『中国のロシア・ウクライナ和平仲介は実現するか?台湾有事へ布石打つ習近平 「中国は平和の使者」「米国は戦争屋」のイメージを流布』(9/26JBプレス 福島香織)について

9/25The Gateway Pundit<Trump Says MSNBC and NBC News Will Be Investigated for ‘Country-Threatening Treason’ if He is Re-Elected=トランプ大統領、再選されればMSNBCとNBCニュースは「国家を脅かす反逆罪」で捜査されると発言>

下のGatewayの記事を見れば、左翼メデイアはでっち上げ報道しかしないことが分かる。

トランプ氏は日曜日の夜、トゥルース・ソーシャルへの投稿で、同ネットワークの親会社であるコムキャストを非難した。

https://www.thegatewaypundit.com/2023/09/trump-says-msnbc-nbc-news-will-be-investigated/

9/25The Gateway Pundit<MSM Gaslights America for a Week about Trump Accepting Compliment from Putin, Major Media Malpractice=主流メデイア、トランプ大統領がプーチン大統領からの賛辞を受け入れたことについて1週間米国を騙し続ける 大手メディアの不正行為>

世界の主流メデイアは左翼で、その特徴は嘘つきと言うこと。

主流メディアはまたもや極左の政治的狙いに合わせてドナルド・トランプ大統領を誤って引用し、誤った特徴付けをしている。

NBCの「ミート・ザ・プレス」のクリステン・ウェルカー氏はドナルド・トランプ氏とのインタビューを行い、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の言葉を引用しながら、この含蓄のある質問をした。

「トランプ氏が、ウクライナ危機を含め、すべての深刻な問題を数日以内に解決すると述べていると我々は確かに聞いている。私たちはそれが嬉しくて仕方がありません。」

トランプ大統領は「彼がそのように言ってくれたことは気に入っている」と応じ、主流メディアはトランプ大統領がロシア大統領からの賞賛を歓迎し、受け入れ、「飛び上がらんばかりに喜んでいる」などと息切らして報じている。

インタビュー部分の書き起こしを読めば、主流メディアがいかに偽りの議題に合わせてトランプ大統領の発言を不誠実に選択的に編集してきたかがわかる。

メディアがここでトランプ大統領の発言のほんの一部を不誠実に引用するのは、トランプ大統領がプーチン大統領を支持し、プーチン大統領に過度に友好的であるかのように見せるためだ。全文記録によると、トランプ大統領がプーチン大統領からの賞賛を、大統領としてプーチン大統領に経済的圧力をかけてどのようにウクライナ戦争を終わらせるかを議論する手段として利用したことが示されている。


https://www.thegatewaypundit.com/2023/09/msm-gaslights-america-week-about-trump-accepting-compliment/

9/26希望之声<上海醫院爆滿 醫生示警今年病毒與以往不同=上海の病院は満員、医師らは今年のウイルスは過去とは違うと警告>上海などで疫病の爆発が疑われる。武漢ウイルス研究所のウイルス学者、石正麗は、世界はコロナウイルスが齎す広範な伝染病に再び遭遇する可能性があるとさえ予測した。

9/23、梅という仮名の上海在住の女性がNTDTVのインタビューに応じ、上海の病院は満員で、多くの人が3回か4回陽性となり、一部のコミュニティは封鎖され、立ち入りが制限され始めたと明らかにした。しかし、当局は新型コロナウイルスについて報道せず、多くの人は分かっていない。

北京米中宜和婦人小児病院新生児科部長の朱建宏はNTDTVに対し、「医師たちは皆、“今年のウイルスは混乱状態にある”と言っている。これまでのウイルスは次々と現れては消えていったが、今年は混在している。たとえば、現在は“マイコプラズマ、呼吸器合胞体、ライノウイルス、インフルエンザ、パラインフルエンザ、新型コロナウイルス、そして2日前にはクラミジアも検出された。これらには季節性がなくなった。つまり、今年は誰もが特別な注意を払う必要がある年である”」

訪日中国人には注意が必要。近づかないことです。

https://www.soundofhope.org/post/757282?lang=b5

9/26阿波羅新聞網<突破封锁 “天灭共产党”惊现游戏直播间说明什么?=封鎖を突破し、ゲーム実況中継室に突然現れた「天が共産党を滅ぼす」とはどういう意味なのか?>最近、中国の主なビデオ実況中継が、正式に発売された国産ゲーム「猛獣パーティー」を生中継したが、予想外にも中国の新世代インターネットユーザーが生中継ルームで下記のような反共言論を組織し、中共当局を緊張させ、対応に大童となった。

