう。政敵を大量粛清して来た独裁者がその地位を下りた瞬間、悲惨な目に遭うのは自ら抜擢してくれた江沢民・曽慶紅を追い込んでいることから充分理解している筈です。絶対死ぬまで権力は手放さないでしょう。クーデターでも起きない限り。
記事

Photo:KCNA/UPI/AFLO
対北朝鮮外交から見えてくる習近平第2次政権の「人事」
習近平第2次政権の本格的幕開けとなった今年の全国人民代表大会(3月5~20日)閉幕後最初の重要外交として、前回コラム(習近平が訪中した金正恩を破格に手厚く歓迎した理由 )では金正恩・北朝鮮労働党委員長の中国非公式訪問(3月25~28日)を扱った。
習近平総書記の“紅二代”としての性格・特徴や朝鮮半島や米中関係など中国を取り巻く昨今の国際情勢などから習近平・金正恩時代になって初となる中朝首脳会談の模様やそこから導き出せるインプリケーションを検証した。
一方で、限られた文字数の関係上扱えなかったことがあった。
中国の政治体制やイデオロギーにも深く関係する、換言すれば内政的色彩が濃厚な対北朝鮮外交から見えてくる習近平第2次政権のフォーメーション、より赤裸々に言えば「人事」である。
言うまでもなく、金正恩訪中という行事のみを根拠にその現状や行方を語ることはできない。しかしながら、全人代後最初の重要外交行事、しかもその相手が金正恩率いる北朝鮮という点を考慮したとき、そこには軽視できない要素や展望が露呈されているものと筆者には思えた。
金正恩一行を乗せた列車が北京駅に入ってきたとき、ホームではすでに王滬寧・中央政治局常務委員(序列5位)がスタンバイしていた。金正恩が降りてくると、王滬寧は中国共産党を代表し両手の握手で出迎えた。それから、王は後ろに立っていた一人の同僚を自ら金正恩に紹介した。
丁薛祥(Ding Xuexiang)。
第19回党大会で中央政治局委員(トップ25)に昇格し、かつ日本の官房長官に相当する極めて重要なポストである中央弁公庁主任に就任した(それまでは副主任)。丁は右手で金正恩と約3秒間握手を交わした。王が駅のホームで金正恩を出迎える際に自ら意図的に紹介したのは、丁薛祥一人である。
「人事」という観点から筆者が注目していた「席順」
人民大会堂で行われた中朝首脳会談。習近平第2次政権のフォーメーションを占うという意味での「人事」という観点から、筆者は誰が、どういう席順で習近平を囲み、金正恩率いる北朝鮮側と向き合うかに注目していた。
中国側は計8人(北朝鮮側は5人)。習近平から見て左に「王滬寧→楊潔チ(チの字は竹かんむりに“褫”のつくり)・中央政治局委員兼中央外務工作委員会主任→王毅・国務委員兼外交部長」、右に「通訳→丁薛祥→黄坤明・中央政治局委員兼中央宣伝部長→宋濤・中央対外連絡部長」である。
通訳は抜きにして、席順に反映される他の7人の序列を並べると「習近平→王滬寧→丁薛祥→楊潔チ→黄坤明→王毅→宋濤」となる。会談前に同会堂にて習近平夫妻が金正恩夫妻への歓迎式典を主催し、その後会談に入る前に自ら同僚たちを紹介したが、その際の順番がこの序列であった。
王滬寧は政治局常務委員、王毅は国務委員、宋濤は部長ということでその序列的ポジションは明白であるが、政治局における非常務委員(18人)のなかにも序列はある。今回会談に出席した3人のなかでは「丁→楊→黄」という順番であったということだ。中国共産党は並び方や座り順などをその政治的序列や役職に基づいて厳格に手配する。偶然そうなったなどということは原則あり得ない。
楊潔チは外交プロのトップとして習近平の“党国外交”を支えていく
全人代を経た人事を扱った前々回コラム(習近平第2次政権の注目新人事、王岐山・劉鶴・楊潔チ・王毅・胡春華)においてその役割いかんに言及した楊潔チであるが、中央外事工作委員会主任という肩書をもって、党における外交プロフェッショナルのトップとしてこれからの5年間、習近平の“党国外交”を支えていくものと思われる。
王毅と宋濤はそれぞれ政府・党機関として中国の対外関係を担当する外交部・対外連絡部の首長として両端に座っていた。正常かつ妥当な座り方である。前回コラムで書き留めたように、金正恩一行を乗せた列車が中朝国境都市・丹東市の駅に到着した際、宋濤が列車に乗り込み、中国共産党を代表して金正恩を出迎えている。
議論に値するのが残りの3人、即ち王滬寧、丁薛祥、黄坤明である。
まず押さえておきたいファクトが、この3人はいずれも中国共産党中央政治局(常務委員会)の意向・指示・需要に基づいて党務を統括する中央書記処の書記(現在7名)を兼任しているという点だ。
王滬寧はその筆頭書記である。常務委員のうちの1人、政治局委員が数名(今期の第19期は7人中5人;第18期は7人中3人;第17期は6人中2人)書記に名を連ねるのが慣例である。
中国共産党にとって対北朝鮮外交は伝統的に党と党の関係であった。そこには社会主義という政治体制やイデオロギーが深く浸透している。党の機関である対外連絡部が対北朝鮮外交の通常業務を担当してきた理由、丹東駅で出迎えたのが王毅ではなく宋濤だった所以もここにある。
そして、同部の上に立ち、習近平総書記率いる中央政治局の意思を政策に落とし込む過程での政治的任務を担う中央書記処が対北朝鮮外交を統括するのは必然的かつ自然な流れである。
例として、2015年10月、劉雲山中央政治局常務委員(序列5位)兼中央書記処書記(当時)が北朝鮮労働党結党70周年記念式典に出席するために、中国共産党代表団を率いて北朝鮮を公式訪問している。劉雲山のポジションを引き継いだ王滬寧が北京駅で金正恩を出迎え、中朝首脳会談で習近平に次ぐ位置に腰を下ろしたことはプロトコルとして順当なものであった。
中央書記処書記という役職からして、丁薛祥、黄坤明という2人が首脳会談に同席したこと、今回の金正恩受け入れ業務において王滬寧に次ぐ序列的位置にいた丁薛祥が北京駅のホームで王の後ろで金正恩を出迎えたこともプロトコルとして妥当なものであった。
丁薛祥と黄坤明のバックグラウンド
以上を踏まえた上で、筆者は指摘し、一定の議論を試みたい。
本稿がフォーカスする「人事」という観点からすると、丁薛祥と黄坤明、特に前者に関しては、プロトコル以上の“潜在性”を擁しているように思われるという点である。
2人のバックグラウンドを簡単に整理しておきたい。
丁薛祥は1962年生。今期政治局委員のなかでは胡春華・国務院副総理(1963年生)に次いで若い。優秀なテクノクラートを輩出することで有名な江蘇省の出身で(出身者に周恩来、江沢民、胡錦濤など)、中央入りする前そのキャリアのすべてを上海で積み上げてきた。
転機となったのは2007年。3月に習近平が上海市書記に就任して間もなく同市副秘書長から同市常務委員会常務委員、秘書長に昇任した丁は習近平の政治秘書を務めるようになる。同年秋に開かれた第17回党大会で習近平は中央政治局乗務員入りし、上海を離れた。
5年後、習近平が想定通り最高指導者に就任すると、丁は上海を離れ上京、中央弁公庁副主任兼国家主席弁公室主任に就任する。5年越しで習近平の政治秘書に返り咲いたというわけだ。国家主席弁公室主任という任務は、丁が政治局委員、そして中央弁公庁主任という極めて重要なポジションに就任した現在でも続いている(筆者注:前任は全国人民代表大会現委員長で序列3位の栗戦書、その前任は“落馬”し無期懲役の刑に問われた令計画。栗・令はいずれもその“親分”である習近平・胡錦濤に重用されていたとされるが、いずれも“国家主席弁公室主任”という“親分”の最も身近で仕える役職は与えられなかった)。丁薛祥は習近平を支える最大の“右腕”、そして“幕僚”の一人だと解釈できる。
黄坤明は1956年生で福建省の出身である。1982年に福建師範大学を卒業した後、1999年までの17年間を福建省内の党幹部として過ごした(最後は同省龍岩市副書記、市長)。習近平は1985年から2002年までの17年間を福建省内の党高級幹部として過ごしている(最後は同省副書記、省長)。
その後黄は浙江省に転任し、2007年からは浙江省常務委員会常務委員兼宣伝部長を、2010年からは同省の省都・杭州市の書記を務めるようになる。黄に遅れること3年(2002年)、習近平も浙江省へと転任し、同省のトップである書紀を歴任している。共に福建省と浙江省で長い時間を過ごし、キャリアを積み上げてきた習近平と黄坤明。2人がひとつ屋根の下で働いた時間や経験は限られていたとされるが、それでも習は黄を高く評価し、信頼していた。
丁薛祥、黄坤明は習近平の「お友達人事」の代表格
国家指導者を親族に持ち、習近平をよく知る“紅二代”が筆者にこう語ったことがある。
「習近平は共産党の権威と安定を確保するためにイデオロギー機関を重要視する。中央・地方を問わず、各宣伝機関の首長には信頼できる人物を据えたいと考える傾向にある。自らが総書記になると、それまでの宣伝部長で、常務委員入りした後も引き続きイデオロギー業務を統括する劉雲山と、劉の後に宣伝部長に就任した劉奇葆をよく思っていなかった。そこで黄坤明を浙江省から引っ張ってきて宣伝部副部長に抜擢し、劉雲山と劉奇葆を監督・牽制しようとした」
要するに、丁薛祥、黄坤明は習近平が上京する前に勤務していた地方から一本釣りで引っ張ってきた人物ということである。チャイナウォッチャーの間では、習近平は自ら信頼できる人物を中央・地方を含めた要職に就かせ、可能な限り自らの息の届いた“お友達”で「人事」を固めようとする傾向にあるという議論がしばしばなされる。
筆者も同意する。と同時に、丁薛祥、黄坤明の2人はその代表格であると考えている。
習近平は丁薛祥を大事に見守り、気にかけている
前出の“紅二代”は丁薛祥についてはこう語る。
「習近平は丁薛祥を大事に見守り、気にかけている。いまだ意思を固めたわけではないし、最終的にどういう決断をするのかは定かではないが、丁を自らの後継者になり得る人物として認識し、育てていることだけは確かだ」
筆者は習近平にも丁薛祥にも会ったことがない。故に憶測と観察に基づいて見解を述べるしかないが、本稿で議論した内容を含めたあらゆる状況証拠を考慮し、分析を加えると、丁薛祥は“ポスト習近平”候補の一人であると言える。黄坤明は現時点では次期政治局常務委員候補の一人といったところか。
もちろん、本連載でも検証してきたように、習近平はすでに憲法改正を通じて国家主席の任期を撤廃しており、法律・制度的には“終身的”に総書記・国家主席・中央軍事委員会主席という三位一体のポジションを担うことが可能になっている。“ポスト習近平”という視角あるいは枠組みにおける議論にどれだけの意義や価値があるのか。少なくとも現段階でははっきりしない。
参考までに、党機関紙《人民日報》は全人代開幕直前の3月1日に掲載した記事(保証党和国家長治久安的重大制度安排)にて、今回の憲法改正は「領導幹部職務の終身制を意味するわけではない」と“弁明”している。また、4月17日に英フィナンシャル・タイムズが掲載した記事(Xi ‘personally opposed’ to life-long rule)は、習近平が最近出席した外国要人や党幹部との3つの会合において終身支配には“個人的に”反対していること、外国の有識者たちが国家主席の任期を撤廃した憲法改正を“誤って解釈している”ことを述べたと報じている。
筆者はこれらの記事の“真相”や“真偽”を識別・判断する術を持たないが、これまで“習近平政治”を観察してきた経緯に照らし合わせて言えば、いずれの記事に対しても「そういう側面や可能性も見いだせる」となり、かつ若干前のめりになって言えば「メイクセンス」である。
“ポスト習近平”を巡って現段階で筆者の脳裏に浮かんでいる視角あるいは情景としては以下の3点がある。
(1)習近平は少なくとも3期目(2017・18~2022・23年)の続行を現実的選択肢として捉えている、(2)実際に3期目を続投するか否か、どういう形で続投するのかに関しては状況を見ながら決定するつもりでいる、(3)どういう状況にも対応できるように、“後継者”になり得る人物に今から目を付け、場合によっては本人や周辺に示唆した上で育てていく。
筆者から見て、習近平にとって“後継者”に目を付け、育てることは、憲法改正を通じて“終身支配”を可能にすることと同じくらい、もしかするとそれ以上に重大かつ深刻なアジェンダであるものと筆者は考えている。
(国際コラムニスト 加藤嘉一)
