11/26日経ビジネスオンライン 鈴置高史『一歩踏み出した韓国の核武装論 今度は「原子力潜水艦を持とう」』について

米海軍軍人も中国に転ぼうとしている韓国に味方しているというのは、腐敗しているのでは。真面な頭脳の持主とは思えません。でもこれが現実なんでしょう。金に転ぶか、将来韓国での政府に入ることを画策しているのか知りませんが。韓国独自で原潜など作れるはずがないでしょう。原発の部品ですら偽物を使う国です。

http://www.sankei.com/west/news/141107/wst1411070063-n1.html

原潜を造っても、運用して大事故を日本海で起こされたら、日本海側の日本の漁師や日本の農産業等に迷惑をかけます。彼の国は人の揚げ足を取るのは得意ですが、自分の責任問題はライダイハンや米軍基地村同様頬かむりします。普通の感覚を持っていれば恥ずかしくて相手に言うこともできませんが、破廉恥な民族なのでしょう。基本は国交断絶です。日本にとって何のメリットもありません。技術指導してやった恩を忘れ、またポスコのように新日鉄住金の技術を盗む輩です。

日本も核武装すべきです。日本でしたら2年もかかりません。米国から買っても良いし、また原潜も作ればよい。憲法上の制約はありません。アメリカの姿勢がどうでるかです。中国と対峙させるならそれが必要と日本は言うべきです。腐ったマスコミは相手にしないことです。アメリカが抵抗するなら、最初はニュークリアシエアリングからでも良いでしょう。米国と秘密協定を結び、極秘裡に作るのも良いでしょう。国民の生命がかかっています。中国への隷従の道を歩ませようとしている腐ったマスコミは無視すれば良い。

Facebookより「U-1速報」ブログ記事を引用。これを読むと彼の民族の特質が分かります。「歴史とは自分の都合の良いように改竄・捏造するもの」と頭の中で考えています。だから日本も当然そうしているだろうと思いこむ。中国と一緒。下種な精神しか持ち合わせない両民族です。日本は関孝和に代表されるように江戸時代から武士だけでなく庶民でも数学の問題を解くような合理的精神を持ち合わせていました。だから戦後日本でQC活動が根付いたのです。歴史も先ず、事実・資料に基づいて解釈する、これは当り前の姿勢です。でも両民族とも歴史は政治に付随するものとして、イデオロギー先行、自分たちのこうあった方が有利と言う妄想で解釈しています。日本も両国と歴史解釈で合意点を見つけるのではなく、物別れになってもいいですから、日本の言い分を記録することが重要です。

「■ 日帝と左派が発掘した恥ずかしい史料が山のように積まれている

■ これらを払拭する事ができなければ誇らしい歴史は空念仏で終わるだろう

Chaoxian ribao sun reporter

▲ ソン・ウジョン論説委員

先日、東京の書店で『朝鮮王公族』という本に目が止まった。本の帯には、「帝国日本への歪んだ忠誠」という字とともに写真が載っていた。日本の軍服を着て日本の王族の端に立つ、朝鮮王族3人の姿である。高宗(コジョン)の息子である英親王(李垠)と高宗の孫の李鍵(イ・ゴン=桃山虔一)、李●(イ・ウ)が、靖国神社で祭祀を執り行なう様子だという。本は日帝強占期以降、朝鮮王族26人の波乱の人生を扱った内容だった。まあまあな嫌韓書籍だと思いながら数ページ読むと、多くの史料に基づいた緻密な本という事が分かった。しゃくにさわったが手を離す事ができなかった。(●は金へんに禺)

前日、赤坂プリンスホテル再開発現場を見て回った事も本を手放せなくさせた。2005年、ここのシングルルームで英親王の一人息子※である李玖(イ・グ)が遺体で発見された。国が独立を維持していれば、皇帝に上がった彼だった。特派員当時に彼の寂しい最後を取材しながら、彼が亡くなったプリンスホテルはその昔、日王が父親の英親王に与えた東京の邸宅だった事が分かった。王孫の李玖は生まれた場所で亡くなった。数年後、ホテルを壊して再建設をするという事で邸宅の建物も消えると思った。ところが今回行ってみると、近隣に文化財として保存していた。巨額を投入して5000㌧の建物を丸ごと移したという。(※実際は第二男子)

