12/28産経新聞【あめりかノート】 古森義久氏の外務省の記事について

日本に対する外国の言われなき誹謗中傷に対抗できないのは、国民一人ひとりの自覚が足りないからと思っています。昨年8月4日にブログを始めたときにも書きましたが、日本人は権威に弱いと言うか、偉いと一般に思われている東大とか朝日新聞とかの言うことを疑いもしないで簡単に信じてしまいます。昨年の朝日新聞の慰安婦報道への誤報・謝罪で明らかになったように、彼らは意図的に嘘を長い間日本国内に撒き散らし、自説への反論を許さないで来ました。国民全体がオレオレ詐欺に遭ったようなものです。国民一人ひとりが朝日新聞や日教組が代表する嘘に簡単に騙される左翼脳から事実重視の保守脳に切り変わらないといけないと思います。

もう一つの権威である外務省も害務省と揶揄されるほど機能低下しています。国益を求めて相手国と戦うのが彼らの仕事なのに、軋轢を恐れて小手先のことしかしない先送りの公家集団です。慰安婦について国民に真実が明らかになって、中国・韓国に対する国民の目が厳しくなってきているのだから、国内世論をバックに国際世論を喚起すればよいのにそうしません。中国・韓国からの抗議を恐れ(彼らはヤクザ同様しつこいので相手にしたくない)、米国から「修正主義者」と言われるのを恐れて、戦わないのが得であるという小役人のレベルです。でも東大とか京大出身が多いので自分は頭がいいと思い、必ず民間より上席にするなどプライドだけはやたら高いのです。日本国民を守らず我先に逃げるタイプです。まず相手と戦ってほしい。出来なければ解体して、古株の人事の影響力をそいだ新たな組織にしたほうが良いと思います。

記事

◇慰安婦問題のぬれぎぬ晴らす好機なのに…奇々怪々な外務省の対外発信  

日本国の対外発信がいまほど必要かつ好機である時期はこれまでなかったと思う。慰安婦問題での日本への世紀のぬれぎぬを晴らす緊急の必要性は未来の日本への汚辱を考えるまでもない。南京事件など戦史を利用しての中国の対日誹謗(ひぼう)作戦への対処も終戦70周年の来年の展開を思えば、切迫した必要性が明白だ。尖閣諸島に迫る中国の脅威への抑止の議論も同様である。

慰安婦問題では米国や中韓両国の「日本軍の組織的な女性の強制連行」という糾弾フィクションの虚構がいまほど明白になったことはない。日本国内では朝日新聞の虚報を否定するコンセンサスが確立された。官民が一致して、正確な事実を外部世界に発信すべき千載一遇のチャンスなのだ。ワシントンで長年、強制連行はなかったと説いて、米側の反発はもちろん背後の日本側からの弾丸をも浴びてきた私からみれば、想像もできなかった好機である。

だが対外発信では先導役となるべきわが外務省の姿勢が奇々怪々である。自明の優先順位を逆転させているのだ。オールジャパンの最優先課題は歴史認識や領土問題での関係諸国や国連への日本側の主張の拡散である。米国では国政の場や言論界、学界、一般有識者に直接伝達する。日本側主体の慰安婦問題のシンポジウムを開く。日本の専門家が米側に議論を挑む。新たな調査白書を出す。米側メディアに日本の見解を発表する。ちょっと考えてもできること、すべきことは多々ある。戦争がらみの歴史問題では戦争犯罪は南京事件も含めてとっくに裁かれた事実が大きい。戦後の日本が平和主義に徹してきた実績も大である。

だが外務省の対外発信計画は「ジャパン・ハウス」と仮称される施設の建設が最優先なのである。その発信の主体は和食とアニメだという。計画の詳細について私自身、外務省の担当官らの懇切な説明を2回、しかも長時間受けた。その説明は「戦略的対外発信の強化」をうたっていても、いざ具体策となると、日本の文化や芸術の魅力を広める拠点としての新施設をロンドンやロサンゼルスに開くことが最優先かつ最重要としか思えない。新拠点から歴史や領土の発信もするというのだ。

ところがその拠点はすでに存在する。まず各国の日本の大使館や領事館がその機能を果たせる。ワシントンやロサンゼルスには大使館所管の立派な広報文化センターがある。ふだんは映画の上映や文化の展示しかしていないが、政治的行事を催す能力は十二分にある。だからいまの外務省案は重病の患者に治療や投薬のかわりに、まず病院を建てると告げているような倒錯を感じさせる。ワシントンでは慰安婦問題を含めての日本の歴史問題がテーマとなる討論の催しは頻繁である。だがわが外務省代表たちが日本の主張をきちんと述べるのを聞いたことがない。その場にきてもいない。こんなときに中国の古言を使わねばならないのは残念だが、まさに「まず隗より始めよ」ではないか。(ワシントン駐在客員特派員)