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『中国依存のドイツが味わう「ゆでガエル」の恐怖』(4/23ダイヤモンドオンライン ロイター)につい
4/23看中国<最后一个爱新觉罗氏聚居村落 世代只做一事(组图)=愛新覚羅が住んだ村落が未だ残っている。当時の村民の仕事は生涯墓守且つ儀式を執り行うための材料を準備すること>清朝が滅亡した100年前に墓守する人もいなくなった。しかし今もその村は残っている。世代が変わり漢化され、儀式を知っている人も少なくなった。祭祀儀礼や習俗を伝えることは大事と思っているが、関心が集まらない。愛新覚羅の陵がある「新宾满族自治县」は遼寧省・瀋陽の東、撫順と通化の間にあります。满族とありますように満州族の住む自治区です。東北3省(黒竜江省・吉林省・遼寧省)は漢人の土地ではありません。元々満州族の土地です。万里の長城の外ですから、明らかでしょう。中共は吉林省長春市にある愛新覚羅溥儀の住んだパレスを「偽満皇宮博物院The Puppet Manchuria Palace Museum」と呼んで歴史を改竄しています。溥儀の英国人家庭教師ジョンストンの書いた『紫禁城の黄昏』(岩波版は左翼にとって都合の悪い部分はカットされていますので、渡部昇一監修版をお読みください)を読めば明らかです。
中国大陸は夷荻に支配されていた時代が長いです。中華人民共和国は56の民族から成るというのもトリックです。漢人の少数民族抑圧を見せないためのロジックで、公平でも何でもなく、事実は凄まじいエスニッククレンジングが行われています。
https://www.secretchina.com/news/gb/2018/04/22/855013.html
4/24自由時報<日本民進黨與希望之黨整合 新黨名確定叫「國民黨」=日本の民進党と希望の党は合併し、新党名は「国民党」と確定>
4/24朝日新聞デジタル<民進党から「国民党」誕生、台湾では「孫文もあっけに」>
4/25日経朝刊では「国民党」ではなく「国民民主党」という名にしたとのことです。自由時報のヘッドラインは誤解されやすいですが、記事の内容を読むとキチンと正式名称は「国民民主党」で略称が「国民党」と記載されています。「民進党」も「国民党」も台湾の現在の二大政党です。よりによって何度も台湾政党の名を使おうというのは台湾の歴史に無知であることを示しています。朝日は触れていませんが、国民党は2・28事件を起こした蒋介石の政党です。作ったのは孫文ですが。孫文死後、跡目争いを蒋介石と汪兆銘とでしました。反日・親米の蒋介石と用日の汪兆銘の路線対立です。日本の民進・希望・立民も元々2017年衆議院選が民進党の名前では戦えないというので分裂したわけで、選挙が終わったらまた元に戻ろうとするのは有権者を愚弄するものです。こういう政党や議員に投票する選挙民が一番悪いのでしょうけど。
http://news.ltn.com.tw/news/world/breakingnews/2405207
https://www.asahi.com/articles/ASL4S6F5BL4SUHBI036.html
ドイツと中国関連の記事として昨年10/9の墨田区会議員・大瀬康介氏のブログ記事を紹介します。<ドイツ銀行経営破たん迫る!世界的金融危機の再来か?チャイナがD銀の大株主の意味 >
http://ose2.blog.so-net.ne.jp/2017-10-09
2017年11/9の日経には<VW、中国でEV車に1兆3300億円投資 2025年まで>とありました。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23566090W7A111C1FFE000/
ダイヤモンドの本記事にありますように、中国事業で懸念されるのは①中方に強制的に技術移転(VPN規制も含む)②経営への共産党の強力な関与③中国国内でのライバルの出現です。これに米中貿易戦争が絡んできます。米国はナバロが復帰し、中国を徹底的に叩こうとしています。当然でしょう。米国の覇権に中国はあからさまに挑戦しようとしているのですから。トランプは経済だけでなく、軍事的にも中国を封じ込めようとしているのでは。北朝鮮問題がその前哨戦となります。
ドイツはいつも選択が誤ります。第一次大戦、第二次大戦に負け、今度は中国に賭けて、多分負けることになると思います。米国が中国を甘やかさないでしょうから。また、中国の経済を強くしたことが自国企業にブーメランとして撥ね返り、且つ又中国の37兆$の国家債務の存在にも鈍感です。ドイツは危ない、という事はEUも危ないという事です。英国のブレグジットは正しい判断になるのでは。日本もドイツ・中国には近づかない方が良いでしょう。第一次大戦は戦勝国になったのに、第二次大戦ではドイツと組んだため敗戦国になりました。そもそも37年の第二次上海事変で日本軍が苦労したのは、長江沿いに造られたドイツ製トーチカの存在とドイツ人による戦争指導です。36年に日独防共協定を結んでいたにも拘わらず。
https://jp.reuters.com/article/idJP00093300_20180104_00320180104
記事

4月15日、独建設器械大手のバウアーは、この数十年間、中国に積極投資を行った多くのドイツ企業に比べて、優位な立場にある。写真は2017年7月、ベルリンで会談するドイツのメルケル首相と中国の習近平・国家主席(2018年 ロイター/Axel Schmidt)
[シュロベンハウゼン(ドイツ) 15日 ロイター] – 独建設器械大手のバウアーは、この数十年間、中国に積極投資を行った多くのドイツ企業に比べて、優位な立場にある。
ドイツ南部バイエルン州を拠点とする、1790年創業のバウワーは、中国合弁パートナーの顔色をうかがう必要がない。上海と天津にある2つの工場は、100%自社で所有しているからだ。
また、同社が製造する特殊建設機械はアジア全体で販売されており、不安定な中国建設市場における景気の波に左右されずにすむ。

独建設器械大手のバウアーのトーマス・バウアーCEO。シュロベンハウゼンで3日撮影(2018年 ロイター/Michael Dalder)
しかし、それでも一族経営の7代目にあたるトーマス・バウアー最高経営責任者(CEO)は、中国における自社事業の状況や、これまでドイツ企業と政治家が「確実に儲かる賭け」とみなしてきた中国との経済関係全般について、危惧していると語る。
「ドイツは、1つのバスケットに卵をたくさん入れすぎた。そのバスケットとは中国のことだ」と話す62歳のバウアー氏。バイエルンのアクセントが強く、陽気なバウアー氏は、ミュンヘンから車で約1時間の距離にあるシュロベンハウゼンの本社でロイターの取材に応じた。
同社の懸念は、ドイツで広まりつつある恐れを示している。ここ10年以上、ドイツ経済は、世界金融危機やユーロ圏債務問題、大量の難民流入などにも耐え、欧州成長をけん引してきた。
その強さの裏側には、2つのエンジンがあった。ドイツの革新的企業が、成長経済が必要とするハイエンドな製品を数多く生産してきた。また、ドイツは、オープンでルールに沿った世界貿易システムから利益を上げることに長けており、そこから競争力を得ていた。
中国は、この両面で重要だった。
この10年、外国企業に対して徐々に門戸を開く中で、中国はドイツ製の自動車や機械を驚くべきペースで買い上げている。ドイツの自動車メーカーは昨年だけで、米国販売の3倍以上に相当する500万台近くを中国で売り上げた。
しかし、依然として好況が続いているものの、「ドイツ株式会社」の中国市場に対する見方には、劇的な変化が生じつつある。
習近平政権の下で、中国の開放政策が逆回転を始めているだけでなく、中国企業も、ドイツ側の予想を大きく上回るスピードでバリューチェーンの上流へ移動してしまったのだ。
ドイツが抱える中国のコナンドラム(謎)は、欧州が直面する、より広範な試練の一角だ。ここ数年、内向きな危機対応に追われていた欧州は、今後待ち受ける地政学的、経済的リスクに対応するには、政治的に分断されており、まだ準備不足の状態だ。
欧州大陸はいまや、自己主張を強める中国と「アメリカ・ファースト」を掲げるトランプ米大統領の間で、板挟みになるリスクに直面している。
中国におけるドイツ企業の窮状を、密かに「ゆでガエル」に例える企業幹部もいる。常温の水にカエルを入れ、徐々に過熱すると、熱湯になった時には跳んで逃げることもできず、ゆで上がって死んでしまうのだ。
ドイツのクラウス駐中国大使は、ベルリンで先月開かれた企業経営者との会合で、ドイツと中国の関係に「地殻変動的な変化」が起きると警鐘を鳴らした。同会合の出席者が明らかにした。
「中国とのパートナーシップの新時代について、われわれは心構えを呼びかける必要がある」と、ドイツ最大の産業グループであるドイツ産業連盟(BDI)の幹部は話す。「まだ今は黄金時代だが、今後何が起きるかについては重大な懸念を持っている」
国家の役割
ドイツ企業は、先頭を切って中国進出を果たし、中国経済の発展に伴ってドイツに有利な状況をもたらした。
2国間貿易は昨年、過去最高の1870億ユーロ(約24.7兆円)に達し、中国との貿易高がそれぞれ700億ユーロ程度だった英国やフランスを大きく凌駕している。
2017年のドイツの対中貿易赤字は140億ユーロだったが、米国が抱える対中貿易赤字3750億ドル(約40兆円)に比べればわずかだ。
世界70ヵ国で1万1000人を雇用するバウアーは、1990年代半ばに同社にとって初の中国生産施設を建設した。その当時は、高層ビルや発電所、空港などの基礎工事に必要な、同社が誇る黄色の巨大で複雑な掘削機を生産可能な中国企業は1社も存在しなかった。
だが、2013年までに、そうした掘削機を生産できる中国の競合企業が36社に増加。バウアーCEOは、欧州サプライヤーが共同開発した部品を中国に売却したことで、シフトが加速されたと指摘する。
10年前、バウアーの中国工場には1億ユーロ超の売上げがあった。続く9年のうち5年の年間売上げは、その半分に達しなかった。
現在では、バウアーを含めたドイツ企業は、中国政府が自国経済に及ぼす役割を、何よりも懸念しているという。
中国は昨年、サイバーセキュリティ法を制定し、外国企業が本社との機密連絡に使う仮想プライベートネットワーク(VPN)を含めたインターネットに対する国家統制を強化した。最近では、複数のドイツ企業が、中国合弁パートナーの取締役に共産党役員を受け入れるよう圧力を受けていると苦情を申し立てている。
バウアーCEOは、習近平国家主席が唱える「中国製造2025(メイド・イン・チャイナ2025)」戦略が、ドイツ製造業の優位を直接脅かすのではないかと懸念する。同戦略では、ロボティクスや航空産業、クリーン動力で動く自動車など10分野を重点分野に指定している。
バウアーCEOは、自社の強みを維持するため、デジタル化を急がせている。
「これは模倣者との競争ではない。これは、われわれに取って代わろうとする革新的エンジニアとの戦いだ」と、バウアーCEOは言う。「早期に答えを見つけ出さなければ、非常に悪い結果を招くだろう」
トランプ関税
ドイツが抱える不安は、中国に対して数百億ドル規模の追加関税を突き付けたトランプ米大統領の懸念に似ている。
しかし、ドイツ主要企業があまりにも中国市場への依存を深めていたため、独政府は中国との衝突を避けてきた。
独自動車大手ダイムラーは2月、いかに一部企業が中国政府を怒らせないよう臆病になっているかを自ら体現している。
チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の言葉を引用した、高級車ブランドのメルセデス・ベンツのインスタグラム広告が、中国で大きな反発を呼んだことを受け、同社はこの広告を削除した。
その上で、同社のツェッチェCEOは声明を出し、「不注意で無神経な過ち」により、中国人に「痛みと悲しみ」を与えたとして、深い遺憾の意を表したのだ。
「ドイツの人々が、中国について話すことと、彼らが実際に考えていることの間には大きな違いがある」と、ベルテルスマン財団のベルンハルト・バーチ氏は言う。
同財団は、「10年後には、中国が欧州の政治・経済システムを大きく損なっている」と題する討論会を、ベルリンに本拠を置くメルカトル中国研究所(MERICS)と合同で今月行う予定だ。
中国で活動するドイツ企業のムードも冷めつつある。
