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『「21世紀最大のデモ」で朴槿恵退陣に現実味 保守もこの政権を見限った』(11/14日経ビジネスオンライン 鈴置高史)について
11/15日経朝刊によれば日本政府は韓国とのGSOMIA締結に動いているとのこと。
<軍事機密協定、日韓が仮署名 韓国野党は反発
日韓両政府は14日、両国で防衛秘密を共有するための軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について、実務者間で実質合意し仮署名した。月内にも両国内の手続きを終え、正式署名する方針。朴槿恵(パク・クネ)大統領が大統領文書を友人に漏洩した問題で週内に捜査を受ける見通しで、韓国野党はそろって強く反発している。

日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の締結に反発し、抗議する人たち(14日、ソウル)=共同
日韓GSOMIAは主に対北朝鮮で連携するために締結する。同協定が発効されれば、情報共有の質・スピードともに向上し、日本のミサイル迎撃システムの精度を高められる。韓国側にも対潜水艦の探知能力が高いと定評がある自衛隊からの情報に期待がある。
協定は2012年に署名直前に「密室処理」との韓国世論の反発で頓挫した経緯がある。韓国政府関係者は「2度は失敗できない。大統領の意気込みは強い」と、反対論を押しきる見通しだ。
最大野党「共に民主党」の報道官は14日、「国政混乱の隙を狙って『売国外交』を主導している」として韓民求(ハン・ミング)国防相、尹炳世(ユン・ビョンセ)外相、金寛鎮(キム・グァンジン)大統領府国家安保室長3人の解任または弾劾を推進していくと表明した。
GSOMIAが発効して法的には防衛秘密全般を共有できるようになったとしても「実際にどの程度の情報を出し合って共有できるかは運用次第」(自衛隊幹部)という。韓国内が混乱するなかで締結すれば、両国の今後の防衛協力推進に影響を及ぼすとの指摘もある。>(以上)
死に体大統領が署名を許可できるかどうかです。2012年6月末に締結直前まで行ってドタキャンしましたから、今回もそうなる恐れがありますし、大統領が身動き取れない中で、日本への融和策を採れば、「親日派」の烙印を押され、任期満了or弾劾発動直前の辞任をすれば、不逮捕特権は失せるので、罪状がもう一つ増えることになります(韓国は罪刑法定主義ではなく、国民情緒法が優先する国なので)。小生はGSOMIAには反対です。日本の軍事機密が簡単に中国に漏れてしまいます。北の脅威に対してと言いますが、日本はSM3もあればPAC3もあります。通貨スワップ同様、韓国に有利な協定としか思えません。11/15宮崎正弘氏のメルマガには「韓国が核を持てば日本に照準を合わせる」とありました。日本に核ミサイルの照準を合わせている中国、北同様敵国です。日本政府は何故分からないのか、信じがたいです。古田博司氏の『非韓三原則』が正しい道です。
https://melma.com/backnumber_45206_6448584/
次の大統領選では左翼が勝つと言われています。目先のことだけ考えるのではなく、子々孫々のことを考えねば。GSOMIAは愚か慰安婦合意も覆すでしょう。一体、日本政府は誰の為に外交しているのか分かりません。先祖に敬意を払い、我々の子孫に自由でより良い社会を継承していくのが務めでしょう。新聞とかTVしか見ない情弱者は正しい判断ができません。特に安全保障関係では「平和念仏」に脳を犯されていて、外部環境の変化には興味も関心も持っていません。そう言う人が投票で代議士を選ぶわけですから、政府もおかしな政策しか取れなくなる訳です。核保有は日本人の生存にとって必須です。投下されてから気づくのでは遅すぎます。米国の核の傘が本当に機能するかどうかも分かりません。明年1/20にトランプが大統領になる訳ですから、11/17安倍首相との会談時には、首相はニュークリアシエアリングについて話してほしいと思っています。
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11月12日、26万人が参加した「21世紀最大のデモ」が開かれ、朴槿恵退陣を求めた(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
(前回から読む)
11月12日、韓国全土で大統領の下野を求める「21世紀最大のデモ」が起きた。国民の声が一気に高まったことで、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は退陣するしかない、との空気が濃くなった。
参加者は1週間で5倍
—韓国で3週続けて大統領の退陣を求めるデモが起きました。
鈴置:11月12日夜のソウルのデモの参加者は、警察発表で26万人でした。一方、主催者側は100万人が参加したと言っています。
1週間前の土曜日、11月5日のデモはそれぞれの発表で4万5000人と20万人でした。いずれにせよ5倍に膨らんだわけです。韓国各紙は「21世紀に入って最大のデモ」と呼んでいます。

参加者が多かったことに加え、平和的なデモだったことも朴政権にトドメを刺す、と見る韓国人が多いのです。
保守運動の指導者、趙甲済(チョ・カプチェ)氏が12日夜にデモの現場を取材した後、自身が主宰するネットメディアに記事を載せました。「デモで下野すれば、これは民衆革命!」(11月12日、韓国語)です。ポイントを翻訳します。
大統領は「国民の声」を聞いた
- 今日、歴代最大規模のデモが開かれた。しかし現場の雰囲気は切迫しておらず、余裕があった。警察も催涙弾、放水車を使わなかった。多様な階層の参加者が祭りを楽しむかのようだった。食べ物を売る屋台も多かった。
- 1987年6月の民主化闘争や2008年の狂牛病暴動の雰囲気とは異なった。2002年のワールドカップの応援風景と似ていた。
この日のデモは一部の参加者が青瓦台(大統領官邸)に向かい、13日早朝まで機動隊と対峙しました。が、総じて穏健なものでした。
大規模だけれど平和なデモ――。これで批判はいっそう政権に集中します。「国民が静かな声で下野を求めたのに、大統領は無視した」ことになるからです。
韓国の各テレビ局の記者は青瓦台から中継し「下野を求める声がここまで聞こえる」とレポートしました。
そして翌13日の日曜日、青瓦台のスポークスマンは「大統領におかれては昨日の国民の皆様の声を重い気持ちで聞いた。現状の厳しさを深く認識している」と記者団に明かしました。
聯合ニュースが「韓国青瓦台『朴大統領は国民の声を重い気持ちで聞いた』」(11月13日、日本語版)で伝えました。デモは朴槿恵大統領を着実に追い込んでいます。
悪い王は誅すべきだ
—デモは左派の陰謀ですか?
鈴置:いいえ、国民の不満が噴出したものです。でも、左派が「平和なデモ」を十二分に活用しているのも明らかです。
中央日報の「曺国(チョ・グッ)教授『憲政回復のために名誉革命を本格的に始めよう』とツイート」(11月12日、韓国語版)から引用します。
- ソウル大学法科大学院の曺国教授は12日の民衆総決起を1688年に英国で起きた名誉革命になぞらえてきた。
- 曺国教授はSBSとのインタビューで「血を流さない方法で、現在の憲政紊乱の状況を終わらせ、憲政を回復せねばならない」と朴槿恵大統領の下野を求めた。
—デモこそが朴大統領を退陣に追い込む道だと言うのですね。
鈴置:韓国では、指導者――王様や大統領が道を誤った場合、家臣や国民は実力で取り除くべきだと考えられています。
曺国教授は左派系紙、ハンギョレへの寄稿「今や『名誉革命』の時だ」(11月7日、韓国語版)でも以下のように書きました。
- 主権者である国民は1987年6月の民主化闘争で民主的な憲法を作り、民主化が始まった。約30年たった今、国民の手で民主憲政を回復せねばならない状況になった。国の根本を再び立て直す「反正」の道を行かねばならない。今や「名誉革命」の時だ。
韓国語で「反正」(パンジョン)とは「悪い王を廃し、新しい王を立てる」との意味です。朝鮮朝でクーデターに成功した側が使った言葉でもあります。
デモを無視できない検察
—「悪い王」とは?
鈴置:「法律を犯した王」という意味ではありません。ある家臣の価値基準から見て間違った行動をとった王、あるいはある家臣にとって自分と対立する勢力に担がれている王、ということに過ぎません。
米国で学位も取得した法学者である曺国教授が、この単語を使うとは「反正」の伝統がいかに韓国社会に根付いているか、思い知らされます。
ただ、いくら「反正」としてもデモが流血に至ると、権力に弾圧の名分を与えてします。そこで「無血」なり「名誉革命」が称賛されるのです。
今、大統領の40年来の友人である崔順実(チェ・スンシル)氏への捜査が進んでいます。大統領の権力を笠に着て、政府の予算や人事を壟断して金もうけしたとの疑いです。
検察は11月14日からの週に朴大統領を調査する可能性が高い。12日の大規模デモにより、検察は「大統領は無関係だった」などとは発表しにくくなりました。国民が声をこれほどに高めた以上、検察も無視できないからです。
大統領のスキャンダルをテコに、保守勢力の打倒を図る左派の狙い通りになっていく、と趙甲済氏は危機感を深めています。
そこで「デモに押されて下野してはいけない」と大統領に訴え始めました。掲げた論理は「憲政を踏みにじることになる」です。先の記事で、趙甲済氏は以下のように書きました。
政権がデモで崩壊するのは……
- メディアの報道や国民の世論は主観的で容易に変わり得る。これを根拠に下野を求めるのは非理性的である。検察の捜査結果という1次的な事実が固まってこそ、何が事実で何が誇張なのか分かる。これを根拠にして弾劾するかしないかを決めるべきだ。
- 今や、朴槿恵大統領の最後の義務は憲政秩序を守るための政治的殉職である。絶対にデモに屈服し、下野してはならない。これは民衆革命の共犯になることを意味する。一方、弾劾されて権力の座から降りるのは民主的手続きに従うもので、革命とは関係ない。
- これから大統領はあらゆる侮辱を受けるだろうが、韓国の民主主義を56年前に戻してはいけない。1960年の韓国は世界で最も貧しい国だったが、2016年の韓国は様々の経験を経た富国強兵の民主福祉国家だ。
「1960年の韓国」とは、学生デモが李承晩政権を倒した事件を指します。趙甲済氏はそんな超法規的な手法で政権交代を実現することはもう、やめようと呼び掛けたのです。以下のようにも書いています。
- 先進民主国家はデモによって崩れない。20世紀に入って以来、米国もフランスもドイツ(1945年以降)も英国も日本もスペインも、そんなことはなかった。一方、1960年の韓国、1986年のフィリピン、1990年代のセルビア、2002年のウクライナでそれは起こった。
ここで退位すれば殺される
—先進国になるためにも「大統領は殉職せよ」ということですね。
鈴置:趙甲済氏は12日のデモを自身の目で確かめて「朴政権が任期を全うできる可能性は低い」と判断し「どうせ退陣するなら弾劾という正式の手続きを経るべきだ」と考えたのでしょう。
圧力に屈して直ちに下野するのと比べ、弾劾なら数か月間の時間を稼げます。その間に朴槿恵政権が体制を立て直せる可能性がないわけでもない。
それに今、大統領選挙を実施すれば朴大統領への反感から、左派が勝つ可能性が極めて高いのです。趙甲済氏はこう訴えました。
- デモ隊の圧迫に屈服して下野する姿勢を見せれば、朴槿恵大統領は(米国に亡命を余儀なくされた)李承晩(イ・スンマン)や(死刑判決を下された)全斗煥(チョン・ドファン)の道をたどることになる。
- その後は革命的状況になる可能性があり、そうした雰囲気に乗った非正常的な選挙により、反憲法的勢力が政権を取るかもしれない。
趙甲済氏は必死です。大統領に対しては「下野すれば身が危ない」とまで警告しました。
- 朴大統領は下野すれば安全になると考えるかもしれないが、それは誤算だ。青瓦台にいることが安全だ。国の東西を問わず、強制的に退位させられた王は殺されることが多いのだ。
トランプ当選も名分に
—左派はどう動くのでしょうか?
