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『米朝首脳会談が決裂して米国で沸き起こる強硬論 「戦争への道」が開かれるシナリオを提示する専門家も』(3/6JBプレス 古森義久)、『反日煽る文在寅大統領に関係修復は困難とみる米国 知韓派英ジャーナリストの正論は“自己検閲”で日本語版のみ』(3/6JBプレス 高濱賛)について
3/6阿波羅新聞網<真相惊异泄露 金正恩急封口 迁怒习近平? 避北京另寻生路=真相は驚きを以て伝わる 金正恩は箝口令を敷く 習近平に怒り? 北京を避けて別の生きる道を探る>第二回の米朝会談は破談に終わったが、日本のメデイアは「金正恩の誤判断によって合意できなかった、彼はトランプが北の核開発の実情を非常に理解しているとは思わなかった」と報道。韓国メデイアは「中国国境に近く住む朝鮮人は既にサミットの結果を知っている。トランプが先に席を蹴ったから交渉中止になった」と。此の件は北の内部では緊急に箝口令が敷かれた。金正恩は1月の自分の誕生日前後にわざわざ北京に行き、習と会談した。今回のトランプとの会談が破局を迎えたのは、北京の意見を聞いたことと関係がなくもないかも。これで北京に対し怒って、まっすぐ北に帰り、ロシア訪問の計画を立てて活路を見出すのでは。ロシアの件はトランプ・金会談前から外交議題として挙がっていた。4/12前にロシアから北に人を派遣し、露・朝・韓の3国対話の基礎を打ち立てることを検討する。
トランプはベトナムでの記者会見時、「先行き習近平と会談した時に、彼が誠意を見せないなら、今度のように席を立つこともありうる」と述べたとのこと。


流石はトランプ、金豚を使って、小熊維尼(熊のプーさん=習のこと)を脅すとは。中国の「鶏を殺して猿を脅す」図ではないですか。
https://www.aboluowang.com/2019/0306/1256144.html
3/7看中国<致麦家廉丢官华裔女记者 再爆获华为邀约赴深圳(图)=前駐華カナダ大使マッカラムに独占インタビューした華人末裔の女性記者は華為から深圳へ顎足付で招待されたことを明らかにする>3/4趙淇欣(Joanna Chiu)がツイッターにアップしたのは「華為が深圳本社の参観を招待して来た。3/24~27まで華為の高級幹部と話合い、工場生産ラインを見学する。招待者は少数のメデイアに限られると書いてあった」と。

前駐華カナダ大使マッカラムと趙淇欣

趙淇欣のツイッター
ワシントンポストのコラム作家のJosh Roginにも同じような内容の招待状が届いた。但し期間は3/18~と。かれはツイッターで「米国のどんな記者でも華為から金銭相当のものを受け取ったら、恥と感じるべきで、周りから恥と批判を受けるべきである」と。Josh Roginがアップしたら、ロイターのWH担当のJonathan Landay、NYTのAna Swanson等にも来ていたと分かったが、そこまではとは思わなかった。奇妙なのは華為から直接でなく中共大使館からの招待状である。

招待状を見れば、中共と華為の関係がズブズブなのが分かるでしょう。中共が華為とは関係ないといくら抗弁しても、共産主義国で共産党の指導を受けない会社や組織・団体、個人はいないという事です。騙されないように。彼らは民主主義の弱点を必ず突いて訴訟に訴えたりしますが、中国国内では訴訟は門前払いか敗訴するかどちらかです。司法の独立はなく、中共の指導によりますから。相互主義の概念は無く「他人のものは俺のもの、俺のものは俺のもの」ですから。
https://www.secretchina.com/news/gb/2019/03/07/886663.html
3/7ZAKZAK<米朝会談決裂はトランプ氏の真骨頂 期待裏切られた中韓と北朝鮮…安易な妥協なく日本に好結果 高橋洋一>
3/7ダイヤモンドオンライン<米朝首脳会談、合意できると思わせた韓国・文大統領のミスリード 李相哲>
https://diamond.jp/articles/-/196134
高橋氏は至極まっとうなことを言っています。日本にとって中途半端に米国が妥協し、中距離核ミサイルが北に残る構図は最悪だったので、回避できて良かったと思っています。李氏は北が日本に近づいてくるチャンスと考えているようです。拉致被害者奪還の為には北とも話し合わないといけません。人質外交で悔しいですが。北は制裁解除の米国へのとりなしを頼むのでしょうけど、拉致被害者が帰って来ない内は何もしないことです。
今回の件で、金正恩と文在寅は世界に恥を晒しました。南北関係もこれで微妙になったと思います。金にしてみれば、文を使い走りに使ってとの思いでしたのでしょうけど、使い走りもできない無能な奴と認識したでしょう。韓国人の特徴はパリパリ精神とケンチャナヨ精神で表されるので緻密な仕事はできないという事です。文を信頼する方が間違っています。
古森氏記事では戦争の可能性も出て来たとのこと。制裁と戦争の恐怖を与えなければ独裁者は動きません。日本国民もロケットが飛んで来たときの対応は考えておかないと。問題は在韓邦人の救出です。この期に及んで日本人を韓国に置いておくなと企業経営者に言いたい。日本の名誉も資産も奪われそれでも残るというのはどういう料簡でしょう?
米国民主党支持者の高濱氏の記事にしては今回はまあ真面です。しかし韓国も見え透いたことをやります。北と繋がれないのが分かって、用日で日本に近づこうとし、「中央日報日本語版」にだけ宥和姿勢の記事を載せたというのですから。今の日本人は中国と韓国のやり方を気付いてきています。昔ほど馬鹿が付くほどのお人好しではなくなりました。何度も「おれおれ詐欺」と同じようなことを味あえば、流石に学習効果は上がると言うもの。日本と付き合いたいなら、何度も言っていますように「①反日教育を止める②慰安婦と応募工の嘘を世界に謝罪し、像の撤去が終わってから」になります。
古森記事

第2回米朝首脳会談を終え、ベトナム・ハノイの空港で米大統領専用機エアフォースワンに搭乗するドナルド・トランプ大統領(2019年2月28日撮影)。(c)Saul LOEB / AFP〔AFPBB News〕
(古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授)
米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩労働党委員長との会談は合意に至らず、交渉が中断した。この結果はワシントンで超党派の賛同を得ている。
だが、今回の米朝首脳会談は事実上の“決裂”であり、北朝鮮の非核化に向けての今後の展望は生まれていない。その一方、米側の一部には、北朝鮮との外交交渉はもう無理だとして、制裁の再強化や軍事オプションを求める強硬論が出てきた。今後の米朝関係を左右するかもしれない新しい動きとして注視される。
「妥協しなかったことは正しかった」
トランプ大統領はベトナム・ハノイにおける第2回米朝首脳会談で、金正恩委員長からの「寧辺の核施設の破壊あるいは査察と引き換えに経済制裁の解除を」という提案を断り、会議の席を立った。この結末は、ワシントンで日ごろトランプ政権に激しい非難を浴びせる民主党側からも同調や賞賛を得た。
下院でトランプ糾弾の先頭に立ってきたナンシー・ペロシ議長(民主党)は、「金正恩氏が米国大統領と対等な国際的脚光を浴びたことは金氏の勝利といえそうだ」と金氏を持ち上げる一方で、「トランプ大統領が悪い取引に応じなかったことは正しい」と述べた。ペロシ議長がトランプ大統領の言動に前向きな評価を示すことはきわめて珍しい。
また、上院の民主党院内総務のチャールズ・シューマー議員も、「トランプ大統領が単に大々的な写真撮影のために合意を成立させることを拒み、妥協しなかったことは正しかった」と語った。
このようにトランプ大統領が北朝鮮の提案を退けたことは、最近のワシントンでは稀有なコンセンサスに近い賛同を得た。しかし、「北朝鮮の完全な非核化を実現する」というトランプ政権の公約が具体的に進展しなかったことへの批判は残っている。

ベトナム・ランソン省のドンダン駅で、列車に乗り込む前に手を振る、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(2019年3月2日撮影、資料写真)。(c)YE AUNG THU/AFP〔AFPBB News〕
「戦争への道」が開かれるシナリオ
一方、今後の見通しに関連して注目されるのは、トランプ政権の周辺から軍事オプションを含む強硬論が出てきたことである。
共和党保守派でトランプ政権に近いリンゼイ・グラハム上院議員は3月2日、「北朝鮮に対しては、もうこのまま元の外交交渉に戻るべきではない。とにかく北朝鮮の核兵器を全廃するために、外交交渉の失敗を前提として、軍事行動を含む新たな強制的措置を考える時がきた」と語った。
米国では第2回米朝首脳会談の開催前から、今回の結果のような「決裂」や「中断」によってトランプ政権が非外交的な強硬路線に戻るという「最悪のシナリオ」を予測する向きもあった。トランプ大統領が「北朝鮮は、現在の外交交渉では結局完全な非核化には応じない」と判断した場合、「北朝鮮への制裁圧力を最大限まで強化する」もしくは「軍事手段を選択する」可能性が改めて現実味を帯びる、という見通しだった。
たとえばマサチューセッツ工科大学核戦略専門のビピン・ナラン准教授は、事前に今回の米朝首脳会談の展望として、(1)北が完全非核化への明確な手段を宣言し、非核化が大きく前進する、(2)前回の会談のように曖昧な状態がさらに続く、(3)会談が事実上、決裂し、米朝両国が再び対決する──という3つのシナリオを公表していた。
ナラン准教授は特に、米朝両国の相互不信の爆発の結果、交渉が「決裂」すると、「戦争への道」など恐ろしい可能性が高まる危険性を強調していた。
2代目ブッシュ、オバマ両政権で北朝鮮担当高官を務めたジョセフ・デトラニ氏も、今回の米朝首脳会談の直前に、「米国側が北朝鮮を核兵器保有国としては絶対に受け入れず、『完全で検証可能な非核化』という最終目標を北朝鮮が認めない場合、深刻な事態が起きる」との見解を発表していた。「深刻な事態」とは、外交が破綻して対決が激化する、という意味である。
強硬論が出てきたという事実
この種の予測や分析でとくに注目されたのは、歴代共和党政権でアジア安保関連の要職を務め、現在もトランプ政権に近いハドソン研究所上級研究員のパトリック・クローニン氏の見解だった。同氏は、今回の米朝会談が「行き詰まりか、唐突な失敗」に終わる可能性を指摘して、その場合のトランプ政権の新たな対応を述べていた。
クローニン氏が説明していた、交渉失敗の場合のトランプ政権の新政策とは、以下のとおりである。
・北朝鮮が、米国の求めるCVID(完全で検証可能、不可逆的な非核化)には現状では応じないことが判明すれば、米国は外交、経済、軍事の各面で、強制力を伴う圧力的対策へと重点を移す。
・米国は北朝鮮との交渉を長引かせず、またCVIDの基本から後退せず、北朝鮮への軍事的な抑止力や防衛力を再強化する。
・米国は、北朝鮮の完全非核化の実現が確実となるまでは、北への経済制裁を続ける。北の出方次第では外交交渉を打ち切ることもためらうべきではない。
そのうえでクローニン氏は、トランプ政権の再強硬政策として北朝鮮に対する「中期的な封じ込め」と「軍事的な抑止の継続」、さらに「最大限の経済制裁の保持」を提言していた。
トランプ政権は公式にはまだ外交交渉の継続を求める姿勢を崩していない。しかし現実には北朝鮮側の外交協議を今後どのように進めるのかは不明のままである。この現状下でこうした強硬論が出てきた事実は重視せざるを得ないだろう。
高濱記事

韓国ソウルで、日本統治時代の1919年に起きた「三・一独立運動」100周年の記念日を祝う人々(2019年3月1日撮影)。(c)Ed JONES / AFP〔AFPBB News〕
子供まで「イルボン」「パンデ」を連呼する異様さ
日韓の「喧嘩」はとどまるところを知らない。日韓両政府もメディアも何とか米国を巻き込もうとしている。
ともに「お前の言い分の方が正しい」と米国に言ってもらいたいのだが、米国にとって「日韓は東アジアにおける重要な同盟国」だけにどちらの肩を持つわけにもいかない。
この点は前のバラク・オバマ政権だろうと、現在のドナルド・トランプ政権だろうと変わらない。米議会の議員たちも米メディアも同じだ。
筆者は、日韓の現状について、東京とソウルに特派員として常駐したことのある2人の米国人ジャーナリストと話し合った。2人とも日韓問題には強い関心をもっている。
1人をA(米主要紙記者)、もう1人をB(米主要テレビ記者)としておく。
A氏はこう切り出した。
「歴史認識を巡って日韓が国を挙げてやり合うことはこれまでにもあった。その都度何となく収まってきた。だが今回はちょっと様相が異なっている」
「文在寅大統領が政権を取ったことで韓国では大文化革命が起こったような状況だ」
これを受けてB氏はこうコメントした。
「コリアンの反日機運は司法、行政、立法の三権にも伝染してしまって、ちょっと直しようがない」
「メディアも濃淡はあるが、こうした民心を慮ってか、冷静な報道をしようとしない。大衆の間でも反日がまるでファショナブルなものになってしまった」
「1960年代日本では小学生までが『アンポ(安保)』と叫べば、ほかの子供が『ハンタイ(反対)』と応じていた」
「あの時の日本の一般大衆と同じで、今の韓国の子供も『イルボン(日本)』と言えば『パンデ(反対)』と答える。これを民心(Public Sentiment)とでも言うのかな」
「文在寅大統領はそれを沈静化させるどころか、先頭に立って煽っている。日韓外交をこれからどうしようということは全く考えていないように見える」
これが米国の「日韓オタク・ジャーナリスト」の率直な感想だ。
2人とも濃淡はあるが、日本人も韓国人も好きだし、今なお筆者を含め日本人、韓国人とつき合っている。
韓国人にとって「四足獣の民心は法より上にあり」

