『トランプ陣営の勝利への執念とタイムリミット』(12/28日経ビジネス 酒井吉廣)について

12/29阿波羅新聞網<共和党籍众议员对彭斯提告 要求另行指派挺川选举人=共和党下院議員はペンスに対して、別のトランプ支持選挙人を任命するよう提訴>テキサス州のルイ・ゴーマート(Louie Gohmert)下院議員とアリゾナ州共和党部長のケリー・ワード(Kelli Ward)を含む共和党陣営の者は、28日にペンス副大統領に対して、テキサス州東部地区の米国連邦裁判所の裁定を求め、「1/6議会が選挙人団の投票結果を確認するとき、ペンスは別のトランプ支持の選挙人を選ぶ“独占的権限” (Exclusive Authority)を持つことができる」ことを申し立てした。

選挙人団の投票結果は1/6に確認される。憲法によると、審議の進行は副大統領が議長を務める。

選挙が終わってから今まで、ペンスはトランプが選挙に負けたと公に述べていない。裁判所の記録によると、ペンスを共同で訴えた共和党員には、「トランプ支持の学生」組織の最高執行責任者であるタイラー・ボウヤー(Tyler Bowyer)、アリゾナの共和党部長であるグレッグサフステン(Greg Safsten)、共和党アリゾナ州マリコパ郡党第二副議長ナンシーコトル(Nancy Cottle)などが含まれる。

訴状の中で、ゴメットらは、トランプに任命されたテキサス東部地区の米国連邦裁判所のジェレミー・カーノドル(Jeremy Kernodle)裁判官に、ペンスが1/6にトランプ支持の選挙人を選ぶ権利があると裁定するよう求めた。

https://www.aboluowang.com/2020/1229/1539302.html

12/29阿波羅新聞網<美政党副主席:万事俱备 川普等待时机 学者:离1月6日只有十天 两点大可不必 =米政党副議長:準備は万端、トランプはチャンスを待っている。 学者:1/6まであと10日。2点は必要ない>

米政党副議長:トランプは軍事法廷を使うことによってのみ国を救うことができる・・・サウスカロライナ州立憲党(Constitution Party)の副議長で連邦上院議員候補者であるビル・ブレッドソー(Bill Bledsoe)。

ブレッドソーは、「軍事法廷は国家反逆罪(treason)を裁くために使われる」と述べた。

「中共の(選挙の操作に関与している)すべての証拠と文書を出せば、軍事法廷が開かれる」

彼は、国家情報長官が関連する証拠を発表した後、軍事法廷が介入することを期待している。

「中共が我々の国を転覆させたいと考えているのは、国家の緊急事態であり、暴動であるので、軍はこれらの州に監督して再び選挙を行わせると思う」

ブレッドソーはまた、軍事法廷は「戒厳令」や「反乱法」とは異なると述べた。

「「戒厳令」とは、議会や政府を棚上げし、一時的に軍にすべてを引き継がせることを意味する。「戒厳令」が使われることはないと思う」

米政党副議長:準備は万端、トランプはチャンスを待っている・・・ブレッドソーは、「我々は戦争状態にあり、米国を支持するか米国に反対するかである。これは硝煙のない戦争だ」と語った。

「これは我々の国を転覆するための戦争である。軍事(法廷)が関与しなければならない、そして彼らこそそれを修復できる唯一のものである」

彼は、トランプ大統領が軍事法廷の関与を発表する機会を待っていると考えている。

ブレッドソーは、関連する作業は完了し、トランプ大統領が行動を起こす決定を待っているだけと信じていると述べた。

彼は、「他の選択肢は見当たらない。議会が何もしない、州議会が何もしない、司法制度や最高裁判所が何もしない。彼らには本来、英雄になって我々の国を救う機会がある。しかし、最高裁判所がそうすることはないと思う」

「これを行う勇気を持っているのはトランプ大統領だけである」

学者:1/6まであと10日。2点は必要ない

米国の中国問題に関する政治経済学者の何清漣は、次のように述べた。1月6日までわずか10日しかない。 Twitterの友人の気持ちはわかるが、必要のない点が2つあると思う。1つは、トランプが事前に詳細を発表して皆に知ってもらうこと、もう1つはトランプに相手を殺すことを要求することである。これは最も複雑で残酷な闘争である。発表すべき時に、トランプは発表する。選挙を取り戻すことが一番の目標であり、すべての力をそれに収斂させる必要がある。状況を理解することも、利益がどう絡むかも、我々はトランプチームに如かず。リラックスしてほしい。

