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『下院は民主優勢、トランプ「弾劾発議」に現実味 迫る米国中間選挙、共和党にイエローカード!』(10/22日経ビジネスオンライン 高濱賛)について
10/20希望之声<川普亚利桑那助选 力保参院拼众议院=トランプはアリゾナで中間選挙の手助け 上院は保証、下院は必死>トランプは、「民主党は暴力を使って権力を奪おうとしている」と言って、“共和党制造工作,民主党制造暴民”(Democrats produce mobs, Republicans produce jobs)と対比した。

10/19共和党アリゾナ集会、会場外にも千人の支持者が。

アリゾナ上院議員候補 左が共和党Martha McSally 右が民主党Kyrsten Sinema
マクサリー共和党候補は空軍の首席女性パイロットで多年に亘って就役、2015年からアリゾナ下院第2地区議員を務めた。シニマ民主党候補は極左で、TVのインタビュー時に答えられず、しっかりした考えの持主でないことが分かった。彼女は2013年からアリゾナ下院第9地区議員を務めた。
アリゾナはメキシコ国境に近く、不法移民問題で困っている。トランプは「民主党は“catch and release”政策を採り、治安を悪化させ、不法移民に福利を濫用させている。マクサリーに投票してほしい」と演説。
世論調査の数字は僅差。9月FOXはマクサリー:シニマ=45:47、10/2ABC=47:41、10/5CBS=44:47、10/15NYT=48:46である。
https://www.soundofhope.org/gb/2018/10/20/n2289909.html
10/21阿波羅新聞網<川普酝酿第二轮重大减税方案!中期选举前可能公布=トランプは減税案第二弾を準備中 中間選挙前に多分発表する>ブルームバーグの報道による。詳細は明らかになっていないが、企業にではなくて中産階級の収入を増やす手のよう。
https://www.aboluowang.com/2018/1021/1192297.html
10/22看中国<深度:川普玩真、玩彻底、玩全面!(图)=深く掘り下げ:トランプは真剣、徹底且つ全面的に弄ぶ>コロンビア大学経済学博士・呉嘉隆は「貿易戦の背後にはトランプのロジックがあるのを北京は理解していない。①圧力強化②中間選挙の結果がどうなろうと、民主党と共和党が一致して中国に当たるコンセンサスを得るよう努力中③米中の貿易利益を切り離し(多分サプライチエーンが中国以外にできたら)、北京を封じ込め第二のソ連にする。一党独裁の体制を認めず、“和平演変”を起こす。この他FRBの金利上昇は通貨戦争とも言える」と。
米国の株式は10/10,11で1000ポイントも下がった。但し、上海・深圳市場は絶えず下がり続けている。上海は10/18には心理的壁の2500を超えて下がり2486.42(-2.9%)、2018年1月同期と比べるとマイナス30%で、2014年以来の最低新記録である。10月の米国債は3.2%の金利となり、資金は米国に還流して、リスク回避に動いている。


中国経済は株の下落だけでなく、人民元レートは恐らく7を突破し8くらいまで行くのでは(10/22朝には6.94$)。不動産市場は崩壊の危機に瀕している。経済学者からは史上最大のバブルとまで言われている。万科厦門碧桂園ビルは半値で売りに出し、「生き延びねば」と。不動産業の平均負債率は80%にも達している。貿易戦で津波が押し寄せれば、どうして崩壊しないのか?

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/10/22/874334.html
高濱氏は相変わらず、民主党や左翼新聞から情報を得ているだけのようです。でもその彼ですら上院は共和党が勝つと。昨日の本ブログの篠原氏の記事にもありましたように、共和党上院は改選議員が少ないので、過半数又は50は行くと思います。下院は蓋を開けてみないと分かりません。左翼の報道を鵜呑みにしますと間違いますので。経済が良い上に、上述の記事の通り、第二弾の減税で中間層の収入を増やす手を打てばどうなるか分かりません。また、隠れ共和党支持者が出て来るのでは。
中間選挙の結果がどう出ようと、トランプの弾劾はあり得ません。上院の数が民主党は不足しているからです。オバマとヒラリーはそうしたいと思っているでしょうが、彼らこそ監獄に入るべきです。高濱氏の意見は印象操作になります。
記事
—米中間選挙がいよいよ2週間後に迫りました。見どころはどこでしょうか。
高濱:今年の中間選挙が注目されているのは、結果次第で、ドナルド・トランプ大統領の弾劾が俎上に乗る可能性が出てくるからです。

民主党下院議員候補を応援する同党幹部のナンシー・ペロシ氏(写真:AP/アフロ)
ロシアゲート疑惑あり、不倫疑惑あり、脱税疑惑あり。こうした疑惑を跳ね除け、トランプ大統領が「ちゃぶ台返し政治」を続けています。米国民はこのトランプ政治とそれを支える議会共和党をどう評価するのか。
民主党が上院、下院両方で勝利すれば、米有権者がトランプ政権に「レッドカード」を突き付けることを意味します。大統領弾劾の発議権を持つ下院で民主党が過半数をとれば、弾劾が現実に一歩近づきます(ただし下院が弾劾決議案を可決しても上院がこれを否決することができる)。
一方、共和党が上院で勝っても、下院で負ければ(この公算が大です)、有権者はトランプ政権に「イエローカード」を突きつけたことになるのです。
上院は共和党が8議席、民主党は21議席を確保
—ズバリ共和、民主どちらが勝ちそうですか。
高濱:選挙予測で定評のある米専門家3人が主宰する研究機関の予測を基に見てみます(10月19日現在)。チャールズ・E・クック(クック・ポリティカル・リポート)、ラリー・J・サバト(バージニア大学政治問題研究所)、ジョン・マッキンタイア(リアル・クリア・ポリティクス=RCP)の3氏です。
上院(議席全体の3分の1=35議席を改選)は現時点ですでに民主21人、共和8人が「優勢」「やや優勢」圏内に入っています。残り6州、アリゾナ、フロリダ、インディアナ、ミズーリ、モンタナ、ネバダで「拮抗」しています。
今回の上院選では上記の35議席のほか、ミネソタ、ミシシッピ両州で補選が実施されます。アル・フランケン(民主、ミネソタ州選出)とサード・コクラン(共和、ミシシッピ州選出)両氏の辞任に伴うものです。
民主21人と共和8人に非改選議席に加算すると、民主党は44議席、共和党は50議席となります。共和党はあと1議席を得れば上院で過半数を維持できることになります。民主党は「拮抗州」全部を奪取しても50議席。本会議での表決が賛否同数のときには上院議長を兼務するマイク・ペンス副大統領が投票権を持ちます。共和党は辛うじて「過半数」を確保できることになります。

下院は民主党が過半数確保で「トランプ弾劾」に弾み
一方、下院(全議席=435議席=が改選。過半数は218議席)は民主204人、共和199人が「優勢・やや優勢」で、32議席が「拮抗」状態になっています。下院の焦点は民主党が過半数を超えてどのくらい議席を伸ばせるかです。
過半数を取った政党が下院各委員会の委員長を独占できるため、トランプ政権の内外政策にいろいろと歯止めをかけることができるようになります。

