『トランプ政権安全保障チームの不安な顔ぶれ 安心のマティス氏と、警戒感をあおるフリン氏』(12/1日経ビジネスオンライン The Economist)、『新国防長官候補、マティス氏は本当に「狂犬」なのか 次期政権の人事案に秘められたトランプ氏の深謀遠慮』(11/30JBプレス 部谷直亮)について

国防長官はマテイス氏で決まりのようです。12/2日経夕刊にはトランプ自ら「来週の月曜日までは発表しないが、『狂犬』マテイスを国防長官に指名しようと思う」と明言したとあります。

The Economistの記事と部谷氏の記事で、マテイス氏の国防長官就任のためクリアすべき法的問題について、見解が違っています。The Economistは議会承認でクリア、部谷氏は現行法の規定改正か特別立法が必要と。The Economistも議会の多数を占める共和党が立法措置をすれば良いとのことかも知れません。米国のことですので、小生には分かりません。

でも、メデイアと言うのは、本当に偏向していると感じます。マテイス氏の言葉尻を捉まえて非難するだけ。PC(ポリテイカル・コレクトネス)の行き過ぎがトランプ大統領誕生に繋がったことを理解していません。記者に歴史観・世界観がなく、重箱の隅をつつくしか能の無い連中が、稼業としてやっているだけでしょう。

歴史に造詣が深い人が国防長官になった方が、物事が大局的に見れて良いと思います。歴史家と言っても、キッシンジャーのように、目先のことしか見えないような人間ではダメです。彼は中国人と言うのがサッパリ分かっていません。中国人は100年単位で物事を考え、裏切りは常識です。彼はソ連を包囲することだけ考えて、中国を利用しようとしました。結果は、せいぜい2~30年先しか見通せなかったという事です。逆に中国と言う怪物を大きく育ててしまいました。米国人の驕りの為せる業です。まあ、金に転んだことも大きいでしょうけど。

フリン氏にはイスラムだけでなく、真の米国の敵である中国に対峙してほしいと願っています。幸い、トランプはオバマと違い、プーチンと折り合いを付けられそうで、中国包囲網を完成していってほしい。世界に現在、悪を為しているのは中国です。世界はそこを見間違えないように。歴史を見れば、覇権国は酷いことを沢山してきました。しかし、時間を戻すことは出来ません。そういう愚かなことをさせないように、世界が一致団結して悪を止めさせるべきです。今世界の平和を攪乱、人権弾圧、民族浄化に手を染めているのは中国だけです。ユーゴでのエスニッククレンジングを止めさせるようNATOは介入しました。その観点から言えば、世界もチベット、ウイグル、モンゴル人の虐殺を止めさすべく、中国にもっと圧力をかけねば。経済制裁を課すべきでしょう。

The Economist記事

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安全保障担当の大統領補佐官に指名されたマイケル・フリン氏。台頭する中国や、核の軍事力をひけらかすロシアからの挑戦に応えることよりも、イスラム聖戦主義を打ち負かすことを国家の最優先事項にすべきだと主張する(写真:The New York Times/アフロ)

ドナルド・トランプ次期大統領が安全保障に関わる重要ポストの人事を進めている。既に確定した人物もいれば、可能性が取り沙汰されている人物もいる。

トランプ氏による人選からどんなことが推定できるのだろうか。実は、大したことは分からない。ただ同氏が軍の元司令官の登用を熱心に考えていることは明らかだ。トランプ氏は大統領選挙戦の間、米軍が近年の戦争に勝てなかったことについて軍幹部をこきおろしていた。それを考えると少々奇妙な話ではある。

国家安全保障担当の大統領補佐官に指名されたマイケル・フリン氏は元国防情報局長 で、大統領選では安全保障政策についてトランプ氏のアドバイザーを務めた。イスラム教に対するフリン氏の極端な主張はトランプ氏の演説にも反映されている。フリン氏は周囲からの評価が分かれる人物であり、共和党の外交政策担当者たちはトランプ氏本人と同じくらいフリン氏を恐れている。

「米国は世界の一部」

国防長官への起用が検討されている元海兵隊大将のジェームズ・マティス氏 は、フリン氏とは対照的に共和党の担当者に安心感をもたらす人物だ(ミット・ロムニー氏に次ぐ国務長官候補として名前が挙がっているデビッド・ペトレイアス元陸軍大将 も同じ)。マティス氏は戦闘時に攻撃的であることや威嚇するような発言を嬉々として述べることから「狂犬」 というあだ名があるが、軍事的な突撃性と理知的な真面目さを併せ持つとされる。

また、保守系シンクタンク、フーバー研究所の研究員としてマティス氏が表明した見識は、トランプ氏のゼロ・サム的で取引的な外交政策のコンセプトと対照をなしている。マティス氏は2015年、上院軍事委員会で次のように証言した。「好むと好まざるとにかかわらず、我々は今日、この拡大した世界の一部として存在している。我々はこの世界において自らの役割を遂行しなければならない」。

「問題が到達するまで待っていたのでは手遅れになる。むしろ我々は今後もこの複雑な世界に強く関わっていく必要がある」

オバマ外交を批判し続けたマティス氏

フリン、マティス両氏には元軍人であることの他にもう一つ共通点がある。それは二人とも任期満了を待たずしてオバマ政権にお払い箱にされたことだ。マティス氏は2013年3月にアメリカ中央軍(CENTCOM。中東からパキスタンまでの地域を管轄)司令官の職を解かれた。

その際、大統領からは電話の1本すらなかった。オバマ政権の対イラン政策について執拗に疑問を呈するマティス氏に対して、ホワイトハウスは苛立ちを募らせていた。マティス氏は、たとえイランの核問題を解決できたとしても、中東の安定を脅かすイランへの対策は到底十分ではないと主張した。

マティス氏はオバマ大統領の外交政策への批判を続けている。同大統領が軍事力の行使を躊躇してきたためにロシアや中国、イランをつけ上がらせたと考えているのだ。もし国防長官に指名されれば、トランプ次期大統領が孤立主義に陥らないよう誘導することだろう。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とも取引しないよう努めるに違いない。

「イスラム聖戦主義への対応を最優先事項に」

一方、フリン氏はマティス氏とは逆の方向へ政策を推し進めそうだ。同氏は今年出版した書籍の中で「我々は現在、邪悪な人間たちが進める救世主的な大衆運動と世界的に戦争している状態にある。こうした邪悪な人間の大半はイスラム過激派という全体主義的思想に触発された」と述べている。主張は「だが我々にはこの『イスラム過激派』という言葉を口にしたり書いたりすることが許されていない。このことは我々の文化にとって命とりになるかもしれない」と続く。

また、別の個所では「死にゆく敵の血を熱心に飲むような輩たちに支配されたいか? 彼ら(過激派組織「イスラム国(IS)」)が我々を支配し、この血を飲むつもりであることは疑いようがない」と問いかけている。

フリン氏は2月、ツイッターで「イスラム教徒に恐怖を感じるのは当然のことだ」と書いた。このツイートにはイスラム教が「人類の8割を奴隷化、もしくはせん滅したがっている」と主張する動画へのリンクが貼られていた。同氏は聖戦主義が米国の生活の「存在を脅かす」ものだと考えている。そして、台頭する中国や、再起して核の軍事力をひけらかすロシアからの挑戦に応えることよりも聖戦主義を打ち負かすことのほうが重要で、これを国家の最優先事項にすべきだとの見解を持つ。

自重を欠くフリン氏の行動

政治経験のない次期大統領に最も近い外交政策アドバイザーとなり、かつ国家安全保障機関の調整役となるフリン氏の分別を懸念する理由は他にもある。退役高官であるにもかかわらず、共和党大会で「ヒラリーを牢にぶち込め」(Lock her up)という参加者の大合唱に加わった。

トルコで未遂に終わったクーデターに対しても、当初は支援を申し出ていた。だが自身が関わるロビー会社がトルコ政府の関連組織から仕事を得るとこれを撤回。さらに昨年、ロシア政府が出資するテレビネットワーク「RT」がモスクワで行った記念行事に参加し、謝礼を受け取った。そこで同氏は演説を行ったほか、プーチン大統領のすぐ近くの席に座った。

フリン氏は自分が2014年に国防情報局(DIA)の局長を下ろされた理由について、オバマ大統領が率いるホワイトハウスにポリティカル・コレクトネスが広がっており、イスラム教をテロリズムと関連づける自分の考えが気に入られなかったからだと考えている。オバマ政権は「聖戦主義者との戦いに破れつつある」と断固主張するフリン氏に激怒していた。オバマ大統領はこの戦いを既に解決済みの問題と捉えようとしていたのだ。

「アルカイダに対して米国政府が勝利を宣言したのは時期尚早だった」というフリン氏の指摘は正しかった。そしてフリン氏はDIAの再編を試みた。これが同氏の失脚を招いた。この再編はCIA(中央情報局)の管轄領域を侵害するとともに、多額の費用をかけてCIAの情報収集を複製するものだった。

かつてフリン氏はスタンリー・マクリスタル氏*やペトレイアス氏、マティス氏など同じ時期に軍で過した人々から尊敬を集めていた(イラク戦争における初期の大失敗のあと、フリン氏は彼らと共に反乱鎮圧作戦の見直しに貢献した)のだが、同氏の強圧的な行動と文民統制をないがしろにする態度に対して懸念が膨らんでいた。内部関係者はフリン氏が奇妙な持論を周りに吹聴していたと言う。こうした彼の主張は「フリン・ファクト」と呼ばれるようになった。

*:駐アフガニスタン米軍司令官を務めた。2010年に解任された

フリン氏が議会の承認を必要とする閣僚ポストに指名されれば、おそらく苦労することになる。だが国家安全保障担当補佐官の職を与える権限はトランプ氏が握っている。

マティス氏に関しては、文民統制を保証すべく制定された法律が適用される。この法律は、退役軍人は軍の任務を退いてから7年たたなければ国防省の仕事に従事できないと定めている。ただし同法は、議会がこの制限を免除できることも取り決めている。広く尊敬を集め、上院軍事委員会のジョン・マケイン委員長の熱い支持を得ているマティス氏は、国防長官の本命となるだろう。

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部谷記事

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米海軍戦争大学で講演するジェームズ・マティス氏(資料写真、2012年4月9日撮影、出所:米海軍)

11月20日、トランプ次期大統領は、国防長官の有力候補としてジェームズ・マティス元海兵隊大将を検討していることを明らかにした。トランプ氏は、前日にマティス氏と面談したことを明かし、「きわめて素晴らしく、まさしく将軍の中の将軍だった」と披歴した。

実はこの人事には、トランプ氏の深謀遠慮が込められている。トランプ氏はどんな思惑からマティス氏が国防長官の有力候補であることを発表したのだろうか。

(参考・関連記事)「トランプ政権に“史上最強”の海軍長官が誕生か?

一面的なマティス氏に関する報道

そもそもマティス氏とはいったいどんな人物なのか。

日本の一部メディアでは、マティス氏について誤解を招くような報道が出ている。例えば、「国防長官に『狂犬』マティス元司令官検討」「戦闘指揮経験が豊富で、『狂犬』の異名を持つ」(朝日新聞)、「かつて『人を撃つのは楽しい』と述べ物議を醸した」(日本テレビ)、「『戦争は非常に楽しい。一部の人間を撃つことができる』と発言し、問題になったこともあった」(東京新聞)といった具合である。

これらの報道は一面的で、かつ不適当な紹介と言わざるを得ない。

確かにマティス氏は2005年の中将時代に以下の発言をして波紋を呼んだ。

「あなたがアフガンに行くと、ベールを被らないからと5年間も女性たちを殴りつけてきた連中がいる。あなたは、かような連中が男らしさのかけらもないということを知る。こういう連中を撃つことは非常に楽しい。実際、戦いというやつは楽しいんだ。こういう連中を撃つことは楽しい。正直、私は喧嘩好きなんだな」

だが、これを「人を撃つのは楽しい」と短縮するのは、坂本龍馬の「日本を今一度せんたくいたし申候」との前にある「役人どもを打ち殺し」を削除するのと同じで、発言の本質を隠す行為である。

当時の海兵隊司令官は、この発言について「マティスは慎重な言葉遣いをすべきだが、特段処罰されるべきではない」とした。実際、その後もマティス氏は大将に昇進し、多くの顕職に就いた。最終的には2013年に退役に追い込まれたが、それはオバマ政権と「政策的な方向性」で対立したからである。

海兵隊きっての知性派軍事官僚

では、マティス氏の実像はどのようなものか。1つには、海兵隊きっての優秀かつ知的な軍事官僚であり、戦争研究者だということが挙げられる。

それは彼の実績を見れば明らかである。

マティス氏は中将時代の2006年12月、陸軍のペトレイアス将軍と共同で、陸軍・海兵隊合同による対叛乱作戦のための研究・訓練組織「陸軍・海兵隊対叛乱作戦センター」を設立した。

米軍はイラク戦争後の治安維持作戦で非常に苦戦した。その苦い失敗を繰り返さないために、きわめてハードルの高い軍種共同の組織を新設したのだ。まさにマティス氏の軍官僚としての優秀さが分かる取り組みであった。

また、大将時代には、国防長官の指示により「統合戦略環境2008」(The Joint Operating Environment 2008)をまとめている。これは2030年代に米軍が直面するであろう、戦略・作戦環境についての調査報告書である。情勢の見積もりには、将来のグローバリゼーションの行方、エネルギー情勢、人口動態、気候変動、宇宙・サイバーなどについての言及や検討が含まれている。

統合戦略環境2008のとりまとめは、現在や過去の国際情勢への広範な知見がなければ行えない。何より、この内容は今見ても先見性に富んでおり、とりまとめたマティス氏の卓越した知性と情報収集力、分析力を感じさせる。

歴史重視の戦争観を持つ研究者

また、マティス氏は、孫子をはじめツキュディディス、マハン、コリン・グレイ、リデルハートなど古今東西の戦略家の著作を耽溺する相当な読書家であり、戦史に精通し、「戦争の本質は変化していない」というきわめて大局的な戦争観を持つ人物でもある。

それは以下の発言からもうかがい知ることができる。

「鳴り物入りの新技術や兵器システムはどれも最後の(アフガンとイラクにおける)3年間で自分を助けてくれなかった。しかし、私は文化的訓練と言語的訓練を生かすことができた。私はアメリカの大学から多くの産物を得られた。それは、世界はアメリカを中心に回っていないということと、連合と同盟の重要さである」

「戦争の本質が根本的に変わったと言って走り回る専門家には、“そんなことはない”と申し上げねばならない。アレキサンダー大王は、我々が現在イラクで向き合っている敵に相対してもちっとも混乱しなかっただろう。(中略)我々は、5000年、この惑星で戦ってきたのだ。その経験を利用するべきである」

つまりマティス氏は、テクノロジーで戦争の本質が変わるとは考えず、歴史的な知見や幅広い教養こそが軍事的勝利に結びつくと考えているのである。

トランプ次期大統領の深謀遠慮とは

では、この人事に秘められたトランプ氏の深謀遠慮とは何か。

実はマティス氏は、大統領選挙もたけなわの時期に、ブッシュ陣営やネオコンたちによってクーデターまがいの計画のための傀儡として擁立されようとしたことがある。

それは2016年4月のことだった。計画の中心となったのは、ジェブ・ブッシュ候補の国家安全保障顧問だったジョン・ヌーナン、ネオコンの思想的指導者のウィリアム・クリストルらだ。資金源とバックアップは共和党保守派の億万長者たちの匿名のグループ(おそらくコーク兄弟などと推察)であった。

彼らからすれば、当時最有力候補であったトランプもクルーズも不愉快である。そこでマティス氏を第3の候補として立候補させようとした。

彼らはこう考えた。マティス氏はブッシュ家の影響力が強いフロリダ、オハイオ、ペンシルバニア州では勝つだろうから、獲得する選挙人はクリントン候補267人、トランプ候補206人、マティス候補67人となる。

この場合、どの候補も選挙人の過半数を獲得できない。大統領選挙では、過半数の選挙人をどの候補も獲得できなかった場合、下院議員による投票で上位3人の中から大統領を選ぶという制度になっている。ここまでくれば、後は下院の多数を占めるであろう共和党議員に対して多数派工作をして、マティス氏を新大統領に指名させられる、というものであった。

だが、いかにマティス氏が独特の人気を誇る元将軍であっても、フロリダ、オハイオ、ペンシルバニア州のような大票田地帯で勝利できるかどうかは怪しい。何より、このやり方で大統領になったのは、19世紀のアダムズ大統領が唯一である。しかも、全選挙人の12%しか獲得していない候補を、米国民の10%台しか支持していない連邦議会が選出するというのは、明らかにクーデターまがいの手法と断じざるを得ない。

結局、この構想はとん挫した。マティス氏自身が拒否の姿勢を貫き続け、その意思を様々な場で明らかにしたからである。

トランプ氏がかような人物を抜擢する政治的な意味は2つしかない。論功行賞と神輿(みこし)の回避である。つまり、ネオコンやブッシュ陣営になびかなかったマティス氏への返礼と、彼らが今後マティス氏を擁立できないようにしておくということである。

マティス新国防長官は誕生するのか

果たしてマティス氏が国防長官に就任する可能性はどれくらいあるのだろうか。

結論から言えば、トランプ氏が言うように有力候補ではあるが、難関は多い。彼で決まったかのような報道が日米ともに多いが、必ずしもそうではないだろう。

というのは、第1に、彼を「有力な国防長官候補」としただけでも、トランプ氏の先述の狙いは半ば達成できているからである。むしろ、交渉重視のトランプ氏は、議会と交渉するための牽制球・取引材料と考えている可能性もある。

第2は制度的な問題である。米国の法律上の規定では「軍人が退役7年以内に国防長官になること」を禁じている。マティス氏が退役したのは、2013年5月なので、現行法では2020年5月まで国防長官にはなれないのだ。

となると、現行法の規定を改正するか、マティス氏のみを免除する特別立法が必要になる。だが、現在のねじれ議会(今回の選挙結果が反映されるのは先)とオバマ政権がこれに応じる可能性は低い。そうなると新議会とトランプ新大統領就任直後に一気呵成にやるしかない。だが、その余裕があるかどうか。

過去を振り返ると、トルーマン政権がマーシャル将軍を国防長官に任命するために特別立法を図ったことがある。その際、議案を決議した議会は「これは、将来的に軍人が国防長官の地位を占め続ける承認を意味しない。マーシャル将軍が国防長官を退任した後、軍人がその職に就任することはない」と表明した。マティス氏を国防長官に任命させるための特別立法がなされるならば、この規定を乗り越えることになり、政軍関係上の議論を呼ぶことは間違いないだろう。

このように、マティス国防長官の実現可能性は今もって闇の中である。

だが、日本にとって歓迎すべき人事であることは間違いない。まず、マティス氏は、唯一の海外拠点が日本にある海兵隊の出身である。よって、海兵隊の権益を損なう在日米軍撤退に賛成する可能性は低いと思われる。また、ときに“率直すぎる”物言いがあるにしても、戦争や歴史への知見の高さは余人をもって替えがたい。マティス国防長官の誕生が大いに望まれるところである。