鈴置:参加者が増え続けるデモにより、左派にどんどん有利な状況になってきた。ここで一気に保守を追い詰めよう――と考え始めたようです。「早期決戦」に動く気配があります。
野党第1党「共に民主党」の次期大統領候補と目される文在寅(ムン・ジェイン)前代表が「朴大統領は権力を全て渡せ」と言い始めました。
3回目のデモの2日前の11月10日のことでした。名分は「米国にトランプ(Donald Trump)大統領が登場するから」です。
朝鮮日報が「『外交・戒厳権も渡せ』、文は大統領当選者のように振る舞う」(11月11日、韓国語版)で以下のように報じました。
文・前代表は11月10日、フェイスブックに「米大統領選の結果に対するメッセージ」という立場を表明する文章を発表した。
この中で「朴槿恵大統領は内政だけでなく外交でも信頼を失った」として「国益に直結した事項は次期政権で検討せねばならない。朴大統領は愛国的な決断をすべきだ」と述べた。「愛国的決断」とは事実上、大統領の職を放棄しろとの意味だ。
この記事からは「トランプ当選」と「朴大統領が外交で信頼を失った」を文・前代表がどう関係付けたかは不明です。
ただ「トランプは何をするか分からない」というイメージがあります。それを背景に文・前代表は「とにかく外交を含め全権を今、引き渡せ」と主張したのでしょう。
簡単ではない弾劾
—野党は「下野しろ」つまり「全権を引き渡せ」と主張していたのではありませんか?
鈴置:デモでは「辞任」「下野」とのスローガンが掲げられます。ただ「共に民主党」などの野党は「大統領の職にとどまってもいいが、その場合は権限を縮小せよ」と主張してきました。大統領と取引する狙いです。
法的に大統領を辞任させるには弾劾という手しかありません。それには国会議員の3分の2以上の賛成と、憲法裁判所の認定が要ります。
前者は与党、セヌリ党の約30人――4分の1強の議員の賛成が必要です。後者は「弾劾」に足る「大統領の犯罪」が立証されないと不可能ですが、捜査は始まったばかり。いずれも現段階でクリアできる保証はありません。
フランス型なら御の字
—そこで野党は「権限の縮小」を唱えてきたのですね。
鈴置:その通りです。「第2線への後退」というオブラートに包んだ言い方をすることが多いのですけれど。
「外交・国防」は朴大統領に任せ、「内政」は国会が指名した首相が担うとの案が主軸でした。フランスの大統領の権限を念頭に置いているようです。
そこに「共に民主党」の文在寅・前代表が外交に加え、軍の統帥権も朴大統領から取り上げる、という強硬案を言い出したのです。先の朝鮮日報の記事によると、詳細は次です。
- 文・前代表は市民団体と会って「大統領の固有の権限である軍の統帥権、戒厳令を発する権限、それに国家情報院、監査院、司法部、憲法裁判所や最高裁判所の長官と判事など広範な人事権を挙国中立内閣に任せるべきだ」と語った。
この案だと、朴大統領は完全に形だけの国家元首となります。シンガポールの大統領のようなものです。権力を失った朴大統領は、左派の思うままにいたぶられるでしょう。事実上の下野要求論です。
大統領には退く2線がない
—韓国の憲法では大統領の権限をどう定めているのですか?
鈴置:第4章第1節第66条に「行政権は大統領を首班とする政府に属する」とあります。ですから全権委任はもちろんのこと、権限縮小論でさえも憲法違反との批判があります。
趙甲済氏はここでも孤軍奮闘しています。「大韓民国大統領には退く『2線』はない」(11月8日、韓国語)を書いて、こう指摘しました。
- 国会による国務総理の任命と大統領の2線後退は、クーデター的発想である。
- 野党が主張する「大統領の2線後退」は事実上、政権を投げ出せとの脅迫だ。憲法違反でもある。大統領には退く2線がない。「2線後退」が内政を放棄し、国防、安保だけを与えるとの意味であっても憲法違反は明らかである。
- 憲法は大統領の憲法上の権限を他の人と分け持つようには規定していない。内政と安保は区分が不可能だ。安保は内政の核心である。
不支持率は90%に
—確かに「2線後退論」も無理筋ですね。
鈴置:法律論から言えばそうです。趙甲済氏も指摘したように、それはクーデター――超法規的な発想です。でも、韓国では法律よりも感情や個人の利益で物事が決まることが多い。
「あの王を殺せ」と叫ぶ人が増えれば、法律には関係なく弑逆(しぎゃく)――王殺しをしてきた「反正」の国です。
ちなみに、韓国ギャラップの調査では、11月第2週(8-10日)の朴大統領の支持率は前週と同じ5%。不支持率は1%ポイント増えて、この政権で最高の90%になりました。

| 「国政壟断事件」の動き(2016年) | |
| 10月 | |
| 24日 | JTBC、大統領演説の草稿など機密資料が崔順実氏に漏えいと報道 |
| 25日 | 朴大統領が資料提供を認めて国民に謝罪 |
| 26日 | 検察が崔氏自宅など家宅捜索。外交資料なども漏洩とメディアが報道 |
| 28日 | 朴大統領は首席秘書官全員に辞表を出させる。秘書室長が辞表提出 |
| 28日 | 韓国ギャラップ「朴大統領の支持率が6週連続で落ち、過去最低の17%に」と発表 |
| 29日 | 青瓦台、検察の家宅捜索を拒否。ソウルで1万人強の退陣要求デモ |
| 30日 | 青瓦台、検察に資料提供。朴大統領は一部首席秘書官らを辞任させる |
| 30日 | 与党、挙国一致内閣を提案するも野党は真相究明が先と拒否 |
| 30日 | 崔順実氏帰国、31日に検察に出頭、逮捕状なしで緊急逮捕 |
| 31日 | リアルメーター「潘基文氏の支持率が前週比1.3ポイント低い20.9%に」 |
| 11月 | |
| 2日 | 朴大統領、首相を更迭し、後任に盧武鉉時代に要職を歴任した金秉準氏を指名 |
| 2日 | 野党各党、新首相の就任に必要な国会聴聞会を拒否することで一致 |
| 2日 | 検察、安鍾範・政策調整首席秘書官を緊急逮捕 |
| 3日 | 検察、崔順実氏を逮捕。容疑は「安鍾範氏と共に財閥に寄付を強要した」職権乱用など |
| 4日 | 韓国ギャラップ「朴大統領の支持率は過去最低の5%、不支持率は89%」と発表 |
| 4日 | 朴大統領「検察の捜査受ける」と国民向け談話。野党は「退陣要求運動を展開する」 |
| 5日 | ソウルで4万5000強人の退陣要求デモ。釜山など他都市にも拡散 |
| 6日 | 禹柄宇・前民情首席秘書官が検察に出頭 |
| 7日 | 与党・セヌリ党の金武星議員、大統領に脱党を要求 |
| 7日 | 朴大統領、与野党代表との会談を提案するも3野党に拒否される |
| 8日 | ソウルで4万5000強人の退陣要求デモ。釜山など他都市にも拡散 |
| 8日 | 検察、崔順実氏に関連するとしサムスン電子本社や大韓乗馬協会を家宅捜索 |
| 8日 | 朴大統領、丁世均・国会議長を訪ね「国会が推薦する総理を受け入れ、内閣を任せる」 |
| 9日 | 野党3党、朴大統領の国会推薦総理案を「一考の価値なし。大統領は2線に引け」と拒否 |
| 9日 | 米次期大統領にトランプ氏決定 |
| 11日 | 韓国ギャラップ「11月第2週の大統領支持率は前週と同じ5%。不支持率は最高の90%」 |
| 12日 | 全国で朴大統領の退陣求める集会。ソウルでは26万人参加 |
| 13日 | 検察、「国政壟断事件」でサムスン電子の李在鎔・副会長ら財閥トップを参考人として聴取 |
※注 デモの参加者数は警察発表
(次回に続く)
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『出生率が世界最低だった2015年の中国 「不妊不育」の影、二人っ子政策も不発か』(11/11日経ビジネスオンライン 北村豊)について
中国人の合計特殊出生率が下がることは、世界平和の為には喜ばしいことです。中国の歴史上、人口を侵略の武器にして来ました。中国の行動は須らく軍事行動と結びついています。宇宙開発も然り。増えた人口を入植させ、武力を用いず中国の領土とします。ブータンは国土の2割を入植されて奪われましたし、南シナ海の人工島基地にも政府が金を払って中国人を入植させるでしょう。尖閣にも民間人(特に高齢者を)を日本政府が金を払って入植させればよい。
中国人の不妊不育が多いと言うのは分かります。あれだけ環境汚染が激しいのですから。大気は勿論、水もそうです。その中で生育される動植物を食べているのですから体がおかしくなるのは当然です。もし、中国人に日本のような国民皆保険・先進医療を付与すれば、間違いなく中国はそれで財政破綻するでしょう。まあ、私腹を肥やすことしか考えない悪辣な為政者の下では望むべくもありませんが。
そもそも東北三省は満洲人の土地で漢人の土地ではありませんでした。今の満洲族の人口は約1000万人で、80年代の300~400万人から増えました。少数民族優遇策を受けるためと言われていますが、漢人のなりすましが相当いるような気がします。中国全体の人口が13.7億人(黒戸は入れず)とすれば0.73%です。民族浄化されたのでしょう。チベット、ウイグル、モンゴルでやっています漢人男性との強制結婚や、虐殺で民族浄化を図ろうとしてきました。国際社会、特にリベラルと言われる人達が中国を非難しないのはおかしいです。
中国の合計特殊出生率が下がってきているのは、経済的に豊かになった人が増えて子供を多く産まなくなってきているという事でしょう。農業主体の国家であった時代は、労働力として子供が多く必要でした。今でも農村では多くの子供がいると思います。しかし、共産党の地方幹部は不動産を活用して賄賂を取るために農民から土地を奪ってきました。ただ、彼らが都会に出てくれば、教育程度から言って、建設現場などの低賃金労働をするしかありません。生活は苦しく、子供を産むまでには至らないでしょう。その中で、男女比が世上言われていますような男110:女100と言うのは、やはり宗族意識のせいです。お墓を守るのは男という事で男を生みたがる訳です。女の場合は間引かれてしまいます。結婚できない男が増えれば、宗族意識が続く限り、人口はドンドン減っていくでしょうが、漢民族は他国から女性を拉致とか人身売買するような気がします。世界にとって迷惑な国です。
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10月12日付で「中国統計出版社」から発行された『“中国統計年鑑2016(2016年版中国統計年鑑)”』には、2015年に行われた小規模な国勢調査である“小普査(人口1%のサンプリング調査)”の結果が掲載されていた。中国の『“全国人口普査条例(国勢調査条例)”』によれば、“人口普査(国勢調査)”は10年毎に実施し、前後2回の国勢調査の中間に当たる5年目に人口1%のサンプリング調査を行うことになっていて、後者を俗に“小普査”と呼ぶ。なお、“普査”は略称で、正式名称は“普遍調査”である。