本は英親王の邸宅のように我々が忘れたい事を思い出させた。 亡国以降、純宗(スンジュン)の専属料理人で帝国ホテルの初代料理長が赴任した事や、純宗は彼が作ったフランス料理と日本が送った優良乳牛の新鮮な牛乳を好んだ事など。皇太子の英親王は趣味である蘭の栽培が専門家レベルに到達していた事、戦時中でも日本の景勝地で登山やスキーを楽しんでいた事、伊藤博文が住んでいた別荘を譲り受けた対価として遺族に大金12万円を渡した事など。本を読みながら日本の緻密さに驚いた。殖民時代、朝鮮王族の全体像を盛り込んだ王公族録、高宗の記録を別に盛り込んだ李太王実録はもちろん、高宗の実兄の行跡を記録した李熹公実録、甥の行績を記録した李埈鎔実録まで編纂したという。 王族も呑気に暮らして百姓も抵抗せずに順応しなさいという意図なのだろうか。史料の中には日本が歪曲したり操作した記述もあるはずだ。しかし、我々が歪曲と操作を立証しなければ彼らの記録は最終的に歴史として固まる。

本を読みながらその部分が最も痛かった。朝鮮が亡びた後だったが、日本は高宗実録と李埈実録を8年にわたって製作した。朝鮮の現在はもちろん、過去まで日本帝国史の一部として作ろうという意図だったのだろう。 編纂を指揮した人物も日本の学者だった。解放後、我々は二つの実録を朝鮮王朝実録の一部に受け入れなかった。日本が書いた歴史を認めたくなかったからである。ここで著者は主張する。「それなら韓国はなぜ自ら実録を作らないのか」と。 日本がした事を粘り強く否定して、解放後に新たな史料を掘り出して伝統性のある実録を作らない韓国を理解できないというのである。もちろん1960年代に国史編纂委員会が不十分ではあるが高宗時代史を編纂したから反論がない訳ではない。君主国家でもないのに過去の王朝の実録編纂が法的にできるのかという疑問もある。しかし、我々でなければ誰も朝鮮王朝実録の空白を埋めてくれない。

朴槿恵(パク・クネ)大統領は、「誇らしい歴史を正しく教えなければならない」と言う。当然、韓国の歴史は誇らしい。しかし、誇らしい歴史を書くためには先に誇らしい史料を掘り出さなければならない。現代史も同様だ。故・金泳三(キム・ヨンサム)大統領在任当時に始まった『歴史の建て直し』は、金大中(キム・デジュン)や盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権を経ながら韓国現代史の全般に影響を及ぼした。それでも現政権のように歴史を再解釈すると飛びかかった訳ではない。先に史料の発掘に資源を投入した。 盧武鉉政権時に活動を始めた真実・和解委員会の場合、投入された人員は230人余り、予算は759億ウォンに達した。これらが整理した資料を見れば、解放以降の韓国は暗黒の国だ。もちろん恥ずかしい歴史も韓国史の一部だ。史料の発掘を通じて濡れ衣から解かれた国民も多い。しかし歪曲された部分もあった。朴大統領がそのように憤慨する教科書の左偏向主張は、多くの部分がそのような史料に基づく。日帝史料を乗り越えずに韓国近代史を誇らしく描く事ができないように、左偏向史料を乗り越えずに現代史を誇らしく書く事ができない。真剣に書いたとしても権力の時限と共に消えるだろう。

朴大統領は学者が『誇らしい史料』を掘り出すように、今までどのような支援をして、どのような成果を得たにか。日帝と今までの政府が総力を傾けて山のように積んだ恥ずかしい史料をどれだけ払拭できたのか。歴史は再解釈だけで新たに書ける訳ではない。

おしまい☆

ソース:NAVER/朝鮮日報(韓国語)

http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=shm&sid1=110&oid=023&aid=0003092977

記事

韓国の核武装論が現実味を帯びる。原子力潜水艦を持とうとの声が上がり始めたのだ。その原潜は核ミサイル搭載用であろう。

2年で核を持てる

鈴置:韓国の核武装論がだんだん具体化してきました。朝鮮日報の楊相勲(ヤン・サンフン)論説主幹が書いた「釜山沖で考えた生存の一撃」(11月5日、韓国語版)がそれです。

 楊相勲主幹の主張は原子力潜水艦の保有――つまり、核ミサイルを発射するためのプラットホームを持とう、です。最大手紙の論説主幹が署名入りで書いた記事だけに見逃せません。