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『中国が尖閣攻略に向けて着々と軍事力を増強 米国議会で報告された日本の危機的状況とは』(11/30JBプレス 古森義久)、『南京事件を「30万人大虐殺」に仕立てた「愛国虚言」 日本を貶める詐欺的手法をやめない中国』(11/30JBプレス 森清勇)について

日本にとって真の脅威は中国だけではなく、本質的に『国民自身が「国難にある」という自覚を持たない』」所にあります。究極の平和ボケです。戦後の71年間、敵国から洗脳され、そう仕向けられたこともありますが。政治の責任は大きいでしょう。幕末に露、米、英、仏が日本を侵略しようと機を窺っていた時に、先人たちはそれをうまく乗り切りました。今の安倍内閣とは違い、国民全体が危機感を持っていましたから。今は反日メデイア、反日民進党、反日日共、反日学会、反日官僚と周りを反日の連中で固められています。こういう人たちは日本人を止めてほしいと願うのですが。反日は中韓を見るまでもなく、自己中心で利他精神に乏しい人達です。流行語大賞何ぞ、反日の連中が審査員を務めているので、反日を遺憾なく発揮して、ベスト10の中に「保育園落ちた日本死ね」なんかが入ります。因みに審査員は姜尚中、俵万智、鳥越俊太郎(辞退)、室井滋、やくみつる、箭内道彦、清水均と反日と思しき錚々たるメンバーが占めています。こんなものを信じるとしたら相当情弱でしょう。これをスポンサーしている“ユーキャン”も反日企業と見て良いのでは。姜のような在日(Wikiによれば国籍は韓国)総てが悪いのではないのは当り前ですが、反日活動を合法・非合法に関わらず、するのを許すことは出来ません。鄭大均氏のように、日本に帰化して、反日に反対する人もいます。

南京虐殺は嘘と言うのが少しずつ日本国民にも分かってきました。朝日新聞の「慰安婦の嘘」が捏造という事で謝罪に追い込まれた影響もあると思います。普通の思考能力を持っていれば、では今まで主張してきた「南京虐殺」もその可能性があるのでは、と調べる筈です。調べれば、東中野修道氏や中山成彬氏の主張を見れば、実証的に議論したら、虐殺はなかったとなるはずです、本記事にありますように、便衣兵の処刑はあったでしょうけど。まあ、通州事件の後だけに、日本兵が怒りにかられてと言うのはあったかもしれませんが、レイプはなかったと思います。

以前にも書きましたが、2001年頃に南京虐殺館に入って見ました。中ではおどろおどろしい白黒フィルムを使っていました。雨(というか線)がシャーシャーと降り、白骨だけしか見えませんでした。気持ちが悪くなりすぐ出ました。汚い身なりで入ったのですが、モギリのおばちゃんが「おい、そこの日本人、良く勉強していけ」と偉そうに言っていたこともあって、早々に出ました。こういう捏造をして、自国民に反日を植え付け、世界に日本は「道徳的に劣った民族」と言うのを刷り込もうとしています。日本人は言われ放しは止めなければ。況してややってもいないことで、ですよ。世界は黙っていればそれを認めたと受け取るのが標準です。左翼・リベラルが保守派を極右とか呼んで、刷込んで、日本が主張するのを止めさせようとしますが、いい加減日本人も気が付かないと。

青山繁晴氏は「虎ノ門ニュース」で中国は宇宙開発に力を入れ、宇宙から日本をミサイル攻撃し、根絶やしにしようと考えていると。防衛ミサイルでは総ての攻撃ミサイルを撃ち落とすことできないと。攻撃用武器も持たねばとのことです。日本人も惰弱のままでは生存できない所まで追い込まれているという事です。自分の目先のこと、生活のことだけでなく、子々孫々のことも考えねば。特に情弱老人。一票を持っている訳ですから。

http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid1980.html

古森記事

liangning

中国軍の空母「遼寧」(出所:Wikipedia)

中国は尖閣諸島奪取のための軍事攻撃能力を急速に強めつつある。戦略面でも、尖閣をめぐる日本との戦闘を有事の最大焦点の1つとして位置づけている――。

米国議会の中国研究諮問機関が、2016年の年次報告書でこんな警告を発した。日本にとっては重大な国難への警告とみなさざるをえない危機時的状況である。

(参考・関連記事)「中国を軍事力で抑えにかかるトランプ氏

東シナ海で重点的に軍事能力を強化

11月中旬、米国議会の「米中経済安保調査委員会」は2016年度の年次報告書を発表し、同議会両院と政府に公式に送付した。

2001年に特別立法により新設された同委員会は、「米中経済関係が米国の国家安全保障にどう影響するかを主に調査し、立法、行政両府に政策勧告をする」ことを目的とする常設機関である。上下両院の共和、民主両党の有力議員が推薦した計12人の委員たちが主体となって、中国の経済、安保の動向を調査し、分析している。

同報告書は、米国やその同盟諸国に多大な影響を及ぼす中国のこの1年の軍事動向について、「中国人民解放軍が、本土から離れた地域、海域で軍事能力を強化している」と総括した。

さらに、中国当局は東シナ海で重点的に軍事能力を強化しようとしていると指摘し、「現在の中国の戦争計画における最大焦点は、台湾、南シナ海、東シナ海に関する海洋紛争への対応である」との判断を示す。中国はそうした紛争が起きた際の戦争遂行能力の強化に巨額の資源を投入しているという。

高まる軍事衝突の危機

中国にとっての東シナ海での海洋紛争とは、言うまでもなく尖閣諸島をめぐる日本との対立である。同報告書は、尖閣に関する日中両国の軍事衝突が高まっている現状を、以下のように述べる

・中国は最近、尖閣諸島から40キロほどの海域に初めて海軍艦艇を送り込んだ。同時に一時は海警の武装舟艇6隻と民兵組織の「漁船」230隻以上を尖閣の接続水域に侵入させるなど、日本に対する威圧的な攻勢を強めている。

・中国軍の航空機が尖閣諸島付近など日本側の領空に異常接近する頻度が高まり、日本の自衛隊機のスクランブル(緊急発進)の回数がこれまでになく増えてきた。

・その結果、中国と日本の尖閣諸島をめぐる緊張がエスカレートして、日中両国部隊の誤算による衝突、あるいは事故的な衝突の危険がきわめて高くなった。

この1年で着実に軍事力を強化

さらに同報告書は、中国側が日本との衝突を予期して、この1年の間に軍事力の強化を着実に進めてきたと指摘する。強化の内容は、主に以下の通りである。

・中国軍は、尖閣諸島のような、本土から遠距離にある島への上陸作戦を実施できる071型(玉昭型)揚陸艦タイプの艦艇の建造を続けている。同揚陸艦は兵員、武器、機材を同時に輸送して上陸させられる水陸両用の大型艦艇で、遠方の海洋作戦に欠かせない。

・中国軍はウクライナから購入した空母「遼寧」と、建造を終えつつある初の国産空母を、尖閣諸島への上陸作戦部隊や艦艇の支援のために利用することを考えている。

・中国軍は尖閣付近での作戦を念頭に置いて、052D型(旅洋Ⅲ型)ミサイル駆逐艦のような、防空、対艦、対潜のなどの多目的な作戦が可能な艦艇の開発と建造を続けている。

・中国軍は大型輸送機のY-20型(運-20型)機の製造を続けている。この種の大型輸送機は、尖閣での戦闘の際に増援の兵力を投入する有力な手段となる。

・中国軍は、南スーダンやイエメンでの平和維持活動や自国民緊急避難活動を通して、遠距離作戦のための訓練や経験を積んでいる。それらの訓練や経験は尖閣作戦でも生かされることになる。

やがては米国をアジアから駆逐?

同報告書によると、尖閣諸島を行動目標とした中国軍のこうした動きは、東アジアで米国とその同盟諸国を威圧し、やがては米国をアジアから撤退させるための戦略の一環でもあるという。

尖閣諸島を守る立場にある日本にとっては、まさに国難とも呼べる深刻な挑戦と危機が突きつけられていると言えよう。

森記事

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中国の南京市にある南京大虐殺記念館の展示を見る訪問者〔AFPBB News

中国は、日本が南京攻略戦で市民30万人(今日では40万人とも言っている)を虐殺したと世界に喧伝してやまない。中国は日本を犯罪国家として断罪し、日本より優位に立って、国際社会の認知を受けたいという願望がある。

中国の歴史を見れば、地方軍閥や匪賊などが割拠して内乱が絶えず、いくつもの政権が乱立する状況が第2次世界大戦まで続いてきた。言うなれば、国内が統治されない、道徳的には地に落ちた無政府状態で、国家とも言えない社会でしかなかったからであろう。

支那事変(後に日中戦争とも呼ばれるようになる)は、そうした中で起きた日中間の抗争であった。国際法上認められていた日本軍の駐留と邦人の居住であったが、支那はワシントン条約体制の破壊を意図して、無法行動を取ることが多かった。

支那は国際連盟へ提訴せず

支那事変当時の国際連盟代表は顧維鈞であった。1919年の連盟創設当時からの代表で、米国のコロンビア大学で学び、米政界にも広く顔の利く国際人で、「支那の顔」とも言われていた。

もう1人、妖艶さと智謀で活躍したのが蒋介石夫人の宋美齢であるが、これについては項を改めて記述する。

1937年8月開かれた国際連盟18回総会に、中国は支那事変を提訴する。23か国による東亜諮問委員会に付託され、支那に対する支持とブリュッセル会議の開催を決める。

ブリュッセル会議では「日本に抗議する対日宣言文」と「南京・広東に対する日本の空爆を非難する案」が採択される。

翌1938年1月26日から第100回国際連盟理事会が開かれる。英仏ソ中の代表による「支那事変問題小委員会」も同時に開かれ、支那に対する国際的援助問題が討議され、非加盟国の米国の態度が消極的なため支那の思うようにはならなかったという。

南京事件が起きていたとされる日から約1週間後の12月20日付「ロンドン・タイムズ」が初めて、「大がかりな略奪、強姦される女性、市民の殺害、住居から追い立てられる中国人、戦争捕虜の大量処刑、連行される壮健な男たち」などと南京事件を報道するが、支那代表の顧維鈞自身はこの問題について本国からの情報などについて何一つ言及していない。

ようやく顧維鈞が事件について言及するのは2月1日で、それも1938年1月28日付「デイリー・テレグラム」紙と「モーニング・ポスト」紙の引用である。

「あまりにも多くの事件が中立国の目撃者によって報告され、外国の新聞で報道されているので、ここでいちいち証拠をあげるには及ばないでしょう。(中略) 南京で日本兵によって虐殺された中国人市民の数は2万人と見積もられ、その一方で、若い少女を含む何千人もの女性が辱めを受けました」という趣旨の演説である。

本国から事件の情報が直接顧維鈞にもたらされたのではなく、「中立国の目撃者による報告」が外国紙に掲載され、その報道を基に演説したのである。

「中立国の目撃者」とはカムフラージュで、実は蒋介石政府から資金援助を受けたり、国民政府の国際宣伝処に関わったりした人物たちであった。

また、ロンドン・タイムズに掲載し、デイリー・テレグラフ(英国紙)やモーニング・ポスト(香港紙)に掲載するなど、国民政府の意を受けた世界への宣伝戦の展開である。

顧維鈞の八面六臂の活躍があってか、2月3日の理事会では、2か国(ポーランドとペルー)が棄権したほかは全員一致で、「支那を支援する決議案」が可決される。支那が主張する南京虐殺が起こっていた時期の理事会であるが、「南京虐殺」を非難する決議案ではない。

5月9日からは第101回国際連盟理事会が開かれる。ここでは「南京の空爆」と「山東戦線における毒ガス使用」を非難するもので満場一致で可決されるが、2月3日の非難決議と同様に、南京虐殺非難ではなかった。

支那は1927年に南京で中国市民が日米英などの公館を襲い略奪し、居留民に暴行を働いたとき、米英両国が軍艦で艦砲射撃を行った(日本は幣原喜重郎外相の宥和政策で反撃せず)。

この時中国人2000人が死傷したとして、中国政府は直ちに連盟に提訴した。1931年の満州事変でも、事変発生から3日後に連盟に提訴している。

2000人の死傷や事変の勃発を提訴した支那が、2万人の市民が死んだという南京事件を提訴しないで見過ごすだろうか、否であろう。さて、この2万人とはいかなる状況のものであったのだろうか。

2万人が脚色されていく過程

報道源となったとみられるニューヨーク・タイムズは、「中国軍は自ら罠にかかり、包囲され、少なくとも3万3000人を数える兵力の殲滅を許した。この数は南京防衛軍のおよそ3分の2にあたり、このうち2万人が処刑されたものと思われる」(『南京事件資料集 アメリカ関係資料編』南京事件調査研究会編訳)と記している。

また、他の報告(外交官エスビー)では、「城内の中国兵を掃討するため、まず最初に分遣隊が派遣された。市内の通りや建物は隈なく捜索され、兵士であった者および兵士の嫌疑を受けた者は悉く組織的に銃殺された。正確な数は不明だが、少なくとも2万人がこのように殺害されたものと思われる」(同上資料)となっている。

両方に共通する点は、「兵士または兵士の嫌疑を持たれた便衣兵など2万人」ということであるが、顧維鈞は「中国人市民の数は2万人」と、戦闘に関わっていた兵士ではなく、一般市民が犠牲になり、また「若い少女を含む何千人もの女性が辱めを受けた」と捏造した演説をしたのである。

南京攻略戦では日本の将兵10万以上、日本人記者約250人をはじめ、作家・画家など総計約300人、外国人記者や内外外交官十数名がいたが、誰一人、現場で大虐殺どころか虐殺さえ書き残していない。

ニューヨーク・タイムズなどの報道は「兵士」2万人とし、それを引用した顧維鈞は「市民」2万人として、無辜の市民を殺した虐殺の印象操作をしようとした。しかし、国際連盟は非難決議さえ出さなかったし、その後、日本が敗戦するまでの連盟総会でも特に取り上げられることはなかった。

事件があったとされる時期から8年後、東京裁判を誘導する形で始まったGHQ民間情報教育局(CIE)によるラジオ放送「眞相箱」で、初めて「南京大虐殺」が言及される。

その時の放送は「上海の中国軍から手痛い抵抗を蒙った日本軍は、その1週間後その恨みを一時的に破裂させ、怒涛の如く南京市内に殺到したのであります。この南京の大虐殺こそ、近代史上稀にみる凄惨なもので、実に婦女子2万名が惨殺されたのであります」となっている。

顧維鈞の演説では、南京で虐殺された中国人市民は2万人で、同時に「少女を含む何千人もの女性が辱め」となっていた。これが、東京裁判を前にした『眞相箱』では「婦女子2万名が惨殺」となり、どんどん脚色されてくる。事実を踏まえた数字ではなく、創作された物語でしかないことが分かろう。

大きな虚言は愛国の度合いも高い

南京市生まれの林思雲博士は、南京大学を卒業した後、九州大学で工学博士号を取得して日本企業に就職する。著書に『中国人と日本人―ホンネの会話』などがある。

北村稔・立命館大学教授との共著『日中戦争―戦争を望んだ中国・望まなかった日本』には、従来の日本人の史観と異なる興味深い記述が林博士によって展開されている。

満州事変(1931年)の後、中国の愛国市民たちは、政府に対して対日開戦と武力による満州回復を要求し、全国に運動を広げていったという。

そこで、博士がやり玉に挙げるのが、2006年8月13日の「NHKスペシャル」―日中戦争―なぜ戦争は拡大したのか、で「戦争拡大の原因を日本の主戦派の責任に帰結させている」ことである。

林博士は「(日本が)自ら進んで戦争責任を負おうとするのは好意なのかもしれない」と、日本人(いやNHKか)の心情を忖度する。しかし、実際のところ、当時の日本は不拡大方針をとっており、「決して戦争の方向をコントロールしていなかった」し、「日本が戦争を拡大したくなくても、中国側は日本と全面戦争を開始したであろう」とみる。

こうしたことから、「片方(すなわち日本)だけに戦争責任を求める論法には傲慢さが含まれている」とさえ言う。なぜならば、「自発的に進んで戦おうとした中国人の意思が軽視されている」し、また「当時の実情に符合しない」からであるというのである。

また、中国(人)は虚言を弄し事実を誇大に言うが、これは家族のためであり、また国家のためであるという。

儒教思想の核心には日本で知られている「忠孝礼仁」に加え、中国人にはもう1つ重要な「避諱(ひき)」という徳目があり、それは他人の芳しくない出来事を隠すことであるという。

「偉人や賢人の過ちを隠せば彼らの威信が保全できるのであれば、彼らの功績を誇大に称えてその威信を高めるのも、国家の安定を保障する1つのやり方」で、中国の伝統的な道徳観には「他人のために嘘をつくことに反対せず、むしろ励まし、誉め讃える」ことがあるという。

しかも、そうした嘘が大きければ大きいほど、愛国の情が大きいことを示しているというのだ。

林博士は、東京裁判に関する2人を例示する。1946年に「中国政府が南京大虐殺の調査をした時、南京市民は愛国の情熱を一気に高ぶらせ、競って誇大な数字を述べ立てた」と言う。

その中の1人、魯甦が「国軍および難民の老若男女の合計5万7418人が、幕府山付近の4つか5つの村落に閉じ込められ、多くの人が餓死したり凍死した。残りはすべて下関の草鞋峡で銃殺された」と語ったことを取り上げ、「一の位まで正確に述べられており、常識で考えれば嘘だと判断できる」という。

ところが、東京裁判で中国代表の梅汝ごう(王へんに敖)は「日本軍は南京から逃げてきて幕府山で捕えられた老若男女5万7418人のうち、既に餓死したり殺されていた者を除く全員を、針金で縛って下関の草鞋峡に追い立てた。そして機関銃を掃射して全員を殺害しようとし、血の海に臥して喘ぎもがいている者を手当たり次第に斬殺し、最後には死体に石油をかけて燃やし証拠を隠滅しようとした」と述べたのである。

梅代表は魯の証言を一段と誇張したことになる。

おわりに

北京に近い通州は冀東防共自治政府の本拠地で、1万人からなる保安隊という武装部隊を有し、治安に当てていた。

ところが日本の駐屯軍が不在の間に、中国の暴民と示し合わせて寝返った保安隊によって、日本人居留民385人のうち婦女子を含む223人が、頭を叩き割られ、斬首され、刺殺されるなどして惨殺された。多くの婦女子が凌辱・強姦されて惨殺されたことは言うまでもない。

日本人の住居は中国人と混在していたので、保安隊は事前に日本人家庭を調べ、それと分かるように家の前に目印をつけていたのである。通州事件こそが、日本人皆殺しの計画的「虐殺」である。

中国は通州事件をなかったことにするために、建物などを撤去し、市街自体を新しい都市に改造しつつあるそうである。

他方で、なかったはずの南京事件を大虐殺にするために、写真のキャプションを変えて展示し、当初は兵士や便衣兵など戦闘に関わった2万人と報道された犠牲者を、国家挙げて市民30万人に拡大し、「南京大虐殺記念館」に仰々しく掲げている。愛国虚言そのものではないだろうか。