「天は共産党を滅ぼすだろう」、「一人、一票でこの国の主席を選出する」、「89年64に戦車が学生たちを粉砕したことを忘れるな」と音声を流したり、彭載舟のニックネームを使ったりしたと。

2022年10月16日午後、ロサンゼルスの数十人がロサンゼルスの中国総領事館前でスローガンを掲げ、「天が中共を破壊すれば、自由は勝利するだろう」と述べ、北京の四通橋の戦士彭載舟を支援した。 (韓氷/大紀元)

https://www.aboluowang.com/2023/0926/1958481.html

9/26阿波羅新聞網<北京快成独狼!同一天,传来几个坏消息—拜登主持与太平洋岛国领导人第二次峰会对抗中共=北京は一匹狼になりつつある! 同じ日に、いくつかの悪いニュースが入った — バイデンは中共と対決するために太平洋島嶼国の指導者との2回目の首脳会談を主催した>バイデン米大統領は25日(月)、WHで太平洋島嶼国の首脳と2回目になる首脳会談を開催した。これは、米国が長らく「裏庭」と考えてきた戦略地域への中国のさらなる侵入を抑制することを目的としたバイデン政権の「魅力攻勢」の一環である。米国とパラオは、南太平洋の島国への最新鋭パトリオットミサイル防衛システムの常備について協議している。報道によると、これはこの地域における中共の影響力を抑制するための米国政府の取り組みの一つであるという。

ソロモン諸島のManasseh Sogavareを何とかしないと。

https://www.aboluowang.com/2023/0926/1958430.html

9/26阿波羅新聞網<习提前部署 清洗火箭军更多细节曝光=習の前もっての配置 ロケット軍粛清の詳細が明らかに>最近、習近平が中核集団傘下の国防、軍事産業、航空宇宙、兵器、その他軍事企業の主要人物を大規模に逮捕したというニュースがあった。中央規律検査委員会の公式ウェブサイトで公開された関連情報によると、逮捕作戦は半年前に開始された可能性が高い。

袁紅氷は、習近平は主に諜報機関の情報に頼って当局者を統治していると説明し、「習近平はロケット軍全体が政治的に自分に対して不誠実であり、台湾海峡作戦の戦略的取り決めに違反していると考えていたため、全面的な粛清を実行した」と説明した。

趙蘭健は、政治的混乱と軍の粛清の根本的な原因は、習近平と革命第二世代と軍部の間で体制の路線を巡る激しい対立にあると考えている。同氏は、これまで接触したエリートらは皆、現在の政治動向について完全に否定的であり、軍も概ね同様の見解を持っていると推測できると述べた。

「私の友人は皆、革命第二世代、起業家、メディア関係者を問わず、中国の政治情勢の動向や社会制度の方向性について100%否定的だと言える」と趙蘭健は語った。「軍事においても統計的に対応する(傾向の)範囲があると考えている」

習近平と軍との間の深刻な不和と潜在的な衝突について話した際、趙蘭健は反乱は意外なことではないと述べた。

趙蘭健は、「背景のある革命第二世代や、より高い見識を持った将校らは、中国全体が貪欲な状態にあると見ている。既存の体制の中で、この時期に命を捨て、歴史的意義のあることをする正義の人達が常に存在すると私は信じている。軍内には常に反乱の意図を持った者が多く、彼らは派閥全体の再区分を推し進めてきた」と語った。

趙蘭健はまた、そのような行為を数多く見ており、中国の現在の不安な状態を変える勇気ある人々が現れるだろうと考えていると述べた。

ロケットを中南海に打ち込めば良いのに。

https://www.aboluowang.com/2023/0926/1958521.html

9/26阿波羅新聞網<消息:中共军方将领因“反习”被捕=ニュース:中共軍将軍らを「反習」で逮捕>中共軍の上層部の混乱が続いており、大規模な粛清を通じて軍への統制を強めている中共最高指導者の習近平に国際的な注目が集まっている。多くの軍関係者が逮捕されたというニュースがある。また、元中国メディア関係者は、軍の将校や幹部の多くが反乱の意図を持っており、派閥全体の再区分を進めていると述べた。