The New Koreans: The Story of A Nation by Michael Breen Thomas Dunne Books, St Martin’s Press, 2017
在韓歴30数年の英国籍のジャーナリストが2月下旬になって脚光を浴びている。
2年前に『The New Koreans: The Story of A Nation』(「新しい韓国人たち:一つの国家についてのストーリー)を著したマイケル・ブリーン氏だ。
件の著書ではこう言い切っている。
「コリアンは、民心とは四足獣だと思っている」
「暴民政治を避けるにはこの四足獣を檻の中に封じ込めておかねばならない。『民心は法より上にあり』と本当に信じているからだ」
同氏は現在ソウル在住。英アイレスベリー生まれで、エジンバラ大学大学院生の時に訪韓、その後1982年以降、「ガーディアン」や「ワシントン・タイムズ」など英米メディアのソウル特派員として健筆を振ってきた。
ソウルの外国人記者会の会長を長年務めた。ロンドの英韓協会などに招かれて講演したこともある。
同氏は2004年にも『The Koreans: Who They Are, What They Want, Where Their Future Lies』(韓国人たち:彼らは何者か、何を欲しているのか、彼らの将来はどうなるのか)という本を書いている。
韓国に常駐する欧米ビジネス関係者に韓国人の風習、文化などを紹介する「バイブル」的存在だった。
そのブリーン氏が2月25日付・保守系の「中央日報」日本語版で、2年前の本に書いていたことを繰り返したのだ。
「韓国人は『民心は法よりも上にあり』と信じて疑わない」
文在寅政権下の司法、行政、立法の長たちは「反日は民心」とばかりに反日を正当化している。ブリーン氏の指摘はまさにタイミングが良すぎるのだ。
「今の世代は金大中世代よりも日本に否定的」
このインタビューでブリーン氏はさらにこう言い切っている。
「(韓国人の歴史認識は)理解できるが、客観的なものではない」
「(韓国は)韓国と日本が東アジアで自由市場経済民主主義の2か国という事実を受け入れることにも失敗している」
「日本よりも中国が(韓国と)協力国とみるのは古代史的観点だ」
「記者として取材してみると、金大中世代は(日帝強占期*1について)今と比べてそこまで否定的ではなかった」
「ポスト金大中世代の方が(日帝強占期について)否定的になっている。(反日)教育のためだと考える。日帝強占期について(論ずること)は後回しにしなければならない」
*1=首都大学東京の鄭大均特任教授によると、「日帝強占期」(イルチェカンジョムギ)は日本が朝鮮を併合した1910年から1945年の35年間を指す。ワープロで「植民時代」とか「日帝時代」と打つと自動的に「日帝強占期」と転換されるという。
「1998年に金大中大統領と小渕恵三首相とが『韓日パートナーシップ』を通じて韓日の全面的交流・協力の道を開いたことを高く評価する」
「2006年に廬武鉉大統領が第2次大戦中の旧日本軍捕虜収容所で警備員として勤務していた韓国人戦犯を赦免したが、私はこの決定には否定的だ」
「これは韓国政府による権限乱用だ。韓国人は善、日本人は悪という単純なものではない、より複雑なものだ」
「『帝国の慰安婦』の著者、朴裕河・世宗大学教授を名誉棄損で起訴したのは反民主主義的な行動だ。この問題は(政治の場ではなく)『知識人同士の場』で扱うべきだ」
「韓国人は自らのアイデンティティを抗日・反日の枠の中で模索することから抜け出すことだ」
「現代の韓国人のアイデンティティは、いくつかの意味で、(韓国の民主主義が本格化した)1987年に確立し始めた」
「民心をある種のリーダーとして考え、受け入れることこそが民主主義だと考えるのは民主主義に対する誤った認識だ」
「民心は常に正しいとは限らない。もし正しくないのであれば、リーダーシップがこれに対抗すべきだが、(韓国社会は)そのようにはできてはいない」
英語版では見当たらないインタビュー記事
最初にコメントしてくれた2人の米人ジャーナリストにこの記事を英訳して聞かせると、2人とも「模範的な対韓認識」と舌を巻いた。
筆者も2人の米国人ジャーナリストもまず勘繰ったのは、このインタビュー記事は韓国語の本紙にも掲載されたかどうかということ。
掲載されていたら文在寅大統領はじめ与党の政治家やジャーナリスト、一般大衆はどのような反応を示したのだろうか。
同紙日本語サイトにその内容が転載された直後から日本語を読む人たちの間で大反響を呼んでいる。
同記事には日本人(と思われる方たち)から多くのコメント*2が寄せられている。
(https://japanese.joins.com/article/557/250557.html)
*2=コメントの多くは「韓国では国民情緒が優先されるからなかなか冷静な判断ができない。そのことをブリーン氏もご承知のこと」「韓国紙の日本語版は日本人の感情に寄り添う記事を掲載していて気持ちが悪い」といったもの。
この日本語版の内容と同じ記事を英語版で検索したが見つからない。
中央日報にも問い合わせたが沙汰なし。アメリカ人ジャーナリストとも在韓米外交筋などを通じて調べてみたが、見つかっていないという。
つまりこの記事は英語版には掲載されていないことが判明した。なぜか?
ブリーン氏にこのインタビューでの生の発言を記録したトランスクリプトの提供をお願いしたが、本稿脱稿段階まで一切の連絡はない。
同氏は現在「インサイト・コミュニケーションズ・コンサルタンツ」というPR会社を設立、経営しているのだから、メディアからの問い合わせには敏感なはずだと、思うのだが。
(http://www.insightcomms.com/)
韓国紙の日本語版は記事を政治的に取捨選択している?
前述の米人ジャーナリストA氏がこの記事が英語版に掲載されていない理由についてこんな感想を述べた。
「中央日報はサムスン系の保守中道の夕刊紙だ。左派の文在寅大統領の内政外交政策には批判的な論調を堅持している」
「ブリーン氏はこれまで同紙に定期的に投稿してきている。したがって同氏が述べている主張は中央日報のそれと重なり合う部分があることは間違いない」
「ここで同氏が述べたことは日本人にとっては聞こえのいいことばかり。だから編集者は英語版よりも日本語版に載せようと判断したのだろう」
B氏はこうコメントした。
「ブリーンという人物は不思議な人物で、かって統一教会支持者だった。確か統一教会の教祖、文鮮明師の伝記を書いたことがある。一時統一教会傘下の『ワシントン・タイムズ』にも記事を書いていた」
「在韓欧米社会では一定の影響力を持ち続けているはずだ。これだけの露骨な文在寅批判を繰り広げている背景に何があるのか」
ブリーン氏が2年前に書いた著書に以下のようなくだりがある。
「韓国にとって、時として必要なのは多くの国民が望んでいること、正しいと信じていることに反して行動するだけの強いリーダーだ」
文在寅氏が大統領に就任したのは2017年5月10日。ブリーン氏の著書が出た1か月後である。
どうやら今の日韓関係は、単に政府間同士ではなく、メディアを巻き込んだ「心理戦争」に突入した感すらする。
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『物別れの米朝会談、溝が埋まらなかったウラン濃縮施設』(3/6日経ビジネスオンライン 宮本 悟)、『米朝会談の署名阻んだ金日成流の交渉術』(3/5日経ビジネスオンライン 森永輔)について
3/5希望の声<“翻白眼”蓝衣女记者再度亮相中共两会=白目をむいたブルージャケットの女性記者は再度中共の両会に姿を現す>中共の両会で、大陸のメデイア人の劉戈がウェイボーに、昨年の両会で白目をむいて人気を博した上海第一財経記者の梁相宜が両会に今年も現れた写真をアップした。イメージは変わっていた。だがこの写真は先日劉戈によって削除された。
梁相宜は上海第一財経をクビになっていなかったようで、それを示すためにも両会に出たのでは。

2018年の白目をむいた写真

https://www.soundofhope.org/gb/2019/03/05/n2700271.html
3/5希望の声<难掩重重风险 李克强念报告满头大汗=リスクを覆い隠すのは難しい 李克強は報告するときに大汗 >3/5李克強が全人代で2019年政府活動報告をするときに、大汗をかき度々ハンカチを出して汗を拭った。眼鏡にまで汗が流れた。台湾メデイアは「中共は経済崩壊と政権が動揺するリスクを避けるため、粉飾したのでは」と考えている。風険(=リスク)の二文字が今回の報告で多く使われている。
嘘つき民族が毎年嘘の報告をするセレモニーです。そもそも全国人民大会という呼称インチキで誰が国民から選挙で選ばれているのですか?全員共産党の指名した人物で、反対投票しない連中です(反対票がゼロではおかしく見えるので、中共が意図的に反対票が出るようにしています)。それでも少しは良心を持っていれば、体に異変となって現れるという事でしょう。習は李の汗を見て「こいつは上にはなれない」と思ったに違いありません。「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」なのが中国人の基本的価値観なので。日本のメデイアは汗を流しているのは写さないのでは。日本政府の都合の悪いようなところはわざわざ切り取って報道するくせして。左翼・リベラルは如何に真実の報道からかけ離れているかです。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/03/05/n2700052.html
3/6阿波羅新聞網<金正恩急了!进出口全面暴跌 北韩经济已崩盘边缘=金正恩は焦り! 輸出入は全面的にダウン 北朝鮮経済は崩壊の瀬戸際>北朝鮮経済は崩壊?分析では「国際的制裁が功を奏し、北朝鮮経済はすでに崩壊の瀬戸際にある。2018年の輸出入総額は大幅にダウンし、中国との貿易赤字は歴史的記録となった。《The Korea Times》によれば、「第2回トランプ・金会談は破談となった。お互いの主張を譲らなかったためである。平壤当局は絶えず米国に制裁の一部解除を要求して来た。これは北の経済情勢が悪化している紛れもない証拠である。2018年北から中国への輸出は2.2億$、2017年と比べ87%も減り、2016年と比べれば96%減である。この他、中国からの輸入も1年前と比べ33%減り、22.4億$である。2018年は北にとって中国との貿易赤字は歴史的記録を創った。これは統計を取り始めてからの最高の記録である」と。

https://www.aboluowang.com/2019/0306/1255619.html
宮本氏の記事は、何時読んでも納得できます。今回の会談の目的は終戦宣言でなく、制裁解除にあったのは、上の中国記事を読めば分かります。如何に北の経済がピンチに陥っているかです。中国への輸出が前々比▲96%というのでは壊滅では。輸出を減らしてと言うか、制裁で輸出できないのかもしれませんが、国内消費に回しているのかもしれません。外貨は稼げないことになります。公式統計ですから、裏で瀬どりや何やらがあるのかもしれませんが、国際的な監視の目が厳しい中では大々的にはできませんので、相当苦しくなっていると思われます。中国にとって北への持ち出しが増えていけば、パキスタンやベネズエラのように焦げ付き債権となるだけです。まあ、中国国内でも焦げ付きは沢山あるでしょうから徳政令でも出すのでしょうか?外資はなぜ逃げないのか不思議でなりません。
武貞氏の論調は毎日新聞の鈴木琢磨氏と同じく、朝鮮ファーストです。宮本氏の言うポリフェッサーでしょう。日本人の拉致問題にさしたる関心もなく、日本を朝鮮に関与させる方向で論陣を張っているようにしか見えません。マスコミに登場するのが多いので、彼らの言説を鵜呑みにしないで、自分の頭で考えませんと。どこに自分の家族以上に隣の家族を考える人がいますか?もしそうだとしたら、先ず配偶者から「できている」と疑われるのでは。日本ファーストでない彼らの出自自体も疑われます。そのように思われても仕方のない話ばかりしています。左翼・リベラルは世界市民を標榜しますが、その前に家族を大事に、子供を立派な大人に育てることが先でしょう。それもしないで、一気に拉致をした犯罪国家を支援するとはどういう頭の構造をしているのか疑います。左翼・リベラルは法治国家を破壊しようとしているのでしょう。
宮本記事