 楊相勲主幹は5月にも「北朝鮮が核兵器を実戦配備したら『韓国も核武装をする』と宣言しよう」と論陣を張っています(「ついに『核武装』を訴えた韓国の最大手紙」参照)。

 この時は「韓国の技術を持ってすれば核武装には2年もかからない」と書きました。ただ、核弾頭を持つだけでは本当の核武装国にはなれません。

 敵の核攻撃から逃れ、核ミサイルを発射できる原子力潜水艦が不可欠です。今回はその原潜を持とうと国民に呼び掛けたのです。

「安倍」以前に戻らぬ日本

 記事は10月23日に釜山沖で開かれた観艦式を参観したエピソードから始まります。韓国海軍の威容を誇らしげに紹介した後、20年前の決断が「今」を生んだと強調します。以下です。

海軍の姿は1990年代中頃に政府が設定した目標にほぼ到達したようだ。当時、韓国政府が独島(竹島)に接岸施設を建設しようとした。すると日本が激しく反発し、東海(日本海)に緊張が走った。

政府は日本に比べて海軍力が劣っていることに危機感を持ち、12兆ウォン以上の予算を投じて整備を決めた。その結実が今の海軍だ。

政治のリーダーシップのなさにあきれ返ることもある。が、本当にやるべき時に、賢明な判断を下してきたことも事実なのだ。

 そして楊相勲主幹は今後、日中の脅威が急速に高まると指摘しました。以下です。

日本がその顔、日本人本来のものかもしれない顔を少しずつ見せ始めた。我々の命綱である南シナ海でも、尋常でない雰囲気が漂い始めている。

30年後にも米国が今のままの米国であり、中国がわれわれの希望する中国となり、日本が今の安倍政権以前の日本に戻るか考えたときに「そうなる」と誰が自信を持って言えるだろうか。

潜水艦で日本にも一撃

—中国だけでなく、日本も危険な国になるとの認識が高まっているのですね(「『北朝鮮並み』の日本、『ロシア並み』の韓国」参照)。でもなぜ「原潜」なのでしょうか。

鈴置:いい質問です。楊相勲主幹は以下のように議論を進めます。

韓国のある外交官によると、個人的に親しい米国海軍幹部が「韓国は潜水艦に投資すべきだ」と語った。韓国は世界の4大強国に囲まれている。北朝鮮は核兵器による危険な火遊びに没頭している。

それらの国に挟まれた韓国は、必要な時に相手に「一撃」を加えることができなければ、ある日突然何をされるか分からない。しかし、中国のGDPは韓国の10倍近くに膨れ上がり、日本もほぼ4倍だ。軍拡競争などできない差である。

米海軍関係者のアドバイスは、どうすれば韓国が一撃の手段を持ち、最低限の抑止力を維持できるかに対する答えだ。韓国は潜水艦に投資しなければならない。

敵国の心臓部に一撃を加え、海上ルートを遮断できる潜水艦が海底のどこに待機しているか分からないとなれば、それ以外の武器とは次元の違う抑止力を発揮することになる。

核兵器を保有できない韓国としては、これ以上の非対称戦力はない。潜水艦戦力全体の規模で見れば中国や日本に対抗できないとしても、潜水艦保有による抑止力が失われるわけではない。比較的小さい国として持ち得る最善の策だ。

通常弾頭の威力は小さい

 楊相勲主幹の主張は、この辺りから怪しく――衣の下から鎧が見え始めます。「抑止力」を得るために「敵の心臓部に一撃」する能力を持とうと言いますが、それには核兵器が不可欠なのです。

 潜水艦から発射するミサイルに通常弾頭を積んでも意味が薄い。核兵器ではないので1発当たりの威力は小さいからです。

 「海上ルートを遮断できる」とも楊相勲主幹は主張しますが、それにはかなりの数の潜水艦を配備する必要があります。日本など対潜能力の高い国からすれば、数が少々増えても韓国の潜水艦部隊は「非対称戦力」とは言えないのです。

