『北朝鮮の次なる核実験がうながす韓国の核武装論 「対話」という平和的手段がもたらす結果』(6/6日経ビジネスオンライン 森 英輔)について

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6/5藤岡信勝氏のfacebookより転載。朝日新聞が所謂従軍慰安婦の元凶であることは国民に広く知られる処となりましたが、まだまだ読者がいます。残紙訴訟で経営が立ち行かなくなるまで追い込む必要があります。購読者は「安全な日本と言う国に住んでいながら、それを破壊しようとする組織に手を貸している」という自覚が欲しいです。中国に住んでみれば良いでしょう。左翼の憧れの地が如何に人権弾圧してきたかが自分の目で確認できます。勿論、人質になり、処刑される覚悟が必要となりますが。藤岡氏のように地道な取り組みが中韓のプロパガンダに汚染された米国人の頭を変えて行くと思います。“court historian”が多い米国ですので、FDRを絶対視し、異論は“revisionist”として排斥されます。自由の国の寛大さはどこに行ってしまったのか?

日本の多数の国民は無関心なのでしょうけど、100年後の日本を考えて行動すべきです。藤岡氏や保守派の団体に寄付する等して、日本の国益を守り、子々孫々の不名誉を雪いで、繁栄を約束する力となれるようご支援戴きたい。

<6月1日、カリフォルニア大学の学生23人に、「慰安婦問題」の講義をしました。指導教授から依頼を受けたのが2週間前で、準備の時間がなく、教材の準備に着手したのは実際は講義の24時間前でした。

私は次の7つの質問を骨格とした講義案を考えました。講義のタイトルは、「Seven Questions about “Comfort Women”」とします。これらの質問について議論したり説明したりする中で、「今まで言われていることは少しおかしかったのではないか」という感覚と、日本軍慰安婦について、ある程度の正確なイメージを持つこと、を目標として設定しました。

講義プランの概要は次のとおりです。

Q1: デモの女性は何を要求しているのだろうか?

What demands are the momen shouting in the demonstration ?

★アメリカの雑誌「タイム」に掲載された、韓国の慰安婦が売春宿を撤去する再開発計画に反対して決行した大規模なデモの写真2枚を提示して質問する。

Q2: この新聞広告から軍慰安婦のリクルート制度を復元してみよう。

How was a comfort woman recruited ?

★戦前の韓国で発行された日本語新聞の慰安婦募集広告2点とその英訳を提示する。英訳を読み込んで、慰安婦の調達システムを読み取って復元してみよう、というのが課題。ここで、indentured prostitute (年季奉公の娼婦)の概念を教える。

Q3: 慰安婦問題のタネを撒いた吉田清治は真実を書いたか?

Did Yoshida, who started “comfort momen” issue, write a “true” story ?

★6分間の動画に英語の字幕をつけたものを視聴する。済州島の島民は、強制連行事件を否定。そのあと、昨年、彼の息子が「父は済州島に行ったことはない。地図を見て原稿を書いていた」と証言したこと、さらに父が韓国に建てた謝罪の碑を撤去したいと語ったことを紹介する。

Q4: マグロウヒル社の世界史教科書によれば、日本兵は1日何回慰安所に行ったこと

になるか?

How many times on average per day did a Japanese soldier go to brothel according to

McGraw-Hill’s World History textbook ?

★マルロウヒル社の世界史教科書に掲載された「comfort momen」という記事を紹介し、その中にある数字のデータをもとに、設問について計算させる。(答は、4~6回)

Q5: 韓国の新聞が日本糾弾の材料として掲載したこの写真で、この慰安婦たちの客は本当は何国人だと思うか?

What nationality do you think were the customers of the Korean prostitutes in this photograph which was used by a Korean newspaper in accusing Japan of “comfort women” problem ?

★その写真には、「off limits」などの英語表記があることに着目。朝鮮戦争期のものであろう。

Q6: 慰安婦は「性奴隷」だったか?

Was a comfort moman a “sex slave” ?

