A『習近平がひた隠しにする中国「就職難」の「ヤバすぎる実態」…国家公務員試験は倍率77倍!合格を諦めきれない「プロ子ども」が急増中』(11/27現代ビジネス 高口 康太)、B『習近平政権の「闇」…中国の「若者たち」が明かす「社会への深い絶望」〈名門・清華大学生でも就職難〉〈ネット転売屋やフードデリバリーしか仕事がない〉』(11/27現代ビジネス 高口 康太)について

11/27The Gateway Pundit<Elon Musk Lands in Israel – Meets with Netanyahu and Tours Southern Israel Where Hamas Slaughtered 1,400 Innocents and Points Out the Obvious=イーロン・マスク氏がイスラエルに到着 – ネタニヤフ首相と会談し、ハマスが1,400人の無辜の人々を虐殺した南イスラエルを視察し、明らかな事実を指摘>

ハマスはテロリスト集団。パレスチナ人も平気で殺せる。

ツイッターXとテスラのオーナー、イーロン・マスク氏は月曜日、ベンヤミン・ネタニヤフ首相および閣僚と会談するためイスラエルに到着した。

イーロン氏は訪問中、10/7にハマスが1,400人のユダヤ人を虐殺した南イスラエルを視察した。ハマスはまた、流血の包囲戦で240人以上のユダヤ人と外国人を人質に取った。それは第二次世界大戦後、一日でのユダヤ人に対する最も壊滅的な攻撃となった。

イーロン・マスク氏は訪問中、明白なことを指摘した。それは極左西側メディアによってしばしば見落とされている。マスク氏は、双方の民間人が死亡している一方で、イスラエルは民間人の死傷者を避けようとしており、ハマスはイスラエル民間人とパレスチナ民間人の両方を殺害しようとしていると指摘した。

https://twitter.com/i/status/1729103851112812714

https://www.thegatewaypundit.com/2023/11/elon-musk-lands-israel-meets-netanyahu-tours-southern/

11/27Rasmussen Reports<=副大統領競争2024:ほとんどの民主党員がハリス氏の再登板を望んでおり、デサンティス氏はトランプ氏の副大統領候補として共和党とともにリード>

多くの有権者はジョー・バイデン大統領の2024年大統領選でカマラ・ハリスの副大統領を望んでいないが、民主党員の多くはそう望んでいる。一方、共和党有権者の間では、ドナルド・トランプ前大統領が来年の共和党候補者となった場合、副大統領候補の中でフロリダ州知事ロン・デサンティスがトップに立っている。

ラスムッセン・レポートの最新の全国電話およびオンライン調査によると、米国有権者と思われる人の41%は、もしバイデンが来年の大統領選の民主党候補であれば、ハリスが再び副大統領候補になるべきだと信じていることが判明した。45%は、バイデンが2024年の副大統領候補に他の人を選んだ方が良いと考えているが、14%は確信が持てない。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/biden_administration/veepstakes_2024_most_democrats_want_harris_again_desantis_leads_with_gop_as_trump_s_running_mate?utm_campaign=RR11272023DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

トランプ時代に可処分所得が増えていたのに、バイデンになってから急激に減ったのが分かる。

11/27希望之声<亲民党主席宋楚瑜批「蓝白合」破局关键原因=親民党の宋楚瑜党首は「藍白同盟」崩壊の主な原因を批判>台湾総統選挙の「藍白同盟」は決裂し、親民党の宋楚瑜党首は26日、基隆で結果を批判し、決裂の鍵を握ったのは政治家集団が地位を争って、国民のことを真剣に考えていないことにあると批判した。

藍白同盟の最終的な破局の鍵となった人物は、もともと親民党に所属していた黄珊珊であると考える人もいる。 これに対し、宋楚瑜は反論し、「藍白同盟を破ったのはたった一人だと思うのか?それは政治家の集団であり、全員が地位を争っているので、獲得できない人は反対するでしょう」と答え、「国民のことを真剣に考えているのか? 国民党と民進党、民衆党も親民党も名前に「民」という字が入っているが、国民のことを大切にしているかどうかが鍵である」とも。

