『「特例でチャイナセブンに留任」説が濃厚、習近平が腹心・蔡奇を手離さない深い理由  習近平一強時代の中国政治と「現代の宦官」』(9/16JBプレス 川島 博之)について

9/16The Gateway Pundit<Here’s How President Trump Bypasses Congress and the Courts to Prevent Democrats from Stealing the 2026 Midterm Elections=トランプ大統領が民主党による2026年中間選挙の不正操作を阻止するために、議会と裁判所を迂回する方法とは?>

議会も裁判所も当てにならなければ、最後は戒厳令か?米国は不正が当たり前の国になっている。

よく考えてみてください。2026年8月31日の大統領令に従って各州に指示を出すか、さもなければその後戒厳令を布告する必要が生じるかもしれません。この点において、ドナルド・トランプは適任者です。彼はアメリカ合衆国大統領を務めた経験があり、不正選挙によって失脚させられることを知りながら、陰謀団に権力を譲り渡した世界で唯一の人物です。左派が政権を握った後、彼らはトランプに対してでたらめな刑事告発をでっち上げました。もし彼が2024年に再び大統領選に勝利していなかったら、おそらく残りの人生を刑務所で過ごしていたでしょう。

それ以来、トランプ大統領は熟考する時間があった。2020年に降伏するという決断は、辞任を勧めていた法律顧問の助言によるものだったことを彼は知っている。今回は、トランプ大統領は、大統領職のためだけでなく、憲法そのものの健全性のためにも、生き残るための本能に従うよう促されなければならない。トランプ大統領は、2020年当時よりも、大統領としての権限についてずっとよく理解している。もし二度目の罷免となれば、彼の人生は終わり、我々の自由も、MAGAのために働く人々の人生も終わることを彼は理解している。トランプ大統領は今、壁を建設するために行ったような国家安全保障上の緊急事態を発令し、公正な選挙を保証する厳格な選挙規則を制定する以外に選択肢はない。

最後に、私たち一人ひとりが投票に行き、同じ考えを持つ人々に投票を促さなければなりません。機械がどんな結果を出そうとも、選挙結果は投票率によって決まる可能性が高いのです。あなたの投票がなければ、私たちは米国を失うことになるでしょう。信じてください、あなたの投票は、おそらく歴史上かつてないほど重要な意味を持っています。

https://www.thegatewaypundit.com/2026/09/heres-how-president-trump-bypasses-congress-courts-prevent/

9/16The Gateway Pundit<Scott Jennings Hammers Obama Handler David Axelrod Over Trump’s Disagreement With SCOTUS on Mail-in Ballots (VIDEO)=スコット・ジェニングス氏、トランプ氏の郵便投票に関する最高裁との意見の相違を巡り、オバマ陣営の側近であるデビッド・アクセルロッド氏を激しく非難(動画)>

オバマの一般教書演説:「三権分立に十分な敬意を払いつつ申し上げますが、先週の最高裁の判決は、1世紀にわたる法律を覆しました。私はこの判決が、外国企業を含む特殊利益団体が選挙で制限なく資金を投じる洪水への門戸を開くことになると信じています」

CNN唯一の保守派コメンテーターであるスコット・ジェニングスは今週、オバマ政権の側近だったデビッド・アクセルロッドと、トランプ大統領が郵便投票に関して最高裁判所と意見を異にしている点について対決した。

アクセルロッド氏をはじめとする委員数名は、トランプ大統領がこの件に関する裁判所の最近の判決に反対の意を表明したことについて、憤慨していた。

ジェニングスはアクセルロッドに対し、2010年のシチズンズ・ユナイテッド判決に関して、オバマ大統領が一般教書演説の中で最高裁判事たちを面と向かって叱責した時のことを思い出させた。

彼はまた、郵便投票は対面投票ほど信頼性が高くないことを指摘し、その主張を裏付けるために実際の事例を挙げた。

文字起こしはカーティス・ホック氏によるものです。

「アックス、米国大統領が選挙に関することで最高裁判所を非難した例を思い出そうと必死になっているんだが、2010年の大統領演説で、オバマ大統領は演壇に立ち、シチズンズ・ユナイテッド判決を巡って最高裁判事を激しく非難した。君が書いた演説だったと思うが、大統領は最高裁判所に不満を抱いたのはこれが初めてではないし、最後でもないだろう。」

