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『中国・計画出産関連機構の撤廃、出産自由化か 9400万人が超過出産を監視』(9/21日経ビジネスオンライン 北村豊)について

9/21日経<無視できない豪州の警告   本社コメンテーター 秋田浩之

日本政府内でいま、極めて敏感な案件として、極秘裏に議論されている問題がある。安全保障上の理由から、米国の政府機関などが使用を禁じた中国の2大通信機器メーカーについて、日本の主要な通信インフラからも除外するかどうかだ。

 対象になっているのは華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)。いずれも巨大なグローバル企業であり、日本から締め出すことには慎重論もある。

 割安の両社を排除すれば、通信インフラのコストが上がってしまうほか、中国が猛反発し、両国関係が再び冷え込みかねない――。慎重論としては、こんな声がある。安倍晋三首相は10月に訪中しようとしており、いまは外交上、微妙な時期でもある。

 そうしたなか、日本が注目すべきできごとが、南半球のオーストラリアで起こった。

 まもなく移行する次世代高速通信「5G」のシステムについて、豪州政府が8月23日、ファーウェイとZTEの参入を禁じる決定に踏み切ったのだ(「ファーウェイ、ZTE 豪が5G参入禁止」参照)。重要情報が中国側に漏れかねないことが理由だ。中国のスパイ行為にかかわっているといわれたに等しい両社は疑いを否定し、中国政府も強く反発している。

 豪州はいまの第4世代(4G)では、5割超の通信設備にファーウェイを採用している。にもかかわらず5Gから両社を排除するのは、行き交う情報量が桁違いに多く、サイバースパイの脅威が極めて深刻になるからだ。

 似たような懸念は米英でも指摘されているが、米政府といえどもここまで厳しい措置はとっていない。ファーウェイとZTEの使用が禁じられているのは米政府機関および、米政府と取引がある米企業だけだ。

 対中強硬策の先頭に立つことになるだけに、豪州政府内では事前に激論が交わされたという。「猛反発した中国から、重い報復を受けかねない」。一部の省庁からはこんな反対論が出たらしい。

 そこでターンブル首相(当時)は米英など主要国に当局者を送り、各国のスパイ機関からもひそかに情報を集めた。そのうえで「排除やむなし」と判断し、反対を押し切った。後任のモリソン氏もこの措置を支持している。

 日本からみると、驚かざるを得ない決断だ。なぜなら貿易を中国に大きく依存する豪州は従来、日米よりも「中国寄り」の姿勢をとってきたからである。

 たとえば2015年10月、米軍が駐留する北部ダーウィンの基地に近い港を99年間、中国企業にリースする契約を結んだ。外交筋によると、中国の脅威にあまりに無神経だとしてオバマ政権(当時)が怒り、抗議する騒ぎになった。

 さらに同年、豪州は中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)を支持し、創設メンバーにも参加。AIIBと距離を置く日米との間にすきま風が吹いた。

 こうした豪州がなぜ、米国よりも強硬な対中措置をとるまでに至ったのか。ひとつには近年、中国と疑われるサイバースパイが相次ぎ、国防省や気象局、防衛産業が標的になってきたことがある。

 しかし、日本が着目すべきなのは、もうひとつの理由だ。内情を知る豪州の安保専門家によると、判断の決め手は、中国が17年6月に施行した国家情報法だった。

 これは国内外での情報活動を強めるため、中国が設けた法制度。豪州当局が入念に精査したところ、「運用によっては、中国の民間企業に対し、当局が情報収集への協力を強いることができる」という結論になったのだという。

 この結論通りなら、仮に、両社が中国のスパイ活動とは無関係だとしても、国家情報法にもとづき、今後、中国当局に協力させられる危険がある。

 強大になる中国への対応について、豪州からくみ取れる教訓はサイバー問題だけではない。ここ数年、同国は中国から「内政干渉」の脅威にさらされ、警戒感が広がっている。

 最近、騒ぎになったのが、上院議員が中国富豪から資金をもらい、南シナ海問題で中国政府を支持する発言をしていたスキャンダルだ。実態が暴露され、議員は昨年12月、辞任に追い込まれた。

 中国の企業・団体から多額の献金が主要政党に流れているほか、10~18年、ファーウェイが12回にわたり国会議員の視察旅費を負担していた実態も明るみに出た。

 豪州の大学にも中国から多額の寄付が流れ込んでいる。「台湾問題などで反中的な発言をした教授に、中国大使館などから圧力がかかるケースが出ている」(名門大学の教授)

 危機感を抱いた豪州の情報機関は与野党や大学にひそかに接触し、危険を強く警告。ターンブル首相(当時)は今年に入り、外国の利益を代弁する政治活動に届け出を義務付けたほか、外国からの政治献金も禁じる法案も出した。ファーウェイ、ZTEとの「絶縁」は、こうした懸念が重なった末の決断だったのである。

 両社への対応をめぐっては、英政府も安全保障の懸念を表明しているが、日本は今のところ、何も措置はとっていない。

 20年の東京五輪・パラリンピックに向け、日本も5Gに移ろうとしている。通信インフラを更新するにあたり、安全保障上、どのような考慮が必要になるのか。日本政府は企業に正確な情報と判断を示すべきだ。その意味で、オーストラリアの事例は参考になる。>(以上)日本もZTEとファーウエイは締め出すべきです。他の中国産情報機器もです。情報戦と言う戦争を戦っているのに、余りにも鈍感すぎます。

9/20希望之声<欧盟正式推出“欧亚连通战略” 遏制中共“一带一路”=EUは正式に“欧亜連携政略”を打ち出す 中共の一帯一路を牽制>中共の一帯一路は掠奪的投資モデルであって、その国の経済、環境、社会発展に於いて持続可能では無くしてしまう。19日(水曜日)EU委員会は正式に“欧亜連携政略”を打ち出し、中共に対し一帯一路を牽制する。

ニュースによれば、EUは3つの面で具体的行動を採る。①交通・エネルギー・デジタルネット及び人的交流②アジアの国や組織にパートナーとしての関係を樹立③金融の手段を使い、持続可能な融資を行うこと。600億€の基金を設立し、投資者の保険機構とする。この基金は2021~27年の間で3000億€を集めるだろう。

https://www.soundofhope.org/gb/2018/09/19/n2187303.html

9/21阿波羅新聞網<江系新疆王副手落马 胡锦涛被欺负如同小媳妇 下一个大老虎会是他?=江沢民派の王楽泉の副官が解任 胡錦濤は若嫁の如くいびられる 次の“虎”は誰か?>ヌアール・バイコリはウイグル人であるが、共産党へ入党し、新疆で31年の勤務の間があるので、新疆王と言われた王楽泉のウイグル人の弾圧にも手を貸した可能性がある。王楽泉は周永康の腹心で、次の“虎”は彼か?

胡錦濤が主席の時に共青団副主席の胡偉を新疆に送り込んだが、王楽泉は完全無視。王楽泉は新疆を独立国家にしたいと思っていた。彼はウイグルの少女を都市に送り込み、騙して売春させたりして、民族の怒りを買って、暴動も頻発した。

http://www.aboluowang.com/2018/0921/1177686.html

9/22ロイター <米司法副長官、トランプ大統領の解任発動提案 秘密録音も=NYT>NYTが暴いたというのは驚きです。ローゼンスタインも民主党支持なのか碌でもない。国民から選ばれた政治家でなく、頭が良くて官僚になり政治家を見下すというのは日本とも共通ですが。ただ米国の公務員試験がどう行われるか知りませんが、日本のように学力だけではないと思います。大学入試も試験の点数だけではありませんから。

https://jp.reuters.com/article/usa-trump-russia-rosenstein-0921-idJPKCN1M12SF

北村氏の記事は、書いてある通りに、超過出産罰金を共匪が国民から没収し、山分けしたものと思われます。それが当り前の国ですから。国民は収奪の対象でしかありません。民主選挙もないので国民の意思が反映されません。メイ・フォンの『中国「絶望」家族』によれば、今までの一人っ子政策の時には二人目が女性のお腹にいることが発覚した時には、病院へ連れて行き、強制中絶させて来たことが書かれています。人権無視、非人道的な仕打ちが当り前だったわけです。これが、二人っ子政策でも問題が解決しないのはあきらかです。取り締まる役人の飯の種はおろか、副収入の旨味を知っていますので、組織が無くなることはないでしょう。共産主義でなく、民主主義化すれば少しは変わるのではないかと期待しますが。

記事

中国は一人っ子政策を転換したが、出生人口減少に歯止めはかかっていない

 中国は1980年代初頭から1組の夫婦に子供を1人に限定する“独生子女政策(一人っ子政策)”を30年以上にわたって継続してきたが、少子化の進行を懸念して政策転換を行い、2016年1月1日から1組の夫婦に子供を2人まで容認する“全面二孩政策(全面二人っ子政策)”に舵を切った。しかし、2016年の出生人口は1786万人と前年比131万人の増大を示したものの、その効果はわずか1年間しか持続せず、翌2017年の出生人口は1723万人と前年比で63万人減少した。2018年の出生人口はさらに減少することが予想され、何らかの方策で歯止めを掛けない限り、出生人口の減少は今後も継続するものと考えられている。

 9月10日、中国政府“国務院”は、“国家衛生和計劃生育委員会(国家衛生・計画出産委員会)”に21ある内部機構のうち計画出産に関連する3機構を撤廃すると発表した。撤廃されるのは、“計劃生育基層指導司(計画出産末端指導局)”、“計劃生育家庭発展司(計画出産家庭発展局)”、“流動人口計劃生育服務管理司(流動人口計劃出産サービス管理局)”の3機構である。上述したように、出生人口の減少が深刻な問題となっている状況下で、計画出産関連の3機構が撤廃されることは何を意味するのか。

 人々は現在の“全面二孩政策”から待望の出産自由化へ移行するための準備段階に入ったものと考えたが、たとえ中央政府の計画出産関連機構が撤廃されようとも、地方政府の計画出産関連機構が撤廃される動きはなく、それらは依然として存続される模様である。メディアの記者が、この点を四川省“成都市”の「衛生・計画出産委員会」に打診したところ、彼らの回答は、「確かに第2子までの出産は自由化されたが、第3子や第4子の出産が自由化された訳ではないので、現時点で計画出産関連の機構が撤廃される予定はない。それは中央政府が撤廃を決めただけで、地方政府とは関係ない」とのことだった。

 前述したように、中国の一人っ子政策は1980年代初頭に始まったが、これと並行する形で1980年5月に設立されたのが全国的な非営利団体(NPO)の“中国計劃育成協会(中国計画出産協会)”であった。同協会は人々に計画出産と受胎調節を提唱することを目的として設立されたものであるが、建前は「政府の支配に属さない」ことを前提とするNPOだが、それは中国式NPOで、実態は国家衛生・計画委員会(旧:国家計画出産委員会)の計画出産関連機構の下部組織であると言って良い。

中国計画出産協会(本部:北京市)が2018年5月に公式サイト上に示した組織図には次の内容が記載されていた。すなわち、傘下の協会数は91万3593カ所ある。その内訳は、省級レベル:31カ所、“地級(市級レベル)”:390カ所、県級レベル:3324カ所、郷級レベル:5万2444カ所、村落協会:74万7122カ所、事業組織:9万9158カ所、企業および流動人口協会:1万1124カ所。現時点における全国の総会員数は9400万人である。

 2017年末時点における中国の総人口は13.9億人であるから、9400万人は総人口の6.8%に相当する。総人口から16歳未満の人口(2.5億人)を除けば11.4億人であるから、9400万人は11.4億人の8.2%になり、16歳以上の国民の12.2人に1人が計画出産委員会の会員であるという計算になる。

 過去30年以上にわたって、彼らは住民に受胎調節の方法を指導する傍ら、常に住民を監視し、超過出産の可能性があれば強制的に堕胎させて来た。そして、夫婦が第2子を出産すれば、超過出産として摘発し、その報告を受けた地方政府は当該夫婦に超過出産の罰金を科してきたのである。2016年1月1日からは「二人っ子政策」に転換したことから、第2子出産までは自由化されたが、第3子以上は依然として超過出産となるので、これを摘発するのが計画出産協会の会員である彼らの役目なのである。

夫婦が超過出産した場合の罰金

 それでは、夫婦が超過出産した場合の罰金とは何なのか、またその金額はどれ程なのか。一人っ子政策が始まった1980年代初頭には、1人以上の子供を出産した場合に支払いを要求されるのは“超産罰款(超過出産罰金)”であった。それが1992年に“計劃外生育費(計画外出産費)”に改称された。しかし、1996年に『行政処罰法』が制定されると、計画外出産に対して罰金を科すことは禁止されたが、計画外出産費の徴収は公式に可能となった。2000年3月に中国共産党と国務院は連名で『人口と計画出産の任務を強化して、低出産率を安定的に維持することに関する決定』を公布した。そこには下記の内容が明記されていた。

 計画出産政策に違反した家庭に対しては、“社会撫養費(社会扶養費)”を徴収して必要な経済的制約を与える。社会扶養費の徴収基準は、各省、自治区、直轄市で統一的に制定するものとし、徴収した社会扶養費は国家財政へ上納する。

 なお、社会扶養費とは、自然資源の利用を調節し、環境を保護するために、政府の公共社会事業に投入される経費を適宜補填する費用と定義されるが、これはあくまで建前で、実態は超過出産の罰金である。上記の『決定』が公布された後に、「計画外出産費」は「社会扶養費」に改称され、2001年に制定された『人口と計画出産法』にも社会扶養費は明確に規定された。また、2001年に公布された『社会扶養費徴収管理規則』には、明確に「計画外で子供を出産した国民に対して社会扶養費を徴収する。社会扶養費の徴収基準を決定する権限を省政府に与え、それを直接徴収する権限を下部の“郷(鎮)人民政府”あるいは“街道●事処(区政府出張所)”にまで与える」と記載された。

 要するに、一人っ子政策に違反して2人以上の子供を出産した家庭から社会扶養費と名前を変えた超過出産の罰金を徴収することを法律で規定し、中央政府は社会扶養費の徴収基準を決定する権限を各一級行政区(省・自治区・直轄市)政府に与え、その社会扶養費を直接徴収する権限を市・県・郷・鎮の各政府に与えたのである。

社会扶養費の徴収基準

 前述の通り、社会扶養費の徴収基準は各一級行政区政府が決定するので、全国的な統一基準はなく、一級行政区毎に異なる。広東省が2002年9月1日から実施した『広東省人口と計画出産条例』第55条の規定を翻訳すると以下の通り。

