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『ジャック・マー突然の引退発表の謎 習近平による締め付け強化警戒の説も浮上』(9/12日経ビジネスオンライン 福島香織)について
9/10Fox News” Email shows Google tried to help elect Clinton”
“An email obtained exclusively by ‘Tucker Carlson Tonight’ reveals that a senior Google employee deployed the company’s resources to increase voter turnout in ways she believed would help Clinton win the election. #Tucker”


ロシア疑惑どころではないでしょう。特定の候補者の為に会社の資産を活用して勧めるなんて。結果は、Latinoは期待通りの動きをせず、トランプが勝ったわけですが。今度の中間選挙でも共和党候補を落とすために、何かしでかすかも。
https://www.youtube.com/watch?v=k7iPJMCxOZY&feature=push-fr&attr_tag=nz_svEx9q8KWhxuX%3A6
9/12Asia Times“US trade war could cost millions of jobs in China”
米中貿易戦争で、JPモルガンの予想ですと、中国側に300万人の失業者が出ると、また多国間投資銀行の予想では最悪のシナリオで550万人の失業者と1.3%のGDPの低下を齎すと。
http://www.atimes.com/article/us-trade-war-could-cost-millions-of-jobs-in-china/
9/15阿波羅新聞網<外面大饥荒 毛泽东的性欲变本加厉=外は大飢饉なのに毛沢東の性欲は更に強くなる>

毛沢東は大飢饉の前夜、茅台酒を飲み、ダンスに明け暮れる
この記事は李志綏著の『毛沢東の私生活』の抜粋です。記憶によれば、毛は女性をとっかえひっかえダンスしてはベッドに連れ込むことをしていたので性病になったと書かれていたと思いました。この記事でも、そう記述されています。トリコモナス菌が伝染ったと。相手は地方の貧農の娘たちで、毛に抱かれるのを光栄と思い、最初は天真爛漫であったが、狎れるに従い、関係を吹聴して、共産党内での昇進を図ったと。
こういうスケベ親父で、かつ中国人を大量餓死・大虐殺した張本人の額を天安門に掲げて敬っているのですから、共産主義が如何に人道から外れるかが分かろうと言うものです。習は毛沢東を尊敬しているとのことで、中国共産党の大陸支配は毛が作り、習が滅ぼす役割を果たすのでは。
http://www.aboluowang.com/2018/0915/1174332.html
9/13希望之声<美农业官员:因一原因 美国农民未被关税动=米国農業関係の役人:ひとつの理由で米国農民は中国の関税に動揺していない>米国の通商代表部首席農業交渉官のグレゴリー・ドウドは13日に「中共政府は米国農業に報復関税をかけて、農民を動揺させて、トランプ政権支持を動揺させようと意図した。しかし、米国農民は依然として動揺していない。原因は中国の米国農業の貿易に関してずっと公平とまでは言えないからだ」と述べた。中国はWTO加盟時の約束を今もって守っていない。農産品には高関税をかけ、米国産の肉に非関税障壁を作り、米国はWTOに中国の農産品に対する補助金や輸入割当について訴えたのが数回あり、今までにないケースであると。
CNBCの報道によれば、アイダホ農民のエリック・ネルソンは「農民は売れる値段によって種まき作物を変えざるを得ない。しかしトランプ支持は変わらない」と。「もし、あなたと貿易のパートナーの関係がおかしくなれば、自分を強くし、双方にメリットが出るよう努力するだろう。トランプが今やろうとしているのはこれだと思っている」と述べた。
昨日お伝えしたNHKのニュースとは大分趣が違っています。民主党寄りのニュースソースから拾っているのでそうなるのでしょう。彼らは何故トランプが勝利したのか今もって分かっていないのでは。
https://www.soundofhope.org/gb/2018/09/13/n2169564.html
福島氏の記事では、馬雲がやはりなぜこの時期に唐突に引退を発表したのか疑問に思っていたことが、少し解けたかと。裏には共産党の民営企業の有無を言わさない乗っ取りが仕組まれ、彼は逃げをうったのは間違いないでしょう。でも引退したからと言って、中国では安泰になる訳ではありません。何せ近代法学とはなじみのない国で、人治の国のままですから。日本が不平等条約解消の為、憲法を始めとする法整備をし、運用もキチっとしてきたのとは全然違います。共産党にとって時効の概念なんてありませんから。都合が悪くなれば、でっち上げでも何でもして、逮捕・拘留、最悪は財産没収・死刑でしょう。こんな国でビジネスしたいと思いますか?中国人は日本に来て帰化し、中共の魔の手から逃れたいという気持ちも分かりますが、国防動員法ができ、日本と戦争状態になった時に、大陸の親戚が皆殺しになる恐れがあるのに、中共の指示したとおりに動かないというのは考えにくいです。早く中共を打倒することが世界平和にとって一番良いことです。
記事

54歳の若さで引退を発表したアリババ会長のジャック・マー(写真:Imaginechina/アフロ)
三輪自動車の運転手から一念発起して大学進学、英語講師を経て時代の変化を読み取って中国IT界の寵児にまでのし上がった立志伝中の人物であるジャック・マー(馬雲)が突然の引退を発表した。まず9月7日、米国メディアが彼の取材をもとに引退を報道し、8日にアリババ本社がその報道を否定するも、10日に馬雲自身が来年の誕生日にトップ交代すると書面で発表、という流れであったので、先週末はアリババ株が一瞬、3.77%ほど急落した。馬雲54歳の若さでの引退に、いろいろ邪推してしまうのは、やはりeコマースの雄、京東集団の劉強東の性犯罪疑惑が起きたことだ。中国IT業界で何が起きているのだろうか。
ニューヨークタイムズ(NYT)が9月7日に報じたところによると、大手eコマースアリババの会長・馬雲は会長職を引退して、教育慈善事業に専念するという計画を伝えた。その決心の理由として、中国のビジネス環境が悪化しており、北京および国有企業が企業運営に対してますます干渉してくるようになったことがあるという。習近平政権下で、中国のインターネットは飛躍的に発展したが、同時に政府のコントロールもますます厳密になった。中国経済は債務問題がますます深刻になり、さらに米国との貿易戦争に直面していると解説し、「望むと望まぬにかかわらず、馬雲は中国の民営企業部門の健全度と前途の一つの象徴である」「彼が楽しいかどうかにかかわらず、彼の引退は“不満と懸念”の表れだと受け取られるのである」と『アリババ・ジャック・マーの商業帝国』を著したダンカン・クラークの論評を付け加えた。
この報道直後、アリババ本社は「(もともと大学の講師だった)馬雲は今も日々、社員を教育しているし、再び教師になりたいという思いもあるので、彼の(NYTへの)発言は当たり前のことだが、馬雲が引退するというのは、一部の発言を切り取った不正確な表現」「馬雲は董事局主席に残り、幹部の育成にかかわる」と否定。馬雲のインタビューをもとにしたサウスチャイナ・モーニングポスト(SCMP)も9月10日の馬雲54歳の誕生日にアリババの世代交代計画が発表されるのは事実だが、米メディアが報じるような離職、引退ではなく、10年前から練られていた経営陣若返り計画だと、ビジネス環境悪化説を否定した。
10日に馬雲自身が公式に行った発表によれば、来年9月10日、馬雲はアリババ董事局主席を引退し、アリババ集団現CEOの張勇が後任となる。この後継者計画はすでに10年前から準備されており「これで、独特の文化、後継者人材を育成し鍛え上げる一つのシステムを打ち立てることができ、企業が発展をいかに伝承するかという難題をクリアできたという確信がある」と語った。
後継者指名された張勇は2015年からアリババCEOに就任。11月11日の「おひとり様の日セール」を発案した有能な経営者。馬雲はこの3年間、張勇の商才と指導者としての力量を見極めた。「張勇はアリババパートナー制度のメカニズムで育成された傑出したビジネスリーダー。リレーのバトンを彼のチームに渡せたことが、私が現在すべき最も正確な決定である」と語っている。
若手の星・劉強東の性的暴行疑惑
ちなみに馬雲は依然アリババの社員番号1番の社員でありパートナーであるという意味ではアリババから完全引退ではないといえる。だが、やはりアリババの経営から手を引くという意味では完全引退。アリババ脱貧困基金主席、馬雲公益基金の創始者、国連貿易発展会議青年創業・小企業特別顧問といった公職は継続するといい、「教育に回帰したい。自分のやりたいことをやれることが何よりも興奮し幸せである」と語った。
自分の誕生日であり「教師デー(老師節)」の9月10日に、本当にやりたいことは教育だといって、時価総額4200億ドル企業のトップからあっさり身を引いた。それだけを読むと、美談っぽい話で確かにNYTが最初報じたニュアンスと違う。だが、これが米メディアの「フェイクニュース」と断言しがたい背景も確かにあるのだ。その一つが劉強東の性犯罪容疑あるいはハニートラップ事件。
劉強東は、中国のeコマース企業・京東集団(JD.com)の董事局主席兼CEO。馬雲より10歳若い1974年生まれで、人民大学社会学部卒業後の1998年、北京中関村で京東公司を設立。2004年に本格的にeコマース分野に進出し、2014年にはナスダックに上場。その間、EMBAを取得したり、コロンビア大学に留学したり、コロンビア留学中に出会ったネットアイドル・章沢天と結婚したりと話題を振りまいてきた。2012年にはビジネスエリート長者番付40歳以下の部で1位、2016年にはフォーブス中国版長者番付16位。その飛躍ぶりからアリババを抜くのは時間の問題といわれていたeコマース界の若手の星である。だが、その輝かしい未来に突然影が差した。
2018年8月31日、出張先の米ミネソタ州ミネアポリスで女性に性的暴行を働いたとして地元警察に逮捕されていたと米メディアが報じたのだ。9月1日午後には釈放されたが、ミネアポリス警察当局は現在も捜査中。京東サイドは当初、劉強東は「虚偽の主張」で拘束され、取調べによって証拠が見つからなかったから釈放されたのだと冤罪を主張していた。釈放には保釈金も必要なく、米国出国制限もないので劉は帰国して通常の業務についているという。
興味深いのは中国メディアがかなり詳細かつ慎重に報じているということだ。
財経ネット報道を参考にすると、劉強東はミネソタ州立大学と清華大学経済管理学院の合同DBAプログラムに参加するために訪米した。8月27日に妻子を連れてプライベートジェットでミネアポリス入りし、29日夜には家族でミネトンカ湖上の遊覧船で晩餐会を行った。この晩餐会に被害を主張する25歳の中国人女子留学生も参加していた。事件は30日夜に発生した。市内の日本食レストランで、劉強東は清華大学経済管理学院教授の崔海濤が引率してきた学生、留学生らも招いて晩餐会を開き、例の女子留学生も参加。この席では32本の葡萄酒が空けられ、かなり乱れた酒宴となった様子が、レストランの従業員らに証言されている。
ハニートラップをかけられた可能性も?
この晩餐会のあと、酔った女子留学生は劉強東に学生寮まで送ってもらった。だが、その女子留学生からその夜午前2時ごろ、警察に通報があった。女子留学生は男友達の助けを借りて警察に連絡をしたというが、警官が駆け付けてみると、「間違いました、すみません」と言うだけだった。31日夜も有名イタリア料理店で留学生たちを招いた宴会が開かれ、その女子留学生も参加。9月1日午前1時ごろ、その女子留学生は学校職員の助けを借りて警察に通報した。警察が呼び出されたのはミネソタ州立大カールソン管理学院の小教室で、そこにいた劉強東が、性暴行既遂として逮捕されたのだった。劉強東はそこで女子学生と会う約束をしていた、と主張した。
以上のような流れを追うと、劉強東は中国女子留学生からハニートラップをかけられた可能性を完全に否定できるものではない。だが、夜中に小教室に劉強東がいたことも事実で、下心を持ってそこにいたことも間違いなかろう。もし米国で暴行罪が起訴となれば、懲役12年くらいになる重い刑罰が科される可能性もあるのだから、大企業トップとしては迂闊と言わざるを得ない。当然市場は動揺し、9月3日の報道から2日間で京東株は16%近く暴落、約70億ドルが蒸発した。下手をすれば、株主利益を棄損したとして株主訴訟も起きかねない状況だ。
当初、性的暴行の可能性を「虚偽の主張」と一刀両断していた京東サイドも、その後の英文公式発表はちょっとニュアンスが変わり、「虚偽」という表現は使わなくなり、劉強東が警察の捜査に協力的であることを強調し、株主訴訟が起きた場合は、積極的に処理するなどとしている。これは、おそらく弁護士などから米国の強姦罪成立の条件が、中国の常識とは大きく違い、性交渉の合意がかなり厳格であり、相手が泥酔など正常な判断が下せない状況で合意が成立しない可能性も指摘されたからかもしれない。ちなみに、女子留学生を劉強東に引き合わせたとされる重要証人の崔海涛は早々に帰国している。
さてここからはゴシップ・流言飛語の世界に足を踏み入れたい。
男尊女卑の根強い中国には「性賄賂」が横行している。それは大学においても同じで、金主や政治家にさまざまな資金援助や便宜を得る見返りに女子学生にキャバクラ嬢やそれ以上の真似事をさせることがある。女子学生は単位や奨学金、留学チャンスなどと引き換えにそれに応じることもある。崔海涛は昨年のDBAプログラムでもよく似たことをやったという匿名証言が一部で流れた。そう仮定すると、引率の教授が特定の女子留学生を何度も劉強東に引き合わせたことも、彼女の名前が劉強東の初恋の人と同じであったというのも偶然ではなかったかもしれないし、彼女が警察に通報しながら逡巡したのも納得できよう。
さらに噂は続く。この女子留学生に、劉を告発するように仕向けたのが中国共産党組織である、と言う話だ。大した根拠はない。匿名の事情通の証言のほかは、崔海涛の授業が9月以降休講になり、彼のプロフィールが彼の所属する清華大学長江商学院のサイトから消えているということだ。内部で彼が責任を問われているもよう。こうしたアカデミズムの性賄賂は本来、学生側も見返りがあるので表ざたになりにくい。見返りを反古にして告発しても、大学側が圧倒的に強権力なわけだから、もみ消されるのが普通。米国司法がフェアであっても、大学関係者が完全否定すれば、証拠不十分で起訴にまで持ち込めない。中国人はそんな無理な反撃はしない。その反撃ができるのは、自分側に大学より強い権力がついたとき。つまり、共産党の強い権力が劉東強を揺さぶるために、彼女に警察へ通報をさせたと考えられるわけだ。
習近平が中国IT長者たちはじめ民営企業のCEOたちをあまり快く思っていないという噂は絶えずあった。彼らの多くは、外国からの資本提供を多く受けた多国籍企業であり、自由市場を望んでおり、習近平の権威主義経済とは本質的に相いれない。この数年、安邦保険、海南航空集団、万達集団といった民営企業のトップが失脚したりバッシングにあったりしたのは習近平が彼らの自由志向を嫌ったこともあるようだ。その流れで、劉東強の性暴行疑惑が出たとしたら、これは馬雲にとっても他人ごとではないかもしれない。
そもそも、馬雲自身、江沢民の孫で投資ファンドを運営する江志成と利益供与関係にあり、それが習近平の気にくわないことなどはかねてから指摘されていた。また、2015年に中国人民大学公共管理学の劉太剛が「アリババのビッグデータは国家安全を脅かす」と指摘するコラムを発表して以来、アリババに対する当局サイドの管理圧力も強まっている。2017年には中央銀行がアリババのアリペイはじめ電子マネーを傘下に収容する通達も出している。
空気を読んで逃げを打った?
建前はスマホ決済の安全性を高めるためだが、2019年以降、年換算で1000億円相当のアリペイ金利収入が人民銀に接収されることになる。こうした動きをみて、時代の空気に敏感な馬雲は逃げを打ったのではないか。とすると、同じような理由で、江沢民の姪と関係が深いテンセントの馬化騰や、薄熙来と一時期深い利益供与関係にあった百度の李彦宏などの立場も決して安泰ではないといえる。
馬雲の引退発表に話を戻せば、米国メディアが最初にこれを報じたことも、彼の引退計画発表演説でことさら後継者育成や世代交代の重要性を訴えたことも、習近平政権に対する最後の当てこすりのように思える。野心の強い劉強東がはめられ、賢い馬雲は逃げを打った、と言う噂が本当なら、声高にスゴイと叫ばれる中国のIT業界の前途は、実はけっこう暗雲が垂れ込めているという気もするのだ。
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『自衛隊は「盾」、米軍は「矛」のままでよいか?「軍から守る」から「軍が守る」時代に』(9/11日経ビジネスオンライン 森永輔)について
9/14阿波羅新聞網<川普:是中共迫切与我们达贸易协议 它们正崩溃=>トランプはツイッターで“The Wall Street Journal has it wrong, we are under no pressure to make a deal with China, they are under pressure to make a deal with us. Our markets are surging, theirs are collapsing. We will soon be taking in Billions in Tariffs& making products at home. If we meet, we meet?
— Donald J. Trump(@realDonaldTrump) September13,2018”と発言。「ウオールストリートの記事は間違っている。貿易協議を欲しているのは中国であって、我々ではない。我々の経済は上昇し、彼らは崩壊している。まもなく多くの関税を賦課し、国内生産に移る。会うなら合っても良いが」と。
中共の貿易協議での要求は3つに分けられる。①3~4割は中国が米国の商品購入を増やす。これはすぐ実行できる②3~4割は市場を開放し、外国の金融合弁会社の持ち株比率を上げ、幅広い経営権を認める。但しこれは交渉で時間がかかる③残り2~4割は中国の補助金政策や技術強制移転を停止する。しかし国の安全や政治的な理由で多くの議題はテーブルには上げられない。この他中共は米国企業に技術の共有を強制しているのを否認した。
中国問題の専門家の横河は「簡単に言えば、双方とも話しができることは何もない。①貿易外交に於いてもそうで、米国は気にしない②WTOの引き延ばし戦術は既に17年も引き延ばした。これ以上は米国のペースを狂わせる③中共の統治と世界征服の野望は絶対に譲歩できない」と述べた。
9/14朝のNHKニュースでは、「トランプ支持層の大豆農家が中間選挙で共和党を応援するかどうか分からない、トランプは“Make our farmers great again !”という帽子を作って農家の取り込みを図っている」と言うものでした。まあ、左翼のNHKですから中国を助けるためには、中間選挙で民主党を勝たせ、弾劾できる可能性を持たせたいと思っているのがありありです。