逮捕を待つことはない。

https://www.aboluowang.com/2023/0926/1958345.html

9/26阿波羅新聞網<硬起来!菲律宾海防队称 已成功移除黄岩岛中共设置屏障=頑張れ! フィリピン沿岸警備隊は、スカボロー礁における中共の障碍を取り除くことに成功したと発表>フィリピン沿岸警備隊は本日、中共が南シナ海のスカボロー礁に配備した浮遊障壁を撤去したと発表した。 マニラは、フィリピン人が伝統的な漁場にアクセスするのを妨げるために、中国は係争中のスカボロー礁にそのような障壁を設置しているとして非難している。

強欲中国人。

https://www.aboluowang.com/2023/0926/1958331.html

9/25阿波羅新聞網<乌克兰宣称击毙俄军黑海舰队司令 俄重创敖德萨设施=ウクライナはロシア黒海艦隊司令官を殺害、ロシアはオデッサ施設に甚大な被害を与えたと主張>ウクライナは本日、先週金曜日にウクライナ軍がロシア占領下のクリミア半島を空爆し、ロシア黒海艦隊司令部に重大な被害を与えただけでなく、黒海艦隊司令官ソコロフも死亡したと発表した。一方、ロシア軍は昨夜、ウクライナ南部のオデッサへの攻撃を開始したが、ウクライナはこれがロシア軍による報復行為であるとみている。

https://www.aboluowang.com/2023/0925/1958323.html

何清漣 @HeQinglian 9時間

国連報告、麻薬問題への取り組みとして過度の懲罰的措置をやめるよう求める

https://news.un.org/zh/story/2023/09/1121882

報告の要点:

  1. 過度の刑事罰は薬物中毒者の治療を妨げ、彼らがより多くの汚名を背負い、より多く社会から排斥に遭うことになる。
  2. 法執行プロセスは麻薬使用者の人権を著しく侵害しており、過度の刑事罰により刑務所は深刻な過密状態に陥っている。 … もっと見る

news.un.org

国連報告、麻薬問題への取り組みとして過度の懲罰的措置をやめるよう求める

国連人権事務所は本日、行き過ぎた刑事罰が害をもたらしているとして、世界的な麻薬問題への対処方法の変更と懲罰的措置から人権と公衆衛生に基づく政策への転換を求める報告を発表した。

何清漣 @HeQinglian 14時間

BBC は 9/ 24に記事を発表した:トルドー首相は 1 週間にわたって支援を呼びかけたが、同盟国は誰も応じなかった。 … もっと見る

何清漣が再投稿

全メディアデイリー/全メディアニュースチャンネル QM ニュース @cheyennexli 2h

歴史家ハンセン教授の記事をお勧めする。特に左派の友人の皆さん、10 分かけてこの記事を読み、自分自身に問いかけてください:現在の米国は本当にあなたが望むものなのか?あなたとあなたの子孫もまた、被害を受ける人達の一員であることを忘れないでください。

🌹 「全メディアタウン」アプリをダウンロードして「全メディアデイリー」を読んでください http://qtown.media

qtown.メディア

【全メディアデイリー・徹底解説】 【著名学者ビクター・ハンセンのコラム】左派は思い通りになって満足?

1960 年代以降、米国はまさに実質的に文化革命を経験した。我々の主要な機関のほぼすべてが、最終的には「Woke」した。

何清漣 @HeQinglian 9時間

最近の 3大国際事件:

ウクライナとポーランドがかつて団結を望んでいた友情の船が最近転覆した。

インド・カナダ紛争は世界の注目を集めた。「人々はインドの国境を越えた暗殺事件だけに注目し、トルドー首相は不満でいっぱいで、慰める国もなかった。彼は過去のもう一つの大きな出来事を忘れていた:G20会議に向かうジャガイモの特別機(マリファナが検出された)がインドに押収された」

中国と米国の間のチップ戦争では、米国世論は失敗を受け入れた。 [WSJ「なぜ米国は中国に対処するためにチップを使う道に陥ったのか?」]を参照してください。:… もっと見る

福島氏の記事では、中共にロ・ウ戦争の調停を委ねることは、非常に危険であることが分かった。共産国が国際ルールを作るとなると、著しい人権侵害が必ず起きる。中国国内の統治方式が世界に広がるだけ。バイデン政権が中共にきちんと対応しているとは思えない。