中間選挙では州知事や州上下両院の選挙も行われます。連邦下院の選挙区区割り(いわゆる「ゲリマンダー」*)は州議会の民主・共和両党の勢力図に大きく影響されます。現在の下院の選挙区が共和党に有利な区割りになっているのは州議会に多くの共和党議員がいるためです。
*選挙において特定の政党や候補者に有利になるよう選挙区を区割りすること。
(“Battle for the House 2018,” Polls, RealClearPolitics, 10/14/2018)
上院改選州の大半は南部・中西部の共和党の地盤
—上院で民主党はなぜ過半数を獲得するのが難しいのでしょうか。
高濱:改選になる州は、南部のフロリダ、テキサス、サウスカロライナ、テネシー、ウエストバージニア、中西部のオハイオ、インディアナ、ミズーリ、西部のアリゾナ、ネバダといった伝統的に共和党が強い州だからです。
選挙分析メディア「FiveThirtyEight」のネイト・シルバー編集長は改選州についてこう分析しています。「今回改選される州の有権者の多くは、人口密集地ではない非都会圏(rural)に住む白人。低学歴で年収も低いブルーカラーや農業従事者たちだ。有権者のマジョリティーをまだ白人が占めている」
(“Why The House And Senate Are Moving in Opposite Directions,” Nate Silver, FiveThirtyEight, 10/14/2018)
有権者の中には民主党支持者もいれば、リベラル派もいるにはいるのですが、これらの州で候補者の当落を決めるカギを握っているのは、いわゆる白人の「ヒルビリー・アメリカン」たちです。
この人たちは、一般論でいうと根っからの保守派。エバンジェリカルズ(宗教保守)や草の根大衆「ティーパーティー」(茶会)も多くいます。共通していることは東部や西部のインテリが大嫌い。主流メディアなど見向きもしません。内向きで外国人・移民嫌い。グローバル化なんてもってのほかです。トランプ大統領支持の岩盤のような州が多いのです。
2016年の大統領選では、今回の「改選州」のうち10州で、トランプ候補がヒラリー・クリントン候補を破りました。選挙専門家たちが挙げる「拮抗州」は、このうちアリゾナ、フロリダ、インディアナ、ミズーリ、モンタナ、ネバダの6州です。「拮抗州」のうち共和党がこれまで議席を占めていた州はアリゾナ(現職引退して空白区)とネバダの2州。民主党現職が議席を守ってきたのはフロリダ、インディアナ、ミズーリ、モンタナの4州でした。
こ のほか、民主党現職がいるウエストバージニアとノースダコタが接戦を続けています。両州ではともに10月18日現在、民主党候補が頭一つ抜け出したようですが予断を許しません。
共和党はミズーリ州の「ヒラリー直系上院議員」を狙い撃ち
民主党の現職議員のうち、トランプ共和党が狙い撃ちしているのは、ミズーリ州のクレア・マカスキル候補。同氏は郡検察官出身、州下院議員を経て州知事、06年から上院議員を務め、国土安全保障委員会の筆頭理事を務めるベテラン議員です。
16年の大統領選ではクリントン候補の支援に駆けずりまわった「ヒラリー直系」。トランプ大統領はマカスキル氏を目の敵にしてきたそうです。同氏の夫が経営する航空機会社が所有する飛行機を11年に公用に使っていたことが発覚し、上院規律委員会の調査を受けました。
ミズーリ州の地元記者は筆者にこうコメントしました。「マカスキル氏が苦戦を強いられているのは自らのスキャンダルだけが理由ではない。16年の大統領選では熱烈なクリントン支持者として反トランプキャンペーンを繰り広げた。今回、それが裏目に出ていることは間違いない」
民主党、「下院選快進撃」の理由
—上院に比べて下院選は様相が異なります、民主党はどうしてこんなに勢いを増しているのでしょうか。
高濱:前出のシルバー氏(「FiveThirtyEight」編集長)は次のように解説しています。「上院と下院とでは選挙区事情が全く異なる。今回、上院で改選州になっている州は、共和党色の強い南部・中西部が多い。それでも、これらの州の下院選挙区の中には都市圏もある。都市圏の有権者たちの中には黒人やラティーノの無党派層や民主党支持者が少なくない」
「上院は州全体が選挙区で、選挙戦では党派色を前面に押し出す。一方、下院は選挙区の面積が小さいので党派色よりも候補者個々人の政治理念や政策、人格で選ばれる傾向がある。地方ボス的な人物が選ばれることが多い一方で、地方議員、弁護士や社会活動家も選ばれる」
(“Why The House And Senate Are Moving in Opposite Directions,“ Nate Silver, Election Update, FiveThirtyEight, 10/14/2018)
下院選で民主党が快進撃している背景には、「トランプ政権の内政外交に対し疑義を申し立てている有権者がいることを実証していると言える」(米主要シンクタンクの主任研究員)のかもしれません。
もう一つは、民主党の政治資金力です。連邦選挙委員会のデータによると、民主党が集めた選挙資金額は10億6000万ドル(約1200億円)。これまで中間選挙のために集めた選挙資金の最高額は、共和党が12年に集めた9億ドルと言われています。ちなみに今年、共和党が中間選挙のために集めた選挙資金は7億900万ドル(約800億円)でした。民主党のこの潤沢な選挙資金が下院選における快進撃の原動力になっているのは間違いありません。
(“Democratic candidates for Congress have raised a record-shattering $1 billion this election,” Michelle Ye Hee Lee and Anu Narayanswamy, Washington Post, 10/17/2018)
民主党は下院で過半数を超えて224議席獲得?
—民主党は下院でどのくらいの議席を獲得できるでしょうか。
高濱:前出の選挙専門家たちは、民主党は下院で最低で現状プラス20議席、最高でプラス37議席を取る勢いだと見ています。解散前の民主党の議席は187議席ですから207議席から224議席となります。
民主党にとって一つ気がかりなのは「Generic Ballot」(「今投票するとしたらどの党に入れるか」という質問に答える世論調査)で共和党との差がここ1カ月で急速に縮まっていることです。9月には12ポイント差だったのが、10月に入って4.8ポイント差になっているのです。
このデータをどう見るべきか。「民主党は下院で過半数の議席を獲得するが、共和党に大きな差をつけることにはならないだろう」(バージニア大学政治問題研究所のカイル・コンディック氏)といった見方も出ています。
( “Less than 90 days out from the midterms, things are looking good–but not great–for Democrats,” Ella Nilsen, Vox, 8/16/2018)
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『米中間選挙、保守の牙城に挑む「オバマの再来」 テキサスで共和党大物が敗れる番狂わせはあるか』(10/18日経ビジネスオンライン 篠原匡)について
10/20希望之声<美国防部长:“不能接受”中共在南中国海“军事化” =米・国防部長:中共の南シナ海の軍事化は受け入れられない>10/19(金)シンガポールでのASEAN地域安全会議で、マテイス国防長官はワシントンの南シナ海に対する立場を説明した。同盟国や友好国と一緒になって、中共がその海域を独占するのを阻止する。いかなる国であろうと国際ルールに従い、ルールを書き換えることはできないとも。
https://www.soundofhope.org/gb/2018/10/20/n2289324.html
10/21阿波羅新聞網<传美考虑再派军舰通过台海 军事专家分析是这个目的=米国は自国軍艦に台湾海峡を通過させることを検討中と伝えられる 軍事専門家の分析はこの目的だろうと>ロイターに依れば、この目的と言うのは「台湾海峡は国際水域であって、中共の内海でない」というのを世界に知らしめることである。
中共が今まで勝手に内海と思ってきただけで、米国は国際ルールに従って台湾海峡も航行するという事です。台湾防衛に対する強い意思と思ってよいでしょう。
http://www.aboluowang.com/2018/1021/1191997.html
10/21阿波羅新聞網<重磅!对抗中共 俄在中亚“一带一路”关键国家大举投资=重大! 中共に対抗するため ロシアは中央アジアにある「一帯一路」の鍵となる国に大きな投資>その国はウズベキスタン。原子力発電とガス開発。アフガニスタンに隣接し、シャヴカト・ミルズィヤエフ大統領は昨年と今年、中国を訪問し、大規模投資と融資を受けた。中共は1年前に人口の多いフェルガナ盆地と首都のタシュケントを通すトンネル造りを手伝い、鉄道が隣国のキルギスを通らなくても良くなった。中共メデイアはこのトンネルこそ「一帯一路」の重要な工程と報道した。
ウズベキはロシアの労働移民の供給地の一つ。ウズベキの人口は中央アジアの人口の半分を占める。カザフの経済規模は中央アジアの中で最も良いと言われているが、ウズベクの潜在力も益々重視されるようになってきた。ほとんどの大国はウズベキに興味を示す。今年の第一四半期の外資の投資額No1は米国で、No2は中国と英国であった。ミルズィヤエフ大統領は多元外交を展開している。中国とロシアのウズベキに対する貿易割合は各々16%くらいである。プーチンはウズベキに国有銀行から大型融資をさせ、またカザフの宇宙衛星に乗るウズベキの宇宙航空士の育成にも力を入れ、軍の武器も提供している。プーチンはウズベクに独立国家共同体とユーラシア経済連合に入って貰いたいと考えている。そしてアフガンにも影響力を与えてほしいと。
ロシアの勢力圏だった中央アジアに中国が土足で踏み入って来たのを、米中貿易戦争を奇貨として、取り戻しに動いているのでは。「一帯一路」の野望が挫折することになりますので、ロシアにはドンドンやって貰いたい。
http://www.aboluowang.com/2018/1021/1192006.html
10/21AC通信<言論自由から暴力肯定へ>昨日のギングリッジの話と同じで、如何に民主党支持者が暴力を好むかという事です。是非中間選挙は共和党が勝ってほしい。日本の左翼政党・メデイアも本質的に暴力行使を好む人達です。猫なで声に騙されないようにしませんと。
http://melma.com/backnumber_53999_6747376/
10/21日経朝刊にも、民主党がSNSを使って選挙戦を進めているような印象操作の記事を流していました。篠原氏の記事を読めば、今度の選挙で上院では共和党が多数を占めるのは分かりそうなもの。下院も左派・リベラルの米国メデイアの報道を鵜呑みにしなければ、共和党が勝つ可能性が十分あります。何せメデイアは2016年トランプ勝利を外したくらいですから。皮膚の色に関係なく、秩序を破壊する人間を好む人は少ないでしょう。それが良識と言うもの。いくら左翼がプロパガンダの報道を続けても民主党が下院で勝つことはないと念じています。米国の経済状態が好調なのは、48年ぶりに失業率が3.7%まで下がっていることからも分かる通り、共和党を後押しします。
そもそも民主党は自分達がでっち上げたロシアゲート疑惑(元MI6のステイールに文書を書かせた)が露見するのを防ぐため、トランプを政権から引きずり落とすことを画策、上・下院とも多数を占めて弾劾したいと思っています。でも弾劾に必要な上院の議席数は出席議員の2/3であるためこれはどう考えても無理です。次の大統領選に民主党は出せる候補もなく、日本の野党同様何でも反対するだけです。統治能力がありません。左翼は中共を見れば分かるように経済に対する理解が殆どありません。
記事
民主党、下院が有利も、上院は厳しいとの見方だが……
11月6日に米国で実施される中間選挙まで1カ月を切った。米民主党は下院の過半数獲得が有力視されているが、上院の過半数奪取は厳しいという見方が大勢だ。それは以下のような理由による。
過去の例を見ると、新大統領になって初めての中間選挙は大統領を擁する与党が議席を減らす傾向にある。しかも、今回はトランプ大統領の政治手法に対する反感が強く、高学歴の住民が集まる都市の郊外を中心に民主党が勢いを増している。全議席で選挙が実施される下院は選挙の風をモロに受けるため、民主党の過半数奪取は不可能なミッションではない。
米下院選挙の議席情勢
共和党の改選議席は「接戦」評価の議席が多い

それに対して、上院の任期は6年で、2年に一度、議席の3分の1が入れ替わる。今回、上院の改選数は民主党が26議席(バーニー・サンダース議員など民主党系無所属2人を含む)と共和党の9議席より断然多い上に、ウエストバージニア州やモンタナ州、ノースダコタ州など2016年の大統領選でトランプ氏が勝利した州の10議席が改選対象に含まれる。トランプ大統領の支持基盤が厚い州で勝利を重ねるのはかなりのハードルだ。
米上院選挙の議席情勢
上院は民主党の改選議席が3倍近く多い

このように民主党による上下両院の過半数奪取はナローパスだが、共和党の牙城であるテキサス州の上院選での善戦は民主党に希望を与えている。それはベト・オルーク氏だ。国境の街、テキサス州エルパソ出身の下院議員で、上院への鞍替えを狙っている。