藍白同盟破局後、国民党の副総統候補には中国放送董事長の趙少康が就任し、民衆党の副総統候補には「新光グループ三代目」の呉欣盈が立候補した。この点に関して、宋楚瑜は、壇上で、これらの政党は財閥とは明確な一線を画していると主張したが、結局のところ、彼らの言葉には何の意味もなかったようだ、国民はまだ彼らを信じることができるのか、と述べた。

宋は、どのグループの総統候補を支持したいかとの質問に対し、「親民党は総統、副総統候補を擁立していないため、より高い観点から全体情勢を観察できるため、今のところはまだ観察している」と述べた。

また、民進党基隆市議会議長の童子瑋は、宋楚瑜は省長などを歴任し、豊富な政治経験があり、民進党総統候補の頼清徳は唯一の準備ができている候補なので、宋楚瑜の支持を得ることを期待したいと。

宋楚瑜は外省人で親中派のイメージがあるから、支持取り付けすると民進党支持者から反発を食らわないか?

https://www.soundofhope.org/post/773380

11/27阿波羅新聞網<脱钩中共避险 白宫成立“强化供应链韧性委员会” —白宫成立“强化供应链韧性委员会” 医药、半导体等都要从地缘政治避险(图)=中共とのデカップリングでリスク回避、WHが「サプライチェーン強靱性強化委員会」設立 – WHが「サプライチェーン強靱性強化委員会」設立、医薬品、半導体等は地政学リスクを避けるべき(写真)>バイデン米大統領は11/27、サリバン国家安全保障担当補佐官とラエル・ブレイナード国家経済担当補佐官を共同議長とする「サプライチェーンの強靱性強化に関するWH評議会」の設置を発表した。メンバーには農業、通商、国防、エネルギー、運輸、諜報およびその他の省庁の閣僚、ならびに米国国務長官および米国通商代表部代表が含まれる。WH当局者らはVOAに対し、医薬品や半導体を含む主要サプライチェーンは地政学リスクを回避する必要があると語った。中国は米国にとって医薬品の主要供給源の一つであり、台湾は世界の半導体生産の大部分を占めている。

民主党の対中政策はやってるふりだけ。信用できない。

https://www.aboluowang.com/2023/1127/1983288.html

11/27阿波羅新聞網<总数将超过300架! 全球最多F-35围绕中共国 还增加部署中程导弹系统=総数は300機超! 世界最多のF-35が中国を包囲、中距離ミサイルシステムの配備も拡大>今年、米国はその戦略を非常に迅速に実行しており、特に先進的な兵器と装備が西太平洋、さらには第一列島線にまで侵入し、米軍の通常攻撃部隊がホットスポットである台湾海峡や南シナ海などに長期的なプレゼンスを維持できるようになった。

抑止力拡大こそが戦争を抑止する。

https://www.aboluowang.com/2023/1127/1983264.html

11/27阿波羅新聞網<党魁下令不要渲染疫情 北京暗流涌动—大紀元独家:党魁下令不要渲染疫情 北京暗流涌动=党首が感染症の流行を誇張しないよう命令したが、北京は底流では押し寄せている―大紀元独占:党首が感染症の流行を誇張しないよう命令したが、北京は底流では押し寄せている>封鎖政策に抗議する白紙運動の1周年を迎え、中国で「未知の肺炎」の新たな波が起きているが、中南海関係者は、中共党首が疫病流行を誇張しないよう指示したことを明らかにした。当局は疫病流行と白書運動に対して同時に安定を維持するため、抗議活動に参加する可能性のある人には戸別訪問で警告が与えられ、大学は密かに学生リーダーに忠誠の誓約書に署名するよう求めた。 最近、北京や上海の病院や路上に警察官が配置されるケースが増えており、政治情勢は底流で動いている。

