『香港に激震、中国政府が思想犯を捕まえ放題に 「逃犯条例」改正で天安門事件追悼集会は開催不可能か』(5/30JBプレス 福島香織)について

5/29希望之声<怕了?CGTN取消直播中美女主播辩论 大陆网络炸锅=怖がった? CGTN(環球TVネット)は米国女性アンカーとの討論のライブ放送を取消す 大陸のネットでは大騒ぎ>米中貿易戦争は反対論を抑えきれなかっただけでなく、世論の闘いを齎した。米国のフォックス(FOX)のビジネスチャンネルの女性アンカーレーガンとCCTV傘下のCTVNのキャスターの劉欣は、場外でバトルを展開した。 番組上で互いにやりあった後、双方は北京時間の30日の午前8時に議論をライブ放送することに同意した。 ネチズンと公式の見通しは、「CCTVが今回ライブ討論をするのは前代未聞である。 しかし、最新の情報ではCCTVは速やかに“撤回”し、“著作権上の理由から女性アンカーの対話は放送できなくなった」という声明を発表した。 そのニュースはネットで揶揄いの種となった。

やはり予想通りキャンセルしました。ライブ放送だけなのか、対決そのものを拒否したのか、今の所分かりません。レーガンのツイッターには5/30 11:30の段階で対決がアップされていません。

http://www.soundofhope.org/gb/2019/05/29/n2918827.html

5/29阿波羅新聞網<华为手机业务已经完蛋 外资点名这2家是最大受害者=華為のスマホ事業はダメになる 2社の外資系企業が最大の被害者となっている>米国は国家安全保障上の懸念に基づき、中国の通信機器メーカー華為社への禁輸を発表し、大規模なグローバル技術メーカーは華為への供給を停止することにした。 技術コンサルタントは、華為の国外市場でのスマホ事業は事実上終わっていると指摘し、Daiwa Capital Marketsは、華為のサプライチェーンが受注をカットし始めていることで、鴻海の子会社富士康とレンズメーカー大手の大立光電は、華為が出荷調整の前後で、影響を受けたメーカーになった。

ハイテク企業コンサルのApplicoのCOOであるAlex Moazedはブルームバーグのインタビューに、「中国以外の、特にヨーロッパでの華為のスマホ事業は事実上終了したと言える。華為は米国の制裁に反撃するものは何もない」と述べた。

アナリストは、「中国政府が華為に助成金を支給したとしても、華為のスマホOSにソフトウェアを提供することを何千万ものサードパーティ企業に説得することはできない。したがって、華為のOSは、GoogleのAndroidシステムから置き換えることはほぼ不可能である」と指摘した。

日本人は間違っても中国製のスマホは買わないように。中国製はGoogleのOSが使えないのであれば、台湾製を使えば良いでしょう。小生はずっとASUSのZenfoneを使っています。

https://www.aboluowang.com/2019/0529/1295518.html

5/30阿波羅新聞網<贸易战正在改变中国! 班农:川普不会退缩1秒钟=貿易戦争は中国を変えつつある! バノン:トランプは1秒たりとも後退しない>ホワイトハウスの元首席顧問のスティーブ・バノンはインタビューの中で、「トランプ大統領は米中貿易の場面で1秒たりとも後退しない。この争いは中国の経済構造を根本的に変えようとしているからだ」と述べた。

ブルームバーグの報道は、「バノンがカザフメディアフォーラムのインタビューを受け、“彼(チャンプ)は全力を尽くさなければならない。これは貿易戦争ではない。彼らは(中共)ずっと西側の経済戦争と対抗してきたからだ。資本市場への中共へのアクセスを遮断し、中共の技術の略奪を遮断すれば、直ちに降参する。」

バノンは、「トランプは1秒たりとも後退するとは思わない。貿易の争いが根本的に中国経済を変えつつあるので、彼ら(中国)は西側自由市場経済と協力できる」と述べた。 バノンは、「今は2つの互換性のないシステムがある。目下中国の問題が唯一の重要なことである」と述べた。

悪の共産主義は打倒されるべきです。トランプはバノンの言うように1秒たりとも後退しないでほしい。

https://www.aboluowang.com/2019/0530/1295526.html

5/29日経電子版<中国、レアアースで米けん制 米は輸入の8割依存 習氏「重要な戦略資源」

20日にレアアース企業を視察した習近平国家主席(新華社のニュースサイトから)

中国が電気自動車(EV)やデジタル家電の部材に欠かせないレアアース(希土類)の禁輸をちらつかせて米国へのけん制を強めている。中国は世界生産の7割を握り、米国は輸入の8割を中国に依存している。貿易戦争の激化に歯止めがかからないなか、中国にとって輸出規制は米国に対抗するカードになりそうだが、副作用を伴うもろ刃の剣でもある。

【関連記事】中国のレアアース、日本企業にも影響大きく

「中国のレアアースで作った製品を用いて中国の発展を抑え込もうと考えているなら、中国人民は決して納得しない」。共産党機関紙の人民日報は29日付の論評記事で、対米輸出規制をほのめかした。経済政策の司令塔である国家発展改革委員会も28日に同様の声明を発表し、外務省報道局長は29日の会見で「権威のある発言だ」と述べた。

これらに先立つ20日。習近平(シー・ジンピン)国家主席はレアアースの主産地、江西省贛(かん)州の有力磁石メーカーを訪れ、「重要な戦略資源だ。技術レベルを絶え間なく高めなければならない」と強調した。視察には対米貿易協議を担当する劉鶴副首相の姿もあった。

トランプ米政権は5月、中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)に対する米国製部品などの事実上の禁輸に動いた。自国のハイテク産業に強まる圧力への報復として、中国がレアアースを交渉材料に使うとの臆測が強まっている。

中国は2010年に沖縄県の尖閣諸島をめぐり対立した日本への輸出を滞らせただけに商品相場は敏感だ。EVに使うモーター磁石に添加して耐熱性を高めるジスプロシウムには投機的な買いが広がり、足元で1キロ280ドル前後と年初比6割高い水準に跳ね上がった。

18年に米国が輸入したレアアース(化合物含む)は1万8557トンで、中国からが8割を占めた。米通商代表部(USTR)は中国製品すべてに制裁対象を広げたとする追加関税「第4弾」からもレアアースを除外した。例えばガラス研磨剤などに使うセリウムは輸入に占める中国の割合が96%と依存が深い。

レアアース生産は中国に偏在している。米地質調査所(USGS)によると、中国は12万トンと2位のオーストラリア(2万トン)や3位の米国(1.5万トン)を大きく引き離し、世界全体(17万トン)の7割を占める。

「中東に石油があり、中国にレアアースがある」。経済成長へ改革開放にかじを切った最高実力者、鄧小平氏は早くから戦略資源と見定めた。中国は採掘したレアアースの半製品や製品の加工・生産拠点も整えてきた。

ただ輸出規制は代償を伴う。金属市場調査会社、アイアールユニバース(東京・中央)の棚町裕次社長は「中長期では中国自身へのダメージが大きく、踏み切るとは考えにくい」と指摘する。

10年に日本への輸出を絞った際は供給元としての信頼に疑問符が付き、他国からの代替調達やレアアースを使わない技術開発を促す契機になった。サプライチェーン(供給網)の下流にあるメーカーが「得意先」である米国への輸出ができなくなれば痛手にもなる。

日米欧は中国の輸出規制が国内産業を恣意的に優遇する政策だとして世界貿易機関(WTO)に提訴し、14年に中国の「敗訴」が確定した。いま中国は米国の制裁関税をWTOルール違反と主張するが、禁輸はその説得力を失わせて孤立を深める恐れもある。(貿易問題取材班)>(以上)

5/29日経電子版<中国のレアアース、日本企業にも影響大きく

レアアースはEV向けの需要増加が見込まれる(中国のレアアース鉱山)

レアアース(希土類)の輸出制限を巡る中国政府の動向を日本企業も注視している。2010~11年に領土問題で日中関係が悪化した際、中国は日本に対するレアアースの輸出を制限。日本企業は調達難に見舞われ、代替素材やリサイクル技術の開発を進めた。中国側が米国への輸出規制に踏み込めば価格高騰など日本企業にも余波が広がる可能性がある。

【関連記事】中国、レアアースで米けん制 米は輸入の8割依存

「レアアースの供給は中国が世界市場の約8割のシェアを占めており、仮に輸出規制となれば(市況などへの)インパクトは大きい」。研磨剤用途を中心に扱う住友商事の担当者は身構える。

日本企業にはレアアースの輸出規制で苦い経験がある。領土問題で中国からのレアアース輸入が制限された結果、高性能磁石の原料となる「ネオジム」や磁石の耐熱性を高める「ジスプロシウム」の価格は10倍近くに跳ね上がった。企業はオーストラリアなど調達先の多様化や代替技術の開発に走り回った。

信越化学工業は磁石に使うレアアースの量を減らしリサイクルも強化した。一部のレアアースでは1つの磁石に使う中国産の量を10年間で3分の1以下に減らしたという。トヨタ自動車は18年、ネオジムの使用量を半減し、高温下でも磁力が損なわれない新型磁石を世界で初めて開発した。

日本企業の中国産レアアースへの依存度は下がっているとは言え、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)のモーターに不可欠な高性能磁石向けなど、レアアース需要は今後も拡大する見通しだ。米中摩擦の余波で価格が高騰すれば、日本企業の調達コストが上昇して収益の重荷になる恐れがある。

レアアースを取り扱う専門商社によると、「米中摩擦を背景に顧客がレアアースの在庫を積み増すような動きは現状では確認していない」という。

日本企業はこの10年、リサイクルによるレアアースの確保や、中国への依存脱却へ向けた技術開発など幅広い取り組みを進めてきた。

トヨタグループの自動車部品大手ジェイテクトはネオジムとジスプロシウムを使わずに高出力を維持できる埋め込み磁石型のモーターを19年1月に開発した。磁石に中国以外でも採掘されて安価な「サマリウム」を代わりに使った。

モーター世界大手の日本電産は、レアアースが原料となる永久磁石を使わないスイッチトリラクタンス(SR)モーターを開発した。10年に買収したエマソン・エレクトリックの技術を生かした。永久磁石の代わりに、軸の周囲の電気の流れを切り替えて軸を回転させる仕組み。建機などで一部使われているという。

三菱マテリアルは16年にエアコンや洗濯機、冷蔵庫などのモーターからネオジムなどのレアアースを使った磁石を回収する技術を開発した。現在は共同開発したマーク・コーポレーション(三重県鈴鹿市)で磁石の回収事業を実施している。

中国の米国に対するレアアースの輸出規制は、中国にとってももろ刃の剣であることは過去の歴史が物語る。

レアアースの供給を絞った結果、調達先の多様化や代替技術の開発が進み、レアアース価格は下がり、需要も低迷した。15年1月には日米欧が世界貿易機関(WTO)に提訴した中国のレアアース輸出制限の協定違反で中国は敗訴している。

米国に対するけん制にとどまるのか、発動に至るのか。日本企業も固唾をのんでいる。(貿易問題取材班)>(以上)

5/29宮崎正弘氏メルマガ<トランプ、次の中国企業の標的はMEGVII(メグビー)  顔面認識メーカーの機器が新彊ウィグルの監視体制で「大活躍」>「ところが、日本は南鳥島沖合海底に膨大なレアアース鉱脈が確認されており、世界有数の埋蔵と言われている。だから日米は、中国の警告に慌てないのである。」とあります。日経の報道はこの視点がありません。不安をあおるだけ。勉強不足です。

http://melma.com/backnumber_45206_6823728/

福島氏の記事では、銅鑼湾書店の拉致事件のように秘密裡に拘束したものが、建前上は合法的に逮捕できるようになるという事です。まあ、中共のやることですから冤罪で逮捕者が続出し、中国側の厳しい監獄送りになるのでは。台湾に逃げる人は増えていくでしょう。

世界は中共のやることを良く見ていた方が良いです。中共は約束を守らないという事です。一国二制度だけでなく、WTOルール、東シナ海・南シナ海での行動を見れば分かるでしょう。「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」と言う民族ですから。米国人が中国人に騙され続けて来たのは愚かです。ハニーと賄賂で転がされて来たのでしょう。強欲もの同士だからです。

台湾で起きた殺人事件で台湾との犯罪人引き渡し協定を結ぶため、香中にも引き渡し協定を結ぶというのは口実としか思えません。やはり中共は50年も待つつもりがないという意思表示です。

記事

香港の高層ビル群

(福島 香織:ジャーナリスト)

 天安門事件30周年を前に世界各地でシンポジウムや討論会が行われ、1989年6月4日に起きた悲劇を風化させまいという努力がなされている。特に香港では、毎年、6月4日の夜にはキャンドル集会が恒例になっている。だが、ひょっとするとこうした香港の天安門事件追悼集会は今年が最後になるかもしれない。

 というのも「逃犯条例」(中国への犯罪人引渡し条例)改正案が今年(2019年)夏にも可決しそうなのだ。そうなれば、中国から香港に逃げてきた民主活動家や法輪功学習者、人権活動家、そして汚職官僚なども犯罪人として中国公安当局に引き渡されることになる、かもしれない。そして、天安門事件を忘れまいとするデモや集会なども違法な集会、反党活動、国家分裂活動として取り締まられ、主催者が犯罪人として中国に引き渡される可能性もありうるわけだ。

 逃犯条例については、日本メディアでもかなり報じられている。4月28日には香港市民による13万人規模の条例に反対するデモが起きた。そして来たる6月9日には条例改正の絶対阻止を掲げて大規模デモが呼びかけられている。その前に行われる6月4日の天安門事件集会でも条例阻止が1つのテーマとなるだろう。

香港で、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする条例改正案に反対するデモに参加した人々(2019年4月28日撮影)。(c)Anthony WALLACE / AFP〔AFPBB News

決定的に崩れる香港の司法の独立性

 この改正逃犯条例とはどんなものなのか。現行の「逃犯条例」は「香港以外の中国その他の地方にはこの条例を適用しない」ことが規定されており、香港が中国本土と異なる司法の独立を有することを裏付ける内容になっている。改正条例案はこの適用外条項を削除する。

 一言で言えば、香港の司法の独立性はこれで決定的に崩れることになる。条例の運用次第では、中国共産党が国内でやっているような政治犯・思想犯逮捕を香港でも行えるようになる可能性があるというわけだ。

中国で法律を犯した中国人が香港に逃亡した場合、香港司法当局は逃亡犯を中国に引き渡さなければならなくなる。また香港は目下米国、英国など約20カ国との犯罪人引渡協定に調印しているが、そうした国々に何の説明もなく、条例提供範囲を中国にまで広げてしまうことは、国際社会にとっても大問題だ。

 西側諸国が香港と犯罪人引渡協定に調印しているのは、同じ民主主義の司法制度があるという前提で行われている。だから、香港とは犯罪人引渡を認めても、中国とは認めていない国も多い。だが、香港と中国の間に逃犯条例が成立すれば、香港を経由して自動的に中国に容疑者を引き渡してしまうことになる。西側の自由社会にしてみれば、中国のような法治国家でないところに容疑者を引き渡すわけにはいかない。

 ちなみに中国と犯罪人引渡協定を結んでいる国も約40あるが、多くが中東や中央アジア、東南アジア、アフリカなどで、民主主義の法治の先進国家ほとんど含まれていない。こうした協定に基づき中国に引き渡されている“犯罪者”には、ウイグル人留学生や民主活動家らも含まれていたりするのだ。

 フィナンシャル・タイムズの取材に対して、米中経済・安全審査委員会(米国議会の諮問機関)は「新条例は香港における米国の国家安全と経済利益に重大なリスクをもたらす」「ウソの口実を使って、香港在住米国人の引き渡しを要求するかもしれない」と警告している。国際商会・香港区会は「こんな条例ができれば、香港に企業の総本部を置くこと考えなおさなければならない」と不安を口にする。

残虐な「陳同佳事件」がきっかけに

 香港の立法会に逃犯条例改正案が提案されたきっかけは、台湾で起きた「陳同佳事件」だ。2018年2月、香港人男子学生の陳同佳が恋人の潘暁穎を旅行先の台湾のホテルで殺害、翌日、遺体を台北MTRの竹園駅近くの公園の草むらに遺棄し、香港に逃げ帰った事件である。

 潘は妊娠しており残虐きわまりない事件だが、香港と台湾の間には犯罪者引渡条例がなかった。そのため台湾警察は陳同桂を国際指名手配するも、香港は容疑者を引き渡すことができなかった。台湾警察は取り調べができないので起訴できないまま。香港警察は陳同桂をマネーロンダリングなどの別件で起訴、香港司法は今年4月に懲役29カ月の判決を下した。陳同桂は控訴せず。なぜなら判決前の収監期間を入れれば10月には出所し、自由の身になるからだ。

 香港政府としては陳同桂を台湾に引き渡すために、それまでに逃亡条例を改正することにした。だが、香港の立場上、“中国の一部”である台湾とだけ条例を結ぶことは難しい。そこで条例改正案では、台湾だけでなくマカオ、そして中国本土とも容疑者引き渡しを認める内容になったわけだ。

中国への引き渡しを恐れる人たち

 条例案では、引き渡し請求を受けると香港の裁判所で審理を行うが、最終決定権は香港特別政府行政長官が握る、としている。香港当局は、人権と裁判審理プロセスの公正さは担保されるし、引き渡された場合に死刑が執行される場合や政治犯容疑者は引き渡さないし、上訴や審理差し戻し請求の権利なども維持されており変化はない、としている。経済犯罪も重大犯罪のみに限定するとした。

 だが現状、香港の司法制度の独立性が目に見えて中国当局に侵されているわけで、香港市民はこうした香港政府の説明に納得していない。行政長官は、親中派で固められている選挙委員会による選出であり、中国の意向に逆らえない立場である。反対派は、そうした実態があることから、条例案でいくら政治犯引渡しを認めないという内容があっても、政治犯を経済犯やその他の冤罪を着せて引き渡すことは十分ありうると考えているのだ。