★クマラスワミ報告の「性奴隷」規定の一節を提示し、その上で、上記の設問をする。

素材は社会科学的な「奴隷」の定義。ただし、実際は、アメリカの代表的な辞書の記述を集めるだけで十分。「unpaid, forced laborer」など。古森氏出演のアメリカのテレビ番組のエピソードを紹介。

「奴隷」と「労働者」を区別することを強調したマルクス「資本論」を紹介。

さらに奴隷条約の「所有」規定を材料にする。同じことを言っていることがわかる。

そして、日本軍慰安婦が「奴隷」でなかったことのダメ押しの検証のため、米陸軍心理作戦斑の1944年10月の報告書を用いる。「売春婦に過ぎない」というのは、奴隷ではないという意味だ。

Q7: どちらがより適切に「本当の」日本人を表していると思うか?

Which do you think is a more suitable portrayal of “real” Japanese ? (open question)

★東日本大地震時の日本人の行動を賞賛したニューヨーク・タイムスの記事と、2007年の米下院議会の慰安婦対日非難決議を並べて、批評させる。ただし、当然ながら、答は決まらないopen question である。

Additional Question: ソウル及びグレンデールの慰安婦像のとなりの空席に座るのは誰だと思うか?

Who do you imagine might take seat next to the statue girl ?

★ある人は、「最初の質問で出て来たデモの女性は、70年後には、あの席に座って、『日本軍の慰安婦制度の犠牲者』となっているかもしれない」とコメントしたことを紹介する。

マグロウヒル社の世界史教科書で習った人に挙手してもらいました。3分の1強の学生が挙手したのは、さすがカリフォルニア、と思いました。

講義計画のすべてを実施する時間がありませんでしたが、それでも大筋は消化しました。学生は非常に真面目に受け止めてくれて、90分のレクチャーのあとの質問が30分以上も続きました。資料の信憑性を疑うことの必要、実証的・学問的に問題を考えなければならないのだと思った、などの感想は、講義の意図を正確に受け止めてくれた発言でした。

わずか24時間で、6分の動画に英語の字幕をつけ、19コマのパワーポイント教材と、8ページの文字資料を準備するのは奇跡に近いことでしたが、慰安婦問題および教科書問題に取り組む人々のネットワークの助けをいただいて間に合わせることができました。ご協力いただいた皆様に改めて感謝します。

このように、直接話す機会があれば、アメリカ人でも少しずつ変わっていく希望をもってよいのではないかと思いました。>(以上)

またfacebookからですが、江崎道朗氏の「トランプ時代に東京裁判史観の見直しをした方が良い」という“youtube”がありましたので紹介したいと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=EDivinct5VA&feature=share

6/7の日経朝刊では「米空母2隻が日本海を離れた。北朝鮮の部隊を疲れさすことができたので。ロナルドレーガンは今後沖縄で自衛隊と共に訓練する」とのことです。

6/6朝鮮日報は文在寅大統領が北に派遣しようとした民間団体の入国を拒否しました。慰安婦問題同様、韓国お得意の政府と民間の使い分け、二枚舌外交ですが、北にあっさり断られました。日本の孤立を韓国人はずっと言って来ましたが、気が付けば、米国は不信、中国は恫喝、日本は嫌韓、北朝鮮は超然と誰も韓国を相手にしていません。それはそうでしょう。裏切りの連続ですから、誰が韓国を信じますか?

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/06/06/2017060600566.html

本記事を読みますと、国家の矜持を持ち、独立と生存を賭けて米国と戦っている北朝鮮の方が正統性を持つ気がします。韓国は事大主義で、人の足を引っ張ることしかできない人の集団です。大局観もなければ歴史観もなく、捏造・歪曲した情報の中で、妄想に生きる民族としか言いようがありません。世界に韓国人を助ける国はなく、多分滅びるでしょう。北も日本の脅威である限り、排除しなければなりません。

記事

北極星2号発射のニュースをパブリックスクリーンで見る平壌の市民(写真:AP/アフロ)

北朝鮮がひっきりなしにミサイル実験を繰り返している。米韓軍事演習の最中にミサイル実験を繰り返すのは毎年の恒例行事なっているが、今年は、同演習が終了した後もミサイル実験が続く。その背景には何があるのか。次なる核実験を含む今後の展開はいかに。朝鮮半島問題に詳しい、宮本悟・聖学院大学教授 に聞いた。