一番上が隠蔽の大本。

https://www.aboluowang.com/2023/1127/1983246.html

11/27阿波羅新聞網<医疗系统崩溃 北京被迫重启方舱=医療崩壊、北京はキャビン医院再開を余儀なくされる>最近、中国各地で「マイコプラズマ肺炎」、インフルエンザ、アデノウイルス、RSウイルス、新型コロナウイルス感染症などの呼吸器疾患が発生しており、その中でもインフルエンザが最も多く、子どもの感染が最も深刻である。多くの病院は混雑しており、北京の一部の病院では、都市封鎖期間中に設置された「キャビン」を一時的な点滴室として利用しているところもある。

日本で中国語を話し、咳やくしゃみをする人の近くには寄らないことです。

https://www.aboluowang.com/2023/1127/1983094.html

11/27阿波羅新聞網<”回来了,都回来了!”一则视频引发无数人担忧!【阿波罗网报道】=「戻ってきた、すべて戻ってきた!」あるビデオが数え切れないほどの人を心配させた! 【アポロネット報道】>アポロネット秦瑞記者の報道:白紙革命勃発 1 周年を迎え、あるビデオが人々の懸念を再燃させている。中国で新たな感染症の波が押し寄せる中、通称「大白」が再び出現した。 人々は「戻ってきた!みんな戻ってきた!」と叫んだ。

大白=白い防護服を着た検疫要員のこと。また都市封鎖されるかどうか?

https://www.aboluowang.com/2023/1127/1983217.html

何清漣 @HeQinglian 14m

「白紙運動」の精神を継承・拡大するワシントンとニューヨークでの活動 https://rfa.org/mandarin/yataibaodao/zhengzhi/lu-11262023084910.html

【参加者はもはや中国政府の冷酷で厳格な疫病予防・管理政策に反対するために街頭に出るのではなく、白書運動の精神を継承・拡張するために活動し、中国政府に抑圧されている少数民族(ウイグル人)や性的少数者(LGBTQ)に替わり、グループで声を上げている】

何清漣 @HeQinglian 3時間

藍と白はこのように忍びないが、この状況でも頼・蕭が勝てないのであれば、蔡英文が民進党の「人気」を使い果たしたとしか言いようがない。

1票でも2票でも頼・蕭が勝ってほしい。 台湾人によると、頼はLGBTQI+の推進にはあまり興味がないため、当然蔡ほど熱狂することはないという。

引用

聯合早報Lianhe Zaobao @zaobaosg 3h

台湾メディアの最新世論調査では、頼・蕭組み合わせが支持率31%でリードしているが、侯康組み合わせとの差はサンプル誤差の範囲内にある。 https://zaobao.com.sg/realtime/china/story20231128-1452760

何清漣が再投稿

日経中国語ウェブ @rijingzhongwen 3時間

【日本の10月の中国からの工作機械受注は37%減】 日本の工作機械業界全体の10月の受注量は21%減となり、中国に加え北米、欧州向けも減少した。

何清漣 @HeQinglian 3時間

記事には次のように書かれている:

【パンデミック前に家族が100 ドルで購入できたのと同じ商品やサービスを購入するには、現在 119.27 ドルかかる。2020年に入ってから、物価の上昇幅を衛生上の緊急事態以前と比べれば10年かかるくらい膨張した】

この記事は、バイデンのインフレの影響を大幅に軽減する。私の家の家計簿を例にとると、食費だけでも 2 倍以上になったと思う。

引用

ブルームバーグ @business 3時間

食料品は 25% 上昇し、中古車は 35% 上昇し、家賃は約 20% 上昇した。米国人の日常生活はほぼパンデミック前の通常の状態に戻ったが、生活費はまだ戻っていない。 https://trib.al/qXVAhhJ

高口氏の記事では、李さんの世帯月収が2万元/月で、息子のこづかいが3000元/月+公務員試験対策の予備校の学費も3000元/月、それにローンがあれば遣り繰りできない。彼女が地方国有企業の社員食堂マネージャーと言うことなので、食材会社から賄賂を沢山取っていると思います。