http://www.aboluowang.com/2018/0914/1173550.html
9/13希望之声<驻日中领馆开车接人感动同胞 日媒道出真相太尴尬了!=駐日中国領事館が車を手配して関西空港まで出迎えた話は同胞を感動させたが日本のメデイア(産経)は真相を明らかにして大変バツが悪い>産経によると、「関西エアポートの広報官は“多くの大使館から迎えのバスを入れさせてくれと頼まれたが、混乱を避けるため、空港は一切拒否した”と述べた」と。空港の手配したバスは対岸の南海電鉄の泉佐野駅まで送る手はずであったが、中国人旅客は混乱を避けるため泉佐野市のショッピングセンターで降り、そこから領事館手配の車に乗換、大阪市内まで行った。報道によれば中共の役人はこの種の事件があると誇大かつプロパガンダに利用する。北京に住む台湾人は「海外で災害に遭った台湾人旅行客に対し、中共は彼らの不安心理に付け込み、巧妙なプロパガンダをする」と述べた。
中国が日本のカウンターインテリジェンスのレベルを試したのかも。騙されないように。「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」という民族ですので。
https://www.soundofhope.org/gb/2018/09/13/n2167065.html
http://www.sankei.com/world/news/180911/wor1809110024-n1.html
森氏の記事で、火箱氏の意見は非常に真っ当な議論(上から目線で言うのではなくて)と思われます。残念ながら日本の社会では原発を始め、真っ当な意見が押しつぶされて来ました。マスメデイアが情報を独占してきたためです。しかし、ネットの発達によりインタラクテイブに情報がやり取りできるようになり、メデイアの情報独占の壁は破られつつあります。問題は情弱老人でしょう。自分で情報を取りに行かないからメデイアの捏造改竄を疑わず、ドップリ洗脳されたままです。一党独裁の共産主義や他の専制政治の為政者にとってはこんな国民が理想なのでしょうけど。自分の頭で考えられない人が多いのは民主主義を破壊します。責任を自覚してほしいですが、呪縛にかかっているので難しいと思われます。世代交代を待つしかありません。
火箱氏の核持込とニュークリアシエアリング、予算増額、人員増、装備の近代化と自主開発、どれをとっても賛成できる話ばかりです。
記事
今年末をめどに「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」が改訂される。前回の改訂から5年。この間に北朝鮮は核・ミサイルの開発を大幅に前進させた。トランプ政権が誕生し、米国の安全保障政策は内向きの度合いを強める。
改訂に当たって我々は何を考えるべきなのか。火箱芳文・元陸上幕僚長に聞いた。同氏は、自分の国を自分で守れるようにする体制整備と、米国頼みからの脱却を重視する。
(聞き手 森 永輔)

陸上自衛隊が導入を進める機動戦闘車。キャタピラーの代わりにタイヤをはいているため、軽量で小回りが利き、高速走行が可能(写真:アフロ)
—火箱さんは今回の「防衛計画の大綱」*1と「中期防衛力整備計画」*2の改訂はこれまでになく非常に重要だ、と主張されています。それはなぜでしょうか。
*1:国家安全保障戦略を踏まえ、今後の我が国の防衛の基本方針、防衛力の役割、自衛隊の具体的な体制の目標水準等を示したもの(防衛省の資料から引用) *2:防衛大綱を踏まえ、今後5年間の経費の総額と主要装備の整備数量を定めるもの(防衛省の資料から引用)
火箱:日本を取り巻く安全保障環境が激変しているからです。米国は“世界の警察官”から退く方針を明らかにしました。その軍事力は依然として世界一ですが、相対的には低下してきています。このため米国第一、すなわち、かつてのモンロー主義に回帰しました。

火箱 芳文(ひばこ・よしふみ)
陸上自衛隊・元幕僚長。1951年生まれ。1974年に防衛大学校を卒業し、陸上自衛隊に入隊。第1空挺団長、第10師団長、中部方面総監を経て陸幕長に。2011年に退官。現在は安全保障懇話会理事長、偕行社理事などを務める(写真:加藤 康)
その一方で、中国が台頭。一帯一路政策を進めるなど、中華民族の偉大な復興、夢の実現に取り組んでいます。米国が主体となって構築した秩序に挑戦する構えです。ロシアもかつての力を取り戻すべく歩みを進めています。
米国は退く姿勢を取りつつも、中国の海洋進出には警戒を強めています。中国の動きは南シナ海はもちろんインド洋まで及びます。それに鑑み、太平洋軍の名称を2018年5月、インド太平洋軍と改めました。これには安倍晋三首相が提唱する「自由で開かれたインド太平洋戦略」に乗った部分もありますね。
こうした中で米国は、米国が単独で事態に臨む一極体制から同盟国と責任を分担する体制にシフトしています。「俺に任せろ」とはもう言えなくなった。この点を同盟国にも明確に語っています。ジェームズ・マティス米国防長官は来日した際、「日米両国が防衛の人材・能力に投資し続けることが重要。お互い一緒に立てば強くなれる」と語っていました。
日本の社会はこれまで米国に依存しすぎたのではないでしょうか。「日本の安全を最後はアメリカさん、お願いします」という感じ。日本を取り巻く安全保障環境がこのように変化する中で、これまでの姿勢は改める必要があると思います。
北東アジアの防衛に米国を関与させ続けること
自衛隊で40年弱にわたって勤務する中で、日米同盟が「片務的」であることに違和感を覚えていました。同じ任務を米国と共同で分担する気持ちがあるのに、自衛隊は憲法の縛りがあるためできないと断らざるを得ませんでした。安全保障法制を成立させ現行憲法の下でギリギリのところまでできるようにしたとはいえ、集団的自衛権は依然として限定的にしか行使できません。
ドナルド・トランプ米大統領は深層では「日本は日米同盟にただ乗りしている」との考えを抱いています。これが表面化し、米軍を退かせる決断をする可能性は否定できません。実際、欧州において、防衛費の支出が足りないとドイツのアンゲラ・メルケル首相をなじることがありました。

こうした事態を避け、北東アジアの安全保障に米国を関与させ続けなければなりません。中国の台頭、ロシアの復活、朝鮮半島の問題が目白押しなのですから。朝鮮半島に親中の統一国家ができたらどうなるでしょう。在韓米軍が撤退する事態も生じかねないのです。こうした事態に備え、我々が責任を分担する必要があります。最悪の事態を想定し、備えなければなりません。
—トランプ大統領は6月12日の米朝首脳会談後の記者会見で、在韓米軍の縮小・撤収の可能性 に言及しましたね。
自分の国は自分で守る
—以上のお話をまとめると、①米国頼みになっている国民の意識を改める、②北東アジアの防衛に米国を関与させ続ける努力をする、③在韓米軍が撤収する事態も視野に入れることが重要、ということですね。一つずつ、内容を確認させてください。
まず、安全保障政策において国民が果たす役割について防衛大綱に記す必要はありますか。
火箱:今のままの自衛隊で日本を守り抜くことができるのか、を国民に問う必要があると思います。
例えば我が国は「防衛の基本政策」において「専守防衛」を謳っています。侵略戦争は行わない、という点は大賛成です。しかし、「相手から武力攻撃を受けたときにはじめて防衛力を行使」するのでは、最初に攻撃を受けた国民は守れないではないですか。この点に軍事的な合理性はありません。
専守防衛:専守防衛とは、相手から武力攻撃を受けたときにはじめて防衛力を行使し、その態様も自衛のための必要最小限にとどめ、また、保持する防衛力も自衛のための必要最小限のものに限るなど、憲法の精神に則った受動的な防衛戦略の姿勢をいう。
いつの間にやら、矛(攻撃能力)の役割は米軍に依存することになり、自衛隊は何もできないことになってしまいました。これは、相撲に例えれば、手足を縛られたまま戦いうっちゃりで何とかせよと言われているようなものです。
北朝鮮が配備する弾道ミサイルが現実の脅威として存在している以上、例えば敵基地攻撃能力を備える必要があるのではないでしょうか。これを保持することは「憲法上許される」のですから。
ミサイルの発射基地を機能しない状態にしなければ、また次のミサイルが飛んでくるのです。イージス艦をはじめとするミサイル防衛システムがすべてのミサイルを迎撃できるとは限りません。今の状態は弾道ミサイルへの対応として十分とは言えないのではないでしょうか。