(1)都市住民で子供1人を超過出産した場合には、夫婦双方に対し、地元の県(市、区)の前年における都市住民1人当たり平均の可処分所得額を基準値として、一括で3倍から6倍の社会扶養費を徴収する。本人の前年における実際の収入が地元の前年における都市住民1人当たり平均の可処分所得よりも高い場合は、超過部分に対しては1倍以上2倍以下の社会扶養費を追加徴収する。超過出産した子供が2人以上であれば、子供1人を超過出産した場合の社会扶養費を基準値として、子供数を掛けた金額を社会扶養費として徴収する。

(2)農村住民で子供1人を超過出産した場合には、夫婦双方に対し、地元の郷、民族郷、鎮の前年における農民1人当たり平均の純収入額を基準値として、一括で3倍から6倍の社会扶養費を徴収する。本人の前年における実際の収入が地元の郷、民族郷、鎮の農民の前年における農民1人当たり平均の純収入よりも高い場合は、超過部分に対して1倍以上2倍以下の社会扶養費を追加徴収する。

(3)出産間隔(4年間)が不十分で出産した場合は、本条第(1)項あるいは第(2)項規定の計算基準値に基づき、1倍以上2倍以下の社会扶養費を徴収する。

(4)未婚で1人目の子供を出産した場合は、本条第(1)項あるいは第(2)項規定の計算基準値に基づき、2倍の社会扶養費を徴収する。未婚で出産した子供が2人以上の場合は、本条第(1)項あるいは第(2)項規定の計算基準値に基づき、3倍以上6倍以下の社会扶養費を徴収する。重婚で出産した場合は、本条第(1)項あるいは第(2)項規定の計算基準値に基づき、6倍から9倍の社会扶養費を徴収する。

 これを2004年の広東省“広州市”に当てはめてみると、超過出産で2人目の子供を出産した都市部と農村部の夫婦が徴収される社会扶養費は以下のような金額となる。

【都市部の夫婦】
A) 2003年の都市部住民1人当たり平均可処分所得:1万5003元
B) 徴収される社会扶養費:(A×3倍)4万5009元 ~(A×6倍)9万0018元
C) 夫婦2人の合計:(3倍)9万0018元 ~ (6倍)18万0036元

【農村部の夫婦】
a) 2003年の農村部住民1人当たり平均の純収入:6130元
b) 徴収される社会扶養費:(a×3倍)1万8390元 ~ (a×6倍)3万6780元
c) 夫婦2人の合計:(3倍)3万6780元 ~ (6倍)7万3560元

 上記から分かるように、いずれの場合も夫婦2人が年収の3倍から6倍の金額を社会扶養費として徴収されては、よほど裕福な家庭でないと生活に困窮することは間違いない。

 それを覚悟しても子供(特に跡継ぎとなる男児)が欲しい夫婦は、2人目の子供を得るために生活を犠牲にして過大な社会扶養費を支払って来たのである。

 広東省衛生・計画出産委員会が2013年12月4日に発表した、2012年における広東省の社会扶養費徴収額は14.56億元(約240億円)であった。また、この時までに社会扶養費の徴収額を公表していた24の一級行政区合計の徴収総額は200億元(約3300億円)近い金額であり、その中の最高は江西省の33.86億元(約559億円)であり、最低は青海省の350万元(約5775万円)であった。

中国の超過出産に関する社会学の研究論文には、1980年から2010年までの30年間に、中国の超過出産で生れた人口は3億人を上回ったと書かれている。この数字が正しいとして、超過出産1人につき社会扶養費が1万元(約16.7万円)支払われたとすれば、その総額は「3億人×1万元」で、3兆元(約49.5兆円)となる。3億人という数字も正確かどうかは不明ながら、子供1人当たり1万元というのは極めて保守的な数字であり、上述した24の一般行政区の徴収総額から考えても、実際の金額は莫大なものと思われる。

巨額な社会扶養費はどこに?

 ところで、これら巨額な社会扶養費はどこに消えたのか。全てが国家財政へ上納されたのか。2009年4月下旬発行の雑誌『半月談』に掲載された記事には次のような話が報じられていた。すなわち、某地区の“郷”に所在する「計画出産事務所」には職員が6人いるが、その業務経費は毎年50~60万元(約825~990万円)以上に上っている。当該事務所は業務に使用する目的で⼩型乗⽤⾞を1台所有していたが、業務用とは名ばかりで、周辺地域の巡回に使われることはほとんどなく、もっぱら事務所主任の専用車として使われ、その経費だけで年間3万元(約50万円)を費やしていた。

 2009年当時における中国の物価水準から考えると、北京市や上海市のような大都市の職員年収が3~4万元(約50~66万円)であるから、地方の郷では年収が2万元(約33万円)程度だったと思われる。従い、6人いる職員の合計年収は多く見積もっても15万元(約250万円)で十分なはずで、彼らの給与を含めても年間の業務経費が50~60万元になるはずがなく、どう考えても当該計画出産事務所は経費の無駄遣いを行っていたものと考えられる。

 こうした計画出産事務所は上述した中国計画出産協会の傘下であり、彼らの運営費は超過出産の罰金として徴収された社会扶養費によりまかなわれているものと思われる。上述したように30年間の社会扶養費の総計が3兆元なら、この3兆元は中国計画出産協会に属する9400万人の会員によって食い潰された可能性が高い。2016年1月1日から始まった二人っ子政策によって、中国計画出産協会傘下の協会や会員の業務は3人目以上の超過出産に対する監視および取締りとなり、彼らの業務は大幅に減少したはずである。

 今後、中国政府が出産の自由化に舵を切ることになれば、中国計画出産協会は解散を余儀なくされるだろうが、その傘下の91万3593カ所ある協会とそこに連なる9400万人の会員は仕事を失い、路頭に迷うことになる。9400万人の会員のうち専従者がどれほどいるかは不明だが、恐らく5000万人近い人々が失業するものと思われる。中国政府が容易には出産自由化に踏み切れない理由はここにあるが、人間が営む出産という自然の摂理を人為的に抑制した付けを、中国政府が清算する日はそう遠くない将来に到来するはずである。

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『中国の空母「遼寧」に対抗する意図の艦船は論外 米軍の来援を確保すべく日本にできること』『積年の防衛費減が招く日米同盟の危機 サイバー空間で発生する新たなグレーゾーンに対処せよ!』(9/18・19日経ビジネスオンライン 森永輔)について

9/21阿波羅新聞網<重磅 川普强硬出手制裁中共 李尚福中将和总装备部上榜=重大 トランプは中共への制裁を強硬に 李尚福中将と総装備部がリスト入り >WHは20日、中共中央軍事委員会の装備発展部と李尚福部長に制裁を課すと発表した。李尚福の制裁は米国の金融システムと外貨取引を禁じるものであり、米国が管理する如何なる財産、利益をも凍結する。また米国ビザは使えなくする。

CAATSA(The Countering America’s Adversaries Through Sanctions Act)はロシアに適用されているが今回は中共にも。ロシアの兵器輸出を妨げる狙い。ポンペオとムニューチンが相談して、トランプが実施する。

http://www.aboluowang.com/2018/0921/1177506.html

香田氏の議論で、盾と矛の役割分担で良いのかどうか?憲法上の問題があるのかもしれませんが。尖閣を中国が取りに来た時に、前大戦の例を挙げて奪回は難しいと本文で述べています。そうであるなら、少なくとも公務員の常駐が必要になるのでは。また、本当に米軍は来援してくれるのかどうか?普段から共同訓練をして、尖閣以外にもですが、連携行動が取れるようにしておきませんと。

サイバー空間の問題は役所だけでなく、民間企業も注意が必要です。野村総研が持っているデータの管理をコストの安い中国に移管しそうという話を小耳に挟みました。米中が世界覇権で争っている時に、敵を利する行為になります。また悪辣な中国人がそのデータを利用して何かを仕掛けないとも限りません。法律を作って規制しないと。安倍首相は9/12習近平と会いましたが、その時米議会は中国のウイグル人の教育キャンプの問題で沸騰していたそうです。中国に近づく印象を与えると日米同盟も機能しなくなります。安倍首相は自覚しておいででしょうか?10月訪中も通貨スワップの話を持ち出ししたりしたら、上述のCAATSAを米国が中国に課している時に、「何だ」となるでしょう。外務省は無能の為に、首相に進言もできないでいるのかも。まあ、訪中を、尖閣を狙っている中国に利用させないためにはキャンセルするのが一番理想です。三選を果たしたので、後は周りを気にせず思い切って懸案事項を解決して行ってほしいです。売国奴の集まる経済界の意向は気にしなくとも良いでしょう。

人員の問題は少子化の問題にもつながります。男の給料だけでは暮らしていけないというのであれば、女性も働きに出ざるを得ません。やはり保育所を増やし、保育士の資格が無くても保育の仕事ができるようにすれば良いのでは。保育士は「名称独占」の資格なのですから、保育所の国の配置基準を見直し、保育士ゼロでも認めれば良いと思います。子供を育てて来た、老人女性だったら、良く面倒を見てくれると思いますが。

9/18記事

政府は今年末をめどに「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」を改訂する。前回の改訂から5年。この間に北朝鮮は核・ミサイルの開発を大幅に前進させた。トランプ政権が誕生し、米国の安全保障政策は内向きの度合いを強める。

改訂に当たって我々は何を考えるべきなのか。海上自衛隊で自衛艦隊司令官を務めた香田洋二氏に聞いた。同氏は、北朝鮮の核・ミサイルという目の前の危機だけに流されない中長期の防衛計画を考えるべき、と訴える。

(聞き手 森 永輔)

中国の爆撃機H-6K。有事に米軍の来援を阻む役割を果たすことが想定される(提供:新華社/アフロ)

—今回、「防衛計画の大綱」*1と「中期防衛力整備計画」*2を改訂するに当たって、香田さんが重視するのはどんな点ですか。

*1:防衛力のあり方と保有すべき防衛力の水準を規定(おおむね10年程度の期間を念頭)(防衛白書 平成29年版)

*2:5年間の経費の総額と主要装備の整備数量を明示

香田:懸念するのは、尖閣諸島をはじめとする南西諸島防衛や、北朝鮮の核・ミサイルへの対応といった「目の前」の問題にとらわれるあまり、本質を見失ってしまうことです。これら目前の問題に合わせて防衛戦略を作ったり、防衛力を整備したりするのではなく、全体的な防衛戦略・防衛力の一部でこれらの問題に対処できるようにするのがあるべき姿です。

香田洋二(こうだ・ようじ)
海上自衛隊で自衛艦隊司令官(海将)を務めた。1949年生まれ。72年に防衛大学校を卒業し、海自に入隊。92年に米海軍大学指揮課程を修了。統合幕僚会議事務局長や佐世保地方総監などを歴任。著書に『賛成・反対を言う前の集団的自衛権入門』など(写真:大槻純一 以下同)

確かに尖閣案件などは、日本が戦後初めて直面する大きな国家主権の危機です。焦点を当てることは、政治的には心地よいことなのですが……。

防衛大綱で名前を挙げるかどうかはともかく、中国とロシアの存在を考えなければなりません。今日の米国の脅威認識は「4プラス1」から「2プラス3」に舵を切って、両国をより重視しています。「4プラス1」の4は、ロシア、中国、イラン、北朝鮮。1はテロを実行する過激派組織です。「2プラス3」の場合、2はロシアと中国で、ほかの脅威とは別格としてとらえています。

日本の場合は、まず中国。副次的にロシアを考えるべきでしょう。

敵基地攻撃能力を備えるべきとの議論が高まっています。議論することは悪いことではありません。独立国として、これを持つ権利も持っています。しかし、論議が近視眼的なものになることを懸念しています。

まずは日米同盟をきちんと機能させることを考えるべきです。日米同盟では、日本が盾(日本の防衛)、米国が矛(相手国への反撃)という役割分担があります。その大原則に従うならば、自衛隊は敵の侵攻排除に徹し、敵の侵略を終わらせるために必要な敵国や基地(策源地)への戦略打撃は米国の任務とすることを再確認すべきです。それにより、日米同盟がきちんと機能するようにすることを考えることが重要です。

自民党が5月に発表した防衛大綱の見直しに向けた提言は、この点において我が国の事情についての論議のみが優先され、日米同盟をどのようにして最適に機能させるかという議論が十分でない印象を持ちました。提言では、一項目を割いて「米軍の来援を確実なものにする」としてはいますが。

また北朝鮮による弾道ミサイル攻撃への対応を想定して日本が整える敵基地攻撃能力が、本質的な潜在脅威国であるロシアや中国の弾道ミサイルに対する矛としても本当に有効なのでしょうか。この点もよく考える必要があります。

まずは盾の力を引き上げる

日本は矛の機能を論じる前に、いまだ十分でない盾の機能を高める必要があると考えます。まずは、日本の防衛作戦(盾)に米軍を巻き込まないですむようにすることです。巻き込めば、その分、米軍の打撃力を削ぐことになります。そうならないようにして、米軍には得意の打撃作戦(矛)で力を発揮してもらうようにするのです。その前提が、米軍の安全な来援を確実ならしめることであり、自衛隊は我が国の直截的な防衛に加え米軍来援を支援する力を養う必要もあります。

日本は「防衛の基本政策」において「専守防衛」を掲げています。このため、米軍が来援しなければ、外国から複数波の侵攻を受けるうち、いずれかの時点で我が国の命脈が尽きてしまいます。仮に、各侵攻排除作戦における自衛隊の損耗率を4割として計算してみましょう。第1波の攻撃を受けた後は、100%だった防衛力が侵攻撃退の代償として当初兵力の60%に減ります。第2波を受けた後は100×60%×60%で36%に。第3波を受けた後は22%しか残りません。これは、国際標準では全滅ということであり「かくして我が国の命脈は尽きたり」という、最悪の結果につながるのです。

日米同盟の基本は、自衛隊が敵の第1波の侵攻を食い止めている間に、米軍が侵攻国に対して反撃することで、敵国の物理的な侵攻能力や戦争継続活動に必要な工業施設などの戦略ターゲットを破壊して、敵の侵略の意図をくじくことです。それにより敵の侵略戦争を停戦・終戦にもっていくということです。要するに、米軍の来援、すなわち来援米軍による侵略国の策源地に対する戦略打撃がなければ戦争を終わらせることができないのです。

しかし、その基本となる、敵国の策源地を攻撃するために必須となる米軍の来援部隊を自衛隊がどのように支援するかについては、今日の我が国で深く議論されていません。そして、そのための十分な予算も装備も自衛隊には与えられていません。

—日本が手を広げようとしている矛の役割とは例えば何でしょう。ミサイル防衛システムは盾ですね。

香田:そうですね。100%盾です。

ヘリ搭載空母「いずも」にF-35Bを載せ、米空母の来援を支援

—ヘリ搭載型護衛艦(DDH)「いずも」などにF-35B*3を搭載する案が検討されています。これはどうでしょう。

*3:自衛隊がF4の後継として配備を進めるF35の垂直離着陸が可能なタイプ

香田:航空優勢は全ての軍事作戦において必須要件です。その観点から、「いずも」などにF35Bを搭載して航空優勢を獲得する発想は妥当といえますが、鍵となる点は、その用途及び他の代替案との関係です。それをよく考えてから取り組むべきだと思います。