大統領選に出馬したクルーズ上院議員とテキサス州の上院選で接戦を繰り広げているベト・オルーク候補(写真:AP/アフロ)
テキサスで民主党が上院選で勝利したのは1988年までさかのぼる。それ以来、民主党は30年間テキサスで勝利していない。しかも、オルーク氏が選挙で挑む現職は、2016年の大統領選でトランプ氏と熾烈な戦いを繰り広げたテッド・クルーズ上院議員だ。
NFL国歌斉唱問題への発言で脚光
だが、知名度に勝るクルーズ氏に対して、オルーク氏は最大9ポイント差まで広がった世論調査の支持率を3ポイント差まで縮めた(リアル・クリア・ポリティクスのデータ)。直近では再び7ポイント差となっているが、選挙区分析に定評のある独立系のクック・ポリティカル・レポートはテキサスの情勢分析を共和党有利から五分五分を変更した。
45歳の若さながら、オルーク氏はエルパソ市会議員を2期、連邦下院議員を3期務めた実力者だが、全国的には無名だった。そんな彼が全米で名を知られたのは今年8月のことだ。
タウンホール・ミーティングで有権者から「(米プロフットボール)NFLの国歌斉唱問題」について質問が上がった。非武装の黒人に対する警察官の銃撃行為に抗議するため、試合開始前の国歌斉唱時に片膝をつく選手が相次いだ。その行為が国家や退役軍人に対して無礼ではないかという質問だ。国歌斉唱時の行為についてはトランプ大統領も「愛国心がない」とたびたび攻撃している。
それに対するオルーク氏の回答は鮮やかだった。
「自身の権利のために平和裏に立ち向かう、あるいは片膝をついて抗議する以上に米国人らしい行動はないと思う」
そして、オルーク氏は公民権運動の歴史を振り返り、米国が獲得した自由は軍人が流した血だけでなく、殴られても拘束されても自らの権利を巡る戦いを止めなかった人々によって成し遂げられたものだと熱く語りかけた。それそのものがアメリカなのだ、と。
「片膝をつく行動は武装していない黒人の若者が警察によって数多く殺されている現実を知らしめるためだ。私を含め、国民の負託を受けている政治家がこの問題を解決できないことに、正義をもたらすことができないでいることに、彼らはフラストレーションを感じているんだ」
とりわけ評価を得たのは、違う意見を持つ人がいても同じアメリカ人だと主張したところだ。自分の意見があり、相手の意見がある。その違いを認めたうえで議論していく。対立意見に耳を塞ぐ今の米国にあって、オルーク氏のスタンスは当たり前だが新鮮に映った。
この時の動画はSNSを通じて瞬時に拡散した。これまでの再生回数は2000万回に達している。弁舌は立て板に水という感じではないが、ライバル候補を口汚く罵ることもなく、自分の言葉で有権者の問いに誠実に答える。オバマ前大統領とはタイプが異なるが、「オバマの再来」とリベラルが期待を寄せる気持ちも理解できる。
経済発展に伴う新住民が支持
オルーク氏が共和党の牙城で善戦している背景には3つの理由がある。ひとつは対立候補であるクルーズ氏の不人気だ。
「トランプとクルーズはあれだけひどい罵り合いを繰り広げたのに、今さらふたりで協力しようなんて、信じがたいほどの偽善者。おまけに彼の政策には何一つ賛成できるものが見当たらない」
ヒューストン郊外に住む白人女性(共和党支持)が批判するように、クルーズ氏を信用できないと語る有権者は少なくない。また、彼には独断的で粘着質というイメージがつきまとう。それは本人の頑迷固陋とされる性格に加えて、オバマケア(米医療保険制度改革法)に反対した時の振る舞いに起因する。
クルーズ氏は2013年9月にオバマケアへの予算拠出を反対するため、上院の歴代2位に相当する21時間を超える長時間演説を敢行、1996年以来の政府閉鎖と後に続く共和党の不人気を招く一因を作った。2016年の大統領選の際に、当時の下院議長だったジョン・ベイナー氏が「あのクソ野郎」とトークイベントでクルーズ氏を罵倒したが、それだけ手に余る存在だったということだろう。
彼自身がキリスト教保守強硬派なので当然と言えば当然だが、「譲歩するつもりも議論するつもりもない」という当時の発言はオルーク氏のスタンスとは対極にある。
次に、テキサスにおける人口動態の変化もある。
既に述べたようにテキサスは保守王国だが、大都市や国境沿いにはメキシコや中南米の移民が数多く住む。また。ヒューストンやダラス、オースティンのような大都市は経済発展で急速に拡大しており、所得水準や教育水準の高い人々が急増している。そういった新しい住民がオルーク氏を支持し始めているのだ。
そして、トランプ大統領に対する反発である。
大規模減税や好調な経済、裁判所の保守化など、トランプ政権は保守層が求める成果を出している。一方で、NAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉や鉄鋼・アルミ関税、中国との貿易戦争など物議を醸す政策も数多い。ポルノ女優との不倫など不品行を苦々しく見ている有権者もいる。トランプ大統領の中核支持層にとってポルノ女優との情事は「やるじゃん」のひと言で終わりだが、郊外に住む高学歴層や女性ほど嫌悪感が強い。
裏を返せば、オルーク氏の勝機はそこにある。あくまでも上院選のため経済に対する言及はあまりないが、産業界の共和党支持者や穏健派、共和党寄りの無党派を取り込めば、テキサスで番狂わせを演じる可能性は高まる。
その点、クルーズ氏は格好の相手だ。熱心なエバンジェリカル(福音主義)で、中絶や進化論を否定するゴリゴリのキリスト教保守強硬派。「人の姿を借りた悪魔」とベイナー氏が罵倒するようにワシントンDCでも浮いた存在だ。テキサスの上院選で民主党が勝つのは少し前は奇跡だったが、奇跡を起こすには格好の相手だ。
共和党支持者も関心示す
オルーク氏は今、テキサスの共和党支持者にとっても気になる存在になりつつある。
9月上旬にヒューストン郊外で開催されたタウンホール・ミーティング。会場がHBCU(Historically Black Colleges and Universities:アフリカ系米国人のために設立された大学群のこと)だったため参加者は黒人が大多数だったが、オルーク氏の話を聞きに訪れる共和党支持者も散見された。
そのなかのひとり、ジェイコブ・パターソン氏は実際にオルーク氏の話を聞き、判断したいと思ってタウンホールに足を運んだという。
「ヘルスケアなど賛成しかねる部分はある。カリフォルニアにいる人間がニューヨークの老人のためにお金を払うようなシステムはおかしい。でも、全体的にベト(・オルーク氏)は信用できる。共和党支持者だが、クルーズよりはベトを支持したい」
同じく共和党支持者のデイビッド・ランカスター氏は、オルーク氏の周囲を巻き込もうとする姿勢を評価している。
「ここに来たのは彼が好きだからだよ。見てみたかったんだ」
エバンジェリカルの組織票は底堅く、過半数獲得までの最後の数ポイントをオルーク氏が積み上げることは想像以上に難しいだろう。また、テキサスの上院1議席を民主党が取ったとしても、フロリダやインディアナ、モンタナなどの激戦区を落とせば上院の奪取は霧消する。
だが、民主党が上院で過半数を取るにはテキサスでの勝利が不可欠だ。そして、過去の選挙を振り返ると、接戦の選挙区が10議席あったとしても5議席ずつの痛み分けにはまずならず、どちらかの政党がより多くの議席を獲得する傾向にある。ナローパスだと言われている民主党が上院を奪還する可能性がないとは言えない。
その意味において、オルーク氏の善戦は民主党にとって希望の光。彼にとっても、ここでの戦い方が2020年の大統領選に向けた試金石になる。
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『メルケル体制崩壊への序曲 バイエルン州議会選挙でCSU大敗』(10/17日経ビジネスオンライン 熊谷徹)について
10/19阿波羅新聞網<美前议长:中期选举川普会赢 民主党左派到了想欺负谁就欺负谁的地步=米国議会前議長:中間選挙はトランプが勝つだろう 民主党左派は誰かを馬鹿にしたいと思ったら、その地位まで馬鹿にするに至っている>最近、米国の地方で民主党の左派を支持する人間が街で暴力行為を行うのを頻繁に見かけるようになった。これに対し、米国議会下院前議長(共和党)のニュート・ギングリッチ博士は「今の民主党の主張は秩序を破壊するもので、政権を取れなければ、すなわち破壊行為に及ぶと言うものである。彼らは自分達には誰かを馬鹿にしたいと思えば、その地位を馬鹿にすることができる権利を持っていると信じている」と述べた。
ギングリッチはFOXニュースのIngraham Angleのインタビューを受けた。Angleは「今の米国は1968年の暴動に似ている」と言ったら、ギングリッチは「今の多くの左派は人を侮蔑する権利を持っていると信じ、人を攻撃し、誹謗する。左翼強硬派のAntifaはかつて「自分がしたいと思ったことは何でもする。事務所に入って壊すことも」と公表した。ポートランドでは人が騒いでいても、警察は見ているだけで何もしなかった。今の左派と民主党の主張は秩序を破壊するものである。奴隷制を廃止したリンカーンは南軍の奴隷主を非難して言った。「統治を受け入れるか、全滅かだ」と。今の左派は南軍の奴隷主と一緒で、統治できないので壊滅するしかない」と述べた。
またカバノー判事の任命について、彼は「(保守派が多数を取るのは)40年来の目標だった。秩序無視の左派を最高裁のポストから遠ざければ、門の外で騒ぐだけである。カバノー判事の任命は、大きな政治的効果を齎した。この番組の前々夜、75歳のお婆さんから電話があり、「家族全員ずっと民主党だったが、カバノー判事の公聴会を聞いて、4州にまたがる家族は全員共和党指示に換えた。今の民主党の行動は嫌悪するし、ケネデイ時代とは違うから」と述べた」と。
「国境を開放する案なぞ“精神錯乱”の極み。ある人が、あなたの家を見て駆け入り、「この家を気に入った。俺は保護を求めたい。6000人が後から来るが、面倒見てくれ」と言ったとしよう。これは狂っていないか?メキシコ経由のホンジュラス難民がそうである。世界には1.65億人も米国に来たがっている人がいる。民主党の国境開放策はナイーブ過ぎである。これは米国人にとって大問題であって、共和党が今度の選挙で勝利する良い機会である。下院でも多数を取り、左派を驚かすだろう」と述べた。

http://www.aboluowang.com/2018/1019/1191446.html
10/19阿波羅新聞網<人民币大贬也没用!中国出口商失订单要被迫关厂=人民元の暴落は役に立たない 中国の輸出商は注文を失い、工場を閉めることに>米中の貿易戦争は世界規模で連鎖し、人民元の下落は止まるところを知らず、輸出商は不満を洩らす。人民元が対$で大幅に下がれば、相殺額には足りなくなり、会社は高コストを強いられ、かつ関税も上がるので、将来は工場を閉めるか、低コストのベトナムかカンボジアに移転せざるを得なくなる。
http://www.aboluowang.com/2018/1019/1191539.html
10/19阿波羅新聞網<中共300万亿债务巨雷为何不爆?99%的人看了揭秘内幕心胆寒 中共债转股转嫁危机 洗劫民企“克时艰”=中共の300兆元(4878兆円)の巨額債務は何故爆発しないのか?99%の人はその内幕を知れば心胆を寒からしめるだろう 中共の債務のデットエクイテイスワップor飛ばしは危機に 民営企業を奪いつくし「一致団結・協力して困難に立ち向かう>300兆元の巨額債務は何故爆発しないのかの問いに、経済学者は「借り換えしているので、債務危機が引き延ばされているだけ。債務は利益の中から返済するのが普通だが、借り換えしているため、債務が膨らんでいく。それでデットエクイテイスワップして上市すれば、大衆株主が責任を負うことになる」との答え。ロイターの報道では「今年は504万の企業が破産するだろう」と。ある銀行員は匿名で、「株価暴落した企業は大銀行に株を取られるだろう」とドイツの声に言った。民営企業は米中貿易戦の犠牲になる。
http://www.aboluowang.com/2018/1019/1191434.html
左翼・リベラルは反EU・反移民を極右とレッテル貼りをします。そもそも難民扱いしている中に、政治・宗教難民がどれだけいるのか?殆ど経済難民でしょう。よりよい生活をしたい気持ちは分かりますが、自国で努力して経済発展させるべきです。大量の移民を認めて行ったら人口侵略と同じ効果を齎します。欧州は出生率の高いイスラム教徒が多数になり、イスラム国家に変貌してしまうのでは。左翼・リベラルはこの視点が欠けています。そんなに綺麗ごとを言うなら、自分で貧しい国に行って、経済発展できるよう手助けすべきです。自分は何もせず、文句を言うだけでしたら、人の褌で相撲を取るようなものです。
記事
10月14日にドイツ南部バイエルン州で行われた州議会選挙で、与党キリスト教社会同盟(CSU)が予想通り大敗した。CSUはアンゲラ・メルケル首相が率いるキリスト教民主同盟(CDU)の姉妹政党として大連立政権の一翼を担っている。それだけにCSUの敗北はメルケル首相の政権運営を一段と困難にする。ドイツの政界では「メルケル首相の時代は終わった」という言葉が囁かれている。
CSUが単独過半数を失う
選挙管理委員会が10月14日に発表した開票結果によると、CSUの得票率は前回の選挙に比べて10.4ポイント減って37.2%となった。また社会民主党(SPD)も得票率を10.9ポイント減らし9.7%となった。逆に右翼政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は10.2%の得票率を記録して、バイエルン州議会に初めて議席を持つことになった。また緑の党は前回に比べて8.9ポイント多い17.5%の得票率を記録し、CSUに次ぐ第2党となった。

ミュンヘン市内で見かけたAfDのポスターには、何者かが傷をつけていた。(撮影=熊谷 徹)
CSUは単独で議席の過半数を占めることができなくなったため、緑の党もしくは第3党の地域政党「自由な有権者(フライエ・ヴェーラー=FW)」と連立政権を組まなくてはならない。