敵基地攻撃能力を備えることで、相手に弾道ミサイルを使う気を起こさせなくする拒否的抑止が強化される効用もあります。弾道ミサイルは、北朝鮮だけでなく中国もロシアも配備しているのです。
この点を国民に理解していただきたいと考えます。「専守防衛」を強調するのはやめて、新たに「積極防衛」に変えるべきではないでしょうか。もしくは、かつて使われていた「戦略守勢」にするべきと思います。これは、「攻勢に出ることはない」という意味です。
日本が戦わなければ、米軍は動かない
—尖閣諸島の防衛についても誤解があるように思います。グレーゾーン事態*3では米軍は何もすることができません。大量の中国漁船が押し寄せ、日本の領海に侵入。漁民の一部が魚釣島に上陸するといったケースですね。
*3:有事とは言えないが、警察や海上保安庁の装備では対応しきれない事態
火箱:そうですね。上陸した漁民が実は偽装していた軍人で、同島に軍事施設を建設し始める。こうして中国が施政権を行使するようになれば、米国は日米安保条約の適用範囲から同島をはずすことも考えられます。
仮に明確な軍事攻撃であったとしても、米軍はすぐに出動してくれるわけではありません。かつて米軍の元将官に明確に言われたことがあります。「まずはお前たちがやれ。お前たちがやるなら俺たちも寄り添う」。米国の立場に立って考えれば、これは道理です。
防衛大綱には「島嶼の防衛、奪還は日本人が自らやる」といった趣旨を書き込むのがよいのではないでしょうか。米国に守ってもらう--という発想からは脱却しなければいけません。
主権が侵害されたら自衛権を行使できるようにする
—安全保障法制が施行され、自衛隊の活動領域が法的に広がりました。「自分の国は自分で守る」との観点から、これで十分でしょうか。
火箱:確かに改善したと思います。しかし、まだまだ十分とは言えません。領域警備法を制定して、尖閣諸島周辺で起こるグレーゾーン事態などの主権侵害に対して自衛権を発動できるようにすべきです。そうでないと、十分な活動ができません。
例えば平時の情報収集を作戦任務に位置付けて、武器の携行を許し、何かあった時に身を守れるようにする必要があります。今、情報収集のための哨戒活動は「調査・研究」に位置付けられています。このため、尖閣諸島周辺を飛ぶ哨戒機は武器を携行せず丸腰で飛んでいる状態です。
領空侵犯に対応する航空自衛隊にも、領空侵犯した航空機の撃墜を認める。今は警察権の行使として行っているので、侵犯の恐れのある航空機に対して「出ていきなさい」と警告することしかできません。警告を無視されても、正当防衛でない場合に武器を使用することはできません。
国際標準では外国の侵犯した航空機は撃墜してもよいことになっています。仮に撃墜しても、すぐに戦争につながるものではありません。トルコが2015年11月、ロシア軍機がトルコ領空を侵犯したとして撃墜したことがありました。両国の関係は悪化しましたが、戦争には至っていません。
—それどころか、現在の両国の関係は良好で、まるで反米で共闘しているかのようですね。
火箱:海上でも改善が必要な事態が生じています。中国海軍の艦艇が2013年1月、日本の護衛艦に火器管制レーダーを照射したことがありました。これは宣戦布告に等しい行為です。であるにもかかわらず、この護衛艦はなすすべがありませんでした。平時には自衛権の行使はもちろん警察権の行使も付与されていないからです。防衛出動が発動されなければ、武力行使をすることができないのです。
領域を守るために何ができるかは「国際法」に従って決めるべきです。相手は外国勢力ですから。現在の自衛隊は「国内法」に縛られていて、自分の国を十分に守ることができない。自衛隊の運用に当たって不必要に厳しい制約が課せられているのです。これは本末転倒ではないでしょうか。
以上の状況は、自衛隊が十分に活動できないだけでなく、自衛官の命をいたずらに危険に晒していることを示しています。私としては、後輩たちのために、この点をぜひ改めてほしいと考えます。
F-Xの理想は独自開発
—自分の国を自分で守るに当たって欠けている法制についてうかがいました。装備については十分ですか。
火箱:陸上自衛隊の作戦基本部隊の装備に課題があります。師団が保有する戦車と火砲を減らして身軽にし、南西諸島に素早く移動できるようにする施策が全国的に進められています。現在約600両ある戦車を約300両に、約600門ある火砲は約300門にまで減らす予定です。そして、戦車の代わりに機動戦闘車(MCV、写真)*4を導入する。戦車は重たいので、航空機で運ぶことはできません。しかし、MCVは重量26トン程度で軽いので、輸送機「C2」に載せて輸送することができます。155ミリ榴弾砲は射程が10km程度しかない短射程の重迫撃砲に置き換える。
*4:キャタピラーの代わりにタイヤをはいているため、軽量で小回りが利き、高速走行が可能
—迫撃砲は反動を吸収する機構が不要なので、軽くできますね。
火箱:おっしゃるとおりです。 こうした身軽な即応機動連隊を師団の一部に持つのは意味のあることです。しかし、すべての連隊をそのような体制に移行するのは行き過ぎだと思います。野球でいえば、即応機動連隊は1番バッターのようなもの。大事な存在ですが、4番バッターも必要なのです。ロシアによる北の脅威が再び増している。中国が九州に戦車を上陸させる可能性も排除することはできないのです。
装備は一度減らしてしまうと、元に戻すのは非常に困難です。
—装備をそろえるに当たって、FMS(対外有償軍事援助)*5が問題視されることが増えています。火箱さんが現役の時、FMSのネガティブな面を経験したことがありますか。
*5:Foreign Military Salesの略。米国が採用する武器輸出管理制度の1つで、武器輸出管理法に基づく 。購入する国の政府と米国政府が直接契約を結ぶ。米国が主導権を取るのが特徴。価格や納期は米政府が決める、米国の都合で納期が遅れることも多い。最新の装備品などは、FMSによる取引しか認めない場合がほとんどだ。
火箱:私自身が経験したことはありません。しかし、話は耳に入ってきました。やはり納期を守らないケースが数多くあったようです。また最新の装備は提供してくれません。F22*6を売ってくれなかったのは記憶に新しいところです。
*6:米ロッキード・マーチンが開発したステルス戦闘機。自衛隊はF4EJ改の後継機として検討したが、米議会が輸出を認めなかった。このためF35Aの導入が決まった経緯がある
米国から装備を調達する場合、FMS以外にも問題があります。F-35*7の組み立てを日本の企業が担当しています。しかし、ソフトやアビオニクスをはじめとする心臓部はブラックボックス。技術を蓄積することはできません。ライセンス生産ならば、多少は蓄積できますが。
*7:米ロッキード・マーチンが開発したステルス戦闘機。自衛隊は42機を導入する計画。最初の4機を除く、38機が日本の工場で組み立てられる
—改訂する中期防では、F-X(次期戦闘機)の扱いが注目されます。現行の支援戦闘機「F2」の後継として、2030年をめどに導入することになっています。日本による独自開発、外国との共同開発、外国からの輸入の3つの選択肢が想定されています。どうするべきとお考えですか。
火箱:現実を考えると「日本を中心とする共同開発」になるのではないでしょうか。
本来は独自開発が一番望ましい。しかし、その開発費をすべて賄うのは日本の今の財政事情にかんがみて難しい。米国の場合、輸出して開発コストを回収することができます。しかし、今の日本には難しいでしょう。
一方、外国から購入すると、必要な改良を加えることが容易ではありません。許可を得る必要が生じる場合がありますし、時間もかかります。こちらの思い通りにはいきません。
「世界標準であるGDP比2%を確保すべく努力する」
—お金の話が出たので、予算についてうかがいます。大綱・中期防で予算についてはどう触れるべきでしょう。三木武夫内閣が1976年に「当面、(防衛費は)国民総生産(GNP)の100分の1に相当する額を超えない」と閣議決定して以来、この方針がおよそ守られてきました。
しかし、イージスアショアをはじめとする高価な防衛装備の導入が予定されています。2機で2500憶円程度と報道されています。トランプ政権は、NATO(北太平洋条約機構)加盟国に対し「防衛予算をGDP(国内総生産)比2%に引き上げる」約束を守るよう強く求めています。日本にも同様の要求をしてくるかもしれません。
火箱:「1%の自縛から脱却して、必要な予算をつける」「世界標準であるGDP比2%を確保すべく努力する」と書き入れるべきと考えます。
ご指摘のようにNATO加盟国は2%を目指しています。スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が公表したデータを見ると、2017年の各国の防衛費(GDP比)は英国が1.8%、フランスが2.3%、ドイツが1.2%。
これに対して日本は0.9%です。同じ敗戦国であるドイツでさえ日本より多いのです。仮に2%まで拡大しても、日本が軍事大国になることは決してありません。日本の防衛に米国を関与させ続けるためにも、1%の自縛から脱却すべきでしょう。
ちなみに、この値は米国が3.1%で、ロシアが4.3%です。
増える任務、増えないヒト
—装備の次はヒトです。
火箱:自衛隊の人員、特に陸上自衛隊の編成定数(常備自衛官定数と即応予備自衛官員数からなる)と、実員数を増やすべきだと考えます。まずは07大綱(1995年に閣議決定)以前の18万人に。
—今は編成定数15万9000人ですね。
火箱:はい。07大綱において、それまで18万人だった陸上自衛隊の編成定数を16万人に削減しました。これを実行するため、陸上自衛隊では4つの師団*8を旅団に縮小しました。22大綱(2010年に閣議決定)を作成するときに何とか元に戻したかったのですが、実際には15万4000人に減ることになりました。
*8:「師団」は陸自における作戦部隊の基本単位。中に、普通科、特科、機甲科や兵站部隊から構成される。「旅団」は師団の小規模なもの
現在、海・空自衛隊では基地の警備にさえ、人数を欠く有様です。それを今後、陸上自衛隊が補ってやる必要がある。さらにその陸上自衛隊には、新たな任務が課されています。南西諸島防衛のため2016年3月、与那国島に沿岸監視隊を新たに配置しました。今年度末には奄美大島にも駐屯地を配置する予定です。
今の定数、実員数で与えられた役割を果たすのは容易ではありません。
関連して、実員数の問題を考える必要があります。定数を増やしても、それを満たすのが容易でないのです。陸上自衛隊の場合、毎年1万人ほどの人が定年などで辞めていきます。入ってくる人の数はそれより少ない。定数と実員数の間に乖離があるのです。
海上自衛隊の状況は陸上自衛隊よりさらに大変です。船に乗っていったん海で出れば、なかなか帰ってこられません。このため希望者が少ないのです。北朝鮮の弾道ミサイルの警戒に当たっているイージス艦は港に戻れない状態が続いていました。交代要員は、別の船に乗せて届けていたそうです。明治の海軍創設以来、初めてのことと聞いています。
地上に配備しているミサイル防衛システム「PAC-3」を担当する航空自衛隊の要員も同様です。レーダーを監視している担当者は交代する時間がない。彼らは陸上自衛隊の駐屯地で活動しているので、陸上自衛隊の隊員が食事を運んだりして協力しています。
こんな状態の時に災害派遣が必要になったらどうなるか。心配です。
自衛隊員の待遇の改善も考えるべき問題でしょう。若い人たちは今、自衛官よりも警察官や消防官を選ぶようになっています。一般の自衛官は「自衛官候補生(一般2士)」としてまず入隊します。これに候補生の母親たちが不満を漏らすのです。「候補生は、自衛官になれるかどうか分からない。そんな不安定な職に自分の子供を就かせることはできない」と。少子化が背景にあります。
給与面でも見劣りする感があります。自衛官候補生に応募する資格は中卒程度。2士*9の初任給は約16万円。警察官の場合は高卒程度で約18万円です。これも母親たちの不満の種です。現実には、自衛官候補生に応募する中卒者はわずかで、大卒もいます。駐屯地内に住めば糧食が支給されるので、給与の差は数字にみられるほど大きくはないのですが。
*9:自衛隊における最も下の階級
東日本大震災の時の自衛隊の活動を見て、入隊を希望する若者が増えました(関連記事「陸上自衛隊トップ、辞任覚悟の出動命令」)。しかし、その一方で、「あんな過酷な仕事を自分の子にさせたくない」という母親の声も高まりました。
自衛隊では現員を充足させるべく、自衛官候補生の年齢制限を引き上げる検討をしています。現在は18歳以上27歳未満。この上限を32歳に引き上げる予定です。
加えて予備自衛官を積極的に採用するようにしています。
—予備自衛官は、戦前の「予備役」とは異なるものですね。
火箱:はい。自衛官経験者もいますが、そうでない人もいます。予備自衛官には「予備自衛官」と「即応予備自衛官」があります。前者は有事などに召集され、基地の警備などに就きます。後者は、召集されると一般の自衛官と同様に働きます。部隊に配置されるし、定数にも含められています。当然、義務となる訓練日数も即応予備自衛官の方が多くなります。
—予備自衛官には年齢制限がありますね。
火箱:若くなくてもなれます。技能予備という制度があり、例えば外国語ができる、弁護士である、医者である、という特技を生かしてもらうことができます。
「いざとなった時には、国民全体で日本を守る」という意識を持ってもらい、応募してもらえればと思います。
在韓米軍への攻撃は米本土への攻撃と同義
—次に確認したいのは在韓米軍について。先ほど、在韓米軍が撤収する事態も想定する必要があるとうかがいました。在韓米軍は日本の防衛にとってどのような意義を持つのでしょうか。
火箱:在韓米軍は朝鮮半島の軍事境界線(38度線)を挟んで北朝鮮軍と対峙する役割を担っています。ここに米軍がいるということは同盟国である日本にとっての防衛ラインもこの位置にあるということです。在韓米軍がここで日本にとって防波堤の役割を果たしているのですね。
これが撤収することになれば、日本の防衛ラインは対馬まで後退することになりかねません。
—在韓米軍の装備は決して大きくはないですね。兵力は2万3000人。戦闘機はF-16が60機。これが日本の防衛につながるのでしょうか。
火箱:部隊の規模や装備よりも、そこに存在していることが大事なのです。在韓米軍を攻撃するということは、米本土を攻撃するのとイコールです。攻める相手は、それを覚悟してやる必要がある。これが抑止力につながるのです。
抑止力としての価値は対北朝鮮だけでなく、対中国においても同様です。
—在韓米軍が撤収することもあり得、それに備える必要がある。防衛大綱にはこれをどう書き込むのがよいのでしょう。
火箱:日米韓の協力によって北朝鮮および中国の脅威に備える、ということを強調することですね。
韓国以外の外国との協力も重要です。オーストラリアとインドとの協力を拡大するのは言うまでもありません。加えて、英国やフランスなど、朝鮮戦争において国連軍に加わった欧州の国々とも連絡を密にすることが大切です。これも大綱に記しておくべき。
在韓米軍の撤収を想定しなければならない一方で、北朝鮮が非核化を進めなければ、米国は再び軍事的な圧力を強める可能性が高まります。米大統領はトランプ氏ですし。実際に武力行使ということになれば、場合によっては、朝鮮戦争の時に組成された国連軍が再編されるかもしれません。そうなれば、当時の国連軍に参加した欧州の国が再び参加することもあるでしょう。彼らへの支援が必要になります。
日本の横田基地や横須賀基地には国連軍を支援する後方司令部が置かれています。安全保障法制の一環で重要影響事態法が制定され、米国と北朝鮮の軍事衝突が「重要影響事態」と認定された場合、日本は多国籍軍に後方支援することができるようになりました。
朝鮮半島で起きることを、我々は我が事として考えなければなりません。日本にも火の粉が降ってくるのです
—①尖閣諸島など島嶼は自らの力で防衛できるよう体制・態勢を整える、②朝鮮半島有事を我が事と考え、諸外国と協力する準備をする、ことで米国を北東アジアおよび日本の防衛に関与させ続けることができるわけですね。
火箱:おっしゃる通りです。
「核を持ち込ませない」を見直す議論を
—日本の防衛に対する米国の関与に関連して、火箱さんは非核三原則について一家言お持ちですね。
火箱:従来の常識にとらわれることなく安全保障政策を見直すことが大事です。非核三原則の第3項「持ち込ませない」を見直す議論をする必要があると防衛大綱に書き込むべきと考えます。もちろん、最後に決めるのは国民の意思です。
トランプ大統領が2017年2月に米国で安倍首相と会談し共同声明を発しました。その中で日米同盟は揺らぐことがないことを首脳同士が確認。同大統領は「核・通常戦力の双方を日本防衛にコミットする」と文書化しました。政治的には満足していますが、現実的でしょうか。保守の人も、革新の人も米国を信じ切っていますが、私は不確かだと思っています。米国が核兵器で日本を守ってくれるというのは幻想に近いかもしれないのです。
なので、今後は米国と交渉し、核兵器を在日米軍の基地に配備してもらう。米国は核を搭載する潜水艦を太平洋などに遊弋させており、どこからでも核兵器を発射できるので不要という人もいるでしょう。しかし、目に見える存在にすることで、核の傘をより確たるものにできます。こうすることで、対北朝鮮のみならず、中国やロシアに対する核抑止力も高まります。
—先ほどうかがった敵基地攻撃能力と、米軍の核兵器を日本国内に配備するのは、同じ効果を狙った二重の措置になりませんか。
火箱:敵基地攻撃能力は通常兵器としての弾道ミサイルに対処する措置です。核弾頭を搭載する弾道ミサイルにはやはり核でしか対抗できません。日本にとって、北朝鮮などの核兵器に対抗する力は、今のところ米軍の核兵器しかないのです。
さらに理想を言えば、核兵器を発射するボタンを日米で共有できれば、日本にとっての懲罰的核抑止力をさらに高めることにつながるでしょう。
—西欧諸国は冷戦時代、ソ連が中距離核ミサイル「SS20」を配備したのに対抗して、米国製の「パーシングII」とGLCM(地上発射巡航ミサイル)を配備しました。これと同様の措置を取るわけですね。
しかし、米国は中距離核をすでに廃止しているのではないですか。
火箱:そうですね。しかし、2018年2月に「核態勢見直し(NPR)」を発表し、爆発力を小さくし、機動性を高めた新型核兵器を導入すると明らかにしました。これが使えるでしょう。ミサイル部分についても、かつて開発・製造していたのですから、そのノウハウは残っていると思います。
これまでにしたお話は「過激にすぎる」と思われるかもしれません。しかし、これらを考えることなくこの国を守ることができるのか、不安を覚えています。私は自衛隊で働いた人間として、この国の安全に責任を感じてやってまいりました。それを果たすための法制や人員・装備がまだ十分には整ってはいないのです。
もちろん、最後に決めるのは国民(政治)です。しかし、そのための議論のたたき台を防衛大綱や中期防に盛り込むようお願いしたいと思います。
大東亜戦争で旧軍が犯した過ちを二度と繰り返さないため、戦後はシビリアンコントロールを重視してきました。「軍隊からの国民の安全」が強調されてきたのです。これはもちろん大事なこと。しかし、現在の自衛隊の組織や制度は旧軍とは異なります。今は「軍隊による国民の安全」ということに重心を移行すべき時期ではないでしょうか。
例えば、日本が中国を侵略することなど、あってはならないし、あり得ないことです。一方、外国から攻められた時に自衛隊は何もしないわけにはいけません。日本の国家、国民を守り抜かなければならないのです。
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『中国がアフリカ諸国の支援にやたらと熱心な理由』(9/11ダイヤモンドオンライン 真壁昭夫)、『中国がアフリカ支援外交で打ち出した「5つのノー」の真の狙い』(9/11ダイヤモンドオンライン 加藤嘉一)について
9/13阿波罗新闻网<誓言揪白宫内鬼 川普发推特直指是前FBI局长柯米=トランプはWH内の裏切り者を炙りだすことを固く誓う ツイッターで前FBI局長のコーミーを名指し>
9/11トランプのtwitterで見かけたのは、““You know who’s at fault for this more than anyone else, Comey, because he leaked information and laundered it through a professor at Columbia Law School. Shame on that professor, and shame on Comey. He snuck the information to a law professor who collaborated with him in……..”“New Strzok-Page texts reveal “Media Leak Strategy.” @FoxNews So terrible, and NOTHING is being done at DOJ or FBI – but the world is watching, and they get it completely.”“ERIC Holder could be running the Justice Department right now and it would be behaving no differently than it is.” @LouDobbs”というものでした。コーミーだけでなく、ストラーゾックとページもウッドワードに暴露したのではと疑っているのでは。而も司法省もFBIも何もしないので、2020年大統領選の民主党候補の一人で、オバマ時代の司法長官だったエリック・ホルダーに司法省を切り盛りしたらどうか、今のジエフセッションズと違いはないだろうと。
http://www.aboluowang.com/2018/0913/1173035.html
9/13阿波罗新闻网<重磅信号 习近平下定决心:成败在此一举=重大なサイン 習近平は決心した 興廃はこの一戦にあり>中共の喉と舌である党のメデイア(人民日報)は9/11に論説を発表し、「中共は特殊な10年と呼ばれる重要な段階に差し掛かっている。全党挙げて習を中心とした指導の下、所謂「決起の重要な10年」を戦い、興廃はこの一戦にありとした。亡命学者の何清漣は「中共は米中貿易戦で強硬な立場を取るのは充分計算しつくした結果である。米国の要求に応えようが応えまいが、どちらにしろ中共には死ぬ道しか残されていない。それで中共はきっぱり徹底抗戦することにした」と考えている。
中共は米国の要求に屈すれば共産主義でなくなることを恐れているようです。下部構造が上部構造を規定すると思っているのでしょう。党に対する反逆は徹底的に弾圧するようになるのでは。習は米国以外に微笑外交を仕掛けていますが、表面だけで、世界制覇の野心を衣の下に忍ばせています。安倍首相と経済界は騙されないように。経済界の劣化を9/13宮崎正弘氏はメルマガで書いていました。縮小再生産による企業のトップ選びが続いているからでしょう。国を思わず、一企業はおろか、自分の保身に走っている経営者が多く見受けられます。スルガ銀行の不正融資や、製造業の数字の誤魔化し等。中国を笑っていられません。精神的劣化は相当なものです。
http://www.aboluowang.com/2018/0912/1172936.html
9/13宮崎正弘氏メルマカ<敵失という好気をぼんやり眺めやるだけ、守りの日本経済界 米国はITバブル再燃の怖れ、中国は後退が確定。残る手段は何か?>
http://melma.com/backnumber_45206_6733005/
9/13アンデイチャン氏メルマガ<米国史上最悪の選挙戦>「共和党側の反撃はこれからである。FBI/DOJの選挙介入、オバマ政権の腐敗が主体である。FBIがカーター・ペイジのロシアのスパイ嫌疑を申請したFISA申請書をトランプ大統領が入手し、機密解除の手続きを済ませて一般公開に踏み切るという。FISA申請書に署名したFBI/DOJの高級幹部の名前と申請理由を公開すれば民主党側にとって大打撃となるかもしれない。トランプ罷免陰謀の証拠である。」とあります。共和党の反撃を期待したい。ジエフセッションズは何をしているのやら。無能の一言です。
http://melma.com/backnumber_53999_6733024/
真壁氏記事の関連で、9/13に宮崎正弘氏のメルマガに<米政府高官が警告。「一帯一路は対象国の資源略奪だ」 米政府国際財政発展局長「狙いは港湾、レアアース、鉱物資源」>とあります。真壁氏は経済的観点のみで、世界覇権の争奪戦を展開しているという視点が足りないのでは。「一帯一路には、中国が新興国などの需要を取り込むことに加え、現在のドル基軸体制の影響を受けない経済圏を拡大する目的もあるだろう。」とあります。中国人にとって、確かに人民元基軸にした方が便利でしょうけど、権貴の隠し資産をどこにプールするのでしょう。アフリカの土地?人種差別の激しい彼らがそこに資産を蓄える筈はありません。西側、特に米国とか日本でしょう。$が必要になります。日本もIEEPAみたいな法律を作っておかないと。日本に対し敵対行動を取る、例えば尖閣に侵攻してきた場合とか、日本にある中国の資産を没収できるようにしておきませんと。逆に、中国に日本の資産は置かないことです。「米国が国際連携を軽視して孤立する中、この発想は有効と考えづらい。安全保障面では米国との同盟関係を重視しつつ、わが国は自力で国力増強を目指すべきだ。」というのは賛成です。
http://melma.com/backnumber_45206_6733027/
加藤氏の記事で、中国は5つのNoなるものを打ち出したと言いますが、スリランカやモルデイブ、パキスタン、マレーシアのやり方を見ていれば、信用できる筈がありません。嘘つき中国人ですから。ネルーと周恩来は第三世界を作って、米ソに対抗しようとアジア・アフリカ会議を1955年にバンドンで開きました。ネルーは、中国は心強い仲間と思ったでしょうが、中国は舌の根も乾かない内にインド侵攻を始めます。習近平がオバマの前で南シナ海の人工島には軍事施設は置かないと約束したのですよ。「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」という国です。アフリカの人達も信じて馬鹿を見ることのないように。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%8D%B0%E5%9B%BD%E5%A2%83%E7%B4%9B%E4%BA%89
http://www.geocities.jp/go_dhr/dhr/dhr_history09a.html
真壁記事

