『鄧小平一族の企業「安邦」、急ブレーキの意味 習近平政権の干渉は、金融自由化とは異なる方向へ』(5/10日経ビジネスオンライン 福島香織)について

5/12新唐人電視台の『台媒:朝鮮握中共太多把柄 金正恩才是最危險爆料人=台湾メデイア:朝鮮は中共の多くの弱みを握っている。金正恩は秘密を暴露するには最も危険な人物である。』の中に、「台灣《自由時報》5月10日發表署名評論文章表示,當前中共顯然還不想與朝鮮〝決裂〞,是因為中共還有許多把柄在朝鮮當局手裡,〝一旦被爆出,也是一場核爆,可能比朝鮮的核爆還厲害。〞

文章分析指稱,早在三、四十年以前,在中共的默許下,澳門成為了朝鮮間諜實施跨國謀殺、綁票等惡行的基地。震驚世界的朝鮮間諜綁架韓國藝人案、仰光爆炸案、中東韓國客機爆炸案、印製假美鈔以及洗黑錢等等案件,中共都是直接或間接的〝幫凶〞甚至炸韓國客機的金賢姬就是在中國培訓的。

此外,在近十幾年間的所謂〝六方會談〞期間,中共和朝鮮當局暗中勾結,〝耍弄美國〞。

文章指,上述內幕都是握在朝鮮當局手中的〝把柄〞,一旦被金正恩抖出來,中共的〝恐怖份子面目〞就將〝無處藏身〞。

5/10台湾の「自由時報」は署名記事を発表、中共は当面朝鮮と決裂したいと思っていないのは明らかとした。これは朝鮮当局に多くの弱みを握られているためで、“暴露されれば、核爆弾のようになる。恐らく朝鮮の持つ本物の核爆弾より威力がある”と。

その文章曰く「3,40年前に中共の黙認の下で、マカオを朝鮮のスパイ基地として、外国での謀殺や拉致を実施してきた。世界を驚かせた韓国の映画監督や女優を拉致、ラングーン爆破事件、中東での大韓航空機爆破事件、偽$印刷とマネロン等の事件について中共は直接・間接的に支援し、あまつさえ大韓航空機爆破事件の金賢姫は中国で訓練を受けた。

この他に、この10数年間の6者会談で、中共と朝鮮当局は手を結び、「米国を弄んでやろう」としてきた。此の内幕は、朝鮮当局に弱みを握られているため、金正恩が一旦ばらせば、中共の「テロリスト」の姿は隠すところがなくなる。」と。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2017/05/12/a1324364.html

北を動かして世界に悪いことをしてきたのが、中共という所でしょう。マッチポンプでマッチを北が、ポンプを中国が果たしてきたという所です。まあ、同じ悪辣な共産主義体制ですから。米国もグローバリストが世界的に「民主主義」を広めることを大義名分として、政権転覆の策動をして来ました。トランプはそれに乗らないために、メデイアからバッシングされる訳です。当初トランプが考えていた米ロの関係改善が、メデイア・議会(特に野党・民主党)・法執行機関の反発により、うまく行きません。それに引き換え、米中間は貿易で中国に点数を稼がせています。グローバリストの思惑通りになっている気がします。「一帯一路」は経済面の中国の影響力拡大もさることながら、軍事的な意味合いも大きいと考えます。海上封鎖されても、石油を陸上から運べるようにとか、兵士の大量派遣とか、金やモノを支援して、諸外国に言う事を聞かせるようにすることが狙いです。早く中国のバブルがはじけることを願っています。

本記事は、中共の権力闘争の一コマです。習派VS江派で、秋の党大会までに安邦の呉小暉は解任・逮捕されるのでは。習は鄧小平越えを狙っているとの福島氏の見立てです。鄧は社会主義市場経済を導入し、経済強国にしたものの、貧富の格差が米国以上に拡大しました。結果の平等を保証するシステムなのに、おかしいでしょう。政治的には三権分立がない、民族的にはバクチ好き、長い腐敗の伝統からこうなることは予測できたはずです。でも習が高潔であるはずがありません。中国人である限り、必ず賄賂は付いて回ります。大躍進・文革で自国民を大虐殺した毛沢東(ヒットラー、スターリン以上に殺戮)に憧れているようですから、彼が力を持てばそのような独裁者になることは見えています。米国、特にグローバリストに反対のトランプが良く中国を見て、対応することを望んでいます。

記事

急成長してきた安邦保険集団。習近平政権が急ブレーキをかける意図とは(写真:AP/アフロ)

中国の代表的“紅色企業”安邦保険集団が揺れている。

紅色企業とは、革命に参加した主要ファミリーが経営や資本にかかわっている企業を指すが、この企業のCEOは鄧小平の孫娘・鄧卓芮の婿・呉小暉。つまり、鄧小平一族の企業という、中国最強と見られる免罪符を持っていた。しかも、中国建国十大元帥のひとり陳毅の息子・陳小魯も董事を務めている。鄧小平と陳毅という最強の革命ファミリーの名前を背景に、呉小暉は“中国のバフェット”と呼ばれる手腕で一民間企業・安邦集団を巨大化し、中国2位の保険収入を誇るまでに成長させた。

だが、この安邦の躍進に習近平がブレーキをかけている。その意図はどこにあるのだろうか。

保監会が処罰、財新が暗部報道

5月5日午後、中国保険監督管理委員会(保監会)は安邦保険集団傘下の安邦人寿保険株式会社に対して、三カ月の新規製品の発売禁止処分を決定した。これは安邦人寿の発売する安享5号というハイリスクユニバーサルライフ保険が、規制・監督を逃れて市場秩序を乱しているなど、二種類の保険商品に違反が見られたことに対する処罰ということになっている。

その前の4月、安邦による米保険会社のフィデリティ・ギャランティ生命買収などに保監会がストップをかけた。香港紙蘋果日報によれば、安邦の海外資産比率が高すぎるのが理由という。キャピタルフライトを食い止めるために、中国当局が海外投資を抑制しているにもかかわらず、安邦が言うことを聞かないので、本格的に圧力をかけ始めた、と見られている。

一方、この動きに呼応するように中国の国際経済情報紙・財新週刊が安邦保険の暗部に関するキャンペーン報道を張ったが、呉小暉はこの報道が事実無根、名誉棄損として財新傳媒集団の主筆で著名女性ジャーナリスト、胡舒立に対して訴訟を起こすと言い始めている。

安邦といえば、2014年、名門・ウォールドーフ・アストリア・ニューヨークホテルを19.5億ドルで爆買いしたことで、世界の注目を浴びるようになった。たしか、2016年も、米プライベートエクィティファンドのブラックストーンの所有するストラジック・ホテルズ・アンド・リゾーツ株の買収に合意している。

そのほかにもスターウッドホテルズ・アンド・リゾーツワールドワイドをめぐるマリオットとの買収合戦(頓挫)や、ブラックストーンが所有する日本不動産の買収交渉(決裂)や、米大統領トランプの娘婿クシュナーのファミリー企業とのマンハッタンオフィスタワー「666フィフス・アベニュー」の再開発計画(中止)など、“海外の爆買い”のニュースが話題となった。その勢いは、向かうところ敵なし、安邦を誰も止められない、といわんばかりのものだったが、今年春になって急ブレーキがかかった。

3回の結婚で駆け上がる

安邦とはどんな会社なのか。

設立は2004年。保険金融業界においては“新兵”と呼ばれた安邦保険が設立わずか13年で総資産1.9兆元の帝国となった最大の理由は、設立者メンバーでCEOの呉小暉が、2003年、鄧小平次女・鄧楠の娘、鄧卓芮のハートを射止めたことが大きいといわれている。

ちなみに彼女は三番目の妻で、すでに離婚している。その前の妻は、浙江省副省長、杭州市長の娘。その前の最初の妻は地元官僚の娘。1966年生まれ、浙江省の農民出身の呉小暉が、こうした紅色ファミリーの仲間入りができたのは、彼が有能であったことと同時に、相当の色男で、婚姻のチャンスをフルに出世に利用してきたからだといえる。

県の工商局で働いたのち、時の下海ブーム(公務員から民営企業家になる改革開放時のブーム)に乗って、自動車セールスの仕事を開始。浙江省で上海汽車の自動車のセールスで業績を上げ、上海汽車最大の代理店に成長させた。また陳毅の息子、陳小魯が運営する上海のインフラ建設投資会社で働いていた縁で、鄧卓芮を紹介され彼女と結婚、その翌年に陳ファミリー、鄧ファミリーの後押しを受けて安邦保険を設立したわけだ。一部では朱鎔基の息子の朱雲来も、江沢民の息子の江綿恒も、董事の席に名を連ねていたという。

そういう“訳あり”の企業だから、これまでも強引な手法でビジネスを展開しても、許されてきた。

たとえば、2015年暮れに明らかになった、広東省の不動産最大手・万科集団に対する広東省のコングロマリット・宝能投資集団による敵対的買収、俗にいう「万宝の戦」のとき、ホワイトナイトとして万科株を買ったのが安邦だった。だが、この買収後の安邦の帳簿上の赤字は20億元以上と囁かれた。つまり、帳簿上、明らかに無理のあるような買収も、意に介さぬ企業ということだ。そういう無茶ができるのも鄧小平ファミリー企業という看板のおかげとも言える。

そもそも安邦の扱う保険は、短い期間で高利回りを提供するハイリスク商品が主流。一方、資産運用は流動性の低い長期株式投資が中心で、もし、信用不安などにより保険払い戻しラッシュが起きたら、すぐに資金ショートするリスクが潜在している、とは言われていた。安邦の信用は、鄧小平と陳毅のファミリーがかかわっている、という看板だけに担保されているとも言える。

大掃除の狼煙も意に介さず

習近平政権が4月9日、保監会トップの項俊波を重大な規律違反で取調べ中と発表したことは、いよいよ、最大の利権の温床となっている金融・保険業界の大掃除に取り掛かるぞという狼煙とも受け取られている。

だが金融・保険業界の最大の問題は、太子党、紅二代と呼ばれる、革命英雄一族の利権が絡んでいることだ。習近平の反腐敗キャンペーンはなんのかんの言っても太子党仲間を避けてきた。習近平自身が習仲勲の息子、堂々たる紅二代であり、姉をはじめ彼のファミリーも、ごく最近までこうした利権の恩恵に思いっきり預かってきたのだ。

しかし、多くの紅二代ファミリーは、習近平の反腐敗キャンペーンがいつか紅二代、太子党にも向くやも知れぬと感じて、徐々に株を譲渡したり、撤退を始めている。また、習近平政権が必死でキャピタルフライトを制御しようとしているのを受けて、多少とも海外買収を自粛しようという動きになってきた。太子党たちの海外への資金移動や資金洗浄を請け負ってきた香港の大富豪が謎の失踪を遂げた影響も大きい。

ところが、一部企業は、習近平の指導など意に介しない。そのひとつが安邦であった。

この安邦をターゲットにする裏の意味として、可能性は二つあると思われる。

鄧小平越え、上海利権塗り替えの野望

一つは、鄧小平や陳毅がなんぼのもんじゃい、といわんばかりの習近平の強気を示した、ということ。呉小暉は2015年の段階で鄧卓芮と夫婦関係を解消しているので、鄧家とは無関係となっているとはいえ、ごく最近まで安邦の信用の担保は鄧ファミリーだったのだ。鄧小平ファミリー企業ですら、習近平はヤルときはヤルぞ、という姿勢を見せれば、いまだ資産の逃亡をあの手この手で講じている他の太子党および紅色企業への威嚇は十分すぎるほどだろう。

なにより、習近平は密かに自分が鄧小平を超えるということを目標にしているフシがある。自分を“核心”と呼ばせるキャンペーンを仕掛けたことも、鄧小平が作り上げた共産党秩序を破壊しようとしている点も、毛沢東リスペクトを過剰に行うことも、香港一国二制度に対する暴力的な揺さぶりも、どこか鄧小平への対抗意識を感じさせる、というのは気のせいだろうか。

もう一つは、権力闘争の文脈で見る安邦叩きというセンである。

安邦の設立には、江沢民の利権企業であった上海汽車とのかかわりがあった。そのことからもわかるように、上海閥とのつながりはもともと深い。その関係で、曾慶紅とも深い関係があると言われている。2015年の財新や南方週末の記事によれば、2010年に安邦が成都農商銀行へ56億元を出資した背景に、当時の成都市書記・李春城が絡んでいることをほのめかしている。李春城は周永康の腹心であり、すでに失脚しているが、曾慶紅を頂点とする四川閥に含まれている。

そもそも金融・保険業界は上海閥勢力が幅を利かせている。90年代から金融都市として発展を遂げてきた上海出身の官僚がなんのかんの言っても経験値もあって優秀である。大卒エリート共産党官僚の集団である共青団もその優秀さゆえ、この業界では幅を利かせている。こうした上海閥系、共青団系の利権を習近平派に塗り替えていこうという動きはかねてからあるのだが、こうした大掃除を速やかにするためには、彼らのバックとなっている太子党、紅二代の有力者には速やかに退いてもらわなくてはならない。

思い出すのが、2015年に民生銀行の若き頭取、共青団のホープの毛暁峰が失脚した事件。これを機に安邦は民生銀行の株を20%近く手に入れた。じつは、このとき、安邦の内幕暴露バッシング報道が、南方週末などによってかなり力を入れて展開された。だが、この時点では、呉小暉をつぶすことはできなかった。勘ぐれば、このとき安邦の整理もするつもりだったが、当時はまだ鄧小平ファミリーによる庇護の力が強かったので、呉小暉は生き残った。

王岐山の指示? さらに混沌

だが、やがて安邦も粛清の対象になるという警告は十分に出されていた。鄧小平や陳希、朱鎔基の一族らは、急いで安邦の持ち株を整理し、あるいは離婚をし、沈む予定の船から降りた。習近平は一応身内的な紅二代たちが、船を下りたのを見届けて、安邦叩きを始めたとも言える。

在米亡命中国人政治評論家の陳破空は、財新の執拗なまでの安邦叩き報道の背景には、王岐山との権力闘争も絡んでいるとの見方をラジオフリーアジアで語っている。

財新の胡舒立は王岐山との関係が深いといわれる。郭文貴事件報道でも言えるのだが、財新のバッシング記事は往々にして王岐山の代理権力闘争的な面も見られる。

今回、安邦集団(呉小暉)が財新(胡舒立)に宛てた抗議の手紙にはこうある。

「我々はすでにあなたと財新に対し訴訟を起こすことを決定した。胡舒立女士は、利益集団のために事実を捏造し世論を間違って誘導することをやめるべきだ。あなた方がさらに、“人を探して圧力をかけてくる”ようなことをしないように願う」

人を探して圧力をかける、の人とは王岐山を指していることは、誰もが考えることである。

暗にこの報道が王岐山の指示であることをほのめかせているのだ、と呉小暉は訴えているのである。

ならば、王岐山と安邦にどういった利害対立があるのか。王岐山は郭文貴の告発によって、まさに海南航空集団との癒着疑惑が表面化しつつある。そこから、国内外の目をそらすために安邦を攻撃しているのか。あるいはもっと、深い理由があるのか。

いずれにしても、習近平政権の安邦叩きの目的が、腐敗を厳罰に処すとか、金融・保険業界の権力との癒着を断つとか、金融引き締めでバブル退治とか、そういう単純な話ではないと思う。そして、この金融・保険業界における反腐敗キャンペーン強化によって、業界の濁りが消えて、外国の投資も増えて、金融改革が進み、活性化するのか、と言うと当然、そうもならないだろう。

要するに共産党の指導という名の、習近平政権の干渉がきつくなり、本来向かうべき金融の自由化と真逆の方向へ舵を切っているのだから。

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『日本は北朝鮮の特殊部隊やテロリストの上陸を阻止できるのか』(5/9ZAKZAK)について

トランプも北朝鮮とノルウエーで非公式協議をしたり、「金正恩と会っても良い」と言ってみたりと、外交で問題解決しても良いとのスタンスも見せています。一方、空母ロナルド・レーガンを横須賀基地から出して硫黄島で訓練するなど軍事的圧力もかけ続けるなど、硬軟両様です。

トランプは、コミーFBI長官を解任し、昨年大統領選で不法移民の不正投票の調査への大統領令にも署名しました。FBI長官の更迭は、ヒラリーのメールサーバー事件(国家機密を外国に売り渡し、クリントン財団に寄付させるため)やベンガジ事件(ISへの武器引き渡しの情報が漏洩し、リビア大使が暗殺される)を炙りだす可能性があります。不法移民の不正投票は民主党の伝統的な手段で、今後これが使えないようにすることが共和党の勝利への道です。本当に民主党と言うのは日米ともにヒドイ政党です。日本は民進党と名前を変えましたが。次の選挙では社民党と同じく消滅するかもしれませんが。

北朝鮮のテロリストだけでなく、日本に巣食う朝鮮総連や民潭(ここにも北の工作員が潜り込んでいると思われます)もテロを起こす可能性があります。自衛隊や警察で鎮圧できれば良いでしょうけど、手薄になる可能性もあります。民間人を監視の目として使うようにシステム化しておくことが良いのでは。スマホや携帯の写真が地元警察にアップでき、それで警察が警官を差配、足りなければ自衛隊の出動も要請するような仕組みを考えて行かねば。テロリストの武器が何かによっても一般国民が撮影できるかという問題はあります。また、毒ガス散布の時に警官用のガスマスクと化学知識は必要と思われますが、大丈夫かどうかです。平和に狎れ、ずっと危機を考えて来なかったためやることは沢山あります。与野党で協力してと言ったって、「共謀罪」辺りで審議拒否するくらいですので(野党は慌てて別案を出すとのこと。妨害以外の何物でもない)。こんな政治家を当選させる国民が悪いでしょう。立法府は法律を作るのが仕事です。妨害して法律を作らせないのであれば職務怠慢で賃金カットしろと言いたい。

今の所、米朝戦争にまで行きませんが、猶予は秋の共産党人事までと思っています。その間に①金正恩が亡命②核・ICBM放棄が実現すれば戦争は起きないでしょうけど、確率はかなり低いと考えます。南の文大統領の北ヘのアプローチの仕方も変数の一つとなります。渡邉哲也氏のfacebookによれば「制裁破りを韓国がすれば米国の金融制裁を受け、$が使えなくなる」とのこと。日本企業もウオンを貰っても仕方ないでしょう。早々と韓国から撤退すべきです。

記事のように、自衛隊のテロへ見積りが甘い可能性もあります。敵国・中国の揺さぶりも考えられますので、自衛隊員の配置には目配りが必要とは思いますが、精度を上げて行ってほしいです。

記事

核実験の継続を示唆するなど、予断を許さぬ北朝鮮情勢。日本政府はミサイル攻撃時に国民をいかに守るのかといった防衛策や、有事の際に日本に大量流入するかもしれない難民をどうやって保護するのかといった対応策を急ぎ検討しているという。  だが、仮に有事につけ込んで北朝鮮国内で訓練を積んだ軍の特殊部隊が日本への侵入を企てたら、果たして上陸を「阻止」することなどできるのだろうか--。朝鮮半島問題研究家で近著に『北朝鮮恐るべき特殊機関』がある宮田敦司氏がシミュレーションする。 * * *  安倍晋三首相は4月17日に開かれた衆院決算行政監視委員会で、北朝鮮難民が大量に日本へ漂着した際に、工作員や特殊部隊員が混ざっている可能性について触れている。  〈日本政府は最大数万人の難民が船で日本海を渡ってくると想定しており、日本海側に数カ所の拠点となる港を選定し、その拠点港において身元や所持品を調べ、北朝鮮の工作員やテロリストの入国を防ぐ。また、北朝鮮が韓国を攻撃した場合は韓国からも難民が来ると想定し、臨時収容施設の設置計画を検討するとしている〉(毎日新聞・電子版/2017年4月28日)  つまり、特殊部隊員が難民を装って日本へ侵入する可能性があるのだ。政府は「工作員やテロリストの入国を防ぐ」としている。テロリストとは人民軍偵察総局に所属する特殊部隊員を指していると思われるのだが、どのように「入国を防ぐ」のか筆者には想像できない。  工作員やテロリストが、武器や爆発物などを所持したまま検査を受けることは考えにくいし、そもそも、工作員やテロリストが民間人と一緒に検査を受けることはないだろう。最後まで難民を装って侵入するつもりならともかく、漂着した海岸に上陸する可能性が高いからだ。

