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『海洋進出で沈む人民元戦略』(8/23日経ビジネスオンライン 岡部直明)について

岡部氏は中国を良く見過ぎです。経済だけの観点で見るから、限界が生じます。尖閣は石油と言う経済合理性だけで中国が出てきている訳ではありません。平松茂雄氏は数十年前から軍事目的で尖閣に進出してきていると主張してきました。中国の中間線内にあるリグは軍事目的のカモフラージュです。平和ボケした日本人が多いことが、国を滅ぼすようになることを心配します。戦前、朝日新聞等が戦争を煽って、それに乗せられて戦争に邁進したのとは逆に、中共への隷従の道を歩んでいるとしか思えません。片や北朝鮮はSLBMを日本海に向けて発射したとのこと。Ostrich policyがどこまで続けられるかです。頭を砂に突っ込んでいる間に尻を食べられてしまうでしょう。

AIIBの設立は別に米議会が人民元のIMF出資比率増を認めなかったからではありません。米議会の話は言い訳として使っているだけで、世界制覇と言う長期的な戦略のもとに中国は動いています。そこが読み取れないのであれば、オピニオン・リーダーたる資格はないと言ってよいでしょう。まあ、日本の言論人は大体そうですが。お花畑か左翼の手先のどちらかです。

岡部氏は「中国経済の停滞は日本経済の凋落に直結する。すでに定着している日中経済の相互依存をさらに深めるしかない。中国が「経済優先」を鮮明にするなら、協力の可能性も開ける。運営の透明性を高めるため、AIIBに米国とともに参加することだ。日米が参加すれば、AIIBは中国主導ではなくなる。将来は、アジア開発銀行との統合も検討していい。」とか寝言を言っていますが、中国の実態が余りに見えていません。まるでハニーにあったか贈賄を受けた人のようです。中国に善意で臨んでも騙されるのがオチ。いつも言ってますように「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」という国柄です。もっとよく中国人の生態を見よと言いたい。利敵行為は止めてほしい。中国に経済制裁を課すか、国連から追放するか(国際法上できるかどうか不明ですが)の瀬戸際だと思うのですが。

記事

ドルへの挑戦をめざす中国の人民元戦略が行き詰まっている。人民元切り下げから1年を経て、元安に歯止めがかからず、通貨防衛のため、自由化を見合わさざるをえなくなっているからだ。それ以上に、南シナ海から東シナ海に及ぶ海洋進出で中国が国際信認を失墜させていることが大きく響いている。信認なくして国際通貨は成り立たない。海洋進出と人民元戦略を連動させようとする習近平政権の思惑は、大きな矛盾に陥っている。

China coast guard in South China Sea

緊張の高まる南シナ海を航行する中国海警局の巡視船。中国が「海洋強国」への軍事戦略に傾斜すれば、中国の経済再生への道は遠くなる。(写真:ロイター/アフロ)

構想は壮大だが

中国の人民元戦略の構想は壮大である。決済通貨から準備通貨へと30年計画で国際通貨化を進め、基軸通貨ドルに対抗しよう構想である。ドル・ユーロ・人民元の3大通貨の時代が到来することを想定している。

人民元は昨年11月に国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)の構成通貨となることが決まり、国際通貨として「認知」された。ドル、ユーロ、英ポンド、日本円だけのバスケットだったSDRに人民元が加えられたのは、人民元国際化の象徴と考えられている。さっそく、SDR建て債券市場の育成に乗り出している。

合わせて、アジアインフラ投資銀行(AIIB)を中国主導で設立した。創設メンバーはアジアや欧州など57カ国で、日米などをのぞく主要国がこぞって参加した。本部は北京で、総裁は中国の金立群・元財務次官。理事は北京に常駐しない。中国が出資の約3割を握り、事実上の拒否権をもつ。中国による中国のための国際機関の色彩が濃い。

習国家主席が構想を打ち上げてわずか2年で実現にこぎつけた。第2次大戦後の米国主導のIMF・世界銀行体制に挑戦状をつきつけるものともいえる。中国がAIIB実現に動いたのは、IMFの出資をめぐって、中国が米国、日本に続く第3位になるはずだったのに、いつまでたっても米議会の承認が得られなかったからだ。業を煮やして、中国主導の国際機関創設に動いたのである。

それは「一帯一路」構想と合わせて、アジアから欧州に続く中華経済圏を形成しようという戦略である。アジアのインフラ投資で鋼材需要を引き出す思惑もある。国際通貨としての人民元の地盤を拡大する戦略でもある。

切り下げで国際化足踏み

その人民元戦略は、しかし中国経済の減速と元安のもとで、足踏みしている。中国は2015年8月11日、人民元切り下げに踏み切った。しかし、中国の成長屈折は鮮明で人民元の下落に歯止めがかからない。そこで中国当局は資本流出を防ぐため人民元売りの監視を強化している。これは、人民元国際化に欠かせない自由化の路線に逆行するものである。

そうでなくとも、国際通貨の条件である資本取引の開放はなかなか進まない。人民元を管理相場から完全変動相場制にするのが中国人民銀行の最終目標だが、当面は通貨防衛のため管理相場化を強めざるをえない状況である。

国際通貨の第1段階である決済通貨化も停滞している。2015年8月にはシェアで日本円を抜き4位(2・79%)に浮上したが、最近は2%以下に低迷し、6位まで低下した。

国家資本主義を維持しながら、人民元を国際通貨に仕立て上げる戦略には、構造的矛盾があるといわざるをえない。

海洋進出で信認失墜

それ以上に、中国はいま海洋進出をめぐって国際的な信認を失っている。信認の失墜が人民元の国際化を阻む。国際通貨の基本的条件は、その国の幅広い信認であるからだ。いま人民元戦略は海洋に沈んでいる。

国連海洋法条約に基づくオランダ・ハーグの国際仲裁裁判所は7月12日、南シナ海での中国の主権を認めないとの判断を下した。中国が主張する独自の境界線「九段線」は国際法上根拠がないと認定した。南シナ海のほぼ全域に主権が及ぶと主張する中国の全面敗訴である。中国が埋め立てを進めた人工島も「島」と呼べないとし、南シナ海への進出そのものに疑問を呈した。

これに対して中国は、仲裁判決は「管轄権を持たず無効だ」と強く反発した。日米など国際社会は判決を順守すべきだと主張したが、中国は「部外者が介入すべきでない」と強硬である。東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国への圧力を強めるありさまである。結局、アジア欧州会議(ASEM)首脳会合が採択した議長声明は、南シナ海について言及されなかった。

南シナ海をめぐる対立は、東シナ海に飛び火する。批判の矛先を日本に求める中国は、沖縄県・尖閣諸島周辺での海警局による挑発行動をエスカレートさせた。

「海洋強国」をめざす一連の海洋進出で、習近平国家主席は中国内で求心力を高めるため強硬姿勢を取らざるをえない状況にある。しかし、国際社会の「法と秩序」を無視する戦略は、国際信認を失うだけだろう。戦中の日本が満州国建設で国際信認を失い孤立した悲惨な歴史に重なるものがある。

信認なしに国際通貨なし

習近平政権は、海洋進出と人民元戦略を連動させようとしている。しかし、そこには覇権主義の構造的矛盾がある。歴史が教えるのは「信認なしに国際通貨なし」である。

それは、圧倒的な覇権国家だった第2次大戦後の米国にさえあてはまる。戦後、世界の国内総生産(GDP)の6割を占めた米国ですら、国際通貨体制を長くは維持できなかった。金・ドル本位による戦後のブレトンウッズ体制が崩壊したのは、ベトナム戦争で米国の信認が揺らいだからだった。

第2のベトナム戦争ともいえるイラク戦争は、その後のリーマンショックという米国発の世界経済危機の導火線になる。ドルの信認は失墜することになる。ベトナム戦争、イラク戦争という「米国の戦争」は、過大な軍事費負担で財政を悪化させ、経済を疲弊させた。オバマ政権がイラクから撤退してはじめて、米国経済は再生し、ドルは信認を回復したのである。

第2の経済大国になったとはいえ、中国に軍事戦略と通貨戦略を連動させるだけの底力はない。「海洋強国」への軍事戦略に傾斜すれば、中国の経済再生への道は遠くなる。

中国経済は成長屈折のなかで苦しい転換期にある。過剰設備を抱える鉄鋼、石炭、石油など国有企業は大規模なリストラを迫られている。雇用悪化から消費の低迷を招く恐れもある。中成長の維持すら難しく、10年後には2-3%の低成長に陥るとの観測すらある。不良債権問題は深刻化し、金融不安を招く恐れもある。にもかかわらず、なお海洋強国をめざせば、中国経済は負の循環に陥りかねない。

対峙より協調を

こうしたなかで日本は米国とともに中国に南シナ海を巡って法の順守を重ねて求めるしかない。尖閣諸島での小競り合いに発展することを防ぐため日中のホットラインを確立することが肝心だ。

同時に、中国に対峙するのではなく、経済で協調することをめざすべきだ。中国経済の停滞は日本経済の凋落に直結する。すでに定着している日中経済の相互依存をさらに深めるしかない。

中国が「経済優先」を鮮明にするなら、協力の可能性も開ける。運営の透明性を高めるため、AIIBに米国とともに参加することだ。日米が参加すれば、AIIBは中国主導ではなくなる。将来は、アジア開発銀行との統合も検討していい。

環太平洋経済連携協定(TPP)の実現は、内向きに傾斜する米大統領選のなかで厳しさを増しているが、日中が参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)と統合することで、アジア太平洋の自由貿易圏が形成できる。日米中の融合関係が深まる可能性もある。

中国は9月に杭州で開く9月のG20サミットで正念場を迎える。かたくなに「海洋強国」への強硬姿勢を取るか、「経済優先」に立ち返るかである。人民元が国際通貨になれるかどうかの大きな岐路でもある。

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『なぜアメリカは世界一強いのか? 現地で感じた日本人の強みと弱点』(8/16MONEY VOICE 三浦茜)について

海外に住む一番のメリットは日本を相対化して見ることができるようになることと思います。三浦氏も日本にいただけでは軍事と科学技術の結びつきに関心を持つこともなかったでしょう。ただ米国に3年いれば日本に関心を持たなくなるというのは本当かですが。

