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『英国のEU離脱がもたらす軍事的危機、尖閣略奪も 経済的問題にばかり焦点を当てて喜ぶのはロシアと中国』(3/25JBプレス 中谷 寛士)について

3/25希望之声<中国经济环境恶化 台商回台投资近千亿=中国の経済環境は悪化し、台湾企業は大陸から撤退し、投資が1000億元近く台湾に戻る>米中貿易戦争の影響で、中国は景気が低迷、また生産コストの上昇により、大陸の外資は次々と資産を中国から移し、台湾企業もその中に含まれる。台湾経済部の最新のデータによると、台湾企業の撤退は1000億元近くに上り、1万近くの就業機会を増やしている。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/03/25/n2753050.html

3/25阿波羅新聞網<川普强硬北京承诺放松管制 美军舰再穿台湾海峡出人意外 白宫宣布伊斯兰国控制区被解放=トランプの強硬策は北京のガードを緩めさせる 米国の軍艦が再度台湾海峡に現れたのは意外 ホワイトハウスはIS支配区域が解放されたと宣言>3/28から中国での米中貿易交渉が始まる前に、トランプは、双方合意に達したとしても、米国は500億ドル相当の中国製品に継続して関税を課すことを公に表明した。 3/24米軍艦は今年3度目であるが台湾海峡を通過、これまでの年をはるかに超える頻度でこの敏感な海域で航海を続けた。 而も沿岸警備艇というのは意外であった。米国は、「これは“自由で開かれたインド太平洋地域”に対する米国の取り組みを反映している」と強調した。 トランプは23日、「IS支配地域を解放したが、今後も警戒を続ける」と述べた。

https://www.aboluowang.com/2019/0325/1265851.html

3/26阿波羅新聞網<美国形成广泛共识支持特朗普迫使中共改变结构性不公平贸易行为=米国はトランプを支持し、中共に構造的な不正取引慣行の変更を強制するための広範な合意を形成した>3/25(月)ロイター社は、「トランプが“米国優先”の貿易政策を進めるために関税を使い、北京が政府補助金で市場を歪める不公平な貿易慣行を変えるように迫っているのは、幅広い支持を受けている」との分析を報道した。

米中貿易交渉が最終段階に入ると、米国の政治家や企業幹部、外国の外交官は、トランプと交渉代表団に、「中国が米国や他の国、企業、従業員に及ぼす不公平な貿易での損害を解決するため、意味のある構造改革を行うこと」をずっと主張するよう促している。

報道によると、米国および国際的にビジネスを展開する企業は、中国の経済・貿易政策に対する不満が現れ、それが広がりを見せ、トランプの目標とますます一致してきた。

https://www.aboluowang.com/2019/0326/1265872.html

中谷氏の記事で、トランプが「ゴラン高原の主権はイスラエルにある」と認めたことは、ロシアのクリミアも実効支配しているため、領土と認めざるを得なくなるのでは。戦争で奪ったものは、強奪者の主権となり、その意味では北方領土も竹島も相手国の領土になってしまうのでは。南シナ海の人工島も認めざるを得なくなります。トランプのこの行為は良かったのかどうか?

英国のEU離脱で軍事的な問題と捉えたときに、EU内部での軍事費の負担について米国に依存し過ぎは如何なものかと思います。専制国家からの侵略の脅威に対抗するには多国間同盟が有効で、その効果に見合ったボデイガード料を払うべきでは。

英国がEU離脱しても米国がバックにいる限り、侵略は避けられると思いますが、心配すればキリがありません。各国それぞれ核を持とうと言うことになります。核不拡散を唱える国は其の責任をかみしめ、悪が蔓延らないようにしないと。

記事

英ロンドンで、議会の前に掲げられたEUの旗と英国旗の前を通り過ぎる男性(2019年3月4日撮影)。(c)Tolga Akmen / AFP〔AFPBB News

いよいよ英国の欧州連合(EU)からの離脱が目前となってきた。EUからの離脱は、英国の国際的な地位を低下させると懸念されている。

そうしたなか、一部の意見ではあるが、英国の国際的地位低下を防ぐ手段の一つとして、米国出身のメーガン妃の夫であるヘンリー王子を次の米国大使として任命すべきだとの意見さえ出てきた。

英国のEU離脱に関する話題の中心は、離脱後の経済問題、貿易、景気の動向、国境管理などである。

例えば、今年に入ってから英国国内で話題となっているのは、コードレス掃除機で有名な英国のダイソンが本社をシンガポールに移転するといった発表や、ホンダが英国南部スウィンドンにある工場を2021年に閉鎖すると発表したことなどだ。

両社とも、それぞれの決定に関しては、英国のEU離脱とは関係がないとしているが、専門家は英国のEU離脱の影響が出始めていると見る。

英国のEU離脱は、ヨーロッパ大陸への玄関口であった英国が扉を閉めることになり、投資先としての魅力が落ちるという見方は間違いではない。

このように英国のEU離脱に関しては経済問題に関する報道が多く、一般国民も実際に今後の生活に直接影響を与える経済に関連した問題を注視している。

景気動向、経済活動や国境管理などの直近の問題がより重要なため、注目されることはないが長期的に見れば、英国のEU離脱とは欧州の安全保障を巡る問題でもある。

英国のEU離脱と欧州の安全保障は全く関連がないように見えるかもしれないが、欧州の政治情勢の不安定化はこれを敵視するロシアにとっては好都合である。

また、歴史的にも英国が欧州の安全保障に貢献してきたことを忘れてはならない。

例えば、欧州の安全保障の専門家であるベアトリス・ホイザーに言わせれば、英国のEU離脱とは、本質的には経済上の問題ではなく安全保障の問題なのである。本稿では、この忘れさられた安全保障という観点から英国のEU離脱問題を考えてみたい。

政治と安全保障

そもそも政治情勢と安全保障が、どう関連しているかをまず考える必要があるであろう。ここで言う政治情勢とは、国と国との関係性だと考えてほしい。

身近な例を挙げれば、昨年6月にシンガポールで行われた初の米朝首脳会談を思い出してほしい。会談の数カ月前までは、ドナルド・トランプ大統領と金正恩総書記は、お互いを激しく挑発し、緊張関係が高まっていた。

さらに遡れば2017年には、北朝鮮はミサイル発射実験や核実験を行っていたが、会談以降、実験は一切行われていない。

つまり、この会談以降、米朝の政治関係はある程度落ち着いたということだ(もちろん何も具体的な進展はないが)。

もし、米朝のような対立関係にある国の政治関係が悪くなれば、最悪の場合、衝突が起きる危険性がある。

また、日本ではあまり知られていないが、1983年11月に行われた北大西洋条約機構(NATO)の定例演習(Able Archer)を旧ソ連側が、NATOが自らに対する先制攻撃を準備していると勘違いし、警戒態勢を敷き、自らも先制攻撃の準備を高めたという事件もあった。

この演習は、新冷戦と呼ばれ、米ソ間に緊張関係が高まっている時期に行われた。

演習前には、当時のロナルド・レーガン大統領がソ連を「悪の帝国」と呼んだこと、昨今、話題となっているINF条約締結のきっかけともなった、米国のNATO諸国へのパーシングII(中距離)ミサイル配備が目前と迫っている状況、そして「スターウォーズ計画」と呼ばれた米国の戦略防衛構想の発表といった背景があった。

このような政治情勢の悪化があったため、演習自体は定例演習であったにもかかわらず、ソ連は演習をNATO側の先制攻撃だと勘違いし、NATO側が知らないところで危機が高まっていたことは、注目に値するであろう。

敵対している者同士の関係が悪くなれば、武力衝突の可能性が高まるというのは自明の理かもしれないが、同盟国同士の政治関係が悪くなることが、果たして安全保障にどう影響を与えるのであろうか。

ここで、先述のNATOが実質的には欧州の安全保障に貢献しており、EUは地域統合体であり、特に経済統合がEUの主要な役割というように理解するのは自然であろう。

つまり、英国がNATOに加盟している限り、英国がEUから抜けようが、あまり影響がないのではないかという疑問がわくかもしれない。

確かに、この2つの組織は、本質的にも性格的にも2つの異なる組織である。実際に、英国のEU離脱が欧州の安全保障に与える影響はないと考える専門家も少なくない。

NATOは北大西洋条約機構という名前の通り、大西洋を越え、米国とカナダの北米国も含む軍事同盟である。

これに対し、EUは欧州連合、つまり欧州独自の地域統合体である。重要なことは、EUが地域統合という特徴を持っているからこそ、英国のEU離脱は長期的な安全保障上の問題なのだ。

現在、トランプ大統領のNATO軽視、最近では、昨年数回にわたって米国のNATOからの撤退を示唆していたことが報道されている。

こうした中で、ロシアの軍事的脅威は日々高まり、欧州は一つに結束する必要がある。このような悪化する政治情勢の中で、欧州統合の象徴を否定した英国を欧州諸国は頼ることができるだろうか。

ドイツのアンゲラ・メルケル首相は英国のEU離脱を受け、欧州は今こそ団結が必要な時だと述べた。

また、NATOの事務総長であるイェンス・ストルテンベルグ氏は、2016年6月のEU離脱の是非を問う国民投票を前に、英国のEU離脱は、EUだけでなくNATOにとっても欧州の分裂を招く恐れがあるので、望ましくないといった旨の発言をした。

英国のEU離脱は欧州に大きな亀裂を作るきっかけとなると言われている。それはNATOに加盟する欧州諸国内での亀裂にも自ずと繋がるという見方があるのも事実だ。

実際、NATO加盟29カ国中、22カ国はEU加盟国でもある。英国のEU離脱は「英国と欧州諸国との離婚」と称されることがあるが、たとえ円満離婚であろうと離婚は離婚なのである。

冷戦中、英国は欧州諸国の「団結」がソ連との戦争を抑止するためには必要だという考えを持っていた。

皮肉なことに、抑止に必要だと考えていた欧州の結束をEU離脱で自ら壊すこととなる。英国のEU離脱によって、NATOの予算の約80%がEU加盟国外から来ることになる。

