『《台湾有事、4つのシナリオを詳解》台湾離島に侵攻だけでも日本のGDPは1〜1.5%減、中国本土では資産接収も【前編】台湾有事発生、日本経済へのインパクトは?』『《台湾有事、4つのシナリオを詳解》米中本格対決ならGDP15%減も コロナ危機比3倍の大打撃が日本経済に後編】台湾有事発生、日本経済へのインパクトは?』(4/16JBプレス 実業之日本フォーラム)について

https://ak2.rmbl.ws/s8/2/H/R/9/_/HR9_q.caa.mp4?b=1&u=ummtf

https://ak2.rmbl.ws/s8/2/H/a/9/_/Ha9_q.caa.mp4?b=1&u=ummtf

4/16Rasmussen Reports<Election 2024: Would You Cheat to Win? 28% Say ‘Yes’= 2024 年の選挙: 勝つために不正行為をしますか? 28% が「はい」と回答>

有権者の 4 人に 1 人以上が、2024 年の大統領選挙で自分の支持する候補者が勝利するのに役立つのであれば、違法な投票行為に喜んで参加すると回答しています。

ラスムッセン・レポートとハートランド研究所による新たな全国電話調査とオンライン調査  では、米国の有権者の28%が、対立候補の勝利を阻止する「唯一の方法」であれば、少なくとも1種類の違法投票行為を行う可能性があることが判明した。 72% が不正行為はしないと回答しています。

若者に多いとのこと。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/partner_surveys/election_2024_would_you_cheat_to_win_28_say_yes?utm_campaign=RR04162024DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

4/17阿波羅新聞網<解放军不再“为人民服务”?宣誓词改成“为中国共产党服务” —不装了?传中共军人誓词“为人民服务”改“为党”= 人民解放軍はもはや「人民のために奉仕する」ではない? 宣誓は「中国共産党に奉仕する」に変更された – もうフリはしない? 中共兵士の「人民に奉仕する」という宣誓が「党に奉仕する」に変更されたという噂がある>中共人民解放軍は中国人民の銅塀・鉄壁であることを誇りにしている。《中国人民解放軍の内務規則》の規定によると、中国国民は人民解放軍に入隊後、一定期間内に兵士としての責任と使命を担うことを約束し、保証する宣誓をしなければならない。しかし最近、あるツイ主は、人民解放軍の宣誓にある「人民に奉仕する」が「中国共産党に奉仕する」に変更され、中共が公認する「党衛軍」になったことを発見した。

中共は美辞麗句を並べるのが得意だが、裏では邪悪なことを平気でするし、腹黒いと思った方が良い。

https://www.aboluowang.com/2024/0417/2044397.html

4/17阿波羅新聞網<逮到了!中共向美输出毒品不手软—美国会报告:中共政府补贴芬太尼原料出口=キャッチ! 中共は米国への麻薬輸出に手を緩めず – 米議会報告書:中共政府はフェンタニル原料の輸出に補助金を出している>米下院特別委員会は火曜日、最新報告書を発表し、中共が税務補助金などを通じて医薬品フェンタニル原料の輸出を促進してきたことを明らかにした。 中国の国有企業がこの動きに関与しただけでなく、中国は米中でフェンタニルと闘い、電子商取引とSNSを規制するという両国の約束にも従わなかった。

嘘つき中国人を信じてはいけないということ。約束はハナから破るものと思っている。欧米日は中国との約束を一方だけ守る必要はない。台湾は自由主義国が総力を挙げて守るべき。

https://www.aboluowang.com/2024/0417/2044416.html

4/16阿波羅新聞網<中共侵台?韩媒:“川普第二任”政策起草者称“韩无条件提供美军事支援”= 中共が台湾に侵攻? 韓国メディア:「トランプ2期目」政策起草者は「韓国は無条件で米軍支援を提供する」と発言>韓国メディア「朝鮮日報」は今日(15日)、米国保守陣営の中心人物でヘリテージ財団理事長のケビン・ロバーツとの電話インタビューの全文を掲載し、その中で中国が台湾を侵攻したときの「韓国の役割の問題」について語った。ロバーツは、「韓国は無条件で軍事支援を提供しなければならない」と率直に述べ、韓国、日本、フィリピンが支援すればするほど、中国への地域封じ込めの力が強くなると考えている。