海外に長く住めば、その国に適応して、母国を忘れるタイプと、逆にその国との違いに目が行き、母国を思い出しては懐かしむタイプがいると思います。どちらが良いとか悪いとかの話ではありません。小生が中国に8年駐在した時には間違いなく後者でしたが。自由のない中国と自由を満喫できる米国との差はあるでしょう。また、日本の伝統的価値観に長く染まってから海外に出ると、カルチャーギャップを感じ、違和感を持つようになります。それで大体愛国者になって日本に帰って来るのでしょう。

米国では本音の部分での人種差別はあると思います。表面上は「レイシスト」と呼ばれないよう装っている所があるのでは。何せエバンジェリカルが幅を利かし、「選民思想」に凝り固まった人もいます。まあ、汎神論の日本人には理解できない所です。これも善悪の問題ではなく、多文化尊重の姿勢があるかどうかだと思います。左翼の言う多文化共生は侵略のツールと思っていますが。在日問題を覆い隠す手段として使われています。

三浦氏は敬語の問題も取り上げていますが、これこそ日本の伝統文化の一つでしょう。これができなくては日本人とは言えません。台湾では血族との付き合いを大事にするという事を聞いていますが、それを煩わしいと感じて付き合わなければ、仲間と認められません。敬語を含めた日本語を話すから日本人になる訳で、日本人の親から生まれたから日本人に自動的になる訳ではありません。法的にはそうであったとしても。言語は「民族の神聖な記号」であると読んだ記憶があります。日本語が話せなければ、日本と言う国土に住んでいてもデラシネと同じになります。

将来、米国籍を取れば日本語は必要なくなるかもしれません。しかし、日本人として国籍を保持したまま、外国に住むのであれば、日本人としての誇りを持って暮らしてほしい。ただ、外国人でありながら日本で違法な反日活動をする在日、また米国で出身国であった国の為に事実を歪曲・捏造してでも反日活動をする中国系や韓国系の米国人のようになってほしくはありません。

小生も英語と中国語を習い、また自分で勉強もしています。やはり、聞くのは話し手のスピードが速いと聞き取りにくいです。見るのは聞くことより意味が取りやすい。英字新聞よりは中文新聞の方が繁体字、簡体字に関係なく分かり易いです。日本人は漢字を普段から使っているのに対し、英語は表音文字なので意味は暗記していないと分からないためです。日本人でも簡体字の中国語は最初はとっつきにくいでしょうけど、直ぐ慣れます。言葉ができるようになれば、三浦氏の言うように、情報を取る窓口が広がります。また意思疎通も可能になりますし、発想の違いに思いをはせることも可能となります。多文化尊重のベースができます。

日本は良い国なので、海外に住んでいても、最終的には日本に戻る人が多いと思います。祖国に望みなく、脱出した中国系や韓国系の米国人とは違います。祖国には自由がなくor制約が多い社会には帰りたくないと思うでしょう。より良い社会である日本に対するジェラシーもあって反日活動に勤しんでいる部分もあると思います。特に韓国には。中国は軍事的な意味合いが強いでしょうけど。中国人と韓国人の人間としての大きさの差です。1000年も中国の属国として生きて来た民族なので性格が悪くなるのも仕方のないことなのかもしれませんが。ただ、日本人は両国にキチンと主張すべきは主張しないと。先人たちの勇気を思い起こさないと駄目でしょう。そうでなければ臆病な日本人の烙印を押されます。

記事

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昨年の同時期に書いた「アメリカに来て1年経っての雑感。日本との違いなど。」が好評だったので、2年目バージョンをかいてみようと思います。ちなみに、アメリカ=私がいま住んでいるサンフランシスコ、日本=私が住んでいた東京がベースになっています。動物たちのラブリーな写真とともに!(『Be Magnetic!』三浦茜)

プロフィール:三浦茜(みうらあかね) まぐまぐ編集長、ライフハッカー[日本版]編集委員などを経て、現在はアーリーステージのスタートアップ企業を支援するベンチャーキャピタル『Scrum Ventures』でマーケティングVPを務める。山形県出身、2014年よりサンフランシスコ在住。

アメリカに来て2年経っての雑感。日本との違いなど。

アメリカは軍事との距離が近い、テクノロジーの発展も軍事に起因している

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出典:Flickr

サンフランシスコでは、毎年10月にアメリカ海軍のお祭り「Fleet Week(フリートウィーク)」が行われます。軍艦の一部公開、アメリカ海軍飛行チーム Blue Angels によるアクロバット飛行などが行われ、町中が活気付きます。このアクロバット飛行を「すげー!」とかいいつつ見ているときにふと思いました。アメリカは軍事と民間の距離が近いなと。また軍事があることによるテクノロジーの発展があるなぁと。

インターネットの始まりは、1969年の冷戦時代にアメリカで国防用コンピュータネットワーク構築を主目的に「ARPANET(アーパネット)」と呼ばれるネットワークと言われています。ドローンやロボットなど軍事利用を目的とした技術開発が昔から行われてきました。

【関連】1年ぶりの日本一時帰国時に感じたこと。ふと思ったこと=三浦茜

Scrumのブログにもあるとおり、戦闘、戦争、サイバーテロという非常にシリアスな要件からスタートする様々な研究、コンテスト、投資などが、新しい技術の開発やスタートアップの発展に一役かっているのは間違いありません。

恥ずかしながら日本に住んでいた頃は、こういった技術発展の背景などを意識したことがなかったので、国の歴史による違いって興味深いと思いました。

日本は1つのことを極める美学が強い

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出典:Flickr

米国の人はやりたいことを複数やる、かけもちしちゃうんだなぁと思いました。ジェシカ・アルバは女優で起業家、そしてIPO間近だとか、ジャック・ドーシーのTwitterとSquareのかけもちなどは、まあ超人だからかな…と思いますが、この他の業界でもマルチに活躍することが普通に行われています。

米国では有名バスケットボール選手や一流ミュージシャン、俳優、女優などがエンジェル投資家としても活躍しています。日本の有名人も投資家として活躍している方はいらっしゃるのかもしれませんが、私にとっての芸能人の副業って焼肉屋やラーメン屋など飲食店のイメージです。

またアメリカではマルチスポーツが推奨されていることが、Newspicksの河田さんの連載からも読み取れます。

日本だといろんなことに手をだす人は、定まってない中途半端な人扱いで、「二兎を追う者は一兎をも得ず」が教訓とされているイメージです。同じような流れで、仕事に関しては「1つの会社に忠誠を誓う、勤め上げる美学」みたいなものがある気がします(今はだいぶ変わってきていると思いますが)。

もちろん、1つのことを極めるよさもあると思います。でも逆に1つに絞らなくてはいけないような、そんな雰囲気もある気がしました。

日本人は丁寧!と思っていたけど、丁寧さは良いことばかりではないかも…

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出典:Flickr

日本人はきめ細かい、丁寧であるところは私が日本人として誇れるところと思っていたのですが、丁寧さはちょっと間違うと非効率なのでは?と思うようになりました。

例えば敬語。最近は日本語と英語でメールを書くようになって、日本語で書くときに「○○していただけますと幸いです」とか「大変恐縮ですが○○」とか正直思ってないのになんで書いてるんだろう?と思います。あと大したことじゃないのに「大変申し訳ございません」って謝りすぎ。敬語って究極的に考えて必要なのかな?と思います。あと「お世話になっております」とか「お疲れ様です」とか。

それから契約書の製本。こちらではデジタル化が進んでおりプリントアウトすらしないので、製本テープを使って製本していた頃がある意味懐かしいですが…。あとハンコ文化。製本もハンコも丁寧さとはズレますが、無駄と丁寧を履き違えているふしがある気がします。

もちろん「日本人の丁寧さを見習ってほしいな…」と思う瞬間もたまにあるのですが、日本人は丁寧なのが良いところ!というのは過信したらいけないなと最近思っています。

アメリカにいると家族が大事!

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出典:Flickr

日本にいた時は独身だったこともあると思いますが「家族より仕事が大事」でした。でも、明らかに最近は家族が大事だと思うようになりました。まわりの影響も大きいと思います。

「仕事が忙しすぎて危篤状態の親族に会いに行けなかった」とか、日本では意外とある話だと思うんですよね。今ここに住み始めてからは「絶対ないな」と思うようになりました。ありえん。

仕事は自分の代わりになる人はいくらでもいる。でも、家族にとって自分の代わりはいない。

もしかしたら家族が大事でないというより、日本は求められる「会社への忠誠心」みたいなものが強いのかもしれません。うつ病になっても会社を辞めないとか。こちらもやはり、ありえんと思います。

アクセスできる情報量の差が激しい

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出典:Flickr

日本語ベースで生きていると、圧倒的にアクセスできる情報量が少ないと思いました。そんなこと前からわかっていたことではありますが、日本にいた時に英語で情報検索する機会がほとんどなかったので、英語検索するようになって、その圧倒的な差を感じています。

ちなみに私自身、未だ英語は苦手ですが、英語の記事を読む習慣づけをしています。日本の英語教育を受けてる人なら、基本的に英語の記事って読めると思います(英語で話すのはなかなか難しいけど)。慣れによるものが多いと思うのですが、せっかく何年も勉強した英語なので、もっと活用した方がよいなぁと改めて思いました。

日本にいたときは、楽天、ユニクロの英語共通語化の意味がわからなかったけど、今となっては理解できる気がします。

アメリカはボランティアが身近にある!非日常ではなく、日常の一部

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出典:Flickr

日本にいたときのボランティアは被災地支援など、ちょっと日常を超えたもののイメージでしたが、こちらにいるとボランティアの機会が日常的にあるなぁと思います。

渡米当初は時間もあったので老人ホーム訪問をしていました。おばあさんと週1回雑談するボランティアです。ボランティアのマッチングサイトがあったり、ボランティアの Meetupグループがあったりと個人でも簡単にボランティアの機会にアプローチすることができます。

11月のサンクスギビングデーの前にボランティアをする習慣があるようで、私も友人に誘われてホームレスに食事を提供している施設に行きました。テレビドラマなどでも、このサンクスギビング前のボランティアは描かれたりしていますし、その時期はセレブがボランティアをしてニュースになったりしてます