これは、どういう意味があるのか。

具体的に英国のEU離脱が欧州の安全保障に与える影響を理解するために、英国が欧州の安全保障にどのように歴史的に貢献してきたかを簡単に見ていきたい。

英国と欧州の安全保障

英国は、地理的に見れば、日本と同じく島国であり、ヨーロッパ大陸とは海で隔てられている。

しかし、2度の未曾有の世界大戦が英国に教えた教訓は、ヨーロッパ大陸で起きた戦争は、英国の安全保障にも直接影響を与えるということだ。

特に第2次世界大戦中、航空機が発達しロンドンはドイツ軍の激しい空襲を受けた。このことは、英国とヨーロッパ大陸を隔てる海は、安全保障上の障壁とはならないことを証明した。

つまり、欧州大陸の安定が英国の安定と繁栄にも直接影響するということを英国は学んだのだ。

第2次大戦後、欧州諸国は戦争によって疲弊し、英国もかつて誇った大英帝国の栄光にも陰りが見え、ドイツが破れたことで生じたヨーロッパ大陸内の「力の空白」を単体で埋める力をすでに失っていた。

この戦争で生じた「力の空白」を最大限に利用したのが、ソ連であった。

ソ連は、ドイツが第2次大戦中攻め入った東ヨーロッパの国々(ポーランド、ルーマニア、チェコなど)を自分の支配下に吸収した。

加えて英国だけでなく、西ヨーロッパ諸国が2度の世界大戦から学んだことは、欧州の安全保障には、米国の力は欠かすことができないということだ。

特に、米国は両大戦において、戦争が始まった後に参戦したことから、戦時同盟ではなく、米国を平時から欧州の安全保障に関与させる必要性があった。

NATOとは、本質的には欧州の安全保障のために、米国を戦時ではなく平時から軍事同盟に含めるという安全保障上、非常に重要な考えを体現した組織である。

この軍事同盟創設に深く貢献したのが、英国であった。

英国が中心となり、1948年に相互防衛を定めたブリュッセル条約が英国、フランス、ベルギー、オランダ、ルクセンブルグの間で締結された。

この条約は2つの点において重要であった。第1に、この条約は、翌年1949年に締結された北大西洋条約の先駆けとなった。

米国を含む軍事同盟を作るにあたり、まずは当然ながら西ヨーロッパ諸国が西ヨーロッパの安全保障に自ら責任を持つことが重要であった。

米国自身もこれらの国々の力だけでは、西ヨーロッパの安全を維持するのには不十分であることをよく理解していた。

また、ドイツに対する「宥和政策」が第2次世界大戦のきっかけとなったことから、米国は経済、外交、軍事力などを使ってソ連共産主義を「封じ込める」戦略を採用するに至った。

これらのことから、ヨーロッパ大陸における共産主義拡張に危機感を抱いていた米国は、英国とフランスの誘いを受け、1949年北大西洋条約を締結することに合意した。

第2に、この条約は西ドイツを含んだ西欧同盟創設へと繋がり、EU発足後は西欧同盟が定めた相互防衛条項はリスボン条約42条7項へと受け継がれた。詳しくは、のちほど見ていくが、この条項は英国のEU諸国への「核の傘」の提供でもある。

冷戦中、ソ連の通常戦力に圧倒されたNATO加盟国は、戦争の疲弊からまだ抜け出しておらず、軍事予算の大幅な増強を望まず、米国の核戦力がヨーロッパの安全保障上の頼みの綱であった。

また、1962年英国は米国との「特別な関係(両国の密接な政治的関係性を表す)」を使い、米国が持つ潜水艦発射弾道ミサイル(ポラリス)を英国に供給(売却)することを米国に合意させる。

当初、当時のジョン・F・ケネディ政権は、英国に自らの弾道ミサイルを売却することに難色を示した。

それでも米国政府は英国との「特別な関係」を維持する重要性、そして、売却するにあたり、英国のポラリスミサイルは、特に平時においては、NATOの安全保障に関与することを条件に、ミサイルの供給に合意した。

つまり、1962年より英国の核戦力は、西ヨーロッパ諸国に「核の傘」を提供しており、英国は一種の「大西洋の架け橋」となったのだ。

ただ、上記で「特に平時」と記したように、英国の「至高の国益」が侵害されうる状況下においては、ミサイル発射の権利は、英国政府のみに与えられている。

つまり、究極的には英国は、他の核保有国と同じく、核使用に関しては独立した意思決定権を持っているのだが、英国は自らの核戦力をNATOの抑止のために提供しているのも事実だ。

もっと端的に言えば、NATOの「核の傘」は二重になっているのだ。

冷戦中、特にこの点は重要であった。米国はヨーロッパのために本当に核を使う覚悟があるのかという不安が常に欧州内には存在した。

そこで、もし米国が仮に核使用を躊躇した場合には、英国が持つ核戦力を使用するという決意を英国が示すことで、NATO内の不安の解消を図った。

また、戦略的に見た場合、NATO用の英国の核戦力の存在は「第2の神経中枢」であり、ソ連の核使用を複雑にする役割があった。

つまり、ソ連が、米国がヨーロッパのために核使用することはないと確信したとしても、まだ英国の核戦力という存在を見過ごすことができない状況を作ったのだ。

また、「核の傘」に加えて、英国はNATO諸国の核政策に関する不安を聞き入れ、米国と調整するという役割も担っていた。

そして、英国が米国と協力して創設したのがNATO内の核計画グループであった。

これにより、NATO内にNATOの核政策を核保有国と非核保有国が直接協議する場所を設けたのであった。このように英国は「大西洋の架け橋」となったことで、欧州内の調整を図る重要な役割を担ってきた。

英国は、この米国との「特別な関係」に加え、G7、国連安保理の理事国、EUの主要加盟国でもある。このような要の立場を持つ国がEUから抜けると、EU全体に影響を及ぼすというのは当然と言えよう。

英国のEU離脱のヨーロッパの安全保障への影響

このように、英国は歴史的に欧州の安全保障において重要な役割を担ってきた。それでは、英国のEUからの離脱には、具体的にどのような影響があるのだろうか。

最も身近な例を挙げれば、EUが2008年からソマリア沖で行ってきた海賊対処活動から英国は撤退することになる。実際に、この海賊対処の司令本部は英国からスペインへと移転する。

また、昨年3月に英国南部ソルズベリーでロシアの元スパイがノビチョクというロシアが開発した神経剤によって、ロシアのスパイによって毒殺されそうになった事件があったのは、記憶に新しい。

この事件に対し、今年1月、EUは特定のロシア高官を対象にした制裁(EU内の渡航禁止及び資産の凍結)を科した。当然、今後このようなロシアの英国に対する主権侵害行為にEUは共同で対処することができなくなる。

今後、ロシアによるEU諸国と英国の結束を試すような事件が再び起きるかもしれない。

この事件に対する英国とEUの対応次第では、欧州におけるロシアの軍事的な挑発行動がより活発になる恐れがある。

2014年のロシアによるクリミア併合以降、欧州においてロシアの脅威が再び高まっている。

このような悪化する欧州の安全保障環境を反映し、2016年2月、BBC(英国放送協会)はドキュメンタリー風ドラマ「World War Three: Inside the War Room(第3次世界大戦を想像する)」を放映した。

このドラマにおいては、2014年のウクライナ危機と同じようなことが、ロシアと直接国境を接するバルト三国でも起きることが想定された。

そして、バルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)の安全保障を巡って、NATOとロシアが核戦争へと近づいていくといった非常にショッキングな内容であった。

実際に、欧州の安全保障の専門家は、ロシア軍に対し小規模な軍事力しか持たないバルト三国の安全を危惧している。

重要なことは、ウクライナと違いバルト三国はNATO加盟国ということだ。つまり、バルト三国への武力攻撃は、集団防衛を基礎とするNATOに対する武力攻撃でもあるのだ。

また同じく、2016年5月には、NATOの副最高司令官を務めた英国陸軍元大将のリチャード・シレフ氏が書いた「War with Russia(ロシアとの戦争)」という小説が出版され、話題となった。

本書は題名の通り、ロシアとNATOが欧州で戦争するという内容だ。本書はあくまで小説ではあるが、作者の経歴からNATO内の現在の雰囲気、ロシアの脅威といった点が現実的に描写されている。

作者の一番重要なメッセージは欧州の安全保障は危機に陥っているということだ。

シレフ氏はロシアとの戦争は避けられると考えているが、そのためには、NATO加盟国は軍事予算を増加するなど、ヨーロッパの安全保障により積極的になる必要があり、何よりNATO内の団結が必要だと強調する。

シレフ氏は英国のEUからの離脱に反対している。同氏が自身の小説を通して強調したことは、冷戦下と違い集団防衛という意識がNATO内で欠如しているということだ。

具体的には、同じNATO加盟国でもロシアに対する脅威認識が異なる。

バルト三国やポーランドなど冷戦時代、ソ連の支配下にあり、ロシアと国境を接する国は、ロシアを非常に脅威として見ているが、南ヨーロッパの国々、イタリア、ギリシャ、スペインなどは、ロシアよりも自国の課題(経済問題など)がより重要である。

つまり、ロシアをそこまで脅威として見ていないのだ。

また、これらの南ヨーロッパの国々だけでなくバルト三国のような冷戦後NATOに加盟した小国をなぜ、NATO全体で守らなければいけないのか、という意見があるのも事実だ。

そして、NATOの安全保障上の支柱である米国の大統領がNATOを「時代遅れ」と呼んだり、NATOから撤退したいと個人的に発言したりなど、米国の同盟国としての信頼性が疑問視されている。

このような背景の中での、英国のEUからの離脱である。

タイミングが悪すぎたと言うべきか。本来であれば、英国はEUに残ることで、欧州の結束を訴えなければならなかった。

そして、米国との「特別な関係」を生かし「大西洋の架け橋」としての役割が期待されたのだが、EU離脱により英国の欧州における地位の低下は避けられない。

すでに2017年の時点でドイツのメルケル首相は、米国と英国にもはや頼ることはできないと示唆している。

注目すべきは、ドイツではトランプ政権の米国第1主義やNATO軽視から、ごく一部ではあるが、ドイツの核武装も必要だという意見が出てきたことだ。

もちろん、ドイツの核武装などドイツ国民の大半が望んでいないことであるが、このような意見が出てきたこと自体が、ヨーロッパの不安を反映していると見るべきであろう。

英国のEU離脱はEU内の政治的な亀裂を作り、他のEU加盟国のEU懐疑派を勢いづける可能性がある。

現に、2017年のフランス大統領選では、反EUを掲げたルペン候補が決選投票まで残り、EU離脱のドミノ現象が起きるのではないかとEU内では不安視された。EU内で生じた政治的な亀裂はNATO内の亀裂へと繋がる可能性もある。