単独過半数を失ったCSUは緑の党などと連立交渉を開始しなくてはならない。写真はバイエルン州政府庁舎。(撮影=熊谷 徹)
CSUの大敗は予想されていた。公共放送局ARDが10月4日に発表した支持率調査で、CSUの支持率は33%と史上最低の水準に落ち込んでいたからである。また昨年9月に行われた連邦議会選挙でも、CSUのバイエルン州での得票率は前回に比べて約11ポイントも下がって38.8%になっていた。
難民政策に対する不満の高まり
CSUが大敗した原因は何か。その責任の大半は、バイエルン州政府のマルクス・ゼーダー首相ではなく、メルケル政権で連邦内務大臣を務めるホルスト・ゼーホーファーCSU党首にある。つまり連邦レベルの政治への有権者の不満が、CSUを直撃した。
一言でいえば、ゼーホーファー氏はAfDに奪われた保守層の票を取り戻すために、右派ポピュリストの路線を真似ようとしたが、結局ポピュリストになり切れなかったのだ。その結果、多数のCSU支持者の票がAfDに流れた。世論調査機関インフラテスト・ディマップの調査によると、CSUからAfDに鞍替えした有権者の数は約18万人にのぼる。
保守の牙城バイエルン州では、2015年9月にメルケル政権が約100万人のシリア難民を受け入れたことについて、市民の不満が強かった。バイエルン州はドイツで最も南に位置するため、ハンガリーやオーストリア経由で欧州を目指す難民が最初に到着する。メルケル首相がブダペストで立ち往生していたシリア難民にドイツでの亡命申請を許すという超法規的措置を発表すると、ミュンヘン中央駅には毎日2万人もの難民が列車で到着した。
バイエルン州の多くの地方自治体は、州政府から難民たちを配分されて、短時間のうちに体育館などに収容施設を作らなければならなかった。多くの首長が州政府に対して「もはや難民を受け入れるのは不可能だ。なぜ国境を開放したのだ」と詰め寄った。
農村部では「難民の数が増えて以来、暴行されるドイツ人女性の数が増えた」という噂が広がった。ティーンエージャーの娘を持つ私の知人は筆者に、「娘が学校に行くために、アフリカからの難民たちがたむろしている仮設住宅の前を通り過ぎるのは心配でたまらない」と語った。
メルケル首相が取った難民政策は、右翼政党AfDにとってまたとない追い風となった。同党は2013年に経済学者らが反ユーロ政党として創設した。その後、年々、ネオナチに近い人種差別主義者たちが主導権を握るようになった。メルケル首相が2015年9月に決断した難民受け入れは、この党に共感する市民の数を爆発的に増やした。
AfDはツイッターやフェイスブックを駆使して、難民に対する不安を煽るメッセージを流し続けた。さらに「ナイフの移民(Messermigration)」という新語を作り、難民がナイフでドイツ人を殺傷するという不安を煽り立てた。CSU保守層の目には、メルケル首相の政策は緑の党並みに「左傾化」しており、ドイツ固有の文化を侵食する路線と映った。
したがってAfDにとって、メルケル政権に疎外感を抱く保守層の票を切り崩すのは容易なことだった。
経済ではなくアイデンティティーの危機
保守層がAfDになびくのは、経済問題のためではない。バイエルン州はドイツで最も裕福な州の一つだ。2018年9月の失業率は2.8%と全国で最も低い。多くの企業が人手不足に苦しんでいる。大卒でスキルを持つ人材は、ほぼ完全雇用状態である。ケルンのドイツ経済研究所(IW)によると、2015年のバイエルン州の勤労者の平均月収は全国16州の中で2番目に高かった。ドイツ株価指数市場(DAX)に上場している大企業30社のうち、7社がバイエルン州に本社を置く。バイエルン州の国内総生産は、約6000億ユーロ(約78兆円)に達する。
好景気にもかかわらずドイツ人の有権者は、この国の政治について漠然とした不安を抱いている。ドイツのアレンスバッハ人口動態研究所が発表した世論調査によると、「難民をめぐる状況に不安を抱いている」と答えた回答者の比率は47%。1年前に比べて15ポイントも増加した。
また「政治は何一つ前進していない」と答えた回答者の比率は64%、「不法な移民の流入に対して、国境を効果的に守る手立てはない」と答えた市民は54%にのぼっている。回答者の80%が、「国境での入国検査をもっと効果的に行うべきだ」と訴える。つまり多くの市民は、政府が厳密なコントロールを行わないまま難民がドイツに入国することによって、この国の秩序やドイツのアイデンティティーが侵されることに危惧を抱いているのだ。
1978年から10年間にわたりバイエルン州の首相を務めたフランツ・ヨーゼフ・シュトラウス氏は、「ドイツではCSUよりも右に位置する政党を作らせてはならない」と述べたことがある。AfDの躍進はシュトラウス氏の危惧が現実化したことを物語っている。
CDUと同じ穴の狢と見られたCSU
バイエルン州の地元政党CSUの悲劇は、CDUの姉妹政党としてしか中央政界で活躍できないことだ。CDU・CSUは連邦議会で共同会派を作っている。CDUはバイエルン州の連邦議会選挙区に候補者を立てない代わりに、CSUはバイエルン州以外の地域では連邦議会選挙の候補者を立てない。したがってCSUはCDUと共同歩調を組むことによってしか、中央政界で権力の座につくことができない。
このためメルケル首相が進める政策に批判的な保守層は、「CSUもCDUと同じ穴の狢(むじな)」と考えてきた。いわばCSUはメルケル首相が進める難民政策のとばっちりを受けたのだ。AfDは2017年9月の総選挙前に「ゼーホーファーに票を投じる者は、メルケルをも選ぶ」と書いたポスターをバイエルン州で掲げていた。そこには、ゼーホーファー氏とメルケル氏が恋人のように熱烈に抱擁し合うイラストが描かれていた。
CSUのメルケル批判
もちろんCSUは、「メルケル体制」から距離を置こうと努めてきた。たとえばCSUは大連立政権の中でメルケル首相が取り組む難民政策に最も批判的な立場を貫いてきた。ゼーホーファー氏は2015年9月にメルケル首相が難民受け入れを発表すると、「これは大きな過ちだ」として公に批判。同首相に対し1年間の難民受け入れ数を20万人に制限するように要求した。(メルケル首相は上限という言葉を使わなかったが、20万人前後を目安とするという表現で、ゼーホーファー氏の要求を受け入れた)。
今日ではメルケル首相とゼーホーファー氏の関係は、「仇敵」の間柄と言っても過言ではない。
メルケル首相とゼーホーファー氏の関係が決定的に悪化したのは、2015年11月20日のCSU党大会だった。当時ドイツでは、同年9月にドイツに押し寄せた多数のシリア難民の受け入れについて激しい議論が戦わされていた。
この党大会でゼーホーファー氏はビデオカメラが回っている中、メルケル首相を15分間にわたり壇上で自分の隣に立たせたまま、彼女の難民政策を批判した。その模様は、教師が素行の悪い生徒を自分の前に立たせて説教をしているシーンを連想させた。州政府の首相が、連邦政府首相を叱りつける様子は、テレビによって全国に流された。
メルケル首相は壇上でゼーホーファー氏に反論しなかった。しかし彼女は表情を石のようにこわばらせ、時折口をへの字に折り曲げていた。同首相が心の中で怒りを煮えたぎらせていたことは明らかだ。
もしもメルケル首相がこの時ゼーホーファー氏に反論していたら、メディアが「難民問題をめぐって連立政権内で深刻な対立」と書き立て、政局運営に悪影響が及んだに違いない。メルケル氏は感情を表に出さないポーカーフェイスが得意な政治家として知られる。その能力をフルに発揮してゼーホーファー氏からの侮辱に耐えた。だが両者の間の亀裂は、この時修復不能の状態に陥った。
昨年9月の連邦議会選挙でCSUの得票率が激減して以降、ゼーホーファー党首はAfDに似た発言を繰り返すようになった。右派ポピュリスト的な路線を打ち出すことによって、AfDに奪われた有権者を取り戻すためである。たとえば彼は今年3月15日に大衆紙「ビルト」とのインタビューで「ドイツはキリスト教の伝統を持つ国であり、イスラム教はドイツには属さない。もちろんドイツに住むイスラム教徒はこの国に属しているが、彼らに配慮してドイツの慣習や伝統を放棄するべきではない」と語った。
これは、「イスラム教はドイツの憲法や文化と相容れない」というAfDの主張に酷似している。さらに、メルケル首相が総選挙前に行ったインタビューの中で打ち出した「イスラム教はドイツの一部だ」というコメントを真っ向から否定するものだった。
また連邦内務相でもあるゼーホーファー氏は、今年7月に69歳の誕生日を迎えた時に、記者団の前で「今日ドイツから69人の難民を外国へ強制送還した。もちろん私の誕生日に合わせて命令したものではない」という、趣味の悪い軽口を叩いてメディアから批判された。この時送還された1人であるアフガニスタン人は、現地に到着した後自殺している。
また、連邦内務大臣でもあるゼーホーファー氏は今年6月に「EUの他の国で登録された難民がドイツに入国しようとした場合、国境で入国を拒否する」と一方的に発表し、メルケル首相と全面的に対立した。通常CDUとCSUの議員たちは、連邦議会で合同で打ち合わせを行うが、この時には別々の会議室で打ち合わせを行うほど、両党の間の亀裂は深まった。ゼーホーファー氏はCSU内部の会議で「もうこの女と一緒に働くことはできない」と語った。別のCSU幹部は「メルケルはやめるべきだ」と言った。
これに対しメルケル首相が「内務大臣が私の指示に従わない場合には、首相の指導権限を行使する」として罷免の可能性をちらつかせるなど両者の対立はエスカレートし、大連立政権は空中分解の瀬戸際に追い詰められた。
右派ポピュリストになり切れなかったゼーホーファー
ゼーホーファー氏は、メルケル首相と一線を画し「ドイツのアイデンティティーを守る」と有権者に約束した。だが彼にはメルケル首相と袂を分かち、大連立政権を崩壊させるまでの胆力はなかった。たとえば今年6月、難民の入国拒否をめぐってメルケル首相と対立した時、「私の要求が受け入れられない場合には、内務大臣を辞任する」とまで啖呵を切ったものの、結局はメルケル首相の妥協案を受け入れて、内相の座に留まった。結局CSUはCDUの袖にすがらなければ、中央政界で発言力を持つことはできないのだ。
つまり多くのCSU支持者は、「ゼーホーファー氏はメルケル首相を口では批判するが、CDUとCSUの関係を割るだけの度胸はない。実行が伴わない」と判断したのだ。ゼーホーファー氏はメルケル首相から距離を置くことに失敗した。さらにCSU内部の中道勢力は、ゼーホーファー氏があからさまにAfDに似た発言を繰り返すことに、反発した。前回の選挙でCSUに投票した有権者のうち、今回、緑の党に鞍替えした人々の数は18万人にのぼる。つまりCSUは保守派からも中道勢力からもそっぽを向かれた。そのことが10月14日の大敗につながった。