2003年から2005年にかけて、防衛庁(当時)と陸上幕僚監部が、北朝鮮軍の特殊部隊員が侵入した場合の対応について検討したことがある。現在の防衛省が新たな対応策を策定したという報道がないため、おそらくこの計画は現在も踏襲されていると思われる。  防衛庁は、日本海沿岸に高速艇や潜水艇で侵入を試みる特殊部隊に対し、海上自衛隊が80パーセントを撃退、陸上自衛隊が沿岸部で残る勢力の4分の3を撃退。残り5パーセントが内陸部への侵入に成功すると想定している。  侵入する人数については、防衛庁は数百人、陸上幕僚監部は800~2500人と想定している。  防衛庁はもともと数千人の特殊部隊員による侵攻を想定していたのだが、米軍が「多くても数百人」と主張したため、日本側が歩み寄って「数千人」を「数百人」に変更し、基本的に自衛隊が単独で対処することにしたという経緯がある。  ◆特殊部隊の捜索  特殊部隊員が内陸部に侵入した場合、陸自は6000人で対応するとしている。その内訳は、上陸地点を囲む第一次包囲環(網)に3000人。第一次包囲網の内側に普通科、戦車部隊など約1000人が二次包囲網を形成して追い詰める。このほか、包囲する部隊の戦闘を後方で支援する施設、対空防護部隊などに2000人を配備するというものである。  本稿では防衛庁が想定している「十数人」というのを12人と仮定して計算する。偵察総局の特殊部隊員の最小行動単位は3人といわれているため、上陸した兵員が12人の場合、4組のグループに分かれる可能性が高い。このため、4組が侵入したとするとして計算すると、捜索に2万4000人(6000人×4組)が必要となる。

◆帳尻合わせの机上の空論  防衛庁の想定では、海自が80パーセントを「撃退」するとしているが、日本へ接近する北朝鮮海軍の艦艇の数がわからないうえ、漁船で上陸を図るだろうから、「80パーセント」とする根拠となる数字が分からない。  また、「撃退」の方法も分からない。「撃沈」するのは簡単だが「撃退」するのは相当難しい。体当たりして妨害するのだろうか。  それに、漁船をいきなり撃沈するわけにはいかないだろうから、停船させて「護衛艦付き立入検査隊」が船内を調べることになる。しかし、もしこの漁船に特殊部隊員が乗り組んでいたら、海自は死傷者の発生を覚悟しなければならない。  陸自も沿岸部で残る勢力の4分の3を「撃退」するとしているが、海自と同様にその手段がわからない。海岸から威嚇射撃しても一時的に沖合に逃げるだけだろう。  それに、「撃退」したからといって、素直に北朝鮮へ戻るという保証はない。燃料が続く限り、何度でも上陸を試みるだろう。自衛隊に妨害されたからといって、おめおめと北朝鮮へ戻ったら、どんな処罰が待っているかわからない。  防衛庁が参考にしたという韓国での上陸事件「江陵潜水艦座礁事件」では、座礁した潜水艦の乗組員および工作員計26人に対し、韓国陸軍は東京都の3倍の面積を約50日間にわたり1日最大6万人を投入して掃討作戦を実施した(実際には、潜水艦乗組員は上陸直後に集団自殺したため、捜索対象は工作員3~4人。最終的に1人を発見できないまま捜索終了)。  東京都の3倍の面積を捜索した理由は、偵察局所属の工作員が山岳地帯を一日で移動できる距離を考慮した結果である。  このような大規模な捜索が行われた「江陵潜水艦座礁事件」の、どの部分を参考にしたら6000人という数字になるのか、その根拠が全く分からない。韓国と同様に6万人というのなら理解できるのだが。

◆通じない朝鮮語  上陸した特殊部隊員との戦闘の主力は、陸自の中央即応集団(約4500人)となるだろう。陸自は小平学校で韓国語の教育を行っているため、中央即応集団の一部の隊員も韓国語の教育を受けているだろう。しかし、小平学校の教育内容は「韓国語の標準語」であるため、最前線で韓国語が通じることはないだろう。  北朝鮮特殊部隊員との戦闘の主力は、陸自の特殊作戦群(約300人)と西部方面普通科連隊(約660人)となるだろう。特殊作戦群の一部の隊員は韓国語の教育を受けている。しかし、最前線で韓国語が通じることはないだろう。  自衛隊が不審者を発見した場合、その人物が北朝鮮の特殊部隊員である可能性があったとしても、いきなり射殺するわけにはいかない。特殊部隊は韓国へ侵入する場合は、民間人を装うか、韓国軍を装うことになっている。このため、日本でも民間人を装って行動するだろう。  相手が特殊部隊員であることを確認するために、自衛隊は日本語と韓国語で「誰何(すいか)」することになる。しかし、相手が朝鮮語で返答してきたら、おそらく意味が分からないだろう。  最前線では怒号のようなやり取りになるだろうから、特殊作戦群の通訳を担当する隊員はかなり高度な語学力が必要となる。  ◆“非現実的”な想定  防衛庁の計画は、特殊部隊の能力を十分に考慮しているとは思えず、非現実的であると言わざるを得ない。陸上幕僚監部が出した数字のほうが現実的だ。  陸自に有事に迅速に対処するための「中央即応集団」、海自に特殊部隊である「特別警備隊」が創設されたことで、自衛隊は将来起こりうる事態に対処することが可能となりつつある。これらの部隊の訓練は厳しく、隊員個人の能力も高い。アメリカ軍の特殊部隊とは規模が違うため単純に比較することはできないが、個々の隊員の能力はアメリカ軍に匹敵しているだろう。  しかし、隊員の能力がいくら高くても、数字を合わせるだけでは、北朝鮮の特殊部隊の上陸を阻止できないし、上陸した部隊を壊滅させることもできない。防衛庁は侵入する特殊部隊員の人数を「数千人」から「数百人」に1ケタ減らしているわけだが、政治的な理由で簡単に減らしていいのだろうか?  これまでは現場(制服組)の意見を無視した、政治家や官僚主導による数字の帳尻合わせで良かったのかもしれないが、そろそろ現実を直視しなければならない時期に入っているのではないだろうか。  ここに書いたことが、筆者の杞憂であることを願いたい。  ●みやた・あつし/1969年愛知県生まれ。朝鮮半島問題研究家。1987年航空自衛隊入隊。陸上自衛隊調査学校修了。北朝鮮を担当。2005年航空自衛隊退職。2008年日本大学大学院総合社会情報研究科博士後期課程修了。近刊に『北朝鮮恐るべき特殊機関』(潮書房光人社)がある。

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『中国の「ブタ少将」が突然持ち上げられ始めた不思議 祖父は毛沢東、ネタ将軍をもう笑ってはいけない』(5/8JBプレス 安田峰敏)について

毛新宇はすっとぼけた男との印象を受けます。それが人気キャラになっているのに、共産党は無理に神格化するつもりでしょうか。無粋の一言です。共産党は経済がダメになりそうなので強権を以て人民を弾圧するつもりです。「人民的名义=人民の名に於いて」というTVドラマが3月~4月にかけて放映されて人気を博したとのこと。何となく王岐山のやっていることをプロパガンダのために創作劇として放映したとしか思えません。ただ「人民的名义」は最高検察庁が作ったので、王岐山は不満に思い、中央紀律検査委員会でTVドラマ「脊梁=背骨」というのを対抗して作ったとのこと。権力争いの一部でしょう。

中共は「五毛」や「スパイ密告への奨励金制度」等、市民監視を強化しています。裏を返せば、習がそれだけ焦りを感じているという事でしょうけど。日本の左翼メデイアは共産党の危険性については一切報道しませんが。

本記事にありますように、中国と北朝鮮が戦争になった場合、或は米国が北朝鮮を攻撃するときに備えて、毛新宇を神格化して、「あの当時は中国が参戦したので今の北朝鮮があるのに、恩を忘れて」と国民に刷り込むためなのでしょう。共産主義は文化・芸術・歴史・経済・政治、総ての分野においてプロパガンダします。嘘が多く含まれるため、価値のないものになります。プロレタリア文学や彫刻などその最たるものでしょう。

記事

さんざんネタにされてきた毛沢東の孫はなぜいきなり賞賛され始めたのか?

中国に『環球人物(グローバル・ピープル)』という、グローバルな人物を特集するコンセプトの国際時事誌がある。登場するのは、トランプ、朴槿恵、カストロといった各国の元首や、孫文や溥儀などの歴史的人物が多い。

ただ、『環球人物』は党中央機関紙『人民日報』の傘下メディアだけに、国家元首である習近平がしばしば表紙を飾るほか、国策ドラマの主役俳優などが登場することも少なくない。特に中国国内の存命人物が特集される場合は、党中央から政治的に正しいと認定され、政策的に後押しをしたいという意図を反映している場合が多いようだ。

今年4月、そんな『環球人物』誌の表紙を意外な人物が飾った(下の写真)。毛新宇(もうしんう)、すなわち新中国建国の父である毛沢東の男系唯一の孫である。

『環球人物』。毛新宇が登場したのは20174月1日号(右)である。

(*配信先のサイトでこの記事をお読みの方はこちらで本記事の図版をご覧いただけます。http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49937

党中央党校の修士号と中国軍事科学院の博士号を持ち、2008年には全国政治協商会議(日本の参議院に相当)の議員に就任、2010年には40歳にして当時の中国で最も若い少将に任官するという、華やかな政治経歴と軍歴で知られる「エリート将官」だ。

いじられ続けてきた「ブタ少将」

もっとも、この毛新宇は従来、中国のネット世論上で有数の愛されキャラとして知られてきた。理由は彼の華やかな経歴ゆえではない。ストイックな革命戦士の子孫にしてはユーモラスすぎる外見と、メディアの取材を受けた際に発する独特の“カンピューター”発言の数々に加えて、書法家としても知られた毛沢東の子孫とは思えないほど個性的な文字を書く点がネタとしてバカ受けしていたためである。

中国のネット上において、毛新宇はしばしばネタにされてきた。

有名なところでは、2010年12月にフェニックステレビのインタビューを受けた際の以下の動画が秀逸だ。

https://youtu.be/lvNHaizhkpk

当時、私は毛新宇ウォッチャーの1人としてこのインタビュー内容を意訳したことがあるので、一部を以下に紹介しておこう。

*  *  *  *

インタビュアー:現代社会にはさまざまな問題があります。特に20~30代の若者が非常に関心を持っている、例えば不動産価格の高騰といった問題についてですね、閣下は平時よりご関心をお持ちになっておられるのでしょうか。

毛新宇:あーん、うーむ・・・。不動産となあ・・・。いや、実のところを言うと、自分はこの手の話にはあんまり詳しくないのだなあ。わははは。

インタビュアー:そうですか。

毛新宇:まあ不動産について言うなら、こういうことは重視するべきではないこともないのではないかな。うん。

インタビュアー:あの、『カタツムリの家』という中国の人気ドラマをご覧になったことはございますか?

毛新宇:あーん、見たことないなあ。

インタビュアー:はあ。

毛新宇:あーん、しかしだな、不動産の問題とはいわゆる1つの現実的な問題だと思うし、いわゆる1つの気づきのようなものを自分に与えてくれるなあ。自分はだね、教育問題と生態環境問題と国防軍隊の建設問題と企業の発展問題に興味を持っているわけだが、今後は君が指摘してくれた例のあの、民生の方面についてもだね。実のところ自分はこの問題について強調しておきたいことがあるのだよ。ええと、民生の方面ではやはり医療問題を重視するべきだと思うね。医療と不動産こそ、民生の方面で特に重要な二大問題だ。

インタビュアー:ええ、最近は「房奴(=不動産奴隷)」という言葉も非常に流行していますね。

毛新宇:そうだなあ・・・。いわゆる1つの不動産、いわゆる1つの医療がだね、最も現実的で困ったことなのだよ。

インタビュアー:はあ。

毛新宇:特に両者を比べると、やっぱり医療の問題が重要なんだがね。だって、人間の健康に関わるからな。

インタビュアー:閣下は不動産については・・・。

毛新宇:医療の問題というのはいわゆる1つの、つまり薬代の問題だよ。薬ね。薬代の問題。まあ実のところ医療と教育の問題というのはだな、やはりいわゆる、1つのまあカネの問題からは不可分の問題だなあ。病院に行ってもカネがかかる。特に、やはり薬代の問題だ。

インタビュアー:はあ、ははは・・・。

*  *  *  *

彼の個性について大体ご理解をいただけたかと思う。ゆえに従来、中国のネット上では毛新宇をネタにした数多くのコラージュ画像や爆笑動画が数多く作られてきた。あだ名はずばり「ブタ少将」である。

上記のフェニックステレビのインタビュアーの姿勢からも分かるように、2010年代の前半ごろまではネット世論のみならず政府系の正規メディアですらも、彼を小馬鹿にしたような報じ方が目立った。

「エリート将官」毛新宇の華やかな学歴や肩書きは、彼の血筋に敬意を払った中国政府による一種の恩恵処置にすぎない。従来、毛新宇が本当にそのキャリアにふさわしい能力の持ち主だと思っていた中国人は、きっと彼本人をのぞけば世界に誰一人としていなかったことだろう。

表紙を飾りベタ褒めという異常事態

それゆえに、今年4月の『環球人物』で毛新宇が巻頭18ページを使って特集されて表紙を飾ったのは、通常ならば到底ありえない異常事態だった。しかも、記事の内容は一貫してベタ褒め調であり、従来のようなネタ扱いはまったくなされていない。例えば冒頭のリードは以下のような文面である。

“毛新宇は中国人民解放軍軍事科学院軍事戦略研究部の副部長であり、少将でもあり、また部隊を率いつつ科学研究をおこなう学者でもある。学術研究と政治協商会議の調査研究のことを語りだせば、彼は常に理路整然としており、話は滔々として絶えることがない。もちろん、記者と彼との何回かの面談では、話の内容は彼の学問と職務のみにとどまらず、彼の家庭と生活にも及んだ。話題が祖父(注.毛沢東)や両親・伯父(注.毛沢東の長男・毛岸英)のことに及ぶたび、彼の談話は深い情緒で満たされた”

本物の毛新宇が「常に理路整然と」話をする人物か否かは、先に引用したインタビュー内容を一見しただけでも明らかだろう。

おまけに毛新宇は、普段の『環球人物』で特集が組まれている「グローバル人材」の政治家や企業家と比べて、能力や政治的な地位・人望などのいずれの面も比較にすらならない。なんせ公人としての彼は、『爺爺激励我成長(祖父は私の成長を応援してくれた)』といった一連の毛沢東関連書籍の刊行や、同様の内容の講演ぐらいしか業績がないのだ。

『環球人物』の今回の特集がいかに不自然か、すでにおわかりいただけたかと思う。

突然の賞賛報道が意味するもの

今回、毛新宇がやたらに持ち上げられはじめた背景の1つは、やはり習近平体制の成立後の中国における、イデオロギー面での締め付けが関係していると思われる。

そもそも従来の中国における「毛新宇いじり」は、当局による言論統制環境がユルみ、婉曲な形さえ取ればネット世論やメディアが政府批判をかなり活発に行うことができた胡錦濤政権時代(2003~2013年)ならではの出来事だったと見ていい。だが、毛沢東の縁者をお笑いのネタにする行為は、ひいては中国共産党・人民解放軍の権威や紅二代(革命元勲の師弟、習近平もこれに属する)の名誉を傷付ける。ゆえに現在のおカタい習近平政権のもとでは、彼をバカにするのはまかりならぬというわけである。

また、記事からはもう1つの怪しいメッセージも読み取れなくはない。キーワードは朝鮮戦争だ。かつて中国は北朝鮮を援助して朝鮮戦争を戦い、中国国内でこの戦争は「抗美援朝戦争」(「美」はアメリカの意)と呼ばれている。毛沢東の長男で、毛新宇の伯父にあたる毛岸英がこの戦争に従軍・戦死したいわくつきの戦争でもある。

『環球人物』の毛新宇特集は、朝鮮戦争についてしばしば言及している。毛新宇が1986年に他の高級幹部の朝鮮戦争戦死者遺族とともに北朝鮮を初訪問したこと、このときと1990年に金日成に2度会ったこと、従来の訪朝経験は5回あって最新の訪朝は2010年であることなどを記しているほか、毛岸英の戦死についても再三紹介している。

北朝鮮の核危機の進展と中朝関係の悪化が伝えられる現在、わざわざ毛沢東の孫の口から、北朝鮮の建国時に中国が払った犠牲や中国側が売りつけた恩義、往年の金日成とのつながりについて詳しく語らせたのは、やはり中国当局による国内向けの一種のメッセージが含まれていると見るべきだろう。

5月3日、北朝鮮の朝鮮中央通信は「敵対勢力(=アメリカ)とぐるになっている」と中国を名指しで批判する異例の主張を行った。今後、中朝関係のさらなる悪化や局地的な軍事衝突が発生した場合に備えて、中国当局が「恩知らずの北朝鮮」という国内向けの宣伝を展開していく小さな布石の1つであったと考えてもいい。

従来は中国ネット世論の「楽しいおもちゃ」だったネタ将軍が、最近になってシャレにしづらい政治的な意味を担わされはじめたのは、個人的には実に世知辛い思いがする。面白がって大爆笑するしかないネタなのに「笑ってはいけない」。そんな近年の中国のイデオロギーの締め付けを反映する話だと言えるのではないだろうか。

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『米国に捨てられ、日本に八つ当たりの韓国 同盟の義務を放擲したうえ逆恨み』、『文在寅大統領が誕生。米韓同盟は「持つ」のか 反米親北政権」が招く北東アジアの更なる混乱』 (5/9日経ビジネスオンライン 鈴置高史)、『中朝関係崩壊、正恩氏暴挙に北内乱寸前 懸念は韓国大統領選、米国重大決断も』(5/9ZAKZAK)について

人の不幸を願い、嘘に塗り固められた妄想に生きる民族が朝鮮人です。北も南も一緒です。韓国の大統領には予想通り文在寅が選ばれました。今後、米・中・北・南の思惑がどういう展開になるのかは全く分かりません。南の軍部の中には北に内通するのもおり、文に対し、クーデターを起こす力はないでしょう。日本の自衛隊は、民主主義的手続きを経て共産主義政権が樹立された場合(万が一にもないと思いますが、5/9参院・予算委で安倍首相は小池晃共産党書記局長に「小池さんが総理になったら、私が自衛隊は違憲ですかって訊くんですよ。その時違憲って答えたら、その瞬間、自衛隊は解散ですね」と煽ってましたが)、クーデターが起こせるのでしょうか?三島の死を無駄にはしてほしくありません。毛・スターリン・ポルポト等の共産主義国家の虐殺・粛清・密告等、人を人とも思わないことが為されてきた歴史を振り返れば、軍事国家が未だマシに見えます。共産主義が日本に蔓延るとすれば中共の侵略以外にはないと思いますが。国民が一致団結して中共の侵略を撥ね返さないと。

今後の展開で、北が核とICBMを諦められるのかどうか?金正恩がクーデターで打倒されるのかどうか?米軍が空爆でなく、斬首作戦を実行するのかどうか?ただ、文と南の軍部が、国連軍の作戦行動を洩らす可能性があります。裏切りには「お仕置き」が必要です。戦時作戦統制権を米軍が握っている間に、米軍単独で行動し、北の金正恩を排除すれば良いでしょう。在韓米軍と日本にミサイルが飛んでこなければ、ソウルが北のロケット砲で火の海になろうと知ったことではないと米国は思うのでは。ただ金正恩を排除しても北の軍が核とICBMを諦められるかどうかがポイントですが。

米朝戦争の影の主役と言われる中国がどう出てくるかも見物です。経済制裁で本当に石油を止められるかどうか?(青山繁晴氏の情報に依れば、中国はハリス司令官のクビを差し出さないと制裁しないと本気で言ってるそうです。http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid2052.html)止めれば、金正恩は狂って中南海に核ミサイルをぶち込むかもしれません。米国にミサイルが届かなくとも、北京でしたらノドンかテポドンで充分届きます。中国は「なんちゃってミサイル防衛システム」しか持っていません。データリンクしていなければ、マッハで飛んでくるミサイルは撃ち落せません。報復で核ミサイルをお見舞いするだけです。でも北の核ミサイル発射後、瀋陽軍が北京に進軍するかもしれません。米国も中朝の争いには関与できないでしょう。秋の中国共産党大会と米軍の動きに注目しておきましょう。いろんな動きが出て来る筈です。でも日米の目標は、第一ステップは北の脅威の排除、第二は中国の脅威の排除です。

http://www.thutmosev.com/archives/67097279.html

鈴置記事

「北朝鮮の核問題を解決するためのすべての選択肢がテーブルの上にある」とする米国に対し、韓国は明確な支持を表明しない。ペンス副大統領と黄教安大統領代行の会談でも、進展はなし(写真:ロイター/アフロ)

前回から読む)

国家の存亡がかかる時というのに、韓国は米国から「捨て駒」扱い。日本に八つ当たりして憂さを晴らすのが関の山だ。

「属国扱い」で大騒ぎ

—「中国の属国扱いされた」と韓国人が怒っている、という話で前回は終わりました。

鈴置:ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)との会見でトランプ(Donald Trump)大統領が「韓国は歴史的に中国の一部だった」と語りました。「WSJ Trump Interview Excerpts: China, North Korea, Ex-Im Bank, Obamacare, Bannon, More」(4月12日、英語版)です。

韓国メディアは大騒ぎ。記者会見などを通じ、米中両国政府に発言の真意を質しました。保守系3紙はこぞって社説で怒りを表明しました。

中国政府にも質したのは「(4月6、7日の)米中首脳会談で習近平主席からそう説明を受けた」とトランプ大統領が語ったからです。

—韓国人は「属国ではなかった」と言い張るのですか?