というのも、先述した通りNATO加盟国の大半はEU加盟国でもあるからだ。このような不安定な政治情勢では、EUもNATOも得をしない。

あるEU加盟国の高官に言わせれば、欧州内の政治的な亀裂こそ弱点となるのだ。この状況で得をするのは、NATOを敵視するロシアである。

ロシアとしては、欧州内の政治的分裂を加速させたい。実際に、ロシアが反EUの活動家たちに金銭的な援助を行っていることが疑われ、EU加盟国の総選挙では、EU懐疑派を裏で支持しているとも言われている。

もちろん、このような裏工作はソ連時代にも存在した。冷戦下においては、欧州内(ドイツなど)の反核運動をソ連が裏で奨励していたことは、よく知られている。

ロシアとしては、ライバルが勝手に自己分裂してくれた方が望ましいというのは当然であろう。

もっとも、ロシアはNATOが本当に消滅するとまで考えているかは疑問であるが、ロシアが現実的に望むことは、NATOを軍事同盟ではなく、単なるディベートクラブにすることである。

つまり、議論は行っても実質的な軍事行動を取らせないようにさせることだ。より端的に言えば、NATOを中立化、または少なくとも弱体化させたいのだ。

逆にロシアが最も望まないのは、ロシアという巨大な熊にキツネやタヌキなどの小動物でも一枚岩となって向かってくることだ。

また、この小動物の集団の後ろには米国という大怪獣がいる。この構図が欧州における抑止の論理である。

この抑止の論理からすれば、皆が右を向く必要があるのに、英国だけ真っ先に左を向いたことになる。誰かが左を向けば、他にも左を向く者たちが出てきてもおかしくはない。

英国が、今後も欧州の安全保障に貢献していくと宣言しても、欧州諸国はこの宣言を懐疑的に見るのは当然である。

また、英国は、EUから離脱することによって、EUの改革条約であるリスボン条約42条7項が定める相互防衛義務からも抜けることになる。

この条約の原型は、相互防衛を定めたブリュッセル条約である。この42条7項の特徴は、EU加盟国に対する武力攻撃が生じた場合、加盟国は「すべての手段」を使用し、加盟国を支援、そして援助する「義務」があることだ。

ただ、EUには、軍事的に中立国であるアイルランドなどの国も存在するため、必ずしも全加盟国による軍事支援などが行われるわけではない。

また、どのような行動を取るかは加盟国次第であり、軍事行動を絶対に必要としているわけではない。

この点においては、NATOの集団防衛を定めた第5条(加盟国に対する武力攻撃は、全加盟国への攻撃と見なす)と大差はない。第5条も必ずしも加盟国に軍事行動を取るように定めているわけではない。

ただ、リスボン条約においては、「すべての手段」と明確に定められているため、この条約は、EU諸国に対する英国の「核の傘」の提供とも理解されている。

むろん先述の通り、英国はNATOを通して「核の傘」を提供してきたので、NATO加盟国に対する「核の傘」がなくなることはないが、このような条約から抜けることで傘への信頼性だけでなく、英国の同盟国としての信頼性を低下させることとなる。

実に、この条項は相互防衛を宣言することによってEU内の結束を強める目的を持っているのだ。

フランスのマクロン大統領が昨年11月発言したように、英国のEUからの離脱は欧州の政治的な分裂を明確にしたのである。

2度の世界大戦を経て、ヨーロッパ大陸の問題は、英国の問題でもあると理解した英国は戦後欧州の安全保障に深く貢献した。

冷戦中、米国との「特別な関係」を持つ英国は欧州の安定に寄与したが、皮肉なことに21世紀の現在においては、逆に英国自体が不安定要因となっている。

英国が欧州から距離を置いても、欧州で起きた問題から離れられるわけではない。英国がEUから離脱しても、英国は西ヨーロッパの端に位置する島国であることに変わりはない。

本稿では、あくまで欧州の安全保障を中心に論じたが、最後に日本への影響を簡単に見てみたい。

ロシアが欧州諸国と戦争したいなどと考えているわけではないが、仮に欧州でロシアと戦争が始まった場合、遠い日本に影響を与えることなどないと思うかもしれない。

だが、可能性は少ないながらも、2つのことが言える。

まず、欧州で起きた戦争が、アジアに飛び火する可能性は非常に低いがゼロではない。つまり、対岸の火事と傍観を決め込んではいられない。

ただ、この点に関しては、飛び火しない可能性も大いにあるので、不用意に危機を煽るつもりはない。

次に、火事場泥棒的な活動があり得る。戦争が飛び火すると述べたが、飛び火する理由としては、欧州で生じた混乱に乗じて、領土紛争を抱える国々が、領土をわが物にしようと軍事行動を開始するといったものだ。

1962年10月に起きたインドと中国の国境紛争は、キューバ危機で世界の注目がキューバに集まっている間に中国が計算的に始めた戦争との分析もある。

また、1950年10月の中国のチベット侵攻は、朝鮮戦争に世界の注目が集まっている時に起きた。

このような火事場泥棒的なことが尖閣諸島、南シナ海、台湾で起きるかもしれない。

火事場泥棒的に開始された軍事侵略がエスカレートして戦争にまで発展しない可能性はゼロではないのだ

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『北朝鮮、「ハノイ会談決裂」で消されそうな側近の名 漂流する東アジアを撃つ』(3/25JBプレス 右田 早希)について

3/26阿波羅新聞網<数十栋大楼被炸空 江苏大爆炸到底死了多少人=数10棟のビルが爆発で吹っ飛ぶ 江蘇省化学工場の爆発で一体何人が死亡したのだろうか>爆発した工場の労働者が“大紀元”に明らかにしたのは、「工場従業員は190人」と。 専門家は、「化学爆発によってできた高圧空気が人体を粉砕し、遺体を見つけられない可能性がある」と述べた。3/25中共の公式発表は「江蘇省爆発事故の死者は78人と増え、周辺2平方キロ内の20社が捜索救助に当たり、14名の新たな犠牲者が見つかった」と。航空写真によると、爆発地の20のビルは破壊され、ネチズンたちは死者・行方不明者の公式発表数字の信憑性について疑問を投げかけた。

公開された爆発シーンの多くの映像は、爆発が強力だったことを表している。 江蘇省消防救助隊の参謀長は、「爆発の威力は強力であり、中心地域の犠牲者は瞬間的に気化した可能性も排除できない」と語った。

大陸の専門家は“大紀元”に次のように説明した。「核爆発の中心は100万度にもなり、鉄塔すら気化してしまうが、化学物の爆発は通常数千度である。気化の可能性はそれほど大きくないが、人体が高圧粉砕されれば、遺体が見つからない可能性もある」と述べた。

昨日、本ブログでも取り上げましたが、遺体数の正確な所は分からないという事でしょう。温州での新幹線事故があっても、平気で生き埋めにしようとするお国柄ですから。人民の命は軽いという事です。

https://www.aboluowang.com/2019/0326/1265885.html

3/25阿波羅新聞網<贸易战冲击 日本家电商Iris中国部份生产移至南韩=米中貿易戦争は日本のアイリスオーヤマに中国生産の一部を韓国に移転させる>日経新聞によると、アイリスオーヤマの大山晃弘社長は「日米貿易戦争に対応するため、2020年までに中国の生産の一部を韓国に移転する計画である。リスク分散の為、現在蘇州、広州で製造しているファンは、来年一部の生産を韓国に移す予定」と述べた。

アイリスオーヤマは主にLED照明や空気清浄機などの家電製品を生産している。来年、中国から米国への輸出が困難になるかもしれず、それを避けるために、中国生産の約5%を韓国に移転する計画である。

どうして反日国家に生産拠点を移すのでしょうか。よりによって韓国とは。日本人が嫌韓になっているというのに。日本に工場を造れば良いでしょう。アイリスオーヤマ製品は安くても買わないようにした方が良い。日本企業とは思わない方が良いでしょう。

https://www.aboluowang.com/2019/0325/1265866.html

3/26看中国<是何用意?美财政部对朝鲜加新制裁 川普下令撤回(图)=意図は何? 米国財務省は北朝鮮に追加制裁を課そうとしたが、トランプは撤回を命じた>3/22トランプはツイッターで米国財務省が北朝鮮に追加制裁を課そうとしたがそれを取り下げさせた。政治評論家の陳破空はトランプがこう出た動きの深い意味を分析した。トランプ政権が北に対する制裁を解除したと聞いて、多くの人が理解できなかったが、実際にはそうではなく、追加制裁を取消しただけである。トランプは、「私は金正恩が本当に好き」という理由で、この追加の制裁は不要であると簡単に述べた。陳破空は、「これは非常に礼儀正しく、ビジネス的で、外交的な修辞である」と述べた。実際、一方を引き寄せ、もう一方を攻撃することになる。北朝鮮を引き寄せ、中共とは戦う。トランプは主敵が誰であるかを知っており、下位の敵とはうまくやりたいと考えている。トランプは金正恩との首脳会談を昨年6月にシンガポールで、そして今年はベトナムで開催した。二度目の首脳会談はうまくいかず、金正日は体調を崩し、すぐには北朝鮮に戻ることができなかった。「トランプは得るものもなく去った」と言う人もいるが、そうではない。トランプのアプローチは、北朝鮮を安定させ、主敵である共産主義者北京に対処することである。彼の戦略意図は非常に明確であり、金正恩が米中貿易交渉において問題になることを望んでいない。