わずか「1.05」
さて、中国にとって極めて重要な事実が、2015年に実施された“小普査”の結果によって判明した。それは2015年の中国における“育齢婦女(出産適齢女性)”の“総和生育率(合計特殊出生率)”がわずか1.05であるということだった。合計特殊出生率とは、「1人の女性が一生に産む子供の平均数を示す」人口統計学の指標で、15~49歳の女性の年齢別出生率を合計したものである。合計特殊出生率が1.05という事は、中国の「人口置換水準(人口が増加も減少もしない均衡した状態となる合計特殊出生率の水準)」である2.1の半分にも達していないことを意味し、人口が大きく減少する傾向にあることを示している。
2015年の“小普査”では、全国で15~49歳の出産適齢女性567万人がサンプリング調査を受けたが、567万人は出産適齢女性人口の1.55%に相当する人数である。これら567万人の出産適齢女性が2015年に出産した子供は17万5309人であったが、その構成は、1人目の子供が9.3万人、2人目の子供が6.97万人、3人目以上が1.25万人であった。年齢の異なる出産適齢女性の出産水準に基づいて最終的に算出された2015年の出産適齢女性の合計特殊出生率は1.05であった。
2015年7月10日に開催された“国家衛生和計劃生育委員会(国家衛生・計画出産委員会)”の定例記者会見の席上で、人口動態について発表を行った“計画育成基層指導司長(計画出産現場指導局長)”の“楊文庄”は、「出生人口は2010年の1592万人から2014年の1687万人に増加し、増加傾向を維持している。合計特殊出生率は1.5~1.65で、幾分上昇している。1人目の子供の出生は減少し、2人目の子供は増加している。2014年における0~14歳の低年齢人口の全人口に占める比率は16.5%で、世界平均の26%より低く、先進国と同じである」と述べた。
この点について、“中国人民大学”社会・人口学部教授の“宋健”は、「10年毎の国勢調査で大量の低年齢人口が調査から漏れ、小学校入学時に突然に大量の学童人口が出現するという現象があるので、これらの統計漏れ率を修正した上で、各種の方法を通じて推計すると、合計特殊出生率はおおよそ1.5~1.6になるが、この水準はここ数年安定している」と述べて、楊文庄が述べた数字を肯定した。
世界銀行が2016年6月21日に発表した2015年の「世界の合計特殊出生率・国別ランキング」によれば、世界の204の国・地域のうち、中国は合計特殊出生率1.57で第177位にランクされており、最下位(第204位)は台湾の1.12となっている。この1.57という数字は楊文庄が発表した数字に近く、中国政府が報告した数字を根拠にしたものと思われるが、もし上述した1.05という数字が本当だとすれば、中国は台湾に代わって最下位となり、台湾は最下位を脱して203位となるのである。
中国の“国家統計局”の統計によれば、2015年末時点の総人口は13億7462万人で、2014年末より680万人増加した。これを性別で見ると、男性人口が7億414万人であるに対して女性人口は6億7048万人で、女性人口を100とすると男性人口は105となる。しかし、これを2015年の出生人口で見ると、男女比率は女100に対して男113.5となり、国連が正常値としている女100:男103~107よりも大幅に高い。
「2.2」は極めて困難
一方、2016年5月19日に世界保健機構(WHO)が発表した「世界保健統計2016年版」によれば、中国の平均寿命は76.1歳で、その内訳は男性74.6歳、女性77.6歳となっている。上述したように、2015年末における全人口の男女比率は女100:男105だが、この平均寿命は女性の方が男性より3年長いという前提に立って年齢別人口を考えると、出産適齢女性の人口は同年代の男性人口より遥かに少ないものとなり、その男女比率は女100:男110程度になるものと思われる。要するに、中国の出産適齢女性がより多くの子供を出産すれば、人口の減少は防止できるが、さもなければ人口の減少は避け難い。
上述した合計特殊出生率1.05は、先進国の合計特殊出生率1.00に相当するものと考えられる。先進国は合計特殊出生率が2.1になったら、人口の維持が可能となり、世代間の人口バランスが保てるようになるが、中国がこれと同様に人口維持と世代間人口バランスを保てるようになるには、合計特殊出生率を2.2にしなければならない。但し、これは中国にとって極めて困難なことと言える。
過去20年間に、中国は早々と超低出生率の落とし穴にはまってしまっていた。国家統計局のデータによれば、中国の2010年から2015年までの合計特殊出生率は、1.18、1.04、1.26、1.24、1.28、1.05で、その平均値1.175であり、最高でも1.28であった。その詳細は下表を参照願いたい。
(表) 中国における子供の出生率(2010~2015年)

(出所:2016年11月1日付「鳳凰財経ネット」の記事「人口雪崩!」)
中国は人口を抑制するため、1980年から1組の夫婦が出産してよい子供を1人だけに制限し、2人目以上には罰金を科す“独生子女政策(一人っ子政策)”を実施してきたが、少数民族地区や一部の農村地区では特例により2人目以上の子供を出産することが許されていた。2014年からは“単独両孩”政策と呼ばれる「夫婦の一方が一人っ子であれば、2人目の子供の出産を容認する」政策が実施されたことにより、2014年の2人目出生率は一気に上昇している。しかし、2014年に“単独両孩”が実施されたにもかかわらず、2015年には全ての出生率が下降に転じている。
さて、上述したように、国家衛生・計画出産委員会の楊文庄司長は「合計特殊出生率は1.5~1.65」と述べているし、中国人民大学の宋健教授は「10年毎の国勢調査で大量の低年齢人口が調査から漏れた」として、合計特殊出生率は1.5~1.6であり、この水準はここ数年安定して推移していると述べている。しかし、2015年の合計特殊出生率が1.05であることを考えると、約1/3の低年齢人口が国勢調査から漏れるなどということは有り得ない話で、1.05の信憑性は高いと考えられる。
二人っ子政策の効果は
合計特殊出生率の低下と人口の高齢化に脅威を覚えた中国政府は、35年以上にわたって継続してきた一人っ子政策を廃止することに方向を転じ、2015年12月27日に開催された“全国人民代表大会常務委員会”で「人口・計画出産法」の改正案を採択し、1組の夫婦が出産してよい子供を2人まで容認する“両孩政策”あるいは“二胎政策”と呼ばれる「二人っ子政策」<注1>への全面的な転換を決定した。同法は2016年1月1日から正式に施行された。
<注1>二人っ子政策の詳細については、2015年11月6日付の本リポート「遅きに失した『二人っ子政策』への転換」参照。
二人っ子政策が施行されたことにより、2016年の合計特殊出生率が上昇するかどうかは分からない。中国には二人っ子政策の条件に適応する夫婦は約9000万組いるが、その妻たちの60%、すなわち5400万人は35歳以上であり、彼らが敢えて高齢者出産に挑むかは極めて疑問である。また、若い夫婦たちは経済的な理由から子供を1人は生むとしても、2人目の出産には躊躇する傾向にあることも人口増加を阻む大きな要因と考えられる。
さらに、中国には不妊症に悩む人口が5000万人以上いることも大きな阻害要因と言える。20年前、中国では“育齢人口(出産適齢人口)”における不妊症の平均発症率はわずか3%であったが、2011年末に12%、2012年末には12.5%と上昇し、2016年の現在では15%にまで達している。不妊症は今や中国で一般的な病気となり、ここ5年間では毎年100万組以上の夫婦が不妊治療のために医院で診療を受けており、患者は25~30歳の若者が多数を占めているという。
不妊不育の影
2016年1月に医療サイトの“中衛生殖健康網(ネット)”は『2015年“不妊不育(不妊)”調査報告』<注2>の内容を報じたが、その概要は以下の通り。
<注2>日本語の「不妊」を中国語では“不妊不育”と言う。“不妊”は文字通り女性の不妊を指し、“不育”は男性の不妊を意味する。
【1】飲食、環境、生活習慣などの諸要因による影響を受けて、近年来、我が国の不妊家庭は次第に増大し、不妊の現状は憂慮せざるを得ない状況にある。関係の調査統計によれば、不妊症の発症率は15%前後に達しており、さらなる増大と若年化の傾向を示している。
【2】不妊症の総診察数に占める男女比率は男65%:女35%、不妊症発症率の男女比率は男60%:女40%で、いずれも男性が圧倒的に多い。不妊症の原因は、男性側:50%、女性側:40%、男女双方:10%、原因不明:10%となっている。
【3】女性の不妊は、妊娠中絶の繰り返しで子宮内膜が薄いもの:40%、生理不順:30%、卵巣に卵胞がたくさんできてしまう「多嚢胞性卵巣」:13%などに起因している。一方、男性の不妊は、精子・精液異常:57%、性機能障害:23%、前立腺炎:16%などとなっている。
不妊症の主体を占める男性について言えば、中国人男性の精液1ccに含まれる精子量は30~40年前には1億個前後であったものが、昨今では2000~4000万個に減少しており、精液中に精子が無い「無精子」や精液中の精子濃度が低い「乏精子」、精液中の精子が死んでいる「精子死滅」などの症状が顕著に増大しているという。
すなわち、1人目の子供すら妊娠することが困難な人口がすでに5000万人も存在しているのだから、二人っ子政策を施行したからと言って、人口の増加を楽観視することはできない状況にあるのだ。
話は変わるが、2016年10月19日に国家衛生・計画出産委員会が『中国流動人口発展報告2016』を発表した。この報告によれば、中国の東北三省(遼寧省、吉林省、黒龍江省)は出生率が極度に低く、過去30年で小学校の在校生が800万人以上減少した。この減少幅は全国水準を遥かに上回るものであり、流出人口の増大もあって、東北三省の人口問題は改めて中国国民の関心を集めているという。
高齢者人口増と相まって
政府統計によれば、東北三省の小学生は、1980年には1297.9万人であったが、2014年には473.9万人となり、35年間に824万人減少し、その減少率は63.5%であった。これは当時100人いた小学生が今では40人以下に減少したことを意味する。1980年における東北三省の人口は全人口の9.02%であり、東北三省の小学生人口は全小学生人口の8.9%で、両者はほぼ同率だった。しかし、2014年における東北三省の人口が全人口の8.02%であったのに対して、東北三省の小学生人口は全小学生人口の5%にも達していなかった。