鈴置:「属国問題」に関し、韓国には定番の「説明」があります。今回も東亜日報がその理屈を展開しています。

4月20日の社説「『韓国が中国の一部だった』との習近平の認識 韓中関係の障害に」(韓国語版)から引用します。

  • 近代以前、中国と周辺国は朝貢関係を結んでいた。知識のない人が見れば、帝国と植民地の関係に見えるが、実態は西洋の主権国家同士の関係と変わらないというのが歴史学界の定説である。

貢女も独立門も

—本当ですか?

鈴置:強弁です。朝鮮半島の歴代王朝は中国の歴代王朝に朝貢し、冊封体制下にありました。王が即位するには中国の皇帝の承認が要りました。若い女性も制度的に貢いできました。それを指す「貢女」(コンニョ)という言葉もあります。

これらからすれば「主権国同士の関係だった」とはとても言えません。「歴史学界の定説」部分も「韓国の歴史学界の定説」と言うべきでしょう。

ソウルには1897年に建てられた「独立門」という名の建造物があります。日清戦争(1894―1895年)の結果、朝鮮朝は清の冊封体制を離脱することができました。

その「独立」を内外に示すために作られた門です。韓国人もそれまでは「独立していなかった」と認識していたことを証明しています。

—なるほど。

鈴置:ただ、朝鮮半島の人々は「中華帝国の一部」であることを誇りとしてきました。韓国語のSNS(交流サイト)では「日本人は劣った民族である」といった会話が盛り上がります。日本人が中華帝国の外の「化外の民」――野蛮人だったとの認識からです。

一方で、韓国人は中国に根深い恐怖心を抱いています。地続きの超大国、中国との戦争で負け続け、支配されてきたためです。

韓国メディアが「天皇」を「日王」と表記するのは、「皇」という漢字を使えるのは中国だけなのに、日本ごときに使っては中国から叱られると考えるからです。

日本の植民地になったこともない

—昔、朝貢していたにしろ「今はもう、属国ではない」と主張すればいいのではないですか。

鈴置:そう思います。誰しも過去は変えられないのですから。しかし韓国人はそう考えません。理由は2つあります。

韓国が豊かになるほどに「我が国はずうっと独立国だった」と思いたくなったのです。「系図買い」の心境です。

だから日本の植民地支配も「なかったこと」にしようと「あれは日本の不法占拠だった」と強調し始めたのです。

もう1つは中国が再び強くなるに連れ、その言うことに逆らえなくなったことです。「属国に戻りつつある」と内心忸怩たるものがあるからこそ「昔は属国だった」と指摘されると、逆切れするのです。

米中が対立する案件の多くで、同盟国の米国ではなく中国の言いなりになる(「米中星取表」参照)。そんな韓国を見て、米国人が首を傾げます。「世界最強の同盟国をないがしろにして、何であんな非民主主義国にゴマをするのか」というわけです。

米中星取表~「米中対立案件」で韓国はどちらの要求をのんだか (○は要求をのませた国、―はまだ勝負がつかない案件、△は現時点での優勢を示す。2017年5月8日現在)

 

案件 米国 中国 状況
日本の集団的自衛権 の行使容認 2014年7月の会談で朴大統領は習近平主席と「各国が憂慮」で意見が一致
米国主導の MDへの参加 中国の威嚇に屈し参加せず。代わりに「韓国型MD(ミサイル防衛)」を採用へ
在韓米軍への THAAD配備 韓国は「要請もなく協議もしておらず決定もしていない(3NO)」と拒否していたが、朴槿恵大統領の弾劾訴追後の2017年2月28日にようやく米軍への用地提供を決定
日韓軍事情報保護協定 (GSOMIA) 2012年6月、中国の圧力もあり韓国が署名直前に拒否。締結を望む米国に対し、朴槿恵大統領は「慰安婦」を理由に拒否。しかし下野要求デモが激化した2016年11月突然に締結
米韓合同軍事演習 の中断 中国が公式の場で中断を要求したが、予定通り実施
CICAへの 正式参加(注1) 正式会員として上海会議に参加。朴大統領は習主席に「成功をお祝い」
CICAでの 反米宣言支持 2014年の上海会議では賛同せず。米国の圧力の結果か
AIIBへの 加盟 (注2) 米国の反対で2014年7月の中韓首脳会談では表明を見送ったものの、英国などの参加を見て2015年3月に正式に参加表明
FTAAP (注3) 2014年のAPECで朴大統領「積極的に支持」
中国の 南シナ海埋め立て 米国の「明確な対中批判要請」を韓国は無視
抗日戦勝 70周年記念式典 米国の反対にもかかわらず韓国は参加
 

(注1)中国はCICA(アジア信頼醸成措置会議)を、米国をアジアから締め出す組織として活用。 (注2)中国はAIIB(アジアインフラ投資銀行)設立をテコに、米国主導の戦後の国際金融体制に揺さぶりをかける。 (注3)米国が主導するTPP(環太平洋経済連携協定)を牽制するため、中国が掲げる。

彼らに「冊封体制」下の人々の旧・宗主国への恐怖心を説明すると、ようやく疑問が解けたという顔をします。トランプ大統領がWSJにわざわざ「韓国は中国の一部だった」と語ったのも、そんな納得感からかもしれません。

なお、ベトナム人には韓国人のような鬱屈はありません。ベトナムの王朝も中国の王朝に朝貢したことがありましたが、戦争でしばしば勝ったからです。最近では中越戦争(1979年)で、中国の侵略軍を散々に打ち負かしました。

中国人も「ベトナムは属国だった」などと下には見ません。そんなことを言えば「属国に負けたのか」と笑われてしまうからです。

THAADの代金を払え

—韓国人は「本当のことを言ってしまった」トランプ大統領に不信感を持ったでしょうね。

鈴置:不信感は膨らむ一方です。「トランプの暴言」がその後も続いたからです。トランプ大統領は4月27日、ロイターに対し「韓国政府はTHAAD(=サード、地上配備型ミサイル迎撃システム)の代金として10億ドル(約1100億円)払うべきだ」と語りました。

記事は「Exclusive: Trump vows to fix or scrap South Korea trade deal, wants missile system payment」(4月28日、英語版)です。

在韓米軍へのTHAAD配備問題は、韓国が米中の間で板挟みになったいわくつきの案件です。結局、北朝鮮との緊張が高まる中、4月26日未明に慶尚南道星州(ソンジュ)に緊急配備されました。

この発言も、これまた各紙が一斉に取り上げる「社説ネタ」になりました。韓国政府は国民に対し「土地は韓国が提供するが、THAADの機材は米国が負担する」と説明していたからです。

中央日報の社説「理解できないトランプ大統領の『THAAD費用10億ドル要求』=韓国」(10月29日、日本語版)は韓国人の当惑を隠しませんでした。ポイントは以下です。

  • 韓米は昨年、THAAD展開および運営費は米国が負担し、韓国は場所を提供することで合意している。ところが突然、国家間の合意を無視して韓国に追加負担を要求した。
  • THAADのために防衛費分担金(韓国側負担駐留経費)を増額するのも限界がある。昨年は9441億ウォン(約940億円)だった。トランプ大統領の内心は分担金の大幅引き上げのようだ。今年末に始まる防衛費分担金交渉で相当な増額は避けられない見通しだ。

保守候補は不利に

—トランプ大統領が要求した10億ドルは韓国の防衛分担金の1年分に相当します。

鈴置:ええ、巨額の負担増となります。韓国人にとって、もっとショックだったのは、この発言が大統領選挙で左派候補を勢い付かせるものだったことです。

THAAD配備で韓国は中国からいじめられています。韓国製品の不買運動や中国人の韓国向け観光旅行の制限が続いています。

THAADの配備場所を提供したロッテグループは、消防法違反として中国全土の量販店を閉めさせられました(「中国が操る韓国大統領レース」参照)。

THAADを容認する保守・中道候補はただでさえ苦しい立場にあります。そこに米国大統領が「巨額の代金を支払え」と命じてきたのです。選挙戦でますます不利になるのは確実です。

すかさずというべきか4月28日、配備に反対する「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補は、配備容認に転じた中道の「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)候補に対し「10億ドルを我々が負担しても配備に賛成するのか」「(韓国が配備に)無条件で賛成するから、費用も出せということになる」と攻撃しました。

その様子は日経の「THAAD配備費1100億円 トランプ氏、韓国に要求」(4月29日)が報じています。

米国は同盟を打ち切るつもりか

韓国人の心をよぎったのは「米国から見捨てられる不安」でした。文在寅候補が当選すれば、親北反米政策にカジを切ると見られている。というのに、国民の反米感情をかき立てる「中国の一部」発言や「THAADの代金を払え」発言で、韓国の反米派の当選を後押しするトランプ大統領……。

もう、米国には韓国との同盟を維持する意思はないのではないか――と韓国人、ことに親米保守は絶望的な心境に陥りました。

韓国経済新聞の社説「トランプ大統領の相次ぐ対韓圧力、『韓米同盟見直し』の信号弾か」(5月2日、日本語版)が、そんな懸念を吐露しています。

  • トランプ大統領発言は、妙なことに北朝鮮を扱う最近の中国の動きとも重なる。北核阻止レベルでは望ましいが、中国の対北朝鮮警告・メッセージも非常に激しく直接的だ。
  • あたかもトランプ―習近平会談で、両者間に方法論的な共感が形成されたのではという考えになるほどだ。
  • 血盟の韓米同盟であっても運営方式や発展方向ではいくらでも変わる可能性がある。韓国には費用負担増加以上になることも考えられる。

オブラートに包んで書いていますが、要は「中国が北朝鮮に核を放棄させる一方、米国は韓国との同盟を打ち切るか、形骸化する」との談合が進んでいるのではないか、との恐怖感です。

そうした米中の「大きな取引」の可能性は、すでに世界のメディアが指摘しています(「『米韓同盟』も『中朝』も賞味期限切れだ」参照)。

同盟国の義務にそっぽ

—なぜトランプ政権は突然、韓国に冷淡になったのでしょうか。

鈴置:韓国の自業自得です。この肝心な時に、米国の同盟国としての義務を果たそうとしないし、今後も果たすつもりがないことを韓国が明らかにしたからです。

米国政府は「北朝鮮の核問題を解決するためのすべての選択肢がテーブルの上にある」と繰り返し表明しています。「対話を捨てたわけではないが、軍事行動も辞さない」との宣言です。

日本政府は当然、「テーブルの上にある」表明を支持しました。米国と足並みをそろえることで対北、対中圧力を増すためです。

例えばペンス(Mike Pence)副大統領が4月18、19日に日本を訪れた際の安倍晋三首相の発言は以下でした。外務省のホームページの「ペンス米国副大統領による安倍総理大臣表敬」から引用します。

  • 安倍総理からは、外交を通じて平和を守ることが重要であることは言うまでもない、同時に、対話のための対話では意味がない旨述べつつ、北朝鮮が真剣に対話に応じるよう、圧力をかけていくことが必要である旨発言し、トランプ政権が、これまでの「戦略的忍耐」という考え方をとらず、「全ての選択肢がテーブルの上にある」という考え方に立って問題に対処しようとしていることを、我が国として評価している旨述べました。

「テーブルの上」表明を支持せず

—確かに、日本は明快に米国の軍事行動を支持しています。

鈴置:ところが韓国政府は「すべての選択肢がテーブルの上にある」との表明を支持しないのです。ペンス副大統領は訪日前の4月16、17日に韓国を訪れて、大統領権限代行の黄教安(ファン・ギョアン)首相と会っています。

不思議なことに、韓国の国務総理室のホームページの「報道・解明資料」欄(韓国語)に、普通なら載るはずのペンス副大統領との会談に関する報道資料が見当たりません。

会談後の記者会見で、ペンス副大統領は「テーブルの上」発言を繰り返し、先制攻撃も辞さない姿勢を明確にしました。が、黄教安首相は北朝鮮の軍事行動への「反撃」は強調したものの、「先制」には言及しませんでした。

朝鮮日報の「ペンス『戦略的忍耐は終わった 北はトランプを試すな』」(4月18日、韓国語版)などでそれが分かります。

—なぜ、韓国政府は「テーブルの上」を支持しないのでしょうか。

鈴置:第2次朝鮮戦争の勃発を恐れているのです。

—いくら戦争が嫌といっても、このまま行けば北朝鮮は核武装します。韓国にとって国の命運がかかった問題のはずです。

鈴置:韓国人は戦争を決意できないのです。全面戦争となれば、ソウルは北朝鮮の長距離砲やロケット砲の攻撃にさらされる可能性が高く、日本以上に被害が大きいと考えられています。

それに米国の軍事行動を支持しただけで、中国との対立が深まるからです。中国は米国の軍事行動に反対していますから、賛成すれば、中国からどんなしっぺ返しをされるか分かりません。今でさえTHAAD配備問題で、中国から激しくイジメられているのです。

「スクラム拒否」の候補者ばかり

—そうは言っても、国の存亡がかかっている問題です。

鈴置:韓国には、前にも説明したように「旧・宗主国」への服従心と絶望的なまでの恐怖感があるのです。

今回の大統領選挙に出馬した有力候補者5人全員が軍事攻撃には及び腰で、「あくまで話し合いで解決すべきだ」と主張しています。

4月13日、5人を集めた1回目の討論会が開かれました。聯合ニュースの「大統領選挙討論 米国の対北先制攻撃を仮想した質問に多様な処方―1」(4月13日、韓国語版)で関連部分を読めます。

司会者は真っ先に「もし、米国が北朝鮮に軍事行動を実施しようとした際、どうするか」と聞きました。

5人の候補者のうち4人が「米中と電話で協議する」と答えました。この答は答になっていません。韓国がいくら米中と相談しても、煮詰まった状況下で米国の軍事行動は止められないからです。

保守の「正しい政党」の劉承旼(ユ・スンミン)候補だけが「北朝鮮による我々への攻撃が差し迫った時は、米国による先制攻撃は自衛権的な措置だ」と語りました。

が、「テーブルの上」を支持するとまでは言わず、「米国と緊密に協議する」と答えました。要は「話し合い」路線です。

5人の発言をトランプ大統領が聞いたら、韓国という国に落胆したことでしょう。なぜなら現時点で必要なのは、米日韓がスクラムを組んで北朝鮮と中国に圧力をかけることです。

というのに、誰が大統領に当選しても韓国の次期政権は「テーブルの上」に賛同しないことが明らかとなった。

中国や北朝鮮から「最大の利害関係者でお前の子分の韓国が、軍事オプションに反対しているぞ」とあざけ笑われてしまいます。

トランプ大統領が「韓国は中国の一部だった」と見下すような発言をしたのも、「THAADの代金を支払え」と安保のただ乗りは許さない姿勢を明確にしたのも無理はないと思います。

米国兵士の命をかけて米韓共同の敵に立ち向かっているのに、韓国は中国の顔色を見てそっぽを向いているのです。

北朝鮮に通報する

—「ただ乗り」に米国が怒るのは当然ですね。

鈴置:それどころではありません。反米親北の「共に民主党」の文在寅候補の答は米国を激怒させるものでした。先の記事から引用します。

  • まず、米国の大統領に電話し、我々との同意がない米国の一方的な先制攻撃は認めないことを知らせ、留保させる。次に、全軍に非常命令を下し、国家非常体制を稼働する。
  • ホットラインを初めとする複数のチャネルを通じ、北朝鮮に対し米国の先制打撃の口実となるような挑発を即刻中断するように要請する。その過程では中国とも協調する。

—「米国が先制攻撃するぞ」と北朝鮮に知らせるというのですね。

鈴置:そこです。それでは奇襲を旨とする先制攻撃になりません。驚きの発言です。文在寅候補は無意識のうちに語ったのでしょうが「北朝鮮側の人」と見なされても文句は言えません。

—韓国では文在寅候補への非難の嵐が起きたでしょう。

鈴置:いいえ。そんな非難の声は高まりませんでした。普通の韓国人も「北朝鮮へのタレこみ」が問題とは考えなくなっているのです。

「テーブルの上」を支持しないことに関しても同様です。韓国メディアで、これに対する疑問は全くといってよいほど提議されていません。韓国人は米国と共に戦うつもりなどないのです。

米空母に怯える韓国人

—「米国への裏切り」を批判する記事が出ないというのもすごい話ですね。

鈴置:厳密に言うと、ほんの数本ありました。「韓国の弱腰」に関しては、朝鮮日報の鮮于鉦(ソヌ・ジョン)論説委員の「米空母が来るといってなぜ我々が怯えるのか」(4月12日、韓国語版)です。

  • 一昨日の夜、日本のNHKが朝鮮半島の緊張状況を報告した。米原子力空母艦隊の移動をレポートしたうえで「北爆説」を紹介した。米政府の強硬姿勢から見て、デマと片づけるわけにはいかないとのニュアンスだった。
  • だが、NHKは実行されにくいとも報じた。韓国政府が自国民の被害を懸念し北爆に反対するからということだった。これを裏付ける発言が直ちに韓国政府から出た。統一部は「北爆説はさほど心配する必要はない」と言った。
  • 外交はゲームだ。ゲームには戦略がある。強攻策は相手の恐怖心を刺激して譲歩を誘導する戦略だ。空母の再配備と北爆説もこれに該当する。
  • 先日、米国は、シリアを爆撃した。「妥協か、さもなくば爆撃」という明確なシグナルを北朝鮮に送ったのだ。その時、世界は(米国の強攻策を)信じた。
  • ところが、今はそう確信しない。北爆説によって北朝鮮よりも深い恐怖に陥って動揺し、反対する韓国という国があるからだ。敵国を脅そうとした時に同盟国がまず怯えるというのなら、どんな強攻策も通じない。

「米国を裏切る」自覚なし

—米国の脅迫が北ではなく、南を怯えさせてしまったとは……。

鈴置:文在寅候補の「北へのタレこみ」を批判したのは中央日報のコラムニスト、チョン・ヨンギ氏でした。「韓国、平和だけを叫べば周辺国から蔑視される」(4月17日、日本語版)です。

  • 文在寅候補は米国が先制攻撃を準備する場合「北朝鮮にホットラインを通じて挑発を直ちに中断することを要請する」とした。戦争を防止するという忠実な気持ちは理解する。
  • だが、金正恩委員長にとって文候補は攻撃の情報を事前に知らせる有難い韓国人で、米国にとっては戦争秘密を敵国に渡す信じられない同盟になり得る。

—チョン・ヨンギ記者の言う通りですね。

鈴置:でも「米国への裏切り」を指摘する空気はほとんどないのです。それこそが韓国の危機です。

「米国を裏切っている」との自覚が全くないから、「米国に見捨てられかけている」という現実に目が行かないのです。

だからトランプ大統領が「韓国は歴史的に中国の一部だった」とか「THAADの代金を支払え」などと韓国を見放すと、韓国紙は筋違いの怒りに身を焦がすのです。

前者に関しては「韓国は大統領が不在だ。そのすきを突いて中国や日本が米国に嘘を吹き込んでいる」といった論調が主流です。

後者は「トランプはしょせん商売人。ゼニカネでしか世界を見ていない」といった説明がなされることが多い。韓国という国の迷走に従い、メディアの論調もますます冷静さを欠いてきました。日本に対する「八つ当たり」です。

戦争を煽る憎き安倍

—また、ですか。今度はどんな「八つ当たり」ですか?

