『黒人は差別しても自分たちが差別されると怒る中国人 後を絶たない「辱華事件」、過剰に反応して政治的にも利用』(2/24JBプレス 安田峰敏)について

2/24facebook truth1<【正在直播】(1)恐怖!這三人已證實被謀殺,五臟六腑全掏空!

(2)是『誰』下令『活摘器官』

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[ライブ] (1)恐しや! この3人は既に殺されたことが証明された。内臓は総て摘出された!

(2) 誰が生きたまま臓器摘出を命じたのか

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https://www.facebook.com/truthfulness01/videos/1686473154732510/

米国ではローラバッカー上院議員が、日本では山田宏参院議員が中心となって、中国の違法臓器売買の問題を取り上げています。日本ではやっとですが法輪功のこの問題は2000年代前半くらいからあったと思います。始まったのは江沢民の時代ですから。2006年には議員会館前で法輪功信者がアピールしていました(多分今もしていると思います)が、大多数の日本人は無関心と言うか、「そんなことが行われる筈がない」という人が大部分でした。やはり、中国人と直に接しないと分からないのでしょう。聞いただけでは駄目で自分の目で見ないとなかなか信じて貰えません。

安田氏記事で「中国人は黒人差別するくせに自分が差別されると大騒ぎする」ダブルスタンダードについて述べていますが、差別の問題だけではありません。中国人は二枚舌、三枚舌が当り前です。自分に都合が悪くなると関係ないことを延々と話しだし、相手を誤魔化そうとします。誠実さの欠片も窺えないと思って臨んだ方が間違いありません。だって「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」と思っている民族ですよ。会社の現役時代こう言う話をしたものだから、権力者から「人種差別主義者」とか「国粋主義者」とか言われました。でも戦えない日本人は、本社と中国人との間の板挟みになり、自殺した人もいました。小生の知っている話では上海のマンションから飛び降り自殺した人がいました。海外は精神的にタフな人を送り込まないと、本人も会社も不幸になります。

そもそも満洲は長城の北に位置し、漢人の土地ではありません。それが何故漢人を侮辱することになるのか?今の中華人民共和国は昔の大清帝国(満州族)の版図をベースにしています。本来なら満洲も南蒙古もウイグルもチベットもその民族に返すべきです。漢人は日本の五族協和の精神を理解せず、新たな帝国主義者、植民地主義者として振る舞おうとしているだけです。中華人民共和国は55の少数民族と漢民族からなるというのは虚構です。漢民族が他民族を搾取するだけです。

記事

米ファッションモデルのジジ・ハディド。2017年2月に仏像を手にして目を細める動画が中国のネット上で非難され、その後の上海ショーへの出演を辞退した(2017年9月19日撮影、資料写真)。(c)AFP/NIKLAS HALLE’N〔AFPBB News

旧正月を控えた今年2月15日、中国国営放送CCTVが放送する恒例の年越し番組「春節聯歓晩会」(春晩)の出し物が“炎上”する事件が起きた。中国とアフリカ諸国の友好をアピールする寸劇だったが、劇中でアフリカ人を演じた中国人女優が顔を黒塗りし、臀部に詰め物をして人種的な外見を強調。放送直後から国内外で批判が殺到したのである。

同様の話は今回が最初ではない。例えば2016年春にも、上海の会社が「同社の洗剤で黒人を洗濯するとさわやかな中国人男性に変わる」という表現のCMを放送して国際的非難を浴びている。

差別的だと非難を浴びた2018年2月の年越し番組「春節聯歓晩会」(春晩)の一場面(出所:YouTube

黒人が中国人男性に変わるCMの一場面。「优酷(YouKu)」より

社会主義国で、かつ東アジアの国である中国は、価値観を異にする西側社会のポリティカル・コネクトレスを正確に理解しているとは言い難い部分もあり、アフリカ系の人々への差別的な表現には(日本以上に)鈍感なところがある。当事者自身も差別されていることにあまり自覚的ではなく、問題のある表現が野放しにされるケースは少なくない。

一方、中国人は前近代から世界中に移民し、北米大陸や欧州にも華人コミュニティを形成している。特に20世紀前半以前の白人優越主義的な考え方が強かった時代には、社会においても各国の政策面においても根強い差別を受けた歴史を持っている。

では、中国人がアフリカ系の人たちに対して何気なくおこなっているような表現を、いざ彼らが他国人から受けた場合はどんな反応を示すのか? 答えは「めっちゃ怒る」である。今回の記事ではそんな問題を取り上げてみよう。

なお、海外で中国人がバカにされる現象は「辱華事件」と呼ばれ、この単語でニュースを検索するとかなりの頻度で関連報道が引っかかる。それだけ関心を持たれるテーマではあるようだ。

NBAスター選手、中国侮辱表現で炎上

今年2月13日には、「辱華事件」がらみでかなり大きめのネット炎上が発生している。旧正月を控えて、中国にもファンが多いアメリカのプロバスケットボールリーグNBAの選手たちが次々と新年を祝う動画が公開されたのだが、そのなかでフィラデルフィア・76ersに所属するベテランのスター選手J・J・レディックの発言が物議を醸したのだ。

レディックが中国のファンに英語で語りかけたところ、それが“I want to wish all the NBA “chink” fans in China a Happy New Year.”(中国にいるすべてのNBAの「チンク」のファンたち、新年おめでとう)と聞こえてしまった。チンク(chink)とは中国人への非常に人種差別的な蔑称で、日本人に対する「ジャップ」やアフリカ系の人たちに対する「ニガー」などに相当する。当然ながら、この発言は中国人を中心にネット上で大炎上することになった。

結果、レディックは騒ぎが大きくなった2月18日から19日にかけて、本人のツイッター上で釈明に追われる。彼によると、「NBA Chinese fans」と言いかけてから、表現がすこし変であると思って「NBA fans in China」と言い換えようとしたせいで、舌がもつれてそう聞こえたのだという。レディックは陳謝はしたが、故意に「チンク」と言ったことは最後まで否定した。

レディックは性格面で比較的憎まれやすい選手であるらしい。ただ、ロッカールームの会話ならさておき、中国のファンに向けた新年のひとことメッセージ動画でわざわざ露骨な差別発言をおこなう行動は不自然でもある。彼が言うとおり、真相はただの言い間違いであった可能性もあるだろう。

しかし、本件にはネット民のみならず中国共産党機関紙『人民日報』までもおかんむりだ。19日夜、同紙は微博(中国版ツイッター)の公式アカウント上で「謝罪はすみやかにおこなわれたとはいえ、中国を侮辱したことは間違いなく事実である。これは愚かな誤りであり、騒ぎ立てる必要こそないが穏便にしていいものでもない。ことは国家の品格にかかわり、いかなる挑発をも一切容認できない」と実に大人げない反応を示したのである。

ファーストフードもアパレル広告も炎上

他にも「辱華」関係の炎上事件は数多い。例えば今年1月末に炎上したのが、アパレル会社AtosaとFyasaが、イギリスのAmazonやeBayに出していた子ども服の広告だ。キョンシー映画に出てきそうなエキゾチックなかわいい服なのだが、モデルの白人の子どもが両指を目尻に当てるポーズを取っていた。

これが、欧米圏で東洋人を差別する際に用いられる、目の細さを強調する差別表現だとされて炎上。結果、AmazonとeBayは相次いで広告を削除する事態に追い込まれた。

また、2月17日にはペンシルバニア州に留学中のリー氏(本人は韓国人の模様)が大手ファーストフードチェーン「タコベル」で、店員がレシートの上にリー氏の名前とともに「チンク」と印字されていたのを発見する。

店員側がその場で謝罪すれば事を荒立てる気はなかったというリー氏だが、抗議したところ「同じ名前の客が3人いるから」と言って店員同士があざ笑うような態度を取ったため、さすがに怒った。事情はフェイスブックにアップされ、やはり炎上。タコベル側が対応に追われることとなっている。

「満洲」という表現は中国を侮辱している?

上記のエピソード(特にタコベルの話)は、確かに背後に人種差別的な匂いを感じさせるので炎上やむなしという気もするが、もっと理不尽な話もある。

今年2月、アメリカのワシントン大学が中国人留学生に国際奨学金の募集要項を送ったのだが、そのなかで中国東北部を指して「マンチュリア(満洲)」と表記していたことが反中国的であるとして留学生を通じて炎上し、謝罪に追い込まれたのである。この事件は中国語メディアから「辱華奨学金」なる名称で呼ばれ、戦前に日本が樹立した傀儡国家・満洲国の存在を肯定する表現であるとして問題視された。

確かに、問題の文中では「ジャパン・コリアもしくはマンチュリア」と書かれており、執筆者が中国全土の範囲を指して「満洲」と誤記した可能性があるため、大学側の訂正や謝罪自体はあながち間違いではない。ただ、地域名称としても用いられる「満洲」や「マンチュリア」を日本の帝国主義政策に結びつけて批判し、「辱華事件」扱いするのは牽強付会に過ぎると言うしかない。

(日本でも中華料理チェーンの「ぎょうざの満洲」や、「支那そば」の名称を冠するラーメン屋などで、これらの単語が特に差別的な意味を持つことなく一般名称として使われているのだが、今後は「辱華事件」として火種にされる可能性が出てきたといえる)。

「ポリコレ」すらも政治利用する中国

残念ながら、現在、西洋社会で東洋人に対する差別意識は完全には消えてはいない。そうした差別の存在はもちろん憎むべきものだ。ただ、近年は中国メディアにおいて、海外で中国政府に批判的なスピーチをおこなった中国人留学生や、ダライ・ラマのように中国政府と不都合な人物と交流がある欧米の人物に対しても、「辱華事件」という扱いで差別問題に無理矢理結びつける論調が取られることがある。

現在の欧米圏では差別的表現を忌避するポリティカル・コネクトレス(ポリコレ)の意識が厳しくなっているが、中国にはこれすらも政治的に利用する利用する動きがあるというわけだ。

中国国内におけるアフリカ系の人たちへの差別表現の多さのわりに、自分たちが海外で同様に差別されると怒りまくるのもダブルスタンダードだが、差別の存在すらも中国当局を正当化するための論理に動員してしまうとなればもはや呆れる思いもする。つくづく、「中国は食えないなあ」と感じさせる話なのだ。

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『ロシアとサウジの奇妙な接近 対シリア、イランで敵対する間柄なのに……』(2/23日経ビジネスオンライン 池田元博)について

2/25日経朝刊<米、原油生産世界一へ シェール増産しやすく 18年、市場「ロシア抜く可能性」

米国は2018年に世界最大の原油生産国になる可能性が出てきた。17年はロシア、サウジアラビアに次いで3位だった。生産コストが下がり、今の原油価格で利益が出るようになったシェールオイルを増産。18年は平均で日量1000万バレルを超え、首位のロシアを抜く勢いだ。米国の原油増産は、石油輸出国機構(OPEC)を中心とした協調減産に影響を与え、国際市況を左右する。

「米原油生産は17年11月までの3カ月で日量84万6000バレルも増えた。間もなくサウジアラビアを抜くだろう」。国際エネルギー機関(IEA)は2月発表の石油月報で、米原油生産が勢いを増していると指摘した。

米国は統計としては最新の昨年11月に月間平均生産が日量1003万バレルとなり、47年ぶりに1000万バレルを超えた。米エネルギー情報局によると18年10~12月期には日量1104万バレルとなり、OPEC加盟国であるアルジェリアの日量に相当する約110万バレルがこの1年で増えると予測した。

実はシェール増産で米国は既に14年に世界第1位の石油生産国になったとの指摘がある。メジャー(国際石油資本)のBPによるとシェールガスの採掘過程で発生する天然ガソリンを含めた米国の石油生産は14年に日量約1178万バレルを記録。サウジの1151万バレル、ロシアの1084万バレルを超えた。これを契機に米国は安全保障上、禁止してきた原油輸出も15年末に解禁した。

より厳密なIEAの基準でも18年に米国はロシア、サウジ両国を上回り、45年ぶりに世界最大の原油生産国に返り咲く可能性が出てきたとの見方が市場に広がっている。

シェールオイルは今や日量約500万バレルに達し、米生産の半分を占める。米エネルギー情報局は18年に2割超増えると予想する。日本エネルギー経済研究所の小山堅常務理事は「シェール生産の平均コストが大幅に下がった影響が大きい」と指摘する。

小山氏らによれば、指標油種のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)が1バレル100ドル前後だった14年に、シェールの生産コストは1バレル70~80ドル。その後、原油価格は16年春までに30ドル台に急落。シェール採掘業者などはコストの削減を始め、17年の平均生産コストは同40~50ドルに改善した。OPECを中心とする協調減産で、原油価格は現在、60ドル台に戻し「結果的に米シェール増産につながった」(石油天然ガス・金属鉱物資源機構の野神隆之主席エコノミスト)。

シェールの開発も活発になってきた。シェール大手のパイオニア・ナチュラル・リソーシズは18年1~3月期に、米最大シェール鉱区での原油生産量を最大で16%増の日量約17万バレルに増やす計画。「26年には日量70万バレルまで増やす」(ドーブ最高経営責任者=CEO)と鼻息が荒い。

米原油生産の急拡大は、米国を主な輸出先としてきたOPEC加盟国に余波を広げる。世界の原油輸出市場(16年)は日量4200万バレルの規模。米国は直近の輸入量(17年11月)が日量762万バレルで、月間ピークの05年6月比で3割減った。OPECからの輸入量はピーク比で5割強減った。

米国は輸出にも拍車をかけている。17年11月は日量153万バレルと前年同月の2.5倍に増やした。貿易赤字削減の方針を掲げるトランプ政権下で米産原油の輸出拡大は続く公算が大きい。

OPECのバルキンド事務局長は12日、18年の原油需要が世界的な景気拡大を背景に増える一方で、OPECと一部の産油国が年内は減産を続けるため国際的な需給がすぐに崩れることはないと予想した。だが、米国産原油が輸出市場で攻勢をかけてくれば、サウジやロシアはシェアの維持を意識せざるを得ない。協調減産への姿勢にも影響を及ぼす。18年は原油市場の波乱を警戒する声が増えてきた。(松沢巌、ニューヨーク=稲井創一)>(以上)

ロシアとサウジがくっついたのはオバマの裏切りからでしょう。イランと勝手に核合意したので、サウジは「それなら」とロシアに近づいた経緯があります。トランプになってサウジの対米感情は持ち直しているのでは。エルサレムに米国大使館を移動させることに今は目立った反対はしていませんので。ムハンマド皇太子の強権の影響があるのかもしれませんが。ムハンマド皇太子とクシュナーは中東戦略について打合せした筈です。

2017/11/14JIIA(日本国際問題研究所=元外務省所管)<対イラン封じ込め連合の後景に追いやられたパレスチナ問題 貫井 万里>

https://www2.jiia.or.jp/RESR/column_page.php?id=274

ロシアとサウジを結びつける理由は、池田氏はイランと原油と述べています。OPECとロシアで減産協力できるかですが、2/25日経記事の通り、世界No1の石油産出国は米国になりましたので、相対的に両者の地位は下がったと思います。ただ単独より2・3位連合で米国にも言うことを聞かせるようになればとの思いがあるかもしれません。

米国も真の敵は中国と見極めて、ロシアとも協力して中国を封じ込めるような動きをしてほしい。中国は石油輸入国です。

記事

ロシアとサウジアラビアの接近ぶりが目立っている。ロシアは中東ではもともとイランに近く、シリア紛争でもアサド政権の後ろ盾となっている。そんなロシアはサウジアラビアの「敵対国」となるはずなのに、関係が良くなっているのはなぜか。

昨年10月、ロシアを初訪問したサウジのサルマン国王(左)とプーチン大統領(写真:AP/アフロ)

ロシアのプーチン大統領は2月14日、サウジアラビアのサルマン国王と電話会談した。ロシア大統領府によれば、両首脳はシリアやペルシャ湾情勢など国際問題のほか、「貿易・経済、軍事技術分野を中心にした2国間の協力」について幅広く協議したという。

両首脳の電話会談にあわせたかのように、ロシアの主要メディアはこぞって「サウジアラビア国営石油会社のサウジアラムコがロシアの民間ガス大手ノバテクの液化天然ガス(LNG)プロジェクトに参画へ」と報じた。

結局、サウジアラムコとノバテクが調印したのはLNG生産分野を含めた協力に関する覚書で、具体的なプロジェクトへの出資合意には至らなかった。とはいえ、ロシアのノバク・エネルギー相はメディアに報じられたような交渉が進行中とし、5月にロシア第2の都市サンクトペテルブルクで開かれる国際経済フォーラムの際に調印する「可能性がある」と表明している。

サウジアラムコが出資を検討しているとされるLNGプロジェクトとは何か。ノバテクが北極圏のギダン半島とヤマル半島で計画する新規のLNG事業で「アークティックLNG2」と呼ばれる。年産1900万~2000万トンのLNG施設の建設を予定しており、2019年に着工して2023年からの稼働をめざしている。総事業費はおよそ200億ドルに上るという。

ノバテクはすでに同じ北極圏のヤマル半島で「ヤマルLNG」開発事業を展開中で、昨年12月にLNG生産を開始したばかりだ。当初の年間生産量は550万トンで、2019年には3倍の1650万トンに増やす予定となっている。ヤマルLNGはノバテクが50.1%の権益を握り、フランスのトタルと中国の中国石油天然気集団(CNPC)が各20%、中国の国家ファンド「シルクロード基金」が9.9%を出資している。

ノバテクは「アークティックLNG2」についても同様に自らの出資比率を50.1%にとどめ、外資に幅広く参画を促す意向だ。すでにヤマルLNGと同様、仏トタルや中国CNPCの参画が取り沙汰されている。サウジアラムコが実際に投資するようなら20%程度を出資するのではないかとみられている。

