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『世論の指弾を受けた出生率を向上させる提言 40歳以下の男女から出産基金を一律徴収という暴論』(8/24日経ビジネスオンライン 北村豊)について
7/24Money Voice 矢口新<米中貿易戦争はやがて通貨戦争へ。その時、中国は4つの武器で世界覇権を握る>この中にある中国が隠し持つ「4つの武器」とは(青字は対抗策)
中国の武器その1:米国債売り→米国がIEEPAを適用すれば被害は出ない。中国は貸倒れになる
中国の武器その2:元の切り下げ→米国が為替操作国に認定し、キャピタルフライトを引き起こさせる
中国の武器その3:米企業への規制強化→中国企業のSWIFTコード使用禁止、中国と取引している外国企業もSWIFTから放逐
中国の武器その4:米国の孤立化→権貴の蓄財の暴露
どう考えても中国に勝ち目はないでしょう。基軸通貨国でない国が覇権を巡って争うなんて。
https://www.mag2.com/p/money/496701
8/24希望之声<美国白宫对萨台断交 做一罕见举动=WHはエルサルバドルの台湾断交にコメント 稀に見る行動である>WHは24日早朝、エルサルバドルの台湾断交に声明を発表し、中共が両岸関係を不安定にし、西半球の政治に干渉するのに反対すると。これはかなり稀に見る行動である。しかも、その中で、米国はエルサルバドルとの関係を見直しするとも。
エルサルバドルのメデイアのLa Paginaは、「エルサルバドル国会副議長及び国家団結連盟戦線党(GANA)主席のゴヤゴスは台湾断交について、もしGANAが次の大統領選挙で勝てば、すぐに台湾との国交を回復する」と。彼は台湾国民とその政府に対し、長年に亘る貢献に感謝し、今の大統領は恩知らずと批判した。
モンロー主義を知っていて中国はやっているのでしょうか?中央アジアに土足で入ってロシアに不快感を持たせるのと一緒でしょう。それもこれもオバマ民主党の不甲斐なさが引き起こしてきた問題です。
https://www.soundofhope.org/gb/2018/08/24/n2100660.html
8/24看中国<NASA科学家:蔡英文参观太空中心的真相(图)=NASAの科学者:蔡英文総統が宇宙センターを参観できた真相>NASAジョンソン宇宙センターに勤務する台湾人の末裔の科学者・郭正光は「蔡英文総統が先日訪米中にNASAを訪れて参観したのは、観光客がチケット入場できるコースと違う。観光客の参観コースは既に使われなくなった施設のところ。蔡英文総統が参観したのは今稼働しているセンター。而も多くの記者団を引き連れて。上層階に案内されて、ガラス越しに写真を撮らせたのは外国の賓客でもめったにないこと」とインタビューに答えた。
台湾を特別扱いしているのを中国に見せつけるためでしょう。ドンドンやって、台湾との関係を既成事実化していけば良いです。
https://www.secretchina.com/news/gb/2018/08/24/868735.html
8/24阿波羅新聞網<川普要求国务卿推迟朝鲜访问 原因却在中方=トランプはポンペオに朝鮮訪問延期を要請 原因は中国にある>
トランプは金曜日にツイッターで「ポンペオ氏には訪朝を遅らすように頼んだ。朝鮮半島の非核化は進展がないから。それに我々は貿易戦で中国にもっと強い立場で臨まないといけない。彼らは以前のように北の非核化を促進したいとは思っていない。国連の制裁決議は協力したが。出来るだけ早く金正恩と再会できることを望む」と発した。
https://www.soundofhope.org/gb/2018/08/24/n2102124.html
8/24増田俊男<もし自分を弾劾するなら市場は崩壊する!>米欧日のメデイアはトランプを追い落としたくて仕方がないのでしょうけど、そうはいきません。弾劾になるためには下院の1/2以上の賛成で訴追、上院で出席議員の2/3の賛成が必要です。今度の中間選挙で、上院で2/3までは行かないでしょう。次の大統領選まで民主党が嫌がらせするためだけと思います。
http://chokugen.com/opinion/backnumber/h30/jiji180824_1271.html
日下公人著『絶対、世界が日本化する15の理由』の中に、「「イスラム教徒を入国禁止にする」 、 「日本は自国を攻撃されれば米国に防衛してもらうのに、米国が攻撃されても何もしないというのでは不公平だ。日本を含むアジア太平洋地域に米軍が駐留することに利益があるとは思わない。米国はかつてと立場が違う。以前は非常に強力で豊かだったが、いまは貧しい国になってしまった」「日本や韓国に駐留する米軍の経費については、日韓がそれぞれ仝額負担すべきだ。もし払わないなら米軍は撤退すべきだ」 「日本は北朝鮮による核の脅威から自力で身を守るために核武装をすべきだ」
こんな“暴言”を繰り返す人物が米国大統領になって一年余が経った。前著『新しい日本人が日本と世界を変える』(PHP研究所)にも書いたことだが、そもそも誰が米国の大統領になろうと、日本は日本である。トランプ大統領の事実誤認に対しては、「間違っている」と言えばよいし、現に安倍首相は率直に意見を述べ理解を得ている。それは先述の米国による「拡大核抑止力」の提供を明記した共同宣言にも反映している。日本には戦略的思考が必要だと言う人は多いが、それは「誰かを怖がって遠ざける」ことではなく、「誰に寄り添えばよいか」をいちばんに考えるのでもなく、「相手を自らの望むところに誘導すること」である。そしていつの間にか、日本はそれができる国になっている。」(P.26~27)とあります。
「在米の国際政治アナリスト伊藤貫氏は、こう述べている。
〈アメリカの大企業五〇〇社の利益分配パターンを見ると、一九八〇年代までは五〇〇社の純利益のうちの五割が株主に還元され、45%は労働者の賃上げと設備投資とR&D (企業の研究開発)に充てられていた。しかし一九九〇年代のクリントン政権時から、株主が獲得する利益が急上昇した。ニ十一世紀になると、大企業五〇〇社の純利益の九割以上が株主に獲得されるようになり、労働者の賃上げや設備投資に回される企業利益はたった四〜五%程度になってしまった。オバマ政権の最後のニ年間は、大企業の純利益が一〇〇 %、株主に還元された。労働者の貨金上昇に使われた企業利益はゼロ (!) であった。オバマ政権時代、大企業の純利益は二倍以上になり、株式市場は三倍に高騰したが、九割の米国民の実質賃金は停滞したままであった。大統領が民主党であれ共和党であれ、「企業利益のすべてが株主と金融業者に獲得されてしまう、一般の米国民は何の利益も受け取らない」という不正で冷酷な経済体制になってしまったのである〉 〈民主•共和両党の政治家、マスコミ人、アメリカの「エリート」たちは、経済制度がこ のようなアンフェアなシステムになったことに「気が付かないふり」をしてきたのである。昨年の大統領選で米国民の怒りがついに爆発したのは、当然のことではないか!〉 (「問題はトランプではない」『voice』平成二十九年九月号)
トランプ氏は自身の勝利の理由を自覚している。伊藤氏は〈「トランプは異常人格者だ」 という判断に賛成である。しかし筆者は、「トランプを引きずり降ろせば、アメリカは正常化する」とは思わない〉と述べる。私に言わせると、ここに「米国の内臓病」があるのだが、それについては後述しよう。」(P.32~33)
「イギリスが清国を超えた頃から世界史を書き出したように、中国もまたそうなって、いま世界史を書くことに色気を見せてきた。それはたとえば国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に「南京大虐殺資料」を登録したり、また「従軍慰安婦資料」を登録しようとしたりしていることも、その現れである。
中国はもともと自分たちが世界の中心だと考えているので、世界史に対する興味は薄かったはずだが、経済的にアメリカに次ぐ巨人となったことで、世界的な覇権への欲求とともに、自らの偉大さを誇示し、日本を蹴落とすべく「日本は悪辣な国」という印象を世界に広めようとしている。
一方のイギリスは、アへン戦争後の九•〇%をピークにあとは下る一方になったので、 新たに世界史を書こうという意欲は薄れているように見える。
日本の場合は関ヶ原の戦いがあった一六〇〇(慶長五)年でニ・九%だった。同時期のイギリスは一•八%、ドイツは三・八%、フランスは四・七%だった。江戸時代に入って日本は社会が安定し、経済活動も活発になったので、一七〇〇年(元禄時代の末)には四・一%に上昇した。当時の江戸は世界有数の都市として発展していた。
その後、ヨーロッバ各国が植民地からの利益が上がったことで急速に伸びたのに対し、日本はアへン’戦争前の一八二〇年には三%に下がっている。この時期の日本は経済発展というより文化.風流を大切にした時代で、戦国時代を経て江戸時代の泰平がもたらされると、日本人は文化.風流、そしてインドやシナからの思想を消化することに熱心になった。だから宇宙観、自然観、社会観、国家観に立脚した人間観や家族観などを、これまで人はいかにつくりあげてきたかを書こうとすると、それは「日本史」そのものになる。
大東亜戦争に敗北した日本だが、戦後の一九五〇年でも三%あり、二〇〇一年で七・一%である。現在は中国に抜かれて世界第三位になったとはいえ、国連への分担金ほか世界への貢献は抜群である。これだけの水準、貢献を維持している国として、そろそろ「世界史」を書いて発信するのは自然の振る舞いということになる。」(P.136~137)
中国が世界史を書き換えれば、捏造史になるのは決まっています。中国経済を崩壊させ、世界に金をばら撒いて買収するのを止めませんと。米中貿易戦争には大賛成です。
北村氏の記事を読んで、中国政府は「出産基金」を取って個人口座にプールするような考えですが、中国でそんな約束は守られた試しはありません。必ずや基金のトップが持ち逃げするでしょう。それが分かっているから、庶民は怒るのです。
そもそもで言えば、中国は基本的人権の擁護や少数民族の権利確保に力を入れるべきでは。内には弾圧、外には侵略というのでは帝国主義者以上に悪いとしか言えません。少なくとも帝国主義者は自国民優遇の為、植民地から搾取したわけですから。中国は国内からも搾取・弾圧していますので。共産体制は滅ぼすしかありません。
記事

御用学者からの「出産基金」提言に国民からは強烈な反発の声があがった(写真:Shutterstock)
江蘇省党委員会の機関紙「新華日報」は8月14日付の第13面「思想週刊・“智庫(シンクタンク)”」欄に“南京大学長江産業経済研究院”の学者である“劉志彪”と“張曄(ちょうよう)”(女性)が連名で執筆した『“提高生育率(出生率向上)”:新時代における中国人口発展の新任務』と題する文章を掲載した。
中国では中国共産党と中国政府が何か新しい事を始めようとすると、地方の官製メディアを通じて学者に意見を発表させ、それに対する世論の反応を見て、問題なしと判断すれば、一気呵成に新たなお触れを公布するのが常である。当該文章がネットを通じて中国全土に流布されると、中国世論は激しく反発し、ネット上には怒りを爆発させた庶民の書き込みが溢れた。どうして中国世論は強烈な反発を示したのか。当該文章の概要は以下の通り。
【1】中国政府“国家統計局”が今年初めに発表した2017年の出生人口は1723万人で、2016年より63万人減少し、“全面二孩政策(全面二人っ子政策)”<注1>がもたらした出生人口のピークはすでに過ぎた可能性が高い<注2>。2018年上半期の新生児数は前年同期比で約15~20%減少していることから考えると、2018年の出生人口は2017年より大幅に減少することが予想される。さらに悪いことには、2010年に実施された“人口普査(国勢調査)”のデータには、今後10年以内に我が国の出産適齢期の女性は約40%減少するとあった。ここ2~3年以内に、我が国の第3次人口ピーク期(1981~1990年)に生まれた出産適齢女性は徐々に出産適齢期を過ぎるし、全面二人っ子政策の実施がもたらした累積効果も消失するに従い、我が国の人口出生率は必然的に断崖からの急降下に直面することになる。「少子化」後の結果は非常に深刻なので、出生率の向上は新時代における中国人口発展の新たな任務である。
<注1>1980年代初頭から継続してきた“独生子女政策(一人っ子政策)”から転換して1組の夫婦に子供を2人まで出産可能とする政策で、2016年1月1日から実施された。
<注2>2017年の出生人口減少の詳細は、2018年2月16日付の本リポート『中国「2人目出産解禁」2年目に出生人口が減少』参照。
【2】我々は、我が国の出産奨励措置を短期、中期、長期の対応策に分けることが出来ると考える。その要点は下記の通り。
(1)短期:
出産を全面的に自由化し、幼児教育産業と公共託児サービスを優先的に発展させ、国家の義務教育体制を強化する。我が国の女性の出産ピークは25~30歳である。人口構造から見ると、1975~1985年に出生した人口の出産意欲は比較的強いが、すでに出産適齢期は過ぎており、二人っ子政策がもたらした累積効果はすでに消失している。90年代に出生した人口は相対的に減少しており、出産観念が変化したことも加わり、この年代の人々に出産の重責を担わせるのは現実的ではない。但し、1986~1990年の反動的なベビーブームに出生した人口はその総数が1.2億人に達し、比較的に出産意欲が強いだけでなく、まだ2年前後は出産適齢期にある。この時期を逃すことなく、直ちに出産を全面的に自由化すべきである。
(2)中期:
“生育基金制度(出産基金制度)”を創設し、蓄えた社会扶養費を適切に利用し、出費が比較的小さい経済手段で家庭の出産を奨励する。出産休暇の延長と育児休暇制度の確立。出産奨励の住宅政策を制定する、等々。たとえば、社会扶養費の方面では、蓄えた社会扶養費を出産補助金に用いることにより財政圧力を軽減することもできる。さらに、40歳以下の国⺠からは男⼥を問わず、 毎年給与から⼀定⽐率の“⽣育基⾦(出産基⾦)”を徴収し、個人口座へ繰り入れることを規定すべきである。
家庭が第二子およびそれ以上の子供を出産した時には、出産基金に申請して積み立てた出生基金を取り出すと同時に出産補助金を受け取ることができ、女性およびその家庭が出産時期に労働を中断したことによる短期的な収入損失を補償することに用いる。もし、国民が第二子を産まない場合は、口座に積み立てた資金を退職時に取り出すことができる。出産基金は“現収現付制(賦課方式)”を採用する。すなわち、個人が継続的に納付し、未だ取り出していない出産基金は、政府がその他家庭の出産補助金として支出することが可能で、不足部分は国家財政で補填する。
(3)長期:
上述した政策の効果が漸減するのを待って、財税政策の調節作用を十分に発揮すべきであり、子供が多い家庭と女性が再就職する企業に対して税の優遇を与えると共に子供が多い家庭には財政補てんを与える。
【3】最後に、出産政策は地域差を十分に考慮すべきである。
都市化が急速に進むにつれ、人口は“中心都市(大都市)”へ移転し、中小都市の若年人口は大量に流出する。我が国の東北地区および一部の計画出産が厳格に行われている地区では、人口の老齢化がとりわけ深刻である。それとは裏腹に、東部の“一線都市(主要な大都市)”では依然として人と土地が緊張状態にあり、巨大な人口圧力に直面している。中央政府は出産政策を奨励するための基本構造と原則を制定し、各地方政府は地元の出生率および老齢化の程度に応じて地方の人口政策を制定することができるようにする。このように人口発展の地域均衡を促進するだけでなく、各地の試験結果を総括して、次の大規模実施のために基礎を固めることが肝要である。
ところで、この文章を書いた劉志彪と張曄とはどのような人物なのか。中国語のネットで検索した内容を整理すると以下の通り。
【劉志彪】南京大学長江産業経済研究院理事長、院長、産業経済研究部門主席専門家。1959年生まれの58歳。南京大学経済学部教授、博士課程指導教官。
1984年12月~2010年10月:南京大学教師、経済学院院長、2010年10月~2014年4月:江蘇省社会科学院院長、2014年4月~2015年1月:南京財経大学校長、同大党委員会副書記、2015年3月:南京財経大学校長の職を免じられる。その後、南京大学長江産業経済研究院へ転じる。
【張曄】南京大学長副教授 (劉志彪は張曄の博士課程指導教官)
2006年:南京大学経済学院卒業、2008年:ポストドクターとして北京大学の姚洋教授と論文を共同執筆、2009年に第13期“孫冶方”経済科学賞を受賞。
こうした経歴の持ち主である2人が、南京大学に属する“長江産業経済研究院”の学者として共同執筆したのが上記の文章だったのである。彼ら2人が何の目的で当該文章を執筆し、それを江蘇省党委員会機関紙である「新華日報」に掲載して発表したのか詳細は不明だが、世論の反発が予想される文章を敢えて発表したのは、上部機関からの命令に従ったものとしか考えられない。
さて、当該文章に対して世論が激しい反発を示したのは(2)中期に記載された「出産基金制度」についてである。1980年代初頭から2015年末まで30年以上にわたって実施された“独生子女政策(一人っ子政策)”では、2人目以上の子供を出産すると多大な罰金が科せられた。罰金が支払えなければ、生まれた子供は戸籍登録を認めてもらえず、無戸籍者となった。また、罰金が支払えない親は、泣く泣く生まれた子供を遺棄したり、間引く<注3>ことも多発した。
<注3>「間引く」とは、口減らしのために、生まれたばかりの赤ん坊を殺すこと。
そうした暗黒の時代は出生人口の減少を危惧する声の高まりを受けて2015年末に終わりを告げ、2016年1月1日からは無条件で子供2人までの出産を容認する全面二人っ子政策が実施され、人々は悪法の出産制限が緩和されたことに胸を撫で下ろした。ところが、全面二人っ子政策が実施されたにもかかわらず、予想に反して出生人口が期待通りに増大せず、逆に出生人口が減少に転じたことから、中国政府は出生率を向上させるための施策を暗中模索しているのが現状である。
そうした最中に発表されたのが当該文章だが、それは何と「出産基金制度」を創設し、40歳以下の国民は男女を問わず、毎年給与から一定比率の“生育基金(出産基金)”を納めろと提起しているのである。やっと一人っ子政策の呪縛から解き放されたと思ったら、今度は出産基金を給与から差し引くと来た。ただでさえも給与からは“五険一金”と呼ばれる“養老保険(年金)”、医療保険、失業保険、“工傷保険(労災保険)”、“生育保険(出産保険)”、“住房公積金(住宅積立金)”が差し引かれた上に個人所得税が課せられるのに、さらに出産基金までもが給与から差し引かれては、生活できないという悲鳴に近いものだった。

