3/24 日経ビジネスオンライン 高濱賛『ヒラリー危うし!「メールゲート」スキャンダルでぐらつく』記事と3/14 Andy Chang 『ヒラリードットコム・ゲート』について

民主党と言うのは日米問わずダメでしょう。メール問題の報道の仕方は、ヒラリーとジェブ・ブッシュを相討ちにしたい構図がすけて見えます。安倍さんが上・下院で演説するのですら中韓はオバマ政権を使って、日本政府に圧力をかけているようです。

歴史認識の問題は日本国民がもっと危機感を持たないといけない問題です。小生の体験で言えば、余りに左翼メデイアに影響を受け過ぎではないかと思わざるを得ない場面に遭遇しました。一昨日、小生が総会屋担当をした時に、一緒に働いた尊敬できる先輩と飲みました。小生が総会屋に妥協しようとしたときに決然と“No”を言われた大先輩です。でも意見が全然合いませんでした。意見が合わないのは小生の考え方が飛躍しすぎであるからかも知れません。でも、中国の体験のない人には分からないのかもと思いました。それだけ中国人のやり方は日本人の想像を絶するという事ですが。

「士気の集い」、「防人を励ます会」のメンバーと飲むのが心の安らぎを感じます。やはり、昔の会社関係の人とは議論が噛み合わないような気がします。残念ですが。小生の意見が正しく、他の人の意見が間違っているという意味ではありません。日本は中韓と違い、多様な意見の存在を認める国です。でも酒を飲むときには、自分の意見と近い人と飲む方が精神的に落ち着きます。

高濱賛記事

次期米大統領の最有力候補と目されるヒラリー・クリントン前国務長官(69)が在任中に私的メールアドレスを公務にも使用していたこと(米メディアは「メールゲート」と命名)が3月2日明るみに出た。

 米下院のベンガジ調査特別委員会(2012年9月11日に駐リビア米総領事館襲撃事件を調査している)がその事実を「発見」し、米国務省が内部調査し確認した。

 「連邦公文書記録管理法」(The Federal Records Act)は、閣僚ら政府高官に対し、在任中行う公務に関する電子メールはすべて公用アドレスを使うことを義務付けている。その記録は退任後、「米国立公文書記録管理監督局」(NARA)の管理下に置かれる。同法は同局に強力な法的強制力を付与していないため、違反者に罰則を科すことはごく稀とされる。だが今回は、次期大統領の有力候補が国家機密を扱う国務長官在任中に行った「違法行為」であるだけに、そのインパクトは想定外の方向に広がる可能性がある。

 クリントン氏は報道から8日後の3月10日に記者会見を開き、「持ち歩く端末が1台の方が便利だった。公私を分けておいた方が良かった。法令違反はしていない」と弁明した。だが、この程度の釈明でメディアや共和党が収まる気配はない。私的メールアドレスを使用した送受信メッセージの数は約6万通。クリントン氏はそのうち公的なもの約3万通を、発覚後、国務省に提出している。残りは「とっておく必要がない」私的メッセージだとして消去したことを示唆している。

連邦公文書記録管理法に違反する恐れも

 米政界の事情に精通している専門家たちは「この場は凌いだようだが、中長期的に見ると傷は残った。国民は次に発覚するスキャンダルは何かと見ている」(政府関係コンサルタント会社プライム・ポリシー・グループ幹部のケリー・ギブソン氏)と厳しい見方をしている。

 保守派の法律学者の中には「今回のケースは完全な法破り。発覚後、私的メッセージは消去したという。提出することを強制的に要求される可能性のあるメッセージを1通でも破棄することは立派な犯罪だ」(ロナルド・ロツンダ チャップマン法科大学院教授)といった意見も出ている。

(”Clinton’s Email Scandal Will Leave a Scar,” Cary Gibson, Thomas Jefferson Street Blog, US & World Report, 3/17/2015)

(”Hillary’s Email and the Law,” Ronald D. Rotunda, Wall Street Journal, 3/16/2015)

 というのも、「クリントン元大統領、前国務長官夫妻には、その政治活動において不透明な点があるとして批判が付きまとっている。今回のスキャンダル発覚はそれを増幅させる結果になった」(米ニューヨーク・タイムズ紙)からだ。

(”Hillary Clinton Used Personal Email Account at State Dept., Possibly Breaking Rules,” Michael S. Schmidt, New York Times, 3/2/2015)

共和党は「第三者調査委員会」立ち上げを要求

 共和党にとってはクリントン氏のスキャンダルは降って湧いた幸運。クリントン叩きの絶好の材料と言える。

 ジョン・ベイナー下院議長(共和、オハイオ)は3月17日、第三者調査委員会の設置を提唱した。「ベンガジ事件の真相を究明するため、クリントン氏が私的なメールアドレスで送受信されたメッセージのうち同事件解明に必要なものがどれかを決める決定権を第三者機関に与えるべきだ」。

