『資金力だけじゃない、途上国がインフラ整備で中国になびく理由 途上国支援はもはや安全保障の問題、一帯一路に対抗する枠組みを』(5/11JBプレス 塚田 俊三)について

5/12阿波羅新聞網<“习近平”题下配皇帝图 《新京报》前社长罪成=「習近平」というタイトルの下に皇帝の図を配置した《新京報》前社長は有罪>《新京報》前社長の戴自更は昨年「双開」され(党籍剥奪と公職追放)、収賄で起訴された後、北京第1中級人民法院が金曜日(7日)に出した裁定書が流出し、内容について収賄事件は既に判決が出され、1633万元(1977万香港ドル相当)の銀行預金が凍結されたが、刑期について言及がなかった。以前、戴は8年の刑を宣告されると噂されていたが、まだ正式に確認されていない。

大陸メディア《新京報》は、その大胆な物言いで知られており、当局の圧力に繰り返し耐え、「クセ球」報道を載せ、公権力を監視し、さらには指導者を暗に風刺し、プロパガンダ部門によって異類と評価された。2014年、《新京報》の一面は、「習近平は中央国家安全委員会委員長になる」という見出しの下に、清王朝皇帝の衣装を着た写真が添えられている。

習近平を皇帝と揶揄した罪でしょうが、習は金三胖のように太った豚扱いされるより良いのでは。事実上、全体主義国の皇帝でしょう。

戴自更

https://www.aboluowang.com/2021/0512/1591877.html

5/11阿波羅新聞網<中国人口“不减反增”?专家:数据造假=中国の人口は「減少せず却って増加する」?専門家:データの改ざん>中国国家統計局は3月中旬に人口データの結果を4月上旬に発表する予定であると述べたが、結果は1か月遅れ、本日になってやっと発表した。公式声明は「多くの準備作業があったため」と説明したが、専門家は、中国の人口危機の速度と規模は皆が考えるよりも速く、大きく、壊滅的な影響を引き起こす可能性があると考えているため、発表が延期されたと考えていると。

嘘つき中国人の面目躍如。“報喜不報憂”の典型。今更驚きはない。

https://www.aboluowang.com/2021/0511/1591755.html

5/11阿波羅新聞網<“宁可信如花是环球小姐冠军,也不相信华春莹的鬼话” —王定宇“大野狼最疼惜小红帽”酸回华春莹网友超强接龙更酸=むしろ如花がミスユニバースのチャンピオンだと信じるが、華春瑩のナンセンスな話は信じない」—王定宇「大きな野生のオオカミは赤ずきんちゃんを可愛がる」 華春瑩の痛い回答はネチズンの反撃に遭いもっと痛い>

写真:周星馳のコメディー映画の道化「如花」

中共外交部の華春瑩報道官は、台湾の世界保健総会(WHA)への参加に対する国際的な支持に直面し、本日(10日)「一つの中国の原則」を繰り返し、中国以上に台湾同胞の健康を気にするものは誰もいないと述べた。これに対し、民進党議員の王定宇は夕方にFacebookに投稿し、痛い反応は「大きな野生のオオカミは赤ずきんちゃんを可愛がる」のと同じくらいの真実であると!ネチズンは、「華春瑩のナンセンスな話よりも、如花がミスユニバースのチャンピオンになると誰もが信じたい」というメッセージを残した。

中共の独善を許して来た自由主義国に責任がある。特にバイデン民主党政権は今からでも中共封じ込めの手を打っていかないと手遅れになる。

https://www.aboluowang.com/2021/0511/1591625.html

5/11阿波羅新聞網<又有数百名法国军人发出警告:内战一触即发=数百人のフランス軍人がまた警告:内戦は一触即発>一部の退役将軍と元将校がフランスに内戦が起きると警告した後、数百名のフランス軍人が新しい請願書に署名し、軍の先輩たちが提唱した見方への支持を強調した。