米朝首脳会談を終え、ベトナムを発つ金正恩(写真=AFP/アフロ)
2019年2月27日に始まった第2回米朝首脳会談の冒頭で米大統領のドナルド・トランプは、「これまで私たちは前進してきた。最大の成果は良好な関係だ」と語った。北朝鮮の最高指導者である国務委員会委員長の金正恩(キム・ジョンウン)も「皆が喜ぶ立派な結果を出せると確信しており、そうなるように最善を尽くす」と語っていた。
しかし、この会談は成果なく物別れとなった。28日の拡大会議の後に予定されていたワーキング・ランチや合意文書署名式はキャンセルになった。その後、ホワイトハウスは米朝が合意に至らなかったことを発表した。予定よりも早くホテルに帰ったトランプは記者会見で、「お互いに隔たりがあった」と結ぶことになった。
もちろん、これで米朝関係が終わったわけではない。仕切り直しではあるが、実務者協議は始まるであろう。ただし、これから多少の前進があったとしても、やはり大きな合意は期待できない。
想定内であった物別れ
米朝首脳会談が物別れに終わったことについて、想定外とか、驚いたとか、予想とは異なるという声が上がっているが、日本の国際政治学者の間ではそれほど驚きの声は上がっていないのではないだろうか。合意があっても、大したものは出ないことは国際政治学者の間ではおおよそ共有された認識であったと思われる。むしろ懸念の声があったのは、トランプだから勢いで安易な妥協をしないだろうかというものであった。逆にトランプだから何も妥協しないという懸念もあったのである。
非核化と制裁解除の取引はもともと成り立ちにくい。非核化の代わりに要求しようと北朝鮮が考えていたのが、2018年10月2日に朝鮮中央通信が個人論評で発表したように終戦宣言でないことは分かっていた。それは制裁解除であることが想定されていた。
しかし、制裁解除は無理な要求である。米国は、制裁をしたから北朝鮮が非核化に応じたのであり、制裁をやめれば北朝鮮は非核化しなくなると考えている。だが、北朝鮮は制裁を解除しようとしない米国を信用できないので非核化できない。このジレンマがある以上、構造的に成立しにくい取引なのである。もともと成果を期待できない首脳会談であった。
たしかに一部の朝鮮半島ウォッチャーの間では楽観的な観測が流れていた。これは、もしかしたら韓国の政府関係者や進歩系メディア、ポリフェッサー(政治・社会的な権力や地位を追求して政治活動に没頭し、研究しない大学教授や学者)たちのバイアスに満ちた情報が流されたのかもしれない。韓国の現政権は、制裁緩和を前提とした南北交流の構想を練っているから、韓国政府を支持する進歩系メディア、ポリフェッサーたちも楽観的な観測を流していた。
しかし、核問題では、韓国は当事国ではなく蚊帳の外である。その楽観的な主張にはほとんど根拠がなく、ただの夢でしかない。バイアスが入った情報をうまく処理することこそが、研究者の腕の見せ所である。韓国でも現政権下でポリフェッサーではない研究者たちは比較的冷静な発言をしていることが多い。
核の平和利用は譲れない
米朝首脳会談に対する楽観的な見方の根拠になっているのは、金正恩が非核化の「意思」を持っているということであった。だが、これはどうでもよい。米朝首脳会談は朝鮮半島の非核化についての交渉でもあるので、非核化の意思がなければ金正恩が交渉に出てくるはずもない。問題となるのは、非核化の「意思」ではなく、非核化の「意味」である。ただし、米朝の間では、非核化の意味について合意をしていない。
2019年1月1日に金正恩が発表した「新年辞」から、北朝鮮で考えられている非核化の意味や範囲を理解できる部分がある。金正恩は「原子力発電能力を展望性あるよう助成」すると主張した。つまり「核の平和利用」は放棄しないことになる。それ自体は祖父である金日成(キム・イルソン)以来の北朝鮮の方針であるから驚きはしない。
ただし、「核の平和利用」は放棄しないとなると、すべてのウラン濃縮施設を破棄することはできないことになる。北朝鮮は寧辺(ニョンビョン)で軽水炉を建設中であり、それが続いていることを2018年11月22日に国際原子力機関(IAEA)が報告している。その軽水炉の核燃料となるのが低濃縮ウランである。
北朝鮮にはウラン鉱山があるので、ウラン濃縮施設があれば、基本的に軽水炉の核燃料を自国内で生産できることになる。原料から完成品までを一貫して国内で生産するのは、北朝鮮の経済政策である「自立的民族経済建設路線」(自力更生とか主体化などで表現される)に合致する。もちろん、先進国では自国内で何もかも生産するような非効率な経済政策は推進しない。
2018年9月19日に行われた南北首脳会談の「9月平壌共同宣言」で北朝鮮が永久に核施設を破棄すると宣言した寧辺には、ウラン濃縮施設も建設中の軽水炉もある。「新年辞」の方針の通りだと、寧辺のウラン濃縮施設や建設中の軽水炉は破棄できないことになる。かつて朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)が建設していた咸鏡南道新浦(ハムギョンナムドシンポ)市の琴湖(クモ)地区にある軽水炉はまだ廃墟のままであるので、寧辺に建設中の軽水炉は特に破棄できないはずだ。寧辺のウラン濃縮施設は破棄できたとしても、他の場所にあるウラン濃縮施設を維持しようとするだろう。
金正恩はウラン濃縮の道は捨てない
「新年辞」の通りだと、米国がウラン濃縮施設や「核の平和利用」の破棄を要求しても、北朝鮮は受け入れられないことになる。第2回米朝首脳会談が物別れに終わった原因の一つは、寧辺以外の核施設の破棄をめぐる米朝の見解の違いであった。会談後の記者会見でトランプは「寧辺の施設が巨大であっても我々の望みには不十分」と語った。また、米朝首脳会談の拡大会議に参加した北朝鮮の外務大臣である李容浩(リ・ヨンホ)も、会談後の記者会見で「米国側は、寧辺地区の核施設を廃棄するほか、もう一つしなければならないと最後まで主張」したと語った。寧辺以外の核施設に、ウラン濃縮施設が含まれることをトランプは認めている。
北朝鮮がウラン濃縮施設を破棄しないとなると、高濃縮ウランを使った核爆弾を製造する危険性は常に付きまとう。イランと異なり、北朝鮮はすでに核爆弾の製造に成功している。米国がウラン濃縮施設の破棄を求めるのは当然であろう。これに対して李容浩は、2018年8月8日にイランを訪問してアリ・ラリジャニ国会議長と対話した際、「米国が我が国に対する敵意を捨てることはないと分かっており、我々は核技術を保持する」と語ったと報じられている。現在のところ、北朝鮮は、すべてのウラン濃縮施設の破棄を受け入れる準備があるようには思えない。
制裁の「全面的な解除」か「一部解除」か
米朝が合意できなかった要因として、もう一つ問題になっているのが、北朝鮮側が求めたのが対朝制裁の「全面的な解除」か「一部解除」かである。トランプは北朝鮮が対朝制裁の「全面的な解除」を求めてきたと言っている。ただし、李容浩は「国連制裁決議11件のうち、2016年から2017年までに採択された5件、そのうち民需経済と人民の生活に支障を与える項目」を「部分的制裁解除」として提案したと語った。
北海道大学の鈴木一人教授によるGLOBE+の論考や2019年3月2日付ニューヨークタイムズ(電子版)の記事によると、李容浩の方が正確だ。2006年からの北朝鮮に対する国連安保理制裁決議のうち、北朝鮮側が解除を要求したのは、多くとも2016年以降の決議だけのようである。さらに、セカンダリー・サンクション(二次的制裁)によって国連安保理制裁決議の罰則の役割を果たすアメリカの独自制裁の解除は要求していない。北朝鮮が要求したものは全面的な制裁解除とは言い難い。
これは鈴木一人教授が指摘するように、制裁に対するトランプ政権の認識が北朝鮮側とは異なることに起因すると考えられよう。北朝鮮側が解除を要求した国連安保理制裁は、トランプ政権が最も力を入れていたため、全面的な制裁の解除とトランプは受け取ったのかもしれない。
トランプ政権になってから北朝鮮に制裁を科す国連安保理制裁決議は4つ採択された。それに比べると、トランプ政権になって新たに加えたアメリカの独自制裁は少ない。トランプが対朝制裁のためだけに署名した大統領令は、北朝鮮と取引する海外企業に制裁する非常に強力な内容ではあるが、一つしかない。
北朝鮮が2016年以降の国連安保理制裁の民生部門に限った制裁解除を求めたのは、それが北朝鮮の経済に最も悪影響を及ぼしたためと考えて間違いないだろう。実際に北朝鮮に対する国連安保理制裁は、2016年3月2日の決議2270号で大きな変化があった。核・ミサイルに関する特定の取引や人物に的を絞って制裁を科すスマート・サンクションから、北朝鮮の外貨獲得の手段を絶つという包括的制裁に力を入れるようになったのである。北朝鮮に科せられた制裁については、北朝鮮側がよく理解しているようだ。
ただし、李容浩もいい加減な面がある。2016年から2017年までに採択された北朝鮮に制裁を科す国連安保理決議は5件ではなく6件である。どういう数え方をしたのかよく分からない。また、国連安保理制裁決議とは、正確には、制裁措置の根拠が「国連憲章第7章41条(非軍事的措置)」に基づく決議のことを意味する。こうした決議は2006年から9件しかない。おそらく、正確には制裁決議ではない1695号(2006年7月15日)と2087号(2013年1月22日)を含めて数えたのであろう。
交渉の本丸は「非核化と安全保障」
非核化の代わりに北朝鮮が求めているのは、2018年6月12日にシンガポールで開催された第1回米朝首脳会談での共同声明にも記されている安全保障である。制裁解除は、本来は北朝鮮が非核化の代わりに求めているものではなかった。第2回米朝首脳会談の後の記者会見でも李容浩は、「非核化措置を取っていくうえで重要な問題は、安全保障の問題であるが、米国がまだ軍事分野の措置をとるのは負担だろうと思い」「部分的制裁解除」を求めたと語った。
北朝鮮が非核化の代わりに安全保障ではなく制裁解除を求めたのは、李容浩が言うような米国に対する配慮ではあるまい。非核化の代わりに制裁解除という取引を持ち出したのは、北朝鮮の国内で制裁解除を求める圧力が大きくなったからであろう。制裁解除を米国から引き出すために北朝鮮が破棄できるものは、非核化の対象として米国が最も重要視する核爆弾ではなく、老朽化が進んでいる寧辺の核施設だったのであろう。そもそも寧辺の核施設の破棄は、以前に何度か議題に上がっていた。北朝鮮にとってはハードルが低い取引だ。
今後、核爆弾などを破棄するためには、安全保障を求めてくるだろう。もちろん、非核化と安全保障の取引が成立しやすいわけではない。だが、最終的に北朝鮮が、核爆弾を破棄する見返りとして、北朝鮮の安全保障を求めてくることは間違いない。たとえ、非核化と制裁解除の取引が何らかの形で落ち着いたとしても、次は非核化と安全保障の取引が待っている。そして、これが本来の米朝首脳会談の非核化交渉である。
森記事
第2回の米朝首脳会談が2月27~28日に行われ、合意文書に署名することなく終了した。朝鮮半島情勢に詳しい武貞秀士・拓殖大学大学院特任教授は、北朝鮮が「パルチザン思想に基づく賭け」に出たことが原因と分析する。一方、日本の外交にとって、北朝鮮との国交正常化に向かうチャンスになる可能性がある、と展望する。
(聞き手 森 永輔)

合意文書への署名なく首脳会談が終了した後、記者会見に臨む北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官(写真:AFP/アフロ)
—第2回の米朝首脳会談が2月27~28日に行われ、合意文書に署名することなく終わりました。会談前に、結果を楽観視する報道が相次いでいたので、驚きました。米CNNは「(米朝首脳が)28日、共同声明に署名する見通しであることがわかった」と報じていました。
武貞:まったく予想外でしたね。28日朝までに、米朝双方が発信していたメッセージを見ていると、共同声明にいくことを示唆していました。ドナルド・トランプ米大統領は会談後「文書は準備が整っており、署名はできた」と語っています。北朝鮮の金正恩委員長も28日午前まで「私の直感では、良い結果が生まれると信じる」と楽観的な見方を示していました。