日本は当然無条件で軍事支援する。

https://www.aboluowang.com/2024/0416/2044234.html

4/16阿波羅新聞網<习食言了!国际承诺成废纸—报告:全球煤电装机容量增长2/3来自中国=習は約束をたがえる! 国際約束が紙くずになる – 報告:世界の石炭火力発電設備容量増加の 2/3 は中国によるもの>米国の非政府組織グローバル・エネルギー・モニターの最新調査報告書によると、2023年に世界で新たに設置される石炭火力発電容量は2016年以降最高(48.4GW)となり、増加分の3分の2(47.4GW)が中国によるものとなる。 中国政府は以前、2060年までにカーボンニュートラルを達成すると約束している。 習近平は、二酸化炭素排出量は2030年でピークに達し、石炭火力発電プロジェクトは2030年までに抑制され、石炭消費量は段階的に削減されると述べていた。

中国の数字はいつも合わない。

https://www.aboluowang.com/2024/0416/2044208.html

4/16阿波羅新聞網<访中共第二天 德国总理开出三条件=中共訪問2日目、ドイツ首相は3つの条件を提示>中国訪問2日目、ドイツのショルツ首相は、欧州は中国車に開放しているとしながらも、ダンピング禁止、過剰生産禁止、知的財産権侵害禁止の「3つのノー」条件を提示した。 専門家は、西側経済大国の高官が相次いで中国を訪問する中、中国政府が大きなドラマを画策しているようで、ショルツは困難に直面しているとみている。 実際、全世界が「リスク削減」戦略を模索しており、中共の阻止と対抗は避けられない傾向となっている。

ドイツは騙されるのがオチ。

https://www.aboluowang.com/2024/0416/2044290.html

峯村健司著『台湾有事と日本の危機』P.164~166

「習近平がバイデンに投げた「くせ球」

そして何よりも、最も重要な台湾問題をめぐりバイデン政権は決定的なミスを犯している。台湾問題について、習近平はパイデンにこう警告した。

「米国は台湾を武装することをやめ、中国の平和的な統一を支持すべきだ」

この「平和的な統一」というのがポイントだと筆者は考える。米政府の立場は「平和的な解決を期待している」というのが公式見解となっている。

米側のいう「平和的」とは、中国と台湾の双方か同意したうえで、統一に向けた話し合いをすることを指している。

だが、習近平が指摘した「平和的統一」とはまさに、劉明福が指摘した「新型統一戦争」のことを指しているのだ。つまり、合湾周辺における軍事演習や「臨検」によって「封鎖」してエネルギーや資源を枯渇させる形で、台湾当局を「対話」に引きずり出す手法である。

習近平は「平和的」をめぐる米中双方の見解の違いを見据えて、バイデンに「くせ球」 を投げたのだ。

同席した関係者によると、バイデンはしばらく黙って、隣にいたブリンケン国務長官に回答を委ねた。ブリンケンも回答しなかったという。習近平の意図を米側が理解していなかったのだ。

その証左として、会談後、バイデンにアジア政策について定期的に助言をしている米政府 関係者から習の「平和的統一」の意味について筆者に問い合わせがあった。 本来ならば、バイデンは首脳会談の場でこう即答すべきだった。

「習主席、あなたのいう『平和的統一』とはどのような定義なのか。我が国は台湾に圧力をかけて強制的に『対話』に応じさせるようなことは断じて認めない」

だがバイデンが何も回答しなかったことは、習近平による「平和的統一」を事実上認めたことを意味する。これは、ハイデン政権の痛恨の失点だったと言わざるを得ない。

こうしたバイデンの対応を見た習近平は、中国が画策する「新型統一戦争」に対する理解も準備もできていないことを見通したことだろう。これにより、習近平は台湾併合にさらに自信を深め、行動に移す可差性が高まった、と筆者はみている。

そしてもう一つ、パイデン政権の理解が欠けている点がある。

「米中対立が融和に向かえば台湾問題も緩和される」という見方だ。実際に今回の米中首脳会談後、米経済界は「台胄有事が緩和された」とみて、株価が一時上昇した。

だが、この分析は完全に間違っている。そもそも、今回の首脳会談で台湾問題をめぐる双方の意見は平行線のまま。しかも仮に、米中関係が緩和されたとしても、台湾問題が好転するわけではない。

