『「日本は北東アジア防衛の最前線に立たされる」 元海上自衛隊員に聞く防衛大綱改訂の考え方』(8/29日経ビジネスオンライン 森 永輔)について

9/1希望之声<司法部官员提供确凿证据 FBI蓄意违法参与构陷川普=司法省の官員は反駁できない証拠を提供 FBIはトランプを陥れるために下心を持って違法行為に手を染めた>司法省の高級官員ブルース・オーは8/28(火)下院監督兼司法委員会の秘密聴聞会に出席、WSJは8/30夜に、「オーの証言は、FBIがトランプ陣営の調査のプロセスの中で確実に下心を持って違法行為を為したことを証明した」と伝えた。

WSJは、「多くのメディアは読者に司法省高官のオーは取るに足りない人物で、トランプ大統領が注目するに値しないと思わせようとしている。しかし、実際には、オーは火曜日に議会で証言する前に、彼はFBIに対し不適切な情報提供者を使用することは重大な監督権の濫用と規則違反の疑いを持っていたが事実となった。オーが最近大衆の注目を集めたのは、彼が2016年の大統領選挙前後に FBIがトランプ陣営の調査で主役を演じた状況が徐々に明らかになってきたことだ」と報道した。

ここ一年来、議会調査員は、「オーの妻ネリーが反トランプの研究機構であるフュージョンGPS会社に勤務し、この会社が2016年 FBIに、クリントン陣営が資金を提供したロシアとトランプの共謀を描いた『スティール文書』を提供した」ことに気付いた。その後、議会調査員は「オーとフュージョンの CEO・グレン・シンプソンと文書作成者のクリストファー・スティールは、何度も打合せ、オーは彼らとの話をFBIに伝えていた」ことが分かった。これは、 FBIの職員がコントロールのためトランプの内外の材料全部を使用したことを示唆している。

WSJの最新のニュースは「オーが議会で明確にしたのは、 FBIに材料を提出するときに、口頭で警告し、 FBIに「スティールの政治的偏向と動機、信頼性の問題がある」と注意を促したことである。また、オーは FBIに、「妻がフュージョンで働いていて、スティール文書の作成に関与したこと」を伝えた」というものである。

議員はオーの以前の電子メールとメモの内容を理解した。その中には、 2016年9月オーとスティールの談話のメモに、スティールは「トランプが大統領に当選することは望まなかったし、トランプを大統領にさせないことを熱望している」と述べたとあった。

火曜日にオーが議会で証言したことは「 2016年 10月に初めて、「外国情報監視法」( FISA)法廷にトランプの選挙顧問のカーター・ページの監視許可を申請、その前に FBIにスティールの談話の情報を提出した。しかし、 FBIは、裁判所への申請書にこの警告は載せていなかったし、スティールは「信頼できる」情報源と述べていた。申請書類は「このスティール文書は法務省の高官の妻によって提供されたもので、妻はそこから経済的利益を受けた」ことにも言及していなかった。

WSJは、これは非常に重要な情報だと思った。一面では、 FBIは彼らが使用するスティール文書が大きな利益の衝突を引き起こすことに関心がなく、他方では、スティールが不完全なのは他人が作ったものだからである。

FBIが FISAに出した書類について情報通は、「4頁に亘る申請書類の中には、オーの言及は一言も入っていないか警告を隠蔽したかである」と述べた。

オーは調査の過程で、「FBIのスタッフと10数回話をし、監視許可の申請文書の内容や来源についても議論した。対話者の中にはFBIの大物で、辞めさせられた 前FBIの上級エージェントであるピーター・ストゾック(彼はヒラリーのメールゲートの調査リーダーであった)、前 FBI上級弁護士リサ・ページと 前FBI副長官のアンドリュー・マッケイブも含んでいる。このように見て見ると、 FBIの幹部は、オーの役割、文書の来源、利益衝突をよく認識していたはずである」と明らかにした。