武貞 秀士(たけさだ・ひでし)氏
拓殖大学大学院特任教授
専門は朝鮮半島の軍事・国際関係論。慶應義塾大学大学院博士課程単位取得退学。韓国延世大学韓国語学堂卒業。防衛省防衛研究所に教官として36年間勤務。2011年、統括研究官を最後に防衛省退職。韓国延世大学国際学部教授を経て現職。著書に『韓国はどれほど日本が嫌いか』(PHP研究所)、『防衛庁教官の北朝鮮深層分析』(KKベストセラーズ)、『恐るべき戦略家・金正日』(PHP研究所)など。
準備していた合意文書は、朝鮮戦争の終戦宣言と連絡事務所設置を示唆する文言があったとしてもおかしくありません。北朝鮮が求める終戦宣言は米国にとってさほどハードルが高い事項ではありません。米国のスティーブ・ビーガン北朝鮮政策特別代表は1月31日にスタンフォード大学で講演し「トランプ大統領にはこの戦争を終わらせる用意がある」と発言していました。
連絡事務所も、実質的にその役割を果たすものがかつて存在していました。米国務省のケネス・キノネス北朝鮮担当官(当時)は1992年から97年の間、国務省で核交渉に直接かかわった時期にピョンヤンに滞在しながら北朝鮮と交渉していました。当時はこれを「連絡事務所」とは呼びませんでしたが、実質的にはその役割を果たしていました。
これら二つの事項を盛り込むことで、昨年6月12日に実施した第1回首脳会談より前進したイメージを作ることができます。
ただし非核化をめぐる表現はあいまいなままだったでしょう。実務者協議や閣僚協議を通じて、両国はそうとう突っ込んだやりとりをしてきました。米国はこれまで明らかになっていなかったカンソンのウラン濃縮施設の存在まで指摘しました。核関連施設のそれぞれについて、申告するか否か、査察を受け入れるか否か、廃棄するか否か、見返りとしてどのような制裁緩和を与えるかと綿密に話し合った。その結果、溝が埋まらないことが再認識された。
ならば、首脳会談を開かなければよいわけですが、実際に会い、合意文書に署名するニーズが双方にありました。トランプ大統領は、南北関係が良好な関係にあり、米国抜きでの経済協力などが進むのを苦々しく思ってきました。ここにくさびを打ち込みたい。特に3大プロジェクト――①開城の工業団地の再開、②金剛山の観光事業の再開、③南北縦断鉄道の開通――を米国は警戒しています。
加えて、側近だった顧問弁護士のマイケル・コーエン氏が米議会でロシアゲート疑惑をめぐってトランプ大統領に不利な証言をしました。同大統領は外交で成果を上げ、国民の視線をこれらから反らしたかったでしょう。
北朝鮮は、こうした時期だからこそ、経済制裁の完全解除を実現するビッグディールへの布石が打てると踏んでいたのです。
よって、何もなければ、両首脳は準備していた文書に署名していたと思います。
金正恩が仕掛けた“ハプニング”
しかし、会談2日目の午前の拡大会議の席で、このビッグディールをにらんだ北朝鮮が“ハプニング”を仕掛けました。そうでなければ、それまで双方が宥和的な姿勢をみせていたことの説明がつきません。
—ハプニングですか。
武貞:ええ。米国にとってはハプニング、北朝鮮にとっては周到に計算した賭け。
署名する公式文書とは別に、口頭で「経済制裁の一部解除を期待している。ただし、その先では、全面解除を急いでほしい」といった話をし、それを認めさせる言質を取ろうとしたのでしょう。これを米国は「北朝鮮は制裁の全面解除を求めた」と解した。米国にとって、寧辺(ニョンビョン)の核施設の廃棄と制裁の全面解除は成り立つ取引ではありません。これはマイク・ポンペオ国務長官の基本路線でした。そこで、交渉の席を立つことを決めた。
—強硬派のジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が大きな役割を果たしたとの見方があります。
武貞:私はそうは思いません。トランプ、ポンペオ、ボルトンの3氏が一致して決断したと思います。あえて言えば、意思決定に関して、トランプ大統領やポンペオ国務長官の方がボルトン氏よりも大きな権限を持っています。
祖父・金日成から受け継いだ交渉術
北朝鮮はこれまでも、実現したい条件を交渉の最後に持ち出し、それを実現させる交渉術を駆使してきました。北朝鮮にとって「交渉」は「闘争」と同義です。相手の弱みを見つけ、交渉の土壇場で奇襲のように攻撃を繰り出す。これは金日成(キム・イルソン)が抗日パルチザンを率いていたころからのお家芸です。そして彼の孫である金正恩委員長は、これを引き継いだ。
2000年に韓国の金大中(キム・デジュン)大統領(当時)と北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記(同)が南北首脳会談を行った時も同様のことがありました。共同宣言案と言われて事前に一部マスコミに配布されていた文書と、実際に署名され発表された文書がかなり違うものだったのです。署名された文書は、「同じ民族同士」「統一をめざして協力」というニュアンスを前面に出した内容でした。「同じ民族同士」「統一をめざす」というのは北朝鮮が建国以来の願いとしていたものです。ある人は「主体(チュチェ)思想*の香りがする共同宣言だ」と形容しました。その直前に南北の最終合意が難航して、6~7時間、膠着状態に陥り、深夜になってようやく発表されたものでした。
*:金日成が唱えた、北朝鮮及び朝鮮労働党の指導指針。政治、経済、国防の自主が柱
金大中大統領は当時、韓国内で大きな期待を受けており、妥結せずに帰国するのは難しい状況にありました。こういう時は交渉経過が国民にオープンになっている側の方が融通が利かない。それゆえ金大中は北朝鮮案に合意せざるを得なかったのです。
今回も北朝鮮は、先ほどお話しした、トランプ大統領を取り巻く環境から考えて、米国は「制裁の全面解除案」に同意せざるを得ないと計算し、賭けに出たのだと思います。
米朝双方が驚きを隠せず
制裁の完全解除を持ち出された米政権は驚いたでしょうね。それは、トランプ大統領の記者会見の様子から察することができます。冒頭で、「北朝鮮は制裁の完全な解除を求めた」と発言しました。
しかし、北朝鮮の計算に反して、米政権はこれを蹴った。交渉に出席したのがトランプ大統領だけだったら署名していたかもしれません。しかし、ポンペオ国務長官とボルトン大統領補佐官が同席しています。
米国が席を立ったことに、今度は北朝鮮側が驚いたことでしょう。その後の関係者の反応がそれを表しています。3月1日朝の記者会見に姿を見せた崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官は顔面蒼白で、発言はそれまでの力強さがありませんでした。
その崔善姫外務次官が「金正恩委員長は『非核化に対する相応の措置がなければ「新たな道」を模索せざるを得ないと述べた』」とし、次の米朝首脳会談の開催は難しいとほのめかしたのに対し、北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は同日、金正恩委員長はトランプ大統領と「再び会って交渉を続けると約束した」と報じました。発言に統制が取れていませんでした。
北朝鮮は、トランプ大統領を御しやすい交渉相手と見込んでいたが、同大統領は意外と筋を通して北朝鮮に非核化を迫ったわけです。
痛手を負ったのはトランプ大統領
—米国民はトランプ大統領の決断をどう評価するでしょう。
武貞:トランプ大統領にとってはやはり痛手だったでしょう。これだけ時間と労力をかけて交渉してきたのに、共同声明はなし。これは外交上のマイナスです。次の大統領選をにらんでもマイナスポイントでしょう。したがって、トランプ大統領は交渉を継続する意思をすでに表明しています。
—金委員長の国内での立場に影響を与えるでしょうか。「威信を失った」との見方があります。
武貞:ダメージは大きくはありません。北朝鮮には国の外交を批判する世論はありません。朝鮮中央テレビも労働新聞も北の交渉戦術がまずかったとは言えないし、書けないでしょう。もちろん共同声明をお祝いしようと思っていたのにできなくなったのは気分の悪いことでしょうが、深刻なダメージではありません。
トランプ大統領が思いのほか手ごわい相手だったので、それを踏まえて戦略を練り直すことになるでしょうね。
制裁緩和をビジネスチャンスにしたい中国
—米朝の一連のやりとりは、中国にとってはどのような意味を持つでしょう。
武貞:マイナス面が2つ、プラス面が1つあると評価しています。マイナス面の第1は経済制裁の緩和に道筋をつけられなかったこと。中国は北朝鮮からの資源輸入を制裁前の状態に戻したいのですが、これがお預けになりました。北朝鮮の資源開発、例えば茂山の鉄鉱石。これは東アジア最大の鉄鉱山で、韓国の鉄鉱石輸入量の100倍に相当する埋蔵量があると言われています。ここの独占採掘権を中国が握っている(「仕切り直しの米朝会談、完全非核化は出口に?!」)。
ちなみに北朝鮮とのビジネスチャンスには米国の投資家も期待しています。ジム・ロジャーズ氏は「今後10年、20年は朝鮮半島に熱い視線が注がれるだろう」と発言しています。
第2のマイナスは、米国が北朝鮮に対し毅然とした態度で「ノー」と言ったことです。北朝鮮の非核化が米国主導で進むことを中国は面白く思っていません。今回米国が取った態度に気分を害したことでしょう。
その一方で、中国の存在が再認識される機会になったことはプラスです。「やはり、北朝鮮を説得できるのは中国しかない」ことを改めて示すことにつながりました。
文在寅大統領は米朝の仲介役に固執
—米朝交渉の経過を受けて、韓国はどう考えるでしょうか。
武貞:残念と思う一方で、チャンスがやってきたと考えているでしょう。韓国は経済制裁が緩和され、3大プロジェクトを再開できるというシナリオを描いていました。これがダメになってしまいました。
チャンスとは、米朝間を仲介・仲裁する役割を果たすチャンスです。文在寅(ムン・ジェイン)大統領はこの役割を果たしたいと考えている。具体的には、まず南北首脳会談を再び開こうとするでしょう。動機は十分にあります。韓国は、南北関係が改善したから米朝首脳会談が実現したという論理を一貫して主張しています。そして、米朝首脳会談が再び必要だと説得を試みるでしょう。
米国に対しては、経済制裁の緩和を求めると思います。先の3大プロジェクトの実行の必要性を再び説く。
ただし、トランプ大統領は韓国のこの姿勢を嫌がっています。韓国が昨年のピョンチャン五輪以降、米国との相談なく南北関係を緊密にしている。「これはやりすぎだ」と折に触れてメッセージを発しています。
米国は韓国に厳しく接するでしょう。米国内には「南北関係がうまくいっているのであれば、米国民が払った税金を使って韓国を防衛するは必要ない」との考えがあります。トランプ大統領は昨年、韓国に駐留負担の大幅な増額を要求しました。交渉は難航した末、年間8億ドルから10億ドルに上がったとされています。2018年末、3月に予定されている米韓演習「フォール・イーグル」や「キー・リゾルブ」を縮小する見通しを発表していたのもこの考えに沿ったものです。
非核化の進展、半島統一とリンク
—非核化の交渉は今後進展するでしょうか。いつ、どのような条件が整えば進みますか。
武貞:米朝の交渉は継続するでしょう。両国が決定的な不信感を持ったわけではありませんから。
加えて、交渉を継続しないと、北朝鮮による核開発がさらに進んでしまいます。トランプ大統領は今回のハプニングを機に北朝鮮に非核化の意思がないことを理解しました。「以前と変わらない。核兵器は容易に放棄しない。それでも制裁の全面解除を望んでいる」と述べています。
北朝鮮が核兵器を捨てることはないでしょう。国家目標と軍事戦略の根幹にあるわけですから。北朝鮮が核兵器にこだわるのは、米国が介入できない状態を作り、北朝鮮主導で戦争を経ないで朝鮮半島を統一したいからです。少なくとも、これが実現するまで、もしくは、南北関係が一層改善し、米韓同盟が解消され(核の傘が取り除かれ)、在韓米軍が撤収し、米朝不可侵条約が締結されるまで、核兵器の放棄はあり得ないでしょう(関連記事「仕切り直しの米朝会談、完全非核化は出口に?!」)。
日朝国交正常化のチャンスがめぐってきた
—非核化が進まないということは、日本にとって良い方向には進まないということですね。
武貞:非核化が進まないのは困ります。しかし、安倍晋三首相はこの機会を日本のために生かそうとしています。トランプ大統領と電話会談した後、すぐに日朝首脳会談に言及しました。これは正解です。北朝鮮は米朝協議が難航するようになれば日本との関係改善をてこに、米国を交渉の場に引き出そうとする可能性があります。日本にとってのチャンスです。
北朝鮮が、田中実さんらが北朝鮮で結婚して暮らしているとの情報を日本政府に伝えていた話が何度か報道されました。これは拉致問題についての新しい事実であり、日本と交渉する意思があることを示すシグナルかもしれません。
—日本はこれを利用して拉致問題の解決を進めるべき、というわけですね。
武貞:拉致と核、ミサイル、そして国交正常化です。安倍首相は今年1月の施政方針演説で日朝国交正常化に触れました。
日朝は膠着状態から脱するチャンスです。「東京オリンピックに関する情報をやりとりするために連絡事務所を置こう」と提案すれば、応じてくる可能性は十分にあります。
日朝対話が始まれば韓国の文在寅大統領も現在の「日本パッシング戦略」――北朝鮮をめぐる問題において日本に役割はないと喧伝する――を見直さざるを得なくなるでしょう。同大統領は三一節での演説で徴用工と慰安婦の問題に言及しませんでした。そして、日本との協力関係に触れた。今回の米朝首脳会談を機に流動的になった朝鮮半島情勢の今後を考えての発言だと評価しています。
日本と北朝鮮の関係についても、日本と韓国との関係についても、日本にとって良い機会がめぐってきたと言えるでしょう。これを生かせるかどうかは政治家の英知にかかっています。政府統計が正しいとか間違っているとかに、政治リソースを消費している時ではないでしょう。
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『“米朝決裂”の裏でトランプが狙う、より大きな「ディール」』(3/4ダイヤモンドオンライン 上久保誠人)、『韓国国民も動揺。文在寅氏「日本と協力」発言の真意と、準備が進む危険な反日政策』(3/5マネーボイス 勝又壽良)について
3/5阿波羅新聞網<兰万灵能给孟晚舟解套? 加国记者撰文怒=SNC-ラバラン(カナダ・インフラ会社)の事件は孟晩舟を釈放するか?カナダ記者は怒って書く>先週、カナダは孟晩舟の引渡手続きに入ることを決定した。これに対し中国報道官の陸慷は「カナダ国民はトルドー首相に質問すべきだ。ラバラン事件は政治介入したまま進行しているではないか」と述べた。
ラバラン事件はカナダが国際社会にあって不面目のスキャンダルである。証拠によればトルドーとその取り巻きはカナダで覚えめでたい会社を守るため、政治介入した。ラバラン事件はリビアのカダフィの子供と結託して、性賄賂を贈った疑いがある。これは民主政治の恥である。
詳しくはこちらの日本語の記事を。
3/5グノシー Forbes JAPAN<セルフィーだけでは指導者になれず トルドー加首相に危機>
https://gunosy.com/articles/az5dV
https://www.aboluowang.com/2019/0305/1255285.html
3/4希望之声<重磅!美国促进中国宗教信仰自由联盟成立=重大事件!米国は中国の宗教の自由を促すために連盟を結成>3/4午前、米国は中国の宗教の自由を促すために連盟を結成したことを議会の記者会見で明らかにした。連盟は十数の宗教団体と人権組織から成り、将来は国際宗教自由連盟と連携して、中共の信仰の自由を迫害することを阻止する。米国の国際宗教自由大使のSam Brownbackは発言の中に「中共のキリスト教、法輪功、ウイグル人、チベット人に対する迫害について糾弾すべき時期である」と。
いよいよ貿易戦だけでなく、価値観の争いの火蓋が切って落とされたという事でしょう。日本の政治家・官僚・経営者は読み間違えないように。間違っても中共を助ける行動を採ってはなりません。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/03/04/n2696947.html
上久保氏の記事では、「トランプ大統領は、自国の安全保障のことしか考えていない」と言うのは言い過ぎでは。トランプは多国間連携で米国の世界覇権を守りたいと考えている筈です。ただ、同盟国の負担が少ないため、ボデイガード料を上げろと言っているだけです。でなければ中共に世界覇権の座を取って代わられるのは見えています。トランプだってそれが分かっているから、中共に貿易戦や宗教戦を仕掛けているのでは。単に自由主義国とうまく行っていないと外形だけで判断するのは危険です。また在韓米軍の撤退をビッグデイールと考え、日本もその対応策をというのですが、先ず自分が「こうすべき」という案を出すべきでしょう。世論のバッシングが怖いので問題提起だけに留まる勇気のない人です。こういう人が多いのでは日本もいざという時には何もできず、死者の山となるだけでは。
勝又氏の論調は何時読んでも安心して読めます。途中までで後は有料記事と言うのは残念です。文在寅は朝鮮半島人の典型で、すぐに事大するという事でしょう。手のひら返ししてまた元に戻そうというのは日本人だったらとても恥ずかしくてできませんが、恥知らずの民族だけあって簡単にできます。日清戦争前の大院君、高宗、閔妃がロシアについたり、日本についたり、清国についたり強い方に付くというのが彼らの生き方です。節操のない連中です。上が上なら下も下という連中ばかり。真実追求をしようとしません。あるのは妄想のみ。
昨日の本ブログで「トランプが金を嵌めたのでは」と書きましたが、その可能性もあるという事です。金としては、トランプの次の大統領になるまで待つしか方法はないのでは。「非核化」は本心ではないので。
韓国は以前から言っていますが、北の核を手に入れて日本に投下するという妄想を持っています。これはそうなる場合のことも考え、ニュークリアシエアリング、米軍の核有償譲渡の約束取付、レールガンの米軍との共同研究、レーザーの米軍との共同研究等を、予算を付けてすぐにでも始めるべきです。
上久保記事