サウジアラビアは世界有数の産油国で、天然ガスの埋蔵量も世界6位と豊富だ。しかし、国内では天然ガス需要が急増しており、ロシアを含めた世界の天然ガス開発投資に強い関心を持っている。実際、サウジアラムコ会長を兼務するファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は昨年12月、極寒のヤマル半島で開かれた「ヤマルLNG」の生産開始を記念する式典にも参加している。

ロシアも世界で需要急増が見込めるLNG生産の拡大に注力している。ただし、国内でのLNG生産は三井物産、三菱商事が参画する極東の「サハリン2」に続き、ようやく「ヤマルLNG」が稼働したばかりだ。エネルギー省幹部は「2035年までに世界のLNG生産で15~20%程度のシェアを目指したい」としており、外資の資金力にも頼りながら生産基地を増やしていく意向だ。その意味で、ロシアのLNGに強い関心を示すサウジアラビアは有力な交渉相手となる。

サルマン国王のロシア訪問がきっかけ

こうした両国接近の直接的な契機となったのは2017年10月、サウジアラビアのサルマン国王が初めてロシアを訪問したことだ。プーチン大統領は2007年にサウジアラビアを訪問している。その返礼としての国王の訪ロが実現するまで、実に10年もの歳月を費やしたことになる。

「我々の招請を受け入れ、我が国を訪問して頂けたことを感謝します。サウジアラビアの国王がロシアを訪れるのは史上初めてです」。昨年10月、モスクワで開いたサルマン国王との首脳会談で、プーチン大統領は最大限の賛辞を国王に送った。さらに、初代アブドルアジズ国王が創設したサウジアラビア王国の前身となる国を1926年に初めて承認した国がソ連だったと述べ、両国の歴史的なつながりを強調した。

首脳会談ではエネルギーと先端分野への投資を目的にした総額20億ドルの共同ファンド設立などを決めた。サウジアラムコによる「アークティックLNG2」への参画案もその際に浮上した。両国はさらに軍事技術協力にも前向きで、ロシア製の最新鋭地対空ミサイルシステム「S400」のサウジアラビアへの供給で基本合意したとされている。実現すれば契約額は30億ドル超に上り、ロシアにとっては中国、トルコに続く「S400」の供給先となるという。

興味深いのは、ロシアがイランに対しては旧式の地対空ミサイルシステム「S300」の供給契約を結んだのに、サウジアラビアとの間では最新鋭のシステムが供給対象になっている点だろう。

ロシアはもともと、中東ではイランとの関係のほうが深い。とくにロシアが2015年秋にシリアに軍事介入して以降、シリアのアサド政権を支援する立場でもロシアとイランの利害は一致する。

一方、イスラム教スンニ派の盟主サウジアラビアとシーア派の盟主イランの関係は悪く、2016年に国交関係を断絶した。シリア情勢をめぐっても反体制派を支持するサウジアラビアとアサド政権を擁護するイランは鋭く対立してきた。イランとの関係を踏まえると、本来ならサウジアラビアがロシアを「敵対国」とみなしても不思議ではないのに、互いに関係改善に努めているのはなぜか。

ひとつはサウジアラビアで内政・外交の実権を握りつつあるサルマン国王の息子、ムハンマド皇太子の影響力だろう。

ムハンマド氏は2015年6月、サンクトペテルブルクで開かれた国際経済フォーラムに参加し、プーチン大統領と会談した。ムハンマド氏は「ロシアは1926年、サウジアラビアを最初に承認してくれた外国国家だった」などと語り、両国関係の発展に期待を表明。エネルギー、原子力、宇宙開発、軍事技術など幅広い分野で協力を深めることで合意した。

プーチン大統領もそれ以降、折に触れてムハンマド氏と直接会ったり、電話会談をしたりしている。こうしたパイプづくりがサルマン国王の初の訪ロにもつながったようだ。

背景にはイランと原油

両国の接近には当然、それぞれの思惑もある。サウジアラビアにしてみれば、イランへのけん制に利用する狙いが大きいようだ。とくにシリア情勢をめぐっては、和平プロセスからイランを除外するようロシアに迫っているとされる。

ロシアにしてみれば、従来は米国一辺倒だったサウジアラビアに接近することで、中東での影響力拡大を狙う意図がうかがえる。もちろん、LNGを含めたエネルギーや原発、宇宙、軍事技術の供給先としての魅力もあろう。サウジアラビアはロシア製の兵器購入に関しては、「イランへのS300の輸出撤回」をロシア側に要求してきたものの、サウジアラビアには最新鋭のS400を供給することで双方が折り合いをつけつつあるようだ。

両国の接近にはもうひとつ、互いの利害に合致した決定的な要因があることを忘れてはならない。原油の国際市場価格を安定させるための協調減産合意だ。

サウジアラビアなど石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国は2016年12月、15年ぶりの協調減産で合意した。市場価格を安定させるのが狙いで、この減産合意を機に原油価格の下落に歯止めがかかった。減産合意を主導したサウジアラビアもロシアも原油への依存度が高く、サウジアラビアにとってはサウジアラムコの新規株式公開(IPO)への負の影響を抑えたいという事情もあった。

当初、2017年1月から6カ月末までとされた減産期間はその後、2018年3月末まで延長された。2017年11月末には、減産期間をさらに9カ月間再延長して2018年末までとすることで合意した。こうした一連の減産合意とその期間延長をめぐっては、ロシアの政治日程との関係でとりざたされる説がある。ロシア大統領選との関連性だ。

プーチン大統領が再選をめざす大統領選の投票日は3月18日。ロシアの政権は大統領の選挙キャンペーン中、さらには次の任期当初に原油価格急落に伴う経済苦境や社会混乱が起きないように協調減産を主導したという見方だ。

ロシアがサウジアラビアなどに対し、事前に周到な根回しをしていたのではないかと思わせる事例がある。プーチン大統領は2017年10月初め、モスクワで開かれた国際エネルギーフォーラムで、減産合意の延長期間を「最低でも2018年末」と予測していたのだ。直近の減産延長で合意する2カ月も前のことだ。

再び、プーチン大統領とサルマン国王の2月14日の電話会談。両首脳は「世界のエネルギー市場発展のための調整を深める用意がある」との認識で一致したという。イデオロギーや政治的立場を二の次にし、互いの実利をひとまず優先するロシアとサウジアラビアの協調は、果たしてどこまで続くのだろうか。

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『「当世中国人の十大矛盾行為」を読み解く 建前よりも本音を優先、「行動原理」を知る鍵に』(2/23日経ビジネスオンライン 北村豊)について

2/22阿波罗新闻网<大昭寺火烧主殿 震惊习中央 公安部内部文件流出证实=ジョカン寺の火災は主殿を燃やす 驚愕するのは中央公安部の内部文書が流出したこと

「达瓦才仁说:“大昭寺供的佛像是文成公主带来的,大昭寺本身是尼泊尔公主建的,所以大昭寺的门是朝向西方、尼泊尔的。而小昭寺因为是文成公主建的,他的大门是朝向东方、唐朝的,所以他是西藏从有佛像、有宗教以来的第一个,或说唯一一个最重要的圣地,所以西藏人把『拉萨』称为神的地方,那个神指的就是大昭寺的佛像。”=達瓦才仁(チベット亡命政府台湾代表)は“ジョカン寺の仏像は文成公妃が西安から持ってきたもの。ジョカン寺はネパール公妃が建てたもの。それでジョカン寺の門はネパールの方、西を向いている。ラモチエ寺は文成公妃が建てたのでそちらの門は東側、唐の方を向いている。チベットには仏像があり、宗教ができてから或は唯一の聖地と言える。それ故、チベット人はラサを神のおわす地と呼ぶ、其の神はジョカン寺の仏像である。”」「“一些藏人就在网上怀疑说这是不是中国(大陆)故意所谓『旧城改造』计划的一部份。我们当然不是说是中共放的火,但会担心会不会借这样的趋势,就把那一带的建筑拆掉,变成住宅区,让一些汉人住进来,变成汉藏混居的地方。大家都这样讲,但其实也没有任何证据说明这些。可是中国(大陆)政府对这所以这么敏感,大家就更增添他们的怀疑。”=或るチベット人がネットで、「これは中共の都市改造計画の一部でワザと放火したのでは」と疑っている。我々は勿論中共が放火したとは言わない。ただこの火災に乗じあの地区一帯を取り壊し、住宅に変えてしまうのを恐れている。漢人が住み着けば漢人とチベット人の混住になる。皆はこう言っているが証拠はない。しかし、中共はこの微妙な場所に対して疑いを持たせている。」「中共发动的文化大革命期间,大昭寺曾成为“破四旧”的目标。1966年,红卫兵摧毁了大昭寺许多佛像,大昭寺成为屠猪场,西藏人被禁止进入膜拜,直至1972年,开始重建大昭寺。=中共が文革発動時、ジョカン寺は破四旧(旧思想、旧文化、旧風俗、旧習慣)」の目標となり、66年には紅衛兵が多くの仏像を壊し、屠殺場となり、チベット人は参拝の為に入るのを許されなかった。1972年になってやっと修復が開始された。」

http://www.aboluowang.com/2018/0222/1073949.html

2/25NHKニュース5:51<中国「断固反対」 米の新たな対北朝鮮制裁に

アメリカのトランプ政権が、北朝鮮に対する新たな制裁として北朝鮮に加え、中国や台湾などを拠点とする運輸会社などへの制裁を発表したことについて、中国外務省の報道官は「断固、反対する」と批判し、アメリカ側に厳重に抗議したとしています。

アメリカ政府は23日、北朝鮮に対する新たな制裁として北朝鮮との密輸のため、国連安全保障理事会の決議で禁止されている、石炭や石油などの物資を洋上で積み替えるいわゆる「瀬取り」に関与したとして、北朝鮮に加え、中国や台湾などを拠点とする56の運輸会社や船舶などへの新たな制裁を発表しました。 これについて、中国外務省の耿爽報道官は24日夜、コメントを発表し、「アメリカが国内法に基づいて、中国の組織や個人に独自に制裁を科すことには、断固反対する」と批判し、アメリカ側に厳重に抗議したとしています。 そのうえで、「アメリカは、直ちに誤ったやり方を停止し双方の協力を損なわないよう求める」としています。 アメリカは北朝鮮に対する制裁として、これまでも中国の企業や個人にたびたび制裁を科していますが、中国は国連安保理決議に違反した自国の企業についてはみずから厳しく処分すると主張し、アメリカ独自の制裁には強く反対しています。>(以上)

中国人の腹黒さが分かる記事ばかりです。何時も言っていますように「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」と言うのが彼らの基本的価値観ですから。ジョカン寺の火災について、2/25の本ブログにも書きましたが、中共がいろんなところでわざと放火して低端人口、少数民族の駆逐を図っているのでは。1800年代前半の米国のアンドリュー・ジャクソンのインデイアン虐殺と“the trail of tears”を彷彿とさせます。

NHKニュースでは、相変わらず中国人は自分勝手なことをほざいています。元々国際的な取り決めである国連決議を守らせることができなかったことを恥ずべきなのに、米国の制裁には反対とは。米国は実効が上がらないから上がるようにしようというだけの話です。中共が恐れているのは制裁が拡大して行って、共産党幹部の隠し資産も凍結される事態を読んで反対しているのだと思います。

北村氏記事は、「まあ、自分を少しは見れるように中国人もなったのか」との感想です。魯迅の阿Qの精神勝利法の時代と比べれば長足の進歩です(笑)。でも2017年1/1の本ブログで紹介した「中国の新しい十大悪」の記事もありますから。民族が洗練されるには後1000年はかかるのでは。

http://dwellerinkashiwa.net/?m=20170101

なお、本日夜から3/2までハワイですが記事は発信の予定です。

記事

1月27日、中国のオンラインコミュニティー「天涯社区」に『当世中国人の十大矛盾行為 その本音に言及する』と題する記事が転載の形で投稿された。その後、この記事は多数のサイトに転載されて話題となったが、その出所をネット検索で調べた限りでは、2014年9月にカナダの中国語サイト「無憂資訊(info 51 ca)」に掲載されたのが最も古く、著者不詳のものであることが判明した。当該記事は3年半以上前の記事であるにもかかわらず、中国国内の各種サイトに何度も転載されている。それはその内容の妥当性をネットユーザーの多くが支持しているからだと考えられるが、筆者には当該記事には現在の中国人社会を読み解く鍵が述べられているように思われる。非常に興味深い記事なので、その内容を筆者の注釈を加えた形で紹介すると以下の通り。

表題:当世中国人の十大矛盾行為 その本音に言及する

何か事を始めようとすると、急いで“找関係(コネを探す)”。我々は“潜規則(暗黙のルール)”を心底憎んでいながら、自分が暗黙のルールの受益者であることを望んでいる。中国人の十大矛盾行為を列記すると次の通りだが、貴方はこれらに該当しませんか。

  1. 我々は“拚爺(父親頼み)”を軽蔑しながら、自分の父親が“李剛”でないことを恨んでいる。  我々の周囲にはこのような人が多かれ少なかれいる。仕事は父親に手配してもらう、住宅は父親に買ってもらう、車は父親の車を運転し、お金は言えば手に入る。彼らが車で人をはねると、被害者に対して“我爸是李剛(俺の親父は李剛だ)”<注1>と言う。彼らが試験で単位を落とすと、教師に対して“我爸是局長(俺の親父は局長だ)”と言う。周囲にいるこのような人が我々の目の前で父親の権威をひけらかし、「自分の父親は只者でない。父親がいれば何事も簡単に片が付く」と威張る時、我々は心の中で彼をすごく軽蔑し、親父の何がすごいんだとか、お前の能力じゃないくせにと思っている。しかし、その実、振り返って見れば、心の中では「自分にはどうしてあのように権威のある父親がいないのか」という気持ちが涌き上がっている。

<注1>“我爸是李剛(俺の親父は李剛だ)”は、2010年11月に流行語となった言葉。公安局副局長のドラ息子が酒酔い運転で死傷事故を起こした際に、捕えようとした人々に向かって叫んだ言葉。この事件の詳細は、2010年11月5日付の本リポート『ドラ息子、人を轢いて一言「俺の親父は李剛だ、文句あるか」』参照。

  1. 我々は“一夜暴富(一夜大尽:急に金持ちになった人)”を馬鹿にしながら、ひそかに“彩票(宝くじ)”を買うのが好きだ。  現在の中国にはありとあらゆる不思議なことがあり、一夜大尽の例もますます多くなっている。北京市郊外の村民は立ち退きで一夜にして富豪になったし、浙江省の“彩民(宝くじ購入者)”は大富豪に変身した。これらに対して、我々はしばしば心からの皮肉を込めて、商売で一夜大尽になった人はきっと人に顔向けできないことをしたのだろうし、株の売り買いで一夜大尽になった人は幸運に恵まれただけで、天の摂理に従えば、遅かれ早かれ大きな不運に見舞われると考える。但し、我々が宝くじ売り場を通りかかる時、思わず立ち寄って宝くじを何枚か購入するのは、自分も一夜大尽になる夢を見ているのだ。

「当官発財」「傍大款」を望む

  1. 我々は“貪官(汚職役人)”を恨みながら、“当官発財(役人になって金持ちになる)”ことを望んでいる。  汚職役人と言うと、我々の大多数の人は眉をひそめて大いに憤慨する。確かに、横領した金が多く、職権で私物化した住宅が多く、関係した女性が多かったので“許三多”と呼ばれた“許邁永”や107人もの女性と関係を待ち、公金横領、職権濫用などにより“五毒書記”とあだ名された“張二江”<注2>などの有名な汚職役人が法律や道徳の最低ラインに抵触した時、我々は大いに憤る。しかし、我々の中の大多数は役人になることにあこがれ、公務員試験で食うか食われるかの激しい競争を演じるだけでなく、“当官(役人になる)”ことが“発財(金持ちになる)”ことだと考えている。

<注2>“張二江”の詳細については、2006年9月15日付の本リポート『囲った「愛人」140人以上!最高記録を樹立した汚職役人』参照。

  1. 我々は“富二代(金持ちの子女)”を軽蔑しながら、結婚する時には“傍大款(金持ちに嫁ぐ)”ことを願っている。  目下“富二代”の良くないニュースが絶えない。酒酔い運転のスピード違反、歩行者を跳ね飛ばす、記者を脅す、富をひけらかして富を競う。こうしたことをメディアが一度暴露すると、誰もがこれに憤然とする。但し、我々が彼らをあざけり、軽蔑するのと同時に、一部の地方では「どうやって金持ちに嫁ぐか」といったセミナーが開催されて大いに繁盛している。このように、我々は一方で“富二代”を非難しながら、他方で“傍大款”を夢見ている。
  2. 我々は“不正之風(社会正義にもとる風潮)”をあざけりながら、自分が事を始めようとすると、急いでコネを探す。  「根回しに奔走せず、贈り物を送らねば、地位は動かないが、根回しに奔走し、贈り物を送れば、重要な地位に抜擢される」、「仕事ができるは話ができるにしかず、話ができるは根回しできるにしかず」 これら民間の“順口溜(語呂合わせの早口言葉)”の中から聞こえて来るのは、宮仕えの“不正之風”に対する庶民の無念さと無力感である。但し、我々自身はどうかと言うと、子供に良い学校へ進学させるために、家中の病人に良い治療を受けさせるために、自分を訴訟で勝たせるために、我々が最初に考えることは、往々にしてコネの活用と金で渡りをつけることだが、これらコネを求めて走り回る人は常に“能人(やり手)”と見なされる。
  3. 我々は贈り物を受け取る人を心底憎みながら、他人が自分の贈り物を受け取ってくれることを望んでいる。  “送礼(贈り物を送ること)”は、人が嫌悪する“不正之風”である。およそ贈り物を送る人の動機の大部分は不純であり、“送礼”を通じて指導幹部と気持ちを通じさせることを望み、“送礼”を通じて規則ではできないこと、正規のルートではできないことを成し遂げたいと考える。しかし、“送礼”を嫌悪しながら、それが自分のこととなると、タバコや酒、茶葉などを贈るのは、何回も指導幹部のご機嫌伺いをする中で日常茶飯事となり、贈り物の多さ、価値の高さが重要となり、贈り物の回収業者が発生するのを促す状況を作り出している。大人を別にしても、幼稚園の子供は“教師節(教師の日:毎年9月10日)”に先生へ贈り物をする。それは食品、飲料、商品、商品券、金券など各種多様だが、これは賄賂と言うべきものなのか。もし賄賂だと言うなら、融通が利かず、世情に通じていないと見られる可能性が高いが、賄賂ではないと言うなら、それは何と呼べばよいのだろう。