国民は政府の方針に左右されない「出産の全面的自由化」を待ち望んでいる
中国の著名な経済学者である“馬光遠”は、この文章を読んだ感想を次のように述べている。
(1)「給与の⼀定⽐率を出産基⾦として徴収する」という個所を読んだ時には悪い冗談だと思っていたが、読み進むうちに筆者がまじめに提案していると知って驚いた。このような提案をする人の脳細胞は一体どのような構造になっているのか、どうやったらこのように愚かな提案ができるのか疑問である。
(2)出産の全面自由化や出産休暇の延長、出産家庭に対する補助金支給などは、自分たちが10年以上前から何度も提起してきたことで、全て合理的かつ正常なものであるが、一部の体制内学者や関係部門によって否定され続けてきたものである。
(3)我々は中国の出生率は実際にはすでに非常に低いと考えていた。“放開二胎(第二子出産自由化)”の呼びかけがなされていた頃、“中国人口学会”会長の“翟振武(てきしんぶ)”はある文章を書いて予測した。彼は、第二子出産自由化をすれば、中国人は争って子供を産み、年間出産人口のピークは4995万人に達するとしたが、それは15歳の幼女から50歳のおばさんまで計算に含めたのに等しかった。このように基本的常識を欠落した予測を基に、為政者は1年間にそれほどの人口が増大したら困るとして全面的第二子出産自由化の発想を打ち消して、どっちつかずの“単独二孩政策(夫婦の一方が一人っ子なら第二子出産を容認する政策)”を実施したが、その結果は出生率の低下だった。
(4)過去には人々の出産を子供1人に規制して、2人目以上の子供を出産すれば、罰金を科し、社会扶養費を支払うように要求したが、毎年徴収したそれらの資金は一体どこへ消えたのか、全く不明のままである。現在、出産を奨励しようと、強制的に人々の給与から出産基金を徴収しようとしているが、出産は人間の基本的権利の一つであり、強制するものではないことを筆者は忘れているのではないだろうか。
(5)国家が人口増大計画を実施しようとすれば、それなりの資金を拠出して国民に出産を奨励する必要があるが、その資金はどこから調達するのか。それには“行政人員(管理職員)”を削減し、“行政経費(管理費用)”を圧縮すれば賄えるはずである。くれぐれも他人の給与から出産基金を天引きするような間違った考えをもたないようにして欲しいものだ。
馬光遠のような著名な経済学者が堂々と批判するほどだから、庶民の反発はすさまじいものだった。ネットで当該文章を読んだネットユーザーが書き込んだコメントの代表例を紹介すると以下の通り。
【1】かつて一人っ子政策はどれだけ多くの家庭を破滅させたことか。住居の封鎖や破壊、強制連行してのパイプカットや卵管結紮(結紮)。庶民には生存権はないのか。中国の庶民は奴隷と一緒だ。現在、厚顔無恥にも国民に2人目の子供を産むことを要求しているが、子宮は私の物で、国家の物ではない。過去には断固として一人っ子政策を押し付け、今では無理やり2人目の出産を奨励しているが、どちらも邪悪な行為と言うしかない。
【2】中国では国民の役割は納税と交配。過去は一人っ子を強制し、2人目を産めば罰金だった。今ではそれが逆転し、2人目の出産を強制し、子供が1人なら出産基金を支払う必要があり、3⼈⽬を出産したら罰金として社会扶養費を⽀払わねばならない。
【3】我々は家賃が高いので子供を養えないから産まない。それなのに、さらに出産基金を納めて金持ちの子供を援助しろというのか。こんなことを提案する奴は頭がおかしい。
【4】進学、就職、医療、住宅の問題が解決してから言えよ。進学できず、就職もできず、病気になっても診察を受けられず、住宅も値段が高くて買えないのに、子供を産んで、一体誰が子供を養うのか。
なお、劉志彪が院長を務める南京大学長江産業経済研究院のサイトを調べると、研究院のメンバーには張曄の名前は無かった。また、同サイトに掲載されている当該文書の作者欄には、不思議なことに「張曄、劉志彪」と書かれていた。このように張曄が主、劉志彪が従となっていることから判断すると、当該文章の主体は張曄が執筆し、劉志彪が指導・加筆したものと思われる。さらに「新華日報」に掲載された文章には、序文の後に書かれた日本を含む世界各国の出生率向上のための奨励政策を比較研究した部分が省略されていた。恐らくそこには都合の悪いことが書かれていたので、故意に省略したものだろう。
中国にとって出生人口の減少は、老齢人口の増大と相まって、国家の存亡に関わる重大事である。劉志彪と張曄が連名で執筆した『出生率向上:新時代における中国人口発展の新任務』と題する文章が、中国政府の指示を受けて「新華日報」に掲載されたかどうかは不明だが、当該文章が中国国内に巻き起こした世論の強烈な拒否反応は、中国政府に「出産基金」創設を逡巡させるのに十分であったと思われる。このまま手をこまねいていては出生人口の増大は望めず、中国政府がどのような次の一手が打ち出してくるか興味深いものがある。
しかし、長年の一人っ子政策によって苦しめられて来た中国国民は、政府の政策に左右されない「出産の全面的自由化」を待ち望んでいる。単純な発想だが、もしそれが実現すれば、中国国民は精神的な重荷から解き放たれ、出生率は上昇に転じるのではないだろうか。
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『陸上自衛隊を恐れる中国軍、最も頼りにする米軍 陸自削減論をほくそ笑む中国、日本独自の革新的装備で日本を守れ』(8/23JBプレス 用田和仁)について
2017/8/18NewsWeek<クロスドメイン(領域横断)攻撃は、戦闘を第二次世界大戦時に立ち戻らせる>クロスドメインとは、「例えば、陸軍の敵は陸軍ではなく、敵の海軍であり、空軍であり、宇宙軍であり、サイバー軍なのである。軍種を超えた戦闘が未来の戦争になる」の意味です。
https://www.newsweekjapan.jp/tsuchiya/2017/08/post-22.php
5/24自民党政務調査会<新たな防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画の策定に向けた提言 >
https://jimin.jp-east-2.os.cloud.nifty.com/pdf/news/policy/137478_1.pdf
8/24日経<新防衛大綱、キーワードは「クロス・ドメイン」
政府は今年末、長期的な防衛力整備や運用の基本方針を示す防衛大綱を改定する。大綱は「基盤的防衛力構想」「統合機動防衛力」など時代に即した概念を打ち出してきた。今回は、自民党が陸海空の自衛隊の枠を超えて宇宙・サイバー分野にも対応する「クロス・ドメイン(多次元横断)」を提言。政府は「領域横断」と表現する。クロス・ドメインは新たなキーワードになりそうだ。

大綱見直しは2017年8月、安倍晋三首相が小野寺五典防衛相に指示した。首相は「従来の延長線上ではなく真に必要な防衛力のあるべき姿を見定める」と語ってきた。今回、論点になるのは、これまで「戦場」として想定されていなかった宇宙やサイバー防衛、電磁波を扱う電子戦、の3分野への対応だ。
宇宙分野では、中国やロシアが人工衛星を破壊する兵器の開発を進めているとされる。米国は新たに「宇宙軍」を創設する。ロシアはサイバー空間で大規模な攻撃をたびたび仕掛ける。航空機や艦船がネットワークでつながる現代戦は、電磁波を使い相手の通信網を妨害する電子戦の能力は役割を増す。
自民党安全保障調査会は環境変化を踏まえ、5月に提言で「クロス・ドメイン防衛構想」を打ち出した。巡航ミサイルや航空機などへの対応を一つのシステムで処理する「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」の整備を明示。陸海空の自衛隊の運用を統括する「統合司令部」の設置も求めた。
防衛大綱を政府が初めて策定したのは三木武夫内閣時の1976年だ。この時に掲げたのが「基盤的防衛力構想」。日本が周辺地域と比べて力の空白にならないよう自衛隊をまんべんなく配備し必要最小限の防衛力を備える考え方だ。当時は冷戦のさなか。ソ連の着上陸侵攻を想定し、抑止力を重視したものだった。
大きく方向転換したのは民主党政権下の2010年の大綱だ。中国の海洋進出や北朝鮮のミサイル開発などを踏まえ、自衛隊の配備が手薄だった南西諸島の防衛力整備を柱とした。「動的防衛力」として、抑止力ではなく、有事などに対応する対処能力の強化へと冷戦期の発想を一新した。
再び自民、公明両党の政権に戻り安倍首相のもとでまとめた13年大綱では「統合機動防衛力」を提唱。陸海空3自衛隊の一体運用に取り組む姿勢を鮮明にした。機動力を高め、離島に侵攻された場合などに迅速に対応することに力点を置いた表現だ。
自民党提言をとりまとめた中谷元・安保調査会長は「統合機動防衛力はかなり整備することができた」と指摘。「クロス・ドメインは軍事分野では世界共通の言葉だ。自衛隊もいち早く時代に対応すべきだ」と語る。防衛省は、19年度予算案の概算要求の基本方針で、クロス・ドメインを領域横断と訳した。大綱で打ち出す新たな概念にも、こうした考え方を取り入れる構えだ。>(以上)
8/23阿波羅新聞網<谈判前夜 北京让一步 川普顾问报告:“中国大崩溃”=交渉前夜 北京は譲歩する? トランプの顧問は“中国は大崩壊する”と>貿易戦争が絶えず拡大して中国経済は益々おかしくなった。IMFは今年に入ってから「中国から融資を受けた43ケ国の事例の内、経済停滞や金融危機に陥っていない国は5ケ国のみである」と述べた。金融緩和、財政支出の悪化は中国の債務状況を困難な立場に置き、企業や個人のローン市場を圧迫している。海通証券首席経済学者の姜超は「市場は滞り債権が膨れ上がるリスクを心配している。株式、債券、人民元はこの数週間ずっと下落している」と述べた。
貿易交渉の前に、米国は中国の弱点に焦点を合わせた。クドローは先週、「中国経済は見た所、極度におかしくなっている」と話した。
7月末、レーガン時代の経済学者でトランプの顧問のアーサー・ラッファーはWHに経済分析を提出、題は{中国大崩壊}と。その中に「米国の対中関税賦課は中国の50年に亘る経済成長を脱線させる巨大なリスクとなろう」とありました。
外部から見ると貿易交渉が合意に達するのは難しく思える
ワシントンの保守派のシンクタンクの研究員は「米国財務省は、貿易問題は管轄外。次官と言うのも重視していない現れ。人民元のレートと中国の対米投資制限の話題くらいでは」と述べた。
ワシントン国際戦略センター副主任はツイッターに「見た所、両国政府は時間を無駄にしている。誰が、財務省が交渉合意の授権を受けて、貿易戦を終わらせられると思っているのか?」と言った。
中国の経済学者の陳龍は「南華早報」の中で、「副総理の劉鶴とムニューチン長官が話し合って合意できなかったのに、次官クラスが話しても突破することはできない。成功できるとすればトランプ・習会談だけである」と。
用田氏の記事では、今の戦争のやり方と対中戦に向けて南西諸島の死守の重要性について、説明が簡潔で理解が進みました。8/20本ブログでも渡部悦和氏の記事(北村淳氏の「陸軍は削減して常設の「災害救援隊」を置く」ことに対する反論)を紹介しましたが、それに続く記事で、陸軍とクロスドメインの重要性を認識させるものです。広く国民に読んで戴きたいと思います。
http://dwellerinkashiwa.net/?p=9696
記事