9月3日と4日、中国の北京で“中国アフリカ協力フォーラム”が開催された 写真:代表撮影/ロイター/アフロ
なぜ中国はアフリカ支援に熱心なのか
9月3日と4日、中国の北京で“中国アフリカ協力フォーラム”が開催された。中国の習近平国家主席は今後3年間で600億ドル(約6.6兆円)の支援をアフリカ各国に行うと表明し、会議に出席した各国首脳からの喝采を浴びた。
中国のアフリカ支援に関して、“各国が借金漬けになる恐れがある”との懸念を示す専門家の見方もある。確かに、その可能性はある。ただ、そのリスクを論じる前に、なぜ中国はアフリカ支援に熱心なのか、その理由を冷静に考える必要がある。
これまでも中国はアフリカ諸国に経済支援を行い、アジアに次ぐ有望市場に着々と橋頭堡を築いている。それは、中国の広域経済圏構想である“一帯一路(21世紀のシルクロード経済圏構想)”推進の一環でもある。
一方、アフリカ諸国は中国との関係強化によって、“のどから手が出るほど欲しい”インフラ投資などの資金を確保できる。それは、各国首脳に大きなメリットを与えるはずだ。圧倒的な賛意が起きるのもよく分かる。
それに加え、米国のトランプ大統領の強引な通商・外交政策が、国際社会に影響を与えていることも見逃せない。世界の政治・経済・安全保障の基軸国家の役割を担ってきた米国から距離をとる国が増えるのは仕方ないだろう。
米国の孤立化は中国にとって自国の経済圏展開のチャンスだ。そのため、中国は米国との貿易戦争や景気減速など苦しい立場にありながらも、資金提供などを呼び水にして各国との関係強化を優先している。長い目で見ると、その差は今後、さらに大きくなるだろう。
中国がアフリカに支援を行う背景
歴史的に、中国とアフリカ諸国の関係は深い。第2次世界大戦後から中国はアフリカ各国との関係を強めてきた。その背景には、中国もアフリカも、かつての列強から圧力を受けてきたという共通点がある。
また、中国は反帝国主義闘争の考えの下で民族解放闘争支援を前面に押し出し、アフリカ諸国の独立を支援し国交を樹立してきた。言い換えれば、アフリカの国々にとって中国は大きな後ろ盾ということだ。
経済支援を受けてアフリカ諸国は中国への支持を強めた。1971年の国連総会で中国の代表権が認められ、それまで代表権を有していた台湾が追放された背景にも、アフリカ諸国からの賛成票があった。そうした歴史的な経緯が、今日の中国とアフリカ諸国の関係の根底にある。
その関係を基にして、中国はわが国を上回る支援をアフリカに提供し、親中政権の獲得に注力してきた。習近平国家主席は、中国との外交関係の維持を条件に債務の一部免除にまで言及するなど、かなりの力の入れようだ。
中国がアフリカへの支援を通して目指すことは、自国を中心とする国際的な経済圏の構築といってよい。特に、人民元が通用する範囲の拡大が重要だ。一帯一路には、中国が新興国などの需要を取り込むことに加え、現在のドル基軸体制の影響を受けない経済圏を拡大する目的もあるだろう。
人民元で貿易や投資などの決済を行う地理的な範囲を拡大できれば、中国は人民元とドルの為替レートの変動から受ける影響を軽減できる。それは、円高によって海外で得た収益を減じてきた、わが国経済の教訓を生かした発想といえる。
すでにアフリカ諸国では中国人民銀行との通貨スワップ協定が締結されるなど、人民元の流通範囲が拡大している。ジンバブエは対中債務帳消しと引き換えに、人民元を法定通貨に定めたほどだ。加えて、中国は安全保障面でもアフリカ諸国との関係を強化するだろう。
トランプ氏の強引な外交姿勢の弊害
中国との関係を重視する国が増えている理由として、トランプ大統領の存在は見逃せない。中間選挙に向け、トランプ氏はラストベルト地域の有権者やキリスト教福音派層などからの支持を取り付けることを重視している。目先、同氏が貿易戦争や高圧的な外交方針を撤回することは想定しづらい。
その上、トランプ氏はアフリカ諸国に対して厳しいスタンスを取ってきた。1月にトランプ氏は、極端な表現でアフリカ諸国などを批判した。その一言が、アフリカ諸国の米国不信を決定的なものとしたと指摘する専門家もいる。その上トランプ氏は、南アフリカの国土行政のあり方について是正の取り組みを冷静に確認することなく、ラマポーザ大統領を批判している。
多くの新興国にとって、海外企業などの投資を呼び込み、雇用機会を創出することは経済成長のために欠かせない。そのためには、インフラ整備も必要だ。トランプ政権以前の米国は、グローバル化を進めることによって新興国の経済開発を支えようとしてきた。
しかし、トランプ大統領の発想は従来の考え方に逆行している。特に、トランプ大統領自ら「貿易戦争はよいこと」と考えていることなどは、グローバルサプライチェーンの混乱などを通して新興国の成長率を低下させる恐れがある。その懸念が払拭できない間、米国への不信や不安は高まっていくだろう。
それに伴い、中国になびく国は増える可能性がある。多くの国が内心では中国と関係を強化する代償として、さまざまな圧力に直面する恐れがあることは認識しているはずだ。一部では、ジンバブエのクーデターの背景には中国の影響があったとの指摘もある。
それが分かっていても、「背に腹は代えられない」というのがアフリカ諸国などの本音だろう。トランプ政権が強引な発想を重視すればするほど、アフリカ諸国などは目先の利害を重視して中国との関係強化に動かざるを得ないといっても過言ではない。
今後のわが国に求められる取り組み
今後、中国はアフリカをはじめとする一帯一路沿線地域において、政治・経済・安全保障面での関係強化に取り組むだろう。トランプ大統領が米国の最高意思決定権者にある間、米国は孤立感を深める恐れがある。長い目で考えると、その差は大きくなるだろう。
それは、わが国を取り巻く不確実性要因が増えることと考えた方がよい。これまでわが国は米国との関係を重視し、歩調を合わせるようにして政治・経済・安全保障を運営してきた。しかし、米国が国際連携を軽視して孤立する中、この発想は有効と考えづらい。安全保障面では米国との同盟関係を重視しつつ、わが国は自力で国力増強を目指すべきだ。
重要なことは、親日国の獲得だ。中国が国連代表権を勝ち得たのは、アフリカ諸国を味方につけ“数の論理”で論争を制したからだ。同様に、わが国がTPP(環太平洋パートナーシップ)協定などの多国間の経済連携の枠組みを推進するためには、自国の考えに賛同する国=親日国を増やさなければならない。
中国になびく国が増える一方で、中国の取り組みに慎重な考えを示す国も出てきた。マレーシアはその例だ。世界経済の成長ダイナミズムを支えると期待されるアジア新興国との連携を強め、従来以上に積極的に経済支援などを行うことはわが国の信頼感を高めることに資するだろう。
わが国はアフリカ諸国にもより積極的に支援を行うべきだ。それに加えて、カネの量にモノを言わせる中国のリスクに警鐘を鳴らすべきだ。まず、債務を返済する能力に不安がある場合、各国企業などからの投融資を受け入れることは難しい。わが国は持続可能な経済開発の政策プランを提示しつつ、財政面や技術面での支援を行えばよいだろう。トンガのように、中国に債務帳消しを求めて反対された国があることも忘れてはならない。
本来、米国が覇権を強化するためには、世界各国との連携を強化する必要があるだろう。トランプ氏はその考えに背を向けた。ある意味、米国が孤立の道を選んでいる状況は、わが国にとってチャンスだ。それくらいの発想を持って政府は新興国支援を強化し、親日国の獲得を通した国力増強に取り組めばよいだろう。
(法政大学大学院教授 真壁昭夫)
加藤記事
まさに“習近平一色”に染められた「中国アフリカ協力フォーラム」の光景