WSJは、「火曜日のオーの聴聞会で、 彼はFBIが外国情報監視法を濫用したという決定的な証拠を提供した」と報道した。テキサス州下院議員ジョン・ラトクリフは水曜日にTwitterに書いた。 「火曜日以前に、我々はFBIと司法省が FISAに申請した時に、彼らが重要な事実を開示することはなかった。オーの証言が真実ならば、我々は今これが事実であると知ったということだ」と発信した。

オーと FBI の相互の動きについて、オーは議会の調査官に語った 。「彼が最初にFBI に接触、その後はFBIが彼を探して、スティールの情報を尋ねた。FBIは 2016年10月に情報提供者としてのスティールの業務を終わらせた。理由は、直接メディアに情報を流し、FBIの規則に違反したためである。しかし、オーがFBIにスティールの動機を教えた後、且つ FBI がスティール解雇後でも、 FBIはスティールの提供した情報をずっと使った。そしてオーとスティールは非公式に接触していた。これは、 FBI自体が FBI と機密情報提供者との間の管理規定に違反していることを示している。

WSJは、「オーがスティール文書を FBIに売りつけたことは、 FBIの覚醒を促すべきだ」と分析・報道した。2016年 7月、スティールと FBIが直接接触を持ったとき、なぜスティールは司法省(すなわちオー)と仕事をしたのか、同じ内容のものを何故再度司法省に教えるのか?可能な答えは、反トランプ組織であるフュージョンの人達が、 FBIに最大限の圧力をかけて、 FBIにトランプの調査を強要したということである。もしFBIが、この圧力の背後にある原因を探し出すよう心せば、明白な答えが見つかるだろう:政治的濡れ衣。

WSJは、「 FBIは気にしないかも知らないが、どんどん多くの証拠が出てきている。 FBIは、スティールの政治的偏見や利益衝突、資金援助したのが民主党という事実を知りたいとは思っていなかった。 FBIは FISAの法廷がこれを知るとは思わなかっただろう。彼らが願っていたのはトランプを調査することだけだから」と報道した。

8/28議会聴聞会に出るブルース・オー

https://www.soundofhope.org/gb/2018/09/01/n2126505.html

8/30WSJ<What Bruce Ohr Told Congress He warned the FBI that Steele had credibility problems. The bureau forged ahead anyhowブルース・オー(司法省高級官員)は議会で何を言ったか 彼は「ステイールは信用に問題があり」と警告した FBIはどうにかして(ロシア・ゲートを)捏造した上記の記事の元になったWSJの記事ですが、有料でしたのでヘッドラインだけ。しかし酷い話です。日本のメデイアが報道しないのはやはり偏向しているからです。WSJの記事ですよ。朝日の「慰安婦」同様、頬かむりしておこうという事でしょう。自分達が誤った情報に踊らされて報道してきましたから。彼らは他人に厳しく、自分に甘い左翼の典型です。

https://www.wsj.com/articles/what-bruce-ohr-told-congress-1535668660

9/1阿波羅新聞網<砸600亿美元!美国将成立新部门对抗一带一路=600億$をぶつける 米国は一帯一路に対抗して新部門を立上げ>中共の「一帯一路」計画は経済植民地や債務の罠の問題はあるけれども、既に欧州やアジアの国に深く入り込んでいる。90近い国が協議に署名した。WSJは「米国は既に外国への融資機構創出の法案を出し、600億$の限度で、外国のインフラ投資を加速しようとしている。現在上院を通過させるだけ」と報道。

スリランカ・ハンバントタ港

http://www.aboluowang.com/2018/0901/1167393.html

小原氏のインタビューを見て、①日米同盟強化が自主防衛の能力向上に繋がるというのはその通り②「抑止と対処」も同時にと言うのは「後の先」に近く合っている③敵基地能力は持つべき④台湾防衛は米台日で⑤予算は増やした方が良い(今の砲弾との在庫を貯めておかないと)⑥飽和攻撃への対処をどうするか、という事を感じました。

記事

今年末をめどに防衛大綱*1と中期防衛力整備計画が改訂される。前回の改定から5年。この間に北朝鮮は核・ミサイルの開発を大幅に前進させた。トランプ政権が誕生し、米国の安全保障政策も変化した。改訂に当たって我々は何を考えるべきなのか。笹川平和財団の小原凡司・上級研究員に聞いた。

