『習近平が突然署名した「非戦争軍事行動綱要」とは一体なにか 台湾侵攻を「戦争」と呼ばないため?』(6/16JBプレス 福島香織)について

6/16The Gateway Pundit<Elon Musk Says He Would Support Florida Gov. DeSantis for President – DeSantis Responds (VIDEO)>

トランプが下りなければデサンテイスは共和党大統領予備選に出ないでしょう。

https://www.thegatewaypundit.com/2022/06/elon-musk-says-support-florida-gov-desantis-president-desantis-responds-video/

6/15阿波羅新聞網<中共称台湾海峡非国际水域 美国回应了=中共は、台湾海峡は公海ではないと主張し、米国はこれに反応>中共は最近、台湾海峡は公海ではないと繰り返し述べているが、米国国務省のネッド・プライス報道官は14日、ロイター宛ての電子メールで、台湾海峡は公海であり、台湾海峡は国際法によって保証された公海の自由区域で、航海や飛行の自由を含んでおり、台湾海峡を今後も通過し続けることを繰り返し述べた。

https://www.aboluowang.com/2022/0615/1762586.html

6/15阿波羅新聞網<重磅!美国会再推法案 禁中共官员使用美社媒平台=重大!米国は、中国の役人が米国のSNSプラットフォームの利用を禁止する法案を推進する>米国の下院の多くの共和党議員は火曜日(6/14)に法案を提出し、中共の上級役人が米国のSNSプラットフォームの利用を、中共政府が中国人に米国のSNSプラットフォームへの自由なアクセスを許可し、米国の当局者が中国のSNSプラットフォームの検閲や使用制限を受けなくなるまで、禁止する。

相互主義の観点から当然の措置。日本は相互主義をしているのか?

https://www.aboluowang.com/2022/0615/1762500.html

6/15阿波羅新聞網<上海市封控严重冲击 美国商会:1/4在华美企削减投资 超90%下修营收预测=上海市の都市封鎖の深刻な影響 米国商工会議所:在中国の米国企業の1/4が投資を削減し、収益予測を90%以上下方修正した>上海の米国商工会議所は本日、中国上海での長期にわたるCOVID-19(2019年コロナウイルス病)の防疫管理措置により、米国の現地企業の1/4が投資計画の削減を余儀なくされ、ほぼすべての米国企業が収益予測を90%以上下方修正したという報告を発表した。

上海米国商工会議所(American Chamber of Commerce Shanghai)による調査の悲観的な結果は、中国の防疫政策の影響の最新の例である。中国は、封鎖と大量検査を通じてすべての発生源をゼロにするという目標を今なお追求している唯一の主要経済国である。

しかし、これら防疫措置により、中国最大の都市である上海が約2か月間封鎖され、その間にトラックドライバーの不足により港に物資が積み上げられ、商店の閉鎖が企業に大きな打撃を与えた。

上海米国商工会議所が発表した報告によると、調査した上海の米国企業の90%以上が、今年の収益予測を下方修正した。

また、米国の133社を対象にした調査では、4分の1の企業が、収益が予想より20%以上低くなると考えていることがわかった。

上海米国商工会議所も、調査対象の企業の25%近くが投資計画を削減したと指摘した。

https://www.aboluowang.com/2022/0615/1762629.html

6/16阿波羅新聞網<克里姆林宫公告普京与习近平打电话内容更翔实:加强制裁下经济合作并”发展军事关系”=クレムリンは、プーチンと習近平の電話はより有益だったと発表した:制裁の下での経済協力を強化し、「軍事関係を発展させる」>ロシアのプーチン大統領と中国の習近平主席は水曜日の電話で、ロシアは、モスクワのウクライナ進攻に対する西側の制裁の結果に直面し、ロシアは中国と経済協力を強化したいと述べた。会話の内容に関するクレムリンの報告は、習近平が主権と安全の問題についてプーチンを支持すると述べた中国の公式メデイア新華社通信が報道したものとは異なっていた。