「アメリカファースト」で考えれば、第2回米朝首脳会談の決裂に意外性はない 写真:ユニフォトプレス
ベトナムの首都ハノイで行われた2度目のドナルド・トランプ米国大統領と金正恩朝鮮労働党委員長の「米朝首脳会談」は、北朝鮮の非核化を巡って両国間の溝が埋まらず、合意文書の署名を見送った。トランプ大統領は、会談後に記者会見を行い、「(北朝鮮が)寧辺(ヨンビョン)核施設の廃棄の見返りに、経済制裁の全面解除を求めてきたことは受け入れられない」「席を立たざるを得なかった」と発言した。
「アメリカファースト」で考えれば首脳会談の結果に意外性はない
米朝首脳会談は「大山鳴動して鼠一匹も出ず」に終わった。この意外な結果に衝撃が走っているが、私は当然だと思っている。この連載で何度も書いてきた通り、トランプ大統領は「米国第一主義(アメリカファースト)」で行動する(本連載第201回)。この連載では、昨年の米朝首脳会談の前に、既にトランプ大統領は北朝鮮との「取引(ディール)」を終えていたと主張したことがある(第184回)。
アメリカファーストの考え方では、「朝鮮半島の完全な非核化」や「北東アジアの紛争回避」など、実はどうでもいいことだからだ。そもそも、トランプ政権が「北朝鮮の核・ミサイル開発問題」に介入し始めたのは、北朝鮮が米国を直接核攻撃できる大陸間弾道弾(ICBM)を持つ可能性が出たからだったことを思い出すべきだ(第155回)。
トランプ大統領は、自国の安全保障のことしか考えていない。昨年の第1回米朝首脳会談前に、北朝鮮が核実験場を爆破して、核弾頭を搭載したICBMを開発できなくなり、米国を直接攻撃する可能性が消えた時点で、米国は満足だったのだ。換言すれば、第1回目の米朝首脳会談前に、「ディール」は既に終わっていた。首脳会談は、トランプ大統領にとって、「ディール」の成功を祝うための、単なる「政治ショー」に過ぎなかったということだ。
その意味で、第2回米朝首脳会談で、トランプ大統領が北朝鮮になにか妥協をしなければならない理由はなかった。昨年以降、北朝鮮のミサイル危機が高まったわけではなく、アメリカファーストの観点からみれば、「ディール」は全く必要ないからだ。
今回の首脳会談の結果は、意外でも何でもなく、むしろ当然だ。あらためて、トランプ大統領は「アメリカファースト」で行動するのだと、強く認識させられることになったと思う。
トランプ大統領はより大きな「ディール」を考えているのではないか
ただ、今回の首脳会談は、これまでのアメリカファーストの説明では、解釈しきれない部分も残っている。
首脳会談前には、トランプ大統領には、来年に迫った米国大統領選挙に向けて、外交成果を挙げていかなければならないという事情があると指摘されていた。だからトランプ大統領は、「非核化を急いでいるわけではない」など、盛んに北朝鮮にリップサービスをしていたのだ。
首脳会談で、金正恩委員長が「経済制裁を全面解除してくれ」と、いささか調子に乗りすぎた要求をしてしまったように、「トランプ大統領は非核化を曖昧にして、北朝鮮と何らかの合意をし、米国内向けに外交成果を誇ることになる」と考えていた人は多かったと思う。
私は、トランプ大統領が、よりスケールの大きな外交成果を得る「ディール」を行うために、今回は北朝鮮の要求を突っぱねて、席を立った可能性があると考える。よりスケールの大きな成果とは、「朝鮮戦争の終結」「在韓米軍撤退」である(第203回)。
北朝鮮国内の核施設を調べ上げて「完全な非核化」のハードルを上げる
今回の首脳会談で、米国側は「寧辺の核施設の廃棄では不十分だ」とし、ウラン濃縮施設など、これまでその存在が明らかでなかった、北朝鮮全土に広がっている核開発のための施設を、詳細に調べ上げていることを明らかにした。それに北朝鮮側が驚いた様子だったというのだ。
つまり、首脳会談に臨むにあたって、明らかに米国は、北朝鮮への経済制裁を緩和するためのハードルを上げていたということだ。その理由は、トランプ大統領のアメリカファーストの推進によって、「在韓米軍撤退」が米国の政権を超えた長期的な計画ではなく、トランプ政権が今、真剣に検討する政治課題となったということではないか。
この連載で指摘してきたように、トランプ大統領は在韓米軍の撤退について「コスト削減になる」と発言した(第203回)。まさに、「アメリカファースト」に沿ったものだといえる。
我々にとっては、それが実現することはイメージしづらいが、トランプ大統領は思いのほか真剣なのだろう。それは例えれば、「米国とメキシコの国境への壁建設」のように、一見バカバカしいことのように思えることへの、大統領の異常なまでの真剣なこだわりに通じるものかもしれない。
さて、もし今回の首脳会談で、寧辺の核施設の廃棄だけで合意を受け入れたとして、その他の核施設を残したままで、制裁が緩和されて北朝鮮への経済支援が始まり、朝鮮戦争の終結、国連軍の撤退、そして在韓米軍の完全撤退へと、プロセスを進めたとする。その途中で、北朝鮮が隠れて核兵器を開発していたことが発覚し、その時に在韓米軍の撤退が始まったりしたら、どうなるのだろうか。
米国は十分な対応ができず、北朝鮮の暴走を抑えられなくなるかもしれない。また、その隠れた核開発が、中国やロシアを後ろ盾にして行われていたとしたら、米国は北東アジアでの軍事的・政治的プレゼンスを完全に喪失してしまう懸念がある。韓国のみならず、日本も含めて、北東アジアで民主主義国は存在できなくなることさえ想定せざるを得ない。
換言すれば、真剣に在韓米軍撤退を実行するならば、まさに北朝鮮を「完全な非核化」に近い状態にすること、少なくとも核開発を絶対にできない状態を確認することが必要になるということだ。
これは、今回の首脳会談における、トランプ大統領の「アメリカファースト」と、北朝鮮の要求を突っぱねて完全な非核化をあらためて求めたことの矛盾についての合理的な説明になると考える。
日本は「在韓米軍撤退」の後の安全保障体制を真剣に考え始めるべきだ

本連載の著者、上久保誠人氏の単著本が発売されます。『逆説の地政学:「常識」と「非常識」が逆転した国際政治を英国が真ん中の世界地図で読み解く』(晃洋書房)
日本では、トランプ大統領が日本を「蚊帳の外」にする決定をしなかったことに安堵する評価が多いように思う(第166回)。保守派の論者などは、「やはり、トランプ大統領と安倍首相の関係は強固だ。大統領は首相の主張を聞いてくれた」と強調しているようだ。
北朝鮮との融和を進め、日本を「蚊帳の外」にしようと挑発を繰り返していたようにみえる韓国の文在寅大統領が、トランプ大統領に「梯子を外された」と喜ぶ論調もみられる。
だが、本当に安堵していいのだろうか。トランプ大統領が、小さなディールを諦めた裏に、より大きなディールが潜んでいる可能性はあるように思う。日本は、在韓米軍撤退後の安全保障をどうするのか、真剣に考え始める必要があるのではないだろうか(第180回)。
(立命館大学政策科学部教授 上久保誠人)
勝又記事

