『コロナ禍が炙り出した日本の大問題 風雲急の朝鮮半島、激変する世界に日本は周回遅れ』(4/30JBプレス 用田和仁)について

5/2WHよりのメール

FIVE STORIES PRESIDENT TRUMP DOESN’T WANT YOU TO MISS

US Passes South Korea in Virus Testing as Trump Unveils Expanded Effort

-Washington Examiner

“The United States has passed South Korea, considered the gold standard by the media, in testing for the coronavirus, and, in hot spots like New York City, has done several times more per capita than the Asian nation,” Paul Bedard reports. More than 5 million tests have been conducted in America so far—a figure that continues to grow quickly.

Second Round Of SBA’s Paycheck Protection Program Processed Nearly $50 Billion In Loans In First 24 Hours

-The Daily Caller

“The second round of the Small Business Administration’s (SBA) Payment Protection Program (PPP) processed in 24 hours nearly twice the total dollar amount of loans the administration processes in the average year,” Christian Datoc reports. “The SBA granted roughly 450,000 loans from 5,100 lenders for a total sum of $48.5 billion.”

Special Needs Employee Saved by PPP Loan Thanks Trump: ‘We’re Not Broken’ and Neither is America

-Fox News

“President Trump and daughter Ivanka Trump hosted an event at the White House Tuesday inviting small business owners from across the country,” Yael Halon reports. Amy Wright, owner of a coffee chain that employs individuals with intellectual and developmental disabilities, praised the President’s strong small business relief program.

The FBI’s Flynn Outrage

-The Wall Street Journal

“The newest Federal Bureau of Investigation documents in the case of former White House national security adviser Mike Flynn are stunning in themselves. But the totality of Mr. Flynn’s treatment shocks the conscience,” Kimberly Strassel writes. “The FBI exists to investigate crimes, not to create them . . . This is law enforcement abusing its most tyrannical power—to strip citizens of their reputations, their livelihoods and their liberty.”

昨日の本ブログのボッティンガーの記事、下に紹介していますストゾックの記事、何清漣のトランプとプーチンの記事に見られるように、トランプのネオコン、デイープステイト退治が進みつつあるということでは。11月の大統領選までにデイープステイトや民主党の不正を明るみに出していくのでは。

Conspiracy Theories’ and China’s Full-Court Press in American Media

-National Review

“Right now, a surprising number of prominent Americans are loudly insisting that China has handled this virus outbreak correctly, and the United States has not,” Jim Geraghty writes. “There is this weird wave of pro-Beijing cheerleading going on.”

この発言の主は昨日、本ブログで紹介したビル・ゲイツでしょう。  」

5/1阿波羅新聞網<川普:美国很快解决世卫问题 下一个就是中国=トランプ:米国はまもなくWHOの問題を解決し、次は中国であると>トランプ米大統領は水曜日に、米国政府がまもなく世界保健機関(WHO)の問題に対処するための処理案を提案し、その後中国関連の問題に対処する方法を提案すると発表した。

ポンぺオは疫病情報の流れの確認と武漢ウイルス研究所の立ち入り検査を要求。中共は米国と世界を危険に晒した。自由主義国は団結して、中共の5Gインフラ設備構築を阻止しようと呼びかけました。マスク外交や恐喝外交で分かるように、5Gと言う武器を中共に与えたら脅迫のネタを預けるようなものです。基本、5G以外でもデカップリングするのが正解です。彼らは狡猾だから、グローバリズム(国境の壁を低くし、ヒトモノカネ情報の自由な流通を促進する)を錦の御旗にしてデカップリングするのを防ごうとするでしょう。でも、武漢ウイルス研究所の立ち入りは認めず、ウイグルの自由な取材を認めないのは二重基準では。中共に味方するのは論理破綻です。

https://twitter.com/i/status/1255672510118531073

https://www.aboluowang.com/2020/0501/1444904.html

5/1阿波羅新聞網<川普传考虑阻止联邦退休基金投资中国股票=トランプは連邦退職基金が中国株式へ投資することの阻止を検討する>事情通によると、トランプ米大統領は、政府の退職基金が中国の株式へ投資するのを、国家安全保障上リスクがあると見なされるので阻止を検討している。