 こうした懸念は、香港の民主派議員や人権、宗教組織関係者、共産党批判の香港市民といった特定のイデオロギーを持った人たちに限ったものではなく、広くビジネス界金融界やメディア界にも共有されている。

 というのも、香港というのは中国政治家たちの一大マネーロンダリング地であり、国際金融市場を利用して本土から不正に持ち込まれた政治家・官僚たちの資産をロンダリングして海外に移転する手助けをしてきた。金融界、財界の少なからぬ有名人たちは「ホワイトグローブ(白手袋)」と呼ばれ、汚れた手を“白手袋”で隠すように、合法的に見える手法で違法な資金洗浄を行ってきた。もし逃犯条例が改正されれば、中国国内の権力闘争のたびに、大量の香港の金融・財界人が逮捕され中国に引き渡されて取調べを受ける、なんてこともありうるわけだ。

 また、香港はこれまで、中国国内で権力闘争がらみで反腐敗キャンペーンのターゲットになった官僚、政治家の一時避難所であった。自分の身辺に汚職捜査に手が伸びそうだと思ったら香港に脱出し、権力闘争の旗色を見ながら米国に亡命するか、あるいはほとぼりが冷めたころに中国に戻るかを決める。数百人単位の中央・地方官僚が、党中央や地方での闘争の嵐が過ぎるまでフォーシーズンズホテルなどに逗留している。

 メディア界にしても、香港はこれまで重要な中国取材拠点としての意味があった。例えば香港駐在記者や香港人記者が中国で敏感なテーマを潜入取材しても、無事香港に戻ってくれば報道はできたし、身の安全も守れた。香港では問題ない取材でも、中国では擾乱罪や分裂扇動罪に問われかねないネタは多々ある。北京駐在記者がジャーナリストビザを通じて厳しく監視コントロールされている中で、機動力のある香港駐在記者が敏感な取材をするという意味で、「中国取材の本当のメディア最前線は香港である」と位置付けていた記者、ジャーナリストたちもいる。

さらに強まる中国の影響力と圧力

 香港は習近平政権になってから深刻な中国共産党の干渉を受けるようになっている。例えば2015年10月の銅鑼湾書店事件(中国における禁書や習近平スキャンダル本の出版を行ってきた銅鑼湾書店関係者が秘密裡に逮捕され、銅鑼湾書店が閉鎖に追い込まれた事件)や、2017年1月27日に起きた大富豪・蕭建華の“失踪”事件(中国公安当局に秘密裡に身柄拘束され、北京に移送された事件)など、香港の司法の頭越しに北京が非合法なやり方で自分たちに都合の悪い人間を秘密裡に収監する事件が相次いでいる。

 また、香港独立を主張する香港民族党が活動禁止を言い渡された後、香港外国特派員協会(FCC)が民族党の創始者である陳浩天に講演講師を頼んだことが原因で、講演企画者でFCCの副会長も務めていたフィナンシャル・タイムズの特派員・ビクター・マレットがビザ更新を拒否され香港から退去を余儀なくされた事件(2018年10月)。2014年の雨傘革命のきっかけとなった「オキュパイ・セントラル」(中環を占拠せよ)運動の発起人である香港大学法学部副教授の戴耀廷ら9人に最長1年4カ月の実刑判決が4月に出たことも、中国の影をひしひしと感じさせる出来事だった。

 こうした中国の影響力、圧力は、条例成立によって、香港の“法治”を維持しているように見せかけながらさらに強まるのではないか、とみられている。

 条例が改正されれば、具体的にどういう現象が起きるだろう。

 中国政府駐香港連絡弁公室(香港中聯弁)によれば、1997年の香港返還後、本土から香港に260人以上の容疑者が逃亡しているという。香港はこれまでこうした“容疑者”を1人も中国に引き渡したことがないが、条例が改正されれば、彼らの引き渡しが一斉に始まるかもしれない。あるいは、香港から第三国への脱出ラッシュがおきるかもしれない。

 銅鑼湾書店主の林栄基もその対象の1人だろう。彼は中国で秘密逮捕され長期に取調べを受けたのち、自主的に中国に戻ることを条件に一時的に香港に戻ることを許されたが、結局中国に帰らず香港で記者会見して秘密逮捕のことを暴露した。その後、切実に身の危険を感じたので、4月末に台湾に脱出。3カ月のビザが出ており、その3カ月の間に今後の身の振り方を考える、としている。

 陳同佳に殺害された潘暁頴や遺族の無念を思えば、司法管轄の障壁によって裁かれるべき人間が裁かれないという今の状況は人権の観点からいっても改善されるべきなのだろう。だが、その代償が香港の司法の独立、法治だとすれば、なんと矛盾に満ちていることだろう。

 一香港青年の凶行が、恋人とその赤ん坊の命を奪っただけでなく、香港そのものの命を奪うことになるとは。

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『台湾が泣いている:日本よ台湾の悲鳴を聞け!日常的にサイバー攻撃を仕かける中国、台湾防衛は日本の生命線』(5/28JBプレス 用田和仁)について

5/28阿波羅新聞網<川普政府另一鹰派大将浮出水面 支持美中两大经济体保持距离=トランプ政権のもう一人のタカ派が浮かび上がる 米国と中国の経済のデカップリングを支持>米国政府は先日華為を輸出規制リストに含めることを決定した。米国の企業は、許可なくソフトウェアや部品を華為に販売することはできず、多くの中国の技術メーカーも同様の運命に直面すると予想されている。 英国のFTの報道では、決定はトランプ大統領によってなされたが、禁止はトランプ政権の表に出て来ないもう一人のタカ派のNazak Nikakhtarによってなされたと。

45歳のNikakhtarはイランで生まれ、1979年6歳の時に両親と一緒にアメリカに移住し、かつて貿易弁護士と経済学者を務め、今は米国商務省産業安全局の代理局長である。Nikakhtarの物の見方に精通している人は、「彼女はタブーなしで米国の企業に中共との緊密な経済関係の危険性を指摘、米中経済が距離を保つのを支持し、近い関係にならないように警告している」と指摘した。

https://www.aboluowang.com/2019/0528/1295023.html

5/28阿波羅新聞網<【微博精粹】“人日”目前发展到公开黑习近平 离舆论政变只差一步 ——赵党拆庙 贴告示命令神灵搬家 笑翻看官=【こなれたウエイボー】”人民日報 “は目下、習近平の悪をドンドン公開している – 世論は政変からもう一歩のところにある –  上級幹部は廟を動かし、家の神仏も移動させるように通知 役人を見るとおかしくて笑い倒れる>《人民日報》は習近平の悪を明らかにし、次のように述べている:「強権を弄ぶものは道義に背き助けるものは少ないと運命づけられている、唯我独尊は必ず失敗する」と。 記事は「西洋のことわざに“自分を知ることは最も得難い”とある。 しかし、米国の政治家の中には、自分自身をはっきりと見ることができず、世界の大勢をも見ることができなく、唯我独尊に走り、強権政治の道に入る人もいる」と。  – この文章は一見米国を攻撃したように見えるが、タイトルを見れば、人民日報は上級幹部の習近平を攻撃していると感じる。

LifetimeUSCN:米国人は任正非のならず者ぶりを知った。 Ciscoの弁護士は深圳に行き任正非と会って、Ciscoの知的財産権に対する華為の窃取について質問した。Ciscoのマニュアルの誤りの部分が華為のマニュアルにも同様にあった。任正非は全然赤面せずに、シスコの弁護士を怒らせる言葉を出した。“偶然の一致”と。//@Kate_OKeeffe:Excerpt from our NEW Huawei investigation:Cisco’s lawyer flew to Shenzhen to confront Huawei founder Ren Zhengfei with evidence of the co’s theft,incl typos from Cisco’s manuals that also appeared in Huawei’s. Ren gave a one-word response:“Coincidence.”

野蛮な国家には金をばら撒き、文明国家には野蛮に対し、自分の国では嘘を言う

【QRコードのないアリペイは遊べない】安倍とトランプはゴルフをした後、決めた:中国は必ずQRコードの特許料を支払わなければならない。そうでなければQRコードの使用は停止させる。日本経済新聞によると、2018年にアリペイは日本に登場したが、その後QRコード機能は日本人によって発明されたとの声が出て、日本側は中国人にQRコードの特許料1分(1/10元)の支払いを要求した。しかし、中国側は、使用上スマホのスキャンコードは独自の特許であり、侵害はないと述べた。 華為は次のものは使えない1. チップ2.OS3. SDカード4. Wifi 5.QRコード6.ブルートゥース7.パナソニックテクノロジー8.マイクロソフトの製品、特許、サービス9. クアルコムの技術10.英国のARM…任正非がこれらの準備ができているというのは信じられない。

QRコードは日本人の発明と彼らも認めています。それでも中国側は自社開発と言い切るのですから流石中国人。次の2つの記事は日本人開発と中国人が認めています。でも日経がこの記事を載せたのは知りませんでした。

<日本人发明二维码,却靠中国人推向世界>

https://bitex-cn.com/?m=Material&a=newshearingdetail&newshearingid=1574

<二维码日本人发明,却靠中国人推向世界!支付宝已攻入日本市场!>

http://wemedia.ifeng.com/71063183/wemedia.shtml

https://www.aboluowang.com/2019/0528/1294956.html

5/28希望之声<民主党反对调查“通俄门调查”起因 被指担忧丑闻曝光=民主党は“ロシアゲート”が起こった原因の捜査に反対し、スキャンダルの発覚を恐れていると指摘されている>米国上院司法委員会の委員長であるLindsey Grahamは、最近「民主党およびオバマ政権の官僚たちは“ロシアゲート捜査”の原因を明らかにすることに強く反対している」と表明した。彼は「これらの人は彼ら自身“法律濫用”というスキャンダルが明らかになる事を恐れていると信じている」と。

Carter PageやJohn Brennan等デイープステートの面々が調査の対象となるようです。民主党にも捜査の手が伸びるのでは。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/05/28/n2916820.html

5/28希望之声<华为的终局之战:认罪罚款,晚舟坐牢!=華為の最後の戦い:罪を認め罰金、を払い、孟晩舟は牢屋行き!>鄭清源は「「華為が本当に違法行為をしていれば、米国の制裁としての罰金を受け、孟晩舟は最終的に刑務所に入ったとしても、華為は教訓として、中国人は理性を以て対応すべきである」と述べた。うまい具合に先週任正非はインタビューを受け、「孟晩舟は“獄中博士”となり、刑務所の研究をする準備ができている」と言った。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/05/28/n2916493.html

5/29日米台関係研究所主催の『日米台安全保障協力の方向性 台湾有事に備えた日米台の連携』シンポに参加しました。

渡辺利夫会長の挨拶

シンポで共同声明議論人の登壇

石破茂、長島昭久、中西哲国会議員も参加していました。パネラーの浅野和生教授が「“日台交流基本法”は政府での法案提出はできないだろうから、議員立法でお願いしたい」と述べました。議員がキチンと仕事をするかどうかです。時間をかけずにやらないと。中国の台湾侵攻の抑止の一部となります。

用田氏の記事は全くその通りで、日本国民全体に読んでもらいたいと感じました。しかし、経済界も、政治家・役人も学界も中共の危険性についての認識に欠けているのでは。自由の無い世界に圧倒されることになるのに。我が事として考えていません。明治維新は庶民は分からなくても、国を引っ張るエリートは危機意識を持ち、身命を賭して列強と対峙しました。今の学力だけのエリートにはその気概が感じられません。残念です。

記事

台湾にある超高層ビル、台北101(2013年2月25日撮影、資料写真)。(c)Mandy Cheng / AFP〔AFPBB News

 筆者は、日本安全保障戦略研究所(SSRI)の一員として、台湾戦略研究学会(TSRA)との「日台戦略対話」を発足させるため5月10~13日の間、台湾を訪問した。

 この間、同学会のみならず、台湾の立法院国会研究室、台湾国防安全研究院、台湾国防大学戦争学院戦略研究所を訪問し、対話を重ねる機会を得た。

 今回の台湾訪問は、台湾が中国から本格的に軍事的威嚇を受けていること、来年の台湾総統選挙では、民進党が相当厳しい状況に置かれていることなどを考慮して実施した。

 こうした状況では相当踏み込んだ軍事的な対話をする必要があり、また、常続的に対話を継続する枠組みを作る必要があると考えたからである。

 当初、我々SSRIメンバーは、今回の訪問を通じて日台間の安全保障・防衛協力の対話のレベルを少しでも上げることができるのではないかと意気込んでいた。

 しかしながら、訪問の結果、日本に対する「台湾の大きな失望」を理解していなかったことに大きな衝撃を受けた。

台湾防衛の中核を担う台湾国防安全研究院

 訪問した台湾国防安全研究院は、台湾の国家安全会議(National Security Counsil=NSC)直轄で2018年5月に設立されたものである。

 NSCと直結している存在意義は極めて大きいと判断され、今後は当研究院と深い対話が重要であることを痛感した。

 ここで、我々の研究成果である「インド・アジア太平洋防衛戦略」を説明したところ、大きな関心を示した。

 今後は対話のレベルを一段と高め、真剣な議論に踏み込める可能性を強く感じた。

 特に、当研究院は日本の南西諸島作戦との連携を模索しているようであり、将来的には日本との災害時などの後方支援や救難支援などを含めた具体的な協力関係を構築していくことが必要だと感じられた。

 また、対話の中で台湾は米国との深い繋がりを示唆しており、今後日本は、日米共同作戦と台湾との一体化(Triad)について防衛対話を深めていくことが求められるだろう。

なお、台湾では日常的に中国のサイバー攻撃を受け、かなりのマスコミが中国寄りの報道をし、フェイクニュースが垂れ流されていることに大きな危機感を抱いていた。

 日本も、このような事態が「対岸の火事」として軽視できるような状況ではないことを銘記しなければならない。

台湾戦略研究学会との日台戦略対話

 米中は貿易戦争の枠組みを超え、覇権獲得競争あるいは新冷戦といわれる大国間対立に突入している。

 この時代に、民間のSSRIと台湾の大学(国防大学を含む)や研究機関を広く包含する台湾戦略研究学会との間で、戦略対話の定期開催に関する覚書を結んだことの意義は大きいだろう。

 一方、わが国には、これほどまでに米中の長期的・構造的対立が顕在化し、その影響がわが国にも直接・間接に及んでいるにもかかわらず、ひたすら経済面における協調要因にしか目を向けない大きな勢力が存在している。

 このようなことは国際的にみれば異常としか言いようがない。

 これが、悲しきかな日本の実情であり、中国こそがすべてという経済界、そして中国に同調する一部の政治家・マスコミの本音であろう。

 (確かに一部の心ある政治家は、台湾との真の関係構築と交流の拡大を考え行動していることは心強いが、この流れが主流になることを期待している)

 悪い流れを助長しているのが、昨年10月、中国を訪問し「日本と中国の関係は完全に正常な軌道に戻った」とし、日中関係は「競争」から「協調」へ変わったと安倍晋三首相に言わしめた、日本のねじれた政治風景ではないだろうか。

 本当に中国との関係が正常に戻ったと言うのならば、領海を含めた尖閣諸島周辺海域に40日以上にわたって侵入し続ける中国軍艦の行動も「正常な軌道」ということなのだろうか。

 そうならば、尖閣諸島は中国の領土であると認めたことになるだろう。防衛計画大綱では、中国は「安全保障上の大きな懸念」と表現しているが、もう一度ここに戻って発言を訂正することが必要だろう。

 さらに、次々に日本人がスパイ罪に問われ、逮捕され実刑の判決を受けているが、これが首相の言う「正常な軌道」の中の話なのか。

北朝鮮に拉致された人たちを救うために、国を挙げて全力を尽くしているのに、中国にいる同胞を救おうとしないのは正気かと疑いたくなる。

 国民を守らない姿は、日本の継戦力もない貧弱な防衛力でよしとし、その限られた予算の中であっても米国の高額装備品を買い続ける姿にも表れている。

 また、何の意味もないのに、日本の防衛費はNATO(北大西洋条約機構)の算定基準で試算すると、GDPの1.3%でしたと米国に言い訳する姿は実に見苦しい。

 米国が、本気で政治・経済・軍事的に中国に対して妥協のない戦いを始めたことを日本はあまりにも軽く見すぎている。

 これから米国は貿易のみならず、金融においても戦いを仕かけるであろう。

 ファーウエイに見られるごとく、中国の経済は風前の灯火であるにもかかわらず、これを正視しようとしない日本は正常とは言えない。

 米国は軍事においても着々と中国の海洋戦力に勝てる新たな体制を再構築しようとしているのに、空母「いぶき」だとはしゃぎ回っている姿はあまりにも思慮が足りない。

 中国は、空母に対しては空母ではなく、長距離ミサイルや潜水艦などの「非対称戦力」で勝とうとしているが、これこそ日本が学ぶべきことではないか。

 わずかに、電磁波や宇宙・サイバー領域で優越を獲得するとしたことだけが救いだ。

 大義のために戦う気もなく、勝つ気のない日本を台湾が信用するはずもなく、その一方で中国は安堵している。

台湾の日本に対する失望

 本稿の初めに、台湾は日本に失望していると書いた。

 台湾の失望は、単に対話を積み重ねるだけで、米国のような具体的な経済的支援や軍事的支援をしない日本の頼りなさであり、実行力のなさであり、中国に立ち向かうことをしない日本政府への失望である。

 在台の間、何度も台湾側から「日本は何が具体的にできるんですか?」と聞かれた。

 米国は、台湾関係法や台湾旅行法、アジア再保証イニシアチブ法などを根拠として、相当軍事的にも台湾を支援しているようである。

 日本が知らないか、知っていても報道しないかである。我々も相当、腹を割って話しはしたが、「それで日本は具体的に何ができるんですか」との質問に答えることができなかったことに虚しさを感じた。