劉さんはライドシェアのドライバーで不安は競争相手が多すぎて稼げなくなること。中国では儲かると思えば皆一斉に参入する。EVがそうで、政府補助金が無くなれば、EVの墓場が出来上がる。

若年層失業率(16~24歳)が今年6月、21・3%を記録したとありますが、中国の数字は信頼できない。本当の数字は50%超と思われます。プロ子供とかカウントしていないでしょう。

今中国で流行っている言葉は躺平、内巻、閉麦、擺爛とのこと。

躺平=横たわる→頑張るのを諦める。

内巻=激しく競争すること。

閉麦=マイクをオフにする→黙る、口を閉じる。

擺爛=どうせ何をしても事態をいい方向に変えることができないから、やるのを諦める。

マイナス言葉と言うか、言い訳のような言葉が並んでいる。“厉害了我的国=凄いぞ、わが国”は夢のまた夢。

A記事

どれだけ不合格になっても、官僚になるのを諦めきれない―かつての科挙のような光景が、現代中国で蘇りつつある。民間就職を拒否した「プロ子ども」たちは、いつまで叶わぬ夢を見続けるのか。

「ニート」と「プロ子供」は違う⁉

成人後も親と同居する独身者「パラサイト・シングル」。日本では少子化の要因とも言われるが、同じく問題となっているのはお隣の中国だ。

「そういう若者がいるのは知っていましたが、まさかうちの子が『プロ子ども』になるなんて……」

中国有数の大都市・天津のマンションに住む李さん(40代女性)はため息を漏らした。「プロ子ども(全職児女)」とはここ数年の間に中国でよく使われるようになった流行語だ。働ける年齢になっても仕事につかず、アルバイトもせず、親からおこづかいをもらって生活している子どもを指す。

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となると、ニートと何が違うのか。プロ子どもたちが集まるネット掲示板「プロ子ども業務センター」では、自分たちを次のように規定している。

「労働から離れた若者が父母と同居し、家事労働を提供するかわりに経済的支援を取り付ける。同時に勉強を続け、目標となるキャリア、すなわち公務員試験、公共機関職員試験の合格を目指す」

親や祖父母のすねをかじる公務員試験の浪人生にしか見えないが、そこには奇妙なプライドがある。ただ養ってもらっているのではない。家事労働の対価をもらっているのだ、と自己正当化している。

李さんの話に戻ろう。彼女は地方国有企業の社員食堂マネージャー。夫は公共機関、日本で言うところの第三セクターの職員だ。

コロナ禍で人生計画が崩壊

夫婦ともに高卒ながら、「鉄飯碗」(鉄でできた決して割れない茶碗、転じて絶対にクビにならない公務員を指す)の堅い仕事につき、幸せな家庭を築いてきた。気がかりなのは息子の進路だ。成績優秀ではなかったものの、夜遅くまで塾に通い猛勉強の末に、地元の大学に入学できた。名門校とまでは言えないが、両親より良い学歴を手にしたわけで、きっと幸せな人生を歩めると夫婦は大喜びしたという。

そんな算段を狂わせたのが新型コロナだ。

息子が大学を卒業したのは’20年6月のこと。当時、コロナ禍の影響は大きく就職戦線は厳冬だった。景気が良くなるまで待ったほうが良い企業に就職できると考え、大学院進学を決めた。中国政府も’20年に大学院定員を一気に18万人以上も引き上げ、進学を就職難緩和の手段と位置づけた。

2年も待てば景気も就職も元通りになるはず……ところがこの目論見は外れてしまった。コロナが蔓延した昨年は上海を皮切りにロックダウンが頻発。

今年こそは回復するかと思いきや、不動産危機にデフレの兆候、輸出不振と中国経済はさんざんだ。若年層失業率(16~24歳)は今年6月、21・3%を記録した。李さんの息子が大学を卒業した時点では14・8%だったから、ひどく悪化してしまったわけだ。政府にとってあまりに都合の悪い数字だったのか、8月から発表中止となった。