米国連邦政府が公務員に提供する退職貯蓄基金のThrift Savings Planは、MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスの投資ウェイトとの整合性を持たせるために、中国の新興市場を含む約500億ドルの国際投資資金を移転する準備をしている。

この基金を管理する退職貯蓄投資委員会は、これらの資金を2020年半ばまでに移転する必要があると2017年に決定した。しかし、ここ数週間、反対者たちはそれを止めようとした。

情報筋は、トランプ政権が行政命令により上記の資金移動を阻止する可能性があると述べた。WH報道官はすぐに返事しなかった。

共和党のマルコルビオ・フロリダ上院議員は30日に声明を発表しそのニュースへの同意を表明した。 彼は言った: 「前政権によって任命された5人の選挙で選ばれていない役人は、そのような決定を近視眼的として、議会や民間の撤回の要求を無視した。 ずっと不満であったが、これ以上続かないようにするため、トランプ大統領が行政部門に迅速な行動を取るよう指示したことに同意する」。

この5人の役人は中共の毒饅頭を喰らったデイープステイトの仲間でしょう。トランプと安倍の差は大きい。獅子身中の虫を片付けられず、逆に中共にすり寄っていくのでは、真の保守主義者には程遠い。

https://www.aboluowang.com/2020/0501/1445072.html

5/1阿波羅新聞網<中国新沦陷区99%人想不到 重磅!川普已掌握中共病毒源头 不是美债!用这招惩罚最有效?—首次说为何改变对习近平看法 无视中共!战斗民族急求教台湾 习担保没用!德收中国千万垃圾口罩 英医界警告:中国呼吸机或可致死 俄总理感染中招了=中国の新しい陥落地域99%の人は思いもよらない 重大(北京の防疫通知によれば、広州、ハルビン、牡丹江、青島の4都市が重大災害区指定)! トランプは中共ウイルスの発生源を既に掌握 米国の債券は償却せず! この手は懲罰の最も効果的な方法か? -初めて、習近平への見方を変えた理由を説明 中共を無視して(疫病と)戦う民族(ロシアのこと)は緊急に台湾に教えを乞うため医師を派遣 習の保証は役に立たない!ドイツへ1100万枚のゴミマスクを送付 イギリスの医学界は警告:中国の人工呼吸器は死を齎すかも ロシア首相は疫病に感染>トランプは木曜日、中国が持っている米国債を支払わないことは「良いアイデア」だとコメントしたが、それはドルの「神聖性」を損なうことになる。 同日、WH首席経済顧問のクドローはロイターに、米国の債務は完全な信用と信頼性を持ち、神聖で不可侵であると語った。 WHは、中共が保有する米国債券を使って賠償を求めるつもりはない。時事評論家の唐靖遠はこうツイートしている。「実際、中共を罰する最も効果的な方法は、中共官員の資産を凍結し、本人とその家族をペルソナノングラータとして永久にブラックリストに載せ、米国への入国を禁止することなど・・・効率の観点から、これは関税よりもはるかに速く効き、而も強い。」

中共への懲罰はあらゆる手段を駆使して、段階的に導入すべき。

https://twitter.com/i/status/1256022481132875776

https://www.aboluowang.com/2020/0501/1445068.html

5/2阿波羅新聞網<蓬佩奥被央视连骂三天 美国务卿在华人气急升=ポンペオはCCTVにより3日連続で罵られる 中国で、米国務長官の人気は急上昇した>CCTVは最近、3日連続してポンペオを批判し、これがため、米国務長官が突然中国で人気を博した。数十年前のポンペオの学業成績から家事の写真まで、それらは中国の大衆にとってホットな話題になった。CCTVの言い方を中国のネチズンは笑い話にし、「中共宣伝部門は、これがもっと制御不能になるのを防ぐため、投稿を迅速に封鎖することしかできない」と。