金正日に親切で友好的である理由を誰かが尋ねると、トランプは「私は不動産ビジネス出身だから何が最重要かを良く知っている。地位、地位、地位だ」と答えた。陳破空が解説するのは、「北朝鮮の地政学的位置は中国へのゲートであり、中共のバッファーゾーンである。北京は北を手駒として使おうとしているがトランプは手なずけようとしている。一方、中国企業の2社に制裁が課され、他方、北への追加制裁措置は取消された。 二度目のトランプ・金会談が破局後、金正恩の外務次官は「ミサイルや核実験を再開する」と脅したが、そうは行動せず、北が一方的に韓国との連絡事務所から職員の引き上げをした。トランプは金をすぐに宥めたが、これがトランプ政権の戦略的意図である」と。

https://www.secretchina.com/news/gb/2019/03/26/888468.html

右田氏の記事で4月11日に最高人民会議を開催するとあります。3/24本ブログで紹介しました宮本悟氏の論考では「憲法改正して大統領になるのでは」と言うものでした。まあ、習近平も呼称は、海外では“General Secretary”でなく“President”です。金が大統領に拘るとすれば、如何にも民主的手続きで選ばれたと世界に誤認させるためでしょう。でも100%近い信任票が民主的に選ばれた代表となる事はあり得ないです。愚かとしか言えませんが。

金英哲も張成沢と同じ運命を辿るのか、はたまた金正恩がクーデターで駆逐されるのか、4/11の動きを注視しましょう。米国の軍事的圧力は来年の大統領選まではお預けでしょうが、瀬どり等密輸の監視は強化されると思います。経済がどうなるかです。陳破空の言うように中国を裏切り、米国に付く決断を金正恩ができるかです。その時には核は放棄しないとならず、金にとっては非常に難しい。かといってこのままでは、経済が衰退していくだけで、クーデターが起きるかもしれず、デイレンマです。日本にとっては、反日国は滅びた方が安全になりますが。

記事

ベトナム・ハノイで行われた2回目の米朝首脳会談で、休憩中に散歩するトランプ大統領(右)と金正恩朝鮮労働党委員長(左)。北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)配信(2019年2月28日撮影)。(c)AFP PHOTO/KCNA VIA KNS〔AFPBB News

(右田早希:ジャーナリスト)

3月22日、朝鮮労働党中央委員会機関紙『労働新聞』に、「朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議常任委員会決定 第228号 主体108(2019)年3月21日」と題した告知が掲載された。内容は、以下の短いものだ。

<朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議を召集することについて
朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議常任委員会は、次のような決定をした。朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議第14期第1次会議を、主体108(2019)年4月11日、平壌で招集する。
朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議常任委員会 平壌>

何とも重々しい言い回しだが、要はたった1日だけの「国会」を、4月11日に行うということだ。

そんな中、いま平壌で「不穏な噂」が囁かれている――。

プッツリ途絶えた金正恩氏委員長の消息

最高人民会議に先立つ1カ月前の3月11日、『労働新聞』は、「わが党と国家、軍隊の最高領導者・金正恩同志におかれましては、最高人民会議代議員選挙に参加されました」と題する記事を掲載した。

<朝鮮労働党委員長でおられ、朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長でおられ、朝鮮人民軍最高司令官でおられる、わが党と国家、軍隊の最高領導者・金正恩同志におかれましては、3月10日、最高人民会議第14期代議員選挙のため、第10号区第40号分区選挙場で、選挙に参加された。
午前11時、わが党と国家、軍隊の最高領導者、金正恩同志におかれましては、金策工業総合大学に設置された選挙場に到着された。敬愛する最高領導者同志におかれましては、金策工業総合大学総長の洪ソホン同志、党委員長の李ソンウク同志と面会された。慶祝の踊りの海となって満ち満ちている大学構内に爆風のような「万歳!」の歓声が、朗々と湧き上がった……>

つまりは、金正恩委員長が、最高人民会議の選挙の投票所に足を運んだというニュースだ。この選挙によって、687人の代議員(国会議員)が選出された。ちなみに、各選挙区の「推薦者」(立候補者)は一人で、推薦された全員が当選したことになる。投票率は99・99%! それでも100%にならなかったのは、海に出ていた漁師や、海外出張者などがいたからだとか。

北朝鮮の首都平壌で、最高人民会議代議員選挙の投票所前に並ぶ市民ら(2019年3月10日撮影)。(c)Ed JONES / AFP〔AFPBB News

だがその後、2週間にわたって、金正恩委員長の消息が、プッツリと途絶えている。これまでは、頻繁に各所へ現地視察に出ていることを宣伝煽動するのが常だったことを思えば、2週間も音信不通というのは、「事件」である。

代議員名簿から唯一漏れた「ハノイ組」幹部

「異変」はもう一つある。2月27日、28日のトランプ米大統領との2度目の米朝首脳会談、いわゆる「ハノイの決裂」については、今月のこのコラムでお伝えした通りだ。その中で、金委員長に同行した主な幹部たちは、大方が最高人民会議の代議員に選出されている。金委員長の妹・金与正党第一副部長、李容浩外相、崔善姫外務次官らだ。

だが、一人だけ代議員名簿から名前が漏れている「ハノイ組」がいる。金英哲党副委員長である。昨年来、アメリカ側のポンペオ国務長官のカウンターパートとなって交渉を取り仕切ってきた、金正恩委員長の最側近である。実際、金英哲副委員長の動向は、3月5日に金正恩委員長一行が、「1号列車」(専用車)で平壌駅に戻って以降、ただの一度も伝えられていないのだ。

米首都ワシントンで、北朝鮮の金英哲朝鮮労働党副委員長(左)を迎えたマイク・ポンペオ米国務長官(2019年1月18日撮影)。(c)SAUL LOEB / AFP〔AFPBB News

金英哲は、日本植民地時代が終わった翌年の1946年に、中国国境に近い両江道で生まれた。革命元老の子弟が学ぶ万景台革命学院を経て、金日成軍事総合大学を卒業。卒業後は、軍事停戦委員会の連絡将校として、開城に勤務した。2000年代に入って、「帝王学」の一環として、金正恩委員長が金日成軍事総合大学で軍事教育を受けた際に、「軍事理論」の教官を務めた。この時以降、金委員長は、38歳も年上の金英哲副委員長を、敬愛するようになった。

金委員長が父親の金正日総書記から後継者指名を受け、正式に後継者としての道を歩み始めたのは、満25歳の誕生日、すなわち2009年1月8日からである。この年の春に、金正恩委員長の発案で、朝鮮人民軍に、本格的なサイバーテロ部隊を傘下に収める偵察総局が発足した。その時に金委員長は、最も信頼を置く一人である金英哲副委員長を、偵察総局長に据え、自らが指導した。そこから、金正恩―金英哲時代が始動していくのである。

金英哲副委員長は、前述のように、昨年来のトランプ政権との交渉で、北朝鮮側の交渉責任者を務めた。そして、昨年6月のシンガポールでの歴史的な米朝首脳会談を成功させたことで、金委員長から絶対的な信頼を勝ち取るに至った。

ところが、相手はあのトランプ大統領である。合意に至るか未知数の「ハノイ会談」を、開催すべきかどうか――今年に入って、アメリカと北朝鮮が、それぞれ逡巡した。

その時、平壌で「大丈夫です。必ず、アメリカとの交渉はまとまります」と、金正恩委員長の背中を押したのが、金英哲副委員長だったという。それで金委員長は、最終的にハノイ行きを決めたのだ。

だが、結果は周知の通り、「決裂」に終わった。「ノーディール」でも、「また次があるではないか」とお気楽に言えるのは、アメリカ側である。

北朝鮮側は、そうはいかない。金正恩委員長はおそらく、これまでの35年間の人生で、初めて本格的な挫折を味わったことだろう。かつ、最高権威としての面目は、国際的にも国内的にも丸潰れである。特に国内的に、「何か」をして取り繕わないと、大きく傷ついた面目は取り戻せない。

と言うわけで急遽、4月11日に最高人民会議の開催を決めたのである。そして、前述の「不穏な噂」とは、最高人民会議で、「ハノイの決裂」の「A級戦犯」として、金英哲副委員長を断罪するというものだ。

処刑され、遺灰すら残らなかったかつてのナンバー2

思い起こすのは、かつて「不動のナンバー2」と呼ばれた金正恩委員長の叔父(父の妹の夫)、張成沢党行政部長が、2013年暮れに、血祭りに上げられた時のことだ。シェパード犬に噛まれる拷問刑を受けたあげくに、火炎放射器で燃やされ、遺灰すらも残らなかった。もしかしたら、すでに金英哲副委員長に対するシェパード犬拷問が始まっているかもしれない。

北朝鮮・平壌で開かれた労働党中央委員会政治局拡大会議で、警備員に連行される張成沢国防委員会副委員長を写したとされる画像。張成沢氏は2013年12月12日、処刑された。News1提供(2013年12月9日公開)。(c)News1〔AFPBB News

だが問題は、金英哲副委員長を粛清した後である。国連の経済制裁によって、北朝鮮経済は、日増しに悪化している。朝鮮人民軍の強硬派は、核やミサイル兵器の開発再開を突き上げている。金正恩政権の内憂外患は続く。

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『安倍政権のロシア急接近は中国への牽制になるのか?国際的な見方は「日本の対中ロシアカードは役に立たない」』(3/25JBプレス 古森義久)について

3/23希望之声<「钢铁谷」毕生民主党人是如何变成川普铁粉的=「ラストベルト」の終身民主党員は何故トランプの熱烈な支持者になったのか>オハイオ州ヤングスタウンの民主党員Geno Difabioの生活はトランプが大統領になって一変した。「ラストベルト」は活気を取り戻し始めた。現地の人は「人口16万のヤングスタウンは当初回復不能と思われていたが、我々はもっと良くなる」と信じている。方法はトランプの政策をやり切ること。トランプは彼らに希望を与えている。

ヘボな評論家は米国に産業を取り戻すことをアナクロと評していたと思いますが、どうでしょうか、現地の人に夢と希望を与えているではないですか。日本も中国から撤退し、日本の田舎に工場を建て、雇用を増やし、ゆとりある生活を社員に保証すれば、少子化も少しは防げるのでは。