ロシア軍に実戦配備されている電磁砲車両。
1 繰り返す不思議な海空重視議論
繰り返す不思議な海空重視議論は、5年前の防衛大綱の時も激しかった。
それは「海空自衛隊が健在であれば、日本の防衛は盤石だ」「陸上自衛隊は人数だけは多いが、有事役に立たない無駄な組織だ」というものだ。
そして、「陸自から予算と人を巻き上げ、海空自に投資すべきだ」という議論が噴き出し、防衛省もその議論に引っ張られたことだ。
それは間違っている。間違っている以上に、この国の防衛を弱体化し、同盟国として共同作戦を行う米国の期待を裏切る亡国論である。
そもそも平時と有事における陸海空自および米軍の役割や態勢そして軍種の動きの違いが分からないことから、これが誤解や混乱に拍車をかけている。
論ずべきは有事の役割と態勢、動きである。後述するが日米とも、平時、有事では全く異なるのである。
それなのになぜ、議論を矮小化し陸海空のシェア争いに結びつけるのだろうか。どこの国でも、自国の脅威が増大すると国防予算を大きく増額するものだ。
10年単位でみると、軍事的脅威の「本丸」である中国は、確実に米国をアジアから追い払うことに専念している。
一方の米国はこれを許すまじと、過去9年で最大規模となる80兆円(日本の平成30年度国家予算の82%相当額)の国防予算を決め、すでに本格的な貿易戦争を開始している。
この間、日本よりもはるかに脅威が少ないNATO(北大西洋条約機構)が軍事費をGDP(国内総生産)比2%に増額しようとしている。
しかし、アジアでは日本だけが防衛費を1%程度に抑え、実態のない日中関係改善に浮かれ、中国が世界的覇権を目指す「一帯一路」に協力しようとしている。
これは日米同盟を基軸とすると言う日本の基本政策に逆行していないだろうか。
つい最近の保守系の大手新聞の論説では、防衛費を1%以上にするのは現実的ではないと述べている。この新聞は中国の脅威と言う現実を見ないで論説をしているということだ。
「国破れて山河が在り」で何の意味があるのか。抑えるなら底知れない社会保障費であり、教育の無償化に代表される大衆迎合政策こそ糾弾すべきであろう。
さらに、世界に冠たる技術力と技術者が日本に存在しながら、これを国の宝と思わず海外に放出し続けていることが、日本を停滞させ国防を危機に陥れている現実を理解していない。
また、10年後の朝鮮半島は、最悪(軍事は最悪に備えるもの)を想定すれば、反日、親中、反米国家が生まれている可能性が高い。
その場合は、日本の南西諸島防衛の範囲を対馬、佐渡島、北海道へと広げなければならなくなる。こういう考え方が戦略の基本になるものであるが、日本では誰もそんなことを論じない。
なぜそうなのか?
この議論の背景には、しょせん防衛は飾りであって誰も日本を軍事的に占領しようなどとは思っていないと言う勝手な思い込みと、防衛は他人事だとする当事者意識のない日本人の考え方がある。
また、国民を抑圧し、軍事的覇権を露わにしている中国を友好国だと勘違いしている人たちも少なくない。
さらに、日本が置かれている逃げようのない地理的な特性、すなわち、米国は主敵とする中国とは太平洋を挟んで時間的にも空間的にも余裕がある一方、日本はミサイル時代で一段と狭くなった東シナ海を挟んで中国と対峙していることを、全く考慮に入れていないのではないか。
そのうえ、米国の傑出した「少数の戦略家」が考えた米国の対中戦略の基本も全く無視している。無視しているとは、知っているということである。
ちなみに米国では、大学でもどこでも軍事について教え、研究していることから一般の学者、研究者のレベルは高く、戦史の研究もはるかに日本よりも進んでいる。
いつまでたっても「軍事忌避」「軍事音痴」の議論しかできない日本の学者、マスコミ、官僚などとは比べ物にならない。
渡部元東部方面総監や陸海空の将官OBとともに、4年前米国の戦略予算評価センター(CSBA)や 国防大学(NDU)、海軍大学(NWC)を訪問し議論した時は、確かに国家の戦略・作戦を考えている人たちとはこのような人たちだと感動したものだ。
そこでは若い大学生のインターンが我々の議論を興味深く聞いていたが、このようにして戦略家を育てているのだと感心させられたものだ。
その中心にあるのがCSBAであり、ランド研究所もCSBAの考え方を基本として米軍の戦略・戦術や勝ち目と考える新装備について研究している。
海軍大学で陸自の地対艦ミサイル(SSM)や防空ミサイル(SAM)を配置する南西諸島防衛を高く評価し、海軍戦略と結びつけたトシ・ヨシハラ氏は、CSBAに転職している。
そこで作られた改良エアシーバトル(ASB)と相殺戦略(オフセットストラテジー、OSS)こそが、米国の軍事戦略・戦術の骨幹である。
しかし、「空母は敵に発見されやすく撃破されやすい」「宇宙ももはや米国にとって聖域ではない」など、なぜかその前提となった厳しい戦略環境の認識については、不都合な事実として日本の防衛省や外務省、財務省などでは語られることがない。海空重視論の邪魔になるからだろう。
今最も進んでいる米国の中心的な戦略・戦術は、CSBAが構想する改良ASBと、これと一体となったOSSである。
改良ASBでは、海兵隊を含む海空戦力は中国との開戦当初、グアム以東に一時的に後退するとともに、核戦争になることを抑制するために中国本土への攻撃は控える。
そして、長距離攻撃と数か月から1年を視野に入れた長期戦(海上封鎖を含む)に勝ち目を求める。また、水中の支配作戦と電子戦などの非物理的手段による盲目化作戦を重視する。
これに加え、海軍にあった「War at Sea Strategy(WASS、核戦争を回避するため中国本土への攻撃を行わず、主戦場を海洋に限定し、潜水艦を含む軍艦を沈めることで勝利する)」と、これを発展させたと考えられる米海軍のDistributed Lethality(広域に分散し、中国よりも長距離から多数の対艦ミサイル攻撃により艦船を沈める)が、ハリス元太平洋軍司令官が提唱した「船を沈めよ」という考え方に集約されている。
すなわち、中国本土を直接攻撃しなくても、中国艦隊を撃滅すれば中国の軍事的覇権の意思を断念させることができるとするものだ。米国の軍事戦略の基底をなすものはこれであると断言できる。
ここで大切なのは、平時と有事では米軍の態勢、動きは全く異なるということを理解することだ。
政治的配慮もあり、米軍も日本有事にはすぐに駆けつけて自衛隊と一緒に戦うと言うだろうが、実態は中国の巨大な軍事力の行使の前に、生き残り勝つための戦略を冷徹に追求するのである。
米側は、現実的な議論を望んでいるが、日本の官僚は不都合な事実を知らされておきながら、日本に与える衝撃が大きいとして言及しないように米側に頼んだと聞いている。
その中でも、CSBAは一様に有事の陸自による南西諸島防衛の考え方を絶賛し、米陸軍も陸自に学ぶべきだが、米陸軍は拒否していると言っていた。それが、ハリス元司令官の号令で実現したのである。
陸自が米海軍のリムパックに参加して、55海里(約100キロ)沖合のLST Racineに対しSSMを命中させた。
Foreign Affairs誌が「第1列島線に陸上部隊を配置すれば中国は作戦を変えなければならなくなる」とする記事を掲載したように、南西諸島に陸上部隊を配置すれば中国の自由な動きを阻止することができるのである。
米陸軍も陸自に追随していることは、米国の有事の基本戦略は脈々として生き、現実化している証拠だと考えている。そして、陸自は世界に先駆けて新しい「陸軍」へと脱皮し続けているのである。
また、詳しくはここで述べないが、米軍の各種対艦ミサイルは、陸自のSSMとSAMを中心に構築される南西諸島の「阻止の壁」に守られて飽和攻撃を繰り返すことになる。
すなわち、南西諸島の作戦の成否と持久力に米国の対中国軍事戦略・作戦の成功のカギがあるということだ。これはCSBAも認めたことでもある。
2 陸海空が領域を跨ぎ、いかに統合して戦うかが本質
筆者は陸自だけに肩入れするつもりはない。しかし、海空自は「動的戦力」であり、陸自は「静的、基盤的戦力」である特質は不変だ。
空自は、強烈な瞬発力・破壊力を持ち、海自は粘り強い作戦に適している。
一方、空自は滑走路が多数なければ戦う前に壊滅する危険がある。ミサイルが有効射程を伸ばし精密度を上げ、センサー類の感度が向上した海はもはや広い舞台ではない。
また、海原には艦船の隠れる場所がなく、海自艦艇は洋上では常に攻撃の的になると同時に、搭載した弾薬がなくなれば、敵のミサイルの射程圏下の港に帰り補給しなければ戦い続けることができない。
陸自は、いったん展開してしまえば機動力と地形地物を生かして生存し戦い続けることができるが、島嶼への展開能力が劣ると同時に、弾薬補給に問題がある。
従って、それぞれの特色を生かしつつ、また、欠点を補いつつクロスドメイン(領域横断)で力を合わせなければならない。
これを前提として米国が同盟国・友好国に期待する軍事的役割を理解していただきたい。
CSBAの構想によれば、同盟国・友好国には
(1)「潜り込む不正規軍による攻撃の破砕」
(2)「同盟国によるA2/ADネットワークの構築」を期待し、
米国は
(3)「遠距離作戦」
(4)「封鎖作戦」を実施し長期戦で勝利を追求するとしている。
(1)は、クリミアにおいてロシアが階級章をつけていない「軍人」や民兵(Little Green Men)によるハイブリッドな戦いを指しており、NATOはこれを新たな脅威として認識している。
中国に当てはめれば、海上民兵(Little Blue Men)や快速反応部隊の特殊作戦としてとらえることができる。これへの対処は陸自の役割として後述する。
(2)は地上発射型のSSMやSAMを中核とし、海空の対艦ミサイルを統合して対空、対艦の「阻止の壁」を作り、太平洋に中国艦隊や爆撃機などを進出させないことを同盟国に期待している。
自衛隊の追求する南西諸島防衛は、見事に米国の戦略と合致したのである。
ただし、護衛艦の対艦ミサイルの射程は短いため、役割とすれば南西諸島の太平洋側で機動的に「阻止の壁」を埋めることしかできない。
また、空自の対艦ミサイルは陸の静的なミサイルと連携して決定打となり得るが、航空優勢の帰趨次第では決定的な時期と場所にミサイルを集中できない欠点がある。
結局、地上発射型のミサイルが確実に生き残り、攻撃の基点になるということである。これは机上の空論ではない。
従って、日本に島嶼部からの長射程の対艦、対空の壁を作られることは、中国にとっては致命的であり、このため、米国とことを構えるときには、日本の意思に関係なく中国が必要と考える南西諸島の島嶼群には、地上部隊による中国軍の侵攻があると考えるのが当然である。
中国は、南シナ海の人工島に対艦・対空ミサイル、電子戦部隊を配置しいている。
そのままの態勢を東シナ海にも作り、自由に南西諸島やバシー海峡を抜け艦艇、航空機を太平洋に進出させ、直接、東京を攻撃したり、グアムを攻撃できるようにするのが中国の野望である。
3 有事の現実を見据えた防衛態勢の構築
今まで日米の戦略・作戦から、いかに陸自が重要な位置にあるかを説明してきたが、ここでは少し視点を変え、有事の現実を見据えた防衛態勢の構築について述べることとする。
(1)平時と有事の日本の防衛態勢は全く異なることを理解すべきだ。
すなわち、平時、海空自は東シナ海や日本海を自由に飛び、警戒監視を実施しているが、有事は無人機や潜水艦などを除き、海自の艦艇や空自の戦闘機は東シナ海に入ることすら困難であろう。
入れば即、決戦である。米軍が大きく態勢変換をするならば、海空自のみで緒戦を戦い抜くことは困難である。
それも2か月程度の日本にとっては長期戦である。唯一、展開できた陸自が緒戦は全力で戦い、海空自や米軍の戦う土俵を作り、その行動を支援することになる。
イージスアショアを陸自が装備化することは正解であるが、機動性のあるBMD能力も必要であり、戦いにおいては静と動の組み合わせこそ重要である。
一方空自は、日本の多数の民間飛行場に平時から弾薬・燃料等を備蓄して使えるようにしておかなければ万事休すである。米空軍もグアムなどに転進するだろう。
また、平時の訓練のために必要であっても、有事、虎の子の水陸機動団を海上で遊弋させることなどは自殺行為だ。
米空母も日本近海から遠ざかり、米強襲揚陸艦も当然転進するだろう。そのような時に中国のミサイルや潜水艦の餌食になることは避けなければならない。
有事、平時をしっかり切り分けてもっと議論を深めるべきである。ましてや、米国から導入した水陸両用車AAV7は南西諸島の島嶼の70%以上を囲むサンゴ礁を乗り越えることはできないのである。
(2)中国軍のミサイルの飽和攻撃による致命的な損害を回避するため、米空母打撃群は第2列島線以遠へ退避するが、海自の艦艇も例外ではあり得ない。
そのように、米軍が態勢変換をする中、海自はどのように領域防衛の役割を果たすのかの議論が見えない。
もちろん、米軍が実施する海上封鎖やシーレーンの防衛を果たすのは海自の重要な役割として理解できる。
しかし、南西諸島や日本列島の一部でも中国に占領されれば、国土防衛は破綻するし、米国もすぐには決戦に打って出ることは困難になるだろう。
どのようにして日本版A2/ADの維持・強化に貢献するのか、軽空母の保有は悲願であっても、中国の対艦ミサイル脅威の下で、どのように生き残り、統合作戦に組み込んで戦うのかが明確ではない。
中国も米国に対して「非対称の軍事力」で対抗しようとしている。日本も同じではないか。中国と同じような道を辿っていては、中国に打ち勝つことなど永久にできはしない。
その中でも米国は「水中の支配作戦」に大きな勝ち目を見出している。そして、日本の対潜水艦戦能力に大きな信頼を置いていることは間違いない。
原子力艦「的」な潜水艦の開発・装備化や米軍からの攻撃型潜水艦の購入など、思い切った施策が必要なのではないだろうか。
この際、対潜水艦戦においても島嶼部の陸自の役割が大きいことを理解しておく必要があろう。
南西諸島は、中国の艦船・航空機にとってチョークポイントと称する隘路を形成しており、島嶼部に陸自部隊を配置し情報収集するだけでも軍事的意味は大きい。
そのうえ、対潜水艦戦において日米が絶対的に有利なのは、単に日米の潜水艦とその乗員の能力が高いだけでなく、水上の護衛艦とP3C、P1などの潜水艦キラー機との連携により中国潜水艦を確実に捕捉し撃破できることにある。
まさに、陸自が島嶼部に沿って海自の航空機や空自の戦闘機のために幅広い安全地帯を提供することによって、海空自の能力が最大限に発揮されるのである。ここにクロスドメインの本質がある。
現防衛大綱でも防衛省は航空優勢および海上優勢を確実に維持するために海空領域の能力強化を謳っているが、現実、中国軍の大増強の前に、海空自の微々たる増強だけでそれを為し得ると合点するのは甘い考えだ。
むしろ生き残っていかに戦い続けられるのかが大きな課題である。
そして、クロスドメインを謳っているのならば、動的で破壊力は大きいものの、確実性に欠ける海空自と、それに戦う土俵を提供し、確実に「船を沈める」作戦に主体的な役割を果たせる陸自を一体化した戦力の増強・近代化を図るのは当然のことであろう。
(3)平時、海空自がミサイルデェフェンス(MD)の主役を担ってきたが、有事のMDについての考察は不十分である。
確かに平時の警戒監視や情報収集は極めて重要であるし、抑止力を発揮するために、海空自が日本海や東シナ海に展開する意味は大きいが、本当の抑止力とは、有事、MDが十分に機能するかどうかにかかっている。
中国有事では、海自艦艇が潜水艦を除いて東シナ海に展開することは困難だろう。なぜなら、すでに中国は東シナ海、南シナ海に海空軍に支援された重層的な対艦ミサイル網を構築し、強化し続けている。
さらに、グレーゾーン事態においても、武力行使の法律もない日本を尻目に、中国海警局を中国の最高軍事機関である中央軍事委員会(主席・習近平国家主席)の統轄下にある武装警察部隊(武警)の指揮下に入れるなど、戦う体制を整えつつあるからだ。
すなわち、MDの一枚看板であるイージス艦の活動は東シナ海では大きく制約され、平時のような前方配置の態勢が困難になるだろう。
陸自がイージスアショアを装備するのは、単に海自の負担軽減だけではなく、地上発射型のMDこそが生き残り、戦い続ける可能性が高いからだ。
MDについては、今までの繰り返しになるが、米国は、ミサイルでミサイルを撃破するMDは、平時、一部のならず者国家が発射する数発の核ミサイルを破砕するためのものと考えている。
中国やロシアのような多数のミサイルを、一度に発射し、これを繰り返してくるミサイル攻撃(飽和攻撃)には無力であるとして、レーザ兵器、マイクロ波兵器(電磁砲)、レールガンなどの開発に10年程前から本腰を入れている。
これに、電波妨害を含んで「盲目化作戦」と称し、細部は日本にも教えないが、対中の決定的な作戦として位置づけている。
確かにイージスアショアもイージス艦も、敵のミサイルを迎撃するために保有する意味はあるが、確実性に欠け、数十発を何回にも分けて攻撃する飽和攻撃には耐えられないし、必要なミサイル数を揃えるためには莫大な予算が必要になる。
それらを最後の手段としてカバーするのが、陸自が保有し巡航ミサイルを落とせる世界で唯一の短・中距離SAMである。
現状では、北朝鮮の数百発のミサイルですら日本国民は守られていないが、その現実から目を背けてはいけない。
日本にも物理的な弾による迎撃だけではなく、日本流の「盲目化作戦」が必要であり、そのための「小型で強力な電源」を含めた技術はすでに「日本の民間」にある。
米国も中国も追い求める「小型で強力な電源」は、日本のエネルギー改革の切り札ともなるものだが、日本政府は、米国に売ることを認めており、米国の軍事産業は最強の最新兵器の装備化にまい進している。
このままでは、日本はまた米国から高額な盲目化作戦兵器を買わされることになるだろし、米軍事産業は、中国にも売るつもりだ。日本由来の技術が米国を潤し、中国がそれを買い日本に立ち向かう。実にお笑いだ。
ロシアはすでに300キロ以上をカバーできる電子戦(電波妨害)車両を保有しており、さらに射程20キロ程度の航空機やミサイルを撃墜できる電磁砲車両を保有している。
ロシアはクリミア紛争でも使用した模様で、この分野では米軍は後れを取っているといわれている。
電子戦(電波妨害)車両と電磁砲車両は、MDシステムよりも数十分の1以下の安価で、広域を防護することができる。この2つのシステムがあれば、地上、空中、海上発射のミサイルや人工衛星などを妨害あるいは電子的に破壊することが可能となる。
日本は既にその分野での基礎技術を持っており、数十台の電磁砲、電波妨害車両を日本中に配置すれば、いわゆる電磁バリアーが完成し、初めて国民全員を守り、有利に国土防衛作戦を遂行することが可能となる。
車両化するのは迅速に重要作戦正面に移動すると同時に、動くことで生き残り戦い続けるためである。
まずは、全国民・国土を守るために生存性が高く、移動型でも固定型でも作れる「地上発射型」でなければならない。
そこから小型化して空中や海上型に発展させることが可能となるだろう。加えて電磁砲の「弾」は無尽蔵であり、補給を必要としない画期的な装備になるであろう。
恐らく米軍は、空中・宇宙からの盲目化作戦を実行するだろうから、極めて効果的な組み合わせになるだろう。
日本のMDでは、この基盤的で新らしい非物理的な電磁の壁を、SSM、SAM、イージスアショアなどの物理的な弾の壁と組み合わせることにより、世界に類を見ない日本流のMDが完成するだろう。
そして、その防壁の中で海空自は伸び伸びと作戦を遂行することができるのである。
防衛省よ、国民を守り切る意思があれば、直ちに、これらの装備化に向けて予算をつけるべきだろう。
安価でかつ世界一の防衛システムに投資することが生きた防衛予算の使い方であり、使命である。旧来の陸自に決別する意味でも、陸自の改革を支援していただきたいものだ。
(4)海上民兵については既に述べたが、武装漁民だけが侵攻してくると考えるのは誤りである。
確かにそれも使う。しかし、南西諸島を占拠するためには、漁船を使って精強な部隊、空挺や海軍歩兵などの快速反応部隊をまず真っ先に上陸させるだろう。
中国は公式に200~300隻の漁船で1個師団を輸送すると言っている。恐らく6000~7000人の精強部隊が、島嶼のあらゆる港から一挙に上陸するだろう。
チェチェン紛争時、当時のロシア歩兵部隊は訓練ができておらず、何時まで経っても制圧できないでいた。
そこで、最終的にウラジオストックの海軍歩兵を連れて行ってチェチェンを制圧することができたのである。
中国も緒戦に勝つことには必死であり、必ず精強部隊を使うだろう。空挺がパラシュートで降りなければならないと言う戦時のルールはない。
その南西諸島には、陸自のおおよそ半分の戦力を展開させなければならない。
本土に残るのは現有戦力の半分以下だ。そんな時に国内では、中国の留学生も旅行者なども命令があれば軍務に服さなければならないという中国の国防動員法に基づき、有事になるとあちこちでテロ、妨害・破壊活動が頻発するだろう。
当然その中には中国の特殊部隊も紛れ込んでいるだろう。
日本は観光立国を目指すが、このような脅威に何の対抗手段も法律もない中で、大混乱に陥るだろう。
韓国では、十数人の北朝鮮特殊部隊が侵入してきた時に、5万人以上の韓国軍を投入したが、結局全滅させることはできなかった。
南西諸島でも陸自は手薄、本土でも手薄な状態が有事の現実だ。
こんな状況で陸自を減らせと言えるのが不思議だ。国民を守ることに本気でないこの国の現状が、陸自を削減して海空に回せと言う無責任な議論を放置しているのではないだろうか。
4 大国に挟まれた軍事小国の生き残る方策とは
戦後73年を過ぎようとしているのに、まだ日本は自立した防衛力を持つ自信に欠けている。
少なくともドナルド・トランプ米大統領は、世界に向かって自らの国は自ら守れ、そうすればいざとなった時には助けてあげようと発信しているのに、日本だけが反応が鈍い。
早くトランプ大統領に退場願いたい人たちもいるだろうが、残念ながらトランプ大統領が退場しても、次は中国が日本を飲み込むのか、米国とともに立ち向かうのかの選択を迫られるだろう。
日本は陸海空自の役割と特色を生かしてさらに時代に適した防衛力へと脱皮し、発展させていかなければならない。
その中で、一番脱皮しようとしているのが陸自である。戦車と歩兵が中心であったものが、大胆に形を変え、即応機能を強化し、さらに電磁の世界の戦いで主導権を取るべく大胆に変身しているチャレンジの姿をぜひ見ていただきたい。
かつて、戦車兵であった筆者も陸自が新しい流れを加速することを強力に支持している。
時代が変わらんとするときに、中国もほくそ笑む旧態依然たるシェア争いしか生まない海空重視と陸自軽視の議論はあまりにも虚しく悲しい。
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『中国新疆・ムスリムの強制収容所が急速に拡大 トランプ政権、ウイグル問題を「対中外交カード」に』(8/22日経ビジネスオンライン 福島香織)、『中国の「新シルクロード」政策がもたらす波紋を知る HONZ特選本『中国の「一帯一路」構想の真相』』(8/21JBプレス HONZ)について
8/18櫻井よしこコラム<「 中国マネーが席巻する征服と略奪の網 日本は負の流れ変える歴史的使命がある 」 『週刊ダイヤモンド』2018年8月11・18日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1243
中国で異変が起きている。7月26日、北京の米大使館付近で爆発事件が発生、中国当局は内蒙古自治区出身の26歳の男を拘束した。情報筋は、少数民族に対する苛酷な監視の網をくぐってモンゴル系の青年が爆弾を所持して北京中心部の米大使館に近づくなど、あり得ないと強調する。
「産経新聞」の藤本欣也記者が7月17日に北京発で報じたのは、(1)7月第2週、屋内外の習近平中国国家主席の写真やポスターの即刻撤去を命じる警察文書がインターネットで拡散した、(2)中国政府系のシンクタンク「社会科学院」で習氏の思想及び実績を研究するプロジェクトが中止された、(3)党機関紙「人民日報」一面から習氏の名前が消え始めたという内容だった。
いずれも権力闘争の明確な兆候と見てよい変化である。
中国の報道では常に鋭い視点を見せる産経の矢板明夫記者も7月18日の紙面で以下の点を報じた。(1)7月初め、江沢民、胡錦濤、朱鎔基、温家宝らを含む党長老が連名で党中央に経済・外交政策の見直しを求める書簡を出した、(2)長老たちは、党内にはいま個人崇拝や左派的急進主義などの問題がある、早急に改めよと要請した、(3)習氏の政治路線と距離を置く李克強首相の存在感がにわかに高まった。
(2)の「個人崇拝」や「左派的急進主義」などの表現は、独裁者、毛沢東の時代に逆戻りするかのような習氏を念頭に置いた警告であろう。長老群の習氏に対する強い不満が読みとれる。
8月1日の産経で、中国河北省の北戴河から西見由章記者が報じた。北戴河は毎夏、中国共産党の指導部や長老が一堂に会し、2週間ほどかけて人事や重要政策を議論する場として知られる。会議に備えて、渤海に面した北戴河一帯は数キロにわたって交通が遮断され厳重な警備体制が敷かれるが、街中で見掛ける看板には、ごく一部を除いて習氏の名前がないというのだ。
最も顕著なのが、「新時代の中国の特色ある社会主義思想の偉大な勝利を勝ち取ろう」という大スローガンを書いた看板である。これは昨年10月の第19回共産党大会で華々しく打ち上げた習氏の思想である。当然、「習近平による」という枕言葉がつかなければならない。にも拘わらず、沿道沿いの看板には習氏の名前はないのである。
また、街のどこにも習氏の肖像画や写真が1点もないそうだ。習氏の個人独裁体制が批判されているのは明らかといえる。
北戴河で長老たちはどんな人事を要求するのか。学生時代の級友たちを重要閣僚や側近につける習氏の「縁故政治」にストップをかけるのか、憲法改正まで断行して、習氏は自らの終身主席制度への路線を敷いたが、それを阻止するのか。そこまでの力が長老たちにあるのかは不明だが、中国が尋常ならざる混乱に陥る可能性もある。
習氏の強権政治が牽制されるにしても、警戒すべきは国際社会に対する中国支配の網が、彼らの言う一帯一路構想の下で着々と進んでいることだ。一帯一路構想で620億ドル(約6兆8200億円)という最大規模の融資を受けたパキスタンは、そのプロジェクトのおよそ全てで債務の罠にはまりつつある。過大借り入れで返済不能に陥るのはもはや避けられないだろう。7月の選挙で誕生した新政府が、いつ世界銀行などに緊急援助を求めるかが注目される中で、中国の債務の罠に捕捉された国々はスリランカのように、港やダム、重要インフラ、広大な国土を99年間などの長期間、中国に奪われてしまいかねない。
中国がどうなろうと、中国マネーによる征服と略奪の網は広がっている。この負の流れを米欧諸国と共に変えていくのが日本の歴史的使命である。奮起し、世界の秩序構築に貢献する責任を政治には自覚してほしい。>(以上)
小生は「騙される方が悪い」との考えの持主です。「騙すのが賢い」と評価される中国人相手に,
良い話と信じるのはナイーブです。そうは言っても、中共の毒牙の犠牲にならないよう自由主義国は連携して守ってあげないと。
8/22ブログ正しい歴史認識、国益重視の外交、核武装の実現<朝日新聞日本語版の「吉田虚偽証言取消し記事」英訳にGoogle検索を回避するメタタグを埋め込む>相変わらず朝日の不誠実さは共産主義者そのものです。未だ読んでいる人の精神構造を知りたい。
8/22阿波羅新聞網<习近平一度移居西山防不测 胡锦涛深夜急令习闭门不出内幕=習近平は一度居を西山に移したのは暗殺を防ぐにはどうしたらよいか分からないため 胡錦濤は深夜に急ぎ習に「門を閉めて家から出るな」と指示>18大前から王立軍は中央警護局員を買収して、要人の盗聴をして薄熙来に報告していた。習近平が主席になる前に、周永康、薄熙来、王立軍たちは2度にわたって習を暗殺しようとした。1度は会議室に爆弾設置、もう一度は病院で検査を受けるときに毒針で、政変を起こそうとした。習が西山の軍事指揮センターに居を移したのは暗殺を防ぐためである。2012年18大前に次期主席の習が12日も姿を消したのは暗殺の恐れがあった為である。当時のある日の夜の0時20分、胡錦濤に中央弁公室主任から緊急電話があった。主任は胡錦濤に中南海警衛団第一大隊副隊長から緊急電話があったことを伝えた。事態は重大なので寝ていた胡錦濤を起こした。緊急を要することなので、胡はすぐに習に電話し、「胡本人の電話を除き、外出もダメ、来客も受けないように」と。同時に胡は習の住まいに北京の特警を派遣して警護に当たらせた。すぐに政治局核心会議を開き、事件について討論した。明け方には政治局拡大会議を開き、在京の党や軍の幹部が出席した。会議が終わり、長老たちに報告。核心会議で、習近平、李克強及び家族は中南海に集まり、習の近い内の活動は取り消された。
胡錦濤は会議の中で、「党内に野心家や陰謀家がいる。習を暗殺して主席になるのを阻止しようとしているのが、党と軍にいる」と発言した。胡は当時、周永康、郭伯雄、徐才厚が郊外に集まり、会議を開いているのは不正常で暗殺事件と関係があるのでは疑っていた。だが証拠がなかった。徐才厚が職を解かれ、死ぬ前に習の暗殺事件について説明した。それは、習が外地に行ったときに車が壊れて人が亡くなった事件、宿泊先でショートが起きた事件、部隊視察時に突然撃たれた事件、周永康・令計画・郭伯雄等の政治的野心家の活動等である。
2012年2月6日、王立軍は成都の米国領事館に逃げ込み、周永康と薄熙来の政変の証拠を米国に渡し、習が米国訪問時してバイデンと会った時に、彼が習にそのことを教えた。
中国は今でも恐ろしい国です。でも、習が反腐敗運動に名を借りて、暗殺しようとした政敵を倒したのは頷けます。ただ、習を胡の後継主席に選んだのは、江派の曽慶紅で、習が主席になる前から周永康・薄熙来のように亡き者にしようと思っていたかは分かりません。
http://www.aboluowang.com/2018/0822/1161836.html
8/22阿波羅新聞網<11月川习会?川普发话了!CIA盯上中共渗透 美统战侨领被点名 ——川普不看好中美新一轮贸易谈判 中共在美统战侨领被点名=11月にトランプ・習会談?トランプが発した CIAは中共に浸透されていると推測 対米統一戦線の華僑の名前が上がる トランプは貿易交渉を見たくない >17日、トランプはNYのハンプトンで募金活動をし、中国問題について触れ、「中国はもっと注意を払うべき。我々はまだ関係は終わっていない。但し、習と会うかどうかは不確定」と。この前にトランプはツイッターで、「中国がより良い条件を出さない限り、米国は何らの協議で決めることはできない」と言っていた。
“The Daily Beast”の元記者は、「ワシントンで“(台湾との)平和的統一促進会”が浸透していて長い歴史を誇る。数十年にも亘る」と指摘。
前CIA分析官のピーター・マテイスは「中共の海外での工作はコミュニテイのリーダーにさせるか、政府に替わり中共の外交宣伝をするかの政策方針があり、米国人と米国及び社会の利益を衝突させるのが狙いである。 “The Daily Beast”に、「中共は積極的に親北京の組織を作り、親台湾・チベット・法輪功の組織に対抗しようとしてきた。米国内を含み、帰化華僑米国人をチエックして、コミュニテイ内で不和になるようにする」と。
アラバマ州の政治で30年も活躍している華僑のリーダーは「中国が米国に影響を与える部隊」である。「世界日報」は、「何暁慧は北京の上級工作員で、中国語メデイアから英語の主流メデイアに影響を与える手なので、注意せよ」と。何暁慧を良く知る華僑は「この報道は15年前に起きた陳文英事件を思い出させる。このような報道は華僑のイメージに良くない」と。