 台湾の軍人の90%は中国寄りの国民党支持者であると言われているが、それを承知のうえで台湾国防大学では学生に対して、台湾は国民党や民進党の区別なく「Freedom Nations」を一緒に守り切ることが重要だと話をした。

 この標語の下に中国から厳しい外交工作、軍事工作、そして対国内工作を仕かけられている台湾が一致団結できるかどうかは分からない。

 ちなみに、国民党の標語は「民進党が勝てば戦争になり、国民党が勝てば経済が活性化する」である。

台湾を守るには、もはや時間的猶予はない。

  • 直ちに日本政府そして経済界は、中国に対する「宥和政策」、「敗北主義」を放棄し、米国とともに中国に政治・経済・軍事的に立ち向かう意思表示をすべきである。
  • 直ちに軍事的協力・経済的協力の強化を含め「日台関係基本法」を制定すべきである。

 そして、台湾との多方面にわたる対話を実施し、短期間の内に日台発展の構想を作り上げ、実現の工程表を作り、できるところから実行に移さなければならない。

(台湾は自然にあふれているとともに、都市もインフラなどもまだまだ開発できる可能性に富み、人材も優秀であり、日本がもっと本気で投資する価値のある国である)

  • 米国と共に、南西諸島から台湾、フィリピン、ベトナムにかけての防衛線の構築について直ちに着手すべきである。

 特に米陸軍が2020年から開始する「Defender Pacific」演習を日台米共同防衛構想実現の要とすべきだ。

  • 日本の経済界は、中国一辺倒の経営を修正すべきだ。
  • 日本の防衛費を現状の2~3倍にし、早急に日本は自分の力で日本を防衛できる体制へ転換し(現状は張子の虎であり、台湾どころか、日本すら守ることはできない)、この際、「電磁領域で勝利」、「船を沈めよ」、「生き残り、戦い続けよ」を防衛の柱とし、これを従来にないスピードで実現すべきである。

日本と台湾は運命共同体との強い自覚が必要だ

 日本は、これまで中国の言う「1つの中国」を認めたことはない。

 日本や米国は台湾との断交にあたって中国が「1つの中国だ」と言っていることを尊重する、すなわち、「中国が台湾を含めて1つの中国だと言っていることを聞きました」と言っているに過ぎない。

 日本は、台湾のみならず、日本に対する中国の軍事的脅威を見て見ぬ振りすることなく、真っ向から中国の脅威に向かい合うことが必要な時期に来ているのではないか。

 もう1つつけ加えるなら、1949年、米軍の台湾からの撤退後、苦境に陥った台湾の国民党軍の再建にあたり、中共軍を打ち破ることができたのは、旧日本軍の将校団で編成された軍事顧問団のお蔭だったことを知る人は少ないだろう。

 彼らは台湾で「白団(パイダン)」と言われたが、戦後、他のアジア諸国に残って独立を助けた日本人のように、台湾を救ったのである。

 話は戻るが、台湾の次期民進党総統候補の頼清徳氏が来日時、「日本と台湾は家族のような関係であると思っている」と述べたが、まさに金言であろう。

  • 台湾は、アジアにおける家族のような唯一の「親日国家」であり、日本とともに発展していこうと志す友人である。

 また、台湾は、その自然、都市など発展の土壌があり、優秀な人材にも恵まれ、一緒に繁栄を築いていける国家である。

  • 台湾は、自由と民主主義を基調とする理念を共有する「共同体」であり、共産主義独裁の監視・抑圧社会の中国とは、全く異なる意識を持つ「国家」である。

 特に抑圧ではなく「Freedom Nation」を目指していることこそが、台湾が同胞である本質である。この同胞を日本が見捨てるのなら、日本は長く「人類の恥」として記憶されるであろう。

  • 日本、台湾、フィリピンは、中国が東・南シナ海から太平洋に進出するための大きな障害である。

 中国は、列島線バリアーと称しているが、これを安全に突破できなければ、海洋強国にはなれず、米国の覇権に立ち向かうことはできないと考えている。

 台湾はその3連のつり橋の要となる中心柱である。台湾が中国に占領されれば、中国は、台湾に対艦ミサイル、防空ミサイル、空軍、潜水艦を配置し、自由に東・南シナ海から海洋戦力を太平洋に流し込むことができるようになろう。

 こうなれば米軍は、グアムあるいはハワイ以東に下がらざるを得なくなる。そして、日本は中国の軍事的影響下に置かれ、白旗を上げることになろう。

求められる日本の決意

 日本は、米国の同盟国であり、米中対決は、他人事ではなく日本の問題そのものである。米中対決の間に漁夫の利を得ようなどと思わないことだ。

 米国は、40年ぶりに「現在の危機に関する委員会:中国」を立ち上げ、最終的には中国の共産主義体制が諸悪の根源というところまで追求する決意だ。

 米海軍は6月4日にテロの戦いの時に掲げた「ガラガラヘビ」のネイビージャックから元の「ユニオンジャック」、すなわち、大国間競争に入ったと言う旗に変わる。

 6月4日はミッドウエー海戦の初日であり、米海軍が太平洋の覇権を日本から奪い取った日でもある。

 日本よ!目を閉じても、この嵐は簡単には過ぎ去らない。

 この期に及んでも中国へ向かう自殺行為は直ちにやめ、唯一の友好国である台湾を本気で助けるべきではないだろうか。

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『トランプ腹心の執念、「禁じ手なし」対中ディール』(5/27ダイヤモンドオンライン WSJ)について

5/27希望之声<热评:苏联崩溃晚清灭亡各类前兆 中共全应验=注目のコメント:ソ連崩壊、清朝の滅亡の前兆が 中共は既に体験済み>

海外メデイアに載った程暁容の署名記事は、「ソビエト連邦崩壊前には9つの大きな前兆があり、それを整理したネチズンたちがいた」と述べている。

①その年にモスクワオリンピックが開催され、獲得した金メダルの総数は世界一であった。

②ミール宇宙ステーションが打ち上げられた。

③毎年20万近くの流血事件が起きていた。

④財政と防衛コストのバランスは保持。

⑤若者が公職に就きたがる。

⑥深刻なチェルノブイリ原発事故が発生したが、追及されなかった。

⑦大規模なダム建設は前例のない生態の破壊につながった。

⑧.汚職が深刻。

⑨インフレ率が上昇していた。

程暁容はさらに、「政治的安定を維持するため中共の“公安への支出”はすでに軍事支出と同等である。今の若者は特別扱いを受けるために公務員試験合格を熱望し、志願している。近年発生している爆発事故 洪水、有毒牛乳、有毒ワクチン等問題が止まず、当局は却ってニュースを封鎖し、最終的には彼らを賞賛することに変えた。中共の役人は収賄や淫乱事件が記録され続け絶えず刷新している。大興水利はまた多くの災害を引き起こした。インフレーションの問題はより大きな影響を及ぼし、官僚のシステムは資源を壟断し、人民からシステマテックに略奪する」と述べた

中共政権を旧ソ連と比較することに加えて、清帝国と比較する外国メディアの報道もある。

早く中共が打倒されることを願っています。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/05/27/n2912959.html

5/27希望之声<川普呼吁修改诽谤法 让假新闻媒体承担责任=トランプは誹謗法の改正を呼びかけ フェイクニュースメデイアに責任を取らせる>5/26NYの「タイム」誌の編集者はTwitterでトランプの発言をでっち上げて発表したが、カナダのDaniel Dale記者やネポテイズム研究家のAnkit Pandaの指摘を受けて削除しなければならなくなった。トランプは5/27ツイッター上で、「これは今がフェイクニュースの時代であることを示している。誹謗法を改正し、フェイクニュースを作成したメディアの責任を求める」と。

ニューヨーク大学の政治学教授でタイム誌の編集者であるイアン・ブレマーは、5/26にツイッターに投稿し、「金正恩は聡明でボーっとしているバイデンより良い大統領になる」とトランプの言っていないことをでっち上げた。

イアンブレマーは冗談で書いたと言っていますが、そんなことを言えば何でも捏造でき、後で冗談でしたと言えば済んでしまう。真実の報道を追及するジャーナリストとして失格です。多分意図的にトランプを貶めるために書いたのでしょうけど、日本のメデイアにも同じ輩がごまんといます。眉に唾して聞かないと。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/05/27/n2913595.html

5/28阿波羅新聞網<美中贸易战冲击大 中国中产阶级不满官媒文宣要真相=米中貿易戦争の衝突は大きい 中国の中産階級は公式メディアの報道に不満を抱いている>香港の “South China Morning Post”の報道によると、「米中貿易戦争はますます激しくなっており、中国の高学歴のホワイトカラーである中産階級は、日常生活への貿易戦争の影響を迷惑で苛立ちを隠せない。また中国の公式メディアやSNS等の発表する報道に不満を持ち、真実を告げてほしいと。

米中貿易戦争の影響は、食品価格の上昇と相まって、中国の消費者の消費意欲に影響を及ぼし、それが中国経済のさらなる悪化につながる可能性がある。 これらの疑念は、中国の中・上流階級に、彼らの資産を保護するため、資産を海外に移転するか金や外貨を購入するように促進する。

中国の都市部の中産階級は過去50年間で急成長してきた中国経済から恩恵を受けてきており、よりよい生活をしたいと思うのは理の当然であるが、米国と中国はより敵対し、将来については不確定感が強まっている。それで貿易戦争について公式メディア以外の情報を探すように努力している。

国民の不満が中共に向けられないと。日本は一切助けないことです。火事場泥棒のような真似はしないことです

https://www.aboluowang.com/2019/0528/1294585.html

5/28阿波羅新聞網<关税、科技战双管齐下 经济学家:美国想逼中共做这件事=関税・科学技術戦争は多面的なアプローチ 経済学者:米国は中共をこうしたいと望んでいる>米中貿易戦争は激化し、米国は絶えず上乗せし続け、貿易戦争から科学技術戦争まで発展し、中国への影響は拡大し続けるだろう。 この点に関して、経済学者の呉嘉隆は「米国は中共への関税と科学技術戦争の多面的なアプローチを通して、米国経済と中国経済の“デカップリング”の効果を齎すことである。最終的には中共の一党独裁を圧力により終わらせたいと思っている」と述べた。

https://www.aboluowang.com/2019/0528/1294581.html

WSJの記事で、対中交渉でライトハイザーの果たしている役割は大きいと感じました。中共に下手に妥協することは騙されることと同じと思った方が良い。上述の呉嘉隆が言っているように、中共の一党独裁を終わらすまで締め上げることが肝心でしょう。大陸にいる中国人にとってもその方が嬉しいはず。大多数は中共に怯えて暮らしているでしょうから。

記事

Photo:AFP/JIJI

【ワシントン】2月、ホワイトハウスの大統領執務室。ドナルド・トランプ大統領は米中高官らが控える中、米政権の交渉責任者であるロバート・ライトハイザー通商代表部(USTR)代表(71)に伝えたいメッセージがあった。「ディールをまとめよ」

 トランプ氏は報道陣が見守るなか、交渉団に対し「ライトハイザー氏は非常に素晴らしい仕事をしている」と語りかけた。「だが、決着できて初めて素晴らしい仕事となるだろう、ボブ?」

 それから3カ月、米中貿易協議はまだ、妥結には程遠い状況だ。合意履行を確実にするための法改正の要求に中国当局が難色を示したことで、交渉は今月に入り決裂した。中国は米国の要求を国家主権の侵害だと考えているためだ。

 交渉は、合意がいったん視界に入ったかに見えた後に行き詰まっている。いかなる合意も中国の経済・ビジネス規定に関する長期的な変革に重点を置くべきとするトランプ政権の決意を物語っている。交渉の行方を注視する貿易専門の弁護士らにとっては、背後でライトハイザー氏の形跡が明らかに透けて見えるという。

ライトハイザー氏は2017年にUSTR代表に就任するまで、約30年にわたり貿易専門弁護士を務めた。USスチールなど、主に外国産鉄鋼への関税発動を政府に働きかけてきた米鉄鋼業界を担当した。

 ライトハイザー氏と仕事を共にした弁護士らによると、ライトハイザー氏にとっての交渉の目標は、歩み寄りや妥協点を見いだすことではなく、顧客にとって可能な限り最善の取り決めを積極的に追求していくことにある。トランプ政権の元通商顧問、クリート・ウィレムス氏は、「これまでの経歴から、ライトハイザー氏ほど対中交渉に適任な人材はいない」と話す。

 だが誰もが「禁じ手なし」のアプローチを支持する訳ではない。オバマ政権でUSTR次席代表を務めたミリアム・サピロ氏は、通商当局者は、成功裏に合意に導くには「双方ともに勝利を収める」必要があることを認識すべきだと語る。

 ライトハイザー氏はトランプ氏と同様、複数の国と同時に複雑なディールを進めることを避け、中国から一方的に譲歩を引きだそうとしている。議会からは、通商摩擦によって米企業が多大なリスクにさらされないよう、多国間のアプローチを求めている声が多く上がっているにもかかわらずだ。ライトハイザー氏は3月、下院委員会で「交渉に関わる人間が増えるほど、困難さが増す」と述べている。

 ライトハイザー氏は通常、黒子に徹することが多い。だが交渉が重要な局面に差し掛かると、公の場に姿を現し、貿易相手国を攻撃する。同氏はインタビューの要請には応じなかった。

 2018年の北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉では、会見を使って、新たな自動車規定に関するカナダの提案を攻撃し、クリスティア・フリーランド加外相に対する不満をぶちまけた。

 ライトハイザー氏はその後、メキシコとの自動車を巡る取り決めで、カナダの提案の一部を盛り込んだ。フリーランド氏は先週、米国による鉄鋼・アルミニウム関税、およびカナダの報復関税の相互解除で合意した後、ライトハイザー氏は「真のプロフェッショナル」だと述べている。

 またライトハイザー氏は今月、USTRで異例のブリーフィングを行い、中国は「重要な約束を後退させる形で合意案を書き直している」とし、中国側の姿勢を批判した。

ライトハイザー氏は1980年代、共和党のレーガン政権でUSTR次席代表として経験を積んだ。レーガン氏は自由貿易の支持者だったが、ライトハイザー氏ら政権当局者は、冷戦の終盤局面における米国の経済的な重要性や影響力を駆使して、急成長する新興国からの輸入を制限する譲歩を勝ち取った。

 日本の当局者は当時、ライトハイザー氏を「ミサイルマン」と呼んでいた。同氏が日本政府から受け取った提案資料で紙飛行機を折り、日本の当局者に向けて飛ばしたエピソードから付いたあだ名だ。

 ライトハイザー氏は2010年、米中経済・安全保障再検討委員会での証言で、中国が市場原理に違反し続ける場合には、米政府は世界貿易機関(WTO)に基づく低関税の確約を棚上げすべきとし、対中政策に関する主要な立場を固めた。

 そのため、ライトハイザー氏はトランプ政権にとってほぼ完璧な存在だった。トランプ氏は選挙公約として、既存の通商協定を破棄するとともに、関税発動により新協定を結び、国家主権を取り戻すと訴えていたためだ。トランプ政権以前のUSTRは、より自由貿易路線へと傾いていた。

 ライトハイザー氏の強硬姿勢の背景には、中国がこれまで貿易に関する義務を無視しており、新たな協定をできる限り法的拘束力を伴うものにするとの信念がある、と米当局者は明かす。

 ライトハイザー氏は最近、議会に対し「われわれの目標は、中国の改革を促進することだ」と指摘。中国の国家資本主義や技術窃盗は「存亡に関わる問題」とした。

 米中協議の行方を巡っては、両国において政治や地政学的な影響も出てくる。対中強硬姿勢を唱えて当選したトランプ氏は、2020年の大統領選で再選を目指す上で、中国に対し再びタカ派姿勢を強める可能性がある。

 米中経済・安全保障再検討委員会のメンバーで、貿易コンサルタントのマイケル・ウェッセルしはこう述べた。「ボブがディールをまとめられなければ、合意が実現することはないだろう」

(The Wall Street Journal/William Mauldin)

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『ファーウェイ問題に隠れた米新法「FIRRMA」に注意』(5/24日経ビジネスオンライン 市嶋 洋平)、『米中貿易戦争で世界は分裂、日本はどう対処すべきか』(5/24ダイヤモンドオンライン 木内登英)について

5/26希望之声<谷歌断供 华为旗舰手机英国掉成白菜价=グーグルが供給を断ち、華為の旗艦スマホは英国で白菜の価格まで落ちた>トランプが華為に禁輸発令してから、欧州全域で時めいていた華為は即座に元の小ささに戻った。 華為の旗艦製品であるP20 ProとP30 Proは、英国では割り引かれて白菜の値段まで下落した。 この“金のなる木”のスマホを失えば、華為は今後拡大できなくなると見込まれる。

このままでは華為は倒産するしかありませんが、中共が補助金で支えるかも。でも中共に打ち出の小槌はあるのか?米国から貿易黒字は出せなくなっているのに。

AP 2019年3月、華為の当番CEOである余承東がパリで新しいスマホを展示。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/05/26/n2910697.html

5/26希望之声<林郑月娥正在向招致美国对香港制裁的悬崖边上冲刺=林鄭月娥・香港行政長官は、米国が香港に対して制裁するかどうか崖っぷちに立たされている。>米中貿易戦争の拡大の重大な時、香港の日々の後退姿勢はますます注目を集めている。 中国の金融学者賀江兵は先日、「政治、経済、法の支配における北京の恣意性が、香港の関税自主権の喪失、ハイテクの禁輸、金融制裁、香港の自由港や金融センターの役割の崩壊を招く可能性が高い」と述べた。

まあ、林鄭月娥は大陸と犯罪人引き渡し協定を結ぶくらいですから、中共の一味と思われても仕方がない。中共相手では彼女もどうしようもないと思いますが。でも当然の報いは受けるでしょう。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/05/26/n2910958.html