「パリジャン」のコラムは、フランスの大統領、大臣、国会議員、高級官僚に向け、「これらの人はフランスのすべての敵と戦っている」、「今日、彼らはこのように扱われているが、彼らは間違っていない。愛国の心から出たものに過ぎず、目の前で国が崩壊するのを見て悲しんでいる。このような状況下で、軍人になったばかりの我々には、真実を語る光栄に預かり、困難に遭っても不惜身命にする義務がある」と述べた。

署名者は、高級退役将軍が提唱した見方に支持を表明した。「我々の先輩達は、都市部と農村部で暴力を見、公共の場所や、公の議論におけるセクト主義の傾向が扶植されるのを見、フランスとその歴史がヘイトの対象となるのが主流になるのを見てきたので、内容は全体として正しい」

この情報は、初めて聞きますが、米国で起きているのと同じ現象。中共の統一戦線部辺りが裏で煽動しているのかも。

https://www.aboluowang.com/2021/0511/1591747.html

何清漣さんがリツイート

北米保守評論 @ NAConservative9 3時間

「民主党はアメリカンドリームを扼殺している」

数世代にわたる福祉補償に似たものは、黒人の上方移動を阻害し、多くの米国黒人のアメリカンドリームを蝕んできた。 1960年代半ばに建てられた低家賃の住宅には、今でも何十万もの人が住んでいる。バイデンに代表される民主党員は、この管理のまずさについて謝罪するだけでなく、この毒素を貧しい人以外にも広めたいと考えている。

何清漣 @ HeQinglian 2時間

中国は米国の「宿題の答えを書き写す」ことを嘲笑ったが、間違った宿題を出した。

https://rfa.org/mandarin/pinglun/heqinglian/hql-05112021124105.html

米国のインフラ計画が発表された後、中国の世論は「宿題の答えを書き写した説」がスマホ画面を席巻した。バイデンの計画の重点は、米国の民間投資を政府投資に変えることであり、これは間違いなく2009年の中国の5兆元の救済策に触発されているが、評論家は中国の2020年の新しいインフラ計画を考え出した。

評論は善意ではないが、米国が情報の繭内に閉じ込められない限り、聞いておくことは有益である。

評論|何清漣:中国は米国の「宿題の答えを書き写す」ことを嘲笑ったが、間違った宿題を出した。

バイデン大統領がピッツバーグでの演説で、中国と競争し、米国経済を再構築することを誓った4兆ドルを超える壮大なインフラ計画を示して以来、両国のメディアはインフラ計画について評論するのに忙しい。

rfa.org

塚田氏の記事を読んで、ご尤もと感じました。中国は要人しか相手にしないので、庶民からは嫌われます。貧しい時代からそうでした。要人をMoney漬けやHoney漬けにすれば目的が簡単に達するのを歴史的に学んできているからでしょう。研修に呼んで、夜の接待も映像に撮りながらやらしていると思います。後々活用するために。

性賄賂で調べれば、たくさん記事が出てきます。一部を紹介します。

2020/11/26網易<新加坡ICA官员难过“美人关”,接受性贿赂帮中国女子办准证!=シンガポールのICA(Immigrant Custom Agency )当局者は「美人の関」は越えられず、中国人女性が許可を得るのを助けるために性賄賂を受けた!>

https://www.163.com/dy/article/FSBIA4KG05371E5Q.html

2019/4/24新唐人電視台<中共外交部“性贿赂”外国政要 内幕曝光=中共外交部の「性賄賂」を外国の要人に 内幕を暴露

https://www.ntdtv.com/gb/2019/04/24/a102563236.html

自らの利益のために自分の体を使うのと、政府や上司に命じられて体を売るタイプとあります。呉王・夫差に贈られた西施の例もあるくらいですから、女性が体を利用するのに抵抗がないのかもしれません。

記事

2019年5月、北京を訪問し習近平主席と握手するバヌアツのシャーロット・サルウェイ首相(当時、写真:新華社/アフロ)

(塚田俊三:立命館アジア太平洋大学客員教授)