鈴置:日本が戦争を煽っている、との主張です。今や、韓国紙の社説の定番です。典型的なのが中央日報の「半島の不安感あおる日本、自制すべき」(4月19日、日本語版)です。

  • 最近、日本が韓半島(朝鮮半島)危機を利用し、度が過ぎる姿を見せている。韓国外交部の報道官は昨日、「仮想状況を前提に誤解を引き起こしたり、韓半島の平和と安定にマイナスの影響を及ぼす言及は自制しなければいけない」と指摘した。
  • 外交部が韓半島有事の際の過度な対応を示唆した日本側の発言に遺憾を表明したのは当然のことだ。

連日のように韓国紙が「日本が戦争を煽る」と書くものですから、韓国政府も日本批判に乗り出したのです。中央日報の引用を続けます。

  • 安倍首相は4月12日、「さまざまな事態が起こった際、拉致被害者の救出に向けて米側の協力を要請中」と述べた。他人の不幸を利用して実益を得ようという話として聞こえる。
  • 安倍首相は翌日、「北朝鮮がミサイル弾頭にサリンを装着して発射する可能性もある」と主張した。確認されていないことを話して軍事力増強を合理化しようとの疑いを招く発言だ。
  • さらに韓半島有事に関連し「上陸手続き、収容施設の設置および運営、 わが国が庇護すべきものにあたるか否かのスクリーニングといった一連の対応を想定している」と述べた。戦争勃発を前提に韓国人が難民になって押し寄せる状況を想像したのだ。隣国の国民の自尊心に触れる発言だ。

日本の大地震を願う

—なぜ、日本の危機対応を非難するのでしょうか。

鈴置:日本人は半島危機を望んでいる、と韓国人は信じています。韓国のSNSでは何かあるたびに「日本に大地震が起こればいい」との希望が口々に語られます。自分が他人の不幸を望んでいるので、他人もそうに違いない、と韓国人は考えるのです。

それに「日本人は悪い奴だ」と八つ当たりしていれば、第2次朝鮮戦争の恐怖から目をそらすこともできます。米国や中国から馬鹿にされたり、脅される憂さも晴らすことができるのです。

—韓国人が現実を見つめることはあるのでしょうか。

鈴置:5月9日投票の選挙で、よほどリーダーシップの強い大統領が当選し「北朝鮮の核武装という国難に立ち向かおう」「米国とスクラムを組み、戦争のリスクをとっても戦争を防ごう」と国民に呼び掛ければ、そうなるかもしれません。

しかし5人の有力候補者を見渡しても、国民の力を結集できそうな人は見当たらない。「米国の軍事力行使をどう考えるか」と聞かれ「話し合う」と答える人ばかりなのです。

ただ、韓国の保守の間では「とにかく親北反米の候補の当選だけは阻止しよう」との思いがあります。「文在寅大統領」が登場すれば直ちに米韓同盟が崩壊する恐れがあるからです。

中道候補の凋落

その恐怖感が保守政党「自由韓国党」の洪準杓(ホン・ジュンピョ)候補への支持率を一気に押し上げました。当初、保守派の一部は、文在寅候補ほどには「左」でなく、保守候補よりも当選可能性が高い安哲秀候補に投票するつもりでした。

しかし初回の討論会が開かれた4月13日以降、安哲秀候補の支持率はつるべ落とし。THAAD問題でも姿勢がいまひとつ不鮮明で、強いリーダーシップが求められる時に、それを示すことができなかったのです。

安候補に票を投じようと考えていた保守派はその姿を見て、暴言を吐くけれど指導力がありそうに見える洪候補に鞍替えしたのです。

在野保守の指導者、趙甲済(チョ・カプチェ)氏も一時期は「次悪の選択」として安候補への投票を呼び掛けていました(「文在寅が大統領になったら移民する」参照)。が、4月30日を期に、洪候補支持に切り替えました。

とりあえずは5月9日投票の大統領選挙に注目です。

(次回に続く)

前回から読む)

5月9日投票の韓国大統領選挙で、左派「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補の当選が確実となった。当選が確定し次第、準備期間を置かず直ちに大統領に就任する。北朝鮮の核武装を巡り、米朝の軍事的緊張が高まる中で「反米親北政権」がどう動くかが焦点となる。

「北との融和」唱える文在寅

文在寅候補は5月9日午後11時50分過ぎ、ソウルの中心部の光化門広場で「国民の念願する改革と統合という2つの課題すべてを果たす」と演説した。

文在寅氏の勝利は、2期9年間続いた保守政権への幻滅が原動力となった。韓国では朴槿恵(パク・クンヘ)前大統領を弾劾する過程で、政府や財閥など「力を持つ者」への不満が噴出。「進歩・革新」を掲げる文在寅氏はその波に上手に乗った。

保守勢力は文在寅政権の登場を防ごうと、自由韓国党の洪準杓(ホン・ジュンピョ)氏に期待をつないだ。同候補は選挙終盤で支持を急速に伸ばしたが、及ばなかった(「韓国大統領候補の支持率の推移」参照)。

今後の展開を読むためのポイントは2つ。まずは外交だ。文在寅氏は「当選したら米国よりも北朝鮮に先に行く」と語るなど「融和」を対北政策の柱に掲げる。

選挙の討論会でも「米国が対北軍事行動を起こそうとしたら、北朝鮮に連絡しその挑発を抑える」と述べ、「先制攻撃を北に通報するのか」と批判されたこともある(「米国に捨てられ、日本に八つ当たりの韓国」参照)。

警戒強める米国

米国も文在寅政権に警戒感を強める。「反米親北」で名をはせた盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の盟友で、同政権(2003―2008年)では大統領秘書室長を歴任したからだ。

米議会が設立した自由アジア放送(RFA)は「北朝鮮、中国の代わりに韓国の新政府と密着可能性」(5月4日、韓国語版)で、北朝鮮が韓国の次期政権との経済協力を模索するとの専門家の予測を引用した。

CSISの中国専門家のグレーザー(Bonnie Glaser)中国学部長兼先任研究員が語ったもので、ポイントは以下だ。

  • 米国の要請に応え、中国が北朝鮮への圧迫に乗り出したのは確かだ。ただ、まだ原油供給の中断などには乗り出してはいない。
  • 北朝鮮が中国の役割の身代わりにロシアを選ぶのは容易ではない。しかし来週にもスタートするであろう、進歩的な傾向の強い韓国の次期政権との積極的な経済協力を通じ、北朝鮮は中国の圧迫に耐えることができるだろう。
  • 韓国の新政権が新たな政策を打ち出し、より大きな経済支援に出るなど南北交流を活発化すると北朝鮮の指導者、金正恩は期待できる。

中国は「反米政権」を利用

北朝鮮へのドル送金のパイプとなっていた開城(ケソン)工業団地と金剛山(クムガンサン)観光事業に関し、文在寅氏は「再開を検討する」と表明してきた(「『市街戦が始まる』と悲鳴をあげた韓国紙」参照)

文在寅新政権がこれらをテコに北朝鮮との関係改善に動けば、米国が主導する北朝鮮包囲網に大きな穴が開く。

トランプ(Donald Trump)政権はそれを防ぐため、韓国の新政権を圧迫すると思われる。しかし反対に、トランプ政権が北朝鮮との対話を始める契機になる可能性も少しだが残る。

「反米政権」の誕生を中国が利用するのは確実だ。在韓米軍へのTHAAD(=サード、地上配備型ミサイル迎撃システム)配備に関し、撤去を求め中国は韓国に圧力をかけ続けている(「中国が操る韓国大統領レース」参照)。

文在寅氏は選挙期間中、一貫して「THAAD配備の可否は新政権が決めるべきだ」と主張してきた。中国がこの問題で文在寅新政権を自陣営に引き込めば、米韓の間に亀裂が入るのは確実だ。それは中国にとって念願の在韓米軍撤収につながる道である。

保守政権の不正を暴く

「文在寅政権」を占う、もう1つのポイントは激しい左右対立だ。対北朝鮮政策、THAAD配備など政策面で新政権と親米保守派が激突するのは間違いない。

その対立に油を注ぐのが左右の政治勢力の間の「遺恨」である。文在寅氏は「大統領になれば積弊清算特別調査委員会を立ち上げる」と繰り返し述べている。「過去9年間の保守政権の不正の責任を追及する」との宣言だ。

韓国では政権が変わるたびに前政権の非を暴いて貶めることが定例化している。政権末期になると大統領の家族の不正がメディアによって報じられ、次期政権の顔色を読んだ検察が摘発に乗り出すこともあった。

このため初代の李承晩(イ・スンマン)以降、第11代の朴槿恵まで、名目的な大統領2人を除き、権力を振るった9人の大統領全てが国外追放になるか、暗殺されるか、自殺するか、不正事件の摘発で名誉をはく奪されるという悲惨な末路を迎えている(「韓国歴代大統領の末路」参照)。

  • 韓国歴代大統領の末路
①李承晩(1948年7月―1960年4月) 不正選挙を批判され下野、ハワイに亡命。退陣要求のデモには警察が発砲、全国で183人死亡
②尹潽善(1960年8月―1962年3月) 軍部のクーデターによる政権掌握に抗議して下野。議院内閣制の大統領で実権はなかった
③朴正煕(1963年12月―1979年10月) 腹心のKCIA部長により暗殺。1974年には在日韓国人に短銃で撃たれ、夫人の陸英修氏が殺される
④崔圭夏(1979年12月―1980年8月) 朴大統領暗殺に伴い、首相から大統領権限代行を経て大統領に。軍の実権掌握で辞任
⑤全斗煥(1980年9月―1988年2月) 退任後に親戚の不正を追及され隠遁生活。遡及立法で光州事件の責任など問われ死刑判決(後に恩赦)
⑥盧泰愚(1988年2月―1993年2月) 退任後、全斗煥氏とともに遡及立法により光州事件の責任など問われ、懲役刑判決(後に恩赦)
⑦金泳三(1993年2月―1998年2月) 1997年に次男が逮捕、懲役2年判決。罪状は通貨危機を呼んだ韓宝グループへの不正融資関与
⑧金大中(1998年2月―2003年2月) 任期末期に3人の子息全員が斡旋収賄で逮捕
⑨盧武鉉(2003年2月―2008年2月) 退任後、実兄が収賄罪で逮捕。自身も2009年4月に収賄容疑で検察から聴取。同年5月に自殺
⑩李明博(2008年2月―2013年2月) 2012年7月、実兄で韓日議員連盟会長も務めた李相得氏が斡旋収賄などで逮捕、懲役2年
⑪朴槿恵(2013年2月―2017年3月) 2016年12月9日、国会が弾劾訴追案を可決。2017年3月10日、憲法裁判所がそれを認め罷免。3月31日に収賄罪などで逮捕され、4月17日に起訴

盧大統領自殺の恨み

保守系で、最大手紙の朝鮮日報は5月2日の社説「文候補は『盧武鉉の悲劇』を報復するために執権するのか」を載せた。以下、要約だ。

  • 文在寅候補は遊説で「朴槿恵前大統領の友人が国家権力を利用して不正に蓄財した財産はすべて国家が環収する。李明博(イ・ミョンバク)政権による4大河川をめぐる不正などすべて改めて調査し、不正に蓄財された財産があれば環収する」などとした。
  • 裁判が終了した事案を再び取り上げ問題視する文氏の狙いは、もしかすると李明博政権で行われた盧武鉉政権に対する捜査、盧元大統領の自殺に対する恨みを晴らすことにあるのではないだろうか。

韓国社会には不安感が広がる。左右対立の激化に加え、米韓同盟廃棄への恐怖からだ。「米国に守ってもらえない韓国には住みたくない」と明かす韓国人が増す(「文在寅が大統領になったら移民する」参照)。

東北アジアは激動の時代に

もちろん、「反米親北」の新政権に真っ向から立ち向かおうと決意する保守派もいる。その1人、在野の保守運動指導者、趙甲済(チョ・カプチェ)氏は「国民抵抗権」の発動を主張する。

自由と民主主義をうたう大韓民国憲法を否定する政権に対しては実力で戦う権利が国民にはある、との呼び掛けだ。

親米保守派の中にはクーデターも念頭に置く人もいる。建国以来、韓国では2度クーデターが成功したが、いずれも社会が混乱し急速に左傾化した時だった(「『民衆革命』は軍事クーデターを呼んだ」参照)。

北朝鮮の核武装を阻止しようと動く米国と日本。その真っ只中に登場した韓国の「反米親北」政権。展開を読むのは難しい。1つ言えるのは、どう転んでも東北アジアの混乱がより深まることだ。

(次回に続く)

ZAKZAK記事

北朝鮮はゴールデンウイーク中の5日、「米国と韓国の情報機関が、北朝鮮の最高首脳部を狙った生物・化学テロを企てた」と主張し、米韓両国は完全否定した。背景には、世界最強の米軍に包囲された金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が追い詰められ、国内でクーデターや内乱の兆候が出てきたことがあるという。中国の習近平国家主席による制裁強化の動きと、米国の対北戦略を無にしかねない韓国大統領選(9日投開票)後の動きとは。米国は、韓国新大統領の言動次第で「在韓米軍撤退」「同盟解消」の重大決断に踏み切るのか。ジャーナリストの加賀孝英氏による独走リポート。  「正恩氏は、習氏を『裏切り者』『無能』などと罵(ののし)っている。北朝鮮メディアも中国を直接批判するなど、中朝関係は崩壊した。正恩氏は、米軍特殊部隊の『斬首作戦』や『限定空爆』に異常におびえて、側近すら疑い、わめき散らしている」  旧知の米情報当局関係者はこう語った。そして、「正恩氏は狂乱状態だ」と明かした。  ご承知のように、北朝鮮の秘密警察、国家保衛省は5日突然、「正恩氏を狙った暗殺計画が最近発覚して、粉砕した」「主導したのは、CIA(米中央情報局)と、韓国の国家情報院(国情院)」「米国はテロ国家だ」と、激しく非難した。国営メディア「朝鮮中央通信」が伝えた。

北朝鮮が主張した「暗殺計画」は驚くべきものだ。概要は次の通りだ。  《CIAと協力した国情院が2014年、ロシア極東で働く北朝鮮労働者1人を買収した。主導したのは国情院の李炳浩(イ・ビョンホ)院長だ。韓国の工作員は、北朝鮮労働者と直近で4月20日に接触した》  《80回以上の指示があり、計12万ドル(約1350万円)以上の工作資金が渡された。正恩氏が軍事パレードに出席したときなどに、放射性物質や毒性を含む生化学物質を使う計画だ。標的に接近する必要がなく、死に至るのは半年か1年後。CIAにとっては最善の方法だ》  米韓両国は、即座にこれらを否定した。  言っておくが、北朝鮮は、国連安保理決議を無視して核・ミサイル開発を強行し、今年2月には異母兄の金正男(キム・ジョンナム)氏を猛毒の神経剤VXで暗殺した。そんな凶悪テロ暴走国家、北朝鮮に、他国を批判する資格などない。  旧知の外事警察幹部は「実は十数年前から、米韓情報当局は北朝鮮の軍内部に協力者をつくり、北朝鮮の民主化、金王朝転覆工作を仕掛けてきた」といい、続けた。  「だが、今回の『暗殺計画』はデタラメだ。笑い話だ。北朝鮮は米国をテロ国家呼ばわりして、米国が北朝鮮をテロ支援国家に再指定し、制裁強化に動くのを阻止したい。それで話をつくった。それだけ、正恩氏は追い詰められ、必死ということだ」

事実、北朝鮮内部で大変なことが起きている。以下、複数の米韓情報当局、米軍関係者から入手した情報だ。 「正恩氏は11年に3代目を世襲してから、4回以上の暗殺未遂に遭っている。朝鮮人民軍の犯行とされる。危機感を覚えた正恩氏は、中国から極秘裏に高級ジープなどを輸入し、金日成(キム・イルソン)主席の生誕記念日(4月15日)に、軍幹部にプレゼントして忠誠心を買ってきた。その数、2000台以上という。ところが、昨年から途絶えた。一方で、残酷な粛清と処刑を繰り返し、軍部の怒りは爆発寸前だ」  私(加賀)は前回連載(4月24日発行)で、次の情報を報告した。  (1)正恩氏は、4月15日に「6回目の核実験」を強行する予定だった。だが、米国に「核実験をやれば先制攻撃する」と脅かされて、震えあがり、直前で延期した。  (2)口先だけのぶざまな姿を見て、軍の一部が憤慨し、クーデターの兆候が出てきた。正恩氏は「核実験をやらなければ名誉回復はできない」と追い込まれて、半狂乱になっている。 核実験は8日現在、行われていない。  さらに、北朝鮮人民が怒りを爆発させている。  「軍が、人民から『慰問』名目で、食糧や日用品を強制徴用し始めた。飢餓が始まっている。ガソリン価格も高騰した。農作物に不可欠な肥料も、石炭輸出とバーターで中国から輸入していたが、制裁で断たれた。今年秋の収穫は絶望的だ。朝鮮労働党庁舎の前で、市民が抗議の割腹自殺をした。人民が怒りの声をあげ始めた」

そして、情報は次のように続いている。  「正恩氏がいつどこにいるのか、極秘情報がリークされている。ミサイルの秘密基地の位置、地下秘密基地網の地図、正恩氏の隠れ家…など。米軍の攻撃を受けたら、正恩氏は逃げられない。丸裸だ」  ドナルド・トランプ米大統領は、中国を使って、北朝鮮に「核とミサイル開発の完全放棄」を求めている。妥協はない。加えて、5月末まで、日本海に世界最強の原子力空母「カール・ビンソン」を中心とする第一空母打撃群を展開させる。事実上の海上封鎖を行い、北朝鮮をしめ上げる。さらに、中国がパイプラインを通じた原油の禁油に踏み切れば、北朝鮮は3カ月ともたない。クーデターが起きて、正恩体制は100%倒れる。  だが、重大な懸念がある。韓国の問題だ。  米政府関係者は「悪夢の事態が考えられる」といい、続けた。  「韓国大統領選で、最大野党『共に民主党』の文在寅(ムン・ジェイン)氏が当選すれば、韓国は『反日反米』『従北』路線に突き進む。文氏は『当選直後の訪朝』『南北首脳会談』『北朝鮮への経済支援』を正恩氏に約束している。これが実行されれば米国の努力は水の泡だ。米国内には在韓米軍撤退、韓国との同盟関係解消論も出ている。韓国の真意を問うことになる」  まったく迷惑な国だ。朝鮮半島情勢は依然として緊迫している。正恩氏が玉砕、自滅覚悟で暴走する危険は消えていない。日本は不測の事態に備えなければならない。  ■加賀孝英(かが・こうえい) ジャーナリスト。1957年生まれ。週刊文春、新潮社を経て独立。95年、第1回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム大賞受賞。週刊誌、月刊誌を舞台に幅広く活躍し、数々のスクープで知られている。