身近にボランティアの習慣があるのは良いことだなぁと思います。

離れてみると見えてくる「なんかちょっと変だなぁ~」という日本、そして「色々いいとこあるじゃん!」なアメリカについてまとめてみました。まわりの人に聞くと、3年ぐらい経つと日本への関心がなくなって色々気にならなくなるよーとの事なので、自分はまだまだこちらの生活にある意味なじんでないんだなぁとも思います。

時々日本が恋しくなったりもするけど、また1年新たな発見があるといいなぁと思っています。

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『チャイナショック再来へのカウントダウン 腐りはじめた中国国有企業』(8/18MONEY VOICE石平)、『中国共産党独裁体制の「終わり方」』(8/20宮崎正弘メルマガ)、『中国軍 空前の再編劇の背景 習主席と令計画兄弟の闇』(8/22日経 中沢克二)について

石平氏の記事を読んで感じましたのは、民間の資金需要減退は政府の財政支出の代わりに国有企業救済的な金融環境を維持しているがため、クラウデイングアウトが起きているのではという事でした。丸紅経済研究所のレポートにもそうありました。

http://www.marubeni.co.jp/research/report/data/CEO16.pdf

でも中国の統計は全然信用できませんけど。

ゾンビ企業の整理は失業問題と絡むので習は先送りを考えていると思います。次の党主席にやらせれば良いと。ただ、今でも天文学的負債が中国全体にあるのに、持続可能かどうか。宮崎氏の3/23メルマガ記事によれば中国の負債は33兆ドル(3300兆円)と紹介されていました。外貨準備が公称3兆1923億ドルあると言っても桁が違います。普通に考えますとマイナス金利でない限り、借金すれば相応の金利負担をせねばなりません。中国の貯蓄額は世界一で700兆円もあるという記事を新華社で掲載しましたが、数字がおかしいため、現在は見れないようになっています。普通、資産があれば、借金を返し、金利負担を軽減させようとするのに、できてないという事は如何にデタラメな数字を公表しているかという事です。

http://melma.com/backnumber_45206_6345224/

http://kabooo.net/archives/32989736.html

中沢記事は少し穿ち過ぎの感があります。令完成の米国に持ち込んだ秘密資料に衛星測位ナビゲーションシステム(中国版GPSシステム)の『北斗』があり、それを逆手に取って軍を手なづけたと見る見方です。先ず、習は「中華民族の偉大な復興の夢」があり、その実現のために軍を近代化して戦争できるようにし、為に上海閥の徐才厚、郭伯雄を粛清、7大軍区から5大戦区に変えたと見るのが普通では。それに中国の『北斗』の技術に対する信頼性(衛星の運用管理も含めて)と自由のない国の創造物が世界に受け入れられるか、買い被りだと思われます。ポケモンGOが人気を博したのはgoogleマップと人気キャラクターのポケモンが合体したからです。中国にそんなキャラクターなどありません。軍事面での中国得意のプロパガンダでは。でも「悲観的に準備」するのは危機管理の要諦ですが。

石平記事

Xi Jinping-3

またも中国経済の危うさが露呈したようです。無料メルマガ『石平(せきへい)のチャイナウォッチ』によると、現地経済誌が「民間投資の激減」を伝え、中国国内でも大きな話題になっているとのこと。実際に、今年上半期に全国の民間企業が行った「固定資産投資の伸び率」は16年ぶりの低水準でした。この最大の原因は、習近平政権の無謀すぎる政策にあるようです。

「ゾンビ化」で延命を図る中国国有企業のウラで急速に冷え込む民間投資

国内総生産(GDP)の6割以上を占める民間企業の投資が激減中

7月下旬あたりから、「民間投資の急落」が中国国内で大きな話題となっている。一部経済紙は「民間投資断崖絶壁からの急落」という切迫した表現を使っており、事態の深刻さが伝わってくる。

7月18日の国家統計局発表によると、今年上半期において、全国の民間企業が行った固定資産投資の伸び率は前年同期比で2.8%であった。2015年のそれは10.1%だったから、単純に比較すると、伸び率は昨年の3分の1以下に落ちたことになる。

【関連】ついに現役復帰。ジョージ・ソロス氏が確信する中国経済崩壊のシナリオ

【関連】なぜバフェットとソロスの結論は「米国は中国に勝つ」で一致するのか

12年まで民間企業による固定資産投資の伸び率は毎年平均25%前後であった。今や民間企業が競って投資を行い、生産拡大をはかるような「黄金時代」は往時の伝説でしかない。

今年上半期の「2.8%」の伸び率は16年ぶりの低水準であり、上半期最後の6月の伸び率はマイナス成長の0.01%減に転じた。これを見ても民間企業の投資意欲が急速に冷え込んでいることはよく分かる。

今の中国で民間投資は全固定資産投資の62%程度を占めており、民間企業が国内総生産(GDP)の6割以上を作り出している。民間企業の投資が激減したことと、民間企業が拡大再生産への意欲を失っていることは、中国経済にとっての致命的な打撃となろう。

民間の投資意欲を激減させる、大型国有企業の「ゾンビ化」

問題は、民間企業がどうして投資しなくなったのかである。これに対し、著名な経済評論家の余豊慧氏は「ゾンビ死に体企業」の存在を理由の一つに挙げている。

余氏によれば、今、大型国有企業の多くがゾンビ化」している中で、政府は雇用維持の視点からどうしてもゾンビ企業の延命をはかりたい。そのために国有銀行に命じてゾンビ企業に莫大な融資を行い、無駄な「輸血」を続けているという。

しかし、その分、民間企業に回ってくる銀行融資が極端に少なくなって、民間企業は投資しようとしてもできない状態なのである。つまり、中国政府は失業の拡大を恐れ、国有企業優遇の金融政策を進めた結果、民間企業の投資が激減し、それが逆に、中国経済の低迷に拍車をかけていくという構図である。

その一方、多くの民間企業はたとえ資金があっても投資したくない事情もある。その理由について一部の専門家たちが語るのは中国語でいう「信心喪失」の問題だ。未来に対する展望や確信の喪失、という意味合いである。

招商銀行専属の経済学者、劉東亮氏と中華工商時報副編集長の劉杉氏はそれぞれ、「民間企業の未来への信心の欠如」「企業家の信心喪失」を民間投資激減の理由に挙げている。

民間企業がなぜ「信心喪失」となったのかに関し、劉東亮氏が言及したのは「未来における政策の不確実性」であり、劉杉氏が挙げたのは「イデオロギーの変化への懸念」である。

習近平政権が犯した最大の過ち

中国独特の政治環境の中で両氏が許されるギリギリの表現で問題の所在を指摘しているのだが、端的に言えば、習近平政権が進めている「改革への逆行毛沢東時代への回帰」の政治路線が民間企業の未来への展望を失わせ、彼らの投資意欲を殺してしまったということであろう。

その一方、民間企業は海外への投資拡大に積極的である。同じ今年の上半期、中国国内の投資者が行った海外への直接投資は888.6億ドル(約9兆円)にも達し、前年同期比では58.7%増であった。

中国の民間企業は結局、習政権下の中国から一日も早く脱出し、資産と事業を海外へ持っていこうと躍起になっているのである。その行く末にあるのは、中国経済そのものの土台崩れであろう。

習近平政権が今やっていることのすべては、中国という国を破滅の道へと導いているようである。

宮崎記事

共産党独裁体制の「終わり方」のシナリオにはいくつかある。旧ソ連型か、旧ユーゴスラビア型かと。情勢如何で政局の変化で次の政局へと輻輳している。  しかし、中国共産党の現状は物理的に見れば、残念ながら早晩終わるとは考えにくい。なぜなら、人民解放軍が230万、武装人民警察が100~120万、ネット監視団がアルバイトを含めて200万。これだけの「監視+弾圧装置」をもち、これが機能しているからだ。この場合の前提条件は、経済成長が続くことで、国家の収入があり続ける意味において、権力装置が安泰であれば終わることはない。  そこで旧ソ連を考えてみる。ソ連の場合なぜ「壊れた」のか。

もちろん、70年という全体主義の金属疲労もあったが、軍事負担に堪えられなくなったからだ。経済が停滞したところで、次々と最新兵器を造ることなどできるわけがない。そういう意味でカネの問題から始まった。  それとソ連の場合は西側と同じくキリスト教(ロシア正教)の基盤があって、地下における西側との情報交換があった。  このソ連型崩壊というのは、軍事費の問題が一番の要因だ。ところが中国の場合、軍需負担はまだまだ続く。経済成長が公称でも6・5%まだあるからだ。

そして、軍事費が毎年2桁で伸びている。

どこかで臨界点が来るが、経済成長の度合いで変わってくるが、そうなると破局は来にくい。それで導かれる結論は、中国の経済がガタガタになったら意外に早く共産党の崩壊は始まる、ということだ。  これは現在つかみきれるデータから総合するとそう言えるのだが、もう一つの問題は、予測できない出来事だ。

つまり(習近平国家主席の)暗殺やクーデタ。暗殺未遂は習近平はこれまで8回ほど遭遇している。彼の右腕の王岐山も9回暗殺未遂あり、泊まっていたホテルが放火される事件などが起こっている。

▼暗殺を恐れる習近平

習近平は「ブラックパージ」という「腐敗幹部」を摘発する運動を行う中で、軍人(制服組トップ)も捕まえている。  中央軍事委副主席だった徐才厚は元の瀋陽軍区のボスで、郭伯雄は蘭州軍区(西安など北西部)を牛耳っていた。習近平は(東北部の)吉林省に視察の時も軍隊の基地には行かないでスルーしてしまう。つまりそれだけ暗殺を恐れているということ。  それで暗殺やクーデタについては、細心の注意を払っており、ことに直近のトルコのクーデタ未遂事件に連結するものだ。

旧ソ連の場合は、最後にクーデタ未遂があって、ゴルバチョフがコケて拘束された。だがこのクーデタは失敗したのは軍がサラリーマン化したことだ。  トルコの軍事クーデタの失敗もそうだが、失敗したことによって反エルドアン派が一斉摘発された。これは結構大きな「政変」でおよそ8万人の停職処分となった。  それでペレストロイカを唱えたゴルバチョフの影響力が失せ、エリツィンが登場し一気に流れが変わった。共産党脱退が始まる。

こでゴルバチョフの政治力がなくなって、すかさずエリツィンが全土にあった共産党ビルを閉鎖した。これで共産党は機能しなくなった。そうした「技術的」な問題が実は大きい。  だからこれを中国に当てはめ、中国でもゴルバチョフ的な人間が登場しないことには次のステップに行かない。

どういう命令を出し、どこで非常事態宣言をし、全土にある共産党ビルを閉鎖させ、事実上共産党が機能しないようにする。そうすれば一気に崩壊していくだろう。そういうことは考えられるシナリオだ。

▼習近平がゴルバチョフになる可能性は?