「パシフィック・リム」とも呼ばれる太平洋地域は、米国、豪州、日本、中国等の経済大国に囲まれているが、これらの大国が、この海洋を「自国のバックヤード(裏庭)」と見るか、眼前に広がる「無限の可能性を秘めた大自然」と見るかによって、これらの国の太平洋地域との関わりは大きく異なってくる。

そのどちらかと問われれば、残念ながら、これら列強は、この地域を、その裏庭とみなし、これをいかにして活用するか、そこからいかに多くの利を得るか、との観点から関わってきたと言わざるを得ない。勿論、この傾向は、近時における気候変動対策との関係から、変化の兆しもみられるが、すべての国が、この方向に切り替えている訳ではない。

太平洋地域へ急速に関与強めてきた中国

各国が太平洋地域に強い関心を示すのは、太平洋が魚業資源・観光資源の宝庫であり、また海の回廊としての役割も果たしているからだ(外航海運の航路として、また、光ファイバー網の設置場所として)。

特に、豪州とニュージーランド(NZ)にとってこの地域は、目の前に直接広がる広大な海洋資源であり、またそこに点在する島嶼国は、小さいとは言え、魅力ある市場を提供している。他方、これらの島嶼国はいまだ経済構造が脆弱で、政治体制も未成熟であることから、海外からの支援に頼らざるを得ず、先進国としての豪州とNZは、これら島嶼国に対し、以前から経済支援を実施してきた。

さらに米国もこの地域に深く関与している。特に、自由連合盟約を結んでいるミクロネシア、パラオ、マーシャル諸島に対しては、防衛サービスを提供しているし、NZも、同じく、クックアイランドとニウエに有事の際は防衛サービスを提供することになっている。

ところが、長く豪州、NZ、そして米国の庇護の下にあった太平洋諸国に、近年変化が起こっている。そう、中国が急速に進出し始めているのだ。

軍事転用可能な港湾・空港にも触手

その範囲は、貿易のみならず、投資等の面にも及んできており、太平洋諸国に対する後見人を自認する豪州、NZそして米国は、この急激な進出に対し、強い警戒感を抱き始めた。

確かに貿易の分野では、中国はすでに太平洋諸島国地域における最大の貿易相手国となっているが、それだけに留まらず、地域の社会経済に、より直接的な影響を及ぼす投資の分野でも増え始めている。

当初中国の投資は、もっぱら鉱業、エネルギー、不動産等の分野に向けられていたが、最近は、インフラの分野が中心になりつつある。そしてその投資先には、軍事目的にも転用可能な港湾や空港も含まれ、豪州、NZ、米国は神経をとがらせていた。

例えば、バヌアツのルーガンビル港の埠頭拡張工事は、中国の国営企業(上海建工集団)が請け負い、中国輸出入銀行の融資を得て2017年に完成したが、その埠頭の長さは360メートル、深さ25メートルと小国バヌアツでは考えられない規模の埠頭であり、それは中国海軍の艦艇の寄港を想定しているからであろうという憶測を生んでしまった。また、サモアの国際空港の拡張工事も、上海建工集団が請け負い、中国輸出入銀行の融資の下2018年に完成したが、それは現在の取扱能力を倍増させるとする大掛かりなものであった。また、パプアニューギニアは、そのロングラム基地(かつて豪州はここをその海軍基地として使用していたが、その後パプアニューギニアに譲渡)が老朽化したことから、その更新を考えていたところ、中国が2018年その改修に関心を示したので、豪州は急遽、パプアニューギニア側に援助を申し出、豪州の太平洋海洋安全保障計画の一環として、自ら改修工事を実施することとした*1

*1 藤森浩樹「太平洋島嶼国への中国の影響力拡大と今後」https://www.asia-u.ac.jp/uploads/files/20200624162918.pdf

このような中国のインフラ投資は、2013年の一帯一路の発表以後、急速に拡大し、それに伴い同地域における中国からの借り入れも急増し、特にトンガ、サモア、バヌアツの3か国は、その債務返済能力を遥かに超える金額を中国から借り入れており、昨年来3回にわたって開かれてきたG20 Debt Service Suspension Initiative においても債務の支払義務延伸対象国として認められた(ただ、2018年以降は、太平洋諸国の中国からの借り入れに対する警戒感が高まり、新規案件は、パプアニューギニアでの一件、バヌアツでの一件を除き、ストップしている)。