「トランプ大統領は、今日人々が抱えている懸念について語っているのだと思います。郵便投票制度は信頼できるのでしょうか?今日、アリゾナ州の超党派系報道機関の記事を読みました。今年の夏の予備選挙では、約5万通の郵便投票が受取人に届かなかったことをご存知ですか?2024年には7万1000通でした。郵便投票は、対面投票に比べて本質的に安全性、セキュリティ、信頼性に劣ります。彼は常にそう考えてきました。今回の件が手遅れだったかどうかは最高裁の判断ですが、人々がこの問題を心配していないというのは間違いです。」

「たった1つの州だけで、5万票もの投票用紙が宛先に届かなかった!」

以下の動画をご覧ください。

https://twitter.com/i/status/2099963013021270322

CNNがスコット・ジェニングスにいくら支払っているにせよ、それは到底十分とは言えない。

彼が毎晩のようにこうしたリベラル派と対決しなければならないのは驚くべきことだ。

https://www.thegatewaypundit.com/2026/09/scott-jennings-hammers-obama-handler-david-axelrod-trumps/

9/16Rasmussen Reports<Impeachment ‘Very Likely’ If Democrats Win Midterms, Most Voters Say=民主党が中間選挙で勝利すれば弾劾は「非常に可能性が高い」と有権者の大多数が考えている>

大多数の有権者によると、今秋の中間選挙で民主党が勝利すれば、ドナルド・トランプ大統領の弾劾が再び行われることになるだろう。

ラスムッセン・レポートが実施した最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者の77%が、次の選挙で民主党が議会の過半数を獲得した場合、トランプ大統領の弾劾を試みる可能性が高いと考えている。そのうち53%は、民主党が議会を掌握すればトランプ大統領が弾劾される可能性が非常に高いと回答している。可能性が低いと考えているのはわずか16%だった。5月の調査では、民主党が議会を掌握すれば弾劾される可能性が高いと回答した人は80%だった。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/trump_administration_second_term/impeachment_very_likely_if_democrats_win_midterms_most_voters_say?utm_campaign=RR09162026DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

9/17阿波羅新聞網<美中争夺大战正酣 美军尼米兹级核动力航空母舰来助阵—威慑中共 完成18个月大修 美军里根号航母重返舰队=米中覇権争いは今が酣、米海軍ニミッツ級原子力空母が援軍に――対中抑止力強化へ、18月に及ぶ大規模改修を終えた空母「ロナルド・レーガン」が艦隊に復帰>

アポロネット王篤然評論員の解説:西海岸のキトサップ基地を母港とする唯一の空母である「ロナルド・レーガン」が、大規模改修を終えて艦隊に復帰するタイミングは、インド太平洋地域における米中の軍事的駆け引きが激化している時期と重なっている。さらに、「ニミッツ」の退役が迫っている一方で、フォード級の「ジョン・F・ケネディ」の配備は2029年までずれ込む見通しである。そのため、短期的には西太平洋における空母戦力の空白期間を「ロナルド・レーガン」が率先して埋める必要が生じる可能性が高い。米海軍が具体的な配備時期を明かしていないにもかかわらず、同艦が「完全な任務遂行能力を回復した」ことを特に強調している背景には、こうした事情がある。

当然、対中共向け。

https://www.aboluowang.com/2026/0917/2434444.html

9/17阿波羅新聞網<失血82亿!习近平拔剑反伤自己—被习近平错害惨?中国三大航空公司血亏=82億元の損失!習近平が抜いた剣で自らを傷つける――習近平の政策の誤りの犠牲に?中国の航空大手3社が巨額赤字>

中共政権は国民に訪日を控えるよう呼びかけ、日本に打撃を与えようとしたが、結果的には自国の航空会社を赤字の泥沼に引きずり込むことになった。

日本メディア『PRESIDENT Online』の報道によると、中国の国有航空大手3社(中国国際航空、中国東方航空、中国南方航空)は、2026年第1四半期こそ春節(旧正月)の旅行需要に支えられ、辛うじて黒字を維持した。しかし、8月末までに発表された上半期の決算では、3社の合計赤字額が約82億元に上り、上半期としては7年連続の赤字となった。1月から3月にかけては一時的に黒字を確保したが、4月から6月にかけて業績は急激に悪化し、わずか3ヶ月で状況が一変した。