「核兵器を保有できない韓国としては、これ以上の非対称戦力はない」と書いていますが……。

鈴置:「核武装論」と見られないためのカモフラージュでしょう。それに続く文章が、本音を語ってしまっています。

原潜を持ってこそ核武装国

問題は相手に一撃を加えるには、ただの潜水艦ではなく原子力潜水艦を持たねばならないとの事実だ。我々が保有するディーゼル潜水艦と、原子力潜水艦の力の差は比較にならないほど大きい。米国と英国が保有する潜水艦は全て原子力だ。

 米英が原潜を運用するのは、核ミサイルを発射するためのプラットホームにするためです。敵国が自国を攻撃したら、どこからとも分からぬ海の底から核ミサイルで報復する――と見せつけるのが「核抑止力」です。

 そのためには長期間潜航し続ける必要があり、浮上して大気を取り込む必要のない原子力駆動型が決定的に有利なのです。

 対水上艦艇用に運用するのなら通常動力型の潜水艦で十分であり、それには騒音が低く発見されにくいという有利な点もあります。

 米英は、敵の核ミサイル原潜を攻撃するための潜水艦も原子力駆動としていますが、潜水艦隊として動力を一本化した方が運用しやすいなどの理由からです。

—要は「原潜を持とう」との主張とはほぼ、核武装の主張なのですね。

「南シナ海」を隠れ蓑

鈴置:その通りです。そしてこの記事の掲載直後にもう1本、原潜とは露骨に言ってはいませんが、大型潜水艦を造ろうと呼び掛ける記事が載りました。

 安全保障に詳しいキム・ギョンミン漢陽大学教授が中央日報に寄せた「米中の南沙諸島緊張への韓国の対処法」(11月9日、日本語版)です。同じ日に同じ見出しで韓国語版にも載っています。

 米中対立が深まる中で韓国はどうすべきかを訴えた記事です。キム・ギョンミン教授は航行の自由を確保するための外交努力と、米中の間でのバランス外交を説いた後で、以下のように主張しました。

・3つ目は海上輸送路を自主的に守ることができる海軍力を備えることだ。軍事力が優秀な周辺国に効果的に対処するには、非対称戦力の潜水艦を集中的に増強する必要がある。

・何よりも3000トン級以上の潜水艦に注力し、東シナ海を越えて南シナ海にいたる海上輸送路の水路を自分の手相のように把握していかなければならない。

 潜水艦は攻撃兵器であって「海上輸送路を守る力」の要素にはなりにくい。敵がシーレーン攻撃に使うのは主に潜水艦ですから、駆逐艦や哨戒機による対潜能力を引き上げるのが普通です。

 こうした意見を語れば、韓国は南シナ海での緊張激化を隠れ蓑に核ミサイル搭載用の潜水艦を造るつもりかと疑われても仕方ありません。ことに「3000トン級以上の潜水艦」にこだわるところが怪しいのです。

 韓国の軍人や安保専門家は垂直発射管を備えることのできる3000トン級の大型潜水艦を前から欲しがっていました。悲願と言ってもいいでしょう。核ミサイルを持っても、それを打ち上げる垂直発射管を持つ潜水艦がなければ意味がないからです。

原潜を念頭に大型化

 ちなみに文化日報は「3000トン級の張保皐(チャンボゴ)Ⅲ、3500トン以上に変更へ」(6月29日、韓国語)という記事で、以下のように報じています。

2020―2029年に計9隻の建造を目標とする張保皐Ⅲ事業は、基本設計段階では水中排水トン数を3000―3300トン程度に見積もってきたが、詳細設計段階で3500―3700トン程度となった。

安保専門家らは排水トンの上方修正に関連、原子力推進型潜水艦の建造を念頭に設計変更した可能性が高いと見ている。

大宇造船海洋が2020年初めの建造を目標に詳細設計を推進している張保皐Ⅲは、中央に垂直発射管6門、艦首に水平発射管8門が装着される予定だ。垂直発射管には射程距離1300キロの海星(ヘソン)3潜対地巡航ミサイルを搭載、水平発射管には魚雷と誘導弾、機雷などを装備する。

 この記事がどこまで正しいのかは分かりません。しかし、核ミサイルを搭載できる原潜の建造を心から願っている人々が韓国にいて、彼らがついに表に出てきて声を上げ始めたのは事実なのです。

核武装を勧める米国

—米国は韓国の核保有を認めるのでしょうか。

鈴置:楊相勲主幹の記事中にある「潜水艦に投資しろとアドバイスする米海軍軍人」も、実は韓国に核武装を勧めている可能性が大です。

—核武装を勧めるのですか?!