報告:選挙を盗むためハイテク巨頭はSNSプラットフォームを兵器化

SNSは、バイデンは検閲せず、トランプを特に検閲する

左翼リベラルメディアは真実を報道することを拒否し、米国の有権者は暗闇に陥れられる・・・バイデン支持の有権者の34%は、TrumpがTwitterとFacebookによって検閲され、バイデンはまったく検閲されていなかったことを知らなかった。バイデン支持の有権者の52%は、FacebookがAntifaの利用を許可し、多くの保守派のページが削除されていることを知らなかった。バイデン支持の有権者の60%は、FacebookとTwitterは、ユーザーがバイデンと彼の選対チームを風刺したり、風刺漫画を投稿するのを妨げていることを知らなかった。

米国の選挙では、二度と真の公平性は持てない

フリン将軍:米国は内憂として腐敗文化、外患として共産主義の挟撃を受けている

https://www.aboluowang.com/2020/1229/1539197.html

12/29阿波羅新聞網<万众瞩目!1月6号最需要的参议员已经出现?【阿波罗网编译】—网关专家|凯利·洛夫勒参议员:1月6日 “一切都摆在桌面上”= 注目!1/6に最も必要な上院議員が既に登場? [アポロネットの編集] —“ゲートウェイパンデイットGatewayPundit”|ケリーロフラーKelly Loeffler上院議員:1/6「すべてがテーブル上にある」>インタビューの中で、ホフト(ゲートウェイパンデイットの創設者)は最初にロフラー女史に、2020年の選挙詐欺、特にジョージア州で発生した監視ビデオの調査について尋ねた。 ロフラー上院議員は、次のように述べた。「ジョージア州の州民が選挙詐欺について懸念しているのを毎日聞いている。また、私は州内各地を奔走して選挙詐欺を支持しないことを人々に知らせている。私は当時前例のない郵便投票が間もなく現実化するのを見たので、9月には選挙詐欺に罰金を科す議案を提出した。私の知る限り、現在、選挙詐欺に関連する事件は100〜250件ある。選挙詐欺を処理する必要がある。選挙詐欺を調べるのは、現在、ジョージア州で米国の将来を決定する上院選挙が行われているためである」

ロフラー上院議員は次のように述べた。「このジョージア連邦上院選挙は米国の将来に関係している。私は何年も前に社会主義に気づいた」

彼女は次のように強調した。「この防衛線を維持できず、ジョージア州での連邦上院選挙に勝てない場合、マルキシズムと社会主義を支持する連邦上院議員がいる。ジョージア州の民主党上院議員候補、ヴォノクは彼の本の中で何百回もマルキシズムに言及した」

インタビューの終わりに、ホフトはロフラー上院議員に、1/6にトランプを助けるかどうか尋ねた。

「1/6に関して、私はすべての可能性があることを非常に明らかにした。 私は先ず1/5の上院選挙に勝たなければならない。 しかし、我々はこの大統領のために戦い続ける」

https://www.aboluowang.com/2020/1229/1539362.html

12/29看中国<疫情爆不停 广东确诊男2度赴京 北京急停元旦活动(图)=疫病は爆発して止まらず 広東で感染確認された男性は2回北京に行った 北京は緊急に新年の活動を停止する(写真)>大晦日が近づき、中国の武漢肺炎の流行は拡大を続けている。北京の順義地区が「戦時状態」になり、他の地区が「緊急状態」になった後、当局は28日、北京が新年と「春節」の期間中の大規模イベントの承認を一時停止すると発表した。

さらに、遼寧省での流行はまだ急速に広がっており、広東では隔離前に、男性が北京に2回行って、今は強制隔離されている。

来年の春節は2/12(金)

大連の路上消毒

https://twitter.com/i/status/1343382269612810240

https://twitter.com/i/status/1343382365138120704

ビデオは12/28希望之声<疫情升温 大连严厉封楼 居民诉苦:堪比武汉(多视频)>から取ったもの。

https://www.secretchina.com/news/gb/2020/12/29/957319.html

12/29日経によると、中国エコノミスト調査で、来年の成長率を8.2%と見込むと発表したが、武漢コロナが収まっていないのにそんなに行くはずがない。失業者数を見れば分かる(政府発表数字でなく)。日本政府も11か国とのビジネス往来は続けると言って、武漢コロナが出ている中国や韓国から野放図に入国させるのは狂気の沙汰。頭から腐っているとしか言いようがない。