この債務危機の問題は、IMFや米国の研究機関(Center for Global Development)等でも報告されている。当然のことながら、豪州、NZ、そして米国にとっても、見逃せない問題となっている。この問題については、稿を改めようと思うが、本稿では、なぜに中国が、豪州、NZ、米国が盟主として関与してきた太平洋諸島地域に、かくも急激に進出することができたのかの問題に焦点を当て考察してみたい。その主な要因としては、「経済的要因」と社会的要因」の二つがあるが、まずは前者について述べたい。

中国の影響力増大する経済的要因

太平洋諸国ではインフラ施設の整備が遅れており、かねてよりその整備の必要性が強く叫ばれてきた。この地域におけるインフラ施設の整備は、従来から主に豪州の、さらにはADB、世銀の支援を受けて行われてきた。しかしこれらの援助国・援助機関には、それぞれの優先分野があり、それにマッチしない場合は支援要請を出しても直ぐには受け入れてもらえず、またそこからの融資を得られたとしても、その実施に関わる手続きは複雑であり、プロジェクトを完成させるまでにかなりの時間を要した。

具体的には、これらの援助国、機関から資金借りた場合、その事業の実施は一つずつ段階を追って進めていく必要があり(F/S調査・初期設計段階、詳細設計・建設段階など)、各段階ごとに異なる事業者の選定が求められる。しかも、これを国際競争入札にかけて行う必要があり、プロジェクト執行能力が弱い太平洋諸国にとってはとんでもない負担となっていた。

ところが、これを中国に求めた場合、F/S調査・初期設計の段階から、詳細設計・建設段階、引き渡しに至るまで、全て中国国営企業が一括して引き受けてくれるし、手間暇かかる国際競争入札に掛けることも求められないので、要請を出してから施設の完成に至るまでの時間が短くて済むのだ。また、プロジェクトと直接関係の無い非公式な要望にも中国側は柔軟に対応してくれるので、太平洋諸島国にとってはまことに有難い存在として映る。

もちろん、この一見便利な支援にも大きなリスクが隠されている。

コスト増の大きな要因となる様々な賄賂

まず、見積価格の高さである。通常の案件であれば、コストの見積もりは工事を施工する建設業者は行えず、第三者である初期設計コンサルに委託して行う。それがわれわれの常識だ。このため、受注予定価格は勝手に膨らまされることはない。

ところが、中国から支援を受けた場合には、受注予定価格の見積もりも建設業者が行う。そのため建設業者の都合の良い価格を設定できるのだ。当然のことながら、建設業者は見積もりに、利益を上乗せした工事費を含めることはもちろん、ビジネスを容易にするための種々の費用もあらかじめ含めておくことができる。結果的に、中国国営企業に発注する工事は高額となりがちであり、このような傾向は途上国で広く見られるものだ。

具体例をいくつか挙げてみよう。中国が融資したケニアのモンバサ・ナイロビ間の鉄道敷設プロジェクトの見積価格は通常価格の3倍であったと報告されているし、モルディブの首都マリに建設された病院は、通常価格の2.6倍であったと言われている。さらに事業規模の大きなパキスタンの鉄道プロジェクト(ML-1)やマレーシアの鉄道プロジェクト(East Coast Rail Link)の場合も、過大な費用見積もりが問題となり、政府当局は、中国国営企業に対し、費用の見直しを再三にわたり求めた経緯がある。

2017年8月、マレーシアのクアンタンで行われたthe East Coast Rail Link projectの起工式で、列車モデルを前にポーズをとる人々(写真:新華社/アフロ)