習近平が一番重要視するのは「自分はゴルバチョフの二の舞はやらない」ということだが、皮肉にもそうなる可能性は十分あり、やっていることも近い。  中国が崩壊するシナリオとして、あまりにも反腐敗をやり過ぎたて、周りを全部敵にした。そうなると、昔ソ連でフルシチョフが秘密会議で突然解任されたように、来年の党大会前に開かれる「七中全会」で退任決議が出るかも。だからゴルビーになるまいと決意したところが、皮肉にもますます近づいているアイロニー(皮肉)がある。

それともう一つ、経済的側面だ。今の中国の経済というのは全くの「ゾンビ状態」だ。  中国は2008年にリーマンショックが起こるが、ずっと財政出動を続けてきて、国が保たれてきた。そうした財政出動の結果やったのが、ハコモノを作ってハイウェイを作って鉄道を引いて新幹線をつくり、とすばらしいことをやったが、その結果たるや恐るべき借金の山だ。  例えばマンションだと、34億人分、戸数にして1億戸が空き家になっている。中国の新幹線は1万3千キロある(日本は営業3千キロ)が、これは鉄道債を発行してカネを集めている。借金で造っているわけだ。

ならば新幹線収入はというと、中国では運賃が安いため赤字続きだ。だから回転資金が動脈硬化的で追いついていない。すると見えてくる未来は、借金の山であり、リーマンショック以降に4兆元、当時のお金で57兆円、それから毎年120兆~140兆円と出し続けた。  そのマジックが一方において可能だったのは、外国からの直接投資が年平均1千億~1300億ドルあった。これで多少の帳尻は合う。しかしそれでも足りない分は、全部赤字国債・政府債・地方政府債、国有企業なら社債、それから株のインチキ増資による株式市場からの調達と、怪しげな手を使っている。

今日までの中国の借金は、だいたい3300兆円と見積もられる(ウォール街の推定)。これ全部不良債権ではないが、仮に40%が不良債権だと1320兆円で、これを抱え込んでいる。  日本のバブル崩壊の時の不良債権は120兆円だった。

日本のバブルの10倍以上の規模を持って出て来るわけだ。今、それを隠すためにまた財政出動をやっているが、今度は裏づけがない。赤字国債を発行している形跡もない。地方政府債も発行できない。企業の社債も売れないから発行しない。

株式はどん底で、株式市場からの資金調達もできない。ではなぜそんなことができるのか。それは、ただ輪転機を回しているに過ぎないからだ。裏づけがないのがわかっているからこそ、人民元が暴落している。現在、ピーク時から40%にまで落ちている。  論理的には、ピーク時1人民元22円だったのが、1人民元10円にまで落ちたら帳尻が合う。そうなると超モーレツインフレが起こるので、それと経済面での崩壊は、失業に結びつく。

▼炭鉱町の荒廃ぶり

今、1500カ所ぐらい炭鉱が閉鎖されているため、推定で40~60万人が失業している。さらに鉄を造りすぎて、鉄鋼所が閉鎖されているため、日本の場合、一つの高炉を止めると7千~1万人が失業する。中国の場合もっと非効率的だから、高炉あたり1万5千人だろう。だから、深刻な労働争議が起きている。こうしたストライキの鎮圧は武装人民警察が行っていた。ところがつい最近、とうとう軍隊が出動して鎮圧した。これはつまり前よりも一層深刻になっているのだ。

しかも、軍人が「食え」ている間はまだ鎮圧できるが、軍人が「食えなく」なれば、容易に政府に反逆する。だから政府も必死で軍人を食わせようとする。

だから軍寄りの政策が出て来るだろうし、失業者が増大することによって、暴動が流血を伴ってくる。従来の暴動が鎮圧されていたのは、組織がなく横の繋がりもなく、指導者がいなかったから。ところが、今やネット時代で、横の連絡が取りやすくなっているし、卓越した労働運動の指導者も現れ始めた。これに、宗教運動と結びつくのが中国の歴史だ。

太平天国や義和団の乱、もっと昔なら元を滅ぼした白蓮教とか、そういう宗教結社が出て来る。それが怖いから、今法輪功を徹底的に弾圧している。そうしたことが要因で共産党は崩壊していくということだ。習近平の頭の中は、父親はさておき、指導者としての毛沢東を尊敬しており、毛沢東の真似ばかりしている。毛沢東に心服しているのは、ここまで中華帝国をここまで巨大にした排外主義的覇権主義ということだろう。  習近平に替わり、南シナ海の7つの珊瑚礁を埋め立てて軍事施設を造り、アメリカの抗議をものともしない無謀な冒険主義を続けるのは、ある意味毛沢東を超えている。

「九段線」を確立したことも、「史上かつてない大帝国」だとも言える。そういう意味では、自分の権力を固めるために政敵を葬るために「反腐敗運動」という表看板を楯にどんどん政敵を葬り出した。最初は江沢民派だけだったのが、次は団派(共青団派)に手をつけ令計画を失脚させたことで団派を敵に回してしまった。これは習近平にとり致命傷ではないか、周り全部が敵になったのだから。  政治家で「偉さ」を量る指標に、「その人のために死ねる人間が何人いるか」ということがある。毛沢東の周りには死んだ人が何十万人といたが、習近平のために死のうという側近は今や一人もいない。

▼王岐山との関係は微妙になっている

王岐山のこころは習近平から離れていると考えられる。

「子分」たちの中では、「中国のキッシンジャー」と呼ばれる政治学者で外交文書を全部作っている王扈寧(こねい)という人物だが、これも距離を置いている。そして経済政策ブレーンの劉鶴も浮き足立っている。

いつ失脚させられるかと中南海がささくれだっている。習近平に尽くしても、今度は自分が失脚させられるのではないかという恐れだ。  かつての毛沢東の場合は、権力を確立するために、まず反右派闘争をやり、百家争鳴をやり、自分の思想に敵対する分子をあぶり出して次々と粛清していったあげくに、今度は一番仕えていた劉少奇を葬り、最後に林彪を葬った。こういったことは例えば、明の太祖・朱元璋は、自分が権力を握るまでに尽くしてくれた忠臣・部下を順番に殺していった。同じことをやっている。独裁政権とはそんなものだ。

こうした強い権力を打ち立てられるかは、昔と違って今は情報が外部に出やすい、世界中の人間がいつでも中国に来れる、テレビやネットがある。  その点、中国の習近平政権が大いに注目し参考にしたのが、今回のトルコのクーデタ騒ぎだ。なぜあれだけの反撃ができたのか。ツイッターの存在があったこと、それから自国のテレビ局はクーデター軍が押えてダメだったが、海外のCNNのトルコ支局に繋いで流したことは、ツイッターを監視していて敵視していたツールを使って、まさか自ら武器として反撃できたというのは、大きな皮肉だと言える。

習近平こそこのクーデタ事件を注視していた。クーデターが起きた時にどう対処すべきかという、「トルコ・モデル」として政権維持の危機管理上のモデルケースとなった。

トウ小平の復権で文革批判の文学や映画など芸術作品が生まれ活況を呈したが現代中国では文化的状況は、まさしく文革時代に逆戻りしているような様相である。

習近平はますます言論弾圧を強めている。この間も『炎黄春秋』という歴史のある理論誌を廃刊にした。そしてちょっとでも批判を書いた新聞社の幹部はみな失脚させられ、殺された者や大けがをした者までいる。

しかも、それは本国だけでなく、「一国二制度」のはずの香港でも、最大紙「サウスチャイナ・モーニングポスト」(SCMP)が買収されてしまった。「明報」の編集長も襲われた。「リンゴ日報」の社長は自宅に火炎ビンが投げられるなど「言論の自由」を守るのは本当に命がけだ。  ここにきて、中国の統制は台湾にまで触手を伸ばしている。台湾も「自由時報」以外は、今やすべて中国資本だ。

さらに香港・台湾ばかりか、ついにはシンガポール、アジア全域の中華街にアメリカの中華街まで及んでいる。ただ、現地の新聞の記者は質が悪い。だから新華社電をそのまま転送するだけ。逆に読者は現地語が読めず、タイでは、みなタイ語を話しているし、中国語の新聞など読むのは高齢者だけ。ともかく、中国の言論弾圧はますますきつくなっているので、それに対するネットでの反発がもの凄い。

中国はネット監視団で、ちょっとでも変な記事を出せば図具削除する。一方では書き屋がいて、「習近平偉い。やってること正しい」と書き込みすると、一通につき150円もらえる。1日20通書けば3千円の収入が得られる。

それを生業にしている者が多い。大学を出ても職がないからだ。一見盤石に見えるものの、非常にフラジャイル(壊れやすい)な「弾圧装置」と監視体制を持っている。そのことを習近平自身がひしひしと感じているので、自分の周りのボディガードは全部入れ替えるほどに、警戒している。

▼ソ連・東欧と異なり、天安門事件が起こった中国はなぜ民主化できなかったのか?

その違いはシンプルなことだ。民主化される可能性は、ほとんどなかったのではないか。あの時、趙紫陽が武力で学生らを弾圧することもできたが、主導権を取る決死の覚悟がなかった。でも趙紫陽が「指導力」を発揮したからと言って軍が着いてきたかと言えばそれは疑問だ。

いずれにしろ東欧と決定的に違うのは、ヨーロッパの民主化というのは、第一にキリスト教の地盤があったこと。中国には無神論で宗教的基盤がないから、むしろ新興宗教が置きやすい。

第二にソ連が入ってくる前までは、みな民主主義を謳歌していたことだ。民族の記憶回路に民主主義とは何かということがあった。  翻って中国の場合、4500年間、一度も民主主義を経験してこなかったことが決定的だ。キリスト教は地下に潜ったまま。今も相当な勢力が存在している。

天安門事件で西側諸国が制裁には動いたが、ロシアも同様だが、制裁されれば結束し、西側の陰謀だと言って国民を納得させた。そういう意味でヨーロッパと中国は違うのではないか。

▼ポスト習近平体制への動きはどうなるのか。江沢民派や共青団派の巻き返しは?