5/26阿波羅新聞網<中南海没有杀手锏不敢撕破脸 宣传科技大骗进 陆媒铺天盖地 人民币空仓增至六个月最高=中南海は対抗措置を持たず、相手を攻撃できない ハイテクはプロパガンダで大詐術である 大陸メデイアは遍く覆う 人民元の下落はこの6ヶ月で最高を記録>米中貿易戦争の中国経済への影響は加速している。 英国メディアの調査によると、人民元の下落はこの6ヶ月で最高を記録したと。 米国学者の謝田は「中共は対抗措置を持たず、相手を攻撃できない」と分析した。 中共は水から水素に転換する技術を正式に公表し、大陸のメディアはそれを次々と転載した。 しかし、専門家は全くのほらであると指摘しただけでなく、外界は米国に対する宣伝戦であると考えている。

水から水素に転換する技術は自動車・エネルギー関係の企業や大学で研究されていると思われます。「ほら」で片づけなくて、政治、役所(経産省、文科省、法務省)が相談して、中国人研究者・留学生に帰国して貰った方が良いと思います。中国が公言したくらいですから、もう手遅れで盗まれているかもしれません。企業人や大学人は今の米中貿易戦争は世界覇権を巡る争いの第一ラウンドと言うのが分かっているのかどうか。自由を守る陣営と共産独裁専制陣営との戦いです。共産主義が貧しいものの味方なんてことがないのは2014年に北京大学が発表したジニ係数の数字0.73が証明しています。いい加減左翼シンパは止めて、日本に住んで享有している自由を守るために、学問の自由は勿論ない悪の共産主義国に援助するのは止めたら。ウイグル人・チベット人弾圧を直視してほしい。孔子学院も閉鎖してほしい。

https://www.aboluowang.com/2019/0526/1294197.html

5/27阿波羅新聞網<任正非嘴硬不怕美国 华为员工胆战心惊=任正非は米国を恐れていないと口は減らず しかし華為従業員は非常にこわがっている>華為の創始者任正非は、米国商務省の輸出禁止令の会社に対する影響は小さいと強調したが、華為従業員は内部チャット・プラットフォーム「心の声コミュニケーション」で恐怖を表明、まだ今後の会社の見通しは楽観的にはなれないと言った。

匿名の華為の従業員は、次のように書いている。

「華為は自分一人で問題を解決することはできず、政府の政策支援を求めなければならない」、「中国政府がファイアーウオールのソフトを利用、発展させて、グーグル、フェイスブック、ツイッターおよび他の外国のネット企業を入り込めなくし、中国のスマートフォン市場から米国部品を排除することができる」、「中国の国内市場は十分に大きい。我々はこの機会を利用して国内の供給者と生存圏を構築することができる」

まあ、苦労を厭い、簡単に人のものを盗めばよいと思って行動してきた連中に、研究開発の大変さが分かるとは思えませんし、自由主義諸国の不買の隙間をぬって市場開拓するのは難しいでしょう。企業→株式→不動産と日本のバブル崩壊の数十倍のダメージが待っているとしか思えませんが。

https://www.aboluowang.com/2019/0527/1294213.html

市嶋氏の記事を読んでFIRRMAの力は大きいと感じました。わざと適用範囲を明確にせず、怪しいものはこの法を適用させるという一種の脅し、抑止効果があるのでは。日本企業は読み間違えないように。でも、中国擦り寄り企業が多い中で、この危険性を感知できるかどうか。上が「バカの壁」で聞きたくないことは言わせないタイプだと、部下も体を張ってまで諫言することはないでしょう。精神劣化の縮小再生産が延々と続くだけです。若い人は会社を見限る覚悟も必要になるかも。

木内氏の記事では、米中は世界覇権をかけて争っているとの見立てでは一致しますが、一帯一路がそれほど大きくなることは無いのでは。中国の米櫃に米がないのを知ったら離れていくでしょう。別に共産主義や独裁専制の理念に共感して擦り寄った訳でなく、金に群がっただけですから。中国の景気が悪化している時に海外に投資をすれば、中国の景気が回復することは無いでしょう。配当リターンまで時間がかかるでしょうから。中共はトランプの逆を行こうとしています。所詮、資本主義経済を理解していないという事でしょう。

米国監視の下では、中国への世界の依存度が上がるという事もないし、況してや世界を二分するブロック経済になる事もないでしょう。昨日紹介しました日高義樹氏の本によれば米中では軍事力に差があり過ぎて冷戦にはならないとありました。経済戦も軍事力に差があれば、世界各国に中国封じ込めを要請でき、中国は孤立化するのでは。

市嶋記事

「規制の対象がエマージングテクノロジーというが、何を指すのか。それが不明確なだけに、警戒している」

日本の経済官庁の関係者がこう語る米国の法律がある。FIRRMA(Foreign Investment Risk Review Modernization Act、ファーマ)だ。日本語だと外国投資リスク審査近代化法となる。

中国の華為技術(ファーウェイ)を対象にした米国政府の禁輸措置が世界に様々な影響を及ぼしている。この禁輸措置の根拠となっているのが輸出管理改革法(ECRA)で、戦略上重要なテクノロジーの輸出を規制する法律だ。ファーマは昨年夏、ECRAと同時に成立している。

ファーマは米国企業などへの外国企業による重要なテクノロジーや産業基盤などへの様々な投資を規制するものだ。シンガポールに本拠を置くブロードコムが、米クアルコムを買収しようとした際に発動され、クアルコム買収は阻止された。

ファーマの成立により、外国企業による米国への投資を審査する対米外国投資委員会(CFIUS)の権限は強まった。例えば、米国企業に少額に出資し、その後段階的に支配していくようなケースを排除できる。これまでは問題なかったマイナーな出資などにも網をかけようとするものだ。

一見、日本企業には大きな影響がないように思えるが、欧米の法制度に詳しい、みずほ総合研究所欧米調査部の小野亮主席エコノミストは「ファーマやECRAのターゲットは中国だが、日本企業も影響を考慮する必要がある」と指摘する。

どういうことか。まず影響が出る可能性があるのは、米国企業や海外企業の米国事業の買収だろう。「米国の重要産業を買収するケースは言うまでもないが、資本やヒト、技術面で中国の企業や大学などと関係を深めている日本企業が買収するケースでは、対米投資審査をパスするのは相当難しくなるだろう。案件成立まで相当の時間がかかることも念頭に置かなければならない」(小野氏)

米国事業のリストラの際も注意が必要だ。「売却先から中国企業を排除しない限り、売却計画がとん挫する可能性が高まっている」(同)

パーソナルデータへの投資も対象に

小野氏は社内管理の見直しも必要だという。「中国籍の従業員に対して、自社やグループ内で米国製の技術に対するアクセス権限をどの程度付与して、どのようなファイアウオールを構築しているのか。これまで以上の情報管理の徹底と米当局へのアカウンタビリティーが求められる

ファーマはテクノロジーを持っていたり、重要な役割を果たしたりする米国企業への出資だけでなく、米国内のセンシティブなパーソナルデータへの投資も対象にしているのが特徴だ。医療やヘルスケアなどの企業も注意が必要だろう。

現時点でどのようなテクノロジーがファーマの対象になるのか、明確になっていない。経済官庁の関係者は「あえて明確にせず、適用できる範囲を広げておくのではないか」と言う。

いずれにしても米国がECRAやファーマなどの法案を準備して、中長期的な視点で中国に対処しようとしてきていることが分かる。海外でのM&A(合併・買収)や取引が多い日本の大手企業は、担当部署がファーマやECRAへの対策を進めていることだろう。ただし、小野氏は「経営トップの理解が不足していれば、企業としての対応は後手後手になる」と警鐘を鳴らす。

ファーマの規制対象になると、企業はその対応に相当のエネルギーを消費することになりそうだ。「ファーマは米国対企業の問題となる。日本企業がそれぞれ対処しなければいけない可能性が高い」(経済官庁の関係者)。日本企業もひとごとと考えずに注視しておく必要がありそうだ。

木内記事

米中貿易戦争の激化は、中国が新興国の盟主として、独自の経済圏を形作っていく流れを後押しするかもしれない。日本はどう対処すべきか。写真:首相官邸HPより

米中貿易協議は異なる体制間での覇権争い

合意間近とされていた米中貿易協議は、5月上旬に一転、決裂状態へと陥った。米国政府は、中国側が約束していた合意内容の多くを突如撤回したと非難、一方中国政府は、米国側が要求する補助金制度の見直しなどを、事実上の内政干渉と強く批判している。トランプ政権は、6月下旬の米中首脳会談での決着を狙っており、そこまでは、目立った協議の進展は見られないのではないか。

中国側は、米中協議の当初から、米国からの農産物やエネルギー関連などの輸入を大幅に拡大させ、対米貿易黒字を解消させる考えを示していた。貿易不均衡の是正を目指す純粋な貿易協議であれば、本来は、この時点で終わっていたはずだ。終わらなかったのは、米中貿易協議の本質が別のところにあるからだ。

それは、経済、先端産業、安全保障を巡る覇権争いだ。中国を脅威に感じる米国が、その源泉となっている中国の政府主導での経済システム、いわゆる「国家資本主義」を変えようとしているのが、米中貿易協議の本質だ。

これは、異なる経済思想を持つ異なる体制間の争いであるため、着地点を見出すことは難しい。仮に、6月の米中首脳会談で合意に達するとしても、それは一時停戦に過ぎない。

世界経済への打撃は異次元の領域に

トランプ政権は5月10日に、中国からの輸入品2000億ドル相当分に対する追加関税率を、10%から25%に引き上げる制裁措置を発動した。これを受けて、中国政府は13日に、600億ドル相当の米国製品への関税率を、5~10%から最大25%へと引き上げる報復措置を発表した。さらに同日に米国政府も、約3000億ドル相当の中国からの輸入品に最大で25%の関税を上乗せする案を発表した。米中は再び報復関税の応酬の様相となってしまった。

OECD(経済協力開発機構)の試算によると、現状までの米国の対中追加関税と中国側の報復関税措置は、米国のGDPを0.2%、中国のGDPを0.3%それぞれ押し下げる。しかし、以上のような展開となれば、追加関税は米国のGDPを合計で1.0%、中国のGDPを合計で1.4%押し下げる。両国経済への打撃は、一気に5倍程度へと拡大する。また、世界のGDPも0.8%程度押し下げる計算だ。こうした事態に至れば、米中貿易戦争が世界経済に与える打撃は異次元の領域に入る。

その場合、筆者の試算によれば、日本のGDPは0.6%程度押し下げられる。日本経済の実力である潜在成長率が0.8%程度しかないことを踏まえると、日本経済への実質的な打撃は、当事者である米国と中国を上回ることになろう。

また、トランプ政権は、日本に対して対米自動車輸出の自主規制を求めてくるのではないか。最終的に、日本がそれを受け入れさせられる場合には、日本経済に相応の打撃となることを覚悟しなければならない。

仮に自主規制によって日本からの米国向けの自動車、自動車部品の輸出額が半減するとすれば、それは日本のGDPを直接的に0.5%押し下げる。波及効果も含めれば、その押し下げ効果は1%に近付く可能性もあるだろう。今後は、米中貿易戦争の帰趨だけでなく、日米貿易協議の行方もあわせて、貿易問題全体が日本経済に与える影響を慎重に見極めていく必要があるだろう。

一帯一路構想は中国の生命線 多くの新興国が惹かれて行く

2001年のWTO(世界貿易機関)加盟以降、中国への海外企業の進出が急増し、沿海部は外資主導で急速に工業化された。そこで生み出された工業製品は、海外市場へと輸出され、中国は輸出主導の高成長を実現してきた。こうして、中国は「世界の工場」の地位を確立し、その過程で中国を中核とするグローバル・バリュー・チェーンが形作られたのである。

しかし、沿海部の急速な工業化を支えた農村部での余剰労働が枯渇してくると、人件費が高騰し、低賃金という中国の立地条件は悪化していった。海外からの直接投資が鈍化すると輸出の勢いも低下し、中国は成長モデルの大きな転換を迫られるようになったのである。

まさに、こうした時期に勃発したのが、米中貿易戦争だ。中国のグローバル・バリュー・チェーンは遮断され、また通信機器大手のファーウェイ(華為技術)は米国あるいは米国の友好国で市場を失い、さらに、米国半導体メーカーなどからの部品調達も阻まれていった。

そうした中、中国にとって、成長のモメンタムを維持するためのまさに生命線となるのが、一帯一路構想だ。中国は一帯一路周辺国向けのインフラ投資を拡大し、それらの国々との間での貿易を拡大している。それは、発展が遅れた中国内陸部の経済活性化にも役立つものだ。

現在、一帯一路周辺国は、対中債務の増大を警戒し、一帯一路構想に慎重になっている面があるが、この先、世界経済の状況が悪化すれば、経済、金融面での中国への依存度を高めてくことになるだろう。5G(次世代通信基準)を含むインフラ整備では、米国に狙いに反して、ファーウェイなど低コストで高品質の中国製品が、一帯一路周辺国、あるいは他の新興国へと受け入られていくのではないか。新興国は、奇跡の高成長を遂げた中国型の成長モデル、いわゆる「国家資本主義」に大きな魅力を感じており、それも中国に靡いていく一因だ。

中国が独自経済圏を形作り 世界が二分される悪夢

このように、米中貿易戦争の激化は、中国が新興国の盟主となって、一帯一路周辺国を中核とした独自の経済圏を徐々に形作っていく流れを後押しすることになるだろう。中国を中核とするグローバル・バリュー・チェーンも再構築され、新たな国際分業の体系が生まれてくるのではないか。これは、かつての米ソ冷戦下でのコメコン体制(ソ連を中心として東欧諸国が結成した経済協力機構)を彷彿とさせるが、それよりも格段に規模が大きくなるはずだ。

こうして世界が二分されていけば、世界恐慌後のブロック経済化のように、世界貿易全体は縮小し、経済効率が大きく低下する可能性がある。これは、世界経済にとっては大きな損失だ。そして、日本などの先進国は、中国やその他の新興国の高成長市場を失っていくことにもなり、経済的な打撃は甚大だろう。

米国が中国を強硬に攻撃し続ければ、このような暗いシナリオも現実味を帯びてくる。それを回避するには、米国は自身とは異なる中国の体制を認めつつ、2大国が共存する道を選ぶべきだ。そして、容易ではないが、米国がそうした安定した国際秩序の構築を目指すよう、日本が米中の橋渡しをする役割を果敢に担うべきなのではないか。

(野村総合研究所 エグゼクティブ・エコノミスト 木内登英)

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『「米中決裂」でも中国が早期の貿易協議合意を望む事情』(5/24ダイヤモンドオンライン 大和香織)、『米中貿易戦争で「踏み絵」を迫られる日本が選ぶべき道』(5/24ダイヤモンドオンライン 鈴木明彦)について

5/26阿波羅新聞網<美中女主播就贸易战唇枪舌战约定直接现场辩论=米中女性アンカーが直接貿易戦争について舌戦を展開 直接対決を約す>5/23 Fox Newsのビジネスチャンネルで高視聴率を誇る有名な女性アンカーTrish Reganは、米中貿易戦争について「誠実な討論」をしたいと中国の環球 TV ネット(CGTN)の英語アンカーの劉欣を招待した。

劉欣も挑戦状を受け取り、両者相談の上、米国現地時間で5/29(水)午後8時、中国時間で5/30(木)午前8時にReganのゴールデンタイムの番組でライブ討論することに決めた。

最近、米中女性アンカーが舌戦を繰り広げたことで広範な関心を呼んでいる。 ブルームバーグ社は5/24(水)の報道で「2人の水曜日の舌戦で新浪ネットは2000万人以上訪問、何千ものコメントを寄せた」と報じた。

CCTVの英語チャンネルである環球TV ネットとCCTV Newsは両者の対決を加工し、中国の五毛党=「愛国心が強いネチズン」の支持を獲得した。

しかし、多くの中国人ネチズンはファイアーウオールを突破し、ツイッターでReganに頑張れと「いいね」を押し、貿易戦争の議論もCCTVで生放送され、中国人にも見られることを望んだ。中国のネチズンはReganを真のジャーナリストとして支持している。またCCTVとその系列の環球 TV ネットは宣伝ツールであり、中国人を代表するのではなく、中共を代表するだけと皮肉った。

5/29の対決で劉欣は逃げるのでは。中共が認めないと思います。勝てる道理がなく、中共がやって来た悪行(知財窃取、ハッキング、技術強制移転、政府補助金等モラルやレシプロシテイの概念がないの)を徹底追及されるのでは。中国でライブで報道できるかというか、敗けるのが分かっているので報道しないと思いますが。報道の自由のある国とない国の違いです。ない国が「自由貿易の擁護者」ですって!!劉欣は出れば、敗けて中共に殺されるのでは。

https://www.aboluowang.com/2019/0526/1293833.html

5/26阿波羅新聞網<野村:美对中国三千亿商品征关税概率达65%=野村:米国の中国の3,000億ドルの商品に対して関税賦課のカバー率は65%に>国際投資銀行の野村は先日、中国の3000億ドルの商品に対する米国の関税のカバー率は65%であり、6月末のG20サミット後=第3四半期に実施される可能性が高いと述べた。

ロイター通信によると、「野村は、最近の多くの出来事が示しているように、米中は長期的な貿易戦に備えているようである。米国は現在、多くの分野で中共と対峙し、2020年には大統領選挙が活発になるので、前進の明確な方向性がなければ、関税は来年も維持し続ける危険は高まる」と。