“和平统一促进会”前会长吴惠秋(左),中共驻美大使馆公使李克新(中),“和平统一促进会”会长何晓慧(右),=「平和的統一促進会」前会長の呉恵秋(左)、駐米公使李克新(中)、「平和的統一促進会」会長の何暁慧(右)
<隠蔽されたスパイ陳文英、元FBIエージェントは執行猶予を宣告された
更新日:2005-07-19 3:20 PM
【大紀元7月19日報道】(中央社、ロサンゼルス、18日、AFP)元米連邦捜査局(FBI)の捜査官のスミスは、ダブルエージェントの女性スパイ陳文英と関係を結んでいたが、本日ロサンゼルス連邦裁判所のクーパーの判決は、自宅で3ヶ月の軟禁と、3年間の執行猶予を宣告された。
スミス氏は、今月13日に法廷で、過去20年間に陳文英と「性的関係」を結んだことを認めたが、上司には隠していた。 ロサンゼルス裁判所は、検察官との協議の上、上記判決を下した。
カリフォルニア州のビジネス界で活躍していた陳文英氏は、当初、スミスが中国政府に関する機密情報を提供する責任を負う情報提供者であり、2003年4月に一緒に逮捕された。
検察は、陳文英氏も中国政府からの支払いを受けたスパイだったと述べた。
連邦裁判所のクーパー裁判官は、検察に対する陳文英の反論を元に、政府が重要な証人(退職したスミス)との接触を阻止すべきと、検察の主張を却下した。陳文英がスミスの書類の中から機密文書を盗んだという主張は、その後、米国第9巡回裁判所に上訴された。 >(以上)