習がプーチンに約束したとしても、守らないでしょう。中国人だから。今までだってオバマに「南シナ海の人工島は軍事基地化しない」と平気で嘘をついたではないですか。

https://www.aboluowang.com/2022/0616/1762734.html

6/15阿波羅新聞網<普丁最新影片惊见“不受控动作” 情报官:肯定病了=プーチンの最新のビデオは、「制御できない動き」を見てビックリ 情報官:間違いなく病気>ニューヨークポスト、デイリーエクスプレス等の外国メディアは、ロシアのプーチン大統領が最近公開イベントに出席したとき、彼の両足が「制御不能で絶えず揺れ動き」、立つ姿は不安定であるのが撮影されたと報じた。米国情報官は、プーチンは「必ず病気である」と言った。

https://www.aboluowang.com/2022/0615/1762619.html

6/15阿波羅新聞網<乌军配合M777榴弹炮发威 摧毁俄军BM-21 BM-27多管火箭发射系统—乌炸毁俄BM-21 BM-27多管火箭发射系统画面曝光=ウクライナ軍はM777榴弾砲を使い、ロシアのBM-21、BM-27多連装ロケット発射システムを破壊した—ウクライナはロシアのBM-21、BM-27多連装ロケット発射システムを爆破した画像を露出>外国メディアの報道によると、ウクライナの特殊作戦部隊は月曜日にルハンスク地域でロシアのBM-21ロケットランチャーを破壊したビデオ映像を公開した。一方、ウクライナの空中攻撃部隊もロシアのBM-27ウラガン多連装ロケット砲とドンバスの東部地域の戦闘ユニットを破壊したと述べた。

https://www.aboluowang.com/2022/0615/1762545.html

6/16阿波羅新聞網<“这是拿我儿子的命换来的钱”! —他没了肾脏和儿子,又失去了“拿命换来的钱”= 「これは私の息子の命に代えたお金である」! -彼は腎臓を取り、息子を失って、また「彼の命に代えたお金」を失った>群れの中の誰かが「鄭州駅の南西出口」の場所コードをスキャンすると、彼の健康コードは「魔法のように」「赤いコード」になると言ったのを見て、李東枝も自分で試した。それで、しばらくして、湖北省武漢に住む李東枝は本当に「レッドコード」の人になった。

最低限の生活手当を除けば、労働能力はほとんどないので、楊宝東の家族の唯一の貯蓄は、息子が亡くなったときの会社からの100万元の補償である。 「これは息子の命と交換したお金である」。楊宝東が駅にやって来て、電車に乗る数分前に、彼はスマホを見た。魔法のようなシーンが起こった。彼の赤いコードが緑のコードに変わった。

楊宝東は銀行引き出しができなくなった河南村鎮銀行の預金者とか。金利がいいために預けたとのこと。銀行の懐柔策で、金は返ってこないでしょう。

https://www.aboluowang.com/2022/0616/1762814.html

6/15阿波羅新聞網<心疼小女孩街头卖花 暖男“我全包了”听下句却傻眼了 网络掀热议=路上で花を売る少女に心が疼き、心の温かい男は「私がすべて買う」と言ったら、次の句にびっくりしてものが言えなくなった。ネットで熱い議論になる>ある大きな交差点や通りでは、花を売る勤勉な売り手、特に高齢者や身体の不自由な人をよく見かけ、多くの人がいつも花を買っている。最近、中国湖南省の路上で花を売っている女の子がいて、花束をたくさん持っている彼女は、とても小柄に見えたが、頭脳がとても活発に働いた。お客との興味深い会話が話題になった。

男は彼女が賢明でかわいいと賞賛し、女の子の花束をすべて買うことを申し出たが、拒否された。女の子は、彼女を憐れんでいる人でなく、花を必要としている人に売りたいと思っている。あなたがこうするのは私を憐れんでいるからと。

男はその場で反論し、「じゃあ、どうして私は必要ないと思うの?」と尋ねた。少女は「あなたは彼女がいないから」と直接語った。この年端も行かない女の子の話はまた、男を唖然とさせ、笑わせた。そのニュースも話題になり、ネチズンは「女の子のEQは本当に高い」「一生懸命頑張って勉強や仕事をし、ユーモアも忘れない」「応援したい」などのメッセージを残した。

https://www.aboluowang.com/2022/0615/1762683.html

https://twitter.com/i/status/1536698302183489537

何清漣はリツイート

KimPR @QQzk_prs 6月14日

コンゴのコバルト鉱山で約40,000人の子供たちが働いているから、グリーンに固執する蝿のようなエリートの思想家は環境に優しい電気自動車を運転できる・・・🤡

何清漣 @HeQinglian 1h

この2日間、私は過去数年間の米国の歴史を研究し、興味深い現象を発見した:左派陣営がトランプのMAGAに対処するために、塵の中から部族主義を拾い上げ、ナショナリズム(愛国主義)を批判した。部族主義者は偏狭で利己的、派の利益、反コスモポリタニズムについてのみ話すと。

今年のウクライナ・ロシア戦争で、ロシアは間違いなく部族主義であるが、ウクライナの愛国主義をどのように定義するのか、左翼はそれを普通に説明できるか?