(聞き手 森 永輔)

ヘリコプター搭載護衛艦「かが」。ヘリを搭載できるだけでなく、輸送艦としての機能も備える(写真:ロイター/アフロ)

—今年末をめどに「防衛大綱」*1と「中期防」*2が改訂されます。前回の改定は2013年。当時と比べて、日本を取り巻く安全保障環境は大きく変わりました。北朝鮮は核・ミサイル開発を大幅に進展させました。そして、トランプ政権が誕生。この間に日本は、集団的自衛権の行使を限定的に容認する安全保障法制を制定しています。今回の改訂にあたって、どのような点を考えるべきでしょうか。

*1:正式名称は「防衛計画の大綱」 *2:正式名称は「中期防衛力整備計画」

小原:ご指摘のように、日本を取り巻く安全保障環境が2013年からどう変化したのか、を念頭に考える必要があります。

小原 凡司(おはら・ぼんじ)
笹川平和財団 上級研究員
専門は外交・安全保障と中国。1985年、防衛大学校 卒。1998年、筑波大学大学院修士課程修了。1998年、海上自衛隊 第101飛行隊長(回転翼)。2003~2006年、駐中国防衛駐在官(海軍武官)。2008年、海上自衛隊 第21航空隊副長~司令(回転翼)。2010年、防衛研究所 研究部。軍事情報に関する雑誌などを発行するIHS Jane’s、東京財団を経て、2017年10月から現職。(写真:加藤 康 以下同)

まず、現在の国際社会に対して中国が構造的にストレスを与えています。そして、米国のドナルド・トランプ大統領が、覇権をめぐる争いを始め、中国の台頭を抑えることに全力を挙げている。この構図がさまざまなところに影響を及ぼしています。

こうしたアジア地域において日本は今後、米国陣営の最前線に立たされることになります。トランプ政権が「米国第一」を掲げているからです。米政権のこの変化を念頭に、大綱と中期防を改訂すべきだと考えます。

欧州においては、対ロシアで安全保障の大半をNATO(北大西洋条約機構)に任せています。「任せる」というより押し付けていますが。ロシアは中国と異なり、経済において米国に対抗できる国ではありません。軍事の面でも、核抑止の部分でのみ話をつけられれば、残りの部分はNATOに任せられるからです。

中東においても同様の構図が見て取れます。イランは経済で米国に対抗できません。軍事的にはイスラエルに抑えさせる。

では北東アジアはどうか。日本は対中国、対ロシアで最前線に立たされることになるでしょう。米国が軍事面で日本に期待する役割はこれまでより大きなものになる。北朝鮮の非核化が十分なものにならなければ、北朝鮮への対応も引き続き残ることになります。

トランプ大統領は北朝鮮に完全な非核化を本当にさせるでしょうか。NATOへの押し付けや、イラン核合意からの撤退など、トランプ大統領が取ったこれまでの動きから類推すると、トランプ大統領は、米国に直接の脅威を与える存在に意識も資源も集中したいようです。その存在は中国であり、北朝鮮ではありません。日本が考えるような非核化になるかどうか、現段階では不透明です。北朝鮮や韓国が求める朝鮮戦争の終結を受け入れ、在韓米軍を撤退・縮小させるシナリオの方が、欧州や中東での動きと整合性があるといえるのではないでしょうか。

トランプ大統領は今のところ、安倍晋三首相と親密に付き合い、北朝鮮に非核化を求めています。しかし、これも朝鮮戦争の終結を中国や北朝鮮に対して高く売るための交渉術の一環である可能性があります。さらに、今秋に中間選挙が控えていることを考える必要がある。これほど短い時間で朝鮮戦争を終結させて、在韓米軍を撤退させることができれば、有権者の支持につながるでしょうから。

—日本にとっては厳しい環境が待っていますね。

小原:はい。私は、さらに台湾の動向が日本の安全保障環境の変化に加わるとみています。トランプ大統領は無邪気に台湾との関係を深化させようとしています。しかし、台湾をめぐって中国が譲歩することはあり得ません。台湾以外の点では、米国との関係を荒立てない方策を選ぶでしょうが。

