『大統領の座はカネで買う、余裕のブルームバーグ 政策より打倒トランプを最優先に掲げ、全米屈指の大金持ち参戦』(11/29JBプレス 堀田佳男)について

12/1希望之声<不实报导川普感恩节活动 《新闻周刊》记者被炒鱿鱼=トランプの感謝祭活動にフェイクニュース 「ニューズウィーク」記者はクビに>最近、ニューズウィークの記者・邝(Jessica Kwong)は、トランプ大統領の感謝祭計画に関するフェイク記事を書いたため、上司から解雇された。

「トランプはどのように感謝祭を過ごすか?」というタイトルの記事は、トランプ大統領の感謝祭の日程を「ツイートやゴルフが多い」とした。 この記事は、トランプ大統領がアフガニスタンの米軍基地を秘密裡に訪問して慰問し、彼らと感謝祭の夕食を楽しむ前に公開された。

邝は中国系米国人です。中共の息がかかっているのかどうかは分かりませんが。

https://www.soundofhope.org/post/318118

12/2希望之声<波兰前总统:亨特是因为姓拜登才获得了乌克兰的董事职位=ポーランド元大統領:ハントは、バイデンの姓だからウクライナの取締役になれた>米国大統領弾劾調査の中心であるウクライナの石油・ガス会社のブリスマホールディングスの著名な取締役は、11/25(金)にジョーバイデンの政治影響力を認め、彼の息子のハンター・バイデンは、それでやっと会社へ入ることができたと。

この著名な人物というのはポーランド元大統領のAleksander Kwasniewskiで、ハンター・バイデンとほぼ同時にブリスマの取締役会に加わった。 KwasniewskiはAP通信に、企業が顧問として有力者を探すのは普通だと語った。元大統領は、彼とハンター・バイデンの両方ともブリズマで職を得たことを認め、彼らの名前は影響力があるため、ブレズマはあるときは月額最高83,000ドルを支払ってくれた。

「誰かが私にプロジェクトに参加するように頼んだら、それは私が素晴らしいからというだけでなく、私がポーランドの元大統領であるKwasniewskiだからである。すべては互いに関係している。有名でなければ、そうはならない。バイデン姓であることは良いことである。良い名前である。」

民主党はトランプ弾劾調査をするのであればバイデンの腐敗調査も行うべき。こちらの方が筋が悪い。既に金を受け取っているので。

https://www.soundofhope.org/post/318274

12/1阿波羅新聞網<邀黄之锋演说遭北京斥骂 意大利朝野炮口一致怒轰中共=招待された黄之鋒の演説は北京の痛罵に遭う イタリアで朝野とも一致して中共に怒りの砲撃>11/28、イタリア議会は、香港現地党の「香港衆志」書記長黄之鋒とビデオチャットを通じて聴聞会に参加するよう招待した。中国大使館はイタリア議会に「責任は負わないぞ」とツイートした。 中国のツイートはすぐにイタリアの朝野を激怒させた。首相、両議院議長から主要な政党まで、イタリア人の思想の自由を踏みにじった中国を一致して非難することはめったになかった。

流石に欧州人も中国人の傲慢さと嘘に気づき始めたところでしょうか。今までは見せ金に騙されてきたというところでしょう。

https://www.aboluowang.com/2019/1201/1376885.html

12/1阿波羅新聞網<中南海暗示显再误判川普?动力电池巨头等20家破产 法国雪铁龙撤资=中南海は、トランプを再び誤解したことをほのめかした? パワーバッテリーの巨人等20社が破産 フランスのシトロエンは撤退>トランプ米大統領が11/27(水)に香港人権法案に署名した後、中共はすぐには報復せず、米中貿易協定が合意されることを希望していることを示唆した。 中国の経済状況の継続的な悪化は、習近平当局が合意に達するための核となる推進力である。 かつては中国のパワーバッテリーの3大企業の1つであったワトマは、既に破産清算手続きに入った。 年内には20社のバッテリー会社が消滅する。 巨額の損失が続いているため、フランスのプジョーシトロエングループは、長安シトロエン自動車の株式の50%を売却する準備をしている。 トランプの影響で、マレーシアへの米国の投資は今年から7倍に増加し、59億ドルになったが、中国への米国の投資は昨年に比べて半分になった。

日本企業もいい加減目を覚まして中国から撤退せねば。人権弾圧国家に手を貸していることに気づかないのか?劣化としか言いようがない。

https://www.aboluowang.com/2019/1201/1376883.html

12/1阿波羅新聞網<王立强引爆澳洲 民众方醒愤怒要求卫国 中共彻底暴露了 向心夫妇成弃子?=王立強はオーストラリアを揺るがす 国民は怒りに目覚め国を守ることを要求 中共は 徹底的に暴露 向心夫婦は捨て駒かも?>中共特務トップの向心夫婦は、王立強が秘密を暴露した後、台湾で拘束された。 台湾メディアは、蔡英文総統が王立強の英語版投降レポートを入手したことを明らかにし、その中には台湾の中共連絡担当者がおり、既に特定された。 向心は数日前、党メディアによって「準詐欺師」の仲間とされ、中共は引き続き責任転嫁する可能性があるとコメントした。 オーストラリアの大型メディア調査の多くは、「王立強のスパイ事件が世界を揺るがし、台湾検察は、向心夫婦の調査の助けが要り、オーストラリアに司法互助の要請を出しただけでなく、多くのオーストラリア人は、突然の真実にショックを受け、中共の政治的野心を感じ、議会に向けて怒りを表し、行動を要求している。