今日の国際環境下の我が国防衛作戦において航空優勢を獲得することが求められる典型的な場面、すなわちヘリ搭載型護衛艦搭載のF-35Bの用途として、米軍来援支援機能確保と島嶼防衛の2つが考えられます。米軍来援支援機能確保に必要な機能として整備を進めることは、ほかに代替案がないので、進めるべきだと考えます。

つまり、次のようなケースが考えられるのです。米軍来援部隊の中核となる空母部隊が日本に向かっており、これを支援すべく、海上自衛隊の対潜水艦部隊が太平洋に向かうとします。これを阻止すべく、中国が爆撃機H-6Kを派遣して大量のクルーズミサイルで日本の対潜部隊を攻撃する場合を考えてみましょう。日本の対潜部隊がミサイル攻撃を受けた結果、その能力が低下するとすれば、米空母部隊を迎え撃つ中国の潜水艦部隊は、日本の対潜部隊の網をすり抜けて、主目標である米国の空母を攻撃して撃破することが可能となります。

こうしたケースでは海上自衛隊のイージス艦は飛来する大多数のクルーズミサイルは撃墜できますが、その母機であるH-6Kの対処はできません。このため、H-6Kは繰り返し出撃して海上自衛隊の対潜部隊を攻撃することができるため、対潜部隊側は、どうしても発生する少数の撃ち漏らしミサイル攻撃により生ずる累積被害により、最後は作戦の継続が不可能となります。

この「ドカ貧」状態を回避するためには、母機であるH-6Kを撃ち落とす(母機対処)ための装備が必要になります。太平洋に航空自衛隊の基地はありませんので、ヘリ搭載型護衛艦とF-35Bを組み合わせることにより、母機対処が可能となり、海上自衛隊の対潜部隊の生存率が向上することとなります。

そのことにより来援する米軍部隊の安全が確保される結果、米軍全体としての敵国策源地に対する戦略打撃機能の能力は向上し、より充実した盾と矛の関係が構築されるのです。

一方、島嶼防衛という場面を想定しますと、例えば、現在調達が進んでいるF35Aと空中給油機の増加による、島嶼地域の防空能力の強化という別のオプションもあります。それ以外にもいくつかの選択肢はあると思いますが、それらのうちの有力なものとヘリ搭載型護衛艦とF-35Bの組み合わせ案との精緻な比較検討が必要だと考えます。その結果を反映した防衛力整備を進めるやり方が求められるのではないでしょうか。

この件に関して防衛当局は、少なくとも国会できちんと説明できる論拠をそろえることが最低限必要でしょう。ただし、自衛隊の現状は、盾のための装備が慢性的に不十分な状態が続いています。なによりも、その前提となる防衛予算が足りないのですから。

今後の防衛力整備においてまず必要なことは、自衛隊本来の任務を果たす「盾」の能力不足分の早急な回復であり、それが満足された後の課題として、ヘリ搭載型護衛艦とF-35Bの組み合わせや敵基地攻撃能力保有の検討を始めることが筋であると考えます。まして、「中国が空母『遼寧』の整備をすすめているから日本も空母を……」といった考えは論外です。

—盾の機能の不足を補うために必要なのはどのような装備ですか。

香田:まずは、島を取られないようにしなければなりません。昨今の我が国の防衛論議では、防衛省の公刊資料も含め島嶼奪還作戦が注目を集めていますが、歴史、特に前大戦における我が国の苦い経験を振り返れば、一度取られた島を取り返せた例はありません。

島を取られない体制構築の第一要件が、敵が侵攻する兆候を早期に察知するための早期警戒能力の向上です。また、南西諸島の島嶼防衛に限らず、我が国防衛全体の立場からも、敵侵攻の際に最初に狙われるのは固定レーダーサイトです。その際の早期警戒能力損失を局限して補完する早期警戒機E-2Dなどの数を増やすことが重要です。

航空優勢を保つための縦深性を高めるために、滞空能力に優れる早期警戒管制機E-767の増強も必須です。同様に戦闘機、現状ではF-35Aでしょうか、空中給油機の数を増やすことも当然です。

陸上装備では、戦車や最近導入された戦闘車などの重車両は侵攻目標と考えられる島嶼に事前に配備しておくべきでしょう。中軽車両を迅速に航空輸送するための大型輸送ヘリもさらにそろえる必要があります。

空港を守れ!

—米軍の来援を支援する役割のための装備はいかがですか。

香田:十分とは言えません。先に述べましたように、我が国に来援する米海軍部隊の脅威となるのは中国の潜水艦、爆撃機H-6K、対艦弾道ミサイルです。

これらの脅威のうち、少なくともハワイから西については日本が確実に対処できるようにすべきでしょう。潜水艦脅威をあるレベルまで減殺する。H-6Kは沖縄に至るまでに航空自衛隊の力で半分程度を撃墜できることが必要です。南西列島線をすり抜けた半分については、当面は、発射された巡航ミサイルを太平洋上で作戦するイージス艦で対応します*4

新たな脅威である洋上における対艦弾道ミサイル防衛については、日米で整合させた対艦弾道弾開発と配備・運用両面での新たな取り組みが必要になると考えます。もし、虎の子の空母に被害が出るようなことがあれば、米国民の参戦意図は崩れ、日米同盟そのものが危機に陥ります。

*4:沖縄県の宮古島と石垣島に地対空・地対艦ミサイル部隊を配備することが決まっている。ただしこれは対侵攻兵力用の装備であり、高空を通過するH-6K級の大型爆撃機を対象としたものではない。

—そうした想定を考えると、イージス艦は何隻あっても足りないですね。現在は2021年までに8隻が就役する予定ですが……。地上配備型の迎撃システム「イージスアショア」を2023年に配備する予定ですが、それまでイージス艦は日本海に張り付きになる可能性があります。

香田:8隻というのは、米軍来援支援と我が国生存のための海上物流確保のための作戦所要の最低限の数です。イージスアショアが配備された後でも、弾道ミサイル防衛システム(BMD)への加勢が必要な場合もありますので、頑張って増やしてほしいところです。

今後の海上自衛隊の護衛艦の建造は、沿岸での作戦を念頭に置いたFFM型を柱に据える方針が決まっているようです。FFMでは、今まで述べてきた、米軍来援を支援する西太平洋での対潜作戦、すなわち米国の空母の前程で中国の潜水艦脅威を低減する「太平洋の戦い」(バトル・オブ・パシフィック)」を戦うことはできない恐れが大です。

もちろん、「米軍の来援を支援する」という役割を我が国が担わないという方針の下でFFMを重点整備するのであれば、それはそれで構わないと思います。しかし、それはまさに日米同盟の骨幹にかかわる案件であることから、米軍来援確保に関する議論なく進めるのは順番が逆だと思います。

—米軍の来援を支援するため、装備以外で整えるべきものはありますか。

香田:新たに整えることに加え、今持っている資産を守ることも必要です。例えば、我が国の官民の空港です。

—空港が機能しないと、空からの米軍来援ができません。東日本大震災時のトモダチ作戦で米軍は、支援拠点として仙台空港の復旧を非常に重視していました。

香田:日本は80年代に「1県1空港」をスローガンに整備を進めた結果、ジェット機の離発着が可能な2000メートル以上の滑走路を有する飛行場(民間・自衛隊・米軍:滑走路数約90本)が全国に70近くあります。どのような軍事大国でも、通常兵器のみで広大な飛行場を一気に無力化することはできません。その数が70個90本もあれば、なおさらの話です。これをしっかり守ることは、米軍の空路による来援基盤の維持そのものなのです。仮に、敵の第一撃の後で約半分の40空港が使用できれば米軍の空からの来援は何とか確保できます。

ただし、これは空輸できる人、装備の話で、重量ベースでみれば、来援米軍の全体の1~2%にとどまるでしょう。燃料や弾薬など重たい、あるいは体積の大きい装備は海上輸送しかありません。

米国によるFMS(有償対外軍事援助)は必ずしも悪くない

—装備に関してはF-X(次期戦闘機)が注目されています。現行の支援戦闘機「F-2」の後継として、2030年をめどに導入する予定です。日本による独自開発、外国との共同開発、外国からの輸入の3つの選択肢が想定されています。

香田:これについては、戦闘機単体の飛行性能ではなく、任務達成のための武器や通信システム及び数十年にわたる運用期間を通じた部品調達・整備性などの後方支援、さらには米軍とのインターオペラビリティ(相互運用性)を含めた総合的な「戦闘システム」として考える必要があります。

例えば、航空自衛隊が導入を進めているF-35Aは、これまで使用していた国産ミサイルが搭載できません。これは、現有の空対空ミサイル開発段階においは、F-15Jの改修搭載を前提としており、F-35Aへの搭載は全く視野の外であったということで、今日の事態は避けられなかったといえます。

ただし、今次の空対空ミサイルを例にとれば、その開発時に搭載対象とした戦闘機が代変わりする場合、将来も同じ問題は起こり得るということです。もちろん、開発段階で我が国が参画していないF-35の運用要求に国産対空ミサイルとその火器管制システムの搭載を盛り込むことは、そもそも不可能であったことも現実です。

一方で、国産ミサイルの開発と採用は、我が国の国情に合ったシステムの導入という面の意義はありますが、全ての面で外国製品に優れるかというと必ずしもそうではありません。私が現役のころ、米軍は自国と同盟国を含め、SM1*5を年間500発程度撃っていました。初期段階では、このうち約100発が命中しないこともあったそうです。しかし、100発という多数の失敗原因を徹底的に追求して不具合を改善し、問題を解決することにより、改善型バージョン「マーク2」へと進化改善できたのです。そして、同様の改善を約30年間にわたり続けた結果、当時の脅威に対して想定し得るほぼすべての戦闘環境において、極めて高い成功率を有するSM1の究極の発展型の開発成功へとつながったのです。

*5:ミサイル防衛システムで利用する現行の迎撃ミサイルSM3の先行モデル

国産ミサイルの場合、航空自衛隊の現状は正確にはわかりませんが、実射できる数はせいぜい年間10~20発でしょう。また、国内開発ミサイルの改善型の開発や導入といったニュースも聞いたことはありません。これで実戦に耐え得る軍事装備になるでしょうか。航空自衛隊が採用する国産の中距離空対空ミサイルAAM-4(99式空対空誘導弾)やAAM-5(04式空対空誘導弾)は、その性能は優れたものといわれています。同時に、外国から引き合いがかからない背景には実戦経験、日本の場合は実射弾数の少なさ、特に失敗を通じて得られる実データの少なさからくる武器としての完成度、すなわち実戦に耐えうる空対空ミサイルとしての評価が各国空軍の間で定着していない面もあると思います。

赤外線誘導型の空対空ミサイルでは米国製サイドワインダーの究極発展型であるAIM9X、レーダー誘導型では同じくAIM7シリーズの世代交代型である米国製のAMRAAM(AIM120)が人気です。これはやはり潤沢な発射試験によるデータの蓄積を基にした高い完成度と、限られてはいますが実戦での使用実績により、「強い」とみられているからです。

ひょっとしたら日本製のAAM-4の方が性能で優れているかもしれません。しかし、相手が電子妨害をしている環境、あるいは雲や雨の中でも正確な誘導ができ、敵を撃墜できるのかという点での性能証明で、国産品は米国製に一歩譲るということでしょう。こうした点は実戦、あるいは実戦に近い環境下での数多い試験発射を経験しないと磨くことができません。

こうした事情を考えると、F-Xも日本だけでやる選択肢は適切ではないと考えます。日米同盟を前提として、装備武器や、C4ISR*6の相互運用性を考えれば米国から購入する、もしくは米国と共同開発するのが現実解でしょう。

共同開発するには、米国から評価される高い技術を日本が持っていることが前提になります。はたして、この点はどうでしょうか。日本が優れる独自技術を生かしながら、米国から学ぶことを重視して、共同開発するのが良いのではないでしょうか。これが日本にギリギリできることだと思います。

*6:C4は指揮(Command)、統制(Control)、通信(Communication)、コンピューター(Computer)。ISRはそれぞれ情報(Intelligence)、監視(Surveillance)、偵察(Reconnaissance)のこと

—これまでにうかがった現状を考えると、今後もFMS(有償対外軍事援助)*7を受け入れざるを得ないケースが多くなりそうです。

*7:Foreign Military Salesの略。米国が採用する武器輸出管理制度の1つで、武器輸出管理法に基づく。購入する国の政府と米国政府が直接契約を結ぶ。米国が主導権を取るのが特徴。価格や納期は米政府が決める、米国の都合で納期が遅れることも多い。最新の装備品などは、FMSによる取引しか認めない場合がほとんどだ。

香田:多くの方がFMSを悪く言いますが、必ずしも悪いことばかりではありません。まず、米軍の制式装備の多くは実戦での使用実績のある装備であり、その面では他の追従を許しません。単純に我が国の防衛という自衛隊の任務から観れば、極端な言い方ですが米軍装備に勝るものはないはずです。これは感情的にならずに冷静に受け入れるべき強点です。

次に、米軍の後方支援システムが提供する利点があります。例えば自衛隊がFMSで購入した装備が故障し、部品の交換が必要になったとします。しかし自衛隊には在庫がない場合もあります。予算の制約で、自衛隊のストックが米軍より少ないことは時々ありますが、こんな時でも米軍に緊急請求すれば、短時間で入手できます。私が現役の時に経験したケースだと、スペインのロタという基地から2日で届きました。多数の同じ装備を全世界で使う強みがあるわけですね。これが、本当に戦う軍のロジスティクスと実感させられたものです。

逆のケースもあります。国産の装備を導入しても、コア部品が外国製というケースです。私が経験したケースでは、重要な任務の中核となる国産電子機器の重要部品が壊れ、システムダウンとなりました。ところが、その国産装備の要であった壊れた部品は外国製で、しかもFMSではない通常調達だったことから、緊急発注を行いましたが補充に1年以上待たされたのです。

米軍は世界中に展開しています。しかも、いつ実戦に突入するか分からないことから、常に稼働率を最高に保つことをロジスティクスの目標としています。その米軍の後方支援システムに乗ることの意義は大きいのです。特に、任務達成という観点からは、FMSが持つロジスティクス分野の意義や価値も、正当に評価する必要があると体験的には考えています。

—F-35のような多国間共同開発に乗るのはいかがでしょうか。

香田:スキームによります。例えば、多国共同開発品を我が国の作戦環境に合うように独自の改良をする時に、参加国すべての了承を取る必要があるスキームの場合、手続きが面倒になります。海上自衛隊が使用している艦対空誘導弾シースパロー短SAMはNATO(北大西洋条約機構)が共同で開発したのを導入しました。いろいろな面で、NATO加盟国の了解を取る手続きがけっこう複雑でした。