ポンペオは最近、中共ウイルスの出所を調査したいと語ったため、中共は非常に不満になり、CCTVでの広範な批判に加えて、「人類の敵」とも呼んだ。

ただし、中国のSNSのプラットフォーム上のネチズンからの反応は、中国人の大部分が中共の主張を支持していないことを示している。それどころか、ウェストポイント軍校時代のポンペオの写真や、家事の写真や家族と遊ぶ写真は、話題になっている。ポンペオの学生時代の誇るべき成績と履歴書も急速に広まり、さらに多くのネチズンがこれを使って、中共当局の「胸に一点の墨もない=無学無知」ことを風刺した。

世論を形成するためにステマ工作員を大量に送り込んだが、その効果は明ら​​かではなく、民間では「ウェストポイント首席(ポンペオ)VS 100 kg(習近平)」とさえ言われた。ポンペオは罵られて人気になり、中共の宣伝部門は非常に緊張した。インターネット情報部門は、木曜日(30日)に食器洗いの写真を含んで、ポンペオに関する大量の情報の削除を命じた。

古参教育家である楊氏は本記者に、「誰もがこの機会を借りて自分の意見を述べ、公式メディアと当局者たちを風刺し、中共ウイルスの隠蔽をした当局のやり方に不満を表している」と語った。彼はまた、「多くの中国人がポンペオの疫病の起源を調査し、責任追及したいという要求を支持している」と指摘した。

しかし、楊氏はまた、世界各国は疫病流行の責任が特定の人にだけ向けられ、無辜の人に戦争禍を齎さないことを期待していると。

中国人自らが共産党打倒の気持ちを持たないと。

https://www.aboluowang.com/2020/0502/1445099.html

5/2希望之声<新证据!FBI前高层构陷弗林 有人要为此蹲监狱了=新証拠! FBIの元高官はフリンを陥れる 誰かがこのため投獄される>元国家安全保障顧問フリンに関するFBIの衝撃的内部文書が水曜日に明らかにされた後、新しい資料が4/30(木)に出された。FBIの内部文書は、FBIが当初フリンを起訴しないことを計画していたことを示している。しかし、FBIの元長官補佐のPeter Strzokの介入の後、FBIはフリンを告訴することを決定した。 ある議員は、Strzokには動機と犯罪の実行があり、彼は罰せられるべきだと述べた。

保守派のウェブサイトであるブライトブラットによると、新しく浮上した証拠は、FBI内部文書で、フリン将軍のロシアゲート調査において調査チームが度々替えられ、1回車に乗ったこと以外、何の証拠も見つからなかったため、2017年1月4日、FBIは文書を起草し、フリンに対する起訴を取り下げて調査を終了するつもりであったが、書き終えた文書を関係者やStrzokなどに送って20分後に、 Strzokや他の人間が起訴取り下げ停止を要求した。新しく出てきた文書には、捜査を終了しないようにFBI捜査官に依頼する、Strzokの携帯電話のテキストメッセージも含まれている。

いよいよ、デイープステイトを追い込んでいくつもりでしょう。ロシアとの関係も見直しされていくと思います。

Peter Strzok

https://www.soundofhope.org/post/373762

5/2希望之声<何清涟:俄美走近,战狼为何不敢向普京呲牙?=何清漣:ロシアとアメリカが接近 、なぜ戦狼はプーチンを非難しなかったのか?>現在、中国は改革開放以来最大の外交困難に陥っている。「戦狼」突撃隊は至る所に攻撃をかけ、米国国務長官ポンペオと共和党を激しく攻撃した。胡錫進(環球時報編集長)はオーストラリアを「中国の靴の底にくっついた噛んだガムのようで、時々それをこすり落とす石を見つける必要がある」と述べ、非常に失礼であった。しかし、疫病流行期には、在ロ中国人や北京との間に大きな摩擦があったロシアは、抗疫物資を送っただけでなく、無数の甘い言葉をかける必要があった。米国とロシア大統領が4月25日にエルベ川会合75周年を迎える際に発表された共同声明について、中国はコメントすることなく事実のみを発表した。この行動は、アフリカの兄弟たちを除いて、大国の中で、北京を怒らせることができる最も勇気がある者はプーチンであることを完全に表している。