「中国アフリカ協力フォーラム」の様子は『人民日報』が大々的に報じた(『人民日報」のホームページより)
「習近平主席は西側の指導者よりも、新興国や途上国の指導者と会談をしているときのほうがリラックスしていて、生き生きしているように見える」
昨年9月、中国福建省アモイ市で第9回BRICS首脳会議が開催され、習近平国家主席(以下肩書略)自らが赴き司会を務めた際、中央外事工作領導小組(筆者注:2018年3月の全人代を経て“中央外事工作委員会”へと改名。主任習近平、副主任李克強、委員王岐山、楊潔チ〈チの字は竹かんむりに“褫”のつくり〉、王毅など13人)事務局の一員として同会議の運営に関わった若手官僚が筆者にこう語ったのを思い出した。
筆者にそう思い出させたきっかけが、9月3日から4日に北京で開催された「中国アフリカ協力フォーラム」の光景であった。
8月上旬から中旬にかけて北京の北東部、河北省の避暑地である北戴河で行われたとされる「北戴河会議」後、習近平が最初に臨んだ外交の大舞台、それも“主場外交”でのお披露目であった。米国との間で激化する貿易戦争などが原因で、今年の北戴河会議を巡ってはさまざまな憶測や推論が展開されたようである。中でも、習近平の責任問題や権力基盤に関して懐疑的に見るウオッチャーや関係者は少なくなかった。
そんな外界、そして内部からの疑問や抵触を払拭するかのように、同フォーラムが開催されていた期間中、その前後、中国世論はまさに“習近平一色”に染められたと言っても過言ではない。
フォーラムの開会式での談話、円卓会議での司会、共同記者会見への出席などだけでなく、習近平はこの多国間外交の機会を最大限に利用すべく、北京を訪れたアフリカ53ヵ国の代表者らと精力的に2ヵ国間外交を繰り広げた。
8月30日から9月6日、習近平はこれらの国家の大統領や首相らと50以上の会談を行った。8月31日から筆者が本稿を執筆している9月7日の党機関紙『人民日報』には習近平の対アフリカ外交の模様が大々的に報道されたが、中でも衝撃的だったのが9月2日付の1面トップである。紙面上すべての記事が、習近平が某国首脳と会談したという記事で覆われていた。すべての記事の主語である習近平がガーナ、エジプト、マラウィなど12ヵ国の首脳と会談した模様が羅列されている。
筆者にはそれが、単に中国の対アフリカ重視や『人民日報』の習近平への“ゴマすり”というだけでなく、さまざまな憶測が飛び交った夏を経て、依然として権力闘争や党内不安は存在するものの、結果的に習近平への個人崇拝や権力集中が強化されていく流れ、そして、そういう流れを少なくとも現段階ではせき止められない、中国共産党内での一種の政治力学が働いた産物のように思われた。
中国とアフリカの協力や結束を徹底的にプロパガンダ
フォーラムの内容や“成果”であるが、中国国内では、劇的といえるほどに中国とアフリカの協力や結束がいかに前向きであるかが徹底的にプロパガンダされていた。
会議を通じて「より緊密な中国アフリカ運命共同体を構築するための北京宣言」や「中国アフリカフォーラム:北京行動計画(2019~2021)」が採択・発表された。
今後3年間を含めた近い将来に重点的に実施する目標として「八大行動計画」なるものも打ち出した。産業、インフラ、貿易、緑化発展、キャパシティービルディング、健康衛生、人文交流、平和安全の8分野から成るが、具体性のあるものとしては、アフリカが2030年までに食料安全保障を基本的に実現できるよう中国が支援すること、アフリカの被災国に10億元の緊急人道主義食料援助を行うこと、中国が500人の高級農業専門家をアフリカへ派遣すること、アフリカで1000人のエリートを育成し、5万人に中国政府奨学金を提供すること、2000人の若者をアフリカから中国へ招待し交流させることなどが記されている。
そして、「八大行動計画」を円滑に推し進めるため、中国はアフリカ諸国に対して600億ドル援助をしていくという。中には150億ドルの無償援助、無利子借款、好待遇借款、200億ドルの信用貸付などが含まれる。また中国政府は中国企業が向こう3年でアフリカに少なくとも100億ドル以上投資することを促していくという。と同時に、これまでの借款を2018年末までに償還できない一部の国に対し、債務を免除する方針も示した。
中国は2015年にヨハネスブルクで開催された前回の中国アフリカ協力フォーラム(筆者注:同フォーラムは3年に一度、アフリカ国家と中国の間で交互に開催。次回は2021年にセネガルで開催予定)にて今回と同様の600億ドルの援助を約束している。
本プロジェクトに関わった中国政府関係者によると、その内訳は無償援助が50億ドル、中国アフリカ発展基金が100億ドル、同産業協力基金100億ドル、残りの350億ドルが実質的な対アフリカ投資に使われたとのことである。3年前と今回の中国対アフリカ“政策”あるいは“対策”を比較してみると、その援助性が強まっているのは一目瞭然であろう。
言い換えれば、3年の間に経済規模で大きくなり、国際的影響力や発言権が主観的に、そして客観的にも向上したといえる中国がこれまで以上に“懐の深さ”を見せつけ、自らの優位性に立ちつつアフリカ諸国に対してホワイトナイトのごとく手を差し伸べようとしている現状が見て取れる。
中国は、少なくとも主観的にそうするだけの能力と自信が生まれてきている、と考えているに違いない。
培ってきた経済力を他の分野や境地に転換
2012年秋から2013年春にかけて習近平政権が成立して以来、中国共産党の経済外交、金融外交は赤裸々に活発化している。
“一帯一路”、アジアインフラ投資銀行、BRICS銀行といったプラットフォームやイニシアチブをはじめ、今回の中国・アフリカ協力フォーラムのような国際会議を使いつつ能力と自信を培ってきた経済力を他の分野や境地に転換させようとしている。筆者の理解によれば、その転換の構造というのは以下のようである。
(1)経済力の放出→(2)政治力の浸透→(3)朋友圏(中国語で“ネットワーク”を指す)の拡大→(4)核心的利益の死守→(5)政権正統性の確立
この構造を元に考えれば、今回中国がより一層アフリカに対して(1)経済・金融外交を積極展開する最大の動機と需要は、究極的には(5)政権正統性の確立にある。そしてそのためには(2)~(4)のプロセスが避けては通れないプロセスでありステージであるということである。
そして、中国共産党の(5)への飽くなき執着心が如実に表れているのが、習近平が同フォーラム開会式で行った基調講演における発言である。習近平は「13億以上の中国人民と12億人以上のアフリカ人民は同じ息を吸い、運命を共にしている。我々は終始アフリカを尊重し、熱愛し、支持する」という立場を明らかにした上で“5つのノー”という方針を打ち出した。
下記がその5つだ。
(1)アフリカ国家が自らの国情に符合する発展の進路を模索する過程に干渉しない
(2)アフリカの内政に干渉しない
(3)自らの意志を他者に押し付けない
(4)対アフリカ援助においていかなる政治的条件も付与しない
(5)対アフリカ投資・融資からいかなる政治的私利を目論まない
習近平が“5つのノー”を打ち出した最大の動機とは
筆者から見て、習近平がこのような“5つのノー”を打ち出した最大の動機は中国共産党がこの5ヵ条を信奉しているからでも、この5ヵ条を行動方針とすることで中国のアフリカ大陸における経済的、政治的利益が最大化されるからでもない。
中国が国際社会、特に西側諸国、とりわけ米国からそうされたくないからである。中国は西側諸国、特に米国からこの5つを施されることを極端に嫌う。
中国はいまだに米国(の政治家、軍人、戦略家ら)は中国に対して“和平演変”を目論み、起こそうとしているという“陰謀論”を胸の奥深くに抱えている。だからこそ、米国や西側諸国は難しくても、アフリカや中東、東南アジア、中南米アメリカ、そして一部ヨーロッパに対してこの現代版“五箇条の御誓文”を浸透させ、21世紀、中国が掲げる“新型国際関係”の行動規範・価値体系に仕立てたいのだろう、というのが筆者の見立てである。
対米貿易戦争が激化し、その中で習近平の権力基盤が懐疑的に認識・議論され、中国共産党の正統性が揺らいでいるかのように見える中、習近平、そしてその周辺はなおさらそう考え、行動を起こしていくものと考えられる。
(国際コラムニスト 加藤嘉一)
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『トランプ大統領の支持率が不気味なほど安定しているのはなぜか 超党派協力の夢を阻む「教会から疎外された人々」の正体』(9/11ダイヤモンドオンライン 安井明彦)、『ペンス副大統領はトランプの首を斬れるか?ウッドワード本に追随する匿名高官の「内部告発」』(9/10日経ビジネスオンライン 高濱賛)について
9/12阿波羅新聞網<何清涟:中国离明斯基时刻还有多远?P2P为何被选做首个定向爆破点?=何清漣 中国はミンスキーモーメントまで後どのくらい? P2Pは何故最初の(金融リスク)の爆破点に選ばれたのか?>民主主義と市場経済の国と、中国は専制政治下の不完全市場であって、全然違う。中国は経済に介入してコントロールできる力が強い。金融リスクについて言えば、銀行の不良資産(不動産融資と国営企業融資のリスクが最大)、巨額の地方債務(22兆元)、シャドーバンク等があるが、全部貨幣増刷で乗り切って来た。西側と比べ抵抗力が強い。また貨幣ばかりでなく新たな道具も持ちだした。
国際舞台で、中国政府は「空間を以て時間」に換える政策(一帯一路、アフリカを米中貿易戦の第二戦場にする)や「時間を以て空間に換える」政策(引き延ばし戦術、P2Pというリスク小なものを破裂させ地方債務危機を引延しさせる)等、絶えず“日本で言う飛ばし”をしているが“飛ばし”の余地は益々小さくなっている。
米国のリーマンショックはミンスキーモーメントであった。中国も条件は全部揃っている。但し、中国は通貨増刷の手があり、暫くはミンスキーモーメントに入らないだろう。しかし、そのリスクは終始付きまとっている。
http://www.aboluowang.com/2018/0912/1172696.html
9/12阿波羅新聞網<FBI紧盯中共“千人计划” 美企照单解雇一个不漏=FBIは中共の“千人計画”を厳しく監視 米企業はそのまま一人残らず解雇>米中貿易戦が激化するにつれ、FBIは中共の科学技術の窃盗防止を強化し、中共の取り込んだ華僑学者1000人を調査している。米国の研究機構のリストに載っている人間一人残らずは解雇である。このリストの多くはスパイで逮捕された。
FBIは華僑の技術窃盗に打撃を与え、中共の1000人計画は入獄計画に変わった。
FBIはヒューストンの医学センターに出向き、千人計画に名前がある教授や研究員を解雇し、やがてスパイ容疑で逮捕されるかもしれない。また既に逮捕したのはGE主任エンジニアの鄭小清、バージニア理工大学教授張以恒、気象専門家の王春等である。この他元北京大学生命科学院長の餞毅はビザを拒否された。全部1000人計画に名前が載っていた。