不動産転売、海外ブランド、暗黙のルール…

  1. 我々は“炒房団(不動産投資グループ)”を激しく非難しながら、一方ではあちこちで不動産を転売する機会を探している。  “温州炒房団(浙江省“温州市”の不動産投資グループ)“はかつて不動産業界を叱咤して活性化したことがあった。それは大げさに言えば、「温州人がくしゃみをすると、全国の住宅価格が変動する」というものだった。彼らは巨額の資金で不動産市場をかく乱し、多くの都市で市民が「不動産投機行為を犯罪に認定しろ」と叫んだほどだった。このことからは、広範な市民が高い不動産価格に不満を持ち、不動産投資グループに対して心底から憤っていたことが見て取れる。しかし、一度我々の手にカネが残ると、居ても立っても居られずに“二手房(中古住宅)”の売買に手を出してカネを儲けようとし、甚だしくは数人でカネを出し合って共同で住宅を買って投資を行い、国民全体で不動産投資を行う姿勢が見られる。
  2. 我々は“崇洋媚外(外国崇拝)”を軽蔑しながら、いつも外国ブランドを愛用している。  我々は他人が外国の月は中国の月より丸いと自慢話をするのを聞くと、誰もが民族的自尊心から彼に軽蔑の眼差しを向ける。我々は他人が話す時にいつも英単語を入り交ぜるのを聞くと、依然として軽蔑の視線を投げかける。但し、振り返って、我々の一部の人の日常生活を見ると、買うものは全てかっこいい外国ブランドで、そうする事であたかも自身の身分が高いことを証明しているかのようだ。
  3. 我々は“潜規則(暗黙のルール)”に憤りを感じながら、自分は暗黙のルールの受益者でありたいと望んでいる。  この暗黙のルールが横行する時代と社会において、“良知(生まれながらにして持っている良識)”を有し、正義感を持つ人は誰もが内心の悲憤を抑制できない。しかし、誰が暗黙のルールを拒否することができようか。我々は暗黙のルールを心底憎んでいながら、自分が暗黙のルールの受益者であることを望んでおり、これが多くの人々を良心の分裂症患者にさせている。もし我々がある種の暗黙のルールに満足する日が遅かれ早かれ来るならば、我々はその他の暗黙のルールの受益者にもなれるのだ。
  4. 我々は良くない価値観を非難しながら、価値観の実践者ではない。  一夜大尽、戸籍差別<注3>、汚職腐敗、封建的迷信、拝金主義、“貪図享楽(享楽をむさぼる)”、“冷漠囲観(冷淡に野次馬見物する)”など、これらの良くない価値観は最新のニュースが報じられる度に人々の眼前に出現し、我々はそれらに非を鳴らして攻撃する。しかし、自分が主人公になると、ニュースの中の当事者がしたより上手く立ち回れるか分からない。その実、我々の社会は非常に絡み合っており、多くの人は道徳的に行動したいと望んではいるが、それを着実に行おうとすると、引け目を感じて良くない価値観に走らざるを得ないのである。

<注3>中国の戸籍は、農村部の農業戸籍と都市部の都市戸籍(正式名称は非農業戸籍)で構成されるが、都市戸籍の優位性から農業戸籍者は種々の面で差別を受けている。

「先ずコネを探す」

日本と中国の社会制度は全く異なるために、上述した記事には理解できない部分があると思うが、全体の流れは理解できると思う。なお、第10項にある封建的迷信とは、“抽籤(おみくじを引く)”、“打卦(八卦を見る)”、“算命(運命を占う)”、“看相(人相や手相を見る)”、“看風水(風水を見る)”などを指し、社会主義国家である中国では封建社会の遺物として禁じられているものである。同じく第10項にある“冷漠囲観”とは、急病になった老人や交通事故の被害者などが路傍に倒れていても、関わり合いになるのを恐れて、救助しないまま遠巻きにして見ているだけの冷淡な態度を意味する。

筆者が入社試験を受けたのは今から46年前の大学3年の時であったが、当時はまだ入社試験では会社の重役とのコネが重要な要素であると言われていた。このため筆記試験を通って最終面接に集まった学生たちは、それぞれ自分のコネは社長だ、副社長だと、コネがあることを誇らしげに披露して合格に自信を見せていた。全くコネを持たなかった筆者は、最終面接を終えて帰宅してから「何で自分にはコネがないのか」と父親を責めた記憶がある。最終的には、筆者は運良く第一志望の総合商社に入社できたから、実際にはコネの有無は合格者の選定には関係なかったのかも知れない。

敢えて筆者の例を挙げたのは、上述した記事の中でコネが重要な要素となっていたためだが、中国社会を上手く渡って行くには、コネの有無が重要であり、コネがなければ何事も順調には進まないのは事実である。「何かしようと思ったら、先ずコネを探す」は、筆者も商社の駐在員として中国で働いていた時に金科玉条としていた活動方針だった。

「一挙に」でも「地道に」でも

コネが重要な社会では、そのコネの拠り所となる権力者は絶対的存在である。第1項にある“李剛”は、河北省“保定市”の“市公安局北市区分局”の副局長であり、保定市公安局全体から見れば多数ある分局の1つである北市区分局の副局長に過ぎない。副局長は複数いるのが常だから、その地位は本局の公安局では“副科長(副課長あるいは係長)”程度かもしれない。しかし、李剛が管轄していた地域におけるその権力は、地場の暴力団の組長に相当する程のものがあり、李剛が顔を出せば何事も彼の意のままになったのである。だからこそ、酒酔い運転で死傷事故を起こした李剛のドラ息子は、李剛の名前を出しさえすれば、人は李剛を恐れて彼に手を出さないと考えたのだ。

地方の公安分局の副局長でさえも、それほどの権力を持つのだから、中国共産党中央や中国政府の指導幹部が持つ権力は巨大であり、その傘下の組織や機関の指導幹部が持つ権力も非常に大きい。そうした地位につくためには、有力者とのコネを探し、有力者に金品を贈り、媚びへつらって良好な関係を築いて出世を続け、最終的に指導幹部にのし上がる。そうなれば、今までは贈り物を送る立場だったものが、贈り物を受け取る立場に変わり、職権濫用、公金横領、収賄などにより資産は膨れ上がり、妻以外に“小三(愛人)”を囲い、“貪図享楽(享楽をむさぼる)”生活を送れるようになる。しかし、そうした我が世の春がいつまで続くかは分からない。運が良ければ、我が世の春は長く続くだろうが、運が悪ければ、不満分子に告発されて、刑務所での生活を余儀なくされることになる。

総じて中国人はポジティブ思考であり、出世して金持ちになり、楽しく人生を送りたいと考えている。そのために、手っ取り早く金持ちになりたい人は、株や不動産に投資し、宝くじを買い、ギャンブルにカネを投入し、一攫千金を狙う。女性なら金持ちに嫁ぐことで一挙に金持ちの仲間入りを果たそうとする。一方、地道に出世して金持ちになりたい人は、役人となり、上司に贈り物を送ることで一歩一歩出世して、贈り物を受け取る側に立とうとする。中国人にとって、建前はあくまで形式に過ぎず、彼らが優先するのは本音なのである。

上述した記事は、中国人の作者が冷静な目で見た「当世中国人の矛盾行為」を列記したものであり、的確に中国人の本質を捉えていると、筆者には思える。中国社会および中国人の動向を観察する上では、当該記事は極めて有益な内容を含んでいるので、参考としていただければ幸甚です。

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『北より先に韓国に「鼻血作戦」を発動する米国 「鉄鋼輸入制限の標的にされた」と騒ぐ韓国』(2/22日経ビジネスオンライン 鈴置高史)について

2/23日経朝刊<誰も切望せぬ北朝鮮の消滅 本社コメンテーター 秋田浩之

あれほどまでに緊迫していた危機が一転、和らいだような空気が朝鮮半島で漂っている。何とか制裁網を切り崩そうと、北朝鮮が韓国にほほ笑みを投げかけているからにほかならない。

だが、北朝鮮に核ミサイルの開発をやめる気はなく、米国などもそれを黙認するつもりはない。平昌冬季五輪・パラリンピックが3月18日に幕を閉じれば、再び、緊張が高まってしまうだろう。

米国はまず、凍結されている韓国との合同軍事演習を4月にも再開するつもりだ。五輪開会式に出席したペンス米副大統領に対し、文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領もこれに反対しない意向を内々に伝えたという。

問題はその後である。北朝鮮は米本土に届く大陸間弾道ミサイル(ICBM)の完成にまい進するにちがいない。それを阻む方法は、大きくいって2つしかない。

ひとつは軍事作戦によって核とミサイルを取り除くことだ。トランプ米政権はこの選択肢も排除しない姿勢をみせているが、極力、避けたいのが本心だろう。

だとすれば、もうひとつの道は「体制が崩れてしまう」と北朝鮮が感じるまで制裁を引き締め、核武装の断念を迫ることだ。昨年来、国連制裁は積み上がってきており、この路線は着々と成果が上がっているようにみえる。

しかし、北朝鮮を翻意させるまで制裁を強めるには、厚い壁が待ち構えている。その壁とは、国家としての北朝鮮がいま崩壊し、地上から消滅してしまうことを、実はどの国も切望していないという「不都合な現実」である。

制裁を浴びせた末、制御が効かない金正恩(キム・ジョンウン)政権が潰れ、少しは話が通じる政権に代わるなら、中国も含め、各国とも歓迎するだろう。だが、北朝鮮という国家まで消えるとなれば、話は別だ。朝鮮半島にいきなり「権力の空白」が生まれ、地政学上、予測がつかない大動乱が起きかねないからだ。

そんなシナリオを恐れている国のひとつが中国なのは疑いない。北朝鮮から多くの避難民が国境に押し寄せ、安定が脅かされる恐れがある。さらに地理的なバッファーを失い、米国の同盟国である韓国と国境を接してしまう。これを避けるため、中国は金正恩政権に見切りをつけたとしても、北朝鮮を存続させようとするだろう。

では、米国はどうだろうか。トランプ政権内には、ICBMの配備を阻むためなら金正恩政権を潰しても構わないという意見がある。だが、北朝鮮という国家を消滅させ、一気に半島統一にもっていくべきだという主張は少数派のようだ。内情を知る元米政府高官はこう打ち明ける。

「北朝鮮がいきなり潰れたら、混乱はイラクの比ではない。治安を立て直すどころか、テロが散発するかもしれない。3万人程度の在韓米軍ではとても対応できないし、米韓両軍が北緯38度線を越えて北上したら、中国軍が介入してくることも考えられる」

こうした本音を反映してか、ティラーソン国務長官は昨年来、北朝鮮が核放棄に応じることを前提に、次のような趣旨の方針を表明している。

▼北朝鮮の政権交代を求めることはない。

▼朝鮮半島の統一も急がない。

▼北緯38度線より北に米軍を派遣する口実を探さない。

▼仮に北朝鮮が崩壊し、核兵器を確保するために米軍が38度線を越えたとしても、状況が落ち着けば、韓国側に退く。

この方針は中国にも伝えたらしい。ティラーソン長官はトランプ大統領との不仲から、辞任説も流れた。だが、今年に入り、マティス国防長官らとの連携を通じ、影響力を回復しつつあるという。彼の発言は米政権の一部の立場を映しているといえるだろう。

米中だけでなく、日本にとっても、北朝鮮の消滅は必ずしも理想のシナリオとは言いがたい。半島が大動乱になれば、日本にも火の粉が降り注ぐ。仮に韓国主導の統一が実現したとしても、復興のために莫大な資金支援を日本は期待されるだろう。

さらに日本は地政学上、難しい環境に向き合うことになるかもしれない。新たに出現する「統一国家」は、より反日色が濃くなる可能性があるからだ。日本政府の安全保障ブレーンは予測する。

「南北が統一されれば、反日イデオロギーの教育を受けてきた旧北朝鮮の人々もやがて有権者となり、投票するだろう。そうして生まれる新国家が、今より親日的になるとは考えづらい」

この点、ロシアは半島が統一すれば、米中いずれかの影響力が強まりかねないと警戒する。

では、最後に残った韓国はどうだろうか。文在寅政権は北朝鮮との融和に熱心だが、皆がいますぐ南北統一を実現したいと願っているわけではないようだ。昨年春に韓国政府の研究機関が実施した世論調査によると、統一は「必要」と答えたのは57.8%にとどまった。20代では「必要ない」との回答が6割を占めた。

こうした構図が正しいとすれば、日米韓中は北朝鮮に制裁を浴びせ、核を放棄させたいものの、少なくとも現時点では、国家が消えるまで追い込むつもりはないということになる。

北朝鮮は各国のそんな本音に気づいているのかもしれない。北朝鮮が抱える巨大な地政学リスクが彼らの一助になっているとすれば、極めて皮肉というほかない。>(以上)

まあ、北と南以外、誰も朝鮮半島の統一を願っていないという事でしょう。被害妄想の激しい南の人種は「日本が妨害するからだ」と言うのでしょうけど。何でも他人のせいにせず、少しは自分で頭の上の蠅を追ったらどうか。日本が一進会等の要請を受け韓国を併合し、文明化したことを恨むのだから、それは筋違いと言うもの。まあ、核放棄しない金正恩は無事にはすまないと思いますが。

2/22ZAKZAK<イバンカ氏の五輪閉会式出席で文大統領を追試 ジャーナリスト・潮匡人氏「米は与正氏と比較」>2/25オリンピック閉会式に合わせ、2/23からイバンカが訪韓するとのこと。文との面談で要求するのは①米韓合同演習の予定通りの実施②北や中国に甘い顔を見せ、日米韓3か国の同盟にひびを入れる行動を取るなら、同盟国の扱いはしない③鉄鋼・アルミの輸入関税も53%となる④北の核保有をストップできないのであれば、日本に北に届く核ミサイルを保有させる⑤戦争が起きたときに、被害がどうなろうとも米国の関知する所ではない ⑥竹島は日本の領土と米国の証拠着きで国際司法裁判所に提訴させる⑦慰安婦問題も米軍の調査結果を発表するくらいは言ってほしい。中国と北に漏れる前提で。

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/180222/soc1802220005-n1.html?ownedref=not%20set_not%20set_newsList

2/23ZAKZAK<韓国閣僚、国連で「性奴隷」発言 河野外相が批判「事実に反する」>

国連女子差別撤廃委員会での韓国閣僚の「性奴隷発言」について河野大臣が「事実と反する」と言ったそうな。相手が約束を破っているのに、日本でいくら言っても効果はないでしょう。すぐ国連・ジュネーブに電話して「反論の機会を」と申し出なければ。外相専用機もそういうクイックレスポンスすれば実現できるかも。

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/180223/soc1802230019-n1.html

2/21ZAKZAK<米、退避命令出さず3月に『電撃的奇襲攻撃』「裏切り者」韓国には一切通知せず>今までもNEOをしないで開戦して来たとのこと、そう(敵を無力化できるの)であるならば早くやった方がよい。

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/180221/soc1802210004-n1.html

2/23ZAKZAK<マクマスター補佐官が辞任か…CNN報道、トランプ大統領と不仲>マクマスターはテイラーソン、マテイスと違い主戦論者と聞いていましたが、もし官邸との不和と言うのであればトランプは攻撃に慎重になった?

