5/25The Gateway Pundit<63% of Americans Believe Trump-Russia Smear was “Hit Job” Against Trump – Majority Want FBI to be Criminally Prosecuted for Their Actions=63%の米国人は、トランプへのロシアの名誉棄損は「政敵抹殺」だったと信じている – 大多数がFBIのその行為に対する刑事訴追を望んでいる>
左翼メデイアは証拠が挙がっても無視するが、国民の方が健全と言うこと。似非エリートはダメ。
トランプとロシアのデマは、トランプ大統領を公職から追放するためのクーデター未遂で、FBI、司法省、主流メディア、民主党によって米国民に対して行われた歴史的な詐欺であった。
最新のダーラム報告書を国民から隠蔽しようとする政権メディアの最善の試みにもかかわらず、米国人はこの大規模な政府スキャンダルを認識している。
有権者のほぼ3分の2、63%が、トランプとロシアのデマはトランプへの政敵抹殺だったと信じている。有権者の過半数は、FBIが彼らの不法行為の報いに直面することを望んでいる。
https://www.thegatewaypundit.com/2023/05/63-americans-believe-trump-russia-smear-was-hit/
5/25希望之声<美国印太司令劝告习近平:对台动武没有速战速决=米インド太平洋司令官は、習近平に忠告:台湾への武力行使に速戦即決はない>台湾海峡の情勢は引き続き各国の注目を集めている。 米インド太平洋軍のジョン・C・アキリーノ司令官は5/23、NYで、習近平がロシア・ウクライナ戦争から教訓を学び、台湾に対する武力行使についてよくよく考え、台湾海峡では「速戦即決の」解決の可能性はないと述べた。
VOAの報道によると、アキリーノ将軍は同日、米中関係に関する全国委員会のセミナーに出席した。 アキリーノは、米国大統領と国防長官から2つの任務を与えられたと述べ、1つ目は中国の台湾侵攻を阻止することであり、できなければ、2つ目として戦闘に備えて勝利することであると述べた。
アキリーノの声明は、中共が台湾に対して武力行使をした場合には米国が介入することを改めて確認した。
アキリーノはロシア・ウクライナ戦争を例に挙げ、ひとたび戦争が勃発すれば国際社会はすぐに団結し、侵略者としてプーチン大統領と同様に世界的な非難に対処しなければならないことを習近平は理解しなければならないと語った。
アキリーノはまた、習近平が就任以降、意図的に国家の力を集中させ、他のすべての国を犠牲にして現在の世界秩序を変え、中共に利益をもたらそうとしていると述べた。 アキリーノは、最近のスーダン危機を例に挙げ、中国政府の要請を受けて、米国政府は中国国民の避難を支援し、中国国民の身の安全を保護したとし、これらの米国の行動は世界秩序のルールに基づいていると述べた。
アキリーノは、どの国も孤立して真に繁栄することはできないので、脅迫や衝突ではなく協力することが中国の利益になると習に助言した。
合理的判断ができるリーダーであれば戦争はしないでしょうけど・・・。それと中国人は詐術が得意だから。
https://www.soundofhope.org/post/724595
5/25看中国<余茂春示警:台湾有事 就是世界有事(图)=余茂春警告:台湾有事は世界有事である(写真)>米国のシンクタンク、ハドソン研究所の中国センター所長で、元米国国務省中国政策首席補佐官でもある余茂春は最近、台湾に立脚する中華民国が、常に中共にとって目の上の瘤であり、肉体の中のとげでもあると自由時報に寄稿した。台湾有事は即ち世界有事であると。
彼は、70年以上にわたり、中共は台湾を解放し、中華民国を消滅させる必要性を常に強調してきたと述べた。 冷戦終結後、共産主義革命を最後まで遂行するために台湾解放を公然と主張するのは時代遅れになったため、中共は民族統一の旗印を掲げ、それまでの台湾解放のスローガンを祖国統一の統一戦線のプロパガンダに変えた。台湾は自由、多元主義、人権を受け入れる革命的な変化を遂げ、中国語圏文化圏で初めて完全に近代的な民主社会を確立した。