米朝首脳会談の物別れで一番、微妙な立場になったのが韓国・文在寅氏です。そして、自ら描いた戦略がすべてご破算になったことで、きわめて危険な反日政策を立て始めています。(『勝又壽良の経済時評』勝又壽良)
※本記事は有料メルマガ『勝又壽良の経済時評』2019年3月4日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。
プロフィール:勝又壽良(かつまた ひさよし)
元『週刊東洋経済』編集長。静岡県出身。横浜市立大学商学部卒。経済学博士。1961年4月、東洋経済新報社編集局入社。週刊東洋経済編集長、取締役編集局長、主幹を経て退社。東海大学教養学部教授、教養学部長を歴任して独立。
韓国の思惑が外れて米朝会談は決裂、揺れる「反日政策」の行方は 楽観的すぎた金正恩
ベトナムで2月27〜28日に開かれた米朝首脳会談は、物別れとなりました。米国による核の完全放棄の要求に対して、北朝鮮の経済制裁解除要求が噛み合わなかった結果です。
北朝鮮は、寧辺の核施設解体に向けた提案内容が明確でなかったことが、米国の疑念を招きました。米国側は、北朝鮮の隠してきた新たな核施設も指摘して、北朝鮮を驚かせる一幕もありました。米国は、用意周到に会談へ臨み、成果が期待できないと見るや、会談を打ち切るなど、主導権を握りました。
北朝鮮は、今回の米朝首脳会談で米朝終戦宣言を実現できると楽観的でした。事前に、合意書の準備もされ署名を待つばかりの状況であったことが、北朝鮮の詰めの甘さを呼んだと見られます。
この裏には、韓国の文在寅氏の影もちらつきます。文氏が、米国の全面的な核廃棄要求スタンスを、北側へ正確に伝えなかったと見られます。そうでなければ、北朝鮮があれだけ楽観的な姿勢を見せるはずがなかったでしょう。
北朝鮮の金正恩氏は、今回の米朝首脳会談でベトナム旅行に当たり、事前にスケジュールを発表するなど、「会談成果間違いなし」のムードでした。また、首脳会談終了後は、ベトナムに滞在して工場見学を企画するなど、会談後の経済発展策の準備をする予定でした。だが、会談が決別したショックか、正恩氏は体調を崩したと報じられています。こうして、ベトナムにおける残りのスケジュールを取り止め3月2日、帰国の途についたのです。
北朝鮮は、米国から「肘鉄」を食って、面目が丸つぶれとなりました。従来の例では、烈火のごとく怒り米国を批判します。今回は、「会談成功」と発表しました。これは、米国と引き続き交渉する姿勢を示唆したことになります。米国の「完全非核化」要求を前提に、米朝交渉を進めざるを得ないという意味です。北朝鮮は、老朽化して使えない核施設の廃棄だけで、経済制裁解除を取り付けようという思惑は外れました。
米朝交渉への文氏の思惑
金正恩氏は、文在寅氏と連絡を密にして、今回の米朝会談に臨んだはずです。その点で米朝首脳会談失敗は、文氏の見通しが誤っていたとも言えます。文氏は、なぜこのような楽観的な予測をしたのか。その背景には、きわめて興味深いものがあります。
第一は、国内経済の不振を南北交流事業でカムフラージュしようとしたことです。韓国経済は、最低賃金の大幅引き上げで失速しています。普通の感覚であれば、最低賃金の引き上げ幅を修正するはずです。フランスでもかつて、最賃の大幅引き上げで景気が失速し急遽、手直しをしました。文政権は、自らの支持基盤である労組への義理立てもあって、修正に手を付けません。
その代替案として、南北交流事業を取り上げたのです。北朝鮮の鉄道や道路などのインフラ投資は荒れ放題と言われます。ここへ韓国の資金を投じれば、韓国の国内ムードは一変して明るくなるという思惑が先行したと思います。そうなれば、最賃の手直しはしないでそのまま続けられる。さらに、南北交流事業が新規に加わって、「さすがは進歩派政権」という評価につながり、文政権の支持基盤は盤石なものになる。このようにソロバンを弾いたとしても不思議はありません。
北朝鮮はおいしい投資先?
ここで、北朝鮮の概略をみておきます。
韓国国会予算局(NABO)は2015年の報告書で、韓国政府が人道支援を提供し平和的シナリオで26年に統一を果たすと仮定した試算があります。それによると、北朝鮮のGDPを韓国GDPの3分の2程度に押し上げるためのコストは、約2兆8000億ドル(約310兆円)に上ると見られました。19年の韓国予算の約7倍にもなるのです。北朝鮮には、大変な投資機会が存在するのです。
韓国にとって、北朝鮮は「宝の山」に映るでしょう。しかも、韓国で出生率(合計特殊出生率)が昨年、歴史上でもっとも低い「0.92人」という絶望的な事態に直面しました。一方、北朝鮮の出生率は「1.91人」(2016年)です。韓国のざっと2倍です。韓国の平均年齢は40.78歳(2015年)ですが、北朝鮮の平均年齢は34.04歳(2015年)と6歳余りも若いのです。この点も、韓国には魅力です。
総人口に占める65歳以上の比率は、韓国が13.91%(2017年)、北朝鮮9.49%(2017年)です。韓国は事実上の「高齢社会」です。北朝鮮は「高齢化社会」に入っています。この分類は、14%以上が「高齢社会」、7%以上が「高齢化社会」という分類基準によります。
人口構成面で見た南北の違いは、明らかに韓国の「老人化」が顕著です。北朝鮮は、韓国より6歳ほど「若い」点が有利と言えます。ただ、決定的に有利とも言えないでしょう。「6歳差」は兄弟で言えば、兄と弟の程度でいずれは「年寄りの仲間」です。韓国は、自国の高齢者扶養のほか、北朝鮮の高齢者扶養の面倒を見させられるリスクを抱えます。南北交流から南北統一へと進んだ場合、文政権が描くようなバラ色の世界ではありません。文氏は、ここまで計算しているはずはないでしょう。
米国の強襲に敗れた南北
文氏の基本戦略は、米朝首脳会談を成功させて、南北交流事業を大々的に進める。これによって、韓国経済の沈滞ムードを一掃するというものでしょう。
この過程で、同時に「反日」を根付かせ、国内の保守派を親日勢力と見なして葬り去る。次期大統領選では、与党候補の優位性を確立し、与党の長期政権を継続する思惑を持っていたはずです。
現実は、トランプ氏の「蛮勇」が土壇場で米朝首脳会談を決裂させ、北朝鮮を「全面的な核放棄」の檻に囲ってしまったと言えるでしょう。
正恩氏は、北朝鮮国民に向けて事前に「米朝合意説」の期待を高めさせてしまった手前、米国非難を言えなくなっているのです。正恩氏が、ショックの余り体調を崩して、北朝鮮へ「直帰」する心境も分るような気がするのです。
次回の米朝首脳会談について、双方が再開について約束していませんが、北朝鮮が「建設的な話し合いであった」と言っている以上、冷却期間を置いて再開されるでしょう。
ただし、今年の6月以降になると、米国は次期大統領選の動きが始ります。トランプ氏に交渉準備の時間は少なくなりますが、今回の「全面的な核放棄要求」は譲れないでしょう。ましてや、大統領選になって弱腰を見せたら対立候補に「軟弱外交」と非難されます。
こうなると、北朝鮮が妥協するしか道はありません。トランプ氏の「作戦勝ち」という側面も大きいのです。
立場がなくなった韓国・文在寅氏
米朝首脳会談の物別れで一番、微妙な立場になったのが文氏です。自ら描いた戦略がすべてご破算になったからです。再構築を迫られています。
その典型例が3月1日の「3・1節100年記念演説」でした。1919年に日本の植民地統治に反対する運動が、今年で100年を迎えたのです。
文氏は、この記念日を念頭にこれまで「親日一掃」を声高に強調してきました。ところが、前日の2月28日に米朝首脳会談が物別れに終わりました。韓国は、この裏に日本が外交力を使い、トランプ氏に「バッドディール」(悪い合意)よりも「ノーディール」(合意なし)を働き掛けたと邪推しています。日米が、北朝鮮に対して同じ利害関係を持っている結果、同一歩調を取ったということでしょう。
文氏は、ここで「3・1節演説」の草稿を急遽、書換えました。
文大統領は演説で、親日残滓の清算、歴史を正すことを強調しながら、「今になって過去の傷をほじくり返し分裂させたり、隣国との外交で葛藤要因をつくったりしようとしているのではない」と述べた。
親日残滓の清算も外交も未来志向的に行われなければならないとした上で、「朝鮮半島の平和のために日本との協力も強化する」との方針を示した。
出典:聯合ニュース(3月1日配信)
突然の「日本と協力」発言に韓国国民が動揺
この演説を聴いて驚いたのは韓国国民です。これまで文氏は、「日本に反省を求める」などと記者会見で語ってきました。それが一転して、「朝鮮半島の平和のために日本との協力も強化する」と言いだしました。ネットでは批判が飛び交っています。
韓国のネットユーザーからは、次のような声が上がっています。
「この前まで親日残滓を清算すると言っていなかった?」
「さんざん日本に強く出ていたのに、今度は協力する?」
「日本が韓国に協力すると思う?」
「日本に無視されそう」
「トランプ大統領が駄目だったから今度は安倍首相?そんな都合よくいかないだろう」
「文大統領は日本を全く知らず、知ろうともしていないように見える」
いずれも、辛辣な批判ですが、かなり的を射た指摘が多いのです。
国民は、文氏の混迷振りを見抜いています。今後の韓国は、本当に日本の協力を得るような行動に出てくるでしょうか。次項で興味深いコラムを紹介します。
南北の描く危険な反日策
『朝鮮日報』(3月3日付け)は、「韓半島で影響力を失った時の日本の選択」と題するコラムを掲載しました。
筆者は、同紙の鮮于鉦(ソンウ・ジョン)編集副局長兼社会部長です。長年、日本特派員を経験した知日派です。韓国ジャーナリストの中で、最も日本への理解が深い記者と思います。その要旨だけを上げておきます。
今の韓国は、次のような方法で「日本問題」を克服することができる、としています。
- 歴史問題提起を自制するのも1つの方法だ
- 日本よりも米国に接近し、韓国に有利な方向に米国の仲裁を引き出すべきだ
- 軍事大国である日本を防ぐことができるレベルまで国防力を強化しなければならない
- 北朝鮮と連帯し、北朝鮮の核で日本をけん制するという極端な冒険も仮定することは可能だ。韓米同盟は破たんするだろう。いわゆる「従北左派」が執拗なまでに浸透している反日の終着点はここにあると思う
筆者の鮮氏は、韓国が日本問題に直面するときの解決法として上述の4つの方法を上げています。
そして、文政権は4番目の「北朝鮮と連帯し、北朝鮮の核で日本をけん制するという極端な冒険」を模索していると警告しています。まさに、「朝鮮民族主義」によって南北は一体化して「克日」を図るとしています。
以下で、私のコメントを書きます。
<1. 歴史問題提起を自制するのも1つの方法だ>
これは、歴史問題を封印するという、韓国では最も難しい選択です。「恨み」こそ朝鮮民族の特色です。1,000年単位で中国に支配されてきました。朝鮮は、その中国に戦争して勝った経験がないのです。恨みを抱えて生きてきた民族です。だが、日本であれば「恨み」を晴らしやすい。中国のような残酷な仕返しをしてこない。安心して、日本へ恨みを言えるのでしょう。ゆえに、日本に対して歴史問題で封印は不可能です。
<2. 日本よりも米国に接近し、韓国に有利な方向に米国の仲裁を引き出すべきだ>
現在の日米関係は、明治維新以降で最高の信頼関係で結ばれています。中国が海洋進出を急いでいる現在、アジアの安全保障体制確立の上で、日本の地政学的地位は一段と高まっています。韓国が、日本を押しのけてその地位を代替することは不可能です。韓国は、中国へ接近する「二股外交」を行なう点で、米国の信頼は薄いのです。
<3. 軍事大国である日本を防ぐことができるレベルまで国防力を強化しなければならない>
日本の軍事力は、米国と共同で「インド太平洋安全保障政策」の要になっています。インドから太平洋への公海は、民主主義国のインフラであります。これを中国の海洋進出から守らなければならない義務があるのです。日本の防衛力は、専守防衛であると同時に、公海というインフラを防衛する義務を負っています。
韓国軍は、せいぜい北朝鮮侵略を防ぐという役割で、他国への支援という考え方が希薄です。米国が、それ以上の役割を期待していないのです。
<4. 北朝鮮と連帯し、北朝鮮の核で日本をけん制するという極端な冒険も仮定することは可能だ。韓米同盟は破たんする>
文政権が、与党の長期政権を継続させるには、上記の1〜3の政策は取りにくいのです。そこで、民族主義の立場で北朝鮮の核を使えば、十分に日本と対抗できる。こういう秘かなアイデアを北朝鮮と共有しているように思えます。与党から、「100年政権」という目標が語られています。100年、革新政権が続けば南北は一体化して、日本と対抗できるという思惑を感じます。
その意味で、文政権はきわめて危険な対日政策を立て始めたと見るほかないのです。
当然、米韓同盟は破綻して、韓国は中朝同盟に吸収されるのでしょう。韓国保守派は、どこへ逃げるのか。新たな深刻な問題が起ります。これを防ぐため、韓国は保守派と中立派が連携し、民主主義を守るしかないでしょう。
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『米朝首脳会談でなぜ北朝鮮は無謀な要求をしたのか、元駐韓大使が解説』(3/2ダイヤモンドオンライン武藤正敏)、『決裂すべくして決裂した米朝首脳会談だが・・・日本は過度の対米依存から脱却して自立すべし』(3/1JBプレス渡部悦和)について
3/4阿波羅新聞網<金正恩慌了 两会期间似到访 定要见习近平 北京交管 中共另一大武器不久就失效 ——猪瘟肆虐猪肉价格持续走跌=金正恩は慌てる 両会の間に金は北京を訪問するかも 習と会うのでは 北京の交通は益々厳重 中共のもう一つの武器は失効した アフリカ豚コレラで豚肉価格は低下を続ける>先日の情報では金は4日に北京を訪れると見られていた。評論家は「もしそれが本当なら、金の三代目の豚は如何に慌てているのか、必ずや習と会うだろう」と。米中貿易戦にあって、ロシアから齎されたアフリカ豚コレラが各省に蔓延、新疆・チベット・海南省だけまだ出ていない状況である。両会前に豚肉価格は下がり続けてきた。中国経済は下向き、消費も低迷している。Foxconnの鄭州工場の待遇は下がり続け、給与はダウン、福利も削られている。米国メデイアの評論によれば「数字の示すところによれば、中国人の海外自由旅行客が増えるに従い、中共が数に付け込んだ横暴を働くのは益々難しくなってきた」と。
台湾・中央社は北京市の交通管理部門の通知を引用して「4日早朝から午前まで天安門前の長安街及び空港までの高速道路に交通規制をかけた。これは金が北京訪問することの可能性を表している」と分析。

https://www.aboluowang.com/2019/0303/1254700.html
3/4阿波羅新聞網<金正恩专列不经北京见习 直奔最短路线返国=金正恩の専用列車は北京で習に会わずに通過 最短で北朝鮮に帰国>元々は北京に寄って、習に報告すると外界は見ていた。北朝鮮外務省の相李吉次官が2/28急遽北京まで飛んで報告したのは金が訪問するための露払いと思われていた。しかし列車は広西省南寧を通り、北上して長沙に向かっている。広州には向かわず、来た時と同じルートである。ベトナムから北朝鮮までは3800Km、時間にして60時間である。もし北京に寄らなければ3/5早朝には中朝国境に着く。中朝友誼橋の遠くから列車が見えるかもしれない。丹東市の中聯ホテルは3/2~5までは予約を受け付けていない。
まあ、金正恩は失意のどん底にいて誰とも会いたくないのでは。この誤判断の基になった人間への処刑と国民への嘘の発表の仕方を考えていると思います。

https://www.aboluowang.com/2019/0304/1254704.html
金正恩が北京に寄って習と会うかどうかは見方が二つに分かれるという事です。3/5は全人代ですから(3/3政治協商会議)、その日に会うのは難しいかと。3/4に会うにはルートが違っているのでは。
3/4阿波羅新聞網<上诉胜利 加州法庭判旧金山侨社须把中华民国国旗挂回=上訴して勝利 カリフォルニア州の裁判でサンフランシスコ華僑社団は中華民国国旗掲揚が再度できるようになった>2013年、社団が月例会議を開いたときに左派(中共の手先では)から中華民国国旗を掲揚しないよう緊急動議を出して通過させてしまった。それに不満を持った人たちが、社団を相手取り訴訟へ。3年前にカリフォルニア高裁は規約違反の手続きで決議した国旗取り外しは無効の判決を出し、左派が上訴していた。2/25に高裁判決を支持して最終判決として確定した。
日本の光華寮事件の最高裁判決とは違いますね。日本の司法は司法試験のせいか左翼・リベラルが多いし、中共に阿った判決だったような気がします。下級審の判断を引っ繰り返したわけですから。