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『馬雲: 不要買房了 中國未來房價如蔥價! 八年後最貴的是……(ジャック・マー:不動産は買うな、中国の不動産価格はネギと同じになる 8年後に最も高くなるのは・・・)』(5/7中国観察)、『アジア開銀、制度疲労も 50周年の総会閉幕 加盟国「民間資金活用を」』(5/9日経朝刊)について

中国のバブル崩壊について何年も前から言われて来ました。リーマン以上の影響を世界に与えるとも。なかなか崩壊しない仕組みは、中共が嘘を言って延命を図っているだけなのか、良く分かりません。企業レベルで考えれば、銀行から融資を受けた分は売上を稼ぎ、利益を捻出した中から返済するという事で理解できます。中国全体の銀行資産が33兆$もあってGDPの3.1倍にもなるとのこと。日本は7兆$で1.43倍程度(2016年GDP 1$=110円で計算)です。日本は個人金融資産が1800兆円もありますので、心配することはないと思います。銀行は民間から金を集め、企業等に融資しますので、民間に金を返す義務を負います。それで、銀行のB/Sでは、預金は負債の部に計上します。資本金も勿論ありますが、総資産に占める割合は大きくありません。自己資本がMAX1割としても、33兆$の内の純負債は30兆$となります。

http://japanese.joins.com/article/559/226559.html

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/contribute/g/01/index1.html

これをどうやって返済するのでしょうか?やり方が分かりません。吉野家が一度潰れたのも、無理な店舗展開を図ったためです。技術革新による生産性向上以外では、漸進主義こそが、安定成長できるという事だろうと思いますが。「徳政令」で借金棒引きしたらどうなるのでしょう?人民元の信認がなくなり、元の大暴落となり、ハイパーインフレを起こすことになるのでしょうか?或は少しずつインフレにしていって、債務負担を薄めていくというやり方を採るのでしょうか?でも100年かけて返済していったとしても、毎年0.3兆$(=33兆円)も借金返済に充てないとダメということになります。

その前に、不動産価格が暴落すれば、銀行・ノンバンクから融資を受けた企業や個人投機家は、日本のバブル崩壊を参考にすれば、返済不能になり、銀行の債権は焦げ付くでしょう。本記事通り、投げ売りが始まるのかも。でも実需がないので安くしても、底値がどこか分からず、買う人は出ないのでは。銀行の倒産が相次ぐかもしれません。経済の動脈の役割を果たす金融機能が上手く回らなければ、不景気となり、それでいて人民元は安くなって、スタグフレーションを起こすのでは。

どのような展開にしろ、中共には恐ろしい未来が待っているという事です。その時には冒険主義に転じ、日本を攻めて来るかも知れません。宗族重視で、男子の比率が異常に高い国ですから、戦争で比率是正を図ろうとするかもしれません。人口侵略以外にも危険性があるという事です。備えをしっかりしておかないと。

日経記事は、ADBが高まるアジアのニーズを掬い取れないという論調です。前述したとおり、漸進主義で行かないと、アジアの国はミニ中国になります。融資しても返すあてがなければ、ADBは持続不可能になります。それぞれの国がキチンと返済計画を作り、銀行が厳しく審査するのは当り前のこと。「他人の褌で相撲」を取り、困ったら返済しなくていいというのであれば、国家間での信用の問題になるでしょう。AIIB何て審査能力のない銀行ですので、協調融資をすれば痛手を蒙ります。中国の「一帯一路」の手助けとなり、中国の影響力を増すだけですので、協力しない方が良いと考えます。

中国観察記事

2017年5月7日 | Filed under: 亂象驚聞 | 來源: 新唐人電視台

最近,網絡流傳一個文章,表示是馬雲說的一段話,內容為中國未來最便宜的將是房子和汽車,而8年之後,中國最貴的將包括乾淨的空氣和水等。儘管無法證明真偽,但這段文字讀來,頗有一點兒意思。

日前,馬雲在杭州舉行的全球峰會上發表主題演講說到:未來房子如蔥。馬雲說,過去8年內,中國的房價整體上處於大幅上漲的狀態。8年後,中國最便宜的東西可能就是房子。

八年後最便宜的東西

1房子

今天我國人均保有的住宅面積是多少?在建的住宅面積又是多少?計劃生育所造就的倒金字塔型家庭帶來的後果是,自己一套房,雙方父母各一套房……最終這些房子都會留給後代,而空置的房子需要繳納房產稅,誰會願意留這麼多房子在手裡,大家都拋售房子的後果是什麼?

2汽車

汽車基本上已經成為非常普通的消費品了,根據媒體的統計,中國汽車保有量已經超過了3億,而且這個數字還在不斷加大。各大汽車廠商都大力在華建廠,並且大力促銷大打價格戰。可以預見,10年後汽車會比今天便宜很多。

一段網絡傳聞表示,馬雲認為8年後中國最珍貴的是乾淨的空氣和乾淨的水。(Pixabay.com)

3現金

〝2014年的100元人民幣,購買力是2004年時候的幾分之一?去麥當勞,買到的東西也許差不了多少,但買房子、雇保姆、看病,孩子上培訓班,差別就大了。2004年的時候,深圳保姆月薪是1000元,目前要3500到4000元;好地段差一點的社區,新房子當年是6000元一平米,現在至少要3.5萬了。〞 這是媒體調查的購買力貶值資料,隨着物價高漲,10年後,想必現金會越來越不值錢,也就是人民幣越發貶值。

烏鎮。(Pixabay.com)

八年後最昂貴的東西

1清潔的空氣

如果你現在仍然居住在北方的重工業城市,你就知道清潔的空氣有多麼的稀缺。北方很多城市一年的霧霾天氣已經佔到全年的很大比重,以往平平常常的晴朗天氣,竟然成了奢侈品。想要呼吸新鮮空氣,舉家搬遷,代價多大,不必言說。

2乾淨的水

根據媒體的報導和學界的調查,中國的水污染已經到了非常嚴重的地步。許多河流乾涸,沒有乾涸的河流也面臨著來自生活垃圾和工業垃圾的污染。君不見,2013多地爆發居民搶光超市純凈水的新聞。10年後,這種狀況不會減輕,只會更加嚴重。

3安全的食品

如果我們的空氣和水都被污染了,我們的食物還安全嗎?如果你是一名普通百姓,沒有〝特供〞,那麼想吃到真正安全的食品,你的花費將非常大。

4醫院的病床

馬雲曾說,10年後,癌症將困擾每一個家庭。如果我們居住在這樣的環境中,身體將受到非常大的侵害。即使在今天,醫院裡也是人滿為患,一床難求,更不要說10年後了。

一段網絡傳聞表示,馬雲認為8年後中國的房價會低到買房如同買蔥。(Pixabay.com)

——轉自《微法官》

(責任編輯:任浩)

2017年5月7日 | Filed 乱象驚聞 | 由来: 新唐人テレビ局

最近、ネットで流れている、アリババのジャック・マーの話の内容は、「中国の将来で最も安くなるのは家と車である。8年後に、中国が最も高価なものはきれいな空気と水などであろう」と。真偽の程は証明できないけれども、ただこれを読んで、非常に面白く感じた。

先日、マーは杭州(マーの故郷)で行なわれたG20サミットの中で、次のテーマで講演した。「将来、家はネギと同じくらい価値のないものになる」。マーは「過去8年間で、中国の住宅価格全体が大幅に上昇した状態にある。8年後に、中国で最も安いものはおそらく家になるだろう。」と言った。

8年後に最も安いもの

1.家

今日、我が国の一人当たり平均で保有する住宅面積はどれくらいか?建設中の住宅面積はどれくらいか?計画出産が建てた金字塔が、家庭にもたらした結果は、自分の分が1軒、双方の両親がそれぞれ1軒である。最終的に、これらの家は全て後代に引き継がれ、空き家であっても固定資産税を納めなければならず、誰も手中に多くの家を持ちたいとは思わない。みんなが家を投げ売りすればどういう結果になるか?

2.自動車

自動車は既に普通の消費財になった。メディアの統計に依れば、中国の自動車保有量はもう3億台を超え、更にこの数字はまだ絶えず伸びている。各自動車メーカーは力を絞って中国国内に工場を造り、大々的に販売促進し、価格戦争を仕掛ける。10年後の自動車は現在より安いものがたくさんでて来ると予測することができる。

3.現金

“2014年の100元の購買力は2004年と比べて何分の一になったか?マクドナルドで買物すれば大した変わりはないかも知れない。ただし、家を買う事や、お手伝いを雇い、診察を受け、子供の教育等は、差が大きい。2004年の時、深センのお手伝いの月給は1000元で、今は3500~4000元になる。値段の高い土地の中で、やや値段が安い社区を見ると、当時の新築物件は6000元/㎡、現在では少なくとも3.5万元/㎡が要る。”

これはメディアが調査した購買力が下がっていく資料で、物価が高くなるにつれ、10年後にはきっと現金の価値が下がっていき、人民元はますます下落する。

烏鎮。(Pixabay.com)

8年後に最も高価であるもの

1.清潔な空気

もし、あなたが現在北方の重工業都市に住んでいるなら、すぐに清潔な空気が足りないと気付くだろう。北方の多くの都市のスモッグは既に年間で大きな比重を占めることになり、以前に見られた普段の青空は、何と贅沢品になる。新鮮な空気を吸うために、一家を挙げて転居し、その代償はどれだけ大きいか、言を俟たない。

2.清潔な水

メディアの報道と学界の調査に依れば、中国の水の汚染は既に非常に厳しい状況に達した。多くの川は枯渇して、枯渇しなかった川は生活ゴミと工業ゴミの汚染にずっと直面している。君見ずや(李白の詩にある表現。君不見黄河之水天上來 奔流到海不復回 黄河が溢れるくらいの水を湛えていたのに、の気持ち)、2013年には多くの地で、スーパーマーケットの純水が住民により奪い去られるニュースが流れたのを。10年後には、この種の状況は減ることなく、一層厳しくなるだろう。

3.安全な食品

もし私たちの空気と水が全部汚染されたら、我々の食べる物は安全か?もしあなたが普通の庶民なら、“(党・役人の幹部の)特別配給”がないので、本当に安全な食品を食べようと思えば、コストは高くなる。

4.病院の病床

マーはかつて「10年後、癌が家庭を困らせることになる」と言った。もし我々がそのような環境で暮らせば、身体は非常に大きいダメージを受ける。現在ですら、病院内に患者が沢山いて、空きベッドを探すのは難しい。さらに10年後は言わずもがなである。

ネットの伝える所に依れば、マーは「8年後中国の住宅価格は低くなり、ネギを買うことと同様になる」と言ったと。(Pixabay.com)——《微判官》から転載 (責任編集:任浩)

日経記事

日米主導のアジア開発銀行(ADB)の総会が7日、閉幕した。ADBはアジアの成長を後押ししてきたインフラ金融の盟主だが、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に脅かされつつある。50周年の今回の総会では各国から「内なる変化」を求める声が続出した。真の敵はAIIBでなく、ADB自身の制度疲労かもしれない。

ADB総会が閉幕し記者会見する中尾総裁(7日、横浜市)

「民間からの財源動員にもっと力を入れてほしい」(ドイツ代表団)。「国の財政に対して過度な借り入れはもうできない」(インド代表団)。総会ではADBに対する要求の声が相次いだ。

アジアで年1.7兆ドル(約190兆円)のインフラ需要がありながら、資金の手当てが全く追いつかないのが加盟国の現状だ。財政赤字の拡大が続くベトナムは、国会が定めた国の借金の上限に近づく。「多くの国で政府支出を増やせなくなった」(ADB関係者)。徴税体制が弱く、適切な税収が確保できない。

ADBは過去50年、主に政府に融資することでインフラ開発を支援してきた。だが、各国が巨額の開発資金を抱えきれなくなっており、このモデルが限界に達しつつある。ADBは2014年に民間マネーを政府部門に橋渡しする専門部署を設けたが、まだまだニーズに応え切れていない。

加盟国の不満は意思決定の遅さにもある。インドのジャイトリー財務相は総会で「案件審査のスピードを上げてほしい」と注文をつけた。3千人超のADB職員の約75%がマニラの本部で働いており、アジア・太平洋の各国のニーズにきめ細かく応じるのは至難の業。ADBは現地事務所の権限を強化し、平均2年かかる審査時間を半年縮める改革を始めたが「まだ3合目ぐらい」(ADB関係者)だ。

「AIIBが投資しかしない『専門医』とすれば、ADBは日常的に患者の病状の相談に応じる『家庭医』」(ADB幹部)。ADBがアジアの貧困脱却に貢献した過去50年の評価は高い。一方、組織が大きくなり、加盟国の目線に合わせた改革がしづらくなってきたとの指摘がある。「今後のアジアの秩序がどうなるかは、5年が勝負」(ADB幹部)。改革を進める猶予期間は長くない。

(飛田臨太郎、遠藤淳)

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『トランプ政権の保守本流化を後押しする3人の女性 新たな専門家の採用で共和党の伝統的な政策へ?』(5/6JBプレス 古森義久)、『「トランプ外交が変節」は大きな間違いの理由 「やっていること」を見よ!北朝鮮先制攻撃もあり得ない』(5/5部谷直亮)について

仏大統領選では、番狂わせはなくマクロンが勝利しました。反EU、反移民は受け入れられませんでした。これで仏はまた独の風下に立ちます。まあ、マクロンも支持基盤となる政党を持たない大統領ですので、議会対策をどうするのかで苦労するのでは。来月には議会選もあるようですし。

トランプについて如何にマスメデイアが間違って報道してきたかです。メデイアを鵜呑みにするのは危険という証左です。日本でも捏造の得意な朝日新聞や、海外に英字で日本の変態さ(多くはでっち上げ)を報道してきた毎日新聞とかを見れば、如何に国益を損ねる報道をしてきたかが分かります。日本や日本人を貶め、日本をデイスることで、日本から自信を奪い、弱体化させ、中国や朝鮮半島の言いなり、もっと言えば赤化させ、中国の属国にしようとする勢力の手先になっています。TVも新聞系列ですので同じです。ただ、産経とフジは毛色が違いますが。労働組合が強い所の経営はダメになるという典型でしょう。NHKだって上田哲が力を持ってからおかしくなったわけです。

朝日は押し紙が32%という「FACTA」の記事がありました。わざと事実と違ったデータを基に、広告主に高い広告料を払わせて来ましたので、間違いなく詐欺です。訴訟を起こせば良いのに。左翼は平気で嘘をつきます。嘘つきは左翼の始まりです。レーニンのメンシェビキがボリシェビキであると嘘を言って天下を取ったように。でも騙される方も騙される方です。自分に実害がないと思っているから簡単に左翼の言うことを信じてしまう訳です。中国に何年か住み、大衆と暮らせば、「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」というのに気付くでしょう。まあ、中国は左翼の影響だけでなく、民族的特質でもありますが。

朝日新聞「押し紙率32%」に愕然

3部に1部(209万部)が配られないまま毎日廃棄される!「販売局有志」が社内資料を暴露。

朝日新聞の発行部数の32%に当たる209万部超が毎日読者に配達されないまま廃棄されている――。同社の「販売局有志」が昨年、経営上のガバナンスが欠如しているとして取締役会を告発した内部文書と付属の資料で、同社の「押し紙」の衝撃的な実態が明らかになった。本誌が入手した朝日の内部文書によると、2016年の発行部数は654万部。押し紙が大部分を占める「残紙」の割合は32%で、実際に読者に配られている実売部数は444万7千部だった。毎日印刷される新聞紙のうち、実に3部に1部が配達されずに古紙回収業者を通じて処分されていることになる。3月30日には衆議院の消費者問題に関する特別委員会で押し紙問題が取り上げられ、公正取引委員会は「独占禁止法に基づく厳正な対処」を改めて表明した。明らかになった朝日の押し紙の実態は今後の論議にも一石を投じそうだ。

実売部数は444万部

押し紙とは、新聞社が新聞販売店 ………>(以上)。途中ですがFACTA会員でないと読めませんので。一日でも早く朝日が潰れますように。

日本にもトマホークの配備をという記事がZAKZAKにありました。しかし、軍産学協同の軍事研究を左翼が妨害しています。日本学術会議のような共産党に乗っ取られた組織が足を引っ張ります。軍事的安全保障研究と学術に関する声明を先日出しましたが、法政大学が委員長を出し、女学長ともども赤化した大学という印象を持ちます。どこの大学でも似たり寄ったりなのでしょうが。一番悪いのは東大を頂点とした権力構造でしょう。法学部出身者が、司法部門や官界や学会に居て、憲法改正反対の論陣を張ります。司法試験や公務員試験に通るためには、宮澤俊義の憲法学を学んで、その通り回答しなければなりません。一種の刷り込みです。杉原誠四郎氏に依れば、宮澤は3度変節したとのこと。「美濃部達吉の弟子で天皇機関説、次には神勅主権主義、8月革命・国民主権主義」と。如何にご都合主義で生きてきたか。そんな輩の学説を後生大事に守らないといけないというのであれば、東大出身者の頭の程度も分かろうというものです。ま、辰野隆(東京駅を造った辰野金吾の息子)が法学は当て嵌めの学、訓詁の学と言うので、卒業後仏文へ移ったのは有名な話です。

http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20170507/frn1705071000002-n1.htm

http://dwellerinkashiwa.net/?p=3641

トランプの「言っていること」ではなく、「やっていること」に注視せよというのはその通りでしょう。煽情的なトランプバッシングを見るのではなく、行動の合理性から判断せよとの意味です。確かに今すぐは打撃群が少ないため北朝鮮への攻撃はないでしょう。でも配備が整えばやるかもしれません。というか金正恩が降りない限りはやると思っています。ただ、条件が0か100かになるかは分かりません。どこかで妥協はするかも。それで、長い歴史を保ってきた日本を滅ぼさないように、相応の軍事力を持つようにしませんと。軍事に無関心、自分だけが良ければ良いという事では、国民の義務を果たしたことになりません。憲法上の意味で言っている訳ではありません。民主主義の形をとるのであれば、国民が国防にも責任を負わないといけないという意味です。

古森記事

米ペンシルベニア州ハリスバーグで、大統領就任100日目に当たり集会を開いたドナルド・トランプ大統領(2017年4月29日撮影)。(c)AFP/JIM WATSON〔AFPBB News

米国のトランプ政権が発足してから4月末で100日が経った。この100日という日数に特別な意味はないが、トランプ大統領自身は多くの政策を100日以内に着手あるいは実行すると宣言していた。

その中で100日目時点でのトランプ政権の外交政策をみると、当初の予測よりも現実的で伝統的な政策をとっていることがうかがい知れる。日本をはじめ同盟諸国にとってはひとまず安心できる傾向だろう。

トランプ政権のこうした保守主流の外交政策への傾きは、国家安全保障会議(NSC)の最新の人事をみても確認できる。トランプ政権がNSCの枢要ポストに共和党系保守主流の専門家3人を新たに採用したのだ。

3人はいずれも女性で、ジョージ・W・ブッシュ政権の安全保障部門で活躍し成果をあげてきた専門家である。彼女たちの起用は、トランプ政権の対外戦略が保守本流の伝統的な政策にさらに重きを置くようになる予兆だとも言えそうだ。

3人の起用が注目を集める理由

トランプ政権は4月に入って、ブルッキングス研究所 上級研究員のフィオナ・ヒル氏をNSCのロシア・欧州部長に任命した。さらにヘリテージ財団 上級研究員のリサ・カーティス氏をNSCの南アジア・中央アジア部長に任命、そしてスミスリチャードソン財団 上級研究部長のナディア・シャドロウ氏を同戦略研究部長に任命したことを発表した。

NSCは大統領に直結し、安保政策や対外戦略を統括する重要機関である。国務省、国防総省、中央情報局(CIA)、国家安全保障局(NSA)、米軍統合参謀本部など、安全保障や外交、戦略に関わる政府各部門を総括し、最終的な政策を決めて、大統領に報告する枢要の機能を果たしている。

NSCの高官は国務省や国防総省の高官とは異なり、その任命を議会で承認される必要がない。任命されればすぐにでも活動を始められる。これらの人事は、国家安全保障担当大統領補佐官でNSC事務局長役を果たすH・R・マクマスター氏が主体となって決められた。

3人の起用は以下の諸点で専門家筋から大きな注目を集めた。

・3人ともワシントンなどの大手シンクタンクに所属する主流派の専門家である。 (トランプ政権はこれまでワシントンの研究機関の既成や著名な安全保障専門家をほとんど採用せず、むしろ避けているような印象があった。)

・3人ともブッシュ元政権に勤務した保守志向の主流派の学者である。 (トランプ政権は保守志向だが、これまでの共和党政権ですでに実績を積んだ学者や専門家をほとんど採用してこなかった。)

・3人とも政策面では、共和党主流のきわめて堅実な現実主義者として知られてきた。 (トランプ政権がこれまで起用した高官は、保守派であっても共和党全体の中では過激で極端あるいは未知の人材がほとんどだった。)

ロシアとの対決を辞さない?