こうした中で、人民解放軍が台湾への圧力を強める動きがあります。中国海軍は2018年8月10日から13日まで、山東省青島沖で軍事演習を行いました。中国軍は7月にも浙江省沖で演習を実施しています。中国メディアは、「台湾独立派」をけん制する狙いがあるという軍事専門家の分析を伝えたのです。また、2017年以降、大型爆撃機を含む中国軍機が、繰り返し台湾を周回飛行して、台湾に圧力をかけています。

こうした動きは、中国指導部による、台湾に対する軍事的圧力です。人民解放軍には違った思惑があるともいわれます。人民解放軍は習近平(シー・ジンピン)国家主席が進める反腐敗政策の主たるターゲットにされており、不満がたまっている。このはけ口を台湾への行動に求めている面があります。台湾に強く出ても、習国家主席は反対しづらいですから。

台湾をめぐって米国と中国がゲームを展開する。この環境において日米同盟をいかなる形にするのか、日本は何ができるのか、何をすべきなのかを考える必要があります。

同盟調整メカニズムを生かせ!

—具体的には日米同盟をどのような形にするべきなのでしょう。

小原:自衛隊と米軍がより緊密に協力できるようにしていくべきだと思います。同盟調整メカニズム(ACM)を具体的に動かして有効なものにしていく。

—同盟調整メカニズムは、平時から緊急事態までのあらゆる段階で、自衛隊または米軍が取る行動について、政策と運用について日米間で調整をする仕組みですね。2015年に改訂されたガイドライン*で導入されました。

いくつかの会議で構成されています。日米安全保障協議委員会は日米の外務相、防衛相が参加するもの。その傘下の防衛協力小委員会には、日本からは外務省北米局長と防衛省の防衛政策局長、米国からは国務次官補や国防次官補が参加します。さらに自衛隊の代表と米太平洋軍、在日米軍の代表が会する共同計画策定委員会などがあります。

*:正式名称は「日米防衛協力のためのガイドライン」。日米両国の役割と任務、協力と調整の在り方について、一般的な方策と政策の方向性を示すもの

小原:はい。特に共同計画策定委員会は日常的に、訓練の時にも生かしていく必要があるでしょう。

同盟調整メカニズムを生かすために、日本側は常設の統合司令部を整えねばなりません。統合任務部隊(JTF)という統合司令部を事態に応じて作ることができますが、常設ではありません。

—統合任務部隊は東日本大震災の時に設置されましたね。陸上自衛隊(以下、陸自)の君塚栄治・東北方面総監(当時)がJTF東北の司令官となり、その下に海上自衛隊の横須賀地方総監と航空自衛隊の航空総隊司令官が加わる形を取りました。

小原:その通りです。しかし、災害対策だけでなく、軍事作戦に関する統合司令部を常設にする必要があります。そうでないと、平時から有事にかけて米軍と連続的に効果的な協力をすることができません。

さらに自衛隊の組織の在り方、グレーゾーン事態*への対応の観点からも常設の統合司令部を設置するのが有効です。組織の在り方として、参謀と指揮の機能を明確に分けるべきです。今は統合幕僚長(以下、統幕長)が、首相と防衛相を補佐する参謀の機能と、自衛隊の部隊を指揮するトップの機能を両方担っています。二つの機能を同時に十分にこなすのは容易ではありません。

*:有事とは言えないが、警察や海上保安庁の装備では対応しきれない事態

官邸に入るであろう統幕長に代わって、統合幕僚副長がオペレーション・ルームで指揮をとることになっていますが、副長もまた指揮官ではないのです。

平時から統合司令部が存在していて、情報を収集していれば、グレーゾーン事態から始まるハイブリッド戦にも対応しやすくなります。ハイブリッド戦とは、軍同士の衝突に先立って、もしくは同時に、サイバー攻撃やテロ、民間の騒擾を起こし、社会を混乱に落とし込んで進める戦争です。敵は、政府がその対応に手を取られている隙を突いて、本格的に軍事力を行使する。