ところで、今や、その言葉は歴史に入った。

福島氏の記事で、中国は昔から国際ルールに則った戦争はしてきませんでした。便衣兵がそう。孫子の言う詭計を得意とします。「騙すほうが賢く、騙されるほうが馬鹿」という民族なので当然といえば当然。デイスインフォメーションの流布も得意。要は勝つためにはルール抜きで何をやってもよいという民族です。

こういう怪物を大きくした責任は、米国が一番大きい。アジアで日本と戦争を起こさなければ、日本はソ連と中共に対抗できる国になったかもしれないのに。米国はあの当時から左翼に汚染されて、戦争を選ばされました。日本の情報の取り方のまずさと発信のまずさもありましたが。キッシンジャー(ユダヤ人)の浅知恵と強欲が招いたこと。米国は台湾を守り、中共を打倒する責任がある。

記事

(写真:AP/アフロ)

(福島 香織:ジャーナリスト)

6月13日夜、CCTV新聞聯播、新華社通信が相次いで、習近平が「軍隊非戦争軍事行動綱要」(試行)発布に署名し6月15日から施行されると報じた。

これは突然の発表で、綱要も全文はまだ報じられていない。非戦争軍事行動とは一体何なのか。そしてなぜ、突然、アジア安全保障会議(シャングリラ対話)が閉幕したタイミングで、習近平はこの綱要に署名したのか。

台湾侵攻を「戦争」と呼ばないため?

新華社の最初の記事は極めて短い。

「習近平中央軍事委員会主席は、このほど、軍隊非戦争軍事行動綱要(試行)に署名し発布した。2022年6月15日から施行される。

綱要は、習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想による指導を堅持し、習近平の強軍思想を徹底的に実行し、国家安全保障の総体的な概念を堅持し、リスクと課題を効果的に予防・解決し、突発事件に対応して処置し、国民の生命財産安全を守り、国家主権、安全、発展利益を維持し、世界の平和と地域の安定を維持し、軍事パワーの運用を創新し、軍隊の非戦争軍事行動にルールを課し、効果的に新時代の軍隊の使命、任務を履行させることに重要な意義をもつ。

綱要は6章59条からなり、任務の実践経験を真摯に総括し、軍の関連する理論の成果を汲み取り、主に基本原則、組織指揮、行動類型、行動保障、政治工作などの系統だった規範を進めることで、部隊が非戦争行動を遂行するための法的ルールの根拠を提供するものである」

これだけだ。なので、具体的に何を狙ってのことかは様々な意見がある。

一般的に言えば、非戦争軍事行動とは、国連平和維持軍のような活動や、大災害などの救援活動、あるいは反テロ活動、密輸や麻薬の取り締まり、または国内の暴動・動乱の鎮圧、あるいは軍事威嚇などだ。

ネット上では「これは、プーチンの言う『特別軍事行動』と同じようなことを、習近平がするつもりではないか」「戦争をするつもりだが、戦争と呼びたくないのだろう」といった声があふれた。

つまり、一部のネット民たちは、シャングリラ対話の最終日に中国の魏鳳和国防相が「もし台湾を(中国から)分裂させようとする勢力がいれば、我々は戦争をいとわない。代価を惜しまず最後まで戦う」と演説したのを思い出し、「戦争をいとわない」と言ってしまった国防相の失言を補うために、台湾侵攻を「戦争」と呼ばないための綱要を発布したのではないか、と想像したのだった。

以前からあった「非戦争軍事行動」法制化の動き

実は人民解放軍はかなり長らく「非戦争軍事行動」について研究してきた。

2015年に「世界非戦争行動軍事年鑑2014」が軍事科学院非戦争軍事行動研究センターから発行されている。主に紙幅を費やしているのは、世界のイスラム過激派によるテロ事件はじめ様々な国際テロ事件の事例と分析、その対抗手段に対する考察、研究である。そのほかに、暴動・暴乱、災害救援救難、国家権益維持活動、安全保障警戒行動、国際平和維持活動、国際救援行動、国連演習などを非戦争軍事行動と位置付けていた。