中国のドイツ商工会議所が昨年後半に行った調査によると、中国内の新たな場所に投資を計画している企業数が、久しぶりに会員企業の半数を割り込んだ。また、中国に進出したドイツ企業の13%近くが、今後2年以内に撤退する可能性があると回答した。
過去数十年間、中国に対するドイツのアプローチは「通商を通じた変化」という言葉で説明することができた。
だが今や、この戦略は崩壊した。
政府関係者からは、「ウィン・ウィンの新しい意味は、中国が2度勝つということだ」といったブラックジョークも聞こえてくる。
「緊密な経済関係が、開放を促進することを期待していた。だが、明らかにそれは誤った期待だった」と、ある政府関係者は語る。「彼らは、口ではわれわれが聞きたがっていることを言うが、その正反対の行動を取る」
ドイツ政府も、方針転換を始めている。
昨年、中国家電大手の美的集団<000333.SZ>による独ロボット大手クーカの買収が批判を浴びたことで、ドイツ政府は外国企業の投資に対する規制を強化し、欧州における買収審査に関する新ルール策定に向けて動き始めた。
昨年12月には、中国当局がソーシャルメディア上の偽アカウントを通じてドイツの政治家情報を集めていると独情報当局が指摘し、中国側を激怒させた。このように公然と非難することはまれで、中国にメッセージを送る意図があったとドイツ政府は述べている。
今年予定されているドイツと中国の首脳会談において、独側はより強硬な姿勢を取る方向だと、政府高官は語る。
しかし、その一方で、欧州連合(EU)の内部分裂や、単独歩調を崩さないトランプ米政権と欧州との距離が広がっていることから、中国政府に方針転換を強いるのは困難だと認識している。
「中国が本当に心配しているのは、欧州と米国が中国に対して共同歩調を取ることだ」と、ドイツ政府関係者は語る。「その意味で、トランプ大統領はまさに中国にとって天の恵みだ」
(Noah Barkin/翻訳:山口香子、編集:下郡美紀)
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『しょせんは米中の掌で踊る南北朝鮮 北朝鮮は分割占領か、単独占領か』(4/24日経ビジネスオンライン 鈴置高史)、『南北・米朝会談の行方、トランプは南北共同提案の「非核化」に応じる』(4/23ダイヤモンドオンライン編集部)について
5月の「防人と歩む会」は5/26(土)15:00~17:00、高田馬場FI(エフアイ)ビル8階にて産経の阿比留瑠比先生を招いての講演です。詳しくは本ブログのトップページをご覧ください。
4/24ロイター<金正恩氏が中国大使館訪問、中国人死亡のバス事故受け>影武者を謝りに行かせたのでは。
https://jp.reuters.com/article/kim-jong-un-idJPKBN1HU2XU
4/24レコードチャイナ<北朝鮮専門家、開城工業団地の年内再開の可能性に言及=「核廃棄の宣言もしていないのに、もう工業団地再開の議論か」―韓国ネット>
http://www.recordchina.co.jp/b594055-s0-c10.html
記事が長いのでコメントは短くします。上のレコードチャイナの記事も鈴置氏の言う米中VS南北の構図で捉えれば分かり易いのでは。鈴置氏と小此木氏では全然見方が違います。①朝鮮半島以外の情報を取っているかどうか②朝鮮半島ファーストの思いが強すぎるかどうかが二人の見方を分けていると思います。小此木氏は武貞氏同様南北統一に思いを入れ過ぎています。目が曇っているとしか言いようがない。鈴置氏の論説によれば戦争は必至です。トランプは最後通牒を言い渡しに行くのですから。やるのは米軍の準備と夏休みという事でNEOができる8月かと。中間選挙対策ともなりますし。一昨日、本ブログで紹介しました下平氏のEMP武器のチャンプを是非米軍は使って、日本へのミサイル飛来を防いでほしい。
鈴置記事

20日に平壌で開催された北朝鮮の朝鮮労働党中央委員会第7期第3回総会に出席する金正恩委員長(写真:KCNA/UPI/アフロ)
- 北朝鮮の非核化を巡る動き(2018年)
| 1月1日 | 金正恩「平昌五輪に参加する」 |
| 1月4日 | 米韓、合同軍事演習の延期決定 |
| 2月8日 | 北朝鮮、建軍節の軍事パレード |
| 2月9日 | 北朝鮮、平昌五輪に選手団派遣 |
| 3月5日 | 韓国、南北首脳会談開催を発表 |
| 3月8日 | トランプ、米朝首脳会談を受諾 |
| 3月26日 | 金正恩訪中、習近平と会談 |
| 4月1日頃 | ポンペオ訪朝、金正恩と会談 |
| 4月17―18日 | 日米首脳会談 |
| 4月21日 | 北朝鮮、核・ミサイル実験の中断と核実験場廃棄を表明 |
| 4月27日 | 南北首脳会談 |
| 5月末から6月 | 米朝首脳会談 |
| 米朝首脳会談の後 習近平、訪朝か |
(前回から読む)
北朝鮮と韓国が激しく動く。だが、よく見ると米中の掌の上で踊っているに過ぎない。
世界を欺くペテン劇
—北朝鮮が核・ミサイル実験の中断を表明しました。
鈴置: 4月20日、朝鮮労働党が中央委員会総会を開き採択しました。もちろん、ペテン――世界を欺く偽装平和攻勢です。
総会ではまず、金正恩(キム・ジョンウン)委員長が「我が党の課題について」を報告。討議を経て「決定書」が採択されました。そのうち、核に関連する項目は4つです。
北朝鮮のサイト「我が民族同士」の「金正恩委員長の指導の下に朝鮮労働党中央委員会第7期第3回総会が行われる」(4月21日、日本語版)から要約して引用します。
- 核兵器開発を完了したと宣言する。
- 核実験とICBM(大陸間弾道弾)の発射実験を2018年4月21日以降は中止し、核実験場を廃棄する。
- 世界的な核軍縮のために、核実験の全面中止の国際的な努力に合流する。
- 威嚇されない限り核兵器を絶対に使用しないし、いかなる場合も核兵器・技術を移転しない。
②の「核・ミサイル実験の中止」はニュースではありません。米国が対話開始の条件として要求した案件です。北朝鮮は訪韓した韓国特使の口を通じ、すでにその受け入れを表明しています(「『文在寅の仲人口』を危ぶむ韓国の保守」参照)。
3月6日、青瓦台(韓国大統領府)は「鄭義溶首席特使の訪朝結果 言論発表」で以下のように発表しています。
・対話が続く間は、北側は追加の核実験と弾道ミサイルの試射など戦略的な挑発の再開はしないことを明らかにした。同時に核兵器はもちろん、在来型の兵器も南側に使わないことを確約した。
核保有国クラブに入りたい
②の「核実験場の廃棄」は完全なペテンです。新たな核実験場を別のところに作るのは容易です。北朝鮮が廃棄すると表明したのは豊渓里(プンゲリ)の実験場と思われますが、相次ぐ核実験で坑道が崩落し、使えなくなったと言われています。廃棄せざるを得ない実験場でしょう。
前例があります。2008年6月27日、北朝鮮は老朽化した寧辺(ニョンビョン)の原子炉の冷却塔を自ら爆破しました。2006年10月の1回目の核実験で世界のまなざしが厳しくなった後のことです。
米国務省の北朝鮮担当者とともに現場に招待された米CNNや日本のTBS、韓国のMBCなどは、その光景を動画で報じ、北朝鮮が平和路線に転換したかの印象を世界に拡散しました。
この原子炉はプルトニウムの抽出用でした。北朝鮮は核兵器の素材をプルトニウムからウラニウムに替えており、この原子炉は不要になったと見る専門家もいます。今回の「核実験場の廃棄」宣言も同じ手口――不要品の廃棄を宣伝に使う――です。
そもそも今回の「決定書」で北朝鮮は米国に核武装を認めろと迫ったのです。①で「核兵器を保有した」と宣言したうえ、③④で核不拡散条約の加盟国と同様に核実験や核の拡散はしないと表明。要は、核保有国の仲間に入れてくれ、と言ったのです。
—北朝鮮が譲歩したのかと勘違いしていました。
鈴置:そう思ってしまった人が多い。例えば「NHK NEWS WEB」に載った4月21日の昼のニュースの見出しは「北朝鮮 核実験とICBM発射実験中止 核実験場も廃棄と発表」(4月21日12時01分)。
この記事も前文でちゃんと「ただ、核保有の立場に変わりはなく、核やICBMの実験を再開する余地も残しています」と指摘しています。が、見出しだけ見ると北朝鮮が改心してまっとうな国になったかと思ってしまいます。
朝鮮半島の春が大股で近づく
—北朝鮮は核保有国の仲間に入れろと要求しながら「いい子になった」と宣伝する……。
鈴置:もう、それしか手がないのです。金正恩氏が生き残るには4月27日の南北首脳会談を利用して米国に体制の存続を認めさせるしかない。
それには韓国の世論を軟化させる必要があります。文在寅(ムン・ジェイン)政権は北朝鮮に好意的――はっきり言えば言いなりです(「米朝首脳会談は本当に開かれるのか」参照)。
しかし、保守派は北朝鮮のペテンを見抜いています。そこで韓国の世論を手なずけるために「核・ミサイル実験の中止」や「核実験場の廃棄」を言い出したのでしょう。
—そんなペテンに引っ掛かるのでしょうか、韓国人は。
鈴置:保守政党や保守系メディアは「偽装平和攻勢だ」と批判しました。一方、青瓦台(韓国大統領府)は北朝鮮の表明を直ちに歓迎しました。
これを受け、聯合ニュースは「北朝鮮の自発的な核実験場廃棄に韓・米が歓迎…『朝鮮半島の春』が大股で近づく」(4月21日、韓国語版)と極めて前向きの見出しで報じました。聯合ニュースは文在寅政権寄りの報道ぶりで有名です。
左派系紙ハンギョレも社説「朝鮮半島の運命がかかる歴史的な首脳会談への期待」(4月22日、韓国語版)で、北朝鮮の表明を手放しで――何の疑いもなく、称賛しました。
事実がどうであれ、半島の春――平和共存時代の到来を信じたい韓国人も多いのです。首脳会談で南北が「朝鮮戦争の終結」を宣言すれば「北朝鮮が核を捨て経済重視に転換すると言いだしたのだから、経済制裁を緩和すべきだ」との声が高まるでしょう。
ハンギョレの社説は先回りして「北朝鮮の体制を保証すれば、中国やベトナムのように経済開放への道を開いてやれる」「北朝鮮が核から経済へと路線を転換したことにより、経済建設への世界の支援と協力を受ける名分ができた」と書きました。北朝鮮は大笑いしていることでしょう。
「対話のワナ」にはまった金正恩
—北朝鮮は米国を交渉相手と見なし、韓国は無視していました。
鈴置:金正恩委員長はトランプ(Donald Trump)大統領の仕掛けた「対話のワナ」にはまった。これから脱するには、韓国を踏み台にするしかないのです。
北朝鮮は「米朝首脳会談に応じる」と韓国を通じ、間接的な形ながら表明してしまった(「『時間稼ぎ』の金正恩に『助け舟』出した文在寅」参照)。
米朝首脳会談の場でトランプ大統領が「直ちに核を廃棄するのかしないのか」と迫るのは間違いありません。
金正恩委員長が「イエス」と答えれば、トランプ大統領は米国や国連の査察機関をすぐさま送りこんで、本当に核施設が廃棄されたのか確かめると言い出すでしょう。リビアを非核化したやり方です(「米朝首脳会談は本当に開かれるのか」参照)。
「NO」と答えれば、トランプ大統領は世界に経済制裁を強化するよう呼びかけるでしょうし、空爆など実力行使に出る可能性もある。ある専門家の言葉を借りれば、米朝首脳会談は無条件降伏――「ポツダム宣言」を言い渡す場になるのです。
だから北朝鮮の「核実験などの中止」宣言というペテンに対しても、トランプ大統領は「歓迎する」とツイートしたのです。
北朝鮮はいまだ、正式には米朝首脳会談に応じるとは表明していません。ペテンだろうと偽装平和だろうと「ポツダム宣言」通告の場である首脳会談の開催に北朝鮮が前向きの姿勢を示せば、米国が大歓迎するのは当たり前なのです。
会談を拒否すれば……
—「究極の2択」を避けるため、北朝鮮は米国との首脳会談に応じないのではありませんか。
鈴置:その際は米国からの圧迫が続きます。トランプ大統領は安倍晋三首相との4月17日の会談後に、以下のように語りました。ホワイトハウスのサイトから引用します。
・ It’s possible things won’t go well and we won’t have the meetings, and we’ll just continue to go along this very strong path that we’ve taken. But we will see what happens.