見積価格が多少高めに設定されることはそう珍しいことではないが、それが2倍にも3倍にも達することは極めて稀だ。いったいなぜ、中国企業ではそのようなことが頻発するのだろうか。それは、中国の国有企業の見積もりには、途上国では往々にして必要となる少額のtea moneyやgrease paymentと呼ばれる「retail bribery」(少額の賄賂)はもちろん、政権中枢の有力者や政治家に支払われるキックバックや選挙資金などの「wholesale bribery」(大口の賄賂)も含まれることが多く、特に後者の金額が格段に大きいからである。

高い金利を提示する中国国有銀行

もちろん、このような高額の見積もりを行った当の国営企業は、当該工事を無償で施工してくれる訳ではない。これらの国営企業は、中国政府の「対外経済合作」の一環として、相手国からの請負事業としてでなければ、実施しえない。

他方、途上国側はこうした高額のコストを払う余裕はない。その点は、国営企業もよく承知しており、資金が不足しているということであれば、必要な資金はアレンジしましょうと申し出る。途上国側が、ではお願いすると回答すると、この段階で、大使館を通じてアレンジされた国有銀行が出てくる。だが、そこで提示される金利は決して低くはない。譲渡性の高い融資を行うとされる中国輸出入銀行の融資ですら2%台、ましてや、融資実績の大きい中国国家開発銀行の融資に至っては6%台である。これは、ADBや世銀の金利より格段に高い(現在の貸付金利から言えば両行とも1%台)。要するに一帯一路の下でのインフラ整備が、他の国による経済協力と大きく異なるのは、それが中国の国営企業と国有銀行との二人三脚で進められるという点である。

このように中国による融資案件は、結局は高いものにつきがちで、数年後のgrace period(猶予期間)が終了すれば、直ちに多額の定期返済義務が発生し、この段階でデフォルト(債務不履行)に陥る途上国が多いのだ。返済が滞れば直ちに、当該施設の没収、または物的返済への切り替え(ベネズエラでの原油に拠る返済、タジキスタンでの金鉱採掘権の獲得など)、あるいは施設利用権の中国企業への譲渡(スリランカの港湾施設の99年間リース)などが発動されることになる。「中国は当初からこれを狙っていたのではないか」と、憶測する向きすらあるが(いわゆる「債務の罠」)、あながち間違ってはいまい。

ここで見たように、中国からの支援には多大のリスクが伴う。それでも途上国側の時の政権から見れば、工事の一括引き受け、早期完成の方が重要だし、いろいろな要望にも柔軟に対応してくれる*2。しかも債務の返済に迫られるのは返済猶予期間が終わる数年先のことになるので、目先の利益を優先させ、中国企業の提案に乗りがちになってしまうのである。

*2 中国の柔軟な対応例:2016年バヌアツに対しNational Conference Centerを作り、無償で供与。また、2019年には、ソロモン諸島に対しMain Stadiumを作りこれも無償で供与。

中国の進出を可能にする「社会的要因」

中国の急激な進出を可能にしたもう一つの理由――社会的歴史的要因――は、太平洋諸国の政治家が長年薄々と感じていた“欧米諸国からのプレッシャーから逃れ、独自の道を切り開きたい”とする気持ちである。先にも述べた通り、同地域では豪州、NZ、そして米国が、長らくその強い影響力を行使してきたが、その行使の仕方は、決して対等な独立国に対するものではなく、“上から目線”の、時に高圧的とすら感じさせるものであった。

太平洋諸国は、このような対応に対し表立って不満を述べたりはしないものの、胸の中では反感を抱いており、独立国としてのdignity(尊厳)を保ちたいとの気持ちを強く持っていた。太平洋諸国はいつの間にか欧米諸国と距離を取る道を探し求めるようになっていた。当初は、新たなパートナーとして日本に期待もしたのだが、日本は独自のアジア的アプローチを示すことはなく、欧米諸国に近い路線を取り続けるのみだったので、彼らの新たなパートナーとはなりえなかった。そこにスッと現れたが中国だった。

中国は、明らかに欧米諸国とは異なるアプローチをとり、政府部内に深く食い込んでいった。その一つの方法が、(他の途上国に対してもよく用いる手法ではあるが)政府高官・政府職員を対象とした「研修」だ。