https://www.aboluowang.com/2019/0304/1254712.html
3/1FNN<「独裁打倒」呼びかける声明 金正男氏の息子を保護した団体>米国が裏で動いているかもしれません。金漢率をかくまっているのは米国との噂ですから。
https://www.fnn.jp/posts/00413143CX
3/2niftyニュース(産経ニュースから)<台湾の蔡英文総統が日本に安保対話要請 外交関係がないも安倍晋三首相の指導力に期待>米日台で良く示し合わせて結果を発表したのでは。ビジネスの世界でもトップの発言が“希望”で終わる筈がありません。水面下で実務者が擦り合わせたと思います。日本も真剣に国防を考え、台湾を中国に取られたら日本の独立は危殆に瀕することをイメージしなければ。日本一国で安全を守れる時代ではありませんし、台湾もそう。「外国の安全は日本と関係ない」と思っている人は視野狭窄です。
https://news.nifty.com/article/world/china/12274-206953/
3/3時事通信<核兵器ある限り「未来ない」=米朝首脳会談は「生産的」-トランプ大統領>
武藤氏の記事では、如何に金正恩が米国の出方を読み間違えたかです。習近平の誤判断にも似て米国というかトランプを見くびり過ぎたのでは。穿った見方をすれば、トランプが金を嵌めたのかもしれません。世界に恥をさらさせた訳です。ポンペオとボルトンという対北強硬派を同席させたのは金が米国の要求通りに行動しなければ破談させる覚悟だったのでは。コーエン証言が金正恩の増長を招き、狙い通りの展開となったのでは。別に米朝交渉が決裂してもトランプにとって失点とはならないでしょう。あくまでCVIDを認めない北が悪いと言えば良いので。日本も席を立つ交渉術を学ばないと。「何としても合意を」と上から圧力がかかれば相手から足元を見られます。
渡部氏の記事では、やはり中華、小中華と言うのは嘘つき民族ということが分かります。中国は貿易戦争で、知財を盗まないし、政府は関与していないと主張していますが、共産党が指導してやらせているではないですか。合弁企業には中国の有利になる事を強制してきます。中共の常套手段です。中国人は平気で嘘がつけないと生きていけない民族です。小中華は中国人をもっとセコクした民族です。慰安婦問題は中共→北朝鮮→韓国+朝日新聞の流れで捏造された問題です。朝鮮民族は事大主義ですから今は中国に付いていますが、米国が本当に攻撃する態勢を採れば、中国から寝返り米国に付くかもしれません。第1回米朝首脳会談も米国が攻撃姿勢を取ったから金から頼んで会談して貰ったわけでしょう。渡部氏も北朝鮮攻撃についてトランプの軽挙を戒めていますが、もしそうなった場合の日本の守りについてと、日本の核政策についても触れてほしかったです。
武藤記事