「米朝会談はうまくいかないかもしれないし、開かれないかもしれない。そんな時はこれまで採ってきた強力な方向を続けるだけだ」と言ったのです。
文在寅政権は、米国から圧迫を受ける金正恩政権を助けるつもりで、結果的にワナにはめてしまったのです。一方、米国からすれば、裏切り者の文在寅政権を使って金正恩氏を対話の場に引き出すことに成功したのです。
韓国とは別に、米国も独自ルートで北朝鮮に首脳会談を呼びかけていた。ただ、韓国に米朝首脳会談を仲介する形をとらせれば、北朝鮮は応じる可能性が増します。韓国を味方に付けて米国との交渉に臨めると北が考えるからです。
タッグを組んだ米中
—米国VS南北朝鮮の構図ですね。
鈴置:より正確に言えば、米中VS南北の構図です。米中はタッグを組んでいるのです。
「米中が北朝鮮包囲網を作ったな」と関係者が実感したのが2017年12月12日のティラーソン(Rex Tillerson)国務長官(当時)のアトランティック・カウンシルでの演説でした。
司会者から「『圧力をかけ過ぎると北朝鮮が崩壊し、難民が押しかけて来る』と中国は懸念していないか」と聞かれたティラーソン長官は「その問題に関しては、米中の外相と国防相ら高官協議の場で緊密に連絡を採っている」と答えました。
・And one of the real values of these new high-level dialogues and the diplomatic and strategic dialogue that Secretary Mattis and I chair with our counterparts, and we actually have included Joint Chief of Staff Chairman Dunford, General Dunford, and his counterparts from China as well.
さらに「中国は難民問題への準備を進めており、上手に処理するだろう」と語った後、驚くべき発言が飛び出したのです。以下です。
・ We have had conversations that if something happened and we had to go across a line, we have given the Chinese assurances we would go back and retreat back to the south of the 38th parallel when whatever the conditions that caused that to happen. That is our commitment we made to them.
「何かが起きた時、我々(米軍)は南北の軍事境界線を越えざるを得ない。これに関しては中国と話し合い済みであり、我々は状況により38度線の南に引き上げると中国に保証している」と語ったのです。
「金正恩後」を堂々と話し合う
—米中は金正恩体制崩壊後の軍事行動について密約を交わしているのですね。
鈴置:その通りです。当然、翌日の中国外交部の会見で「北朝鮮崩壊後に関する米中密約」に関し質問が出ました。
何と、中国の報道官はティラーソン発言を否定しませんでした。肯定もしませんでしたが、否定しなかったことで暗に肯定したと受け止められたのです。
「Foreign Ministry Spokesperson Lu Kang’s Regular Press Conference on December 13, 2017」(12月13日、英語)で報道官は以下のように答えました。
・ I have no idea about what was referred to by the US side, but I would like to reiterate that China’s position on the Korean Peninsula nuclear issue remains unequivocal.
「米国側が言及したことに何の意見もない」と言い放ったのです。これを読んだ北朝鮮はすくみあがったことでしょう。
米中が「金正恩後」を話し合うのは予想されたことです。米国のランド研究所(Rand Corporation)は米中による北朝鮮の分割占領を研究し、地図まで公表しています(「米中ロがうごめく『金正恩後の北朝鮮』分割案」参照)。

ランド研究所の「北朝鮮2分割占領案」
しかし、米国の国務長官が堂々と「米中密約」を語り、中国の外交部がそれを事実上、肯定するようになったのです。北朝鮮が米国との首脳会談を受け入れたのも、米中包囲網の締め付けを意識したためと思います。
トランプこそが対話派
—ティラーソン演説の「米中密約」は話題になりませんでした。
鈴置:この演説の全く異なる部分が注目されてしまったからです。米国メディアは、トランプ大統領とティラーソン国務長官の対立の証拠として報じました(「米国務長官演説は『ハル・ノート』だ」参照)。
北朝鮮への強硬策を検討するトランプ大統領に抗し、ティラーソン国務長官が対話を主張している――と、ピンボケの分析をNYT(ニューヨーク・タイムズ)など米国メディアが一斉に開陳したのです。
その結果、金正恩後に関する米中談合は見過ごされてしまいました。日本の外務省は勘違いして「米国が対話路線に転じたのか」と右往左往しました。
「転じる」も何も、初めからトランプ政権は対話路線なのです。だからトランプ大統領は韓国から米朝首脳会談を持ちかけられた瞬間、それに乗ったのです。
4月18日に大統領自らが、ポンペオ(Mike Pompeo)CIA長官の極秘訪朝と金正恩委員長との会談をツイッターで公表したのも対話を熱望する証拠です。
米国が首脳会談に熱心であるとの姿勢を世界に示せば、北朝鮮は断りにくくなります。トランプ大統領こそが対話派なのです。
ただし、その対話の目的は譲歩を念頭に置いた話し合いではなく、ハル・ノートあるいはポツダム宣言を突きつけることにあるのですが。
核実験場を確保する人民解放軍
—2018年初めに中国が朝鮮半島有事を想定した大規模な軍事演習を実施しました。
鈴置:日経の中沢克二編集委員が「米朝戦争への備え、中国軍が異例の全軍訓練」(1月9日)で報じ、関係者の間で大きな話題になりました。
1月3日、習近平主席の指揮のもと人民解放軍は全軍が臨戦態勢に入る極めて大規模な訓練を実施しました。中沢克二編集委員は異例の演習の目的を以下のように解説しました。
・米軍が中国の反対を押し切って北朝鮮領内に踏み込むなら、中国は権益確保へ軍を動かす覚悟が要る。
・万一、戦いが始まるなら中国軍は68年前の米軍と同様に、朝鮮半島の西海岸に上陸する手がある。平壌は目の前だ。米軍と直接、戦わないにしろ、平壌付近を押さえれば優位に立てる。
・一方、陸から北朝鮮に踏み込む中国軍には、別の任務がある。中朝国境から北朝鮮に百キロほど入れば、豊渓里の核実験場を含む核関連施設を押さえ込める。
—また、「豊渓里」が出てきました。
鈴置:トランプ大統領が軍事行動を決意した場合、米海空軍は北朝鮮の核施設を空爆します。ただ、核弾頭の確保と核技術者の拘束は空からはできません。
陸上部隊を派遣するにせよ、大兵力は送れない。そこで中国人民解放軍との協同が不可欠となるのです。その際には、米中両軍の衝突を避けるため、作戦区域の調整が必要です。
ティラーソン演説も「もっとも重要なことは核兵器の確保だ」「我々は中国とそれをどう実現するか話し合ってきた」と明かしています。
・the most important thing to us would be securing those nuclear weapons they’ve already developed and ensuring that they – that nothing falls into the hands of people we would not want to have it. We’ve had conversations with the Chinese about how might that be done.
在韓米軍の撤収が射程に
—米中両軍が朝鮮半島に同時に侵攻するのですね。
鈴置:まだ決まったわけではありません。なお、近未来小説『朝鮮半島201Z年』では中国軍だけが侵攻します。中国は単独で汗をかく代わりに、半島の支配権を米国から認められるのです。
軍事行動には至らないにせよ、朝鮮半島で構造変化が起きる可能性が極めて高い。米国が北朝鮮への軍事攻撃を覚悟したからです。すると中国も対応措置をとらざるを得ない。
もともと中国も北朝鮮を見限り始めていた。米国も中国や北朝鮮側になびく韓国との同盟が続くのか、疑問に思っていた。米中は核問題を解決するのを機に、安全保障の枠組みも変更する方向に動いているのです。
4月17日に安倍首相と会談した後のトランプ大統領の発言が興味深い。「南北首脳会談で朝鮮戦争を(正式に)終結させることができるかもしれない。それを祝福する」と語ったのです。
・South Korea is meeting, and has plans to meet, with North Korea to see if they can end the war. And they have my blessing on that.
韓国では、文在寅大統領と金正恩委員長が「朝鮮戦争は終結した」と宣言すると予想する人が増えている。そして保守派はこれを警戒しています。
「戦争終結」を南北が宣言すれば、在韓国連軍は存在理由を失う。在韓米軍が国連軍としての資格を失えば、有事の際の在日米軍基地によるバックアップを期待しにくくなります。
すると米軍が韓国に駐留するのは難しくなって、米韓同盟自体が希薄化します。つまり、終戦宣言は米韓同盟を弱体化する。だから韓国の保守は警戒するのです。
ところがトランプ大統領はそれに対し「いいね!」と言い出したのです。もう韓国との同盟にこだわってはいないとのサインです。もちろん、習近平主席に向けての意思表示です。
「北朝鮮の核問題が解決したら、中国が望んでいた在韓米軍の撤収や米韓同盟の破棄の方向に動くから、中国も北朝鮮に圧力をかけ続けてね」ということでしょう。
半島は中国の勢力圏に
—トランプ大統領は「韓国は中国の一部だった」と語っていました。
鈴置:「習近平主席から中韓関係について聞いた」として「韓国は事実上、中国の一部だった」と、WSJ(ウォールストリート・ジャーナル)との会見で述べたのです(「『韓国は中国の一部だった』と言うトランプ」参照)。
・He then went into the history of China and Korea. Not North Korea, Korea. And you know, you’re talking about thousands of years …and many wars. And Korea actually used to be a part of China.