中国は、太平洋諸国の行政官を毎年多数、本国に招き、研修を実施しているが、これら行政官に対しては、各地で視察旅行を実施する等、手厚く対応する。このような厚遇は、太平洋諸国の職員からすれば極めて意外な対応に映る。なぜなら、豪州やNZで研修を受けた場合には、太平洋諸国の政府職員たちは「後進国から来た研修員」とみなされ、決して平等に扱われることはなかったからである。

このような対応の違いは、心象面で大きな違いをもたらす。特に、昔ながらの首長国的風土を残す島嶼国においては、相手の威厳を尊重することは極めて重要であるが、欧米諸国はこのような点には一切配慮せずに、機械的に研修を実施するのみなのである。だが、中国はこのような心理的側面にも配慮してくれる。そこに太平洋諸国の行政官は大いに感激するのである。

日本なら「官民癒着」でも、中国では「重要な連携」

中国の太平洋諸国政府への食い込みは、研修旅行のみならず、様々な形で行われてきたが、こうした業務の実施に中心的な役割を担うのが現地の中国大使館だ。

例えばインフラ支援なら、大使館は中国の国営企業と緊密に連携を取りながら現地のカウンターパートとの交渉を手助けするし、太平洋諸国が資金を必要とすれば、すぐに中国の国営銀行と連絡を取り、話し合いの場を設ける。

これが日本大使館ならば、このようなアレンジをすることに極めて慎重になるだろう。ましてや特定企業の推薦を行う様なことは「官民癒着」と批判される恐れがあるので、めったにすることはない。逆に中国では、これらの活動は「重要な連携プレイ」であり、これを円滑に行うことが現地大使館の任務なのである。特に中国では、2008年以来、“走進去”の名の下に国有企業の海外市場への進出を促すことが国策とされており、現地大使館は本国の商務部と緊密な連携を取りながらこれを側面から推進してきた。このような大使館の現地での活動の違いが「機動力の差」として、ひいては「政府中枢への食い込み方の差」として現れるのだ。

もっとも、このような中国の太平洋諸国への食い込みは、必ずしも太平洋諸国の国民各層から広く歓迎されていた訳ではない。中国は政府の一部有力者には深く食い込んでいるが、一般庶民の間ではむしろ強い反感を生んでいるのである。

庶民からは歓迎されない中国人労働者と中国人小売商

その理由の一つは、中国からのインフラ投資の増大に伴う中国人技術者の流入増であるが、それだけでなく建設労働者も大量に入ってくるからである。また、近年は、中国人の小売業への進出も激しく、庶民にとって都市部において身近な生活用品を買おうとすると、どうしても中国人が経営する店舗で買わざるをえない状況が生まれていた(例:マーシャル諸島の首都マジェロでは小売りの3分の1が中国人によって営まれている)。

しかも、この急増する中国人小売商は、英語を使いこなせるような層の人達ではなく、太平洋諸国に送り込まれる前に本国で現地語を叩き込まれてきたような地方出身の小売商であったりする。現地での商売の仕方も、決して洗練されたものではなく、中国風のやり方が前面に出がちであり、太平洋諸国の国民の間に反中国人感情が芽生えるのも無理はない。

それでも、中国政府は、そのような庶民の受け止め方や一般的なイメージなどはあまり気にしていない。中国政府にとって重要なのは、相手国の有力者、権力者との関係をしっかりと掴んでおくことであり、そこさえ抑えておけば、現地でのディールも着実に進めることができる。要は、実を取れるかどうかであり、その手段が多少不規則な資金の授受であっても、あるいは裏取引であっても構わない。結果がよければそれでいいのである。欧米諸国のように、透明性とかフェアネスといった、彼らからしてみれば「ナンセンスなこと」は言わないのである。