多くの日本人にとって王立強事件について関心がないのでは。日経には1回載っただけで、TVで解説しているのは見たことがありません。(TVはほとんど見ないせいかも)。メデイアが中共のサイレントインベージョンに協力しているわけです。メデイアを信頼している人はずっと洗脳されっ放しなのに気づいていません。どうしようもない。

https://www.aboluowang.com/2019/1201/1376882.html

堀田氏の記事を読んで、ブルームバーグという男は傲慢としか思えません。民主主義が金で買えると思ったら大間違い。衆愚政治を煽るようなもの。また最初から討論会に出て激論を戦わしてきた候補者を愚弄するものでは。

ブルームバーグの立候補の狙いが良く分かりません。金持ちの道楽なのか、トランプ阻止のためなのか。どちらにしても本人出馬せず、民主党に献金すればよいだけです。

小生は中共を解体させてくれそうなトランプを2016年から支持してきました。2020年も再選することを望んでいます。

記事

2020年大統領選への参戦を表明した元ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグ氏(バージニア州ニューフォークで11月25日、写真:ロイター/アフロ)

「より多くのカネをつぎ込んだ方が勝つ」

米大統領選でよく語られてきた話である。2016年の選挙でドナルド・トランプ氏(以下トランプ)が当選するまでは、この話が30年以上も大統領選で生きてきた。

候補が集金した資金を比較するだけで、選挙前に当選者が予想できもした。

クリントン、ブッシュ、オバマの各大統領は2度ずつ大統領選で勝ち、いずれもライバル候補より多額の選挙資金を集めた。

カネで直接、票が買えるわけではないが、テレビやラジオ、インターネットを使った政治広告は制限がないため(ツイッターの政治広告は2019年11月22日で禁止)、カネをつぎ込むほど多くの票を期待できた。

選挙には莫大な資金が必要になる。大統領選はなおさらだ。

50州で選挙事務所を開設し、運動員を雇用し、プラカードを印刷し、テレビCMを流すといくら資金があっても足りないくらいである。

だが2016年選挙でそれまでのカネの神話が消えた。

トランプが集金した選挙資金はヒラリー・クリントン氏(以下ヒラリー)が集めた額のほぼ半分だったが、それでも勝ったのだ。

「それまでのルール」に従うとトランプに勝てるチャンスはなかった。

ヒラリーの選対は6億2300万ドル(約680億円)を集めたのに対し、トランプ側は3億3500万ドル(約365億円)で、比較にならなかった。

実は総得票数でもヒラリーはトランプより286万票も多く獲得したが、選挙人制度のカラクリによってヒラリーは負ける。

それまでの「カネで大統領は買える」というルールを、奇しくも億万長者のトランプが覆したことになる。

だが今また、一人の億万長者がそのルールを復活させるべく、大統領選に参戦してきた。マイケル・ブルームバーグ氏(77・以下ブルームバーグ)だ。

すでに多くの記事が書かれ、世界的に名前が知られている人物なので経歴は省く。大統領候補として注目したいのは2点。

ニューヨーク市長という行政のトップ(2002年から2013年)にいた政治経験と、1981年に創業した通信企業ブルームバーグの成功により資産58億ドル(約6兆3200億円)を築いた経済経験である。

これだけの資産があると有権者から選挙資金を集めなくても戦える。

市長選の時も有権者から献金を募ったことがないのがブルームバーグであり、今回の大統領選でも献金は受け取らない。

前述したように、「より多くのカネをつぎ込んだ方が勝つ」という従来のルールはトランプによって壊されたが、いまでもより多くの資金がある方が有利であることに変わりはない。

文字通り「巨億の富」をふんだんに使える立場は他候補を圧倒する。

すでにブルームバーグは3700万ドル(約40億円)をテレビCMに使い、一気に大統領候補としての認知度と政策を広めるつもりだ。

他候補はすぐにブルームバーグへの抗戦を始めた。真っ先に反抗の狼煙をあげたのはエリザベス・ウォーレン氏(以下ウォーレン)である。

「マイケル・ブルームバーグは2020年、民主主義に挑んできます。彼にとって市民は必要ないのです」

「必要なのはおカネの詰まった袋だからです。ブルームバークは『間違っている』」

ウォーレンの「間違っている」発言は、羨望と脅威の入り混じった反応と受け取れるが、ウォーレンだけでなく他候補が今後、反ブルームバーグで団結するような流れをつくることは十分に考えられる。

11月24日に出馬宣言したばかりなので、26日のキニピアック大学の世論調査では全米での支持率はまだ3%。

バイデン24%、ブタジャッジ16%、ウォーレン14%、サンダーズ13%の「民主4強」の中にどこまで入っていけるのか、先は読めない。

しかもブルームバーグは来年2月3日のアイオワ州党員集会、同11日のニューハンプシャー州予備選、同22日のネバダ州党員集会、同29日のサウスカロライナ州予備選の4州をスキップする。

これまでの選挙を眺める限り、初期の重要州を戦わない選択はマイナス以外の何ものでもない。

なぜ11月下旬まで出馬を待ったのか。いま参戦するというのはフルマラソンで言えば自分だけ5分遅れてスタートするようなものである。

しかも多くの有権者に推され、他候補を圧倒する支持を背に出馬してきたわけではない。

ブルームバーグの選対部長であるケビン・シーキー氏は25日、CNNに出演してこう語った。

「民主党の最大目標はトランプに勝つことです。しかも全米で本当の闘いになるは6州(ミシガン、ペンシルバニア、ウィスコンシン、アリゾナ、サウスカロライナ、フロリダ)で、そこではいまトランプが勝っているのです」