何清漣@HeQinglian 3時間

この記事は、ブッシュジュニア時代の国防副長官が書いた。その中で戒厳令に反対と述べているが、トランプは「反乱法」の発動を選択できる。この命令は不明な点があれば違法となる。これは、作者は外国勢力が確実に干渉していると仮定していることを示している。作者は司法制度を通じて異議を申し立てることを提案しているが、最高裁は1月20日の正午以降審理のように延期されると考えている。

この記事は、民主党はトランプが「反乱法」を適用する可能性があると既に予想していたことを示している。

Frank Tian Xie(謝田)、Ph.D.@franktianxie 20時間

ヨーロッパが西ヨーロッパを救うためにやってくる」!それは素晴らしいことである! 実際、共産主義の害毒を深刻に受けた人々の方が、却って共産主義をはっきりと理解していない西側(西欧)の人々を助けられる。

米国も同じである。米国憲法を擁護、トランプを支持し、選挙詐欺に反対する人々の中で、正義を愛する華人、ベトナム人、香港人、台湾人を含むアジア系米国人はすべて共産主義の邪悪な新世代の米国人を十分に認識している。

引用ツイート

ワールドエクスプレス@shijiekuaibao 12月27日

ポーランドは、ネットの言論の自由を保護し、SNSプラットフォームが自由な言論を制限することに反対する新しい法案を起草した。 この法律が可決されれば、SNSプラットフォームによって追い出されたすべてのアカウントと削除された言論は復元される。 そうしなければ、これらのSNSプラットフォーム企業は罰金に直面するだろう。

河西で30年、河東で30年。(【意味】黄河はよく川筋が変わるので、元々川の東側だったところが何年かすると西側に変わっていたりする。世の中の盛衰は常に移ろい易いことのたとえ)。 今度は東ヨーロッパが西ヨーロッパを救う番である。

酒井氏の記事は、米国のMSM(メインストリームメデイア)=左派メデイアから得た情報でなく、共和党筋から得た情報に基づいて発信していると思われます。

ここまであからさまに、選挙の不正が行われれば、誰も不正がなかったとは言えないでしょう。11月に「大統領選挙において、投票が不正に操作されたことを示す、いかなる証拠も見つかっていない。史上最も安全な選挙だった」と言って11/17にトランプから解任されたクリス・クレブス元CISA長官は12/15上院公聴会で「ドミニオン投票機はインターネットに接続されて不正行為・選挙詐欺が行われていた」と事実を証言しました。メデイアは沈黙。

酒井氏は最後に「米国の分断と混乱は、2021年になっても続いていくであろう。」と結びましたが、バイデンが大統領になれば、正統性の無い大統領なので、心服して政策を支持する人は少なく、分断はより激しくなる気がします。

トランプの勇気を信じたい。

記事

今回は、12月8日付拙稿「最後の一発勝負にかけるトランプ大統領に勝算はあるか」の続編として、トランプ陣営に残された可能性とコンピューターを使った選挙不正およびその調査について取り上げる。

今回の米国大統領選挙の特徴は、選挙不正が複数の州で大掛かりなものとなっているとの指摘が続いている点である。コンピューターを使った不正もあり、しかも、そのシステムは外部とつながっていた(外部からの操作の可能性を否定できない)ことまで明らかになっている。

ちなみに、これまでも数は少ないものの、選挙不正はほぼ全ての州で繰り返されており、日本と異なって不正が起こること自体は米国民にとって異常なことではない。例えば、今回発生したケースである死者による投票や複数の州での投票(2年前の選挙での選挙登録地区で投票し、今回新たな選挙登録地区で投票)、外国人による投票などは2016年の大統領選挙や18年の中間選挙でも発生しており、1万ドル以下の罰金や数日の禁固刑という判決も下っている。

トランプ陣営は時間とともに諦めるどころか逆に態度を硬化している印象もある上、前回以上に他国が不正に関与した話も加わり、年末になっても様々な意味で世界の注目を集めている。

(写真:ロイター/アフロ)