余茂春は、世界戦略構造の中で、台湾海峡情勢は特に過去6、7年で最も革命的な変化を遂げており、この変化の本質は台湾の防衛が北京間の主権帰属問題をはるかに超えていることであり、その重要性は台湾海峡という狭い地理的範囲をはるかに超え、インド太平洋地域をも飛び出し、まさに世界秩序と世界安全保障の重要なテーマとなっていると指摘した。
彼は、米国にとって台湾は従来より世界的な反共戦略の鍵の一つであり、台湾を守ることは当時の西ベルリンを守ることと同じくらい重要だと述べた。 したがって、米国はいつものように、中共の台湾への軍事侵攻に断固として反対する。 1980年に米中(華民国)相互防衛条約が終了した後も、米国はさまざまな方法で台湾の防衛を保証すると約束した。 台湾関係法と一連の大統領令、重要な政策声明に基づき、米国政府と米国大統領は、中共による台湾への武力侵犯を阻止するという約束を決して放棄していない。
余茂春は、カーター大統領以降のすべての米国指導者は米軍の台湾防衛について一貫した戦略を持っており、根拠の弱い「戦略的曖昧さ」は一度もなかったと述べた。 70年以上にわたる台湾海峡の平和と安定は、ありもしない「戦略的曖昧さ」ではなく、米国の一貫した戦略的明確さの恩恵を受けてきた。
彼は、近年、中共が台湾侵略に向けた政策声明と軍事準備を強化していると指摘した。 現米国大統領のバイデンは、中共の台湾侵略に対して米国は間違いなく軍事介入するだろうと繰り返し述べている。 WHと国務省の報道官は大統領の発言をいわゆる修正する声明は出さなかった。 それどころか、WHと国務省のすべての公式声明は、米国の軍事介入によって台湾を防衛するという大統領の決意と戦略的意図をさらに確認した。なぜなら、1970年代の米国と中国は、米国・中国・台湾関係の枠組みを米中二国間協定で確認しているからである。台湾海峡を挟んだ二国間関係について、いずれの当事者も紛争解決のために武力を行使してはならないこと、また解決には海峡の両側の国民の同意が必要であることを明確に規定している。 この立場に、米国大統領、WH、国務省報道官の間に差はなく、高度な統一性がある。
余茂春は、台湾に対する中共の脅威はアジア太平洋地域全体にも影響を与えると述べた。 日本とオーストラリアの政治指導者らは、台湾有事は即ち日本・オーストラリア有事であると述べ、南シナ海で中国と領有権を争っているフィリピン政府も中共の野心を非常に懸念していると述べ、台湾付近のフィリピンの戦略的島嶼は台湾海峡の軍事危機に対処するため、米軍に軍と兵器を駐留させる権利を与え、同盟国である米国と協力する決意を示している。韓国の尹錫大統領は、以前、台湾問題は決して地域的な問題ではなく、世界的な問題であるとも述べた。
彼はさらに、欧州も台湾の防衛を懸念していると述べた。 欧州の安全保障を主な任務とする北大西洋条約機構は、台湾の防衛もNATOの防衛義務の一つとすべきであることを明確にしている。 NATO事務総長のイェンス・ストルテンベルグは、台湾海峡の和平もNATOの問題であると繰り返し述べている。
このため、世界は中共の世界軍事戦略の野心と目的をより認識するようになり、台湾の防衛は中共の世界軍事戦略を打ち破る最初の戦いとなる。 これは、NATO、米国、その他の軍事同盟軍や武装勢力が台湾の防衛にこれほど懸念を抱いている重要な理由の一つであり、台湾の防衛を国際化しているのはまさに中共そのものである。
デリスキングよりデカップリングの方が中共の世界制覇の野望を挫けさせると思うが・・・。民主党とDSはダメだなあ。
https://kzg.secretchina.com/news/gb/2023/05/25/1036707.html