関税だけでなく、今度は通貨も狙うのでは。人民元がどんどん安くなり、関税を相殺する形となるので関税率に通貨安分を再計算した数字を適用するでしょう。ABCD包囲網の石油輸出禁止と同じように戦略物資の輸出禁止、金融制裁へと進んでいきます。中国のインフレ率は高くなり、失業者はあふれ、資産暴落するのでは。

https://www.aboluowang.com/2019/0526/1293845.html

5/25看中国 <台美关系重大突破 首次对等入名事务机构(图)=米台関係は重大な突破 関係機構に初めて両国の名が対等に入る(図)>中華民国外交部は、米国と相談して、「北米事務協議委員会」の名を「台米事務委員会」に改称することを決定したと発表した。これは中華民国と米国のより密接な関係を象徴している。 蔡英文総統は、「“台湾”という名が初めて“米国”との組織名に入ったのは、双方の良好な相互信頼を象徴している」と述べた。

日米で台湾を支援し、中共の毒牙から守りませんと。台湾が落ちれば、次は沖縄、日本全体が取られることになります。他人事と思わないことです。

https://www.secretchina.com/news/gb/2019/05/25/894790.html

5/24希望之声<川普授权司法部长巴尔解密“通俄门调查”初始文件 还原真相=トランプは、真相を明らかにするために“ロシアゲート調査”のとっかかりの文書を見られるようバー司法長官に授権した>5/23の夕にトランプ大統領はバー司法長官に“ロシアゲート調査”のとっかかりの文書を見られるよう承認し、捜査に関わるすべての調査員に全力を上げての協力を要請したと発表した。 トランプは、「この動きによって、すべての米国人が2016年の大統領選挙で何が起きたのかの真実を理解し、公共機関に対する国民の信頼を取り戻すことができる」と述べた。

①ヒラリーと民主党が“Fusion GPS”を使い、元MI6エージェントのChristopher Steeleを雇ってでっち上げたSteele Dossier②トランプ選挙チームの経済顧問だったGeorge Papadopoulosの監視について捜査の手が伸びそうです。Richard Blumentha民主党議員及び民主党はこの捜査を非常に心配していると。悪は滅びるが良い。これを明るみに出せば来年の大統領選で民主党の勝ち目は無くなるでしょう。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/05/24/n2906701.html

大和氏の記事では、中国から脱出している企業が増えている様子が窺えます。貿易戦を口実にして撤退を図れば良い。トランプのように日本企業の経営者も日本に投資することを考えて見ては。自分の懐だけ温めようというのでは。中国が協議を求めてきているのは6月か7月の全商品関税賦課を避ける遷延策です。ムニューチンが言ったように「固まっていた米国との合意事項」の所まで戻らなければ再開は難しいと思います。また、たとえ協議中であっても全商品関税賦課は実施してほしい。

鈴木氏の記事では、やっと米中貿易戦が世界覇権を巡る争いの第一歩と言うのが分かって来たようです。ただ、「長い歴史を持つ中国と比べると米国が新興国」と言うのは違和感があります。世界覇権はスペイン・ポルトガル、オランダ、英国、米国と移ってきました。中国は欧米列強に屈服したからこそ、習近平が「中華民族の偉大な復興の夢」とかホザイているのでしょう。ましてや中国は易姓革命で王朝の連続性は何もありませんし、中共が政権取ってまだ70年しかたっていない。中国が思想上、科学技術上世界に影響を与えた例はこの千年の間ないのでは。

大和記事

Photo:Avalon/JIJI

米中協議が土壇場で“決裂”した大きな理由は、構造改革が実現するまでは制裁関税を維持する構えだった米国に対し、中国側がすべての追加関税即時撤廃などを「核心的関心事」として求め、譲歩しなかったからだとみられる。

だが、貿易戦争が長期化すれば、中国が被る打撃は大きい。

直前までは「合意」を中国側も楽観していた

ワシントンでの第11回米中貿易協議を控えた5月5日、米トランプ大統領が、猶予中だった2000億ドルの中国製品に対する制裁関税の引き上げを10日から実施すると公表したことで、米中摩擦に対する市場の楽観ムードは一変した。

さらに米国は13日、対中制裁関税第4弾として、3000億ドルの中国製品への25%追加関税策を発表した。実施は早くとも6月末とみられており、実現すれば、これまでの措置と合わせて中国からの輸入のほぼ全額に25%の追加関税が課されることになる。

一方で、中国側も13日に、600億ドルの米国製品に対する報復関税を6月1日から実施すると発表。貿易戦争は泥沼化の様相だ。

昨年12月に約1年ぶりとなる米中首脳会談が開催されて以降、両国は合意に向けて計6回(第11回を除く)のハイレベル通商協議を実施してきた。

その間、米国側が12月に中国に求めた農産品等の輸入拡大、及び中国の構造改革(技術移転の強要/知的財産保護/非関税障壁/サイバー攻撃/サービス・農業分野)に対し、中国は外商投資法の成立を含む対応策を講じており、各協議後の中国側の報道では「新たな進展が見られた」など前向きなコメントが目立った。

筆者が今年3月に北京・上海を訪問した際の現地エコノミストらに対するヒアリングでも、米中摩擦はこれ以上悪化せず、何らかの合意に達するとの見方で共通していた。

「核心的関心事」で対立 改革の監視や文書公表に反発?

なぜ両国は制裁と報復の応酬に再び陥ってしまったのか。

米ライトハイザー通商代表部代表は、「中国が合意事項を後退させた」とコメントしており、その他報道でも米国側は中国が合意済み文書の再交渉を求めたことを問題視したと指摘されている。

これに対し、中国の劉鶴副首相は第11回協議後のTVインタビューで、今回の事態は交渉過程の正常な範囲の曲折であり、両国の協議は決裂していないと述べている。

劉副首相のインタビュー時の発言を手掛かりに、「決裂」の背景を整理しよう。

劉鶴副首相は、中国側の3つの「核心的な関心事」は必ず解決されなければならない、と強調している。

その3つとは、(1)すべての追加関税の撤廃、(2)中国の輸入拡大が実際の貿易の状況に合致すること、(3)協議合意文書を「非公開」にすることだ。

新華社は、この核心的な関心事で米中間の齟齬(そご)が生じていると伝えている。

(1)のすべての追加関税撤廃は、中国側がかねて主張してきた事項だ。米国側は中国が法改正等を含む構造改革を実現するまで関税を維持するとみられており、妥協点がいまだ見いだせていない模様だ。

(2)については、昨年12月の米中首脳会談で、中国が米国から農産品等の輸入を拡大させることで合意した際に、未公表ながらも両国で具体的な輸入拡大額が共有されていたと推察される。

一時期、中国が米国からの輸入拡大について莫大な額を提案したなどと報じられたが、非現実的な輸入拡大は受け入れられないとの中国側の意思が示されているとみられる。

(3)の合意文書の扱いについては、各種報道によれば、中国側がメンツを保つために構造改革に必要な法改正などで仮に合意したとしても、公表せず、水面下で履行したいとの意向をもっているのに対して、米国側が合意文書の全面公開を求めている点で対立しているようだ。

劉副首相の発言を見る限り、両国の対立点(核心的関心事)について、中国側が譲歩するという姿勢は読み取りにくい。

しかし、対米輸出全額に制裁関税を課された場合の中国経済への影響は、輸出の減少にとどまらずマインドの悪化を通じた投資や消費押し下げにもつながる恐れがある。

政策担当者であれば、そうした事態は何としてでも避けたいというのが本音だろう。

制裁で対米輸出は3割減 「第4弾」実施ならGDPを1%以上押し下げ

実際、中国製品2000億ドル分への制裁関税を10%から25%に引き上げる前の段階で、すでに制裁による中国の対米輸出への影響は深刻となっている。

中国側の統計では貿易統計の詳細が公表されていないため、米国商務省のデータベースにより米国の制裁対象品目の貿易額を集計したところ、制裁発動直後から、中国の対米輸出が急減ないし急減速していることが確認できる(図表1)。

制裁対象品目全体の対米輸出は3月時点で前年比▲30.2%と激減、中国の対米輸出全体でも同▲18.5%となった。

仮に第4弾が発動され、中国の対米輸出全額に制裁関税が課され、対米輸出全体が3割縮小すれば、単純計算で中国のGDPを約1%PT押し下げるほどのインパクトになる。

他国への生産代替進む 直近で制裁品目の約3割

さらに制裁が長引けば、制裁関税を避けるため、中国から他国への代替が進むことで、輸出にとどまらず中国国内への投資にも悪影響が及ぶ恐れがある。

すでに中国から他国に生産を移管した動きがさまざま報道されてはいるが、一方で、実際には人的・物的資源の制約により難しいとの声も企業の関係者からは聞かれる。

そこで、実際にこれまでにどの程度、中国で生産する製品からその他の国の製品への代替が発生しているのかについて、先の貿易統計により定量的に確認してみよう。

輸出で代替の動きが生じるということは、制裁を機に中国の対米輸出が減少し、その代わりにその他の国の対米輸出が増加することを意味する。

そこで、米国の制裁対象品目の対米輸出を「中国」「中国を除く世界」に分けて、制裁発動前後の輸出量の変化をプロットしたのが図表2だ。

制裁発動前の輸出量は発動直前の6ヵ月平均とし、発動後の輸出量は、(A)直後3ヵ月(制裁第1弾は2018年7~9月、制裁第2弾は2018年9~11月、制裁第3弾は2018年10~12月、<注>)と、(B)足元までの6ヵ月(2018年10月~2019年3月)に分けることで、制裁発動後の状況変化((A)→(B))を見る。

<注> 制裁第2弾と第3弾は下旬に発動され、対象品目の対米輸出が急減ないし減り始めたのが翌月(第2弾は9月、第3弾は10月)からとなっていたため、(A)の直後の期間を第2弾は9月から、第3弾は10月からの3ヵ月とした。

この図に基づくと、代替が生じているとみられる品目は、制裁発動後に「中国の対米輸出」が減少し、「中国を除く世界の対米輸出」が増加する第2象限にあると想定される。

その第2象限にある代替品目数の全品目数に占める割合(輸出代替インデックス)は、(A)の制裁発動直後には23.5%だったが、(B)の直近までで、31.6%に拡大した。

一方、制裁後に中国の対米輸出が拡大した品目(第1・第4象限)は、(A)53.5%から(B)39.2%に縮小したものの、制裁をかけられてもなお4割近くの中国製品の対米輸出が増加している。このことから、代替はそう容易ではないこともうかがえる。

一部は生産設備を移転 長期化すれば投資に悪影響

一般に、生産設備を新たに建設する(生産移転)には一定時間を要することから、制裁直後から代替が生じた(A)22.5%の品目については、すでに中国以外の国にあった生産設備の稼働率を引き上げることで対応したケースが大部分だったと考えられる。

(B)の段階でも稼働率の引き上げが主な代替手段だったとみられるが、一部で生産設備などを実際に移転させた例がうかがえる。

例えば、米制裁対象品目中で2番目に大きなシェアを占めるパソコン周辺機器(HTS54715001)の詳細を見ると、制裁発動前の対米輸出額が月平均100万ドル程度に過ぎなかったポーランドで、2019年2~3月の同製品の対米輸出が月平均2000万ドル超に急増した。

同製品の対米輸出額全体は月平均20億ドル超なので、ポーランドの代替はわずかに過ぎないが、とはいえ、新たな生産設備が建設されたことを示唆しているという点で興味深い。

パソコン周辺機器を含む2000億ドルの中国製品への制裁リストが公表されたのは2018年7月であり、それから半年程度で生産設備の移転を伴う代替が生じた可能性がある。

このような生産移転の動きはまだ一部にとどまるとみられるが、制裁が長引けば本格化する可能性がある。そうなれば、投資の下押しにより中長期的に中国経済が低迷することにもつながりかねない。

中国経済の低迷は、外需に成長を頼る日本経済にとっても大きな痛みとなろう。

打撃大きい中国側 早期の合意求める可能性

米中両国は今後、どういう動きに出るのだろうか。

中国がこれ以上の譲歩を見せるのか、または米国が合意という成果を優先して中国への配慮を見せるのか、政治的な判断を予測するのは困難だ。

しかし、中国経済が被り得る今後のダメージを考えれば、中国側には早期の合意を望む理由がある。

(みずほ総研調査本部中国室主任エコノミスト 大和香織)

鈴木記事

米中貿易戦争に乗じて、米国に中国を叩いてもらいたいと内心思う日本人は少なくないだろう。しかし、希望的観測にすがっていては判断を誤る。Photo:EPA=JIJI

米中貿易戦争を巡っては米国が有利であり、打つ手がない中国はいずれ妥協せざるを得ない、という論調が多い。そうであってほしいという願いが含まれているようにも見える。

中国では知的財産権がきちんと保護されておらず、先端技術やノウハウが中国に流出しているのではないか、という不満は日本も共有している。尖閣問題で緊張が高まった際、中国が日本へのレアアースの輸出を制限したことも記憶に新しい。中国がWTOの自由貿易のルールを尊重すると言っても、真に受ける日本人は少ないだろう。

この際、米国に中国を叩いてもらいたいと内心思っている日本人も少なくなさそうだ。しかし、希望的観測にすがっていては判断を誤る。米中の対立が長引けば、日本のみならず世界経済全体に負の影響をもたらすだろう。

「米国有利」は希望的観測 摩擦と戦争では次元が違う

米中貿易戦争を巡る希望的観測は、いくつかの誤解によってもたらされている。まず、米中貿易戦争と1980年代、90年代の日米貿易摩擦は違う。日本も中国も、経済規模が米国の6割程度にまで拡大し、巨額の対米黒字を計上していたという点では同じだ。

しかし、米国の安全保障の傘の下にいる日本が、米国と真っ向から対立することなどできない。日米貿易摩擦は、同盟国間の摩擦にすぎず、米国に守られている日本は米国側の厳しい要求を呑まざるを得なかった。

これに対し、中国と米国は武力行使以外の様々な分野で戦争をしている。貿易戦争も米中間の対立の一分野にすぎない。戦争は一度始めてしまうと簡単には終わらない。互いに負けられないからだ。

冒頭でも述べたように、「米中貿易戦争は米国側が有利」という報道が多い。米国は中国から5000億ドル以上も輸入している。そのうち2500億ドルに高関税を適用しており、残りの2500億ドル以上についても高関税の適用を検討している。

一方、中国は米国から1500億ドルしか輸入していない。高関税を適用しているのは1100億ドルと米国より少なく、残りは400億ドルにすぎない。これをもって、中国の打つ手は限られており、米国有利と考えられているようだ。しかし、たくさん輸入して貿易赤字が大きい国の方が貿易戦争は有利である、という説明にあまり説得力はない。

実際、高関税適用後の米中間貿易を確認すると、どちらも輸入が減っているが、中国側の輸入の方が減少幅が大きい。中国が輸入している大豆やLNGは米国から輸入しなくても他国からの輸入に代替可能だ。

一方、中国からの輸出については、人民元の下落が米国による輸入関税の引き上げの影響を緩和している。さらに、中国は米国製品の不買運動も含めて、米国の輸入関税引き上げに対して戦う手段を持っている。

貿易戦争を続けることは中国にとっても苦しいが、手詰まりということではなさそうだ。戦争を始めてしまった以上、国民にその負担が出てくることは米国も中国も同じだが、国民レベルでの戦う意欲という点では、中国が米国に勝っているのではないか。

貿易赤字を減らすことが米国の目的ではない

もっとも、米国はそれをわかった上で貿易戦争を始めたのかもしれない。トランプ大統領は、「米国に支払われた関税は、製品のコストにほとんど影響を与えておらず、ほとんどを中国が負担してきた」とツイートしている。当然、関税は中国が払うのではなく米国民と米企業が負担しているという批判が米国内から出ているが、人民元安効果も使って中国企業が値段を下げて現地での販売価格を据え置いている可能性がある。

もし、トランプ大統領のツイートが正しいのであれば、米国での中国製品の販売価格は変わらず、中国からの輸入は減らないはずだ。つまり、米国の輸入関税の引き上げは、中国からの輸入を減らすことよりも、中国や中国企業にダメージを与えることが目的だったことになる。

実際、トランプ大統領は、先端技術分野の成長を推進しようという「中国製造2025」をやめるよう要求したり、ファーウェイの製品の購入中止を米国のみならず同盟国に求めたり、同社に対する重要部品の供給を禁止している。米中の対立は、貿易分野に限らず、先端分野の技術覇権や安全保障をめぐる対立であることがはっきりしてきた。

そうであれば、貿易の分野だけ取り出して合意に達するというのは無理な話である。たとえ何らかの合意に達したとしても、それ以外のより重要な分野での対立は残る。米中の対立は長期化すると考えた方がよい。

中国から見れば米国が新興国 封じ込めるのは難しい

米中対立は単なる貿易戦争ではなく覇権を巡る戦いだ、という認識は広がっている。ただ、それは東西冷戦を征した米国という覇権国に、中国という新興国が挑むという図式で捉えられている。米国は今のうちに中国に強い態度で迫り、覇権国への道をあきらめさせようとしている。しかし、これは米国の発想だ。

中国の視点に立てば、中国には紀元前から中華民族による王朝があり、その後もほとんどの時期において世界第一の大国であり、最先端の技術を持っていた。18世紀後半からの産業革命の波に乗り遅れ、欧米に劣後するようになり、19世紀半ばのアヘン戦争以降は屈辱の100年を経験することとなったが、今は偉大なる復興を遂げようとしている。

中国から見れば、200年あまりの歴史しかない米国の方が新興国である。豊かになれば、中国が民主化して自由化が進むというのは、欧米の勝手な思い込みにすぎない。中国を中核とする一帯一路も、かつての中国と周辺国との間の朝貢関係に源を求めることができよう。米国が中国のプライドを傷つけるような強硬な態度をとるほど、中国は反発する。脅されて妥協を強いられるのでは、偉大なる中華民族の復興にならない。妥協したら国内での反発が抑えられなくなる。

たとえ中国が反発しても、米国は力づくで中国を封じ込むことができるかもしれない。確かに、ファーウェイ製品を使わせないようにしたり、同社への部品供給を禁止したりするといった封じ込めは、高関税よりも大きなダメージを中国に与える。しかし、中国は「中国製造2025」のような自らの成長戦略をあきらめてまで、妥協するつもりはない。