北京の超然とした態度は内面の混乱を偽装した

ロシアは疫病流行で大打撃を受けた

疫病流行はプーチンの多くの大計画を変えた

中国とロシアの間の石油での結びつき

中国はとにかく一人でも敵を増やしたくない

これらが、中国が米・ロ大統領の4月25日の共同声明に非常に腹を立てているけれども、戦狼が出てプーチンを攻撃することをしなかった原因である。

プーチンは強かで鵺みたいな存在だから、米中を争わせて勝ち馬に乗ろうとするでしょう。いざとなれば、軍事的にまだまだ有利で基軸通貨を持つ米国の味方をして、中国を封じ込める側に回るのでは。原油価格は米ロ・サウジで決められるようになるのでは。

https://www.soundofhope.org/post/373720

用田氏の意見に全面的に賛成です。安倍首相は任期が長いから優柔不断になったのではなく、元々有事のリーダーでなかったというのが、今回良く分かりました。米中が覇権をかけて争っているときに両天秤をかける下種のような真似を、二階や経団連の意見を聞いてしてきた安倍政治が間違っているのです。

米中で軍事衝突があれば、日本も無傷で済むはずがなく、憲法改正なぞしている暇はありません。超法規的戒厳令で自衛隊のトップに任せるしか、国民の犠牲を減らすことができないのでは。政治家の屑ぶりが良く分かりました。憲法改正や拉致被害者奪還を主張してきた人物が有事にこの程度しかできないのでは、他も推して知るべしです。

左翼脳に染まっている人間も、ミサイルが飛んできてから気づくのでしょうけど、遅すぎです。自分の家族がバタバタ倒れて行くでしょう。戦後の左翼リベラル人種は罪作りです。

記事

米軍厚木基地を飛び立った米軍のヘリコプター(4月25日、米海軍のサイトより)

1 疫病、経済崩壊、朝鮮半島中国化

 人間が関与したかもしれない中国由来の新型コロナウイルスによって、世界は大きな文明の危機を迎えていると言っても過言ではないだろう。

 中国の意図的な隠蔽・偽装工作が初動対処を遅らせたことと、それに組した世界保健機関(WHO)のテドロス・アダムス事務局長の大罪は、世界によって厳しく断罪されなければならない。

 しかし、ただひたすら患者を隔離し、従来の対処療法にしか頼れない現状は、まるで「人間の科学は無敵だ」という思い上がりに対して、鼻柱を強烈にへし折っているようにも見える。

 驕り高ぶる人間への警告、平和に浮かれた日本への最後通牒だといえるかもしれない。

 人の動きが止まり、それによって物の生産・流通、資金のやりくり、サービスの提供、すなわち経済という血流は止まり、手足などの末端神経のみならず、身体の組織全体が死ぬかもしれないという危機に直面している。

 非常時の処置をいい加減にして一度細胞を死滅させたならば、二度と立ち上がることも、活動を再開することもできなくなるのは自明である。

 そうなのに日本の緊急経済対策は実に遅く、規模も異常に小さい!

 米国などは本事態を戦争と認識し、赤字国債を膨張させることを厭わず、大量にかつ素早くお金を国民や企業に流し込んでいる。

 米国は中小企業の存続のために4月の2週間の内に37兆円をつぎ込み、さらに新たに30兆円以上の支援を決定した。当面の施策ですら、このような徹底ぶりである。

 一方、このウイルスの影響が半年や1年では収束しないという見積もりがあるならば、それに備える対策もなりふり構わず実行するのが国の仕事であろう。

 財政規律と言っている場合か!