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/180223/soc1802230020-n1.html?ownedref=not%20set_not%20set_newsList

2/23の朝鮮総連襲撃は右翼が銃を使って襲ったとの話ですが、銃の保持から見て純正右翼ではなく、単なる暴力団でしょう。メデイアはすぐ右翼のイメージダウンを図ります。左翼の暴力には無頓着で報道しないくせに。まあ、右翼が暴力団の金に負けて近づいたのもありますが。

鈴置氏の記事では、米国が韓国を同盟国からはずそうというのが露骨になったと言うもの。韓国の日本に対する裏切り(「竹島」、「南京」、「慰安婦」やら)を米国が放置し、甘やかしてきた政策がいよいよ限界を露呈してきたと言う所でしょう。安保と通商の2トラック作戦何て米国が受け入れる訳もありません。日本だって歴史と経済の2トラック作戦を受け入れず、通貨スワップ協議は宙に浮いたままではないですか。一つの行動をすれば相手国がどんな反応を見せるのか考えてから走れば良いのにパリパリ・ケンチャナヨ精神で熟考出来ない民族です。韓国人の言うことは無視するに限ります。勿論事実と違うことを言ったら即座に日本側が反論はしますが。相手の要求は聞く必要なし。

米国の代替市場何て簡単に見つかるはずもありません。アフリカ等白人が進出したがらない土地に中国が進取の気性で進出していますが、その中国ですら米国市場を閉ざされないように必死なのに。北と一緒になって2500万の人口増になったとしても、欧米から韓国製品の締め出しを食らう方が恐ろしいでしょう。財閥を憎み、金日成崇拝しかしない文在寅政権では経済のことはさっぱり分からないのでしょうけど。文在寅政権は経済が困窮すれば共産主義支持者が増えると真剣に思っているのでしょうか?まあ、自分達で選んだ大統領を蝋燭デモで倒したことを自慢げに語るレベルの民族ですから分かりませんが。普通は一度豊かさを知れば共産主義には靡かないと思うのですが。日本の左翼何て似非左翼ばかりです。革命を起こす勇気もない連中が左翼を気取っているだけ。でもそういう連中の言説に誑かされている日本人が多いことは残念です。

記事

2月9日の平昌五輪開会式で、金与正氏に握手を求める文大統領、それを振り返って見る安倍首相、無視するペンス副大統領(写真:ロイター/アフロ)

前回から読む)

米国と日本の制止を振り切って北朝鮮を助ける韓国。米国がお仕置きに乗り出した。

同盟国なのに「狙い撃ち」

鈴置:韓国で「米国の報復が始まった。文在寅(ムン・ジェイン)政権が北朝鮮の言いなりになったからだ」と騒ぎになっています。

2月16日、鉄鋼とアルミニウムの輸入増加が安全保障上の脅威になっているとして、米商務省がトランプ(Donald Trump)大統領に輸入制限を提案しました。

日本を含む世界では、中国を標的とした輸入規制と見なされました。が、韓国人は自分たちが米国に狙い撃ちされたと考えたのです。保守系各紙は文在寅政権の北朝鮮への幇助政策が、通商分野での報復をもたらしたと怒気を込めて指摘しました。

東亜日報の社説「米、今度は鉄鋼関税爆弾……いつまで遅れて対応するのか」(2月19日、日本語版)の骨子が以下です。

米商務省の案は、すべての国の鉄鋼製品に一律に少なくとも24%の関税を追加するか、韓国、中国を含む12カ国に対して少なくとも53%の関税を追加で課す案など、3つの案が含まれている。トランプ大統領はこれをもとに、4月11日までに決定を下す。

選択肢の1つとして示された特定国への制裁案で、対米鉄鋼輸出首位のカナダと隣接国のメキシコ、友邦である日本やドイツなどが除外される一方、韓国が含まれたことに注目する必要がある。

韓国の鉄鋼メーカーが中国製鋼板を加工し、米国に安価で輸出したという米企業の認識が反映されているのかもしれない。韓米FTA(自由貿易協定)の改正交渉で有利な立場を占めたい米国の戦略かもしれない。

しかし、外交安保分野の韓米対立が経済報復につながっているとの見方もある。トランプ大統領は1月11日、WSJ(ウォールストリート・ジャーナル)とのインタビューで「北朝鮮があなたと文在寅大統領との間を仲たがいさせようとしているのではないか」という質問に「我々はいわば貿易という手段を持っている。これはかなり強い交渉チップ(chip)だ」と、韓国への経済圧力を示唆している。

韓国への「お仕置き」

トランプ大統領は英語では何と言ったのですか?

鈴置:以下です。「Transcript of Donald Trump Interview With The Wall Street Journal」で読めます。

we also have a thing called trade. And South Korea—brilliantly makes—we have a trade deficit with South Korea of $31 billion a year. That’s a pretty strong bargaining chip to me.

韓国人は被害者意識が強く、自分だけがいじめられていると思い込む傾向にあります。でも、このトランプ発言からすると、北朝鮮になびく韓国を米国が通商カードで脅すという見方を邪推と決めつけられません。

韓国経済新聞は「韓国へのお仕置き」という表現を使いました。社説「通商圧力を通じ米国は韓国への『お仕置き』に本腰」(2月19日、韓国語版)から翻訳します。

北朝鮮への制裁などを巡り、文在寅政権と微妙な葛藤を繰り広げてきた米国が、通商を通じ『韓国に対するお仕置き』を始めたとの分析も出ている。

「その他大勢」の扱いに

—「お仕置き」ですか!

鈴置:韓国人は「米国が韓国に対し鼻血作戦に乗り出した」とも言い合っています。保守系サイト、趙甲済(チョ・カプチェ)ドットコムに、ヴァンダービルダーのペンネームで論陣を張る外交安保専門家が「断想 米国から見た時、韓国は今やその他大勢の扱い」(2月18日、韓国語)を載せました。

ヴァンダービルド氏も東亜日報の社説と同様「韓国は米国から同盟国の扱いをされなくなった」と指摘しましたが、表現はもっと過激です。結論部分を訳します。

米国の目には、すでに韓国が(対米鉄鋼輸出が多いうえ、米国と同盟関係にないか、あっても結びつきが弱い)中国、ロシア、タイ、南ア共和国、コスタリカ、エジプト、マレーシアと同様に分類されるようになったという傍証だ。

もう米国の同盟国ではなく、その他大勢の扱いになったということだ。やはり、世の中は自分でまいた種は自分で刈り取らなければならぬ。因果応報、すべての過ちは必ず正しい道理に帰する法則が強く働くのである。

「鼻血作戦」が言及されたのは、この記事のコメント欄です。ある読者が「『韓国がまず鼻血を流すことになる』との指摘が着々と現実になってきましたね」と書き込みました。これに対し、ヴァンダービルド氏は「その表現は(先に)ほかの方が書かれています」と答えたのです。

「鼻血作戦」は対北朝鮮用の威嚇戦術を指します。ミサイルの発射台などを限定的に攻撃することで米国の本気度を示し、北に核・ミサイル開発を放棄させる狙いです(「次の焦点は平昌五輪前日の軍事パレード」参照)。

米政府当局者が直接言及したことはありませんが、2017年末に英メディアが「米政府が鼻血作戦を検討し始めた」と報じて以来、すっかり有名になりました(「2018年『北の核』は軍事攻撃か体制崩壊で決着」参照)。

因果応報の韓国

—米国にとって、韓国は北朝鮮よりも先にやっつける対象になった、ということですね。

鈴置:その通りです。韓国に対しては軍事力ではなく、経済力でダメージを与えるという違いはありますが。ヴァンダービルド氏が言うように、因果応報です。

文在寅政権は平昌(ピョンチャン)冬季五輪を名分にやりたい放題。五輪に参加した北朝鮮選手団らの費用、28億6000万ウォン(約3億円)を韓国政府が持つことにしました。

北朝鮮にカネが流れないよう日米が世界各国に協力を要請し、追い詰めてきたというのに、韓国が金融包囲網に風穴を開けたのです。

韓国は、国連の渡航禁止対象に指定されている崔輝(チェ・フィ)国家体育指導委員長の受け入れも画策。五輪の成功を理由に入国を認めるよう国連に要請し結局、許可を得ました。

米韓合同軍事演習も米国に頼み込んで、五輪・パラリンピック期間(2月9日から3月18日)の後にずらしてもらった。これにより、北朝鮮は安心して2月8日に軍事パレードを開けたのです(「次の焦点は平昌五輪前日の軍事パレード」参照)。

というのに平昌五輪に合わせ、韓国を訪問した金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長に対し、文在寅大統領は非核化を一切要求しなかった。

韓国政府は「五輪休戦」により外交の主導権を握ったと考えました。北朝鮮は合同演習も延期ではなく完全廃止を要求していますから、南北首脳会談の開催を名分に韓国が米国に再延期を要求する可能性があります。

井戸の周りでお焦げを探す

—米国は「これ以上甘やかすともっと付け上がる」と考えた……。

鈴置:平昌五輪の開会式の貴賓席の写真が象徴的でした。金与正・第1副部長に、文在寅大統領が握手を求めて手を差し出す。それを安倍晋三首相がいぶかしげに見つめ、ペンス(Mike Pence)副大統領はあらぬ方向を見たまま……。

南北の和解劇というか、やりたい放題を米国がどう見ているか、よく分かる光景でした。ペンス副大統領は開会式直前のレセプションにも5分間、顔を出しただけ。用意された晩餐の席に座りもしませんでした。

韓国の保守も「そろそろ米国が怒り出すぞ」と首をすくめていた。そこに鉄鋼の輸入制限案の発表。「ついに米国が報復に乗り出してきた」と悲鳴をあげたのです。

—「鼻血作戦」に韓国政府はどう対応しましたか。

鈴置:とりあえずは低姿勢を見せました。米商務省の発表の翌2月17日、文在寅大統領が「南北首脳会談は急がない」と語りました。平昌五輪プレスセンターで記者からの質問に答えました。

中央日報の「文大統領『南北首脳会談の可能性、少し性急なようだ』」(2月18日、日本語版)から、大統領の発言を拾います。

(南北首脳会談は)井戸の周りでお焦げを探すようなもの(せっかちを諌める韓国のことわざ)。多くを期待しているが性急なようだ。

米朝間でも対話が必要だという共感が少しずつ高まっている。いま進められている南北対話が米朝間の非核化対話につながることを待っている。

2月10日、金与正・第1副部長の口頭での訪朝要請に対し、文在寅大統領は「これから条件を整えて実現していきましょう」と答えています。それと比べやや、後退した感じです。

裏では北朝鮮と交渉

—左派政権とはいえ、米国の経済制裁は恐ろしいのですね。

鈴置:景気が失速したら支持層の左派からも不満が噴出するでしょう。一方、米国との関係悪化を恐れる保守はほっとしたようです。

文在寅発言を論じた東亜日報の2月19日の社説。「『井戸でお焦げ』 南北首脳会談を焦るなと警戒した文大統領」(韓国語版)という見出しからして安堵感が漂いました。結論部分では以下のように主張し「首脳会談に走るな」と念を押しましたが。

文大統領は対北特使などの適切な方法を通じ、北朝鮮と米国の対話なしに、南北対話を期待することは「井戸でお焦げを求める」ことだと金正恩にはっきりと伝えねばならぬ。

朝鮮日報はもう少し疑り深かった。同じ2月19日の社説「文大統領『南北首脳会談は井戸でお焦げ探しと同じ』」で、まずは「現状に変化がない限り、南北首脳会談は時期尚早との考えを明確にした」と大統領の発言を評価しました。

しかし「文大統領の周辺の多くは異なる考えを持っているようだ。裏で国家情報院を使って北と首脳会談に関する交渉をしながら、表面では文大統領が『速度調節』発言をしているとの観測も一部にある」と牽制しました。

一転、対米強硬策に

—南北首脳会談は開かれるのですか?

鈴置:まだ、分かりません。ただ、注目すべき動きがありました。2月19日、前日の発言から一転して文在寅大統領が米国に強気で臨む姿勢を打ち出しました。

「米国の輸入制限案に対しWTO(世界貿易機関)への提訴など決然と対応する」と述べたのです。聯合ニュースの「米の輸入制限に決然と対応 WTO提訴も=文大統領」(2月19日、日本語版)などが報じました。

聯合ニュースの「青瓦台『安保と通商の論理は異なる……韓米FTAに積極対応を示唆』」(2月19日、韓国語版)によると、青瓦台(大統領府)高官が「安保問題と通商交渉は切り離して処理する、というのが文大統領の考え」と説明しました。

文在寅政権の「決然とした対応」と「安保と通商の分離」に、韓国の保守からは不安の声があがりました。

—なぜでしょう?

鈴置:米国と全面衝突しかねないからです。平時なら通商面で米国と対立しても問題はない。しかし安保面で米国と関係が相当に悪化している今、通商で強硬策に出れば、米国も安保、通商両面で強い手を打ってくるだろう、との懸念です。

虫のいい「安保・通商」分離案

—だから「安保と通商を切り離す」のではないですか?

鈴置:それは韓国の勝手な理屈です。米国が「切り離し」に応じる保証はありません。朝鮮日報の趙儀俊(チョウ・ウィジュン)ワシントン特派員とアン・ジュンヨン記者は「青瓦台は『安保と通商は別物』と言うが……米国もそう考えるだろうか」(2月20日、韓国語版)で、その点を追及しました。

韓米通商摩擦が朝鮮半島を巡る安全保障問題に燃え移るとの懸念が高まる。大統領府は「安保と通商は別物」という考えだ。

だが、韓国の北朝鮮政策に対する米国の懸念に、通商摩擦によるしこりが加わり、両国の安全保障問題にも何らかの形でダメージを受けるしかないとの観測である。

日本に対しても韓国はしばしば「歴史問題と経済協力の分離」を主張します。「慰安婦問題では日本が言うことを聞け。経済面では両国が協力して通貨スワップを結ぼう――要は、ドルを貸せ」という理屈です。

しかし、外交音痴の日本だって――少なくとも安倍政権は、そんな虫のいい話には応じないではないですか。

本音では歓迎の「韓国切り捨て」

—どんなダメージが出るというのですか。

鈴置:この記事は、米国が以下のような対応に出る可能性があると指摘しました。

南北首脳会談の開催に難色を示す。

防衛分担費の大幅増額を求めてくる。

(韓国が米朝間で板挟みになっている)米韓合同軍事演習の再延期に応じない。

韓国に十分な準備がないまま、戦時作戦統制権を早期に返還すると言い出す。

この4点は一見、ばらばらの話です。が、まとめて言えば米国が「同盟を続けたいのなら言うことを聞け。それが嫌なら今すぐに見捨てるぞ」と踏み絵を迫って来る、ということです。

—文在寅大統領はどうするのでしょう?

鈴置:「米国が同盟を打ち切る」と言い出したら「渡りに舟」と乗る可能性があります。そもそもこの政権は「親北反米」政権なのです。大統領以下、政権の中枢部は「米国との同盟は民族の団結を阻害する邪魔物」と考えている。(「『米帝と戦え』と文在寅を焚きつけた習近平」参照)。

ただ、まだ韓国には親米派が残っています。彼らの死に物狂いの抵抗を考えれば、自分からは同盟打ち切りを言い出しにくい。もし米国が「同盟を打ち切る」方向に動き出せば、願ったりかなったりでしょう。

米国の代替市場を探せ

—文在寅大統領は本当に、米韓同盟がなくなってもいいと考えているのでしょうか。

鈴置:聯合ニュースの「文大統領『不合理な保護貿易措置に堂々と、決然と対応』」(2月19日、韓国語版)に興味深いくだりがあります。大統領の発言です。

我が国企業の輸出競争力を増すために(中略)新北方政策と新南方政策の積極的な推進によって、輸出を多様化する機会にせねばならない。

米国市場から締め出された際の代替市場を準備せよ、との指示です。でも今や、多くの発展途上国が高炉を建設し鉄鋼を国産化。そのうえ、能力増強に動いています。

輸出先の多角化は口で言うほど簡単ではありません。韓国の製鉄会社だって、必死で販路開拓に取り組んできたのです。

「平昌」は半島の転換点

—では、どこに輸出せよ、というのでしょうか。

鈴置:世界で唯一の手つかずの市場が北朝鮮です。南北関係を改善すれば、貿易でも援助の形でも韓国の鉄鋼製品を独占的に流し込める場ができます。

青瓦台の参謀は「米国市場にこだわらなくても、同族が団結すれば鉄鋼問題など解決できる」と大統領に進言しているのではないかと思われます。

韓国は米国との同盟を大事にするか、北朝鮮との和解を重視するか、の岐路に立ちました。これまで先鋭化してこなかったこの問題が、一気に表面化したのです。

—平昌五輪が朝鮮半島の転換点になるということですね。

鈴置:ええ。「平昌で『米日』VS南北の戦いが始まる」という記事の見出し通りになりそうです。

(次回に続く)

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『中国「私有財産を消滅させよ」論争の不気味 「爆竹禁止」の北京で「戊戌の年」の行方を考える』(2/21日経ビジネスオンライン 福島香織)について

2/20看中国<中国学者:习想当世界领袖 但内忧重重(图)=中国の学者は「習は世界のリーダーになりたいが国内問題があり過ぎる」と中国歴史学者の章立凡が言うには、習は鄧小平の「韜光養晦」をやめ、強気で打って出ていくことにした。19大での人事でも習派で固めるのに成功した。でも跡継ぎを決めなかった。もし任期中に習が病気になったり事故に遭ったりすれば、権力闘争で混乱する」と。まあ、跡継ぎを決めなくても薄熙来・周永康のように権力闘争は起きるでしょうけど、習の強権的なやり方に対して章立凡は批判しているのだろうと思います。その内正しい革命が起きるかもしれないと。

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/02/20/850513.html

2/18日テレニュース<世界遺産登録のジョカン寺で火災 ラサ>映像にも出てきますがジョカン寺はチベット仏教徒が五体投地しながら進み、最終的なゴールとしている聖地です。チベット寺院にはヤクの乳で作ったバターランプが蝋燭代わりに飾られているので火災は起こりやすいといえば起こりやすいのですが。

http://www.news24.jp/articles/2018/02/18/10385963.html

2/20<大年初四 云南“悬空寺”屋顶陷火海(图)>雲南省の剣川宝相寺は地図で調べましたら麗江と大理の中間ぐらいにあります。仏教寺院が立て続けに燃えるとは。ただ一般的に懸空寺と言うと山西省・大同市の寺を思い浮かべるようです。

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/02/20/850621.html

2/21看中国<四川3800米高山大火烧4天 1580人4架飞机抢救无效(组图)>こちらは四川省の雅江県悪古郷での火災です。四川省も一部チベット族が住む地域です。Wikiで調べましたら雅江県はカンゼ・チベット族自治州南部に位置する県とのこと。やはりおかしく感じます。北京の大興区の低端人口駆逐の為、ワザと火災を起こしたと思われる事件がありましたが、こちらの火災も共産党がチベット族駆逐の為起こしたのかも知れません。