5/25阿波羅新聞網<未普:在王气已终的废都,习近平梦回唐朝=未普:王の魂が消えた廃都で、習近平は唐王朝に戻ることを夢見る>習近平は日本の広島でのG7サミットに対抗するため、古都西安で中央アジア5か国のサミットを開催し、サミットは照明や花飾りで飾られ、街の灯りや花火の光が輝き、富と贅の極みを尽くし、豪華さは映画「The Golden Armor in the City」によく似ていた。張芸謀監督の北京オリンピックの開会式を彷彿とさせるこれらはすべて、同じ系統の壮大な叙事詩であり、全体主義の美学を鮮やかに体現している。
対照的に、日本のG7サミットは非常に簡素であるが、画期的な成果を上げた。 この共同コミュニケは歴史的な「ポツダム宣言」に匹敵するもので、1945年に米国、英国、中華民国が署名し、日本のファシストの無条件降伏を規定しただけでなく、戦後の国際秩序も確立した。当時、ソ連は日本との和平協定が無効になっていなかったため、この文書に署名しなかった。
広島サミットの共同声明にも同様の歴史的意義がある。第一に、この声明は戦争を通じて平和を求めるロシアの考えを打ち切り、ロシアが他国に侵略して占領した地域から撤退することを要求した。 つまり、不服があって攻撃し服従させるやり方では、プーチンが敗北を認めたときのみ平和が実現できるということになる。第二に、共同声明は中国の「経済的脅迫」に全会一致で反対しており、中国への「デカップリング」には至らないものの、リスクは除去されなければならない。 これはロ・ウ戦争から得られた痛ましい教訓であるだけでなく、北京政権に対する国際社会の理解の深まりから導き出された冷静な結論でもある。
しかし、習近平は依然として「中国の夢」に執着しており、帝都で花火を打ち上げたり、属国が宮廷に来るような豪華な国家晩餐会を開催したりする。 習近平の中国の夢は、実は帝国の夢である。 最近の一見些細な騒動は、中国が過去10年間で王朝になったことを反映している。
一人漫才で「スタイルが良くて戦いに勝てる」と表現した自分の犬が、番組を中止され数千万元の罰金を科せられ、刑事告発されるそうである。 理由は軍を中傷したためだが、もっと重要なのは、この8文字は習近平語録からの引用であり、皇帝の金言に等しい。
漫才を語る人は冗談も言えない、これは中国の不条理だ。さらに不条理なのは、中国の政治はいまだ皇帝と切り離せないということだ。 実際、中国に皇帝がいなかった時代は長くはなく、元帥の張勲が王政復古に失敗したとき、毛沢東はいとも簡単に王政復古を成し遂げた。 彼は先代の皇帝をも超える皇帝である。
日本は、無条件降伏はしておらず、日本軍が無条件降伏しただけ。ドイツと違い、日本政府は残っていた。
https://www.aboluowang.com/2023/0525/1906063.html
5/26阿波羅新聞網<中共财长为习近平出巡让外史吃闭门羹 欲拒还迎沦国际笑话—中财长为伺主出巡让外史吃闭门羹 评论:表忠是天朝为官头等大事=中共蔵相、習近平出張で外国高官を門前払い、戻って歓迎できたがそれも拒否し、世界に笑われることに—主の出張のため、中国蔵相は外国高官を門前払い コメント:天の王朝の役人にとって忠誠が一番大事>中共は前から中国を訪問する予定だったドイツの蔵相に門前払いしたが、ドイツメディアは中共蔵相がこの日視察中の習近平に同行したのはゴーストタウンと化した「ミレニアム計画」の雄安だったと暴露した。一部の批評家は、中共の役人奴隷は主人に忠誠を示し、国益を無視していると批判した。 中国とドイツの問題に関する専門家は、この事件は習近平が戦狼の姿勢をとろうとしているだけでなく、西側諸国を丸め込みたいと考えていることを示しているが、その実、世界に笑われることになったと指摘した。
ドイツ蔵相は中共に厳しいことを言うので会いたくないと思ったのもあるようです。好き嫌いで外交するようでは・・・。中共の驕りでしょう。
https://www.aboluowang.com/2023/0526/1906399.html
何清漣 @HeQinglian 11h
米国国務省で中国政策担当のもう一人の高官が辞任 https://rfi.my/9XKt.T
分析:バイデンは、彼の対中政策を実行できなかった当局者2人が相次いで「辞任」したため、米中関係はすぐに「雪解けする」だろうと予測した。