陳文英・・・とても愛人関係を持ちたいとは思えない人物のような気がするのですが・・・。蓼食う虫でしょうか?
http://www.epochtimes.com/b5/5/7/19/n990880.htm
何暁慧はニクソンの愛人だった陳香梅同様、要人の愛人の可能性があります。中国女性に貞節はなく、体で地位か金かを求めますので。デイープステイト(金融グローバリスト、CIA、FBI)が如何に腐っているか。今トランプの元弁護士や選対本部長だった人間にトランプを貶める発言をさせています。中間選挙で民主党を勝たせ、弾劾に持ち込みたいと思っているのでしょうけど、そううまく行くかです。
「平和的統一促進会」は「世界抗日戦争史実維護連合会」と同じで、日米分断 米台分断を狙って組織されたものと思われます。日米台はキチンと軍事同盟国として中国に向き合いませんと。
http://www.aboluowang.com/2018/0822/1162005.html
8/22宮崎正弘氏メルマガ<それは習近平子飼いの陳全国がウィグル自治区書記に任命されてから始まった 残虐なウィグル族弾圧、収容所に放り込み拷問、再教育。棄教を迫る>日本のメデイアは本件を大々的に発信しません。朝鮮半島人対するヘイトとか敏感なくせに、他の民族の人権弾圧に鈍感なのは素性が知れると言うもの。
http://melma.com/backnumber_45206_6724289/
8/22中央日報<「日中間の通貨スワップ、3兆円規模で再開を調整」>今米中間で世界覇権を争っているときにこれはないでしょう。財務省の先走りか、韓国が自分のスワップ願望を中国に託して様子見したのでは。
http://japanese.joins.com/article/247/244247.html?servcode=300§code=300&cloc=jp
福島氏記事では、米中覇権争いの一環でも良いですから、ウイグル人の民族浄化を押し止めてほしいです。またISもイラクやシリアでなく中国で戦えと言いたい。
HONZ記事で、トム ミラー氏も久保氏も中国の歴史を知らないと思われます。科挙制度が長く続いた中国では武官より文官の方が上です。ところが共産党が政権を取り、「政権は銃口から生まれる」ようになると実質武官の方が上になります。軍の経験のない江沢民以下は、尊敬は集められていないでしょう。肩書きによる地位で縛っているだけです。ですから、「アジアの国に朝貢を求める」ことはなく、武力で脅して植民地化すると思います。遅れて来た帝国主義者ですから。武家政権(鎌倉から江戸)=軍事政権が700年も続いた日本とは大違いです。軍国主義が悪いと日本のメデイアは言いますが、自分達が国民を煽って戦争の道を歩ませたのを隠蔽するためではないかと思われます。武家政権時代は、悪くはなかったはずです。あの時代にいろんな文化が残っているではないですか。共産国の中国と北朝鮮に誇れる文化がありますか?自国民を虐殺する共産主義と軍国主義を比べれば遙かに軍事政権の方が良いと言えます。
福島記事

米国メディアを中心にウイグル・ムスリム弾圧についての報道が続いている
中国でウイグル・ムスリムを対象とする強制収容所が急速に拡大していることが、米国の衛星写真などから判明している。収容者は少なく見積もっても100万人、あるいは200万人を超えているという推計もあり、中国の宗教、“少数民族”政策の苛酷さがこの2年で急激に増していることがうかがわれる。外国ジャーナリストが新疆地域での取材の自由を奪われて久しいが、一部記者は現地の強制収容所周辺も果敢に取材している。また、強制収容所からかろうじて国外に逃げだした人たちの証言も表に出だした。新疆地域のムスリム迫害の状況をまとめてみたい。
中国国内のウイグルを中心とするムスリムの弾圧状況は2009年の7・5ウルムチ事件以来、外国記者らが現地で自由に取材することが叶わず、一部の在外ウイグル人組織経由で発信される以上の情報がなかなか出ない状況だ。だが昨年暮れあたりから米国メディアを中心に現地のウイグル・ムスリム弾圧状況への取材がかなり試みられている。背景には米トランプ政権がウイグル問題を対中外交カードとして見直していることもあろう。
たとえば国連の人種差別撤廃委員会(8月10日)に米国のゲイ・マクドゥーガル委員が「200万人規模のウイグルその他のムスリム少数民族を強制収容所で再教育を受けているとの報告を受けている」と懸念を表明。この報告では、ひげを蓄えている、ベールをかぶっている、国営テレビ放送を見るのを拒否した、などの理由で収容されるケースもあるという。さらに、新疆地域の12歳から65歳のウイグルについてはDNAや眼の虹彩などの生体情報を含むあらゆるデータを強制的に収集し極めて厳しい監視を実施していると指摘する。
7月26日には、副大統領ペンスがワシントンの講演で、数十万、あるいは数百万とみられるウイグルが強制収容され政治再教育を強いられている問題に言及し、「宗教的な信条が脅かされている」と懸念を表明。この同じ日に、米議会で開かれた公聴会で国務省が派遣する国連特別大使ケリー・カリーが、中国が2017年4月(新疆ウイグル自治区過激化防止条例を施行以降)、ムスリム少数民族の“中国化”を目的とする強制収容所を多数建設し、その収容人数が80万~100万人に達すると報告していた。その収容所では、信仰とウイグル言語、男性のひげや女性のベールなど、ウイグルのアイデンティティを放棄させ、共産主義を信じさせるよう洗脳教育を行っているという。この中国の対ウイグル弾圧は、「一帯一路」戦略の起点である新疆地域を中国化するという戦略目標があるのではないか、という点も付け加え、米国は、これを中国の人権問題として抗議していく構えであることを証言している。
新疆の強制収容所(中国語では集中営)に関しては、今年2月のBBCの報道から注目され始めた。BBCはトルコに逃げてきた亡命ウイグルの妻や母親が強制収容所に入れられたことなどを、本人から取材。「銃で殺されるより、妻や母親が収容所内で虐待死させられることの方が恐ろしい」と語っていた。
WSJがウイグル弾圧報道を強化
亡命ウイグル組織から断続的にこうした強制収容所の実態については情報が出ていたが、最近になってウォールストリートジャーナル(WSJ)がこの問題の報道に力をいれている。WSJ社説(8月13日付)で中国のウイグル弾圧への強い警告を発信。在米ウイグル問題研究者のアドリアン・ツェンツ氏の発言を引用する形で、この2年間に北西部の少数民族ムスリムが数十万単位で強制収容所送りにされている可能性を指摘。著名なウイグル族の民族学者で新疆大学教授のラハイル・ダウットが昨年12月以降、北京で姿を消したことなどにも触れ、中国のウイグル弾圧は国際社会が関心を寄せるべき重大な人権問題としている。
さらにWSJは強制収容所付近の現地取材や米国の衛星写真などを根拠とした秀逸なリポート(8月17日付)を発表している。カシュガルに近い疏勒県付近の衛星写真の2017年4月17日と2018年8月15日撮影の2枚を比較すれば、そこに建てられている強制収容所建設面積が2倍以上に拡大していることが一目瞭然だ。この収容所はWSJ記者が昨年11月にも現地を訪れている。その時にはまだなかった建物も8月15日には建てられており、この収容所の拡張が現在進行形で急速に行われていることを示している。
この記事では、米国と国連の専門家の推計として、新疆地域のムスリム少数民族人口の7%にあたる100万人が収容されているとしている。かつて強制収容所に収容されていた22歳のウイグル青年はWSJのインタビューに答えて「収容所の中国人職員から、この世に宗教なんてものはない、神なんて存在しないのに、どうしてお前は信仰するんだ?と問われた」と証言している。WSJはその他、収容者の家族ら数十人に接触しているが、うち5人が収容所内で家族が死亡した、あるいは釈放後まもなく死亡したと答えているという。
在外ウイグル亡命組織もこうした一連の動きに呼応している。米国の公聴会にあわせて7月26日、世界ウイグル会議代表のドルクン・エイサ及び前代表のラビア・カーディル、さらにオーストラリア、カナダ、日本、米国などのウイグル亡命組織代表者らが米ワシントンに集まり、ウイグル弾圧の実態について米議会と米メディアに発信した。

日本外国特派員協会で2015年に会見する世界ウイグル会議前代表のラビア・カーディル(写真:AFP/アフロ)
このときの在米亡命ウイグル人の証言によれば、習近平の子飼いの部下である陳全国が現新疆ウイグル自治区の書記になって以降、対ウイグル強制収容所再教育政策が強化され、収容所では毛沢東語録の暗唱や、毛沢東による新疆解放への感謝を唱えるよう強要する、時代錯誤な“再教育”が行われているという。さらにウイグルに対しては豚肉を食べるように強要し、ウイグル女性には漢族男性と結婚せねば、就職もできない、と洗脳しているという。こうした洗脳、再教育を受け入れない場合、せいぜい3人が入ればいっぱいになる程度の反省房に監禁される。この部屋に9~10人が詰め込まれることもあるという。
反省房では睡眠時間は4時間だけ、豚肉以外の食事を与えられず、一日中、毛沢東への感謝を唱えさせられるという。オーストラリアから来た亡命ウイグル人の証言によれば、陳全国が書記になって以降、在外ウイグルの家族への弾圧が激しくなっており、家族の偽の呼びかけによって、海外に留学していたウイグル学生が新疆に呼び戻されたあと収容所に入れられるという例が急増しているという。その数は8000人以上ではないか、とも言われている。マルコ・ルビオ上院議員は4月に、新疆ウイグル自治区書記の陳全国に対しては在米資産の凍結や入国ビザを制限するなど「人権の包括的責任に関するマグニツキー法」を適用するべきだと米政府に要請しており、米政府としても、その方向で検討中のもようだ。
こうしたウイグル側の主張を受けた米政権および米メディアの態度に対して、中国は強く反駁している。
国連の人種差別撤廃委員会でのゲイ・マクドゥーガルの証言に対しては、中国統一戦線部第九局副局長の胡連合が次のように反論した。
「100万人を強制収容しているという事実はない。確かに再教育施設は存在しているが、その名称は職業訓練センターであり、宗教過激派に騙された人々に対し、新たな居場所をつくり教育によって助ける場である。……だが、目下、そのセンターで何人が生活しているかは私も知らない」
統一戦線部第九局というのは、2014年に新設された新疆問題を担当する部署。この部署の建前は、新疆の三種勢力(テロ勢力、民族分裂勢力、宗教過激派)における幾多の深刻な社会問題を解決し、新疆の安定を図ることを目的とする。
中国のタブロイド紙・環球時報は胡連合の発言を踏まえて8月13日に「新疆を中国のリビアにしないこと、これが最大の人権」という社説を発表。簡単にいえば、新疆の平和維持のために多少の無茶は必要悪、という論理だ。いわく「新疆の治安維持は一大戦役であり、統一戦線部幹部群衆の新疆における戦いは、全国人民の支持と理解と許しを得られるものだ。彼らを恨み、噂に流され、西側の威圧を助長してはならない」。さらに新疆のイスラム過激派が中国の平和安定を脅かす例として、北京の金水橋や昆明鉄道駅で起きた「イスラム過激派テロ事件」などを例にあげている。要するに、宗教弾圧や強制収容所での再教育については事実上認めているということだ。
ISが中国に報復を予告
一部ウイグルが中国当局の弾圧・迫害を受けて、その恨みからIS戦闘員となって中国に報復してやりたいと考えていることは、彼らが発信する動画などからも判明している。昨年2月27日、ISのウイグル戦闘員らがウイグル語で「われわれはカリフ制国家の兵士だ。お前らのもとに行き、武力によってはっきりさせてやる。川のように血を流し、虐げられた人たちの復讐(ふくしゅう)をする!」と発言する警告ビデオを流していた。これはISの標的に中国が挙げられた初めてのビデオであり、中国としても脅威を感じたかもしれない。昨年4月以降の強硬な新疆政策は、こうした挑発を受けての、国家安全を守る上で必要な対応だというのが、中国側の言い分だろう。
ISに名指しで報復を予告された中国には多少の同情もするが、この状況は2009年の7・5事件に象徴される中国共産党のウイグル弾圧が背景にあり、これまでの中国民族政策の失敗の結果という見方もできる。この失敗の原因を冷静に分析せずに、この後におよんで、宗教過激派のテロを防ぐという建前で1000万人規模の民族を丸ごと洗脳して信仰とアイデンティティを放棄させようとする完全な民族浄化など、21世紀の文明国の想像の斜め上をいく蛮行であり、これに共感や理解を寄せる先進国は皆無だろう。中国の民族政策がこの方向性を突き進む限りは、新疆の平和安定どころか、より強い恨みと復讐心を生み、新疆の内戦化が本格化するのではないか、と懸念するのである。
人権問題に踏み込んだトランプ政権
ところで、長らく米国を含め先進国がなかなか踏み込もうとしてこなかった人権問題としての新疆ウイグル問題が、このところ報道を含め活発化しているのは、前段でも触れたようにトランプ政権になってからである。ウイグル問題は一部IS問題とリンクしており、なかなか踏み込むのが難しいテーマだ。イスラム問題やテロ問題の背景に理解が浅い日本メディアも中国の圧力を受けながら、ウイグル問題に切り込むのは、より困難であったかと思われる。
そこに、人権意識がオバマ政権などよりも低いといわれ続けていたトランプ政権が切り込んだことは、たとえ対中強硬路線に必要な政治カードとして利用したいというのが本音であっても、当の迫害されているウイグル・ムスリムたちにとっては朗報であり、現状を改善するチャンスであろう。
さらにいえば、ケリー・カリーが公聴会で指摘したとおり、中国にとっての新疆政策は、習近平の壮大な軍事経済戦略である「一帯一路」の成否にかかわるテーマ。一帯一路戦略は「中国製造2025」と並んで、中国が米国に匹敵する現代社会主義強国になるために必要な二大戦略の一つだと考えれば、ウイグル問題は新疆地域のウイグル人権問題にとどまらず、日本を含む国際社会の安全保障にもリンクする問題だと再認識できるだろう。
さて、日本首相の安倍晋三が10月に訪中し習近平と会談する日程が詰められているが、大勢の財界人も同行し、ひょっとすると一帯一路への協力もテーマに上がるかもしれない。少なくとも中国サイドはそれを大いに期待している。だが、このテーマが俎上に載るならば、ぜひともウイグル問題や「過剰債務による罠」と指摘されている債務国の“植民地化問題”なども問いただしてほしいところだ。
HONZ記事
本当に読むに値する「おすすめ本」を紹介する書評サイト「HONZ」から選りすぐりの記事をお届けします。

(文:久保 洋介)

中国の「一帯一路」構想の真相 陸と海の新シルクロード経済圏
作者:トム ミラー 翻訳:田口 未和
出版社:原書房
発売日:2018-05-14
本書は今日の中国の外交・経済財政政策を理解する上で必読の一冊だ。今後、歴史に残るであろう中国の壮大な構想と、その背後にある哲学を理解することができ、また、この構想がアジア域内にもたらす波紋をあたかも現場にいるかのように感じることができる。中国の壮大なビジョンを理解する上で不可欠なガイド本といえよう。
この中国の壮大な構想こそが『一帯一路』または『新シルクロード』と呼ばれる政策だ。これは2014年に習近平総書記が提唱した経済圏構想で、中国がアジアとその先に広がる地域との連携強化を目指した二つのプロジェクトから成り立っている。中国西部から中央アジアを経由してヨーロッパにつながる「シルクロード経済ベルト」と、中国沿岸部から東南アジア、スリランカ、アラビア半島の沿岸部、アフリカ東岸を結ぶ「21世紀海上シルクロード」。いずれも、陸上と海上の双方で産業ベルト・貿易ルートを構築しようとする壮大な試みである。
『一帯一路』といえば一般的には中国の外交政策として認知されているが、国内政策や経済・財政政策としての一面も実は大きい。最近でも、米中貿易戦争による経済的ダメージを軽減するため、『一帯一路』に沿った積極的な経済・財政政策が活用されている。中国共産党は、景気浮揚策として、発展が遅れている国内地域への積極的な公共投資を2018年7月31日の中央政治局会議にて決めたが、投資の向け先の多くは『一帯一路』で今後カギとなる国境拠点にむけられる予定だ。
アジアの国々の経済・文化圏を徐々に変えていく
このように、中国の外交・経済財政政策を理解する上で『一帯一路』構想を抜きには語れなくなってきているのが現状だ。この構想が成功するか失敗するかについて著者はあえて予言していないが、これが習近平の名声を後世に残すために考案された政策とは断言する。習近平総書記が乾坤一擲で推進する政策であり、失敗は許されない。
本書では、習近平肝いり政策がどのような意図でかつどのように進められているかを現場からのルポタージュという形式で描写している。各地での点としてのストーリーが『一帯一路』という大きな幹に繋がっていくのが本書の構成だ。
第一章ではアジアインフラ投資銀行(AIIB)のような多国籍金融システムを通して日米主導のアジア金融システムに風穴をあけていく様が描かれる。アメリカや日本はこのAIIBがブレトン・ウッズ体制を代替することを意図していると警戒するが、著者はAIIBの融資規模からしてそれは過大評価と評す。AIIBはあくまでもアピール用の金融機関でしかないとする。