防衛装備の海外移転はサプライチェーンが肝

—政府は防衛装備移転三原則を2014年4月に閣議決定し、防衛装備を輸出する道を開きました。日本に実戦経験がないことを踏まえると、輸出の対象は海難救助艇US2など、武器ではないものが中心になりそうですね。

香田:そうですね。US-2は世界水準の性能を持っていると思います。

—海上自衛隊が使用する国産哨戒機のP-1*8も注目され始めました。

*8:開発は防衛省技術研究本部と川崎重工業

香田:P-1は米ボーイングのサプライチェーンに乗らない点がハンデとなります。ライバルである米国のP-8はボーイング737をベースに開発されました。そのために、世界規模で広がった同社の部品供給網などを利用できます。P-1とはこの点が異なります。P-1の各国での運用を考慮した場合、我が国、特に航空宇宙産業界を挙げた世界規模のロジスティクス体制を組めるかどうかが、海上自衛隊P-1の海外展開あるいは各国への販売ビジネス成功の鍵となります。

ただし、日米でP-1とP-8Aを併用しているのは悪いことではありません。ロシアや中国の潜水艦は戦術思想の異なる2種類の哨戒機に対応しなければならないからです。その分、彼らの運用上の負担が大きく増加します。

9/19記事

政府は今年末をめどに「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」を改訂する。前回の改訂から5年。この間に北朝鮮は核・ミサイルの開発を大幅に前進させた。トランプ政権が誕生し、米国の安全保障政策は内向きの度合いを強める。

改訂に当たって我々は何を考えるべきなのか。海上自衛隊で自衛艦隊司令官を務めた香田洋二氏に聞いた。同氏は、安全保障に費やす予算とヒトが足りない現状を懸念する。今回は後編だ。

(聞き手 森 永輔)

前回はこちら

(写真=ZUMA Press/アフロ)

—重視している2つ目は何ですか。

香田:予算と人員の問題です。これは自衛隊が抱える慢性病のようなものです。予算と人員には相場観があります。安全保障と防衛はあまり票になることはないので、政治家は発言しない、といわれています。また、自衛隊も長年の予算などの固定された相場観と一部を除く政治家の消極的な姿勢のため、現状変更をあきらめ、自らの立場を強く主張しなくなっています。

香田洋二(こうだ・ようじ)
海上自衛隊で自衛艦隊司令官(海将)を務めた。1949年生まれ。72年に防衛大学校を卒業し、海自に入隊。92年に米海軍大学指揮課程を修了。統合幕僚会議事務局長や佐世保地方総監などを歴任。著書に『賛成・反対を言う前の集団的自衛権入門』など(写真:大槻純一 以下同)

防衛費は1998年を起点に、安倍政権が成立する2012年まで毎年0.5~1%ずつ減少してきました。これを防衛力整備の氷河期と呼ぶ人もいます。ボクシングでいえば、これがボディーブローのように効いています。安倍政権になって毎年200億円程度増えています。それはそれでありがたいことですが、今の状況はボティブローで消耗しきった選手が、一時的にコーナーで休んでいるようなものです。

この間にも装備は劣化します。防衛力整備が最盛期に達した冷戦時代後期にそろえた“遺産”で食べているのが自衛隊の現状です。例えば陸上自衛隊が保有する戦闘ヘリですが、かつては当時の最新機種であるAH-1を80機保有していましたが、それらの除籍は進むものの、その穴を埋める新型装備はアパッチ(AH-64D)が13機のみです。戦車の数も600両を300両に減らす計画が進んでいます。

航空自衛隊の戦闘機F-15は1981年の運用開始以後35年超が経過しています。親子でF-15のパイロットを務めた隊員もいるほどです。80年代は毎年10機以上のペースで増やしていましたが、計画数213機の整備を終わった途端に新規生産はピタっと止っています。もちろん200機を擁する規模は米空軍に次ぐと共にアジアでは第一級です。この間、各種の改修をして能力の維持も図っています。けれども十分とは言えない。戦闘機はF-4に代えて今年からF -35が入りますが、当面の計画はわずか42機です*1

*1:米ロッキード・マーチンが開発したステルス戦闘機。自衛隊は42機を導入する計画。最初の4機を除く、38機が日本の工場で組み立てられる

海上自衛隊の護衛艦も同様です。80~90年代は10年間に20隻のペースで建造することができました。最近は20年間で18隻です。1年あたり1隻にもなりません。固定翼哨戒機(P-3)は70~80年代は毎年10機程度生産しましたが、今のP-1は7年かけて23機で、毎年、約3機です。

各自衛隊の防衛力整備は90年代の初頭で止まってしまったようなものです。日本が防衛費を14年間にわたって減らす中、中国は年2けた増で増やし続けてきたのです。相対的に見れば、日本の防衛力は著しく落ちていると言わざるを得ません。

ドナルド・トランプ米大統領がNATO加盟国に対して、防衛費をGDP(国内総生産)比2%に増やすよう求めています。日本にとっても他人事ではありません。しかし、未だにGNP(国民総生産)1%枠という亡霊に縛られて真剣な議論がなされていないように思われます。今日では何の意味もないその殻を破る論議こそ、今必要なことと考えます。

これでよいのでしょうか。安倍政権になって以降、防衛予算は増加に転じていますが、防衛力整備氷河期に失ったものはあまりにも大きいといえます。抜本的な防衛予算の増加がない限り、自衛隊の態勢はジリ貧にならざるを得ないのです。我が国を守り、米軍の来援を支援するという使命を果たすに当たって、今のままでは確実に自衛隊の能力に欠損が生じます。精神論でいえば、予算は1円でも増やす必要があることは当然ですが、かつて10年間にわたり海上自衛隊の防衛力整備にかかわった経験から言えば、精神論ではない現実論で言えば数千億円規模の増額が必要でしょう。

—GNP比1%の枠は現実的ではないわけですね。

香田:国防費の額をGDPとの比率で決めるのは、そもそも健全な考え方とは言えないかもしれません。

—経済が成長しなければ、外国の脅威が増しても、対処できないことになりますね。

香田:その通りです。この先、大胆な予算投入が必要になるでしょう。そうでないと、米国と米軍からの信頼が崩れることになります。日米安全保障体制が危機に直面する。自衛隊と米軍は日米同盟の両輪です。自衛隊が小さくなれば、このクルマは半径の小さくなった自衛隊という内側車輪を軸にして、その場で回転するだけで、前に進めなくなってしまうのです。

お金でヒトは集まらない

—予算とともに、人員を懸念されています。

香田:はい。自衛隊の充足率とは別の、実際の新隊員の募集状況は陸上自衛隊と航空自衛隊が約90%、海上自衛隊が60%程度という状態と聞いています。これはまさに危機的状態であり、防衛省と自衛隊だけで解決できる問題ではありません。国を挙げて取り組む必要があります。

任務は増えているのに、人は増えていません。海上自衛隊は潜水艦を16隻から22隻に増やす計画です。しかし、この増える分の要員増は手配されていません。陸上自衛隊もぎりぎりの人数しかいないにもかかわらず、災害対応がのべつまくなしの状態にあります。本業である戦闘部隊としての錬成訓練をしている時間さえ取れないのが実情でしょう。任務が増えた分に対応して定員を増やそうとすると、まず、防衛省の内局、次いで総務省や財務省との厳しい折衝が必要で、結果として認められることは「まず」ありません。

—定員を増やしても、それを満たす募集が難しい。

香田:そうなのです。

—募集を増やすには、給料を上げるのが効果的でしょうか。

香田:今の時代は、お金ではだめです。

若者は皆が休んでいるときに一緒に休みたい。海上自衛隊の場合、1カ月の海上勤務があると、土曜・日曜が8日間つぶれます。これが嫌なのです。海上では携帯電話も通じず、インターネットもつながりません。

もちろん代休制度はあります。しかし、そうすると、艦が港にいるあいだは代休だらけになりかねません。港にいる間もメンテナンスや訓練が必要です。これらの作業のスケジュールが極めて窮屈な状態になり、結果的に海上自衛隊の任務達成能力(練度)が低下するのです。

また、女性自衛官を増やすという施策があります。これは重要なことであり、必要なことでもあります。しかし現実にはいろいろ問題が生じます。例えば、規模の小さな駐屯地で、厚生労働省が求める基準を満たす託児所を作るのは容易ではない。これも、防衛省と自衛隊だけの自己完結型の努力による解決には限界があり、関係省庁横断的な政府を挙げた対策が必要です。

募集も、自衛隊だけでやるのは限界に達しています。経団連の中西宏明会長が9月3日、大卒者の採用に関する指針を廃止すべきとの考えを示しました。自衛隊にも大卒の人が入隊します。また、高校生の就職活動も同様で、何らかの措置が必要です。このような自衛官の募集環境改善についての議論はなかなかしてもらえないのです。ここを何とかしないと、防衛大綱でいくら「きれいなこと」を言っても、自衛隊の能力向上は人の面で実効が上がりません。

別の例ですが、自衛隊は、テレビに広告を出して隊員を募集することもできません。米国に行って見てみてください。テレビでこんな映像の広告が流れています。「輸送機C130から空挺団がパラシュートで降りていく。しばらくすると、隊員がコーヒーを飲んでくつろいでいる」。日が昇る前に訓練を済ませ、朝のうまいコーヒーを飲んでいるのです。--そこで米軍コマーシャルの「We are ready. We are proud of my service. We serve for the United States of America.」(我々は何時、いかなる時にも任務に就けます。我々は軍務に誇りを持っています。我々はアメリカ合衆国に奉仕するのです)というテロップが出るという具合です。

加えて、若い男子が必要なのが実情です。いま、自衛官候補生の年齢上限を27歳から32歳に引き上げる予定になっています。女性自衛官の登用も進んでいます。

—しかし、大砲を担いで山道を登る若い男性隊員が集まらない。

香田:そういうことです。人員の問題への取り組みが、中央の辻褄合わせで終わってしまっているのです。実効性のあるアイデアは自衛隊が出すとしても、政府としての自衛官募集への取り組みが必要です。

米軍では託児学修士が部隊の託児所長

—女性自衛官の登用はどんな状況ですか。

香田:戦闘職種を含めて、女性の登用を進めている、というか、それはやらなければいけないことです。この時に大事なのは、やはり子育てができる環境を整えることです。そうでないと、せっかく教育と訓練を施し磨き上げた女性自衛官が職種転換を求めるようになってしまいます。その時に自衛隊は「家庭を犠牲にしろ」とは決して言えませんし、言ってはなりません。不十分な勤務環境による家庭や育児の負担増を理由に仕事を忌避する人を出してはいけないのです。

—女性が働き続けるのは一般企業でも必ずしも容易ではありません。何か良い手はありますか。

香田:例えば、母親が急な任務で長期間自宅を空けるような場合に、専属のベビーシッターを長期で利用できる補助制度など、知恵を出す必要があります。子供が成長したら、全寮制の高校に入学できるよう奨学金制度を創設する――などでしょうか。

米海軍では、制服*2の現役が30万人なのに対して非制服*3が20万人います。非制服組の中には、部隊に併設している託児所の所長などがいます。私の息子が通った、ある基地の保育所の園長先生は託児学の修士号を持っている女性でした。

*2:戦闘員のこと *3:非戦闘員のこと

—人員の層の厚さが日米でこれほど異なるのですね。

特効薬はありません。しかし、議論し、その結果を現実の施策として実現していかなければなりません。

日本の「盾」と米軍の「矛」をきちんとかみ合わせる

香田:考えるべき3つめの問題は、自衛隊と米軍の間で戦略を整合させることです。中国が米軍の来援を阻止すべくA2AD戦略*4を進めています。これに対して、日米でどのように対応するのか、に関する戦略の整合です。

*4:Anti Access, Area Denial(接近阻止・領域拒否)の略。中国にとって「聖域」である第2列島線内の海域に空母を中心とする米軍をアクセスさせないようにする戦略。これを実現すべく、弾道ミサイルや巡航ミサイル、潜水艦、爆撃機の能力を向上させている。第1列島線は東シナ海から台湾を経て南シナ海にかかるライン。第2列島線は、伊豆諸島からグアムを経てパプアニューギニアに至るラインを指す

これは「言うは易く行うは難し」の取り組みです。日本は盾を考え、米国は「たたくこと」を考えている。これは、軍事作戦上はまるで別物です。現状は、盾と矛を組み合わせて真に機能する日米同盟の軍事力運用体制になっているでしょうか。

2015年4月にまとめられた「日米防衛協力のための指針」(いわゆるガイドライン)で同盟調整メカニズム(ACM)を設置することになりました。これは本当に機能しているでしょうか。担当者に聞けば「やっています」「できています」と答えるでしょう。しかし、米軍の友人の話では実態のほどはあやしい。

例えば、「盾と矛」の関係において日本は敵基地攻撃を米国に委ねています。「いつ、どこを攻撃してほしい」と誰が誰に伝えるのでしょう。安倍首相がトランプ大統領にいうのでしょうか。それとも、河野太郎外相がマイク・ポンペオ国務長官に伝えるのか。あるいは、河野克俊・統合幕僚長がジョセフ・ダンフォード統合参謀本部議長に、でしょうか。

—NATOはそういった調整が十分にできているのでしょうか。

香田:できています。日米の関係とは異なり、一人の総司令の下で、集団的自衛権を行使する、多国籍ではあるものの単一のNATO部隊として切りあいに臨むのです。日本は、憲法のしばりがあり、今次の平和安保法制の下でも集団的自衛権は限定的にしか行使ができないので、同一司令官の下で米軍とともに一体化した戦闘を行うことはありません。

—東日本大震災の時に設置した統合任務部隊(JTF)*5を常設にすると、少なくとも自衛隊と米軍の間で有効な調整・協力ができるようになりますか(関連記事「『日本は北東アジア防衛の最前線に立たされる』」)。

*5:陸上自衛隊(以下、陸自)の君塚栄治・東北方面総監(当時)がJTF東北の司令官となり、その下に海上自衛隊の横須賀地方総監と航空自衛隊の航空総隊司令官が加わる形をとった

香田:あったほうがよいでしょう。しかし、「統合」とはいかなるものかをよく考える必要があります。国軍司令官を設置して、陸・海・空の自衛隊を束ねる常設の統合部隊を作っても、常に、それぞれが同じ場所にいて、同じ任務を協力して進めるわけでありません。