「(ブルームバーグは)ずっとサイドラインに下がっていましたが、自分が出て行かないとダメだと気づいたのです」

民主党の中ではバイデンが穏健派で、ウォーレンもサンダーズも急進左派の政策を推し進めている。

トランプに勝つには中道派を取り込める現実的な穏健派でないとの判断だ。そうなるとバイデンとの勝負ということになる。

今週発表された公約を眺める限り、どうしてもブルームバーグでなくてはいけないという理由が見当たらない。トランプを本当に打ち負かせるだけの斬新性と説得力のある公約になっていない。

高所得の雇用創出
全市民に良質な健康保険を提供

銃犯罪をなくす
気候変動に向き合う

機能不全に陥っている移民システムの再建
富裕層への増税

女性と性的マイノリティーの権利保護
退役軍人の支援

世界の平和と安定を実現させる米国の立場を再構築する

今後ブルームバーグは4強に入って5強になれるのか。討論会には参加せず、草の根運動に重点をおくわけでもない。全米の労組と連携を深めるわけでもないという。

となると、やはり頼るのはカネということなのか。

「カネがなくても大統領になれる」ではなく、むしろ彼の本音は「票はカネで買うものです」なのかもしれない。

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『中国化にはっきりノー!北京の裏をかいた香港市民 香港区議選が示した民意とどう向き合うか』(11/28 JBプレス 福島香織)について

11/30阿波羅新聞網<亲共台媒:共谍案向心之女曾在台就读?高颜值超吸睛=親中共の台湾メディア:中共スパイ事件の向心の娘はかつて台湾で学んだ? 美人度は目を引く>中国創新の会長兼COOの向心とその妻龔清は、スパイ事件関与の容疑で台北検察によって出国を制限されている。向心の娘である向子璇はかつて銘伝大学の交換留学生であり、中央ラジオのインタビューも受けたことがある。 今、Weiboで向子璇の写真が流れ、意外にも美人なのでネチズンの間で熱い議論を引き起こした。しかし、銘伝大学は本日、それが向子璇でそれが大学にいることを確認したが、同姓同名の騒ぎ(向心の娘とは別人)と述べた。しかし、向子璇の知名度はすぐに記録破りとなった。

写真を見ますと美形ではありますが、韓国の整形美人のような感じもします。「厦門校花」と写真にありますので、こちらは向心の娘である向子璇でしょう。彼女は厦門理工学院の3年生です。ただ娘を間違えられた母親が「メデイアはよく調べもしないで恥を知れ」と怒っています。

https://www.aboluowang.com/2019/1130/1376485.html

12/1阿波羅新聞網<吃烧烤吃上床?男子控500强央企干部:公款泡我老婆=BBQを食べ且つ寝る?男は 500社内の中央企業幹部を訴える:公金で私の妻を虜に>自称黒竜江省の農民である劉春生は、11/26個人のWeibo上に、@劉春生123の名で「生保・自動車保険販売会社黒龍江支店長の趙は、公金を使用して愛人を囲っている疑いがあり、劉の妻とは不適切な男女の関係である。また職権を利用して関連企業から賄賂を取っている。 劉春生は、ホテルに現れた趙姓の男と劉の妻胡がホテルに入る写真を投稿した。 趙も胡もこれに答えていない。

趙岩という男は劉春生(黒竜江省の農村からハルピンに出て、BBQ店を経営)の妻を口説いたようで。BBQ店で何万元という架空の公的領収書を発行して貰っていたとか。趙と胡がグルになって会社から金を引き出していたのでしょう。中国の女は貞操観念がありません。寝とられた男のことを中国語では“緑帽子”と言います。中華圏では“緑の帽子”は被らない方が良いでしょう。

https://www.aboluowang.com/2019/1201/1376520.html

12/1希望之声<中共少将不小心“泄密”:南海造岛20人送命=中共少将がうっかり秘密を漏らす:南シナ海工事で20人が亡くなる>中共当局は、過去5年間南シナ海で大規模な人工島造りをしており、工事については極秘である。 しかし、中共の金一南少将は、スピーチの中で、うっかり「島の建設期間中に20人以上が熱中症で死亡した」と述べ、当局はすぐに関連情報を封鎖した。 金一南によると、中共海軍の工事大隊と国営企業の中国交通建設集団は、島の建設プロセスに多大な貢献をした。スビ礁の人工島全体は403万平方メートルの陸地に造られ、3330人の兵士があたり、ミスチーフ礁の人工島は552万平方メートルの陸地である。

南シナ海の人工島の問題はオバマの無能のせいか、金を貰って黙認していたかで既成事実化しています。どちらにしても後任が苦労するのに。まあ民主党大統領では解決しないでそのままにするのでしょうけど。

https://www.soundofhope.org/post/318115

12/1希望之声<习近平身边幕僚告知:我们已经走投无路=習近平の周りのスタッフが教えてくれた:我々には行くべき道がない>“米国思想指導者チャンネル”は、中国の専門家である林蔚にインタビューした。 林蔚は、習近平と密切な関係にある中共の高官が彼に教えてくれたことを明らかにした。「我々には行くべき道がない」と。

ヒマラヤ・ワークステーションというツイッターアカウントは11/29に転送したインタビュービデオによると、林蔚は中国の時局について次のように述べている。「中国は現在、当時のソ連崩壊に似た時期に入っており、中共政権が中国全体の統治に失敗したら、すぐに崩壊する。中共が崩壊しても、国はまだあり、家もまだある。それはただ政体が変わるだけである」と。

林蔚は、今の中共政府は思いついたらすぐ実行して、非常に機能不全であると考えている。 政府は、人々の実際の状況をまったく知らず、解決策についても話すことはできない。 これは、現実を正確に理解していないためである。