本コラムはHONZの提供記事です
それよりも、圧倒的にAIIBよりも融資規模の大きい中国輸出入銀行(Exin Bank)や国家開発銀行(CDB)などが、実質的に中国の海外進出を後押しする機関であると説く。中国輸出入銀行単独の貸出額だけで世界銀行含む主要国際開発銀行七行の貸出額合計よりも多く、この銀行を主軸に中国はアジアのインフラ軍拡競争を勝ち抜こうとしていると分析する。これら銀行抜きには中国政府の意図は読み取れない。
第二章と第三章では、ロシアの影響力が強い中央アジアや、日本のプレゼンスが高い東南アジアへの積極的なインフラ投資によって、それら国々の経済・文化圏を徐々に変えていく様子が描写されている。中国は自国国境地域である新疆のウルムチやカシュガル、雲南省の昆明や景洪などを貿易拠点とし、次々と道路・鉄道・石油ガスパイプラインを外に向けて敷設していき、周辺諸国の街並みを変えていく。
究極的にはかつての朝貢制度を目論む
中国による投資によって周辺諸国は良くも悪くも近代化を遂げていき、否が応でも中国につながる道が切り開かれていくのだ。いずれの国々も覇権広げる中国を警戒視しながらも、『一帯一路』プロジェクトがもたらす投資資金というニンジンの前では政治的バランスをとるのが難しくなってきている。
そんな『一帯一路』構想も成功ばかりではない。ミャンマーやスリランカによる反旗やベトナムを中心とする一部ASEAN諸国が中国への敵対感情からアメリカへのすり寄りも許している。第四章から第六章のストーリーは、中国の思惑が一筋縄ではいかないことを物語っている。
この『一帯一路』構想を通して中国が目指すのは、中国の資金源を潤滑油とした非公式な同盟ネットワークの構築である。ハードインフラへの投資を軸に自国経済の繁栄と域内での地位確保を目指しており、究極的にはかつての朝貢制度を創出することを目論んでいると著者は分析する。
数十年後のアジアがどうなっているか楽しみだ。アメリカを軸とした経済・安全保障体制が維持され続けるのか、それとも中国による地域秩序が構築されているのか。いずれにせよ、中国による『一帯一路』構想は大きなうねりを今後も起こしていくことは間違いない。
このうねりを理解するのとしないのとでは、歴史を理解する上でもビジネスを進める上でも雲泥の差を生むことになるだろう。『一帯一路』が悪名高い大躍進政策の二の舞となるのか、はたまた中国経済と地域秩序を変える政策になるのか、同じ時代に生きるものとして目が離せない歴史のうねりである。

米中もし戦わば
作者:ピーター ナヴァロ 翻訳:赤根 洋子
出版社:文藝春秋
発売日:2016-11-29
足下で起きている米中貿易戦争の理論的支柱となる一冊。これも併せて読むと米中の「今」がわかる。書評はこちら。

久保 洋介
1985年、大阪生まれ。幼少時代を大阪・長崎・ニューヨークで過ごす。京都大学法学部在学時には、日本文化を紹介するイベントを企画し、「京都大学総長賞」「京都学生人間力大賞」を受賞。現在は総合商社にてエネルギー担当。好きなジャンルは、評伝、世界史、サイエンス。
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『「米韓同盟消滅」に焦る韓国の保守 その時は、日本と一緒に核武装?』(8/22日経ビジネスオンライン 鈴置高史)について
8/20加瀬英明コラム<日本を守る② 非核化 成果なければ米国「海上封鎖」断行か
米中間で、“関税合戦”による死闘が始まった。
そのわきで、いま、中東が爆発しそうだ。
米中間のデスマッチの幕があがるわきで、北朝鮮危機がどこかへ行ってしまったように、みえる。米朝はここ当分のあいだは、交渉を続けてゆくのだろうか。
8月はじめに、シンガポールで東南アジア諸国連合(ASEAN)サミットが催された。
北朝鮮の李容浩(リヨンホ)外相が、「米国が同時並行する措置をとらなければ、わが国だけが非核化を進めることはありえない」と演説したのにもかかわらず、ポンペイオ国務長官は北朝鮮の非核化について、「北の決意は固く楽観している」と述べて、李外相と固い握手を交わした。
日本では、6月にシンガポールにおいて「歴史的な」米朝首脳会談が行われてから、しばらくは緊張が解けたものと判断して、北朝鮮からのミサイル攻撃に備えて、東京(防衛省構内)、島根、広島、愛媛、高知各県、北海道に展開していた、PAC3ミサイル迎撃ミサイルを撤収した。
北朝鮮は、米国から南北平和協定、制裁の緩和など段階的な見返りを求めて、トランプ政権をじゃらしている。北はワシントンを甘くみているのだ。
だが、トランプ政権は北朝鮮をあやしながら、北朝鮮に鉈(なた)を振るう瞬間を、待っている。
もし、11月初頭の米国中間選挙の前までに、北が非核化へ向けて、米選挙民が納得できる成果を差し出さなければ、海軍艦艇を用いて、北朝鮮に対する海上封鎖を実施することになろう。米国民は何よりも力を好むから、喝采しよう。
私は本紙の『日本を守る』連載(4月27日号)のなかで、米国が北朝鮮に対して海上封鎖を断行する可能性が高いと予想している。
海上封鎖という“トランプ砲”が発せられると、日本の政府と国会が激震によって襲われよう。米海軍が日本のすぐわきにある北朝鮮に対して、海上封鎖を実施しているというのに、自衛隊が燃料食糧の供給などの後方支援に役割を限定するわけには、ゆくまい。
中東は日本のエネルギーの80%以上を、供給している。
日本を揺るがしかねない危機が中東で進行しているのに、日本の世論は目をそらしている。>(以上)
8/20希望之声<川普痛斥中国芬太尼流入美国害人=トランプは中国からフェンタニル(麻薬性痛み止めの薬、モルヒネの50~100倍効く)が入って来て米国人を傷つけることを阻止>トランプはツイッターで「中国からフェンタニルが入ってくるのを阻止すべく堅く決意した。米国人の子供達に毒を垂れ流し、国家を破壊するものをそのままにしておくことはできない」と。彼は、上院はすぐにフェンタニル流入阻止法案を通過させ、遅れないようにと呼びかけた。
国際郵便経由で薬は流入。CDCの数字によれば全米で1250万人が麻薬処方を濫用し、260万強が薬の摂取が習慣化している。麻薬の過剰摂取で毎日100人超が死に、銃と自動車事故を加えて亡くなった数より多い。
中国は阿片戦争の仇を英国でなく、米国で取ろうとしているのでしょう。

https://www.soundofhope.org/gb/2018/08/20/n2088675.html
8/21希望之声<好血腥!广东小贩当街砍死城管 恐怖现场曝光(视频)=血腥い 広東省の豆腐花の小売は都市管理の役人を斬り殺す 恐ろしい現場を撮影>

2名の都市管理役人と小売りが争いになり、1名は切り殺され、1名は逃げた。
多分都市管理の役人が、小売が営業免許(個人営業でも必要)を持っていないことを理由に賄賂を要求したのだと思います。不断から横暴な役人に怒りが募り、凶行に及んだのでしょう。
https://twitter.com/twitter/statuses/1031824969431273472
https://www.soundofhope.org/gb/2018/08/21/n2091216.html
8/21阿波罗新闻网<中美贸易战现关键新焦点 外媒:中共无奈 白宫放弃=米中貿易戦で鍵となる焦点が 外国メデイア:中共はどうすることもできず WHは解決を放棄>ワシントン戦略・国際問題研究所の中国問題研究員は「WHは中共と一緒に問題解決しようとしているようには見えない。もう結論を出しているようである。譬え貿易交渉を重ねても、中共は理を持って話し合えない競争相手で、WHは既に中共を見限った」と述べた。
8/23~24米国、日本、EUとで中国問題を打ち合わせるが、同時期に中共の訪米団と交渉するのは中国への冷遇を表している。希望の声TVによれば「米国議員と企業は日・EU政府に米国との協力を呼びかけ、関税問題を解決して北京に多方面から圧力を加える」とのこと。
http://www.aboluowang.com/2018/0821/1161540.html
鈴置氏の記事を読んで、日本をダシ(用日)にして自国の安全を考えるというのは朝鮮半島のDNAでしょうか?白村江の戦い、元寇、朝鮮出兵、日清・日露戦争等、朝鮮半島と関わり合うと碌でもない結果が待ち受けています。朝鮮半島人の民族的特質、性格の悪さが信を大事にする日本人とは合わないのでしょう。無視するに限ります。記事内にありますように、韓国は日米の敵国ですから、将来米国から制裁を受けるようになると思います。蝙蝠国家の末路は哀れなものになるでしょう。中国は衰退していくはずですから、組む相手を間違えました。戦前の日本がドイツと手を組んだようなものです。反日に凝り固まって冷静に見る眼を持ち得なかったのでしょうけど。鈴置氏も言っていますように、米中貿易戦は世界覇権、中でも金融・通貨覇権を巡る争いです。現在基軸通貨を持っている米国が有利にゲームを運ぶのは当り前のことです。それが韓国は見えなかったという事です。
加瀬氏の言うように11月中間選挙前に朝鮮半島を海上封鎖すれば韓国にも影響が及ぶでしょう。勿論日本にもですが。自衛隊が臨検するかどうか。国連義務違反に対する取締行為とでも説明するのでしょうか?朝鮮戦争時には国連軍の命令により、特別掃海隊を日本も出しましたから。ウイキによれば「海上保安官や民間船員など8000名以上を国連軍の作戦に参加させ、開戦からの半年に限っても56名が命を落とした」とのこと。似非平和主義の戦後は終わりを告げようとしているのは間違いありません。
記事