現行の仕組みでは、薄いグレーの段階で自衛隊が関与することはありません。この状態を改め、常設の統合司令部を設置し、平時から作戦を立て、米軍とどう協力するのかを協議しておくのです。事態が起きてから、事態認定をし、統合任務部隊を設置し、作戦を立てていて、はたして間に合うでしょか。東日本大震災の時は、JTF東北の司令官が決まるまで3日を要しました。

「抑止」と同時に「対処」も

米国が外交政策を変化させたことへの対応に加えて、「対処」を一層重視する方針を示す必要もあると考えます。これまでの大綱・中期防は、各種事態が起きないよう「抑止」することに重点を置いてきました。事態への「対処」*は「被害を最小限に抑える」とされているだけです。しかし北朝鮮の核・ミサイルの開発が進展するなど脅威が現実になる可能性が増しています。対処にも従来以上に意を払わなければならない環境になっています。

*:事態が起こった時にどうするか、のこと

具体的には、どのような部隊編成にすれば機動力を最も高められるかを検討する必要があるでしょう。ハイブリッド戦はいつが始まりか分からない形で始まる。また、相手がコントロールできると思っていても、軍事衝突は、一度起こってしまうと、人がコントロールできない状況にあっというまに進展します。これは歴史が証明するところです。

日本はすでに統合機動防衛力*を高める方針を打ち出しています。これは正しい方向だと思います。例えば海上自衛隊はヘリコプター搭載護衛艦を部隊輸送もできるよう作り変えました。「いずも」型は船体の側面に大きなハッチを付け、大型車両を積み込めるようにしました。「おおすみ」型の輸送艦も保有しています。装備をそろえる方向は間違っておらず、着々と進んでいると思います。

これらをより一層生かすため、体制や編成を再考するのです。陸自が保有するどの部隊をどこに配置しておくのか、具体的に考えていく。効果的な機動展開ができることで、事態を起こそうとする外国にコストを強要することができます。

私は、この意味において、航空自衛隊が移動式の警戒管制レーダーを小笠原諸島に配置したことを高く評価しています。これにより「防空の空白地域」を埋め、この地域で活動する外国の部隊を日本の監視下に置くことができます。

次は、このレーダーから得られる情報を基に、どの国が何の目的でどのような部隊を展開しているかを検討する。それに対処するためには、どのような兵器が必要で、それを搭載できる航空機は何で、何機必要かを考え配備する。日本の部隊が迅速に展開してくると分かれば、外国はそれに対処すべく、相当のコストを負担しなければなりません。このように対処能力を高めることは、抑止力を高めることにもつながります。

陸自が日本の最西端である与那国島に沿岸監視部隊を配備したことも同様の効果があります。この部隊だけで、事態が生じた時に中国の艦隊を止められるわけではありません。しかし、この部隊が得た情報を基に、他の部隊が迅速に展開してくると知らしめることで、コストを強要できるわけです。

こうした体制をより高いレベルにするためには、陸海空の3自衛隊が得た目標情報を統合する必要があります。この点はまだ十分とはいえません。例えば、統合された目標を共有するだけでも容易ではない。同一の目標に対して、複数の探知情報がある場合、それら探知情報を統合するプロセスが発生します。例えば、あるレーダー探知目標が、他のレーダー探知目標と同一であるのかどうかの確認も必要です。これには、電波情報を分析したり、衛星画像を解析したりすることも含まれます。目標情報の統合を高い精度で実行するのは、同一のシステムを用いる一つ一つの自衛隊の中でも容易ではありません。3自衛隊で統合するとなれば、なおさらです。

情報収集は、いまは「調査・研究」という名目で実施されており、作戦任務とはされていません。この位置づけも変えていく必要があるでしょう。

作戦を、「研究」レベルから真の「作戦」にする

小原:対処能力を高めるためには、米軍と協働する体制もより精緻なものにしなければなりません。例えば日米による共同作戦。これは、米軍は「作戦」と認識しているものの、日本は「研究」と位置付けています。「研究」という位置づけを変更することが難しくても、常設の統合司令部を設け、平時から日常的に行う米軍との指揮所訓練などを通じて検討できるよう改めるべきでしょう。その際は、脅威となる外国の弱点の分析も進める。作戦を立てたら訓練を積むことも重要です。