選挙人投票から就任式までの法律上の予定

通常なら、12月8日に決定された選挙人が同14日に投票して、バイデン候補が予定通りの選挙人数を獲得したということで、全てが決定という雰囲気のはずである。実際、ここまで来てから結果が覆ることは通常であればあり得ないため、大手メディアも決定と報じている。

2021年1月6日は、選挙人投票の結果を確認する日だ。この日程は連邦法で決まっている。具体的には州ごとに投票結果を発表し、それに対して上下両院の合同議会で異議申し立てがなければ選挙結果が確定する。今の流れなら、バイデン候補がこの段階で正式に「次期大統領(President-elect)」となる。このときまで「次期大統領」とは正式には呼ばないという点は、前回の原稿で書いた通りだ。

仮に、ある州の投票結果に対して上院と下院の双方からそれぞれ1人以上の異議申し立てがあり、それを両院が認めれば同州の選挙人投票は無効となる。ただし、この「両院が認めれば」という文言には解釈の余地があり、今回の選挙不正とも関連するような話のため、曖昧さは否定できない。

ここで無効となった選挙人数を両候補の選挙人獲得数から差し引いて、双方が270を下回った場合には、下院議員(各州の代表1人)が投票を行う。その際に過半数を獲得した候補が次期大統領となる。

一方、1月6日までに各州の議会が大統領選挙の結果を無効と判断し、それに代わり選挙人を選んだ場合には、12月14日の投票結果は新たなものに変わる。この結果、バイデン候補の選挙人獲得数が270を割り込み、トランプ大統領の獲得数が270を上回れば、トランプ大統領の逆転勝利となる。

なお、こうしたプロセスが1月6日中に終わらなかった場合、もしくは大地震などで当日の議会招集が不可能となった場合には、連邦法上の手続きを踏めば、期日を延ばすことができる。

トランプ大統領が戒厳令の発令について議論したという報道が出ているが、こうした噂が出始めた背景には、不正の証拠隠滅の動きを止める狙いや仮に選挙結果がひっくり返った場合に起きる可能性がある暴動への対応がある。また戒厳令により1月6日のプロセスが延期になれば、トランプ陣営が選挙結果を覆す時間的余裕もできる。

これに対して、1月20日の正午が憲法上の決められた大統領就任日時なので、これらのプロセスが途中であった場合でも、その段階で有効な選挙人数として270を上回っている候補が大統領となる。また、この日を過ぎるとその後は何があっても結果は変わらない。

二手に分かれたトランプ側の選挙不正を暴く動き

今回の選挙不正に関連して、ジュリアーニ元ニューヨーク市長はトランプ陣営の弁護団を率いる立場から、11月末には220人の証人がいると発表した。その数は今も増えている。

一方、不正を指摘されたことを名誉毀損だとして逆に訴える者が出てきたほか、トランプ陣営に立とうとする証人やコンピューターシステム分析の専門家に対する脅迫の話も増えている。12月20日には、ウィスコンシン州最高裁の前判事が、ペンシルベニア州で不正投票を訴えていたトランプ陣営の女性弁護士などがメールや電話などで脅迫を受けて仕事から外れたケースがあったことを暴露した。彼は裁判官にも脅迫が及んでいると指摘している。

また、トランプ陣営にとって有効な動きをしていたシドニー・パウエル弁護士を訴えたり、脅迫したりする動きも出ているため、彼女自身も弁護士を立てて自分を守る訴訟を始めた。

事態は、選挙結果がどうなるかとは別に、双方に加担する人々の感情が高ぶっていることで悪化の一途をたどっている。

このため、自らも米連邦捜査局(FBI)捜査官による脅迫から家族を守るために罪を認めさせられたフリン元大統領補佐官は、現状を憂えて戒厳令の施行を訴えている。彼の主張は暴動の発生まで視野に入れているが、彼は、自身の経験から米国の司法やFBI、米中央情報局(CIA)などが何をするか信用できない懸念がある、とも語っている。

パウエル弁護士は彼を擁護した立場でもあることから、2人の意見は一致しており、今後も大統領選挙の不正を暴いていく場合には命懸けだとの発想を持っているようだ。なお、2人は不正の背景に中国が絡んでいるとも言っている。