HSBCのアナリストは、3社の2026年通期の赤字額が168億元に達する可能性があると予測している。これは当初市場が予想していた13億元の黒字とは対照的で、黒字から巨額の赤字へと一気に転落する形となる。

燃料価格の急騰が、航空会社の赤字の大きな要因となっている。 2月に米国とイスラエルがイランを攻撃した後、イラン情勢の緊迫化により燃料費が高騰した。しかし、日本のメディアが指摘するように、中国の航空会社にとって真に追い打ちをかけたのは、日中関係の悪化を理由に北京当局が国民に訪日自粛を呼びかけ、それを受けて航空会社が日本路線を大幅に削減し、最も収益性の高い市場を自ら放棄したことだった。

事実は明らかである。北京当局は当初、「訪日拒否」によって日本に制裁を加えようとしたが、結果として日本の観光市場は崩壊せず、むしろ中共国の航空会社が最も重要な高収益路線を失うことになった。訪日禁止というカードは、結局のところ「自らを先に傷つける」経済制裁のようなものになった。

ANAとJALの4~6月決算(3月が決算期)

https://www.aboluowang.com/2026/0917/2434440.html

9/17阿波羅新聞網<残酷!中国车企现在只剩一条活路了—中国车企“斩杀线”:不出海,就出局=残酷!中国の自動車メーカーに残された唯一の活路とは――「生死を分ける境界線」:海外進出しなければ、即退場>

アポロネット王篤若の報道:国内販売は見る影もなく落ち込み、輸出は止まることを知らず―中国の自動車メーカーに残された活路はただ一つ、必死になって海外へ販売することである。

中国乗用車市場信息(情報)聯席会(CPCA)の最新データによると、8月の自動車輸出は前年同月比77.5%増の89万4000台に達した。対照的に国内販売は155万台へと急落し、同23.7%減となった。この減少幅は前月の21.1%減よりもさらに深刻で、11ヶ月連続のマイナス成長となっている。華々しい海外進出の一方で国内需要が崩壊するという、あまりにも極端な対照ぶりである。

電気自動車(EV)の状況はさらに悲惨で、売れないどころか後退している。

さらに痛手となっているのが新エネルギー車(NEV)の分野である。中国国内の総販売台数の64.7%を占めるEVとプラグインハイブリッド車(PHEV)の8月の販売は10.1%減少し、減少幅は前月の3.9%減から2倍以上に拡大した。一方で輸出の伸びは、7月の前年同月比147.8%増から154.7%増へと加速した。同じ車種でも国内では誰も買わず、海外では奪い合いになるという状況は、単なる市場の好みの問題ではなく、国内需要がもはや持ちこたえられなくなっていることを示している。

BYDや吉利(Geely)は、なりふり構わず海外進出に突き進んでいる。

日本人は、中国車はマルウエアが仕込まれている可能性があるから、安くても購入しない方が良い。

https://www.aboluowang.com/2026/0917/2434433.html

川島氏の記事では、中国では宦官だけが私利私欲に走るわけでない。賄賂を送ったり貰ったりするのは中国人だったら普通の行為。王承恩も悪役・蔡奇と比べられたら可哀想。蔡奇が北京市長時代に、大興区で発生した大規模火災には放火の噂があり、火事に伴って農民工(低端人口)の強制排除をした。流石は共産党の幹部だけあって悪役そのもの。

2017年12月1日 日経ビジネス・北村豊<寒空の北京、路頭に迷う10万人の出稼ぎ者たち

火災を発端に「低級人口」駆逐、新都市計画推進へ>

https://business.nikkei.com/atcl/opinion/15/101059/112900128/

2017年12月20日 日経ビジネス・福島 香織<「低端人口排除」を加速する火事は“失火”か?