今年6月には上院小委員会で「1000人計画:中共の浸透と米国学界への活動」について公聴会を開いた。
在米作家の張林は「中共は技術的に無能なので盗むしかない。同じく在米評論家の藍述は「1000人計画で中共が要求したのは、ずっと中国に住まなくて良い、半年でOK、海外で仕事を続け、研究成果を持ち帰って貰えば良いというもの」と分析した。そのほか今年6月から先端の研究領域に対し中国の研究生のビザは1年限りとした。
日本もスパイ防止法を制定し、学界やメデイアに巣食う中国人スパイと同調日本人を逮捕しませんと。尾崎秀美のようなことが起きてからでは遅いですし、米国が対中戦争をしている時に、同盟国が何もしないでいるのはマズイでしょう。
http://www.aboluowang.com/2018/0912/1172760.html
9/11ZAKZAK<「内通者は国家反逆罪だ!」トランプ氏激怒でホワイトハウスはパニック状態 米情報当局関係者「政権内クーデターの可能性も…状況は最悪だ」>米国の左翼メデイアが政権の内部分裂を企図して仕掛けたものでしょう。日本のモリカケみたいなもの。トランプはフェイクニュースに惑わされず、中国と戦ってほしい。
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/180911/soc1809110005-n1.html
安井氏の記事で、トランプは教会から疎外されている労働者の支持を受けているとありますが、トランプの支持母体の中に福音派教会もあります。元々はペンスの支持母体ですが。マックス・フォン・シュラーの本を読みますと黒人の支持率も上がっているそうです。経済が上向いているからでしょう。大統領選の時のように、今でもトランプ支持は口に出せないけれど隠れ支持派が多くいるのではと想像します。
高濱氏の記事では、相変わらずトランプ批判の論調です。ボブ・ウッドワードだってどの程度真実を把握しているかです。ニクソンのウオーターゲートで名を馳せたのなら、ヒラリーのeメールゲートも取材して出版すれば良いのに。トランプよりこちらが大きな問題でしょう。また、ニクソンの盗聴事件よりも国家機密をもらしていたという罪の方が重いのでは。ボブ・ウッドワードは民主党支持と思われます。グローバリストの手先かも。この手合いの言うことは信用できません。こんな情報を垂れ流すだけの日本のメデイアは偏向しているとしか言えません。
安井記事

ジョン・マケイン上院議員の死去により、米国では党派を超えた協力関係があった時代への憧憬が高まった。現実には、トランプ大統領を支持する白人労働者が米国の分断を深刻化させている Photo by Keiko Hiromi
マケイン上院議員死去で感じる「トランプ分断」の深刻さ
米国では、8月25日に亡くなったジョン・マケイン上院議員の告別式が、9月1日に首都ワシントンのワシントン大聖堂で行われた。告別式には党派を超えた多くの参列者が集まった。
マケイン議員の告別式は、そう遠くない昔の米国では、党派を超えた友情が珍しくなかったことを雄弁に示していた。告別式では、共和党のジョージ・W・ブッシュ、民主党のバラク・オバマという2人の元大統領が、相次いで弔辞を述べた。
言うまでもなく、ブッシュ元大統領は2000年大統領選挙の予備選挙、オバマ元大統領は2016年の大統領選挙で、マケイン議員と戦った間柄である。かつての政敵であり、所属政党も違う2人の政治家を、マケイン議員は同じ演台に立たせてみせた。インターネットでは、参列しているブッシュ元大統領が、横に座っていたオバマ元大統領のミシェル夫人に、こっそりキャンディを手渡す映像が拡散し、微笑ましい話題を提供している。
民主党から無所属に転じたジョン・リーバーマン元上院議員は、2008年の大統領選挙に出馬したマケイン議員から、所属政党が違うにもかかわらず、副大統領候補に登用する構想を持ちかけられた経験談を披露した。「党派が違うのに?」とリーバーマン元議員は不審がったが、マケイン議員は「それが大事なんだ」と超党派協力の必要性を力説したという。
幸福な融和の構図を描いたかに見えるマケイン議員の告別式は、深い断絶の存在を浮き立たせる出来事でもあった。複数の元大統領が参列するなかで、現職のドナルド・トランプ大統領は、招待者リストに含まれなかった。トランプ大統領とその支持者たちは、ワシントン大聖堂とは別の「教会」に籠っていたようなものだ。厳粛ながらも温かな告別式とはかけ離れた世界が、今の米国には確かに存在している。
不気味なほど安定しているトンンプ大統領の支持率
マケイン議員が融和の象徴であるとすれば、トランプ大統領は分断の象徴である。その証拠が、不気味なまでに安定的に推移する支持率である。さまざまな騒動が起きる割には、トランプ大統領の支持率は、おおよそ30%台半ばから40%台半ばのあいだに収まっている。
実際に、トランプ大統領の支持率は、過去の大統領と比べても、極端に動きが少ない(図)。「強く支持する」と回答してきた20~30%の熱心な支持者の存在によって、支持率の底割れは避けられている。その一方で、40~50%はトランプ大統領に「強く反対する」と答え続けており、ここから支持率が上昇する余地は少ない。勢い、少数ながら熱心な支持者にかけるのが、トランプ大統領の政治手法になっている。

(資料)ギャラップ社調査により、みずほ総合研究所作成
熱心な支持者は、何があってもトランプ大統領を信じ続けているようだ。8月後半の米国では、いつもは高視聴率をたたき出すFOXニュースの視聴率が、不自然に低い日があった。トランプ大統領の元側近たちが、裁判で有罪評決を受けたり、有罪を認める答弁を行ったりしたと報じられた日である。トランプ支持者はFOXニュースを見る傾向が強いが、大統領にとって都合が悪いニュースが多かった日には、テレビに目もくれなかったようだ。
かつてトランプ大統領は、「私が(ニューヨークの)5番街の真ん中で誰かを銃で撃ったとしても、票を失いはしないだろう」と述べたことがある。確かに熱心な支持者たちは、どこまでもトランプ大統領についていくのかもしれない。
なぜそこまでトランプ大統領を支持し続けるのか。米アトランティック誌は、熱心なトランプ支持者の集まりを、教会に代わるコミュニティとして捉え直す記事を掲載している。
アトランティック誌が描き出すトランプ大統領の政治集会は、大統領による攻撃的な言動や、陰惨な現実描写が多いにもかかわらず、そこに集まった聴衆は、極めて明るい雰囲気に包まれている。支持者の仲間意識が生み出す高揚感は、さながら教会での礼拝のようだという。
実は、これは単なる比喩ではない。トランプ支持者のコミュニティには、実際に教会の代役を果たしている側面がある。トランプ大統領の熱心な支持者は、教会から疎遠になった人たちと一致するからだ。
トランプ大統領の支持者の中核は、労働者階層の白人だと言われる。米国では統計上の制約から、社会階層を教育水準で代替して分析する場合が多いが、近年の米国では、学歴によって教会に通う頻度に大きな差が生まれている。
1970年代以降では、労働者階層と見なされる大卒未満の白人が教会に通う頻度は、大卒以上の白人の2倍以上の速度で減少しているという。現状では、大卒以上の白人では3割程度が「滅多に教会に足を運ばない」と答えている一方で、大卒未満の白人では同様の回答が約半数に達している。
どうやら労働者階層の白人は、教会に集うコミュニティに対し、疎外感を感じているようだ。労働者階層の白人にすれば、教会に集うのは教えを守って成功してきた人たちであり、もはや自分たちが仲間入りできるコミュニティではない。
疎外感を覚える労働者階級が集まる「教会」のような場所
製造業の不振などを背景に、労働者階層の白人の雇用は不安定になっている。そうした暮らしの現実は、教会が唱えてきた勤勉の価値観とは合致しない。また、経済的な苦境は、離婚などの生活の破綻を招きやすい。その点でも、労働者階層の白人は、教会に居心地の悪さを感じるようになっているという。実際に、同じ労働者階層の白人においても、教会に通う頻度が低い人たちでは、離婚や家計の困窮、さらには薬物などへの依存を経験する割合が高い。
教会の側も、労働者階層の白人が多いコミュニティに力を入れるのは難しくなっている。成長の余地が少ない地域では、教会の活動を支えるだけの資金的な余裕が乏しい。労働者階層の白人が教会から離れれば、その教会の経営は難しくなる。教会の活動が縮小すれば、ますます労働者階層の白人は教会から縁遠くなる。まさに悪循環である。
トランプ大統領の支持者は、「忘れられた人々」と形容されることが多い。労働者階層の白人たちは、教会からも「忘れられた人々」になりつつあった。伝統的に教会は、単なる信仰の場ではなく、地域のコミュニティの中心としての役割を果たしてきた。心の拠り所を失った人たちに、教会に代わる居場所を提供してくれたのが、トランプ支持者のコミュニティだった。
宗教色の後退が分断に拍車 様変わりするコミュニティの姿
かつての米国では、政治から宗教色が後退すれば、世論の分断は和らぐと考えられてきた。同性婚や妊娠中絶のような争点では、信仰の有無が対立軸と重なりがちだったからである。
ところが実際には、宗教色の後退は、従来とは異なった論点で、世論の分断を深める結果をもたらしている。教会から疎遠になった人々には、同性婚などの宗教と重なりやすい論点ではなく、人種や国籍といった世俗的な論点で、意見を先鋭化させる傾向があるからだ。実際に米国では、同じ宗教の信者でも、教会活動への参加の度合いが低下するほど、移民に対する意見が厳しくなることが確認されている。
移民に厳しいトランプ大統領の政策は、「トランプの教会」に集うコミュニティの思いを代弁しているのかもしれない。日常生活から教会の影が薄れるのと同時に、対立を諌める訓話を聞いたり、多少なりとも人種間の交流を行ったりする機会は失われた。教会から足が遠のいた人々は、宗教の教えにコミュニティの絆をみつけられなくなったからこそ、人種などの世俗的な観点で仲間意識を強めている可能性がある。
マケイン議員の葬儀を終えた米国では、11月の議会中間選挙に向けた党派間の論戦が熱を帯び始めた。熱狂的な支持者に活路を託すトランプ大統領は、ひたすら自らの教会で語り続ける。
思い返せば、今では融和の象徴とされるマケイン議員も、2008年の大統領選挙では、攻撃的な言動で知られるサラ・ペイリン元アラスカ州知事を副大統領候補に選び、今につながる分断への道筋を開いた側面がある。ワシントン大聖堂を包み込んだ党派を超えた協力への期待は、夏の終わりのはかない夢に過ぎないようだ。
(みずほ総合研究所調査本部 欧米調査部長 安井明彦)
高濱記事