早く中共は潰れてほしい。

https://www.soundofhope.org/post/318109

福島氏の記事の内容に全面的に賛成します。日本の60年安保、70年安保時の学生の暴動には嫌悪感しか持たなかったのですが、その時は理由は分かりませんでした。後に中国駐在となり、共産主義は人類の敵と考えるに至り、若いときの直感の正しさを証明してくれました。

今般の香港のデモは全くそれらとは違います。中共全体主義から香港の自由を守る戦いだからです。彼らを応援せずして、日本人は自分たちだけ安穏な平和を享受していてよいのかと。明日の台湾、明後日の日本になりかねないというのに。

しかし、香港人も世論調査で騙して、中共を誤判断させ、選挙を実施させたというのは賢い。まるで2016年の米国大統領選時の世論調査と同じで、表立ってトランプ支持を言う人は少なく、蓋を開けてみたらトランプの勝利になったのを思い出させます。

香港のこのような状況、ウイグルの状況を見ても習近平を国賓待遇で呼ぶのであれば、安倍首相は知恵が足りない逆賊と後世になって非難されるでしょう。

記事

区議会議員選挙の投票に並ぶ香港市民(2019年11月24日、写真:UPI/アフロ)

(福島 香織:ジャーナリスト)

香港の区議選挙が11月24日に無事行われた。その結果は民主派の圧勝であった。

およそ290万人の有権者が18選挙区452議席(小選挙区)を選んだ結果、民主派議席は2015年選挙時よりも262人増えて、388人が当選。親中派(建制派)は262議席を減らし62人(厳密には59席)にとどまった。71.2%という香港史上最高の投票率がこの選挙に対する香港有権者の真剣さを示している。香港人は、この選挙結果を通じて世界に香港民意のありかを示そうとしたのだ。

だが、民意のありかなど、香港をこれまで見つめてきた人たちは誰もが最初からわかっていた。問題は、民意に向き合おうとしない中国と香港政府をどうやって民意に従わせるか、だ。それを少し一緒に考えてほしい。

一般市民が香港の中国化に「ノー」

特筆したいのは、2019年6月に100万人デモ、200万人デモが示した民意は、それから5カ月を経てもほとんど変わっていないことだ。

この5カ月の間、平和デモは、勇武派デモに変化していき、その暴力化が海外メディアの注目を集めた。11月には香港中文大学、香港理工大学を舞台に、まるでパルチザンのように自前の武器で警察の防暴隊と対峙するデモ隊の姿が大きく報じられた。理工大学では警察の装甲車に対し、デモ隊が火炎瓶で応戦して装甲車を炎上させるような場面もあった(運転手の警官は無事)。こうした変化について、日本を含む一部の海外メディアは「デモの暴徒化」と懸念を示した。また「多くの市民が、デモ隊が呼びかけるストライキや交通妨害に不満をもち、疲れている」と報じた。また、「市民の日常生活を考えずに政治主張のために激しい破壊活動を続けるデモには義がない」という識者のコメントもあった。あるいは「行き過ぎた破壊行為が、人民解放軍出動要請命の口実になる」と懸念する向きも出てきた。

暴力に義はない、デモ隊は破壊活動を一旦やめて落ち着かねばならない、という論調が日本メディアや識者の間でも多くみられたように思う。警察が丸腰のデモ隊に実弾発砲しても、正当防衛論を言う識者は日本にもいた。警察の白色テロ化が問題であり、警察に対する独立した調査と浄化を先にしなくてはデモ側も暴力を止めることができない、と私がデモ隊側を擁護すると、SNS上では「暴力を煽っている」「テロを擁護している」と厳しい批判を受けることも多かった。

もちろん、デモ隊側の暴力のエスカレートが、多くの市民にとって多大なストレスであったことは間違いない。だが、だからといってほとんどの市民が、中国公安化した警察にデモの若者を取り締まってほしいと思っているわけでも、中国共産党の影響力によって香港の治安と秩序を回復してほしいと望んでいるわけでもない。それは香港の街できちんと取材していればわかることだ。香港市民のほとんどが、香港の司法の独立、民主的選挙の実現、報道・言論の自由といった西側的価値観のもとで運営される国際金融都市・香港の維持を望んでおり、香港の中国化に対しては断固ノーを突きつけている。

選挙は無事に実施されるのか?

ただ、そういう民意が、区議会議員選挙にきちんと反映されるかは、実際、蓋をあけてみるまではわからなかった。というのも、区議会議員とは、もともと町内会の役員を選ぶようなゆるい選挙で、地域のお年寄りに福袋を配って投票行動を促す候補もいれば、投票場まで連れて行って、投票すべき候補を指示して投票させるような場面もあった。ひどい場合は、投票箱のすり替えなどが行われることもある。区議選挙は香港の選挙の中で最も民主的な選挙と言われてはいるが、本当に民主的選挙かと言われると、けっこういい加減なのだ。

特に今回は、親中派がかなり集票工作や世論誘導工作を行っていた。また候補者に対する襲撃事件や、あるいは「偽装襲撃」とみられる事件などもあった。

具体例として、激戦区の1つである屯門・楽翠選挙区を見てみよう。この選挙区では親中派候補の何君堯(ユニウス・ホウ)と民主党の盧俊宇、そして独立派の蒋靖雯が出馬。何君堯は現職の立法会議員であり区議も兼任している大物政治家。そして警察官僚一家に生まれて香港警察だけでなく中国公安ともコネクションが深く、また地元マフィア(三合会、親中派)も束ねる中国系暴力組織の香港における代理人みたいな存在で、7月21日に元朗駅で起きた「白シャツ襲撃事件」(三合会らマフィアが深夜の元朗駅でデモ隊を含む列車乗客を無差別に襲撃した暴力事件)の黒幕だと言われている。地元の顔であり、立法会議員でもある何君堯が勝てない理由は本来は何もない。屯門はもともと親中派の多い地域であり、私が投票日に現地に行った時も、ガラの悪い何君堯の地元支持者が盧俊宇の支持者らを取り囲んでののしる場面に出くわしたりした。