しかし、林博士は「中国人が日本人の言う『科学的検証』を受け入れる可能性はないであろうし、日本人も中国人の言う『愛国避諱』を受け入れる可能性はないであろう」と述べ、「戦争責任と南京大虐殺をめぐる中国と日本の論争は、双方の使用する理念と道徳の価値観が異なるので、一致した見方に到達するのは不可能である」と断言する。

中国は愛国虚言が許される国であり、白髪三千丈の国である。

毛沢東が人民公社制を敷いた時、人民は隣の公社に負けないように大風呂敷で収穫報告を競った。その報告に基づき、国への納入を強いられる羽目になる。供出を強いられた人民は自分が食するのにも困る事態に追い込まれ、人民同士、公社同士で盗みが横行し、国は乱れていった。

愛国虚言は、このようにいずれブーメランとなって、中国に向かって帰ってくるかもしれない。しかし、それまで待てない日本である。いかなる方策が効果的か、次回に考えてみたい。

 

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『中国がアジア太平洋貿易圏を主導する日は来るか 「米国TPP離脱」の意味と、日本の「不幸」』(11/30日経ビジネスオンライン 福島香織)について

保護貿易は国の経済を貧しくすることは間違いないでしょう。北朝鮮、ミャンマー、キューバ等国を閉ざしor閉ざされていた国が貧しいのは現状見れば分かります。旧ソ連も、改革開放前の中国もそうでした。小生がいました1997年~2005年の内、97年の北京では広い道路が銀輪部隊で埋まっていました。やはり2001年中国のWTO加盟から経済が大きく伸びたと思います。加盟に寄与したのは日米ですし、中国への投資を積極的にすることで、経済成長の離陸を確実なものにしました。結果は、軍事膨張を続けるモンスターを作ってしまいました。日米ともに中国人の民族的特質を理解していないと言えます。人口の多さに目を眩ませ、誑かされて来たという所でしょう。米国は戦前からそうでした。

国際分業は国を豊かにするというのは経済学では定理のようなものになっています。況してや基軸通貨国で$を印刷すれば世界各国からモノが何でも入ってきます。この特典を活かさない手はないと思います。要は米国人の雇用と生活水準の向上を目的とすれば良い訳で、それを関税ブロック化で成し遂げようというのは方向が間違っています。小生が言わなくても、賢いトランプは分かっているでしょうけど。トランプは大統領選で役者を演じただけでしょう。ただ、その発言をどう軌道修正して豊かで強い米国の姿を作っていくかがポイントです。

そのためには、米国内での投資を歓迎、法人税減税もその一つでしょうし(財政赤字は膨らみますが)、軍事支出増大(日本の兵器近代化も要請される、防衛費のGDP1%の枠は、外部環境変化に併せ撤廃)、インフラ整備、多国籍企業への米国での一定の投資義務化、自由主義国からの投資の特典化等考えられることは何でもやれば良いと思います。

トランプもTPPは中国への経済的封じ込めというのが分かれば、大統領就任初日にTPP撤退宣言をしても、別な形で残そうとするのでは。二国間協議にするとしても、米国以外は受けないでしょうけど。ロス氏を商務長官にしたのはそういう狙いがあるからと思います。トランプはオバマが大嫌いなので、やってきたことを全部否定したいと考えているでしょうけど、中国に経済のルール作りの主導権は握らせたくないと見ています。WTOに入れても中国ほど国際ルールを守らない国はなかったし、国際仲裁裁判の南シナ海判決を「紙屑」とまで言う国ですから。仲間はずれにするのが、一番良いでしょう。米国企業が中国から撤退しやすいよう情報戦を展開し、中国経済を崩壊させるのが近道ですが。世界平和の一番の特効薬です。

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習近平はエクアドルを初訪問。ペルー、チリも歴訪し、米国の裏庭・中南米の取り込みを狙う(写真:AP/アフロ)

米国のトランプは政権発足後すぐさまTPPを離脱すると言明した。本当にそうなるのか、実際のところわからない。たしか副大統領に指名されているマイク・ペンスはTPP推進派だ。TPPは経済的な意味以上に、米国にとって中国経済覇権の拡大封じ込めという外交的意味が大きかった。

米国はこれまで中国経済のグローバル化を後押ししてきた。中国が米国と国際秩序に挑戦しない国だと思っていたからだ。経済がグローバル化すれば、中国のような国も市場経済国となり、政治も民主化していくと考えたのだ。だが習近平政権になって、その本心が米国に成り代わって国際・経済秩序のルールメーカーになりたいのだ、という野心であることに気付き始めた。中国は、民主化するつもりもなく、米国とは全く違う価値基準や秩序をもって、国際社会を米国と二分していこうというG2時代を夢見ている。そう認識したオバマ政権はそれまでの親中路線を転換し、中国包囲戦略に切り替えた。

それがアジアリバランス政策であり、TPPは単なる自由貿易の枠組みから、政治的な意味を持つようになった。少なくとも、中国の官僚、知識人たちはそう考えていたので、トランプのTPP離脱宣言は、中国にとって朗報である。

ペルー・リマで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議で、習近平は、早速中国が世界貿易をリードしていく強い姿勢を訴え、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の早期妥結、RCEPを土台にAPEC全体の自由貿易圏となるアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)構築に意欲を見せた。これを、米国中心の経済・貿易秩序を中国主導の経済貿易秩序に変えていく好機とらえたのだ。

だが、いまだ市場経済国認定もされていない中国が、グローバル経済を米国に代わって主導する国家になりうるのだろうか。中国が目指す、中国式グローバル経済の青写真を考えてみたい。

米中の立場が逆転してきたかのような錯覚

トランプは、選挙運動中から保護貿易政策を打ち出しており、中国に対しては最高45%の懲罰関税をかけるとも言ってきた。これに対して中国側は、そうなれば米国をWTO(世界貿易機関)に提訴する、と言っている。トランプサイドは、もし中国に対する懲罰関税がWTO違反になるならばWTO離脱もありうるとまで、言っていた。これまで、中国が不当廉売などのWTO違反を米国サイドに訴えられるケースが多かったことを考えれば、まるで米中の立場が逆転してきたかのような錯覚を覚える。

トランプはさらに北米自由貿易協定(NAFTA)離脱にも言及している。メキシコ製品に対する関税を35%に引き上げるとか、メキシコ国境に移民流入の壁を建設するとか、かなりの暴言も吐いた。

米国の雇用を奪っているのは安価な中国とメキシコの製品の大量流入であるというのがトランプの主張だ。重ねていうが、本当にトランプが有言実行するのかはまだわからない。冷静に考えれば無茶だと思うが、グローバル経済が米国内の貧富の格差を増大させ、米国民のほとんどがグロバール経済に反対だとすれば、民主主義の国のリーダーは保護貿易主義にならざるを得ない。この傾向はEUなどでも拡大している。

一方、中国は米国主導のグローバル経済の波にうまく乗ることで大国化を果たしたが、実際のところ、鄧小平が自国の人民を安い労働力として多国籍企業に捧げて、外国の投資を国内に呼び込んだことが成長の鍵であり、中国経済のグローバル化は中国人労働者の搾取であり、また中国の山河や大地の汚染も引き起こした。貧富の格差は猛烈に拡大し、汚職がはびこり、本当に利益を得たのは多国籍企業と汚職官僚と中国政府で、人民全体がハッピーであるかというと異見もある。

庶民の不満を無視できないトランプと、無視する中国

ただし、中国の場合は民衆が指導者や執政政党を選ぶわけでもなく、また言論の自由も報道も西側諸国よりよほど厳しく統制されているので、庶民の不満を軽く無視して、国家は国家としての戦略性でのみ政策を決めていく。そう考えると、今国際社会で一番経済のグローバル化に積極的なのは中国である、ともいえる。

今更ながら、簡単に説明しておくと、TPPは日米主導でアジア太平洋地域の貿易・投資のルールを統一化し、包括的な自由化を目指すもの。今のところ12か国が参加している。だが、域内GDPの9割以上を日米2国が占めるわけだから、ある意味、日米の自由貿易協定といっても過言ではないだろう。特に日本にしてみれば、米国による米国のための枠組みにも見え、医療や食品安全など洗練された日本のサービス基準をグローバル基準に規制緩和することが果たして国民の暮らしや日本的農業、中小企業にプラスになるのかと疑問視し反対する声も強い。そこを、中国封じ込めという外交的意義の兼ね合いの中でどこまで妥協するか、というのが日本にとってのTPPの議論の焦点だった。

なので、米国がこれを抜けるとなると、TPP自体の成立意義を失うし、トランプの宣言が本当に実行されるのならば、TPPは頓挫する、ということになる。ちなみにトランプのTPP反対理由は日本の反対派とほぼ同じである。

知財権や環境保護基準、薬価上限など国家主権として設けられている基準が、TPPの取り決めに違反して企業の収益を損なっているとされれば、企業が国家に賠償金を求めて提訴することができるというISDS条項は国家主権の侵害であり、TPPは米国国家国民の利益にはならず、得をするのは多国籍企業、大企業のみだということである。

そもそもトランプ的な保護貿易主義政策を実行するなら、TPPに参加していては米国が提訴されまくりの日々となる。米国内の1パーセントの富裕層が残りの庶民の富に勝る金融資産を独占している激しい貧富の格差は経済のグローバル化のせい、というのがトランプを支持するプア・ホワイトと呼ばれる人たちの意見なのだから、TPPに反対しなければ支持者有権者に対する裏切りである。

米主導のTPPに対して、RCEPは最初に中国が言い出し、中国が主導してきた。ASEANが日中韓印豪NZら周辺諸国と個別に結んできた自由貿易協定をまとめるという考えで、目下16か国が参加している。中国にしてみれば、中国包囲網形成という目的のTPPに対抗するという政治的意味合いもある。RCEPはTPPほど関税の撤廃を要求しておらず、また環境規制なども特に設けていないことから、日本の中ではTPPよりRCEPの方を支持する人も少なくなかった。ただ中国の脅威を認識しはじめた日本、オーストラリアをはじめ、RCEPとTPP両方に参加する7か国はTPPを優先させており、2016年内発効予定だったのが延期されている。

FTAAPはRCEPとTPPの両方を包括するAPEC地域の自由貿易圏構想だ。これは貿易摩擦が最も激しく対立している米中をともに含むことになる。実現は簡単ではないが、米中ともにこの貿易圏で自らが主導権をとることを目標にしており、日米はTPPをベースにしてFTAAPを実現したいと考え、中国はRCEPをベースにしてFTAAPを考えていた。2014年の北京APECでそのロードマップが採択された。

ペルー、チリ、エクアドル…米国の裏庭を刈る

こういう状況で、トランプ政権の米国がTPPを降りるとなると、RCEPがFTAAPのベースになる展望が開けてくる。つまりアジア太平洋貿易圏の経済秩序が中国主導で形成される可能性がでてくる。

習近平はAPEC首脳会議に先立って行われたAPEC工商関連サミットで「アジア太平洋地域は規定路線を歩み続け、グローバル経済により多くの活力をもたらさねばならない」「中国は世界に対し門戸を開放している、この門はさらに大きく開かれる」と強調し、FTAAP構築こそ、アジア太平洋地域の悠久の繁栄をもたらすために戦略的に重要な意義を持つと強調し、FTAAP推進を呼びかけた。

TPP参加国のペルー、チリはさっそく、中国との自由貿易促進で一致。チリのバチェレ大統領は早期にアジアインフラ投資銀行(AIIB)に加盟したいとも表明している。TPP参加国でもAPEC加盟国でもないが、習近平は23日までの南米歴訪でエクアドルにも初訪問。両国関係を全面的戦略的パートナシップ関係と位置付け、金融、インフラ面での20の協定に調印している。トランプの保護貿易主義的政策に乗じて、中国式グローバル経済圏は米国の裏庭・中南米の取り込みを加速していこうとしている。

習近平がリマでアピールしたことは、中国が大幅に外資参入制限を緩和し、APECメンバーの間でハイレベルな準自由貿易圏を設立し、中国が国際標準にあった商業環境を確保し、一つのフェアな市場を形成するのだという点だ。では、中国はどういった貿易経済秩序を打ち立てようとしているのか。

中国は目下、投資戦略を転換していこうとしている。かつては経済発展計画にそってエネルギーや基礎インフラ分野への投資を、国家の基金を通じて実施するというスタイルだった。これをサービス、高付加価値産業分野へ、民間資本で行っていく方向にもっていきたい。このためにはプライベートエイクイティファンド(PE)や機関投資家の役割を増強していきたい考えがあり、自由貿易協定や多極主義の拡大が中国の投資戦略のこうした転換に利すると考えている。

もう一つの狙いは人民元の国際化だ。無事、特別引出権(SDR)入りを果たした人民元だが、実際のところ人民元に対する信頼が向上したわけではない。中国の投資・貿易政策と人民元国際化プロセスは不可分であり、中国としては南米国家との貿易協定拡大や、FTAAPへの推進を人民元国際化に利用していきたい考えがある。

市場経済国ではない国に市場を主導できるか

要するに人民元による決済、人民元による投資が可能な経済貿易圏の形成だ。米国の国際社会の影響力は軍事と通貨・金融が担保している。米ドル一極の基軸通貨体制を覆すことが、中国の覇権を実現するためには欠かせない。AIIBの設立も人民元のSDR入りもその目標に向かっての布石である。通貨を制するものが世界を制する、グローバリズムの頂点に立ち、国際社会のルールメーカーになるには、海洋覇権などと並んで通貨覇権を実現することであると考えているわけだ。

だが、中国の野心は野心として、中国自身がグローバル経済の秩序の中心となる条件を備えていると言えるだろうか。

中国は、いまだ市場経済国ではない。そして実際の経済政策は自由主義経済とは違う方向に動いている。中国が目指すのは国家資本主義、つまり国家、共産党政府が完全に指導・コントロールできる資本主義だ。小国ならいざ知らず、あの規模の市場を抱える中国に、そんなことが可能なのか。企業の利益よりも、共産党の政治的判断が優先され、政府は市場ルールの頭越しに行政指導を入れてくる。しかも、そういう共産党指導の資本主義を周辺国に拡大しようという考えで、国家資本輸出主義、などという言い方もある。

一般に自由貿易を主導するなら自由市場経済と民主的政治体制が必要だと思われてきた。だが、中国式グローバリズムはそうではなく、共産党がコントロールできる市場経済と、一党独裁体制のままで自由貿易の主導者となろうというわけだ。

それがどういう世界なのか。フェアな市場といいながら、共産党が牛耳るグローバル経済。ダライ・ラマ14世の訪問を受け入れるだけで経済制裁をほのめかす国が世界貿易のルールメーカーになるとしたら、なかなか恐ろしくはないか。

日本の不幸は自らルールを決める発想がなかったこと

さて、今考えるべきは日本の身の振り方である。日本はまだTPP発効に望みを持っているようでトランプを説得中らしい。だが、TPPがダメならRCEPというムードが既に広がっている。オーストラリアもRCEPに軸足を移しはじめた。日本もRCEPの中で、中国の主導権を牽制できるというならRCEP推進に切り替えるという考えもありかもしれない。

しかし、日本にとって一番不幸なのは、トランプ政権がTTPを反故にしようとしたことではなくて、今後の世界貿易秩序をだれが主導するか、どんな青写真を描くのか、というテーマに対して、米国に頼るのか、中国主導につくのかという選択肢だけで考えて、日本が新たなルールメーカーになるという発想をいままで持てなかったという点にあると思う。

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『共産党の「核心」になっても続く習近平の権力闘争 “誰も挑戦できない権威の象徴”ではなくなった核心の座』(11/29JBプレス 阿部純一)について

中国の歴史は権力闘争の歴史です。決して民主化することはありませんでしたし、これからも長期に亘って民主化することはないと思われます。為政者側の腐敗がひどく、権力を握れば必ずや富を独り占めしようとします。人民は収奪の対象でしかありませんし、侵略の先兵として弊履の如く捨てられる運命にあります。中国人に高貴な精神を求めても無駄と言うもの。“対牛弾琴”というやつでしょう。孔子だって世の中に受け入れられなかったというのは中国社会が如何に弱肉強食で動いているのかを表しています。日本も徳川幕府時代、朱子学を武家の道徳と定めたので、論語の影響を受けて、中国人というのは公共道徳を守る優れた民族との思い入れがあったと思います。小生が中国から帰国した11年前に中国の実態を話したら、「国粋主義者」とか「人種差別主義者」とか罵られたものでした。今は日本にも中国人が沢山来て、その民度の低さが目に見えるようになったので、今話せば誹謗されることはないと思います。日本人が如何にメデイアという権威に弱いのかと言う証左にもなります。メデイアは左翼・リベラルの巣窟で自分の都合の悪いことを主張されると声高にラベル貼りをするか、完全に無視します。左翼人士は須らく、スターリンや毛、ポルポトの人民虐殺の歴史を直視すべきでしょう。そうすれば、左翼ではいられなくなるはずなのに。誠実さが足りない連中で、軽蔑・唾棄すべき人間です。

習近平は狡猾で、敵を打倒するのにいろんな手を打つでしょうが、敵は日本人のように甘くはありません。足をどのようにして引っ張るか知恵を巡らしている筈です。人事の問題こそが彼が権力を握れるかどうかの分水嶺になるのは間違いありません。①王岐山の定年延長②習自身の定年・任期延長です。でも本文にありますように、下剋上はありますし、下台(=step down)すれば、韓国大統領のように法の裁きを受ける可能性が高いと思われます。反腐敗運動をやりすぎ、恨みを沢山買ったためです。言ってみればこれも易姓革命の一つなのかも。権力者が如何に法を守らず、人治で政を行ってきたかという事です。人民の生命など鴻毛の如く考えているのでしょう。こういう国に生まれなくて良かったと思い、中国のような国にしないためには、中国の侵略に対抗して、日本の防衛を強化しなければなりません。左翼が良く言っています「中国が攻めてくることはない」というのは尖閣の現実を見ない議論です。騙されないように。何時も言っていますように中国人の基本的価値観は「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」と言うものですから。

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中国・北京でジャンマルク・エロー仏外相(写真外)と会談を行う中国の習近平国家主席(2016年10月31日撮影、資料写真)。(c)AFP/FRED DUFOUR〔AFPBB News

習近平政権は来年秋の第19回党大会に向け、内政・外交ともに正念場を迎える。

内政では10月に開かれた「6中全会」(中国共産党第18期中央委員会第6回全体会議)で党における「領導核心」の座を手に入れ、権力基盤をさらに固めた。とはいえ、党大会で自分の裁量による指導体制を作り上げるために、やるべきことはまだ多い。

外交では、米国で誕生するトランプ新政権への対応が重要な課題となる。習近平政権にとっては、トランプ新政権の外交・安全保障政策がどう変化するかを見極め、トランプ新政権とどう折り合いをつけていくかが問われることになる。

(参考・関連記事)「習近平がどうしても『核心』の座が欲しかった理由

トランプ新政権への期待

米大統領選挙でのトランプ候補の当選は、中国でも予想外の事態であった。しかし、同候補の掲げた「アメリカ・ファースト」に基づくTPP(環太平洋パートナーシップ協定)の否定や、同盟関係の見直しといった政策が中国にとって好ましい部分があることは確かであり、トランプ政権の誕生は中国で好意的に受け止められている。

たしかに、TPPや「アジア・リバランス」といったオバマ政権の政策は、中国の台頭を経済と軍事の両面から封じ込めようとするものだった。それを否定するトランプへの期待が中国で湧き上がったとしても不思議ではない。

しかし、トランプ新政権が中国の都合のいいように動く保証はない。オバマ政権の政策の逆を目指すにしても、トランプ政権がオバマ政権よりもむしろ中国に厳しい対応を取る可能性は排除できないからだ。

習近平政権が求心力を高めるために「愛国主義」というナショナリズムを称揚しているように、トランプ新政権も「米国を再び偉大な国にしよう」というナショナリズムを表面に押し出してきた。トランプのナショナリズムが「孤立主義」とイコールであるとは限らないのである。

トランプ政権の対中外交がどのようなものになるかは、時間が経つにつれて明らかになっていくだろう。しかし、それがどのようなものであれ、習近平政権は、オバマ政権に提示してきた、米中が対等の立場に立つ「新型大国関係」の構築を目指すことになろう。

主席制の復活を画策か?