習にロ・ウ戦争の調停を任せれば、台湾侵攻して、その後の和平に有利になることを想定した文言を必ず書き入れるでしょう。西側はそれを認めるのはダメ。結局、2024年にトランプが再選されないと戦争の調停はダメかもしれない。

記事

中国の習近平国家主席は2023年3月、ロシアを訪問してプーチン大統領と会談した(写真:ロイター/アフロ)

中国・習近平国家主席が、ロシア・ウクライナ戦争の和平仲介をしようと前のめりになっている。3期目に入って親ロ外交に大きく舵を切っており、プーチン大統領の立場を守ろうとしている。「中国は平和の使者」「米国は戦争屋」といったイメージを流布する背景には、どのような思惑があるのだろうか。

JBpressの人気コラムニストであるジャーナリストの福島香織氏は、こうした動きは台湾有事への布石であると読み解く。福島氏が上梓した『なぜ中国は台湾を併合できないのか』(PHP研究所)から一部を抜粋してお届けする。(JBpress)

地域の小国が大国の対立に巻き込まれる戦争 

2022年2月にロシアが仕掛けたウクライナ戦争はすでに1年を超え、ひょっとすると3回目の冬を迎えるかもしれない、という欧州連合(EU)の危機感を利用するかたちで、中国はロシアとウクライナの和平協議を斡旋できる影響力をもてるというそぶりを見せ始めた。

2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻は、台湾の安全保障と無関係のようでいて、深く関係している。ロシア・ウクライナ戦争の本質はロシアによるユーラシアの安全保障の枠組みの再構築を目指すものであり、台湾有事は中国によるアジア・太平洋の安全保障の再構築を目指すものだ。ともに地域の小国が大国の対立に巻き込まれるかたちの戦争ともいえる。ウクライナの場合はロシアvs米国・北大西洋条約機構(NATO)であり、台湾の場合は中国vs米国の対立がある。

ウクライナは一方的に侵略された被害者側であり、巻き込まれた側であり、台湾も中国から一方的に武力統一の危機にさらされている。だからロシア・ウクライナ戦争において台湾世論はウクライナに非常に同情的で、多くがウクライナ勝利を願っている。ウクライナはもともと親中的な国柄であり、ゼレンスキー大統領もかねて台湾は中国の一部という認識を示していたが、中国がロシア・プーチン体制寄りなのを見て、ウクライナ議会には台湾友好会派が発足している。

歴史的に過去に自国の領土であった(あるいは一方的に領土と見なしていた)という理由で武力侵攻し、占領して自国領土にしてしまうという行為が1度許されるならば、今後、2度、3度と世界各地で同様の侵略を許してしまう可能性が高まる。侵略戦争の時代が幕を開けてしまうという意味でも、ロシア・ウクライナ戦争の決着の在り方が台湾の安全、そして世界の安全保障の枠組みに関わってくるという意味でも、ウクライナと台湾は遠く離れていてもつながっているのだ。

なぜ中国は台湾を併合できないのか』(福島香織、PHP研究所

ウクライナ和平仲介は台湾有事への布石

そして、こうした戦争のテーマが本質的に国際社会、国際安全保障の枠組みの再構築であるとなると、まさにロシア、中国、そして米国とその同盟国による陣取り合戦的な意味合いがある。ロシア・ウクライナ戦争が碁盤の左上隅だとしたら、台湾有事は右下隅にあり、その2つの競り合いは異なる戦のようで、最終的にその布石はつながる可能性がある。

そして、ロシアがウクライナ戦争の疲弊によって大国の地位が保てない状況になったとき、米国に対峙するメインプレイヤーは当然、中国であり、中国は自分に有利なようにロシア・ウクライナ戦争を着地させようと、まさに考えているところだろう。

だから中国が2023年2月24日、ロシアとウクライナの和平協議を呼び掛ける提案を行なったのも不思議ではない。中国は「ウクライナ危機の政治的解決に関する中国の立場」と題した、12項目の和平協議に必要な条件を提示した。
(1)各国の主権・独立・領土の保全
(2)冷戦思考の放棄
(3)戦闘停止
(4)和平交渉の開始
(5)人道上の危機の解決
(6)民間人と捕虜の保護
(7)原子力発電所の安全の確保
(8)核兵器の不使用
(9)食糧の海外輸送を保障
(10)一方的制裁の停止
(11)産業チェーン・サプライチェーンの安定の確保
(12)戦後復興の推進