「WSJ Trump Interview Excerpts: China, North Korea, Ex-Im Bank, Obamacare, Bannon, More」(2017年4月12日)です。
はっきり言えば「韓国は中国の属国であった」ということです。習近平主席は歴史的な経緯から韓国は中国の勢力圏であると主張し、トランプ大統領も習近平主席の主張を公に語ることでそれを受け入れたのです。
米中の「協同」に対してはもちろん、南北朝鮮も手を組んで動きます。1972年の「南北共同声明」もそうでした。現在、半島で起きている様々の出来事は「米中VS南北」として読み解くと、分かりやすいのです。
(次回に続く)
ダイヤモンドオンライン記事

写真:首相官邸HPより
朝鮮半島の将来をめぐるトップ外交が、中朝に続き先週の日米会談、今週の南北首脳会談を経て米朝首脳会談で山場を迎える。なぜ今、トップ外交が急展開したのか。米朝会談で何が決められるのか――。朝鮮半島問題の専門家で日韓歴史共同研究 委員会委員も務めた小此木政夫・慶応大名誉教授は「北の金正恩労働党委員長は本気、南北が“共同提案”する『非核化』にトランプ大統領も応じるだろう」と歴史的転換を予想する。(聞き手・ダイヤモンド・オンライン特任編集委員 西井泰之)
「先南後米」政策に転換した北朝鮮 もう後戻りはできない

小此木政夫・慶応大名誉教授
――北朝鮮の平昌五輪参加を機に朝鮮半島をめぐる動きが急展開です。何が起きているのでしょうか。
一連のトップ外交は、北朝鮮が「先南後米」と呼ばれる外交政策に転換したことが引き金になりました。
北はこれまで、朝鮮半島の安定や核問題で自分たちが相手にするのは米国だということでやってきたわけですが、まず先に南(韓国)との関係を緊密にして、米朝対話の環境を整える政策に転換したのです。
だから正恩氏は、平昌五輪に南北統一チームで参加したり、妹の与正氏を訪韓させたりと、南との対話ムードの醸成、もっと言えば南を抱き込むことを懸命にやりました。
「先南後米」政策はとにかく南を味方にしなければ、成立しないからです。日本では「微笑外交」と受け止められましたが、実際は南へのしがみつき政策といったほうがいいでしょう。それが米朝首脳会談という新しい局面を作りつつあるのです。
北がなぜこのタイミングで動いたかは、二つの文脈があります。
一つは、昨年秋以降、国連で厳しい経済制裁が決議されたことがあるでしょう。400万バレルの原油を例外として、北朝鮮のほとんどの輸出入、外貨を稼ぐ労働者の派遣を絶とうというのですから、事実上の「経済封鎖」です。
ただ制裁が現在、大きな効果を上げているというよりも、効果はこれから出てくる。それが今後、2年も3年も続けば、お手上げだという読みがあったと思います。
それとは別の大きな文脈として、父親の正日氏の時から、米国を念頭に約20年かけてやってきた核・ミサイル開発が最後の段階に近づいたことがありました。
北の指導者は軍事力を抑止力だけではなく、外交力だと考えています。
実際に軍事挑発が行われるのは2年前からですが、首脳会談などの大きなイベントがあるたびに、ミサイルや核実験によって、技術革新と軍事挑発を結合する形で瀬戸際政策を展開してきました。瀬戸際政策というのは外交政策です。
それが昨年9月の6回目の核実験や11月にICBM(大陸間弾道ミサイル)の火星15号の実験をした後、「国家核戦力の完成」を宣言 し、突然、今年になって手のひらを返したわけです。
これは明らかに計画的なものです。
米本土に到達する核ミサイルが完成し、それを外交手段として米国と交渉するという判断があったと思います。 事態が急展開した背景には、制裁によって強要された面があるにしても、もともと自分たちが計画的にやろうと考えていたという側面がありました。
その両方が合わさったために情勢が急展開し、北朝鮮はもう後戻りはできない。このまま前へ進むしかないのです。これは重要なポイントです。
南北関係は民族主義で動く 「統一ナショナリズム」が推進力に
――対北対話路線を掲げる韓国の文在寅政権が触媒役になったのでしょうか。
左派の文政権が誕生して、北が「先南後米」をやりやすくなったことは確かですが、それは計画的なものではなく、幸運だったということです。
朴・前大統領が弾劾されず保守政権が続いていたら、北への対決姿勢をとっていたでしょうから、今のような展開になったかは疑問です。
もともと韓国では左派は民族主義ですし、南北間の対話や交流を重視するのが基本姿勢です。
しかも、文政権は、雀順実事件や財閥との癒着など、朴政権の不正に反発した人々の「ろうそくデモ」をきっかけに誕生しました。そのこともあって文政権は自分たちは、半分、“革命政権”だと思っています。民主化勢力であり統一勢力だとも。逆に保守勢力は軍事勢力であり、北との関係では分断勢力になります。
南北関係もこの違いをわかっていないと、理解できないところがあります。南北関係は民族主義で動いているのです。
日本には、北が文政権を手玉にとって米国との折衝に利用しているとの見方もありますが、実際には半々でしょう。南が主導権をとっているとまでは言えないにしても、北は南の協力なしには、米朝首脳会談は成立しないのです。
――南北の人たちの同胞意識、民族意識はそれほど強いのですか。
第2次大戦後、独立した時も分断されていて、統一した近代国家の経験がない。分断は、冷戦による米ソ両大国の綱引きの結果であり、外から与えられたものだと考えます。
南北が近代国家として統一されてこそ独立が達成されるという「統一ナショナリズム」が根底にあります。特に年配の人たちには、統一しないと、本当の独立ではないという意識が強いのです。同じ分断の歴史があっても、近代国家としての経験があるドイツと違うところです。
ただ今回の場合、南北を急接近させたのは「戦争の恐怖」です。トランプ大統領が「軍事的選択を排除しない」と言い、安倍首相がその政策を100%支持すれば、南北は接近するしかありません。
南北会談はトランプ大統領を喜ばすための「作戦会議」
――27日の南北首脳会談では何が話し合われるのでしょうか。
一連の首脳会談は、5月から6月上旬に開催されるとされる米朝会談を軸にして、そこからさかのぼる形で行われていることを理解する必要があります。
3月に電撃的に中朝首脳会談が行われたのも、南北だけならともかく米朝会談まで実現しそうになったので、習近平国家主席が割り込んできたというのが真相でしょう。朝鮮半島の非核化から将来のことまで、中国が関与しないまま決まりそうなことに危機感を抱きました。
金正恩委員長としても、米朝会談を前に「後ろ盾」が欲しかったのです。

結論から言えば、南北首脳会談は成功するでしょう。というのは 、南北会談は米朝会談を成功させるための会談だからです。
つまり、米国が求める「非核化」という“商品”をどう 売り込むかを話し合う南北の作戦会議なのです。
トランプ大統領を喜ばせないといけない、そのためには何が肝心かということを話し合うのです。
米朝首脳会談は、時間をかけて合意を積み上げていく通常の外交とは違います。相手が何を望んでいるか、その代わりこちらは何を得るかと考える。トップ同士の「取引(ディール)」なのです。
そもそも米朝首脳会談は通常の外交ルートで合意されたわけではありません。
韓国側特使がピョンヤンを訪問し、正恩氏のメッセージをトランプ大統領に伝えて、大統領の「OK」を引き出しました。しかしその過程で作動したのは、米国務省・韓国外務省の外交チャンネルでも、双方の大統領安保担当補佐官・室長の安保チャンネルでもありませんでした。
米国側で動いたのは、今度、国務長官に指名されたポンペオ長官のCIA(中央情報局)であり、韓国側は、徐薫院長の国家情報院でした。情報機関のチャンネルで、で「話が進められました。
韓国側が説明した時、ティラーソン米国務長官はアフリカ訪問中であり、マクマスター安保担当特別補佐官は首脳会談に反対したと伝えられています。その後、2人とも更迭されました。
「非核化で包括的合意」を提案 ICBM廃棄の代償に関係正常化求める
――南北首脳会談でまず「非核化」が合意され、米朝会談で提案されるということですか。
トランプ大統領とポンペオ長官が優先的に求めているのは、まず「米国が安全になる」こと、つまりICBMの破棄です。非核化については「包括的に合意」し、段階的に実施するしかありません。
北朝鮮としては、ICBM廃棄と非核化の包括合意の代償として、米国との関係正常化を求めるでしょう。それが南北が考えるシナリオだと思います。
これまで北が何のために軍事挑発や瀬戸際外交をやってきたかといえば、朝鮮戦争で戦争状態にある米国との関係を正常化させ、北の「体制の安全」を確保するためでした。関係が正常化されれば北朝鮮は安全なのかと、不思議に思うかもしれません。しかしそうなれば、金正恩委員長は北朝鮮を「親米国家」に変身させるでしょう。中国はそれが心配なのです。
他方、米国が一番、欲しがっているのは、ICBMの火星14号、15号の廃棄だからです。
ポンペオ長官は1月のテレビのインタビューで、「北が米国 本土に到達する核・ミサイルを完成させるまでにあと数ヵ月しかない」と、それが最大の脅威だと言っています。
それを取り除くのが、トランプ大統領に対する最大のプレゼントだと、金正恩氏は考えるのではないでしょうか。
日本国内には、北がICBMを放棄するはずはないという固定観念がありますが、そうではありません。今、それを最も高値で売ろうとしているということじゃないでしょうか。
米朝関係が正常化されるのなら、北朝鮮にとって米国はもう「敵国」ではなくなります。在韓米軍についても、いたければいてもいいということでしょう。THAAD(高高度ミサイル防衛システム)の在韓米軍への配備も同じです。そのほうが、中国に対してにらみが利くと考えるかもしれません。
米朝会談は成功の可能性高い 二人の“ディーラー ”が「取引」に賭けた
――北の思惑がそうだとして、米国は南北の提案をのむのでしょうか。
トランプ大統領は秋の中間選挙を考えています。
ICBMの廃棄と包括的な非核化が合意されれば、トランプ大統領は首脳間の「取引」が成功したと、国民に向かって言えるでしょう。華々しい外交の成果ということになります。
米国第一主義で、ホワイトハウスによるトランプ型取引外交が成功したとも強調できます。
だから、米朝会談は成功する可能性のほうが高いのです。
IRBM(中距離弾道ミサイル)などのほかのミサイルや、核兵器や核施設の申告、検証、解体などの手順や方法などは、包括合意の後、通常の外交ルートに戻して話し合うということになるのでしょう。
中国の役割も大事なので、6者協議のような枠組みが復活すると思います。
――トランプ政権は更迭した国務長官や安全保障担当補佐官の後任に、ポンペオ氏やボルトン元国連大使といった強硬派が就任することになります。北朝鮮との交渉で柔軟性がなくなる恐れはありませんか。
確かに強硬派の色彩が強くなりましたが、強硬派と穏健派という区別ではなく、大統領に異を唱える人か、そうでないか、の基準の方が重要ですし、それで考えるほうが、政権の動向が正確に見えると思います。
もっと言えば大統領と気が合うか、肌合いが合うかということが重要になり、大統領に異を唱えない人が増えたということです。大統領のフリーハンドが強まったわけで、むしろ個人外交がやりやすい体制になったのではないでしょうか。
トランプ氏と金正恩氏という、従来の指導者とは個性や発想の違う、出方が読めない二人が会うわけですから、何が起きるかはわからない面もあります。失敗のリスクも小さくありません。
私は北朝鮮の立場はそれほど弱くないと考えています。まだ核ミサイルは廃棄されていなし、通常兵器による抑止も強大です。
トランプ大統領が、北朝鮮は圧力に屈したと考えて、武装解除のようなことを要求すれば、金正恩委員長は「北朝鮮に帰って臨戦態勢を敷く」と反発するかもしれません。
「取引」に失敗すれば、南北の「共同提案」を拒絶するということになるのですから、米国は軍事介入のほかに選択肢を失います。
それは米国には大きな犠牲を伴う選択です。軍事的な選択ということになれば、米韓同盟も破綻しかねません。韓国軍の協力なしに、米国は北朝鮮と戦えるのでしょうか。
今回の首脳会談は、個性の強い二人がやると決断しないと成立しませんでした。個人外交を得意とする二人、いわば「ディーラー」同士がこれはいけると思って成立する会談です。