CSUの選挙ポスターにはゼーダ―州首相の写真だけが使われ、不評だったゼーホーファー党首の写真は使われなかった。(撮影=熊谷 徹)
腹心カウダー院内総務を失ったメルケル
メルケル政権は今年3月に発足して以来、失点が続いている。とりわけ「メルケル時代の終焉」を国民に強く印象づけたのが、連邦議会でCDU・CSUの会派を13年間にわたって率いたフォルカー・カウダー院内総務の失脚だ。
CDU・CSUの議員たちは9月25日の投票でそれまで副院内総務だったラルフ・ブリンクハウス氏を会派のトップに選び、カウダー氏を落選させた。院内総務の役職は、CDU・CSUでは党首つまり首相に次いで重要なポストだ。院内総務は、政府が法案を議会でスムーズに可決できるように議員たちを統率する。
カウダー氏はメルケル首相の右腕とされ、時には強引なやり方で首相の意向を連邦議会の会派に徹底させていた。彼はしばしば議員の90%の票を集めて、院内総務に選ばれていた。メルケル首相やゼーホーファー氏も、カウダー氏を推していた。ベルリンで政局を観察しているドイツの政治記者たちの中にも、カウダー落選を予想する者はほとんどいなかった。
だがCDU・CSUの議員たちの間では支持率の低下とAfDの躍進について危機感が強まっていた。
ドイツの公共放送局ARDは9月21日、政党支持率に関する世論調査結果を発表し、「初めてAfDへの支持率(18%)が社会民主党(SPD)への支持率(17%)を上回り、AfDはCDU・CSU(キリスト教社会同盟)に次ぐ第2党になった。もし今総選挙が行われたら、政権与党は過半数を取れない」と報じた。
CDU・CSUの議員たちは地元に帰るたびに、草の根の党員たちの間に政権に対する不満が募っているのを感じていた。特に若手議員たちは「CDU・CSUから会派を変えなくてはならない」という機運が強まった。
その中でブリンクハウス氏は、院内総務選挙に立候補した後「これまでCDU・CSU会派は首相の意向を忠実に実行するだけの道具になり下がっていた。今後は会派も独自の意見を持ち、時には首相の路線にノーというべきだ」と述べて議員たちの心をつかんだ。ブリンクハウス氏は経済問題に精通した政治家で、2016年に欧州中央銀行の金融緩和政策を批判したことがある。だがこれまでほとんど注目されたことがない。つまりほぼ無名だった議員によって、メルケル政権を支える影の黒幕が政治の表舞台から追い落とされたのだ。
カウダー氏落選は、メルケル首相にとって手痛い敗北だった。今後はCDU・CSU会派の意見の調整がこれまでよりも難しくなるからだ。
連邦憲法擁護庁の人事をめぐる不祥事
大連立政権の「金属疲労」を象徴する出来事はカウダー落選だけではない。今年8月下旬には旧東独のケムニッツで、難民による殺人に抗議するデモが行われ、ネオナチなど一部の参加者が暴徒化して外国人を追いかけたり、ユダヤ・レストランに投石したりした。メルケル首相は外国人がドイツ人に追いかけられる映像について、「ドイツでこのような事態は絶対に起きてはならない」と強く批判した。
だが連邦憲法擁護庁の長官だったハンス・ゲオルク・マーセン氏は、この映像について「捜査を撹乱するために偽造された可能性がある」と信憑性に疑問を投げかける発言をし、極右勢力を擁護しているかのような印象を与えた。マーセン氏はメルケル首相の難民政策に批判的な意見を持っていた。
ゼーホーファー内相はマーセン氏を憲法擁護庁長官のポストから外して内務次官の役職を与えることを提案。メルケル首相も提案を承認した。だが内務次官の給与は憲法擁護庁長官よりも高いために、これは事実上の「昇進」だった。ネオナチを擁護するような発言をした官僚が給料を増額してもらえるというわけだ。ゼーホーファー内相のこの提案に、メディア、社会民主党や国民から激しい抗議の声が上がった。メルケル氏もやむなく承認を取り消して、マーセン氏を給与が同額の内務省顧問のポストに付けることを決めた。
この後メルケル首相は、「市民の常識に反する決定をしてしまった」と述べ判断を誤ったことについて謝罪した。首相が自分の判断ミスについて、公に謝罪するのは珍しい。
焦点は12月のCDU党大会
10月28日には、ヘッセン州で州議会選挙が行われる。ここでCDUが大敗した場合、メルケル首相の党首辞任を求める声が上がる可能性が高い。CDUの党員たちは今年12月に行われるCDUの党大会でどのような判断を下すだろうか。
ヨーロッパで最も経験が豊富な首相に、黄昏の時が迫りつつある。イタリア発のユーロ危機再燃の兆しが強まる中、ドイツのベテラン政治家が失脚することは、EU全体にとっても都合が悪いタイミングである。
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『本当に中国は米国の選挙に干渉できるのか 米副大統領ペンスの演説を読み解く』(10/17日経ビジネスオンライン 福島香織)について
10/18阿波羅新聞網<报告:主流媒体刻意掩盖民主党国会议员候选人的丑闻=報告:主流メデイアはわざと民主党議員の候補者の醜聞に蓋をする>メデイアリサーチセンターの最近(10/17FOXで明らかにした)の調査では数人の民主党候補の醜聞を報道しないか少ししか報道しない。
①テキサス州上院候補のBeto O’Rourkeは20数歳のときに酔っ払い運転でひき逃げした。しかし相手とのデベイト時にこれを否認。WPだけが報道、ABC、CBS、NBCは報道せず。
②ニュージャージー州の現職民主党上院議員のBob Menendezの腐敗案件。彼は眼科医で賄賂を取り、起訴され、上院検査委員会の監察を受けている。これは皆知っているスキャンダルなのに3大メデイアは殆ど報道しなかった。CBSは34秒、ABCは15秒、NBCは報道しなかった。
③ミズーリ州の現職民主党上院議員のClaire McCaskillの夫は州政府から救貧活動として1100万$も稼いだ。財務報告から分かった。こんな恥さらしのスキャンダルを3大メデイアはどこも報道していない。

http://www.aboluowang.com/2018/1018/1190956.html
日高義樹氏著『米朝「偶発」戦争』によると
①北のミサイルは慣性航法装置がないためどこに飛んでいくか分からない。ミサイル防御は難しい。
②北のミサイルは核搭載技術が未熟なため、毒ガスミサイルの方が脅威
③米朝は戦争しない密約を交わしたとみられるが、兵器のIT化が進み、米軍の兵器が人の手に依らず勝手に攻撃してしまう可能性があり、偶発戦争が起きることもありうる。
④米メデイアはシンクタンクの発表をそのまま報道しているだけ。フェイクと言うより検証なしの記事ということ。グーグルはEUの独禁法違反の制裁に賛成した自由派学者を放逐した。CSISはカタールが金を出しているため、米国のイスラエル大使館のエルサレムへの移転に反対した。ロシアゲートはフユージョンGPSというシンクタンクがクリントン基金から50万$、民主党から1200万$受け取って捏造したもの。ブレナンCIA長官はこの文書をオバマが読んだことを知っていた。オバマとヒラリーは国家反逆罪に問われるので、オバマはワシントンに居を構え、トランプを追い落とそうとしている。
⑤米メデイアは情報通信企業に買収されている。アマゾンがWPを、デイズニーがABCを、バイアコムがCBSを、コムキャストがNBCとCNBCを買収した。情報通信企業はリベラルな民主党を応援している。(国境がない方が良いグローバリスト達)。
日米ともにメデイアは偏向しています。ただ日本人と米国人のメデイアへの信頼度が違います。本庶佑先生のように「総てを疑え」とならなければならないのに、日本人は簡単にメデイアの言うことを信じてしまいます。ですから「おれおれ詐欺」に容易に引っかかる訳です。まだ朝日新聞を取って読んでいる人は「自分は知識人」との思いがあるのかもしれませんが、朝日は単なる左翼のプロパガンダ紙で、捏造・レッテル貼りが当り前のイエローペーパーと言うのに気が付きませんと。未だ読んでいるとしたら、情報弱者と見られるのが分かっていません。
10/17希望之声<孟宏伟之妻高歌官职曝光 很敏感=孟宏偉の妻の高歌の官職が明らかに 非常に微妙>官職は中共統一戦線工作の中国民主建国会(民建)の担当。民建青島市委員会副主任、山東省政協委員で特別に招かれた人の列に属する。普通はこの役職は香港かマカオから来るのだが。
香港のアップルデイリーは多くの情報を連日発しているが、習近平を含み、張高麗、賈慶林等高級幹部の不動産や資産を明らかにした。これは高歌がばらしたものと睨んでいる。
フランスと中国には犯罪人引渡条約がある。中国は夫婦を収賄の罪で訴えているので高歌の安全について注目している。時事評論家の文昭は「国際社会が注目して、中国当局に圧力をかければ、高歌は中共高官の腐敗状況を明らかにするだけでなく、中共の人権迫害状況も明らかにし、体制の悪を晒すことができる。それは民主国家の基本的価値観で民衆に深く同情心を寄せさせ、現地の広範なコンセンサスを得、社会団体や政治家に具体的な行動を起こすことができる。また、人々の注目を集め、新しい見方を示すと共に、持続的な圧力となる」と述べた。
昨日の本ブログで孟宏偉の妻の高歌と思しき写真を載せました。彼女に同情できないのは、無辜の民に対して彼女も夫と一緒になって弾圧した可能性があるからです。そうでなければ、共産党高官にはなれません。彼女は生命の保証と引き換えに、西側に情報を流す役目しか期待できません。
https://www.soundofhope.org/gb/2018/10/17/n2280216.html
10/18櫻井よしこHP<「 中国と対峙する米政権を日本は支えよ 」>
https://yoshiko-sakurai.jp/2018/10/18/7694
福島氏の記事では、如何に米・民主党と中共がズブズブかということが分かります。両方とも下々の生活に興味はなく、金が儲かれば何をしても良いと思っています。中共に至っては人権弾圧・宗教弾圧・臓器売買等悪の権化のようなことを平気でしています。民主党が人権を主張するなら当然中共にこれらを止めさせるように圧力をかけるべきなのに、鼻薬かハニーに引っかかっているのが多いのでしょう。
日本はこの時期に中共を応援することなぞもっての他。安倍内閣は何を考えているのか?中共は反日教育して日本を侵略しようとしているのに。今の日本は政界・官界・経済界共に真のリーダーがいない状態になってしまったとしか思えません。
記事