選挙運動期間中、何君堯は演説中に暴漢に襲われて胸を刺された。大公報など親中派紙は、香港デモの過激派の仕業だといった論調でこの事件を報じた。だが多くの人たちは自作自演だと見ていた。マフィアといつもつるんでいる何君堯を刺す勇気など、堅気の市民にあるだろうか。何君堯は香港デモの過激派に襲われたということで、香港の治安が悪化しているとアピールし、自分は命を張って香港の治安回復のために戦う正義の候補であると訴えようとしたのだ、と言われた。あるいは、今回の選挙は安全に選挙運動が行えないので、延期か中止すべきだという世論を盛り上げるのが狙いだ、とも言われた。

また、独立派として出馬した蒋靖雯は、実は親中派の差し金で民主派票を分断するために送り込まれた「刺客候補だ」といった噂も流れた。結果は、蒋靖雯の得票数はたった49票で、ほとんど影響力を発揮しなかったのだが、そうしたいろんな噂や事件が各選挙区であった。

私も投票日当日になっても、本当に無事に選挙が行われるのか心配だった。まっとうな選挙が行われれば間違いなく民主派の圧勝という民意が反映されるはずだが、それを中国共産党とその傀儡である香港政府が許すかどうか。選挙日の昼過ぎになにか「重大事件」が起きて選挙が中止になって投票が無効になるという噂が、その日の朝までまことしやかに流れていた。

なので、こうして選挙が無事行われ、結果がきちんと予想されたような民意を反映していたことは、逆に驚きであった。

中国共産党は親中派の圧勝を信じていた?

その背景についていくつかの分析記事があるが、面白いのは「フォーリン・ポリシー」誌シニアエディターのジェームス・パーマーが「ニューズウィーク」に寄稿した記事だ。その記事によると、実は北京(中国共産党)は親中派の圧勝を信じて疑っていなかった、という。

パーマーは2009年から2016年に環球時報に外国籍編集者として雇われていた経験があり、いまでもチャイナ・デイリーや環球時報の内部事情に詳しい。中国政府は「香港の民主化要求運動が金融大都市に混乱と暴力をもたらしたている」という論調で中国メディアや親中メディアに報じさせていた。今回の選挙も建制派(親中派)圧勝と予想して、中国メディアは予定稿まで用意していた、というのだ。親中派惨敗の予定稿は全く用意していなかったらしい。

パーマーは中国共産党が世論誘導のために中国メディア、親中派メディアに書かせていたプロパガンダに、いつのまにか中国共産党官僚自身が騙されていた、と指摘している。香港行政長官の林鄭月娥(キャリー・ラム)が「『サイレントマジョリティー』は香港のデモの抗争にうんざりしている」と何度も強調していたのを、中国共産党指導者たちも鵜呑みにしていた、というわけだ。

北京の香港情勢の判断は、おもに中聯弁(中央政府駐香港聯絡弁公室)を通じた情報を基にしている。だが、彼らに情報提供する人たちは北京の協調者であるから、北京に都合のよい情報しか集まってこない。なぜなら異論者を徹底粛正する習近平のやり方のもとでは、怖くて誰も異論の存在を告げられないからだ。あるいは、習近平政権になって、習近平のやり方に反感をもつ官僚たちが、まともに情報をあげない、つまりサボタージュを決めていた、という説もある。

香港市民も用心していた。私は選挙前に「誰に投票するつもりか」という聞き取り調査をランダムに行ったのだが、親中派支持者が予想外に多く、内心落ち込んでいた。だが、香港の友人が「調査で誰に投票するのか聞かれたら、親中派に入れると答えるに決まっているだろう? 民主派が圧勝すると思われたら選挙が中止になる可能性があるからね」と教えてくれ、聞き取り調査はあてにならないことに気づかされた。

おそらく親中派メディアの事前調査では、親中派有利の結果が出ていたのだろう。親中派有利という誤情報のおかげで無事に選挙が行われたのだとしたら、それこそ香港市民は中国共産党や親中派の裏をかいたのだ。何としても世界に自分たちの民意を伝えたかったということだろう。

なぜ国際社会がコミットすべきなのか

こうして、香港人が世界に向けて発信した本音の民意を、私たちは無視してはならない。香港人は本当に、香港の中国化を望んでいないのである。

以前、本コラムで指摘しているが、世界は今「自由で開かれた民主主義」か、「閉じられた全体主義」か、という選択を迫られている。民主主義のほうが議論が紛糾し、争いが起きやすいが、異論を封じられた全体主義のもたらす秩序が真の平和と言えるのだろうか。私は前者を支持する。

香港に異なる政治スタンスの人たちが共存して、その対立がときに暴力的になっても、公正なルールが生きていれば、合議で物事は解決できる。今、香港の争いが激化しているのは、異見を唱える人たちが共存する自由主義的な社会に対して、全体主義的秩序が押し付けられようとして、本来の自由主義的な公正なルールが機能しないなか、暴力で解決しようという動きになっているからだ。