フィオナ・ヒル氏(ブルッキング研究所のサイトより)

3人の女性のなかでもとくに注視されるのはロシア専門家のフィオナ・ヒル氏だろう。

ヒル氏はジョージ・W・ブッシュ政権の国家情報会議でロシア問題を担当し、『クレムリンの策謀家・プーチン氏』という著書でプーチン大統領の政治的手腕について厳しく分析している。同書ではプーチン氏を「ロシアを守るためには脅迫も事実の歪曲も辞さない人物」と批判的に評していた、さらに米国とロシアの間には大きな利害の差異があり、摩擦は避けられないとも記していた。

トランプ政権がそのヒル氏をNSCのロシア担当責任者としたことは、ロシアとの対決を辞さないという構えを予感させる。

リサ・カーティス氏は保守大手の研究機関ヘリテージ財団でオバマ政権の対アフガニスタン、対パキスタンの政策を手厳しく批判してきた。ブッシュ政権では国務省やCIAで南アジアを専門として政策形成にあたってきた。カーティス氏も保守志向が明白だとされる。

リサ・カーティス氏(ヘリテージ財団のサイトより)

ナディア・シャドロウ氏は戦略理論の専門家としてブッシュ政権国防総省の国防政策会議の委員を務めた。民間では大手研究機関の外交関係評議会の研究員を経て、保守系シンクタンクのスミスリチャードソン財団に転じた。

シャドロウ氏はイラクやアフガニスタンでの米軍の戦争と国づくりを論じた『戦争と統治の技巧』という著書で高い評価を得た。トランプ政権のNSCでは新たな戦略指針の作成に当たるという。

実績を買われた3人

ナディア・シャドロウ氏(フォーリン・ポリシー・リサーチ・インスティテュートのサイトより)

保守系の安全保障や防衛の専門家の中には、日米関係で知られたマイケル・グリーン氏のように大統領選挙戦中にトランプ氏を批判し、トランプ政権には絶対に参加しないと宣言した人物も多かった。

彼女たち3人はそうした動きには加わらなかったが、大統領選中にとくにトランプ氏への支持を表明していたわけでもない。その点では、3人とも実績を買われての起用という側面が強い。

これまで、トランプ政権が大手シンクタンクから直接に人材を登用するという例は非常に少なかった。そのため、今回の人事は、トランプ政権が安全保障や外交面で保守系主流派の積極採用へと舵を切り、政権の対外政策も共和党の伝統的な方向へ向かうのではないかという観測を呼んでいる。

部谷記事

トランプ政権の外交は変節を遂げたのか?米駆逐艦ポーターが地中海から行ったシリアへのミサイル攻撃。米海軍提供(2017年4月7日撮影)。(c)AFP/US NAVY/Mass Communication Specialist 3rd Class Ford Williams〔AFPBB News

シリア攻撃以降、トランプ外交をめぐる評価が急変した。例えば、安倍首相へのインタビューでも知られるワシントン・ポストのコラムニスト、デヴィッド・イグネイシャス氏は、それまでの罵倒から一転してトランプ大統領を褒め称えるようになった。

こうした米国のメディアや専門家の“転向”に乗じるように、我が国でも「トランプは孤立主義者から積極的関与主義になった」という見方が出てきている。最近の「米国は北朝鮮をすぐにも攻撃する」という報道や解説はその典型だろう。

だが、本当にそうだろうか。筆者は、トランプ自身の基本的な外交ドクトリンは首尾一貫して合理的であり、当初から今に至るまで少しも変化していないとみている。

トランプ大統領の一貫した外交戦略

その事実はトランプ政権に高い影響力を持つ専門家からも指摘されている。

大統領選期間中からトランプとそのチームにアドバイスしてきた人物の1人にジェイムズ・カラファーノがいる。カラファーノはトランプ政権に絶大な影響力を持つ「ヘリテージ財団」の外交・国防政策担当副所長であり、トランプ政権移行チームの国務省作業部会に所属して国務省の人事も差配した。

そのカラファーノが4月20日のナショナルインタレスト誌で「トランプ大統領は一貫した外交戦略を持っている」という趣旨の論説を掲載した。概略は以下のとおりである。

*  *  *  *

トランプ外交の変節を指摘する声が高まっている。CNNもブルームバーグもワシントン・ポストも180度転換したと表現する。孤立主義からネオコンへ転向しつつあると見なす専門家もいる。

だが、私はそうした見方を取らない。トランプ大統領の外交戦略に何ら変化はないのだ。

この12週間の間、トランプ政権は中国やロシアとの首脳会談、対シリア・北朝鮮政策など複数の問題を巧みに処理してきた。いまやトランプの国家安全保障チームの熟練と経験は疑うべくもない。だが、政権の対応は純粋にトランプ的であり、アドバイザーやスタッフの能力や意図を超えた動きである。

トランプ大統領のツイートなどを参考に、彼の外交防衛政策を理解しようとするのは愚かなことだ。トランプ政権の外交安保政策の方向性を理解するには、「言っていること」ではなく、ホワイトハウスの「やっていること」、そして彼の世界観に焦点を当てる必要がある。そうすることによって、ブッシュやオバマよりも一貫性のある外交防衛政策が浮かび上がってくるのだ。

トランプは決して孤立主義者ではない。彼は、米国はグローバルな利益を持つグローバルパワーだと認識し、米本土に閉じこもっていてはその利益を促進し保護することはできないと考えている。そして、そのために志を一にする諸国との協力が必要であるとみている。これは過去の大統領たちとなんら変わりがない。

トランプとその同志は、国連やEU、IMF、世界銀行などのグローバルな官僚主義を批判する。一方で、強く活気があり、自由で裕福な主権国家という強固な基盤こそが国際秩序の要であり、物事をより良くしてきたと見なしている。それは、これまで米国が掲げてきた普遍的な価値観に他ならない。

トランプ大統領の言動を見ていると、外交の戦略目標はかなり明確だ。欧州、アジア、中東という3地域の平和と安定の確立である。その目標に向けて、トランプはハードパワーとソフトパワーを問わず、全ての手段を活用する。

ただし、過去の政権と異なり、国連等の国際組織ですべての国際的問題を「解決」しようとはしない。米国と友好国や同盟国の問題を少しでも「緩和」しようと考えている。

そして、トランプは「侵攻と撤退の間」を歩いている。その狙いは、欧州・アジア・中東での永続的なプレゼンスの確立である。つまり、一貫してその地域で影響力を活用し行使し続けることだ。

中東での最近の活動は好例だろう。シリア攻撃はシリアでの政権交代や国家再建の前触れではなく、「難民をこれ以上発生させず、イラクの崩壊を防ぐ米国の努力を妨げることなく、イスラム国を打倒すべし」というアサドへの警告だった。アジアと欧州も同様である。中国とロシアの指導者は最近の会談の結果、トランプの要求の真剣さを受け止めて行動している。

ただし、こうした戦略にいくつかの問題があることも事実だ。大統領がこれらの障害を潜り抜け、戦略的指導者として米国を導くことができるかは不明である。だが、少なくとも国内の反対者が思っているのとは違い、明白にこうした戦略に向けて前進しようとしていることは間違いない――。

*  *  *  *

カラファーノの指摘の4つの意義

以上のカラファーノの指摘は、4つの点で大きな意義がある。

第1に、カラファーノが、トランプ政権に対して多大な影響力を発揮するヘリテージ財団の研究員であるという点だ。

いまやワシントンでは、CSISやAEIといったシンクタンクの存在感は没落し、ヘリテージ財団の勃興が著しい。CSISなどのシンクタンクはトランプ政権移行チーム及び閣僚・スタッフとしてまったく参画できず、ほとんどヘリテージ財団の独壇場となっている。

また、ヘリテージ財団には、トランプ大統領の最大の資金援助者であり、バノンやコンウェイを配下とするレベッカ・マーサが、理事&スポンサーとして所属している。ペンス副大統領もヘリテージ財団の影響下にある。

ヘリテージ財団の政策への影響力の大きさは明白だ。実際、3月27日のワシントン・ポストが指摘しているように、トランプ政権初の予算教書は、ヘリテージ財団が2016年に策定した政策提言「バランスの為の青写真:2017年度連邦予算」そのものであった。要するに、ヘリテージ財団が米国政府の予算案を事実上決めているといっても過言ではないのである。

しかもホワイトハウスの国内政策評議会には副会長を筆頭に多数のヘリテージ研究員が入り、各種政策を担当している。また、トランプ政権は中東への軍事介入を深めているが、ヘリテージ財団の研究員は1月の段階で「トランプ政権は難民を救うためにシリアに軍事介入する」と明言していた(参考「トランプは入国禁止令の裏で『宣戦布告』していた」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49107)。

以上の点から、カラファーノの論説は、トランプ政権が実際に政策を立案する際の外交戦略のロジックとして受け止めることができる。

第2の意義は、「言っていること」ではなく「やっていること」から「何を考えているか」を読み解くことの重要性を訴えている点だ。

政治家や政策担当者は、しばしば「言っていること」「やっていること」「考えていること」の矛盾に陥る。これは複雑な現実の問題をポリティカルコレクトネスや米国なり自らなりの利害関係に配慮しながら処理したり、棚上げしたりしなければならないからである。それはトランプ自身にも当てはまる。

その意味で、そろそろトランプの一言一句に振り回されたり、いちいち揚げ足取りをするのではなく、誰と何回電話会談をしたのか、どのような大統領令を出したのか、どのように部隊を配置しているか等、「やっていること」を元に考えるべきであろう。少なくとも、カラファーノはそう指摘している。

日本国内の一部の米国分析は得てしてオバマやトランプの発言ばかりに振り回され、実際にやっていることを見ない。前回指摘したように北朝鮮への先制攻撃はまず現時点ではありえないが、それをあり得るとするのは「言っていること」しか見ていないからである。

第3は、トランプ大統領が反官僚主義のグローバリストであることを指摘している点だ。

これは、保守派ならではの重要な指摘である。というのは、米国の保守派は、基本的に反中央集権・反官僚主義の「小さな政府」を信奉している。これを国際関係に当てはめれば、国連やEU等は「唾棄すべき官僚主導の中央政府」でしかない。その意味で、ペンス副大統領を筆頭とする米保守派、そしてトランプ大統領は、官僚組織による中央集権ではなく、主権国家同士の協力を重視し規制緩和を推進するグローバリストなのである。この文脈を理解すれば、トランプ政権がTPPのような官僚主義的枠組みではなく、自由主義的な日米FTAを望むこともよく分かるはずだ。

第4は、トランプ政権が「侵攻と撤退の間」の政策を採用しているとの指摘だろう。つまりトランプ政権は、軍事力を行使せず威嚇による強制外交を基本手段としており、全面戦争は基本的に回避しようとしていることを意味する。この点からも、全面戦争につながりかねない北朝鮮への先制攻撃は、近い将来においてはあり得ない(参考「空母を見れば明らか、米国の北朝鮮攻撃はまだ先だ」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49758)。

いずれにせよ、トランプ政権に一貫した戦略のロジックがあることをそろそろ認めるべきだ。我が国も、北朝鮮を突如先制攻撃するというようなあり得ない幻想に惑わされることなく、落ち着いて彼らの世界観に喰いこむような対米政策こそが求められていよう。

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『中朝一触即発!北国営メディア名指し批判に中国も反論「無謀な妄動がもたらす最悪の結果を熟慮しろ」』(5/6ZAKZAK)、『見えてきたポスト習近平 背後に胡錦濤派と習近平派の暗闘が…』(5/5石平メルマガ)について

5/6産経ニュース中国、米太平洋軍司令官の更迭要求 北朝鮮圧力の見返り

中国の習近平指導部がトランプ米政権に対し、核・ミサイル開発を進める北朝鮮への圧力を強める見返りとして、米中が対立している南シナ海問題などで対中強硬姿勢を示すハリス米太平洋軍司令官(海軍大将)を更迭するよう求めていたことが6日、分かった。米中関係筋が明らかにした。

ハリス氏は日系米国人。先月、原子力空母カール・ビンソンに北朝鮮付近へ向かうよう命じるなど、太平洋地域の安全保障の実務をつかさどる。主権国にとって軍司令官人事は内政の重要事項で、他国が更迭を求めるのは外交上極めて異例だ。

4月6~7日に米フロリダ州で行われたトランプ氏と習国家主席の初首脳会談に合わせ、中国の崔天凱駐米大使が米側に要求を伝えた。また経済関係についても、トランプ政権に対して中国の「為替操作国」認定を見送るよう求めた。

トランプ政権側は更迭要求を拒否したとみられる。(共同)>(以上)

北朝鮮に対する結果も出していないというか、トランプ・習会談の時に崔大使が要求したというのですから、思い上がりも甚だしいでしょう。それのトランプの答えが習の面前でのシリア攻撃伝達だったと思われます。本当に中国は外交非礼と言うか、ダメモトで何でも言う国です。洗練されていません。しかし、日本のひ弱な外務省と比べれば、遥かに仕事はしています。

ZAKZAK記事は中朝の軋轢を伝えていますが、裏では握っている可能性もあります。何せ崔大使が裏で画策して、他国の軍の人事に影響を与えようとするくらいですから。ただ、習と江派+瀋陽軍+北朝鮮と敵対関係にありますので、裏で江派がやらせている可能性もありますが。ま、金正恩がすんなり習の言うことを聞くことはないでしょう。それに対し、習は制裁を強化しようとしても、瀋陽軍が裏で救うでしょう。何せ中国の公式データは信用されていませんから、いくらでも誤魔化しが効きます。瀋陽軍も上にいい加減な報告をしてお茶を濁すのではと思います。

石平氏の記事は、習の引退後は江派と同じ運命を辿ることを予感させます。ただ、胆力が胡春華にあるかどうかです。お公家集団と言われる団派だから、習みたいなことはしないと思っているのかも。胡春華をねじ込まされたのは、習は米国に譲歩し過ぎと長老に責められたのかも知れません。これで米朝戦争が勃発して、中国の国益が損なわれる事態が発生すれば、習の運命もどうなるか分かりません。ただ、そうであっても、胡春華が順風満帆に天下取りできるかどうかは熾烈な権力闘争を乗り切らなければならず、予断を許しません。

ZAKZAK記事

「血の友誼(=血で固めた同盟)」とも称されてきた中国と北朝鮮の関係に亀裂が走っている。北朝鮮の国営メディアが名指しで中国批判に踏み切ったのだ。北朝鮮に対する圧力を強めたことへの反発とみられるが、極めて異例の北朝鮮の対応に対し、中国側も反論に打って出た。北朝鮮を率いる金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が暴走を続ければ、中朝関係は一触即発の危機に陥る可能性がある。  「朝中関係の赤い線(レッドライン=越えてはならない一線)を中国が越えている」  「朝中関係の柱を折る今日の無謀な妄動がもたらす最悪の結果を熟慮した方がいいだろう」  北朝鮮の国営メディア、朝鮮中央通信は3日の論評で、核開発の中止を求める中国を名指しで強く非難した。  論評では、レッドラインを尊厳と主張を侵害しないことだとし、「核は尊厳と力の絶対的象徴であり、赤い線を越えているのはわれわれではない」と主張。北朝鮮の核開発を中朝関係悪化の原因だと論じる中国共産党機関紙や系列の「環球時報」を、「米国に調子を合わせていることへのあさましい弁明だ」と批判した。  これに対し、中国外務省の報道官は4日の記者会見で、「中朝の善隣友好関係を発展させる中国側の立場は一環しており明確だ」と反論した。さらに、環球時報は4日付で「もし北朝鮮が新たな核実験に踏み切った場合、中国側がどのような未曽有の厳しい対応を取るか理解させなければならない」と主張した。

朝鮮戦争(1950~53年)に中国人民義勇軍が参戦し、強固な「血の友誼」関係を築いた中国と北朝鮮。中韓国交樹立(92年)で冷却化したことはあったものの関係を改善させ、2000年には金正日(キム・ジョンイル)総書記が訪中した。だが、金総書記の死去後に権力を引き継いだ正恩氏はこれまで一度も中国を訪問していないうえ、核開発に狂奔して関係を一気に悪化させた。  ドナルド・トランプ米政権から対北制裁強化を求められた中国は今年に入り、北朝鮮の主要な外貨獲得源である石炭の輸入禁止を徹底している。  今後の北朝鮮の行動次第では、北朝鮮が中国に依存する石油の供給制限に踏み切る可能性もある。朝鮮中央通信の論評が個人名によるものだったことが、北朝鮮による調整との見方もあるが、中朝関係がこれまでにない危険水位に近づいていることは間違いない。

石平記事

先月12日、中国共産党広東省党委員会機関紙の『南方日報』は1面トップで、習近平国家主席が広東省党委員会・政府の活動に対し「重要指示」を下したと伝えた。

この「重要指示」の中で、習主席は、第18回党大会以降の広東省党・政府の活動ぶりを「十分に評価」した上で、広東省が今後「小康(いくらかゆとりのある)社会の全面建設」と「社会主義現代化建設の加速化」において「前列に立って走る」ことを期待すると語ったという。

全国に32の省・自治区・直轄市がある中で、党総書記・国家主席の習氏が広東省にだけ「重要指示」を下したことは異例である。

しかも、その指示は、広東省の今までの活動を「十分に評価」し、今後においても全国の「前列に立ってほしい」というような内容であれば、習主席の広東省に対する思い入れの強さを印象づけることにもなろう。

だが、広東省は習主席が地方勤務時代に関わった地区でもなければ、最近、主席の“子分”がトップとして抜擢(ばってき)された「親藩」としての行政区でもない。ならば彼はなぜ広東省を特別扱いし、多大な期待を寄せたのだろうか。

注目すべきなのは、現在、広東省のトップである党委書記の任に当たっているのが共青団派の若手ホープ、胡春華氏である点だ。

2012年11月の第18回党大会で、当時49歳の胡氏は内蒙古自治区の党委書記として政治局員に抜擢され、その直後に重要行政区の広東省の党委書記に栄転した。

この時点で誰もが分かったことだが、同じ第18回党大会で引退し党総書記のポストを習近平氏に明け渡した前任の胡錦濤氏は「ポスト習近平」を見据えて、自らの引退と引き換えに、この「胡春華人事」を断行したのである。

これによって胡錦濤氏は実質上、腹心の胡春華氏を習氏の後継者の地位に押し上げた。

今年秋の第19回党大会で最高指導部が大幅に入れ替わるとき、さらに胡春華氏を政治局常務委員に昇進させておけば、2022年の第20回党大会で習氏が「2期10年」の慣例に従って引退するとき、その時点で59歳の「若手」である胡春華氏は、ほぼ間違いなく、党総書記に就任し、党と国家の最高指導者になるという目算だ。

それこそが胡錦濤氏と共青団派が描く「ポスト習近平」への次期政権戦略である。

一方の習氏がこれを快く思うはずはない。習氏はそもそも「2期10年」の慣例を破って自らの任期をさらに伸ばす腹づもりであったし、たとえ第20回党大会で引退するとしても、最高指導者のポストを共青団派の胡春華氏に、ではなく、自分自身の腹心に渡したいところだ。

そのために昨年から、習総書記サイドは胡春華氏の天下取りを潰しておこうと動き始めた。

これで一時、胡氏が後継者レースから外されたとの見方も広がったが、この動きに対抗して、共青団派ボスの胡錦濤氏は今年1月に広東省を訪問し、胡春華氏へのテコ入れを公然と行った。