 消費税率の減税、100兆円以上の国債発行によるインフラ整備、教育、研究開発、防衛などへの資金投入、脱中国の下に日本企業の国内回帰の促進・優遇施策など、できることは何でも強力に推し進めなければならない。

 1929年の世界恐慌後の歴史や台湾や他国の対応を見れば素人にも分かる。

 結局、日本人は口では非常事態だと言いながら、心の中ではコロナは一時的な不幸の襲来であり、やがては元に戻ると言う楽観的な気持ちなのだろう。

 今こそ急を要する「短期」と時間の余裕があり、周到に計画する「中・長期」を「同時に見通す複眼思考」が必要だ。

軍事面においては米国の経済的・軍事的苦境を尻目に、米国の弱点に乗じた中国の軍事的覇権への挑戦が続いている。

 日本の護衛艦やベトナムの漁船に対する衝突事案、空母遼寧や爆撃機を含む軍用機の宮古海峡、バシー海峡を通過しての訓練、そして、南シナ海における新たな行政区の新設など、中国のこの3か月の行動を見れば容易に理解ができるだろう。

 図1は、錆び付いた強襲揚陸艦アメリカ(補助空母)が南シナ海を航行中の写真である。

 空母4隻が新型コロナウイルス感染で航海できない中で、南シナ海でプレゼンスを示すこの姿に米国の屈辱感と、強い戦う意思が読めないだろうか。

「F-35B」を「たった」5機搭載しての航海である。

 アラモの砦、真珠湾、そして9.11の屈辱に燃えた米国人にとって、中国発コロナウイルスにより米国本土で多数の死者が出ていることに対する憤りは尋常ではないだろう。

 まして中国が「米陸軍がウイルスを持ち込んだと言う」に至っては、何度米国の虎の尾を踏むつもりかと聞きたい。

図1 米海軍ニュース 2020.4中国はにらみ合いが続く南シナ海に近づく米艦(艦側に黄錆が目立つ)に無関心を装う

 米国本土での死者は、既に朝鮮戦争で死亡したり行方不明になったりした約4.5万人を超え5万人となり、ベトナム戦争時の死亡者数(約6万人)に近づいている(4.25現在)。

 米国は今静かに耐え、屈辱を胸にしまいコロナ禍後に中国に対し軍事、経済などで大攻勢に移ることを考えているのは間違いないだろう。

 その時、また日本が米中を天秤にかけるような振る舞いをするようならば、日本は中国と一緒に米国に再び潰されるだろう。

 コロナとは一線を画すが、北朝鮮の金正恩委員長が重体か死亡かという情報が流れている。何か健康上の大きな問題が起こっていることは間違いないだろう。

 米国のドナルド・トランプ大統領も4月27日の記者会見で「金正恩の状態については大体分かっている。遠くない将来に貴方たちも知ることになるだろう」と述べている。

後述するが、かねて中朝同盟があるにもかかわらず両国は相互に嫌悪していた。今回、金正恩委員長がたとえ健康を回復したとしても、中国は千載一遇のチャンスと捉え、北朝鮮の親中国化を進めるだろう。

 中国は、トランプ大統領の出方に用心しながらも、朝鮮半島の覇権を握る動きを強めるだろう。

 トランプ大統領は、北朝鮮から親書を受け取ったと言っているが、米中は金正恩後を見据え、条件闘争の最中かもしれない。

 中国も北朝鮮が核兵器を保有することに反対しているので、米中共に北朝鮮の非核化に賛成するだろうし、韓国の文在寅大統領も朝鮮半島の非核化と言っているので反対はできない。

 一方、日本は毅然とした態度で対処し、米中韓の言うなりに無条件で資金を北朝鮮に提供せず、条件闘争に加わるべきだ。

2 軍事視点の欠落は国家の致命的欠陥

 このような多重の危機の中にあって、日本の対応は世界の常識から大きくかけ離れた行動をしているし、全く国家として機能していない。

 その理由は、日本が戦後、軍事や戦略など戦争へ繋がるものは悪だとしてそれに関わる事をすべて捨て去ってきたことによる。

 大学でも自国の自衛隊の研究は拒絶し、軍事に関する教育もなされないという欠陥から今の混乱は生じているものだと断言できる。

①軍事は最悪に備え、外交はその芽を摘むこと
②軍事の要諦は牛刀をもって鶏頭を断つこと

 などの基本的な考え方も知らず、ただ会議と議論を積み重ねても現実の脅威に処することはできない。

 特に「今は戦争だ」という認識の欠如が致命的だ。

 戦争だという認識があるのならば、共同体的・調整的なアプローチから、指揮官を頂点とする機能体的・即断的なアプローチに政治を変換しなければならない。

 災害派遣ならば、最初はその全容が見えないが、やがて危機の状況は落ち着き、復旧から復興へと繋がっていく。流れは大体見えてくるものである。これは戦争ではない。

 それに対してコロナの戦いの特色は、見えない敵、変異を遂げる敵の連続攻撃にあり、それには連続的に対処し、また、その破壊的な影響は当面のみならず、将来の環境も激変させてしまう点にある。