鈴置:日本に対しても2014年以降、核武装を勧める米国の安全保障関係者が出てきました。ある関係者は「日本は原子力潜水艦を保有すべきだ。米国から買えばいい」と語ったそうです(「米国も今度は許す? 韓国の核武装」参照)。

 日経の経済教室欄に「核武装の勧め」を書いた米国の専門家もいます。産経ではなく日経です。2014年3月7日に「米国との同盟、過信は禁物」を寄稿したアーサー・ウォルドロン(Arthur Waldorn)ペンシルバニア大学教授です。

 日本に対しては「核武装を認めるような発言は慎む」のが米国の関係者の暗黙の了解だったのが、一気に変わった、と矢野義昭・拓殖大学客員教授は分析しています。

米韓同盟を打ち切れ

—なぜ、米国は変わったのですか?

鈴置:同盟国を守る余力を失ったからです。下手すると「頼りにならない米国」を見限る同盟国が出かねない。

 それなら核不拡散はあきらめ、核武装を認めることで同盟国を引き留めよう、との発想が生まれたのです(「10年後には『北朝鮮』がもう1つ?」参照)。

 最近も韓国の核に関する論文が発表されました。ジャパンタイムズ(Japan Times)にも載ったので、日本でも話題になりました。

 米ケイトー研究所(Cato Institute)のドーグ・バンドウ(Doug Bandou)シニア・フェローが書いた「U.S. should retire outdated alliance with S. Korea」(10月21日)です。

—「時代遅れの米韓同盟はやめろ」との見出し、過激ですね。

 この研究所は小さな政府や非介入主義を主張する、自由至上主義の立場を採っています。米国の平均的な意見とはとても言えません。でも、この見出しを見た韓国人はぎょっとしたでしょう。

—なぜ「米韓同盟を打ち切るべき」なのですか?

鈴置:「米国は同盟のコストを一方的に負担しており、何の利もない」とバンドウ・シニア・フェローは主張しています。要は「韓国ただ乗り論」です。

悪漢だけが核を持つ

—韓国の「離米従中」に怒って同盟をやめろ、と言っているわけではないのですね。

鈴置:この論文は「韓国の裏切り」に明示的には触れていません。そもそも米韓同盟は米国にとって不要との主張です。もちろん「裏切り」が激しくなるほどに、こうした主張が増えるでしょうけれど。

—共和党の大統領候補、トランプ(Donald Trump)氏も「韓国の同盟ただ乗り」を強く批判していますね。

鈴置:ええ。メディアが大きく取り上げるなど、韓国人は米国で広がる「ただ乗り論」を非常に気にしています。

 ただ、韓国の核武装論者にとって幸いなのは、米国内に「ただ乗り論」と同時に「核武装許容論」も高まっていることです。

 バンドウ論文は「今のままの同盟ならやめるべきだ。韓国には自分で身を守らせろ」と主張した後に「核を持たせればそれは可能だ」との論理を展開します。核に関するくだりを以下に翻訳します。

「大人の国」として韓国は、半世紀前に取り組んだ核兵器開発を再開するかもしれない。核不拡散は重要な目標だが、常に守らねばならぬ価値ではない。

現在、北東アジアでは中国、ロシア、北朝鮮という悪漢だけが最終兵器を持っていて、米国の同盟国である民主国家はいずれも持っていない。その結果、米国はソウル、東京、台北を守る代わりに、ロサンゼルスを危険にさらす羽目に陥っている。

韓国を米国の傘の下に置くよりも、韓国の核保有の方がまだましな選択かもしれないことを米政府は考慮すべきである。

父親も核開発に邁進

—「半世紀前に韓国が取り組んだ核兵器開発」とは?

鈴置:1970年代に韓国は核兵器と、その運搬手段であるミサイルの開発に密かに取り組みました。米国から軍事的な支援を打ち切られても自力で国を守れる「自主国防体制」をうち建てたいとの願いからです。

 しかし、核兵器が世界に広がることを恐れた米国は、韓国に圧力をかけて核・ミサイル開発計画をつぶしました。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の父親、朴正煕(パク・チョンヒ)大統領時代のことです。

 でも今回は米国の側からも「核を持たせよう」との声が上がっているのです。韓国人にとっては大いに勇気づけられる話です。

(次回に続く)

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