いや、反比例する可能性すらあるのだ。

中国は、台湾を「不可分の領土」だと主張する。つまり台湾問題は中国国内の問題とみなしており、対米関係が変数にはなり得ない。むしろ米国との関係融和が進めば、中国側が米 国による台湾有事への参戦の可能性が下がったとみて、併合に向けて動く可能性がある。

この一年余り、中国軍による台湾周辺での軍事演習は常態化している。習近平政権が着々と悲願の「統一」に向けて駒を進めていくのは間違いない。

ニ〇ニ四年、米国は「政治の季節」に入った。米国民の関心が内向きになることで、 アジアに「力の空白」が生まれたと習近平政権が判断すれば、いつでも行動に出るリスクがある。

こうした米中関係のダイナミズムとリスクについて、「台湾有事」の最前線にいる日本は自覚し、早急に対策を打たなければならない。」(以上)

峯村氏のこの本の中で、習は福建省に17年いて、統一戦線の仕事をしており、習が台湾統一できなければ他にできる人はいないと言われていると。

習は、トランプが大統領選で勝って勝利し、就任する前に動くのでは。ただ、軍の粛清があり、本当に戦える態勢になっているかですが。

実業之日本フォーラムの記事について、峯村氏の本を参考にすれば台湾離島で攻撃を止める必然性は薄いと思われる。本島攻撃で日台だけで戦うのもなく、米日台の戦争になるのでは。米軍が不介入であれば、自衛隊単独では台湾支援はできない。是非とも米軍を入れて台湾を守らないといけない。中共は超限戦を仕掛けてきているので、彼らの土俵に乗らないで戦わないといけない。

前編記事

1月の台湾総統選では、中国がかねて「分離主義者」と非難する与党・民進党の頼清徳副総統が勝利した(写真:AP/アフロ)

 台湾を「不可分の領土」とする中国が軍事侵攻によって台湾統一を図る「台湾有事」。発生すれば日本も無傷ではいられない。具体的にどれほどのインパクトがあるのか。地経学分野の言論・研究プラットフォーム「実業之日本フォーラム」は、台湾有事を引き起こす力学を米中対立構造から考察しつつ、軍事衝突が日本経済にどのような影響を及ぼすかについて調査して報告書にまとめた。

 その結果、ワーストシナリオでは、日本のGDPが15%減少すると試算された。2回にわたりその概要を解説する。

習近平政権による現状変更の必然性が高まる理由

2024年1月に行われた台湾総統選では、中国がかねて「分離主義者」と非難する与党・民進党の頼清徳副総統が当選した。注目を集めたのは票差だ。僅差と読まれていたが、国民党候補・侯友宜氏は80万票という大差で敗れた。

直前の世論調査から地滑り的に民進党が得票を増したのは、投開票の5日前の8日、国民党の馬英九元総統が「両岸(中台)問題では習近平を信用しなければならない」と発言したことも影響していると言われる。侯氏は慌てて「私とは考えが違う」と火消しに追われるはめになった。

中国との統一を明確に拒む民進党はもちろん、親中的といわれる国民党ですら、「習近平を信用する」という発言が“失言”となる――。これが台湾の民意の所在だ。親中傾向の強い国民党支持層も中台関係を好転させることを望んでいるが、現状を変更して中国と統一することは望んでいない。

つまり、民主主義の政策決定システムが機能し続ける限り、台湾は「現状維持」を選択し続ける。しかも、時が経てば経つほど「台湾人」としてのアイデンティティーが成熟し、その傾向は増していくだろう。ここに、中国・習近平政権にとっての、台湾に対して何らかの手段で現状変更を試みる必然性――つまり台湾有事が生起する可能性が生じている。

地経学分野の言論・研究プラットフォーム「実業之日本フォーラム」は、この「台湾有事」のリスクについて、シナリオごとに日本経済にどのような影響があるのかを試算した。

その結果、最も烈度の高いシナリオでは日本のGDPが15%減少する可能性があることが分かった。この落ち込みは、日米欧の主要国合算GDP成長率で5%強の減少となったコロナ危機よりも大きく、第一次および第二次世界大戦時の落ち込みをも凌駕する。