—昨年の4月、トランプ政権が北朝鮮を武力攻撃するのではと緊張が大きく高まりました。そのようなときに自衛隊はいかなる行動をとるのか、事態が起きる前にきちんと決めておき、訓練も積む必要があるということですね。

小原:そのとおりです。

—これまで自衛隊が、共同作戦を「研究」することしかできなかったのは、安保法制が制定されるまで集団的自衛権の行使が認められてこなかったからですか。

小原:そうだと思います。

日米同盟の強化と自主防衛力の向上は一体

—冒頭で、「日本を取り巻く安全保障環境と、2013年から何が変化したのか、を念頭に考える必要がある」と教えていただきました。最も大きな変化は「米国第一」のトランプ政権が誕生し、オフショア戦略を取っていることですね。欧州・中東・アジアの各地域において、第一線はNATO、イスラエル、日本に任せる。この変化を大綱・中期防に書き込むべきでしょうか。

小原:「オフショア戦略」という表現は必ずしも適切ではありませんし、また、文字にして大綱に書き込む事案ではないと考えます。書くとしたら「米朝首脳会談が行われ、朝鮮戦争が終結する可能性が生じた」という具合になるでしょう。朝鮮戦争が終結する、すなわち、日本が最前線になるということですから。

米政権の外交・安保政策が変わっても、日米同盟を破棄するオプションは日本にはありません。これをどう有効に動かしていくかを考えるしかありません。

—大綱・中期防に、「自主防衛力を高める」方針を書き込むべきという意見もあります。

小原:これまで申し上げてきたことは、自主防衛の強化につながるものと私は考えます。つまり、日米同盟の強化も自主防衛の強化につながる。また逆に、日米同盟の強化には自主防衛の努力が含まれるということでもあります。

日米同盟は、「日本が米国に頼る」枠組みではありません。日本が最大限の自助努力をし、米国がそれを認めなければ、米国が日本の防衛に着手することはないのです。日本は自主防衛力を高め、それを米国に認めさせるようにしなければならない。

繰り返しになりますが、平時から米国と協調することが大事です。米国と共同作戦を取る段階になった場合、それまでの経緯をお互いが知っていたほうがスムーズに進みます。同盟調整メカニズムを通じて、お互いの状況を理解しておく。こうした情報共有が、米国がいつ日本の防衛に関与するか意思決定をする際に、影響を及ぼすことがあるでしょうし。

さらに、日米同盟を北東アジア地域における、さらにグローバルな公共財にすることに、日本が努力することも重要です。先ほどお話しした小笠原諸島に設置したレーダーで取得したデータを米国と共有する仕組みを高めれば、この地域の情報収集は日本に任せてよい、となるかもしれません。台湾有事に日本がどのような役割を果たすかを詰め、実行することも、地域の安全保障への貢献につながります。

敵基地攻撃能力は米国との交渉材料

—米国の安全保障戦略が変化する中で、敵基地攻撃能力の問題はどう考えるべきでしょう。そして、大綱・中期防でどう扱うべきでしょうか。

小原:私は、日本は敵基地攻撃能力を保有すべきだと考えています。この能力がなければ、外国からの威嚇に対し、その威嚇の根源を排除する意思があることを表明することができません。能力を持ったからといって、必ずしも行使するわけではありません。しかし、政治的なメッセージの本気度を高めるためには、その裏付けとしての能力が必要です。

ただし、日本がその能力を単独で高めること、行使することには慎重であるべきでしょう。米国と協議して進めるべきです。単独で進めた場合、その次の作戦で米軍の協力が得られなくなる可能性がありますから。

これまでは日米は、日本が盾、米国が矛の役割を担ってきました。日本が敵基地攻撃能力を保有すれば、この任務分担を変更することになるわけですから、米国の理解を得ることが必要です。 日本が一部であれ矛の役割を担うことになれば、米国は、日本が起こす戦争に巻き込まれる可能性が生じるわけです。こうした懸念を緩和する必要があります。