オハイオ州ヤングスタウンの集会で演説するGeno Difabio

https://www.soundofhope.org/gb/2019/03/23/n2750233.html

3/24看中国<江苏化爆习近平震怒 传高官人人自危 江苏省长悬了?(组图)=江蘇省の化学工場の爆発に習近平は激怒 高官の立場が危うい 江蘇省長の処遇は宙に浮く?>3/21江蘇省の塩城市で化学工場の大爆発が起き、64人死亡、600人が負傷した。 江蘇省長の呉政隆は習派でなく、薄熙来に仕えていた人物。この事件を借りて更迭されるかもしれないということで注目を集めている。

爆発物はベンゼンで発癌物質だから、爆発現場から10Km以上離れ、現地の水は飲むな」とfacebookの情報にありました。中国では事故があっても、優先されるのは国民の命でなく政局です。また死傷者もこんなものではないでしょう。中共はいつも数字を誤魔化しますので。

https://www.secretchina.com/news/gb/2019/03/24/888325.html

3/24阿波羅新聞網<中美大战 欧盟跟上川普 对中共不再幼稚 美军演练夺岛 中国经营成本涨外资难维持=中米大戦 EUはトランプ側につく 中共に対しもはやナイーブになることはない 米軍は島を奪還するための演習を 中国の経営コストが膨らみ、外資は維持が困難>トランプは「米中貿易交渉は最後の時を迎えている。貿易赤字は国家安全にとってリスクである」と述べた。中共の暴発に備えるため、米軍は太平洋で島を奪還するための演習をした(3/21日本主導で、沖縄の伊江島で実施)。米国に続き、EUも対中国で「対等化」を目指すことをハッキリさせた。マクロンは「対中政策でナイーブだったのは過去のものとする」と述べた。中国国内では経営コストが膨らみ、外資は生産が困難になり、続々撤退している。

https://www.aboluowang.com/2019/0324/1265415.html

3/25阿波羅新聞網<穆勒调查特朗普大胜!竞选团队无通俄 总统未妨碍司法公正=ムラーの調査はトランプの大勝利に! トランプの選挙組織はロシアに通じていない 大統領の司法妨害はない>

https://www.aboluowang.com/2019/0325/1265454.html

3/25NHKニュース 6:43<特別検察官「トランプ陣営のロシアとの共謀確認できず」

アメリカのトランプ大統領をめぐるロシア疑惑で司法長官が捜査結果の概要を記した書簡を議会に送付しました。最大の焦点となっているトランプ陣営とロシアとの共謀は確認できなかったとしていて、トランプ大統領は先ほど「完全な潔白が証明された」と主張しました。

アメリカのロシア疑惑を巡ってバー司法長官は24日、疑惑の解明にあたったモラー特別検察官の捜査結果の概要を記した書簡を議会に送付しました。
公表された書簡によりますと、2016年の大統領選挙でロシアがトランプ大統領の誕生を後押しするためサイバー攻撃などで干渉したとされる疑惑について、特別検察官は「トランプ陣営やその関係者がロシアと共謀したり協議したりしたことは確認できなかった」と結論づけたということです。
またトランプ大統領が捜査を妨害したという司法妨害の疑惑については、「特別検察官はどちらとも結論を出さなかったが、完全な潔白が証明されたとはしていない」としています。
ただ司法長官は書簡のなかで「捜査結果を精査し省内で検討した結果、司法妨害の十分な証拠は得られていないと結論づけた」としています。
これについてトランプ大統領は、先ほど記者団に対して「ロシアとの共謀はなかった。司法妨害もなかった。完全な潔白の証明だ。大統領がこのような捜査を受けなければならなかったのは国家の恥だ。私を引きずりおろそうとする違法な試みは失敗した」と述べました。
これに対し議会下院の司法委員会の委員長を務める野党・民主党のナドラー議員は司法長官が「司法妨害の十分な証拠は得られなかった」と指摘したことに疑問を呈したうえで、「モラー特別検察官はトランプ大統領を無実とはしていない」と強調し、今後、司法長官を議会に呼んで追及していく構えを明らかにしていて、トランプ政権と野党の攻防は一層激しさを増すことが予想されます。

サンダース報道官「大統領は完全潔白」

バー司法長官が議会に提出した書簡を受けて、ホワイトハウスのサンダース報道官はツイッターに「特別検察官はいかなる共謀も妨害もなかったと結論づけた。捜査結果によって大統領が完全に潔白であることが証明された」と書き込みました。
そのうえで「アメリカとトランプ大統領にとってすばらしい日だ。2年間にわたる野蛮でヒステリックなトランプたたきを経て、大統領と支持者の正しさが完全に証明された」としています。

トランプ陣営「民主党はうそをついてきた」

また、来年のアメリカ大統領選挙に向けた準備を行っているトランプ大統領の陣営は声明を出し、「民主党はありもしない犯罪を主張して2年間にわたって陰謀に満ちた混乱のジェットコースターに連れ込みアメリカ国民にずっとうそをついてきた。トランプ大統領は経済を刺激し、国民をより安全にするため熱心に取り組んでいる」として疑惑の解明を求める野党・民主党を強く非難しています。

FBI前長官「多くの疑問がある」

ロシア疑惑の捜査のさなかにトランプ大統領から解任され、司法妨害の疑いを示唆していたFBI=連邦捜査局のコミー前長官は捜査結果が公表されたあと、ツイッターに「多くの疑問がある」と投稿し、疑惑は完全に解明されていないという見解を示しました。

民主党「司法長官は中立ではない」

野党・民主党は上院トップのシューマー院内総務とペロシ下院議長が共同声明を出し、バー司法長官の書簡について、「答えたことと同じくらい多くの疑問を生じさせた。モラー特別検察官の報告書は司法妨害の疑いについて大統領に罪がないとはしていないので、報告書の全文と関連の文書を速やかに公開することが必要だ」と述べました。
そのうえで、バー司法長官が書簡の中で「司法妨害の十分な証拠は得られなかった」と指摘したことについて、「バー司法長官は捜査に対してこれまでも偏った立場だったので中立的ではなく、報告書に対して客観的な決定をする資格はない」と批判しました。
また、バー司法長官の書簡を受け取った議会下院の民主党のナドラー司法委員長は24日、ツイッターに「モラー特別検察官は大統領に罪がないとはしていない。近いうちにバー司法長官に下院司法委員会での証言を求める」と投稿しました。

司法長官「どこまで公開か速やかに判断」

モラー特別検察官の捜査報告書をどこまで公開するかについて、バー司法長官は議会に通知した書簡の中で「人々の関心の高さは認識しており、法令や規則に基づき可能なかぎり報告書を公開したいと考えている。今後、法令に従って公開できない部分を特定する作業を進め、どこまで公開できるか速やかに判断したい」としています。>(以上)

左翼リベラルは往生際が悪い。日本のモリカケと同じ。「悪魔の証明」を政権に強いるものです。まあ、それでも日本の場合、民主党の無能さが目に焼き付いていますので、野党に政権を譲ることは近未来ではあり得ないでしょうけど。日本共産党の存在が逆に与党に有利に働いているのかもしれません。しかし、このところの安倍政権のやっていることはおかしいことが多い。野党が不甲斐ないから緊張の糸が緩んでいるのでは。メデイアは4選反対のキャンペーンを張っていますが、まだ早いでしょう。ただ、ポスト安倍の人材が自民党の中に見当たらないのは残念です。

3/25ZAKZAK<正恩氏側近にCIAが“離反工作”か 金一族の支配終焉へ!?不気味な在スペイン大使館襲撃事件 >

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/190325/soc1903250002-n1.html?utm_source=coins&utm_medium=push&utm_campaign=COINs

金王朝が倒れることが北朝鮮国民にとって理想でしょう。2/22在スペイン北朝鮮大使館襲撃事件が誰の手で行われたとしても、その一歩となる事を期待してやみません。拉致被害者も帰ってきますので。

古森氏の記事では、ロシアを中国牽制のカードとして使うのは無理と米露とも見ているという事です。E・ルトワックの見方とは違いますが。まあ、別にロシアを敵に回す必要はなく、中共封じ込めの時に中立を保っていて貰えば良いだけです(それも難しいのかも知れませんが)。北方領土の返還の可能性がゼロであるなら、無理に付き合わなくともよいでしょう。プーチンは先祖返りして専制の度合いを強めていますので。

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モスクワで行われた日ロ首脳会談の後、共同記者会見を行い握手するロシアのウラジーミル・プーチン大統領(右)と安倍晋三首相(左、2019年1月22日撮影)。(c)Alexey DRUZHININ / SPUTNIK / AFP〔AFPBB News

(古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授)

安倍晋三首相がロシアへの急接近を図ろうとしている。だが、その接近の先になにがあるのか。北方領土は帰ってくるのか。

不透明な展望の中で、安倍首相周辺からは「ロシアへの接近は中国の動きを抑えるためだ」という対中牽制論も聞こえてくる。日本は中国に対抗するための「ロシアカード」を手に入れようとしている、というわけだ。

だが、日本のロシアへの接近が本当に中国の動向や政策に影響を及ぼせるのか、そこには大きな疑問がつきまとう。

米国でも、その効果を疑う声があがっている。ワシントンの大手シンクタンクがネット上で「日本はロシアへの接近によって中国の動きを抑制できるのか」という設問を公開し、各方面から意見が寄せられた。

「対中政策の武器としてロシアカードが使える」という日本側の主張を、ロシアと米国の専門家たちはどう受け止めたのか。結果は、「ノー」が「イエス」の3倍だった。「ロシアへ接近することで中国を操れるようになる」という考えは、残念ながら空疎な願望にすぎないという判定が下されたようである。

正反対に分かれた日ロの専門家の意見

安倍晋三首相のロシアへの急接近には、米国でも強い関心が向けられている。

ロシアのクリミア占拠などに対してトランプ政権は厳しい非難を浴びせてきた。そんな中での日本の「親ロ的」な動向は、米国の懸念をも生んでいる。米側からすれば「同盟国の立場を考慮しないのか」という当然の反応といってよい。

そんな状況の中でワシントンの大手研究機関、戦略国際問題研究所(CSIS)が3月中旬、「日本は中国に対してロシアカードを使えるか」というタイトルのネット上の論壇を開設し意見を求めた。

この論壇では、まず日本の防衛研究所のロシア専門家、兵頭慎治氏が、安倍政権の主張として以下の骨子の意見を載せていた。

「日本のロシアへの接近や日ロ平和条約の締結は、ロシアの最近の中国との連携を抑え、中ロが協力して反日に走るのを防ぐことができる」

「日本のロシアへの接近は、ロシアの中国への依存を抑え、中国のアジアでの膨張も抑制し、中国の日本に対する圧力や威嚇にロシアが同調しないようにすることができる」

一方、同論壇には、反対意見としてロシアの外交戦略専門家ドミートリー・トレーニン氏による以下の趣旨の意見も紹介されていた。

「日本がロシアの対中政策を変えさせることなど絶対にできない。ロシアにとって対日、対中の関係は、まったく次元と比重が異なるからだ」

「現在、中国は軍事面や経済面でロシアが依存すべき戦略パートナーだ。だが、日本は米国のジュニア的存在であり、中国とロシアの連携を離反させる戦略パワーはない」

このように日本の対中「ロシアカード」について、日本とロシアの専門家では見解が正反対に分かれることとなった。

第三者である米国の専門家たちは?