大切なのは、香港に公正なルール、つまり独立した司法を取り戻すことであり、そのための第一歩は、香港人の半分以上が信用ゼロと答える警察機構の浄化だ。これは中国内政の問題ではなく、人権侵害の問題であり、国際社会がコミットすべき問題だということも、はっきりさせなくてはならない。

警察が信用できる機関に立ち戻れば、デモ隊の行き過ぎた破壊行為は犯罪として司法に則って裁かれるだろうし、それに多くの人たちが納得できる。この選挙は、国際社会が力を貸して、そうした香港に公正なルール、独立した司法を取り戻すタイミングとなるだろう。

米国は「香港人権民主法案」を可決した。トランプ大統領は為政者としてこれを政治の道具にしようとしているが、民主主義国家・米国の意思はこの法律を施行することになるだろう。ならば日本人はどうするのか。私たちも答えを出すべきではないのか。

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『香港が示す台湾、新疆ウイグルの明日』(11/28日経ビジネス The Economist)について

11/29希望之声<未爆弹:还有10位台湾活跃政坛人物接受中共金援=爆弾はまだ爆発せず:台湾で活躍中の10名の政治家は中共から資金援助を受けた>自称中国のスパイと言う本土の男性である王立強が先日メデイアに明らかにしたのは、「2018年の台湾の藤一地方選挙時、民進党が惨敗したのは、台湾政界、テレビメディア、組織化されたサイバー操作で選挙に影響を与えたためで、国民党はやっと勝つことができた」と。 王は、「昨年、高雄市長候補の韓国瑜と、他の10人の台湾で活躍中の同一陣営の政治家に資金援助した」と率直に述べた。

事情通は、台湾はオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、英国、米国で構成される情報ネットワークであるファイブ・アイ・アライアンスを通じて17ページから成る英語版レポートを入手している。 ただ、12ページになる中国語版はまだ取得していない。 調査官によると、レポートが明らかにした人物の名前は英語で綴られていたが、メディアでは登場しないフィクサーを含め、翻訳された英文から人物を特定できた。

名前を未だ発表しないのは1/11の選挙に合わせてのこと?5アイズが王立強の亡命に関与しているのであれば、米国の中共に連なる国民党潰しの意図を感じます。

https://www.soundofhope.org/post/317662

11/30希望之声<美国华人:感谢港人用牺牲和勇气唤醒世界 警惕中共渗透美国=中国系アメリカ人:香港人の犠牲と勇気で世界を覚醒させてくれたことに感謝する 中共が米国に浸透していることに警告>11/24香港で区議会選挙行われ結果が明らかになるにつれ、カリフォルニア湾岸地域で香港の反“犯罪人引渡条例”運動を支持した数十人の中国人がパロアルト市庁舎の前に集まった。 彼らの多くはマスクを着用し、一部はプラカードを持っていた。誰もが署名壁にメッセージを残した。民主主義と自由に対する香港人の闘争を支持し、学生と民衆に対する香港警察への不満、中共と香港政府が民衆を鎮圧していることに対する不満を表明した。 また、中共が米国へ浸透していることに警告し、米国人を更に覚醒させた。

米中貿易戦展開中だったから、習の香港への解放軍投入を阻止できたのでしょう。それを考えるとトランプのやってきたことは偉大である。

https://www.soundofhope.org/post/317776

11/30希望之声<《纽时》专栏作家让共和党哥哥代笔 赞扬川普之话让左派炸了锅=NYTコラムニストは共和党支持の兄に代筆させる トランプの話を称賛して左派をカンカンにさせる>感謝祭のテーブルを囲んで緊張する情勢を見たか?左派のNYTのコラムニストは、自分の政見に反する共和党員の兄に、11/28の感謝祭に関する記事を書くように依頼した。これは、民主党を怒らせただけでなく、感謝祭のテーブルを囲んでの話題ともなった。

NYTでピューリッツァー賞を受賞したコラムニストのモーリーン・ダウドは、毎年1回、共和党員の兄ケビン・ダウドがコラムに記事を書くことを許可している。そして、彼が重要だと思うことについて発表するように頼んでいる。今年、ケビンはトランプ大統領の再選に関する彼の意見と、数人の民主党大統領候補の問題に関する彼の意見を提起した。

ケビンは、「トランプの態度は悪く、時にはいじめになるかもしれないが、総合的に見れば“メディアを敵視しているにもかかわらず、彼が約束したことをすべてやってきた”ことは驚くべきことであり、幸せである」と述べた 。ケビンはまた、弾劾調査において、ずっと2次情報や3次情報を用い、官僚の株を上げようとしてきたと言って、メディアの試みを批判した。 「これらの人々(官僚)が(政府部門の一員なのに)このように矛盾した行動をとるなら、彼らは辞めるべきである」と。

米国の懐の深さを感じます。モーリーン・ダウドは本物のリベラルでしょう。米国では政治の議論も可能ですが、立場が違っても相手を尊重することが大事です。日本では政治と宗教の話はタブーになっています。処世術からなのか、GHQが日本人をナイーブにして、政治に関心を持たせずに左翼の浸透を図り、日本を弱体化しようとしたせいなのか。まあ、「自分は自分」、「あなたはあなた」と成熟した議論の展開ができないのであれば議論しても時間の無駄です。自分は左翼リベラルと議論したいとは思いませんが。

https://www.soundofhope.org/post/317767

11/30阿波羅新聞網<中共猛攻王立强“诈欺犯”转移焦点中英文自白书内容成关键=中共は王立強を攻撃し、「詐欺師」として焦点をずらそうとしている 中国語と英語の自白の内容が重要である>自称中国スパイの王立強は、中国はオーストラリア、台湾、香港の政治に介入していると指摘した。情報が明らかになって、外部はやっと知り得たが、台湾とオーストラリア等関連国は1か月前に調査に着手していた。 メディアで言ったことに加えて、王立強が投降したときにオーストラリア政府に詳細な自白を行い、我々に大きな注目を与えた。 最近、我々はついに情報共有のプラットフォームを通じて英語版の自白を取得したが、行動番号、特定の名前等の内容で、「特定の人々や一部のメディアが非常に緊張している」と言われている。