例えば、我が国の有事において陸上自衛隊は、航空自衛隊のエアーカバーの下で、島嶼の防衛・奪還に取り組む。先ほどお話ししたように、これに米軍を巻き込むようなことがあってはなりません。この間、海上自衛隊は太平洋の海上優勢を保つよう働き、米軍の来援を支援する。そして、到着した米軍の打撃力をみせつけることで戦争を終結に導く。航空自衛隊は、我が国周辺の航空優勢を維持すると共に主として島嶼防衛にかかわる航空作戦をいろいろな形で実施するケースが多いでしょう。

統合部隊についていうと、任務を島嶼防衛にしぼった統合任務部隊の核(司令部と主要部隊)を常設しておき、必要に応じて兵力を増強できるようにしておく、ことも考えられます。部隊は日ごろの訓練が重要だからです。要するに、日ごろやっていないことは、突然の有事には、当然やれないということです。現在、任務を限定した統合任務部隊として、ミサイル防衛を担当するBMD統合任務部隊が設置されています。常設ではないものの、北朝鮮の脅威に長期間連続して備えたという観点からは準常設であり一つの事例にはなるでしょう。

—日本列島と東シナ海をくくり出した小さな地図ではなく、太平洋はもちろん、ハワイやその先にある米本土までを含めた大きな地図を見る必要があるのですね。

香田:そういうことです。

サイバー空間で生じる新たなグレーゾーン

—サイバー空間や宇宙での防衛をどうするかが、注目を集めています。

香田:これもやっていかなければならないことですね。サイバー空間の防衛に関していうと、自衛隊と警察との協力が必要になってくると考えます。

サイバー攻撃による被害が国内で生じた場合、まず疑うべきは犯罪でしょう。犯罪への対応は法執行機関である警察の役割です。しかし、サイバー攻撃が、外国が外地から組織的に行った国家行為あるいは軍事作戦であった場合は、日本の法が及ばず警察が対応できる範囲を超えることになります。

こうした全体像を考えると、警察と自衛隊が協力する国家規模のマルチドメイン対応が求められるのではないでしょうか。

要員の確保・教育の観点からも、国家規模の対応が求められます。今は、ただでさえ少ないサイバー要員が自衛隊や警察、さらには民間に分散しています。これは効率が悪い。自衛隊がサイバー攻撃に備えて配備している200人ほどの要員は自衛隊の資産・施設に対するサイバー攻撃への対応に役割が限られています。少なくとも、自衛隊と警察で情報共有できる仕組みを作る必要があることは明白です。

またサイバー空間における攻撃力について議論し、整理する必要があります。相手の設備を物理的にたたかないと、いつまでもサイバー攻撃を受け続けることになります。ならば、自衛隊が反撃することは、憲法9条が禁止する戦争や武力行使に当たるのかどうかという論議も必要です。物理的な破壊を伴わない反撃も武力行使なのかどうかという点に関する整理も求められます。

ちなみに米国は、オバマ政権の時に「サイバー攻撃は戦争と見做し得る」と整理しています。具体的には「オバマ政権は、海外からサイバー攻撃が行われるとの確証を得た場合には、大統領が(軍事力による)先制攻撃を命令できる」という方針を定めたことで、2013年2月3日のThe New York Timesで報道されました。

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『日本も要警戒を 中国でアフリカ豚コレラが猛威 疑われる米中貿易戦争の悪影響』(9/19日経ビジネスオンライン )について

9/19看中国<贸易战再升级 内忧比外患更危险(视频)=貿易戦は再度上の段階へ 内憂の方が外患より更に危険>貿易戦は再度上の段階へ上がった。トランプは2000億$の中国の製品に関税を賦課した。先日中国国家統計局は8月の中国の経済状況を発表した。物価は連続して上昇し、上昇予測は更に強く、中国経済が停滞する心配が出て来た。

トランプは17日正式に2000億$の中国製品に24日から10%の関税をかけることを発表した。トランプが新しい声明を出す時に、「もし中国が米国の農家や産業に報復措置を採るなら、すぐに第三段階に移る。2650億$の中国商品に関税をかける」と警告した。

米国政府高官は「外部の人が関税賦課を待って久しいが、24日から実施することにした。但し今年年末には税率は25%に上げる。米国企業がサプライチエーンを他の国と調整する時間が必要なため。

貿易戦は徐々に緊迫し、中国国内では悲観的に見る者が日増しに増えてきている。中国は現在、在中国の米国企業に新たな報復ができないか検討している。いろいろな現象は貿易戦のレベルが再度上がっているのを示し、結果の予測はできない。

中国経済が停滞のぬかるみに陥り、マクロ政策で介入すれば、異常事態に変わり、艱難を伴う。もし、積極的に減税を続ければ、通貨の流動性を緩め、容易にインフレを起こすだろう。もし、中国が米国の後を追い、金利を上げてインフレ抑制しようとすると、元々低迷していた経済はもっと悪化するだろう。

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/09/19/871319.html

9/18希望之声<内蒙3天爆2起非洲猪瘟 4亿头生猪面临传染风险=内蒙古では3日間の内に2回も豚コレラが発生 4億匹の豚が感染の危険に直面>中国の豚コレラはこの6週間で7省まで広がった。最近爆発的に広がったのは内蒙古で9/12~15の3日間で2回も連続発生した。恐れるのは既に発生したところから地繋がりで広がっていくこと。米国メデイアは18日「世界最大の豚肉市場の中国で豚コレラの被害が重大である。ウイルスがどこから来たのか分からないが4億匹を超える豚に拡散すれば中国経済と養豚業者に打撃を与えるだろう」と報道した。

もし、これが米国の大豆への報復の陰謀だとしたら凄いこと。でも益々米国の大豆は売れなくなるので、考えにくい。中国政府も大豆の入手が困難といって、肉と言えば豚肉を指すほど豚肉の好きな中国人がわざわざ豚コレラを流行らすとも思えません。まあ、泣き面に蜂と言ったところでしょう。早く中共が潰れるようになれば良いので、その一つのきっかけになってほしい。

https://www.soundofhope.org/gb/2018/09/18/n2183241.html

福島氏の記事では、相変わらず中共の隠蔽体質は治っていないと言う所です。まあ、元々騙す方が賢いという民族ですから数字を誤魔化すのは当り前、都合の悪いことは隠すか数字を1/10~1/100にして発表し、都合の良いことは10倍から100倍の数字に直して発表します。民族の性でしょう。況してや豚コレラにかかった豚の肉を食べても良いと言ったら、中国ですから必ず流通するでしょう。その内突然変異が起きて人体にも悪影響を及ぼすことが起こりうるかも知れません。

福島氏の言うように、庶民が豚肉の恨みで中共を打倒するように動くことが理想です。日本の畜産農家に輸出を求められても膨大な数量なのでカバーはできないと思われますが、値段は上がりそうです。豚肉が好きな人には打撃です。

福島氏の言う飢餓の歴史で、一番近い所では大躍進時代で、未だ存命の中国人もいますので、食べ物の恨みは怖いとなれば良いのに。

記事

中国・黒竜江省ハルビン郊外の市場で販売される豚肉(写真:ロイター/アフロ、2018年9月5日撮影)

中国でアフリカ豚コレラ(ASF)が猛威を振るっている。原因は貿易戦争の影響で米国産豚肉の輸入を停止した代わりに急増したロシア・東欧産豚肉の輸入、密輸が疑われている。中国側も必死で対策を講じているようだが、死亡豚の処理や情報公開の不透明さ、中国との人やモノの往来の多さを考えると日本はじめ周辺国への影響も軽視することはできない。韓国では、中国産加工豚肉からウイルス遺伝子が検出されている。米中貿易戦争の予想を超えた悪影響が広がりつつある。

ASFは20世紀初頭にケニアで報告された豚の感染症。もともとアフリカサハラ砂漠以南やイタリアのサルジニア諸島に常在しているウイルス。経口、経鼻、ダニなどを媒介して感染が広がる。人には感染しないが、豚から豚へ感染し、ワクチンも治療法も目下ないので、感染を食い止めるには、感染が見つかった豚および感染が疑われる豚の徹底処分しかない。これが2018年夏以降、中国で爆発的に広がった。

アフリカとイタリアの一部に限定して存在していたASFウイルスは2007年ジョージアを経由してロシアに伝播。2017年3月、ロシア東部のイルクーツクでは大流行していた。2017年暮れの段階でロシア、東欧、アフリカを中心に11カ国に感染地域は広がっていた。そして2018年8月3日までに、中国遼寧省瀋陽市で中国初のASF感染の確認が公表された。これはアジアで最初の感染例でもある。その時点で感染数は913頭。すぐさま殺処分と無害化処理が行われ、感染はコントロールされたと当局は発表していた。だが、実はそうではなかった。

8月下旬までに、感染地域は遼寧省瀋陽、河南省鄭州、江蘇省連雲港、浙江省温州に広がった。北京を含む東北、華北、華東地域がASF汚染重点監察地域に指定された。9月上旬までにはさらに安徽省、黒竜江省、内モンゴルに広がり4万頭以上の豚が感染拡大防止を理由に殺処分された。中国当局は依然、ASFの感染状況は既に有効に処理されている、と公式に発表しているが、党内部ではわずか一カ月あまりの間に7カ省に広がったその感染拡大のスピードに動揺が広がっているらしい。

ロシアで感染拡大、飛び火か

9月15日に中国の農業農村関連部門および外交部から中央軍事委員会ロジスティック関連部門、中国鉄道総公司などの外交から、軍、運輸関連企業に至るまで、豚肉の生産販売輸送とウイルス伝播のコントロールにかかわる組織関係者が一堂に会してASF対策協議会議を開いたが、感染ルートの特定やリスク回避についての有効な意見はほとんどでなかった。

中国で今夏、ASF感染が急激に広がった背景について整理しておこう。

ウイルスの伝播ルートはおそらくロシア経由であろうといわれている。ウイルスのDNA配置が2017年に流行したロシア株、2007年に流行したジョージア株と一致したという。米中貿易戦争による関税引き上げ合戦で、中国は米国からの輸入豚肉に対して報復的に関税を引き上げ、事実上米国産豚肉の輸入を停止。米国産豚肉輸入の減少分を補うためにASF感染地域であるロシア産豚肉の輸入を開始した。

ASFに感染した豚肉を食べても、人には感染しない。だが、感染肉が豚の口に入れば豚は感染しうる。中国の農村では豚に人の残飯を与える地域がまだかなり残っており、ロシア産感染豚肉が経口で中国の豚に感染したと考えられる。ロシア産豚肉の輸入拡大に伴ってASFが中国に伝播した可能性が時期的にみても合致している。もちろん、ロシアでASF感染が拡大していることは中国当局も知っているはずであり、それなりの検疫体制はしいているはずだが、完璧かどうかはわからない。実はロシア産豚肉は関税引き上げ前の米国産豚肉の倍の価格らしい。つまり25%関税アップでも米国産を輸入した方が安いのだ。感染リスクもあり値段が高くても、ロシア産に切り替えようとしたのは、完全に習近平政権の意地、政治的判断による。

また、中国の場合、関税逃れなどの理由で豚肉の密輸は頻繁に行われており、密輸肉が原因の可能性も指摘されている。特に米中貿易戦争勃発後、豚肉価格の急上昇。8月、山東省などでは前月比25%増で、まだまだ高くなりそうで、それにともなって豚肉密輸が増えているといわれる。今月初めにも広東省の海上警察局が、海上で300トン以上の密輸冷凍豚肉を押収した。そう考えると、遼寧、江蘇、浙江といったロシア国境と離れた貿易港地域でほぼ同時にASFが発生したのにも納得がいく。中国の密輸は税関関係者の手引きによって行われることが多い。遼寧から浙江に飛び火したと考えるよりも、浙江の港から密輸などで上陸した可能性のほうが高いかもしれない。ロシア、東欧から検疫を受けずに中国に持ち込まれている豚肉および豚肉加工品は人々が想像するより多いかもしれない。

中国の養豚管理が先進国ほど進んでいないことも感染拡大に拍車をかけたといわれる。生きた豚の輸送は地域によって数日かかることがあるが、その間の糞尿処理や衛生管理は日本などと比較するとかなり悪い。しかも今年は異例の高温の夏であり豚がばてて、劣悪な環境で免疫力が弱っていたと指摘する声がある。安徽などは、国内の生きた豚の輸送や食肉流通による飛び火の可能性が疑われている。

情報統制で事態悪化か

いずれにしろ、ASFはハムやベーコンなど加工肉の中でも140日間、摂氏4度の血中でも18カ月その感染力が発揮できる。零下20度に凍らしても数年生き、溶けた段階で感染力を取り戻すタフなウイルスだという。一般に60度以上の熱を30分以上かければ死滅するといわれるが、農家で豚に餌の残飯を与えるときにわざわざ加熱しまい。その残飯に生肉、あるいは生煮え肉が混じっていれば感染しうることになる。

もう一つの感染拡大の背景は、中国独特の情報統制問題にある。遼寧で豚のASF感染確認が公表されたのは8月3日だが、すでに3月にはASF感染が確認されていたという非公式情報もある。つまり関係当局が情報を封鎖していた可能性がある。さらに、大衆の食生活にかかわる敏感なニュースだと判断したのだろうか、ASF感染確認発表直後、農業農村部は「人はASF感染豚肉を食べても感染しないので、安心して食べてください」という趣旨の発信を繰り返した。これは嘘ではないが、ASF感染拡大を防ぐよりも、中国社会のパニックを防ぐことを優先させた誤った情報発信と言わざるをえない。本来感染が疑われる豚肉の流通は徹底的に遮断しなくてはならないはずだが、食べてもいいならば売ってもいいはずだ、というのが農民の立場であり、そこに非正規ルートによる販売が起きうるからだ。

一般にASF感染豚が発見されれば、その豚は殺処分し焼却あるいは無害化処理し、豚舎は消毒し最低半年は使えない。感染豚との接触があった豚も処分、あるいは最大潜伏期間19日間は一頭ずつ隔離して観察せねばならない。100キロの豚一頭の原価は1200-1300元。それが1600元ほどで出荷される。当局の指示に従って豚を殺処分したときに出る補填は800元。殺処分の補填だけでは養豚農家の損失はとても賄えない。その上、感染症が発生したという評判で、その地域の豚肉価格は暴落してしまう。農民たちはできるなら、これを何とか補いたい。人的被害が出ないと思えば、感染豚の隠ぺいや不正規ルートでの販売に手を出しやすい。

米中貿易戦争勃発後、豚肉が高騰し需要が高まっている中で、感染豚の殺処分命令に粛々と従う農民ばかりではないはずだ。その後、国連食糧農業機関から警告を受け、国内の感染コントロールの専門家からも問題点が指摘され、農業農村部は感染豚食用推奨の情報発信をしなくなった。またASF感染の可能性のある東北、華北、華東地域での豚肉流通禁止措置が内々にとられた。だが、これを公に報道することは禁止されている。SNSでASFに関しての情報はほぼ完全に削除され、「豚肉は食べない方がいい」などとコメントを書き込んだ女性ユーザーが逮捕される事件も起きた。元中国赤十字の高官がラジオフリーアジアに語ったところによると、ASFに関する情報は国家機密扱いであり、これを外部に漏らしたら即逮捕だという。