北朝鮮は洋上で石油などを積み替える「瀬取り」で経済制裁をすり抜けている(写真:防衛省/ロイター/アフロ)
(前回から読む)
「米国から見捨てられる」と韓国の保守が焦り始めた。
保守系紙に「日韓同盟論」
鈴置:韓国の保守系紙、朝鮮日報に日韓同盟論とも受け止められる論文が載りました。金載千(キム・ジェチョン)西江大学教授の寄稿「北朝鮮の非核化交渉、このまま行けば我々は中国の勢力圏に編入」(8月1日、韓国語版)です。結論は以下です。
故・ズビグニュー・ブレジンスキー(Zbigniew Brzezinski)博士は著書『Strategic Vision』で、東北アジアと朝鮮半島で米国の影響力が衰退し中国が躍進した場合、韓国が取り得る選択は、中国への便乗(さらなる依存)、独自の軍事大国化、日本との安保協力のうち1つだと主張した。
隣り合う覇権国(中国)に依存する戦略が一方的な自律性の喪失に直結することは明白だ。中国に対抗しうる我が国の軍事大国化は事実上、不可能だ。
「米国なき北東アジア」を想定した場合、国際規範と自由民主主義を共有する韓日協力は中国の覇権を予防し、牽制効果を持つカードとなる。
国民の情緒が障害になるが、政府が先頭に立って大乗的な見地から韓日関係を前向きに管理・発展させねばならない。
中国に対抗するには「単なる協力」ではとうてい無理。読む人が読めば、日韓同盟の勧めと受け止める記事です。反日至上主義者からの非難を恐れてでしょう、「軍事同盟」という言葉は一切、使っていませんが。
中国の属国に戻る
—気味が悪いですね。突然にすり寄って来るなんて。
鈴置:この寄稿は日本語版にも載ったので、「反日国家が何を言い出したのだろうか」と首を傾げる向きが多かった。注目すべきは「日韓同盟論」もさることながらなぜ今、それが韓国で唱えられ始めたか、です。
—なぜでしょう。
鈴置:金載千教授は冒頭で以下のように説明しています。
現在、北朝鮮の非核化が表面的な議題となっているが、水面下では米中がこの問題を契機に東北アジアの勢力再編というもっと大きな争いを繰り広げている。
これを見落とすと韓国は知らず知らずのうちに中国の影響圏に編入されるか、取り込まれてしまうであろう。
今、米中の間で「北朝鮮の非核化」と「米韓同盟の廃棄」が取引され始めました。金載千教授は、同盟を失った韓国は中国の属国に戻ってしまう、と訴えたのです。
| シナリオ | 北朝鮮は誰の核の傘に入るのか? | 韓国はどうする? |
| Ⅰ | 中国の核の傘を確保 | 米韓同盟を維持 |
| Ⅱ | 米国と同盟・準同盟関係に入る | 米韓同盟を維持 |
| Ⅲ | 半島全体が中立化し、国連や周辺大国がそれを保証 | |
| Ⅳ | 自前の核を持つ | 北朝鮮の核の傘に入る |
| 北朝鮮の非核化の行方 | ||
—今頃、何を言っているのでしょうか。
鈴置:確かに「今頃」です。シンガポールでの米朝首脳会談が決まる過程で、トランプ大統領は韓国への核の傘の提供の中止――つまり、米韓同盟破棄を示唆しています(「『米韓同盟廃棄』カードを切ったトランプ」参照)。
6月12日に開いた米朝首脳会談でも、米韓合同軍事演習に加え、在韓米軍の撤収にまで言及しました(「米中貿易戦争のゴングに乗じた北朝鮮の『強気』」参照)。
「外」から見れば、韓国が米国から見捨てられたなと容易に分かります。ただ、韓国人はその現実を認めたくなかったのです。だから「今頃」言い出したのです。
金正恩を助ける文在寅
—それにしても、米朝会談からこの寄稿までに50日もたっています。
鈴置:さすがに韓国人も「見捨てられ」の可能性を無視できなくなったのでしょう。非核化に進展がないのに、文在寅(ムン・ジェイン)政権が北朝鮮との経済協力や、朝鮮戦争の終戦宣言に熱をあげ始めたからです。韓国の「先走り」は米国を苛立たせています。金載千教授は以下のように指摘しました。
今からでも韓国政府は南北交流よりも北朝鮮の非核化に優先順位を置き、力を集中すべきだ。平和協定だけをとっても、非核化が進展してこそ米議会の同意が得られる。
非核化は米国に任せきりにして、北朝鮮制裁の弱体化を招く南北交流にばかり没頭したら、中国の立場を強化することになる。
米国は南北交流を巡って制裁の例外を要請する文在寅政権に対しては逆に「北朝鮮制裁注意報」を公に発令した。
文在寅大統領と金正恩(キム・ジョンウン)委員長は4月27日の首脳会談で「非核化」と同時に「終戦を宣言したうえで平和協定を締結する」と約束しました。韓国政府が発表した日本語の報道資料「韓半島の平和と繁栄、統一に向けた板門店宣言」で、以下のようにうたっています。
南と北は、停戦協定締結65年になる今年、終戦を宣言し、停戦協定を平和協定に転換し、恒久的で強固な平和体制構築のための南・北・米3者または南・北・米・中4者会談の開催を積極的に推進していく。
史上初の米朝首脳会談で平和ムードが盛り上がる中、南北朝鮮と中国はこの条項をタテに、早急に終戦宣言を出そうと主張しています。
「食い逃げ」を警戒する米国
一方、米国は非核化が進まないうちに終戦を宣言すれば、「食い逃げ」されると警戒しています。終戦宣言は平和協定につながります。
すると北朝鮮と、「反米親北」の文在寅政権が声をそろえて「平和協定を結んだのだから在韓米軍は不要。出て行け」と言い出す可能性が高い。
トランプ大統領は在韓米軍不要論者ですが、米軍撤収は交渉カードに使いたい。非核化が進まぬうちにこのカードを無効化されてはかなわない。
もし「終戦宣言」を食い逃げされたら、北朝鮮の非核化を飲ませるために、米国はもっと強いカード――「米韓同盟廃棄」を切らざるを得なくなるでしょう。
トランプ大統領は「同盟廃棄」まで取引材料に使うハラはできていると思われます。ただ、米国の中には米韓同盟を捨てるなどとは想像もしていない人が多い。
しかし非核化が思うように進まなければ、そんな人も「北から核を取りあげられるのなら米韓同盟廃棄もやむなし」と考える可能性が大です。韓国の親米保守にとっては最悪の状況に陥ります。
8月15日、親米・反北朝鮮をうたう保守派がソウルでデモしました。朝鮮日報の「『今日は建国の日だのになぜ、政府樹立の日というのか』と摂氏38度の光化門周辺で3万人がデモ」(8月15日、韓国語版)は前文で「光化門周辺は太極旗と星条旗で埋まった」と写真付きで報じました。
韓国の保守派が米国の国旗を手にすることは珍しくありません。が、それを保守系紙が強調するところに親米派の焦りが伺えます。
日米の「敵性国家」に
—大統領はともかく、米国全体が韓国を捨てる方向に動くでしょうか?
鈴置:文在寅という左派政権が原動力になります。韓国は北朝鮮に対する制裁破りに動いている。米国を裏切って、北朝鮮・中国側に立ったのです。「そんな不義理な国を無理して守る必要もない」と思う米国人が増えるでしょう。
北朝鮮の非核化を目標にした外交ゲームを繰り広げるうちに、いつの間にか韓国が中国・北朝鮮側に取り込まれたのです。今や完全に「中国・南北朝鮮VS米・日」の構図です。
韓国電力が北朝鮮の石炭を火力発電に使用していたことが7月、明らかになりました。国連安保理決議は北朝鮮の石炭を禁輸品目に含めています。
5月には東シナ海の公海上で、北朝鮮の船舶が韓国船に接近したことが自衛隊機によって確認されました。禁輸品の石油をこっそり積み替えようとした――瀬取り未遂の疑いが持たれています。いずれの事件も、韓国政府の黙認下での禁輸破りの可能性が高いと見られています。
経済制裁の結果、北朝鮮は石油もドルも不足し経済成長率が鈍化、あるいはマイナスになったと見られています。せっかく効果があがってきたというのに制裁破り。
北朝鮮の核武装を幇助しているとしていると非難されても、韓国は弁解できません。米国や日本から見れば、韓国はすでに「敵性国家」なのです。
日韓が一緒に核武装
—そこで「米国から見捨てられる」「日本と組もう」と金載千教授は書いた……。
鈴置:その通りです。ただ、話はもう少し複雑かもしれません。冷静に考えれば韓国は、日本と同盟を結ぶだけではあまり意味がありません。なぜなら日本は核を持たないからです。韓国は米国の代わりの核の傘に入れないのです。
それから考えると「日本との協力」とは、日本と一緒になって核武装しよう、との意味にもとれるのです。米韓同盟が消滅した後、韓国が単独で核武装に動いても米国と日本に阻止されるでしょう。
米国にすれば、せっかく北朝鮮を非核化したのに韓国が核武装したら、何のために汗をかいたか分からなくなります。韓国の核ミサイルは米国を狙ってのものではありませんが、中国だけではなく日本に向けられるのは確実です。
そこで「日本と一緒の核武装なら日韓の間で核の均衡ができるから、米国の許可が下りるかもしれない」と金載千教授ならずとも、韓国人は考えるものです。
「いざという時が来れば、米国は日本の核武装なら許す」との伝説が韓国にはあります。“証拠”もちゃんとありまして「日本が使用済みの核燃料から取り出したプルトニウムの保有を米国から認められていること」です。
日・印・越と組んで中国包囲網
—「日韓軍事協力論」は珍説・奇説というわけでもないのですね。
鈴置:韓国で主流になることはないと思います。が、保守の一部には昔からそうした意見があります。今回、金載千教授以外からもそんな声があがりました。
韓国国立外交院の元院長で韓国外国語大学の尹徳敏(ユン・ドクミン)碩座教授が朝鮮日報に「中国夢を成したいなら『謙譲』から学べ」(8月16日、韓国語版)を寄稿しています。
経済成長に成功し傲慢になって韓国を再び属国扱いし始めた中国とどう向き合うか、を論じた記事です。結論部分を訳します。
中国は大小15の国に取り囲まれている。うち9カ国と戦争をし、8カ国が米国の同盟国である。仲の良い国はパキスタンと北朝鮮ぐらい。15カ国のGDPを合わせれば中国よりも大きい。これらの国の人口と国防費も合算すれば中国よりも多い。
我々が中国周辺国とネットワーク――特にインド、日本、ベトナムとの連帯を強化すれば韓米同盟以外にも、もう1つの強力な対中のテコを持つことができる。
尹徳敏教授の訴えた提携の相手は日本に加え、インドやベトナムなど「中国を取り囲む国」です。核武装に容易に動けない日本だけだと頼りないと考えたのでしょう。尹徳敏教授は日本専門家で内情をよく知っています。
金載千教授とは異なり、米韓同盟が存続するとの前提で書いています。が、米韓同盟が揺らぐとの危機感を持つからこそ「もう1つの対中のテコ」を訴えたのでしょう。そうでなかったら中国のトラの尾を踏む「包囲網」など主張しないはずです。
変節した尹徳敏教授
注目すべきは「中国の属国には戻らない」との決意表明で金載千教授と軌を一にしたことです。自分の名前を出して中国にファイティング・ポーズをとるのは保守も含め、韓国の指導層では極めて異例です。
尹徳敏教授は少なくとも2017年11月まで「日中韓は運命共同体。東アジア共同体の構築が必要だ」と主張していました。
朝日新聞の「東アジア共同体への道は シンポジウム『日中韓 国民相互理解の促進』」(2017年11月11日)が発言を報じています。
—なぜ、尹徳敏教授は変節したのでしょうか。
鈴置:米中の対立が決定的になったからと思われます。寄稿で尹徳敏教授は「傲慢になって韓国を属国扱いするようになった」と中国を長々と非難しています。しかしこれはニュースではありません。「なぜ今」の説明にはならないのです。中国への敵対表明は米中対立が引き金になったと見るのが素直です。その部分を訳します。
中国は2025年までに製造業の分野で、2050年までには国力で米国を追い越して世界1位になるとの遠大な計画の下、事実上の覇権への挑戦状を突きつけた。
米中貿易戦争のあり様はかくしてますます1930年代末の第2次世界大戦前夜と似てきた。
米中間での中立は不可能
—「戦争前夜」と「反中」はどんな関係があるのですか?
鈴置:韓国は朴槿恵(パク・クネ)政権以降、露骨な米中二股外交を展開してきました。保守言論の大御所である朝鮮日報の金大中(キム・デジュン)顧問などは2013年、先頭に立って二股を提唱したのです(「保守派も『米中二股外交』を唱え始めた韓国」参照)。
米中が適度の対立状態にあるうちはいい。韓国は両方から大事にされると期待できるからです。しかし対立が抜き差しならない段階に至れば、二股国家は双方から叩かれます。
マキャベリは『君主論』(角川ソフィア文庫版、大岩誠訳)の189―190ページでこう言っています。
態度をはっきりとさせて堂々と戦う方が、どんな時にでもはるかに有利なのである。
自分の立場を明らかにしないと(中略)勝った方は、怪しいと疑っているうえに逆境に際して手助けしてくれなかった者を自分の味方にしたいとは思わないし、また負けた者も、諸君が剣をとって彼らと運命を共にしなかったことゆえ、いまさらその助太刀を望めはしないからである。
—でも、米ソの冷戦期にも中立国が存在しました。
鈴置:徹頭徹尾、中立を貫けば尊重されます。しかし、韓国はコウモリです。朝鮮戦争(1950―1953年)以降、米国に北朝鮮の脅威から守ってもらってきたのに、中国が台頭すると見るや「離米従中」したのです。
保守派も含め、多くの韓国人が「米韓同盟は北朝鮮専用だ」と公言するようになっていました。要は、米中の対立時には韓国は中立を貫く、との主張です。でも、都合のいい時だけ「米国との同盟国」であることはもう、許されません。
「ずる賢く立ち回ろう」
—そう言えば「中国との対立は日本に任せよう」などと唱える記事がありました(「中国に立ち向かう役は日本にやらせよう」参照)。
朝鮮日報の鮮于鉦(ソヌ・ジョン)論説委員(当時)は「活火山の火口の役割は避けるべきだ」(2016年3月9日、韓国語版)で「中国と対立する役割は日本が負うべきであり、韓国は関係ない」と書きました。
韓国にとって米国は「血盟」だ。3万6574人の米軍将兵が朝鮮半島で命を落とした。北朝鮮との軍備競争を避け、繁栄を享受できるのも在韓米軍のおかげだ。借りを返すにはほど遠い。とはいえ、いざこざの身代わりまで買って出ることはできない。
韓国は北朝鮮を抑える「地域パートナー」との立場を越えたことはない。従って、アジアで米中間のいざこざの身代わりを進んで買って出る資格と責任は、日本にある。
指導者には、時としてずる賢さも必要になる。それでこそ「活火山の火口」役を避けることができる。
こうしたもの言いは、米国を怒らせるだけではありません。論理的に米韓同盟を突き崩します。「北朝鮮専用」と規定するなら、南北関係あるいは米朝関係が改善すれば、米韓同盟は不要になってしまうからです。
仮に北朝鮮が非核化するか、あるいはしたことになったとします。すると、トランプ大統領が「北朝鮮はもう敵ではなくなった。韓国の保守までが『北朝鮮専用の同盟』と言っていたのだから、米韓同盟を打ち切るぞ」と言い出す可能性があります。
その時、「ずる賢く立ち回ろう」と呼び掛けてきた鮮于鉦記者は、どうするつもりでしょうか。「中国を共通の敵としましょう」と言い出しても、通らないでしょう。誰もが「逆境に際して手助けしてくれなかった者を自分の味方にしたいとは思わない」のです。
北の「核の傘」に入る南
—米中戦争はどちらが勝つのでしょうか。
鈴置:今のところは米国が完全に主導権を握っています。貿易戦争と呼ばれることが多いのですが、本質は金融・通貨の戦争です。米国は様々の圧迫を加えて人民元を崩落の瀬戸際に追い詰めています。

中国が人民元を防衛するにも米ドルが要ります。ドルは米国しか印刷できません。つまり中国は米国製の武器で戦うしかないのです。米国の原油に依存しながら米国に太平洋戦争を仕掛けた日本と似ています。勝ち目は薄い。
もちろん中国だって反撃のチャンスを虎視眈々と狙っています。でもそれは中間選挙の敗北や、スキャンダルによるトランプ追い落としなどで、今ひとつ確実性に欠けます。
韓国の金載千教授や尹徳敏教授も、米国が勝つと判断したと思われます。そう判断したからこそ、中国に対し挑戦的な記事を書いたのでしょう。
—中国からいじめられるリスクを2人はとったのですね。
鈴置:中国が勝利したら、中国からいじめられるだけではなく、国内でも袋叩きになるでしょう。韓国では、各党派が周辺大国の支持を背景に――外国を引き込んで権力闘争するのが普通です。米中戦争の勃発とともに、韓国内で米中の代理戦争が始まる可能性が高い。
—では、文在寅政権は中国を引き込む?
鈴置:もちろん、この政権は米国よりは中国に近い。ただ、本当に後見役と頼むのは北朝鮮と思います。「誰の核の傘に入るのか」の視点で言うなら「北の核の傘」に入るつもりでしょう。「表・北朝鮮の非核化の行方」で言えば、シナリオⅣです。
(次回に続く)
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『3年ぶりに「中国・北朝鮮国境ウォッチ」 経済制裁緩和を先取りしたような動きも』(8/21日経ビジネスオンライン 上野泰也)、『中国株から逃げるマネー 対米摩擦、景気に重荷』(8/21日経朝刊)について
8/21NHKニュース 6:22<極東地域でのロシア軍大規模軍事演習 中国軍が初参加へ

ロシア軍が来月、極東地域で予定している4年に1度の大規模な軍事演習に、中国軍が初めて参加することになり、両国としては連携をアピールすることで、アメリカをけん制する狙いがあるものと見られます。
ロシアのショイグ国防相は20日、来月行う大規模な軍事演習「ボストーク2018」に、中国軍とモンゴル軍が参加すると発表しました。
ロシアが2010年以降、4年おきに行っているこの演習は、北方領土を含む極東・シベリア地域で行われる見通しで、ショイグ国防相は「前例のない規模になる」と強調しました。
ロシアと中国は6年前から毎年、海軍が合同で軍事演習を行っていますが、この演習に中国軍が参加するのは初めてです。
中国国防省の発表によりますと、中国からはおよそ3200人の兵士とヘリコプターなどの航空機が参加するということです。
同じ時期には極東のウラジオストクで行われる国際経済フォーラムに、プーチン大統領の招きで中国の習近平国家主席も出席する見通しで、両国は軍事・経済の両面で結びつきの強さをアピールしたい考えです。
とりわけ、中国はアメリカのトランプ政権と貿易問題で対立を深めているほか、アメリカ国防総省が南シナ海での中国の活動を非難し、多国間軍事演習への招待を取り消したことに強く反発しており、ロシアの軍事演習への参加は、アメリカをけん制する狙いがあるものと見られます。>(以上)
8/20東京新聞<台湾の蔡総統、NASAを見学 米政府厚遇に中国反発も>