スパイ協力者=売国奴=国家転覆罪違反者でしょう。厳罰が下されるので、緊張するのは当り前。汚れた金を手にするのが如何に危険か。

https://www.aboluowang.com/2019/1130/1376213.html

11/30阿波羅新聞網<惊曝斯里兰卡新政府要索回已租给中国99年深水海港=スリランカの新政権は中国に99年間リースされた深海港を取り戻すことを望んでいると明らかになり驚かされる>2017年、スリランカは中国に支払うべき金を返済できなかったため、南部の深海港であるハンバントタを99年間中国に貸し出した。 スリランカ政権が変わり、新大統領のラジャパクサが率いる新政府は、国益を理由に、この件を撤回したいと考えている。 評論によれば、「スリランカのハンバントタ深海港を戻すことは容易ではないが、この件はBRIを揺るがし、普通にあるものではない」と述べた。

連合ニュースネットの今日の報道では、「BRIを揺るがすために、スリランカは99年間リースの深海港を中国から取り戻そうとしている。以前スリランカの深海港のハンバントタの取得は、中共のBRI戦略の重要な成果であると報道された。 今、スリランカは取り戻そうとしている!」と。

遅きに失した感はありますが、“better late than never”でしょう。選挙で国のリーダーを選ぶのがいかに大事か。マレーシアのナジブも国の財産を掠め取っていましたし、マスメデイアの宣伝に乗って鳩山民主党を選んだ日本国民も、衆愚政治と言われても仕方がないのでは。

https://www.aboluowang.com/2019/1130/1376105.html

エコノミストの記事は、中共の悪について激しくは非難していません。どちらかと言うと、習近平個人の問題ととらえているような気がしますが。小生から見ると習近平こそが世界の人々に如何に共産主義が邪悪かをはっきり見せつけてくれている反面教師みたいなものでしょう。小生が中国の体験から中共や中国人の危険性を声を大にして叫んでも、体験しない人間は殆ど信じません。そんな酷いことができるはずがないと普通の日本人は思ってしまいます。これだけオレオレ詐欺に引っかかるのが多いお人よし民族だから。ですからこのようにマスメデイアが中共の悪魔的行為を晒すことは大きな意味があります。共産主義と中国人にはご用心。スパイの可能性があります。

記事

香港の騒乱は暴力の度合いを強めているが、中国政府は介入の結果を恐れ今も軍の投入を控えている。しかし習近平国家主席の強硬姿勢は明らかで、台湾など、中国の周縁部にいる人々は神経をとがらす。新疆ウイグルでは弾圧で抵抗が抑え込まれており、習主席の望む「調和」の実現にはほど遠い状況だ。

11月24日に実施された香港の区議会選挙には、多くの市民が投票に出向いた。香港市民の多くが、抗議活動に対して支持を表明している(写真=ロイター/アフロ)

11月中旬、香港理工大学のれんが造りのキャンパスは、10代を含む数百人の若者たちの手により要塞と化していた。大学が警官隊に包囲され、攻撃を受けたときも、黒い服と黒いマスクに身を包んだ多くの若者たちは構内で抵抗を続けた。

警官隊はゴム弾を撃ち込み、放水車から青く染めた水を浴びせかけた。若者たちは身をかがめながらガラス瓶に燃料を入れ、布の導火線を詰めて火炎瓶を作っていた。若者の一人が弓で放った矢が警官の脚に当たったという知らせに、多くの歓声が上がった。

香港の反政府デモは開始から5カ月以上が経過し、人命が失われる事態へと発展している。

警官隊に突入された香港理工大学では、多くの抗議活動参加者が疲れ果てて投降した。年少の投降者には安全な退避路が用意された。幸いなことに、差し当たり大規模な流血の惨事は避けられている。

しかし、危難は続いている。この記事の執筆時点で、一部の抗議者はキャンパスからの退出を拒否しているし、市内のほかの場所でも抗議活動が続いている。デモが始まった頃の6月には推定200万人が集まったこともある抗議活動だが、今ではそれほどの数は集まらない。代わりに破壊や火炎瓶を投げるといった行為が増えた。抗議活動は暴力化しているが、一般市民の支持は相変わらず高い。火炎瓶を投げる過激な活動家に対してさえもだ。

収束しない香港の抗議活動

11月24日に実施された香港の区議会議員選挙には、大勢の市民が投票に出向いた。この投票が民意を示し、体制派の候補者を完敗に追い込む機会として重要な意味合いを帯びてきたからだ。香港政府は1つの譲歩を示し、犯罪容疑者を中国本土に引き渡して裁判を受けさせることになる条例案を撤回したが、それだけでは騒動は収まらなかった。抗議活動の参加者は、民主主義が回復されなければ満足しないと語る。現在、市民は自分たちの手で香港の行政長官を選ぶことができない。議会選挙もひどく偏った方法で行われている。ゆえに、抗議活動は今後も続くだろう。

中国共産党は、軍隊を送り込んで騒動を抑え込むやり方には乗り気ではないようだ。それどころか、絶対にしたくないと党関係者は言う。中国共産党としては、そのような問題だけは抱え込みたくないのだ。世界の金融センターで群衆に銃弾を浴びせるようなまねをすれば、経済的、政治的に失うものは計り知れない。