パニックや当局への批判を恐れるあまり、正確な情報を与えず、問題についての自由な討論の余地を社会に与えずに当局で内々に管理、コントロールしようとしたわけだ。だがこれは2003年SARS蔓延の時と同じ失敗であったといわざるをえない。

日本人にとっても他人事ではない事情

国民の安全や経済利益よりも政治的メンツを優先させたこと、穴だらけの国内の養豚管理の実態、厳しい情報統制。ASFのアジア最初の感染地域が中国であったのは、それなりの理由があったのだ。

さて中国のASF感染拡大は日本人にとって他人事だろうか。もちろん、中国から日本に向けて輸出される加熱処理肉の条件をみれば、感染肉が日本に来る可能性は高くない。また人の残飯を豚の餌にする養豚場もほとんどないのだから、そうおびえる必要はないかもしれない。だが、なにせ日中は農業分野も含めて人的物的交流はさかんである。いくら警戒しても足りないということはないだろう。実際、中国から韓国に輸出された加工肉からはASFウィルス遺伝子が検出されている。感染力は失われているとはいえ、感染した豚肉加工品が海を越えて他国に上陸した例はある。

さらに深刻なのは、中国の豚に感染が広がれば、世界の豚肉供給事情が揺らぐということである。中国の養豚数は約7億頭、世界全体の半分の豚が中国で飼われている。また世界の60%以上の豚肉が中国で消費されている。7億頭中の4万頭が殺処分になったときいて、たいしたことがないじゃないかと思う人もいるかもしれないが、これは感染発覚後1カ月余りの時点であり、この程度で感染が本当に食い止められるかどうかはわからない。去年、ロシアではASF感染によってロシアの全豚の8・3%にあたる200万頭の豚が殺処分された。もし中国でロシア並みの感染が広がれば、つまり中国全体の豚の1割近くが殺処分されるような事態になれば、中国経済や人々の暮らしに大打撃を与えるだけでなく、世界の豚肉価格も高騰し、日本の台所にも影響するだろう。

そして飢餓の歴史の記憶がまだあり、食に非常にこだわる中国人たちの長年蓄積された当局への不満が、こうした問題に直面したときに爆発しないとも限らない。大げさに考えれば、こうした食の問題は一つ対応を間違うと、世界情勢変化の引き金にもなりかねないのだ。そう思えば、日本人としてもこの問題に神経を研ぎ澄ます必要があろう。

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『ロシアの不法占拠を合法化する「平和条約」 安倍首相はミスをし、さらに失態を演じた』(9/18日経ビジネスオンライン 森永輔)について

9/18阿波羅新聞網<美媒揭秘习近平为何重用刘鹤 川普不打贸易战只有唯一可能=米国メデイアは何故習近平が劉鶴を重用するかを明らかにした トランプが貿易戦争を止める唯一可能なのは>ウオール街はかつては米中関係で重要な役割を演じて来た。中共のWTO加盟、中共の貿易障壁や為替操作国指定を避けるように動いてきた。でも今や彼らのやり方はトランプには通じない。ペンシルバニア大学ウオートン校の名誉教授のメイヤーは「彼らの言動は既に軽んじられている」と。前通商代表のゼーリックは「中間選挙の結果がどうなろうと貿易戦に影響はない。米国政府の戦略を変えるとすれば、唯一あるのは株価の大幅下落だけである」と指摘した。

王岐山にしろ、劉鶴にしろ米・金融界の大物のパイプしか人脈がなく、トランプは彼らを相手にしません。トランプは「本来クリントンが貿易障壁をそのままに放置し、ブッシュ、オバマとも中国を為替操作国に指定して来なかったのは誤り」と思っているのでは。長年の膿をここで一気に吐き出そうとしているのだと思います。日本は政界・経済界ともよくこの点を理解して動いた方が良いのでは。パンダハガーのゼーリックの言を良く噛みしめれば、米株価を下げないように日本も動けばよいという事です。

http://www.aboluowang.com/2018/0918/1175962.html

9/18増田俊男氏<安倍・石破対ロ指針致命的温度差>

http://chokugen.com/opinion/backnumber/h30/jiji180918_1277.html

名越氏と増田氏の見方は全く異なっています。どちらが真実に近いのかは分かりませんが、外務省の懈怠であったことは確かでしょう。職員が蓄財に励んで、国益を忘れた集団に堕してきた訳ですから。ミッションを忘れた無能集団です。国民の税金を使い、こんな連中を養ってきたのかと思うと腹が立ちます。

ただ、名越氏の言うように、プーチンの「平和条約専攻発言」に対して反論することが良かったかどうかは分かりません。反論すれば、日本の立場を強調することになります。そうしたら、逆に日本は領土問題について解決する気が無いとロシア側に思わせるだけでは。

まあ、北方領土が4島全部戻ることはないでしょう。戦争して奪回しない限り。4島返還は交渉の足を縛るだけです。しかし、別に焦って返還を求めなくても良いのでは。中露が手を結んで米国と争う訳ですから、地盤沈下して行くのが予想できます。基軸通貨を持たず、SWIFTも米国に抑えられている状態で、経済的に豊かになる構図は描きづらいと思います。領土交渉は継続しますが決着はそれまで待てばよいでしょう。

記事

プーチン大統領が9月12日、前提条件をつけることなく日ロ平和条約を年内に締結しようと提案した。名越健郎・拓大教授は「これで、少なくともプーチン時代に北方領土が戻る可能性はほとんどなくなった。ロシアは中国を選んだ」と見る。

(聞き手 森 永輔)

ウラジオストックで談笑するプーチン大統領(前列左)と安倍首相(前列右)。果たして両氏は、緊密なコミュニケーションが取れていたのか(写真:代表撮影/AP/アフロ)

—ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が9月12日、極東ウラジオストクで開催中の東方経済フォーラムの全体会合で、前提条件をつけることなく日ロ平和条約を年内に締結しようと提案しました。 なぜ、このタイミングで平和条約を提案したのでしょう。「このタイミング」の意味は二つあります。一つはクリミア併合をめぐる西側の経済制裁が続いており、ロシアゲート疑惑のため米国との関係が悪化しているこの時期になぜという意味。もう一つは、なぜ、全体会合の場だったのかという意味です。9月10日に行われた安倍晋三首相との首脳会談でこの提案が出なかったことは菅義偉官房長官が明らかにしています。
—プーチン大統領自身は「今、思いついたことだ」としていますが。

名越:「今、思いついた」ということはないでしょう。当然、事前に準備していた。プーチン大統領が発言した直後、ロシアのモルグロフ外務次官が「ただちに交渉に入ろう」と発言しているのが証左です。

名越 健郎(なごし・けんろう)
拓殖大学海外事情研究所教授
専門はロシア研究。1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業後、時事通信社に入社。バンコク支局、ワシントン支局で特派員、モスクワ支局長、外信部長を歴任。2011年に同社を退社。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)など(写真:加藤康、以下同)

一つ目のタイミングについては、中国との対比において日本の重要性が下がったからでしょう。米国との関係が悪化する中で、中国の重要性が高まっています。これまでは日本と中国をてんびん*にかけてきたところがありましたが、ロシアは中国を選択した。プーチン大統領はいつも貿易のことを気にします。ロシアと中国との貿易高は日ロ貿易の4倍に及びます。

*:ロシアのアジア政策において最も重要なのは中国だ。しかし、中国に過度に依存するのは危険なため、日本との関係を強めることでバランスを取ってきた

他方、2016年12月に開いた日ロ首脳会談で合意した8項目の経済協力は進んでいません。北方4島で共同経済活動を実施する前提となる「特別な制度」もいまだ出来上がっていません。

プーチン大統領は昨年、中国を「同盟国」と呼びました。もちろん、本当の軍事同盟を結ぶわけではないでしょう。ロシアはウクライナやシリアで戦争の渦中にあり、中国はこれに巻き込まれるのを望まないですから。

—米ロ関係が悪いからこそ、日本との関係をよくする必要があるのでは。

名越:それをしなくなるほど、ロシアにとって日本の重要性が下がったということでしょう。ロシアの対日政策の基本は、ソ連時代から「日米離間」でした。米ロ関係が悪くなれば、日本に秋波を送ったり、連動して日ロ関係が悪化することもありました。

プーチン大統領は3月の大統領選に勝利して、最後の任期に突入しました。後のことを気にする必要がないので、開き直った態度に出ているのかもしれません。

また、まかり間違って平和条約が締結できれば、「ロシアは孤立していない」ということを国際社会にアピールすることができます。

—ロシアの国内事情との関係はいかがでしょう。日本と平和条約を結ぶと支持率が上がったりするものでしょうか。

名越:それもあるかもしれません。プーチン大統領の支持率はひと頃に比べて20%近く低下しています。年金受給年齢、公共料金、消費税率をいずれも引き上げると発表したことが原因です。これに対し反対デモも起きました。

そんな中で日本と平和条約を結べば国民の目を、そちらに向けることができるでしょう。ロシアと中国の関係は政治のトップ同士はともかく、一般の国民同士は嫌い合っています。これに対して、ロシアの国民は日本には好感を抱いている。ビザの発給が緩和され、日本を自由に旅行できるようになれば、喜ぶでしょう。特にロシアの女性は日本文化が大好きです。北方4島を返還することなく平和条約を結べば、プーチン大統領の株が上がることになります。一方で、領土割譲という国民に不人気な政策は取れない。ある調査では、国民の9割が領土返還に反対しています。

プーチン大統領の柔よく剛を制す

名越:もう一つのタイミング、なぜ全体会合の場だったのかについて。これは安倍首相のミスでしょう。プーチン大統領が発言する前に安倍首相に発言の機会があり、日ロ平和条約について触れました。「平和条約に向かう我々の努力に支援を」と訴え、会場に拍手を求めさえしました。

柔道家であるプーチン大統領は、この安倍氏の“力”をうまく利用したのです。プーチン大統領の一本勝ち。あちらが一枚上手だった。

—柔道の世界に「柔よく剛を制す」の言葉があります。プーチン大統領は十分に「剛」ですが、さらに相手の力を利用する「柔」の力も持ち合わせていた。

名越:そうですね。安倍首相は一本取られたあと、さらに失態を演じました。プーチン大統領が発言した後、安倍首相にも発言する機会が4~5回あったにもかかわらず、反論できませんでした。菅官房長官が「北方四島の帰属問題を解決し、平和条約を締結する日本の方針に変わりはない」と発言するまで放置だったわけです。

これまでプーチン大統領と22回も会談して、一体何を話してきたのでしょうか。安倍首相は「確かな手ごたえを得た」「私とウラジーミルの手で…」と盛んに国民をあおってきました。国民は「総理がそこまでいうなら…」と期待を高めたわけです。官邸も「最後の任期に入ったプーチン大統領は歴史に名を残すべく北方領土の解決で譲歩する」と期待感をあおりました。

しかし、実態はこの程度で、何もなかった。ロシアに北方領土問題を解決する意思がないことが明らかになったわけです。プーチン大統領は全体会合の最後に、「領土問題は政治的、心理的に困難で敏感な問題だ」と返還が難しいことを強調しました。その2日前の日ロ首脳会談後の共同会見では、「短期間で解決できると考えるのは稚拙だ」と早期決着に否定的でした。

—国民民主党の玉木雄一郎代表はツイッターで「歴史的大失態」として批判しています。

名越:共産党の志位和夫委員長も「国辱外交」と痛烈ですね。

—平和条約を結ぶと北方領土はどうなる?

—仮に無条件で平和条約を結ぶと、どのような問題が起こるのですか。日ソ共同宣言とはどういう関係になるのでしょう。

名越:1956年の日ソ共同宣言は、「戦争状態を終了する」と表現しています。一方、平和条約を結ぶということは戦後処理を完了するということです。無条件で平和条約を締結すると、第2次大戦の末期にソ連が取ったあらゆる行動が正当化されることになってしまいます。

ロシアによる北方4島の領有を「合法」と認めることになってしまいかねません。第2次大戦の末期にソ連が火事場泥棒よろしく北方4島を領有しました。日本がポツダム宣言を受諾して以降に占領したわけです。したがって日本はこれを「不法占拠」と呼んでいます。

加えて、無条件に平和条約を結ぶと国境がいったん画定することになる。そこを起点に領土交渉を始めることになってしまいます。ロシアはこれまで、日ロ間の国境は画定していないと公式に発言していました。

ソ連は1941年に結んだ日ソ中立条約にも違反して、対日参戦しました。これも正当化されることになります。この条約は相互不可侵を約す条項も盛り込まれていましたから。

—いずれも、日本にとって「後退」を意味します。

名越:そうなのです。

平和条約の中に「国境は画定していない」と明記する方法もあると思います。しかし、難しいでしょう。ロシアは「第2次大戦の結果、北方4島はロシア領になった」と書き込みたいでしょうから。この溝を埋めるのにかかる時間を考えると、年内に締結などとても不可能です。ロシアの学者でさえ無理だと発言しています。

北方領土と沖縄の数奇な関係

—ここで、北方領土をめぐる日ロ交渉の歴史を振り返ってみたいと思います。 プーチン大統領は、1956年に結んだ日ソ共同宣言がベースと発言してきました。同宣言は、平和条約締結後に歯舞群島と色丹島を引き渡すとしています。国後島と択捉島については触れていません。歯舞と色丹についても「引き渡し」であって「返還」とはしていません。つまり主権や施政権を伴って戻ってくるとは限らない。

名越:プーチン大統領は3年ほど前、日ソ共同宣言に沿って日本が歯舞と色丹を取れば、それは日本の「一本勝ち」だと安倍首相に述べたことがあります。「主権を渡すわけではない」と述べたり、「(金銭と交換で)譲渡することもありえる」とも公式に言っている。

日ソ共同宣言に沿った引き渡しが日本の一本勝ちならば、「引き分け」は、1島しか戻ってこない事態になりかねません。歯舞は無人島なので返しやすい。しかし、色丹には2000人ほどのロシア人がすでに暮らしていますから。

またプーチン大統領は、「日ソ共同宣言の履行を日本は拒否した」とも主張しています。

—日本は日ソ共同宣言をまとめる際、なぜ歯舞と色丹の引き渡しで納得したのでしょう。

名越:55~56年の交渉の過程で、鳩山一郎政権は2島で折り合うことも模索していたようです。

—フルシチョフ第1書記と河野一郎全権との交渉で同第1書記は「国後、択捉は、ソ連としては絶対譲歩することは不可能である」と明言していました。

名越:そうですね。さらに、日ソ共同宣言をめぐる交渉が進む過程で、米国のダレス国務長官から「もし日本が択捉、国後をソ連に帰属せしめたなら、沖縄をアメリカの領土とする」との恫喝がありました。