今から見れば、どうやら胡錦濤氏の反撃が見事に成功して、それが前述の習近平主席の広東省への「重要指示」につながったようだ。この「重要指示」をもって広東省限定の「評価と期待」を寄せたことで、習氏は事実上、胡春華氏を特別扱いし、彼の後継者としての地位を半ば認めることになったからだ。

胡春華氏は、ポスト習近平への後継者レースにおいて大きく前進したが、もちろんそれは習氏の本意ではない。

自らの政権維持のために、彼は共青団派と妥協せざるを得なかったのである。

そのことは党内における習氏の権力基盤が決して盤石でないことを示した。

本物の「独裁者」への道のりは依然として遠いようだ。

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『不動産、ネット金融…中国バブル再び 規制でマネー氾濫 上海の住宅、年収の20倍超 最盛期の東京上回る』(5/6日経朝刊)、『トランプの北朝鮮威嚇で中国が高笑いの理由 北朝鮮をどんな形でもコントロールできる中国』(5/4JBプレス 北村淳)について

あれだけ日本企業の中国進出を煽った日経ですら、中国のバブル崩壊の危険性に触れています。不動産の暴騰も日本のバブル時代よりも大きく、実需がないことは明らか(庶民が手を出せる価格でない=投機、空き家が20億人分)です。それでいて、雄安新区開発に血道を上げているのですから、何をか況やです。日本企業も中国撤退は終わっているのでしょうか?撤退で入るべき資金も、中国の資金の海外流出規制で入っていないのではと心配になります。まあ、進出した企業にとっての授業料、自業自得としか言えませんが。

http://melma.com/backnumber_45206_6497995/

日銀の黒田総裁やADBの中尾総裁(両者とも財務省出身、本当に腐った省庁です)がAIIBを評価、協調融資にも触れていますがADBと日本の民間銀行とのシンジケートローンの方が良いと思います。麻生氏はASEANに4兆円を供給するとも言っています。まあ、韓国大統領選の前に、「ASEANは$供給の通貨スワップ等優遇するけど、韓国には通貨スワップも含めて何もしないよ。慰安婦合意すら守れない国には」と言ったところでしょう。二階幹事長はAIIBに日本も参加をというのは、今村復興大臣が切られたことに対する首相への面当ての意味があったのでしょうけど、次の党・閣僚人事ではこれで干されることは間違いないでしょう。耄碌してきているという噂もありますし。AIIBは、参加国は70国とADBの67国より多いですが払込資本もまだ6.8%のままです。こんなところに参加して、敵国中国を助けるのは利敵行為としか思えません。

http://ps.nikkei.co.jp/adb50yokohama/sp/page02.html

http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20170118/frn1701181130003-n1.htm

http://blog.livedoor.jp/zubattosoku/archives/1065191445.html

北村氏の記事は、北朝鮮に米国の関心が移れば、南シナ海や東シナ海の中国の侵略行為に対して、関心が薄れるのではとの懸念があるとのこと。確かに、尖閣侵略の頻度も上がってきており、この部分は心配していた方が良いでしょう。でも、昨日のiza記事にあったように、北の危機を利用して、米軍にとってもいろんな海洋調査ができました。メリットもあります。米中対決にプラスになると思います。

北村氏はまた、北に中国が進軍しても、米軍が北の攻撃を明言しているのだから、可能なのではとのこと。しかし、米軍は「自衛権の発動」、且つ北とは休戦しているだけです。中国は中朝同盟があり、「自衛権の発動」とは言えないでしょう。内政干渉、しかも軍を進めることは、米軍が何も言わなくとも、正しく侵略行為になるのでは。

普通に考えて、米国が3大打撃群を配備して、何もしないというのは考えにくいです。北が金正恩の亡命又は核開発・ICBM開発凍結すれば引くでしょうけど。これまた、北が呑むとは思えません。5/9の韓国大統領選後、米軍が撤退し、民間人も脱韓させてから北を空からのみ攻撃するのかも。韓国軍も当てにならず、クーデターはおろか、北への内通者もいるくらいですから。

日経記事

通貨・人民元の急落を防ぐために海外送金などの規制を強めた中国で、国内にあふれたマネーが不動産市場やインターネット金融などに集中し、バブル懸念が再び強まっている。投資の過熱で足元の景気は持ち直している半面、鉄鉱石など資源輸入が急増し、経常収支が悪化する恐れも出てきた。膨らむバブルは中国経済の安定を損なう波乱要因になりかねない。

上海市郊外の小昆山鎮。工場などが点在する不便な地域だが、上海市が払い下げた土地の3月末の落札価格は1平方メートル当たり3万6千元(約58万円)。1坪当たりは円換算で約190万円と、東京・世田谷などと変わらない。住民は「マンションを建てれば1平方メートル当たり5万元」と噂する。

野村資本市場研究所によると、2015年の上海の新築住宅価格は平均年収の20.8倍だ。東京カンテイによると1990年の東京は18.1倍。中国の大都市の住宅はすでにバブル期の東京を上回る高根の花だが、上海では15年から足元までさらに4割値上がりした。

北京や広東省深圳も同様で、今年3月は主要70都市のうち62都市で住宅価格が上昇。1~3月の300都市の土地払い下げ額は1年前の5割増だ。値上がり期待が投資資金を引き寄せ、さらに価格を押し上げている。

当局の目が届かない「影の銀行(シャドーバンキング)」問題も再燃し始めた。インターネットを通じて個人が投資資金をやりとりする「ピア・ツー・ピア(P2P)金融」の残高は4月末で9500億元超と、1年前の1.7倍に膨らんだ。

企業などが銀行を通じて余剰資金を貸し出す「委託融資」は13兆元を突破。1年前より2割増え、一部は運用先が不透明な投資商品(理財商品)に流れる。委託融資や理財商品など狭義の「影の銀行」は16年末で60兆元弱と、国内総生産(GDP)の8割の規模だ。

ベイン・アンド・カンパニー中国代表の韓微文氏は「資本規制で海外投資が難しくなり、国内への還流が起きている」という。中国政府は米利上げに伴う急激な元安や資金流出を防ごうと、16年半ばから資本規制の強化に動き、500万ドル(約5億6千万円)を超す海外M&A(合併・買収)などに事実上、待ったをかけた。中国は従来、国境をまたぐ資金のやりとりを制限してきたが、出口を一段と絞られたマネーが国内にあふれた。

15年夏に価格急落に襲われた株式市場にも資金が舞い戻っている。約3200社の16年12月期決算の合計純利益は前の期に比べ5%増だったのに対し、足元の上海総合指数は16年初めの底値から2割近く上昇した。1~4月の新規株式公開(IPO)は167社と1年前の4倍に膨らんだ。

ベンチャー投資も1~3月に535億元と3四半期ぶりに増加。シェアサイクルのofoは3月、4億5千万ドルを調達し、非上場ながら評価額が10億ドルを超す「ユニコーン」に仲間入りした。仮想通貨ビットコインの元建て価格は9千元前後と最高値圏で推移する。

中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は「過度の流動性はインフレやバブルを起こす」と警戒する。もっとも、中国政府が投資ブームに火を付けている面も強い。

中国の1~3月の財政収支は1551億元の赤字。1~3月の赤字は1995年以来22年ぶりだ。秋の共産党大会を控え、政府が景気を安定させようとインフラ投資を加速している。1~3月の主要建機25社のショベルカーの販売台数は前年同期比98%増えた。1~3月平均の卸売物価は前年同期比7.4%上昇と、16年通年の1.4%下落から急反転している。

国内での過剰投資は、経常収支の悪化という副作用をもたらしている。

モノに加え、知的財産取引なども含めた貿易・サービス収支の黒字は1~3月に187億ドルと、前年同期比64%減った。四半期では赤字を記録した14年1~3月以来、3年ぶりの低水準だ。国内投資の拡大で鉄鉱石などの輸入が倍増、貿易黒字が25%減ったためだ。

所得収支は16年まで2年連続の赤字で、貿易・サービス収支と合わせた経常収支の黒字は16年10~12月に前年同期比86%減の118億ドル。経常黒字の減少が続く可能性があり、通貨・元の信認を揺るがす恐れがある。

中国経済は6%台後半の成長を保ち、金融市場に安心感も漂う。一方で、中国の金融機関を除く民間債務はGDP比200%超と日本のバブル末期並みだ。警戒を強める人民銀は金融政策を引き締め気味に運営し始めたが、社債の発行延期や中止が相次ぐといった影響がすでに出ている。投機の過熱をうまく抑え込めなければ、貸し倒れの急増など、世界が再び中国リスクを意識する展開が現実味を増す。

(上海=張勇祥、北京=原田逸策)

北村記事

米フロリダ州ウエストパームビーチのリゾート施設「マーアーラゴ」の夕食会で握手するドナルド・トランプ米大統領と習近平・中国国家主席(2017年4月6日撮影)。(c)AFP/JIM WATSON〔AFPBB News

日本のメディアは、トランプ政権による北朝鮮攻撃がまるで4月X日に敢行されるかのごとき無責任な報道を繰り広げ、日本国民の関心というよりは不安をあおってきた。そうした報道はもっぱらカール・ビンソン空母打撃群の動きや北朝鮮の弾道ミサイルの発射といった微視的視点に集中している。しかし、北朝鮮に対するアメリカの軍事的威嚇が強まると、実は中国が最も「得をする」という戦略的視点を忘れてはならない。

アメリカが中国に頼らねばならない事情

トランプ政権はこれまでの歴代大統領とは異なり、北朝鮮に対して軍事オプションも視野に入れた強硬姿勢で対処する方針に転じた。北朝鮮の核開発ならびにミサイル開発が、いよいよアメリカ本土(ハワイ州とアラスカ州を除いた48州)を射程圏に納めるICBM(核弾頭搭載大陸間弾道ミサイル)を開発しつつある段階に達してしまったためである。

とはいうものの、アメリカが実際に北朝鮮への軍事攻撃を実施した場合、ほぼ間違いなく韓国に対する激烈な報復攻撃が行われ、日本に対して弾道ミサイルが多数撃ち込まれる可能性も否定できない。そのため、トランプ政権は軍事オプションは本気であるとの姿勢を示しつつも、実際には軍事攻撃を避けつつ事態の沈静化を模索しているのが現状だ。すなわち、中国の影響力によって北朝鮮のICBM開発をなんとか抑制しようというわけだ。

いくらアメリカ第一主義を標榜するトランプ大統領といえども、同盟国である韓国と日本の市民を多数犠牲にしてまで、北朝鮮のICBM開発を(あるいは金正恩政権を)軍事攻撃によって葬り去ってしまうという決断はそう簡単にはできない。そこで、とりあえずは中国を抱き込む方策をとっているわけである。

ただし、そのために払わなければならない代償も大きいものがある。それは、第一列島線内部、すなわち南シナ海と東シナ海での中国による軍事的優勢の構築を加速させてしまうという代償だ。

“お流れ”になった南シナ海問題

3月下旬にフロリダで米中首脳会談が開かれる直前、すでにトランプ政権は北朝鮮問題に対して強硬姿勢をとる旨を明言していたが、アメリカ海軍関係戦略家たちの多くは、首脳会談で取り上げられる安全保障問題としては北朝鮮問題に加えて南シナ海(それにごく一部の人々は東シナ海も)も中心的論点になるものと考えていた。

なぜならば、南沙諸島での人工島建設をはじめとする南シナ海への中国による軍事的侵出は、アメリカにとっては容認しがたいレベルに達しているからである。そのため多くの米軍関係者たちは、南シナ海や東シナ海での中国の軍事的侵出活動について、トランプ大統領が習主席に強く抑制を求めることを期待していた。

ところが、習主席訪米中に、トランプ政権はシリアに対するトマホーク巡航ミサイル攻撃を敢行し、その余勢を駆って北朝鮮に対する軍事的威嚇態勢を強めつつ、中国に北朝鮮に対する影響力の行使を迫ることになった。

アメリカが中国に対して「北朝鮮問題で協力をお願いする」わけであるから、いくらトランプ大統領といいえども、習主席に対して南シナ海問題での対中強硬姿勢を表明することができなかったのは当然である。

結局、フロリダでの米中首脳会談以降、トランプ政権は北朝鮮に対する軍事攻撃を発動する展開を維持し続けているが、アメリカが対北朝鮮強硬姿勢を強めれば強めるほど、中国による南シナ海への侵出政策に対する強硬姿勢は弱めざるを得なくなってしまったのだ。

笑いが止まらない中国

そもそも、中国にとって北朝鮮問題はアメリカよりも圧倒的に有利な立場にある。それにもかかかわらずトランプ大統領が習主席に北朝鮮問題での協力を依頼したのだから、笑いが止まらない状況になっている。

もし、トランプ大統領がしびれを切らして北朝鮮に対する軍事攻撃を実施し、金正恩政権が崩壊に瀕する状況に立ち至ったとしよう。たしかに、これによってアメリカ本土に対するICBM攻撃という軍事的脅威は除去できる。しかし、北朝鮮の内部に食い込んでいないアメリカ軍が北朝鮮を占領することは不可能に近い。北朝鮮の混乱を収拾する名目で北朝鮮に進駐するのは中国人民解放軍ということになり、その結果、北朝鮮は実質的に中国の支配下に入り、韓国も風前の灯火となってしまう。

一方、トランプ大統領が、中国による北朝鮮の制御を我慢強く待ち続けた場合、中国は表面的には北朝鮮に対して圧力をかけるそぶりを見せつつ、中国にとって軍事的脅威になる寸前のぎりぎりの段階までは北朝鮮による対米挑発行為を目こぼしをするだろう。そのほうがアメリカに対して中国の価値を高く売りつけられることになるからだ。

万が一にも、中国が設定したレッドラインを金正恩が踏みにじった場合には、人民解放軍による北朝鮮懲罰作戦が直ちに発動され、金正恩政権は抹殺されてしまうであろう。

人民解放軍はアメリカとは比較にならないほど北朝鮮軍の内部事情を把握しているので、金正恩一派の排除は容易である。また、破れかぶれになった北朝鮮軍による報復攻撃で多数の中国市民が犠牲になることが予想されたとしても、民主主義国のアメリカ・日本・韓国とは違い、中国にとっては攻撃を躊躇する理由にはならない。

要するに中国にとって、北朝鮮などはアメリカに頼まれるまでもなく、コントロールしようと思えばコントロールできるのである(以下は、中国と北朝鮮の関係を風刺した政治漫画である。筆者の周りの海軍関係戦略家たちの間で受けている)。

ましてやトランプ政権が対北朝鮮軍事オプションを公言しているわけだから、中国が軍事力によって金正恩一派を沈黙させたとしてもアメリカから「侵略」呼ばわりされる恐れはない。このように、どう転んでも北朝鮮問題は「中国優勢、アメリカ劣勢」という状況にならざるをえないのだ。

中国と北朝鮮の関係を風刺した政治漫画(出所:Michael P. Ramirez) (*配信先のサイトでこの記事をお読みの方はこちらで本記事の図版をご覧いただけます。http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49912

中国が得をするメカニズム

トランプ政権による北朝鮮に対する軍事的威嚇が強まれば強まるほど、南シナ海における中国の軍事的侵出に対するアメリカおよび国際社会の関心は薄れていく。したがって中国としては、「北朝鮮がアメリカに対して挑発を続けている」という構図ができるだけ続くことは極めて都合が良い。その間に南シナ海での中国の軍事的優勢はますます強固なものとなり、アメリカの関心が再び南シナ海に向いた頃には、完全に手遅れの状態になっているであろう。

北朝鮮のICBMは、直接アメリカ本土が攻撃されるかもしれない脅威であるが、南シナ海でいくら中国が軍事的優勢を手にしても、直接アメリカが軍事的脅威を被ることにはならない。したがって、アメリカ第一主義を掲げるトランプ大統領にとって、ひとまず南シナ海情勢には目をつぶっても、直接的軍事脅威の芽を今のうちに摘んでしまうことが肝要である。

このメカニズムを東シナ海に当てはめると、アメリカの北朝鮮に対する軍事的威嚇が強まれば強まるほど、東シナ海における中国の覇権主義的行動に対するアメリカの関心が薄れていく、ということになる。

それにもかかわらず、日本はアメリカの対北朝鮮軍事展開を強力にサポートする態勢を強めている。ということは、いよいよ日本政府が、東シナ海での中国の軍事的圧力を跳ね返すための自主防衛努力を強力に推し進める覚悟を決めた、と理解することもできる。果たしてその通りなのだろうか?

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『中国が驚愕した日米韓の対北朝鮮・海上共同訓練 北牽制の裏で練られた対中「窒息作戦」とは』(5/1iza 野口裕之)、『韓国軍から北朝鮮に最高機密流出か ずさん管理で軍幹部を処分』(5/2産経ニュース)について

中国とロシアの北朝鮮や尖閣、北方領土の動きは火事場泥棒を働こうという意図が窺えます。日本国民の大多数が無関心だから、好き勝手にできます。メデイアが余り報道していないのかもしれませんが、それ以上の国民の国防に対する関心のなさが大きいと思います。平和は努力しなければ得られないのに、天賦のものと勘違いしているからです。況してや平和は憲法9条があるからなどと思っているオメデタイ人間が多くいるせいと思います。現実を全然見ていません。理想論は大事ですが、観念論に止まり、如何に現実を理想に近づけて行くかの努力が足りません。企業経営でも、現実に立脚しない数字を目標値にはしないでしょう。市場での地位、競争相手、社内資源や流通力、新商品開発等総合的に判断するはずです。国際的な外交だって同じです。「和」がいくら大事であっても、相手を見なければ、「平和」は築けません。特に帝国主義が露骨、人権無視、嘘を平気でつける国が周りにある訳ですから。

安倍首相が憲法改正をスケジューリングしたのは良かったと思います。9条2項を残したまま、「自衛隊」を合法化するのは論理矛盾していると考えますが、今の国民のレベルではここが限度のような気がします。相手から戦争が仕掛けられない限り、9条2項は消せないでしょう。国家の当然の権利の交戦権を認めないのは、国家とは言えません。今は自衛権という解釈で逃れているだけです。国連憲章51条違反との見方もあるくらいです。元々条文の成り立ちから言って、GHQが日本をカルタゴ化しようとして入れたのは明らかです。日本の真の独立を阻む条文です。左翼・リベラルはそれでも後生大事にと考えているようですが。奴隷の平和が良いのか、戦って独立を勝ち取るのが良いのか。アジア・アフリカが第二次大戦後、奴隷の平和状態から独立できたのは戦って勝ち取ったものです。口先だけで宗主国が独立を認める訳がありません。日本の場合、憲法を変えるだけで、平和的に独立できる(今は半独立の状態と思っています)のだから、国民の意識が変われば簡単にできると思うのですが。徴兵制なんて専門化が進み、無人化・ロボット化が進んできている時代にあり得ません。肉体派より頭脳派が尊重される時代です。自分に合った国への貢献の仕方があると思います。

iza記事を読みますと、中国のA2/ADもそれ程恐れることはないのかとも思ってしまいます。機雷で簡単に海上封鎖できますので。確かにコストの高い空母が中国沿岸に近づくのは戦時には危険になるでしょうが、潜水艦やステルス機の活躍、機雷による原油輸入ストップ(ロシアが支援しない前提です)による継戦能力無力化が可能になると思います。

台湾に米軍を駐留させるには、台湾軍の国民党軍化からの脱却が必要でしょう。韓国軍同様、簡単に人民解放軍に機密漏洩される恐れがあります。蔡英文総統は現状維持で何もしないのではなく、台湾を支配している国民党系の役人を軍だけでなく、民進党系に置き換えていかないと。事情変更の原則の適用は相互主義の尊重の視点からも主張すべきだと考えています。中国が変わったのだから相手国も変わりうるという事です。日本も含めて。日本も過去の約束を墨守するだけでなく、相手が別な行動を起こしたら、それに見合った行動を起こさなければ。尖閣は奪われます。北朝鮮同様に「行動には行動」です。

iza記事

現下の朝鮮半島危機に乗じて、中国の海警局・大型武装公船や人民解放軍海軍艦艇が、尖閣諸島(沖縄県石垣市)を火事場泥棒的に強奪するというシナリオが、防衛省内で危惧されている。しかし、米軍は半島危機に際して、北朝鮮・朝鮮人民軍のみならず、中国人民解放軍にもにらみを利かせている。いや、むしろ半島危機に乗じて、人民解放軍に対する強力な情報収集を極秘に進め、封じ込め戦略を演練している。米軍にとり、朝鮮半島危機は人民解放軍相手の格好の「模擬戦」の舞台となっている、と言い換えることも可能だ。