(聞き手 森 永輔)

—北朝鮮がミサイル実験の頻度を高めている印象があります。この背景に何があるのでしょう。

宮本悟(以下、宮本):3月から4月の米韓軍事演習期間におけるミサイル実験の頻度は実は2016年の方が高かったのですよ。

—え、そうなんですか。まったく逆の印象があります。

宮本:日数では、2016年の3月は4回、4月も4回でした。発射したミサイルは合計21発です。ただ、5月は1回だけでした。いっぽう2017年は3月が2回、4月が3回です。発射したミサイルは合計9発です。5月に限っては、地対空ミサイルを含む4回で、昨年を上回っています。

3月と4月に多いのは、米韓軍事演習があったからです。この演習を非難してミサイル実験に及ぶのは最近では毎年のことですね。

中国の方針転換に反発


 

宮本悟(みやもと・さとる) 聖学院大学 政治経済学部 教授 1970年生まれ。同志社大学法学部卒。ソウル大学政治学 科修士課程修了〔政治学修士号〕。神戸大学法学研究科博士後期課程修了〔博士号(政治学)〕。日本国際問題研究所研究員、聖学院大学総合研究所准教授を経て、現在、聖学院大学政治経済学部教授。専攻は国際政治学、政軍関係論、比較政治学、朝鮮半島研究。著書に『北朝鮮ではなぜ軍事クーデターが起きないのか?:政軍関係論で読み解く軍隊統制と対外軍事支援』(潮書房光人社)など。

宮本:一つには、米韓軍事演習終了後も米国が空母を朝鮮半島近海に増派していること。加えて、4月6日 に実施された米中首脳会談後に中国が北朝鮮を非難していることに対抗してのことだと思います。これを機に中国が、北朝鮮に対する制裁を強化する意向を示しました。北朝鮮は中国を「米国に譲歩している」と非難しています。

中国が実際に制裁を強めているかはまだ分かりません。強めていたとしても、まだ効果が上がる時期ではないでしょう。それでも、中国の方針転換は北朝鮮にとって逆風です。敵が増えるわけですから、実験回数を増やし、ミサイル開発にさらに力を入れるのは自然なことだと思います。

—米国が4月6日に、巡航ミサイルでシリアを攻撃しました。北朝鮮への警告との意味もあったとされています 。シリア攻撃も北朝鮮の態度を硬化させる要素だったのでしょうか。

宮本:あったかもしれません。北朝鮮もシリア攻撃を非難しています。しかし、やはり中国の方針転換がいちばん大きい要素だと思います。

北の核開発は自主国防のため

宮本:北朝鮮は、ミサイルや核で周囲の国を脅し援助を得ようとしている、という見方があります。私はこれには与しません。北朝鮮は、米国から攻撃されないように抑止力として核とミサイルを開発しているのです。ですから、ただ対話しても、制裁を続けても、北朝鮮は核とミサイルを放棄しないでしょう。

—それはソ連(当時)や中国が90年代前半に相次いで韓国と国交を回復したからですか。

宮本:そうです。北朝鮮に核の傘を提供していたソ連が、90年に韓国と国交を回復、91年に崩壊 してしまいました。その後ロシアは、ソ連と北朝鮮との協定をそのままでは継承せず、新協定は軍事的な性格を持ちません。北朝鮮としては安全保障上の後ろ盾を失ってしまったわけです。

中国との軍事同盟は継続していますが、北朝鮮はこれを信用していません。中国も92年 に韓国と国交を正常化しており、これを北朝鮮は中国の裏切りと見なしているのです。

—北朝鮮の立場に立って見ると周囲は敵だらけ。核で自衛する必要があるというわけですね。

宮本:その通りです。もともと他国に対する警戒心が強く、自主国防力を高めることを強調してきた国ですからね。

中国には頼らない

—金正恩委員長と中国の関係は、同氏が政権に就いた時からよくないですね。同委員長はいまだに中国を訪問していません。

宮本:「金正恩氏が2013年12月に張成沢氏を粛清して以降、関係が悪化した」という人がいますが、その前から関係は良くなかったですね。むしろ、関係がよくなかったから張氏を粛清できたという方が、説明がつくかもしれません。