最高幹部とは江沢民の子飼いの人脈は全部失脚した。右腕の曾慶紅が残っているが、彼は江沢民派という狭いセクトではなく広く太子党を掴んでいるため習近平は手を出せない。また、団派の連中はいわば頭でっかちのエリート集団。人を殺したりする「革命の修羅場」を超えてないから限界があるだろう。

政治局常務委員による集団指導体制では、実質の最高権力機関は長老たちが一堂に会する「北戴河会議」だ。ただ、これは長老たちが年を取って宋平は101歳、喬石は死に、李鵬は88歳と、彼らはだんだん歩行困難言語不明瞭になってきた。だから習近平が我を押し通そうと思えばできるようになった。この「隠れた最高権力機関」が有名無実になる可能性は十分ある。

中国の超大国化については、アメリカはこれを予想していたどころかむしろ奨励したのがアメリカで、特にキッシンジャー(元国務長官)がそうだ。というのも彼ら世代の頭には、「日本脅威論」がまずあるからだ。

レーガン政権時代「スーパー301条」等で叩こうとしたが、日本の経済は強かった。次にハイテク分野を韓国に移して韓国の産業を強くしたりした。「ヤングレポート」にも現れているが、日本の「一人勝ち」を阻むために、中国を延々と支援し続けた結果、アメリカと対峙できるほどの軍事大国になってしまった。これはやはりアメリカの失敗でもある。アメリカには長期的な国家戦略は存在しない。

▼―親中的経済政策を採るイギリスEU離脱を中国立場は。

BREXITという英国の決断で中国はかなり得をした。イギリスがEUに馬鹿馬鹿しいと思ったのは主権が侵害されていると感じたからだ。  中国は地政学的に有利で、海と陸のシルクロードの結節点は欧州にいくので財政難のギリシャ最大のピレウス港を買収した。

その一番先にあるのがイギリスだ。イギリスはEU離脱で政治的に内向的になる。それは、NATOの結束を弱体化させることにもつながる。  ハーグの国際仲裁裁判所の裁定が、中国の主張はすべて根拠がないと言ったにもかかわらず、欧州の反応は極めて冷ややかで、中国批判が出なかった。欧州は基本的に中国重視だからだ。

とくに英国とドイツがそうだ。ドイツの場合はモノづくり経済で、中国でモノをつくってさんざん儲かった。イギリスの場合は完全に金融だ。中国のぶち上げたAIIB(アジアインフラ投資銀行)を立ち上げの際にもイギリスは真っ先に手を挙げた。これはアメリカを裏切っていることにもなるわけだ。

人民元市場を西側で真っ先に手を挙げ、人民元立ての中国国債を扱うところまで来た。この親中路線は、キャメロンからメイに代わっても基本は変わらないだろう。外相のジョンソンも親中派だ。イギリスは自国の損することは絶対にやらない。それをドイツは警戒していた。

イギリスがポンドに拘ったのは主権行使の問題。ユーロは実質的にドイツが主導している。  歴史的に中東パレスチナ問題も、サイクス=ピコ協定やバルフォア宣言などみなイギリスが仕掛けたこと。だからMI6など諜報機関が発達し情報力がすごい。その尻ぬぐいをアメリカがやっている。いずれにせよ、中国は「ブレグジット」と称されるイギリスの離脱問題をチャンスと捉えているのは事実だ。

AIIBについて見ておくと、華々しいスタートは裏腹に、うまく行っていない。

習近平にとってAIIBの成否は政治生命を賭けた死活問題だ。しかしその意気込みにもかかわらず、失敗するのは目に見えている。それは日米が参加しないからだ。日米の不参加の致命的に意味することはAIIBの「格付け」が取れないこと。

格付け取れないとボンド(債券)が発行できない。銀行は資本金には手をつけず、ボンドを発行し投資家から資金を集め利息を付けて貸し回収して儲ける。だからこそ中国は日本の切り崩しを狙って鳩山由紀夫元首相を北京に呼びつけAIIB顧問にするなどの挙に出た。  アメリカはもはや南シナ海問題がある限り中国のAIIBに協力しないし日本にも協力しないよう最大限の圧力かけている。

AIIBの実態は、自前の資金調達の他にADBとIMFからの迂回融資で、ADBとIMFに乗っかった実績づくりにすぎない。つまるところAIIBは最初から銀行の体をなしていない政治機関でしかない。

▼となると、中国経済の本当の姿とは?

中国の経済には、本当に存在する実態経済とフェイク(見せかけ)の経済とがある。中国企業の情報が不透明ということは、どんな活動をしているかがわからない。わかっているのは、中国に出て行った外国企業だ。例えばトヨタや日産、フォルクスワーゲンなど販売台数でわかる。

翻って中国企業は何もわからない。かろうじて実際に中国の実態がわかるのは、電力消費、鉄道貨物輸送くらい。輸出入の決済残高などあてにならない。これらが実は減っているのに「6%の経済成長」はあり得ない。

中国の外貨準備が一番怪しい。

2014年に3兆8千800億、15年に3兆3300億、16年6月現在で3兆1923億ドルと推移しているように、ものすごい勢いで減っている。

一つ目のカラクリは、外貨準備とは経常収支の累積だから、輸出から輸入を引いたマイナス、これが実質的な貿易黒字で、これに日本だと特許料収入が入るが中国はない。こうした経常収支の積み重ねをやると中国の外貨準備は、せいぜい1兆2千億程度だ。

二つ目のカラクリは、外国から借りたお金をこの中に入れていることだ。この1年間に中国は外国から5千億ドルを借りている。外貨準備がふんだんにあるのに外国から金を借りるのはどう見てもおかしい。

でもこれだけのカネを借りられるのは、実態の1兆2千億ドルは米国債で保有し、その米国債を担保に入れているからだ。  以上は表の話で、ウラでは「汚職」だ。中国の「文化」になってきた賄賂が、あらゆる行政の末端に至るまで浸透している。

そうして得た賄賂は香港でロンダリングされ、さらに英領バージン諸島にわたったお金は、今度は国籍を変えて中国に戻ってくる。このお金が株と不動産に投機されていたのである。  この出て行った金を中国政府は認めているがそれは1千億ドル。さらに中国の内部文書によると1兆800億ドルと報告されているがこれでも少なすぎる。

CIAがまとめた数字によれば、3兆800億ドルだという。この数字の根拠は、GFIというCIA関連のワシントンのシンクタンクの数字だ。これがなぜ信用に値するかというと、2001年の9・11同時テロ後に、対テロ戦と見たアメリカは法律を変え、テロリストに渡る資金を断つために、スパイ衛星を動員して、世界中の銀行間のトランスファーをモニターし不正なモノをチェックできるようになったためだ。

習近平の説く「愛国心による中華民族の復興の夢」なるものも、所詮は「愛国」と言っている人間たちが、実は海外にカネや資産を逃がし、子女は留学させ豪邸を買って棲まわせているのだから、いかに偽装に過ぎないかということだ。

(本稿は『世界思想』九月号のインタビュー記事を加筆訂正したものです)

中沢記事

スマートフォンゲーム「ポケモンGO」の大ブームと、中国国家主席、習近平による空前の軍再編の奇妙な関係――。風が吹けばおけ屋がもうかるという与太話ではない。世界情勢を左右するれっきとした米中関係と中国の内政の話題だ。

Xi VS Ling sibling

習近平政権は昨年から大胆な軍再編を次々発表した。陸軍4総部体制を改め、中央軍事委員会が直轄する15部門に再編。7大軍区を5戦区に組み直した。陸軍の特権を奪い、海軍、空軍、新設のロケット軍、戦略支援部隊と同格にした。

習はトップ就任後、わずか3年で空前の軍再編を実現した。だが、特権を奪われる陸軍の激しい抵抗を抑えて、驚くべき速度で進んだ真の理由は謎だった。

「令計画と(実弟で米国に身を隠した)令完成の陰謀も影響した」。共産党幹部による種明かしだ。令計画とは前国家主席、胡錦濤の側近だった前党中央弁公庁主任だ。7月に無期懲役判決を受けた要人である。

話は2014年夏に遡る。習と胡錦濤は河北省の保養地、北戴河にいた。習は胡錦濤に重大な証拠を突き付けた。令計画が弟の令完成を使って極秘情報を米国に持ち出させた動かぬ証拠だ。

身が危うくなれば密命を帯びた弟が2千以上のファイルにコピーしたという機密を材料に米中両政府と取引する段取りだった。

胡錦濤はぐうの音も出なかった。令計画の断罪が確定した。実際の摘発は14年末だった。胡錦濤、令計画、首相の李克強の基盤は共産党の登竜門、共産主義青年団だ。9千万人近い団員を擁する大勢力である。

実は胡錦濤は一時、側近の令計画を後継者に育てたいと願っていた。「ポスト習近平」の候補者としてである。子飼いの李克強は、トップに手が届く寸前で、習に地位を奪われ、ナンバー2の首相に甘んじた。

今度こそ自派から――。胡錦濤の思いは強かった。だが、12年夏、令計画は不祥事を理由に出世街道から外れてしまう。高級車フェラーリの暴走で事故死した息子の事件を隠蔽した経緯を、長老の元国家主席、江沢民に暴かれたのだ。

令計画が持ち出させた機密とは何か。米国を狙う核ミサイルの詳細な位置、中南海の警備状況、そして習の女性問題、一家の金脈などスキャンダル……。臆測は尽きない。米政府が全て入手したなら、習が李克強を抑えてトップになる闘いの実相など、内幕を全て知ったはずだ。