だから成功するでしょうと言うしかないのです。
1回の会談で合意まで行くずに、延長戦はあるかもしれませんが、失敗を宣言するということは大変なことになりますから、その可能性は少ないと思います。
日本は安倍首相がピョンヤン に飛ぶしかない
――事態が急展開する中で日本は出遅れました。米朝が頭越しに関係正常化を進める可能性も出てきて、安倍首相も急きょ、訪米しトランプ大統領と会談しました 。
首脳同士が会談して、非核化問題でディールをしながら事態を動かすという予想を超えた形になり、サミットシリーズが始まってしまいました。
きっかけを作ったのは、金正恩委員長とトランプ大統領ですが、他の首脳も米朝会談が成功しそうだというので賭けに参加し始めたわけです。プーチン大統領も、いずれ加わってくるでしょう。
トランプ大統領が首脳同士でしかできないディール外交を始めたので、各国とも、外務省がその後を追うような展開になっています。日本も朝鮮半島問題で何かを目指そうとすれば、安倍首相が米韓と話をするだけでなく、ピョンヤン に飛んで金正恩氏と会談するほかないのです。
――米朝合意が現実になった場合、日本への影響をどう考えますか。
日本が直面する問題は二つあります。一つは安全保障の面で、北のICBMは廃棄されても、射程は短いけれど日本を射程範囲としてカバーする「ノドン」や「北極星2」スカッドERなどのミサイルをどうするかという問題があります。
核兵器だけでなく、これらのミサイルの廃棄もトランプ大統領に代わって交渉してもらえばいいという簡単な話にはなりません。日本が北と交渉するしかありません。
もう一つは、日朝首脳会談をやるとなれば、拉致問題の最終的な解決を図らなければなりません。拉致被害者家族会が声を上げているように、これが最後のチャンスでしょう。
この二つの問題の解決が、米朝会談の後に日本には課題になってきます。
戦後外交の「総決算」になる 北も生き残るため日本に期待
――問題解決の展望はあるのでしょうか。
一方で北朝鮮は、二つの問題を解決する代償として、日本に国交正常化を要求してくるでしょう。
日本が植民地支配の過去をきちんと清算し、日朝国交正常化を実現し、核・ミサイルや拉致問題と一括解決することが交渉内容になります。
今まで日本は、国交正常化は拉致問題や核・ミサイル問題を解決してからだと主張してきましたが、北朝鮮側は、国際情勢が変化し始めたのだから、日本が首脳会談を求めるなら、米朝首脳会談と同じく、国交正常化の話をしようと言ってくるでしょう。
安倍首相や外務省には大変、難しい交渉になりますが、南北、米朝、中朝など、朝鮮半島の関係国が動き始めていますから、日本はやらざるを得ない状況です。そうしなければ、新しい北東アジアの形成から除外され、「妨害者」になってしまいます。
ただ事態がここまで来たら、焦らないで米朝会談の結果を見極めてから、戦後の朝鮮半島問題のいわば総決算をするつもりで、腹をくくって取り組むことです。
北朝鮮との関係正常化は、戦後外交の残された課題です。
ミサイルや拉致問題のほかにも、北に残留している日本人や北に渡った日本人妻の問題や、過去の清算に伴う経済協力、いわば「賠償」の問題など、二国間のあらゆる問題を解決しなければいけないのです。
1960年代の日韓国交正常化に似たような交渉を立ち上げるのだから大変です。しかも傍らでは、非核化プロセスが進むわけで、それも確実にしなければなりませんし、これはこれで容易ではないプロセスです。
――北朝鮮は日朝関係改善でも本気なのでしょうか。
北朝鮮にとっても、米朝会談の後、日本と交渉することが不可欠です。金正恩氏は南にだけでなく、米中両国に非核化を約束しました。いまだに約束だけですが、それでも後戻りできません。前に進んで、生き残りのための条件を整えようとしているのです。
今後、何十年間も、 指導者としてやっていくための条件づくりは、核・ミサイル開発が最終段階にある「今」しかできません。
金正恩時代になってから、恐怖政治の面が強調されていますが、明らかに脱イデオロギーが進展し、軍重視の姿勢が後退しています。党機構が前に出て、制度・手続きを重視する傾向も確認できます。金正恩氏は北朝鮮をまず「普通の社会主義国」にしようとしているように見えます。
米朝関係が正常化され、南北が「共存」する枠組みができても、経済復興のためには、日本からの経済協力でインフラなどを整えなければなりません。それがないと、生き残り計画が完結しません。
だから日本は慌てる必要はないのですが、北朝鮮との関係正常化は北東アジア全体の平和と安定にかかわってきます。逃げられないし、ある種の覚悟が必要です。
関係国の動きの中で追い込まれてやらざるを得ないということではなく、自ら北東アジアの全体像を構想して決断していかないと、足をすくわれることになります。
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『日米首脳会談、「満額回答」の死角 ポンペオ訪朝、知らなければ新たなニクソンショック』(4/23日経ビジネスオンライン 森永輔)について
4/22レコードチャイナ<EU27カ国の大使、中国主導の経済圏構想「一帯一路」に連名で反対―米華字メディア>
http://www.recordchina.co.jp/b594083-s0-c20.html
4/22小川 榮太郎ツイッター<【安倍政治以外の何があり得るのか?】安倍三選黄信号などとの活字をよく見るようになった。大いに結構。誰が、ではなく、安倍政治でないどんな政治を描いているのか語ってくれ。全くそれが見えないまま黄信号と言われても冗談も休み休み言えと言う他ない。
今般の画期的な日米会談の成果、北朝鮮問題の劇的な進展。この日本最大の懸案の筋道は安倍外交の継続、安倍政治による国力回復路線の継続以外ない。また皇室の御代替わりも安倍氏以外に託せる尊皇派はない。この一番の大局観から外れた見解は全て邪道である。
今問われているのは江藤淳の言う「戦後」という「ごっこの世界」での「政局」ではない。
内政の人口激減と、マスコミの全体主義誘発の危険、外交の劇的なレジームチェンジに対応するという、日本史上でも最も難しい部類に属する舵取りをどうするかという「大政治」がテーマだ。
安倍氏以外にこの「大政治」を当面託せないのは私には明らかと思われる。
こう書くとまた安倍信者だ何だと雑音が出てくるが、それなら一生懸命安倍下しをしたらよかろう。ただし誰も責任が取れないような結果が生じる可能性が大だ。その覚悟があれば積極的に安倍おろしに出なさい。
覚悟なき者は黙っているべき時節だ。日本の戦後が経験したことのない「ごっこ」の外側に、既に日本が出てしまっている事を安倍氏以外に自覚している政治家は存在しない。皆「政局」内の人ばかりだ。今の反安倍騒動は危険が大きすぎる。どれ程後戻りできない危険であったかは下した後に国民が身を以て経験するであろう。>(以上)
日米の緊密な連携を崩したい中国が日本のメデイアを使い、安倍降ろしを仕掛けているのでしょう。青山繁晴氏によれば「放送法改正」を明言した首相は安倍氏が初めてという事ですからメデイアが憎む気持ちも分かりますが。メデイア・野党・官僚と三正面での戦いを余儀なくされているのは戦術的には良くないように見えます。一個一個個別撃破するのが良いのでしょうが、安倍首相には残された時間は少ないと言う思いがあるのかも知れません。問題はTV・新聞の洗脳にドップリ浸かった情弱老人です。朝日新聞を始めとした左翼メデイアは中共から支援やら指示を受けていると小生は見ています。共産主義支持者やシンパが社内に多いというか殆どそうでしょう。今、平川祐弘の『戦後の精神史 渡邊一夫、竹山道雄、E・H・ノーマン』を読んでいますが、東大仏文教師で大江健三郎の先生でもあった渡邊一夫は共産党党員ではなかったですが、シンパだったようです。60年安保のデモにも参加したようで精神の浅薄さが窺えます。辰野隆とは全然違うと。渡邊と大江は似た者同士でしょう。竹山道雄は浮ついたところもなく世の中を良く見て、イデオロギーに当て嵌める「上からの演繹」で歴史を見ることに反対しました。大人の風格があります。ノーマンは羽仁五郎の弟子で都留重人と親交があり、戦後都留の義父の兄の木戸幸一を助け、近衛を自殺に追い込みました。マルキストです。マッカシー旋風で追い込まれ、カイロで自殺しますが、左翼は自己中心の人が多く、我が身で人権弾圧の苛酷さを体験するまで気が付かないのでしょう。マッカーシズムは正しかったと思っています。世界が今の中国のような共産主義に染まったことを想像すればぞっとします。
https://snjpn.net/archives/48484
EUの盟主であるドイツの経済は中国で持っているようなもので、その国がEU27ケ国を纏めて「一帯一路」に反対させたのは驚きです。ドイツ銀行も米国に罰金を払わされたりしてきましたので、米国から脅されて発表した可能性はありますが。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFK23H19_T21C16A2000000/
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-04-21/OOQH1K6K50XS01
http://dwellerinkashiwa.net/?p=4836
前嶋上智大教授の今回の日米会談の評価は、日本としては70点の及第点を付けています。まあ6月上旬までに行われるトランプ・金会談がどう展開するか見通せないし、貿易問題での展開もありますので、留保を付けているという事でしょう。北が発表しましたのはあくまでも核やICBMのテスト中止であって、核やICBMの廃棄とは言っていません。北を核放棄まで追い込まなければ、日本も戦争を覚悟すべきです。その時に日本が平和でいられたのは憲法9条があったからではないという事に気が付く幼児脳の人が多いのでは。日比谷公園焼き打ち事件、ゾルゲ事件、慰安婦問題を裏で糸を引いていたのは朝日新聞です。こんな左翼新聞を有難がって読んでいる人の気が知れません。アカが書き、ヤクザが売り、バカが読むの典型です。
記事

安倍首相は北朝鮮問題で、トランプ大統領から“満額回答”を導き出した(写真:AP/アフロ)
安倍首相とトランプ大統領が首脳会談に臨んだ。核、ミサイル、拉致。日本が問題視する全ての項目で日米は完全な合意に達した。米国現代政治を専門にする上智大学の前嶋和弘教授は「北朝鮮問題で日本は満額回答を得た」と評価する。ただし、こんな不安が募る……
(聞き手 森 永輔)
—安倍晋三首相とドナルド・トランプ大統領による首脳会談が4月17~18日に開かれました。この狙いと、その達成度をどう評価していますか。
前嶋:狙いは米朝首脳会談に向けた方針の擦り合わせ。達成度は、日本にとって満額回答でした。「気持ち悪いほどの出来」と言えるでしょう。しかし、だからこそ「大丈夫?」との懸念を覚えます。

前嶋和弘(まえしま・かずひろ)
上智大学総合グローバル学部教授。専門は米国の現代政治。中でも選挙、議会、メディアを主な研究対象にし、国内政治と外交の政策形成上の影響を検証している(写真:加藤 康)
—拉致問題に関して、トランプ大統領から「被害者の帰国に最大限の努力を約束する」との発言を引き出しました。非核化についても「最大限の圧力を維持する」ことで合意しました。
前嶋:そうですね。核の放棄、弾道ミサイルの放棄、そして拉致問題の解決。安倍政権が望んでいるすべての項目を含む合意を得ることができました。弾道ミサイルは大陸間弾頭弾(ICBM)だけでなく、日本を射程に含む短中距離のミサイルも含んでいます。
—で、あるにもかかわらず懸念されるのはどんな点ですか。
前嶋:日本側も米国側も自信に満ち過ぎているのです。「我々が北朝鮮に強い圧力を加え続けてきたので、北朝鮮が譲歩してきた」という自信です。北朝鮮は弱ったふりをして時間稼ぎをしているだけかもしれません。日米の強い結束が本当に北朝鮮の核放棄につながるのか、確信は持てません。北朝鮮船籍のタンカーが「瀬取り」をしていた疑いが報じられていますし。
—瀬取りは、洋上において他の船と物資をやりとりすることですね。
前嶋:はい。加えて、トランプ大統領に対する懸念もあります。日米首脳会談で合意した通りに、金正恩・朝鮮労働党委員長と交渉するかどうか分かりません。
—そして、日米の合意を金正恩委員長にぶつけても実現するかどうかは分からない。
前嶋:その通りです。