台湾有事の背景にある米中対立構造の分析も含めた詳細な調査結果は実業之日本フォーラムで配布している調査報告書に譲り、本稿および次稿「《台湾有事、4つのシナリオを詳解》米中本格対決ならGDP15%減も コロナ危機比3倍の大打撃が日本経済に」の2回に分けて中国が台湾に軍事侵攻するいくつかのシナリオとその影響を紹介したい。

なお、習政権が台湾の現状を変更するためにとり得る選択肢には、武力侵攻以外にも、認知戦などグレーゾーン分野での揺さぶりや台湾周辺海域の経済封鎖などがある。これらのアクションは、武力侵攻よりも習政権にとってコストが小さく蓋然性が高い。だが、日本が受ける影響もまた小さい。

何が起こるのかを当て推量することが本調査の目的ではなく、備えとして、起きるか起こらないは分からない(不確実性が高い)が、起きた時に最も深甚な影響を与える「テールリスク」を考えることを狙いとしている。そのため、シナリオの範囲を武力侵攻に絞っている。

中国がどこまで攻めるか、日米がどう対応するか

おそらく中国は、米国が介入する可能性をできるだけ低くしながら既得権益を拡大し、台湾の抵抗意欲をそぎ落とす戦略(サラミスライス戦略)を採ると思われる。この際、中国が軍事力を用いない手段を選択した場合、日米とも静観せざるを得ない状況も考えられるが、中国が台湾に対し物理的な『攻撃』を選択した場合、日米が座視することは考えにくい。

中国が軍事オプションを行使する場合、一気に台湾本島に侵攻すれば、米国の関与を招く可能性もまた一気に高まる。また、民間人の被害の程度も大きくなる。コストと効果の見合いで侵攻する範囲をどこまでに収めるかを決定することになるだろう。

中国にとってコストが小さい範囲から並べると、(1)台湾離島、(2)台湾本島、(3)日本の尖閣および先島諸島、そして(4)米軍基地を含む沖縄本島――となる。それぞれの場合で、日米がどう対処するかについても場合分けしていくと、シナリオは大きく「(1)台湾単独対処シナリオ」「(2)米台対処・国際社会支援シナリオ」「(3)日台対処シナリオ」「(4)米中本格対決シナリオ」の4つに大別できることになる。

以下、それぞれのシナリオについて概観する。

シナリオ(1)台湾単独対処

「台湾単独対処シナリオ」は、中国の軍事侵攻の対象が金門島や馬祖島といった台湾の離島に対してなされることを前提とする。

中国の狙いは、離島に限定して軍事力を行使することで国際社会、特に米国の動向と世論、および台湾の抵抗意思と能力を確認することにある。想定される作戦としては、はじめに本島を含む台湾全般へのサイバー攻撃により通信障害を起こし、離島との連絡を遮断する。その後、ミサイル攻撃や着上陸侵攻を行い、離島を占領することなどが考えられる。

「一つの中国」の原則から、この中国の動きに対して日米を含む国際社会が揃って静観し、孤立した台湾が中国からの侵攻に自力で対処するというのが本シナリオだ。

「台湾単独対処」シナリオ
バシー海峡、台湾海峡が使用できず、物価高・生産減に

日米や国際社会は静観のスタンスを保つため、経済的な影響は他のシナリオに比して最も軽微で、事態が拡大するリスクは小さいが、半導体供給停止など台湾との貿易遮断が生じる。また、輸出入における海運コストが上昇する。

金門島・馬祖島への空爆・ミサイル攻撃、着上陸では厦門(アモイ)港が使用不可となり、東沙島・太平島ならびに台湾本島への空爆等が実行されれば、台湾とフィリピンの間に位置するバシー海峡や、台湾海峡が使用できなくなる。

どこまで攻撃が拡大するかにもよるが、台湾有事における日本のタンカーコストは年間200億円程度の上昇が予想されている。海運コストそのものの上昇は大きくないが、使用不可の海域を迂回することから船舶が不足し、物流の乱れによる物価高や生産減が生じるだろう。