この12項目には、ウクライナが和平の前提として打ち出している10項目の核心であるロシア軍の占領地からの全面撤退が含まれておらず、(2)冷戦思考の放棄(NATOの東方拡大を暗に批判)、(10)一方的制裁の停止、というロシア寄りの立場に立ったものであった。

ただ、(1)各国の主権・独立・領土の保全と(7)原子力発電所の安全の確保、(8)核兵器の不使用についてはウクライナ側も評価しており、ここから中国が仲介力を発揮できるか、というのが国際社会の注目点だった。当初は米英欧とも、中国の仲介提案が現実的具体的なものではない、と批判的で、むしろ中国がロシアに武器など軍事的支援をすることを警戒し、牽制をかけていた。

国際社会のルールメーカーを狙う

ここで中国に一つの大きな追い風が起きる。2023年3月10日に北京で中国の仲介によって、2016年以降断交していたサウジアラビアとイランの外交関係回復が発表されたことだ。これで国際世論の空気が微妙に変わった。もちろん、サウジとイランのこじれた関係が本当に修復されるかは、今後の推移を注意深く見守る必要がある。だがとりあえず、米国が搔(か)き乱し、安定させることができなかった中東において、中国がスンニ派とシーア派の争いの最大当事者の関係改善合意を発表させた意味は大きい。

折しも中国では、習近平が3期目の国家主席に選出される全人代(全国人民代表大会)が開催中で、第3期習近平体制は「新時代の大国平和外交」を強く打ち出していたが、この事実が説得力をもたせていた。仮に、サウジとイランの代理戦争的な側面のあったイエメンの内戦や、シリアとアラブの関係改善につながっていけば、習近平の功績は「平和の使者」としてノーベル平和賞にノミネートされてもおかしくないくらいだろう。

習近平は3月20日にロシアを訪問し、プーチン大統領と会見した。新華社によれば、ここでプーチンは中国側のウクライナ問題に関する客観公正な立場をポジティブに評価。双方は、国家あるいは国家集団が政治的優位性を求めて他国の安全・利益に損害を与えるあらゆる行動に反対すると、国連憲章の宗旨と原則遵守に基づく発言を行なった。

さらに、プーチンは和平協議を早急に再開するために力を尽くすと繰り返し述べ、中国側はこれを賞賛した。またプーチンは、中国側が政治外交ルートでウクライナ危機に積極的な影響力を発揮することを歓迎し、「ウクライナ危機の政治解決に関する中国の立場」文書に記された建設的主張を歓迎する、とした。

双方はウクライナ危機解決について、陣営の対抗を形成すること、火に油を注ぐようなことを阻止しなければならないと指摘。責任ある対話が問題を解決する最善の道であると強調した。このため、国際社会は解決に向けた建設的努力を支持するべきだとした。

さらに「情勢を緊張させ、戦争をずるずる引き延ばすような行いをいっさいやめさせよう」「危機が悪化してコントロール不能となるようなことを回避すべきだ」「国連安保理が権利を授けていない、いかなる一方的制裁にも反対する」などと、暗に米国が戦争の火に油を注いでいるようなニュアンスで訴えた。

習近平は会談後の共同記者会見で、中ロ関係について「両国関係はもはや二国間の範囲を大きく超え、世界の枠組みと人類の前途・運命にとって非常に重要なものになっている」「新たな歴史的条件のもと、双方が広い視野をもって、長期的な視点で中ロ関係を把握し、人類のために事業を進歩させ、さらなる貢献を行う」「上海協力機構(SCO)と新興5カ国(BRICS)の協力の枠組み、G20などの国際的な多極的フレームワークの中での協力を強化し、ポストコロナの経済回復を促進し、多極的な世界の枠組みを構築し、グローバルガバナンス体系を整備する建設的パワーを強大化し、世界の食糧安全保障、エネルギー安全保障、産業チェーンの安定を守る面で多くの貢献をし、力を合わせて人類運命共同体の構築を推進していく」などと語って、あたかも中ロが今後の国際社会のルールメーカーになるかのような口ぶりだった。