このような徹底したプラグマティズム――より正確に言えばマキャベリズム――が、欧米諸国の牙城である太平洋諸国にかくも短期間に食い込めたもう一つの理由である。

生半可な国際協調だけでは一帯一路に対抗できない

こうした中国の進出は、パキスタン、スリランカ、カンボジア、その他のアジア諸国においては、より露骨な形で展開されており、その範囲はインフラ投資に限らず、デジタル技術、さらには、軍事面にも及んでおり、自由主義陣営は強く警戒し始めている。

中国のこうした「猛攻」を見て、この地域で強い影響力を有してきた米国と日本は、「自由で開かれたインド太平洋構想」の下、相互に連携し、一帯一路に対する対抗策として「質の高いインフラ整備とこれに対する途上国融資の拡充」を打ち出した。このインド太平洋構想には、豪州、インドも参加したが、欧州諸国もその参加に関心を示しており、そうなると一応は「中国vs.日米豪欧印」の構図が出来るわけだが、この日米欧印の連携が、中国の一帯一路の進展に楔を打ち込めるほど強力なものになるかどうかは極めて疑わしいと言わざるを得ない。

なぜか。実は、途上国が中国のインフラ支援になびいていくのは、資金の不足が原因ではないからだ。中国から支援を受ければ、国際入札などの面倒な続きを踏む必要もない。中国の国有企業が、一から十まで一切合切やってくれる。そのため完成までにかかる期間が短い。いろいろな無理も聞いてくれる。そういったことが理由なのだ。

日本や米国、欧州からの資金的支援がいかに潤沢であっても、その手続きが複雑であり、完成までに時間を要するのであれば、途上国は見向きもしないであろう。

もっと言えば、中国の一帯一路構想は、もはやインフラ整備といったハードウエアだけではなく、5G、監視技術といった「デジタル・シルクロード」の構築に力を入れて始めている。このような動きは途上国側にとって、特に強権国家からは大いに歓迎される。

そこに日本や米国が「質の高いインフラ」などという曖昧な言葉をいくら発しても、途上国には響かないだろう。中国はその先を行っている。中国の急激な進出を食い止めるためには、従来からの延長線上ではなく、全く新しい観点からの施策を打ち出す必要がある。

旧来の支援方式は捨てよ

例えば日本がインフラ分野に食い込んでいくためには、大胆にリスクを取り、施設建設から、運営まで一貫して引き受けるBOT(Build-Operate-Transfer=民間事業者が公共サービスに関わる施設を、自分で調達した資金を使って建設し、20年から30年間運営し、そこから上がる事業収益によって当初の投資資金を回収し、その後、政府に移管する仕組み)や、BOTをベースとしながら一部リスクを政府がカバーするPPP(Public Private Partnership)のような方式を前面に打ち出していくべきだろう。

従来、我が国は途上国へのインフラ支援は、官ベースで低利融資を売り物に進めてきた。この方式は、手続きが煩雑で時間もかかるうえ、相手国政府から債務保証を求めざるを得ず、途上国から歓迎されなかった。

インドネシアでの高速鉄道プロジェクトでの「日本敗退」が国内に大きな衝撃をもたらしたことがあるが、実はこのときの最大の敗因も、わが国が相手国に政府保証を求めたからであった。

他方、中国はインドネシア政府からはその保証を求めず、BOT方式で、企業に全てリスクを負わせる方式を提示し、その受注を勝ち取ったのだ。

確かに、BOT/PPPベースでインフラ整備を進めようとすると、大きなリスクを伴う。しかし、だからといってこれを避けるべきではなく、これらのリスクは政治リスク保険(political risk guarantee)や商業リスク保険(partial risk guarantee)等によってカバーすればいい。オール・ジャパンの掛け声の下、JICAの低利融資で売り込むといった方法は、インフラの分野ではもはや通用しない。システムの高度化、情報化が進むインフラの分野では、民間企業を先頭に立て、大胆にリスクを取り、建設のみならず、運営もカバーする方式に一刻も早く切り替えていく必要があるのだ。

途上国へのインフラ支援は、中国の影響力拡大を抑えるための安全保障という側面が強まっている。日本は今までの途上国支援の既成概念を捨て、一刻も早く新しい枠組みを作り、これを進めなければならない。

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