さらにさかのぼれば、金正恩氏の父・金正日総書記の時代から中朝関係はそれほどよくなかったと言ってよいかもしれません。金正日総書記と中国の胡錦濤・国家主席の関係は首脳外交としては悪くなかったようですが、現場ではそれほどではなかったのです。たとえば、中国側が遼寧省丹東周辺を新たに開発して、交流を進めようとしたにもかかわらず、現場にいる北朝鮮側の反応は非常に冷たいものでした。

一般的に北朝鮮の人々は「利益を中国に持っていかれる」という不信感がありました。北朝鮮には中国人を信用できないという人たちが数多くいます。金正恩委員長はこうした一般の声にも影響を受けているのでしょう。

北朝鮮は毎年1月1日に政治方針を発表します。それを読むと、中国だけでなく様々な国と関係を強化するとうたっています。北朝鮮は、中国一国に頼ることなく、外交の水平線を広げることを目的としています。安全保障面でも経済面でも中国からは独立した立場なのです。核とミサイルの開発は、中国に頼らなくても独立を維持するためという考えからきているものです。経済面では、1970年代からそうでしたが、中東やアフリカ諸国など第三世界との交易関係を強めています。「北朝鮮は中国に頼っている」「中国は北朝鮮のパトロン」といった表現は、北朝鮮の政策を反映していません。

—北朝鮮は中朝貿易がなくても経済的にやっていけるのでしょうか?

宮本:北朝鮮の経済データが整っていないので、よく分かりません。しかし、北朝鮮はもともと貿易をしないで済むように経済政策を立ててきた国でした。だから、先進諸国が推進してきた自由貿易を前提に、北朝鮮の貿易を考えれば大きな誤解が生まれます。今でも、可能であれば貿易しなくても経済的にやっていけるように北朝鮮当局が望んでいることには変わりないと思います。

だから、中国が北朝鮮のパトロンになっているとの見方は当たっていないと思います。確かに国際価格よりもそうとう安い価格で中国が北朝鮮に提供している物資はあります。しかし、その逆もあるのです。

独立はカネに代えられない

—米中首脳会談後の米中に反発してミサイル実験の頻度を増した。北朝鮮はこのコストに耐えられるのでしょうか。北朝鮮の資金を枯渇させるべく、米国が挑発して北朝鮮に実験をさせているとの見方もあります。

宮本:外貨が必要にならない限り、資金的な問題はないと見ています。確かにコストはかかっているでしょうが、国内で賄える範囲なら大丈夫でしょう。北朝鮮は、鉄をはじめとする鉱物資源は豊富です。石油も少しは産出します。ミサイル実験に回すくらいの燃料はあるでしょう。人とその労力は問題なく国内で調達できます。

外貨が必要な部分もあるかもしれませんが、そもそも「国の独立・存亡がかかっている」と考えているのですから、財政に大きな負担となっても核兵器とミサイルの開発を続けるでしょう。

ただ、北朝鮮に対する対話や制裁が不要と言っているのではありません。対話で解決の糸口を探ることは、北朝鮮の緊張を下げることに役立つでしょう。また、制裁を受けることで北朝鮮にとって経済的な負担が大きくなるのは間違いありません。ですから、北朝鮮の軍事力を削ぐためにも制裁はますます必要なのです。

米本土に届かないミサイルを実戦配備する意味

—度重なるミサイル実験を振り返って、開発面や技術面で注目すべきことはありますか。

宮本:米国本土まで射程が届かない「北極星」を実戦配備すると明言したことです。

北朝鮮は今、2種類のミサイルを別々のチームが担当し、競い合うように開発しています。一つは「火星」、もう一つは「北極星」です。火星は現在は液体燃料を使用。発射台から直接発射する「ホットローンチ」方式を採用しています。液体燃料なので実戦使用では少々難があるのですが、推力に優れています。

これに対して北極星は固形燃料と「コールドローンチ」を採用するものです。コールドローンチは潜水艦発射型ミサイルでよく使用される方式。圧縮ガスを使い、ミサイルをいったん空中に押し上げた後、ロケットエンジンに点火します。こちらは固形燃料なので実戦での使用は容易。ですが、推力では劣る。北極星2型の現在の射程はハワイやアラスカにとどまると北朝鮮は公表しています。