ボブ・ウッドワード記者の新著『Fear:Trump in the White House』。発売前から、ホワイトハウスを大混乱させている(写真:AP/アフロ)
—ボブ・ウッドワード記者の新著『Fear:Trump in the White House』(恐怖:ホワイトハウスのトランプ)を米メディアが大々的に報じていますね。
高濱:発売は9月11日ですが、内容が事前に“漏らされ”、米ワシントンは蜂の巣をつついたような騒ぎです。中間選挙を70日後に控え、トランプ政権も共和党も強い衝撃を受けています。
ホワイトハウスにいる大統領側近や主要閣僚、元政府高官たちがトランプ氏の大統領としての能力や精神状態について赤裸々に暴露しているのですから、騒がないほうがおかしいですね。
—でもトランプ大統領の素行や言動については、マイケル・ウォルフ氏の『炎と怒り』とか、オマロサ・マニゴールト・ニューマン元補佐官の内幕物がすでに暴露していますね。別に新しくはないのではないですか。
執筆終えたウッドワード氏、大統領と11分間電話対談
高濱:それはそうですが、著者であるウッドワード氏のジャーナリストとしての業績や知名度、信用度はこの二人とはけた違いです。同氏は「ウォーターゲート事件」をスクープした伝説のジャーナリストであるだけでなく、その後、リチャード・ニクソン第37代大統領からバラク・オバマ第44代大統領まで8人の歴代大統領についての本も著しています。すべてベストセラーです。
ウォルフ氏には申し訳ありませんが、ウォルフ氏の暴露ものが「手榴弾」だとすれば、ウッドワード氏のは「原子爆弾」です(笑)。
ウッドワード氏は、16年の大統領選の時からトランプ氏について書こうと構想を練ってきたようです。そしてトランプ政権が発足したのを機に、「トランプ・ホワイトハウス」の内情を取材してきました。
取材はこれまでと同じように徹底していました。大統領の周辺で働く側近や閣僚など数十人とインタビューし、そのやり取りの内容はすべて録音しているそうです。インタビューにかけた時間は数百時間に及んだと言われています。
実は、トランプ大統領へのインタビューも試みたのですが、最側近のケリーアン・コンウェイ大統領顧問が「危険を感じたのか」(?)、同大統領には伝えずにウッドワード氏の要請を握りつぶしていたようです。
ウッドワード氏は、執筆を終えた今年8月上旬にトランプ大統領と電話で11分間、話をしています。その時、同大統領は「知っていればインタビューに応じたのに」と言っています。
この電話でのやりとりは録音され、ウッドワード氏はそのトランスクリプト全文を米ワシントン・ポストで公表しています。大記者に対するトランプ大統領の「おもねりぶり」が出ていて興味深いですよ。さすがのトランプ大統領も、やはり伝説のジャーナリストにはたじたじといったところです。
(”Transcript: Phone call between President Trump and journalist Bob Woodward,” Aaron Blake, Washington Post, 9/4/2018)
政府高官も「蛇に睨まれたカエル」
—ところでトランプ大統領の側近たちはどうしてウッドワード氏にこんなにペラペラしゃべってしまったのでしょう。
高濱:本の中身がメディアで報道されるや、ジェームズ・マティス国防長官をはじめとするみなが「そんなことは言っていない」と一応は否定しています。
元側近の一人は、政界専門メディア「ポリティコ」の記者にこう述べています。「ウッドワード記者にしつこく質問されると、みな保身を考えてびびってしまうのだろう。一人が喋った話を彼はダブルチェック、トリプルチェックする。その過程でドミノ効果を呼ぶのだろう」
(”Here Are 5 of the Strongest Reactions to Bob Woodward’s explosive New Book About Trump,” Alex Henderson, AlterNet, 9/4/2018)
屈辱! 「小学5、6年生程度の理解力」
—ところで本には、マティス国防長官が大統領のことを「理解力は小学校5年生から6年生並み」と発言していたことが出てきます……。
高濱:トランプ大統領について誰が何を言っているのか一応、整理しておきます。
〇ジョン・ケリー首席補佐官(退役米海兵隊大将)
「彼(トランプ大統領)は愚か者だ。何事においても彼を説得するのは無意味だ。彼は軌道から外れていて、頭が狂っている。われわれがホワイトハウスで働くのは『狂った街』にいるようなものだ。私はなぜこんなところで働いているのかわからない。今までやってきた仕事の中で最低の職場だ」
〇ゲーリー・コーン前国家経済会議(NEC)委員長(元ゴールドマン・サックス社長)
(トランプ大統領の机の上にあった、米韓自由貿易協定の破棄を主張する書簡をコーン氏がこっそり持ち去ったことについて)
「大統領は私が書簡を盗んだことすら気づかないんだから……」
「彼(トランプ大統領)はプロのうそつき、常習的詐欺師だ」
「事情聴取に応ずるな」と助言した顧問弁護士
〇ジョン・ダウド氏(ロシアゲート疑惑捜査で大統領を弁護してきた前法律顧問)
(モラー特別検察官による事情聴取を受け入れるかどうか、について助言を求められた際に、トランプ大統領に対して)
「あなたはいい証人ではない。大統領閣下、もし事情聴取に応じられるなら、申し訳ないが私はあなたをお助けできません。事情聴取に応じたら(有罪になりうるし)オレンジ・ジャンプスーツ*を着せられるかもしれません」
*:オレンジ・ジャンプスーツは服役囚の中でも凶暴性を帯びた殺人犯などが着る囚人服。
(ダウド氏は、トランプ大統領への事情聴取に反対する理由として、モラー特別検察官に対して)「私は大統領に同席して、(事情聴取に応ずる)大統領が愚か者に見えるのには耐えられない。あなたはその尋問の内容のトランスクリプトを公表するでしょう。ワシントンではすべてがリークされるからだ。海外の人たちは『あいつ(トランプ大統領)がいかに馬鹿か、前から言ってただろう。あいつは正真正銘のボンクラなんだ。われわれはどうしてあんな馬鹿を相手に交渉してるんだ』というに決まっている」
〇ジェームズ・マティス国防長官(退役米海兵隊大将)
(国家安全保障担当者たちが韓国防衛の重要性を大統領に説明したにもかかわらず理解できず。また在韓米軍に関し、米国がなぜ朝鮮半島に人的資源やカネを投入しているのか、問われた同長官が「第三次大戦を防ぐためだ」と答えると、大統領は「われわれは愚かなことをしなければ、もっと金持ちになれる」と納得せず。会談のあと、部下に対して)
「彼はまるで子供のように……その理解力は小学校の5年生か6年生程度だ」
(シリアのバッシャール・アル・アサド政権が化学兵器を使用しているとの疑惑が浮上した際に、トランプ大統領から「アサドを暗殺しろ」との指示が電話であった。マティス長官は「すぐ取り掛かります」と答えたが、部下には動かないように命令。暗殺ではなく空爆作戦を実施した)
—ウッドワード氏の本についてトランプ大統領はどんな反応を示していますか。
高濱:『ザ・ニューヨ―カー』のアンディ・ボロウィッツ記者が大統領の側近から聞いた話だと、大統領はこの本を3日夕刻に入手し、ぱらぱらとめくっていたようです。そして、マティス長官が大統領の理解力が「小学校5年か6年程度」と言っていたくだりに激怒。
「imbecilic」(間抜け、能無し)という言葉(トランプ大統領にはわからないと思われる)が出てきたところで、本を放り投げ、「Book bad!」(最低の本だ!)と大声で叫んだそうです。
もっともボロウィッツ記者は「satire」(風刺)ジャーナリストですからどこまで本当の話かは分かりませんが……。当たらずとも遠からずでは。
(”Trump furious that Woodward’s Book is written at Seventh-Grade reading level,” Andy Borowitz, The New Yorker, 9/5/2018)
NYタイムズは政府高官の「内部告発」を掲載
ウッドワード本の中身が報道された数時間後に、米ニューヨーク・タイムズがトランプ政権の現職政府高官(匿名)の寄稿文の連載を掲載しました。Op-Ed欄(社説の向かい側のページにある署名入り論評)です。内容はトランプ大統領に対する「内部告発」。
「大統領は政策を掌握仕切っていない。どうか我が国の保全に害にならない作法と態度で政策を遂行してほしい」
トランプ大統領はこうした動きにパラノイアになっているようです。まさに「ウッドワード・シンドローム」が広がり始めているのです。
同大統領は昨年来、「裏切者リスト」を作っていて、側近の一人は「大統領は『蛇がそこら中にいる。奴らをたたき出さんといかん』と言っていた」そうです。
トランプ大統領は名誉棄損訴訟ができないこれだけの理由
—トランプ大統領は具体的に何か行動を起こすのですか。
高濱:5日にはツィッターでウッドワード氏を告訴する構えを示唆しています。
「ある人間が特定の人間について実際とはまったく異なるでっち上げのイメージを記事に書いたり、本にしたりしているのになんの懲罰も受けず、罰金も払わずにいるということは恥ずべきことではないのか。なぜワシントンの政治家たちが現行の名誉棄損法を改正しないのか、俺にはわからない」
しかし、この問題をめぐって名誉棄損で訴えるといっても実際にできるかどうか。
というのも米国では、「報道内容は事実でない」ことと、それが「現実の悪意」をもってなされたことを被害者(この場合トランプ大統領です)が立証せねばならないのです。また報道する者には「取材源の秘匿」が保証されています。ということは被害者が極めて制約された状況の中で、加害者が自分の名誉を棄損した「事実」を立証せねばならないことになります。これは言ってみれば至難の業です。
(参考:日本経済新聞朝刊、2/17/2017)
—トランプ大統領が「名誉棄損法の改正」を口にした背景にはこうした事情があるのです。
今のところ、トランプ大統領自身、何もできない状況にある。そうなると、米世論や米国民が、この本に書かれた「事実」をどう判断し、どう行動するか、が問題ですね。
高濱:主要メディアのジャーナリストやコメンテーターは「待ってました」とばかりにトランプ大統領の言動を叩いています。
従来からトランプ大統領に批判的なワシントン・ポストのコラムニスト、ジェニファー・ルービン記者はこの本が明らかにした「事実」について5つの点を指摘しています。
①この本でトランプ大統領のやり方を批判していたゲーリー・コーン氏をはじめとする真面目な側近たちはトランプ政権を去ってしまった。今後誰が、この大統領を補佐していけるだろうか。
②トランプ大統領を一番よく知る何人かの側近が「大統領は嘘つきだ」と言っている。その大統領は世界の指導者たちと会談した時、いったい何を話しているのか。外交にかかわる大問題だ。
③主要ポストに就いているマイク・ポンペオ国務長官やケリー首席補佐官たちはトランプ大統領の性格や言動を知っていて、なお仕えている。(面従腹背を貫き通す彼らに)要職が務まるだろうか、国家は本当に機能するだろうか。
④側近が「知的能力、倫理観が欠如」していると指摘するトランプ大統領を共和党は本気で支え続けるのか。共和党は背骨なき政党であり続けるのか。
⑤このままの状態が続くことは、米国には民主主義が存在しないことを意味する。憲法修正第25条4節を適用して大統領を解任することができないのか、できないとすれば大統領弾劾とか辞任要求といった高まりが出てきてしかるべきだ。
(”The dilemma Woodward’s book raises about Trump,” Jennifer Rubin, Washington Post, 9/5/2018)
一方、トランプ支持の保守系フォックス・ニュースは、ホワイトハウスの内実をウッドワード氏に暴露したり、ニューヨーク・タイムズに匿名で寄稿文を書いたりする政府高官たちを激しく批判しています。同ニュースのハワード・カーツ解説員は「(政府高官による)並外れた政治的不義だ」と攻撃しています。
またトランプ大統領が6日に「ニューヨーク・タイムズは、臆病な匿名寄稿者を国家安全保障上の理由から政府につき出せ」とツイートした、というニュースを大々的に報じています。
(”Kurtz: Anonymous NYT Op-Ed a ‘Colossal Act of Political Disloyalty’,” Fox News, 9/6/2018)
ペンスは「明智光秀」ではなく、マティスも「シーザー」でない
—ルービン記者が指摘している憲法修正第25条4節は、確か、副大統領が大統領の政策運営を見ていて「こりゃ、どうしようもないわ」と思ったら、閣僚の過半数から賛同を得て、大統領を解任するよう議会に申し立てることができる。大統領の不服が認められなければ、「玉座」から引きずり降ろされるというものですね。
高濱:その通りです。前述のルービン記者も触れてはいますが、どことなく腰が引けたようなニュアンスで指摘しています。
筆者はこの件について、2人のベテランジャーナリストと話をしました。どちらも異口同音にこう指摘しています。その「ココロ」はこうです。
「問題は二つある。一つはマイク・ペンス(副大統領)という人物は小心者で日和見主義者。そんな大芝居が打てる器じゃない。それに自分が動かなくてもトランプが弾劾される可能性だってある。危ない橋は渡らないね」
「主要閣僚を見渡すと、トランプの数少ない忠臣であるマイク・ポンペオ(国務長官)がトランプを裏切るとは思えない。マティス(国防長官)は謹厳実直な職業軍人。軍人で政治家のジュリアス・シーザー*にはなれないんじゃないか」
*:ジュリアス・シーザーはシェイクスピア劇に出てくる軍人・政治家。グナイゼナウ・ドラベッテ執政官らを告発・失脚させ、最終的には終身独裁官になる。
つまり日本流にいえば、ペンス副大統領は織田信長に謀反を起こした「明智光秀」にはなれない、というんですね(笑)。
金正恩は「非核化」からますます遠ざかる
—ところで、この本には外交政策をめぐる大統領と側近とのやり取りも出てきますね。この本が出版されたことで、目下のところ暗礁に乗り上げている北朝鮮の非核化を巡る交渉に影響が出ませんか。
高濱:この本にはトランプ大統領がアサド大統領の暗殺を指示したり、北朝鮮に対する先制攻撃についてジョセフ・ダンフォード米統合参謀本部議長と協議していた話が出てきます。
先の米朝首脳会談でトランプ大統領は北朝鮮の現政権を維持することを約束し、それが非核化の条件になっています。であるにもかかわらずトランプ大統領がまだ先制攻撃や斬首作戦を考えていたとなると、金正恩朝鮮労働党委員長は「やっぱりそうだったのか」とビビるに違いありません。となると、非核化交渉は進展しません。
北朝鮮の核問題を専門とするビプン・ナラングMIT(マサチューセッツ工科大学)准教授はこうツイートしています。「究極的な非核化をすることは絶対にないだろう。核心は、この点(米国が北朝鮮の体制を確実に保証するかどうか)なのだ」
(”Bob Woodward’s Trump book could freak out North Korea,” Alex Ward, Vox, 9/5/2018)
有権者は「経済」でトランプ共和党を選ぶのか
—最後に中間選挙に与える影響は。
高濱:この本が出版されたあとに行われた世論調査の結果はまだ出ていませんが、9月6日時点の支持率をみると、民主党が共和党に数%の差をつけています。
米ロサンゼルス・タイムズ/USC(南カリフォルニア大学)共同調査は「共和党が勝つか、民主党が勝つかは、有権者がトランプ政権の経済政策を支持するかどうかがカギ」と見ています。この調査は、16年の大統領選の際、主要世論調査機関で唯一、トランプ候補の勝利を予測したものです。
問題は、トランプ政権下で経済が好調なことです。消費活動は活発。失業率(3.9%)は18年ぶりの低い水準を維持している。平均賃金は前年度比2.7%増と伸びました。
有権者は、経済さえよければ「神経衰弱に陥っているトランプ・ホワイトハウス」に目をつぶるのか、どうか。もう少し様子を見ないとわかりません。
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『中国・配車アプリ運用タクシー、性暴力の温床に シェアリング・エコノミーを標榜したサービスの実態』(9/7日経ビジネスオンライン 北村豊)について
9/10阿波羅新聞網<北京掉入比美苏争霸更深陷阱 川普要制止美对中共疯狂援助——斯里兰卡抗议中共“一带一路”=北京は米ソの覇権争い時より深刻に トランプは中共の狂った援助を止めさせようとしている スリランカは中共の一帯一路に抗議>政治評論家の陳破空は「米中関係はレーガン時代に入った」と。意味するところは①ソ連と軍拡競争をして最後にはSDIを持ち出し、ソ連を崩壊させた②日本をプラザ合意で円高にし、日本の経済力がグローバルに及ぶのを防いだ。中共は既にこの二つの陥穽に陥っている。この場面での対決は不可避であると。

9/5スリランカ・コロンボで数万人がラジャパクサ前大統領の指導の下に抗議デモ。(彼が中共と関係していて、賄賂を取ったと思われるのに、シリセーナ政権を打倒するために動いているとしか思えません。民衆は純然たる反中・反売国で動いていると思います)

http://www.aboluowang.com/2018/0910/1171820.html
9/11看中国<王岐山将会晤华尔街高管 半数受邀者缺席(图)=王岐山はウオール街の高層との会議を準備 しかし招待者の半数は欠席 >FTの報道によると、「9/16北京で米中円卓会議を開催予定。半年に1回開催され、今回は周小川前人民銀行総裁とジョン・ソーントン前ゴールドマンサックス・現バリック・ゴールド会長が司会を務める。招待を受けたのはブラックストーン、シテイバンクG、ゴールドマンサックス、JPモルガン・チエース、モルガンスタンリー等。欠席が多いのはトランプ政権を説得するのが難しいから。
「消防隊長」の渾名を持つ王岐山はエマニュエル・シカゴ市長(オバマの腹心)やイーロン・マスクと会ってから2ケ月後に登場。王岐山と雖も米国の方針を変えるのは難しいだろう。
https://www.secretchina.com/news/gb/2018/09/11/870567.html
9/11NHKニュース 6:43<キム委員長の書簡「非常に友好的」米政権も再会談に前向き>北は事大で米中どちらでもつけるように動いていると思われます。
北村氏の記事で、配車アプリの白タクが如何に危険か分かろうと言うものです。利便性と安全性どちらを取りますかと聞かれれば、確率論にも依りますが安全性を取るでしょう。それでも、自動車の運転、飛行機の利用はします。まあ、配車アプリで強姦殺人に遭う確率も低いのかも知れませんが、民度の問題もあります。
日本で配車アプリを使った白タクを認めれば、タクシーの運転手が食い上げになります。タクシー会社に配車手配、相乗りを認めた方が良いのでは。タクシーが足りないというのであれば、新規のタクシー会社を認めれば良いでしょう。知らない人間の運転する車に乗るのは危険としかおもえません。まあ、小生は糖尿対策で歩きますけど。
記事