かつてアジアでの覇権を求めた日本に対し、米国は英国やオランダと一緒になって石油など重要資源の供給を禁止して日本を封じ込めた。しかし中国に対し、こうした封じ込めがうまくいくのか。ファーウェイ製品を使わせないようにしても、すでに同社の製品を使っている欧州では全面禁止にするのは難しそうだ。

また、昔と違って米中間の相互依存関係は深まっている。同社に対する部品の輸出を禁止すれば、米国にとってもダメージが大きい。確かに、重要部品の供給が途絶えることは中国企業にとって死活問題だが、それでも時間をかければ、ある程度内製化することができるかもしれない。

米中に踏み絵を迫られる日本 厳しい環境でどう立ち振る舞うか

こうして、米中の対立はどちらかが圧倒的な勝利を収めることもなく、泥沼化してくる。米中対立が続けば、日本は双方から「自分の陣営につけ」という踏み絵を踏まされる。まずは、米国からは中国封じ込めへの協力を求められる。米国企業が輸出できないものを日本企業が代わって輸出することは許されない。それどころか、今まで輸出できたものについても米国が「ノー」という可能性がある。

米国の安全保障の下にいる日本は、米国の要求を拒むことが難しい。しかし、それは中国から見れば不愉快なことだ。少し改善してきた中国との関係がまた悪化する。米中どちらとも良好な関係を維持するというのはなかなか難しい。米中2つの大国の対立は、日本だけでなく世界を巻き込み、ビジネス環境を悪化させることになる。世界経済の潜在成長力は低下すると、覚悟しなければならない。

米中貿易戦争を巡る希望的な観測は改めなければならない。一度始めてしまった戦争は、簡単には終わらない。必ずしも米国が有利ということはなく、苦しいけれど戦う覚悟を決めた中国との間で長い戦いが続きそうだ。そして、この対立は日本にとって厳しい環境をつくり出すことになろう。

日本が米中の対立を止めるというのはさすがに無理だが、米中どちらとも敵対することなく、自由貿易の仲間を増やすことはできそうだ。幸いにして、米国抜きでTPPが発効し、懸案であった日・EU間のEPAも発効した。日米の貿易交渉に続いて、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)の交渉は、今年中には合意に持っていきたい。中国との適度な距離感を保つためには、一帯一路よりRCEPだ。

その上で、自由貿易の仲間と連携して、WTOの存在感を回復させ、大国の力ではなく、自由貿易のルールが尊重されるようにしていく。これが日本にとっての中期的な課題となろう。

(三菱UFJリサーチ&コンサルティング 調査部研究主幹 鈴木明彦)

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『米中対立、経済をめぐる冷戦を熱戦にしない法』(5/23日経ビジネスオンライン FT)、『海底が握る大国の命運 米日欧の通信独占に迫る中国 本社コメンテーター 秋田浩之』(5/23日経)について

5/23希望の声<“六四”镇压30年来首次 蔡英文在总统府做了马英九陈水扁不敢做的事=30年で初めて“6月4日”鎮圧事件 蔡英文は総統府で馬英九や陳水扁があえてしなかったことをした>中共が鎮圧した1989年6月4日事件は、今年で30年目にあたり、近く「6月4日」に関する大規模な国際シンポが台湾で開催される。蔡英文中華民国総統は、今までの慣例を破り、総統府で初めて「6月4日の虐殺」の目撃者と会談した。 代表団のメンバーは、滕彪、王丹、王軍涛、方政、周鋒鎖、呉仁華、洪哲勝、李暁明等8人。 蔡英文は、「 “6月4日記念パーティー”などの一連の活動が台湾で開催され、台湾人に歴史の中で起こったことを思い出させ、中華民国に「民主主義の価値」を思い出させる」と語った。

蔡氏のこのところの動きは活発になり、同性婚の法制化やリベラル色を打ち出してきています。2020年総統選を意識してのものなのか、総統選撤退の為の実績作りなのかは分かりません。ただ言えることは、世論調査の数字を見る限り、蔡氏では民進党は勝てないという事です。米中貿易戦で中共が滅ぶ始まりが起きているので、台湾国民のことを考えて進退を決断してほしい。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/05/23/n2905114.html

5/24阿波羅新聞網<王沪宁煽情贸易战 CCTV6被封六公主 中共有个大金池不竭来源?=王滬寧は貿易戦争を煽る CCTV6チャンネルは第6プリンセスの名を受ける 中共には打ち出の小槌があるのか?>米中貿易戦争は程度を上げる中、王滬寧が率いる中共宣伝部は米国に対して巨大な宣伝戦を始めた。 その中でも「第6プリンセス」としてネチズンに称されているCCTV-6は、反米感情を煽るため、8日間の内7部の「抗米援朝」の旧作を放送した。目下大陸では貿易戦の為、失業問題が深刻化している。 中共は香港で空売りの機会を利用している。古参の銀行家は人民元切り下げの影響で、中共が香港からの融資を受けて、人民元を米ドルに換える可能性があることを懸念している。

中共は朝鮮戦争を国民に想起させて、愛国心に訴え、失業問題等から目を逸らせようとしています。その内、二進も三進も行かなくなれば、戦争を起こすかもしれません。警戒しておかねば。

https://www.aboluowang.com/2019/0524/1293426.html

5/24阿波羅新聞網<业内曝华为无法想象内幕 军事行动失败中共秘而不宣 川普:美中贸易战很快结束=業界は華為の想像できないような内幕を晒す 軍事行動は失敗 中共は秘匿 トランプ:米中貿易戦争はすぐに終わるだろう>米中科学技術戦争は本格化している。 フランスのメディアによると、「英国のチップ設計大手のアーム社は全世界で活動しているが、華為への供給を断ち手足をもいだ」と。 香港のメディアは、「24日中共の打ち上げたリモートセンシング衛星は失敗したが、中共は秘匿した」と。 トランプ大統領は24日、「米中貿易戦争はもうすぐ終わるみこみである」と語った。 古くからの通信業者は、「華為が出る所ペンペン草も生えず、国内の同業者たちに収益をもたらさず、技術開発チーム全体を直接引き抜き、技術を奪った。 国外での戦争思考を利用して、顧客からお金をそれほど取らないだけでなく、オペレーターに市場を与えた。 これはビジネスではない。国の財力で彼を支え、人々が苦労して稼いだお金は彼に貢ぐことになる。彼と競争できる企業はない。 996(午前9時から午後9時まで、週6日の労働)はもともと華為によって発明された」と述べた。

米国上院外交委員会は、5/22(水)に両党議員提出の《ウイグル人権政策法》を可決した

中国は自分達の軍事力を誇大に見せて、自由主義諸国の国民の不安を募ります。中国人は嘘つきなのが分かっていないから。「騙す方が賢い」と思っている民族です。日本の政治家にも手もなく騙されているのがいます。本記事の衛星打ち上げの失敗の例を見ればペーパータイガーなのが分かるでしょう。

香港のメディアは「情報筋によると、リモートセンシング衛星33の打ち上げは、ロケットの3段目の二回目の着火に失敗したため、衛星の予定軌道には入らなかった」と。

https://www.aboluowang.com/2019/0524/1293424.html

5/25阿波羅新聞網<华为遭围堵可能撑不住了 内部员工爆将裁员=華為は封じ込めに耐えられないかも 内部の人間はリストラを明らかに>ネットのプラットフォームであるFacebookとLineは、華為社員の動向を伝えているが、華為は恐らくレイオフすると流している。 華為の創始者である任正非がインタビューを受けたとき、大言壮語していたが、外部要因に対処するために一部をレイオフすることを認めた。 自由時報は、華為は持ちこたえられないのではと報じている。

自由時報の報道によれば匿名のインタビューを受けた中国の役人は、「任正非が最近ずっと蛍光スクリーンの前に現れ、普通のビジネスマンを超えた発言をし、中国政府の要求に從っていることを見抜くのは難しくない。但し、中国当局が米国の華為封じ込めと同じことをしようとしてもできない。Appleを封じ込めしようとしても“Appleの技術は中国由来のものでない。乞丐が貴族のふりをするな”」と指摘した。

失業問題が大きくなれば、習近平の責任が問われるのでは。そうでなくとも社会不安は増大していくでしょう。

https://www.aboluowang.com/2019/0525/1293502.html

日高義樹氏『2020年「習近平」の終焉  アメリカは中国を本気で潰す』の一部を紹介します。

P.34~35「「アメリカの核兵器で一億人の中国人が殺されても、まだ一〇億人いる」 毛沢東がこう言ったと伝えられているが、中国の指導者は国民をどれほど殺しても、あるいは犠牲にしても、まったく痛痒を感じないのである。したがってアメリカの戦略家たちは、中国の国民をいわば人質にとり、対立の終結点を目指して北京政府と話し合いをするという考え方が通ると思っていない。

アメリカの戦略家たちは、中国と戦うことになった場合には、ソビエトとの冷戦の時代と違い、中国の政治組織の中心、北京そのものを破壊しなければならないと考えている。そのために、アメリカの戦略核兵器の標的は北京に定められている。

アメリカとソビエトの間で四十年以上にわたって戦われた冷戦は、明らかに1つのルールのもとに続けられた。この本の最初で述べた北極圏の雪原に五〇〇〇キロにわたるDEWラインにも示されているように、常に相手側の行動を予測し、互いに決まった対応策をとるという戦略的な考え方が存在していた。 「MAD」と呼ばれる戦略も、この考え方に基づいてつくられた。MADはミューチュアル•アシュアード・ディストラクションの略で、日本語では「相互確証破壊」と訳されている。つまり、一方が核兵器を使えば、最終的に双方が必ず核兵器によって破壊し合うことを確証するという意味で、理論的にMADが確立した二国間では、核戦争は成立しない。

アメリカの戦略家たちは、中国とのあいだではMADは成り立たないと考えている。 「アメリカの核兵器によって一億人が殺されても、一〇億人が残る」と主張する毛沢東戦略に従えば、核戦争は全面的な降伏か自滅以外にない。

核戦略の専門家であるキッシンジャー博士は、「降伏か自滅か」という戦いの進め方は戦略ではないと言っているが、中国がいま進めている軍事力の強化を見るかぎり、まさにキッシンジャー博士の言葉どおりの戦略である。

冷戦時、アメリカの戦略家たちには、モスクワを攻撃する気持ちはなかった。しかしながら現在、アメリカの戦略家たちは、「北京を破壊することが確実な解決策である」という考え方に追い込まれている。

P.50「グアム島に展開したステルス性のB2、B1B、B52Hが実際に戦闘行動を起こした場合、中国側には対応する能力がない。アメリカの軍事専門家は、アメリカがつくりあげている核戦力を実際に行使した場合、中国は壊滅状態になり国家として存続できないと見ている。

これに対してアメリカの専門家のなかにも、中国が保有している核ミサイルや潜水艦を使ってアメリカに反撃を加えることは可能で、アメリカがかなりの損害を受けるのは免れないと見ている者もいる。だが、これまで見てきたように、アメリカが卓抜した技術力によって宇宙まで及ぶ警戒態勢や、邀撃態勢を確立した現在、中国からの攻撃で受ける損害は、中国が受ける損害に比べれば、はるかに小さいと見られている。

日本の専門家の多くが、アメリカと中国の対立を米中冷戦として捉えている。だが米ソの対立と異なり、米中の対立は冷戰にはなりえない。アメリカと中国の軍事力の差がありすぎるからだ。いまやアメリカの圧倒的な軍事カによる制圧が始まり、アメリカと中国は戦争状態に入ったとも言える状況になっている。」

P.157~159「アメリカや日本、ヨーロッパ諸国に進出した中国企業が、その国々からパテントを盗用するのも、中国政府にとっては当たり前のことになったが、こうした違法行為に対して各国が寛容な態度をとり続けたのは、「中国市場は大きく、大切だ」と考えたからである。アメリカの歴代政権も中国経済の拡大を手助けしてきたが、とくにオバマ前大統領は「中国経済がうまくいかなくなれば世界経済が混乱し、アメリカ経済が大きな打撃を受ける」と心配し、中国の違法行為を認めてしまった。長いあいだアメリカは、まるで泥棒のように他人の家に入り込み、盗みをするような中国のやり方を容認してきたのである。

私は歴代政権がとってきた、中国甘やかし政策の元凶はニクソンとキッシンジャーだと思っている。共産主義、共産党一党による専制体制の国をそのまま国際社会に引き込んだことは、大きな間違いだった。

「経済的に豊かになれば中国は民主主義に向かう」 キッシンジャーは幾度も私にこう言ったが、中固はいっこうにそうならず、むしろ専制体制を強化している。「中国は侵略国家ではない」。 これもキッシンジャーが言ったことだが、中国はウイグル、チべット、モンゴルなどを自分の領土にして弾圧政治を行っている。ウイグル、チべットの現状を見ると、ニクソン、キッシンジャーがやったことは間違いどころか犯罪だったとさえ言える

中国政府は数百万にのぼるウイグルの人々を強制収容所に押し込み、共産主義を無理やり学習させたり、強制労働に駆り立てたりしている。チベットでは中国の公安警察が仏教徒を弾圧し、家に入り込んで仏具を破壊したりしている。

トランプ大統領が行おうとしているのは、こういった中国の違法行為や、反人道的な行為をやめさせることだけでなく、体制そのものを変えさせることである。

私が見て来たニクソン以来の歴代大統領とその政権が、中国の不法行為や不道德な行動を容認してきたのは、中国が発展途上の大国であり、その国を国|際社会の一員にするためには、目をつむらなければならないこともある、と考えてきたからであった。

トランプ大統領は中国が大国であること、マス、つまり量が多いという事実を見据え、このまま中国の不正や反人道的な行動を許せば、やがて国際社会を壊してしまうと考えている。

アメリ力国民はこうしたトランプ大統領の考え方を、ようやく受け入れるようになっている。中国が行っている行動が反社会的、反人道的、反国際的であることに気付いたからである。

トランプ大統領は毀誉褒貶が激しい。だが中国の身勝手を許してはならない、いわんやアメリカやロシア、かつての日本やイギリスのような大国にしてはならない、というトランプ大統領の考え方が受け入れられているのは、中国のやり方を許していれば、やがて世界が滅びるという危機感が高まっているからである。」

P.194「ニクソン大統領と当時のキッシンジャー大統領補佐官は、中国が共産党一党独裁の国家 であることに目をつぶり、国際社会に引き込むことでソビエトに対抗するメンバーに組み入れようとしたのである。

キッシンジャー博士は本気かどうか別にして、「中国を経済的に豊かにすれば民主主義国家になる」と言い続けてきた。しかもキッシンジャー博士とその周辺は、中国を国際社会に引き入れた代償として、莫大な経済的見返りを受け取っている。これについてはキッ シンジャー博士も自覚しており、私にこう言ったことがあった。

「私が中国から多くの代償を得ていることから、私の中国政策を信用しない者がたくさんいるだろう」

キッシンジャー博士が冗談めかして言ったこの言葉には、自己反省が込められていたと思うが、歴史を大きく変えたニクソンとキッシンジャーの功績は大きかった。

しかしながら「豊かになれば民主主義に向かう」というキッシンジャーの予測は外れた。キッシンジャー、ニクソンに始まって、歴代のアメリカ政権に甘やかされ続けた中国はいまや、習近平のもとで共産主義体制を強化し、アメリカだけでなく世界の敵になってしまっている。」

FT記事は上述の日高氏の論説と違い、米中冷戦に進んでいくと考えているようですが、米国防総省には取材していないのでは。日高氏は、米中では軍事力のバランスが取れていない(中国と北のミサイルは宇宙から監視、大統領のOKがあれば即撃ち落としできる仕組みに変えた)、MADが成り立たないことを理由に米中は冷戦にはならず、熱戦になるとの予言をしました。

キッシンジャーも強欲ユダヤ人の面目躍如です。政治家が他国から莫大な金を受け取っているのではスパイor工作員と思われても仕方がない。政治家は他国のハニーと賄賂には気を付けないといけないのに。

ニクソンもキッシンジャーも誤った政策を採ったことで歴史に名を止めるでしょう。ケナンとは全然違います。リーダーに必要なのは①本質を見抜く力“insight”②先見の明“foresight”でしょう。中国人の本質=「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」というのが、中国人と付き合っていても見抜けないのでは“insight”がないということです。また「中国を経済的に豊かにすれば民主主義国家になる」と考えたのは“foresight”がないということです。結果的に敵を肥大化させただけ。怪物の製造責任はこの二人が負うべきです。特に莫大な金を貰ったキッシンジャーは。多分ピルズベリー辺りも貰っているのでは。ビル・クリントンも含め民主党系は強欲米国人です。

秋田氏の記事は海底ケーブルを中国も敷設し出しているという事です。世界覇権に近づく第一歩です。真田幸光氏によれば英国から米国に覇権が移った時に、海底ケーブルも地政学的戦略要地としての港も引き継いだと記憶しています。中国も米国から覇権を奪うために、海底ケーブルを敷かないと、と思ったのでしょうが、これで米国の対中警戒感はますます高まるでしょう。やはり巨悪の共産主義国を叩き潰さないといけません。ジブチ~フランス間の海底ケーブル敷設は撤回すべきです。

FT記事

米政府が中国に対する姿勢を硬化させ、ファーウェイのサプライチェーンを断ち切る決定をした。強硬姿勢を求める声が議会でも高まっており、冷戦期におけるソ連への姿勢と同様の様相を示す。このままでは冷戦が熱戦へと向かいかねない。事態の悪化を止めるルールの確立が必要だ。

(イラスト=Ingram Pinn)