 一方、下院ベンガジ特別委員会のトレイ・ガウディ委員長(共和、サウスカロライナ)は「ベンガジ事件にかかわり合いのあるすべてのメッセージを委員会に提出してもらうため、クリントン氏には2週間の猶予を与えた」と発言。また下院監視・政府改革委員会のジェイソン・チェフェッツ委員長(共和、ユタ)は、私的メッセージも含めすべてのメッセージを提出するようクリントン氏に求めている。

(”Boehner calls for ‘third party’ access to Clinton emails,” Scotto Wong, The Hill, 3/17/2015)

 今後の動き次第では「クリントン氏を委員会に招致する可能性も出てくる」(下院監視・政府改革委員会スタッフ)。

発覚以後、「ヒラリー好感度」は6ポイント減

 今回の「メールゲート」が16年に行われる次期大統領選に向けたクリントン氏の好感度にどのような影響を与えているのか。

 問題発覚後の3月13~15日にCNNが行った世論調査によると、同氏の好感度は53%(昨年11月は59%)、不人気度は44%(同38%)。「ヒラリー嫌い」が6ポイント増えている。昨年11月の時点では、56%が「ヒラリーは正直で信頼できる」と答えていたが、この回答も50%にダウンしている。

(”Poll: Hillary Clintoin’s email divides public,” Jennifer Agiesta, CNN, 3/16/2015)

 共和党サイドでは本命と目されながらも支持率では今ひとつ伸び悩んでいたジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事が他候補を一歩リード。

 CNNが実施した先の世論調査ではクリントン支持は55%(昨年12月は54%)、ブッシュ支持40%(同41%で)、依然としてクリントン氏が15ポイント、リードしている。だが共和党サイドは、「メールゲートの重要性が米世論にさらに浸透すれば、ヒラリー支持はさらに落ち込む。ブッシュが追いつき,追い超すことチャンスは十分ある」(共和党選挙対策担当者)とあくまでも強気だ。

「ヒラリー大統領選キャンペーンの終わりの始まり」

 保守派メディアの「ヒラリー叩き」にも力が入ってきた。3月10日の記者会見の様子を見た保守派コラムニスト、ペギー・ヌーナン氏は米ウォール・ストリート・ジャーナル(3月13日付け)のコラムでこう書いている。

 「ヒラリーの目はうつろで、質問する記者とアイ・コンタクトすら取らなかった。国務長官がメールを公私混同すること自体、スキャンダルなことは皆知っている。ヒラリーにはそのことすら他人から問題にされたくないだけのだ。…彼女には戦闘に赴くハングリー精神が微塵もない。戦いに疲れたようにすら見える。…たぶん、私たちはヒラリーの大統領選挙に向けたキャンペーンの終わりの始まりを見たのかもしれない」。

(”Hillary Seems Tired, Not Hungry” Peggy Noonan, Wall Street Journal, 3/13/2015)

 ヌーナン氏は、ロナルド・レーガン第40代大統領のスピーチライターなどを経て政治、宗教、文化に関する著書、論文を書きまくっている女性論客だ。

Andy Chang 記事

ヒラリー・クリントン元国務長官が公務通信に彼女の個人のメールアドレスを使用していたことが問題化したので、ヒラリーは3月10日、ニューヨークで記者会見を開いて釈明した。

ヒラリーは2016年の大統領選挙で民主党の最有力候補とされていたが、このスキャンダルで違法行為を究明されることになったので、たとえ出馬しても当選は無理と言われている。

ヒラリードットコム・ゲート、またはイーメール・ゲートと呼ばれている。ヒラリーは記者会見で問題の鎮静化を図ろうとしたが、その逆にパンドラの箱を開けてしまった感がある。

アメリカ政府の規定では、公務執行中は公務用のメールアドレスを使うことが義務付けられているが、ヒラリーが国務長官に就任した2009年にはまだ規定がなかったという。

しかし規定した後もヒラリーは規定を無視して私用スマホで個人メルアドを使用していたことが去年8月に発覚した。ヒラリーは今年1月になってからようやく5万5千通のメールのコピーを提出した。しかもヒラリーは一般のサーバーでなく、クリントン家の自宅サーバーを使用していた。

  • ヒラリーの記者会見で述べたウソ

記者会見でヒラリーは次のような4点の説明をした。

(1)国務長官に就任した時に、公務用と私用のスマートフォン(スマホ)、二つのスマホは面倒だから、一つに絞って私用スマホを使うことにした。当時はこれが許されていた。

(2)私用スマホから発信したメールは受信者の公用アドレスに送信したので、受信者は規定に従って政府に提出され保存された。

(3)引退後、政府は国務長官に在任中のメールの「コピーの」提出を求めた。私は要求に従い55000通のコピーを提出した。しかし、プライベートなメール、例えば娘の結婚式などのメールは提出せず、「消去してしまった」。

(4)更に私は、国務省に提出したメールすべてを公開するよう要求した。私用スマホで国家機密を送信したことはなかった。

この4つの声明はみんな嘘の塊である。

(1)ヒラリーは「公用と私用の二つのスマホは面倒だ」と言ったが、実際にはiPhone、Blackberry、iPad二個の計4つの私用スマホを使っていた。更に彼女はヒラリーだけでなく別のメルアドを使っていた可能性もあると言われる。