米側は固く口を閉ざす。同盟国にも一切、情報を漏らさない。「令完成から情報を得た雰囲気だが、中身は全く不明」「聞いても何も教えてくれない」。ワシントン駐在の外交官らも首をひねる。もし中国軍の重要機密が米側に筒抜けなら中国軍は全く戦えない。習は夜も眠れないはずだ。

機密漏れの疑いの濃い分野が一つある。中国が独自開発した衛星測位ナビゲーションシステム「北斗」の情報だ。例えば今月、沖縄県の尖閣諸島の領海や接続水域に入った中国海警局の公船、230隻もの漁船の航行は「北斗」が担う。台湾、南シナ海有事でも中国艦艇の運用、攻撃目標の指示で役割を果たす。

中国は2020年に35以上の衛星で全地球をカバーし、高精度のサービスを全世界に提供する計画だ。民生用でも米国の全地球測位システム(GPS)の手ごわいライバルになる。

「『北斗』は令完成によって根幹情報が米に漏れたことを前提に全面改修した。巨額を要したはずだ」。国際情報筋の見方だ。7月4日発表の令計画の罪状に違法な国家機密取得があった。「死刑にできるのに歯切れが悪い。可能性は二つだ」。関係者が指摘する。

一つは習サイドが令計画兄弟と裏取引し、核心情報を押さえた、との見立てだ。もう一つは、そもそも持ち出した中身に重大機密はなかった可能性である。

確かな事実がある。習は軍の機密漏れを前提に軍再編の大号令をかけた。米側に漏れた情報で実害がでないよう早急に軍改革を――。南シナ海問題で米中衝突の危険もある中、号令がかかれば誰も抵抗できない。組織再編、人事を含む配置換え、情報システム変更は瞬く間に進んだ。

習は、軍再編の加速のため機密漏れ問題まで利用したのだ。併せて最高位の上将を23人も任命した。中国の権力闘争では、不利な状況も逆利用し、ライバルをけん制する。全てが闇の中で動く闘いの材料だ。

「ポケモンGOは日米の陰謀だ。中国の『北斗』もつぶそうとしている」。中国の安全保障関係者らが真顔で噂し合う。ポケモンGOは、米GPSの位置情報を使う。モンスターを中国各所に配せば立ち入り禁止区域の地図作製や写真撮影が容易になり、ミサイルの位置も特定されるという。

そこには逆に中国の思惑が透ける。中国軍が、2020年に完成する「北斗」を応用して「中国版ポケモンGO」を配信。世界の軍事拠点を探る可能性だ。その時、習が進めた軍再編で「戦える軍」が完成していれば、米中の軍事バランスに影響しかねない。

ポケモンGOの核心を担う米GPSと、ライバルに名乗りを上げる中国の「北斗」。令計画兄弟が主役の機密漏れ問題は、習近平が急ぐ権力基盤固め、そして米中対峙の一断面も浮き彫りにしている。

(敬称略)

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『中国のドーピングと「狼育成計画」の深い闇 他国代表となり薬物違反、拭えぬ汚名を着る選手たち』(8/19日経ビジネスオンライン 北村豊)について

中国・ロシア・韓国のリオでのメダル数が減ったのは、中ロはドーピングチエック強化、韓国は審判員買収がビデオ判定導入でできなくなったことにあるようです。流石、「悪の見本国」だけはあります。日本が好成績を残すと、韓国は内村航平の金メダルは審判員を買収したからだと言い、どこの国か分からない記者ですが「審判員に好かれて良い点を貰っているのでは」と質問しました。買収を匂わす質問です。これは自分達がやっているから、日本人も同じことをしているだろうと思うことと一緒です。中国の「南京虐殺」や「731部隊」、韓国の「従軍慰安婦」や「強制労働」のデッチ上げも、彼らだったら当然そうしただろうという発想があったからこそ捏造できた代物です。朝日新聞と言う共産主義シンパのメデイアを手先として使って捏造したものです。朝日新聞を筆頭とする反日メデイアの媒体を購読しているのは反日活動に手を貸していることと言う自覚が国民に足りません。朝日新聞は戦後権威として君臨したからでしょうが、もう一方の権威の雄としての東大と同じで、中味は腐った左翼集団で構成されているものが多いです。権威を疑ってみる必要があります。

また、中国ではラバーに補助剤を塗りこんでいる疑惑もあります。8/14小生のブログで紹介しました。また北京オリンピック時の女子体操の年齢詐称疑惑もありました。どこまで行っても悪徳を栄えさせよう、騙してでも勝てばよいという国だというのが分かります。まあ、「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」という国柄ですから。

http://thutmose.blog.jp/archives/65086483.html

http://www.recordchina.co.jp/a24506.html

本記事中の孫楊や陳欣怡は、ドーピングで成績を出して来た連中です。ロシアと同じく、個人レベルの話でなく、国家が関与してやらせていたのではと思います。どこまで行っても汚い国です。ましてや“養狼計劃”なんてものがあるのは、初耳でした。中国が貸し出すのは2、3級の選手ではと思いますが、受入国もドーピング前提で借りたのではと思っています。それを考えるとドーピングはないかも知れませんがドイツの卓球選手の中に明らかに中国人が混じっていました。ドイツに帰化したのだろうと思っていましたが、これも“養狼計劃”の一環かも。

記事

リオデジャネイロオリンピック(以下「リオオリンピック」)で、中国の競泳選手“孫楊”(24歳)は、8月6日に行われた男子400m自由形決勝でオーストラリアのマック・ホートン(Mack Horton、20歳)に次いで2位となって銀メダルを獲得し、8日に行われた200m自由形決勝では優勝して金メダルに輝いたが、12日に行われた1500m自由形予選では上位入賞を期待されながらも16位に終わり敗退した。

孫楊は、2014年のロンドンオリンピックでは、400m自由形で優勝し、中国男子競泳史上で初となるオリンピックの金メダルを獲得し、200m自由形で銀メダル、1500m自由形で金メダルを獲得していた。従い、リオオリンピックでは400m自由形の連覇を逃して2位となったが、200m自由形ではロンドンオリンピックの雪辱を果たして優勝したことになる。しかし、ロンドンオリンピックで優勝した1500m自由形は予選で16位となり、惨敗を喫したのだった。

「ペテン師を尊重したくない」

さて、孫楊は2014年5月17日に中国で行われた全国水泳競技大会でドーピング検査を受けた際に尿中から興奮剤の禁止薬物「トリメタジジン(Trimetazidine)」が検出され、出場停止3か月の処分を受けた。これと同時に同競技大会の1500m自由形優勝の記録を取り消された上に罰金5000元(約7万5000円)を科せられた。中国反ドーピング機関(CHINADA)は孫楊の出場停止期間を5月17日起算で8月16日までの3か月としたので、孫楊は9月19日~10月4日まで韓国の仁川広域市で行われた第17回アジア競技大会への参加が可能となり、200m自由形では2位に甘んじたものの、400m自由形と1500m自由形では優勝した。

世界反ドーピング機関(WADA)の規定では、選手のドーピング違反が判明した際には20日以内にその事実と処分内容を公表すると同時にWADAへ届け出ることになっている。しかし、CHINADAが孫楊のドーピング違反とその処分内容をWADAに通報したのは11月24日で、ドーピング違反の判明から6か月以上も経過していた。WADAはCHINADAの報告が6か月以上も遅延したばかりか、孫楊に対する処分も3か月の出場停止と極めて甘いことを重く見て、スポーツ仲裁裁判所への上訴を検討した。その後うやむやとなったようだが、この孫楊のドーピング違反は世界の水泳界に忌まわしい記憶として残った。

8月6日、400m自由形の競技前練習で孫楊から挨拶を受けたホーソンはそれを無視したという。さらに、400m自由形の予選後に中国人記者の取材を受けたホートンは、「私は禁止薬物を服用するようなペテン師を尊重したくない」と2014年にドーピング違反で3か月の出場停止処分を受けた過去を持つ孫楊を批判した。また、同日に行われた400m自由形決勝で優勝したホートンは記者会見の席上で、中国人記者が予選後の孫楊に対する発言の真意をただしたのに対して、「ドーピング検査で陽性を示したから薬物使用者と言ったのであり、そんな選手と同じプールで泳ぎたくない」と言明したのだった。なお、ホートンは孫楊に敵意を持っている訳でなく、ドーピングを行う選手に不満を持っていると釈明したという。

孫楊に対する攻撃はホートンだけに限らなかった。8月7日の男子100m背泳ぎ決勝で5位入賞を果たしたカミーユ・ラクール(Camille Lacourt)は記者のインタビューを受けて、スポーツ界のドーピング問題を憂慮しているとして、ドーピング事件を起こした選手が表彰台に立っているのを見ると気分が悪いと述べた上で、孫楊の名を挙げて「200m自由形で優勝した孫楊の尿は紫色だ」と揶揄したという。8月10日、オーストラリアのテレビ局「チャンネル7」の女性アナウンサーAmanda Abateは、ホートンの孫楊に対する発言を報じる際に、孫楊を「ドーピング詐欺師(cheat)」と呼び、慌てて「ごめんなさい、水泳界の花形(star)でした」と言い直した。

ホートンの発言は中国の名誉を大いに傷つけ、中国国民の愛国心に火を点けた。国内の声に押された中国水泳協会は8月7日にオーストラリア水泳協会に抗議文を送り、ホートンの発言を悪意に満ちた下劣な行為であるとして謝罪を要求し、オーストラリア側の対応次第によっては両国政府間の問題に発展する可能性も否定できないと釘を刺した。これに対してオーストラリア水泳協会は、ホートンは個人の考え方を表明する権利を持ち、水泳協会はホートンに謝罪を要請することはないと応じた。

小学生でオリンピック候補に

ところで、孫楊はどのような経歴の持ち主なのか。1991年12月に浙江省“杭州市”で生まれた孫楊は、両親がバレーボールの選手であった遺伝子を受け継ぎ<注1>、体格が大きく、幼稚園時代は一番大きな幼児用ベッドでも体が収まり切らないほどであった。当時、幼稚園児や小学生を対象に水泳教室を開いていた元水泳選手の“朱穎”がこの噂を聞きつけ、孫楊の両親を訪ねて夏休みの水泳教室への参加を薦めたことが彼を水泳人生へ向かわせる契機となった。