国家統計局のデータによれば、1983年時点における東北三省の合計特殊出生率は、遼寧省:1.34、吉林省:1.24、黒龍江省:1.75であった。それから27年後の2010年に行われた「第6回国勢調査」の結果として算出された合計特殊出生率は、遼寧省:1.00、吉林省:1.03、黒龍江省:1.03であった。これらの数値は上述の表で示した全国の2010年の合計特殊出生率1.18より大幅に低いが、全国の2015年の合計特殊出生率が1.05であることを考えると、2015年の東北三省の数値は1.00を大きく下回っているものと思わる。東北三省の人口が出生数の増加によって増大することは最早考えられない。
これに加えて、東北三省は人口流出による人口減に苦しんでいる。2010年の第6回国勢調査のデータによれば、東北三省の流出入人口は400万人で、流入人口を差し引いた純流出は180万人であり、しかもその主体は中年と青年であった。なお、2000年の第5回国勢調査の時には、東北三省は36万人の純流入であった。
合計特殊出生率の低下は若年人口の減少を意味し、将来の労働人口の減少を招く。それはすなわち、中国が直面している高齢者人口の急激な増加と相まって、中国社会全体に大きな影を投げかけるに違いない。ちなみに、2016年5月23日に厚生労働省が発表した日本の2015年の合計特殊出生率は1.46で、1994年の1.50以来21年ぶりの高水準であった。
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『習近平とドゥテルテ、二枚舌の応酬か フィリピン漁船による漁解禁は真の和解?』(11/11日経ビジネスオンライン The Economist)について
11/5拓大で開かれた「緊迫する南シナ海情勢」セミナーでフィリピンのハリー・ロケ下院議員の講演内容が宮崎正弘氏のメルマガで紹介されていましたので引用します。
<中比協力スピーチ
代表・Herminio Harry L Roque Jr.より ここで皆様にお話しできることを光栄に存じます。私はHarry Roque Jr.と申します。今年に入ってから、私はフィリピン共和国の議員に選ばれました。官途に就く前は、特に人権や憲法の分野で弁護士をしていました。フィリピン大学法学部で15年間にわたって教鞭を取り、国際公法、国際人道法、そして憲法を専門としてきました。 私は、代議院の議員としての地位を理由にこちらにご招待頂いているかもしれませんが、議会を代表してお話していると主張することはできません。国際関係の問題に関する議会の立場は、未だに不確定です。その代わりに、仲裁人、個人弁護士、法学教授、二人の子供の父親、一人の女性の夫、そして何よりも、フィリピン人としての知識と経験を照らして、本日はお話しさせて頂きます。
中比の仲裁
過去数年間にわたり、南シナ海における中国の存在は、フィリピン人漁民が同海内にあるものの周辺で魚を捕るのを妨げてきました。中国は、フィリピンが自国の大陸棚や排他的経済水域の一部として領有権を主張している領域に、人工島や装置を建設しました。フィリピンは、このような行為は両国が締約国である国連海洋法条約(UNCLOS)の掲げる規則に矛盾していると主張してきました。 このような理由から、2013年1月22日、フィリピンは中国を相手に、本件を国際海洋法裁判所(ITLOS)の前に提訴しました。同裁判所は、UNCLOS締約国間の紛争に対処する専門国際機関です。しかしながら、実際の手続きは常設仲裁裁判所(PCA)が行いました。 中国は同手続きへの正式参加を拒否しました。同国は、一般に公開した様々な声明、ならびに裁判所の個々の審判員への書簡を通じ、フィリピンの主張に対する論争を行ったのです。 また、すでにご存じかもしれませんが、2016年7月12日、PCAはついにフィリピン共和国と中華人民共和国間の訴訟の判決を下しました。 PCAはどのように判決を下したのでしょうか?あまり詳細にはお話しませんが、裁判所は三つのことを述べました:
1.裁判所は、条約が定める権利を超えて、九段線内側の領海における資源に対する歴史的権利があるとの中国の主張には、法的な根拠がないと述べました。
2.そして、裁判所は、それぞれの海洋権に応じて、南シナ海の様々な地物を分類しました。注目すべきは、太平島を含め、いずれの地物にも島であるとの判断が下されなかったことです。したがって、いずれの地物もEEZ[作成者1] あるいは大陸棚を生成できないということになります。
3.最後に裁判所は、フィリピン人漁民によるスカボロー礁への接近を妨げることにより、中国が多数の国際法違反を犯しており、フィリピンの船舶および乗員に深刻な衝突の危険をもたらし、海洋環境を破壊しているとの判決を下しました。
この判決は、南シナ海を巡るフィリピン・中国間の長年にわたる紛争の終結と見られています。多くのフィリピン人は、同判決をゴリアテに対するダビデの勝利[作成者2] と比較しています。この判決が、国家の力はその大きさではなく回復力に見られるということを示したからです。 私は異なる見解を持っています。この判決によってフィリピンが成し遂げたことについて嬉しく思い、また誇りに思ってはいますが、これが何かの終わりだとは考えていません。フィリピンに、ひいては国際社会のその他の地域に実際的な利益をもたらす形で同判決の執行に向かって進まなければ、この判決もピュロスの勝利[作成者3] になってしまうだけです。
我々が現在直面している問題はシンプルです:国際法の下でこの判決を執行することはできるでしょうか?もしできるのであれば、どうやって執行するのでしょうか? 最初に、我々が認めるべきは、同裁判所による判決が、それ自体を執行する傾向にあるということです。国際法に対する主な批判のひとつに、道を外れた国家に法を遵守させる「国際警察」が存在しない、というものがあります。これは部分的にしか正しくありません。 私の元教授であり、国際司法裁判所の元裁判官であるロザリン・ヒギンスが適切に述べたことには: 国家は、自身が立法機関の当事者でなかったこと、あるいは具体的な提案を承認したくなかったことから、疑いようもなく、自身が明確に同意していない規範に拘束されていることを認めるようになりました。しばしば暗黙であったり熱狂的であったりもする合意が国際法の原則であるならば、その合意は、国家が自制を警告するにあたっての相互の利点を感知するから生じるのです。国際法の違反は、それによる短期的な利点がたとえあったとしても、国益にかなうことはめったにありません。意思決定のプロセスとしての法には、これで十分なのです。義務の原則をほかに見つける必要はありません。 我々は、国際法が主権国家の合意に基づくものだと認めていますが、国家の合意が他の国家の立場に大きく影響されることも理解しています。同裁判所の判決は紙切れにすぎないと中国が主張するかもしれませんが、この判決が同国の意思決定に規範的な影響を及ぼしたと我々は確信しています。 まるで中国が許しがたい罪を犯したかのように、この判決を中国に対する警棒として使うよりも、我々は、その代わりに、政治的な見通しを変える手段として使えばよいのです。我々は、この仲裁をゼロ・サム的な判決と見なすよりも、協力へのたたき台にすればよいのです。
次に、最初に申し上げたことに関連しますが、国際法の執行に対する国家の合意の重要性を認めることにより、中国と相互の、持続可能な、意義のある合意を結ぶことを目指すべきです。中国に我々の法的立場を確信させた今、主権者としての我々の権利を尊重するよう中国を説得できる格好の立場にあるのです。 この仲裁判決に命を吹き込むのであれば、その欠点を含め、同判決の完全性をまずは受け入れなければなりません。お気づきかもしれませんが、同裁判所の判決は統治権の問題には裁定を下しませんでした。つまり、南シナ海の岩礁や砂州の法的性質を分かっていても、誰がこれらの地物に統治権を行使するのかについては、国際法で判断が下されていないのです。フィリピンの見解では、これらの地物は我々の所有です。当然のことながら、中国の見解では、これらの地物は中国の所有です。この問題に関しては、ベトナムや台湾についても同様です。 結局のところ、南シナ海への接近を実際的な大問題にしている未解決の課題は多数存在します。
同裁判所は、フィリピン人漁民がスカボロー礁で伝統漁を行うのを妨げる中国の行為を違法だと見なしていますが、中国自身も歴史的にこの海域で職人漁業を行っていたと認めていることにご注目下さい。これもまた同判決の微妙な境界線のひとつに過ぎず、これにより、我々が中国の敵ではなく、中国の権利もまた尊重している主権者仲間であるというメッセージを中国に伝えることができます。 皆さん、我々のジレンマに対する解決策は極めてシンプルです。スカボロー礁の共同漁業条約の可能性に関して中国との話し合いに入ることは、手始めとして適切です。
トンキン湾における中越海上国境画定条約のように、フィリピンもまた、中国・フィリピン間の二国間協調と友好関係の発展を築くことができます。これはまた、同地域における緊張の緩和につながる可能性、ならびに国際法上の権利を効果的に行使するのに必要な影響力をフィリピンにもたらす可能性もあります。
米比関係
これにより、次は友好関係の問題に移ります。 私は、この判決がフィリピン・中国間の緊張を高めたとは思いません。中国はフィリピンの主要貿易相手国のひとつであり、国内では多数の中国国民が大企業に勤務、あるいは大企業を経営していますので、両国には、この関係を守り、保っていきたいと考える真の理由があると考えています。
しかし、中国がフィリピンへの信頼を差し控えようとしていることも十分に理解しています。これは、フィリピンが、軍事的パートナーあるいは守護者として米国に依存していることに端を発しています。 1951年、フィリピンと米国は相互防衛条約を締結しました。この条約の目的は、「平和の構造を強化」し、外国部隊から攻撃を受けた際に互いの国を支援することを確約することでした。その後、フィリピンに軍事拠点を設置しましたが、これは1992年まで続きました。1998年、フィリピンと米国は訪問軍隊地位協定を締結し、これにより、米軍が軍事演習実施のためにフィリピンを訪問するようになりました。その後2014年には、「同地域の平和と安全を促進するため」に、フィリピンと米国は防衛協力強化協定を締結しました。