「現場動画」投稿で画家逮捕、「書記辞任」要求は強権封殺>

https://business.nikkei.com/atcl/opinion/15/218009/121900130/

まあ、習も悪役、蔡奇も悪役で、中共を悪の道に引っ張ると思われる。

記事

中国・北京の人民大会堂でロシアのプーチン大統領との二国間会談に出席した中国共産党政治局常務委員の蔡奇氏(左)と習近平国家主席(中央)(2026年5月20日、写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

静まり返った北戴河会議と次期人事の構図

目次

今年(2026年)の北戴河(ほくたいが)会議は、中国国内において大きな話題にならなかった。北戴河会議とは、毎年夏に、渤海湾に面した保養地、北戴河に中国共産党の現役指導部とOBが集まって行われる会議である。秋以降に行われる人事や政策の骨格を決めるものとされる。

通例であれば、党大会前年の北戴河会議は、次の最高指導部「チャイナセブン」(7人の政治局常務委員)の布陣を巡る下馬評で熱を帯びるはずである。しかし、習近平の4選がほぼ確実視され、完全に「習近平一強時代」が確立した現在、雰囲気は様変わりした。

「その他の6名は、誰がなっても同じだ」 そんな諦めとも無関心ともつかない空気が漂う中でも、やはり政治に関心を持つ人々の間で人事は格好の話題にのぼる。現在、もっぱら囁かれている観測は、李強首相と蔡奇(さいき)が留任し、その他のメンバーが入れ替わるという見方である。

李強は極めて目立たない首相であり、それがゆえに習近平を脅かさない。頻繁に首相を交代させれば、国際社会から「政治の不安定」と映る懸念もあるため留任が既定路線となっている。

李強は1959年生まれであり、2027年の時点では68歳を迎える。中国政治には「七上八下(67歳なら留任、68歳なら引退)」という不文律が存在するが、この年齢であれば「ギリギリOK」の範疇として処理されるだろう。

問題は、習近平の側近、蔡奇の処遇である。1955年生まれの彼は、習近平より2歳若いものの、2027年には72歳に達する。例外的に年齢レッドラインを突破できるのは習近平だけと見られている中、その特例を蔡奇にも適用するのかという点が注目されている。

皇帝が独裁を行うためには、それを支える「悪役」が不可欠である。蔡奇はその悪役を一身に引き受けており、だからこそ留任の可能性が極めて高いとみられている。

歴史に重なる影:王承恩と蔡奇

中国の歴史を振り返れば、数々の権勢を振るった宦官(かんがん、去勢された役人)たちが思い起こされる。

古くは『平家物語』にも登場する秦の趙高(ちょうこう)がいた(宦官ではなかったという説もある)。また、唐の玄宗帝に命じられて楊貴妃を死に追いやった高力士(こうりきし、彼は同時に有能な秘書でもあった)、そして明朝滅亡の原因を作ったとされる大悪党・魏忠賢(ぎちゅうけん)なども挙げられる。

私利私欲に走る宦官が後を絶たない中で、明の最後の皇帝である崇禎帝(すうていてい)に殉じた王承恩(おうしょうおん)は異彩を放つ存在として知られている。忠臣として、その墓は今も崇禎帝の横にひっそりと並んで眠っている。

明の最後の皇帝、崇禎帝に仕えた王承恩((清)松排山人(編);《古本小説集成》編委會, Public domain, via Wikimedia Commons)

もし蔡奇が異例の留任を果たすとしたら、それは習近平が蔡奇の中に「王承恩の姿」を見出しているからであろう。

現在、蔡奇は党内序列5位であり、共産党中央書記処常務委員、党中央弁公庁主任、さらには党中央党校校長という要職を兼務している。

ここで注目すべきは、彼の不可解な経歴である。公式なプロフィールでは福建省出身、福建師範大学卒業とされているが、ある中国人は「それは嘘である可能性が高い」と指摘する。

中国という社会では、出世すれば学歴はいくらでも改竄できる。日本では「ある大学の卒業証書が本物か偽造か」がニュースになるが、中国では大学が権力者のために喜んで卒業証書を偽造することがあるという。地方大学であればなおさらであろう。そして、人々は口には出さないが、その裏のカラクリを誰もが知っている──それが現実の社会構造なのだ。

蔡奇はおそらく高卒かそれ以下の学歴であり、かつては福建省永安県西洋公社の人民公社で働いていたのが実態だろうと囁かれている。まだ文化大革命の混乱の残り香が漂う時代、決してエリート家庭の出身ではない彼の若き日の経歴は、そうした泥臭いものであったに違いない。