だが、共産党はもう問題を抱えてしまっている。そもそも中国の指導者である習近平(シー・ジンピン)国家主席の強硬な姿勢と、それに対する香港市民の怒りがこの騒乱の一番の原因なのだから。習主席は、「中華民族の偉大なる復興」を望んでいるという。しかし、目的達成に向けたやり方は強引で、香港のみならず、中国の周縁地域全体の怒りをかき立てている。

1949年に毛沢東がゲリラ戦の末に権力を掌握したとき、手中に収めたのは明確にまとまった1つの国ではなかった。それどころか、全地域が1つの国にまとまることを望んでもいなかった。香港は英国の、隣のマカオはポルトガルの支配下にあった。台湾は毛沢東に追われた国民党の統治下にあった。チベットの山岳地帯では、北京からの支配にいら立つ仏教の僧侶による統治が行われていた。また、人民解放軍はまだ中国西部に広がる広大な新疆地区に進軍していなかった。新疆ではイスラム教徒の地元民族が、遠く北京にある政府の支配を嫌っていた。

それから70年、理想の中国を実現しようとする共産党の努力は、残念ながら実を結んだとはいえない。

台湾は現在も事実上の独立状態にある。2020年1月に実施される台湾総統選挙と議会選挙では、中国からの正式な分離の推進を望む現与党、民進党が再び勝利する見通しだ。

香港では、台湾の有権者に向けた「今日の香港は明日の台湾」というスローガンをよく目にする。実際この言葉は台湾で共感を得ている。台湾の有権者たちは、習主席が12年に権力の座に就いて以降、香港の自由が少しずつそがれていく様子を見てきた。また彼らは、習主席が台湾周辺に人民解放軍の航空機を突然脅すように送り込んできたことも知っている。台湾の人々は数千年の文化を中国本土の人々と共有している。だが豊かで民主主義的なこの島が独裁的な隣国にのみ込まれることを望む者はまずいない。

チベットと新疆で、騒乱は起きていない。しかしそれは、威嚇されて沈黙しているにすぎない。これらの地域では10年前に大規模な抗議活動が行われた。しかしそれ以後、圧政が強まり反抗を抑え込んでいる。新疆ウイグル自治区の政府はここ数年の間に強制収容所をいくつも設置し、ウイグル族を中心に約100万人を拘束している。単に敬虔なイスラム教徒だからという理由で収容されることも多い。

最近、米ニューヨーク・タイムズ紙にリークされた中国政府の公式文書は、新疆ウイグル自治区で残虐な弾圧が行われていることを裏付けるものだった。中国政府高官が冷淡に「職業訓練」と呼ぶものは、過激なイスラム主義を根絶するために必要であると彼らは主張する。しかし、長期的に見れば、これは火に油を注いでいるようなもので、いずれ爆発する可能性が高い。

香港には「今日の新疆は明日の香港」という言葉もある。香港の人々が、かつて英国の植民地だったこの土地にそのような暗い未来が待っていると見ているわけではない。だが、彼らの中国共産党に対する恐れは間違っていない。たとえ香港に軍を送り込む決断をしなかったとしても、習主席が党の権威に対する挑戦をどう見ているかは明らかだ。彼はこうした動きはたたき潰さなければならない、と考えている。

2049年までに「調和」目指す

米議会上院は11月19日、香港で人権を抑圧した政府関係者に米政府が制裁を科すことを求める法案をほぼ全会一致で可決した。それでも中国政府は香港政府への圧力を強める可能性が高い。扇動を禁じる厳しい法律を香港政府に成立させる道を探り、学生に「愛国教育」(すなわち共産党の宣伝活動)を受けさせようとするだろう。共産党は愛国教育に反抗する学生を知りたいのだ。それが分かれば、そうした学生の将来をうまく潰すことができる。

習主席は、毛沢東が中国の建国を宣言してからちょうど100年目に当たる49年までに、中国の「偉大なる復興」を成し遂げたいと語っている。それまでに中国は強く民主的で進んだ文化を備え、調和のある美しい国になっているはずだという。だが、中国共産党がそのころまだ権力を握っているとすれば、毛沢東が成し遂げられなかったプロジェクトは「大きな悩みの種」として残り続ける可能性の方が高い。毛沢東が党の支配地域と主張した周縁部に暮らす何千万という人々は、怒りをあふれさせていることだろう。

中国共産党の幹部が残らず習主席と同じ強硬な態度を取っているわけではない。新疆がらみの内部文書がリークされたのも、恐らくそのせいだろう。

帝国の周縁地域で問題が起こった場合、あっという間に中央に波及することがある。その地域で隣国との小競り合いがあればなおさらだ。実際、インドはチベットの軍事化に神経をとがらせている。また、台湾海峡で進められている軍備増強の動きを周辺諸国は不安の目で見守っている。非常に心配なのが、台湾への攻撃が引き金となり米中戦争へと発展することだ。

共産党は軍事力だけで周縁地域の永続的服従を勝ち取ることはできない。

香港の「一国二制度」は、47年まで維持されることになっている。しかし今のままでは、それよりずっと早く、香港の体制は中国本土とほぼ同じものになってしまうだろう。だからこそ、香港の抗議活動参加者たちは必死なのだ。また、だからこそ習主席が中国にもたらすであろうと簡単に語る、国内の「調和」は決して得られないのである。

©2019 The Economist Newspaper Limited
Nov. 23-29, 2019 All rights reserved.

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