習近平政権にとって、むしろ問題なのは内政である。

習近平は10月の6中全会で、党における「核心」の座を手に入れ、1980年に鄧小平が主導して作られた「党内政治生活に関する若干の準則」(以下「準則」)を大きく書き換えた。

1980年の「準則」のキーワードは「集団指導(集体領導)」であった。毛沢東の個人独裁がもたらした「文化大革命」の過ちを繰り返すことのないよう、「集団指導体制」が謳われたのである。これに沿って、翌1982年に開催された第12回党大会では、「党中央委員会主席」が廃止され「党中央委員会総書記」となった。

中国では1949年の建国以来、「党中央委員会主席」が党における最終的な意思決定者だった。毛沢東は、まさにその役割を担ってきた。しかし、「党中央委員会総書記」は党中央委員会の最高指導者と位置づけられるものの、意思決定は党中央政治局常務委員会における多数決に委ねられる。主席制を廃止することによって、党中央で毛沢東のような独裁を再現できないようにする工夫であった。

習近平は、10月の6中全会で新たに採択された「新情勢下の党内政治生活に関する若干の準則」で、この個人独裁回避のための「集団指導」を大きくトーンダウンさせてしまった。

より正確に言えば、1980年の準則では独立した項目として「集団指導」を取り上げていたのが、新しい準則では「集団指導」を「民主集中制」を構成する要素の1つとしている。この書き換えは、「領導核心」を「集団指導」よりも優先したと受け止めることもできる。

それをもって、習近平が主席制の復活を画策していることは十分に考えられる。領導核心に位置づけられた以上、自分が党における最終意思決定者であることの制度的保証として、総書記ではなく主席の呼称こそがふさわしいと判断しても不思議ではないからである。

江沢民派を一掃したい習近平

しかし、主席制の復活には当然のことながら党内に強い抵抗が予想される。おそらく、そこまで露骨な権力の集中を進めることはないと考えるのが自然である。

党内で権威を増した習近平が目指すものは、他にあるはずだ。それは第1に、個人の権限強化による「内規の改定」であろう。

内外の報道によると、「七上八下」という内規(いわゆる「潜規則」)、すなわち党中央政治局常務委員に選任される人物は「67歳以下ならOKだが68歳はダメ」という原則を見直すべきだとの声があがっているという。たとえ68歳を超えていてもその人物が余人を持って代えがたい能力があるなら、任務を継続できるという論理である。その「余人を持って代えがたい能力」を持つ人物とは、習近平のもとで反腐敗に辣腕を揮う王岐山である。

もう1つ目指すものがあるとすれば、党中央政治局常務委員会の人事刷新であろう。

胡錦濤時代は9名の常務委員がいたが、習近平時代になって7名に減った。理由は明示されていないが、裏で画策したのが「第3世代の核心」であった江沢民だとすれば、江沢民派のための多数派工作で人事を動かした可能性が高い。

胡錦濤時代、常務委員の中で純然たる「非江沢民派」は、胡錦濤総書記と温家宝総理だけだった。習近平時代にしても、江沢民の息のかかっていないのは共青団出身の李克強総理だけである。次期党大会で2期目を迎える習近平にとって都合のいい常務委員会人事とは何かといえば、まずは江沢民派を一掃することであり、反腐敗で辣腕を揮った王岐山の留任であろう。

王岐山の留任が実現すれば、「次の次」である2022年の第20回党大会を69歳で迎える習近平自身の「3期続投」の可能性も出てくる。習近平は3期続投を現実のものとするために、かつて鄧小平が1982年に現行憲法を決めたように国家主席の「2期10年」という憲法の定めを書き換えるかもしれない。

後継者を決めなければ求心力を保てる

もし「3期続投」を目指すとすれば、習近平はさらなる権威確立のために、“次期常務委員会で後継者を指名しない”ということも考えられる。

胡錦濤や習近平は、ともに総書記の後継者として国家副主席と中央党校の校長を兼務する形で常務委員会入りし、4中全会ないしは5中全会で中央軍事委副主席となり、総書記に就任するための研鑽を積んだ。もし習近平が後継者を決めるなら、同様の処遇で対応することになる。

しかし、後継者を決めれば習近平への求心力が徐々に低下するのは間違いない。そこで、あえて後継者を決めないままにしておき、求心力を保つというわけである。

しかも、それはきわめて簡単にできる。政治局常務委員のポストを5つに絞り、総書記、国務院総理、全人代常務委員長、全国政協主席、紀律検査委書記に限定することによって、後継者の入る余地をなくしてしまえばいいのだ。

同時に、習近平、李克強、王岐山が留任するとして、残りの2ポストの1つを習近平の側近である栗戦書・党中央弁公庁主任にあてがえば、それで習近平側が3名となり過半数を占めることになる。そうすることによって、習近平は「領導核心」の権威を振りかざすことなく、従来の「集団指導体制」を維持して多数決で意思決定をすることが可能になる。「個人独裁」を批判されることなく、自分の思うような政権運営が可能になるというメリットもある。

誰かに剥奪されても不思議ではない核心の座

しかし、このようなシナリオ通りに物事が進むかどうかは分からない。

そもそも習近平自身が、「領導核心」の座を江沢民から奪い取っているからである。

具体的に言えば、習近平は領導核心の座を得るために、「腐敗撲滅」を理由に周永康や徐才厚、郭伯雄といった江沢民につながる人脈を摘発することで江沢民の権力に挑戦し、ついに核心の座を奪い取った。

だが、このことによって、中国共産党の指導における核心の位置づけは「絶対的」なものから「相対的」なものになってしまった。もはや、核心は、誰も挑戦できない権威の象徴ではなくなっている。これは習近平が想定していなかった現実だろう。

振り返ってみれば、江沢民の核心の座も自らが絶対的な権力を行使して手に入れたものではなかった。鄧小平が「毛沢東が第1世代の核心であり、第2世代は自分が核心なのだろう」と言ったとき、その「核心」は、誰もが挑戦することをはばかる権威の象徴だった。だが、「第3世代の核心」はそうではない。鄧小平は、1989年の天安門事件後、軍歴も権威もない江沢民を党中央の指導者に祭り上げるため「第3世代指導部の核心」に任じた。江沢民が核心に値する指導者であるかどうか以前に、天安門事件で大きく動揺した中国共産党の指導体制に求心力をもたせる必要があったからであろう。

習近平は、その江沢民から核心の座を剥奪し、自分が取って代わった。その核心の座を、また他の誰かが剥奪してもけっして不思議ではない。その意味で言えば、習近平の権力闘争はまだまだ続くことになる。

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『中国が期待する米中蜜月関係』(日経ビジネス2016年11月28日号 The Economist)、『「大統領」狙う強権 習氏に死角 トランプ現象は中国でも 編集委員 中沢克二』(11/28日経朝刊)について

「エコノミスト」の記事は中国にまだ幻想を持っている記者が書いていると思われます。社会主義や共産主義が悪と言うのが分からないとすれば、知的誠実さを疑うし、そうでなければ単なる愚鈍なだけでしょう。「サルトル」は「マオイスト」だったと楊海英著『モンゴル人の民族自決と「対日協力」 いまなお続く中国文化大革命』の中にあります。日本でもサルトルを持ち上げていた時代がありますが、彼は毛沢東主義者=虐殺肯定派だったのでは。欧州知識人と言っても、現実を見ないで理想化したのでしょうけど。「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」というのが漢民族の基本的価値観と言うのが分かっていれば、少しは違ったかも知れませんが。況してや戦後何でも白人の言うことが善だと信じ込んだ日本人の程度も知れます。アカは、虐殺は不可避と考えます。スターリン、毛沢東、ポルポト、日本の連合赤軍、自国民を殺しまくったキチガイです。自分に逆らうものは全部殺戮してしまうというのは狂気以外の何物でもありません。

毛沢東は「百花斉放、百家争鳴」で民主派の批判が高くなったので慌ててブレーキをかけるために反右派闘争に切り替えたと一般的には言われていますが、楊氏の本の中では最初から敵(知識人、毛の批判者)を炙り出すための罠(陰謀ではなく陽謀)だったとありました。如何に毛沢東と言うのは狡猾、腹黒いかです。反右派闘争は文化大革命への嚆矢であって、而も漢人の敵を打倒してから少数民族へのジェノサイドを展開するよう考えていたというのですから。日本も五族協和何て考えていたのが如何に甘かったかという事です。

トランプが中国にどういう態度を取るかはまだ分かりません。言えることはオバマ以上に中国の横暴を許すことはないとだけ言えるのでは。軍事予算を増やすのは中国に対する牽制と読めます。ただ、ブッシュ(息子)も最初は中国に威勢が良かったですが、国務省辺りに騙されて、軌道修正していきました。中国は要人には金を配っているでしょうから。

トランプがAIIBや「一帯一路」を認めることは世界にとって最悪です。悪を世界に蔓延させることになります。そうならないことを祈ります。

中沢氏の記事では、中国は子供騙しの選挙をして見せたとのこと。事情が分かっている人は騙されないでしょうけど、TVだけでしか情報を取れない人は簡単に騙されるでしょう。中共はそれを狙っていると思います。でなければ香港の立法会選挙で揉めることもないでしょう。台湾こそが民主主義社会と言えます。悪の帝国・中共支配の国と台湾は全く別の国です。

The Economist記事

中国政府は、トランプ氏が大統領に就任すれば米中関係は好転すると見ているようだ。同氏が示す保護主義は実現しないと見る。中国は米国のインフラ投資を支援できるという。だが米中関係には不確定要素が多い。仮に蜜月が到来しても長く続くことを期待してはならない。

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中国の習近平国家主席(左)とトランプ氏は、同氏が米大統領に就任した後の首脳会談でどんな話をするのだろうか(写真=2点:ロイター/アフロ)

2016年の政治は、大きな番狂わせが相次いだ。さらに、ここにもう一つ思いがけない予想がある。「中国は、米中関係がこれから黄金期を迎えると考える」というのだ。これは、最近現実となったいくつかの予想外の出来事と同じくらいとっぴな考えだ。だが、それほど的を外したものとは言えないだろう。

米国の成長に中国は不可欠

ドナルド・トランプ氏は選挙期間中、中国を名指しでこう非難していた。「赤ん坊からキャンディーを取り上げる」ように米国から雇用とビジネスを奪い取った主犯であると。さらに同氏は、貿易戦争に臨む姿勢もにおわせた。大統領に就任したら即日、中国を為替操作国に認定し、中国からの輸入品に45%の懲罰的関税を科すと公言した。

その上、トランプ氏は、バラク・オバマ大統領と中国の習近平国家主席が9月に署名した地球温暖化対策を巡る合意も破棄すると明言した*1。この合意は、米中関係における数少ない外交的な成果だったのだが。

*1=パリ協定を指す。米中が同協定に署名したのは2016年4月。両国は同協定を9月に批准した

加えて、トランプ氏の政権移行チームが混乱の渦中にある中、対中政策担当者として取りざたされている名前を見てみるといい。中国首脳は安心などできないはずだ。

国務長官の候補として、元ニューヨーク市長のルドルフ・ジュリアーニ氏と、国連大使を務めたジョン・ボルトン氏の名前が挙がっている*2。ジュリアーニ氏は対中外交の経験がほとんどない。ボルトン氏はタカ派で、対中強硬派だ。

*2=両者に加えてミット・ロムニー元マサチューセッツ州知事の名前も挙がる

それでも中国は明るい面に目を向け始めている。中国政府内で楽観論が高まりつつある背景には次の推測がある。「米国の雇用と成長を本気で考えるなら、トランプ氏は最終的に中国への関与*3と貿易を重視するだろう」。

*3=米中関係では、「中国包囲」の対義語として用いられる

要するに、保護主義は「米国を再び偉大な国にする」というスローガンと整合しないのだ。ここから、トランプ氏が選挙期間中に繰り返した威嚇的な発言は基本的にこけおどしである、という結論が導かれる。少なくとも中国政府はそう期待している。

確かに、トランプ氏が中国を為替操作国に正式に認定する可能性は高い。しかし、そこから調査を開始し、結果を公表できるのは1年後だ。さらに、結果が出ても、ただちに影響が生じることはまずないだろう。

加えて、中国首脳はトランプ氏の中に、自分たちと同じ特性が潜んでいることを見抜いているかもしれない。民主主義の美点には敏感でなく、何より発展と成長に関心を抱いている点だ。

トランプ氏と習氏は11月14日に電話で初めて会談した。中国共産党機関紙・人民日報系の「環球時報」は、通常は米国に対して批判的な姿勢を示すが、この電話会談は高く評価し、次のように報じた。協調を求めた習氏に対してトランプ氏は、「外交的に申し分のない」言葉を返した。これにより、両大国間の今後4年間の関係に対する「楽観」が強まった。

同紙はさらに、トランプ氏こそが「恐らく、大国間の関係を現実的な手法で作り直していく米国の指導者だ」と評価した。同氏が「事業家の視点や草の根的な視点」を持っており、「ワシントンの政治エリートに取り込まれていない」ことを理由に挙げた。

米国のインフラ建設支援か?

中国のタカ派が主張する楽観論は、明らかに別の推測に基づいている。トランプ政権は結局混乱して機能せず、米国の力を損なうというものだ。この事態は米中が演じる長期的な勝負の中で中国に有利に働き、米国は没落し、中国は興隆していくというわけだ。

環球時報は、ほんの1週間前には「トランプ氏がどのような混乱をもたらすかを見ていよう」と書いていた。

中国の首脳は、オバマ大統領の任期満了を歓迎している。同大統領が進めるアジアへの「ピボット」(アジア重視)政策を嫌っているからだ。

中国政府はオバマ氏の姿勢を次のように辛辣に批判する。習氏は2013年、両国間の「ウィンウィン」の協調を含む「新型大国関係」という素晴らしい提案をした。ところがオバマ氏は米中関係を「どちらかが勝ち、どちらかが負けるゼロサムの関係」と捉え、この提案を受けいれることができないというのだ。

オバマ氏は、この新たな関係は詰まるところ東アジアの覇権を中国に譲り渡すことだと考えている。どうしてそのように考えられるのだろうか、と。

従って、トランプ氏が大統領に就任して最初の米中首脳会談で何が話し合われるのか、想像するのは難しくない。“建設長官”を自認する同氏は大統領選の勝利演説の中で、「高速道路、橋、トンネル、空港、学校、病院」など多くの公共事業に取り組むと約束した。

習氏は、公共事業について自身も相当な専門家であることをアピールするだろう。総延長1万8400kmを超える高速鉄道が走る広大な国を率いているのだから、同氏がそうした専門知識を持ち合わせていても不思議ではない。

一方、米国に長大な高速鉄道網は存在しない。長江の三峡ダムは、米国のフーバーダムと高さはほぼ同じだが、幅は6倍ある。

習氏はトランプ氏に、米国のインフラ建設のため資金と専門技術を提供すると申し出て、米国の雇用創出に中国が貢献できると強調するに違いない。

トランプ氏がお返しに好意を示すことは容易だろう。例えば、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加しないというオバマ大統領の方針を撤回することが考えられる。

あるいは、習氏が提唱する「一帯一路」構想を、もう一歩踏み込んで支持することもできる。この構想はアジアと欧州を結ぶインフラを建設するもの。トランプ氏の政策顧問は、こうしたカードを切る可能性を既に示唆している。

米中の将来は見通せない

こうなれば、ほとんど誰も予想することのなかった米中の蜜月関係が到来する。中国は間違いなくそれを望んでいる。

習氏は今、対外関係を平穏に保つことが極めて重要な時期にある。これから1年をかけて、党の指導部を全面的に刷新する考えだ。同氏は権力基盤を固め、後継者選びを主導したいのだ。このためには、国内に意識を集中する必要がある。

ただし、米中蜜月が長く続くと考えるのは間違いだ。まず、中国はトランプ氏が身につけている商売人としての本能の強さを恐らく過小評価している。また、仮にドル高が続き、中国の通貨管理が難しくなった場合、中国政府は対米政策を見直すかもしれない。

米国の友好国はトランプ氏が当選したのを受けて慌てふためき、米ニューヨーク・タイムズ紙の表現を借りれば、「まもなく自由主義世界の指導者となる人物に連絡を付けようと、トランプタワーに闇雲に電話を入れた」。

とはいえトランプ氏は、東アジアの同盟関係に対する保障を同氏流のやり方で高めている。第2次世界大戦後の東アジアにおける米国の影響力が、この同盟関係によって強化されてきたのは事実だ(本誌=英エコノミスト=が印刷に回される時点で、日本の安倍晋三首相が外国の首脳として初めて、次期大統領となるトランプ氏と会談しようとしている。安倍首相は、日本が自国防衛において果たす役割を拡大すると約束するものと見られる*4)。そして中国はこの同盟関係に対して敵意を抱いている。

*4=安倍首相とトランプ氏は11月17日に会談した。話し合いの詳細は明らかにされていない。ただし同首相は「信頼関係を築いていくことができると確信した」と発言

世界で最も重要な2国間関係、すなわち米中関係は、何によってかき乱されるか予断を許さない。2001年には中国の戦闘機と米国の偵察機が空中で衝突し、米中関係が緊張した。最近は、両国首脳を脅かすこうした危機は発生していない。しかし、論争の絶えない南シナ海や東シナ海で同様の事件が起こることは十分に考えられる。

このようなレベルの外交危機に対処する能力が一切試されていないのは、トランプ氏だけではない。これを忘れてはならない。この点では習氏とて同じなのだ。

©2016 The Economist Newspaper Limited Nov. 19-25, 2016 All rights reserved.