それでも金正恩委員長はこれを大量生産し地上に実戦配備することを明らかにしました。この意図に私は注目しています。「北極星2型でも抑止力になる」と判断したか、抑止力としては不十分でも「当面の処置」として配備すると判断した、のいずれかと考えられるからです。

北極星2型はニューヨークやワシントンには届きません。したがって米国が北極星2型を脅威とは見なすとは限りません。中心部を守るために地方を切り捨てる--歴史を振り返れば、国家がこうした冷酷さは示す例をいくつも発見することができます。米国が脅威と認識しない核ミサイルは抑止力になりません。抑止力が成立するかは米国の認識しだいです。

—北極星を潜水艦に搭載することはありませんか。米国に気付かれないように太平洋に出て行く。そうすれば、射程距離の短さを補うことができます。

宮本:北朝鮮は核を搭載して潜行作戦を展開できる潜水艦を持っていません。これには燃料の補給がいらず、水面に浮上する必要がほとんどない原子力潜水艦が必要です。水上に出る回数が多いと米国側に場所を探知されてしまいます。

—中国が原子力潜水艦を北朝鮮に提供することはありませんか。

宮本:それはないでしょう。

—ハワイに寄港する米原子力空母を北極星で狙うことはあり得ないでしょうか。原子力空母が破壊されれば、巨大な原子力発電所が爆発し放射能漏れを起こすのと同様の被害が生じかねません。こうした脅威を作るだけでも、抑止力となる。

宮本:ハワイに停泊する原子力空母を弾道ミサイルで狙うのは、目をつぶって針の穴に糸を通すような行為です。そうとうに困難なのではないでしょうか。

それに、すでに核兵器を保有しているならば、原子力空母だけを狙うのはあまり意味がありません。核兵器は、ほとんど瞬時に、一つ以上の都市を壊滅させて、何十、何百万という犠牲者を出すことができる大量破壊兵器なのです。核兵器の脅威は、放射能よりも、その驚異的な熱と爆風などによる破壊力なのです。そのような兵器を原子力空母の攻撃のために使うのは無駄なことです。

韓国では「4月危機説」が流布していた

—北朝鮮のミサイル開発は日本にとってはどの程度の脅威に成長しているのでしょう。4月29日 にミサイル実験があった時、東京の地下鉄が止まりました。一方、ソウルの地下鉄は通常通り運転していた。日本は考えすぎだ、という意見があります。

宮本:北朝鮮のミサイルは日本にとって、すでに十分な脅威です。

東京の地下鉄を止めたのは、北朝鮮の核攻撃を想定した練習だった--と考えるとそれほどおかしなことではないと思います。核の爆発が起こると、その後、非常に強い電磁波が生じて、電子機器が急に使用できなくなることが想定されます。地下シェルターとしての地下鉄の役割を考えれば、2次災害を防ぐために地下鉄を止めておくことは必要です。もちろん、実際に、地下鉄を止めたのは、そこまで考えてのことかは分かりません。

—そうだとすると、韓国はなぜ落ち着いていたのでしょう。

宮本:韓国政府が「4月危機」を否定していたことが要因の一つと考えられます。米国のレックス・ティラーソン国務長官が3月17日 に、オバマ政権が取ってきた「戦略的忍耐は終わった」と明言しました。「あらゆる選択肢を検討している」 とも発言し、先制攻撃を排除しない意向であることも示唆しました。これに伴い米国が北朝鮮を攻撃する可能性が一挙に高まりました。そして、「4月に米国が北朝鮮を攻撃する」という懸念が韓国のネットでも流布しました。それを韓国政府は、「根拠がない」といって、打ち消しにかかっていました。

—韓国の国民は政府をかなり信用しているわけですね。

信用しているかどうかは分かりませんが、たいていの人は、安心できる情報があればそれに飛びつくほど弱いものです。そして、何もしなくていいための言い訳とするのです。

北朝鮮の核・ミサイル保有がうながす韓国の核武装論

—次の核実験がいつ行なわれるか、不安が高まっています。

宮本:いつかは行なわれるでしょうね。でも、いつかは分かりません。何かしらの記念日に合わせて実施するという見方がありますが、実例は過去に1度しかありません。2016年9月9日 の建国記念日に5回目の核実験をした時だけです。