法的観点からのこれらの協定についての懸念はさておき、私は一貫して、米国とのパートナー関係はフィリピンにとって非常に不利なものだと主張してきました。この問題は、フィリピンの土地におけるアメリカ兵士による殺人が浮き彫りにしました。これらの協定に具現化された協力原則にもかかわらず、被疑者の身柄を確保する権利は米国に留保されました。このため、米国海軍の伍長勤務上等兵、ジョセフ・スコット・ペンバートンは、トランスジェンダー女性、ジェニファー・ロードを殺害したことにより地方裁判所で有罪判決を受けていたにもかかわらず、一夜も刑務所で過ごしていません。前にも言いましたが、これはもう一度言うに値することです:ジェニファー・ロード殺害は、フィリピン主権の死を象徴しています。
さらに言えば、これらの協力協定は、フィリピン人の真の安全を実現していません。中国海軍の船舶が南シナ海のフィリピン人漁民を脅かしていた時、米国は中国に対してその行為をやめるようにとのメッセージを送っただけでした。これはフィリピンがどうせ自国でも行うことに過ぎません。余談ですが、フィリピンにおける米国の存在は、フィリピン南部のミンダナオ島における反乱を激化させただけだと多くの人が考えています。
皆さん、私はフィリピンに対する米国の貢献を損ねるつもりはありません。私自身、米国で勉強して卒業しましたし、私の親戚の多くは米国に住んでいます。しかし一方で、米国の支援を過度に評価するワナに陥りたくはないのです。 不安の源を排除することにより、直接的に、我々の安全問題の解決を検討するべき時がきました。しかし、軍事訓練や軍拡競争を通じた示威でこれを行うことはできません。国連憲章の原則に沿った方法により、つまり平和的な紛争解決方法を通じて、これを行うことができるのです。
自主的外交
私が自主的外交を全面的に支持するのは、こうした理由からです。私は、これによって、孤立を意味しているのではありません。定義によれば、自主的外交とは、国家は、介入あるいは強制することなく、その最善となるように、他の主権者を引き込むべきだということです。 現在、フィリピンの最善の利益は、平和的に自国の水域を探索および利用できるようになることです。
実際のところ、我々の平和維持部隊として米国に依存し続けるようでは、我々は最善利益の実現に四苦八苦することになります。実のところ、米国の存在こそが、この地域の緊張を高め続けているのです。 中国と協力するのは良いことなのだろうか、と考える人もいるかもしれません。多くの人が、中国と協力しようという試みは、主権の放棄の現れだと考えています。一部のフィリピン人には、それを反逆だと言う人もいるかもしれません。 それが愛国心の現れである限り、私は彼らの気持ちを受け入れますが、このような考えは、現代世界の複雑性や国際法の定める規範とは相容れないものです。
ひとつの国を同盟国か敵国かに分類することは、状況に関係なく、地図を黒色と白色に塗ることになるでしょう。 中国との将来の交渉がどのように終わるかを申し上げることはできません。双方にとって利益のある合意に終わるかもしれないし、そうでないかもしれません。しかし、挑戦してみなければ、決して分かりません。そして、フィリピン国民のために、私はどんなことでも挑戦するつもりです。 ご清聴ありがとうございました。
[作成者1]「排他的経済水域」の略 [作成者2]旧約聖書の一場面 [作成者3]犠牲が大きく、得るものの少ない勝利>(以上)
次は10/31FT記事を11/6日経電子版に翻訳掲載した時に故意にヘッドラインを「習」から「安倍」に代えた悪質な印象操作のケース。日経への電凸に対しての回答は「日本版なので目につきやすいタイトルにした」とのこと。いくら100%子会社とはいえ、日経に元記事を勝手に編集する権利はないと思いますが。完全に契約違反ではないですか?如何に日本のメデイアは腐っているかです。

こんな記事もありました。日経は真底腐っています。
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-3004.html
さて、中比の問題になっていますスカボロー礁ですが、最近の記事を取り上げて見ます。
11/8毎日新聞は<スカボロー礁に巡視船 沿岸警備隊派遣 大統領訪中後、漁再開
【マニラ共同】フィリピン沿岸警備隊は7日、領有権を巡り中国との対立が続いていた南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)に巡視船2隻を派遣し、パトロールを始めたことを明らかにした。
スカボロー礁は2012年に中国が実効支配を固め、中国公船の妨害でフィリピン漁民は操業できず、沿岸警備隊も現場海域には近づけていなかった。しかし、10月に訪中したドゥテルテ大統領が南シナ海での領有権問題を棚上げした後は妨害がやみ、漁が再開していた。
沿岸警備隊幹部はパトロールの具体的な場所や活動状況は明らかにしなかったが「さらに多くの巡視船が配備される」との見通しを示した。中国とフィリピンの首脳会談を受けた措置の可能性があり、中国側の今後の対応が注目される。
幹部によると、2隻のうち1隻は日本政府が10月にフィリピン側に引き渡した「ツバタハ」。今月5日に現場海域に到着したという。
幹部は中国公船が現場海域にいたかどうかには言及しなかった。>(以上)
10/31レコードチャイナ<「スカボロー礁から中国公船撤収」は誤り、だが漁民への妨害はない―比国防相
2016年10月30日、中国とフィリピンの係争地となっている南シナ海のスカボロー礁(中国名:黄岩島)周辺に展開していた中国公船が撤収したとされる問題について、フィリピンのロレンザーナ国防相は、中国海警局の船が依然として同礁周辺を巡航しているとした一方で、フィリピン漁民は妨害をされずに漁を行っていると語った。環球網が伝えた。 AP通信によると、フィリピン海軍が週末に上空から偵察した結果、少なくとも4隻の中国海警局の船がスカボロー礁周辺にいたという。ロレンザーナ国防相は「中国公船がいなくなったとする沿岸警備当局の情報は間違っていた」と補足した。 フィリピンのドゥテルテ大統領は、中国を訪問した際、フィリピンの漁民が今後数日でスカボロー礁に戻ることができるとの見通しを示していた。 中国外交部の陸慷(ルー・カン)報道官は28日の定例記者会見で、ドゥテルテ大統領の訪中により中比関係は全面的に改善したとした上で、スカボロー礁でのフィリピン漁民への妨害行為をやめたのかとの質問については「双方は現在、まさに意思疎通を続けている」と述べていた。(翻訳・編集/柳川)>(以上)
ドゥテルテと習の関係は、狐と狸の騙し合いみたいなものかもしれません。お互いにいいとこどりをしようとしているのでしょう。11/5講演で、ハリー・ロケ議員は、「国際仲裁裁判所判決はテコの役割でしかなく、二国間交渉をしないと最終解決しない」という立場でした。それに対し、ベトナム外務省顧問のテイン・ホアン・タン氏は「二国間協議でなく多国間で話合うように問題を国際化した方が良い」とのことでした。大国と小国では力の差がありすぎ、マルチラテラルの方が合理的と思われますが、タン顧問は「中国が面子を失わない形で撤退できるよう誘導」との話もあり、狙いは一緒なのかも。比としては中国を仲裁裁判判決から救い、貸しを作って実利を取った形でしょうか。ただ、中国が何時までもおとなしくしているとは思えません。宇宙まで侵略しようとしている連中です。そこの認識が違っていますと、下手な妥協で終わってしまいます。
ASEANも中国から大きな支援を受けていますラオス、カンボジアという内陸国家があり、纏まりを欠いています。戦後の国連の仕組みが左翼リベラルやグローバリストに牛耳られ、見直しが必要になっているのと同じく、ASEANも仕組みを見直した方が良いでしょう。Brexitやトランプ大統領の誕生とか行き過ぎたリベラリズムの修正が世界的に起きています。トルコのEU加盟申請も、本年中のヨーロッパへのヴィザなし渡航が認められなければ、取り下げる可能性もあります。難民流入抑制協定も反故になり、難民問題は新たにヨーロッパを襲うでしょう。トルコはトランプが大統領になることもあり、ヨーロッパでなくロシアに近づくと思います。また、ヨーロッパはNATOの米軍縮小でロシアの脅威に晒されるようになるのでは。独仏だけでロシアに対抗は出来ません。独仏は今までシリア問題等で、米国の言うことに從わないで来すぎましたので、米国の意趣返しが起きると思います。
記事

中国を訪れたドゥテルテ大統領(左)と習近平国家主席(写真:AP/アフロ)
南シナ海の環礁、スカボロー礁。最近、中国の沿岸巡視船がこの海域でおとなしくしていることが話題を呼んでいる。まるで推理小説に出てくる「夜間に吠えなかった犬」のようだ。
これまでの4年間、中国船はフィリピンの漁師がスカボロー礁で漁をするのを妨害し続けてきた。きっかけは中国の漁船が絶滅危惧種を違法に捕獲していたことを知ったフィリピン海軍の視察官が検挙を試みたことだった。
だが11月に入り、フィリピンのテレビは自国の漁船が再びこの礁に赴き、漁をして戻って来る様子を映し出した。船いっぱいの魚を持ち帰る漁師たちはみな顔をほころばせていた。
中国が妨害行為を始めたのを受けて、フィリピンのベニグノ・アキノ大統領(当時)はオランダ・ハーグの国際裁判所(仲裁裁判所) にこの件に関する訴状を提出した。同裁判所は今年7月、フィリピンの訴えを認める司法判断を下した。なにしろスカボロー礁はフィリピン本島から220kmほどしか離れておらず、同国の排他的経済水域内に位置している。一方、中国からの距離は約900㎞だ。
また、アキノ大統領は米国と防衛協力強化協定(EDCA) も結んだ。これにより米軍はフィリピンの5つの基地を拠点に活動することができるようになった。同大統領は、中国がスカボロー礁に人工島を建設し始めた場合、軍事的に対応するよう米国に求めた。中国は領有権が争われている南シナ海の岩礁や小島の一部で既に建設行為に及んでいる。
中国の支配を受け入れれば多額の資金
ところが、アキノ氏に代わって6月に大統領に就任したロドリゴ・ドゥテルテ氏は唐突に方針を変えた。米国との合同軍事演習の中止を発表し、EDCAを廃止すると威嚇したのである。
この路線変更を強調するため、ドゥテルテ大統領は10月下旬に中国を公式訪問した際、米国との「決別」を宣言した。そして、中国側にこう伝えた。「私はあなた方の思想に合わせて自らを立て直してきた。これからはずっと中国を頼りにしていく」。