親ロ外交を復活させた習近平

この会談の意義について、こうした新華社が伝える発言から私なりに解釈すると、習近平はプーチン擁護のスタンスをはっきりさせたことが一つある。

習近平が最終的に望んでいるのは、国際社会のフレームワークの再構築において習近平の中国が米国に代わる地位に立って、中国の価値観、秩序で国際社会を支配するルールメーカーになる、ということだ。そのために形成する中国朋友圏を一帯一路沿線に拡大していくのが習近平の青写真だが、それに対してロシアは、長年、中国と最も長い国境を接する隣国としてそれなりに警戒心をもって抵抗もしていた。だから、中ロ関係は「同盟を結ばず、対抗せず、第三者を標的にしない」という原則が維持されてきた。

プーチン大統領は2022年2月に訪中し、習近平国家主席と会談した(写真:ロイター/アフロ)

だが習近平は、そうした中ロ緊張関係を蜜月に転換してきた。2022年2月、プーチンが訪中したとき、中ロは共同声明で「上限のない協力関係」を打ち出した。その後、ロシアとウクライナ戦争の泥沼化で、中国ではロシア専門の外務次官が左遷され、党内で習近平の親ロシア外交路線を阻止しようとする動きが出た。中国はロシア・ウクライナ戦争については、中立維持の立場をとってきた。

だが習近平が総書記、国家主席の3期連任に成功し、独裁化をさらに進める動きになったとき、習近平は親ロ外交を復活させたのだ。ロシアはすでに戦争で疲弊して大国の地位から転落し、中国は恐れる必要はない。むしろ、その命綱を握っている状況なのだ。全人代直後のロシア訪問の本当の意味は“親ロ外交路線の復活表明”と受け取っていいのではないか。

ロシアを敗戦させないシナリオ

では、習近平はなぜ親ロ外交にそこまで固執するのか。一つの理由は、習近平がプーチンを個人的に好きだということがある。

CCTV(中国中央テレビ)が流した中ロ首脳会談直前の映像の中に、プーチンが習近平に「中国がうらやましい」と語った場面があった。なぜなら「中国は非常に効果的な政治体制システムを打ち立て、経済を発展させ、国家実力を増強させたからだ」という。

そのときのプーチンの老いてむくんだうつむき加減の顔と、習近平のうれしそうな顔は、なかなか印象深かった。プーチンは、ゴルバチョフによって崩壊寸前に陥ったロシアを立て直し、常に厳しい決断を迷いなく行なってきたという点で、習近平にとって憧れの政治家だったといわれている。ウクライナ戦争の戦況がこれだけ厳しくなっても西側にノーと言い続けるその強さも、習近平がプーチンに好感を抱く理由であるという。

そのプーチンに「強い中国をつくった」と羨ましがられたのだから、習近平は自分のやり方に自信をもったことだろう。

もう一つが、ロシアの惨敗を何としても避けることが、中国習近平体制にとって重要だということだ。ロシアの惨めな敗戦はプーチン体制の崩壊を意味する。プーチン体制崩壊後に親米政権ができたりすると、中国としてはこれほど危ういことはない。

ロシアを敗戦させないシナリオは2つ。ウクライナにロシア・プーチンの面子を守るかたちで和平協議を調印させること、あるいは中国による本格的軍事支援によって戦況をロシア有利に逆転させたのちに、ウクライナに和平条件をのませること。

米国は2023年2月、中国が殺傷力を伴う支援をロシアに提供することを検討している、と警告していた。中国はそれを完全否定しているが、ロシアに武器供与をする選択肢が、習近平3期目再選とともに再検討されていたのは事実らしい。また、ウクライナ情報当局によれば、ロシアが使用する武器には中国製部品がかなり含まれているともいう。

中国がロシアにさらに武器供与をすれば、戦争はさらに長引き、ウクライナ側が絶体絶命の淵に追いやられる可能性がある。ウクライナにとっても中国の出方が生死を決するのだ。そういう意味では、中国はロシア、ウクライナ双方に対して生殺与奪の権を握っているともいえる。

米国がどういう意図をもって中国の対ロ武器供与情報を公表したかはさておき、中国がロシアに武器供与する可能性は、ウクライナを慌てさせたことだろう。これはウクライナの対中態度を硬化させる可能性もあるが、和平を急がせる理由にもなろう。

いずれにしろ、習近平のロシア・ウクライナ戦争の仲介役ができるそぶりを見せているのは、第一にプーチンの立場を守ること、第二に中国を「平和の使者」、米国を「戦争屋」にする国際イメージを浸透させること、そしてそのうえで台湾統一問題に関して中国に有利な国際環境をつくっていこう、ということだろう。

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