日経記事

英国の欧州連合(EU)離脱、米国のトランプ旋風、そして別格の指導者を指す「核心」の地位をつかんだ中国国家主席の習近平。今年の3つの動きのキーワードは、グローバル化の反動である地域優先主義と、強権主義だ。中国の変化はわかりにくい。だが、それは今後、アジアと世界に大きな影響を及ぼす。

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習が得た「核心」の地位の本質は何か。中国のネット空間では今、勝手な解釈が自動的に削除されている。その微妙な問題の解釈を一人だけ許された人物がいる。習が心を許す側近で、来年、最高指導部入りも噂される栗戦書だ。彼は、習が建国の立役者の毛沢東、経済大国への道を引いた鄧小平に並び立つとした。

前任の胡錦濤が10年かかっても手が届かなかった地位を習は4年で得た。それは必ずしも権力の盤石さを意味しない。既得権を持つ共産党が一党独裁を続けるにはひとまず習を「核心」とし、締め付けるしかないと判断したのだ。統治の危機はそこまで来ている。

習は力学を読みつつ、長くトップにとどまろうとするだろう。現憲法は国家主席の任期を2期10年までとする。党トップの総書記の任期に明文規定はないが、国家主席の規定に準じてきた。68歳になれば引退する内規も定着している。

3選禁止を破る手は色々ある。習に近いとされる学者らが観測気球を上げるのが「総統制」の導入だ。「国家主席に代わる総統を創設し、習主席が2022年の次々回の共産党大会以降、中華人民共和国第1代総統に就けばよい」。こんな声がじわり広がる。

集団指導を形骸化する総統制は形ばかりの選挙を経る。とはいえ米大統領制とは全く違い、一党独裁が前提だ。今も国営メディアは国家主席の英訳に「プレジデント」を使う。憲法改正で国家主席を総統に変えても大差ない。米国との対等さを気にする中国の新制度として見栄えも良い。

「あれはその予行演習だよ」。北京の識者が指摘したのは、習が恭しく一票を投じる姿を報じた16日の中国各紙のトップ記事だ。

党推薦候補から区の人民代表を選ぶ投票箱は、執務地の「中南海」に置かれた。いかにも中国的だ。立候補の自由さえない仕組みは小学校の学級委員選挙にも劣る。だが米大統領選の直後に中国でも選挙があると宣伝する意味はあった。

面白いことに抵抗勢力が現れた。投票用紙には印刷済みの推薦候補名にない名を書ける空欄がある。不満分子はトランプの名を書いたという。形だけの選挙への静かな抵抗だった。

共産党を取り巻く情勢は厳しい。米国では上位1%の層が全米所得の2割弱を占める実態に白人労働者層の不満が爆発し、トランプ旋風を生んだ。富の偏在は中国でも目立つ。なにせ将軍、人民代表の地位まで巨費で取引されていたのだ。

中国の巨大格差はいつ生じたのか。1999年、福建省代理省長だった若き習は本紙のインタビューで焦点の世界貿易機関(WTO)加盟について「利が弊より大きいなら入る」と語った。2001年の加盟後、約10年間、中国は2ケタ成長に沸く。グローバル化を進めるWTO体制の世界最大の受益者になったのだ。

本来、競争は経済の自由化を促す。だが、共産党は巧みに阻止した。グローバル化は外づらだけ。逆に市場を占める国有企業の一人勝ちとなり、幹部の給与も不当に跳ね上がった。

自由貿易と民主主義の親和性を信じる人々には想定外だった。「中国の特色ある市場経済」ならぬ、中途半端に開かれた中国だけの「権力市場経済」が、格差と汚職を生む元凶だった。

WTO加盟から15年を経た今、習はツケを払わされている。中国の国有企業は共産党内の定期人事異動体制の中にある。党組織が強い国有企業群を本気で潰せば独裁体制は弱まる。本当の改革は土台、無理だ。

一方、習は苛烈な汚職撲滅運動に踏み切った。それは権力固めにも使える利器だ。とはいえ他党や独立組織の監視機能がない以上、「反腐敗」は定着しない。習は新たな監督体制の導入を探るが、極めて難しい。格差を是正できないなら、いずれ不満が爆発する。

もう一つの問題は地域優先主義だ。来年、返還20年を迎える香港では議会選で中国からの独立を唱える「本土派」が躍進した。台湾では中国と距離を置く蔡英文政権が誕生し、独立を口にする新世代政党「時代力量」の台頭も著しい。

主役は10~20代の若者だ。これは今後、竹のカーテンで仕切られてきた中国大陸内にも影響を及ぼす。EUの揺らぎ、トランプ現象は他人ごとではない。

中国経済は、習の側近が認めたように当面「L字型」で推移する。習体制は低成長の下、民衆の不満、地域優先主義の2大潮流に対処する必要がある。「核心」の地位をふりかざす強権だけで、その流れに抗するのは時代錯誤である。

ペルーでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)で習は微妙な軌道修正を迫られた。敵視する台湾の蔡英文が送った野党党首の宋楚瑜、不人気の香港トップ、梁振英、南シナ海問題でやりあった日本の首相、安倍晋三と次々会ったのだ。近隣の面々とあえて地球の裏で話す「全方位接触」には、強権への道を歩む習の悩みが透ける。

(敬称略)

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『死刑執行停止の世論を無視して執行された銃殺刑 “悪徳役人殺害犯”に庶民は同情、英雄視したが…』(11/25日経ビジネスオンライン 北村豊)について

中国の臓器移植の闇は今でも続いていると思われます。何せ平気で嘘がつける民族で、裏で悪いことは何でもできる社会です。マスメデイアは共産党の「喉と舌」でプロパガンダ機関ですから、党・政府に都合の悪い記事・報道は為されません。一党独裁の非常に悪い所です。北京で現地スタッフが交通事故で亡くなった時に、交通警察から言われたことは、「早く遺体を火葬するように。理由は①臓器売買される②労働争議の材料にされる」と。その後遺族との賠償交渉で「会社に遺体を運ぶ」と脅されましたが、「どうぞ」と答えて屈しなかった思い出があります。

http://www.epochtimes.jp/2016/08/26079-2.html

http://www.epochtimes.jp/jp/2015/03/html/d61618.html

生きたまま臓器摘出された人も多くいるのでしょう。多くは法輪功の信者のようですが。とても日本人には信じられないようなことが中国では平気で行われます。

本記事の賈敬龍のような問題は中国のどこにでも転がっています。ですから次の黒延平も出てきたのでしょう。報道はされなくともSNSで今は繋がる時代です。削除されても、口コミでは伝わっていきます。

「拆迁=拆遷」の問題は共産党統治が続く限り、解決できません。土地は共産党の所有になっている訳ですので。役人が私腹を肥やす対象になっています。「没有共産党就有新中国」にしなければ中国人民が幸せになることはないでしょう。新たな革命を起こさなければ。ただ人民解放軍を味方につけなければなりませんが、軍も腐敗の極みにありますので、望み薄です。

記事

2016年11月15日午前8時40分、河北省の“石家荘市中級人民法院(地方裁判所)”(以下「中級法院」)は、“最高人民法院院長(最高裁判所長官)”が署名した死刑執行命令書に基づき、“故意殺人犯”<注1>である“賈敬龍”に対して銃殺による死刑を執行した。死刑執行に先立ち、同日早朝に中級法院は賈敬龍に父母と姉との最後の対面を許可したが、対面の終了直後に死刑は執行された。賈敬龍は享年30歳だった。

<注1>“故意殺人”とは、殺意を持って行われた殺人を意味し、故意殺人罪の最高刑は死刑。

10月18日付で最高人民法院が中級法院による賈敬龍に対する死刑判決を承認したことが知れ渡ると、賈敬龍の境遇に同情する世論が沸き上がった。中国のネット上には多数の法学者や弁護士が死刑判決の見直しを求めて、「賈敬龍の死刑執行停止を求める嘆願書」への署名運動を呼びかけ、「“刀下留人(斬罪執行に待ったをかけること)”」を求める世論は盛り上がりを見せたが、最高人民法院に死刑執行命令の取り消しを促すまでの影響力を及ぼすことはなかった。

11月17日、賈敬龍の家族は中級法院から送付された“領取骨灰通知書(遺骨受け取り通知書)”を受領した。その内容は以下の通り。

河北省石家荘市中級人民法院・遺骨受け取り通知書

犯罪人の賈敬龍は故意殺人罪により法に照らして死刑判決を受け、2016年11月15日に死刑が執行された。“死屍(死体)”はすでに火葬されたので、家族は本通知書を持参して2016年12月14日以前に“石家荘市火葬場”へ出向き遺骨を受け取ることができる。期限を過ぎて受け取りがない場合には、遺骨は火葬場によって処理される。

河北省石家荘市中級人民法院 2016年11月15日

遺骨の引き渡し、引き延ばしか

上記通知書の日付が11月15日となっていることから考えて、賈敬龍の遺骸は11月15日の死刑執行当日に荼毘に付されたのだろう。遺骨の受け取り期限は12月14日となっており、死刑執行から丁度1か月後になっているが、通知書を額面通りに受け取って、家族が速やかに火葬場に出向いても、火葬場は種々の理由を付けて遺骨の引き渡しを引き延ばす可能性が強いと思われる。その理由は賈敬龍が報復目的で悪徳村役人を殺害したことにより庶民から英雄視されているからで、ネット上で行われた死刑執行停止を求める署名運動の沈静化を図り、遺骨引き取り後に行われる賈敬龍の葬儀に大挙して参列する可能性がある庶民の数を少しでも抑制しようという政府側の魂胆をうかがうことができる。

話は変わるが、中華人民共和国では1949年の国家成立から一貫して死刑は銃殺方式で執行されてきた。しかし、1997年に刑事訴訟法が改正され、銃殺方式と薬物注射方式の2本立てになったが、処刑後の遺体から移植用の臓器を取り出す関係から銃殺方式が大勢を占めていた<注2>。また、1980年以前には銃殺に使った銃弾の費用が家族に請求されたというが、法改正によって銃弾費用は国家負担となった。

<注2>中国では死刑囚の遺体から移植用の臓器を取り出すことは公然の秘密であり、死刑囚の臓器を用いた臓器移植ビジネスが横行していた。それが国際社会から問題視されたため、中国政府は2015年に死刑囚の臓器を使った臓器移植を禁止した。

閑話休題。それにしても、本来ならば通知書には、死者に敬意を払って“遺体”と書くべきなのに、“死屍(死体)”という言葉を使っているところに、死刑囚に対する冷淡な扱いが表現されている。さらに、賈敬龍の家族は死刑執行後に遺体と対面することも、火葬に立ち合うことも許されなかった。このため、多くのネットユーザーは火葬場から引き渡される賈敬龍の遺骨が本物だという保証はあるのかと、疑問を投げかけている。

立ち退き拒否の末…

さて、賈敬龍が死刑囚となった経緯は何か。その詳細については、2016年10月28日付の本リポート「横暴な権力者を殺害した男の死刑は止められるか」を参照願いたいが、最高人民法院“刑三庭(刑事第3法廷)”の責任者がメディアに語ったという事件の概要は以下の通り。

【1】本事件の被告人である賈敬龍は河北省石家荘市“長安区”内の“北高営村”の村民で、父母と共に同村の南華路6号に居住していた。2009年11月28日、村民代表大会は表決を経て北高営村の“拆遷改造(住民を立ち退かせて住宅を取り壊して村を改造する計画)”の実施を決定し、2010年6月に石家荘市人民政府の批准を得た。住民の立ち退きと住宅の取り壊し作業は北高営村の村民委員会が統一的に計画し、各戸同一基準で実施した。

【2】2010年11月10日、南華路6号の世帯主である“賈同慶(賈敬龍の父)と村民委員会は立ち退き協議書に調印し、協議内容に基づき賈同慶は村民委員会から低価格分譲住宅1戸と代替住宅1戸の配分を受けて、旧宅から引っ越した。但し、賈敬龍は父母や恋人などの忠告を聞かず、旧宅からの移転を拒否した。

改造釘打ち機で頭蓋骨を貫通

【3】2013年5月7日、北高営村村民委員会は村の改造計画と賈同慶との間で締結した立ち退き協議に基づき、賈同慶の旧宅に対する取り壊しを実施し、取り壊し部隊と賈敬龍の間で衝突が発生した。旧宅を取り壊されたことで、賈敬龍は北高営村の党支部書記兼村民委員会主任の“何建華”に恨みを抱き、何建華に報復することを計画した。

【4】2014年10月、賈敬龍は釘打ち機3台、模造拳銃1丁、釘打ち機用の火薬などを購入した。その後、賈敬龍はくぎ打ち機を改造して厚さ1cmの木の板を打ち抜けるようにした。

【5】2015年2月19日(“春節”:旧暦の元旦)朝4時頃、賈敬龍は車で北高営村の春節祝賀会場の付近まで行き、乗ってきた車を近くに駐車してから徒歩で借家へ戻った。当日午前9時頃、賈敬龍は釘打ち機3台と模造拳銃1丁を携えて借家から春節祝賀会場へ向かった。賈敬龍は、祝賀会場で村民たちに新年の挨拶を終えてひな壇から下りた何建華の後頭部に改造した釘打ち機で釘を打ち込んだ。釘は何建華の頭蓋骨を貫通し、何建華は頭蓋脳損傷により死亡した。

【6】犯行後、賈敬龍は事前に祝賀会場付近に止めておいた車で逃走しようとした。村民の“張瑞国”はこれを阻もうとしたが、賈敬龍は車を止めることなく張瑞国を跳ね飛ばして逃走した。村民の“金慶昆”、“何志輝”、“何志軒”などが車で追走し、賈敬龍が運手する車に車を衝突させることで停止させた。車を降りた賈敬龍は大声を上げて抵抗し、拳銃を構えて村民たちを威嚇し、拳銃を1発発砲した。後から追いついた村民たちが賈敬龍を取り押さえ、急行した警察官が賈敬龍を逮捕した。

表面的な事実を取りまとめれば、確かに上記の通りである。しかし、賈敬龍が何建華を殺害するに至った経緯を考えれば、以下のような同情すべき点があるのである。

脅迫、新居破壊、婚約破棄、自首も認められず

(1)父親の賈同慶が村民委員会との間で立ち退き協議を締結したのは、賈同慶の母、すなわち賈敬龍の祖母の社会保険(年金)支給を停止すると脅かされたためであり、決して納得してのものではなかった。この事実を知っていた賈敬龍は村民委員会およびその主任(責任者)である何建華に反感を持ち、協議締結という事実を認めていなかった。

(2)2013年5月7日に賈敬龍が住み続けていた旧宅は村民委員会が組織した取り壊し部隊によって取り壊されたが、この日は賈敬龍にとって27歳の誕生日の6日前であっただけでなく、恋人との結婚式の18日前だった。賈敬龍は大金を投じて自力で旧宅を結婚後の新婚住宅に改造していたが、全ては破壊され、甘く楽しい新婚生活の夢は消え去った。取り壊しをせめて賈敬龍の結婚式が終わり、新婚生活を始めるまで待ったやることはできなかったのか。村民委員会の1人が証言しているところでは、旧宅の所在地は緊急に取り壊す必要のない場所だったという。

(3)悲劇はそれだけでは終わらなかった。賈敬龍が村民委員会と抗争状態にあることを知った恋人の父親は、賈敬龍と関わり合いになって村八分にされることを恐れて、娘に賈敬龍と手を切るよう命じた。このため、恋人との結婚約束は取り消され、彼女は賈敬龍のもとから去り、後に別の人と結婚した。

(4)賈敬龍は犯行後に現場から車で逃走したが、それは付近の派出所へ自首するためだった。ところが、後から追走してきた村民たちに捕まり、殴る蹴るの暴行を受けて大腿骨を折られ、その後急行した警官によって逮捕された。賈敬龍の携帯電話には知人に宛てた「これから自首する」というメール原稿が残されていたが、発信されてはいなかった。裁判官は当該メール原稿を証拠採用せず、賈敬龍に自首する意思はなかったと判定したが、自首する意思が認められていれば、賈敬龍に死刑の判決が下されることはなかったものと思われる。裁判官が自首の意思を認めなかったのは、当初から賈敬龍を死刑にすることが決まっていたのではないだろうか。

最高人民法院が死刑執行停止を求める世論を無視して賈敬龍の死刑執行を強行させた背景について、ある中国の作家は次のように述べている。

【1】中国の農村で農民の住民居住地や農地を強制収容して得た土地は、不動産開発業者に売り渡すことで、農村にとっての貴重な収入源の「土地譲渡収入」を獲得することができる。また、売り渡された土地は開発業者によって工業団地や宅地に造成され、工場や新たな住民を招き入れることにより、地元の繁栄につながる。これは省政府や市政府の規模でも行われていることであり、土地譲渡収入が政府歳入に占める比率は30~40%にも及んでいる。

【2】中国政府が土地譲渡収入に依存する地方政府の在り方を真っ向から否定して、土地の強制収容を容認しない立場を取るならば、最高人民法院は世論の高まりを謙虚に受け入れて賈敬龍の死刑執行停止を認め、賈敬龍に再審の機会を与えたかもしれない。しかし、土地の強制収容を許容する姿勢に変化がなければ、それに逆らう者への見せしめとして賈敬龍は“該死(死刑判決を下すべき)”の存在だった。賈敬龍の死刑が執行されたことで、土地の強制収容は今後も継続されようが、第2、第3の賈敬龍が出現する可能性は存続することになった。

予言通り「第2の賈敬龍」

上述した作家の予言は正しかった。11月16日の午後、陝西省“延安市”の管轄下にある“延長県”内の“七里村鎮”に属する“曹渠村”で、土地の強制収容に起因する問題で刀を持って村長一族を襲撃した犯人によって3人が斬殺、5人が重軽傷を負う大事件が発生したのである。

中国の官製メディアが報じた所によれば、曹渠村の村民“黒延平”は村長の“曹英海”と強制収容された土地の補償問題でもめていた由で、地元の延長県政府もこれを知っていたという。11月16日には前任の曹渠村村民委員会主任の娘が嫁に行くのを祝う事前祝賀会が催されたが、黒延平もこの祝賀会に参加していた。祝賀会の終了後、黒延平は刀を持って村長の曹英海の家へ乱入し、続いてその親戚の家2軒へも乱入して、家人を手あたり次第に刀で切り付けて8人を死傷させた。死亡したのは村長の曹英海、曹英海の長兄の嫁“郭忠芳”、曹英海の五男“曹徳民”の3人であった。曹英海の妻“蘇延梅”、息子の嫁“李蓉蓉”、甥の孫(3歳)の3人は重傷で、延安市内にある“延安大学付属医院”の集中治療室で懸命の救命治療が行われた。曹英海の孫(1歳)と甥の嫁“李瑞”の2人は軽傷で“延長県人民医院”において治療を受けた。

上記の事件に関する報道は規制されており、これ以上の詳細は不明である。すでに述べたように、中国では“拆遷(住民を立ち退かせて住宅を取り壊す)”問題が全国各地で次々と発生しており、土地の強制収容を受けた人々の怨嗟の声は社会に満ちている。曹渠村の8人殺傷事件の発生を知った中国のネットユーザーたちは、犯人の黒延平が賈敬龍事件を知って鬱憤を晴らすべく模倣事件を引き起こしたものと推定しているが、この種の事件は今後も止むことなく、発生し続けるだろう。

ある評論家は、「賈敬龍の死は中国の“拆遷”制度の下では必然的に発生する悲劇である」と喝破している。土地を二束三文の価格で強制収容しておきながら、公定価格で買ったかのように装い、差額を懐にいれる不届きな地方役人がいなくならない限り、この種の悲劇はなくならない。賈敬龍もその被害者の1人であると思われる。