そこで第三者的な立場にある米国の専門家たちに意見を尋ねてみた。

まず、中国の軍事戦略に詳しい米中経済安保調査委員会の委員、ラリー・ウォーツエル氏は次の骨子を語った。

「私の考えはトレーニン氏の意見に近い。日本はロシアとの関係が薄く、中国を動かせる材料が少ない。ロシアとの石油ライン構想でも中国の同意が必要だろう」

「日本はロシアへの接近ではどうしても米国の立場を考慮することが必要となるだろう。米国がロシアをクリミア問題で糾弾し続ける限り、日本のロシアへの接近には限度があると思う」

また、中国の政治動向や海洋戦略を専門に研究する戦略予算評価センター(CSBA)の上級研究員、トシ・ヨシハラ氏は次の趣旨を語った。

「ロシアは対中関係を、対日関係とは切り離して計算している。たとえば中国の弾道ミサイルの増強は日本にとってもロシアにとっても脅威だが、ロシアは独自に対応する」

「日本は中国の対日姿勢に正面から対処すべきだ。ロシアへの対応に中国ファクターを含めると、対中、対ロの両政策ともに的を外す危険が生まれる」

こう語るヨシハラ氏も、どちらかといえばロシア側のトレーニン氏の主張に賛同すると付け加えた。

安倍政権の周辺から流される「中国を牽制するためにロシアに接近する」という主張は、国際的には説得力に欠けるとみられている。日本側がいくら「ロシアを利用して中国の反日志向を抑える」「日本がロシアに接近すれば、ロシアの中国接近を防げる」などと主張してみても、ロシア側の専門家にとっても米国の専門家にとっても、空疎な願望として響くと言わざるを得ないということのようだ。

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『中国ジレンマの欧州は日米と共闘を 中国に対抗する欧州の新現実主義』(3/22ダイヤモンドオンライン WSJ)について

3/22阿波羅新聞網<美部长披露习策略突变内幕 印抵制一带一路 美制裁中资 波兰除垢共产遗毒=米国の長官は習の作戦が突然変わった内幕を暴露 インドは一帯一路をボイコット ポーランドは共産主義の悪い残滓を取り除く>中共は一帯一路の壁を打ち破って行こうとしているが、インド政府は既に態度を明確にし、5月の一帯一路フォーラムには参加せず、これで不参加は2度目である。米国の農務長官は貿易交渉中、中共は前言撤回、謀略を弄び、提案を突き返したりしたと指摘した。3/21米国は中国の2つの航空会社に制裁を課した。彼らはこっそり北に荷物を運んで、米国や国際社会の核への制裁を避けようとした。米国メデイアは「ポーランドは共産党統治時代の反人類行為をした判事を起訴するだろう」と報道。ある分析によれば、「ソ連が解体しても共産主義の汚濁を取り除いて来なかったために、今のロシアがある」と。

https://www.aboluowang.com/2019/0322/1264457.html

3/22阿波羅新聞網<敏感词出现冲击中美谈判 今年中国最大风险是它=敏感な言葉が米中貿易交渉にも出て来る 今年の中国の最大のリスクは債務爆雷である>“中国製造2025”は中共が隠して8ケ月になるが、最近は却って低姿勢が見られ、貿易交渉に不確実性を齎している。中国のネット大手のテンセントは1割の管理層をリストラするので騒ぎとなった。史上最大を記録する。分析によれば「前2年の最大のリスクがP2Pだとすると、今年は債務爆雷である」と。

https://www.aboluowang.com/2019/0322/1264448.html

3/24日経<欧州で広がる「中国カード」の危うさ 欧州総局編集委員 赤川省吾

欧州では警戒感を強める独仏が中国と距離を置き始めた。にもかかわらず、なぜイタリアや中・東欧諸国は引き続き対中関係を太くしようと試みるのか。背景には投資マネーだけでない中国の利用価値がある。

握手するイタリアのマッタレッラ大統領(右)と中国の習近平国家主席=22日、ローマ(イタリア大統領府提供・共同)

中国とのパイプ作りに奔走したイタリアのディマイオ副首相は極左政党「五つ星運動」の党首。貧困撲滅のため、欧州エリートに反旗を翻した政治家というのが売りだ。

目先の最大の関心は5月の欧州議会選。外資を呼び込み、雇用を増やしたと有権者に訴えたい。その舞台装置として「一帯一路」を利用する。

中国でなくてはならなかった。独仏からカネをもらえば「欧州エリートに身売りした」とみなされ、選挙にマイナス。反イスラム感情のなかで中東は考えられず、仮想敵ロシアはリスクが高すぎた。中国は都合のいい提携相手だったのだ。

あまりの対中接近に渋い顔をするEUとのあつれきは望むところ。「独仏が支配する強大なEUを相手に戦っている」という印象が強まれば、むしろ票が集まる。

旧共産圏だった中・東欧も思惑は似る。30年前に冷戦が終わると競争力のない国営企業は次々と西欧企業に買収された。金融、小売り、製造業。どれも独仏、オーストリアに握られている。

だから中国からの投資は独仏へのけん制にちょうどいい。経済も政治も独仏の好きなようにはさせないぞ、というナショナリズムに近い。

欧州には中国どころか北朝鮮とも脈々とパイプをつなぐスウェーデンのような中立国もある。外交指針は全方位。特定の国を排すれば国家の存在意義にかかわる。また英国はEUから抜ければ中国に頼らざるを得ない。

欧州は「親中」ではない。危うさはわかっているがそれでも「中国カード」を使う。突き詰めればEUが28カ国の寄り合い所帯であるというところに行きつく。その複雑な政治力学が中国に入り込む隙を与えているのである。(欧州総局編集委員 赤川省吾)>(以上)

ポピュリズム政党のポピュリズム政党たる所以か、票が取れれば良いという発想で、中国にくっつくとは。「反EU・反移民」であるならEU離脱すれば良いのに。自由主義と共産主義の価値観外交をしないといけないはずなのに、独仏支配を嫌って共産中国に近づくとは。真の保守政党ではないでしょうし、右翼(=王党派)でもないでしょう。まあ、後は米国が中国に近づく欧州の一部に金融制裁をかければ良いのでは。

WSJの言うように「欧州にとって最善の対応策は、米国と日本の共同戦線に加わり、彼らの影響力を使って中国にルールに従った行動をさせるか、あるいは、経済的および政治的な代償を払わせるかだ。」を推進していけば良いと思います。先ず中国はルールに従った行動を採る筈がありません。南シナ海・東シナ海を見れば分かる筈。「騙す方が賢く騙される方が馬鹿」と言う民族です。“口惠不实”(=約束しても、口先だけで守ろうとしない)のが当り前。“中華”と“小中華”の特徴でしょう。

3/24日経<中国進出企業に会計不正相次ぐ 大和ハウスやリズム時計

日本企業の中国の関連会社で会計・資金不正が相次いでいる。大和ハウス工業は現地企業との合弁会社で巨額の不正流用が発覚。リズム時計工業では原価を少なく見せかける操作があったことが明らかになった。グローバル展開が避けて通れない日本企業にとって、海外での企業統治(コーポレートガバナンス)改善が急務になっている。

「現地からの報告がきちんとされていたので、預金残高に問題があるとは思わなかった」。大和ハウスの担当者はこう話す。問題の合弁会社は分譲マンションの開発・販売を手掛ける。預金残高と帳簿に約234億円の差額が生じ、約117億円の持ち分法投資損失を計上する可能性がある。

大和ハウスによると、中国の合弁先から派遣されている取締役など中国人3人による不正流用の疑いがある。預金残高の確認などを含む合弁会社の監査は、合弁先企業が選んだ現地の会計事務所が担当している。

リズム時計の生産子会社では、2年間で約4億4000万円の原価の過少計上が発覚。2019年3月期の営業利益予想を13億円から7億円に引き下げ、樋口孝二社長は辞任することになった。

決算期末が近づくなか、資金や在庫などを確認する過程で不正が発覚しやすくなっているようだ。中国で事業を展開する企業が多いため、会計不正なども中国での事案が目立つ。日本公認会計士協会によると、18年3月までの5年間で日本企業の海外子会社で発生した会計不正のうち41%は中国が占めている。

「日本企業は現地の人材に業務の多くを委ねているケースが多い」(西村あさひ法律事務所で上海に駐在する野村高志弁護士)という。中国景気の減速も遠因となっている可能性がある。「業績悪化で給与が目減りしたり、社内のムードが荒れたりすれば、現地の幹部や従業員による不正が生まれやすくなる」(大手監査法人の幹部)との指摘があった。>(以上)

中国の人口に幻惑されて進出を決めると、コンプライアンス上大きな問題が生じます。幹部の横領だけでなく、中国人同士の賄賂の遣り取り(輸出入にかかる通関時、税関に金を払わないとモノがストップします。輸入品の場合生産が止まります)、小金庫(賄賂や接待用の隠し口座)、三重帳簿(監督官庁、金融機関、株主等への財務諸表の数字が違う)の存在等を分かって日本企業は進出しているのかどうか。コンプライアンスを真剣に実行するのであれば、中国は鬼門です。出ていかず、今ある組織は撤退させることです。その内、米国は中国と取引を持つ企業にセカンダリーサンクションをかけるようになるかもしれません。リスクを良く見ることです。