「えり好みしなければ仕事はある。若者は甘えずに、若いうちの苦労は買ってでもせよ」というのが中国政府の言い分だが、「なにも高給な仕事について欲しいわけじゃない。せっかく大学院まで進んだのですから、安泰な仕事について欲しいだけなんです」と李さんは嘆く。

彼女が言う安泰な仕事こそが公務員だ。

おこづかいは月6万円

公務員を目指すプロ子どもにかかる費用もバカにはならない。李家では毎月3000元(約6万円)のおこづかいを渡しているほか、公務員試験対策の予備校の学費も月3000元程度。別に教材費も必要だ。学科以外に面接試験もあるが、こちらの対策クラスの学費はさらに高い。

経済的にも大変だとこぼす李さんだが、正直、困窮しているようには見えない。富裕層ではないにせよ、夫婦の月収だけで月2万元(約40万円)はあるだろう。

中国の物価が上がったとはいえ、まだまだ日本よりは安い。なにより不動産バブルのおかげで持ち家の価値は数千万円になっているうえ、親のマンションも相続するので資産はその倍。息子の出費で大変だと言っても愚痴にしか聞こえない。中国が豊かになり不動産バブルで国民に資産ができたことで、プロ子どもを養える人が増えたと言えそうだ。

「もっとお金がある家は少人数クラスや個人指導を受けています。そこまでお金をかけるだけの効果があるかわかりませんが、それでも子どものために払う親はいますね」(李さん)

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李家のような家族は中国に増加中で、公務員人気は高まるばかりだ。今年の国家公務員試験の受験者は303万人。一昨年に200万人突破して話題となったが、あっという間に次の大台に乗った。合格定員は全体で3万9000人、倍率77倍の厳しい関門だ。日本の国家総合職試験の倍率が約7倍なのを考えると、いかに狭き門かわかる。なお、ポストごとの募集なので、定員1人のところに数千人が殺到することも珍しくない。

李さんの息子は国家公務員ではなく、自治体職員や準公務員待遇の公共機関職員を狙っているが、こちらの競争も熾烈だ。日本の県にあたる省レベルの公務員試験の応募者は合計で500万人を突破している。準公務員と呼ばれる第三セクター職員も人気で、李さんの夫が就職した頃とは状況がまったく違う。

後編記事『習近平政権の「闇」…中国の「若者たち」が明かす「社会への深い絶望」〈名門・清華大学生でも就職難〉〈ネット転売屋やフードデリバリーしか仕事がない〉』に続く

「週刊現代」2023年11月25日号より

B記事

どれだけ不合格になっても、官僚になるのを諦めきれない―かつての科挙のような光景が、現代中国で蘇りつつある。民間就職を拒否した「プロ子ども」たちは、いつまで叶わぬ夢を見続けるのか。

前編記事『習近平がひた隠しにする中国「就職難」の「ヤバすぎる実態」…国家公務員試験は倍率77倍!合格を諦めきれない「プロ子ども」が急増中』より続く

「下海」と「上岸」

誰もが競争を勝ち抜くのに必死だ。試験勉強だけではなく、日本風に言えば「内申点稼ぎ」もがんばらなければならない。特に中国共産党の党員になると、公務員試験にかなり有利と言われる。入党には推薦を得たりレポートを執筆したりとかなり手間がかかる上、党員になると勉強会やらボランティアやらで時間がとられるが、それでも志望者は増えるばかりだ。

中国では公務員を辞めて民間で働くことを「下海」と言う。改革開放初期の’80年代、市場経済で稼いで金持ちになってやると、多くの人が「下海」したのだが、今の風潮は真逆だ。コネや資本や技術がなくても、才覚さえあれば起業家として成功できる時代はとっくに終わった。サラリーマンになっても、中小企業は不安定な上にワンマン社長の理不尽な指示に振りまわされる。