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/02/21/850655.html

2/3BBCニュース<The UK government has raised concerns over religious freedom in China’s mainly Muslim province of Xinjiang. One man says he would rather his family die than face persecution.=英国政府は中国で宗教の自由が侵される懸念を高めている、特にイスラムを信じる新疆自治区において。トルコに亡命したウイグル族の一人は「家族が収容所で迫害・拷問を受けて苦しむなら殺して貰った方が良い。弾代は払う」とイスラム・テロリズムに名を借りた少数民族弾圧です。漢人は彼らの土地だけ召し上げれば良く、人間は要らないという事です。日本人は漢人のやり方を良く見ておかないと。

https://www.facebook.com/bbcnews/videos/10155543251042217/

1/30 facebook<Rass L’mouch 快要过年了 可是我们还能吃什么?もうすぐ新年と言うのに我々は何を食べれば良いの?本当に中国人と言い、韓国人と言い、衛生観念がなく、平気で悪に手を染めることができます。自分だけが良ければ良いという発想です。日本の左翼にも共通して言えることですが。

https://www.facebook.com/747447462/videos/10156067447547463/

上記の火災については、共産原理主義者が放火した可能性もあります。タリバンのバーミヤン遺跡の爆破と同じで、彼らは人類の歴史に対する敬意は一つもありません。習が第二の文革を発動しようとしているならその前ブレでは。でもバチカンのフランシスコ法王と言うのは、悪の帝国・中国と取引して、つくづく愚かとしか感じません。

今から60年前の戊戌の年は1958年、この年には毛沢東によって大躍進政策が採られ、中国人民が数千万も餓死した結果を生じました。その前の戊戌の年は1898年で戊戌の変法が起きた年です。その4年前に日清戦争が起きて清国が敗け、「日本のように清も明治維新のように近代化しなければ」という若手官僚と光緒帝が中心となって近代化を進めようとしましたが、西太后と栄禄によって阻止され、若手官僚の康有為と梁啓超は日本に亡命してきました。浅田次郎の『蒼穹の昴』にも出てきます。

戊戌の年は中国大陸・朝鮮半島で何かが起こる可能性があります。

記事

春節に厄を払い「発財」を願う爆竹が、今年の北京では禁止された(写真:AP/アフロ、2011年撮影)

中国をはじめとする中華圏は2月16日に春節(旧暦の正月)を迎え、本当の意味での2018年戊戌の年が始まったのだが、今年の春節はどうも不気味である。

爆竹聞こえぬ北京、焼身自殺続くチベット

一つは北京でまったく爆竹の音がしなかった。除夕(旧暦の除夜)から日付が変わるまで、中国では爆竹・花火を鳴らして厄除けをする伝統があるが、北京が爆竹禁止地域に指定されたため、まったくもって静かだった。おかげで、北京の春節を青空で迎えられた、と肯定的に報道するメディアもあるが、私の友人たちは「一発の爆竹の音もしなかった。誰一人習近平の命令に逆らわない、というのがすごく不気味」と言っていた。これまでは、お上から命令されても、上に政策あれば下に対策あり、と抜け道を探って個人の欲望を満たすのが中国人だったのに。

もう一つは春節2日目の17日夕のチベット自治区ラサのジョカンの火災。世界文化遺産にも指定されている1300年の歴史をもつチベット仏教の名刹が火災だというのに、新華社は「すぐに消し止められた。けが人はなく、秩序は正常だ。自治区書記の呉英傑が現場指揮にあたった」とあっさりしたものだ。燃え盛る名刹の衝撃的な映像、写真は中国のネット、SNSで削除対象となった。

チベットでは中国共産党の宗教弾圧、民族弾圧に抗議して僧侶や信仰の厚い庶民の間で焼身自殺が続いている。昨年(2017年2月~2018年2月)だけでも6人が焼身自殺した。その中には16歳の少年もいる。ジョカンの火災映像に焼身自殺したチベット人たちの悲憤を重ねた人もいたのではないだろうか。チベット正月・ロサを見舞ったこの火事の原因はまだ不明だが、信仰の象徴である重要な寺院や仏像が焼失したことによるチベット人の心の動揺を懸念しすぎるあまりに、中国当局が弾圧・統制を一層厳しくするのではないか、と胸騒ぎがするのである。

さて、こうした不穏な一年の始まりを予感させる事象の中で、今回取り上げたいのは今年1月から突如吹き上がった「私有制度消滅」論である。単なるネット上の学者の論争というより、私には習近平政権が本気で中国経済を公有制路線に先祖返りさせようと考えているのではないか、そのための観測気球ではないか、という気がしたので、一度詳しく整理しておきたい。

周新城「私有制度消滅こそ使命」

きっかけは1月16日、中国共産党理論誌「求是」傘下の微博発行コラム「旗幟」に掲載された著名経済学者・周新城の「共産党人は自分の理論を一言で概括できる:私有制度を消滅せよ」という、マルクスとエンゲルスの「共産党宣言」に打ち出された一句をタイトルとした文章である。多くの人たちが、この意見の背後に大物の共産党幹部か存在するのではないか?と疑った。いうまでもなく、「党が一切を指導する」(しかもその党の核心は習近平)とする習近平の考えに沿った意見ではないか、と思ったのだ。

周新城について、簡単に紹介すると1932年生まれで、旧ソ連東欧問題の泰斗である。かつては人民大学研究生院院長、ソ連東欧研究所所長、マルクス主義学院教授を務めた。年齢から言っても経歴から言っても骨の髄までのマルキストといえる。

周新城は、中国はただちに私有制度を消滅させよ、それは社会発展の客観的な必然の趨勢である、と指摘。“私有経済礼賛の新自由主義”主張を行う経済学者、張五常や呉敬璉を「赤裸々に反党反社会主義を唱える」「人格卑劣で極めて悪辣」とこきおろした。

さらに「私有制度を消滅させ公有制を確立させることこそ、共産党人が忘れてはならない初心であり使命である」「私有・公有がともに発展するのは社会主義初級段階の特殊現象であり、固定された永遠のものではない」と主張した。

さすがに、この主張は、世界第二位のGDPを誇る中国国内でも騒然とした。過去の遺物のような老教授のたわごとと、皆が無視できなかったのは、習近平政権二期目が明らかに、周新城の主張する方向に動いているような気がしたからだ。

とりわけ、民営企業を含めて中国国内の企業に企業利益よりも党の戦略益を優先させる内規を徹底させるように命じたり、株式市場や為替市場への介入を強化し、環境改善を名目に真冬の北京でいきなり脱石炭を徹底させたり、都市人口調整や都市民の平均所得底上げのために大都市から“低端人口”を一層するやり方には、大躍進時代にも似た狂気を感じている人も多い。

名指しで批判された張五常は1月22日に次のような反論を新浪財経などのネットニュースサイトを通じて発表した。ちょっと長いので、端折りながらその言い分を紹介したい。

張五常「利己には三つの見方」

「周教授の私に関する批判には少なからぬ疑問符がつく。そもそも、彼は私の論文を読んだことがあるのか? 聞きかじったことをもとに、暴言を吐かないでほしい」

「私の私有財産についての観点をここに簡単に説明させていただくと、まず、英語のプライベートという言葉に“私”という漢字をあてるほかない。中国文化が“私”に対するネガティブな意味を負わせることが不幸であった。実証科学的に経済学が言うところの自私、利己には三つの違う見方がある」

「一つ目は、利己とはドーキンスの著書『利己的な遺伝子』にもあるように天性のものであるという考え。二つ目に、利己は自然淘汰の結果という考え。これはアダム・スミスの国富論を起源にしている。私の師であるアルメン・アルキアンは1950年、アダム・スミス論の延長として、ある重要論文(『利潤を最大化しない企業は淘汰される』)を発表し、同時代の経済学者に多大な影響を与えた。アルキアンの説は人類が利益の最大化を追求するのは自然淘汰の結果というものだが、私が自説に使う利己の概念は、天性説でも自然淘汰説でもない。三つ目に、私が自説に使う“利己”とは、ある断言的仮説である。この仮説の下では、人類が利己的遺伝子を持っていようがいまいが、利己的でなければ生き残れなかろうが、関係ない。経済学的には、限定条件の下、個人は利益の最大化を争うのである。例えば、子供に二つの選択肢を与えるとしよう。飴を一粒得るか、二粒得るか、好きな方を選べ、と。もし二粒とって一つを捨てたならば、それが“利己”である」

「経済学とは経済における定理を求める学問である。…その定理の一つは、物価が下降すれば需要が増える。この場合、限定条件は価格である。その変化が需要を決め、結果として個人の最大利益が決まる。私はこれを“利己定理”と呼びたい。この定理は“利己”という言葉を使わずに需要供給の定理ということもできる。だが、限定的条件下で利益の最大化を追求すること自体が“利己”であるとすれば、これを利己定理と言える。需給定理を経済学を学んだことのない人に説明するなら、利己定理というのがわかりやすい」

「少ない資源の下、大勢の人間が存在すれば必ず競争が生まれ、勝者と敗者が生まれる。その競争のルールを決めるものは市場価格である。しかし、所有権の定義がなければ市場価格は生まれない。これは私の親友のロナルド・コースによるコースの定理で説明されている。市場価格が競争のルールとして勝敗を決定しないのであれば、その他のルール、例えば人間関係や年功序列や武力などがルールとなれば、ある程度の賃貸消失を引き起こさざるをえない。不幸なことは、この所有権の定義こそ、周教授の反対する私有財産なのである」

「2008年に出版された『中国の経済制度』という拙著の中で、『私は私有財産と市場の社会に対する価値を堅く信じて40年以上たつ。しかし、かつて中国共産党の存在に反対したことはない。私は民主的投票による改革には一貫して反対してきた』『党の指導と指揮によって改革を行うのだ。だが、その成功の主たる要因は中国人民の努力と知恵と忍耐である。明日に希望が見出せれば、人民は今日の艱難辛苦に耐えられるのである』と指摘している」

仕込んだのは紅か黒か

この程度で張五常の言い分の引用はとどめておくが、まるで中学生にでも言い聞かせるように、市場経済と財産所有権こそが、フェアな経済競争のルールの前提であり、それは共産党体制と両立すると説いている。私は2004年に私有財産権の不可侵が中国憲法に明記されて以来、この路線を突き詰めれば中国共産党体制は変質せざるを得ないとみているが、張五常が本音ではどう思っているかは触れないでおこう。この長い反論に、ひょっとすると文革時代や天安門事件前夜のように、新自由主義者が粛清される日が来るのではないかという張五常の危機感を感じるのは私だけではないだろう。彼以外にも多くの経済学者が反論を試みている。

鄧小平以降、当然のように中国が突き進んでいた経済の市場化および私有財産の肯定路線が、ここにきて揺らいでいるのはなぜか。この主張の背後に“高級紅”あるいは“高級黒”が絶対いる、というのが多くの識者の見方なのだ。高級紅とは、共産党中央幹部の中の左派、すなわち習近平かあるいはその一派を指す。高級黒とは、共産党中央幹部の汚職派(権貴派)、たとえば江沢民一派を指す。つまりこの論文は、習近平が進めようとする路線が従来の鄧小平路線と対立することを浮き彫りにするために、投げかけられたもので、仕込みをやったのが、紅黒どちらかはわからないが、今ある党内の路線対立および権力闘争にかかわりのあるものだと見られている。

在米政治評論家の陳破空はネットサイトのコラム欄で、仕掛け人は王滬寧であって習近平ではない、という見方を示していた。陳破空に言わせれば、王滬寧はかつて三つの代表論といった江沢民の指導理論を起草し、資本家の入党を認める根拠となった理論を構築した張本人だ。だが、現在は習近平に仕えており、外部からお前は習近平派か江沢民派か、どっちなのだ、という批判が起きているという。なので、ここで自分が完全に習近平派であることをアピールするために、老学者をたきつけて、この論争を仕掛けたのではないか、という見立てだ。

ちなみに私は、これはやはり習近平の意向が直接的か間接的かは別として、働いているとみている。今の経済路線の主導者は習近平であり、中国経済の自由化路線は確実に後退している。私有制度を消滅させよ、という極端な論は、ひょっとするとアンチ習近平派が世論に対する習近平路線への危機感をあおるために仕掛けたのかもしれないが、習近平が世論の反応をみるための観測気球かもしれない。

極端なことが起こる年

春節を迎える爆竹花火は、新年にやってくる厄災を追っ払うための縁起ものだ。その根底には「発財」という商売が繁盛し金持ちになれますように、という庶民の願いがこもっている。爆竹花火の多くが88元とか888元という値段が付けられているのも発と八がよく似た音だからだ。習近平は、それを禁止した。金持ちになりたい、豊かになりたいという個人の利益追求の欲望を党が統制しようという。ITやAIを駆使すればそれが可能な時代になった。だが、もし周新城の言うように、私有制度を消滅させ、市場価格とは違うルールで経済が動くとなれば、中国で一体何が起こるだろう。グローバル経済の一員となった中国の周辺国にどのような影響を及ぼすことになるだろう。

東洋易学的にいえば、戊戌の年は、繁栄(戊)と滅亡(戌)の相反する意味の字が重なり、よくも悪くも極端なことが起こる年という。また革命が起こりやすい年とも。実際、中国では清朝末期に戊戌の変法が起き、挫折した。今の習近平路線を眺めていると、何が起きても不思議でないような気がする。とりあえず、中国で私有財産を持っている日本人には、何が起きても大丈夫なように、心の準備を呼び掛けたい。

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『トランプの鉄鋼輸入制限で米中貿易戦争が勃発?世界の市況混乱で日本への間接的影響が深刻に』(2/21日経ビジネスオンライン 細川昌彦)、『大統領選介入疑惑でロシア人起訴、米国人にも捜査波及か』(2/20ダイヤモンドオンライン ロイター)について

何時も思うことですが、日本の官僚がダメな所は「経済でしか物が見れず」「軍事的発想に欠く」事です。田村秀男氏が言うように中国の軍拡の源泉は米国との貿易黒字です。これ以上中国の軍拡を黙認することはできません。米中の戦闘による直接対決よりは貿易戦争の方がマシでしょう。うまく行けば、ツキデテイスの罠を回避できるかもしれません。それを単に選挙対策とだけしか見れないのでは片手落ちのような気がします。

日本は今の所、鉄鋼輸入制限の対象にはなっていません。トランプがどう判断するかですが。対象国はブラジル、中国、コスタリカ、エジプト、インド、マレーシア、韓国、ロシア、南アフリカ、タイ、トルコ、ベトナムの12ヵ国です。同盟国扱いされていない韓国が焦っているようですが当然の報いでしょう。日米の言うことを聞かず、親中従北政策を採るのですから。

2/20BLOGOS<米鉄鋼関税最低53%のターゲットになった「同盟国」韓国の自業自得>

http://blogos.com/article/279014/?p=1

まあ、中国は米国以外の地域で在庫処分のバッタ売りをし始め、価格が乱れることは予想されます。でもそれも米中戦争回避の為と思えば安い物でしょう。日本企業は鉄鋼だけでなく、米中経済戦争に備えておかないと。

ロイター記事は下記NHK報道同様、民主党の出した「ステイール文書」が捏造だったことには触れていません。「慰安婦」やモリカケと同じで事実を都合よく無視して相手を倒そうというやり方です。やはり情弱であれば簡単に騙されるという事です。特にマスメデイアの偏向ぶりは国の内外を問わず著しいですから。ネットからも情報を取り、バランス良く判断できるようにする必要があります。

2/19NHKニュース11:53<トランプ大統領 ツイッター連発しロシア疑惑に反論>

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180219/k10011334911000.html

細川記事

ロス米商務長官が鉄鋼とアルミニウムの輸入制限をトランプ大統領に提案。4月までに最終判断されるという。貿易赤字の最大の元凶である中国をターゲットにしたもので、いよいよ「米中貿易戦争」の火ぶたが切って落とされるのだろうか。

トランプ政権の鉄鋼輸入制限で「米中貿易戦争」が勃発する(写真:ロイター/アフロ)

米商務省が、安全保障を理由に鉄鋼とアルミニウムの輸入を制限する勧告案を公表した。トランプ大統領が4月までに最終判断をする。ターゲットは中国だ。

これが、“米中貿易戦争”の引き金を引くのだろうか。

昨年12月に予想した通り、今年前半は米中間で一方的な制裁の応酬が続くという悪夢が現実になりそうな雲行きだ(参照:中国と米国の「一方的制裁」の応酬の悪夢

そして昨年7月に指摘したように、中国が標的でも日本も巻き添えを食らう恐れも出てきた。(参照:「したたか中国」と「声高トランプ」共存の危険

鉄鋼という米国の伝統的な政治銘柄は、貿易摩擦の歴史だった。かつて2000年前後にも日米鉄鋼摩擦があった。当時、私自身もこの問題の対米交渉をしていた。その経験から、今回の問題を紐解いてみたい。

米国は「中間選挙至上主義」に陥っている

これまでの米国の鉄鋼を巡る貿易摩擦との根本的な違いが2点ある。

一つは米国の国内政治だ。過去においても、この要素は大なり小なりあったが、今回はその比ではない。トランプ大統領の頭の中は、この秋の米国中間選挙一色だろう。中間選挙対策として、かつて鉄鋼業が栄えた中西部の白人労働者という岩盤支持層に対して、政治的得点を稼ぐことに狙いがある。

この「ラストベルト(Rust Belt)」と呼ばれる中西部地域でトランプ氏が大統領選で多くの支持を集めた背景には、中国からの鉄鋼輸入にシェアを奪われてきている鉄鋼労働者の不満があった。そこに、トランプ氏の保護主義的な主張がはまったのであり、通商拡大法232条発動による輸入制限はその選挙公約への回答である。