これに対してジュリアーニ氏は、戒厳令の発動は過激すぎると考えているのか、また彼女への脅迫的な行動が自陣営に及ぶのを恐れているのか、パウエル弁護士は自分たちとは一切関係ないとのコメントを出した。彼の下で働くエリス弁護士も、トランプ陣営は戒厳令のような暴力的な手を使わずとも勝てるとの意見を述べている。

このため、バイデン陣営の選挙不正を訴える動きは、ジュリアーニ氏らのトランプ陣営と、パウエル弁護士の独自活動との二手に分かれている。しかし、トランプ大統領が双方と連絡を取り合っているのは当然であろう。

とても不可解な2つの事象

テキサス州の司法長官が17州の支持を得て連邦最高裁に「ジョージア、ミシガン、ペンシルべニア、ウィスコンシン州の選挙ルールの改正は憲法違反」と訴えた件は、「テキサス州には訴訟権限がない」として却下された。その際、ロバーツ主席最高裁判事が他の判事を集めて「ここでトランプ陣営の主張を認めれば暴動が起きる」と訴えを却下するよう怒鳴りつけていたことが裁判所勤務者によってリークされた。

これに対して、連邦最高裁は、コロナ禍により全ての審議はリモートで行われているので判事は裁判所に来ていない、との声明を出した。このリークは作り話だということである。

筆者は、故スカリア最高裁判事に、「最高裁の判決はここ以外では決定されない」との説明を受けたことがある。つまり、連邦最高裁の建物からの案件の持ち出しは禁止だということだ。筆者の認識では米国はかたくなにルールを守るので、リーク者の意見は必ずしも間違ってはいないという気がする。そもそも、ここまでサイバーアタックが問題となっている米国で、米国の運命を変えるほどの審議をオンラインでやるだろうか。

一方で、仮に裁判所内に判事が集まっていたとしても、こんな大切なことを隣に漏れるような大声で話すだろうか。また大声を上げるほど最高裁判事は感情的に不安定なのか、という疑問も残る。

また、1月6日の選挙人投票を確認する際、仮に激戦州などでの投票を無効にするのであれば、それを12月23日までに当日の議長となるペンス副大統領に届け出る必要があるとする情報が流れた。そしてペンス副大統領はそれを合同議会に事前登録する義務がある、というのだ。これについては誰も賛成も反論もしていない。24日からはクリスマス休暇に入り、年末年始の休みを加えると、次にペンス副大統領が公式に活動するのは1月4日になり、届け出る必要があるのであればギリギリになる。

仮に、米国でたまにあるスポット・ネクスト・ルール(当日の結果は翌々営業日から有効となる)がここでも存在していると考えると、確かに12月23日までに届け出がなければ1月6日当日の準備しかなく、これは不可能だ。しかし、そんなルールが連邦最高裁に存在するとは聞いたことがない。ただし、当然のことながら、ペンス副大統領の動静は1月6日までは秘密である。

他国にも及ぶコンピューターによる選挙不正疑惑

もう1つの不可解な話がコンピューターシステムを使った不正の問題である。今回の選挙不正の訴訟結果を左右する最も大きな問題の1つだ。

しかも、関係する会社はドミニオン (Dominion Voting Systems) 社、スマートマティック (Smartmatic) 社、サイトル (Scytl) 社と複数あり、本社がカナダにあったり、本社がスペインでドイツにサーバーを置いていたり、ベネズエラでつくられた会社だったりと、疑惑が米国内だけでなく海外にまで及んでいる。しかも、ウェブサイトの変更などあたかも証拠隠滅的な動きをしているほか、中でも重要な問題を起こしたとされるドミニオン社の社長は複数の州議会からの召喚状を無視してきた。

しかし、12月15日にドミニオン社社長はミシガン州の議会に登場し、同社のシステムが不正に絡んだ疑いや、外部との接続が可能だった疑いなどを全て否定した。その後、ドミニオン社とスマートマティック社からは、パウエル弁護士やトランプ陣営に対する名誉毀損の訴えが出されている。

つまり、コンピューター会社が自分たちを陥れる行動だと反撃に出たのである。一方、パウエル弁護士は、システムを使った調査の過程で外国からのサイバー攻撃の証拠を見つけたと語っており、この問題を精査するため、米ニューヨーク・タイムズが20年9月の特集で全米トップ10として挙げたサイバーの専門家のナヴィド・ケシャバーツ・ニア氏を弁護団に迎えた。