バイデンファンが対中強硬派として称賛するのを願う、今後は「技巧派」と言い改める――少なくとも他人のIQに対して最低限の敬意を示すことである。
rfi.fr
米国国務省で中国政策担当のもう一人の高官が辞任
米国務省の中国政策担当トップのリック・ウォーターズが、米中両国の緊張のさなか辞任する。 関係者によると、国務省はウォーターズの後任を選定しているという。 最近、中国政策や対中関係を担当する複数の当局者は相次いで人事の異動を発表している。
福島氏の記事では、中央アジアはトルコのルーツだから、本来米国がトルコと中央アジアを結びつけるようにすればよいのに、民主党は民主主義のイデオロギーで固まり、柔軟な外交ができない。ナショナリストを嫌うため、エルドアンも嫌っている。サウジも民主主義サミットに呼ばなかったことで、中国側に追いやった。バイデン民主党の外交は無茶苦茶としか言いようがない。米国の弱体化をもくろんでいるとしか思えない。
米国のレームダック化は民主党が推進している。大統領選で共和党に変われば米国もまともになり、うまく世界の場での外交をするのでは。
中国・中央アジアサミットにそんなに歴史的意義は感じません。欧米日豪印がスクラムを組んで、中共・専制国家圏と対峙すれば、恐れることはないと思います。でも彼らは分断を図ってくるでしょうからそれが心配の種です。マッキンダーの地政学は今から100年前の概念で、科学技術の進歩や戦争のやり方の変化があり、ハートランドを押さえれば世界を握れるとはならないでしょう。マルクス経済学だって近経に変わっているではないですか。それと同じ。
記事
中国・西安で開催された「中国・中央アジアサミット」(2023年5月19日、写真:新華社/アフロ)
(福島 香織:ジャーナリスト)
広島でG7サミットが開かれ世界の注目を浴びているその裏側で、第1回中国・中央アジアサミットが、シルクロードの起点となった唐の都、西安(長安)で開催された。
日本のメディアでも、女性ダンサーたちが天女に扮して舞うような歓迎式典のゴージャスなパフォーマンスの映像が流され、日本がホストとなった広島G7サミットに対抗する意図があったのではないか、という論評もあったと思う。
私個人としては、広島G7サミットも中国・中央アジアサミットも、のちのちに歴史的意味を評価され直すような、国際政治史上のマイルストーンともいえるニュースであったと考えている。
では、この2つの政治イベントが同時に開催されたことにはどのような意義があったのだろう。
対中政策の足並みを揃えさせる
広島G7サミットについては、日本がホスト国であったこともあり、日本メディアがかなり手厚く報じていたのでここで詳細を繰り返す必要はないだろう。
簡単にいえば、チャイナウォッチャーから見ると、このG7サミットは、中国に焦点をあてたものだった。日本が中心となってG7を団結させ、対中「デリスキング」(脱リスク)という表現で、対中政策の足並みを揃えさせたという点が最大の意義であったといえる。
デカップリング(排除)ではなくデリスキングという言葉からわかるのは、一見すると中国への配慮のように見えて、今の中国習近平体制が西側先進国にとってリスクであるという認識でG7が一致しているということだ。
そして、このG7サミットで、ウクライナ・ゼレンスキー大統領を広島に招き、さらにはコモロやクック諸島、インドネシア、ブラジルまで、グローバルサウスと呼ばれる途上国・新興国首脳を招き、G7の言う「1つの国際ルール」を遵守する国際社会枠組みの存在をアピールし、中国にもその「1つしかない国際ルール」を遵守せよと求めた。
これは、習近平がかねてから主張している“中国式現代化モデルによる新たな国際秩序の再構築”という目標を否定するものだ。中国は、民主化だけが現代化の道ではなく、G7という限られたメンバーだけの金持ちクラブの創った国際秩序は途上国の利益を代表しない、という考えを広めようとしている。だが、今回のG7サミットはグローバルサウスの代表国も呼び、中国が画策している新しい国際秩序の構築の動きに公然と挑戦した。