この条項を持ち出したのは、輸入によって国内産業が壊滅的打撃を受けて安全保障に重大な支障をきたすという論理だ。しかし実態を見ると、それを理由にした輸入制限は明らかに無理筋で、どう見ても世界貿易機関(WTO)違反だろう。しかし仮にWTOに提訴されたとしても、中間選挙の時には、その結論は出ていない。元来WTOに不信感を持つトランプ氏にとっては、それで十分との計算が働く。

今後、トランプ政権の看板政策であるインフラ投資を拡大することによって、米国市場での鉄鋼需要は確実に高まる。その結果、今回の輸入制限によって、旺盛な需要に応える鋼材を確保できるのかという問題を懸念する指摘もある。

また、輸入制限は鋼材価格の上昇につながり、インフラのみならず、自動車や建設機械などの業界への影響も出そうだ。自動車や建設機械など国際競争にさらされている業界にとっては、コスト増は競争力に悪影響を及ぼしかねないため、反発も出そうだ。

しかし、「経済合理性よりも中間選挙」というトランプ大統領は、こうした批判には馬耳東風だろう。

そして、これらに関連して、トランプ政権内の通商問題の主導権を巡って、ロス商務長官とライトハイザー通商代表が互いに功を競っている一面もあることは見逃せない。商務省と通商代表部は、いずれもスタッフ体制が十分に機能していない。そういう中で、それぞれのトップだけが張り切っているという組織的な構造上の問題も抱えている。そして、その2人がともにかつて日本との鉄鋼摩擦で“成功体験”を持っているから厄介だ。

そうしたことが、一層トランプ政権の保護主義的な動きに拍車をかけているようだ。

中国相手の一方的措置は貿易戦争に直結する

第2に、今回の輸出制限は最大のターゲットとして中国を定めているということも見逃せない。かつての日本相手の鉄鋼摩擦と違って、深刻な「報復措置の連鎖」が起こり得るからだ。

本来であれば、一方的な輸入制限措置のターゲットにされた国は、WTOに提訴するのが筋だが、これだと先に述べたように結論までに時間がかかる。しかも、相手はこれまでも一方的制裁を平然と振りかざす「一方的制裁の権化」ともいえる中国だ。当然、「一方的措置には一方的措置を」と考えるだろう。その結果、中国はWTOに頼らず、直ちに米国産の大豆輸入などで報復措置を講じる可能性が高い。つまり、米中がお互いに一方的制裁の応酬を続けるという、貿易戦争になりかねないのだ。

そうなれば、WTOの権威も大きく失墜する。既に、各国が保護主義的な傾向を強める中でWTOの権威は揺らいでいる。だが、WTOが作り上げてきた世界の貿易秩序を無視するパワーゲームを、米中という2つの大国が本格的に展開するようになると、世界の経済システムは混乱しかねない。

これは日本が最も恐れる事態だ。

1980年代、巨額の対日貿易赤字を抱えた米国は、日本の半導体やスーパーコンピューターなどに対して、米国通商法による一方的措置を振りかざした。日本は一方的措置による報復手段を持たないため、対米輸出を自主規制するか、対抗する場合もWTOに提訴するしか手段はなかった。

しかし、巨大な国内市場を有する中国はそうではない。国内のバイイングパワーをテコに、米国に対してパワーゲームを挑める。

なお、この関連で注目したいのが、「鉄鋼グローバル・フォーラム」という枠組みだ。中国を中心とする鉄鋼の過剰生産能力という問題について、2016年のG7(主要7カ国)伊勢志摩サミットで問題提起され、同年のG20(20カ国・地域)広州サミットで設立されたものだ。

昨年11月に世界33カ国による閣僚会議が開催され、各国が具体的な政策的解決策を着実に実施し、レビューしていくことが合意されたものだ。これは孤立してでも抵抗しようとする中国を巻き込むと同時に、保護主義を強める米国も多国間の国際協調の枠組みにつなぎ止めた画期的成果であった。

日欧は米国を共同議長にして、米国をつなぎ止めるために成果を出そうと奔走した。この仕掛けは、中国に国際的にプレッシャーをかけて、鉄鋼業界の構造改革を進めさせる点では成果を出しつつある。しかし、米国に一方的措置を踏みとどまらせるまでには効果を発揮していない。成果は期待の半分と言ったところだろうか。

日本への影響は直接よりも間接的が深刻

輸出制限が実施された場合、日本への影響はどうだろうか。

輸入制限の対象が、すべての国になるか、特定国だけになるか、品目がどうなるかなど、どのような案をトランプ大統領が採用するかによって、影響は異なってくる。だが、日本の鉄鋼業界に対する直接的な影響は限定的だろう。

日本からの鉄鋼の輸入は米国の全輸入量の5%程度に過ぎない。しかも、ボルト・ナット用の線材、鉄道用のレール、パイプライン用の大径鋼管などの高品質品がほとんどだ。

米国メーカーによって生産されていないものも多く、輸入制限で被害を受けるのは自動車や建設機械など米国のユーザー業界だ。2000年当時の鉄鋼摩擦の時も、建設機械大手の米キャタピラーなどのユーザー企業の反発が大きかった。今後、正式決定までに米国のユーザー業界と連携して、輸入規制の対象にならないように働きかけることが大事だ。

ただし、間接的な影響はあることを忘れてはならない。仮に日本製が対象にならなかったとしても、米国市場を締め出された中国の鉄鋼はアジアなど他の市場に溢れることになる。その結果、市況は混乱し、日本の鉄鋼メーカーも大きな打撃を受けることになりかねないことには注意が必要だ。

米中貿易戦争の見通し

トランプ政権は、1月には中国からの太陽光パネルの輸入に対して通商法201条に基づくセーフガードの発動を決定した。これが米国の一方措置の第1弾だ。今回の鉄鋼・アルミの輸入制限は、第2弾となる見込みだ。4月までにトランプ大統領によって決定される予定だ。

そして、第3弾が出てくる可能性も十分にある。それが、知的財産権の侵害に対して制裁を課す、通商法301条の発動だ。

こうして中間選挙にらみで、対中強硬策が立て続けに打ち出されていく見通しだ。当然、中国も報復措置を打ってこよう。

ただし、この「貿易戦争」は、実際には「コントロールされた貿易戦争」になるだろう。今や米中間の経済の相互依存関係は相当に深い。米国、中国ともに国内向けには強硬姿勢を見せる必要があるものの、深手を負わないようコントロールされたものになるはずだ。

むしろ、痛手を受けるのは米中という当事者よりも、それによる市場の混乱とWTO体制の危機に直面する日本や欧州諸国などになる可能性がある。そうならないためにも、日本はリーダーシップを発揮し、欧州などと連携して米中両国を牽制し続ける必要がある。

ロイター記事

2月16日、米司法省は2016年米大統領選に不正介入した疑いで、連邦大陪審がロシア人13人とロシア企業3社を起訴したと発表した。写真はモラー特別検察官。ワシントンで2013年6月撮影(2018年 ロイター/Yuri Gripas)

[16日 ロイター] – 米司法省は16日、2016年米大統領選に不正介入した疑いで、連邦大陪審がロシア人13人とロシア企業3社を起訴したと発表した。一部の法律専門家は、これによってモラー特別検察官の捜査がさらに進み、ロシアの動きを支援した可能性がある米国人が今後訴追される道が敷かれたと話している。

ローゼンスタイン司法副長官は記者団に、選挙介入の企図を承知していた米国人はおらず、ロシア側は、同国が介入を狙っているとは認識していなかったトランプ陣営のメンバーに接触したと説明した。

ホワイトハウスは声明で、トランプ大統領が今回の起訴について説明を受け、モラー氏の捜査で陣営とロシアの「共謀」がなかったと一段とはっきりしたことを喜んでいると述べた。

ただ元連邦検事のパトリック・コッター氏は「当局は躍起になって米国人は訴追していないと表明しているが、もしわたしがロシアに協力していた米国人であれば、今も極めておびえた心境になっているだろう」と話した。

やはり連邦検事を務めたジョージ・ワシントン大学法科大学院のランドール・エリアソン教授は、米国の法律にいわゆる共謀(collusion)を犯罪とする規定はないが、同じ行為にはしばしば陰謀(conspiracy)の罪が適用される場合があると指摘する。

エリアソン氏は「共謀は潜在的に犯罪であるという事実は常に明白で、現在はさらにはっきりしている」と述べた。

起訴状は、ロシア側に米連邦選挙委員会などの機能を妨害する狙いがあり、偽名の銀行口座を開設したり、不法に入手した米国人のIDを使ってソーシャルメディアにトランプ氏支持の意見を投稿したなどと批判している。

法律専門家によると、これから米国人を陰謀罪で訴追するためには、モラー氏は、当該米国人がロシア側の選挙介入の企図を知った上で支援していたと証明しなければならない。

例えば、トランプ陣営を支持する活動に参加したある人々が、ロシアが自分たちを利用して投票行動に影響を与えようとしていると分かっていたなら、訴追される可能性がある。ハーバード大法科大学院教授で同じく元連邦検事のアレックス・ホワイティング氏は、米国人がロシアの直接的な介入を支援した場合も、訴追対象になり得るとの見方を示した。

ホワイティング氏は「もしトランプ陣営とロシア側が会談し、トランプ陣営側がロシアに具体的な行為を促したり、指示を与えるか、ロシアの選挙介入への側面支援を行っていたとすれば、共謀が成立するだろう」と説明した。

専門家の中には、今回の起訴がモラー氏の捜査拡大を意味するわけではないとの声も聞かれる。

ベーカー・ボッツの刑事事件弁護士ビル・ジェフレス氏は、モラー氏がトランプ陣営のメンバーがロシア側の意図を承知せずに対応したと明確に示したことの意義が大きいと強調。「もしロシアと共謀した米国人がいたという十分な証拠があれば、今回起訴されていただろう」と付け加えた。

それでもコッター氏は、起訴状の言い回しはさらに多くの関係者をこの先簡単に訴追対象に含めることができる内容で「捜査の網は狭まりつつある」とみている。

(Jan Wolfe記者)

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『韓国文政権の無節操な北朝鮮外交、なぜ歴史に学ばないのか』(2/20ダイヤモンドオンライン 真壁昭夫)について