日本のGDPは台湾との貿易、特に半導体供給の停止の影響から1%前後減少すると試算した。一方で、実業之日本フォーラムの試算では、台湾本島が攻撃されることによる半導体途絶のリスクは、中国において顕著である。台湾半導体の中国への供給が途絶すると、それだけで中国のGDPに対して約1.5%、約2200億ドルの下押し圧力が発生するとの試算もある。

シナリオ(2)米台対処・国際社会支援

中国による台湾離島への侵攻に対して米国と国際社会が台湾を支援し、中国からの侵攻に対処する一方、日本は、わが国の平和と安全に重要な影響を与える「重要影響事態」と認定できないとの観点から、静観する可能性を想定したのが「米台対処・国際社会支援シナリオ」だ。

米国と国際社会が支援する「米台対処・国際社会支援」シナリオ
米国が軍事介入の姿勢を見せた場合、中国の軍事行動は威力偵察で終了すると考えられる。他方、米国が軍事介入せず、台湾への軍事支援や中国への経済制裁のみにとどまる場合、台湾本島への侵攻に移行する可能性がある。

米中の軍事衝突に発展した場合、中国が設定した第一列島線(九州を起点に沖縄、台湾、フィリピンに至る防衛ライン)から第二列島線(伊豆諸島を起点に小笠原諸島、グアム・サイパン、パプアニューギニアに至る防衛ライン)の西側まで影響が及ぶと思われる。日本の静観スタンスは国際社会から批判を浴び、特に米国から強い圧力を受けるだろう。

中国からレアメタル・レアアースなどの供給停止

中国の経済的な影響は大きい。米中直接対決のリスクが高まるため、中国への経済制裁が強化される。外貨準備が凍結された場合はもちろんだが、凍結されていなくても資金の目詰まりが懸念される。

日本にとっては、中国(香港含む)との貿易遮断が生じ、中国からのレアメタル・レアアースなどの重要資源の供給がストップするなどの影響が想定される。中国本土で資産を接収される可能性なども生じるだろう。GDPは1.5%程度の減少が想定される。

米中が直接対決する「米中本格対決シナリオ」を含む残る2つのシナリオは、次稿「《台湾有事、4つのシナリオを詳解》米中本格対決ならGDP15%減も コロナ危機比3倍の大打撃が日本経済に」で詳解する。

後編記事

台湾有事は日本にも甚大な影響を及ぼす。写真は台湾軍の軍事訓練の様子(写真:ロイター/アフロ)

 台湾を「不可分の領土」とする中国が軍事侵攻によって台湾統一を図る「台湾有事」。発生すれば日本も無傷ではいられない。具体的にどれほどのインパクトがあるのか。地経学分野の言論・研究プラットフォーム「実業之日本フォーラム」は、中国による台湾への武力侵攻――「台湾有事」のリスクについて、起こり得るシナリオごとに日本経済にどのような影響があるのかを試算して報告書にまとめた。

 その結果、最も烈度の高いシナリオでは日本のGDPが15%減少する可能性があることが分かった。この落ち込みは日米欧の主要国合算GDP成長率で5%強の減少となったコロナ危機よりも大きく、第一次および第二次世界大戦時の落ち込みをも上回る。

台湾離島に中国が侵攻するシナリオについて検討した前編「《台湾有事、4つのシナリオを詳解》台湾離島に侵攻だけでも日本のGDPは1〜1.5%減、中国本土では資産接収も」に続き、本稿では、台湾本土への攻撃も含め、影響がより広範囲にわたる2つのシナリオを紹介する(台湾有事の背景にある米中対立構造の分析も含めた詳細な調査結果は報告書を参照されたい)。

【前編から読む】
◎《台湾有事、4つのシナリオを詳解》台湾離島に侵攻だけでも日本のGDPは1〜1.5%減、中国本土では資産接収も

シナリオ(3)日台対処

シナリオ(3)は、中国が離島のみならず台湾本土を攻撃し、かつ尖閣諸島や先島諸島も攻撃対象とすることまでを想定する。

日本の領土である尖閣諸島と先島諸島は、中国にとって東シナ海から西太平洋へ展開するルート確保のために重要な拠点であり、第一列島線内をコントロールして台湾を影響下におくという意図には制圧が欠かせない。尖閣諸島は中国も領有権を主張しているため、先島諸島よりも侵攻の可能性が高いだろう。