 前例にとらわれず、最悪を想定して中長期的かつ総合的に対処しなければならない。

あまり過去を批判することは建設的ではないが、日本のコロナとの戦いを軍人風に言うならば、次のようになろう。

水際で敵の侵入を止めず、索敵もせず(敵を見つけること)、全域にわたって敵の侵入を許した後、全般作戦計画を発表、その後緊急事態宣言を温存し、発動遅れで後手を踏み、やがて全滅!」

 どう考えても習近平国家主席の来日や経済に拘ったことで、多数の日本人が死亡し、結果、事態を悪化させているという強烈な反省が最初に必要ではなかろうか。

 日本は「前例主義」に染まった官僚・政治家による「平時調整型の危機管理」を何の違和感もなく続けているが、今の状況はまさに戦争のような予期しない事態の連続であり、対処に前例はない。

 その中で、今の会議は官僚が作った策案の発表会でしかない。

 官僚は今までが間違っていたと言わないから、首相の判断でも拒絶する。さらに前提を覆す最悪のケーススタディをも回避する。

 危機管理には、何よりも首相の強力なリーダーシップが必要であり、危機打開の中心的役割を果たさなければならない。

 そのため、直ちに関係閣僚やスッタフを招集し、要すれば、様々な経歴や意見を持ったわが国最高の専門的頭脳を参加させ、会議体ではなく、自由闊達な討議を行えば、より創造的、多角的で柔軟なオプションを案出し、状況の特性や変化に適合した国を挙げた対応を可能にすることができるのである。そして決断するのは首相だ。

 このままでいけば、日本は倒れるかもしれないという危機感がないから、取って付けたような経済対策でV字型回復ができると考えるのではないのか。

 そして、中国ともコロナ後は元の鞘に戻るのがベストだと考えているのではないだろうか。

 コロナ対応中に企業などは壊死の危機に瀕し、コロナ後に時代は激変するという読みがないことは、国家として不幸なことだ。

 このような時にこそ、長期戦に備え、ローテーションを組みながら、次のように行動することが必要である。

①見えない状況の中で、「いつ何を決心するか」を明確にしながら

②当面と将来に分けた「情勢認識を共有」し

③当面の処置と将来の対策を「決心」し

④指揮官の判断に従って実行する

⑤常に正しいかどうか判断しながら、間違いがあったり、他国での教訓などで従来のやり方が間違っていれば、躊躇なく従来の考えを捨て、新しい考えで再統一する

 そして評価し、①に戻る。

危機時には、このような「軍隊型危機管理」が必要であり、この考え方に基づいて国家安全保障局(NSC)や危機管理局、内閣情報調査室などを合体して総理直結の「幕僚」組織を構築する必要がある。

 そして常に激変する経済、外交安全保障環境を念頭に国の防衛まで直結した考えを持つことが必要である。

 その前提は、コロナ対処は戦争であり、そしてその傷口は経済、外交、防衛など広範囲にかつ激烈に及ぶという認識を共有することである。

 民主主義国家であっても危機の時に政治家は、英国のウィンストン・チャーチルのようにシビリアンであっても「軍人」になれることが極めて重要だ。

 トランプ大統領もドイツのアンゲラ・メルケル首相なども見事に変身していることを日本人は学ばなければならない。

 軍人になるということは、「日本は何人死んで、どこまでの損害まで許容するか」の腹積もりを持ち、最悪守り切る「最終確保目標」を決めれるということだ。

 我が国の不幸は、不明な状況の中で、打開を図り、危機の状況にあっても組織化した対応ができるよう営々と訓練されてきた元自衛官が、日本の危機管理の中枢の局長や副局長ポストなどにいないことであり、危機管理上大きな欠陥と言わざるを得ない。

 軍事的視点のない日本は次のことにも気づかないだろう。

①強制力がある国家非常事態や国境警備法などがない日本は、安全保障上の欠陥国家である

②調整型危機管理体制は破綻している、危機管理は軍事的危機管理しかない!

