11/29日経『中台首脳会談 成果と先行きは 直接対話の枠組み構築 台湾・淡江大学中国大陸研究所所長 張五岳氏』について

Zhang Wu Yue張五岳氏について調べました。民進党の元主席の施明徳等と「台湾と中国大陸の関係についての5原則」を提案した人です。

大一中架構,或稱處理兩岸問題五原則,是台灣政治術語,於2014年5月27日由前民進黨主席施明德、前中華民國國家安全會議秘書長蘇起、前海基會董事長洪奇昌、前海基會副董事長焦仁和、前陸委會主委陳明通、前中華民國外交部部長程建人、淡江大學中國大陸研究所所長張五岳等七人在其共同發表的《處理兩岸問題五原則》宣言中共同提出。施明德等人希望用這個架構來取代一中原則。其旨為:海峽兩岸在一個中國架構下,建立起一個「不完整的國際法人」。

前行政院長郝柏村原計畫加入連署;但因郝柏村堅持加入「兩岸同屬中華民族」,與施明德意見不同,因此最後未加入。(郝柏村は「台湾と大陸は同じ中華民族」と言ったが、施明徳の反対で本件は盛り込まれなかった)

在處理兩岸問題五原則中,提出:

1.尊重現狀(現状を尊重する)

2.兩岸為兩個分治政府(台湾と大陸はそれぞれの政府を有する)

3.大一中架構取代一中原則(「大一中架構」=2国家論や台湾独立に反対するが、「一中原則(一つの中国で、中華人民共和国がそれを代表し、台湾は中国の一部分)」は支持しない。施明徳は中国とは何を指すかについては解釈しない立場である。)

4.兩岸共組一個不完整的國際法人,以共識決處理雙方關切的事務,作為兩岸現階段的過渡方案。(台湾と大陸は不完全な国家であって、共通認識(92共識を指すのか不明。小生は、92共識はでっち上げと思っています)を以て両方とも関心を持って事務処理することを決め、双方とも現段階を過渡的段階とする)

5.兩岸在國際上享有參與聯合國等國際組織、與其他國家建立正常關係的權利。(双方とも国際機関等の組織において普通の国家としての権利を持つ)

来年の総統選では民進党・蔡英文の勝利は揺るがないでしょうが、中国の出方が気になる所です。特に「92共識」の存在がスタートラインとなると蔡英文は益々中国離れを起こすのでは。中国経済も悪化してきているので、台湾企業も大陸から逃げ出した方が良いと思います。債権回収できなくなります。日本と「産業同盟」を結び、東南アジアの華僑相手にビジネスした方が良いのでは。

記事

中国の習近平国家主席と台湾の馬英九総統は7日、シンガポールで歴史的な握手をした。1949年の中台分断以降、初めてとなる首脳会談は東アジアの安定に結びつくのか。中台関係に詳しい台湾の淡江大学中国大陸研究所の張五岳所長と、オバマ政権で対中政策を練ったエバン・メデイロス前米国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長に聞いた。(この部分はありません。張五岳氏だけです。)

 ――1949年の中台分断以来の歴史的な首脳会談が実現しました。

 「両岸(中台)は過去7年間、経済を中心に交流を推進してきた。両首脳が直接会って、この成果を強固にする狙いがあった。さらに台湾では2016年1月に総統選挙が控えており、(政権交代で)両岸関係が大きく変化する可能性がある。両首脳はその前に会い、両岸関係の安定を維持するために積極的に関与したいと考えたのだろう」

 ――なぜこのタイミングで会ったのですか。

 「習氏にはまず中国の内部事情がある。台湾の政権交代が実現した場合、両岸関係が難しくなって習氏への批判が強まる可能性がある。習氏は中国の歴代指導者ができなかった首脳会談で自らの実績をアピールし、権力基盤を固める狙いがあった」

 「中国は東シナ海や南シナ海で、日本や米国との摩擦に直面している。この7年間の台湾海峡は穏やかだったが、台湾が政権交代後に日米に接近した場合、中国にはプレッシャーとなる。その前に首脳会談を開き、両岸の平和を演出したかったのでないか」

 「馬氏は08年に総統に就任して以降、両岸関係の発展に努めてきた。一方、内政問題でつまずき、自分は正しい評価を受けていないと感じている。馬氏の任期は16年5月までだが、誰しも任期が終わる前には自らの理想を追求するものだ。首脳会談は、たとえ会うだけでも自らの政権の集大成になると考えたはずだ」

 ――両首脳は中国と台湾は不可分の領土であるという「一つの中国」の原則を確認し合いました。

 「習氏も馬氏も(「一つの中国」の原則を認めるが、内容はそれぞれが解釈するという)『92年コンセンサス』に言及した。これこそが両岸関係の平和発展の最大のカギとなることを世界に宣言した形だ。台湾の総統選で(台湾独立志向を持つ最大野党の)民進党の蔡英文主席が当選した場合、この『92年コンセンサス』を受け入れるのかを突きつける狙いがある」

 「習氏には会談で馬氏というより蔡氏にメッセージを送る狙いがあった。両岸関係で『92年コンセンサス』の重要性が一段と強固になったことを見せつける半面、これに代わる新たな了解事項や信頼関係があれば蔡氏と会うのは不可能でないことを示唆した」

 「中国は両岸関係を長期的な視点でとらえている。今回は両岸の首脳が直接対話するという前例をつくったことが重要だ。こうした前例があれば、もし中断しても再開することが可能だ」

 ――馬氏は会談で台湾当局が名乗る「中華民国」の名称などを使ったことをあえて公表し「習氏と対等の会談だった」と主張しています。

 「公開のあいさつでは互いに不快感を与えることは言わなかった。ただ非公開の会談部分では、習氏も『台湾独立に反対する』などと言いたいことを言った。事前にそうした合意があったのだろう」

 ――会談は総統選で劣勢の与党・国民党への追い風になるとの見方もありましたが、効果は小さいようです。

 「習氏も馬氏も会談によって選挙の結果が変わるとは思っていない。蔡氏は両岸関係で『現状維持』の政策を打ち出しており、一定の支持を得ている。ただ今回の会談は蔡氏が総統就任後に、両岸関係を推進できるかという大きな課題を突きつけた。蔡氏が20年の総統選で再選できるかにも影響してくる」

 「中国が『92年コンセンサス』を通じて台湾に要求していることは、『一つの中国』と『台湾の独立反対』を認めることだ。民進党が『台湾の独立反対』を容認することは中国も期待していないが、少なくとも『両岸は国と国の関係でない』ことを何らかの形で示すことを要求してくるだろう」

 ――中国と民進党が折り合えないと、どうなりますか。

 「中国は台湾に揺さぶりをかけるだろう。両岸が実施している経済協定の交渉や、閣僚級の直接対話はストップしそうだ。(中国人観光客の台湾訪問など)民間ベースの交流は完全には止まらないだろうが、縮小するはずだ」

 「(来年1月の)総統選が終わったら蔡氏の5月の総統就任を待たずに、中国と民進党はコミュニケーションを取り始めるはずだ。ただ蔡氏が最終的にどう対応するかは私にもまだ分からない」

(聞き手は台北=山下和成、写真は熊谷 俊之)

 Chang Wu-Ueh 台湾の政治大学で博士号取得。2008年から現職。台湾の官庁の諮問委員なども務める。55歳。

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