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『「鴻海会長、総統選に意欲」が示す台湾の危うさ 驚異の支持率8割も「地方の一指導者」に転落必至』(11/24日経ビジネスオンライン 山田泰司)、『蔡政権は「なぜ日本に対してこれほどまでに卑屈なのか!」、一部で不満も=台湾報道』(11/24サーチナ)について

鴻海に買われたシャープの行く末は厳しいものとなるでしょう。郭台銘会長は外省人で言ってみれば中国人と一緒。偶々台湾にいるだけです。だから、ブラック企業の名に恥じず、2010年には鴻海傘下の富士康深圳工場で、14人もの投身自殺が相次いだわけです。如何にも中国人のやりそうな労務管理です。

http://www.epochtimes.jp/jp/2010/11/html/d31624.html

また2013年には鄭州工場で3人の自殺者が出ました。これだけ自殺者が出るというのは普通に考えて労務管理に問題があるという事でしょう。電通もブラック企業でしょうけど桁が違います。電通の企業体質も問題と思っていますが、一番悪かったのは上司でしょう。部下の努力を認めなかったわけですから。

http://www.afpbb.com/articles/-/2944859

シャープの凋落の原因は経営者にあります。町田社長の無謀な液晶への一本足投資と、その前の佐々木副社長の韓国への技術流出が原因です。従業員はたまったものではありません。

http://www.data-max.co.jp/2012/09/07/post_16448_dm1701_1.html

http://bu-imp-mba.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/post-a81d.html

シャープは中国に技術を盗まれるほどの技術が残っているかどうかですが、少なくとも生産技術において、歩留まりを上げる技術は持っているのでは。台湾企業とはいえ、工場は殆ど大陸です。敵国・中国に技術移転する必要はありません。真剣に転職を考えた方が良いでしょう。

11/25日経朝刊に<シャープ、中国事業の統括会社を新設 鴻海の工場内に 

シャープは24日、中国事業を統括する新たな現地子会社、夏普科技(仮称)を2017年1月3日付で設立すると発表した。シャープの完全子会社として、場所は台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の広東省深圳市にある龍華工場内に設ける。統括機能を鴻海の中国拠点に置くことで両社の連携をより密接にして中国での事業を拡大する。

新会社の董事長には、鴻海による買収交渉でシャープ側の窓口となった藤本俊彦常務が就く。人数などは今後詰める。

シャープは現在、中国事業を北京市内の夏普(中国)投資が統括している。17年1月3日以降は新会社が管理する。

新会社のもう一つの目的は子会社間の連携強化だ。戴正呉社長は「One SHARP」をスローガンに掲げ、事業部間の協力を訴えている。中国には家電やコピー機など9カ所の拠点があり、新会社がそれぞれの経営資源を互いに活用できるよう促していくとみられる。業務効率を高めるため今後、拠点の統廃合が浮上する可能性もある。>(以上)

いよいよもって、シャープの大陸化が始まるという事です。日本の工場もやがては閉鎖されるのでは。

郭氏が総統選に立候補するのは勝手でしょうが、国民党候補として中国に台湾を売り渡すのに手を貸すことになります。台湾国民もそう言う選択はしないと思います。

サーチナ記事は蔡英文総統に悪意を持った中傷としか読めません。所詮、外省人のプロパガンダ紙の中国時報の記事ですから。蔡総統は日本に卑屈な外交をしているというのなら、国民党は大陸に卑屈な外交を続けてきたではないですか。だから、太陽花学運が起こり、民進党に政権が移りました。蔡総統の支持率低下は生みの苦しみの状態であり、民主主義国では普通の事です。安倍内閣の支持率も50%ちょっとくらいですから。悔しかったら大陸でも選挙をして支持率を調べてみるのが良いでしょう。習近平主席など朴槿恵大統領程度ではないですか。その前に当選することはないでしょうけど。

日本と台湾の強い結びつきを示す記事がありましたので紹介します。

http://hk.on.cc/hk/bkn/cnt/lifestyle/20161025/bkn-20161025121658687-1025_00982_001.html

山田記事

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台湾の次期総統を狙っているといわれている鴻海精密工業の郭台銘会長(写真:ロイター/アフロ)

不動産王のドナルド・トランプ氏が米次期大統領就任を決め市場が株高で沸き立つ陰で、アジアでも、ある実業家のトップ就任の可能性が取りざたされ始めている。シャープを買収した鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘(テリー・ゴウ)会長の台湾総統就任だ。

発端は、台湾の週刊誌『壹周刊』(2016年11月16日付)の報道。同誌が鴻海幹部らの話として伝えた記事の内容はこうだ。

トランプ氏が当選を決めた当日の夜のこと。郭氏は側近中の側近4〜5人に招集をかけ会議を開いた。彼らが集まったのは、台湾市新北市にある鴻海本社の1室で、社員たちから「神秘の501号室」と呼ばれている部屋。幹部の中には、鴻海の財務を握り、その実力者ぶりがジャニーズを牛耳るメリー喜多川副社長を彷彿させるとも言われる「鴻海的銭媽媽」(鴻海の金庫番の女帝)こと黄秋蓮氏の姿もあった。

その日の議題は、トランプ大統領誕生後の情勢分析と鴻海のとるべき戦略について。ただ、実業家で戦前劣勢が伝えられていたトランプ氏が当選したという事実を受け、幹部らの情勢分析に静かに耳を傾けていた郭氏の胸の中で、ある思いが急速に膨らんでいた。そして会議も半ばにさしかかったころ、郭氏はおもむろに口を開き、幹部らに尋ねた。

「2020年の総統選、どう思う?」。郭氏が総統選出馬の意向を示した瞬間だった。そして会議後、郭氏のもとに、1本の電話が入る。トランプ当選の結果を受け、総統選出馬を打診する最大野党、国民党からの電話だった。

郭総統待望論を生むもの

記事自体は出来過ぎの感が否めず、眉に十重二十重につばを付けて読みたい話ではある。選挙戦中、トランプ氏は「アップルはiPhoneを米国で造って雇用を生み出すべきだ」などとして米国企業が中国などアジアで製造することを批判していた。このため、まさにiPhoneの製造を中国で行っている鴻海のトップである郭氏がトランプ氏当選当夜に幹部を集めて行った討論の内容は、現実味が増してきたiPhoneの米国製造の話題に終始したと考える方が自然である。

ところが台湾では必ずしも、郭氏総統選出馬のこの記事がキワモノ扱いされておらず、それどころか、郭氏の総統就任の是非を真面目に検討する動きが出てきているのである。

「郭氏出馬に意欲」の報道が出た当日、台湾の有力紙『聯合報』が自社サイトで、「郭氏が2020年総統選に立候補したら投票するか」についてアンケートをとったところ、「投票する」が12万5000票あまりで回答者の82.5%を占め、「投票しない」の1万7000票あまりを大きく上回った。同じ日に、壹周刊と同じ壹媒体が経営する日刊紙『蘋果日報』が行ったネットのアンケートでも、「2020年の総統選に郭台銘氏と現職の総統で民進党の蔡英文氏が立候補したらどちらに投票するか」の問いに、回答者の68.29%が郭氏に投票すると回答し、31.71%の蔡氏を大きく引き離した。

郭氏自身は記事の出た翌日の11月17日、訪問先の中国浙江省烏鎮で香港の衛星テレビ『鳳凰衛視』対し、「(総統選に出馬する)そのような考えは元々全くない。メディアがデタラメを言ってるだけだ。冗談としてなら面白いが」と述べ、報道を否定している。

しかし、郭氏が現職の蔡氏を大きくリードした先の2つの調査結果を受け、台湾では郭氏の総統選参戦を巡る報道や議論が一気にヒートアップ。壹周刊の記事で、トランプ氏当選の夜、郭氏に電話をかけて出馬を打診したとされる国民党では、立法委員(国会議員に総統)の許毓仁氏が総統選出馬を支持すると表明。そればかりか与党である民進党でも、党の重鎮で前立法委員の林濁水氏が、「蔡氏の支持率が下がり続ければ、郭氏に対する待望論が高まるだろう」と述べ警戒感を示した他、民進党を離党した前立法委員の沈富雄氏は、「期待に値するリーダーだ」などとして郭氏出馬への期待を示した。

トランプ支持とダブる背景

この林氏が指摘したように、台湾で「郭氏総統選出馬」のうわさが出、議論が盛り上がりを見せているのは、郭氏本人に対する市民の期待の大きさと言うよりもむしろ、就任半年が経過した現職の蔡総統に対する失望が表出したという意味合いの方が大きいようだ。台湾の日刊紙『中国時報』(11月19日付)で台湾当局系のシンクタンク台湾工研院のアナリスト杜紫宸氏も、「既得権益を持たない層の現状に対する不満がトランプ大統領を誕生させたが、台湾もいま、似たような状況が生まれつつある」と指摘している。

今年1月の総統選で56.12%の得票率で、当時、与党だった国民党、親民党候補に大差をつけて当選した蔡氏だったが、支持率は下落傾向にある。シンクタンク台湾世代智庫が就任1カ月、100日、2016年9月、同10月に行った支持率調査では、「満足している」が62.1%、53.0%、49.0%、50.6%と推移してきたが、11月21日に発表された就任半年の最新調査では43.8%とこれまでで最低となった。

前総統の馬英九氏は、「中国と緊密な関係を築けば台湾の経済も好転する」とし中国との接近を図った。しかし、一部の既得権益層を除けば庶民の大半は給料も上がらなかったことから、中国との自由貿易協定の締結を強引に進めようとした馬氏と国民党に市民が反発。これが、中国との間に一定の距離を取る民進党の蔡氏当選の大きな要因の1つになった。

ところが、蔡氏就任後の支持率調査に伴う庶民の声を見ると、経済や生活に漂う閉塞感、停滞感は前政権時代と大差なく、一方で、民進党政権の誕生で台湾に対する態度を硬化させた中国との関係が極度に冷え込んでしまったことを心配するものが目立つ。半面、先の就任半年目の支持率調査では、「2025年に原発ゼロ」を目指す法案を提出したり、同性婚合法化の審議を進めたり等の政策が評価され、「蔡総統は今後の台湾を正しい方向に導いてくれる」との意見が51.6%に上った。

一方で郭氏は、「民主主義ではメシは食えない」「台湾の労働者は休み過ぎ」など、ブラック企業の経営者を思わせるような発言が物議を醸してきた人物。ただ半面、町工場から一代でシャープを買収するような巨大企業を作り上げた経営手腕や中国工場で100万人を雇用する中国での実績は高く評価され、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)の随行役として習近平国家主席との会見を果たすほどの中国当局との関係の深さも一目置かれている。

大筋ではなお蔡氏に対する期待は大きいものの、経済的に明るい先行きが見えないことに対する苛立ちも膨らんでいる。とは言え、国民党の政治家に蔡氏に対抗できるような人材も見当たらない。郭氏待望論は、このようなところから出ているものなのであろう。

「習主席と緊密」は諸刃の剣

ただ、郭氏の中国との関係の深さは、台湾にとって危うさをもはらむ。

2013年4月のこと。中国海南省で開催された国際会議に出席した習国家主席が、台湾代表団と会見した。台湾側の1人ひとりとにこやかに、しかし儀礼的に握手を交わしていた習氏だが、ある男の前にさしかかると「やあ、また会えたね」と親しげに声を掛けて歩み寄り、肩を抱いた。目の当たりにした中国側の幹部らは、「ほぉ」と小さなため息を漏らした。この様子を伝えた台湾のある記者は、幹部らのため息の意味を「『この男、乗り切ったな』というどよめきだったのでは」と解説する。幹部らに嘆息を上げさせたこの男こそ、郭氏である。

乗り切った、というのには伏線がある。2012年3月、中国の最高指導部入りを目指していた重慶市の薄煕来書記が解任された。解任前に一時姿を消したことで失脚がうわさされた薄氏が同2月末、再登場して健在ぶりをアピールする場に選んだのが、郭氏との会見だった。薄氏と親密な関係にあるとの印象を持たれた郭氏は、同社が生産拠点の大半を置く中国でのビジネス展開が難しくなるとの観測が流れた。

それから1年。「やあ、また会えたね」と習氏に肩を抱かれるという「お墨付き」を得て、郭氏は習主席と対立して失脚した政治家と親密だったというイメージを払拭してみせた。

この一連の出来事は、中国における郭氏の影響力の大きさを示すものだ。ただ郭氏本人は、政争に利用されるほどの存在になったことをむしろ、自らの弱みとして認識したのではないかと思う。

「ごとき扱い」される台湾

さらに、巨大な雇用を生み出し、巨額の税収をもたらす企業のトップとして、現状は中国当局から歓迎されている郭氏だが、これはあくまで郭氏がビジネスマンだからである。万が一、台湾の総統になった場合、中国での位置付けは、アップルのCEOに随行して習主席に会い、ビジネスを対等に語り合えるほどの立場から、「地方政府の一指導者」へと「格下げ」になるだろう。

私がそう考えるのには理由がある。中国人が台湾の総統のことを語る時、それが政府の役人、大学の教師、学生、民間企業の経営者、サラリーマン、隣家のオヤジ、八百屋のおかみさんにかかわらず、ある人は憤りを込めて、ある人は鼻で笑いながら「あんなちっぽけな台湾ごときの指導者が偉そうにすんなよ!」という態度を取る人が圧倒的だからだ。

中国の書店には立志伝中の人物として郭氏の伝記が並ぶなど、中国の国民の間でも経営者としての評価は高い。ただ、台湾の指導者になった途端、「ごとき」の扱いになる。これは台湾全体についてもそうで、エレクトロニクスなど台湾の産業のレベルについては高く評価するのに、台湾という存在のことになると、たちまち、「あんなちっぽけな島ごときが」とやはり「ごとき」扱いになるというのが私の印象だ。

つまり、蔡氏でも郭氏でも、だれであれ台湾の総統が中国からごとき扱いされるということには変わりはないことになる。経済成長を期待して郭氏を推したはいいが、中国との関係が良好な郭氏が「ごとき」に格下げされるのを目の当たりにし、誤算だとなる可能性は大いにあると言えよう。

サーチナ記事

台湾の蔡英文政権による対日外交が一部の台湾人の不満を招いている。台湾メディアの中時電子網は20日、台湾のメディア関係者の見解として、蔡政権は「なぜ日本に対してこれほどまでに卑屈なのか」と批判する記事を掲載した。  記事は、蔡政権が福島原発事故を理由に輸入を禁止していた日本産の食品に対し、福島県産を除いて輸入禁止を解除する見通しであること、さらには日台海洋協力対話で「沖ノ鳥島を岩礁と見なさなかった」ことなどが、一部の台湾人の反発を招いていると紹介。  こうした蔡政権の態度は、日本の外交的な支持を獲得したいがための行動であると主張しつつも、「蔡政権が日本に対してこれほどまでに卑屈なのは、対日崇拝と日本に対して引け目を感じているからにほかならない」と主張した。  続けて、台湾で2014年に大ヒットした映画「KANO 1931海の向こうの甲子園」を取り上げ、「映画に登場する偽物の日本人に騙されるな」と主張。映画「KANO 1931海の向こうの甲子園」は、日本が台湾を統治していた時代の1931年に台湾の嘉義農林高校野球部が甲子園に出場して奇跡の準優勝を果たした実話を描いたものだが、この映画は日本が台湾を統治していた時代を懐かしむ「懐日」ブームと呼ばれる現象に火を着け、懐日ブームは特に台湾の若者たちの間で広がった。  しかし記事は「KANO」に登場する日本は真実の日本とは「まったくかけ離れており、同様に当時の日本人の真の姿を描いていない」と主張したうえで、日本による台湾統治を美化している作品だと主張。

こうした作品が映し出す「偽物の日本」に惑わされている蔡政権は、今後も日本に対して卑屈な外交を展開するだろうという見方を示した。  仮に「KANO」の中で描かれている日本人が当時の日本人の実際の姿と異なっていたとしても、台湾の人びとが好感を抱いているのは、主に現代の日本人や現代の日本文化であるという点を見失ってはならない。蔡政権の対日外交に不満があるのであれば、現代の日本と台湾の友好関係にひびを入れない建設的な形で、正しいと思える外交政策を提言すべきではないだろうか。(編集担当:村山健二

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『トランプ政権で危惧される中国の人権状況悪化 チベット、ウイグル、香港が直面する「反テロ法」の現実』(11/24日経ビジネスオンライン 福島香織)について

トランプが人権にうるさく言わないというのは、まだ分からないのでは。ビジネスマンなので、交渉時にこれを取り上げれば相手が弱みを見せるというのが分かれば、煩く言うでしょう。利用できるものは何でも利用するという考えです。動機が不純でも、言って貰った方が良いでしょう。

共産党と言う組織が如何に人権を抑圧するか、もっと日本人は知る必要があります。その日その日が平和であれば良いと言うだけでは、知らず識らずの内に、共産主義に汚染されていく可能性もあります。日本共産党が反日民進党に食い込んでいくやり方は、「庇を貸して、母屋を取られる」式を狙ったものでしょう。共産主義や社会主義の危険性にもっと敏感になる必要があります。

チベット、ウイグル、モンゴル、香港、台湾に支援の手を差し伸べることは、日本の安全にも直結します。国連でもっともっと取り上げて、中国の非道を非難すべきです。幸い、来年1月には事務局長が潘基文から元ポルトガル首相のアントニオ・グテーレス氏が就任します。中国の言いなり、無能、ネポテイズムの代名詞みたいに言われた潘基文以上に悪くなることはありませんし、グテーレス氏は「弱者に寄り添う姿勢」を鮮明にしていますので、難民問題以上に人権抑圧されている民族問題に力を入れてほしいと思います。日本もやられ放しになるのでなく、証拠を挙げて、国連組織で中国を糾弾して言ったらどうか?まあ、無能の外務省ではできないでしょうけど。

記事

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(写真:AP/アフロ)

先週、チベットの人権擁護活動を支援する国際NGO・インターナショナルキャンペーン・フォー・チベット(ICT)の欧州連合政策担当のヴィンセント・ミッテンが東京の日本外国特派員協会で、「ウイグル人、チベット人に及ぶ中国の反テロ法の危険」と題した報告書について記者会見を行った。残念ながら私はこの記者会見は参加しなかったのだが、前夜に在東京の研究者やジャーナリストたちと一緒に、彼から直接話を聞く機会を得た。

2016年1月に施行された反テロ法は、国家安全法、反外国NGO管理法、反スパイ法などともに中国国内の治安維持強化の要となっている。だが、この真の目的は、テロの撲滅、予防ではなく、中国国内における反共産党体制派を弾圧し、チベット人やウイグル人らマイノリティを迫害するための口実となっているのが、現実だ。しかも、中国の経済的影響力、そして米国のトランプ現象に象徴される自国第一主義の世界的潮流によって、世界の先進国がそういった現実を見ないふりするようになってきのだ、とミッテンは訴えている。

「テロ報道禁止」の危険

この報告書は、ICTと国際人権連盟(FIDH)らによる討議や分析によって浮彫りになった中国反テロ法が内包するリスクについて、まとめられている。報告書自体はICTのホームページからダウンロードでき、また外国特派員協会の記者会見もYOUTUBEなどでアップされているので興味をもった人はぜひ見てほしい。