「香港明報紙」によれば、軍事科学院世界軍事研究部元副部長の羅援が2010年ごろ著書で、解放軍も非戦争軍事行動に関わることが今後多くなってくるので、早急に非戦争軍事行動に関わる法整備を急げ、と主張していたという。解放軍が海外に出て活動する場合、その活動が合法的でありルールに従った非戦争軍事行動であってこそ、軍が国外に出ることが正当化されるからだ。

羅援は当時、中国の改革開放がさらに進み、戦略的利益の開拓がさらに進めば、解放軍の国外での非戦争軍事行動は日増しに多くなるだろうと指摘していた。そして、それが中国の国際イメージに直接関係し、主権と戦略利益にも関わってくる。そうした行動において法律による国家利益と軍人の権益を守り、軍隊と軍人の行為を規範化することは、解決すべき喫緊の課題だ、と主張していた。

2010年当時の中国を取り巻く国際環境を考えると、羅援は国際社会において、中国が大国化し、解放軍が米軍のような世界の警察の役割をする日をイメージしていたのかもしれない。

羅援は、こうした非戦争軍事行動にかかわる法整備が、国家が関わる軍事行動における主権、尊厳、戦略的利益を守るものだと訴えていた。だが、習近平政権になってしばらく、この非戦争軍事行動に関する法制化の動きは止まっていた。

台湾進攻の準備の一環か

では、今回、習近平が突然「軍隊非戦争軍事行動綱要」に署名したのはどういうわけか。なぜ今のタイミングなのか。背景について、ネット上のチャイナウオッチャーたちの見方は大まかにいえば4つに分かれる。

1つは、これは習近平の台湾進攻の準備の一環ではないか、という見方だ。プーチンがウクライナに対する侵略戦争をあくまで戦争とはいわず、宣戦布告もせず、「特別軍事行動」と位置付けたことにならって、習近平も台湾進攻を行うときは、戦争という言葉を使わず「非戦争軍事行動」と言うために、急いで法整備をするためにまず綱要を発布した、というわけだ。

台湾の軍事評論家、亓楽義は、米メディア「ラジオ・フリー・アジア」の取材に答える形で次のように解説していた。

「(長年、中国共産党が研究してきた非戦争軍事行動について、今、初めて綱要が公布されたのは)ロシアのウクライナ戦争と直接関連があるだろう。ロシアはウクライナ戦争を特殊軍事行動と定義し、侵略ではないとしている。その目的は反ナチズムを主張するためだ(ロシアはウクライナのアゾフ大隊がナチズム、レイシズム組織であると主張)。共産党はこの綱要を実施することで、将来の台湾、南シナ海に対する軍事行動の定義を、法的に非戦争であるとすることができる」

「今後、中国が武力で台湾を侵攻しても、習近平はこれを戦争とは言わない。なぜなら、戦争とは2つの国の間に起きるもので、習近平はこれを特殊軍事行動、あるいは非戦闘軍事行動と主張し、国内の分裂問題を解決するためだと言うだろう」

さらに亓楽義は、綱要が「軍事パワー運用の創新」に触れていることに注目する。「この言葉は非常に重要だ。これは一種の伏線で、将来の軍事パワーは必ずしも戦争発動のため、いわゆる伝統的戦争のために運用されるものではないということだ。では、どのような創新(イノベーション)を行うのか?」「これは、未来の台湾作戦、南シナ軍事行動で運用するために、今後さらに深化させて定義され、法的根拠も作られていくだろう」

具体例として考えられるのは、戦争を引き起こすまでには至らない軍事行動、しかし問題を解決できるようなもの。たとえばコソボ戦争で、米国はユーゴスラビアの中国大使館を爆撃したが、この攻撃で中米戦争は引き起こさなかった。このほか、米国はかつてドローンを使ってイラン軍のソレイマーニー司令官を殺害したが米国・イラン戦争はおきなかった。こうした米国の過去の戦いを参考に、中国は非戦争軍事行動の定義、ルール作りを行っていくかもしれない。