例えば、米空母打撃群を追尾する人民解放軍海軍の潜水艦を逆探知し、スクリュー音や機関音、船体の振動などで生じる音紋を採取し、潜水艦性能の特定などに役立てている。実戦モードに近い環境下、水中測定員(水測員)の練度向上にも資するが、今次半島危機では、比べものにならぬ超弩級の収穫があったのではないか

米軍は自衛隊や韓国軍と共同訓練を続けているが、中国人民解放軍の戦略中枢は、追尾を命じた情報収集機や情報収集艦、潜水艦などが送ってくる位置情報を地図上にプロットして驚愕しただろう。

(1)フィリピン海における、米原子力空母《カール・ビンソン》を核とする空母打撃群と海上自衛隊の護衛艦《あしがら》《さみだれ》による共同訓練。

(2)日本海における、米海軍の駆逐艦《フィッツジェラルド》と海自護衛艦《ちょうかい》による共同訓練。

(3)日本海における、カール・ビンソンを核とする米空母打撃群と海自や韓国海軍との共同訓練。

(4)沖縄本島東方の太平洋上における、米空母カール・ビンソンの艦上機FA18戦闘攻撃機と航空自衛隊のF15戦闘機との共同訓練。

(5)米原子力空母ロナルド・レーガンの艦上機が硫黄島(東京都)で陸上離着陸訓練(FCLP/5月2以降)。

(6)高高度迎撃ミサイル・システム(THAAD=サード)の韓国配備開始。

(7)黄海における米海軍と韓国海軍の共同訓練。

■黄海の対中機雷封鎖も想定

人民解放軍の危機感は(7)に象徴される。黄海~渤海にかけての海域には▽青島=人民解放軍海軍・北海艦隊司令部▽旅順と葫芦島=軍港▽大連=海軍工廠…などが点在するのだ。明治二十七八年戦役(日清戦争/1894~95年)や明治三十七八年戦役(日露戦争/1904~05年)では、国家存亡を賭した一大戦略拠点であった。この海域への機雷封鎖は、人民解放軍海軍の掃海能力の低さを考えれば、現代戦でも通用する可能性は極めて高い。今回の共同訓練で米海軍は、海底地形や海流の測定をタップリと行ったはずだ。

次は(6)のTHAAD。在韓米軍は4月末、THAADを構成する発射台やレーダーなど一部システムを南部・慶尚北道星州郡のゴルフ場に搬入した。当初の計画を前倒しして実施し、早期運用開始を目指す。THAADは6基の発射台と48発のミサイルなどで構成され、北朝鮮・朝鮮人民軍の短・中距離弾道ミサイルを迎撃すべく配備される。

中国はTHAADを構成するXバンドレーダーの韓国配備に強く反発した。射撃管制モードの探知距離は500キロで北朝鮮の中~南部をカバーするに過ぎぬが、捜索モードに徹すれば1千キロを超え、北京・天津の手前まで覗けてしまう。しかも、在日米軍が青森県車力と京都府京丹後に配備するXバンドレーダーと同型で、データリンクで連結され、互いをカバーし合える優れモノだ。

(1)のフィリピン海も、対中戦略上のチョーク・ポイントだ。台湾有事の際、来援が期待される米空母打撃群を、人民解放軍が迎撃する最前線(第2列島線)と絶対防衛線(第1列島線)にはさまれた海域だからだ。第1列島線は九州南部~沖縄~台湾~フィリピン~ボルネオを結ぶ。第2列島線は伊豆諸島~小笠原諸島~グアム・サイパン~パプアニューギニアを結ぶ。

(4)の沖縄本島東方の太平洋は第1列島線の該当海域で、沖縄本島の米軍・自衛隊基地群は列島線防衛の一大策源地でもある。

(5)の硫黄島は第2列島線海域に所在し、島内の滑走路は海上自衛隊や航空自衛隊、米軍の作戦機が使用する。

最後は(2)と(3)の日本海の戦略的位置付け。自衛隊と米軍が第1列島線の防衛=封鎖に成功すれば、人民解放軍の海上・航空戦力は対馬海峡を抜き→宗谷海峡突破を選択し→第2列島線の背後に回る可能性に賭けるシミュレーションも、安全保障関係者の間では浮上した。現代版「日本海海戦」への備えも怠ってはなるまい。

現在、人民解放軍やロシア軍は北朝鮮との国境に兵力を集積し始めたが、朝鮮半島有事でも同様な動きが確実視され、自衛隊と米軍が日本海へと緊急展開する作戦は、やがて必要になるかもしれない。

もっとも、人民解放軍の海上・航空戦力が日本海を迂回する事態とは、中国の敗北を半ば意味する。米空母打撃群や地上発進の米航空戦力に海上自衛隊や航空自衛隊が協力→人民解放軍の海上・航空戦力による第1列島線越え阻止に成功し→台湾軍が人民解放軍のミサイル攻撃や渡海強襲上陸を何とかしのげば→西進中の米軍主力は第1列島線上の台湾の救援に間に合う。

■切り札は米軍の台湾駐留

だが、人民解放軍の海上・航空戦力が飛躍的に拡充される近未来図は仕上げの段階に入り、米軍遠征部隊の台湾急行は次第に不確実性を増していく。米海軍大学のアンドリュー・エリクソン教授を中心とした研究グループがまとめた《中国の海軍艦艇建造》の以下の分析結果には息を呑む。

《人民解放軍海軍は2030年に主要艦艇415隻態勢を整える》

トランプ米政権は過去100年間で最小規模にまで縮小された米海軍の現有艦艇274隻を350隻に増強する方針を公約した。が、2046年が目標で、人民解放海軍の建造スピードとは格段の差がある。しかも、国家予算の行方が未知数で、建艦数を抑えられてきた造船関連業界の熟練工確保や設備復旧も追いついていない。反面、人民解放軍海軍の艦艇は数に加え質の向上も著しい。《中国の海軍艦艇建造》は警告する。

《2030年までに、ハードウエア面で米海軍と数だけでなく、恐らくは質も肩を並べる》

《2020年までに、米海軍の対艦巡航ミサイルの射程以上のミサイルを大量保有する》

《2030年までに、『近海』で起きている他国との係争海域で、米海軍の作戦行動に果敢に対抗する大きな能力を保有する》

かくして《2020年までに、人民解放軍海軍は世界第2位の海軍となる》。当然、『近海』には尖閣諸島が連なる東シナ海や先述した黄海、人工礁を造成し軍事基地化に邁進する南シナ海が含まれる。

打開策はある。ジョン・ボルトン元国連大使が今年1月、米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)に寄稿した戦略にも、傾聴に値する部分があった。《米軍の台湾駐留》である。要約すると、次のような戦略であった。

《台湾への米軍駐留や軍事装備の輸出拡大で、米国は東アジアの軍事態勢を強化できる》

台湾駐留米軍は在沖縄米軍の一部を割く構図を描いているが、具体的な兵力規模には触れていない。ただ、米軍駐留の戦略効果は絶大だ。

《海洋の自由を守り、一方的な領土併合を防ぐ戦略は米国の核心的利益だ。台湾は地理的に沖縄やグアムに比べ、中国や中国が軍事聖域化を押し進める南シナ海に近い。従って、米軍の迅速な戦闘配置を柔軟に後押しする。台湾との軍事協力深化は重要なステップなのだ》

トランプ政権は現在、暴走を止めぬ北朝鮮への説得を中国にかなり強く要求しているが、成果が上がらなければ、米中関係は悪化を含め変質しよう。東アジアや南シナ海情勢の不穏・不透明な安全保障環境を考えれば、太平洋&東シナ海と南シナ海を結ぶ「大洋の十字路」に位置する台湾は世界最大の要衝の一つで、わが国の貿易=経済の命運を握る「生命線」だ。日本列島~沖縄~台湾を結ぶ「海上の長城」上に、自衛隊や米軍に加え台湾軍が防衛線を敷けば、中国の軍事的冒険をかなり封じ込められる抑止力となる。フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領の対中・対米姿勢は不安定で、米軍のフィリピンにおけるプレゼンスも定まらない情勢では尚のことだ。

ところが、米軍の台湾駐留には1972年の《上海コミュニケ》が障害になる。コミュニケで米国は中国側に「一つの中国」「台湾からの全武力・軍事施設の最終的撤去に向け、これらを漸減していく」などを約した。

けれども、ボルトン氏は中国との国交樹立=台湾との国交断絶後、米軍駐留終了と引き換えに武器売却などを担保した《台湾関係法の下で、台湾との(軍事)関係拡大は十分可能だ。基地を設置し、活動する権利は全面的な防衛同盟を意味しない。相互防衛条約の再交渉など新たな立法措置も不要だ》と明言。国際法上の《事情変更の原則》を持ち出した。

確かに、中国が正体をいよいよ現わし、凶暴性を増し、軍事膨張をばく進する危機的情勢に直面する今、《上海コミュニケの大部分が時代遅れになり、拘束力を失った》という合法的解釈は可能だ。

北朝鮮に断固とした姿勢で臨み、拉致家族が訪米した時にも積極的に会い、日本の国連常任理事国入りの支持者でもあるボルトン氏。在沖縄米軍が台湾に移転するもう一つの利点に言及している。

《日米関係を悩ます在沖縄米軍の一部移転で、日米間の緊張を緩和できる》

日米同盟は両国の国是に等しい。しかも今後、軍事力の拡大に比例して狼藉の度を凄まじい勢いで加速させる中国を向こうに回し、日米同盟はますます価値を高める。朝鮮半島危機を克服した日米同盟の次の「難関」は台湾危機に違いない。日米は無論、台湾もまた米軍駐留への覚悟を決める時機にさしかかった。

産経記事

韓国国防省関係者は2日、昨年9月に被害が分かった韓国軍の内部ネットワークのハッキングは北朝鮮の犯行と推定され「軍事機密が流出した」と明らかにした。韓国メディアは、最高機密とされ朝鮮戦争再燃の際に適用される米韓軍の軍事作戦「作戦計画5027」が流出していたと報じていた。

同省は、規定に違反したずさんなネットワーク管理が原因だったとして陸軍准将を含む26人を処分する方針を決めた。

国防省関係者によると、韓国軍の機密にアクセスできる内部ネットワークは外部のインターネットと遮断しなければならないと決められているが、2015年1月に施工業者が契約に違反して2系統のネットワークを連結させた。軍は違反に気付かなかったという。

軍にウイルス対策ソフトを納入する業者のネットワークもハッキングされ、ワクチン情報が抜き取られていた。(共同)

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『タダでも中国には行きません 深刻な学生の中国離れ 一方通行の学生交流、このままでは情報格差が広がるばかり』(5/2JBプレス 姫田小夏)について

5/4日経朝刊で、安倍首相の改憲スケジュールと改憲項目の提案に対して、スケジュールのシナリオが挙がっていました。

20年の新憲法施行、3つのシナリオ 国民投票の時期焦点 

安倍晋三首相は2020年の新憲法施行をどう実現させるのか。

現在、自民党や公明党、日本維新の会など改憲に理解を示す勢力は衆参両院で3分の2の議席を超え、すでに改正案を国会発議できる状態にある。だが野党第1党の民進党などは国会の憲法審査会の論議が煮詰まっていない状態で首相が主導することに猛反発している。

民進党の蓮舫代表は3日、都内で記者団に「首相は自分のレガシー(遺産)のために改憲したいのではないか」と批判。共産党の志位和夫委員長は「必ず阻止する」と指摘した。衆院憲法審査会の与党幹事は「与野党が対立したまま持ち込まれた改憲案では国民投票で否決されかねない」と指摘する。改憲実現へのハードルはなお高い。

国会発議と国民投票までの手続きではいくつかのシナリオが浮かぶ。自民党内には議席を減らす可能性をはらむ次の衆院選を待たず、発議に踏み切るべきだとの声がある。

最短シナリオは今秋の臨時国会での改憲発議だ。衆参両院の憲法審査会で早期に改憲項目を絞り込み、秋までに改憲案をまとめる。発議から国民投票まで60~180日かかるため、国民投票の実施は18年前半となる。

もっとも同審査会では項目の絞り込みに至っていないため「原案づくりは早くても18年の通常国会」(自民党幹部)との声も多い。この場合、18年夏までに発議し、18年後半~19年前半の国民投票という流れになる。今の衆院議員の任期は18年12月。発議までに衆院解散・総選挙がなければ、国民投票と衆院選が同じ日に実施される可能性がある。

与野党の合意づくりを重視し、改憲案のとりまとめに時間をかける選択肢もある。18年中は与野党が憲法審査会でじっくり協議し、18年の臨時国会で発議するシナリオだ。国民投票は19年夏に予定される参院選と同日になることもありうる。

民進党などは今のところこうした首相の戦略に応じる気配はない。強引に押し切ろうとすれば実現が遠のく可能性もある。>(以上)

常識的に考えれば改憲勢力が衆参で2/3を押えている間に発議するでしょう。そうであれば、長くて18年12月で追い込まれ解散になります。18年夏までに発議、18年後半に国民投票と衆院解散・総選挙の同日選が可能性としては高いかと。ただ、米国と北朝鮮の戦争が今年の秋以降にあればその時に合わせて、解散・国民投票ができるようにスケジューリングするかもしれません。自民・公明・維新・こころと4党あるので調整が難しいでしょうけど。特に公明のように都議選で日和見するような鵺的な政党がありますので。

さて、本記事ですが、中国に行けば簡単に人質になるかもしれないと思えば行く人はいないでしょう。人権保護されない国に危険を冒してまで行くことはないと思います。中国人学生が来て何を学んでいくというのでしょうか?中共政府のプロパガンダはおかしいと思えば良いでしょうが、短期間では望むべくもありません。

日本人学生が中国に行っても、学ぶに値する人がいないというのはその通りです。賄賂にドップリ浸かっている人ばかりで、「社会の為に」何て思っている人は殆どいません。拝金教ですので。「朱に交われば赤くなる」、「悪貨が良貨を駆逐する」ことが、学生にも見えているのでしょう。自分でネット等を調べ、自分の頭で考え、偏向メデイアの影響を受けないというのであれば、素晴らしいことではないですか。それに引き換え、高齢者は自分の頭で考えず、メデイアの報道を鵜呑みにするばかり。既存のメデイアだけしか調べようがなく、情報が取れないためです。勿論ネットも玉石混交です。それを取捨選択するのが力量と言うものです。体験や読書により、蓄積された知識をフルに動員して判断するようにしないと。

記事

中国・上海の街並み。日本の学生はなぜ中国への関心をなくしているのか

先日、亜細亜大学の範雲涛氏(アジア・国際経営戦略研究科教授)から「日本の大学生の中国への関心がどんどん低下している」という話を伺った。範教授は、日中青年大学生交流事業「鑑真プロジェクト」の実行委員長を務めているのだが、目下、中国に連れて行く日本人学生の募集に腐心しているのだという。

このプロジェクトは、唐代の伝戒師、鑑真和上の足跡をたどりながら日中両国の学生が交流するというユニークな試みだ。

奈良時代に日本の僧である普照と栄叡が11年かけて鑑真和上を日本に招請した物語は、中学の歴史教科書にも記載されている。2008年、この有名な史実に着想を得て日中の学生による民間交流が動き出した。

第1回以降は、日中間の政治的冷え込みにより休眠状態に入ってしまっていたが、2016年にプロジェクトが息を吹き返す。両国の政治的関係は決して良好とは言えないが、中国からの留学生や訪日観光客の増加を見るように一時期の険悪なムードは薄れつつある。中国側も受け入れ体制づくりに積極的に関わるようになってきた。

2016年10月の第2回ツアーを実施するために、旗振り役の範教授は東奔西走した。プログラムを組んだり、協賛金を集めたり、中国側との折衝を行ったりと、仕事は骨の折れることばかりだった。中でも特に苦労したのが“学生集め”だったという。

応募の条件は「中国に興味があることと、1000字程度の小論文の提出」というもので、決して高いハードルではなかった。しかし、なかなか学生が集まらない。最終的に全国から18人の大学生が参加することになったが、そもそも「日本人学生の中国への関心がものすごく低い」ことに範教授はショックを受けた。

一方、中国側の日本への関心は高い。今年3月、中国の大学生を日本に招待して日本の大学生と交流させる企画では、募集段階で65名の申し込みがあり、そのうち43人が来日した。中国側の学生は日本を訪れることにきわめて意欲的だ。

中国となると“話は別”

範教授は、亜細亜大でのゼミの中で学生たちに「なぜ中国に関心を向けないのか」と問いかけてみた。すると、出てくるキーワードは、やはり「領土問題」「海洋進出」「反日」などだった。ある女子学生は、トイレなど衛生面の不安を挙げた。

「鑑真プロジェクト」では、現地の交通費・宿泊費・食費など滞在に関わる費用は事務局が負担する。しかし、中には「招待されても中国には行きたくない」とまで言い切る学生もいた。

近年、日本の若者が海外に行かなくなったと言われている。だが、本当にそうなのだろうか。2016年の日本人のパスポート取得数(外務省)を調べてみると、その数は2年連続で増加しており、「20~29 才」のパスポート発行数は78万3047冊、年代別比率は20.9%で「19才以下」の22.1%に次ぐ高い割合だ。

都内の大学に通う女子大生の太田稀さん(仮名)は、「若者が内に籠っているとは決して思いません。マレーシアやタイでの研修などに積極的に参加する学生は多く、留学志願者も少なくありません」と話す。

しかし、中国となると“話は別”なのだと言う。「私は第二外国語に中国語を選択していますが、同期の学生が中国に旅行や留学に行ったという話はほとんど耳にしません」(同)

その理由について尋ねると、「おそらく中国という国に魅力を感じたり、憧れたり尊敬したりする人がいないんじゃないでしょうか。大金を投じてまで行く価値があるとは、周りの友人たちは思っていないのだと思います」という回答だった。

学生が集まらないのは「鑑真プロジェクト」だけではない。日本国内で募集される訪中型の交流イベントはどこもほぼ同じ状況だ。「学生に呼びかけても反応は悪く、数が集められない」(首都圏の日中友好協会支部)という。

日中間で進む「情報格差」

旅行業界も頭を悩ませている。日本にはLCC(格安航空会社)を含めて数多くの日中航路が乗り入れているが、その利用者は圧倒的に中国からの観光客だ。日本から中国に行く日本人旅行客はなかなか集まらない。2000年代に旅行業界で中国への観光旅行が“ドル箱”と言われたことは、今では遠い昔話となってしまっている。

愛媛県のある自治体職員は、松山~上海のLCC航路について次のように語っている。

「松山に来る便は中国人客で満席だとしても、復路は別の空港から帰国してしまうケースが多々あり、搭乗率はなかなか高まらないのが実情です」

愛媛県ではそのような事態を打開するために県内の学生に注目した。LCCを使った格安の上海ツアーを企画し、学生に利用してもらおうとしたのだ。だが、事前アンケートから浮き彫りになったのは「学生たちの中国に対する無関心さ」(同)だった。結局、松山発のLCCツアーは、上海が目的地とはならず経由地となり、目的地は東南アジアや台湾になった。ツアーは「抽選でご招待」という形で無償化された。

旅行、学生同士の交流、姉妹都市交流など、日中の民間同士が交流する機会は数多くある。だが、ここに来て「双方向の交流になっていない」という問題が生まれつつある。このまま行くと、「実際に日本を訪れて日本の理解が進む中国人」と「中国についてウェブ上の情報しか持たない日本人」との間で、情報格差が広まるばかりだ。このアンバランスな状態は決して座視できるものではない。

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