ただ、その一方で、トランプ大統領は意外と本気で北朝鮮と交渉するかもしれないな、とも思います。彼がテレビ人であり、類い希なポピュリストだからです。人々が見ていること、そして共感してくれることに大きな注意を払います。どうすれば、人々が喜ぶのかを見抜いている。
この点においては、これまでの米大統領の中でナンバーワンでしょう。ビル・クリントンさんもポピュリストでしたが、そのずっと上をいっています。
例えば拉致問題を解決すれば、日本だけでなく米国民の共感を得ることができます。13歳の時に拉致された少女を救い出したとなればヒーローになること間違いなし。特に米国人はヒューマン・インテレスト・ストーリーが大好きですから。当然、中間選挙にも良い影響を及ぼします。
新協議は“先延ばし”のファインプレー
—私は異なる印象を受けました。核・ミサイル問題は満額回答でも、合意内容が実現する保証はない。一方、貿易の面で不一致があることを北朝鮮に強く示すことになりました。茂木敏充経済財政・再生相とロバート・ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表による新協議は、多国間交渉ではなく日米による2カ国協議につながる様相が濃い。米朝首脳会談が迫るこの時期に、貿易問題をめぐって交渉する場をわざわざ設ける必要はなかったのではないでしょうか。
前嶋:貿易問題について、うまく痛み分けしたと私は評価しています。この首脳会談をまとめるために、貿易に関する難しい話は先送りした。そして、トランプ大統領の狙いでもあった安全保障と貿易問題のリンクをさせることなく、先送りさせることですませたのです。
米国側は貿易の話を持ち出し、2カ国協議が好ましいとした。鉄鋼とアルミニウムに関する関税について、日本を対象リストからはずさなかった。米国側はこれを今後の交渉材料にしようと考えているのですから当然です。
日本はこれらの主張を聞き、トランプ大統領の顔を立てつつも、具体的な話は今後の新協議に持ち越しに持ち込んだ。それゆえ、「米国が拉致問題を北朝鮮に提示する代わりに、日本は米国が抱える対日貿易赤字を○○年までに○%減らす」といった“ディール”をせずに済んだのです。数値目標など具体的な話に進むことなくすませました。つまり新協議は先延ばしのツールです。
新協議の枠組みは日本側が持ち出したものです。こちらから仕掛けることで、トランプ大統領に「日本は交渉する気がない」と思わせないようにしたわけです。
—麻生太郎財務相とマイク・ペンス副大統領による従来の協議よりも、一歩、実務に近いメンツにすることで、新協議の今後の展開に米国は期待することができますね。
前嶋:そうですね。トランプ大統領は支持層に「日本にこれから米国産牛肉を買わせるようにする」と訴えることがでます。日本側も「日本にとってもメリットがあります」と国民に説明できます。新協議の目的を「自由で公正で相互的な貿易取引」に向けてとしていますから。
もう一歩踏み込んで言えば、日本にとって今回いちばん重要だったのは、米国が「米本土に届くICBMの実験中止」だけで満足しないよう説得することでした。これも達成しています。
—日本が最も恐れているの「デカップリング」です。北朝鮮が核兵器を完成させても、米本土に届くICBMが完成しなければ米国には脅威にならない。しかし、短中距離ミサイルの射程内にある日本には核の脅威が残る。日米の利益に溝が生じると、今後の協力の足並みが乱れる可能性がある。北朝鮮がここを突いてくる可能性があります。
前嶋:はい、北朝鮮が付け入る隙を与えない環境を作ったことは非常に重要です。日本側はこの点について、トランプ大統領にしっかり伝えたと思います。
トランプ大統領自身がどれだけ理解しているか心許ない部分はありますが、ジェームズ・マティス国防長官は分かっているでしょう。軍人出身者だけでなく、新たに大統領補佐官(国家安全保障担当)に就任したマイケル・ボルトン氏も同様だと思います。
—日米首脳会談後の4月20日、金正恩委員長が、核とミサイルの実験を今後は行なわないと明言しました。この発言をどう評価しますか。
前嶋:来るべき米朝首脳会談への一つのステップだと思います。ただ注意しないといけないのは、戦争を回避する入り口に立ったのですが、非核化、核兵器の破棄には言及していないことです。

(写真:加藤 康)
新たな核実験をしないのは「核実験はすでに十分に終わった」という意味にも取れます。完成したとするなら核兵器はそれだけ捨てにくい。日米が要求している「完全で検証可能な不可逆な非核化」までの道筋はまだ遠いということになります。
安易な合意はせず、非核化できない場合には交渉の席を立つことを辞さないのがトランプ氏の安全保障チームの方向性とみえますので、米朝首脳会談後には緊張が高まるシナリオもあり得ます。
—安全保障と貿易のそれぞれについてお話しを伺いました。総合して採点すると、何点が付けられますか。
前嶋:70点というところでしょうか。合格です。
それでもシンゾウは特別
前嶋:ただし、これから中間選挙が近づくにつれて、特に貿易面で米国が無理難題を言ってくる可能性があります。これが残るため、30点分を減点します。また、今後の貿易関連の交渉次第ではこの点数はさらに低くなります。日米関係は今がピークなのかもしれません。
面白いことに、トランプ大統領は包括的なFTA(自由貿易協定)を日本に求めたことがありません。
—え、そうなのですか。
前嶋:はい。「2カ国協議」が好ましいとは言います。しかし「包括的」とは言わない。なので、支持者の動向を見ながら、個別に要求を出してくるのでしょう。
—米国は日本との関係を、首脳同士の蜜月を演出するモードから実利を求めるモードにチェンジしたとの見方があります。これをどう思いますか。
前嶋:あるかもしれません。ただ、それでも、安倍首相との関係は別格だと思います。他の首脳とゴルフすることなどありませんから。一緒に遊びたい関係というのは重要です。
日本側が乗り気でない中、今回もトランプ大統領がゴルフを強く望んだそうです。
ポンペオ訪朝を日本は知っていたのか
—蜜月に関連して伺います。今回の日米首脳会談の前にマイク・ポンペオCIA(米中央情報局)長官が訪朝して金正恩委員長と会談したことが明らかになりました。日本側はこの事実を押さえていたのでしょうか。
前嶋:そこは気になるところですよね。知っていたなら、日米は一体で動いていたことになります。北朝鮮問題を本当に動かしていたのは日本だったということになるのかもしれません。一方、知らなかったとしたら、新たなニクソンショック*です。
*:1971年7月15日に、ニクソン米大統領(当時)が突如として訪中を発表した。これが米中国交正常化の契機に。日本は蚊帳の外に置かれ、大きなショックを受けた。
この点の検証は、政治学者が将来、論文で取り組む材料になるでしょうね。
私は、ポンペオ氏の訪朝を日本側は知っていたと思います。安倍首相とトランプ大統領の電話会談は20回を超えています。なので、ぼやかした言い方をしたかもしれませんが、何かしらの話はしたことでしょう。
—ポンペオ氏のような諜報機関の人間が核に関する交渉をした、と聞くと、米国がリビアと交渉して核開発を放棄させた時のことを思い出します。こういう問題は国務省よりもCIAの方が向いているのでしょうか。
前嶋:米国と北朝鮮には国交がありません。なので、CIAの方が国務省より情報をもっており、交渉を有利に進められるという面があったのかもしれません。
—国務省では、幹部職の指名が進まず、人材の枯渇が指摘されています。
前嶋:そうですね。ただ、訪朝した時、ポンペオ氏は次期国務長官に就くことが決まっていました。ポンペオ氏が、同氏に近い人物を指名し、国務省の人事を固めるという情報もあります。なので、今後の米朝交渉は国務省が主導するという前提で、ポンペオ氏は訪朝したのかもしれません。
為替問題の再燃は覚悟を
—先ほど、茂木・ライトハイザー新協議の展望に懸念をもたれていました。こちらの協議はどんな展開が予想されるでしょう。
前嶋:麻生・ペンス協議(日米経済対話)も元々、貿易の話を先送りするために作った“誤魔化し”のツールでした。これに苛立ったトランプ大統領がウィリアム・F・ハガティ駐日大使に協議を進めるよう促していたようです。
茂木・ライトハイザー新協議本格化するのは米朝首脳会談の後でしょうね。
—新協議には人事の妙がうかがえます。TPPを所管する茂木氏を充てることで、日本は米国にTPPへの復帰をうながすことができる。
前嶋:そうですね。加えて、新協議の結果は「日米経済対話に報告する」ことになっています。すると、新協議は日米経済対話の下部組織にすぎないことになる。
—新協議で日本に不利な結果が出ても、日米経済対話でひっくり返す機会が生じるかもしれないわけですね。 交渉の議題に載ってくるのは、やはりクルマと農産物でしょうか。
前嶋:米国は成果が分かりやすいところから手を着けるでしょう。まずは牛肉か。為替のように事が大きくなる話は後回しにすると思います。
牛肉に課されている関税は現在38.5%。TPPでは、段階的に引き下げ最終的に9%にする予定です。米国はTPP並みを要求するでしょう。日本もTPP並みまではのめるのではないでしょうか。同時に、「TPPに入ればさらによいことがあるよ」と米国を説得する機会にすることができます。
防衛装備品の購入もあります。
ほかの案件として注目されるは対米直接投資でしょうか。日本は昨年、これを大きく増やしました。企業買収や事業拡大を目的に米国に直接投資した国別の金額で、トランプ政権が発足した17年にはカナダに次ぐ2位に浮上しました。2016年は7位でした。
米国はメキシコで操業している日本の自動車メーカーの工場を米国に移転するよう求めてくるかもしれません。雇用の増加が目に見え、分かりやすいからです。
—日本の自動車メーカーにとっては大問題ですね。
前嶋:はい。それから新幹線の建設も考えられます。これも目に見えて分かりやすいですから。
インフラ投資は米議会で法案が通らず滞っています。日本が新幹線の建設を提案し、それがてこになってインフラ投資の議論が米国内で進むようになればトランプ大統領にとって良い話になります。
—為替の交渉が困難なのは、アベノミクスの進展に影響するからですか。大規模な金融緩和によって円安に振れています。この根底が崩れことになってしまいます。
前嶋:おっしゃるとおりです。
—今回は為替に触れずにすみました。今後はどうでしょう。
前嶋:いずれ再燃することを覚悟しておく必要があるでしょうね。
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『交渉決裂なら可能性高まる米朝「電磁パルス」合戦 最悪のシナリオとならないよう、対話と交渉を進められるか』(4/19JBプレス 新潮社フォーサイト)について
4/20 facebook 有線中國組<【山東地方官強制超生婦女墮胎】早兩天,山東省菏澤市牡丹區計生辦人員,在市內搜查各家各户,發現有婦女超生孩子的,就拘捕父母,一名懷了第三胎的婦女被強行拉到醫院進行墮胎手術。=【山東省の役人は3人目の子を産もうとしている女性を強制堕胎】2日前に山東省菏澤市牡丹区の計画出産弁公室の役人は、市内の各家庭を捜査、法規に定められた以上の子を産んだ女性を見つけたら、夫婦とも逮捕・拘留、ある女性は3人目を懐胎したが、病院に無理やり連れて行き、堕胎させた>
https://www.facebook.com/cablechinadesk/videos/1695631513914661/
中国は相変わらずの人権無視の対応を取っています。役人が堕胎させてしまうのですから、ナチスと何ら変わりません。ナチスの正式名称は国家社会主義ドイツ労働者党ですからどう見ても右翼でなく左翼でしょう。英米の「全体主義」プロパガンダで日本では右翼と思っている人が多いのでしょうけど、違います。ヒットラーは職人を大事にしたとも言われています。まあ、ユダヤ人に対する扱いでミソをつけましたが。ダーウイニズムが白人優等の考えを産み、人種差別に繋がって行ったものなのでは?英米もドイツと同罪です。進歩=善というのは疑ってかからねば。進歩主義と左翼の革命主義は血を求めるという意味で親和性があると感じます。
https://www.excite.co.jp/News/odd/Tocana_201707_post_13719.html
4/22日経<北朝鮮、「核凍結」で主導権狙う 米は放棄まで圧力