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Photo:Reuters

ドナルド・トランプ米大統領の通商政策に賛同しない人々も、中国の略奪的行動に関するトランプ氏の判断には一理あることは認めている。トランプ氏は先週、よりにもよって欧州連合(EU)から、この点を補強する知的な見解を得た。中国は「経済面での競争相手」であり、政治面での体系的ライバルだと指摘した報告書をEUが発表したのである。一時は中国を内向きの米国に代わるパートナーと考えていたEUとしては、厳しい言葉使いだ。

欧州委員会が発表した報告書は、「欧州内では、中国がもたらす課題と機会のバランスが変化したとの認識が強まっている」と指摘。また、企業補助金、市場の閉鎖性などについて中国政府を非難し、中国の軍事的野望が「EUにとっての安全保障上の問題を提起している」とも分析。その上で、中国の対外投資が「大きな債務負担と、戦略的資産と資源の引き渡しにつながる可能性がある」と警告している。

報告書には、国連や気候変動に関するパリ協定の重要性について、さほど意味のない決まり文句とともに、幾つかの重要な提案が盛り込まれた。欧州委は、中国の不公正な競争に対処するため、「現在のEU規則の欠落部分を埋める」方法を見つけ出す考えを示している。貿易に関しては、技術の強制移転をやめさせるよう努めるべきだと付け加えた。

また、「5G(第5世代)無線通信のネットワークの安全保障面の問題についてのEU共通のアプローチ」を近く打ち出すことを約束した。中国の華為技術(ファーウェイ)は、この次世代通信ネットワークへの参加を目指し猛攻勢をかけていた。しかし欧州委の報告書は、これに関するEUの共通行動については、未定だとしている。米国は、ファーウェイと中国情報機関が結び付いているとの情報当局の分析を理由に、EUに対しファーウェイの技術の利用禁止を求めている。

しかし、個々の国々は抵抗している。こうした国々はその証拠を信じていないか、価格面でファーウェイに取って代わる選択肢を持たないためだ。この報告書は、中国の習近平国家主席がEU・中国の首脳会議を控え、欧州を歴訪する前日に出された。習氏の頭にファーウェイの問題があることは想像に難くない。

習氏は欧州歴訪でイタリアに立ち寄る予定だ。イタリアは中国の資金を求め、盛大な歓迎を行うだろう。両国は、中国がイタリアの港に投資する具体的な計画や、航空宇宙などの産業分野での協力拡大などで合意する可能性がある。イタリアはまた、主要7カ国(G7)で初めて中国の「一帯一路」構想を支持する覚書に署名する可能性もある。この構想は、中国からの借り入れで資金調達してインフラ建設を行うもので、中国政府の経済的・戦略的影響力を高める狙いがある。

イタリアの政治家は、重要になりつつある中国市場への輸出を増やしたいと考えている。政治家らは、2018年後半に縮小した南欧経済が公共事業へのさらなる投資を必要としていると主張し、それに反対する人々が偽善的だと述べている。ドイツの鉄道業界は、中国の投資が一因となって活気を取り戻している。同国西部の都市デュースブルクは、中国政府が推進する一帯一路構想の重要な通過点となっている。

今回欧州が出したこの報告書は、中国には西側の市場経済から恩恵を受けるだけにとどまらない戦略的および経済的野心があることを告げる警告だ。何のとがめもなくやり過ごすことが許されるのであれば、中国は重商主義の大国のように振る舞い、外国企業より自国の大企業を優遇して、世界市場を支配するだろう。欧州にとって最善の対応策は、米国と日本の共同戦線に加わり、彼らの影響力を使って中国にルールに従った行動をさせるか、あるいは、経済的および政治的な代償を払わせるかだ。

(The Wall Street Journal)

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『金正恩は大統領になるのか?!最高人民会議の代議員にならなかった理由を考える』(3/20日経ビジネスオンライン 宮本悟)について

3/21阿波羅新聞網<川习会无期?风云突变 中美多重障碍或导致破局 台湾俄罗斯日本都有动作=トランプ・習会談は無期延期?風向きは急に変わる 米中には多くの障碍があって破局を齎す 台湾・ロシア・日本は動きが >トランプは3/20(水)に、「中共の約束履行を担保するため関税は取消しない。長期に亘って賦課する」と述べた。この発言は市場を揺るがし、米中貿易戦争は未解決と印象付けた。米国メデイアは「貿易交渉には依然として5つの障碍が残っている。合意が遅れるか場合によっては破局になる」と報道。貿易戦の影響で4割の台湾企業のCEOはサプライチエーンを調整したいと考えている。ロシアは中国からの水産品を禁輸にし、日本のダスキンは今月に中国市場から撤退すると。

WSJは貿易交渉の5つの障碍について報道した。①米中首脳会談が米朝首脳会談同様、交渉決裂となれば、即、席を蹴る可能性②交渉の言語は英語で通訳がいる。時間がかかるし、劉鶴の権限は制限があるので、多くの事項ですぐに決定とはいかない③米国は賦課した関税システムを止めない。もし、中国が違約すれば、即関税賦課して制裁する。このシステムの条項があれば、中国は反撃できず、ために合意の大きな妨げとなる④関税取消のスケジュールで、中共は合意達成後すぐに取消を希望しているが、米国は中共の出方を見乍ら徐々に解除して行くつもりである。米国は500億$と2000億$分とに分け、先に2000億$の関税を取消、500億$は留保する。中共の知財窃取、強制技術移転の損失を企業に補てんするため⑤米国は中共に多国籍企業のネットデータの制限を開放し、中国国内に自社のクラウドシステムを作りたいと考えている。目下この協議は進展がない。

このまま、何も合意しないのが理想です。中共を倒すためには、経済制裁を続けて行った方が良いでしょう。その前に習が倒されて、韜光養晦に戻るのでは米国がまた騙されかねません。ここは習の踏ん張りどころです。折角、中共の悪辣さを誰の目にも見えるようにしたのですから、悪役をずっと演じていてほしい。世界平和の為には、軍事拡張主義の中共を倒す必要があります。

https://www.aboluowang.com/2019/0321/1263708.html

3/22JBプレス BBC<間もなく捜査終了 ムラー特別検察官の報告書、近日公開……か>まあ、左翼・リベラルが騒いでいるだけでしょう。ペロシは早々と弾劾を諦めた(ヒラリーのメールサーバー事件と取引したのかもしれませんが)のでトランプはこれが出たからと言って慌てふためくことはないと思われます。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55868

3/22希望之声<美海警队战舰十年来首临韩国 “扼喉”朝鲜走私敛财=米国沿岸警備隊戦艦は10年間で初めて韓国寄港 北朝鮮の密輸での富の蓄積に対して重要な役割>米国沿岸警備隊戦艦のポソフは3/25に韓国に入り、韓国警察と海上での密輸に打撃を与える演習をする。ある分析では「第二次トランプ・金会談の破局後、経済制裁の中心となる輸出制限から逃れることは難しくなるだろう」と。

国際社会の裏切り者韓国も北同様見張る必要があります。早く改憲して自衛隊が密輸を防ぐ実力行使ができるようにしませんと。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/03/22/n2745604.html

宮本氏の記事では、やはり一党独裁の政治システムの中で大統領制か議員内閣制か、選挙制度等を議論しても意味がないのでは。記事に書いてある通りで、共産主義社会の議会は“rubber-stamp parliament”であって、中国の全人代と同じです。三権分立していませんので行政を監視する役目はなく、翼賛するだけです。茶番の最たるものでしょう。呼び名が変わろうと独裁者は独裁者、ただ実態を知らない人間は手もなく騙されるかも。習国家主席を英語表記では今はPresident Xi (=習総統)ですが正しくはGeneral Secretary Xi(習総書記)ではと思っています。真の民主選挙を経て選ばれていませんので。

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最高人民会議の代議員選挙で投票する金正恩委員長(提供:KNS/KCNA/AFP/アフロ)

北朝鮮で2019年3月10日に、中央議会である最高人民会議の第14期代議員選挙が実施された。建国以来、14回目の選挙である。しかし、極めて異例な結果が発表された。当選した687名の代議員の名簿が発表されたところ、そこに、北朝鮮の最高指導者である金正恩(キム・ジョンウン)の名前がなかったのだ。北朝鮮の支配政党である朝鮮労働党のリーダーが、最高人民会議の代議員に当選しなかったのは、史上初めてのことである。

前兆はあった。中央選挙委員会は、第14期最高人民会議代議員選挙を3月10日に実施すると1月8日に発表。さらに3月7日には、すべての選挙区に代議員の候補者を登録したと発表した。しかし、この時も、金正恩を候補者として登録したと発表してはいなかった。

前回の第13期最高人民会議代議員選挙と比較すればよく分かる。2014年3月9日に実施された第13期最高人民会議代議員選挙では、翌10日に第111号白頭山選挙区で金正恩が「推戴」(当選)されたと発表された。先だって、金正恩が第111号白頭山選挙区に代議員候補者として登録されたことを中央選挙委員会が2月19日に発表していた。金正恩だけではなく、歴代の最高指導者は候補者登録と当選が逐一発表されてきた。

今回それがなかったのである。つまり、そもそも金正恩は選挙の候補者として登録されていなかったことになる。いかに異例であるかが分かるであろう。

このままでは金正恩は、最高人民会議代議員だけでなく、政府(国家)の執政長官である国務委員会委員長の職務も失うことになる。北朝鮮の執政長官は現在まですべて、最高人民会議の代議員から選ばれてきた。金正恩が選挙を通じないで執政長官になれば、諸外国で揶揄されてきたように君主制(王朝)になってしまう。それは朝鮮民主主義人民共和国ではなくなることを意味する。

ただし、国名を維持しながら、金正恩が政府の執政長官になる方法が一つ考えられる。それは現在の議院内閣制から大統領制に移行することだ。もちろん、そのためには憲法改正が必要になる。新たに当選した最高人民会議の代議員による第1次会議が4月に開催されるはずなので、おそらくそこで憲法を改正するのであろう。そして、新たに大統領選挙が実施され、直接選挙によって「推戴」された執政長官である金正恩が誕生することになると考えられる。