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大企業も以前ほどの輝きはない。テンセントやファーウェイなどのIT系、通信機器を中心とした大企業は高給で優秀な人材をかき集めてきた。出世すれば年収数千万円も夢ではない。一部の野心的な学生には人気だが、ここ数年は不景気を受けての人員削減ラッシュが続く。もともと競争が激しく、幹部になれなければ40代でのリストラが当たり前の世界だけに、安全志向を強めた若者たちには不安定なキャリアに見える。

残された道は「上岸」、すなわちカオスと化した民間経済の海を脱して、安心安全な公務員という陸に上がること。公務員が若者たちの夢の職業になっている。

プロ子ども以外にも、近年は就職関連の新たな言葉が多数生まれている。

「軽創業」「自雇経済」「軽就業」

ネット転売屋として起業する「軽創業」、フリーのデザイナーやプログラマーとして生きる「自雇経済」、フードデリバリーやライドシェアで日銭を稼ぐ「軽就業」。まとめて「柔軟な就業」と呼ばれている。なんだかポジティブな響きだが、プロ子ども同様、望みの仕事を見つけられなくてあがいている人がほとんどだ。

今や名門大学の卒業生ですら理想の仕事につけないのは当たり前。中国トップの清華大学の卒業生進路報告書によると、’22年卒8003人(院卒含む)のうち、「柔軟な就業」に進んだのは811人。なんと1割を超えている。高学歴でも就職難の時代なのだ。

実家が太ければプロ子どもになれるが、そうでなければ、どうにかして食べていくしかない。その一人が劉さん(20代男性)。筆者が上海市を訪れた時に呼んだライドシェアのドライバーだ。世間話が弾み、気づけば身の上話を聞いていた。

「上海では新卒の平均月給が1万元(約20万円)なんて言われてるけど、ひどいウソだ。大卒だってその半分でも珍しくない。レストランのウェイターよりも少ないんだぜ。やる気になれないよ」

上海出身の同級生たちの中にはコネに頼って就職できた者もいれば、「とりあえず先送り」してプロ子どもになった人もいる。だが遠く離れた中国南西部出身の劉さんは上海にコネがない。実家の両親には頼れるほどの経済力もない。

そこで選んだのがライドシェアのドライバーだ。コネや経験は関係なく、努力と賢さがあれば稼げる点が魅力だった。仕事を始めてすぐに月収は1万元を超えた。

仕事を奪い合う若者たち

じゃあ、この道を選んで正解ですね……そう声をかけると、劉さんは顔を曇らせた。実は最近、売り上げが減っているという。コロナ禍が収束し地下鉄やバスに乗る人が増えたことも一因だが、それ以上にドライバーの数が爆発的に増えたためだ。中国のライドシェア最大手・滴滴出行の発表によると、今年3月末時点でのドライバー数は1900万人。2年前から600万人も増加している。劉さんのようなフルタイムのドライバーは一部だけで、ほとんどは副業だというが、注文を奪い合うライバルであることに違いはない。劉さんと似た境遇の若者たちが、減っていく乗客を取り合っている。

以前ほど稼げなくなったため、目標の売り上げを達成するまで何時間も車を走らせることになる。1日12時間以上仕事することもざらだという。

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コネや経験がなくてもすぐに稼げる……これは新人の時は劉さんにとって利点だったが、経験を積んだ今となっては焦りへと変わった。ライバルとなるドライバーたちは増える一方、そしてこの仕事にどれだけ習熟しても稼ぎが増える見込みはなく、未来には不安しかない。

今、中国社会の空気は重たく、悲愴感に充ちている。どうにかなると楽観的に社会に飛び込む若者が減り、安心安定を求める保守的な心理が目立つようになった。失敗を恐れず時には無謀にも挑戦する人が多いことが、中国の強みだった。しかし、この沈滞ムードが続けば経済の足かせにもなりかねない。

李さんも中国の将来に不安を隠せないという。

「息子には普通の人生を送ってもらいたい。中国は豊かになったのに、こんな簡単な願いをかなえるのも難しい国だなんて」

「週刊現代」2023年11月25日号より

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