ドゥテルテ大統領がこうした忠誠を示した後、中国は数十億ドルの融資と投資を約束するとともに、スカボロー礁での妨害行動をやめた。南シナ海で中国と領有権を争っている他の東南アジア諸国に対してこれ以上明確なメッセージはないだろう。中国の支配を受け入れれば多額の資金が手に入るぞ、というわけだ。
現在多くの問題に悩むマレーシアのナジブ・ラザク首相は11月初旬 、北京をうやうやしい態度で訪問した。
習近平をジレンマから救う
米国は現在、南シナ海の領有権を巡る中国の野望に対抗し、他の沿岸諸国との統一戦線を維持すべく努めている。だが、ドゥテルテ大統領の言動は米国のこの努力を台無しにした。それだけではない。中国の習近平国家主席をジレンマから救い出しもした。
ハーグの仲裁裁判所が中国に不利な司法判断を下したのを受けて、中国の強硬論者、とりわけ軍関係者はスカボロー礁に滑走路を建設するなどして反撃するよう習国家主席に求めていた。一方で、習国家主席の強硬路線はすでに高いリスクを伴うため、もっとソフトなアプローチをとるべきだと主張する向きもあった。
今回、ドゥテルテ大統領のおかげで、中国は指一本動かすことなく欲しかったものの大半を手に入れた。中でもフィリピンとの2カ国間協議は大きな収穫だった。中国が長年呼びかけていたが、フィリピンはこれをずっと拒んでいた。
中国にも二心ありか
それでも中国側は用心する必要があるだろう。中国からの投資を歓迎するドゥテルテ大統領の態度が従順を意味すると捉えるのはまだ早い。
フィリピン最高裁の判事の一人は、スカボロー礁を譲渡することは憲法違反であり、弾劾に値する行為だとドゥテルテ大統領に警告している。フィリピン国民の間では今でも米国が広く人気を集めており、中国は嫌われている。
そしてドゥテルテ大統領は中国の耳に心地よい言葉を贈りながらも、日本やベトナムを訪問した際には矛盾するような発言をしている。日本やベトナムもまた、中国と領有権を巡り争っている国家である。
ベトナムでは、ドゥテルテ大統領は「とりわけ南シナ海における航海と上空通過の自由、およびスムーズな商業活動」の必要性を強調した。日本との共同声明では国連海洋法条約を尊重することが重要だと主張した。これは国際裁判所がスカボロー礁に関する司法判断を出すにあたり拠り所とした条約だ。
一方、中国にも二心があるのかもしれない。スカボロー礁付近での漁をフィリピン人に解禁しているように見せながら、その実、内側の大きな礁湖に以前のように立ち入ることは許していないのだから。
© 2016 The Economist Newspaper Limited. Nov 5-11 2016 | BEIJING AND SINGAPORE | From the print edition
英エコノミスト誌の記事は、日経ビジネスがライセンス契約に基づき翻訳したものです。英語の原文記事はwww.economist.comで読むことができます。
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『「トランプ当選」しか書けない中国SNSの闇事情 「ウチにも公安が来た」と主婦が震える言論統制』(11/10日経ビジネスオンライン 山田泰司)について
11/10みずきの女子知韓宣言ブログより<トランプがホワイトハウスに入る前に、韓国がしておくべきこと
「未来指向」と「未開指向」
趙甲濟(チョ・ガプジェ)の超少数派サイトから井戸の外のバンダービルドさん。

トランプがホワイトハウスに入る前に、韓国がしておくべきこと バンダービルド 北朝鮮の核問題の解決は、韓国も核で武装する方法以外の方法すべてが対症療法であり、一時的なものに過ぎない。 米国政権(共和党or民主)が変わるたびに気を揉んで、北朝鮮の核を防いでもらおうとぶらさがることに、もうウンザリである。 非対称核武器を防ぐために、あらゆるケースを考慮して、高価な防御兵器を配置して、持続維持・管理することも、実際には並大抵なことではない。 経済的負担が少なくないからだ。 この方法では、高コストの支出にずっと苦しまなければならない。
「(韓国と日本の核武装については)いずれかの時点がくれば、議論しなければならない問題だ。」
トランプが今年の3月25日、ニューヨークタイムズとのインタビューを通じて公にした発言である。 韓国はこの機会にトランプを相手にして、「韓国の核武装容認」を勝ち取る交渉をするべきである。 このような機会は今後永遠にない。 北朝鮮の核実戦配備が目前の状態で、時期的に事実上最後のチャンスだ。
トランプがホワイトハウスに入った後、長い時間が経過すれば、次第に心が変わる可能性もある。 したがって、外交力量を総動員して、正式就任以前に交渉をして、「韓国自体の核武装容認」を勝ち取るのが望ましい。 日本と手を取り合って共同で推進すればいいが、日本国内の雰囲気(反核世論優勢)を考慮すると、今すぐには難しいといえる。
韓国単独だとしても、必ず今回談判すべきである。 この機会を逃せば次はない。 核心は簡単である。
「韓国自体の核武装を容認するならば、在韓米軍の分担金も好きなだけ上げてやる。その代わり、国際社会が経済制裁しないようにカバーしてほしい。」
このような機会は二度とない。 トランプ当選により、経済分野などで多少の混乱は予想されるが、もし「核武装を容認」ということを韓国が得られるなら、トランプ当選は、北朝鮮の核の脅威から抜け出す神の贈り物だと言える。 ヒラリーではなくトランプになったのが、韓国にとって「天佑神助」ということだ。
トランプのそばに専門の補佐官が本格的にくっついて「邪魔」する前に、早く交渉するのが良い。 結果がたとえ良くないと予想されても、無条件に交渉しようとしなければならない。 そして好ましいのは、いや、無条件に「韓国の独自の核武装」意思決定をもたらすべきである。 疲れきった北朝鮮の核問題から根本的に、そして永遠に解放されるには、その方法以外にはない。 トランプの心が変わる前に急がなければならない。 バンダービルド 引用ソース https://www.chogabje.com/toron/toron22/view.asp?idx=&id=138059&table=TNTRCGJ&sub_table=TNTR01CGJ&cPage=1
*なんだかなあ…(注:ブログ主の意見) 韓国人のコメント ・滅共!(ハンドルネーム) オジョングン教授は今、政治家や学者たちがワシントンDCに飛んでいって、一緒にご飯を食べてゴルフをして、企業の要人に挨拶をさせて、米国政財界に対してロビーしなければならないと言っていた。 なのに私たちは毎日のように、力の抜けた「パククネ下野!」だけを叫んでいる。これが国か。 一番良いのは日本と連邦制統一することだが…
・正解と不正解(ハンドルネーム)
やはり名もない人よりはるかに現実的で実現可能な主張です。
しかし民族が馬鹿レベルなので、聞く人がいないみたいで苦しいね。 この記事を最低限、外交部長官や国防部が読んでくれるといいのですが。 この国の馬鹿のレベルでは難しい。 可能性のある優れた意見だが、実現の可能性はあまりないようです。>(以上)
韓国人の保守派はチャンと外交を考える人が、少ないけれどいるという事です。翻って日本ではどうか。11/11の日経朝刊に「関係者によると、佐々江賢一郎駐米大使らがトランプ氏の娘イバンカ氏、セッションズ上院議員らに選挙中から接触」とありましたが、言い訳以外の何物でもありません。大統領候補と首相が直接会うのと大統領候補の娘と大使が会うのでは格が違いすぎます。本当に外務省は愚かです。「武力を持たないから外交ができない」というのは嘘で、幣原の時には強い軍隊があったではないですか。況してや、強い外交をするために、「武力を持つ」ように動けば良いのにそうは動きません。防衛省に力を奪われたくないためです。
山田氏の記事では、国民監視の目が至る所にできているという事です。金盾工程を使い、ネット検索してヒットする言葉を探しているのでしょう。何清漣の『中国の嘘―恐るべきメディア・コントロールの実態』(2005年)の中に出て来たのが、小生にとっては初見でした。驚くことに、金盾は米国企業が協力して出来たとのこと。米国人の考えていることもやはりおかしい。やがて中国人が米国を打倒しようとしているのに気が付かないなんて。しかし、国民の精神的・物質的充足を図るのが国家の役割なのに、国民を監視し、あまつさえ選挙で選ばれていない正統性のない私党が国を牛耳る仕組みはおかしいです。国際社会が潰さないといけないでしょう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E7%9B%BE
記事
米大統領選挙の開票速報は、日本の自宅のテレビで見ていた。卓上のパソコンでは、中国の人たちがどのような反応を示すのかを確かめようと、中国版ツイッターの1つである微博(ウェイポー)を常時開いておいた。スマートフォン(スマホ)の通知センターに、日本経済新聞の速報メールが入る。「日経平均急落、下げ幅一時1000円超 トランプ氏先行で」の見出し。時刻は14時5分。
パソコンに目を移すと、中国版ツイッターのリアルタイム検索ランキングの2位に、「川普贏了」(爆)の文字が。川普はトランプ、贏了は勝利、爆は急上昇の意味だ。ちなみに1位は、ある芸能人同士の不倫疑惑についてだった。

え、決まったのかと慌てて書き込みのいくつかに目を通す。「CNNがトランプの勝利を速報」というツイートが拡散していて、閲覧回数を10分間で194万回にまで押し上げていた。CNNのテレビ画面なのだろう、キャスターの横に「DONALD TRUMP WINS」と大書された画像も添付されている。
しかし、日本のメディアはテレビ、新聞、ネットのいずれも、まだ当確を報じているところはない。それどころか、CNNのホームページにもまだ当確の報道はなかった。
もう一度よく読むと、リツイートに「詐欺師」「騙しやがって」の書き込みが見えた。どうやら、デマのツイートにまんまと釣られてしまったようだ。CNNの画像は、ご丁寧にも合成だったのだろうか。
ただ、その時点でクリントン氏は既に敗色濃厚になっていたし、選挙自体に対する関心も高く、「美国大選」(米大統領選)のワードはのべ12億回も読まれていた。抜群のタイミングでデマを投稿し、瞬時に私をはじめ200万人もの人間を釣り上げた投稿者は、トランプ氏より一足先に勝利宣言をしていたのかもしれない。
盛り上がらない「既得権益の打倒」
さて、トランプ氏、クリントン氏いずれが当選するにしても、私には中国人の反応で、確かめてみたいことが1つあった。それは、既得権益を巡る米国民の判断を、中国人がどう評価するかについてだった。