習近平が打倒しなければならない反体制派

2つ目の見方は、天安門事件のような国内動乱や反体制派の鎮圧に軍事力を使うための法整備を考えているのではないか、ということだ。

天安門事件の学生リーダー、王丹はフェイスブックで、この綱要署名は、国内の反対勢力を脅し、台湾を対象にしたものだろう、と指摘していた。

在米中国人学者で政治思想家の劉仲敬はツイッター上で、「習近平は信頼できる部下がおらず、将来2~3年内に反体制集団を打倒しなければならない。彼は日常任務の中で、特別なプロセスを経ずに必要な資源を徴発し、フルシチョフ式の政変を行い、毛沢東式の軍による大衆管理を行って走資派(筆者注:右派、親米派)を打倒し、鄧小平式の大衆弾圧事件を起こし、江沢民式の災害救援を行い、習近平式の感染症対策を行い、プーチン式の戦争を行う」と指摘していた。

つまり、習近平が非戦争軍事行動綱要に署名した目的は、反体制派打倒、大衆管理や走資派打倒、天安門事件のような軍を使った大衆動乱鎮圧、あるいはゼロコロナ政策実施に軍を動員する状況から、台湾や南シナ海(あるいは日本の尖閣諸島)でプーチン式戦争を行うなど、あらゆる軍事行動を想定している、というわけだ。

南太平洋の警察にならんとする中国

3つ目は、中国が「世界の警察」になるための準備、という見方だ。

4月、中国とソロモン諸島が安全協議に調印し、人民解放軍がソロモン諸島政府の要請を受ければ、ソロモン諸島内で軍事行動を行うこともできるようになった。

南太平洋島嶼国10カ国との包括的地域協力の合意調印は失敗したが、南太平洋島嶼国の中には、中国との安全保障協力に積極的な国もあるという。自国の安全を自軍で守れない一部の途上国は、米国など先進国に安全保障を頼らざるを得ないが、植民地の歴史やアングロサクソン的蔑視への反感から、米国よりも中国に頼りたいという意見もある。本当は中国の方が差別意識が強いのだが、そのことはあまり知られていないからだ。

中国はこうした要請に応える形で、米国に代わって地域の警察を名乗り、「世界の安全保障枠組みのリーダー」にならんという野心を抱きつつある。それは一帯一路沿線に軍事基地を設置し、米軍と対峙していこうという野心にもつながっている。

オーストラリアメディア「ABC」は、北京在住の政治評論家、呉強の次のようなコメントを紹介していた。

「(綱要への署名は)中国とソロモン諸島の安全協議と関係があると思う」「ソロモン諸島内で社会の不安定化、政変など安全問題が起きた時、ソロモン諸島政府が許可すれば解放軍はこれに干渉できるようになった。この綱要は、中国がこうした軍による外国内政干渉を行うための法律を作る基礎となる」

軍のトップの立場から反習近平派を恫喝?

4つ目は、習近平による軍事政権化の意図を反映しているという見方だ。

YouTuberの江森哲は、この綱要の署名が、党中央軍事委員会主席としての単独の署名であることに注目。普通ならば総書記、国家主席、中央軍事委員会主席の3つの肩書を羅列することが多い。このことから、この綱要署名が軍のトップとしての単独の行動、決定なのではないかとみる。

新華社配信記事には、いつも言及する「習近平を核心とした党中央」という言葉もない。ここから想像をたくましくして、党大会を前に、党中央指導部内で、習近平の次の党大会での引退を求める声が強まり、習近平はこれに反撃すべく軍のトップの立場で「突発事件の対応処置」を含めた非戦争行動綱要に署名、発布したとも考えられる。突発事件として、党内アンチ習近平派からの宮廷クーデターっぽいものを想定しているとしたら、この綱要署名は、党内反習近平派に対して、軍のトップの立場からの恫喝、というわけだ。ならば、習近平は党中央の集団指導体制をつぶすために軍事政権化するのではないか、党中央と軍の分裂、対立する可能性を反映しているのではないか、と江森哲は言う。

習近平は軍の政治干渉をずっと警戒して、軍制改革を行った。万一、軍事クーデターがあるとすれば、軍の有志が習近平から政権を奪う、というストーリーが想像されていた。中国共産党史における“軍事クーデター”事件といえば、葉剣英元帥らによる「四人組」(毛沢東とともに文革を主導した4人の政治指導者)逮捕があるが、習近平は四人組ではなく葉剣英側になる、ということだろうか。さすがにそれは想像力を羽ばたかせすぎだろうか。

いずれにしろ、この綱要署名は我々中国周辺の民主主義国家からすれば喜ばしいニュースではない。単なる党大会前の習近平の政治パフォーマンスならばよいのだが、習近平が軍事行動に打って出るという最悪の事態を想定して受け止めるべきだろう。

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