両諸島には米軍基地がない。自らの基地が攻撃されなくても、日本の領土が侵攻されたとして、米国は日米安全保障条約に基づいて行動するか。中国にとっては、日本の安全保障に対する米国のコミットメントを確認する手段でもある。

結果として米国は動かず、国際社会も静観し日台のみで中国からの侵攻に対処するというのがこのシナリオだ。

「日台対処」シナリオ
日米安保体制崩壊の危機も

経済的影響は、前編で解説した「米台対処・国際社会支援シナリオ」と同程度と見積もられるが、日本施政権下にあるものの無人島である尖閣はまだしも、民間人が居住している先島諸島が攻撃されても米国が動かなければ、日米安保体制は崩壊の危機に陥る。日米安保条約の破棄、日本から米軍が撤退することも視野に入る。日本に抵抗の意思が弱ければ、日台は中国の影響下に入る。

米国と国際社会が静観する想定のため、事態の拡大リスクは大きくない。ただし、先島諸島など日本の領土が明確に攻撃されており、米国が介入するエスカレーションを招き、次の「米中本格対決シナリオ」に発展する可能性もあるはずだ。

シナリオ(4)米中本格対決

このシナリオが想定される最悪のものとなる。米国、日本、国際社会が台湾を支援し、中国による侵攻に対峙する。

中国は、台湾のみならず西太平洋から米軍の影響力を排除することを試みる。台湾離島、尖閣諸島、先島諸島に攻撃がなされた場合、米国の関与は限定的となる可能性もあるが、米軍基地に被害が及べば本格的な米中対決が現実味を帯びる。米国が中途半端な対応をした場合、中国の軍事行動が拡大する可能性もある。

「米中本格対決」シナリオ
米中直対決のリスクが極限まで高まると、朝鮮半島有事も誘発しかねない。中国との戦いに在韓米軍が加われば、韓国の守りが手薄になる。それを好機と見た北朝鮮が南進する可能性があるからだ。その場合は中台に加え、韓国との貿易遮断も生じるだろう。原油価格が過去の経済ショックのレベルをはるかに上回る水準まで上昇する可能性がある。

中国と西側諸国との国交断絶も意識すべき局面であり、中国近海への海運アクセスが不能となると、深刻なエネルギー不足に陥る。

原油価格は220ドルまで高騰

仮に2022年末の原油価格(WTI)をベースに、オイルショック時の上昇率(1978年)を当てはめて試算すると原油価格は220ドルまで高騰する。その際、中国の年間の経常収支は約2027億ドルの赤字にまで落ち込む(2017年~21年の平均値は1764億ドルの黒字)と試算される。中国の動向いかんでは、中国のG7向け対外直接投資4355億ドルは凍結(没収)される可能性がある。

以上の状況を踏まえつつ、今回の試算では、基本的にいずれのシナリオも「有事の円高」を前提としているが、この「米中本格対決シナリオ」では日本が米中交戦の舞台となり、日本自身も当事国になることから、円安に転じる可能性も考慮した。

また原油価格は、シナリオ(1)~(3)では産油国や油田地帯が戦地になるわけではないため大きく変動することを想定していないが、「米中本格対決シナリオ」では米中という超大国同士の対決となるため、高騰することを想定した。その価格は、少なくとも過去最高値の原油高(ドバイ原油価格:109.06ドル)まで、著しい場合を想定して第二次オイルショック並みの原油価格騰落率128.3%を今の原油価格に当てはめた額まで上がるものとした。

以上のように、為替が円高・円安のどちらに振れるか、原油高がどこまで上がるかによって振れ幅を設けた結果、「米中本格対決シナリオ」ではGDPが4.6~15.1%減少するという深甚な影響が生じるとの試算となった。15%のGDP減少は、第一次および第二次世界大戦時の落ち込みを優に超える経済ショックとなる。

本シナリオ作成の前提となる米中対立構造、その前提としての米国の覇権モデル、各シナリオの詳細などは実業之日本フォーラムがまとめた報告書「米中の対立構造と台湾有事シナリオ・プランニング」に記載している。今後、同フォーラムでは、各シナリオのさらなる精緻化を進め、業界ごとの影響なども調査していく予定だ。

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