<注1> 父親の身長は1.88m。現在、孫楊の身長は1.98m、体重89kg。

1998年9月に杭州市の“行知小学(小学校)”に入学した孫楊は、3年生の時に学外の水泳グループに参加するようになった。水泳の実力を身に付け、めきめきと頭角を現した孫楊は、2004年には小学生でありながら2008年の北京オリンピック候補選手として国家合同訓練チームに招集された。その後、孫楊は杭州市の体育専門学校である“杭州市陳経綸体育学校”へ入学したが、水泳の実力よりも“調皮搗蛋鬼(いたずら小僧)”として名を馳せた。

2006年、15歳の孫楊は第13回浙江省運動会<注2>で男子100m自由形、200m自由形、400m個人メドレー、1500m自由形に優勝して金メダル4個を独占し、浙江省期待の新星として一躍有名になった。同年12月には全国冬季水泳競技大会で1500m自由形に優勝したことで、その実力を認められた孫楊は“国家隊(ナショナルチーム)”の一員に加えられた。2007年、17歳の孫楊は全国水泳競技大会に参加して1500m自由形で優勝した。当時、大方の予想は2004年のアテネオリンピックに参加した“張琳”の優勝は確実としており、張琳はずっとリードしていたが、最後の100mで追い縋った孫楊が張琳を逆転して0.05秒の差で勝利したのだった。

<注2>浙江省運動会は4年毎に開催される浙江省全体のスポーツ競技大会。第13回は“台州市”で開催された史上最大規模の省運動会で、24チームからなる9709人が参加した。

孫楊は2008年の北京オリンピックに中国チームの一員として参加したが、国際試合の経験不足もあり、成績は全く振るわなかった。孫楊が一躍表舞台に踊り出たのは、2010年11月に広東省“広州市”で開催された第16回アジア競技大会だった。同大会で韓国選手の“朴泰桓(パク・テファン)は100m自由形、200m自由形、400m自由形でそれぞれ金メダルを獲得し、向かう所敵なしの快進撃を続けていたが、1500m自由形では孫楊が朴泰桓を圧倒して優勝を果たしたのだった。2011年には上海で開催された世界水泳選手権の1500m自由形で10年ぶりに世界記録を更新して優勝、800m自由形でも金メダルを獲得した。

2012年のロンドンオリンピックで金2銀1のメダルを獲得したことは上述の通りだが、2013年7月にスペインのバルセロナで開催された世界水泳選手権では400m自由形、800m自由形、1500m自由形で金メダルを獲得し、名実共に自由形世界一の称号を享受した。

偽造免許、暴力、ドーピング

しかし、「好事魔多し」の言葉通り、バルセロナの世界水泳競技会から2か月後の2013年11月3日、杭州市内で高級車ポルシェ・カイエン(Cayenne)を運転していた孫楊は公共バスと接触事故を起こした。事故はバス側に全責任があることで決着したが、孫楊が無免許運転であり、偽造運転免許証を警察官に呈示したことが判明し、この事実は中国全土へ報じられた。これを受けて、中国政府“国家体育総局”の「水泳運動管理センター」は11月6日に、孫楊に対し国内外試合の参加資格を暫時停止すると同時にナショナルチームの合同練習への参加を暫時禁止する旨を発表した。

これ以外にも孫楊は、2014年に韓国の仁川広域市で開催された第17回アジア競技大会で、「日本の国歌は耳障り」と発言したり、2015年にロシアのカザンで開催された世界水泳選手権では1500m自由形決勝前の練習中に接触したブラジルの女子選手に対して暴力を振るい、中国チームがブラジルチームに謝罪を余儀なくされたりしている。要するに、自己の才に溺れ、天狗になった孫楊が、オリンピック金メダリストとしての矜持を忘れ、勝手気ままな言動に終始したことが、違反薬物服用によるドーピング事件を引き起こすことにつながったと思われる。その孫楊を守ろうとした中国政府ならびにCHINADAによるWADAに対する報告遅延と孫楊に対する甘い処分が、世界の競泳界に孫楊に対する侮蔑を生み、ホートンの言葉につながったということができるのではないだろうか。自業自得、まだ24歳の孫楊には、この言葉を噛みしめて、尊敬されるスポーツマンになって欲しいものである。

8月7日に行われた女子100mバタフライ決勝で4位に入賞した中国の“陳欣怡”(18歳)が、競技後のドーピング検査で禁止薬物である利尿剤「ヒドロクロロチアジド((Hydrochlorothiazide))が検出されたことにより、暫定的な資格停止処分となった。陳欣怡に対する最終処分は21日のオリンピック閉幕前に下されることになっている。これだけドーピング問題が大きな注目を集めている時期に、中国選手のドーピング違反が明るみに出たことで、世間はまたもや中国かという思いに駆られるが、中国のドーピング問題の闇は深い。

話は変わるが、2016年6月15日、国際重量挙げ連盟(IWF)は、2012年のロンドンオリンピックで金メダルを獲得したカザフスタンの4選手にドーピング違反が発見されたと発表した。IWFはロンドンオリンピックのドーピングに関する再検査を実施していたが、4選手の検体は再検査で陽性反応を示したという。4選手とは、カザフスタンの金メダリスト、男子94kg級のイリア・イリン、女子53kg級のズルフィア・チンシャンロ、女子63kg級のマイア・マネザ、女子75kg級のスベトラーナ・ボドベドワの4人であり、彼らには暫定資格停止処分が科せられ、リオオリンピックへの出場は停止された。

5?契約のカザフ代表、見返りは15万米ドル

ところで、53kg級のズルフ・チンシャンロ(Zulfiya Chinshanlo)は本名を“趙常玲”と言い、63kg級のマイア・マネザ(Maiya Maneza)の本名は“姚美麗”と言う。2人はカザフスタン人ではなく、生粋の中国人である。その2人がロンドンオリンピックでは、金メダルを獲得しただけでなく、オリンピック記録を塗り替えて新記録を樹立したのだった。彼らは中国が進める“養狼計劃(狼育成計画)”の一環として母国の中国からカザフスタンへ送られたのだった。彼ら2人をカザフスタンへ送り出したのは湖南省“体育局”の「重量挙げ管理センター」で、2人にはカザフスタンへ移籍して現地選手との交流を通じて強化選手の育成を行うことが任務として与えられた。

湖南省重量挙げ管理センターとカザフスタン側が締結した2人の契約内容は、2007年9月20日から2012年9月15日までの5年間を契約期間とし、移籍費用は1人当たり2.5万米ドル、2人がオリンピックでメダルを獲得した際には奨励金として、金メダルなら5万米ドル、銀メダルなら4万米ドル、銅メダルなら3万米ドルを支払うというものだった。2人がロンドンオリンピックで金メダルを獲得したことから、カザフスタン側から湖南省重量挙げ管理センターに対して総額15万米ドルが支払われたはずである。

“養狼計劃”は中国の卓球から始まったもので、他国の卓球能力を向上させ、各国チームの国際競争力を高める目的で、中国の卓球選手を外国へ移籍させるものだった。これに続いたのが重量挙げで、その重量挙げの“養狼計劃”に組み込まれたのが趙常玲と姚美麗の2人だった。趙常玲は湖南省生まれの“回族(イスラム教を信仰する少数民族)”であるが、中国の重量挙げでは無名な存在だった。その趙常玲がカザフスタンの代表としてロンドンオリンピックの女子53kg級に出場し、本国の中国選手を押しのけて金メダルを獲得したのだった。

ロンドン滞在中の趙常玲は中国語ができないように装い、通訳を帯同して中国人記者のインタビューを受けた。一方、中国チームのかつてのチームメイトたちも彼女など知らないと装った。2012年8月12日にロンドンオリンピックが閉幕し、カザフスタンとの契約期限である9月15日が過ぎると、ズルフ・チンシャンロとして金メダルを獲得した趙常玲は、自身が中国国籍であり、本名は趙常玲であることを公表し、国籍を中国に戻したいと要望した。しかし、カザフスタンは趙常玲の国籍離脱を許さず、中国側も積極的ではなかったために、趙常玲の中国国籍への復帰は実現しなかった。

一生拭えない汚名

カザフスタン側と趙常玲が締結した契約には2012年ロンドンオリンピックでのメダル獲得を条件として、金メダルなら25万米ドル、銀メダルなら10万米ドル、銅メダルなら7.5万米ドルに加えて住宅1軒と自動車1台の供与が明記されていた。金メダルを獲得した彼女は25万米ドルおよび住宅1軒と自動車1台を手にしたと思うが、ロンドンオリンピックにおけるドーピング違反により53kg級の記録は取り消しとなり、金メダルも没収となるだろう。禁止薬物の服用は彼女自身の意向によるものではなかろう。ドーピング違反により金メダルを失った趙常玲と姚美麗は“養狼計劃”によって人生を翻弄された犠牲者と言ってよいのではないだろうか。

国家が自国の威信をかけてオリンピックのメダル獲得数を競う限り、ドーピングが無くなることはないだろう。WADAが監視を強化すればするほど、ドーピング技術はますます高度化して行くだろうが、今回のロシアのようにドーピングの発覚により国家の威信が地に落ちた例を見れば、国家ぐるみのドーピングは減少するものと思われる。上述した中国の孫楊、陳欣怡、趙常玲、姚美麗は、いずれもドーピングを行ったことにより薬物使用者という一生拭えない汚名を着せられた哀れなスポーツマンなのである。

Zhao Changling

ロンドン五輪カザフスタン代表として女子重量挙げ53kg級で金メダルを獲得したズルフィア・チンシャンロは本名・趙常玲という中国人。今年6月、違反薬物の使用が発覚した(写真:AP/アフロ)

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『日米印3か国がインド洋に築く「海中の城壁」』(8/19日経ビジネスオンライン 長尾賢)について

現実の国際政治を考えますと、力の外交こそが幅を利かしています。歴史的に見てもそうでした。軍事力を伴わない外交は札束外交しかなく、軽蔑を受けるか利用されるかどちらかになるのがオチです。大山倍達が言っていた「力なき正義は無能なり」は正しいです。平和ボケは敵の手先として利用されているだけと自覚しませんと。日本の敵はどこかと言えば、領土係争のある中国、韓国、ロシア(未だ平和条約も締結していない)、デイスカウント・ジャパンを世界に広める捏造・改竄の得意な中国・韓国・北朝鮮、拉致被害者のいる北朝鮮です。本年中にも、ロシアとは領土問題を前進させ、平和条約締結に向けた動きがあるように言われています。岸田外相の留任はそのためという事です。9/2には安倍・プーチン会談がウラジオストクで行われる模様。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20160816-OYT1T50071.html