2/19ぼやきくっくりブログ<虎ノ門ニュース 青山繁晴氏>より

「(3)北朝鮮の最新状況分析 安倍首相が日米電話会談  このニュースが含んでる意味っていうのは、すごく深くて重いんですよ。  まず異例なことが2つぐらいある。  1つは、いま平昌五輪を朝鮮半島でやってる、その最中に、わざわざ総理がトランプ大統領と、朝鮮半島について電話協議すること自体が、やや異例ですよね。  しちゃいけないってわけじゃないけど、やや異例でしょ。  それからトランプ大統領と山のように電話会談なさってるんですが、その内容を(15日の)政府与党連絡会議でね、政府と与党内の会議とはいえ、政府じゃない自由民主党も入る所で、わざわざそれに言及されるというのは、これは異例です。  じゃあなぜなのかと。  これは、正直言うと、会員制レポートだけでお話ししようと思ったんです。  レポートではさらに踏み込んで書きますが、ここで申し上げるのは、開会式に重大なヒントがあったんですよね、安倍さんがこうせざるを得ない。  これが世の中で報道されてるのと全く逆なんですよ。  僕は前からニュースには尻尾があると申し上げてて。  いま行われてる平昌五輪、その開会式、9日のあたりをもう一度思い出してもらうと、アメリカからペンス副大統領がやって来ましたね。  ペンスさん顔がこわばっててすごかったですよね。  普段温厚な方でニコニコしてるんですけど、ものすごい怖い顔のまま、まずこのニュースにも出てくる金永南(キム・ヨンナム)、北朝鮮のナンバー2と言われるこの常任委員長…。  これは報道に出てこないこと1個申し上げると、北朝鮮は水面下で韓国を使って、会談したいってことも言ってたんですけど、ペンスさん、これを全然寄せ付けない。  そういう狙いもあって送り込んできた金正恩委員長の妹の金与正(キム・ヨジョン)さんも全然寄せ付けない。  それどころか韓国の顔にもう泥を塗るように、もうレセプションも席を離せと露骨に要求し、全くもう手を付けないと。  全くもう(晩餐会で)食べることもなく、蹴るようにしてペンス副大統領が出て行きましたよね。  これを見てですね、例によって日本の地上波などのコメンテーターとか、自称評論家の方々が、これはやっぱり3月18日にパラリンピック終わったあとにはアメリカはやるかもしれないと。  だからこんな怖い顔してるんだと。  そう思いますか?  これね、逆説で言ってるんじゃなくてですね、何でもそうだと思うんですが、相手側、自分の立ってる位置と違う立場に立って、そこの視点を持とうと努力する、それ以外に道はないんですよ。  そうすると、もしこれを、日本が、第三者みたいに横から見てるんじゃなくて、アメリカ側に立って見れば、もしも3月18日にパラリンピック終わったあとに、ま、そこから、すぐにでも1年先でもいいですけれど、攻撃を考えてるとしたらですね、北朝鮮に警戒させます?  そうでしょう?  北朝鮮は弾道ミサイルをたくさん持ってるんですよ。  1994年の半島危機っていうのは、当時のアメリカのクリントン政権が、もう直前まで行ったんですよ、攻撃の。  犠牲が多く出ることが分かったからやめたことになってますが、それは違ってて。  あの当時の北朝鮮もしたたかで、核開発をパシャッとやめてみせたんですよ。  アメリカは攻撃する正当な利用が失われてしまったんです。  それで攻撃やめたら、その陰で北朝鮮はどんどん核開発をやってきたんですよね。  いまは核開発だけじゃなくて、このミサイルの上に弾道ミサイルを載っけてんじゃないのかっていうね、はっきり分からないけど、おそらく載っけてると。  だから反撃能力が全然違うんですよね。  弾道ミサイルの能力をいま持ってるんですよね。  その状況下で、ペンス副大統領がわざわざ朝鮮半島へ行って、怖い顔してみせて、警戒させたらですよ、これ北朝鮮がやられる前にやるかもしれないじゃないですか。  それから、防護体制を固めますよね。  そうでしょう?  だからやるんならば、必ず油断させるんですよ。  必ず金永南さんとも握手をし、金与正さんとも親しげに会話をし、レセプションでは美味しそうに全部いただき、素晴らしいオリンピックだと言って褒め称えて、帰るはずでしょ?  それがもう…(はねつけるジェスチャー)でしょ?  だから話は逆なんですよ。  トランプ大統領は、ま、現時点だけですけど、現時点ではやる気がないんだと、いう証拠なんですよ、本当は。  あの怖い顔っていうのは。  これぐらいのことをご存知なくてテレビでよく解説するなと、僕、ま、もう呆れるはとっくに通り越してて、感心するんですよ。  よくもこう、知りもしないことをおっしゃるなと。  それで、テレビの視聴者は忙しいですから、そんなことまで考える余裕がないんで、当然、解説する人はその責任があってですね。  幸いなるかな、安倍総理はこれに完璧に気がついてるわけですよ。  アメリカは様子がおかしいと。  それで、これは僕はちょっと評価してるのは、日本のインテリジェンスが頑張ってですね、米朝の秘密交渉を把握しました。  オリンピックの陰で、アメリカと北朝鮮がこっそり接触してます。  僕は別ルートで人間も確認しました。  4人。  米側2人、北朝鮮2人。  4人、やってます。  日本は把握しました。  (カメラ目線)そうなんですよ、アメリカ合衆国。  これアメリカまだ気がついてないかもしれないけど、把握したんですよ。  するとですね、戦争が起きないっていうのは大変良いことっていうか、そうでなきゃ困るんですが、ところが前言ったとおりですね、半島情勢っていうのは選択肢が1個減ってるんですよ。 (1)外交努力と圧力によって北朝鮮が核・ミサイルを放棄 (2)軍事攻撃によって潰してしまう (3)米朝裏合意で、アメリカに届く物は諦めさせるがすでに持ってる日本に届く物は認める  (1)はもうないんですよ。  北朝鮮は決して諦めないっていうのが分かったわけですよ。  もし(2)をやめたら、(3)しかなくなる。  つまり日本を実質置き去りにして、トランプ・安倍関係とか言いながら、米朝が裏合意して、日本だけ脅威の中に取り残されると。  僕はアメリカにずっと警告してるわけですよ、これを。  ものすごく話をシンプルに、よけいな枝葉を全部切り取って言うと、去年5月8月12月、3回も、ま、自費でハワイの真珠湾の太平洋軍司令部、それから艦隊司令部行った時に、2つしかしてないんですよ。  話はいっぱいしましたが、中心は2つです。  1つは拉致被害者、この(2)がもしある時は、拉致被害者の救出を、自衛隊と必ず連携をして下さいと。  それからもう1つは、(3)の米朝裏合意をやると、日本はいずれ核武装せざるを得なくなって、その核武装は長い大きな物じゃなくて、短い小さな核兵器を必ず持ちますと。  つまり日本の脅威は太平洋の向こうとかヨーロッパにありませんから。  残念ながら北朝鮮をはじめとする近隣だけだから。  中国の核ミサイルも日本の主要都市を射程に入れてますから、現に。  これちなみに河野太郎外務大臣のお父様の河野洋平外務大臣の時に、中国が天安門広場で軍事パレードでそれを出してきて、それを河野洋平外務大臣は、中国の新しい活気を感じると言って、公費で祝電を打ったんですよ。  で、その時に怒って抗議して、そういう記事を書いたのも、なんと僕1人でした。  ついでに記事は没になりました。  それが現実なんですよ。  で、話戻すと、日本がもし持たざるを得なくなると、中国や半島を射程範囲に入れるのは短い物だけですよ。  それから日本は、僕は核武装すべきじゃないとずっと言ってきて、だからいわゆる右の人たちからもずっと攻撃されてきたんですが、それどうしてかというと、核兵器は赤ちゃんや高齢者や戦わざる人々をドロドロに溶かすことが終目的だからです。  副作用でなるんじゃなくて、それが目的なんですよ、相手が軍隊でなくてですね。  だから反対してきましたが、こうなると(米朝裏合意になると)持たざるを得ません。  反対論の僕も、転換せざるを得ないんですよ。  だから米軍はよく知ってるから、それ言いました。  その時は小さい物しか持たないですよ。  なぜかというと最小限度の攻撃にしたいから。  ということはですね、日本はそうやって、いわば正義を、核武装した時でも貫くけど、これは使える核兵器が登場するってことなんですよ。  いままで合衆国、ほとんどそういうの持ってないんですよ。  これから持とうとトランプさんはこないだ宣言して、大騒ぎになってるぐらいですから。  だから日本が優れた技術力でそれを持つと、これ日本は売ったりしませんけれども、ブラジル、それから皆さん意外でしょうがスウェーデン、近隣で言ったらインドネシア、ベトナム、こういう能力のある所は、これを持つようになり、そしてこういう国々ではおそらくなくて、違う意外な国の指導者が、これを使います。  フィリピンがそうするとは言いませんが、たとえばフィリピンのドゥテルテ大統領も民主主義に基づいて選ばれた大統領ですが、自分でピストル撃って犯罪者を殺しましたと自らおっしゃってますよね。  ドゥテルテさんがというんじゃないけれども、そういう言動を横目に見ながら、小型戦術核を使う指導者は必ず現れますよと。  そうすると、世界の終わりの始まりです。  これほんとに、世界の終わりの始まりですよ。  それをやるのかと(米朝裏合意をやるのかと)。  それは絶対やらないと米軍はいままで言ってきた。  軍はそうです。  米軍も困ったこといっぱいする困った人たちだけども、でも彼らは約束を守る人間でもある。  じゃあ誰が考えてるのか。  トランプ政権ですよ。  トランプ大統領は僕はむしろ、CNNと比べるとはるかに僕は評価してる方ですけれども、でも現実にその裏交渉をやってるんですよ。  その上でですね、このニュースをもう一回見て下さい。  トランプさんにまず、ま、どっちが電話したかは書いてないけれども、要するに安倍さんの意志で、トランプさんとオリンピックの真っ最中に電話してるんですよね。  これ分かります?意味。  分かりますよね。  トランプさんにまさか、あなた裏交渉してますよね、知ってますよなんて安倍総理が言うわけないですよね。  でも、要は日本は知ってますよと。  日本を舐めるんじゃない!ということですよ。  変な裏交渉をなさるなよ!と。  だからここに、北朝鮮に最大限の圧力をかけ続けることで完全に一致したと、いうことをわざわざ、政府与党連絡会議で言うっていうのは、これ人口に膾炙(かいしゃ)すべきだ、つまりみんなが知るべきだと。  そしてこの、ご自分が金永南さんと話したことについて、北朝鮮と、でも話すなっていうわけじゃない、話すチャンスを作ることは必要だと、それは裏交渉とは違う話でしょうと。  で、アメリカも理解してるとわざわざ安倍さんが言ってるのは、つまりそのことを言ってるわけですよ。  対話するっていうのと、それからアメリカの国務省がいま予備的協議って言ってますよね、これ予備的協議っていうのが非常に曲者であって。  予備的じゃない協議っていうのはどういう意味ですか。  それはトランプさん、いままで言ってきましたよね。  北朝鮮があらかじめ核・ミサイルを捨てると、いうことを言ってからでないと対話しないと。  テーブルには着かないと言ってきたんですよね。  は?予備的協議?  じゃあそう言わなくても、話し合いをしましょうってことに、他ならないじゃないですか。  だからこれはさすがにトランプの意思じゃなくて、ティラーソン国務長官のいわば指揮下にある国務省としてそういう考えを出したんですよね。  でもこれが公然と出てきて、ホワイトハウスがそれを、あとで否定することもないんですよね。  だから予備的協議の名の下に、北朝鮮の核・ミサイルは、部分的には保有する、つまりアメリカに届く物はダメだけども、日本に撃ち込める物は持って良しという状態のまま、対話に入るってことをいわば、アメリカの外交責任当局の国務省が言ったのと同じですよね。  で、非常に危機的な状況になりつつあるんですよ。  で、その上でですね、これトランプ大統領は決断してません。  いつ決断するかというと、これが、3月18日に(パラリンピックが)終わってからというよりは、3月から4月にかけて、この2ヶ月の間で、つまり遅くとも、日本で言うと連休に入る前あたりまでに、トランプ大統領は決断します。  そうしないともう、いろんな意味で間に合わないんで。  で、もしも軍事的オプションを決断した場合は、すぐではなくて夏頃になると思われます。  米軍の現状見てる、あるいは現場で踏み込んで見ればですね。  で、じゃあ裏合意してしまうということになると、これは全く違う動きになっていって、たぶん年内にですね、IAEA、国際原子力機関の査察受け入れ、北朝鮮、とかね。  それから寧辺(ヨンビョン)というね、核開発の拠点にあった、クーリングタワーっていうんですけどね、原発にあるような。  これを(2008年に)爆破してみせたでしょ。  あれ爆破した時にすでに使ってなかったんですよ。  で、そういう一部施設を派手に爆破したりね。  で、そのあとも、IAEAの査察を受け入れたりね。  そういうのを見せながら、前と全く同じですよ、だから。  その裏で、日本にうまく命中するような核ミサイルの開発を続け、本当はアメリカも攻撃できる物を、間違いなく作っていくだろうと。  で、世界は終わりに向けての歩みを早めるってことに、この平昌五輪以降、なっていくと。  これはですね、やっぱり日本の政府の中枢で、一番物事を分かってらっしゃる方、僕とけっこう、だからこそ怒鳴り合いになること多いんですが、こういう方はね、このオリンピックの最初から言ってたんですよ。  女子アイスホッケーで合同チームできたら終わりだと。  まあ、この人物が安倍政権の中でも、どれだけ先端を歩いてるかってことですけどね。  これ前からその話があったって、実は日本は把握してたんです。  つまり、勝敗を争うようなね、たとえば昨日の小平さんと韓国の有名選手との、李さん(李相花)っていう有名な選手のところに北朝鮮を持ち込んだら韓国民が怒っちゃうけど、可愛らしくて、つまり女子のみんなで、そしてメダルにはとても届かない、そういうのを選んで北朝鮮との合同チームにするだろうっていうのは、日米とも予想してたんですよ、本当は。  去年からです。  だから、たとえば女子アイスホッケーで、南北の合同チームできたらアメリカはもう戦争できないと。  つまり、もともとはアメリカ、実はオリンピック期間中の攻撃まで検討したんですよ。  去年の夏頃。  だから僕は8月、真珠湾に行ったわけです。  それを知ってるからこそ行き、それを確認もしたんです。  というのは、やる時は本当のサプライズしかないと。  オリンピック期間に、平昌から北の国境まで80kmしかないんですよ。  そこで北朝鮮をやるかもしれないってことまで検討したんですよ。  それはアメリカが惨(むご)いっていう言い方もできるでしょうが、でも同時に北朝鮮の反撃能力がそこまで強くなってしまってるっていう現実を踏まえると、全く反撃が予想できないような、態勢が整わないようなところまでの、サプライズじゃないといけないと。  それがオリンピックで、南北融和で、北から代表団は来るわ、応援団は来るわ、韓国男性がまた熱狂するわ、それどころかチームも一緒になるわ、そういう状況になってしまって、民主主義国家、国際世論も気にしなきゃいけないアメリカが、しかも中間選挙云々も全部考えると、とても踏み切れなくなって、そこでアメリカの軍事オプションは終わりだと、その政府中枢はおっしゃるんで、僕は、あなたがそういう人じゃ困るじゃないかと。  諦めにつながるって言ったら、諦めじゃない、現実分析だと。  現実分析でも、アメリカにとってはそれは日本が諦めたになるんだよと。  言い合いになったんですけど。  もう最近では、我々はにこやかになって、予想通り、アメリカはこうなってますねというような話なんですが、ここで諦めるわけにはいかないんですよ。  つまり拉致被害者の救出を考えても、このまま金正恩体制が、安穏と日本を脅かしながら、日本を脅かすというのはどういうことかというと、あの強い日本が怯える状態にするぐらいの核ミサイルですから、これが売れるわけですよ。  中南米、中東を中心に。  一部アフリカにまで手を伸ばして北朝鮮はビジネスを行ってますから、その商売上ものすごく値打ちが上がっていくわけです。  そういうカラクリですよね。  それを続けさせることを(やめさせることを?)日本は絶対諦めちゃいけないです。  実はこのニュースはそういうニュースなんです。」

http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid2152.html

青山氏の言うようにアメリカが裏切って日本に届く核ミサイルを容認するのであれば日本も中朝に届く核ミサイルを持つようにしなければ。NPTは崩壊するでしょう。それも一つのやり方です。P5だけが公認で核を持てるというのも論理的にはおかしいでしょう。彼らが道徳的高みにあるかと言うと過去や現在の植民地主義者ではないですか。でもここで米国は北と事を構えることができなければ中国とは戦えないでしょう。“proxy war=代理戦争”というのがアメリカは分かっているのかどうかです。

2/21日経夕刊にはペンスと北の金与正が会談する予定だったとのこと。北のドタキャンでなくなったようですがこんなことをしていたら足元を見られるだけ。「和平へのアリバイ」作りでしたら良いのですが。

2/20 Smart FLASH<米空母が朝鮮半島に集結「イラク戦争を超える過去最大級」>

https://smart-flash.jp/sociopolitics/34406

青山氏の話と大分違いますが。硬軟両様と言う所でしょうか。『電子攪乱機』で妨害電波を発すれば、北の攻撃を防げるのであれば、被害を算定することもないでしょう。さっさと攻撃に移したらと思います。

2/20朝日新聞デジタル<北朝鮮の核開発「再統一の野心から」 河野外相が見方>

https://www.asahi.com/articles/ASL2N35W5L2NUTFK00K.html

まあ、北が核を持たなくても文在寅の韓国は喜んで共産主義者に韓国を無償譲渡するでしょうけど。米国を恐れてできないだけです。

真壁氏の記事は、文在寅は北の工作員と言うのが分かっていません。ですからトランプやペンスが行ったときも勝手な行動を起こしました。彼のアイデアは“N Korea first”です。米軍に北を攻撃されないように立ち回っているだけです。ですから韓国民が100万も死ぬとか米国で裏金を使い言わしているのでしょう。慰安婦と同じです。

ここまで来たら、北への攻撃か日本の核保有のどちらかしかありません。安倍総理はトランプ大統領に決断を迫るべきです。まあ、前述の通り米軍の北への攻撃が無ければ中国の侵略行動が加速化するだけです。頭の悪い米国人、日本を歴史的に悪し様に言ってきた米国人には中国の悪辣さ、狡賢さが見えて来ないのでしょうけど。まあ、もっと頭が悪いのは戦後史観にドップリ染まった日本人の老人と左翼でしょうけど。危機感を持てないのだから始末が悪すぎです。

記事

Photo:YONHAP NEWS/AFLO

冬季五輪終了後朝鮮半島情勢の緊迫感は高まる恐れ

韓国のピョンチャンで開催されている冬季五輪では、各競技以上に北朝鮮のパフォーマンスが目立っていた。北朝鮮の“微笑み外交”の狙いの一つは、言うまでもない。韓国に友好的に振る舞い、南北の融和を重視してきた文在寅(ムン・ジェイン)大統領を懐柔することだろう。

文大統領を懐柔することで、軍事演習などを通して北朝鮮への圧力を強めてきた米韓の関係を分断しようとする考えがあると見られる。問題は、文大統領が、見え透いた北朝鮮の狙いに上手く乗せられているように見えることだ。

北朝鮮は、五輪に選手を派遣するだけでなく、外交の切り札である金委員長の妹(金与正氏)、金委員長に次ぐNo.2の金永南氏までを派遣し、韓国との友好を世界にアピールした。それによって、北朝鮮は南北対話の姿勢を世界に示したいのだろう。

見方を変えれば、国際社会からの制裁などを受けて、北朝鮮にはかなりの焦りが出始めているといえるかもしれない。

一説には、北朝鮮の後見人的な役割を担ってきた中国が、金正恩委員長の独裁体制に見切りをつけ始めたのではないかとの指摘もある。すでに、中朝国境では難民収容を目的とした施設が設営されるなど、その可能性は軽視できない。

ただ、今回の“微笑み外交”を、北朝鮮が本当の意味で対話を重視し始めたと見るのは適切ではない。一方で“微笑み外交”を演出しながら、北朝鮮は核開発を放棄していない。今後も、ミサイル発射実験などは実行される可能性がある。冬季五輪終了後、再度、朝鮮半島情勢の緊迫感は高まる恐れがある。

北朝鮮の見え透いた“微笑み外交”の裏

今年に入って以降、ピョンチャン五輪を控えた中での北朝鮮の外交を見ていると、従来とは打って変わって、韓国に友好的なメッセージを発することが増えた。そのきっかけとなったのは、金正恩委員長の新年の辞だった。

それまで韓国が目指す融和(対話)政策に聞く耳を貸さなかった北朝鮮が、突然、韓国への友好姿勢を示した。五輪開催後も、金書記長は南北の対話を一層進めるように関係各庁に指示を出している。

こうした北朝鮮の外交政策の変節は、今回が初めてのことではない。これまでも北朝鮮は制裁などを受けて自国の状況が窮すると、韓国に近づき、緊張の緩和を狙おうとしてきた。

見え透いた“微笑み外交”が今回も展開されている格好だ。

韓国の文大統領は、北朝鮮との対話を重視するスタンスを示してきた。北朝鮮にとって、文大統領はくみしやすい相手なのだろう。文大統領は、自身が側近を務めた故盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と同じように、北朝鮮との融和・中国との関係強化を図る姿勢を持ってきた。

そうしたスタンスの人物が国のトップにある韓国を利用して、「対話こそが北朝鮮の暴走を抑える術である」と国際社会に伝える狙いが北朝鮮にある。融和を呼びかけて韓国を揺さぶり、米韓軍事演習を延期させることも、狙いの一つだったはずだ。

年初には、中国が朝鮮半島での有事を想定した全軍規模での演習を実施した。それは、中朝の関係が従来よりも悪化していることを示している。今回、“微笑み外交”によって北朝鮮が融和姿勢を示せば、中国はそれを評価するだろう。

北朝鮮が聞く耳を持っていると中国が判断するなら、制裁に関する慎重論が出されるなど何らかの配慮を取り付けることができるかもしれない。そうした考えが、“微笑み外交”の裏にある。

北朝鮮は、冬季五輪という世界のスポーツの祭典を利用して“微笑み外交”を仕掛け、日米韓の関係分断や中国からの配慮などを通して、国際社会からの圧力を後退させようと画策している。

“微笑み外交”に乗せられた文政権の無節操

北朝鮮が微笑み外交を進めなければならないということは、これまでの制裁などを受けて国内社会の疲弊が進んでいることの一つのサインといえるだろう。

言うまでもないが、制裁は国連の決議によって発動された措置だ。つまり、北朝鮮にどう対応していくかは、国際社会全体で協議を重ね、方針が決定されなければならない問題と考えられる。

韓国には、その常識が通用しない。むしろ韓国は、北朝鮮の“微笑み外交”に上手く乗せられている。それは北朝鮮の思うつぼだ。状況によっては、これまで国際社会が協議を重ね、渋る中国やロシアを巻き込んできた制裁への足並みが乱れる恐れもある。

そうなれば、北朝鮮は時を得たりと、核開発などに従来以上のエネルギーを注ぐことが考えられる。その結果、国際社会は、さらなる脅威に直面することとなる。

韓国の文政権は、北朝鮮が自国の融和政策に呼応していると考え、さらなる関係強化を求める姿勢を示し始める可能性がある。すでに、文大統領は米国が北朝鮮と対話する用意があるとの考えも示した。これは、行き過ぎだ。無分別、無節操な韓国の政策が、国際社会に与えるインパクトは軽視できない。

韓国は歴史に学ぶべきだ。

過去の政権の対応を振り返ると、故盧大統領が重視した北朝鮮への“太陽政策”は、朝鮮半島情勢の安定にはつながらなかった。当時の政策は、韓国と米国の関係を悪化させた。それは、韓国のみならず、極東地域の安定のためにも避けるべきだ。

しかし、文政権の政策は、本来必要な国際社会全体での圧力を基本としたものよりも、韓国社会の不安定感を高めた過去の政策に向かっているように見える。

本来であれば、韓国の世論が文政権の政策リスクを指摘し、社会全体で本来あるべき政治・政策を目指すべきだ。

問題は、前政権までの政治スキャンダルへの怒り、国内の経済格差への不満が、文政権の支持に繋がっていることだろう。当面、韓国の政治は北朝鮮の“微笑み外交”に振り回される状況が続きそうだ。

一段と複雑化する朝鮮半島情勢

北朝鮮の核開発は米国を念頭に置いたものである。今後も北朝鮮は、米国全体を射程に収めた弾道ミサイルを発射するための技術を確立するために、発射実験を繰り返す可能性がある。北朝鮮による対話姿勢の演出は時間稼ぎに過ぎないと考えるべきだ。北朝鮮は核の保有によって、自国の体制維持などを実現しようとし続けるだろう。