今回の選挙において、クリントンは既得権益層の代表、トランプ氏はそれを打倒する側の代表、という構図で語られていた。そして、トランプ氏が当選した。習近平国家主席は就任以来、腐敗官僚の取り締まりを続けてきた。しかし腐敗官僚の根絶にはほど遠く、図らずも米大統領選前日の11月7日にも、安徽省の副省長が重大な規律違反で捜査を受けることが明るみに出たばかりだった。
もちろん、トランプ氏の当選が中国にとってどのような影響をもたらすのかは総合的に語られるべきことである。ただ、トランプ氏の勝利に勢いを得て、中国の庶民の間に既得権益を倒そうとする気運が盛り上がるような事態は、習氏を中心とする権力側にとっては避けたい事態だ。打倒すべき既得権益の対象はあくまで習氏らが自ら決めることであり、一歩間違えば習氏自身にも打倒の刃が向くことも十分あり得ることだからである。
そこで改めてSNSの書き込みを眺めてみた。ところが、「中国も既得権益を打倒だ」と気勢を上げる書き込みは見当たらない。それどころか、たわいのないことを言う内容がほとんどなのである。頭から順に100件程度の書き込みを読んだ限りにおいて、内容は大ざっぱに分けて以下の3つにまとめることができた。
まず、「トランプだと円高になるんだな。日本で買い物がいよいよできなくなる」「日本に留学中なのに、トランプ当選で急に円高に振れて、生活が苦しくなる」と円高を嘆くもの。2つ目は、「男のバカと女のバカなら、男のバカの方がずっとマシだ」等々、トランプ氏顔負けの暴言を吐くもの。そして、「トランプを大統領に選ぶなんて、アメリカ人はお笑いというものを分かっている。見直した」「今年一番のジョーク」とふざけるだけのもの、である。
ネットの書き込みなど、この程度のものが主流だと言えばその通り。ただ近年、庶民レベルでも、21世紀の超大国は中国とアメリカだと公言する人が、中国ではずいぶん増えていた。だから、米国の次の大統領が決まり、次代の米中関係について滔々と論じるものや、既得権益を取り上げて論議するものが多いのではないかと予想していた。ところがふたを開けてみれば、毒にも薬にもならない書き込みが圧倒的に多かったのである。
なぜなのだろうと考えて頭に浮かんだのは、言論統制の強化が庶民レベルにまで下りてきていることをうかがわせる、ある話だった。
批判の書き込みから1時間で来た公安
それは先月末のこと。ひと月ぶりに会ったある上海人の友人に、その後元気だった? と挨拶代わりに聞くと、「最近ちょっと、いろいろ不安なことがありますよ」と言う。どうしたのと尋ねると、「団地のシャトルバスで顔見知りになって親しくなった近所の奥さんがいるんです。先週末、やはり乗り合わせたら、隣の席に移動してきてさらに顔を近づけて、その上で聞こえるか聞こえないかぐらいの小声で、『この間、公安が家に来たの』と言うんです。何があったのと聞くと、『政府の政策に対する不満をちょっとSNSに書き込んだの。そうしたら1時間もしないうちに、ウチのドアをノックする音がする。出てみると、男が2人立っていて、公安だというの。そして、『あなた、政府に対する文句を書き込んだの、これが初めてじゃありませんね? 慎みなさい。これは警告です』と言って帰って行ったの、と言うんです』という。
社会運動とかに熱心な人なの? と尋ねると、民間で事務職をしている30代のごくごく普通の主婦で、ごくごく普通のビジネスパーソンだとのこと。「彼女、『書き込んで1時間もしないウチに来たのよ。怖い』と言って青い顔をしていました。それを聞いてボクも、なんだか息苦しくなって。それ以来、不安なような、窮屈なような、落ち着かない気分なんですよ」と浮かぬ顔で話していた。
習氏が中国のトップに立って以来、ネット上の書き込みに対する規制を強化しているというのは数年前から聞いたり読んだりはもちろんしていた。ただ、自分の友人の知り合い、という身近なところでの実例を聞いたのはこれが初めてだった。そして、当事者の女性を震え上がらせたように、書き込みから公安の到着まで1時間という至近距離に監視の人的システムがあるのだということを知り、さすがにいい心持ちにはならなかった。
トランプ当選のツイートがわずか10分間で200万回も閲覧されるように、ネット上には砂漠の砂の数ほどの膨大なつぶやきが敷き詰められている。その中から「問題」のある1粒の砂を見逃さずにつまみ上げ、2400万人いる上海の人口をかき分けて1時間で1人の元にたどり着くというのだから。庶民レベルでこういう状況に遭遇する人が身近に出ているというのを聞くと、トランプ当選の書き込みが毒にも薬にもならないたわいのない話に終始し、ましてや既得権益の話になど至らないのもむべなるかな、と思う。
中国の全国人民代表大会(全人代、国会)常務委員会は11月7日、ネット利用者の実名化を義務付ける「インターネット安全法」を採択した。中国は近年、愛国を唱え、強国化を推進するなど、国としての中国の結束を国民に呼びかけている。言論の締め付けやネット規制の強化も、一枚岩の中国を作り上げるための手段だというわけだ。
ただ、規制の強化に直面した庶民たちの反応や、ネットで当たり障りのないことしか書かない傾向が出てきた様子を見ると、中国人は血縁の者しか信頼しないという元来の習性を一層強め、いよいよ家族、一族の間でしか本音を言わなくなるのではないか。国としての一体感を強めた上で勢力を外へ外へと広めていこうとの体制側の思惑や行動とは裏腹に、国民は一族という内側を向き、中国という国を形作る結び目が緩くなりほどけていく。そんなことを予感させた米大統領選であった。
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『中国「長征5号」打ち上げ成功の意味 宇宙覇権への野望は、はったりではない』(11/9日経ビジネスオンライン 福島香織)について
11/11日経朝刊<人工衛星製造、中国が台頭
世界の人工衛星の製造数ランキングで中国が台頭している。2005年は米国、欧州、ロシア、日本に続き5位だったが、15年は米に次ぐ2位に躍り出た。背景には、他国に頼らない独自の全地球測位システム(GPS)の構築を進めていることなどがある。

中国の製造数は、10年前の3基に比べ、15年は約7倍の22基にまで膨れあがった。ほとんどを国営企業の中国空間技術研究院(CAST)が製造する。35基の衛星を束ねて運用する中国版GPSの「北斗2」の整備が進んでおり、20年ごろの完成まで製造数が大きく伸びると見られる。
米国は、06年に52基まで製造数を伸ばし、以降は増減を繰り返している。15年には、ここ5年で最も多い37基を製造し世界トップの座を守った。ボーイングが10基、ロッキード・マーチンとスペースシステムズ・ロラール(SSL)が4基ずつ製造した。
13年、14年と打ち上げ数2位だったロシアは15年の製造数が前年より10基以上減少、4位に転落した。
欧州は欧州版GPS「ガリレオ」の整備を続けており、08年以降はコンスタントに20基以上製造を続けている。日本は三菱電機が製造する衛星を中心に5基前後で、低空飛行が続く。>(以上)
この日経記事は、事実だけを述べていますが、何のために中国が人工衛星を多く造って飛ばすかについては一言も触れていません。読者が考えろというのでしょうけど、忙しいサラリーマンでは解説しないと分からないでしょう。特に「平和愛好」を刷り込まれた人間には。科学技術の進歩は大きく言えば、軍事目的で為されて来たか、転用することにより為されて来ました。中国が開発に力を入れていますのは、軍事目的に決まっています。
中国は、地球制覇だけでは飽き足らず、宇宙にまで手を出し、欲望を最大限に追求しようとしています。黄文雄が『それでも中国は崩壊する』の中で、中国を「人口最多・資源最少・欲望最大・道徳最低」と言ったのも頷けます。強欲そのものです。18世紀の米国の西漸運動、ロシアの南下政策、英国の東方侵略と並んで、後世の人間に世界史の中での汚点として語られるのでは。
福島氏の本記事の中に、「国土資源開発計画では、深海、深地、深空の三方向」、「未開拓の地には先に行って旗を立てたものの所有となるという感覚が中国当局にはまだあり、彼らはいずれ、月面や火星の資源を奪い合う国際競争時代が来ると予想している。」とあり、遅れて来た帝国主義国の色合いを濃く滲ませています。歴史は不可逆であり、起きてしまったことを元には戻せませんが、将来は変えて行くことができます。中国の野望をどこかで止めないと。
また、「毛沢東時代を振り返れば、国内で数千万人の人民が餓死しかけていても「両弾一星」(原水爆と大陸間弾道ミサイルと人工衛星の総称)精神を掲げ、本気で旧ソ連と全面核戦争するつもりで核兵器開発を行い、文革の混乱の最中に初の衛星・東紅1号を打ち上げてきたのが中国という国であった。」、「「宇宙ステーションについても、米国は経済的理由でできなくなり、欧州も日本も諦める中、中国だけがその科学的価値を認めて、やり続ける。…2024年で国際宇宙ステーション(ISS)の運用が終われば、中国だけが世界で唯一宇宙ステーションを保有する国家になるのだ」。 中国の宇宙覇権への野望はもはやはったりではない。果たして中国経済がその野望を最後まで支え切れるのか、という点についてはいろいろ意見の分かれるところかもしれないが、いかなる犠牲も失敗も意に介さずひたすら天空を目指す中国の本気を、日本も米国も決して侮れるものではないということはしっかり認識しなくてはならないだろう。」とあり、中国がここまではっきり、野望をあからさまにしているので、国際社会は中国経済を崩壊させるように動かなければ、本当に大変なことになります。
中国は毛沢東時代に「中国人はたとえズボンをはかなくても、核兵器をつくってみせる」という強い意志の下に開発しました。今回もその通りに行動するでしょう。米国軍はコンピューター制御が生命です。米軍衛星が中国軍に簡単に撃ち落されれば、米軍は全く機能しなくなります。米国ももっと危機感を持たねば。幸いトランプが大統領になり、「偉大なアメリカの再興」を掲げていますので、良き人材を国防長官に据えれば対応するのではと考えます。菅官房長官、長島昭久議員と会談したマイケル・フリン元陸軍中将がその候補に挙がっています。
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2016111102000066.html
将来的に核融合が実用化されれば、エネルギーの問題は解決されるというのに、中国は何故に軍事膨張を続けるのでしょうか?習近平の言う「中華民族の偉大な復興の夢」というのは、真の「中華世界」を作り、世界を中国人で支配し、他の民族はチベット、ウイグル、モンゴル人と同じように奴隷として扱おうと考えていることです。国際社会が早く気付き、手を打たねば。