そんな彼は仕事ができる人間として、地方で実績を積んでいた。1980年代前半、習近平と30代の頃に出会い、年齢が近いこともあって意気投合したといわれるが、実際には出会った瞬間から「習近平が親分で、蔡奇が子分」という関係性だったと思われる。

親が革命の元勲であり副首相を務めた有名人・習仲勲、自身は名門・清華大学出身のエリートである習近平。かたや庶民出身で、おそらくは高卒の蔡奇。両者の圧倒的な力の差は誰の目にも明らかであり、だからこそ習近平は蔡奇に対して絶対的な安心感を抱くことができるのだろう。

古来、皇帝が宦官に絶大な権力を与えたのは、彼らが「決して皇帝に取って代わることのできない存在」だったからにほかならない。「本当は高卒かそれ以下だ」と人々に思われている蔡奇は、学歴至上主義が定着した現代中国において、習近平にとって最も信頼できる側近なのだと言うことができよう。

ノンキャリ派閥と、国家治安を掌握する「恐怖の装置」

低学歴の苦労人である蔡奇は、驚くほど実務能力に長けている。

中国では、省や市、自治区といった地方のトップには、中央からエリート官僚が派遣される。彼らは抜群の学歴と輝かしい経歴を誇る。渡り鳥であり、出世のステップとして地方にやって来る。

一方で、地方の現場には学歴も二流に甘んじる地方官僚が大勢うごめいており、彼らは中央から来たエリート官僚の雑務や秘書役を仰せつかることが多い。

蔡奇は、そうした地方の「うだつの上がらない秘書連中」を丹念にオルグし、一大派閥を構築したといわれている。地方の官僚たちにとってみれば、蔡奇から直接呼び出されてその派閥に加わることは、地方政治における栄達のパスポートを手に入れるようなものであり、この上なく嬉しいに違いない。そして、そうした地方官僚たちは、中央から派遣されたエリート官僚たちの言動や行状を逐一、蔡奇へと報告する。

しかし、蔡奇が党内で恐れられている理由は、単に地方の不満分子を束ねているからだけではない。彼の真の強さは、中国共産党の日常的な党務の実務を取り仕切る中枢である「中央書記処」を完全に牛耳り、さらに治安・イデオロギー部門に絶大な影響力を行使している点にある。

実態として、彼は党内の監視・スパイ網やセキュリティ、すなわち公安や国安(国家安全)の実質的な采配を握っているとされる。地方のノンキャリ官僚ネットワークと中央の治安・インテリジェンス機関が結び付くことで、エリート官僚層にとって常に背筋が凍るような監視システムが機能しているというわけだ。

蔡奇には、地方で冷遇されてきた「ノンキャリ官僚たちのルサンチマンと痛痒」が痛いほどよく分かる。これこそが、彼の底知れぬ権力の源泉であるといえよう。

習近平にとって、このノンキャリ出身の腹心は、心理的な安心感を与えてくれるだけでなく、強大な独裁政権と国家の治安を維持するための不可欠な「監視・統制装置」として機能していると言っても過言ではない。

歴史のループと習近平の不安

不動産バブルの崩壊以降、中国の行く末には重く暗い暗雲が漂い続けている。現在の習近平の姿は、皮肉にも明朝最後の皇帝である「崇禎帝」のそれに酷似していると囁かれることが多い。

あまりの類似性に危機感を抱いたのか、習近平陣営を刺激した歴史学者・陳梧桐の著作『崇禎:勤政的亡国君(勤勉な亡国の君主)』が事実上の発禁処分にされたというエピソードは有名である。それほどまでに、彼は歴史の相似形を恐れている。

時代が混迷を極め、体制のほころびが見え隠れするとき、皇帝が頼るべきは血筋でもエリート官僚でもなく、己を絶対的に肯定し、汚れ仕事を一手に引き受ける「忠実な腹心」である。習近平が蔡奇の中に見ているのは、国家の治安・情報網を裏で操りつつ忠誠を誓う、まぎれもなく歴史の中の「王承恩」の姿なのだろう。

冷徹な権力闘争と監視社会の裏側で、この「皇帝と側近」の奇妙な信頼関係は、これからの中国政治をどこへ導いていくのだろうか。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です