その一方で、敵基地攻撃能力の構築は、米国との交渉における取引材料としても有効です。

—米国との交渉に役立つのですか。

小原:万が一の話ですが。米国が北朝鮮との交渉において、ICBM(大陸間弾道ミサイル)の開発さえしなければ核兵器の保有は認める、と落とし所を決めたとします。

—デカップリング(日米離間)ですね。米国への脅威は今以上に大きくならないが、中距離弾道ミサイルが残る以上、日本への脅威は今と変わらない。米朝首脳会談が6月に行われた際、これを落とし所に交渉がなされるのではと、日本の関係者の間で懸念が広がりました。

小原:そうですね。このような落としどころは、日本が許容できるものではありません。「米国がそのような交渉を行うなら、日本は北朝鮮の核ミサイル発射施設を単独で攻撃できる能力を構築する」と訴えれば、それだけでも米国の方針に影響を与えると思います。日米が確実に協力することを担保するのに役立つわけです。

—現行の中期防に以下の記述があります。 これは敵基地攻撃能力についての言及ですね、「弾道ミサイル発射手段等に対する対応能力」という回りくどい表現になっていますが。これを改める必要はありますか。

7日米間の適切な役割分担に基づき、日米同盟全体の抑止力の強化のため、我が国自身の抑止・対処能力の強化を図るよう、弾道ミサイル発射手段等に対する対応能力の在り方についても検討の上、必要な措置を講ずる。

小原:今のところ敵基地攻撃能力を「早急に保有すべき」という状況ではないと評価しています。

ただし、日本国内および米国との間で今後議論していく必要はあります。それをうながす意味で、「弾道ミサイル発射手段等に対する対応能力」との表現を「敵基地攻撃能力」に改めることは考えられると思います。北朝鮮が核・ミサイルの開発を進展させたことで、議論を進める環境は整ってきましたから。

イージスアショアよりもTHAADが政治的にベター

—ここからは個別の装備のお話を伺います。まずは地上配備型のミサイル防衛システム「イージスアショア」についてです。政府はこの5月、「導入に向けた取り組みを引き続き進める」と意思表明しました。しかし、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が完全な非核化を約束したので、「必要ないのではないか」という議論が巻き起こっています。大綱・中期防ではどう扱うべきでしょう。

小原:まず、その必要性についてお話しします。私は、地上に配備するミサイル防衛システムは必要だと考えています。いまは海上自衛隊のイージス艦に大きな負担がかかっていますから。

—イージス艦は弾道ミサイルによる攻撃だけでなく巡航ミサイルによる攻撃にも対応できます。南西諸島の防衛にも有効。それを日本海に張り付けておく負担は大きいですね。

小原:ええ。

ただし政治的なメッセージとしては地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の方が有効だと評価しています。

—イージスアショアを導入するか、THAADを導入するかで、政治的メッセージが異なるのですか。

小原:はい。イージスアショアはミッドコース*を飛行中のICBMを迎撃するものです。一方、THAADは落下するターミナルフェーズ*における高度の高いところで撃ち落とすことを想定したシステムです。低い高度は空自が持つパトリオットミサイルが対応する。

*:ロケットエンジンの燃焼が終了した後、宇宙空間を慣性飛行している状態。この後、大気圏への再突入する *:大気圏に再突入してから、着弾するまで

ミッドコースでの迎撃は、すでに海自がイージス艦の増強を進めています。なので、THAADを導入したほうがより広い高度レンジで対応できるようになる。軌道のどこにあるミサイルでも日本は迎撃する意思があることを、相手国に示すことができるわけです。日本に対して弾道ミサイルで攻撃しても無効なのだと知らしめる。

—中期防でイージスアショアに触れるべきでしょうか。

小原:すでに導入を決定しているので、必要ないかもしれません。言及するとすれば、「北朝鮮は完全な非核化を約束したものの具体的な動きはない。その一方で、国連決議に反して核開発を継続しているとの情報もある。非核化が現実のものとなるまでミサイル防衛システムの強化を緩めてはならない」という具合でしょうか。