(2)政府の規定ではメールの提出を義務付けられていたが、受信者側が規定に従って提出したのに、彼女だけが規定に反して提出しなかった。しかもヒラリーは2012年に国務長官の通達として公務員の私用スマホを禁止しただけでなく、私用スマホを使った直属部下の駐ケニヤ大使を免職処分にしたのである。部下に対して法規に従えと命令し、本人は法を犯したのである。

(3)政府がメール提出を求めたとき、彼女は55000通のメールを「紙にコピーして」提出した。紙に印刷されたメールでは違法行為があったかどうかの調査はできない。メールの提出は電子メールのコピーでなければならない。

また、彼女はプライベートのメールを消去したと説明したが、彼女には公私の「判断する権利」はない。

「不都合メール」を消去した疑いが残る。提出しなかったメールを消去する権利はない。証拠隠滅である。しかもヒラリーは自宅サーバーの提出を拒否した。

オバマ政権は2011年に二つの行政命令を出している。一つ目は公務員の私用スマホの私用を禁止したこと、二つ目は公務メールをすべて政府が保存することである。2009年の就任当時は私用スマホが「許されていた」としても、2011年の命令に従わなかったのは違法行為である。しかも2012年には本人が部下に通達を出している。

  • AP通信社が国務省を告訴

記者会見の翌日11日、AP通信は米国の国務省を告訴すると発表した。AP通信はアメリカの情報公開の自由(Freedom of Information Act)でヒラリー在任中のメール提供を国務省に申請していたが、国務省はAP通信の要求を数年間放置したままだった。だからAP通信は遂に国務省を告訴することにしたという。

AP通信だけでなく、国民が最も知りたいことはベンガジ事件と呼ばれるヒラリーの部下だった駐リビア大使ほか三人がリビアのベンガジ市でテロ攻撃を受けて死亡した事件の詳細である。テロ攻撃が始まった際にヒラリーとオバマはホワイトハウスで攻撃の消息一切を聞きとっていたが、オバマは救援隊を派遣しなかった。そして四人の死亡が確認された後もベンガジ事件をテロ行為ではなく、ある男のビデオに抗議した事件だったと強弁したのである。

ベンガジ事件の調査委員会の主任・トレイ・ガウディ国会議員は、事件当時のメールと自宅サーバーの提出を要求している。

  • クリントンスキャンダルの多いこと

クリントンのスキャンダルは私用スマホの使用やメール消去などの一か月ほど前から外国献金問題が問題化していた。ワシントンポストの報道によると、クリントン基金会(ビル、ヒラリー、チェルシーの基金会)が2001年から今日までに20億ドル以上の献金を集めたことを素っ破抜いたが、この基金会は多くの外国の献金を受け取っていた。

ヒラリーが2009年に国務長官に就任し、基金会はヒラリーが政府の要職に就いたので外国の献金を断ると通達したが、2014年にヒラリーが退職すると同年12月には外国にヒラリーが公務を引退したので再び献金を受け付けると通達したと言う。

報道によるとサウジアラビアの献金は1000万~2500万ドル、アラブ酋長連合国は100万~500万ドル、このほかにカタール、アルゼンチン、オーストラリアなども献金リストに入っている。

ヒラリーは大統領選挙に出馬すると言われ、国内国外でも彼女がアメリカ大統領になる可能性を報じている。しかし、たとえ当選した後に外国献金を返還したとしても献金の恩情は残る。大統領が外国の献金を受けたら政治にどんな影響を与えるか。彼女に大統領の野心があったら初めから外国献金を断るべきだった。それなのに引退したから再び献金を受け付けると言いだしたとは呆れる。

  • ウオーターゲートとヒラリーゲート

アメリカのメディアは民主党贔屓で、ヒラリーやビル・クリントンのスキャンダルの報道を避けてきたが、記者会見後は三大テレビが少しだけ報道するようになった。フォックスニュースは共和党系でベンガジ事件やヒラリー献金問題などを追及していたが、AP通信の告訴で今後はスキャンダル報道がエスカレートすると予想される。

民主党員はヒラリーの「消極的支持」が多く、やがて問題が沈静化して彼女の立候補に影響を及ぼさないことを願っている。だが彼女が本当に立候補すれば共和党候補にとっては願ってもない有利な選挙となるであろう。

ウオーターゲート事件の後、政府がらみのスキャンダルはみんな何とかゲートと呼ばれるようになったが、ヒラリーのメール消去は、ニクソンテープの消去にソックリである。ニクソンはウオーターゲート事件の介入を否定し続けていたが、ホワイトハウスでは常時録音が設置されていたことがわかり、国会がテープの提出を求めた。

するとニクソンは録音テープをタイプした文書を提出し、おまけに秘書が録音テープを18分ほど「間違って消去した」と発表したので、一挙にニクソン罷免問題、ニクソン辞職に発展したのだった。

ヒラリーの個人メールのタイプと部分消去は、ニクソンテープとそっくりである。スキャンダルは始まったばかり、ヒラリードットコム・ゲートはどんどんエスカレートするだろう。

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