対中国施策について講演するペンス米副大統領。2018年10月4日撮影(写真:AFP/アフロ)
10月4日にハドソン・インスティテュートで米副大統領ペンスの演説は、中国に対する「最後通牒」あるいは「宣戦布告」、「新冷戦の火ぶたを切った」といった形容詞で報じられ、世界に衝撃を与えた。全文もネット上で出ているので熟読した人も多かろう。この演説を読む限り、米国は本気で中国を叩き潰そうとしている、と理解すべきだろう。ペンス個人の考えではなく、現トランプ政権、共和党政権の総意ということだ。この演説の中身がさほど突飛なものでないことは、拙コラム欄を読んできた読者諸氏にはわかってもらえるだろう。
ペンス演説の中身と論評は、すでに各メディアで詳細に取り上げられているので、ここで改めて紹介することはしないが、以下のくだりは多くの人がより詳細を知りたいテーマではないだろうか。「中国が2018年の中間選挙および2020年の大統領選挙に干渉をしようと、対米世論工作を始めている」という部分だ。本当に中国は米国の選挙に干渉できるのか、する実力があるのか。
このくだりを聞いたとき思い出したのが、ちょうど私が夏前に中国側消息筋から聞いた話だ。
6月ごろ、習近平政権は対米政策において“読み間違え”があったことを認め、対米工作の方針を変えたという情報だ。それまでは、トランプと共和党エスタブリッシュメントは一枚岩ではなく、中国の対米工作は、トランプおよびトランプ・ファミリーに対する懐柔工作に重点を置いていた。習近平サイドの当初の見立ては、共和党の対中観は相当厳しいが、トランプはビジネスマンであり目先の利益で対中姿勢を変えうる。だからトランプが大統領任期を終えた後も続く中国市場における個人的利益をちらつかせれば、トランプやイヴァンカ・クシュナーファミリーに対する長期的利益を約束すれば、トランプとは最終的に貿易戦争においても妥協点を見いだせる、と考えていたのだ。重要なのはトランプとトランプ・ファミリーの心をつかむこと、だと。
トランプの対中強硬姿勢は、中間選挙前のパフォーマンスであり、中間選挙までの我慢であると、考えていたのだ。
誤った習政権の見立て
ところがその習近平政権の見立てが崩れているということが徐々に明白になった。米国は中国の台頭を完膚なきまでに叩きつぶすつもりであり、それは共和党政権の総意である、と。シャングリラ会議におけるマティス演説、イヴァンカ・ブランド閉鎖、米朝首脳会談、その直後の米国側からの関税引き上げ……。どう考えても米国は妥協する余地をもっていない。妥協点はおそらく中国製造2025や一帯一路戦略の撤回といった習近平政権の存続を許さないレベルの高さになる。党内においても、対米政策の失策の責任を習近平やそのブレーンに向ける声が大きくなった。
そこで習近平政権は対米外交の方針を変更せざるを得なくなった。国内的には「戦で戦を止める」(新華社社説、6月17日)と、対米徹底抗戦姿勢を鮮明にしたあたりから、対米工作をトランプ・ファミリーへの働きかけ(共和党内の分断)から、トランプを大統領の座から引きずり下ろすための対米世論分断工作と、民主党陣営への接近に力点を置くようになった。
ペンスは演説でこう語っている。
「疑いなく、中国はまさに米国の民主運営に干渉中である。大統領が先週指摘したように、我々は、“中国が2018年の中間選挙に干渉しようとしている”ことに気づいた。
我々のインテリジェンス機関の指摘によれば、中国は米国の州や地方の公務員・官僚をターゲットにして連邦政府と地方政府の政策対立をあおり、意見の分裂を引き起こそうとして、たとえば貿易関税問題などで北京の政治的影響力を発揮しようとしている。
今年の6月、北京は宣伝管理に関する通達を出しており、それによれば、中国は米国国内の異なるグループに対して世論分断工作を精密に戦略的に行わねばならないとしている。
その目的達成のために、北京は隠密裏に工作員を派遣し、覆面組織や宣伝機関を使って米国人の中国の政策に対する見方を改変しようとしている。
……一部の中国の高級官僚は米国の一部の工商界のリーダーたちの中国進出企業の運営に対する願望を利用して彼らを操縦し、彼らに我ら政権の貿易行動を批判させている。最近の例では、中国は米国のとある大企業に対して、もし米政府の政策に対する拒絶の声明を行わないならば、中国における営業許可証を取り上げる、と脅していた。
……北京は中間選挙に重大な影響力のある特定の産業界や州を見定めて働きかけている。ある推計では、米国の郡で2016年のトランプ支持が80%を越える地域を選んで打撃を与え、そこの有権者が反トランプになるようにしている。
また米国有権者に直接訴えかけることもしている。先週のアイオワ州紙・デモインレジスター紙に中国政府が意見広告ページを挿入した。アイオワ州も中間選挙における一つのキーとなる州だ。この広告は一見、新聞報道に見え、我々の貿易政策が軽率であり、アイオワ州人にとって有害であると訴えている。……」
トランプ支持だった在米華僑
6月の米国世論分断工作の通達というのは、おそらく党中央統一戦線部(統戦部)による在米華僑に対する世論工作指示だろう。実は在米華僑の少なからずがこれまでトランプ支持であった。華人が米国でやっている中小規模のビジネスはトランプ政権になってから利益が上がっているところが多く、トランプの国内政策には好感を持っている。前回の大統領選時点では、中国は華人組織に対しトランプサイドを応援するように指示していた。中国はトランプをただの目先の利益で動くビジネスマンだと、その性格を見誤っていたのだ。
統戦部は伝統的に華僑組織や留学生組織や交流団体、学術団体などを通じて、外国のシンクタンクや企業、メディア、大学などに対して、中国に好都合の世論工作を働きかけてきた。今回、在米華僑組織を通じての世論誘導の方向性は、前回大統領選とは真逆で、トランプの政策がいかに米国の利益を損ねるかという反トランプ世論の形成に動くように指示がでた。ちなみに米国ではげしく洗脳機関として批判されている孔子学院は統戦部傘下の対米世論工作機関、特に在米華僑の親共産党化を狙った機関だ。
7月11日、対米工作の切り札といわれていた王岐山が動いた。オバマ政権の首席補佐官を務めたこともある初のユダヤ人シカゴ市長、ラーム・エマニュエルと中南海紫光閣で会見した。この会見の中身はほとんど報道されていないが、メーンテーマは貿易戦争よりも、次の大統領選挙を見据えた民主党陣営への働きかけであると私は見ている。エマニエルの訪中目的は最大手鉄道メーカー中国中車とシカゴ交通局との車両売買13億ドルに上るディールのためだが、予定外に設定された王岐山との突然の会見だった。貿易戦争にもかかわらずこのディールが成立したというアピールをしたかったというのはわかりやすい理由だが、民主党の大票田イリノイ州に影響力のあるエマニュエルやその背後のオバマと共闘してトランプ包囲網をつくろう、という話し合いがなされた、という説が一部で流れた。
ちなみに王岐山は7月12日にテスラCEOのイーロン・マスクと同じ場所で会談している。マスクはテスラが上海に初の米国外工場を独資で作ることになったことを受けの訪中だが、中南海に乗り付けたマスクの赤いテスラの写真が配信されるなど、その中国寄りぶりが話題となった。マスクはトランプ寄りの経営者とされてきたが、中国はそれを破格の待遇で中国市場に招きいれたのは、やはり分断工作といえる。EV車はトランプ政権が叩きつぶさねばならないと心に決めている「中国製造2025」戦略の柱の事業の一つだが、そのEV車の雄とされるテスラが中国の銀行から巨大融資を受けて、上海に巨大工場を建設するわけだから、当然ホワイトハウスは米国企業なら米国に投資しろ、などとテスラを批判した。
演説で指摘された高級官僚とは
王岐山とマスクの例は、ペンス演説で指摘された高級官僚や彼らに操縦されている工商界のリーダーの関係を象徴的に示すものかもしれない。
こうした統戦部を通じた対米世論工作と同時に、懸念されているのが解放軍サイバー部隊によるネット世論工作、情報取得や情報捜査である。ブルームバーグが報じたところによれば、米大手サーバーメーカーのスーパーマイクロコンピューター(SMCI)が製造したマザーボードに米粒大のスパイチップが発覚し、それは中国の下請け工場で解放軍工作員が仕込んだものであるとして米捜査当局が捜査を進めている。米中貿易戦争の本質は、こうしたサプライチェーンを利用した中国の米企業への攻撃を防ぐために、グローバルサプライチェーンの環から中国を締め出すことだと考えれば、米国が貿易戦争に妥協点を見出だすつもりもないことは当然かもしれない。
中国は2016年の米大統領選においては、サイバー、ネットワークを利用した選挙介入は実施していない。だが“ロシアの仕事ぶり”を目の当たりにして、その実現を急いでいるという指摘は最近になって信憑性を帯びてきた。ニューヨークタイムズ(10月10日)も「中国はすでに(サイバーによる選挙介入の)戦術も干渉能力もある。中国企業はすでに米政府機関、国防産業および米国民間企業に入り込み諜報活動をしている。その目的はもともとはチベットや香港、台湾に対する情報収集や情報操作だったが、彼らのターゲットはすでに政治的干渉や混乱を目的としたサイバー攻撃やSNSにおける宣伝工作に移っている」と分析している。
少し脱線して中国のサイバー部隊について説明すると、2013年12月に解放軍軍事科学院が出版する「戦略学」の中で、解放軍と民間ハッカーの編成によるサイバー部隊について公式に認め、その戦略について論じられている。おそらく解放軍によるサイバー戦争についての戦略論はこれが初出ではないか。それによれば、中国のサイバー部隊とは解放軍、安全部・公安部などの政府機関および民間の自発的サイバー攻撃のパワーを動員、編成、組織化したものであり、主に民間に登場する希少なハッカーエリートをいかに解放軍のサイバー戦力に組み込むかが、中国のサイバー部隊の水準向上の決め手になる、としている。
そのサイバー部隊の戦力数についての数字は出ていないが、報道ベースでは2009年の時点で10万人はくだらないといわれていた。解放軍のサイバー部隊としては61398部隊や61486部隊が海外メディアなどで取り上げられており比較的知られているが、それ以外にも安全部・公安部およびサイバー民兵が解放軍サイバー部隊を中心に連動して活動しているという理解でいいだろう。このサイバー部隊はもともと総参謀部三部二局傘下や広州軍区傘下にあったが、軍制改革に伴う組織再編成で2015年以降、戦略支援部隊にまとめられているようだ。
カンボジア選挙への中国介入に危機感
7月のカンボジア選挙の中国サイバー部隊の介入の可能性について、フィナンシャルタイムズや日経新聞などが報じていたことを思い出せば、ペンス演説の選挙介入への危機はもっともだと思うだろう。
報道によれば、カンボジアの親中派フン・セン政権を勝たせるために、そのライバル政党党首の娘にスパイウィルスを仕込んだメールが送りつけられた。そのウイルスを指揮するサーバーを割り出すと、中国海南省であり、攻撃ソフトの書き込み言語の一部も中国語。海南省が解放軍サイバー部隊の一つの拠点であることは知られており、中国が関与していると思われている。カンボジアの選挙委員会や諸官庁、野党政治家へのアクセス履歴が盗み出されたという。カンボジア選挙は中国が干渉するまでもなく与党の圧倒的勝利が決まっていたが、カンボジアをサイバー技術による選挙干渉の練習につかっていた、と見られている。
この報道のときは、台湾やASEAN諸国の選挙、あるいは日本の沖縄県知事選挙がターゲットではないか、と取りざたされた。7月に台湾民進党のサイトがハッキングされ、また台湾総統・蔡英文が仏教・道教に対する締め付け強化の政策をとるといった偽情報がSNS上で流され、その情報を信じた寺院による抗議活動が台北で起きた事件もあったので、11月の台湾の統一地方選および2020年の総統選が本丸ではないか、ともいわれた。
だが、トランプやペンスが指摘するように今中国が最も介入したい選挙は、米大統領選であろう。トランプ政権と妥協点を見出すことが絶望的であれば、政権が変わるまで耐え忍ぶしかない。だが中国の経済体力は周囲が思う以上にきわどい所にきており、最悪6年の時間を耐えきれるかというと自信はなかろう。
ただ、中国が世論工作や選挙介入によってトランプ政権を交代させたとしても、果たして米中関係が元のさやに戻れるか、という点は疑問をもつ人は多い。米中新冷戦はトランプが開戦ののろしを上げたとはいえ、国際政治の大きな流れのなかで避けられる動きではなかった。次の大統領選で民主党政権が誕生しても、この流れが変わることはないかもしれない。
とすると習近平政権に待ち受けているのはかなり絶望的な状況だ。日本を含む周辺国としては、追いつめられた習政権の暴走を含めてあらゆる衝撃に備える必要がありそうだ。
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『「言うことを聞け」と文在寅を叱ったトランプ 北朝鮮への制裁解除を巡り米韓対立が激化』(10/16日経ビジネスオンライン 鈴置高史)について
10/14張健(天安門事件の民主活動家、仏在住)のツイッター