【ソウル=恩地洋介、ワシントン=永沢毅】北朝鮮は21日、同日から核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射を中止すると発表した。「核凍結」カードで6月初旬にも予定するトランプ米大統領との首脳会談へ主導権を狙う。金正恩(キム・ジョンウン)委員長は核放棄の意思は示しておらず、米政権は圧力路線を継続する構えだ。

トランプ大統領(左)と金委員長の駆け引きの行方は不透明さを増している=AP
20日に開いた朝鮮労働党の中央委員会総会で金正恩氏は「いかなる核実験や中長距離、ICBMの試射も必要なくなった。北部核実験場もその使命を終えた」と語った。
北朝鮮の核は、ミサイルに搭載する小型化技術がなお途上にあり、米本土に核弾頭を運ぶICBMの再突入技術も完成までには時間が必要とされている。こうした中でのICBM発射中止について、韓国世宗研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)統一戦略研究室長は「ICBMの完成を放棄するというメッセージにつながる」と見る。
北朝鮮の発表にトランプ氏は即座に反応。「大きな進展だ! 首脳会談が楽しみだ」。米時間20日夕にツイッターに書き込み、5時間後にもほぼ同じ内容の投稿で北朝鮮の取り組みを評価した。
だが米国は2020年時点で北朝鮮の核兵器の完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄(CVID)を迫り続ける構えだ。マティス国防長官は20日、訪米した小野寺五典防衛相との会談でCVIDをめざす方針を確認。それが実現するまで「最大限の圧力」を維持し、中・短距離の弾道ミサイルの廃棄も求めることで一致した。
北朝鮮はほかにも米国への懐柔策を繰り出している。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は20日、先に訪朝したポンペオ米中央情報局(CIA)長官に対し、面会した金正恩氏が北朝鮮に拘束されている米国人3人の解放を約束したと報じた。目に見える「成果」を米国に与えようとする意図がうかがえ、今後もカードを小出しにするとみられる。
北朝鮮の核実験中止などの表明について関係国も21日に一斉に反応した。中国外務省は「歓迎する」との談話を発表した。ロシア外務省も「朝鮮半島の緊張緩和への重要な一歩だ」と評価した。>(以上)
まあ、この記事で分かる通り、北は一時停止“suspend”しただけで、非核化する“denuclearize”とは言っていませんから。騙されないように。中国人と朝鮮半島人の本性は「騙す方が賢い」ですので、嘘をつくのが当り前です。今まで米国は北に何度も騙されて来たではないですか。
北の後ろには中国とロシアがいます。「南京」や「慰安婦」は裏で中国が金を出し、北や南を煽動してやらせているものですし、「田中上奏文」はソ連・コミンテルンの謀略で出来た偽書との見方もあります。もし、本当に北が非核化するなら、安全保障を中露米の何れかに委ねないと独立は保てないでしょう。米国と平和条約を結び、安全保障も米国に委ねたら、中露は裏切りと取り、黙ってはいないと思います。金正恩の舵取りは難しいです。非核化しなければ米国との戦争になるし、非核化すれば中露から攻められるかもしれないのですから。中露の米国一極主義打倒の先兵として使われて来ましたので。
下平氏の記事は戦争になれば、通常兵器使用の初日の戦闘だけで3~30万の死者が出るとのことですが、北朝鮮は昨年6/28国連安保理で「核の先制使用をしない」と約束(守られるかどうかは疑わしいですが)した点を考慮すればロケット砲だけで、日本にはミサイルが飛ばない前提での数字と思われます。本記事にありますように、もし戦争になれば米国は非核型の最新兵器「チャンプ」を使い、電磁パルス攻撃で、北のミサイルが日本に飛ばないようにしてから攻撃してほしい。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASGM29H0R_Z20C17A6EAF000/
記事

韓国・ソウルの国防省で報道陣に公開された北朝鮮のものとみられる無人機(2017年6月21日撮影)。(c)AFP/YONHAP〔AFPBB News〕
(文:下平拓哉)
今年2月の平昌五輪参加が決まるまで、国際社会からの制裁をものともせず核開発、ミサイル発射実験を繰り返していた北朝鮮。高まるその脅威に対し、ドナルド・トランプ米大統領は、「すべてのオプションがテーブルの上にある」と発言し、圧力を強める姿勢を維持していた。
そして実際、昨2017年11月、米議会に提出された「議会調査局報告書」によれば、軍事力行使から駐韓米軍撤退まで、7つの潜在的軍事オプションが提示されている。最悪の軍事力行使の場合、たとえ北朝鮮が通常兵器だけを使用したとしても、初日の戦闘だけで死者は3万から30万人に達すると言われており、もし大量破壊兵器を使用した場合は、犠牲者数は優にこれ上回ることが予想される。
米ジョンズ・ホプキンズ大学の北朝鮮分析サイト『38ノース』の最新レポートは、北朝鮮による「電磁パルス(EMP)攻撃」の可能性も警告している。
そうした緊張状態が続いていた中、北朝鮮は突如一転、対話に応じる姿勢を見せ始めた。暗夜に一筋の希望を灯す大きな転機となった平昌五輪参加に続き、南北首脳会談、さらには史上初の米朝首脳会談の合意にまで至った。
しかし、政権の外交・安全保障を担当する大統領補佐官を対北強硬派のジョン・ボルトン元国連大使へと交代させ、中国に貿易戦争を仕掛けるトランプ大統領と、電撃訪中を成功させて中朝の強い紐帯を見せつける金正恩朝鮮労働党委員長の鍔迫り合い(つばぜりあい)は、ギリギリまで続くだろう。どちらが知者で上手か。それとも双方とも愚者で危険なディールを進めているだけなのか――。予断を許さない状況が続き、様々な論考が飛び交い、すぐ先の将来さえ見通すことは困難を極めている。
「電磁パルス攻撃」とは何か
ここで目を転じ、現場で軍事の戦略・戦術を研究している者として、作戦レベルの視点から今後の朝鮮半島において予期されるシナリオを考えてみたい。
一般に戦争のレベルには、戦略レベル、作戦レベル、戦術レベルの3つがあると言われる。この3つの関係を学術的に体系化した「作戦術」に従えば、「作戦術」の本質とは、できるだけ短時間に、最小の兵力で、決戦に勝利することにある。朝鮮半島有事に際して、北朝鮮および米国が、それぞれできるだけ短時間に最小の兵力で決戦に勝利するために考えられるシナリオの1つが、「電磁パルス攻撃」である。
電磁パルス攻撃とは、一般に高度数十キロから数百キロの上空で核爆発させた際に生じる強力な電磁波が、地上へ向かう際に大電流になり、電話やインターネットなどの通信回線、送電線、交通・航空管制システム、医療、金融システムなどの機能の大半を喪失させるというもの。その際、地表には爆風や放射能による直接の影響を与えないが、長期にわたって社会インフラを機能不全に陥らせるのである。
この攻撃手法は、決して新しいものではない。1950年代、旧ソ連の大陸間弾道ミサイル(ICBM)による核攻撃からいかに国土を守るかは、米国にとって至上命題であった。落下速度マッハ20を超えるミサイルの防御は困難を極めるため、自国上空において自ら核爆発を起こし、そこで発生した電磁パルスによって敵ミサイルを迎撃することが考えられてきた。そして実際に1962年、米国は「スターフィッシュ・プライム」という核実験を行い、その効果を検証している。太平洋の約400キロ上空の外気圏で核爆発させたところ、爆心から1400キロも離れたハワイで停電が起こり、電磁パルスの効果が確認された。
北も電磁パルス攻撃に言及
北朝鮮は、トクサ、スカッド、ノドン、テポドン1、ムスダン、テポドン2のほか、新型ICBMや潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)といった多彩な種類のミサイルを多数保有している。特に、日本のほぼ全域をその射程内に収めるノドンは約200発保有し、弾道ミサイルの性能や信頼性は確実に向上している。また、核兵器は約60発保有していると言われ、2017年9月3日の『朝鮮中央テレビ』の重大報道によれば、北朝鮮はICBM搭載のための水爆実験にも完全な成功を収めているという。そして2017年11月29日、北朝鮮は米国を攻撃できる新型ICBM「火星15」の発射に成功し、金正恩党委員長は「国家核戦力完成の歴史的大業」を果たしたと宣言した。
これまで、北朝鮮のミサイルは日本の排他的経済水域(EEZ)内や日本を飛び越えて太平洋上の公海に着弾する形で発射されている。朝鮮半島問題をめぐる対話と交渉が続いている間は、この種のミサイル発射は想定されないであろう。実際、平昌五輪後に訪朝した韓国の特使団と面談した金正恩党委員長は、そう明言している。
しかしながら、ひとたび交渉決裂となれば、元の緊迫状況への復帰のみなならず、さらに深刻な事態へとエスカレートすることが大いに考えられ、それに備える必要がある。
2017年9月22日、北朝鮮の李容浩外相は、太平洋での水爆実験の可能性にも言及した。北朝鮮の強い政治的意志と高度な軍事的能力を誇示するために、様々な弾道ミサイルを躊躇なく使用することも容易に想定される。その場合、日本を飛び越えるコースで大気圏内において核爆発させる電磁パルス攻撃は、日本の米軍基地や自衛隊基地の使用を物理的に困難にするとともに、日本の政治機能、社会インフラを混乱させるための非常に有効的なツールにほかならない。また、電磁パルス攻撃は、北朝鮮の意志と能力を国際社会に見せつける上で、非常にインパクトの大きいものと言えるであろう。現に北朝鮮は2017年9月3日の『労働新聞』で、水爆実験の成功を誇示するとともに、電磁パルス攻撃の可能性にも触れている。
米国の最新兵器「チャンプ」は非核型
一方、米軍においても、北朝鮮の電磁パルス攻撃と似て非なる最新兵器についての検討がなされている。それは、非核型の「対電子装置高出力マイクロ波発達ミサイルプロジェクト(Counter-electronics High-power Microwave Advanced Missile Project =Champ)」と呼ばれる兵器。この通称「チャンプ」とは、ドローン型の電磁パルス兵器であり、空中発射用の巡航ミサイルに搭載し、これを爆撃機から発射する。そして強烈なマイクロ波を照射して、標的としたコンピューターや電子機器のみを破壊するものである。北朝鮮が核兵器を使用する前に、それを無力化できると言われている。
この非核型電磁パルス兵器「チャンプ」をいつでも使えるという意志と能力があることを明確に国際社会と北朝鮮に示すことは、抑止効果を発揮し、対話と交渉を通じた朝鮮半島問題解決の糸口を得ることに繋がるかもしれない。その名が示すように、勝利者(チャンプ)のためのツールである。
今後の米朝による対話と交渉において、北朝鮮は、体制の維持とともに何を要求してくるであろうか。核放棄をちらつかせて、在韓米軍の無条件撤収、人道支援、経済援助、平和協定締結など、いつ何をどの程度の条件で突き付けてくるか、それに対し米国や中国、韓国、そして日本はどのようなカードを切ることになるか。
これまで、こうした対話と交渉の主導権をとってきたのは米国のように見えて、実質的には北朝鮮だったと言えるのではないか。対話・交渉という名の単なる核・ミサイル開発のための時間稼ぎであったと批判が出る所以である。
そうした経緯を踏まえ、今回こそは北朝鮮に主導権をとられることのないよう、電磁パルス攻撃を受けるという最悪のシナリオとなることがないよう、対話と交渉の主導権を、米国をはじめとした国際社会がしっかりとるための結束が、これまで以上に求められている。
下平拓哉

防衛省防衛研究所理論研究部主任研究官兼特別研究官付(政策シミュレーション)。国士舘大学政経学部非常勤講師。日本危機管理学会理事。1963年生まれ。国士舘大学大学院政治学研究科博士課程修了。1等海佐。政治学博士。米海軍大学客員教授(統合軍事作戦)を経て、2016年10月より現職。著書に『アメリカ海軍大学の全貌』(海竜社、2017年)、『日本の安全保障-海洋安全保障と地域安全保障-』(成文堂、2018年)。
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