運転手が利用客を殺害した滴滴出行のアプリ(写真:Imaginechina/アフロ)
2012年6月、“北京小桔科技有限公司”が開発した配車アプリを運用したタクシーの配車サービスを北京市で始めた“滴滴出行”は、当初は北京市内だけに限定していたタクシー予約サービスを順次全国各地へ拡大している。これと並行して、滴滴出行は、配車アプリを通じた“滴滴順風車(相乗り車)”(以下「順風車」)、大中都市における“礼橙専車(中高級商務専用車)”、さらには“滴滴外売(料理の宅配)”なども展開している。ちなみに、“滴滴出租車(滴滴タクシー)は、全国380カ所以上の都市に180万人の運転手を抱えている。
滴滴出行の発展を見越した米国アップル社は、2016年5月に滴滴出行に対して10億ドルの投資を行った。また、同年8月に滴滴出行は米国配車サービス大手のウーバー・テクノロジーズ(Uber Technologies Inc.)が中国に設立した「Uber中国」を株式交換で傘下に収めると同時に、ウーバーに対し10億ドルを投資し、ウーバーの株主(比率1.47%)となった。滴滴出行は世界進出も視野に入れており、メキシコ、香港、日本、ラテンアメリカに照準を定めている。日本ではソフトバンクと提携し、今秋にも大阪で配車サービスの試験運用を予定している。
さて、滴滴出行が運営している順風車は、“順路(道すがら)”に“併車(相乗り)”する車という意味で、“同路人(同じ所へ行く人)”が1台の車に同乗することで、交通混雑を緩和し、環境保護にも貢献するというシェアリング・エコノミーを標榜するものである。順風車を利用したい人は順風車のアプリ上の地図で自分の場所をクリックすると、その周辺にいる順風車の運転手に指示が行き、その場所で待っていると、順風車が到着して目的地まで運んでくれる。但し、目的地に向かう途上でアプリ上に他の乗客からの利用希望が入れば相乗りとなる。この際、他の乗客の目的地によっては迂回して、先の乗客の目的地到着が遅れることも有り得る。
なお、順風車の運転手として登録するには、4ドアで、価格が8万元(約132万円)以上、車齢が6年以内の乗用車を所有し、1年以上の運転歴を持ち、スマートフォン(以下「スマホ」)を所有していることが基本条件となっている。単純化して言うと、その条件を満たしている人が、自分の氏名、身分証明書番号、運転免許証番号、スマホ番号などを順風車アプリに登録し、自分の顔写真を添付すれば、滴滴出行の審査を経て、誰でも順風車の運転手になれる。この安易さが順風車の運転手による犯罪を誘発する原因となっているのである。
2018年8月24日の13時15分頃、浙江省“温州市”の管轄下にある“楽清市”の“虹橋鎮”に住む19歳の“趙培晨(ちょうばいしん)”は、友人の誕生日を祝うために、自宅前からの配車を依頼した順風車に乗った。趙培晨を見送った母親は、彼女が自宅から100mほど離れた場所で黒色の乗用車に乗り込むのを見届けてから家に戻った。友人の家は温州市に属する“永嘉県”にあるが、虹橋鎮からは60km前後の距離なので1時間位で到着し、趙培晨は友人と落ち合った上で一緒に温州市内へ向かう予定だった。
虹橋鎮は楽清市の中部にあり、中国十大名山の一つで風光明媚な“雁盪山(がんとうさん)”の南麓に位置する。趙培晨は中学卒業まで虹橋鎮で育った。中学を卒業すると、“温州大学”の「5年制幼稚園教諭コース」に進学し、5年の時間をかけて“大専(高等専門学校)”卒業の資格を取った。卒業間近に温州の幼稚園で実習に入り、そこで1年間働いた後に、“杭州市”にある親戚が経営する会社へ移り、事務員として1年間働いた。しかし、趙培晨は彼女を心配する父親に呼び戻されて、1カ月前に親戚の会社を退職して、虹橋鎮へ戻ったばかりだった。
情報開示を拒絶した滴滴出行
趙培晨が乗った順風車は国道104号線を永嘉県へ向かって走っていたが、いつの間にか104号線を外れて脇道に入り、山道を上り始めた。これはおかしいと気づいた趙培晨は、14時10分頃にメッセージングアプリ“微信(WeChat)”を通じてある友人宛に「この運転手は車が1台も通っていない山道を走っている。すごく怖い」と連絡を入れた。それから5分後に趙培晨は別の友人宛に「助けて、急いで助けて」と連絡した。この救助要請の連絡を見た友人が趙培晨に状況確認をしようとした時には、趙培晨のスマートフォンは電源が切れていた。
15時頃、趙培晨の母親は趙培晨のスマホへ電話を入れて、彼女が永嘉県に到着したかを確認しようとしたが、電話はつながらなかった。一方、趙培晨から連絡を受けた友人は、15時42分、16時、16時13分、16時28分、16時30分、16時42分と計7回も滴滴出行へ電話を入れて、事情を説明して趙培晨が乗った順風車の車両番号と運転手の電話番号を教えるように依頼したが、先方は警察から正式な依頼がなければ個人情報は教えられないと情報開示を拒否した。16時頃、趙培晨の家族は当該友人と連絡が取れ、友人から状況を確認した後に地元の公安局へ事件を通報した。ところが、公安局は車両番号がなければ立件できないとして、滴滴出行に連絡して失踪事件として立件した。滴滴出行が素直に情報を提供していれば、すぐにも公安局が動いたのに、滴滴出行の杓子定規な対応により貴重な時間を数時間浪費した。
一方、楽清市には民間人が自発的に組織した“龍之野救援隊”という名の救助隊がある。彼らは17時頃に趙培晨の家族から順風車に乗って永嘉県へ向かった趙培晨が行方不明との連絡を受け、捜索の要請を受けた。32人で構成される龍之野救援隊は速やかに準備を整えて捜索に出発した。彼らに同行したのは、地元派出所の警官および趙培晨の親戚と友人たちで、合計130人程が捜索を行った。日付が変わった8月25日の早朝には雨が降り出した。捜索は雨を突いて朝4時頃まで行われたが、天候悪化と捜索範囲が広すぎることから一時中断することになった。
“楽清市公安局”は、滴滴出行から提供された情報を基に趙培晨を載せた順風車の運転手を特定し、25日午前4時頃に楽清市の“柳市鎮”に住む27歳の“鍾元(しょうげん)”を逮捕した。鍾元を公安局へ連行して取調べを行った結果、鍾元は趙培晨を強姦した後に殺害したことを認め、遺体を遺棄した場所を自供した。この自供に基づき公安局が現場へ急行すると、遺体は“淡渓山区”の樹林の中に隠されていた。公安局に同行した龍之野救援隊隊長の“劉暁光”によれば、「趙培晨の遺体は頭を上に、脚を下にして斜面に横たわり、両脚を縛られていたが、衣服に乱れはなかった。但し、どのように傷ついたか分からないが、左手に傷口があり、あたり一面に血痕が飛び散っていた。また、趙培晨の表情には苦しんだ様子はなく、両眼は閉じていた」という。
遺体発見後、公安局員と救援隊員は趙培晨の遺体を担架に乗せて樹林の中から運び出した。劉暁光は、「趙培晨の遺体を発見したのは、雨が最も激しく降っていた時だった。長年の捜索で、道に迷ったり、転落死した人を見て来たが、このような事件に巻き込まれた遺体は初めてで、心が重く感じられた」と述べた。
事件の全貌が公表されると、インターネット上に重要情報の書き込みがあった。それは次のような内容だった。すなわち、事件発生の2日前に“林”姓の女性が虹橋鎮の“紅杏路”で順風車の配車を依頼したところ、楽清市“翁●鎮”へ向かう順風車が到着した。彼女が車に乗り込みと、運転手は口実を設けて予約を取り消し、本来の道から脇道にそれた。異常を察知した女性は、車のドアを開けて飛び降りると必死で逃げた。運転手は彼女を数百メートル追いかけて来たが、彼女が「まだ追いかけてくるなら、警察に通報する」と叫ぶと、運転手は元来た道を引きかえって行った。彼女は当該順風車のナンバープレートを写真に撮っていたので、微信を通じて滴滴出行宛に状況説明を行うと同時に、ナンバープレートの写真も送付していた。その2日後に発生したのが趙培晨の事件だった。
その後に判明したところでは、この林姓の女性を乗せた順風車の運転手は逮捕された鍾元であった。林姓の女性から情報提供があったにもかかわらず、滴滴出行はこれを放置し、鍾元を野放しにしたことが、趙培晨の殺害につながったことは隠しようのない事実である。中国のネット上には、目元を隠した趙培晨の写真が何枚か掲載されているが、そこに写っているのは映画やテレビに出て来そうな可愛い美人で、楚々とした風情は際立って魅力的である。このような鄙(ひな)には稀な美人が強姦されてから殺害されたと思うと、犯人に憤りを禁じ得ないし、“掌上明珠(最愛の娘)”を失った両親の落胆ぶりが想像できる。
ところで、順風車の運転手による殺人事件は、2018年5月5日にも河南省“鄭州市”で発生していた。殺害されたのは“祥鵬航空”の“空姐(スチュワーデス)”で、21歳の“李明珠”であった。彼女は勤務を終えて鄭州空港から鉄道の鄭州駅へ移動する際に順風車を利用し、順風車の運転手によって強姦された後に殺害されたのだった。この時、滴滴出行は100万元(約1650万円)の懸賞金を出して、犯人の“李振華”(27歳)の手掛かりを追及したが、5月13日に李振華は遺体となって市内の川に浮いているのが発見された。自殺したものと考えられている。
サービス停止後、わずか1週間後に再開
事態を重く見た滴滴出行は、5月12日に順風車の配車サービスを停止し、22時から翌朝6時までは順風車の営業を停止するなどの改善策を策定し、わずか1週間後の5月19日からサービスを再開した。それから98日目の8月24日に順風車の運転手による強姦殺人事件が再発したのである。一般の免許所有者が登録するだけで運転手となれる相乗りサービスの順風車は、配車を行う滴滴出行が運転手の身元保証も含めて乗客の安全を保障するから成り立つのであって、強姦殺人を犯すような性的異常者を野放しにしていたのであれば、順風車を利用する乗客が滴滴出行に求める「信用」と「安全」を喪失するのは当然のことである。
50件の性暴力と滴滴の業務改革
5月19日に滴滴出行がわずか1週間で業務改善を行ったとして順瘋車の営業を再開したことを受けて、広東省の週刊紙「南方週末」は5月24日号で「50件の“性侵犯(性暴力)”事例と滴滴の業務改革」と題する記事を報じた。その概要は以下の通り。
【1】過去4年間にメディアが報じたり、関係部門が処理した滴滴出行の運転手による性暴力やセクハラ事件は少なくとも50件あり、ほぼ毎月起こっている。50件のうち、“故意殺人事件”は2件、強姦事件は19件、強制猥褻事件は9件、行政処罰事件は5件で、まだ立件されていないセクハラ事件が15件であった。犯罪行為を行った運転手は50人で、被害者は53人で全て女性であり、そのうち7人は性暴力を受けた時には酩酊状態にあった。
【2】事件を起こした運転手50人の年齢は、年齢が公開された21人のうちで、最高が40歳、最小は22歳であった。また、53人の被害者の年齢は、年齢が公表された22人のうちで、最高が33歳、最小は16歳だった。50人の運転手のうち、少なくとも3人は人身の安全に危険を及ぼす前科が有ったが、“三証験真(身分証明書、運転免許証、車検証が本物かどうかの検査)”をパスしていた。これら運転手の学歴は、学歴が公表された10人のうちで、中学卒業が3人、高校卒業が7人で、総じて高学歴ではなかった。
【3】2018年5月12日から滴滴出行は史上最大の業務改善を行ったというが、5月19日に順風車の営業を再開してからも“咸猪手(広東語の「痴漢」)”の魔の手は依然として女性乗客に伸びているのが実情である。5月5日にスチュワーデスの李明珠を殺害した劉振華は、以前運転免許を取り消され、新たに免許証を取得してから1年未満だった。これだと運転歴が1年以上という基準を満たさず、順風車の運転手にはなれないはずであったが、劉振華は父親の運転免許証を使って“三証験真”と“人臉識別(顔認識)”をパスしていた。順風車は予約を受けて出発する前に運転手の顔認識を行う決まりだが、本人が顔認識を行った後で、別人と入れ替わることも可能である。順風車の運転手をやっている人物によれば、顔認識が採用されてからは、犯罪のコストは高くなり、順風車の危険性は相対的に減少したという。しかし、性的変質者は少なからずいるので、順風車の犯罪を根絶する方法はないのが実情である。
8月24日に乗客の趙培晨が順風車の運転手である鍾元によって殺害されるという強姦殺人事件が発生したことを受けて、滴滴出行は順風車の営業を停止した。自家用車を所有し、運転免許を持つ庶民を相乗りタクシーの運転手に起用するという発想は、中国のシェアリング・エコノミーを牽引する画期的なものだったが、皮肉なことに、性的変質者に性欲を満たす格好の場を与える結果となったのだった。
なお、8月27日、“楽清市人民検察院”は趙培晨殺害の容疑者である鍾元に対し、強奪罪、強姦罪、故意殺人罪による逮捕を承認した。今後、滴滴出行は順風車の営業を再開するかどうかは分からないが、性犯罪を防止する抜本的な対策が打ち出せないのであれば、順風車は廃止を余儀なくされるだろう。企業が信用を失っては、たとえそれが便利なものであったとしても、ビジネスは成り立たないし、社会がそれを許さないはずだからである。

順風車は中国のシェアリング・エコノミーを牽引する画期的なものだったが……(写真はイメージ、PIXTA)
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