新しい情報として、孟宏偉の妻の高歌は仏国政府の強力な情報機関の保護下にあり、ICPOから離れ、パリの秘密の場所で保護されている。高歌は更なる行動が取れる。今始まったばかりだ。仏国は何故最近国際事件の焦点になったかと言うと、薄熙来の別荘も趙微のお城も范冰冰の仲間もここにいる。王健(海航集団董事長)が死んだのもここ。孟の妻はここで資料を出すのでは。
多分この女性が高歌では?
10/17阿波罗新闻网<贸易战 中南海对内无奈旧瓶装新酒 对外赌川普选举但胜负都输=貿易戦で、中南海は国内では古い革袋に新しい酒を入れざるを得ない 対外的にはトランプの選挙に賭けるが中共が全部負けるだろう>海南島を自由貿易区に指定したが何度も出て来た話。外資は触手を動かさなかった。また同じことをしても・・・・。中国市場は飽和状態で魅力がない。
S&Pは「地方政府は40兆元の隠れ債務があり、2017年の中共政府の債務はGDP比60%にも達する」と。
中間選挙にトランプが勝っても負けても、貿易戦争は激烈になるだけ。
http://www.aboluowang.com/2018/1017/1190377.html
10/17<非洲国家觉醒 这4个因素反抗北京(图)=アフリカの国は目覚める 4つの原因で北京に反抗する>ジンバブエ、ザンビア、シエラレオネ、ガーナ等北京の言うことは聞かない。理由は①中国資本は就業機会を与えず②北京は不当にアフリカの鉱物を掠奪しようとしている③中国の偽物等品質の劣った商品をアフリカで溢れさす④新植民地主義でアフリカを覆う、である。
https://www.secretchina.com/news/gb/2018/10/17/873879.html
10/15ZAKZAK<正恩氏を「番犬」扱い…老獪トランプ氏が進める中国孤立化作戦 ロシアにくさび、韓国は用なし 国際投資アナリスト・大原浩氏>
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/181015/soc1810150007-n1.html
自分自身を過大視する韓国人だから米国の忠告も無視するのでしょう。でも中国の言うことはTHAAD以外は、聞いている気がします。迎恩門まで造って、大陸からの使者を迎えたくらい自己卑下できるのに、この落差はどこから来るものなのでしょう。まあ、裏表のある人間の集団という事です。真面に付き合ったら馬鹿を見るタイプです。米国もこの人たちの為に、4~5万も戦死させたのですから、腹が立つでしょうけど。でも、日本と第二次大戦で争わなければ、中共が大陸を支配することは無かったでしょう。
その内、韓国には金融制裁が待っているのかも。中国の軍人個人にも米国は制裁をかけましたし、同盟国だからと言って、米国の言うことを尊重しなければお灸を据えられるのでは。横田基地に韓国人は入れないようにしましたし。10/16日経の報道にありました。まあ、同盟国扱いされなくなったという事ですね。中国と同じ運命で、その属国として生きるしかなくなるのでは。
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO36552620W8A011C1FF1000?n_cid=TPRN0003&s=1
記事