写真:ユニフォトプレス
ベトナムの首都ハノイで行われたトランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の2度目の首脳会談は、事実上の物別れに終わった。その原因は、金委員長が無謀ともいえる要求を突きつけたからだ。なぜ、そんなことになったのか、元在韓国特命全権大使の武藤正敏氏に解説してもらった。
首脳会談開催に至った朝の国内事情
トランプ大統領にとって、2月27日から開かれた2回目の米朝首脳会談は、いわゆる「ロシア疑惑」をめぐるモラー特別検察官の報告書から目をそらすことを狙って開催されたといわれている。このためトランプ大統領は、多少の譲歩をしても合意をまとめたかったはずだ。
他方、米国では、議会下院がトランプ大統領の腹心で顧問弁護士だったコーエン被告の公聴会をあえて27日にセットし、トランプ大統領が米朝首脳会談を外交的成果としようとしていることを牽制していた。そのため弱腰で合意するよりも、それを蹴ってでも帰国した方が得策と考えたとの見方がある。
公聴会でコーエン被告は、トランプ大統領が内部告発サイト「ウィキリークス」による民主党のメール暴露計画を事前に把握していたと説明した。メールは、ロシアが選挙介入のためサイバー攻撃で盗んだとされているものだ。しかも、トランプ大統領の長男がロシアの弁護士と会う予定になっていたという話も出ており、これが事実であればロシア疑惑は重大局面を迎える。
さらに、不倫問題をめぐっても、コーエン被告が女性に口止め料を払った後、トランプ大統領が分割払いで返したとされている。こうした国内の政治情勢に鑑み、トランプ大統領は譲歩を重ねてでも合意を得て、成果を“誇張”しようとするのではないかと見られていたのだ。
一方、北朝鮮は、国連による経済制裁によって、軍や側近などの忠誠を確かなものにするためのいわゆる「統治資金」が枯渇しているといわれている。実体経済は、闇市場の拡大で落ち込んでいないようだが、アジアプレスが調査したところによれば、昨年11月から北部の広範な地域で電力供給がほぼストップするなど経済制裁が効いており、なんとしてでも制裁の全面解除を勝ち取らなければならなかったのだ。
こうした両国の事情を背景に、2回目の首脳会談が開かれたわけだが、結果は決裂。では、どういう経緯で決裂したのか見ていくことにしよう。
トランプ大統領の飲めない要求を突きつけ会談は決裂
合意文書の大枠はあったにもかかわらず、最終的に署名に至らなかったのは、両首脳に判断が託された最後の重要な部分で合意できなかったためだ。
トランプ大統領は、会談の内容は生産的であったと評価し、今後のさらなる会談の可能性について否定していない。しかし、予定していた昼食会はキャンセルされ、次回の会談についても見通しを語らなかった。そして記者会見を早め、急いで帰国の途についた。これは、交渉が膠着状態に陥ったことを意味するもので、会談結果に不満だったことの証左だろう。
トランプ大統領の会見によれば、北朝鮮は制裁の完全な解除を要求する一方、非核化については寧辺の核施設の廃棄以外の譲歩には応じなかったもよう。これではいくら「前のめり」なトランプ大統領でも譲歩はできるはずがない。北朝鮮の非核化はあきらめざるを得ず、米国内で「トランプ大統領は交渉に失敗した」とのレッテルを貼られてしまうからだ。
このような米国が決して飲めない要求を、なぜ金委員長が突きつけたのだろうか。
そもそも金委員長は、米朝の高官・実務者会合に乗り気ではなかった。しきりにトランプ大統領に親書を送って首脳会談の開催を求め、首脳会談で決着させようとしてきたのだ。背景には、昨年6月に開催された1回目の首脳会談がある。
米国は1回目の首脳会談の事前協議の段階で、まず非核化を先行させなければならず、そのための具体的な措置を北朝鮮に求めた。もしそこまで至らない場合でも、少なくとも「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」という原則は確認する方針だった。
ところがトランプ大統領は、抵抗する北朝鮮側に妥協し、曖昧な内容の共同宣言を出してしまった。そのため北朝鮮は、会談直後から「米国は段階的非核化を受け入れた」と主張、「非核化なくして見返りなし」という原則には応じず、終戦宣言や制裁の緩和といった見返りを要求するようになった。
当然のことながら、こうした北朝鮮の行動は、核施設の申告などを要求する米国側の主張とは相いれなかった。そのため北朝鮮は実務協議に見切りをつけ、首脳会談で打開を図る道を選んだのだ。
首脳会談では、開催を決定する前に実務者会談で双方の立場を見定めるのが通常である。しかし、今回はこうしたプロセスが完全に省かれた。というのも、韓国の文在寅大統領が北朝鮮の非核化の意思を伝えていたことに加え、金委員長の親書という誘惑にトランプ大統領が負けてしまったからだ。開催を決定してから実務者協議を急ぎ、最終的な合意ができたといわれている。
恐らくこの合意の重要な部分については、いくつかの選択肢を入れたものであったのだろう。それらをめぐって、激しいやり取りが行われたと見られる。にもかかわらず、北朝鮮が想像外の過大な要求を突きつけてきたため仕切り直しとせざるを得なかったのだ。
トランプ大統領の窮地を見て一気に勝負に出たものの見誤る
北朝鮮は喉から手が出るほど外貨がほしいはずなのに、なぜ現実的な妥協をしなかったのか。今回は適当なところで合意し、米国の譲歩を引き出すべく、次の首脳会談に懸けるという手があったにもかかわらずだ。
交渉は続けるというものの、首脳会談で合意できなかったものを、実務者で調整するのは難しい。それでも北朝鮮が無謀な要求を突きつけたのは、米国の国内事情を見て今回の首脳会談に懸けた可能性がある。トランプ大統領のロシア疑惑をはじめとするスキャンダルが今後一層深刻化すれば、トランプ大統領が譲歩しづらくなると見て、一気に勝負に出たということだ。
それにしては、差し出す見返りが寧辺の廃棄だけというのではあまりにも小さすぎた。それだけで制裁を全面解除すれば、北朝鮮はそれ以上の非核化をしなくて済むことになる。要するに、「非核化には応じない」との意思が明確に表れている対応だ。
いずれにせよ、金委員長も米国の反応を見誤ったことは間違いない。首脳会談を終えてホテルへ戻る、車中の金委員長の顔は引きつっていた。3月1日未明、北朝鮮の李容浩外相が記者会見を行って、北朝鮮の要求は「一部の制裁解除だった」と釈明したが、会談のわずか8時間後にこうした会見をしなければならないほど、会談決裂の衝撃が大きかったということだろう。
トランプ大統領にしても、北朝鮮が非核化に対しこれほど強い抵抗を示すと考えていなかったのではないか。通訳だけを交えた1対1の会談に続いて、側近を交えた拡大会合でどのようなやり取りがあったかは明らかではないが、かなり激しいやり取りが繰り広げられたのは間違いない。それでも大きな溝を埋め埋めることはできなかった。
トランプ大統領が国内の政治情勢を重視するあまり、情報機関や北朝鮮との交渉経験者が警鐘を鳴らしていたにもかかわらず無視してきたことが、今回の結果につながったといえる。
こうなると、金委員長は習近平中国国家主席や、文在寅韓国大統領にすがっていかざるを得ない。ベトナムからの帰途、中国で首脳会談があれば注目だ。ただ、トランプ大統領が会見で言ったように、北朝鮮が直ちに核ミサイルの実験を再開して挑発するような行動に出ることはないと見られる。米国の攻撃を最も恐れているのは、金委員長だからだ。しかし、今後制裁がさらに強化されれば、どうなるかはわからない。
よほど追い詰められないと非核化は考えない
今回の交渉を通じて再確認できたことは、北朝鮮には非核化に誠実に取り組む姿勢が見られないということだ。
もともと北朝鮮政府は、夫婦間でも互いの反政府的な行動を密告させるなど、国民を一切信用していない。そのような国は、米国が体制を保証し経済協力を申し出ても、核を放棄すれば生き残れないと考えていても不思議ではない。北朝鮮が非核化するなどと期待感を持ってはいけないのだ。核放棄を促すためには、強い制裁によって「核保有のままでは出口がない」との現実を突きつける以外にない。
一部の人道支援の再開はいいとして、韓国の文大統領が提案した、南北の経済協力をテコに北朝鮮の譲歩を引き出すという考えは危険だ。韓国政府は、開城工業団地を再開しても労働者の賃金を労働者本人に直接支払えば制裁違反にならないとして、米国に南北事業の再開を認めるよう提案したというが、労働者に支払っても北朝鮮政府にピンハネされるだけで結果は同じだ。
加えて、工場稼働のための電力など、エネルギーの供給は制裁違反になる。北朝鮮に対する制裁を解除しなくても、韓国が制裁破りをする形になれば、世界各国、特に中国やロシアも堂々と制裁破りをすることになる。つまり南北交流事業の再開は、経済制裁の事実上の緩和なのだ。
終戦宣言にしても、在韓米軍の地位に影響を与えないということにはならない。終戦となれば、国連軍が駐留する根拠はなくなり、日本が国連軍に対して行っていた後方支援業務も終了することになる。そうなれば、在韓米軍の行動にも影響が及ぶことは必至だ。
韓国にとっても大きな痛手
今回の米朝会談の決裂は、韓国の文政権にとっても大きな痛手だ。南北の交流事業にめどをつけ、北朝鮮との関係促進を一気に進めようとするもくろみが崩れてしまったからだ。北朝鮮との融和を政権の最大の課題とする文政権にとっては予想外のことだろう。
文政権にとっては下降気味の支持率を上げる唯一の“カード”が北朝鮮との緊張緩和だった。だが、米朝会談決裂によって金委員長がソウルを訪問しても“うまみ”がないとなれば、相互訪問は実現しないかもしれない。そして政権浮揚の機会も失われることになる。
逆に、「米国との関係がうまくいかないときには南北関係に軸足を移す」というこれまでの北朝鮮の行動パターン通り、ソウル訪問が実現する可能がないわけでもないが、いずれにせよ文政権は、米国と北朝鮮との仲を取り持とうと一層必死に動いてくるだろう。
最後に、今回の米朝首脳会談で拉致問題を取り上げられたことは、日本側がこれまでトランプ大統領に拉致問題の重要性を訴えてきた成果といえる。ただ、金委員長がいつ日本との関係改善に乗り出してくるかは不透明だ。
米国との交渉再開のため、日本の役割を意識したときがいいきっかけとなるだろう。北朝鮮は、一筋縄ではいかない交渉相手だ。北朝鮮の意図をよく分析し、その機会をうまく活用していくかが重要である。
(元・在韓国特命全権大使 武藤正敏)
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ベトナム・ハノイで行われた2回目の米朝首脳会談で、休憩中に散歩するドナルド・トランプ大統領(右)と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長(左、2019年2月28日撮影)。(c) Saul LOEB / AFP〔AFPBB News〕
2月27日・28日に米首脳会談が行われましたが、結果はドナルド・トランプ大統領が適切な決断を行ったと評価したいと思います。
首脳会談前には、トランプ大統領が成果を急ぐあまり、北朝鮮に過度の譲歩をするのではないかと多くの関係者が懸念を抱いていました。
しかし、トランプ大統領が金正恩労働党委員長の要求する「経済制裁の完全解除」を拒絶して、会談は破談となりました。
トランプ大統領は、合意に至らなかった理由について、次のように説明していますが、極めてまともな理由づけです。
「北朝鮮は制裁の完全な解除を求めたが、納得できない」
「北朝鮮は寧辺の核施設について非核化措置を打ち出したが、その施設だけでは十分ではない」
「国連との連携、ロシア、中国、その他の国々との関係もある。韓国も日本も非常に重要だ。我々が築いた信頼を壊したくない」
今回の結果を受けて一番失望しているのは金正恩委員長でしょう。彼は最小限の譲歩(寧辺の核施設について非核化措置、ミサイルの発射はしない)を提示し、最大限の成果(制裁の完全な解除)を求めすぎました。
金委員長は、トランプ大統領を甘く見過ぎて、理不尽な「経済制裁の完全解除」を要求したのは愚かな行為であり、世界の舞台で取り返しのつかない恥をかいてしまいました。
私は、今回の首脳会談の決裂は日本にとって最悪の状況が回避されて良かったと思います。一方で、朝鮮半島をめぐる環境は依然として予断を許しません。
朝鮮労働党機関紙・労働新聞は、首脳会談開始日である27日に「日本がやるべきことは、徹底した謝罪と賠償をすることだけだ」と非常に無礼な反日的な主張をしています。
また、韓国は朝鮮半島の諸問題の交渉から日本を廃除し、朝鮮半島に反日の南北連邦国家を目指しています。我が国は自らを取り巻く厳しい状況を深刻に認識することが大切です。
そして、過度に米国に依存する姿勢を改め、自らの問題は自らが解決していくという当たり前の独立国家になるために、国を挙げて全力で取り組む必要があります。
トランプ大統領の発言に多くが懸念表明
27日の首脳会談の滑り出しをみて、「非核化交渉ではなく、単なる政治ショーに終わるのではないか」と懸念する人は多かったと思います。
27日会談当初のトランプ大統領と金正恩労働党委員長の発言には危いものを感じました。
トランプ大統領は「1回目の首脳会談は大成功だった。今回も1回目と同等以上に素晴らしいものになることを期待している」と発言し、金委員長は、「誰もが歓迎する素晴らしい結果が得られる自信があるし、そのために最善を尽くす」と述べました。
しかし、トランプ政権内のスタッフを含めて多くの専門家は、「1回目の首脳会談は失敗だった」と認めていて、トランプ大統領の自己評価の高さが際立っていました。
また、金委員長が発言した「誰もが歓迎する素晴らしい結果」など存在しません。
例えば、日本が歓迎する素晴らしい結果とは、北朝鮮が即座に核ミサイル・化学生物兵器及びその関連施設を廃棄し、拉致問題が解決されることです。
金委員長が日本が歓迎するような結果をもたらすわけがありません。
北朝鮮は核ミサイルを放棄しない
まず金委員長が核ミサイルを放棄することはないことを再認識すべきです。
金委員長は、核ミサイルの保有が自らの体制を維持する最も有効な手段であると確信しています。北朝鮮にとって核ミサイルの保有は国家戦略の骨幹であり、それを放棄すると北朝鮮の戦略は崩壊すると思っています。
一部のメディアは、金委員長の年頭の辞を引用し、「北朝鮮は核開発と経済建設の並進路線から経済建設一本の路線に移行した」と報道していますが、それを信じることはできません。
北朝鮮は、あくまでも核開発と経済建設の並進路線を今後も追求していくと認識し、対処すべきなのです。
一方で、トランプ大統領が自国のインテリジェンスを重視しない姿勢は問題だと思います。
トランプ氏は、「北朝鮮は脅威でない」と発言しましたが、米国の情報関係者や第一線指揮官の認識は正反対です。
彼らは、北朝鮮の核は脅威であり、その非核化に疑問を表明しています。
例えば、米国のインテリジェンス・コミュニティを統括するダニエル・コーツ国家情報長官は1月29日、上院の公聴会で次のように指摘しています。
「北朝鮮は、核兵器やその生産能力を完全には放棄しないであろう。北朝鮮の指導者たちは、体制存続のために核兵器が重要だと認識しているからだ。北朝鮮では非核化とは矛盾する活動が観測されている」
また、米インド太平洋軍司令官フィリップ・デイビッドソン海軍大将は2月12日、上院軍事委員会で次のように指摘しています。
「北朝鮮が、すべての核兵器とその製造能力を放棄する可能性は低いと考えている。北朝鮮が現在も米国と国際社会に与えている脅威を警戒し続けなければいけない」
また、在韓米軍司令官ロバート・エイブラムス陸軍大将も、「米国、韓国、そして周辺地域の米国の同盟国は引き続き危険な状態にある」と警告しています。
彼らの脅威認識と「北朝鮮はもはや脅威でない」と発言するトランプ大統領との認識の差は大きいと言わざるを得ません。
25年間騙し続けてきた北朝鮮
北朝鮮は、核と弾道ミサイルの開発に関して、25年以上にわたって西側諸国を騙し続けてきました。北朝鮮は、核兵器の開発中止を約束しても、その合意をすべて反故にしてきました。
北朝鮮にとって核兵器と弾道ミサイルは、体制を維持していくために不可欠なものと認識しています。
北朝鮮と長年交渉してきた外交官によりますと、「北朝鮮と締結する合意文書に関しては一点の疑義もないように細心の注意を払わなければいけない。そうしないと、核放棄の約束は簡単に反故にされる」そうです。
2018年6月12日に実施された第1回米朝首脳会談の大きな問題点は、首脳会談までに両国で徹底的に詰めるべき核およびミサイル関連施設のリストや非核化のための具体的な工程表などを詰めていなかったことです。
第2回米朝首脳会談も同じ状況になっていました。米朝間においていまだに、「何をもって非核化というか」についてのコンセンサスができていないという驚くべき報道さえあります。
第2回の首脳会談も担当者間での調整不足は明らかでした。今回の会談では、金委員長が「制裁の完全な解除」という愚かな主張をしたために、米国からの譲歩は回避できたとも言えます。
北朝鮮は、今後とも「北朝鮮の非核化ではなく朝鮮半島の非核化」「段階的な非核化」を主張し続けていくことでしょう。
これらは、過去25年間の北朝鮮の常套句であり、米国などが騙されてきた主張です。
今後の米朝交渉では担当者レベルで徹底した議論と合意の形成に努力すべきです。それをしないで、首脳会談に任せるというのは避けるべきでしょう。
変化するトランプ政権の交渉姿勢
27日、記者団に「朝鮮半島の非核化を求める姿勢を後退させるのか」と問われると、トランプ氏は短く「ノー」とだけ答えました。
しかし、トランプ政権の北朝鮮に対する交渉姿勢はどんどん後退していました。かつては、「すべての選択肢はテーブルの上にある」「最大限の圧力」を合言葉にしていました。
北朝鮮に対しては、この「力を背景とした交渉しか効果がない」という経験則から判断して妥当な交渉姿勢でした。
ところが、この交渉姿勢はどんどん後退していきました。
2018年6月12日以前にトランプ政権が使用していた「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID: Complete Verifiable Irreversible Denuclearization)」というキャッチフレーズは死語になりました。
その後にCVIDを放棄し、CVIDの「完全と不可逆的」の部分を削除し、グレードを下げたFFVD(Final Fully Verified Denuclearization)という用語を昨年後半から使い始めました。
FFVDは「最終的かつ十分に検証された非核化」という意味ですが、このFFVDは昨年までは使われていましたが、第2回米朝首脳会談を前にしてあまり使われなくなっていました。
そして、トランプ大統領やマイク・ポンペイオ国務長官は、「米国民が安全であればよい、核実験や弾道ミサイルの発射がなければ、北朝鮮の非核化を急がない」とまで発言するようになりました。
米国の対北朝鮮対応の変化が結果として、金正恩委員長の「制裁の完全排除」という過剰な要求の原因になったのかもしれません。
北朝鮮への対処法では、韓国の金大中元大統領の太陽政策は有名です。この太陽政策の起源は、旅人の外套を脱がせるのに北風が有効か太陽が有効かをテーマとしたイソップ物語です。
金大中の太陽政策は北朝鮮には通用しませんでした。
トランプ政権の交渉姿勢の後退は、北風から太陽への変化と比喩する人がいますが、太陽政策の失敗は「北朝鮮との交渉においては太陽政策による融和は通用しない」ことを明示しています。
米国の北朝鮮への対応は、「すべての選択肢がテーブルの上にある」に戻るべきではないでしょうか。
トランプ大統領が主張していた「北朝鮮に対する最大限の圧力」は、2017年12月がピークでした。日本の軍事専門家の一部も「2017年12月、米軍の北朝鮮攻撃」説を唱えていました。
しかし、2018年に入りトランプ大統領は「北朝鮮に対する最大限の圧力という言葉を使いたくない」とまで発言するようになり、第1回の米朝首脳会談後の記者会見では「米韓共同訓練の中止や在韓米軍の撤退」にまで言及しました。
我が国の保守の一部には、「第2回米朝首脳会談で北朝鮮が非核化を確約しなければ、トランプ大統領は躊躇なく北朝鮮を攻撃する」と主張する人がいますが、どうでしょうか。
戦争を開始するためには大統領の強烈な意志と周到な軍事作戦準備が必要です。現在の米国には両方とも欠けています。トランプ大統領には、今後とも冷静な判断を継続してもらいたいと思います。
日本にとって厳しい状況は続く
第1回の米朝首脳会談では、「核を含む大量破壊兵器とミサイル開発に関する完全で正確なリストを提出すること」が米朝間で合意されましたが、北朝鮮はそれを実行しませんでした。
この北朝鮮の頑なな姿勢が今後も変わることはないでしょう。北朝鮮は、核ミサイルの全廃を拒否し、その大部分の温存を追求するでしょう。
トランプ大統領の「米国民が安全であればよい、核実験や弾道ミサイルの発射がなければ、北朝鮮の非核化を急がない」と発言することは、米国の国益を考えればむげに非難できません。まさに、アメリカ・ファーストの考えに則った主張です。
しかし、この米国中心の発想は、日本の国益に真っ向から対立します。
なぜなら、北朝鮮の核兵器や短距離・中距離弾道ミサイルは温存されることになり、日本にとっての脅威はなくなりません。
米国の国益は日本の国益とは違うという当たり前のことを再認識すべきです。トランプ大統領が日本のために特段のことをしてくれると期待する方が甘いのです。
結言
私は、安全保障を専門としていますが、重要なことは「最悪の事態を想定し、それに十分に備え対応すること」だと思っています。
今回の首脳会談の結末は、日本にとって厳しいもので、「北朝鮮の核兵器、弾道ミサイル、化学兵器、生物兵器が残ったままになり、拉致問題も解決しない」状態です。真剣に、この厳しい事態に対処しなければいけません。
また、我が国では2020年に東京オリンピックがあり、サイバー攻撃、テロ攻撃、首都直下地震などの自然災害が予想される複合事態にも備えなければいけません。
一方、トランプ大統領にとって、米朝首脳会談後、米中の貿易戦争(覇権争い)をいかなる形で収めていくのかが最大の課題です。
この件でも米中首脳会談で決着を図ろうとしています。今回の米朝首脳会談による決着の問題点を踏まえた、適切な対応を期待したいと思います。
また、米国では2020年に大統領選挙があり、トランプ大統領の再選が取り沙汰されていますが、彼は現在、米国内において難しい状況にあります。
2018年の中間選挙において民主党が下院の過半数を確保したことにより、予算の決定権を民主党に握られ、下院の全委員会の委員長を民主党が握ることにより、厳しい政権運営を余儀なくされています。
また、トランプ大統領は複数の疑惑を追及されています。2016年大統領選挙を巡るロシアとの共謀疑惑(いわゆるロシアゲート)、その疑惑を捜査するFBIなどに対する大統領の捜査妨害疑惑、その他のスキャンダルです。
この疑惑の捜査結果いかんによっては2020年の大統領選挙における再選が危うくなることもあるでしょう。
いずれにしろ、民主主義国家において選挙は不可避です。その選挙に勝利するために対外政策への対応を誤るケースが過去に多々ありましたから、適切に対応してもらいたいと思います。
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今日は宮保鶏丁にしました。