米国の「レームダック化」と日本の変化
中国が怒り心頭なのは、そのお膳立てをしたのが日本ということだ。日本はこれまで比較的中国に配慮してみせ、安全保障上依存している米国に致し方なく追随しているというポーズをとってきた。だが、今回はいかにも日本が主導的に根回しをしたような印象を与えた。
それは、例えばオバマ元大統領が10分で退場した原爆資料館で、バイデン大統領に40分近く、米国の原爆投下による30万人の民間人虐殺の実態について説明を受けさせた、といったことなどもある。また、自衛隊車両をウクライナに提供するなど、平和憲法下の日本としては、極めて踏み込んだ形で外国の戦争に関与する姿勢もみせた。
中国としては、戦後78年目にして日本の姿勢や立ち位置が変わりつつあると感じただろう。
そうした日本の変化が、バイデン政権になって米国のレームダック化が加速していることとも関係があるとすれば、G7広島サミットは国際社会の多極化への転換の萌芽とも受け取られるし、同時に、次の世界大戦の可能性を意識せずにはいられない変化の兆し、ともいえるかもしれない。
万が一にも台湾有事が起こり、米中戦争の形になるとすれば、日本が矢面に立って中国と戦うことになろう、と中国は改めて意識したのではないか。
さらにはこうした外交政治パフォーマンスを「平和都市・広島」でやったのだから、中国が受け止めたメッセージはひょっとすると日本の想像を超えているかもしれない。
動き始めた「人類運命共同体」構想
この広島G7サミットの裏番組ともいえる第1回中国・中央アジアサミットも、実は次の世界大戦の可能性を意識せずにはいられない変化の象徴といえる国際会議だった。
参加者は中央アジア5カ国(カザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタン)の大統領たちである。習近平がそれぞれの国家元首と1対1の会談を行い、共同宣言や声明を出した上で、全参加国が西安宣言に調印した。
この中国・中央アジアサミットの成果の1つは、西安宣言や中国側が発表した成果リストで規定された“中国と中央アジアの関係強化のメカニズム化”だ。
このサミットの開幕式で習近平は演説を行った。その演説によると、中国は中央アジアとの関係を発展させ、「互いに(周囲の敵を)見張り合い、ことが起きれば助け合い、共同で発展し、普遍的な安全を守り、世代を超えて友好的な中国・中央アジア運命共同体」となるという。
「人類運命共同体」構築は、習近平の打ち出す中国の最高外交目標であり、中国が主導する国際社会の新たな枠組みの理念だ。この理念と目標の起点に、中央アジアを据えている。それは中国が打ち出す一帯一路構想の起点が新疆という中央アジアとの隣接地域であることからもうかがえる。
習近平は演説の中で、中国・中央アジア運命共同体構想を8つの面から推進するとした。すなわち(1)メカニズム構築の強化、(2)経済貿易関係の開拓、(3)相互連携の深化、(4)大エネルギー協力、(5)発展能力のレベルアップ、(6)エコ・イノベーションの推進、(7)文明対話の強化、(8)地域平和の維持、だ。
これが具体的に何を意味するかが、西安宣言と成果リストにある。大きくまとめると3つに分けられる。
(1)中国・中央アジア首脳会談メカニズムを構築し、2年ごとに議長国持ち回り方式で開催する。同時に閣僚級会議メカニズムを構築し、重点領域での閣僚級会議を定期的に行う。常設事務局設置についても検討する。さらに一帯一路建設の強化と中央アジア5カ国イニシアチブ、発展戦略をリンクさせる。
(2)中国側からは多元的な協力プラットフォームの設置を提案。具体的には外交、産業投資、農業、交通、危機管理、教育などに関する閣僚級会議のメカニズム化のほか、エネルギー協力、税関、政党対話、内閣協力ネットワーク、実業家会議、地方協力、産業投資協力、Eコマース協力、健康産業連盟、通信社フォーラムなどの各プラットフォームで交流、協力を深める。
(3)こうした枠組みにおける多元的な協力を協議文書にして調印した。それがサミット西安宣言や8つの備忘録などだ。