反テロ法は2015年1月に施行された新国家安全法に続いて、テロリストを対象に特化した法律として2016年1月に施行。施行当時は、海外のIT企業に対しても中国司法当局が要請すれば暗号解読を支援せねばならないといった内容などが企業の経済活動を阻害するのではないかという議論も起きた。だが、その本質は反体制派の勢力をテロリストと位置付けて殲滅することの正当性を担保するための立法である。

この法律の大きな問題点の一つは、テロの報道に対しては、手口の模倣を防ぐという建前で詳細に報道することを禁じていることだ。当局の対応も、テロリストに関する情報も、事前許可がなければ一切報道することが禁止されている。つまり、報道によって事件がテロリズムであるかという検証も行えず、また当局がどのような手法で“テロリスト”たちを殲滅したか、その手法に正当性があったのかなかったのかも検証できない。また反テロ作戦のために海外に解放軍や武装警察を派遣することも同法によって可能になっている。

実際のところ、中国当局がテロ事件と位置付ける新疆ウイグル自治区で急増する暴力事件の中には、テロと言い難いものも多くある。農村にありがちな暴力事件、官憲の横暴に対する農民の抵抗や貧困への不満から自暴自棄になって政府機関を襲うといった事件、あるいは弾圧から逃亡するために密出国しようとしたところを、当局に計画がばれて拘束されそうになったために抵抗したケースなども、計画的な政治目的のテロリズムとして断罪されている。

また女性や子供を含むテロリストとは言い難いような家族や集団をテロリストとして、警察当局が殲滅した事件もあった。こうした事件は当局がテロ事件として発表したあとも、テロリストの年齢や性別、事件発生の状況などの詳細な情報が出てきたときに、国際社会からテロとは言い難いのではないかという疑問が出てきたわけだが、同法によって詳細の報道が禁じられると、新疆地域で起きている“テロリズム”の真相はますます不明となってしまう。

ウイグル、チベットへの「新たな迫害」

この報告書では世界ウイグル会議事務総長のドルクン・エイサの発言も取り上げられている。「テロリズムという言葉が中国によって政治的道具になっている。…反テロ法はウイグル、チベットコミュニティーに対する新たな迫害の手段となり、人民の安全を守るどころか、正当な権利要求活動を犯罪扱いすることで地域の緊張を増大させることになる」。このドルクン・エイサ自身も、中国当局のテロリストリストのナンバー3に指定されている。先週、日本の国会内で講演を行ったチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世も中国はテロリストと呼んでいる。

ミッテンによれば、チベットにもこの反テロ法の影響がヒシヒシと迫っている。ICTはチベット地域の現地の人たちや、旅行者、企業関係者らから、当局の監視の目をぬったSNSなどの手段によってチベット地域の現状を比較的把握してきたが、最近のチベット地域における解放軍の存在感は目に見えて強まっている。彼らはチベット仏教僧侶や信者による焼身自殺をテロリズムと位置付けているので、反テロ法施行を建前に軍の配置を増強している。地域境では解放軍による反テロ演習の頻度が増え、明らかに解放軍は「チベット族の蜂起」と戦うことを想定しているようにみえるという。「ダライ・ラマ14世が崩御したあと、チベット人の間で維持されてきた中道路線が崩れ、中国共産党と命がけで戦おうとする動きが起きる可能性はある。中国当局はそれをチベットの徹底弾圧の好機と考えて待ち構えている」。

さらに反テロ法は、チベットやウイグルだけが対象ではなく、香港の民主化運動も対象になりうるとミッテンは指摘する。

「香港テロリズム」のレッテル

香港については、このコラム欄で何度も指摘したように、2014年の雨傘革命挫折以降、香港本土派と呼ばれる政治勢力が若者の間で広がっている。彼らは一国二制度に絶望し、香港基本法(香港地域の憲法に相当)を改正し、自らの手で香港の未来を決めることのできる高度の自治を望んでいる。香港基本法は憲法といいながらも、中国と英国によって勝手に決められた「押し付け憲法」であり、その解釈権すら香港人には与えられていない。基本法を解釈するのは中国全人代常務委員会なのだ。

そしてその全人代常務委の解釈をそのまま踏襲する形で香港高等法院は、香港有権者が選んだ本土派議員の游蕙禎、梁頌恒(ともに青年新政)の議員資格を剥奪した。9月5日の香港立法会(議会)選挙で香港本土派の議員は6人当選したが、この2人は宣誓式のときに、「香港は中国ではない」と書かれた旗を身に着け定型の宣誓文を無視して、チャイナと英語で読むところを広東語の支那にあたる発音で読み上げるなどして、中国に対する抵抗感を表明した。これにより、宣誓が無効となったが、二人の再宣誓を認めるか否かは、最終的に中国全人代常務委による法解釈に委ねられ、全人代は再宣誓は認められず、宣誓無効により議員資格は剥奪されると判断した。

この後、香港では2人の議員剥奪に反対する若者ら約8000人のデモが起き、警官隊と衝突、けが人の出る乱闘騒ぎとなった。中国側は2議員について「宣誓式で公然と国家と民族を侮辱し、国家分裂と香港の繁栄・安定を破壊する狙いを十分露呈した」として、彼ら香港本土派に対し平和の破壊者というレッテルを張り、にわかに中国国内で胡錦濤政権が制定しようとして香港市民の抵抗にあった結果ずっと棚上げにしていた「基本法23条に基づく国家安全条例の制定」の必要性が訴えられるようになった。

「香港テロリズム」という言葉は、2016年5月の全人代常務委員長(国会議長に相当)の張徳江が香港を訪問する際、公安当局が香港訪問中の指導者の身の安全を守る体制を説明するときに使用した。香港本土派をテロリスト認定しようという思惑を中国側は隠さなくなってきており、このままでは香港の民主を求める運動ですら、国家分裂を画策するテロリズムとして鎮圧される可能性が増大している。

こうした中国の、反テロリズムを建前とした人権や宗教、民族の弾圧は、米国のトランプ政権以降、ますますひどくなるのではないか、とミッテンは予想する。

人権カード捨てるトランプ

トランプは選挙運動中、テロリスト容疑者に対して水責めなど拷問を復活することを約束したり、テロリスト家族の殺害を米軍に命令することも示唆するなど、人権に対する意識はかなり低い。テロリスト容疑者への拷問も愛国である、とする思想は、今の中国の政権と共通するものであり、それも、中国政権サイドがトランプ政権の誕生を歓迎する理由の一つだ。

米国は伝統的に対中外交において人権を外交カードとして利用してきた歴史がある。米中首脳会談の折には、報道の自由や人権問題などがテーマに上がったし、米国国務省の出す人権リポートは常に中国を苛立たせてきた。もっともこの人権優先の建前はときに米国の国益と合致しないこともあった。たとえば天安門事件後、米国は対中経済制裁に踏み切ったが、米国の本音を言えば、一刻も早く制裁解除したかった。だが、人権問題という建前によって米国は制裁を解くことがなかなかできなかった。

だがトランプ政権では人権問題をカードに中国に外交的圧力をかけるという心配はまずなくなったと中国は見ている。反テロリズムという言葉を使えば、民族弾圧も拷問も愛国のためとなり、それはまったく米国も同じことをやっているのだから、とやかく言われる問題にはならない、ということになる。

こうしたトランプ的な思想は、トランプ当選後、欧州にも広がる気配がある。前回のコラムでも触れたがトランプ当選は「国際秩序の分水嶺」であり、中国のこれまでやってきた共産党体制強化のための人権軽視や民族弾圧、言論弾圧、宗教迫害を誰も国際秩序への挑戦であると非難することができなくなるわけだ。なぜなら、中国のそれらの行動は、愛国行動であり、トランプ政権をはじめ一部の欧州国家で広がりはじめた自国第一主義の価値観からいえば、中国が自国第一で動くことに対しては、自国の国家利益を損なわないかぎりは肯定するのが当然ということになるからだ。

もともと中国の経済的影響力がグローバル化の中で拡大していく過程で、先進国の中でも、中国の人権問題に対して真っ向から批判できる国は減ってきていた。それがたとえ外交上のカードとしての利用であっても、あるいは建前であっても、中国を上回る経済力と軍事力をもつ米国が中国の人権問題に関心を寄せているという姿勢は、中国国内で弾圧されてきたチベット、ウイグルの人々や民主化活動家にとっての一縷の望みであったのではないか。人権派弁護士や民主化活動家らの少なからずが米国に政治亡命を希望するのは、米国が中国の民主化を望み、米国だけが政治的に働きかけるだけの力をもっているという期待があったからこそだろう。そういう意味では、トランプ当選は、世界で、とりわけ中国で人権上虐げられている人々に絶望的な気分を味わわせたかもしれない。

日本は「公正さ」捨てるな

さて、日本にとって、トランプ政権が吉とでるか凶と出るかは、まだわからない。トランプの対日知識はほぼ白紙だろうし、両国の関係は日本の安倍外交の結果次第であると考えている。一部保守派が期待するように、日米同盟の見直しは、むしろ日本のプレゼンスが増大してより対等な同盟関係に発展するかもしれない。国際秩序の転換期がきているというならば、その外的環境の変化にあわせて、今までタブー視されて論じられることのなかった日本の安全保障の在り方を核保有論議も含めて行うことができるかもしれない。そのことについては私は肯定的にみている。

だがもし、国際秩序の再構築に当たって、日本もプレイヤーとしてかかわっていく覚悟があるのなら、どうか、人権問題について正しくあろう、公正であろうという姿勢を捨てないでほしい。それが、アジアの盟主として、中国式グローバリズム、中国式価値観に対抗していくための最大の条件となるのではないだろうか。

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『「性奴隷」を否定した韓国人教授の勇気 日韓両国における「慰安婦問題」の鎮静剤になるか』(11/23JBプレス 森清勇)について

韓国人は総て悪い人間と言う訳ではなく、李教授のように勇気を持った人もいるという事でしょう。ただ如何せん本記事にもありますように、親日と言う訳でなく、正しい歴史解釈をする人達に、暴力行為や社会的に抹殺することを周りが強制します。そもそも事後法の『親日派財産没収法』を成立させるくらいですから、韓国は法治国家とは言い難い。“law maker”としての国会議員のレベルが低すぎるのでしょう。近代法についてキチンと勉強していないのでしょうけど、議員は韓国国民が選んでいる訳ですから、韓国メデイア、韓国国民のレベルの低さを表したものです。

日韓基本条約で日本は韓国に経済援助して賠償問題(1910年の韓国併合は無効と言うのが韓国の立場、日本は世界が統合を認めた訳で有効との立場)に決着をつけたにも拘わらず、ゴールポストを必ず動かしてきます。不二越の強制徴用問題でも係争中ですが、元々当時は日本人だったわけで、それを理由に訴訟を提起し、受理する裁判所の姿勢がおかしいでしょう。これを見ても法治国家ではないと言えます。日本企業は須らく迅速に韓国からも撤退した方が良いと思います。中国と同様、事後法がまかり通る国ですから。安心して取引できません。

11/23日経<戦時強制徴用巡り不二越に賠償命令 韓国地裁 

【ソウル=山田健一】第2次世界大戦中に日本で強制労働をさせられていたとして、韓国人女性5人が富山市の機械メーカー、不二越を相手に損害賠償を求めていた訴訟で、ソウル中央地裁は23日、同社に1人あたり1億ウォン(約940万円)の慰謝料の支払いを命じる判決を言い渡した。原告の請求を全額認めた。

植民地時代の請求権問題は1965年に結んだ日韓請求権協定で解決済みというのが日本政府の立場。韓国では2012年に個人の請求権は消滅していないとする大法院(最高裁)判決が出て以降、強制徴用を巡って日本企業が敗訴する例が相次いでいる。

不二越は14年にも強制徴用を理由に別の韓国人女性らが起こした訴訟で敗訴した。現在は控訴審で係争中。>(以上)

李教授は2007年に韓国で『大韓民国の物語』を出版、日本には2009年に翻訳されて出ています。しかし、妄想に生きる民族なので、その本が大勢を動かすまでには至っていません。バンダービルド氏によれば、保守右派は15~20%くらいしかいません。その内何%が李教授の意見に賛同するかです。

http://oboega-01.blog.jp/archives/1062547173.html

また、バンダービルド氏は韓国人を変えるには保守派の人達の出生率を上げることだとも言っています。

http://oboega-01.blog.jp/archives/1062523694.html

韓国は如何におぞましい社会になっているかという事です。そう言う国と日本はGSOMIAを締結してしまうのですから何をか況やです。有効期間は1年で90日前の通知で解除できるところが救いです。早く解除した方が良いでしょう。朴大統領は日中韓首脳会議参加に意欲を見せているとのことで、クーデターの心配はしないのでしょうか?安倍内閣は間違っても通貨スワップは認めないように。トランプのTPP離脱宣言、プーチンの後退した領土発言等安倍外交に逆風が吹いています。ここは慎重に行かなければ。1月解散するのであれば、スワップすれば、堅い保守派の岩盤層が自民を支持しなくなります。

記事

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韓国ソウルの日本大使館前で、自分の体に火を付けた男性と火を消そうとする女性(2015年8月12日撮影)〔AFPBB News

2014年10月号『SAPIO』に掲載された1枚の写真が忘れられない。キャプションには「元慰安婦の前で〝土下座〟をする李栄薫教授。女性たちから罵詈雑言を浴びせられる様子が新聞・テレビで報じられた」とある。

ソウル大学経済学部の李栄薫(イヨンフン)教授は、朝鮮時代末期から植民地時代までを経済史的観点から再検討し、日本による土地と食料の収奪を誇張する従来の歴史を否定してきた。

教授は、2004年には、史実に基づいて慰安婦の「強制連行」を否定したが、社会的な非難を受け、ソファーに居並ぶ慰安婦たちの前で土下座させられた。写真はその時のものであった。

こうした民族主義の呪縛が、史実に忠実であろうとする教授を一層奮い立たせ、2006年には反日史観など従来の歴史観にとらわれない新しい歴史教科書を見据えて開催されたフォーラムに参加する。

だが、ここでも反対する勢力から殴る蹴るの暴力を受けたと言われる。しかし、教授はそれにもめげず、2007年に『大韓民国の物語』を上梓し、韓国民に歴史の真実を語りかけた。

(参考・関連記事)「天に唾する慰安婦問題、韓国の言論弾圧に世界も注目

歴史の「書き直し」が始まる

土下座のような「ひどい目にあった不快な記憶から解放されたかった」という教授は、フォーラムで「脱民族主義という観点から解放前後史を再解釈した国内外の優れた学術論文を一書に纏める編集作業を行う。

この一書が新聞や放送で大々的に報じられ、韓国社会を支えている多数派層が、「民族・民衆・階級などという彼らの日常生活と乖離した歴史によってどれほど苛まされてきたのかを、そして自由と信頼による法治の文明として明るく描かれた、新しい歴史をどれほど渇望しているのかを痛感した」という。

そして、「韓国の歴史教科書の内容は事実ではない。誇張されていたり、誤って解釈されたものが大部分だ。そのような話はすべて、教科書を書いた歴史学者の作り出した物語」だと述べる。

そこには、民族主義に占領された国民に、正しい史実を知ってもらいたいという不動の意志が見て取れる。

こうした意識で教授が上梓したのが『大韓民国の物語』である。副題は「韓国の『国史』教科書を書き換えよ」という提案になっており、民族主義にとらわれない人間を歴史の基本単位として書かれた私本・歴史物語とでも言えよう。

日本語訳の帯には「韓国内で猛攻撃を受けたベストセラー遂に翻訳!」「親北朝鮮、反日の韓国の歴史は間違っている」「ソウル大教授の歴史学者が書いた本当の韓国の歴史。これを機に『新しい歴史教科書』作りがはじまった」と書かれている。

反日教育を受け、反日政治が常態化した中で生活してきた多くの韓国人にとっては目から鱗の内容ばかりで、衝撃の本であったに違いない。

このような本を手にすること自体が反韓・親日の烙印を押され兼ねない状況の中で、ベストセラーになったわけで、韓国人には複雑な気持ちが混交したことが想像できる。

目次の中の小項目をざっと見ると、「民族主義の陥穽から抜け出でよ」「『植民地収奪論』批判」「日本軍慰安婦問題の実相」「日帝がこの地に残した遺産」などがある。民族主義の色眼鏡で歴史を見るのではなく、また善悪抜きに史実を直視しようとする視座が伺える。

本論の前に「書の扉を開くにあたり」の一文が添えられている。従来は使用する用語に気を使うあまり表現を曖昧にしたり、事前に友人に読んでもらうと「日本びいきの右派にされてしまう危険性がある」という指摘を受けることがあったなどととして、「いつの頃からであろうか。文章を書くときに自己検閲をかけるようになった」と告白し、この検閲者は「韓国の横暴な民族主義」であったと述懐する。

そして、「そのような検閲を強いる韓国の民族主義を批判し、過去50年の間、民族主義の歴史学が、二十世紀の韓国史の道筋をどれほど深刻に歪めてきたのかを晒そうとした」と出版の目的を語る。

恣意的な「挺身隊=慰安婦」混同

問題の慰安婦については「日本軍慰安婦問題の実相」と、続く「あの日、私はなぜあのように言ったのか」に詳しく書かれている。

韓国の今日の中学・高校の歴史教科書には、「日本が朝鮮の純潔な乙女を挺身隊という名で動員し、日本軍の慰安婦とした」と書かれているが、1960年代初めまでは「慰安婦と挺身隊は内容も経緯も全く別個のもの」と理解し、「1979年までの歴史教科書は挺身隊や慰安婦に関してこれといって言及していません」と歴史的事実に触れる。

教授は約175人の女性が自身の慰安婦としての不幸な過去を告白したが、誰一人当初は挺身隊として動員されたと証言した人はいなかったという。

しかし、その後、慰安婦問題のために結成された市民団体は「韓国挺身隊問題対策協議会」の名で活動してきたし、マスコミは「女子挺身勤労令」を探し出して、日本が半島で組織的に慰安婦を挑発した証拠と1面トップで特筆大書。

また12歳から13歳の若い生徒は勤労挺身隊に、15歳以上の未婚女性は従軍慰安婦として連行されたと書いたことなどを指摘する。

この頃から、小説に女子挺身隊の「令状」が来て、「風聞」で慰安婦にされていったなどの描写も現れてくる。教授は歴史家の立場から、女子挺身隊に令状が出されたことはないので「正確なものではありません」と否定する。

このようにマスコミが先を争って、幼い少女たちが挺身隊という名で慰安婦として強制連行されたと報道する中で、小説、映画、そして歴史教科書にまで「挺身隊=慰安婦」が登場し、韓国民の間に定式化が進んでいったとみる。

ただ、こうした認識に火をつけたのは図らずも日本人であったとも述べる。

こうした中で、教授は藤永壯(たけし)氏の論文(「上海の日本軍慰安所と朝鮮人」)を引用する形で、日本人女性だけでなく、「朝鮮女性たちも1931年以降、活発に上海へ入ってきてい」たという事実が重要だと述べる。

1931年の韓国人慰安婦は139人であったが、36年には913人となり、同年からは朝鮮人経営の慰安所もできる。また、2000円でスタートした資本金が3年後の40年には6万円にも膨れ上がったという。