③コロナの感染拡大の様相は、中国の国防動員法に基づく中国の旅行者、留学生などのテロ活動と近似している。

 スパイ防止法などもない中で、インバウンドに頼る国の方針は、経済的にも国防の観点からも誤った政策である。

 また、中国国内での日本企業は、国防動員法により今回も中国のために働かされている。日本の企業は国内に回帰すべきである。

④専守防衛や必要最小限度の防衛力の行使のような自縛の考え方は結局、主導権が取れず後手を踏んで負ける。

⑤緊急事態の発動にあたっても、決心を後送りして、かつ逐次に対象範囲を拡大する様は、尖閣事態においても今の政府・国会では迅速に防衛出動を決心せず、逐次対象範囲を拡大するという愚を犯す不信感を増大させている。

3 日本を取り巻く戦略環境は最悪化

 日本の今後を考えるとき、コロナ対処に限らず、実はコロナ後に来る米中の本格的対立の激化、そして朝鮮半島の反日・反米の顕在化、すなわち中国と一体化した敵性化に対処するために、国家体制の転換は待ったなしの状況である。

(1)中国の支配下に入る朝鮮半島

 米国は、目下、コロナ対処に全力を傾注しほとんど朝鮮半島情勢の変化に対応できないが、一方、中国は一時的に再起した状況にあることから、北朝鮮の状況の変化に対応する余力はある。

 さらに、金正恩委員長を巡る北朝鮮情勢の激変は、中国にとって北朝鮮を支配下に置く絶好のチャンスであり、この際、積極的に関与を深めるであろう。

 金正恩委員長の下へ中国中央対外連絡部の高官や医療団が派遣されていることは、その証左である。

 また、経済的に北朝鮮は疲弊していることから、北朝鮮としても中国の改革開放路線を受け入れることは仕方のない選択である。今後は、北朝鮮政権内を親中国で固められるよう中国は動くだろう。

 一方、韓国は文在寅大統領派の左翼が圧勝したことから、今後は北朝鮮への関与を含め、露骨に中国への傾斜を強めていくだろう。

 元々日米の自由で開かれたインド太平洋戦略への参加を拒否し、2019.12に習近平国家主席に文在寅大統領が会った際「中国の夢が韓国の機会となるよう韓国の夢も中国に役立つことを願う」と言っていることであり、今更この流れを止めることはできないだろう。

 日本にとっては悪夢である。かつての元寇の再来と重なり、南西諸島方面からだけではなく、朝鮮半島からも中国の軍事力が伸びてくると考えなければならない。

 すでに、中国の海空軍は対馬海峡を渡り、日本海に進出する訓練を繰り返している。今後は、済州島を含む朝鮮半島から容易に日本海に進出することが可能となろう。

 これにより中国は日本海側から日本の太平洋側の東京や政経中枢を攻撃できるようになる。新潟に大規模な中国領事館を作りたい気持ちがよく分かる。

 図2の2010年の国際先駆導報の中国の海洋戦略「9つの出口」の①にあるように、対馬海峡の帰趨に関係なく中国海軍は北朝鮮のウオンサン(元山)やチョンジン(清津)などから日本海に進出することができるようになるだろう。

 米軍が朝鮮半島から撤退すれば、朝鮮半島からの脅威に対処することは難しい。従って日本は単独で南西諸島防衛と併せて対馬、隠岐の島、佐渡島、北海道にわたる新たな防衛線の「北の壁」の構築が必須となる。

図2 中国海洋戦略「9つの出口」

(2)米中は本格的対決の時代を迎える

 米国は、コロナ前もそうだったが、コロナ後は、中国共産党の存在自体が悪であり、そして中国共産党を世界のために解体しなければならないとして、2019年の貿易戦争以上に経済的に中国を責め立てるだろう。