F-X(次期戦闘機)についてはどうでしょう。現行の支援戦闘機「F2」の後継として、2030年をめどに導入することになっています。日本による独自開発、外国との共同開発、外国からの輸入の3つの選択肢が想定されています。

小原:私は、F-Xに限らず共同開発が主流になっていくと考えています。単独で武器を開発できる国は減ってきており、現在は米国くらいでしょう。その米国でさえ、自衛隊が現在導入を進めている「F-35」は共同開発にしました。

また日本が外国と安全保障協力をするうえで、防衛装備品の共同開発は有効な手段になっています。日本は軍事行動で協力するのは難しいですから。その一方で高い技術力を持っています。

日本が安全保障分野で協力できる国は米国にとどまりません。例えばフランスが日本の存在を見直し始めています。フランスはニューカレドニアなどアジア・太平洋地域に海外領土を有しており、中国が軍事力を強化するのに危機感を抱いており、この地域での安全保障協力を考えなければならない。米国がトランプ政権になったこともあり、日本への注目を強めているのです。

—英国も再びアジアへの関心を強めていますね。

小原:東南アジアの諸国と協力できるケースも増えていくと思います。

—F-Xについて、大綱・中期防には「日本が主導できる共同開発が好ましい」という書きぶりになるでしょうか。

小原:そうですね。

—日経新聞が8月23日の朝刊1面でF-Xの動向を取り上げました。米防衛大手のロッキード・マーチンがF-XとしてF22*の改良版を防衛省に提案し、日本企業と開発・生産を分担すると申し出たという内容です。小原さんはこれを読まれて、どのような感想を持ちましたか。

*:米ロッキード・マーチンが開発したステルス戦闘機。自衛隊はF4EJ改の後継機として検討したが、米議会が輸出を認めなかった。このためF35Aの導入が決まった経緯がある

米ロッキード・マーチンが開発した「F22」。「米空軍史上最高の戦闘機」の異名を取る

小原:中国の開発手法を理解して進める必要がある、ということですね。日米の開発手法は非常にち密、かつ計画的です。必要な性能要目をきっちりと決め、それを実現する技術を組み込んで設計する。そして改良の時期が来るまで、同一仕様のものを使い続けます。

一方、中国の開発はもっと粗っぽく、かつ柔軟です。例えば機体にフィットするエンジンがなくても、むりやり取り付けて飛ばしてしまう。しかし、改良も早い。同型の2番機を作るときには修正を加えます。新しい電子機器が開発されれば、それをすぐに採用する。常に最新の技術を適用するのです。

中国が国産し部隊配備を始めたステルス戦闘機「殲20(J20)」は、今のところF22に性能面で圧倒的に劣るかもしれません。しかし、最新のJ20が、仕様が固定されたF22の性能を超える時が来るかもしれません。

予算を大きく増やす必要はない

—最後に予算についておうかがいします。大綱・中期防で予算についてはどう触れるべきでしょう。三木武夫内閣が1976年に「当面、(防衛費は)国民総生産(GNP)の100分の1に相当する額を超えない」と閣議決定して以来、この方針がおよそ守られてきました。しかし、イージスアショアをはじめとする高価な防衛装備の導入が予定されています。トランプ政権は、NATO加盟国に対し「防衛予算をGDP(国内総生産)比2%に引き上げる」約束を守るよう強く求めています。日本にも同様の要求をしてくるかもしれません。

小原:「GNP比1%」枠について大綱・中期防で触れる必要はないと思います。また、トランプ政権が増額を求めてきたから予算を増やす、というものでもないと考えます。防衛費の額は本来、〇〇のレベルの防衛力が必要、そのためには〇〇の装備が必要で、それにはいくらかかる、というのを積み上げて決めるべきです。

現在の防衛費の予算を大きく増やす必要はないと思います。社会保障などに大きな予算が必要な今、国民のコンセンサスを得るのは容易ではないでしょう。

先ほどお話ししたように必要な装備品をそろえる取り組みは正しい方向で進んでいます。今は、それを十分に活用できるよう、部隊配備や運用力を高める時期です。これが現在の自衛隊が抱える根本問題です。

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