残るは中国、朝鮮半島と、特亜と言われる地域です。日本は中国、韓国に膨大な支援をして反日国家を作り上げてきました。愚かなことです。親中・親韓政治家をずっと当選させてきた国民の責任は重いです。偏向メデイアを信用するからです。これからはネットから正しい情報を選び取り、情報弱者にならないようにするのが国民の務めです。そして、日本国を愛する政治家を選挙で選ぶようにしないと。間違ってもなりすましや、在日帰化人を選ばないように。

日米印の「海中の城壁」は構築中ではと感じます。インドもインド洋の海中に中国潜水艦を遊弋させることは安全保障の面から言っても肯ずることはできないでしょう。中国の潜水艦から核搭載のSLBMが発射されたら中国本土への抑止力が効かなくなってしまう可能性があります。中国が南シナ海の出口を欲しがっているのも射程距離8000Kmの核搭載した原潜を太平洋上に遊弋させ、米国を脅して太平洋の西半分を我が物とするためです。マラッカ海峡と東インドに潜水艦探知網を構築することは中国海軍の行動を制約することになります。東シナ海の出口を日本が抑えるのと同じ効果を持ちます。日米印、これに英豪を加えて5ケ国で中国を封じ込め、暴発しないようにしないと。先ずは経済制裁、次に海上封鎖でしょう。オバマではダメだから次の米国大統領に期待したいところですが、中国の金塗れのヒラリーではどこまでできるかです。

記事

Chinese submarine

中国の潜水艦。インド洋での活動を活発化させている(写真:AP/アフロ)

東シナ海、南シナ海での中国の行動に注目が集まる中、静かに進む巨大計画があるようだ。米国際戦略研究所(CSIS)が2016年6月に公表した研究によると、日本、米国、インドの3か国が協力して、インド洋の東半分(ベンガル湾)に非常に大規模な潜水艦探知網を形成しようとしている(注)。この計画について書かれた論文は、この探知網を「海中の城壁(undersea wall)」と表現している。インドはこの計画に関連して日本に対し、資金、訓練、維持管理などについて長期にわたる支援を要請しているとされる。本当だろうか。

残念ながら、現時点では3か国の政府とも、この計画について何も発表していない。しかし、日米印3か国の安全保障関係が劇的に進みつつあるのは確かだ。インドのナレンドラ・モディ首相が昨年9月に訪米した際に、潜水艦探知網の設置をバラク・オバマ大統領と協議したといわれている。そして、昨年12月以降、3か国の首脳、外務大臣、防衛大臣、軍の高官などが立て続けに会談を重ね、協力関係を急速に深めつつある。何か大きな計画があっても不思議ではない。

そこで、本稿では、インド洋の「海中の城壁」計画は本当に進みつつあるのか、3つの観点から検証してみることにした。そもそもニーズはあるのか、過去に同じような例はあるのか、この計画が進んでいることを示唆する兆候はあるのか、という3つの観点である。

(注)Abhijit Singh, “India’s “undersea wall” in the eastern Indian Ocean, Asia Maritime Transparency Initiative, (June 15 2016, Center for International & Strategic Studies)

証拠1:ニーズがある

まず、日米印3か国にニーズがあるかどうかだ。これについては、日経ビジネスオンラインで何度か言及したことがある。日米印にとって、インド洋における中国の潜水艦の動きは気になるところだ(関連記事「インド洋に展開し始めた中国海軍の原子力潜水艦」)。

昨今の中国潜水艦の動向は以下の通りだ。

  • (1)2012年:中国の潜水艦とみられる船の行動がインド洋において22回確認された
  • (2)2014年:中国の原子力潜水艦(以下、原潜)がインド洋を、2か月にわたってパトロール
  • (3)2014年:中国潜水艦と支援艦が、スリランカのコロンボ港に2度寄港
  • (4)2015年:中国潜水艦がパキスタンのカラチ港に寄港
  • (5)2016年:パキスタンのカラチに中国の原潜が寄港。中国潜水艦がインド洋で活動するのを平均すると3か月に4~5回のペースで確認

中国の活動は、これらにとどまらない。中国はインド洋の沿岸国に潜水艦を輸出しようとしている。現時点ではパキスタンに8隻、バングラデシュに2隻を計画中だ。潜水艦を輸出すれば、潜水艦の使い方を教える中国軍のインストラクターを派遣する。インド洋地域で情報を収集することもできるようになる。

このように中国が潜水艦の活動を活発化すると、日米印にとっては頭痛の種だ。インド洋には日米印にとって重要な原油・貿易のシーレーンがある。

インドにとっては、より深刻な問題もある。インドは、核ミサイルを搭載した原潜をインド洋に配備する計画だ。そのミサイルは中国とパキスタンを射程に収めるものになる。隣に中国の潜水艦が来て「ニーハオ」と言っているような状況では、いつ無力化されてもおかしくない。

中国の潜水艦がどこにいるのかわからない状態では、インドの空母も活動が難しくなる。インド海軍の活動が不活発になれば、インドの存在感(プレゼンス)は弱まる。「インド洋を守る大国」として周辺国から認められる存在にはなれないだろう。

だから、日本、米国、インド3か国とも、中国の潜水艦がインド洋のどこで活動して何をしているのか、知っておきたい。そのためには、たとえ長期にわたって大きな予算がかかっても、潜水艦探知網が必要になる。

証拠2:前例がある

実は、過去に同じような“城壁”を構築した前例がある。冷戦時代に、日米がソ連を対象に潜水艦探知網を構築したのだ。日本周辺については、オホーツク海につながる航路に設置した。

当時ソ連は、核ミサイルを搭載した潜水艦をオホーツク海に配備していた。オホーツク海は、ソ連軍の基地に囲まれているから、ソ連の潜水艦にとって比較的安全な場所である。米国を狙う核ミサイルを搭載した潜水艦の配備先として有用だ。しかし一つ問題があった。

オホーツク海に展開する潜水艦も、時々、冬でも凍らない港に帰らなくてはならない。乗員の生活もあるし、船体も整備しなければならない。このためウラジオストクまで戻らなければならなかった。そしてオホーツク海からウラジオストクまで戻るには、宗谷海峡、津軽海峡、対馬海峡のいずれかを通らなければならない。

submarines of Soviet Union

図1:冷戦時代の日本周辺の位置関係

そこで、当時、日本の役割が重要になった。ソ連の潜水艦の動きを探知すべく、これらの海峡など、ソ連の潜水艦が通りそうなところにセンサーを多数設置したのである。今、インド洋につくろうとしているものと同じシステムである。インド洋の「海中の城壁」も、現実的にあり得る話だ。

証拠3:兆候がある

兆候もいくつかある。まず、日米印の3か国の間で、機密の多い防衛関連の情報をシェアするための協定が結ばれている点だ。すでに米国とインドの間では協定が結ばれていた。日本も昨年12月、インドとの間に「日印防衛装備品・技術移転協定」及び「日印秘密軍事情報保護協定」を締結した。潜水艦探知網がとらえた情報を共有するための土台になるはずだ。

また、日米はインド海軍の増強計画を支援している。これも潜水艦探知網とかかわる兆候の一つだ。今、インド海軍には大きく2つの注目すべき増強計画がある。一つは、マラッカ海峡近くにあるアンダマン・ニコバル諸島における基地建設。飛行場を拡張しており、インド本土から潜水艦対策の哨戒機が飛来するようになった。

もう一つは、インドの東沿岸に位置するランビリ(Rambilli)における大規模な潜水艦基地建設計画だ。核ミサイル搭載型原潜をはじめ、インド海軍が保有する予定の多くの潜水艦を配備する予定だ。この基地は地下につくり、敵の人工衛星が潜水艦の出入りを探知できないようにする。敵の潜水艦が接近してくることが予想されるため、周辺には潜水艦探知用のセンサーを張り巡らす予定だ。

日米両国は、インド海軍が進めるこの増強計画に協力している。アンダマン・ニコバル諸島の基地に飛来するインドの哨戒機は米国製の最新型P-8。インドは追加購入を検討中だ。米国はインドに、哨戒能力がある無人機ガーディアン22機も輸出しようとしている。最近、米国がインドに対しての武装した無人機を輸出することが容易になった。インドが6月末、ミサイル技術管理レジームの正式メンバーになったからだ。

日本がインドに対して行うインフラ開発も関係している。アンダマン・ニコバル諸島にある飛行場のレーダー設備や、その動力源となる発電所、インド本土と同諸島をつなぐ海底光ケーブルなどの整備で、日本が支援を提供すると報じられている。海底光ケーブルは、潜水艦探知網と接続する可能性がある。

ランビリの潜水艦基地建設計画についても、周辺に配備するセンサー網と、日米印3か国で構築しようとしている潜水艦探知センサー網を連結するかもしれない。

trail of Chinese submarines

図2:インド軍の位置関係図

動き始めた日本のインド洋戦略

このようにして見てみると、日米印3か国がインド洋で進める大規模な潜水艦探知網の構想は、ニーズがあり、前例があり、兆候がある。現実味のある話だ。どの政府も正式発表はしていないから、論文で指摘された通りのものになるとは限らない。でも、似たようなものが形成されると見てよいだろう。

一見すると、日本の安全保障上、インド洋は遠い存在に見えるかもしれない。しかし、湾岸戦争後のペルシャ湾での機雷掃海、9.11後のインド洋給油、ソマリアの海賊対策、そして中国の「一帯一路」構想(インド洋が重要部分を占める)など、昨今、日本の安全保障において、インド洋で対処しなければならない問題が増えつつある。

日本はすでに14年以上にわたって海上自衛隊の艦艇をインド洋に派遣している。今回の「海中の城壁」計画でも中心的な役割を果たす。インド洋で日本が果たすべき役割は何か。日本は、そのインド洋戦略を明確にする時期に来ている。

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