大統領制と議院内閣制の違いを考える

まず、大統領制と議院内閣制の分類について解説しよう。行政機関のリーダーである執政長官をどのように選ぶのかを定めた執政制度は、大別すると「大統領制(Presidential system)」と「議院内閣制(Parliamentary system)」がある。この違いは選挙制度にある。

大統領制は国民の直接選挙によって執政長官を選び、議院内閣制は議会で執政長官を選ぶ。国民が直接選挙に参加するのは、大統領制では大統領選挙と議会選挙、議院内閣制では議会選挙だけである。米国は大統領制を取り、日本と英国は議院内閣制を採用している。

世界には大統領と内閣首相が並存する制度を採用している場合が数多くある。しかし、どちらかが実質的には執政長官ではないことが多い。ドイツやイタリア、インドなどは大統領が国家元首として対外代表権(国家代表権)を持つ儀礼的な役割を担う象徴的な存在であるため、議院内閣制とみなすことができる。他方、韓国やアルゼンチン、ペルーなどのように、内閣首相は存在しても大統領によって任命・解任され、大統領のスタッフの一員のような場合には大統領制とみなすことができる。

もっとも、国民による直接選挙で選ばれる大統領と議会で選ばれる内閣首相が実際に執政長官として権力を分担している場合もある。これを半大統領制という。フランスが典型的だ。ルーマニアやロシアも半大統領制といわれる。半大統領制は、大統領制や議院内閣制とは異なる執政制度とされる。ただし、半大統領制は北朝鮮の執政制度を考察するには不要だろう。

北朝鮮はこれまで議院内閣制

さて、選挙制度を基準に大統領制と議院内閣制を考えると、北朝鮮の執政制度は1948年から現在に至るまで議院内閣制を採用してきた。選挙は議会選挙だけである。これは中央である最高人民会議だけではなく、地方の人民会議も同様だ。日本のように、中央は議院内閣制、地方は大統領制を採用する混合型ではない。

1948年の建国から現在に至るまで、立法機関は最高人民会議である。行政機関は2016年以降、国務委員会と内閣である。歴史的には、建国から1972年までは内閣だったが、その後、変遷をたどった。1972年から1998年までは中央人民委員会とその下の政務院、1998年から2016年までは国防委員会と内閣だった。いずれも、最高人民会議に責任を負う。

執政長官は2016年以降、国務委員会委員長である。ちなみに、建国から1972年までは内閣首相、1972年から1998年までは主席、1998年から2012年までは国防委員会委員長、2012年から2016年までは国防委員会第一委員長だった。いずれも、執政長官は最高人民会議で選ばれ、最高人民会議に責任を負ってきたので、北朝鮮は議院内閣制である。

ただし、1972年から1998年までの執政長官である主席は、英語でPresidentであり、大統領のはずである。もし、主席制を大統領制と理解した場合には、間接選挙制の大統領制となる。しかし、主席制は、選挙制度を基準とした大統領制と議院内閣制の分類で考えると議院内閣制の一つになる。主席は、最高人民会議で選ばれ、国民ではなく最高人民会議に責任を負っており、議院内閣制の首相と同じである。

一党独裁を実現する選挙制度

ただし、北朝鮮の権力関係を理解するのに、選挙制度を基準に大統領制と議院内閣制を分類してもあまり意味がない。この分類は、行政機関と立法機関の権力関係を理解するためのものであって、民主主義国家だからこそ意味がある。支配政党に権力が集中する北朝鮮のような非民主主義国家では意味がない。

なぜ北朝鮮は非民主主義国家なのか。北朝鮮が非民主主義国家である理由の一つは選挙制度にある。北朝鮮の選挙制度では一つの選挙区に一人しか候補者がいない。そのために投票方式は、一人の候補者を信任するか信任しないかの選択肢しかない信任投票になる。

具体的には、候補者名があらかじめ記載された投票用紙(選挙票)をそのまま投票箱に入れて信任を示すか、候補者名(またはその横)に横線を引いた上で投票箱に入れて不信任を示すかである。候補者名に横線を引きに行くと、不信任であることが周りにも分かる。そのため憲法上は秘密投票になっているが、実際には公開投票に等しい。

実際に横線を引きに行く人は皆無であり、北朝鮮では100%の信任で候補者が当選するのが普通だ。また義務投票制を採っており、投票率は99.99%の場合が多いので、投票に行かなければかなり極端な罰則または社会的制裁があると考えられる。

こうなると選挙は政治儀式に他ならない。北朝鮮では、建国以来の選挙で、実際に落選した候補者がいない。信任投票は、日本でも最高裁判所裁判官国民審査で採用している。北朝鮮と同様に、こちらもまた落選者が過去にいない。信任投票では他に選択肢がないので落選することはまずないのである。

北朝鮮は朝鮮労働党が必ず執権与党になる一党独裁制をとる。それを可能にしているのが、この選挙制度なのだ。最高人民会議代議員選挙のすべての候補者は、与党連合である祖国統一民主主義戦線に所属する政党・社会団体から各級人民会議代議員選挙法に基づいて、全国の(選挙)区選挙管理委員会が推薦する。だから最高人民会議には野党が存在できない。

朝鮮労働党は祖国統一民主主義戦線に所属する政党や社会団体の中で最も大きな政党だ。そのために他の政党や社会団体は、朝鮮労働党の指導の下で活動することになる。朝鮮労働党が祖国統一民主主義戦線の頂点に立ち、祖国統一民主主義戦線が候補者を推薦し、その候補者が必ず当選する選挙制度こそが、北朝鮮を朝鮮労働党による一党独裁の非民主主義国家にしているのである。

首脳会談に臨んで対外代表権が必要になった

執政制度によって権力関係に変化がないのならば、なぜ北朝鮮は議院内閣制から大統領制に移行する必要があるのか。それは、1972年から1998年(実際は1994年まで)まで採用していた「主席制」にヒントがある。主席制だと、執政長官は、米国や韓国の大統領と同じように、対外代表権を持つ。主席制は、選挙制度を基準にすれば議院内閣制であるが、対外代表権を基準にすれば大統領制といえる。

この対外代表権の有無が大統領と内閣首相の権限の違いの一つである。例外はあるが、大統領は執政長官かつ国家元首として対外代表権があるのに対して、内閣首相はただの執政長官であって国家元首ではないので対外代表権がない。対外代表権を基準にして考えると、執政長官が対外代表権を持つのが大統領制であれば、執政長官が対外代表権を持たないのが議院内閣制といえる。議院内閣制である英国では、対外代表権は国家元首である女王にあり、内閣首相には対外代表権がないと見なされている。

北朝鮮では、建国から現在まで国家元首が4名いる。主席であった金日成(キム・イルソン)を除いて、いずれも、立法機関である最高人民会議の常任委員会委員長が国家元首として対外代表権を持っていた。最高人民会議常任委員会委員長は執政長官ではないので、儀礼的な役割を担う象徴的な存在である。

北朝鮮の歴代国家元首
期間 氏名 職位
1948-1956 金枓奉(キム・ドゥボン) 最高人民会議常任委員会委員長
1956-1972 崔庸健(チェ・ヨンコン) 最高人民会議常任委員会委員長
1972-1994 金日成(キム・イルソン) 主席
1998-現在 金永南(キム・ヨンナム) 最高人民会議常任委員会委員長

対外代表権の有無は、外交儀礼に違いが出る。例外はあるが、国賓として外国で迎えられるためには通常は対外代表権を持っている国家元首でなくてはならない。日本は、外国の国家元首は国賓として迎えるが、外国の内閣首相は公賓として迎える。これらは接遇様式が異なる。

金正恩が2019年2月26日から3月2日にかけてベトナムを訪問する際に、「国賓として迎えられるのではないか」という憶測が韓国のメディアを賑わせていた。だが、対外代表権がない国務委員会委員長である金正恩を国賓として迎えるのはかなり難しい。実際に、金正恩は公式親善訪問(公式実務訪問賓客)としてベトナムを訪問したので、韓国のメディアの憶測は外れるべくして外れた(ベトナム公式親善訪問は3月1日から2日の期間のみ)。

1972年に主席制を採用したのは、執政長官である金日成が外交活動をしやすくするためであることが分かっている。建国以来、北朝鮮の外交相手の中心であった社会主義国家では、国家の代表よりも、党の代表が重要であったので、執政長官が対外代表権を持つ必要はなかった。しかし、1970年代に入り、北朝鮮が第三世界外交に力を入れるようになると、社会主義国家以外の国家との外交に金日成が直接かかわることが多くなった。そこで、金日成が対外代表権を持つ必要が出てきた。でなければ、対外代表権を持つ最高人民会議常任委員会委員長が金日成よりも上位に扱われることになるからだ。

金正恩は2018年から各国との首脳会談を始めた。しかし、首脳会談で会談した中国国家主席、韓国大統領、米国大統領、キューバ国家評議会議長、ベトナム主席はすべて国家元首であって対外代表権があった。そこで、北朝鮮も金正恩に対外代表権が必要と考えたのかもしれない。

総統か? 国家評議会議長か?

もし、北朝鮮が直接選挙によって執政長官を信任する大統領制を採択すれば、選挙制度を基準にしても、対外代表権を基準にしても、議院内閣制から大統領制に移行することになる。ただし、大統領選挙も、金正恩一人が候補になる信任投票の方式で実施することになろう。一党独裁制も維持するため、行政機関と立法機関の権力関係には何も変化がない。変わるのは、執政長官に対外代表権が付与されることだけである。

大統領職にどのような職名を使うかは分からない。憲法の前文で金日成を永遠の主席としているので、主席という職名は使えないだろう。主席のように間接選挙で選ばれる大統領制ではなく、直接選挙で選出される大統領制に移行するのは、そのためとも考えられる。大統領に相当する職名としては、大統領の他、総統や国家評議会議長などがある。そのいずれを使うのか、また新しい職名を作り出すのかは分からない。いずれにせよ、金正恩になって新しい執政制度が始まることになると考えられる。

それは大統領選挙による大統領制であって、北朝鮮の歴史においては新しい執政制度になる。ただし、実際に変わるのは主席と同じく対外代表権が付与されることだけである。

(敬称略)

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