こうしてみると、このサミットは中国の「人類運命共同体」構想を実務として動かし始めたという意味で、中国にとって非常に豊富な成果があったと言える。
軽視すべきではない「地政学的意義」
在米華人評論家で、元中国党校機関紙「学習時報」副編集長の鄧聿文が、このサミットの成果についてドイツの多言語メディア「ドイチェ・ベレ」に寄稿し、「地政学的意義を軽視すべきではない」と指摘している。
いわく、このサミットで3つの重要な点が決定した。1つは中国・中央アジア協力のメカニズム化、2つ目は中央アジアが一帯一路建設のモデル区になり経済貿易協力のレベルを引き上げていくこと、3つ目は中国と中央アジアの文明対話、国家安全協力の強化だ、という。
中国・中央アジア協力のメカニズム化は、両者の関係を永続的、安定的にするもので、それがさらに一帯一路建設とリンクして中央アジアの経済発展に寄与するものとなれば、中央アジアの中国依存は急速に進むことになろう。
ポイントは中央アジアの地理的位置だ。鄧聿文は、英国の地政学者、マッキンダーの「中央アジアはアフリカとユーラシア全体の心臓地帯」という表現を引用し、中国が中央アジアとの協力メカニズムを通じて、経済貿易、交通、文化、反テロ活動までを連携した場合、米国が中国に対して海上からの戦略的包囲を仕掛けても、それを打破することができる、という。
これははっきり言及されてはいないが、中国が将来的に米中戦争、あるいは第3次世界大戦を仮定した上での布石ともいえる。
世界の多極化を示した2つのサミット
中央アジアとの「運命共同体」化は、中国の戦略学者や国際関係学者が言うところの、いわゆる「西向戦略」の一環に他ならない。
仮に中米関係が完全に断絶した場合、中国は中東、EUとの経済貿易ルートを確保する必要がある。台湾海峡戦争が勃発した場合、米国はEUに対中経済制裁を強いるだろうが、中国が欧州との経済貿易のリンケージを今から強化しておけば、EUはその制裁パワーの度合い、範囲、時間を軽減、短縮せざるをえない。
これは広島G7サミットで、中国を経済貿易上のデリスキングが打ち出された理由でもある。また中央アジア5カ国のうち3カ国は中国と国境を接し、イスラム国としてかつてはウイグル独立派に影響力を持っていたが、経済的に中央アジア5カ国を従えれば、この懸念も軽減できる。
これまで中国の西向戦略は進めたくともなかなか進まなかった。理由は簡単で、中央アジア5カ国への影響力はロシアが厳然と維持していたからだ。
だがロシアはウクライナに戦争を仕掛けたことで国力が一気に弱体化、いまや中国を頼りにするほかない状況に追い込まれている。
ロシアが弱体化すると、米国がその政治的空隙に入り込もうと、今年(2023年)2月末、カザフスタン・アスタナで米国・中央アジア5カ国外相会議を行いブリンケン国務長官を送り込んだ。だが、米国は対中央アジアに効果的な経済的手段を提示できなかった。代わりに中国がまんまとロシアの後釜として中央アジアのパトロンに収まった。ロシアとしても、米国に入り込まれるよりは中国の方がましだ、と考え、これを許した。
もしロシアがウクライナとの戦争で弱体化していなかったら、第1回中国・中央アジアサミットは、おそらく第1回中国・ロシア・中央アジアサミットになっていただろう。
広島G7サミット成功の背後に米国レームダック化という要因があり、中国・中央アジアサミットの成功の背後にはロシアの弱体化があり、ともに時代の変局、米国一極状態から多極化への変化を示すサミットだった。
そこに将来的な米中戦争、あるいはその代理戦争、あるいは第3次世界大戦に至りそうな兆しが少しでも見えるなら、目を背けないことだ。私がこういう寄稿をすると、きまって戦争を煽っている、と難癖をつけてくる人がいるが、必要なのは、それをどう回避するか、どう防ぐか、について、より具体的なテーマを設定するためにも、リスクの可能性を正面から評価することだろう。
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