慰安婦を集めるために活躍したのが女衒(ぜげん)である。女衒が親に大金を見せて誑かし、「就職斡旋詐欺」や「脅迫及び暴力」で女性を集め、あるいは「軍慰問団」や「女子軍属」の募集などと偽って集めた事実を述べる。

いずれにしても、朝鮮人女衒が甘言を弄して女性を集めたというわけで、決して「(日本人や日本軍による)強制連行」などではなかったので、朝日新聞が2014年にようやく虚言と判定した「吉田清治の告白(本)」を、10年も前に「事実ではない」と否定していたのである。

また、軍による管理売春は朝鮮戦争当時の韓国でもソウル、春川、原州、江陵、束草などで行われており、慰安婦たちは「第5種補給品」(ちなみに第1種は糧食、第2種は装備品などである)と呼ばれ、未成年者も少なくなく、「売春市場を経由した韓国女性が、1980年代までに百万人を超えた」とも述べる。

当時健在であった慰安婦に取材して確認しながら書いた李教授の本書に、朝日新聞や性奴隷などと主張する日本の学者・知識人たちは目を通さなかったのだろうか。多分目を通したが、事実よりもイデオロギーが先にあり、イデオロギー的主張を変えることの方が難しかったのであろう。

「性奴隷」もきっぱり否定した勇気

李教授は2004年に強制連行を否定した。

しかし、「上海の慰安所においてちょっと驚くほどの大金を稼いだ慰安婦の話」があるが、「いろいろな記録を見ると、これはそれほど稀なことでもありません」などと述べ、中国の漢口で働いていた朝鮮人慰安婦が「5万円(すでに3万円貯金)になったらソウルに戻って小料理屋を開く」と語っていたことを聞いた日本人司令官が「大したオナゴである」と表彰したことや、1942年から3年間、ビルマ戦線で過ごした文玉珠は5千円を実家へ送り、なお通帳には2万5千円(「週刊新潮」2016.10.20付、櫻井よしこ氏の「日本ルネッサンス」では、2万6千円と述べ、家26軒分としている)があったことなどを例示する。

しかし、慰安婦の生活状況については、吉見義明中央大学教授の主張に賛成の立場から、行動の自由がなかった、定期的な衛生検査を受けねばならなかった、自由な外出は禁止されていたなどを挙げ、「女性たちは性奴隷に他なりませんでした」と書いていた。

同時に「韓国内では未だ専門的な研究が不足しているのが実情」と語っていた。

また、教授は歴史的経緯を重視し、韓国軍にも慰安婦制度があったことや米軍のための韓国人慰安婦が1990年代までいたことなどを統計資料などで示し、歴史家として「日本軍慰安婦という事件を過去の歴史としてのみ見るのではなく、今日我々の周辺にまで深く浸透している現実として感じている」とも述べている。

ところが、今年8月に行った「慰安婦の女たち」の講義では、「性奴隷説」も明快に否定したのである。

講義は「李栄薫教授の幻想の国」と題して12回行った連続講義の最終回で、22日と23日に3回に分けて、計2時間10分余にわたって講義したという(上記週刊誌および「産経新聞」28.10.20付「阿比留瑠比の極言御免」)。

有力な資料源となったのは『日本軍慰安所管理人の日記』(日本語未翻訳)のようである。奴隷には法的人格が認められないが、「慰安婦は高賃金で廃業の自由があった」「著しい乱暴をした日本兵士を刺殺した慰安婦が正当防衛を認められ無罪となった」、また「日々の生活でも、月2回の休日があり、その時は勤務地を離れる自由もあった」ことなどから、慰安婦には法的人格が認められていたとして、「性奴隷ではない」と言い切る。

過去の日本の慰安婦制度が性奴隷であるならば、同様の制度を近年に至るまで持ち続けていた韓国の制度も「性奴隷」と言わざるを得ないという認識に立ったこともあろう。

こうした考察の結果として、現在も「慰安婦性奴隷説」を主張している吉見教授を指して、「氏の本は根拠が不十分だ」と退け、「日本軍慰安婦性奴隷説」を見直すべきだと結論付けているそうである。

慰安婦は20万でなく5000人

慰安婦の数についても20万人説を荒唐無稽と否定し、多くて5000人(秦郁彦氏は『慰安婦と戦場の性』で、約4000人と試算。JBpress拙論「天に唾する慰安婦問題、韓国の言論弾圧に世界も注目」参照)と見積もっている。

また、元慰安婦たちは証言をころころ変えており、資料として使う場合は慎重さが必要と戒めてもいる。

従来、慰安婦の証言に食い違いが見られても、一種の天の声でもあるかのように疑問を呈することさえ憚られたことからすると、瞠目すべき発言であり、韓国民の歴史認識が改めて問われよう。

韓国で本当のことを言うのは、いかに勇気がいることであり、ましてや日本を評価するような発言は教授などの地位を剥奪され、作家は不買運動に巻き込まれるなど、社会的に抹殺されかねない。以下に幾つかの事例を紹介する。

慰安婦は帝国主義がもたらした問題で、日本だけに特有のものではなく多くの国も大なり小なり関係しているとした朴裕河(パクユハ)教授の『帝国の慰安婦』は出版を差し止められている。また、元慰安婦たちからは名誉棄損で訴えられ、現在裁判沙汰になっている。

朴教授は日本を免責するものではないが、韓国も感情からではなく事実を事実として追求し、「韓国も変わらなければならない」という考えに至り、上梓したのであった。しかし「韓国も・・・」が慰安婦や支援団体を刺戟したのである。

2014年4月、大型旅客船セウォル号沈没事故があった。その直後から7時間、朴槿恵大統領の行動が不明なことについて韓国紙等を引用してコラムを書いた産経新聞の加藤達也支局長(当時)が名誉毀損で訴えられ、事情聴取のため拘束された。

日本の報道機関ばかりでなく、米欧諸国や報道機関などから「理解できない」と轟轟たる批判を受けたにもかからず8か月余にわたって拘束され、出国を禁止された。

最終的には無罪放免になるが、韓国民や大統領の意図で動くとも揶揄される検察には、慰安婦問題を追及してやまない産経新聞が、またその支局長が、感情的に許せなかったのであろう。

親日では「生きていけない」

この件に関して、SAPIO誌(2014年10月号)が、19人の韓国人識者にインタビューを申し込んだところ、13人が「言いたいことはあるが、韓国批判をすれば社会で生きていけない」などの理由で取材拒否し、応じたのは6人だけであったという。

取材に応じた呉善花氏は、日韓の文化比較を分かりやすく書いた『スカートの風』がベストセラーとして一躍有名になるが、新宿歌舞伎町で働く韓国人ホステスなどを取材したことから売国奴と批判され、氏の著作を読んだことがない人までが「犬畜生の呉善花をぶっ殺せ(社会的抹殺の意)」などの罵詈雑言を浴びせられたそうである。

日本に帰化した後、肉親の葬儀と親族の結婚の2度、韓国への入国を拒否され、その揚げ句に「日本右翼に買収された現在の従軍慰安婦」だの、「実在の人物(韓国人)ではなく日本人」などと、低俗かつ出鱈目な記事で人格否定まで行われたと語っている。

作家の金完燮(ワンソプ)氏は『親日派のための弁明』を出版した際、竹島は日本領、慰安婦は兵士の士気を高め、一般子女の強姦を防ぐ点で日本が発明した素晴らしい制度などの記述もあり、青少年有害図書に指定された。また、脅迫を受けると同時に、一時は出国禁止にもなる。

ブロガーの歯科医は、韓国の反日思想に警鐘を鳴らし続け、『韓国人による恥韓論』や『韓国人による沈韓論』などを上梓しているが、本名でなく「シンシアリー」というペンネームで発言し続けている。

作家の柳舜夏氏は『あなたたちの日本』を出版後、ネットで容赦ない糾弾を受けたし、書評は否定的なものばかりで、「韓国の改善点を指摘するには覚悟がいる」と述懐する。

そうしたうえで、「今、韓日両国が目指すべきは、貪欲な中国をコントロールできる良好な関係を構築することだ」と主張し、「反日はレベルの低い感情的な排泄行為以上の意味を持ち得ない」と指摘する。

文化人類学者で、日本学科の主任教授であった崔吉城氏は、「韓国語浄化」を掲げる学生が木の下で花札に興じていたので、「花札は日本の文化だ。それなのに韓国語の浄化だとはどういうことだ」と問うと、(暴力などがあったかは不明であるが)「学生らは大いに怒った」と告白する。

そして、東南アジアでは強い反日は聞かれないし、韓国における反日も植民地時代に醸成されたのではないと述べ、「少なくとも教育、農村振興、インフラ整備については邪念を交えず(日本を)正当に評価すべきである」と主張する。

韓国陸軍元大佐の池萬元氏は、反日親中を強めていた朴槿恵大統領について「政治家としての能力とバランス感覚が余りにも欠如している」と批判し、「韓国の国益を損ねる愚行」と断言している。

一事が万事、真っ当な意見が暴力によって封じ込まれてきたのが韓国社会である。

インタビューに応じた作家たちの勇気を称える意味で、足跡を簡単に紹介した。勇気ある彼等であるが、インタビューの中で、等しく「私は親日派ではない」と断りを入れているところに、自己検閲が見られる。

おわりに

李栄薫教授は、経済学者として歴史的事実を踏まえて、あえて火中の栗を拾おうとしているわけである。その勇気に対する賞賛の言葉は容易には見当たらない。

教授は「私たちが先進国になるためには、すべての幻想を消さなければならない。まず外交的な葛藤にまでなった歴史から解放されてこそ、本当の意味で近代人になれる」と、韓国人に呼びかける。

「慰安婦性奴隷」の否定など、従来は炎上したであろう国民世論もこの講義ではさほどでないのは、昨年末の慰安婦問題に対する日韓合意が効を奏しているからであろう。

慰安婦問題も南京虐殺問題も火元は日本であり、朝日新聞である。この姿勢は朝日新聞が大東亜戦争の敗戦情報を知りながら、政府や世論に気兼ねしてさらなる戦闘を煽り続け、国民を無駄な死に追いやったこと(細川隆元『実録 朝日新聞』)と二重写しである。

慰安婦性奴隷説の否定で韓国に後れを取っては、末代までの語り草となり、購読者の激減になることは必定であろう。

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『中国工場売却、従業員の乱 ソニーに補償金要求 撤退の難しさ浮き彫り』(11/23日経)、『中国地方政府債権も不良債権化の懼れ 融資平台の債券発行はすでに27兆3000億円を突破』(11/23宮崎正弘メルマガ)について

本記事を読みますと、中国には法治の概念が根付いてないことが分かるでしょう。法は自分の都合の為にあるという事です。都合が良いときだけ法を主張し、都合が悪くなればサッサと無視します。国も国民も法を守ろうなんて気はサラサラありません。翻って日本は法がなくても「武士に二言はない」と言って、約束は守ろうとしてきました。守れない場合は切腹覚悟です。言葉の重さを実感して生きてきました。英語でも“my word is my bond”と言う表現があります。ラテン語の“dictum meum pactum”から来たとネットにはありました。中国には封建時代がなく、中央集権の時代だけと見ることもできると言われます。封建時代を経験したのは欧州と日本だけで、それで騎士道精神と武士道ができた訳です。

中国の長い歴史の中でルールを守っていれば、殺されかねないというのが、民族的特質を形造ったと考えられます。「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」と言うものです。本記事は「ゴネ得」を狙って、従業員が騒いでいるとありますが、中国でこんなことが簡単にできるはずがありません。何せ人権抑圧国家ですので。裏で地元政府or中共分子が蠢いているはずです。でなければ、騒いでいる社員はもっと多く、逮捕・収監されるでしょう。少なくとも当局が黙認しているという事です。外国系企業の撤退を何としても阻もうという意図でしょう。1915年の「対華21ケ条要求」だって、日本に無理な要求させた形を取らせたうえで、袁世凱は国民や世界に向けて日本の非道を発信しました。大隈内閣の時です。早稲田の学生は良く現代史を勉強しないと。大学創始者が為したことを大事に思って勉強せねば。慶應も「脱亜論」を主張した諭吉の思いを活かさねば。両校の卒業生はすっかり忘れているように思えます。何はともあれ、「対華21ケ条要求」が第二次世界大戦に参戦する道を造った訳です。昔から日本人は中国人の不誠実、狡猾さに悩まされて来ました。いい加減『非韓三原則』ならぬ『非中三原則』を打ち立ててはどうか。

http://d.hatena.ne.jp/jjtaro_maru/20100929/1285712786

日本企業はアホとしか言いようがありません。自業自得でしょうけど。日経があれだけ大陸進出を煽ったせいもあるでしょう。日経は悪辣です。経営トップが、金か女で籠絡されたのかも知れませんが。でもやはり「騙される方が馬鹿」です。中国駐在員の生の声を聞けば進出には二の足を踏んだでしょうに。ソニーは日本人の名誉にかけて支払い拒絶すべきです。当たり前で、もし支払い義務がないのに支払えば、株主総会で追及されることは覚悟しなければなりません。放っておくことが大事です。ソニーの責任ではありません。株を全部売却する手続きを整斉とすることです。嫌がらせがあるでしょうけど、弁護士を立てて対抗し、世界にアピールすることです。外資の投資意欲を減退させるでしょう。日本政府は当てになりませんので。

宮崎氏の記事は「中国の地方債務が膨大」ということですが、早く中国版ブラックマンデーが来ないかと思っています。なかなかしぶといですね。言ってみれば「飛ばし」を国家レベルでやっているようなものでしょうが、いったい誰が一番損をするのかです。中国の債券はデフォルトになるでしょう。日本の金融機関も中国債は早く処分しておいた方が良いと思います。

11/22の朝日新聞はヨーカドーの北京撤退のニュースを流しました。遅きに失した感がありますが、早めの全店撤退が賢いやり方だと思います。

http://www.asahi.com/articles/ASJCP4WRDJCPUHBI01Y.html

日経記事

ソニーの中国広東省広州市の工場で、従業員による大規模なストライキが発生していることが22日までに分かった。同工場の売却を発表したことに対して従業員が一斉に反発し、4千人を抱える工場で生産が中止に追い込まれる事態となった。中国では待遇改善だけでなく、撤退に絡んでも日本の大手企業を狙うストが相次ぐ。中国ビジネスの難しさを改めて浮き彫りにした格好だ。

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仕事をすることをやめたソニーの広州工場の従業員たち(17日、広東省広州市)

発端はソニーが7日に発表したリストラ計画だ。計画は広州市にあるカメラ部品の工場を約100億円で中国企業に売却し、同工場から完全に撤退するというものだ。

工場は2005年に稼働。足元で4千人もの雇用をもたらしているが、中国経済が減速する中で厳しい決断を迫られた。従業員は全て売却先の中国企業に引き継ぐとしており、ソニーに特段の非があるわけではない。

ところが、この決定に翌日から従業員が一斉に反発した。

「我々はソニーの社員だ!」「何の説明もなく勝手に中国企業に工場を売るな!」「デモが嫌なら補償金をよこせ!」

従業員らは口々にこう叫び、工場幹部らに迫った。10日からは工場の出入り口を封鎖して製品の出荷を遅らせる強硬策に出た。15日には納期が迫る製品の出荷に困る状況下、警察がようやく事態収拾に乗り出し、デモを鎮圧。負傷者も出て、デモを主導した11人の従業員らが逮捕される事態にまで発展した。

しかし、これで収まらなかった。

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「我々従業員は機械ではなく奴隷でもない。我々を(他の企業に)売らないでください。我々にも尊厳と人権があります」

16日からは従業員らがこうした横断幕を工場の門に掲げ、工場に出勤するものの仕事はせず、工場内の食堂や運動場で思い思いに時を過ごす。それが22日現在まで続いている。周囲は今も万が一に備え、多くの警官隊が見張る異様な状況だ。

従業員が強硬手段に出るのには訳がある。狙いは「補償金」だと従業員らは口々に認める。26歳の女性従業員は「ソニーが撤退すると聞いて驚いたけど、リーダーの人から、ストに参加したら、ソニーは有名な大きな会社なので多額の補償金がもらえると聞き、よく分からないけど参加した」と明かした。そのうえで「お金がもらえるまで生産ラインには戻らないわ」と言い切った。

実際、企業側に全く非がなくても「多額の補償金を積むことで早期収拾を優先してきた日本企業は多い」。中国の労務や撤退問題に詳しいIBJコンサルティング(広州市)の前川晃広氏は進出企業の実態をそう指摘する。従業員に騒ぎ続けられるよりも、補償金で解決するなら、それで収拾してしまいたいというのが企業側の考えだ。

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そのことをよく知る従業員らは、交流サイト(SNS)を使って過去の事例などの情報を共有し合う。「どの企業が、何かあった時、どれだけの補償金を出したのかなどをよく把握し、それを交渉の材料に使う」(前川氏)のだという。

今回のソニーのケースも手続き上、企業側に全く非はない。労働契約法第33条は「雇用単位が名称、法定代表者、主たる責任者又は投資家等の事項を変更することは、労働契約の履行に影響しない」と規定。今回は売却で雇用主が変わるだけであるため、ソニーは従業員に経済的な補償は一切行わなくていい。

本来支払う必要のない補償金という日本企業が何度も苦汁をなめた問題に対し、ソニーがどう臨み、事態を収拾するかが注目される。

中国側もこの問題をどう受け止めるのか。「量から質へ」と産業高度化を標榜する以上、海外企業などに公正な事業環境を用意する必要があるが、現実はほど遠い。

少なくともこうした「ゴネ得」を狙う行為が繰り返されるなら、海外からの投資が今後一段と冷え込むことになるという認識と覚悟が必要だ。

広州=中村裕

宮崎記事

どうするつもりなのか、不良債権を平然と増やし続ける神経は?

インフラ投資の継続が目的とされるが、期日の迫った過去の借金の借り換えをやっているだけである。

高利の利息を支払いつづけるわけだから、雪だるま式に債務が傍聴してゆくには火を見るよりも明らかだ。

「融資平台」というのは、地方政府の企業体、つまりダミーである。

事実上、中国地方政府が債権を発行できない(上海特別市など特例を除く)ので、ダミーを設立し、銀行からの借り入れができないために、独自に「城投信」をいう債権を起債してカネをかき集めてきた。これら「融資平台」は中国全土に一万社が設立されており、その債券発行の推計は27兆3000億円を突破している。

地方政府の債務は最低に見積もっても290兆円になることは楼財務相が認めている。ウォール街は中国の地方政府の債務を340兆円前後と推定しているが、これだけでも日本の国家予算の四倍弱。破天荒の額面である。

かねて指摘してきたように財源不足を架空の投資話をでっちあげたりして、国有銀行に融資させ、焦げ付きが問題となると、理財商品という妙な投信を発行し、さらにはシャドーバンキング、街金。P2Pというネット上の金貸し。

株式市場はパンクしてしまったため、証券会社に資金をぶち込んで暴落を防いできたが、これで新規上場の機能が失われ、上海株式市場というのは官営となった。つまり株価操作のギャンブル場と化けた。

近未来に中国版ブラックマンディがやってくるだろう。

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