ホワイトハウスの執務室で10月10日、記者団との質疑応答に応じるトランプ大統領(写真:ロイター/アフロ)
(前回から読む)
北朝鮮への援助再開に動く文在寅(ムン・ジェイン)政権。トランプ(Donald Trump)大統領が叱り飛ばした。
「属国扱い」にすねる韓国人
鈴置:10月10日、トランプ大統領がホワイトハウスで「韓国は米国の承認なしに何事もできない」と語りました。それも、3度も繰り返したのです。韓国が対北経済援助の再開に動くことについて記者から聞かれ、答えました。
米政府が運営するVOAの「トランプ『米国の承認なしに韓国は制裁緩和しないだろう』」(10月11日、韓国語版・発言部分は英語)によると、以下です。
Well, they won’t do it without our approval. They do nothing without our approval.
Yes. They do nothing without our approval.
「我々の承認なしに動かない」とは「承認なしに動くな」との外交的な表現です。米国の大統領が公開の席で「韓国は言うことを聞け」と叱ったのです。
韓国では反発の声も起きました。「承認(approval)」との言葉使いに「属国扱いされた」と怒り出したのです。朝鮮半島の王朝は長い間、中国大陸の王朝に朝貢していました。このため韓国人は「属国待遇」されないか、いつも神経を尖らせています。
対北制裁の緩和を検討
—北朝鮮への援助再開とは?
鈴置:10月10日、韓国の国政監査の席上、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官が「韓国独自の経済制裁の緩和を検討しているか」との国会議員の質問に「関係部署と検討中」と答えました。
その後、「関係官庁としては常にこれ(制裁緩和)を検討しているとの意味で申し上げた」などと発言をトーンダウンしましたが、韓国では文在寅政権の本音を思わず漏らしたとの見方が多い。
一連の発言は聯合ニュースの「対北独自制裁の解除 『政府レベルでの検討ではない』=韓国外相」(10月10日、日本語版)で読めます。
独自制裁に限らず、韓国が国連の決めた対北制裁も破り始めたとの認識がすでに米国で広がっていました。そこでホワイトハウスでも康京和発言に関する質問が出たのでしょう。
9月の南北連絡事務所開設を名分に韓国は、国連が禁輸品目に定めた石油製品80トンを北朝鮮に渡していました(「北朝鮮の核武装を望む韓国」参照)。
2017年4-10月には政府系の韓国電力の子会社が北朝鮮の石炭を購入していました。これも国連制裁を破る行為です。
WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)は「韓国企業が制裁破りしているとの米国政府の警告を、韓国政府は無視した」と書いています(「『北朝鮮の使い走り』と米国で見切られた文在寅」)。
「南北関係の改善のため」を言い訳に対北援助の再開に動く韓国。米国は苦虫をかみつぶした顔で見ていましたが、ついに大統領自身が怒ってみせたのです。
金正恩に騙された文在寅
米議会が所管するRFA(自由アジア放送)は10月11日、康京和発言について、国務省報道官が「米韓は北朝鮮に対し緊密に協力し、足並みをそろえて対応している」とRFAに明かしたと報じました。
The United States and our ally the Republic of Korea remain committed to close coordination on our unified response to North Korea.
「国務省、トランプの『承認』発言に関連、北への対応は緊密に協調」(韓国語版・発言部分は英語)という記事です。
米韓が完全に異なる方向を向いている時に「両国は足並みをそろえる」との言い回しを使ったのです。国務省も「韓国は米国の言うことを聞け」と警告したと受け止められました。
国務省が運営するVOA(アメリカの声)はもっと明確に韓国を批判しました。「米専門家たち『米韓の対北認識差、同盟として調整が必要・・・事実に基づいた政策決定に期待』」(10月11日、韓国語版・発言部分は英語)です。
見出しの「同盟として調整が要る」とはもちろん、「韓国は米国に従え。制裁解除などするな」ということです。「事実に基づいた政策」とはリース(Mitchell B. Reiss)元・国務省政策企画部長の以下の発言からとったものです(原文ママ)。
Fundamentally it is a different perception based on different history, different culture, different expectations. I just with that they would be little less romantic and little more skeptical of the things that North Koreans are saying.
記事は地の文でこの発言を「若くて要領がよく見える北朝鮮の指導者によって、韓国が『事実』よりも『希望』を基に政策を決定している危険性が大きいようだ」と意訳しました。要は、文在寅大統領は金正恩(キム・ジョンウン)委員長に騙されていると指摘したのです。
北の核武装を後押し
—韓国は?
鈴置:大騒ぎになりました。米国の大統領から直接、叱責されたのです。そのうえ国務省や政府系メディアなどワシントンが一体になって韓国批判を始めた。怒ったのは、暴言で有名なトランプ大統領だけではなかったのです。
10月11日の朝鮮日報は社説「北の代わりに『制裁解除』の弾よけとなる韓国」で痛烈に文在寅政権を非難しました。
北朝鮮が自身の核弾頭やウラン濃縮施設など(の廃棄)に関し一切口にしないのに、韓国政府は先に独自制裁の解除に乗り出そうとしている。
韓国政府は北朝鮮の核を本当に廃棄したいのか、あるいはもしかすると北朝鮮の核保有を後押ししたいのだろうか。
「北の核武装を助けるつもりか」。朝鮮日報がついに言ったな、という感じです。韓国の保守はこう疑っています。
文在寅政権は南北和解を掲げ、北朝鮮への援助に前向きだ。しかし援助すれば北の非核化が遠のくのは確実。というのに援助を異様に急ぐ。やはり、親北派が要所を占めるこの政権は北朝鮮の指示で核武装に協力しているのだな――。
状況証拠は十分にあるのですが、ただ、文在寅政権はなかなか尻尾を出さず、口では「非核化」を唱える。政権と対立する朝鮮日報も「北の核武装を幇助するつもりだ」と指摘しにくかった。しかし米国の大統領が文在寅政権を叩き始めたので、同紙もハラを固め書いたのでしょう。
なお「北朝鮮の核武装を助け、それを分けて貰おう」と夢見る韓国人もいます。そんな心情に関しては『米韓同盟消滅』の第1章第4節「『民族の核』に心躍らせる韓国人」に詳述してあります。
保守系紙は政権批判を大合唱
朝鮮日報は翌10月12日も社説でこの問題を取り上げました。「制裁解除するなと韓国に言う米国、こんなことはあったか」です。ワシントンでの韓国批判の高まりを受けましたが、米韓関係が危機に陥ったことを主軸に政権を批判しました。
普段から歯に衣着せぬトランプ大統領ではあるが、今回は韓国の主権への侵害と見なされかねない「承認」という表現まで使った。
米国とすれば制裁は北朝鮮の核廃棄に向けた唯一のテコだ。トランプ大統領は韓国政府に「北朝鮮の核廃棄を妨害するな」と強烈に警告したのだ。
トランプ大統領は11月の中間選挙後に金正恩委員長と2回目の米朝首脳会談を開き、非核化を進めるつもりです。それを文在寅政権が邪魔し始めた。こんなことをしていたら米国が中途半端な非核化で妥協するかもしれない、と指摘したのです。
韓国も「大陸連合」入り
同じ保守系紙ながら朝鮮日報ほど激しくは政権批判をしてこなかった東亜日報。さすがにトランプの叱責後は連日、制裁緩和発言に関する社説を載せました。
10月11日の社説は「康京和の『独自制裁を解除検討』論議、北への焦りが生んだオウンゴールだ」(韓国語版)。「年内に終戦宣言を実現しようとする文在寅政権の焦りが問題を起こした」と、批判より分析色が濃い記事でした。
翌10月12日の「トランプの警告を呼んだアマチュア、康京和の外相としての資格」(韓国語版)では一気に批判の度を強め、米国との関係悪化を憂いました。
中国とロシアが露骨に対北制裁の緩和を要求し「北朝鮮―中国―ロシア」の3者連帯が形成される状況で、韓国まで反対側に立つのではないかとの憂慮と非難が米国で起こっているのだ。
そんな敏感な時期に独自制裁解除論を唱えたのは、賛否は別にしても、外交部長官として戦略的に水準に達していない。
中央日報も10月11日の社説の見出しは「あまりに軽い外交部長官の独自制裁緩和発言」(韓国版)で康京和長官の能力に疑問を投げかけました。翌12日の社説は「韓米間に制裁で意見対立が噴出、憂慮する」(同)でした。
保守系各紙は「このままだと米韓同盟がなくなりかねない」との危機感をようやく訴えたのです。
—今ごろになって「米韓同盟消滅」を言い始めたのですね。
鈴置:韓国では「文在寅政権が米朝の橋渡しを実現した。ゆえに韓国はトランプ政権からも高く評価されている」との認識が一般的です。
保守的な人も含めそんな妄想に浸っていましたから「同盟が危機に瀕している」などと、夢を覚ます話をメディアは書きにくかったのです。
左派系紙は「主権侵害」
—「属国扱い」への批判はどうなったのですか?
鈴置:韓国人としては「属国扱い」はもちろんうれしくない。でも保守としては、トランプ大統領の発言に込められた外交的危機を訴える方がはるかに重要と考えたのでしょう。
「属国扱い」問題は、左派系紙のハンギョレが10月11日の社説「独自制裁論議巡る不適切な発言」(韓国語版)で大きく扱いました。
トランプ発言は主権干渉の疑いもある。
「韓米間に少しの意見の差があってはならない」と発想では朝鮮半島問題を積極的に解決できない。
韓国人の反米ナショナリズムに火を付けることで、文在寅政権への批判をかわす狙いでしょう。
ただ、左派は旗色が悪くなるばかり。「独自制裁解除」に加え「軍事分野合意」でも、米国が文在寅政権を叩いていることが判明したからです。
きっかけは日経のコメンテーター、秋田浩之氏の「南北共演、深まる核危機」(10月10日)でした。「韓国が北朝鮮との融和を熱心に進めるため、非核化が難しくなっている」と分析した記事ですが、以下のくだりがあったのです。
舞台裏では最近、南北融和に走る韓国に、ポンペオ国務長官が激怒する騒ぎもあった。「いったい、何を考えているのか」。彼は9月下旬の電話で、康外相をこう難詰したという。
原因は、先月18―19日の南北首脳会談で交わされた軍事分野合意文書にあった。米軍として到底、受け入れられない内容であるばかりか、韓国側から事前に詳しい説明や協議がなかったのだという。
とりわけ米側が怒っているのが、南北境界線の上空を飛行禁止区域にしてしまったことだ。米韓両軍はこの上空に頻繁に偵察機などを飛ばし、北朝鮮軍を見張っている。それが封じられたら、目隠しされたにひとしい。
ポンペオも韓国を難詰
—米国に断りなく、南北が「軍縮」に進んでいるのですね。
鈴置:韓国政府は国民に対し「軍事合意」は米国も了解していると説明してきました。でも、それが真っ赤な嘘だったことが露見してしまった。そのうえ米国が烈火のごとく怒り、ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官がカウンターパートの康京和長官を難詰したというのです。
「難詰」も韓国政府はひた隠しにしていたのですが、10月10日の国政監査で康京和長官はあっさり認めました。聯合ニュースの「対北制裁・軍事合意巡る韓国外相の発言が波紋 韓米関係への影響は?」(10月11日、日本語版)が以下のように報じています。
康氏は国政監査の席で、ポンペオ氏が南北首脳会談の開催前日の9月17日に自身との電話で、韓国が事前調整なしで北朝鮮と軍事合意を結ぼうとしていると不満を表明したと言及。
韓国側から南北首脳会談の合意文の草案を受け取ったポンペオ氏がさまざまな具体的な質問を投げ掛け、韓国側はこのことを不満の表明と受け止めたとされる。
南北軍事合意の内容は米軍と国連軍司令部の活動を大きく制約する可能性があるため、韓米間にも異論があり得る。
韓国政府はこれに対し、南北軍事会談を開くに当たり米軍や国連軍司令部と緊密に協議したとしながら、誤解は解けたと説明した。
偵察機なしで戦え
もちろん、朝鮮日報はこの問題でも政府を攻撃しました。10月13日の社説「米軍の同意がないのに20日後に施行する対北偵察制限」(韓国語版)から、ポイントを引用します。
軍事合意により軍事境界線から南北10-40キロ以内が飛行禁止区域に指定され、空からの偵察ができなくなった。北朝鮮は休戦ライン周辺に100万を超える兵力と、1100門以上の長射程砲を設置している。
韓国軍のほとんどの無人偵察機の探知可能な距離は10-20キロだ。軍事合意の内容が施行されれば無用の長物になる。RF16偵察機などの探知範囲も制限を受けることになる。
米軍は飛行禁止区域の拡大に今のところ完全に同意していないという。韓米同盟に亀裂が入れば、国軍はいわば目なしで戦うしかない。
米財務省も警告
—米韓関係は滅茶苦茶になっているのですね。
鈴置:さらに問題が噴出しました。東亜日報が10月12日、特ダネを書きました。「米国、韓国の銀行に『対北制裁順守』を警告」(韓国語版)です。要点を翻訳します。
9月20、21日の両日、米財務省がKDB産業銀行、IBK企業銀行、NH農協銀行、KB国民銀行など、国策銀行と都市銀行を合わせ6-7行と電話会議などを実施した。
米国側からは財務省のテロ・金融情報局(TFI)幹部らが参加し、韓国の銀行の副頭取クラスから各行の対北事業の進行状況を聞きとったうえ、国連と米国の制裁に関し説明した。
米財務省は(対北支援のトンネル事業となっている)金剛山観光と開城工業団地に関し集中的に聞いた。さらに「制裁が緩和する前に先走りしないよう」伝達した。
対北制裁を指揮する米財務省は、違反したロシアや中国の企業や個人を制裁してきました。「韓国企業も例外ではないぞ」との威嚇です。
居直った外相
—文在寅政権はどうするのでしょうか。
鈴置:米国の相次ぐ脅しにも、馬耳東風です。典型的なのが康京和長官。韓国の外交部長官が米国との関係悪化を公の席で認めるなんてことはこれまでありませんでした。
しかし「ポンペオの難詰」をあっさり認めたのです。保守系夕刊紙、文化日報の社説「米大統領は制裁緩和に反対、国務長官は軍事合意にブレーキ」(10月11日、韓国語)によると、国政監査でのやりとりは以下でした。
「ポンペオ長官は南北軍事合意に強い不満を示したか」との議員の質問に康長官は「その通りだ」と認めた。
「強い不満」かどうかは感覚的なものですから「単なる質問だった」と逃げる手もあった。しかし、康京和氏は素直に認めたのです。「米国と摩擦を起こして何が悪い」と居直ったと韓国では見られています。
米国が先に譲歩せよ
—「居直り」ですか!
鈴置:国連総会に出席するため、9月下旬にニューヨークを訪れた時からそれが顕著になっています。康京和長官は9月28日、ワシントン・ポスト(WP)のインタビューを受けたのですが、米朝の対立案件で完全に北側に立ち、関係者を驚かせました。
米国は非核化に進む入口として、北朝鮮に核施設のリストを申告するよう求めています。見返りは終戦宣言です。一方、北朝鮮は「リスト申告」には一切、応じていません。
WPの「South Korean foreign minister on nuclear talks: ‘We want to take a different approach’」(10月4日)は、康京和長官はこう述べたと報じています。
you started with a list and then you checked whether the declaration was full, whether there was anything left behind and then you move toward verification of the things on the declaration.
I think given the lack of trust, this has to be done in a way, that with action, more trust is built.
If you start with a list and then get into a huge discussion about verification, you’re still working at that level of a lack of trust, but if you do see concrete action, that assures the U.S., the rest of the world, that definitely concrete steps are being taken to eliminate very important parts of their nuclear program, then that’s a definite step forward and builds the trust.
リスト申告を求めると、その中身が正しいかどうかで交渉がこう着する。それよりもまず米国が(終戦宣言などで)譲歩すれば、信頼関係が生まれてうまく行く――と言ったのです。
これまで北朝鮮は「先に譲歩してくれたら非核化する」と言っては食い逃げしてきました。「非核化の約束を5度も破った北朝鮮」をご覧下さい。康京和長官の主張に納得するお人好しはまず、いないでしょう。
| ●非核化の約束を5度も破った北朝鮮 | |
| ▼1度目=韓国との約束▼ | |
| ・1991年12月31日 | 南北非核化共同宣言に合意。南北朝鮮は核兵器の製造・保有・使用の禁止、核燃料再処理施設・ウラン濃縮施設の非保有、非核化を検証するための相互査察を約束 |
| →・1993年3月12日 | 北朝鮮、核不拡散条約(NPT)からの脱退を宣言 |
| ▼2度目=米国との約束▼ | |
| ・1994年10月21日 | 米朝枠組み合意。北朝鮮は原子炉の稼働と新設を中断し、NPTに残留すると約束。見返りは年間50万トンの重油供給と、軽水炉型原子炉2基の供与 |
| →・2002年10月4日 | ウラニウム濃縮疑惑を追及した米国に対し、北朝鮮は「我々には核開発の資格がある」と発言 |
| →・2003年1月10日 | NPTからの脱退を再度宣言 |
| ▼3度目=6カ国協議での約束▼ | |
| ・2005年9月19日 | 6カ国協議が初の共同声明。北朝鮮は非核化、NPTと国際原子力機関(IAEA)の保証措置への早期復帰を約束。見返りは米国が朝鮮半島に核を持たず、北朝鮮を攻撃しないとの確認 |
| →・2006年10月9日 | 北朝鮮、1回目の核実験実施 |
| ▼4度目=6カ国協議での約束▼ | |
| ・2007年2月13日 | 6カ国協議、共同声明採択。北朝鮮は60日以内に核施設の停止・封印を実施しIAEAの査察を受け入れたうえ、施設を無力化すると約束。見返りは重油の供給や、米国や日本の国交正常化協議開始 |
| ・2008年6月26日 | 米国、北朝鮮のテロ支援国家の指定解除を決定 |
| ・2008年6月27日 | 北朝鮮、寧辺の原子炉の冷却塔を爆破 |
| →・2009年4月14日 | 北朝鮮、核兵器開発の再開と6カ国協議からの離脱を宣言 |
| →・2009年5月25日 | 北朝鮮、2回目の核実験 |
| ▼5度目=米国との約束▼ | |
| ・2012年2月29日 | 米朝が核凍結で合意。北朝鮮は核とICBMの実験、ウラン濃縮の一時停止、IAEAの査察受け入れを約束。見返りは米国による食糧援助 |
| →・2012年4月13日 | 北朝鮮、人工衛星打ち上げと称し長距離弾道弾を試射 |
| →・2013年2月12日 | 北朝鮮、3回目の核実験 |
北と組んでどこが悪い
—韓国の外相は北朝鮮のセールスマンになったのですね。
鈴置:それも子供だましの理屈を操る3流のセールスマンです。文在寅大統領も珍妙な理屈をこねて「金正恩の首席広報官」と米メディアに揶揄されましたが(「『北朝鮮の使い走り』と米国で見切られた文在寅」)参照)。
それに関連、朝鮮日報の楊相勲(ヤン・サンフン)主筆が興味深い指摘をしています。「大統領が北朝鮮の報道官なら、韓国の報道官は誰なのか」(10月4日、韓国語版)から引用します。
ブルームバーグ(Bloomberg)が文在寅大統領を「北朝鮮の首席報道官」と報じたのに対し、青瓦台(大統領府)から反発する声明が出るかと思ったが、結局出なかった。
盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領はこうした報道に強く反発していた。今や文在寅政権は、国際社会で韓国の大統領が北朝鮮と金正恩委員長の立場を代弁したと見られても「それのどこが問題か」と言うほどの自信感を持ったということかもしれない。
長官だけではなく、大統領も堂々と「米国ではなく、北朝鮮側に立つのが当然」と表明するに至ったのです。
冬を迎え経済難が深刻化
—なにが、この政権にそうさせたのでしょうか。
鈴置:まずは国民の支持を得ているとの自信です。南北首脳会談をするたびに国政への支持率は急上昇しました。もう1つは、北朝鮮からの指示でしょう。
2017年に制裁を強化して以降、北朝鮮の食糧、エネルギー、外貨の不足は日増しに厳しくなっています。厳しい冬を目前に、北としてはなんとしても制裁を緩めさせたい。
そこで韓国になりふり構わず――使い走りと言われようが、スポークスマンと言われようが――米国や国際社会を騙すよう命じていると思われます。
(次回に続く)
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