米中貿易戦争に関して不安なのは、これが単なる始まりにすぎないことだ。ドナルド・トランプ米大統領は貿易収支と関税にとらわれている。米国の産業がすべての国の産業を圧倒していた1950年代に憧れを抱いているのだ。だが米政界において対中タカ派が勢力を拡大している今、交易条件の見直しは、次に起きる事態の幕開けにすぎない。

米中の閣僚級協議が5月9~10日に開催されたものの、物別れに終わった。その頃、マイク・ポンペオ米国務長官は英ロンドンを訪れていた。同氏はテリーザ・メイ首相が率いる英国政府にどのようなメッセージを届けたのだろうか。英国が構築する5G通信ネットワークに、どのような形であれ中国の華為技術(ファーウェイ)が関与するなら、米国は英国との特別な関係に終止符を打つことになるかもしれない、というのがその内容だった。

米国に話を戻そう。トランプ大統領がファーウェイに対する新たな措置を発表した。同社が米国市場でその技術を販売するのを実質的に禁止した。さらにファーウェイは、同社製品を製造するのに不可欠な米国製半導体を購入できなくなる可能性もある。

米国から6000マイル離れた南シナ海では、米国の艦船が航行していた。日本、フィリピン、インドの艦船から成る小型艦隊の先頭で、米海軍は米国旗を高く掲げた。中国は、他国と領有権争いを繰り広げている南シナ海の岩礁を前哨基地にして、周辺の海域に対する領有権を主張している。こうした動きを強める中国に対し、米国は「航行の自由」作戦を展開して対抗する。

中国と旧ソ連は同様の脅威

一方、著名な共和党議員は反中国の姿勢を示す新たなロビー団体への支持を強めている。「現在の危機に関する委員会:中国」 は、旧ソ連との冷戦時代を思い起こさせる*1。米テキサス州選出のテッド・クルーズ上院議員*2、同フロリダ州選出のマルコ・ルビオ上院議員、ニュート・ギングリッチ元下院議長らは、中国が新たな軍拡競争を始めたとの警戒感をあらわにしている。

トランプ大統領は、6月末に日本で開催されるG20会合で中国の習近平国家主席と会談し、貿易問題をめぐって何らかの合意に達することを期待していると言う。だが対中タカ派は、関税問題からさらに先に進もうとしている。彼らは基本的に、米中両国の経済を切り離す*3ことを望んでいる。

トランプ大統領もこの方向にかじを切り始めた。その一環として、米国経済の重要セクターに向けた中国からの投資に対する制限を強化するとともに、米国の大学に留学する中国人学生に新たな規制を課した。

「中国からの輸入品に高い関税をかければ、中国に工場を展開する米国企業が打撃を受ける」との苦情に対する同大統領の回答は単純明快だ。「米国で生産しろ」。米中をまたいで複雑に絡み合ったサプライチェーンを切り離せば、国家の独立が回復する。

中国は最近まで、経済分野においてアンフェアなゲームを展開する競争相手とみられていた。貿易や投資のルールを操り、欧米諸国に技術の移転を強要し、知的財産を盗み取るなどの不正を働いているというわけだ。米国では、中国のこうしたやり口に対する怒りを共和党だけでなく民主党も広く共有している。欧州も、中国が導入している投資制限や非対称な貿易ルールに対して同様のいら立ちを口にする。

だが、今や貿易問題はより強く警戒すべき問題の一部でしかない。経済は地政学と不可分なものとなっている。中国は単に経済面における危険な競争相手ではなく、迫りくる現実的な脅威に変容した。ホワイトハウスや議会のほぼあらゆる場所で、「中国」という単語を耳にする。

中国は旧ソ連のようなイデオロギー面での野心は持っていない。それでも、唯一無二の存在としての米国の地位を脅かす。この試練に立ち向かうためには、貿易における不均衡を是正するだけでは不十分だ。

トランプ大統領が中国への姿勢を強める兆候はすでに見て取ることができた。一つは2017年12月に作成した「国家安全保障戦略」 、もう一つは18年1月に発表した「国家防衛戦略」 (国防総省が作成)だ。

前者に「中国は、自身が抱く政治や安全保障面での要求を他の国に受け入れさせるべく様々な手段を講じる。経済的なアメとムチ、様々なオペレーションを通じて影響力を及ぼす。軍事的な脅威を示唆することもある」との記述がある。

南シナ海について「中国はこの地域に米国が近づくことを制限して、自分たちがより自由に行動できるようにしようと軍の近代化を急いでいる」。

国家防衛戦略の目的はいかなる懸念も一掃することにある。「米国は何十年もの間、中国の興隆を支援し、戦後の国際秩序に中国を組み入れることこそ、同国を民主化する道だとの信念に基づく政策を取り続けてきた。だが我々の希望に反し、中国は他の国の主権を犠牲にする形で力を拡大している。中国は米国に次ぐ能力と豊富な予算を持つ軍を築き上げた」

国防総省は中国の目的を「短期的にはインド太平洋地域で覇権を確立すること、将来的には米国を排除して世界に冠たる国を創り上げること」とみる。

皮肉なことに、11回に及ぶ米中交渉の過程で、トランプ大統領が貿易の基本部分に焦点を当て、習国家主席に盛大な賛辞を贈ることを習慣としたため、この重大な米国の政策転換が見えづらくなっている。

不信が生む現実の危機

テクノロジーの問題ほど米国を不機嫌にさせるものはない。1950年代に宇宙開発競争で旧ソ連に後れを取り、一時的に衝撃に見舞われた時を除き、米国は一貫して敵対国よりも技術的に優位にあるとの確信を抱いてきた。

だが、もはや、そうとは言えなくなった。最近開催された、米国の政策当局者と専門家が意見を交わす会議の場で、壇上に立った講演者たちは、次の不安を口々に表明した。中国は5Gと人工知能の技術を軍事的野心の実現にひそかに利用するのではないか。

一連の出来事に潜んでいる危険は明白だ。中国を確たる敵として扱えば確実に、中国がそのように行動するよう促すことになる。不信は不信を引き起こし、目に見える対立の引き金となる。

中国に非難されるべき点がないわけではない。欧米諸国の軍隊や重要なインフラ施設に絶え間ないサイバー攻撃を仕掛けていることだけをとっても、それは一目瞭然だ。

だが、中国がなすことすべてを悪だと決めつければ、現在の貿易戦争をより深刻な何かへと変化させるだけだ。米中両国が何よりも必要としているのは、事態がエスカレートするのを避けるための共通のルールである。

これを構築しなければ、我々は冷戦では済まず、より熱い戦争へと向かうことになる。

*1=この名称は、米ソ冷戦期に結成された「現在の危機に関する委員会」にちなむ。同委員会はソ連(当時)と対決すべく、米議会、メディア、国民に結束を呼び掛けた。「現在の危機に関する委員会:中国」の発起人にスティーブ・バノン氏が名を連ねるのは象徴的。同氏は「影の大統領」 「トランプ大統領の分身」との異名を取るほど、トランプ大統領に影響を与えた。対中強硬派として知られるとともに、*3にある「デカップリング」を主張する。トランプ政権で首席戦略官・上級顧問を務めたが、国際協調を重視するグループと対立し、ジョン・ケリー 大統領首席補佐官(当時)に更迭されたとされる

*2=16年の大統領選において共和党の予備選に立候補し、トランプ候補と鋭く対立した。クルーズ氏がトランプ氏を「病的な嘘つき」 と非難すると、トランプ氏が「嘘つきクルーズ」と応酬したほど。だが18年の中間選挙戦で苦戦を強いられたクルーズ氏はトランプ氏との関係を改善。トランプ応援演説が当選に一役買った

*3=「デカップリング」と呼ぶ。米中をまたぐサプライチェーンを分断すべきとの考え。対中強硬派のピーター・ナバロ大統領補佐官(通商担当)や米中協議をリードするロバート・ライトハイザー 米USTR(通商代表部)代表もデカップリングの考えを持つとされる

Philip Stephens ©Financial Times, Ltd. 2019 May16

日経記事

世界の主な通信インフラから中国を排除しようと、米国が圧力を強めている。中国側もひるむ様子はない。

最後に、どちらに軍配が上がるのか。勝敗の行方を大きく左右するのが、海底をめぐる攻防だ。

世界を行き交う通信やデータの99%が、海底に敷かれたケーブルを流れているからである。衛星も使われるが、容量が少ないため、シェアは1%にすぎない。

南北のアメリカ大陸とアジア、欧州、アフリカの人々によるメールや、金融取引の情報は、ほぼ必ず、海底ケーブルに流れる。裏返せば、海底の通信網を支配した国が事実上、地球のデータ流通を牛耳るといっても過言ではない。

世界には約400本の海底ケーブルが敷かれている。さらに、各国は軍事用の秘密ケーブルも張りめぐらせており、全貌は深海の闇に包まれている。

米国や日豪の安全保障担当者は最近、海底の通信網に中国が浸透し、影響力を広げかねないと警戒を深めている。中国の動向を注視するため、水面下で情報を持ち寄り、対策を検討しているという。

非公開の情報も交えて分析すると、今のところ米欧日が圧倒的な優位に立っているが、必ずしも安泰とはいえない。

いま、海底ケーブルの敷設で世界最大のシェアを誇るのは、米国のTEサブコムだ。それに日本のNECと欧州のアルカテル・サブマリン・ネットワークスが続く。3社が敷いた海底ケーブルの長さを合わせると、世界の9割超になるという。

この独占体制に風穴を開けつつあるのが、米国が目の敵にする中国通信大手、華為技術(ファーウェイ)だ。同社は約10年前、英企業と合弁会社を設けて海底ケーブル事業に参入し、じわりと実績を上げている。

昨年9月には、日米欧の業界をあっと言わせた。南米(ブラジル)とアフリカ(カメルーン)を結び、約6000キロメートルの海底ケーブルを完成させたのだ。

それまで同社が手がけたのは東南アジア内やロシア極東などの短いケーブルだけ。初の海洋横断プロジェクトを成功させたことで、経験こそ日米欧に遠く及ばないものの、技術では着実に追いつきつつあることを証明した。

いま同社が手がける新規の海底ケーブル建設は約30件とされる。既存ケーブルの陸揚げ基地局を拡充し、伝送力を高める工事も約60件、請け負っているもようだ。

2015~20年でみると、ファーウェイが完成させる新規ケーブルは20件に上る方向だ。短い区間が大半であり、すべて完成しても世界シェアは1割に満たないが、中期的にみれば、日米欧にとって侮れない競争相手になるだろう。関係者らの話を総合すると、少なくとも3つの理由がある。

まず、参入から約10年、日米欧が独占してきた大陸間の長いケーブルを敷く力を蓄えつつある。南米―アフリカに続き、来春の完成をめざし、パキスタン―ケニア、ジブチ―フランスも建設中だ。

第2に、ファーウェイは地上の通信インフラでは高い技術を持っている。海底ケーブルになくてはならない中継器や陸揚げ局の伝送装置では、強みを生かせる。

第3に、中国は「一帯一路」構想の一環として、自国企業による世界でのデジタル・インフラ建設を後押しする。中国政府の支援をどこまで受けているかは不透明だが、価格競争で日米欧の企業に優位に立つ可能性がある。

この状況に、米国やアジアの国々はどう向き合えばよいか。他のインフラにもいえるが、中国企業を完全に排除するのは無理だし、賢明でもない。データ通信の急増により、アジア太平洋には日米欧だけでは賄えない、莫大な海底ケーブルの需要があるからだ。

そのうえで大切なのは安全保障上、重要な情報やハイテク技術が行き交う「中枢ルート」について日米欧が連携し、自国の企業が敷設するよう支援することだ。

このルートに当たるのは米国と同盟国である日豪、欧州をめぐる海底ケーブルだ。複数の外交筋によると、日米豪は今後も、中国企業による自国への敷設は認めない方向という。ただ、すでにふれたジブチ―フランス間が完成すれば、中枢ルートに中国企業が参入するのを初めて許すことになる。

もうひとつ急ぐべきは、陸揚げ局の安全対策の徹底だ。IT専門家によると、海底ケーブルには光ファイバーが使われており、途中で情報を抜きとるのは難しい。だが、ケーブルの両端に設けられる陸揚げ局に侵入すれば、膨大なデータを盗むことができる。

民間任せにせず、政府が関与し、施設の安全を保つことも考えるべきだろう。万が一、陸揚げ局をテロリストに壊されたら、外国との商取引や通信が断たれ、社会がまひしてしまう危険もある。

海底ケーブルをめぐる覇権争いは、昔からあった。第1次世界大戦後にはドイツ帝国が敷いた海底ケーブルをどう分割するかが戦勝国で激論になった。それが大国間の力学も左右する、と日米欧が知っていたからだ。日本は西太平洋のヤップ島から上海に通じるケーブルを手に入れ、国際通信網への足がかりを築いた。

米中の覇権争いは、地上や宇宙に注目するだけでは足りない。海中の攻防にも目をこらしたい。

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『米国はファーウェイの息の根を止めるのか?“準備済み”のファーウェイ、長期の消耗戦に突入する可能性も』(5/23JBプレス 福島香織)、『ファーウェイの息の根を止めかねない、米制裁「異次元の厳しさ」』(5/23ダイヤモンドオンライン)について

5/23阿波羅新聞網<反习势力杀气腾腾要煮鹤 习近平被迫应战高调行动 川普重启谈判有唯一条件=反習勢力は殺気沸々で劉鶴を煮る積り 習近平は応戦するため行動を迫られる トランプは交渉再開には唯一の条件がある>先日、習近平は江西省で査察していたときに、南昌軍歩兵学院を視察した。また、習近平は江西省の解放軍長征記念碑に献花までして、伝えたいことがあったとすれば、長征は“どこでも生きられる”、“敗者復活”の象徴的な意味を表したかったのだろう。 “今は新しい長征の時期で、我々は再び出発しなければならない”という呼びかけを出したと取れる。 香港のメディアによると、「習近平のこの動きは“マッチョ”ぶりを見せるためと解釈されるが、米国に見せるためではなく、国内のある種の勢力に見せるためである。何故なら反習勢力は“劉鶴”を煮ると宣言しているので」と報道。 外国メディアは、「米国は華為に加えて、海康威視を含む5つの監視機器会社をブラックリストに載せることを検討しており、米国の技術提供もやめることを検討している」と報道した。 ムーチン米財務長官は22日(水)、「米国と中国がこれまでの交渉に基づくのであれば、トランプ政権は中共との新たな協議を行う意思がある」と述べた。

福島氏の言うように習近平の足元も相当に危うくなっているようです。劉鶴を地方視察に同行させて、庇っているのでしょうが、今時長征を出すのはアナクロでしょう。一度豊かさを知った国民は毛沢東のような貧乏の時代と違い、貧困には我慢できなくなるのでは。反共革命が起きることを期待しています。

https://www.aboluowang.com/2019/0523/1292958.html

5/24阿波羅新聞網<福克斯女主播回击中共大外宣:你选错了对象=Fox ニュースの女性キャスターは中国共産党のプロパガンダに対して攻撃:中共は相手を間違えている>トリッシュ・レーガンは5/21(火)に番組の中で「中共は米国と全面的な情報戦を開始しており、最新の目標は私になった!私です!何と私です。あえて申し上げたいのですが、我々はこの経済戦争のために必要な金融手段を使用すべきです。中共は相手を間違えています」と発言した。

中国のCCTVが米国で設立した環球電視網(CTVN)の女性キャスターは番組の中でレーガンだけを批判し、“感情が激しやすく”且つ反中国宣伝を広めていることや、さらにはレーガンがトランプのスポークスマンとなってアメリカの視聴者をだましていると非難した。

中共は国際法が理解できていないか、理解していても無視しているかです。二か国の関係は“reciprocity”を尊重するのに、相変わらず中国本土には米国の報道機関設立は認められません。米国内の中共の手先の言うことを信じてはダメです。こんな放送局は閉鎖すべきです。

https://www.aboluowang.com/2019/0524/1293284.html

5/24阿波羅新聞網<川普亮出贸易战新武器 彭博:比关税还强大!=トランプは貿易戦争で新しい武器を出してきた ブルームバーグ:関税より強力!>米中貿易戦争交渉を進める上で、関税はずっと主要な手段であり、トランプ大統領は自分を繰り返し「関税マン」と呼んできた。関税は貿易赤字を削減し、且つ米国の収入を増やし、中共を脅かす最も直接的な手段であると考えている。《ブルームバーグ》は「トランプが関税よりも強力な武器を打ち出した。輸入に焦点を合わせるのではなく、輸出規制である」と指摘した。

日本も米国に倣い早く韓国に部品供給をストップしたら。日本政府は対応が遅すぎます。

https://www.aboluowang.com/2019/0524/1293370.html

福島氏の記事では、当然ながら日本企業も華為やこれから出て来るブラックリスト掲載企業に輸出ができなくなります。もし輸出したのが発覚したら、日本の銀行取引停止措置が待っているでしょう。日本の銀行もSWIFTから追い出されたくないでしょうから、米国が指示すれば取引停止となり、倒産となって引き受け手を探す破目に陥ります。危険すぎて誰もやれないでしょう。こういう日が来ることを日本企業のトップが見えていなかったとすれば無能の謗りは免れません。1年以上前から関税賦課したわけですから。

ダイヤモンド記事では、日本企業は「米中両国企業の間隙を突いて稼ぐぐらいの強かさがなければ部品大国のポジションは保てない」とありますが、具体的にどういう行動を採れば良いのか分かりません。不親切です。言うは易し、行うは難しではないかと思います。

福島記事

(福島 香織:ジャーナリスト)

貿易戦争のエスカレートに続いて、5月15日にトランプ米国大統領が打ち出した“華為技術(ファーウェイ)殺し”が世界を動揺させている。世界の企業と市場に「米国か中国か、どちらを選ぶのか」と踏み絵を迫る意味があるからだ。

ファーウェイと取引のある企業のみならず世界経済に当面ネガティブな影響を与えることは必至だが、それが泥沼消耗戦となるのか、新な国際秩序の起点となるのか。

市場の奪い合いを超えた「世界大戦」

米商務省が公開したエンティティリストに入っているファーウェイ関連企業は中国深センのファーウェイ本社や日本法人を含め69社。輸出者が輸出許可を取得しない限り、エンティティリストに入っている外国企業との取引は禁止される。つまりファーウェイは、米国企業から部品調達はもうできない。

米企業のみならず、日本企業を含む外国企業も、米企業の技術を25%以上使った部品をファーウェイ企業に売ることはできない。それどころかファーウェイはじめ中国企業と共同研究している企業や機関、大学などは、米国の国家安全を棄損する可能性があるとして米企業と取り引きできなくなるだろう。

米国は、ファーウェイを筆頭にした中国ハイテク企業をグローバルサプライチェーンから完全に締め出そうとしている。中興通訊(ZTE)が昨年(2018年)早々、同様の禁輸措置を課されて、あわや倒産というところまで追い込まれたが、巨額罰金や米国の監視チームの受け入れ、経営者刷新といった米国側の要求全面的に受け入れることで、昨年7月に禁輸措置を解いてもらった。だが、ZTEに対する“制裁”は、米国にとっては、ファーウェイを追いつめるためのプロセスみたいなものだ。今回の禁輸措置は、たぶん本気の“ファーウェイ帝国”潰しだ。なぜならファーウェイを潰し切れば、“中国製造2025”戦略を頓挫させ、中国の通信覇権の野望を打ち砕くことができる。それは米中ヘゲモニー争いの勝敗の決定的な要素となろう。

もはやこれは経済上の摩擦でも、市場の奪い合いでもなく、戦争である。それも世界を巻き込む“世界大戦”といった見方でよいのではないだろうか。ファーウェイも中国も徹底抗戦の構えで、中国国内の報道ではかなり勇ましいことを言っている。

華為技術(ファーウェイ)創業者の任正非最高経営責任者(CEO)。スイス・ダボスで開かれた世界経済フォーラムの年次総会で(2015年1月22日撮影)。(c)FABRICE COFFRINI / AFP〔AFPBB News

1年分の米国製部品を備蓄?