—間に挟まった日本は、国後と択捉の扱いを定めることができなかったわけですね。ロシアが国後と択捉にこだわる理由は何ですか。

名越:一つは第2次大戦で対日戦を戦った正統性を維持するためです。返還すれば、自分たちに非があったことになってしまいます。膨大な犠牲を払って手に入れた「戦利品」という発想もある。

—軍事的には国後水道の重要性が指摘されていますね。国後島と択捉島の間にある同水道は水深が非常に深く、ロシア潜水艦が太平洋に抜ける通り道になっています。これの安全性を維持したい。

名越:そうですね。今は北極海に抜けるためのルートとしても重要視されています。

—両島が日本に返還されると日米安保条約の対象となり米軍が駐留することになるのをロシアが懸念しているという話も聞きます。

名越:それはロシアが持ち出した口実でしょう。米軍が不便な両島に駐在する必要はありません。三沢にある空軍基地で十分だと思います。

2005年に気づくべきだった

—これまでのお話を踏まえて、改めておうかがいします。安倍首相は北方領土が返還されるとの期待感をあおってきましたが、それが実現しないであろうことが明らかになった。交渉や首脳会談を繰り返すこれまでの過程で、気づいてもおかしくなかったと思います。どの時点で気づくべきだったのでしょうか。

名越:2005年ごろが分水嶺だったと思います。プーチン大統領は、2001年当時は東京宣言を認めていました。

—1993年に細川護熙首相とボリス・エリツィン大統領が会談し、「北方4島」の帰属問題を解決し、平和条約を早期に締結すると合意したものですね。

名越:はい。しかし、この姿勢が次第に変化。2005年には「ロシアによる4島領有は第2次大戦の結果だ」と主張するようになりました。

背景には西側との衝突があります。グルジアで2003年、ウクライナで04年に革命が起こり、親ロ政権が倒れました。ロシアはこれを米国が介入して起こしたと認識しています。NATO(北大西洋条約機構)とEU(欧州連合)の東方拡大が進み、旧ソ連領であったバルト3国が2004年、それぞれに加盟しました。こうした外部環境の変化がプーチン大統領に「ロシアは包囲されている」と思わせ、その姿勢を保守的なものに変えたのだと思います。米国の同盟国である日本にも厳しく対応するようになりました。プーチン大統領自身も、プラグマチストから保守イデオローグに変身していきました。

プーチンと妥協するか、次の政権を待つか

—北方領土問題は今後、どう展開していくのでしょう。

名越:安倍首相とプーチン大統領との間で、北方領土問題が解決に向かうことは難しいでしょう。プーチン大統領の提案を日本は断る。ロシアはそれに反発して、北方領土をめぐる交渉を停止するといい出しかねません。そして、自らの正統性を国際社会に喧伝すべく「日本が拒否した」と吹聴するでしょう。

また、北方領土問題はいずれは日本の国内問題化するでしょう。国後と択捉に関しては、プーチン政権の下での返還はもうあり得ません。最大で歯舞と色丹の2島の引き渡しです。これも主権が戻るかははっきりしません。もしかしたら1島の引き渡しにとどまるかもしれません。それでよしとするのか。

それとも3島もしくは4島の返還を求め続けるのか。その場合、6年後に生まれる次の政権を待たなければなりません。加えて、次期政権がプーチン直系なら、交渉が進展するのは難しい。

つまり、4島返還の旗を降ろして、日ソ共同宣言に書かれているレベルもしくはそれ以下の条件で妥協し、プーチン大統領と話をつけるのか。4島返還の旗を立て続け、ロシアの次の政権に期待するか。日本はどちらの道を選択するのか。憂鬱な選択になります。

—北方領土をめぐる交渉に期待が持てないと分かったことが、尖閣諸島や竹島の問題に影響する懸念はありますか。

名越:それはないと思います。それぞれ事情が異なりますから。

宮沢=エリツィン時代が4島返還の最大のチャンスだった

—今さら言っても詮無いことですが、「あの時にうまく交渉し手入れば北方領土は返還されていた」というチャンスはありましたか。

名越:1991年末にソ連が崩壊した直後が最大のチャンスだったと考えます。ロシアの経済はがたがた。一方、日本は冷戦の勝者に属し、バブル経済は崩壊したものの、まだ世界のGDP(国内総生産)の14%を占める経済大国でした。今は7%もありません。当時のロシアのボリス・エリツィン大統領は日本を羨望するとともに、「スターリン外交の過ちを正す」とし、北方領土問題の早期解決を志向していました。

米国のジョージ・ブッシュ(父)大統領やビル・クリントン大統領も日ロに平和条約の早期締結を促していました。クリントン大統領とエリツィン大統領は仲が良く、米国はロシアを準同盟国にする考えだった。当時の米国経済はよくなかったので、日本とドイツにロシアを援助させることを狙っていました。

しかし、日本は動かなかった。

—当時の日本は何をしていたのでしょう。

名越:海部おろしがあり、宮沢喜一政権に移る頃です。亡くなった町村信孝・元外相は「我々は世界で大きな地殻変動が起きているのを読み切れなかった。選挙制度改革や区割り法案にこだわっていた」と述懐していました。

—宮沢=エリツィンの時にがんばっていれば、歯舞と色丹は戻ってきていたのですね。

名越:いやいや。うまくやれば4島、最低でも3島が返還されていたと思います。ただし大型の経済援助が必要ですが。

自民党にいた小沢一郎氏が1991年、ソ連トップのミハイル・ゴルバチョフ氏に対して「260億ドルの大型援助で北方4島を買い取る」提案をしたことがあります。晩年のゴルバチョフ氏はこれを拒否しましたが、日本外交が政治主導で大胆な賭けに出た。宮沢氏にもこうした柔軟性や積極性が必要でした。

また橋本龍太郎首相とエリツィン大統領との間で動く気配がありました。

—1997年にはクラスノヤルスクで会談し、2020年までに平和条約を締結することで合意。翌98年の静岡県・川奈会談では、「択捉島とウルップ島の間で国境を画定、ただし北方4島の施政権は当面ロシアに委ねる」との案を議論しました。

名越:しかし、残念ながら、エリツィン大統領の政治力はすでに衰えており、話を進める力は残っていませんでした。

政治の責任に加えて、外務省にも責任があると思います。日ロの格差は時間とともに拡大し、もう少し待てば、ロシアは4島を返還するとみていたからです。経済力を中心とする日ロの国力の差が一層開いていくとみた。現実は逆でした。もっと機敏に動くべきだった。

私は当時、時事通信の特派員としてモスクワに駐在していました。かの地から「外務省は鈍いな」と思ってみていたのを思い出します。日本大使にそれを言ったら、「外交はプロに任せてくれ」といわれたことがあります。仮に、安倍首相が当時首相で、現在のような新アプローチを取っていたら、領土問題は解決し、平和条約も結ばれていたでしょう。外交はタイミングがすべてです。

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『米国は通貨で韓国に「お仕置き」する 1997年「通貨危機」のデジャブ』(9/18日経ビジネスオンライン 鈴置高史)について

9/17希望之声<美籍华人寻弟赴悉尼人体展 要求警方鉴定DNA=米国籍中国人は弟の骨がシドニーの人体展にあるのではと捜しに 警察にDNA鑑定を要求>9/16(日)オーストラリア・シドニーで開かれた「真実の人体展」の展覧ロビーの近くで、この展覧の人体を調査することを促す記者会見が開かれた。NYに住む黄万青博士はわざわざ来て、警察に人体標本のDNA検査をするように要求した。中国で15年前に失踪した弟の黄雄がその中にいるかどうか確認するためである。州警察は既に要求は受け取った。

http://www.soundofhope.org/gb/2018/09/17/n2180418.html

9/17看中国<大使尴尬了!瑞典媒体曝光中国游客遭遇真相(视频)=駐スウエーデン中国大使はバツが悪い スウエーデンメデイアは中国人旅客が遭った事件の真相を明らかに相変わらず中国人の自己中が現れた騒ぎです。ホテルの予約前に着いたからロビーのソファで寝かせろとごり押し。ホテルは警察を呼んで排除にかかったが、彼らは道路に寝そべり、大騒ぎ。中国人と朝鮮半島人はやることが本当に似ています。公衆道徳もなければ契約の概念もない。中国国内では我儘がきく立場なのでしょう。こんな民族が世界を牛耳ることを考えると恐ろしいです。

また大使の言ったことが振るっています。「単に予定より数時間早く着いただけではないか。中国政府は外国に於いても国民の生命、安全、尊厳を大事にする」。スウエーデン警察の行為を非難して「何と事件が発生したのが日々人権やら公正を言っている国で、我々は理解できないし、驚いた」と。中国人お得意の他人に責任転嫁するやり方です。米中貿易戦で中国の報道官が自分のことを棚に上げて、「自由貿易を守る」とかぬかすのと似ています。彼らは信と義に欠ける民族です。そもそもで言えば、そこまで言うのであれば大使館に収容してやれば良いのでは。棄民やエスニッククレンジングしている国が良く言うよと思います。

9/16任不寐twitter

‏【清晨,去教会的路上】中国巨婴在瑞典哭号——我的心都快碎了。老人年龄与习近平王岐山相仿,红卫兵知青一代或红二代。孩子貌似是北大的。一家人要吃奶。瑞典把他们送到教堂是对的。但刚刚在本国低端人口的中国政府,如今用石头砍自己给西方看。牧师诊断说:习国人深患斯德哥尔摩综合征,惟教会能医治

【明け方、教会への道で】中国の大きな赤子が泣き叫ぶ。私の心はすぐに砕け散った。老人の年齢は習近平や王岐山と似たり寄ったりで紅衛兵の知識青年か共産党幹部の二代目であろう。子供の顔は北大生のように見える。彼らは全員乳を欲しがる。スウエーデンが彼らを教会送りにしたのは正しい。但し、本国にいる低レベルの中国政府は今頃石で自分を切りつけ、西側に見せる。牧師が診断して「習の国の人はストックホルム症候群を患い、教会だけが治癒できる」と。

https://twitter.com/198920042014/status/1041283625432621057

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/09/17/871184.html

鈴置氏の記事で、「義のない国は助けるな」とありますが、朝鮮半島だけでなく、中国もです。もともと福沢諭吉が彼らには信義が置けないことを見抜いて、「脱亜論」を書いたくらいですから。日本人はそれから全然進歩していないというか退化しているのでは。慶應出身者は心した方が良いと思います。

米国が韓国と同盟を切ったら、北朝鮮はどう動くかです。ロシアの力を借りると言っても、ロシア自身がシベリア開発するだけの資金も人力も足りないのに北朝鮮を支援するのは難しいのでは。韓国も同盟が切れた瞬間に外資が逃げるとあります。韓国も当てにならないし、中国は貿易戦争、通貨戦争でジリ貧が予想されます。そうなると、米日に北は擦り寄ってくるのでは。世界の共産主義国の陣地が減るような組換が起こりそうな気がします。その時には歴史戦で負けて来た「南京虐殺」や「慰安婦」も修正する良いチャンスでは。両方とも裏で中共が仕掛けたものですから。

記事

1997年12月、通貨危機に見舞われた韓国・ソウルで、株価ボード前に座り込んで疲れた表情を見せる投資家の男性(写真:ロイター/アフロ)

前回から読む)

愛知淑徳大学の真田幸光教授に朝鮮半島の行方を聞いた。「米国は韓国を通貨でお仕置きする可能性が出てきた」と真田教授は読む。司会は日経ビジネスの常陸佐矢佳・副編集長。

イランの核が最優先

真田 幸光(さなだ・ゆきみつ)
愛知淑徳大学ビジネス学部・研究科教授/1957年東京生まれ。慶応義塾大学法学部卒。81年、東京銀行入行。韓国・延世大学留学を経てソウル、香港に勤務。97年にドレスナー銀行、98年に愛知淑徳大学に移った。97年のアジア通貨危機当時はソウルと東京で活躍。2008年の韓国の通貨危機の際には、97年危機の経験と欧米金融界に豊富な人脈を生かし「米国のスワップだけでウォン売りは止まらない」といち早く見切った。

—トランプ(Donald Trump)政権は北朝鮮の非核化への関心を失った、と見る人がいます。

真田:関心を失った、というよりも優先順位を落とした、というべきでしょう。

現在、米政府の最大の関心事は中国とイラン。そしてそのイランについては、トランプ政権に強い影響力を持つイスラエルが「とにかくイランの核開発をやめさせて欲しい」と強力に米政府に訴えているからです。そこでトランプ政権はイランを全力で叩きに出ています。

ドイツ駐在の米国大使が、はっきり言えば大使ごときがフォルクスワーゲンなどドイツの主要企業のトップを集めて「イランと取引を再開するんじゃないぞ」と脅しました。

ドイツ企業はもちろん、多くの世界企業が再び乗り出そうとしていたイランでのビジネスをあわててやめました。

ドルの威力です。基軸通貨であるドルを使った決済を米政府に妨害されたら、グローバル企業はやっていけません。前回お話しした「中国へのいたぶり」も、根はここにあります。

もし人民元が基軸通貨に育っていたら、ドルを使っての脅しは効きません。「ドルを決済に使わせない」と言われた世界の企業は「じゃあ、人民元を使います」と言い返せばよくなるのです。

基軸通貨にならないよう、米国は今のうちに人民元を叩く必要があります。米中が覇権争いを始めた以上、当然の話です。両雄は――ドルと人民元は並び立たないのです。

秀吉の「中国大返し」

—話を戻すと、米国は北朝鮮よりもイランの核を先に処理するということですね。

真田:その通りです。そこで米国は軍事的に圧迫していた北朝鮮といったん和睦したのです。秀吉の「中国大返し」です。

備中高松城を水攻めにしていた秀吉は本能寺の変を知るや、城に籠る毛利方と和睦。直ちに京都にとって返して明智光秀を倒しました。

米国は北朝鮮への水攻め――合同演習など軍事的な圧迫は解きました。ただ、兵を引いている間に北朝鮮が悪さをしかねない。

「動くな」と牽制しておく必要があります。中国に対し通貨戦争を仕掛けている理由の1つには、北朝鮮への牽制があると私は見ています。

中国を圧迫しておけば、北朝鮮への露骨な経済援助はできない。すると北朝鮮は、核やミサイル実験を容易には実施できません。

鈴置: 8月29日にトランプ大統領がツイッターで「北朝鮮が非核化しないのは、米国と対立する中国が後ろで糸を引いているからだ」と語りました。中朝に対し「国連制裁に違反して取引などするなよ」と牽制したわけです(「北朝鮮の核武装を望む韓国」参照)。