そもそも、核実験と政治的意図を結びつけて考える必要はないのです。「核の開発に成功した=抑止力を保有した」ことさえ示せば十分なのですから。したがって2006年に最初の核実験に成功して以降の実験は、技術力を高めることと、実戦で使用できる核兵器があることを内外に示すことに意味があると思います。記念日に合わせる必要はありません。

—次の核実験が行なわれたら、米中をはじめとする周辺国はどのように反応するでしょう。

宮本:中国の制裁に効果がないと米国は認識すると思います。

—そうなると、米国が単独で行動することになる。

宮本:その時、対話の道を取るのか、軍事行動を選択するのか、それは分かりません。

仮に対話の道を選ぶと、北朝鮮が少なくとも当分の間、核兵器を保有することを前提として、その条件を話し合うことになります。日本や韓国にとっては最悪です。受け入れることはできないでしょう。

—北朝鮮はかつて、「朝鮮戦争を終結させる米朝平和条約に米国が同意するならば、核兵器を放棄する」と言っていました。これに沿った合意はもうあり得ないわけですか。

宮本:北朝鮮では、その案をすでに言わなくなっています。北朝鮮では、金正日総書記が死亡して以降、「核大国」となることをスローガンとし、「核保有国」であることを憲法に明記しました。金正日総書記の死去は、むしろ核問題の解決を困難にすることになりました。

さらに、2013年に3回目の核実験を実施すると、「核を取り引きの道具にしてはならない」と方針を改めています。核兵器の放棄を条件に、北朝鮮が平和条約や不可侵条約を締結する可能性は、もうほとんどないといえます。

—そうなると、どのような対話が行われる可能性があるでしょう。

宮本:北朝鮮側の目的としては、米国を標的としないことを条件に、北朝鮮の核保有を認めさせる。在韓米軍は撤退させる。というところでしょうか。もし、在韓米軍が撤退すれば、THAAD (地上配備型ミサイル迎撃システム)も当然撤去することになります。これは、米国が韓国を見捨てるということです。

同様に、日本も実質的に見捨てられることになりかねません。北朝鮮が日本を攻撃の標的としているのに、米国が北朝鮮と戦わないのであれば、日米同盟の破綻ということになる可能性もあるのです。

—そうなると、日本と韓国で核武装論が盛り上がることにつながりませんか。

宮本:当然、そうなるでしょう。それが自然だと思います。

韓国のある世論調査では、核武装に「賛成」との回答が60%以上に達しています。ただし実現するのは難しい。核実験をする場所も非常に限られてきます。

日本でも議論が起こるでしょう。何もしないで力の空白を作れば、それこそ北朝鮮からの攻撃を誘発して、戦争が起こる可能性を高めることになります。ただ、日本の場合には、在日米軍が駐屯する限り、独自の核抑止力よりも日米同盟の再構築で乗り切ることになると思います。

韓国は自主防衛力を強化へ

—文在寅(ムン・ジェイン)政権は北朝鮮にどのような方針で望むでしょう。

宮本:北朝鮮の核・ミサイル開発を脅威と認識している点は、保守の朴槿恵政権と変わりません。

加えて、安全保障面では、自主国防力を強化する方向に向かうと思います。韓国の進歩派は民族主義が強く、反米もしくは離米の考えが強いので、米韓同盟に不信感を抱く傾向が強いのです。このため、自主国防を望みます。金大中、盧武鉉の進歩派政権はいずれも国防費を増額しました。

仮に核武装という案が出た場合、保守派よりも、進歩派である文政権の方が積極的になることが考えられます。

ただし、文政権は北朝鮮との交流も進めていくと思います。民族主義が強い韓国の進歩派にとって、自主国防力を高めることと、同じ民族である北朝鮮との交流を進めることは矛盾しません。北朝鮮も同じく民族主義が強いので、核兵器を開発して自主国防力を高めることと、同じ民族である韓国と交流することは矛盾しないのです。

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