記事

11月3日、中国は新型ロケット「長征5号」の打ち上げに成功した(写真:ロイター/アフロ)
11月3日夜、中国海南島・文昌宇宙発射場では長征5号の打ち上げが成功した。長征5号は、直径5メートル、全長57メートル、20階立てビルに相当する巨大運搬用ロケットで、最大25トンを運搬できる。運搬能力係数としては米ボーイング社のデルタIVに次ぐ世界2位だ。今回は通信衛星のひとつ「実践17号」を搭載した打ち上げだが、今後中国が進める天宮計画(独自宇宙ステーション建設)や嫦娥計画(月面基地建設)の資材運搬に欠かせない中国の新世代ロケットである。
今年秋の天宮2号打ち上げ時に使用される予定だったが、最終的には天宮2号打ち上げは長征2号FT2が使われたので、今回の打ち上げが、5号の披露目となった。ネット中継で世界中のロケットファンがこの打ち上げの中継を見ただろうが、その長征5号の巨大さや性能だけでなく、打ち上げ直前にエンジンの予冷システムに問題が起きたにも関わらず、いったん燃料タンクを空にして再充填して160分の遅延だけにとどめて、再度打ち上げ体制に入った中国当局の強引なほどの情熱にも驚嘆させられたことだろう。
中国経済がハードランディング必至といわれるなか、かくも宇宙開発に膨大な予算と情熱を示すのはなぜか。その背景と現状について整理しておきたい。
247項目の独自開発技術の塊
長征5号について、中国公式メディアを参考にもう少し説明しておこう。研究者の間では「デブ5(胖五)」とあだ名される、直径5メートルの大型ロケットで、中国の従来の運搬ロケットの1.5倍の太さがある。推進力は従来の2.5倍、最大25トンを低軌道、14トンを静止トランスファ軌道に運搬できる。長征5号には247項目の中国独自開発新技術が使用され、中国新技術の塊と言っても過言ではない。一般にロケット開発では、打ち上げの失敗が与える損失やマイナス影響が大きいため、ここまで思い切って新技術を使用することはなく、中国としては非常の冒険的な試みだったとか。
なかでも開発に困難を極めたのが、主要の新技術の一つ、YF-100(120トン級液体酸素ケロシンエンジン、酸素リッチ段階燃焼サイクルエンジン)だ。これは旧ソ連のRD-120を参考に開発したと言われているが、試作機の最初の4台のうち2台は爆発、2台は燃料系統が焼損するといった失敗もあった。ようやく5台目を成功させることができたあとも、燃料層壁の接合の問題などさまざまな技術的困難に直面し続けたとか。
長征5号プロジェクトはいわゆる863計画(1986年3月の国家ハイテク発展研究計画)に従って、2001年2月、江沢民政権時代に正式にスタートし、足かけ15年、約45億元をかけて実現にこぎつけた。総設計責任者は1967年生まれの李東(航天科技集団一院)。長征5号の開発、研究、そして打ち上げにかかわっているのは、ポスト文革世代である60后から80后までの若手技術者、研究者たちであり、17歳で1999年の神舟1号の打ち上げを見て、宇宙開発の路を志した80后の若手エンジニアが注目を集めたりもした。
長征5号は160分の発射遅延はあったものの、初の発射をみごと成功させ、これらメードイン中国の先端技術の信頼性、中国ロケット研究の成熟ぶりを世界に見せつけることに成功した。今の時点では、中国の宇宙開発の実力について、旧ソ連の物まねであるとか、米国などと比べて大きく遅れをとっていると考える人は、国内外にほとんどいなくなっただろう。
「中国クオリティ」の概念を塗り替える
全世界の運搬ロケットの発射成功率は平均で91.5%、米国で93.1%、ロシアで94.9%。中国の長征シリーズロケットの発射成功率は97%。もともと中国のロケット発射技術は決して低くない。これまで米ロのロケット発射成功率が中国に劣っていた理由としては、中国よりも大型ロケットが多く、技術難度も高度であったからで、中国は打ち上げやすいものを数こなして実績を重ねてきたと言われてきた。だが、今回の長征5号発射、中国も米国並みの大型ロケットを、高難度の技術を用いて打ち上げたことで、中国宇宙開発における「中国クオリティ」の概念を塗り替える事件であるともいえる。
こうした中国の宇宙開発は習近平政権になってから加速している。特に、中国の宇宙開発元年とされた1956年10月の国防部第五研究院(中国最初のミサイル研究機関)創設からちょうど60年という節目の今年に合わせて、宇宙開発の成果を人民に知らしめるイベントが集中した。
9月15日に宇宙ステーション天宮2号が打ち上げられ、10月17日に打ち上げられた有人宇宙船神舟11号と19日にドッキングした。宇宙飛行士2名が天宮2号の中で、30日にわたり滞在し、さまざまな実験を行う予定だ。天宮宇宙ステーションは2018年以降にコアモジュールの打ち上げが始まり、2022年には完成させる予定だが、この天宮モジュールの打ち上げにも長征5号の活躍が期待されている。
月面への意欲も強く、嫦娥計画については、来年にはサンプルリターンを目的とした嫦娥5号の打ち上げを予定。その次には、いよいよ宇宙飛行士の月面着陸を予定している。中国は月面と火星の宇宙資源開発については十三次五カ年計画の国土資源技術工作の中に含めており、月面、火星資源開発を国土資源開発の延長と位置付けている。つまり未開拓の地には先に行って旗を立てたものの所有となるという感覚が中国当局にはまだあり、彼らはいずれ、月面や火星の資源を奪い合う国際競争時代が来ると予想している。火星探査機は2020年に打ち上げを予定している。火星探査ローバーのデザインなども公開されている。
1万人強制移住で「天眼」建設も
ちなみに十三次五カ年の国土資源開発計画では、深海、深地、深空の三方向への進軍を訴えており、宇宙だけでなく、1000メートル以上の海底や、2000メートル地下の資源探査など、地球の深部の人類未踏域にもその開発欲は向いている。中国の拡張意欲は上下左右360度、全方位に向かって展開されている。
このほか今年8月には量子通信衛星「墨子」号を世界で初めて打ち上げた。ある量子状態の完全な復元は不可能という物理的性質を利用して、解読不可能な暗号通信を可能にするという。これが正常に稼働すれば、中国は米国などとのサイバー戦において、一歩先んじたことになる。英BBCなどの報道によれば、もともとのアイデアはウィーン大学のアントン・ツァイリンガー教授が提唱した理論だが、ツァイリンガーが2001年に欧州宇宙機関に実用計画を提案したが実現には至らなかった。一方、このツァイリンガーの教え子である1970年生まれの潘建偉が、世界の最先端の量子通信研究の成果を祖国に持ち帰り、実用に向けた開発に大きく貢献した。現在は、ツァイリンガー自身も潘建偉の研究に協力しているという。
また直径500メートルの世界最大の電子望遠鏡「天眼」を、1万人を強制移住させて貴州省の山村に建設したことも瞠目に値する。100億光年以上向こうの目標を観測でき、宇宙の起源や地球外文明史探査が目的というとロマンチックだが、一部では軍事利用や軍事技術の開発が真の目的だとも言われている。電子望遠鏡の開発によって、軍事スパイ衛星やミサイル予警衛星の動向、観測技術やステルス機の捕捉技術が蓄積されるとか。
当たり前のことであるが、中国にとっての宇宙開発の真の目的は強軍化、軍事利用目的である。また、そう遠くない未来に宇宙戦争時代が来るということも見据えている。衛星爆破実験を国際社会の非難を浴びながらも実行し、軍制改革においても、航天部隊(宇宙部隊)創設が言及されている。宇宙飛行士はみな空軍所属である。宇宙空間を征し、衛星破壊戦争を征すれば、核兵器などは恐れるに足らない。宇宙ステーションも純粋な研究施設というよりは、衛星破壊戦争を想定した施設だと見られている。
文革時代の東紅1号…空気が似てきた
普通の炭鉱や化学工場では驚くほどの杜撰な管理による事故やその隠蔽が頻発して、製造業とていまだ「山寨(パクリ)」商売が横行する状況が21世紀になってもあまり改善されていないにも関わらず、軍事的最先端技術開発は、欧米、ロシアをしのぐ最速スピードで進められる。国有ゾンビ企業が整理され数百万人の失業者があふれ、地方財政の事実上の破綻も目に見えているにも関わらず、世界に先駆けて月や火星の資源開発に手を出そうとする。
日本などの民意重視の民主国家では、なぜそのようなことが可能なのか、なかなか理解できないだろうが、毛沢東時代を振り返れば、国内で数千万人の人民が餓死しかけていても「両弾一星」(原水爆と大陸間弾道ミサイルと人工衛星の総称)精神を掲げ、本気で旧ソ連と全面核戦争するつもりで核兵器開発を行い、文革の混乱の最中に初の衛星・東紅1号を打ち上げてきたのが中国という国であった。
まさしくあの時代に社会の空気が似てきた習近平政権時代において、経済よりも民生よりも宇宙開発に国家の関心と財力が注ぎ込まれるのは全く不思議ではない。中国は国家が貧したときほど、こういった国家大事業によって人民に党に対する求心力を生もうとした国なのだ。経済や社会が荒れたときほど、民生や経済ではなく宇宙開発を含む軍事・国防の強化に一番のプライオリティを置き、国外の敵を想定することで、人民の不満の矛先を外側に誘導することに成功してきた国である。
中国宇宙開発事業60周年記念日に際し、中国航天科技集団董事長の雷凡培が新華社のインタビューにこう語っている。
2024年、唯一の宇宙ステーション保有国に
「目下、我々の宇宙開発能力は国際先進レベルの指標の三分の一ぐらいにある。有人宇宙船、月面探査などの主要技術指標についてはすでに国際先進レベルに到達しているだろう。あともう少しの時間をかけて、2025年には宇宙強国の目標を達成できるだろう。…中国の宇宙技術は買ってきたものでも、人から与えられたものでもない。自主独立で艱難辛苦の奮闘を経て、いくつもの挫折を経験しても、這い上がるようにして作り上げてきた。だから西側先進国の宇宙大国とは違う道を行く」
「宇宙ステーションについても、米国は経済的理由でできなくなり、欧州も日本も諦める中、中国だけがその科学的価値を認めて、やり続ける。…2024年で国際宇宙ステーション(ISS)の運用が終われば、中国だけが世界で唯一宇宙ステーションを保有する国家になるのだ」
中国の宇宙覇権への野望はもはやはったりではない。果たして中国経済がその野望を最後まで支え切れるのか、という点についてはいろいろ意見の分かれるところかもしれないが、いかなる犠牲も失敗も意に介さずひたすら天空を目指す中国の本気を、日本も米国も決して侮れるものではないということはしっかり認識しなくてはならないだろう。
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