 そして、軍事的にも強硬な対応を取るだろう。米国は中国共産党の存在を絶対に許さない。

 2020年2月の下院軍事委員会公聴会で、マーク・エスパー国防長官は「米国にとって中国こそが軍事面、防衛面で最大の挑戦者として対峙する相手だ」と述べている。

 さらに、米国は、2020年3月には台湾同盟国際保護強化イニシアチブ法(台北法)を成立させ、台湾への関与を深めるつもりだ。

 中国が自らの核心的利益とする台湾に、米国が関与を明確にしてきたことは、米国の並々ならぬ中国への意思表示である。

 今後は、韓国を防衛ラインから外し、日本、台湾、フィリピンからベトナムにかけて米陸軍・海兵隊の対艦・対空ミサイル部隊を中核として第1列島線を米国の防衛ラインとするであろう。

 これに、第2列島線からマラッカ海峡にかけての米英仏豪印による海上封鎖ラインを構築して、中国の封じ込めを図るだろう。

 米国は昨年、CSBAが発表した海洋圧迫戦略(Maritime Pressure Strategy)を今後、具現化していくだろう。

 今後、日本は韓国よりも台湾との一体化を米国に求められるだろう。そして、南西の壁に引き続き「北の壁」をも構築しなければならない。

 もう中国に対する曖昧な態度は許されないと覚悟すべきだ。

(「総選挙で与党圧勝の韓国、反日反米が加速:風雲急を告げる朝鮮半島、アチソンライン復活の兆しも」JBpress樋口譲次著https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/60324参照)

 米国は、日本に対する駐留経費の単純な増加を求めているのではなく、日本自らの防衛力を格段に上げ、自らの国を守り切ることがすなわち米国への最大の支援であると言っていることに日本は気づかなければならない。

 それは、日本自らが決心しなければならないことである。

 第1列島線の戦略的価値が飛躍的に高まったからと言って、これが日米交渉の弾となると言う考え方は、余りにも思慮を欠いている。

図3 米軍の海洋圧迫戦略と第1・2列島線の防衛

これに対し、中国は、経済的・軍事的に追い詰められるだろうが、追い込まれた中国は東・南シナ海や台湾などで武力行使に出る可能性が大きくなるだろう。

 非合理の合理と言われる中国は、国内事情で戦争に打って出る国である。米中共にスイッチが入ってしまった以上、誰も止めることはできない。

 それはいきなり正規軍によるぶつかり合いというよりも、平時でも戦時でもないグレーゾーンの戦いとなり、尖閣諸島に見られるようにすでに始まっている。

 その戦いは極めて複雑な対応を迫られる戦いであり、情報戦から始まって、サイバー・電磁波領域での優越の獲得、生物・化学兵器の攻撃、そして低出力核兵器を使った電磁波攻撃(EMP)など多様で、かつ、敷居が低いが激烈な戦いへと変貌していくだろう。

 日本は、グレーゾーンの戦いに勝つための法整備もなく、防衛努力も怠ってきたので、かなり厳しいことになるが、逃げることはできない。

 自衛隊を憲法に位置づけるなどと甘えている暇はない。軍隊でなければ切り抜けることは不可能である。

4 今までの常識を捨て国家方針の転換を

 コロナ後の世界は激変する。そして、これに朝鮮半島の激変も加わり、日本にとっては国家存亡の時を迎えると言っても過言ではない。そのため、

✖親中外交または米中天秤外交
✖自衛隊の対処は必要最小限度の武器使用、専守防衛
✖日本人の心を失い本能的に餌を求めるだけの儲け第一主義経済

 から

①米国、台湾と共に自由を守る側としての対中外交を毅然と遂行し
②軍隊として自衛権を行使し、自らの国を自ら守るに足る軍事力を備え
③強い国家の再建を目指し、尊敬される日本人として自立する経済の復活、中国の日本企業を国内回帰!

 に舵を切らなければならないだろう。

良ければ下にあります

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