米航空宇宙局(NASA)ジョンソン宇宙センターを見学する台湾の蔡英文総統(手前中央)=19日、米テキサス州ヒューストン(台湾総統府提供・共同)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018082001001539.html
8/20阿波羅新聞網<贸易战 川普披露重大内幕 中南海老底和休兵最大障碍=貿易戦 トランプは重大な内幕を披露 中南海は内情と退役兵が最大の障碍に>海外の中国語メデイアは貿易戦で中共が採れる可能な措置を分析した。中共が最も関心があるのは、譲歩したとしても、中国大陸の中国人と外国が「習がトランプと米国に頭を下げて屈した」と看做すのを避けたいという事である。
WSJは11月以前に貿易戦の協議ができるのを有望視している。しかし、「世界日報」は「米中交渉はどのように進むのか?貿易戦はどちらの方向に向かうのか?トランプはボトムラインを死守している。北京が頭を下げたくなければ、協議は難航する。WHが強硬で、北京は最終的に妥協せざるを得ない。重点は譲歩した時にどうやって面子を保つか、習の威信に傷がつかないようにするかである。
トランプは8/16WH内での会議で3つのポイントについて話した。①中国が交渉したいというのであって米国が交渉したいという訳でない。どちらでも良い②中国は米国が受け入れられる案をずっと出してこなかった。それで協議達成とはならなかった③中国が公平な案を出して協議は成り立つ。「受け入れられない」というのは中国が3回の交渉で出した案を言う。「公平」というのは貿易赤字、強制技術移転等を指す。不公平を公平に変えなければ米国は協議を受け入れることはできない。
「世界日報」は、「一旦習が頭を下げれば、5年に亘って積み上げて来た強者のイメージが崩れ、個人崇拝の努力も一気に壊れる。北京の政治の気分は異様で粗暴である。米国に対し弱みを見せ、頭を下げるのは、先に詳述するのが良くないようなもので、習に疑いの目、習を批判、習を打倒まで行くかもしれない。北京が譲歩したとしても、デイレンマに陥る。強硬一本やりでは協議は難航、結果は厳しいものとなる。
中共と英米の反トランプの左翼メデイアが協力、西側の世論に影響を与えようとしている
香港メデイアの“アップルデイリー”は8/19に「大分前に、清華大学の李稲葵教授がNYTのコラムニストのフリードマン、FTのトップコメンテーターのマーテイン・ウルフ等、親中国人を招待し、中国の見方を紹介した。ウルフは帰国後、劉鶴が交渉団として訪米した際、5/10に「米国が立案した貿易戦交渉の枠組みは多くの要求を含んでいる。中国にとって19世紀の不平等条約の現代版である」と書いた。中共のメデイアは次から次へとインチキを繰り出す。最も酷いのはウエイボー上で劉鶴と清の代表団の写真を並べて比較したもの。言外に、劉鶴がもし協議に署名すれば、売国奴の李鴻章になるとの意が込められている。
http://www.aboluowang.com/2018/0820/1161032.html
8/20阿波羅新聞網<习近平北戴河会后首现身 强调3点 信号显异常=習近平は北戴河会議後初めて姿を現す 強調したのは3点 信号は異常を示す>習のメデイアへの登場は激減していた。19日経ってやっとCCTVに映った。8/19党中央軍事委員会の「党の建設会議」に出席した場面で、北戴河会議後初めてニュースに出た。彼は「①中央の権威と②リーダーを固く守る③党の軍の指揮権を堅持する」と強調した。ある分析では、その背景は尋常ではないと。
習は会議の中で①中共が絶対に軍を指導②部隊は党に忠誠③党リーダーに率いられる軍隊のシステムを強調した。
関心を寄せているのは、「今年の8/31は中共の建軍91周年であったが、中共幹部間で異常に低調だった。CCTVのニュースは習と政治局常務委員の動静の報道はなかった。特に軍幹部の上将への昇格がなかった点は伝統破りであった。
7/31の中共政治局会議後、北戴河秘密会議は一週間であった。8月上旬に会議に入り、先週終わった。この間、習の出した指示は報道されたが、本人が姿を見せることはなかった。
http://www.aboluowang.com/2018/0820/1161031.html
習が軍権掌握に必死になっているという事です。彼が恐れているのは、暗殺とクーデターでしょうから。貿易戦争が長引き、中国経済が打撃を受ければ、その可能性は高まるでしょう。WSJの見通しのようにはならず、トランプが貿易戦を長引かせれば、中国経済はガタガタになりますので。しかし、左翼メデイアは中共の人権弾圧には目を瞑り、中共の言いなりの記事を書くとは、洋の東西を問わず、劣化しているという事です。
日経の記事では、株も通貨も暴落しているという内容です。これで10月にトランプが中国を為替操作国に認定すれば、人民元は大幅に下がるのでは。中国の輸出には有利になりますが、キャピタルフライトを引き起こすと思います。実質の外貨準備がないので、貿易取引もできなくなるのでは。
上野氏の記事に関連して、2004年か05年に丹東に行きましたが、丹東駅前に毛沢東の像があったかどうか記憶があやふやです。一帯一路は要人に賄賂を渡し、中国に協力するよう仕向けていると思いますが、「債務の罠」に気付けば、押し止めることはできるのでは。ただ国を売っても自分の懐が温まればよいというリーダーでは残念ながら中国の植民地になるしかありません。
上野記事

丹東駅前で夕陽に浮かび上がる毛沢東の巨大な像(筆者撮影)
7月21日、筆者は成田から中国・大連に飛び、地下鉄で大連北駅まで移動してから新幹線に乗って、夜に丹東入りした。鴨緑江沿いにある、対岸が北朝鮮の都市である。ここを訪れるのは約3年ぶり。前回の訪問時は、新幹線がまだ営業運転していなかった。
南北および米朝首脳会談を経て、北朝鮮リスクは現在では市場でほとんど意識されなくなった。中国と北朝鮮の関係が改善する中で、丹東では経済制裁の緩和をにらんだ不動産投機熱が盛り上がっていると、日本の複数の新聞が報じている。たしかに現地には斬新なデザインの高層マンション群が鴨緑江沿いにあるほか、新たなビルの建設も活発である。現地に足を運び、どのような変化が起こっているのか探ってみた。
中国の景気の現状などについても、今回見聞きしたことの一部をここでご紹介しておきたい。
新聞を読んでいる人は皆無
大連のショッピングの中心は、地下鉄のハブでもある西安路。ファッション系のテナントが多数入った大型店がいくつもあり、人も車も多い。躍進している中国のスマートフォン企業の大きな看板がいくつも掲げられている。そこで、この企業のものも含めた携帯ショップや家電量販店の店内の様子を片っ端からチェックしてみた。両手の指の数くらいは見て回ったが、日曜の午後から夕方であるにもかかわらず、どこも閑散としており、従業員は手持無沙汰。お客さんがまったくいない店が半分以上だった。
中国でスマートフォンの売れ行きが鈍っていると日本のメディアが伝えることが時々あるが、東北地方の大都市の1つである大連では少なくともその通りなのだろう。ちなみに、地下鉄・バス・トロリーバス・トラムの車内で乗客の様子を観察すると、新聞を読んでいる人は皆無。スマートフォンをいじっているか、何もしていない人がほとんど。本を読んでいる人はきわめてまれだった(学生と思われる)。
また、個人消費が活発な感じは、まったくなかった。レストランや雑貨店は人が多かったものの、家電量販店では1階のスマートフォン売り場だけでなく、上階の大型家電やパソコンの売り場も閑散。中国政府が景気下支えを優先する姿勢を鮮明にし始めたという報道が帰国早々に出てきたほか(7月25日 日経新聞)、中国は貿易戦争に伴う国内経済への打撃を抑えるためにインフラプロジェクト支出を拡大する方針だと報じられたが(7月27日 ロイター)、うなずける話である。
なお、経済政策の実権を奪われる形になって党内序列2位ながら影が薄かった李克強首相が、経済政策で存在感を示すようになる一方、習氏の経済ブレーンから副首相に登用された劉鶴氏の責任を問う声があるとの未確認情報が飛び交っているとのこと(7月28日 時事通信)。中国の経済政策の今後を見ていく上で、気になる情報である。
さて、北朝鮮との国境の都市である丹東の宿泊先(2泊)に筆者が今回選んだのは、前回の旅でも1泊だけした丹東中聯大酒店(ジョンリエン・ホテル・ダンドン)である。
対岸の北朝鮮・新義州と丹東を結ぶ物流の動脈である中朝友諠橋の真ん前にあり、行き来を観察するにはベストのロケーションである。各部屋には高倍率の双眼鏡が置いてある。向こう岸には、労働公園のプールのウォータースライダーであがる水しぶきなども見える。3年前にはなかった高層ビルの建築が、その近くで進んでいた。
むろん、観光に出かけるので部屋にずっといたわけではない。朝8時台に対岸から大小のバスが多数渡って来るのが翌日の朝に分かったので、その次の日の朝8時から約40分間、橋を部屋からウォッチし続けた。バスは大小合わせて30台ほど、こちら(中国側)にわたってきた。ほとんどがカラで、中国のボーダーチェックはすぐに終わる。
これらは、丹東発の半日もしくは1日の北朝鮮日帰りツアー用のバスである可能性が高い。3年前はこんなに多くのバスを見た記憶がない。中朝間の雪解けムードをうけて、ツアーが中国人客で大繁盛しているのだろう。小さな旅行社が街中にたくさんあるので、日本人はこのツアーに参加できるか聞いてみたところ、(当たり前だが)ダメという冷たい返事だった。ちなみに、「国際」という言葉が入っている旅行社が多いのだが、どの会社でも、英語も日本語もほとんど通じなかった。
興味深かったのは、3年前は橋を通って中朝間を行き来していた産業用大型トラックを、今回は1台も見かけなかったことである。
また、筆者が3年前に訪れて女性による歌と踊りのショーや食事を楽しんだ北朝鮮レストラン「丹東高麗館」は、閉鎖されていた。外壁にあった店名の大きな文字板はなく、はがされた跡が残っていた。
韓国人観光客が激減
これらの点からすれば、国連の経済制裁を中国は順守しているように見える。
ほかに気付いたのは、韓国人観光客の激減である。3年前と異なり、丹東の観光の中心地にいるのは中国人観光客ばかりだった(ちなみに日本人は今回も皆無)。南北の緊張が緩和したので今さら見に来るまでもないのか、それとも韓国領内への米ミサイル防衛システムTHAAD配備によって中国と韓国の関係が悪化した影響もあるのだろうか。
さて、北朝鮮の最近の様子だが、今回は丹東よりも鴨緑江の上流にある河口景区まで、タクシーで足を延ばした。3年前に虎山長城近くの民家に足を踏み入れて北朝鮮側にわたれるボートを撮影した場所から、さらに上流である。
チャーターしたタクシーの運転手の強い主張に負けて、モーターボートを1人で1台まるごとチャーターして(金銭的にかなり高くついた)、向こう岸に接近し、北朝鮮「人民」の生活の様子をかなり近くから見ることができた。

川でなにかを取っている北朝鮮の男性
この記事は文字がほとんどということもあり、現地の雰囲気をうまく伝えられないが、水遊びをしている子供たちを含め、服装などから生活苦は十分に伝わってくる。とはいえ、3年前もそうだったが、トウモロコシ畑は青々と茂っており、食糧難にはならなそうである。ちなみに、北朝鮮の17年のGDPは韓国銀行の推計で前年比▲3.5%である。国連の経済制裁が影響したわけだが、食料危機に陥った97年(同▲6.5%)よりは高い。
モーターボートの運転手が向こう岸の中年男性に声をかけると、その男が手で四角を作った。「タバコがほしい」という意思表示らしい。10元支払って運転手から1箱買い、向こう岸に投げてもらうが届かず、川に浮いてしまった。セロハンで包まれており中身は大丈夫なので、あとで取りにいくのだろう。なお、虎山長城近くにあった警察の看板で見たのだが、国境でのこうした行為は、実は中国では禁止されている。
その後に対岸に見えてきた北朝鮮の国境監視所では、朝鮮人民軍の将校に加え、若い兵士の集団が行列を作って歩いて中に入っていくのも見えた。

国境の詰所に入っていく朝鮮人民軍の兵士
陸に戻ると、タクシーの運転手の誘導で、半ば強引にショーのチケットを買わされた。北朝鮮の芸術団が出るというので会場に入ると、驚いたことに、スクリーンに映し出されているのは閉鎖されたはずの丹東高麗館のイラストである。ショーは、この北朝鮮レストランの女性歌手・バンドによるものだった。

スクリーンに映し出されたのは丹東高麗館
今回は観られないと思っていた筆者にはうれしい驚きである。楽しんだ後でふと気づいたのは、彼女たちがもし向こう岸から出稼ぎで来ているならば、経済制裁違反かもしれないということ。中朝関係改善の中で、経済制裁はやはり緩んできているのだろうか。なお、朝鮮戦争当時の中国の義勇軍(人民志願軍)の軍歌を彼女たちが歌う場面があり、筆者以外は全員中国人の観客は拍手喝采だった。
丹東に戻った後、新区(新市街)にも足を向けた。新鴨緑江大橋を見るためである。対岸と結ぶ新たな大動脈として建設された真っ白の美しい橋は、建設が終わってから数年経っているにもかかわらず、相変わらず未開通。北朝鮮側が使おうとしないためである。だが、中朝関係は改善しており、金正恩労働党委員長は経済のテコ入れに動いている。仮に、この橋が今後開通するなら、変化をシンボリックに示す出来事になりそうである。

新鴨緑江大橋をバックに記念撮影した筆者
大連に戻ってからやたらと目に入ってきたのが、習近平国家主席によるセネガル訪問という、中国にとっての「大ニュース」である。
習国家主席は7月19~28日という長期にわたる外遊を敢行した。行先は中東・アフリカである。アラブ首長国連邦(UAE)、セネガル、ルワンダ、南アフリカ共和国(BRICS首脳会議に出席)、モーリシャスを歴訪。経済支援・経済協力を大きな武器にして、自国の西の方に影響力を拡大しようとする狙いだろう。太平洋をはさんだ仮想敵国・米国との対立がこれまで以上に激しくなる中で、味方になってくれる国をできるだけ増やしておこうとする戦略が感じられる行動である。
習国家主席セネガル訪問のニュースは、ホテルのテレビでも、バスの車内のスクリーンでも、繰り返し流されていた。日本で流れる安倍首相の外国訪問時のニュースのようにあっさりしたものではなかった。セネガル軍儀仗(ぎじょう)隊による栄誉礼、民族舞踊による歓迎ショー、沿道で歓迎する市民の様子など、国威発揚を通じて結果的に習氏の政治的得点になる方向の、驚くほど事細かな報道ぶりである。
新華社通信によると、セネガルのサル大統領との首脳会談で習国家主席は「『一帯一路』の協力文書に署名する西アフリカ最初の国になることを歓迎する」とたたえて、両国の協力関係をアピールした(7月23日 朝日新聞)。
米トランプ政権が同盟国との関係に亀裂を生じさせかねないような行動をとっている間に、中国は地道ながらも着々と勢力圏拡大を模索している。これは日本人もよく知っておいた方がよい事実である。
日経記事
【上海=張勇祥】中国株相場の下げ基調が一段と鮮明になってきた。主要株価指数である上海総合指数は20日、2015年の人民元切り下げに伴う下落局面での安値を一時下回った。昨年末比では2割近く下落し、世界的にも下げのきつさが目立つ。米国との貿易摩擦などを受けて国内景気の減速懸念が強まっているためで、人民元相場も下げが続く。ただ、週内に米国との事務レベルでの貿易協議が始まる予定で、協議の行方次第では市場の流れが変化する可能性もある。

上海総合指数の下落率は昨年末比2割に迫る=ロイター

上海総合指数は20日、取引時間中に2653まで下落し、16年1月に付けた「元切り下げショック」後の安値(2655)を割り込む場面があった。同水準は心理的に重要な節目とみなされており、「一段の株価下落が視野に入る」(海通証券の何婷アナリスト)といった弱気な見方が市場では相次いだ。
昨年末比の下落率は18%強と、通貨安に耐えきれず国際通貨基金(IMF)の支援をあおいだアルゼンチン(約13%)を上回り、通貨危機の様相を呈するトルコ(2割強)に迫るほどだ。ドル高の影響で新興国は全般に資金流出圧力にさらされているが、例えばインドネシアは7%安にとどまる。日本やドイツの下げは小幅で、米国はプラスを保っている。人民元の対米ドル相場も下げが続き、昨年末比では約5%安となっている。
米国との貿易摩擦が深刻化するなか、景気への悪影響が一段と強まりかねないと警戒されているためだ。個別銘柄では鉄鋼最大手の宝山鋼鉄の株価が2月につけた年初来高値から2割超下落。米鉄鋼関税の引き上げによる打撃が懸念されている。
米国が警戒感を強める産業育成策「中国製造2025」に連なる銘柄も値下がりが目立つ。電気自動車(EV)・電池大手の比亜迪(BYD)やパネル大手、京東方科技集団(BOE)も高値から3~4割ほど下落している。
8月初めには米商務省が軍需関連44社を輸出管理規制の対象に指定。防衛関連株が大きく売られる場面もあった。ドル建て費用が多い航空株も軟調に推移する。当局がゲームの審査を凍結していることが明らかになり、ネット関連銘柄なども売られがちだ。
習近平(シー・ジンピン)政権が過剰債務の削減を狙い、影の銀行(シャドーバンキング)を通じた政府系企業などの資金調達を絞っているのも景気を圧迫する。1~7月のインフラ投資は前年同期比5.7%増まで鈍化し、建設株などはさえない動きだ。こうした要因が重なり、「景気減速を意識せざるを得ない」(国都証券)との悲観論が強まっている。
20日は午後に入って買いが優勢になり、上海総合指数は6営業日ぶりに小幅反発して終えた。証券監督当局が主要な証券会社のアナリストなどを呼び出して相場見通しを尋ねたとの情報が流れ、買い戻しを誘ったようだ。市場では「国家隊」と呼ばれる政府系資金の買いが入ったのではとの見方も出ていた。米中首脳が秋にも会談するとも報じられており、貿易摩擦が緩和に向かうとの期待も一部で浮上し、株価の押し上げ要因となった可能性もある。
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