これらはどれも不確実な話だが、特にコンピューターの問題は選挙不正の有無と選挙結果の変更につながる大きな問題のため、トランプ陣営とパウエル弁護士による調査は今も続いている。

特に、パウエル弁護士サイドのフリン元大統領補佐官の話では、この事実を暴くには米国の同盟国が持っている情報が重要だとしており、もしかすると国際問題にまで発展しかねない状況だ。

ドミニオン社とその投票システムの問題とは何か

コンピューターシステムを使った問題の特徴は、16年の大統領選挙のときのロシアという国家全体が米国に対して行っていたサイバーアタックといった陰謀論ではなく、米国内の複数の州の、複数の投票所で使われたコンピューターと、そのソフトウェアに関連するものという具体的な話である。

さらに悪いことに、12月5日には、自主的な選挙監視集団を自負するNPOが、ネバダ州の投票システムは、パキスタンのカブテック(Kavtech Solutions)社と連動していると連邦政府の司法省に訴えた。4つ目の会社が問題として浮上した。

ここまで来ると、もはや普通の話ではない。しかも、ロシアゲートで調査が続いているFBIと、CIAが不正に絡んでいるとの情報まであり、どこまでが本当で、どこまでが嘘かが、よく分からない状況となっている。

これは2020年米国大統領選挙の話ながら、今後も同じシステムが米国大統領選挙に使われる可能性があり、他国でも導入される可能性がある。ドミニオン社は自社製品を世界に仕える民主的なシステムだと位置付けている。

トランプ陣営は、ドミニオン社が作った投票および集計作業を行う装置を使った不正が起きていると主張しているが、同時に、ここに使われているスマートマティック社のソフトと、投票結果を扱っているスペインのサイトル(Scytl)社のソフトにも問題があることを指摘してきた。

また、ドミニオン社とスマートマティック社の役員の中に、バイデン陣営または民主党との金銭授受疑惑などがあった者がいると指摘されているほか、バイデン候補の政権交代チームへの参加者も含まれている。

ドミニオン社のコンピューターの仕組みを見ると、投票会場で投票する人は、画面上で自分の支持する候補の名前をクリックする。そしてプリントボタンを押すと結果が打ち出されて、投票者は画面とともに紙で自分の投票を確認することができる。したがって、不正の余地はない、とドミニオン社は説明する。

ところがトランプ陣営は、同社のコンピューターに投票ソフトを納めているスマートマティック社が、後からコンピューター管理者が上書きできるような機能を付け加えていると、指摘している。宣誓供述書を出した証言者がこの話を漏らしたのだ。その中の1人は、投票後に、バイデン候補の勝利に必要な数を「トランプ」から「バイデン」に修正したというのである。

ペンシルベニア州などでは、投票所や集計所に監視員(民主・共和両党から同じ数が指名されている)が入れなかった、または部屋には入れても近くでチェックすることはできなかったという問題があった。そのため不正行為者を発見できなかった可能性は否定できない、というのもトランプ陣営の主張だ。

さらに、ドミニオン社のコンピューターが外部とインターネットでつながるという事実も発覚した。これそのものが不正とは言えないものの、スタンドアローン(外部との接触ができない形)でない以上は、不正が介在する余地を否定できない。しかも、この点はフリン氏などが指摘する中国など外国の介入にもつながっており、これが立証されれば不正が一気に暴かれる可能性を否定できず、蟻の一穴になるかもしれない。

このように様々な指摘がなされているので、あとはこれが実際の不正につながっていて、その不正がどれほどの投票に影響したかを証明できるかどうかがトランプ陣営の腕の見せどころとなっている。

ウィスコンシン州の前回の判例では、例えば外国人による投票は、投票所の選挙管理委員が「Citizenship」を空欄にしていたことを見逃したのが問題として、無罪判決を受けている。ことほどさように、米国では「推定無罪」の原則から、やや無理をしてでも無罪の可能性を追求する判事は少なくないので、トランプ陣営も必死の対応を続けている。

なお、トランプ陣営の弁護士によれば、ドミニオン社のシステムは米国28州とプエルトリコで使われていて、米国投票者の4割が使った計算になる。ミシガン州の83投票地区のうちの65地区、ジョージア州では159投票地区の全て、アリゾナ州では最大の投票地区であるマリコパ地区の220万票がドミニオン社の投票システムを使って投票されているとのことだ。

米国の分断と混乱は、2021年になっても続いていくであろう。

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