ではこの“戦争”はどちらが勝つのか。

この予測については、目下、だれも明確な答えを出すことができない。どちらかがきれいな勝利を収める、という結末にはならないかもしれない。米中の経済規模の力量から言えば、米国の方がパワーがあり、米国が勝つ見通しの方が高かろう。だが、米国が完全勝利を収められるほどの力量差かというと、なかなか意見の分かれるところだ。

このあたりをBBC、ウォール・ストリート・ジャーナル、ニューヨーク・タイムズが報じている内容を総じて、見てみよう。

2018年末にファーウェイが発表した主要サプライヤー92社のうち33社がインテル、クアルコム、ブロードコムといった主に米国の半導体企業である。25社がBYDや京東方科技集団など中国の液晶、電池企業。11社が村田製作所や東芝ストレージ、ソニー、三菱電機など、主にカメラ、電子部品を供給する日本企業。10社が鴻海、TSMCなど半導体製造、スマートフォン組み立ての台湾企業。このように米国への依存度が突出し、しかもベースバンドチップ、無線チップ、ストレージといった核心的な部品を米国から調達しているのだから、そこを押さえられたらファーウェイは絶対絶命、という見方は当然ある。

ただ、ファーウェイは自前半導体を設計、生産できるメーカー、ハイシリコンを傘下に持っていることがZTEとは違う。問題は、すべてのファーウェイ製品に必要な半導体をカバーできるだけの生産ライン、生産規模をハイシリコンが目下もっていないということだ。2015年のファーウェイの半導体購入総額は140億ドル、うちクアルコム18億ドル、インテル6.8億ドル、ブロードコム6億ドル。ということは、短期的にはこれだけの額に相当する半導体が調達できず、生産に支障をきたすことになる。

ただ、はったりかもしれないが、ハイシリコン総裁の何庭波は社員に向けた公開書簡の中で、「数年前から今回のようなすべての米国の先進的半導体やその技術を得られない事態を想定して準備していた。・・・すでに“スペアタイヤ”を持っている」としている。

さらに第一財経によれば、ファーウェイはこの危機を予見して、核心的半導体の在庫が将来1年分くらいある、とか。つまり、米大統領選までの1年くらいは頑張るつもりで、在庫も代替技術もいろいろできることは準備していた、という話だ。

BBCの記事では、特許データ統計会社のIplyticsの見解が引用されている。いわく今年4月までに、5G標準に必要な特許総量は6万件以上、うち中国企業が申請している5G特許は35%、うちファーウェイの特許は15%でトップシェアを占める。さらにファーウェイが1年分の米国製部品の備蓄を整えているというのが本当なら、「ファーウェイは短期的影響を克服できると判断する。ファーウェイが自分でコントロールできるサプライチェーンを作り出せるかは1年以上の経過観察が必要」としている。

ファーウェイは「意外に健闘」か

さらにファーウェイは非上場企業。米国サプライヤー企業はほとんど上場しているので、株価が影響を受ける。クアルコム、ブロードコムは5月16日にそれぞれ4%、2.33%下落。ファーウェイに光学部品を提供するネオフォトニックの株価は20.63%暴落で、これは創業4年以来の1日における最大暴落幅を記録した。ファーウェイに言わせれば、このファーウェイ締め出しによって、米国企業は万単位の雇用が影響を受ける、らしい。

もう1つ、米国半導体企業にとっての懸念材料は、米国の半導体企業が中国人エンジニアを雇いにくくなっていることだ。米政府はハイテク分野の中国人企業スパイを懸念して、その雇用に必要な審査や手続きが厳格化されている。だがインテルやクアルコムのエンジニアの6割が中国人であり、米国半導体業界の人材不足が深刻化しつつある。同時に、米国企業から排除されたハイテク人材が中国企業に集中して、中国の自前サプライチェーン確立にむしろ利するのでは、という考え方もある。

そう考えると、ファーウェイは意外に健闘するのではないか、とも思えてくる。

米国サイドの最大の強みは、ファーウェイを含め中国企業の半導体設備装置および検査装置、材料などがまだ内製化に至っていないことである。ただ、当たり前だが、中国は自国の半導体産業の弱点については熟知しており、製造装置や検査装置の開発は最優先で資力人力を投じている。実際、すでに2018年秋の段階で、上海微電子装備がそれなりの露光装置を完成しており、日本の専門家たちに言わせれば5年から10年もあれば中国も自前の製造設備を完成できるのではないか、という。

この5年を長いと思うか、短いと思うか。5年といえばトランプがもう一期大統領になったとして丸々の任期である。この間、中国ハイテク企業が米国主導のサプライチェーンから締め出され、地を這う経済の中での大衆の不満を力で抑え込み、苦境を生き抜き、自国主導のグローバルサプライチェーンを築いて生き残るかどうか。

いずれにしろ、米半導体企業の売り上げは大きく鈍化し、その競争力は衰えるだろうし、中国ファーウェイ帝国の影響力は大きく縮小されることになる。何のかんの言っても中国14億市場は今ファーウェイ応援一色に煽動されているので、ファーウェイが短期内に倒産に追い込まれるという感じではなさそうだ。

米中のヘゲモニー争いが世界を二分する

今後の展開としてロンドン政経学院(LSE)の金刻羽教授や香港中文大学工程学院副院長の黄錦輝教授がBBCのインタビューに答えて言うのは、世界の通信システム・インフラが二分化される状況への突入だ。

金刻羽は「このようなシステムの二分化は強大な効率の損失だ」と批判するが、実はこの二分化は、単に通信システム・インフラが米国標準と中国標準に二分されるだけではなく、鉄のカーテンで隔てられた冷戦構造のように経済・貿易・金融のみならず価値観、安全保障、秩序、ルールでも世界を2つに分けることになる。それは効率の問題ではなく、新たな国際秩序の起点という意味を持つ。

問題はうまく世界が2つに分かれるか、どちらの世界がより発展するのか、日本は勝ち組に入るのか、という点だろう。

日本の取れる選択肢ははっきりいって米国サイドしかない。安全保障の観点からも価値観の観点からも、たとえ企業にとってはある程度のマイナス利益を飲むことになっても、「反日」を政権の正統性の根拠に置いている共産党体制の中国陣営に入ることはできない。だが、他の国はどうだろう。対中国に対する危機感の希薄なEUは足並みがそろえられないかもしれないし、中央アジアや中東、アフリカの部族社会は意外に中華独裁的価値観になびくかもしれない。中国秩序圏が膨張すれば、日本は米国秩序圏との境に位置する最前線にいる覚悟が問われよう。

米中のヘゲモニー争いは貿易戦争や通信覇権争いだけでなく、朝鮮半島、シリア・イラン、台湾、南シナ海あたりの様々な国際情勢の変化、双方の政権の安定性などの影響を受ける。政権の安定性からいえば、私は習近平の足元の方が、トランプよりも危ういと思っているのだが、欧米リベラルメディアの中にはトランプの足元を心配する声も少なくない。ひょっとすると新たな秩序が登場する前に、双方が消耗戦に入り、長期の混沌と消耗の世界的停滞時代を経験するかもしれない。中国の体制が経済の悪化に耐えかねて瓦解する、というシナリオだってないとはいえない。

まあ、トランプもころころ発言を変えるし、中国共産党も内部で揉めているらしい。一寸先も確定的なことは言えなくなってきた。そう遠くないタイミングで日本も選挙を迎えるのだとしたら、この難しい不確定要素の多い時代をうまく乗り越えるために必要な政治家を選ばなければいけない。

ダイヤモンド記事

Photo:UPI/AFLO Fusako Asashima

米中の技術覇権争いは別次元に突入した。米政府が、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)への輸出などを禁止したのだ。民間の取引から同社を排除する“鉄拳制裁”の巻き添えを食う日本企業も出てきそうだ。(ダイヤモンド編集部 千本木啓文、新井美江子、土本匡孝)

従来とは異次元の厳しさ

米国は、ファーウェイ攻撃の手を緩めるつもりはないらしい。5月15日、ファーウェイなど中国企業を想定した制裁を新たに発表したのだ。

かねて米国はファーウェイが「通信機器を悪用してスパイ行為をしている」と主張してきたものの、ファーウェイを米国の政府調達から締め出すレベルにとどまり、制裁の対象は限定的ではあった。

そのためか、米国は同盟国ら諸外国にもファーウェイ製品を通信ネットワークに使用しないよう求めてきたが、英国やドイツが同社製品の導入を容認するなど足並みはそろわなかった。

だが、今回の制裁措置は次元が違う。制裁の対象を、ファーウェイと企業との民間取引にも拡大。米国は企業に取引停止を迫ることで、グローバルに広がるファーウェイのサプライチェーンを断ち切る強硬手段に出たのだ。

そして、新たな制裁措置はファーウェイの息の根を止めかねないだけではなく、日系企業にも多大なインパクトを与えるものだ。

異次元制裁、二つのポイント

制裁のポイントは二つある。一つ目は、ファーウェイ製品が米国へ入り込むのを止める規制(インバウンド規制)だ。

ファーウェイが名指しされているわけではないが、米国にとって安全保障上の脅威となる外国企業の通信機器の使用を止めるというもの。具体的には、米通信キャリアがファーウェイ製の基地局を使うことなどを禁じる。ファーウェイから見れば、米国市場から締め出しを食らったも同然だ。

日本企業で影響を受けるのは、ソフトバンクなどの通信事業者、通信機器メーカーである。米企業への措置ではあるが、同盟国である日本に対して、「米国通信業界に倣い、ファーウェイ排除の方針をとるよう同調圧力が強まる」(経済産業省幹部)リスクがある。

二つ目は、ファーウェイ製品に米国の製品、技術が使われるのを止める規制だ。つまり、米国から技術が流出しないための輸出規制(アウトバウンド規制)である。

米産業安全保障局(BIS)が管理するエンティティリスト(EL。いわゆるブラックリスト)にファーウェイの日本法人を含む関連会社68社が追加された。

ファーウェイのスマートフォンや通信機器には、米国製の半導体やソフトウエアが多数使用されており、それらが調達不可能になる。

この輸出規制はすでに発効済みだ。ファーウェイに部品などを供給する米国企業(半導体のクアルコム、ソフトウエアのオラクル、マイクロソフトなど)が製品の出荷を見合わせているとみられる。

まず、日本企業で影響を受けるのは、ファーウェイに部材を納入するサプライヤー約100社だろう。その調達額の合計は、2018年で66億ドル(7300億円)、23年までに200億ドル(2.2兆円)に達する見込みだ。

例えば、日本企業がファーウェイのスマホ向けに電子部品モジュールを提供する場合、そのモジュールの付加価値の25%超が米国企業由来のものならば「再輸出」と見なされ、中国への輸出には米政府の許可が必要になる。

また、一つ目のインバウンド規制と同様で、ファーウェイへの輸出を増やす日本に対して米国から圧力がかからないともいえない。日本の部材メーカーは、中国へ輸出する際にも米国への“一定の配慮”が必要になるということだ。

しかも、BISのELには、ファーウェイ以外の「中国の懸念企業」が追加される公算が大きい。

日系サプライヤー苦悩続く

部品大国の日本にとって、米国による“ファーウェイ切り”は対岸の火事ではない。日本企業はファーウェイの主要サプライヤーとして「ファーウェイ経済圏」に完全に組み込まれているからだ。

昨年11月、ファーウェイは協力企業を表彰する「グローバルコアサプライヤー大会」を開催。中国現地報道によると、その場で主要サプライヤー92社のリストを明らかにした。それには、富士通、村田製作所、ソニー、住友電気工業など、実に11社もの日本企業が含まれている。そして、「基本的に、表彰企業は取引額が大きい企業」(ファーウェイ広報)である。

とりわけ、ファーウェイの「世界有数のスマホメーカー」という側面に翻弄されそうな企業の代表格がソニーだ。

ソニーはスマホのカメラ部分に使われる「イメージセンサー」で世界シェアトップを誇る(18年度、金額ベースで51%)。特に中高価格帯のスマホの多くにはメーカーを問わずソニー製が搭載されており、ファーウェイのスマホに搭載されているのも自然なことだ。

ソニー自身のモバイル事業は、米アップルや韓国サムスン電子に追いやられて振るわないが、技術力に裏打ちされたイメージセンサーを持つことで、スマホ業界で“おいしい思い”をしてきた形だ。実際に、イメージセンサー事業は、ソニーの2期連続過去最高益をけん引した稼ぎ頭の一つとなっている。ファーウェイへの納入が減少すれば影響は大きいはずだ。

「米中共に重要な市場。取引先についてはコメントしない」。吉田憲一郎・ソニー社長兼CEO(最高経営責任者)は5月21日、経営方針説明会で米国のファーウェイ切りに関する質問に対し、あいまいな回答に終始した。こう言葉を濁したこと自体が、事態の深刻さを物語っている。

日本企業からファーウェイへの納入は、米政府の制裁の対象にならなくとも、米国との同盟関係を重視する日本政府から自粛を求められるリスクが高いからだ。

通常、部品会社は「納入責任を負っており、合理的な説明なしに納入をストップさせることはできない」(住友電気工業関係者)ものの、国の圧力があれば話は別だ。

それに加え、ファーウェイ以外の中国企業についても、いつ米国に狙い撃ちされるか分からない。

ファーウェイが制裁対象になったのは、建て前上は安全保障上の理由からであって、日本と米国とでは安全保障環境も関連する規制も異なる。ある経産省幹部は、「だからこそ日本企業は米国の制裁に同調する必要はない」と強調する。だが、制裁の真相は、「中国の技術覇権を何としても阻止するため」(別の経産省幹部)とみる向きが専らだ。

産業界では早くも「監視カメラ大手のハイクビジョンか、スマホ大手のオッポか」と、“次のファーウェイ”の予想合戦が始まっている。中国企業との取引拡大へアクセルを踏みにくい状況になっているのは否定しようのない事実だ。

ファーウェイなどの中国企業への納入の可否の判断に苦慮している部材メーカーは多い。

そもそも、ファーウェイが米国から締め出されても、「ファーウェイの売り上げがなくなるわけではない」(古河電気工業関係者)。

まして、お膝元である中国市場は巨大だ。日本企業には、米国製部材ストップの“漁夫の利”を得るべく、代替需要を取り込む選択肢もあろう。その際にも米国に狙い撃ちされるリスクは否定できず、高度な経営判断が求められる。

基地局もファーウェイ排除

第5世代通信規格「5G」の巨額インフラ投資が始まる日本の通信キャリアにとっても、今回の制裁措置は一大事である。

ファーウェイの通信機器は性能が良く割安なため「本音では使いたい」(ソフトバンク幹部)と考える通信キャリアは多い。

ただ、これまでも米政府がファーウェイ排除の方針を示してきたため、米国の大手通信キャリアは同社の基地局を導入していない。今後本格化する5Gの投資は言わずもがなだ。

日本も5Gについては総務省が事実上、ファーウェイを排除した。

国内で唯一、既存の通信インフラにファーウェイ製品を使ってきたソフトバンクは、基幹部分に配置されたファーウェイ製品を他社製に置き換える工事を進めている。

部材メーカーと通信業界。今回の米国のファーウェイ切りにより、日本企業の事業リスクが格段に高まった。日本が米中の2大大国のはざまで揺れ動く姿は、かつての米ソ冷戦末期の姿とも重なる。日本には、1987年に発覚した東芝機械によるココム規制違反事件という苦い経験があるのだ。

同事件では、旧ソ連(現ロシア)に、軍事利用の恐れがある製品を輸出したとして東芝グループが批判の矢面に立たされ、米国で家電の不買運動が起きた。

だが、日本企業は過去のトラウマにおびえて萎縮している場合ではないだろう。米国の真意を理解し、米中両国企業の間隙を突いて稼ぐぐらいの強かさがなければ部品大国のポジションは保てない。

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