ただ今や、北朝鮮の核武装を助けるのは中国よりも韓国。文在寅(ムン・ジェイン)政権は北朝鮮の石炭輸出を幇助した疑いが持たれています。

9月14日に開設の南北連絡事務所のためとの名分を掲げ、北朝鮮に石油を送りもしました。いずれも国連制裁違反です(「北朝鮮の核武装を望む韓国」参照)。

本性を現した文在寅政権

真田:米国は「石炭」以上に「南北連絡事務所」に神経を尖らせています。この事務所の開設は開城工業団地の再開が目的です。北朝鮮は開城工業団地を起爆剤に工業近代化を進める計画です。

北が韓国のバックアップで経済力を付け始めれば、トランプ政権が示している経済協力というエサが実効性を持たなくなる可能性がある。非核化など、どこかへ行きかねません。

鈴置:北朝鮮は日本に「対話の輪から取り残されるぞ」と、しきりに言ってきます。「孤立したくないならカネを出せ」ということです。韓国に続き、日本も資金パイプにしたいのです。

南北関係の改善を名分に対北援助に動く文在寅政権に対し、米国は警告を発しています。しかし文在寅政権は馬耳東風。

9月7日には、文正仁(ムン・ジョンイン)大統領統一外交安保特別補佐官がはっきりと「非核化より関係改善が重要」と語りました。韓国では、文在寅政権の本音を語ると見なされている人です。

朝鮮日報の「文正仁『非核化に全てが隷属すれば南北関係も北朝鮮の変化も難しい』」(9月7日、韓国語版)から発言を拾います。

非核化は重要だがそれに全てが隷属すれば、南北関係も上手くいかないし、朝鮮半島の平和体制もならないし、北朝鮮の経済的な変化も難しい。

さらに以下のようにも述べ、露骨に北朝鮮の肩を持ちました。

非核化と朝米国交正常化は時間的にほぼ同時に進むのかもしれないが、個人的には朝米正常化を思いきって先に実施すべきと考える。

非核化を進める前に米朝が国交を正常化すれば、北朝鮮は非核化に応じる動機を失います。北はこれまで何度も非核化の約束を破り、米国などの譲歩を食い逃げしてきました。

  • 非核化の約束を5度も破った北朝鮮
▼1度目=韓国との約束▼
・1991年12月31日 南北非核化共同宣言に合意。南北朝鮮は核兵器の製造・保有・使用の禁止,核燃料再処理施設・ウラン濃縮施設の非保有、非核化を検証するための相互査察を約束
→・1993年3月12日 北朝鮮、核不拡散条約(NPT)からの脱退を宣言
▼2度目=米国との約束▼
・1994年10月21日 米朝枠組み合意。北朝鮮は原子炉の稼働と新設を中断し、NPTに残留すると約束。見返りは年間50万トンの重油供給と、軽水炉型原子炉2基の供与
→・2002年10月4日 ウラニウム濃縮疑惑を追及した米国に対し、北朝鮮は「我々には核開発の資格がある」と発言
→・2003年1月10日 NPTからの脱退を再度宣言
▼3度目=6カ国協議での約束▼
・2005年9月19日 6カ国協議が初の共同声明。北朝鮮は非核化、NPTと国際原子力機関(IAEA)の保証措置への早期復帰を約束。見返りは米国が朝鮮半島に核を持たず、北朝鮮を攻撃しないとの確認
→・2006年10月9日 北朝鮮、1回目の核実験実施
▼4度目=6カ国協議での約束▼
・2007年2月13日 6カ国協議、共同声明採択。北朝鮮は60日以内に核施設の停止・封印を実施しIAEAの査察を受け入れたうえ、施設を無力化すると約束。見返りは重油の供給や、米国や日本の国交正常化協議開始
・2008年6月26日 米国、北朝鮮のテロ支援国家の指定解除を決定
・2008年6月27日 北朝鮮、寧辺の原子炉の冷却塔を爆破
→・2009年4月14日 北朝鮮、核兵器開発の再開と6カ国協議からの離脱を宣言
→・2009年5月25日 北朝鮮、2回目の核実験
▼5度目=米国との約束▼
・2012年2月29日 米朝が核凍結で合意。北朝鮮は核とICBMの実験、ウラン濃縮の一時停止、IAEAの査察受け入れを約束。見返りは米国による食糧援助
→・2012年4月13日 北朝鮮、人工衛星打ち上げと称し長距離弾道弾を試射
→・2013年2月12日 北朝鮮、3回目の核実験

トルコ危機に怯える

—米国はそんな韓国を放置するのでしょうか。

真田:いざとなれば通貨を使って「お仕置き」すると思います。1997年のアジア通貨危機の際、韓国ウォンが売り浴びせられたのも、当時の金泳三(キム・ヨンサム)政権が米国との関係を極度に悪化させていたのが原因と国際金融界は見ています(「米国は日韓スワップを許すか」参照)。

そして今、再び通貨危機の足音が響いてきました。新興国からマネーが逃げています。同時に新興国の国債などの空売りも始まりました。1997年のデジャブです。

鈴置:1997年に限りません。これまで韓国に反米政権が登場するたびに、米国は通貨を使って警告を発してきました(「『懲りない韓国』に下す米国の鉄槌は『通貨』」参照)。

今回も米国の「韓国を通貨で脅す」動機は十分です。米国の非核化への努力をこれほど露骨に邪魔し始めたのですから。

米国人牧師の拘束問題で米国と対立したトルコのリラが暴落したのを見て、韓国人はひやりとしました。中央日報は8月16日、「トルコ危機、韓国も安心できない」(日本語版)との社説を載せました。日本語を手直しして引用します。

トルコ危機が対岸の火事で終わるとは限らない。過去のアジア通貨危機と米国発金融危機がそうだったように、通貨危機は急速に波及する。トルコ危機は新興国の為替市場の不安に油を注いでいる。

米利上げが本格化すれば、経済が脆弱な新興国から資本が流出する。アルゼンチン・南アフリカ・メキシコ・ブラジル・ロシアが通貨不安定に直面した理由だ。

外貨による負債が多い韓国も安心できない。韓国の国内総生産(GDP)比の外貨負債は41%にのぼる。トルコ(70%)・ハンガリー(64%)・アルゼンチン(54%)ほどではないが、いつでも危険が転移するおそれがある。

この社説は米韓関係の悪化には触れていませんが、文在寅政権の「北シフト」は激しくなるばかり。普通の韓国人が読めば「米国の報復」に思い至ります。

まだ勘違いする韓国人

真田:トルコを見てようやく危機感を持つとは、韓国人の勘違いも甚だしい。米国にとってトルコは極めて重要な国です。中東での軍事力展開にトルコは欠かせない。

トルコも米国との関係を決定的に悪くするハラはない。ただし、中東の雄として格好を付ける必要がある。イランやサウジアラビアなどのライバルから「米国に弱腰」とバカにされないためにも、トランプにファイティングポーズをとらねばなりません。

いずれ米国とトルコは「おとしどころ」を見つけるでしょう。市場もそう見ていますから、リラの暴落も限定的であり、それにはどこかで歯止めがかかると思われます。

さて韓国。トルコと比べ、韓国は米国にとって軍事戦略上、重要な国ではない。はっきり言えば「なくてもいい国」です。そんな国との関係に米国は強い神経を払いません。

そうした視点から、いったんウォンが売られ始めれば、歯止めがかからない可能性があります。韓国人はまだ、自分たちの立場を勘違いしています。

同盟を失う国からカネは逃げる

—韓国人はいつまで勘違いするのでしょうか。

鈴置:ようやく、一部の人々が「見捨てられ」に気が付いたところです(「『米韓同盟消滅』に焦る韓国の保守」参照)。

トランプ政権が北朝鮮の非核化と引き換えに、米韓同盟廃棄を提示するなど「見捨てられ」が可視化したからです。

米韓同盟がなくなるとの認識が広がれば、韓国のマーケットは一気に不安定になるでしょう。米国との同盟を失う国におカネを置いておく人はいません。

経済面でも韓国は他の新興国にはない、通貨危機の要因を抱えています。少子高齢化により、生産年齢人口の比率が2018年頃にピークアウトしました。これから経済のバブル部分が一気にはげるでしょう。

ドル金利があがってもウォン金利を追従させにくい構造でもあります。家計の借金が積み上がっているため、下手に利上げすれば景気の足を引っ張るうえ、不良債権を増やすからです。

これはもちろん金融システム不安を呼びます。それを恐れてウォンの利上げに二の足を踏めば米韓の金利差から、資金逃避が起きかねません。

頼みの綱の外貨準備も4000億ドルと韓国銀行は号していますが、ウォン売りに対抗し投入できる「真水部分」はその30%程度と市場は見なしています。外準のかなりの部分が、利回りはよいもののすぐには売れない怪しい債権に化けていると推測されるからです。

日本とスワップを結ぼう

—文在寅政権は「米国が通貨を使って脅してくる」と分かっているのでしょうか。

鈴置:大統領自身は分かっていると思います。経済は全くの素人です。が、盟友の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権がスタートする直前に米国が韓国の格付けを落とすことで恫喝してきたと回顧録『文在寅の運命』に記しています(「『14年前のムーディーズ』に再び怯える文在寅」参照)。

露骨に北の核武装を幇助すれば、米国に通貨危機を起こされると大統領自身は警戒しているでしょう。親北派が中核を占めるこの政権に対する唯一の歯止めが、通貨危機への恐怖だと思います。

—では、韓国はどうするのですか?

鈴置:日本と通貨スワップを結ぶ手があります。すでに韓国の財界はスワップ締結を求めています。韓国政府も「2トラック」と称し暗に要求し始めました。

歴史問題では日本攻撃の手を緩めないが、それ以外では協力しよう――スワップは結べ、という虫のいい要求ですが。

義のない国は助けるな

真田:安倍政権はそんな要求は受け入れないと思います。先ほど鈴置さんは北朝鮮を食い逃げ国家と呼びましたが、これまでの日本に対する仕打ちを見ると韓国も同じです。

日本にスワップを付けてもらったとたん、韓国は掌をかえして日本の足を引っ張ってきました(「5年前、韓国は通貨スワップを『食い逃げ』した」参照)。

鈴置:「年表・スワップを付けたら卑日」をご覧下さい。日本からスワップを得た李明博(イ・ミョンバク)政権が、その後一気に「卑日」に転じたことがよく分かります。

  • 年表・スワップ後は「卑日」に邁進した李明博政権
2011年10月19日 欧州金融市場の動揺でウォンが下落したのに対応、日韓通貨スワップ枠を130億ドル相当から700億ドル相当に増額(2012年10月末までの時限措置)
2012年8月10日 李明博大統領、竹島に上陸
2012年8月13日 李大統領、青瓦台での国会議長らとの昼食会で「国際社会における日本の影響力は以前のようではない」と発言
2012年8月14日 李大統領、韓国教員養成大学で「日王が韓国を訪問したいのなら、独立運動で犠牲になった人々に心から謝罪すべきだ」と発言
2012年8月17日 竹島問題に関連した野田首相の親書を「『竹島』には行ったことがない」として韓国外交部は受け取りを拒否
2013年1月3日 ソウル地裁、靖国神社に放火した中国人を政治犯として釈放。ソウルの日本大使館にも火炎瓶を投げ韓国で逮捕されていた

そもそも慰安婦合意を韓国政府が反故にしたので、日本政府はスワップ交渉を凍結した経緯があります(「『百害あって一利なし』の日韓スワップ」参照)。

真田:普通の国は助けられたら恩義に感じるものですが、韓国は逆です。義のない国です。そんな国を日本は助けてはいけません。

1997年の通貨危機では日本は最後まで韓国を助けた。というのに韓国人は「日本がドルを貸しはがしたから通貨危機に陥った」と言って回る。日本は恩をあだで返されたのです(「『人民元圏で生きる決意』を固めた韓国」参照)。

米国も今の状況下では簡単に日韓スワップは認めないはずです(「米国はいつ『韓国放棄カード』を切るのか」参照)。それを許したら「米国はそんなに怒っていない」と韓国は考え、ますます北の核武装幇助に走るでしょう。

そして、何よりも日本政府は、日本の国益に適うと認められない限りは、韓国に対して、スワップをつけてやる必要はないと思います。

ロシアこそが友邦

—結局、北朝鮮の非核化は可能なのでしょうか。

鈴置:「表・北朝鮮の非核化の行方」で言えば当分、シナリオⅢとⅣの間で引き合いが続くと思います。米国はⅢをおとしどころと考えている。しかし北朝鮮は、自前の核の傘を維持するⅣに持って行きたい。

真田:最悪の場合――北朝鮮にとってですが、核を手放すと国際金融界は見ています。軍事力で脅されたら、核弾頭も核施設も放棄せざるを得ないからです。

ただその時も核開発に携わった北朝鮮人の技術者は温存する。いざとなれば北朝鮮独自で核開発を再開できるようにしておくわけです。

鈴置:潜在的な核保有国ではあり続ける作戦ですね、日本と同様に。でも、とりあえずは核を持たないわけですからその時、北朝鮮は誰の核の傘に入るのでしょう?

真田:ロシアです。「表・北朝鮮の非核化の行方」のシナリオⅠでは「中国の核の傘を確保」とありますが、私はロシアだと見ています。北朝鮮は中国を一切、信用していません。中国も北朝鮮を信用していません。

  • 北朝鮮の非核化の行方
シナリオ 北朝鮮は誰の核の傘に入るのか? 韓国はどうする?
中国の核の傘を確保 米韓同盟を維持
米国と同盟・準同盟関係に入る 米韓同盟を維持
半島全体が中立化し、国連や周辺大国がそれを保証
自前の核を持つ 北朝鮮の核の傘に入る

鈴置:中国は金正恩(キム・ジョンウン)委員長の異母兄の金正男(キム・ジョンナム)氏を温存していました。

いざとなれば、金正恩委員長の「差し替え」にするつもりだった。だから北朝鮮は正男氏を暗殺したのでしょう(「弾道弾と暗殺で一気に進む『北爆時計』の針」参照)。

真田:そもそも北朝鮮という国を作ったのはソ連です。初代の金日成(キム・イルソン)主席はソ連軍の将校出身です。いまだにロシアと北朝鮮の軍の関係は深い。

関係が悪いから会談する

—金正恩委員長は年中、習近平主席と会談しています。

真田:関係が悪いから直接会わねばならないのです。一方、プーチン大統領とは電話で話すだけでコミュニケーションがとれる。それほど深い仲なのです。

鈴置:9月18日から2泊3日で文在寅大統領が平壌を訪問し、金正恩委員長と会談します。年内に米朝首脳会談が開かれるとの観測も浮かんでいます。

真田:これから朝鮮半島情勢が大きく動くかもしれません。予想外の展開もありえます。日本は目を凝らす必要があります。

(次回に続く)

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