北朝鮮の“微笑み外交”に乗ることは、状況の混迷、複雑化を招く。

米国にとって、北朝鮮の脅威は増す可能性が高い。米国政府が北朝鮮への対応方針を易々と修正するとは考えられない。CIA関係者の発言などを丹念に追っていくと、むしろ足許の状況を米国の安全保障の専門家が憂慮していることもわかる。基本的に米国は、制裁を中心に北朝鮮を包囲し、国際社会の考えに金委員長が従う状況を作り出そうとするだろう。将来的に対話の可能性はないわけではない。しかし、現段階でそれを検討・議論することは、あまりに尚早だ。

今後、北朝鮮が核実験などを実施した場合も、依然として韓国は対話路線を維持することになるとみられる。南北共同参加での冬季五輪開催に浮足立つ文政権が、一朝一夕に現実的な発想を身につけられるとは考えられない。

それこそ北朝鮮の思うつぼだ。

北朝鮮が米国の譲歩を得るため強硬姿勢を強めた際に、韓国が対話重視の姿勢を続けると、それが最終的に朝鮮半島情勢を一段と複雑化することが懸念される。

具体的には、米国は北朝鮮の核開発を非難し、状況によっては限定的な先制攻撃の必要性などが一部の政治家の間で議論される可能性もあるだろう。中国は朝鮮半島情勢の混乱を避けるために、米国の考えから距離を取るだろう。そこに朝鮮半島への影響力を狙うロシアの思惑も加われば、米中露を中心に国連が対北朝鮮政策を協議することは難航する。

韓国の節度なき外交政策が、朝鮮半島情勢の混乱を助長する一因になるのだ。

わが国としては、安全保障面では米国との同盟関係を重視し、外交面から国際社会の足並みが揃うよう取り組む必要がある。アジア各国との関係強化を急ぎ、北朝鮮包囲網を強化することの重要性を国際社会と共有し、制裁などの履行が徹底されるよう働きかけていくべきだ。

(法政大学大学院教授 真壁昭夫)

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『中国「2人目出産解禁」2年目に出生人口が減少 人口減の危機回避を狙った政策変更も効果なく』(2/16日経ビジネスオンライン 北村豊)について

2/19Money Voice<日本進出の滴滴出行 台湾で利用者データを中国に転送>中国企業ですから日本のデータを中共に利用させるのは充分考えられます。大体滴滴と合弁したのがソフトバンクですから。日本の通信データは「ライン」同様韓国で使われていると思われます。何せ孫正義の弟の孫泰蔵は北朝鮮に送金していた輩ですから。

http://www.mag2.com/p/money/381810?utm_medium=email&utm_source=mag_W000000204_tue&utm_campaign=mag_9999_0220

2/20看中国<你的江山,与我何关?(图)=あなたの政権は私と何の関係が?中国の歴史の中で異民族に征服された時代が長いので、戦争になっても漢族は傍観者となりどちらが勝つかを見るのが楽しみであった。阿片戦争然り、円明園の英仏軍による焼き打ちもそう。円明園は愛新覚羅家のもので漢族は入れなかった(円明園の焼き打ちも日本軍がしたと思っている中国人も多い。如何にデタラメな歴史を教えているかです)。散沙の民と言われる漢族を共産党が一つに纏めたのは、恐怖政治によるものとはいえ、歴史を変えたことは間違いありません。ただ、今の習政権はナショナリズムを強調し、内政の矛盾を外に向けて、世界侵略しようと考えています。それに反抗するものは誰と雖も許されません。漢民族と雖も、苛酷な死が待っているだけです。

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/02/20/850540.html

北村氏は2020年以降、中国は人口危機の問題に陥ると述べていますが、そうなれば世界平和の為にプラスになると考えます。中国は借金を重ね(誰が与信しているのか分かりませんが)、国内外に投資し、苛斂誅求式で中国人労働者を使い、上げた利益を軍拡と賄賂の原資にして来ました。そもそもで言えば環境問題は人口問題と言われるように、人間の存在が一番環境に負荷をかけていると言われています。況してや環境汚染について賄賂でどうにでもなり、地球を汚すことを何とも思わない民族がこれ以上増えるのは困ったものとしか思えません。また、人口侵略や人口の多さで軍事的威圧をする国ですから、そういう国の人口が減ることは世界平和にとっては喜ばしいことです。

米国は嫌われているとか新聞論調では言われていますが、そうであれば何故多くの人が移民を望むのかです。中国はいくら豊かになっても移民を望む人はいないでしょう。少数民族弾圧やら自由のない国では。日本の左翼は中国か朝鮮半島に帰化すれば良いのにそうしません。それは日本が安全なのを知っているのと、彼らの手先で動いているからに他なりません。国民は、選挙で左翼政治家を落とし、左翼メデイアの不買を徹底すべきです。

記事

2016年から「二人っ子」奨励に転換したが…(写真:Imaginechina/アフロ)

1月20日、中国政府“国家統計局”は、全国人口変動サンプル調査に基づく2017年の出生人口推計値を発表した。それによれば、中国における2017年の出生人口は1723万人で、2016年の1786万人より63万人減少した。人口1000人当たりの出生数を示す「人口出生率」も、2017年は12.43%で、2016年の12.95%より0.52%低下した。このニュースは中国国民を驚かせると同時に、迫り来る高齢社会突入を前にして、出生人口の減少がもたらす人口危機が不可避であることを想起させたのだった。

「単独両孩」から「全面二孩」へ

2013年11⽉に開催された「中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議 (略称:18期三中全会)」は“単独両孩”政策の実施を決議し、同政策は2014年1⽉から全国の各省・自治区・直轄市で順次実施された。中国では1980年頃から“独生子女(一人っ子)”政策が実施され、1組の夫婦に許される子供の数は1人に限定されて来た。ところが、1人の女性が出産可能とされる15歳から49歳までに生む子供の数の平均を示す「合計特殊出生率(total fertility rate)(以下「TRF」)が、2010年に実施された第6回国勢調査に基づく推計で1.18<注1>と世界最低を記録したことから、人口の減少に歯止めをかける必要性が生じた。この結果として提起されたのが、“単独両孩”政策だった。

<注1>TRFの世界平均は2.5であり、中国の1.18はその半分にも達していない。なお、米国は1.6、日本は1.5、ドイツは1.4と先進国は総じて低い。

“単独両孩”政策とは、夫婦の一方が“独生子女(一人っ子)”である場合には子供の数を2人まで認めるというもので、人口減少を食い止めるための苦肉の策だった。しかし、2015年に実施された小規模な国勢調査(人口1%のサンプリング調査)の数字の基づくTRFは1.05となり、2010年の1.18からさらに低下したことが判明した。この結果、一人っ子政策をさらに緩和することが必要となり、2015年10月に開催された「中国共産党第18期中央委員会第5回全体会議(略称:18期5中全会)」で“全面二孩(全面的二人っ子)”政策が提起された。“全面二孩”政策は、2015年12月27日に中国の国会に相当する“全国人民代表大会”の常務委員会で採択され、2016年1月1日から正式に実施された。

2017年1月22日、中国政府「国家衛生・計画生育委員会」(以下「国家衛生計生委」)は次のように発表した。すなわち、“全面二孩”政策の実施により増加が期待された2016年の出生人口は1786万人で、2015年の出生人口1655万人より131万人増加した。出生率は2016年が12.95%となったのに対して2015年は12.07%であったから、0.88%上昇した。また、2016年に出生した2人目以上の子供の比率は出生人口の45%以上を占めた。    これより3か月前の2015年10月30日、国家衛生計生委・副主任の“王培安”は“全面二孩”政策について説明する中で次のように述べた。すなわち、全国に“全面二孩”政策の条件に適合する夫婦は約9000万組あり、同政策実施後の数年中に、中国の出生人口の総数は一定程度増大することが見込まれる。出生人口が最高の年度には2000万人を超過することが予想され、2030年には全国の総人口は14.5億人に達するものと思われる。

「2023万人以上」のはずが…

一方、王培安の編集で2016年5月に発行された書籍『“全面二孩”政策の実施による人口変動推計研究』には、“全面二孩”政策を実施しない場合と実施した場合に分けて、2017年から2012年までの5年間における出生人口の予測表が掲載されていたが、その内容は下表の通り。

要するに、人口問題を主管する国家衛生計生委のNo.4である副主任の王培安が編集した研究書で予測したのは、“全面二孩”政策を実施した場合の出生人口は、2017年には2023.2万人~2195.1万人であった。ところが、実際には上述の通り2017年の出生人口は1723万人で、“全面二孩”政策を実施しない場合の予測である1770万人を47万人も下回ったのである。上表の予測とは別に、国家衛生計生委は2017年の出生人口をさらに多い2261万人と予測していたが、この数字は実際の1723万を538万人も上回っていた。

肝心の1人目が…

2018年1月20日付で発表した2017年における出生人口の推計値について、国家統計局の「人口・就業司」“司長(局長に相当)”の“李希如”は見解を表明したが、その概要は以下の通り。

(1)2016年1月1日に“全面二孩”政策が実施されてからの過去2年間における我が国の出生人口は明らかに増大した。2016年と2017年における我が国の出生人口はそれぞれ1786万人と1723万人であり、“全面二孩”政策実施前の「第12次5か年(2011~2015年)計画」時期の年平均出生人数に比べて、2016年は142万人、2017年は79万人多い。2017年の出生人口は2016年よりも多少減少したが、その主たる原因は第一子の出生数が大きく減少したことである。

(2)2017年は我が国で“全面二孩”政策が実施されて2年目であり、政策の効果が完全に現れた最初の年であった。政策効果の影響を受けて、2016年の第二子出生数は大幅に上昇し、明らかに第12次5か年計画時期の平均水準を上回った。2017年の第二子人数は883万人で、2016年に比べて162万人増加した。第二子が出生人口全体に占める比率は51.2%に達し、2016年に比べて11%上昇した。

(3)数年来、我が国の人口年齢構成の変化につれて、出産適齢女性の人数は年々減少する趨勢を呈している。2017年における15~49歳の出産適齢女性の人数は、2016年に比べて400万人減少した。そのうち、20~29歳の出産旺盛期にある出産適齢女性は600万人近く減少した。同時に、経済社会の発展につれて、我が国婦女の初婚と初出産の年齢は絶えず遅れる趨勢を呈し、婦女の出産意欲も減少傾向にある。上述した要素の影響下で、2017年に1人目の子供の出生人数は724万人で、2016年に比べて249万人減少した。全体として見れば、“全面二孩”政策の実施は、2人目の子供の出生数を明らかに増加させて、1人目の子供の出生数が減少した影響を大いに緩和させ、人口年齢構造を改善し、人口均衡発展を促進するのに役立った。

李希如は、国家統計局で人口統計を主管する「人口・就業司」の司長としての職責上から、“全面二孩”政策が実施されて2年目の2017年に出生人口が、1年目の2016年より減少したという事実の衝撃を少しでも和らげようとしている。しかし、これは苦し紛れの弁明としか思えない。長年続いて来た一人っ子政策の下で2人目の子供を産みたくても許されなかった夫婦が、“全面二孩”政策の実施を受けて一斉に2人目を出産したから2人目の出生数は増えたが、肝心な1人目の出生数が減少しては、今後2人目の出生数が減少に転じることは十分予測できる。

未婚比率も上昇…

2月4日付でニュースサイト「網易新聞」の“数読(Data Blog)”欄は『1人目の子供を産まないなら、いくら2人目の子供を産んだところで、中国の出生率を救えない』と題する記事を掲載し、中国社会に大きな反響を巻き起こした。その概要は以下の通り。

(1)“全面二孩”政策の実施は、これを良しとする社会的支持を受けている。2017年の出生人口1723万人の中で2人目の子供が占める比率は51%にまで達し、2016年に比べて11%上昇した。言い換えれば、“全面二孩”政策の助力は有限なものであったけれど、もし同政策の後押しがなかったら、2017年の出生人口は845万人が不足していたはずで、状況はもっと深刻だった。

(2)中国女性の出生率を何人目の子供を産んだか(1人目、2人目、3人目以上)で区分けした、2004年から2016年まで12年間<注2>の表を見ると、次のことが分かる。すなわち、2004年から2016年までに、2人目の出生率は2%上昇し、3人目以上の出生率は1.5%上昇したが、1人目の出生率は2004年の26.12%から2016年の16.43%まで10%低下した。1人目の出生率の明らかな低下は、出生率が上昇に転じることが困難な重要な要素である。

<注2>この表の出所は国家統計局のデータだが、2011年は当該データがないので合計12年間となる。なお、一人っ子政策は全国で行われていたが、農村部や少数民族地区などでは特認、黙認、あるいは闇で2人目、3人目以上の出産が行われていた。

(3)1人目の出生率の高低は出産意欲の影響を受ける。国家衛生計生委の調査によれば、中国の20歳から44歳までの既婚グループが理想とする平均子女数は1.93人だが、実際の子女数は出産意欲よりも遥かに低く、2015年にはわずか1.05人となっていた。この数字は中華人民共和国初期の1955年には6.26人であった。経済的圧力、職業格差、養育問題などが、出産適齢夫婦に子供を産みたくても産めない状況を作り出している。

(4)これ以外に、中国女性の未婚比率が絶えず上昇していることも1人目の出生率低下の重要な要素である。過去20年間に15~19歳の女性の未婚比率が若干低下したのを除き、19歳以上の全ての年齢層で女性の未婚比率は明らかに上昇している。とりわけ、20~24歳と25~29歳の各グループは、その未婚比率が1999年の52.97%と8.15%から2017年の73.48%と26.48%に、それぞれ20%と18%上昇しており、晩婚現象がますます普遍的なものに変わっている。また、中国政府“民政部”が発表した統計によれば、2015年の全国で結婚登記を行った夫婦は1213.4万組であったが、これは2014年に比べて100万組近くの減少であった。これから分かるのは、ますます多くの人が結婚という大きな門の周りを徘徊することを選択しており、それが出産という大事が放置される原因となっている。

(5)出生率の低下は人口数量の減少と人口年齢の老化に直接影響する。国連の基準では、全人口に占める65歳以上人口の比率が、7%を超えると「高齢化社会」、14%を超えると「高齢社会」、21%を超えると「超高齢社会」という。中国の2016年年末における65歳以上の人口は1.5億人で、全人口に占める比率は10.8%で、現状は高齢化社会の段階にあるが、2020年には14%に達して高齢社会になると予想されている。中国社会の老人扶養比率は、1982年に8%であったものが、2016年には15%まで上昇した。これに対し、児童扶養比率は、1982年に54.6%であったものが、2016年には22.9%まで低下した。現在の青年男女は自分に“仏系(無欲で淡泊)”とか“養生(健康志向)”といったレッテルを貼ることに熱中していて、何も意識していないと思うが、将来彼らを待っているのは、高い住宅価格を除いて、ますます高くなる医療費や教育費、さらにますます増える扶養を必要とする老人である。まだ結婚も子供もいない君は、1人、2人、または3人の生活のどれを選択しますか。

環境汚染も影響?

2016年11月2日、ニュースサイト「澎湃新聞」は、「過去20年来、中国の不妊率は急上昇し、専門家は環境汚染もその原因と言う」と題する記事を掲載したが、その概要は以下の通り。

【1】20年前の中国では出産適齢人口に占める不妊の平均発症率はわずか3%であったが、2011年末の時点では不妊の平均発症率は12%まで急上昇し、一部の地域では15%まで達した。この点について、“上海市第一婦嬰保健院”生殖医学センター主任の分析によれば、その主因は環境汚染であり、環境汚染が直接男性に影響を及ぼし、精液中に精子がいない「無精子症」や精子の数が非常に少ない「乏精子症」、あるいは精液中の精子の運動率が低い「精子無力症」などの患者が明らかに増大しているし、精子形成細胞の厳重な損傷や精子品質の低下が出現しているという。<注3>

<注3>中国の不妊問題については、2016年11月11日付の本リポート「出生率が世界最低だった2015年の中国」参照。

【2】上海市にある“復旦大学”附属産婦人科医院の副院長は、仕事の圧力が女性の不妊を引き起こす要因であると述べている。生活の圧力が日々強まるのにつれて、女性は普遍的に結婚や出産が遅くなる。年齢が高くなるほど出産能力に対する影響は大きくなり、卵巣機能は低下し、出産全般の機能が衰えることが不妊をもたらすのだという。

【3】喫煙飲酒、ダイエット、過度の肥満、夜更かしなど、現代人の生活方式が不妊を引き起こしている可能性が高い。しかし、中国のネットユーザーたちは、スモッグや食品の安全性、遺伝子組み換えなどの問題が環境汚染と相関することが原因だと信じようとしている。

出産人口の減少、出生率の低下、出産適齢人口の出産意欲の低下、それに伴う1人目出生数の減少、不妊発症率の急上昇。これら全ては、人口の増大を図る中国にとってマイナスの要素であり、プラスの要素は見付からない。上述の表「異なる政策下の年度別出生人数予測」からも分かるように、“全面二孩”政策を実施する、しないにかかわらず、中国の出生人口は2018年をピークとして減少することが予想されており、2020年に突入する高齢社会とあいまって、今後の中国は人口危機に直面し、国内に大きな火種を抱えることになるのである。

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『春節期間は「日本へ逃避行」する中国人が増えた理由』(2/16ダイヤモンドオンライン 王青)、『中国学生の反セクハラ運動封殺か、当局が「二枚舌」対応』(2/13ダイヤモンドオンライン ロイター)について

2/16 Money Voice<中国の覇権戦略、欧州まで影響力拡大「ロシアより一枚上」=報告書>欧州はやっと中国の危険性に気付いたようです。遅いといえば遅いですが“better late than never”です。この記事にありますように「欧州は唯一の目標ではない」という事です。何時も言っていますように中共の目標は世界制覇です。三権分立がなく、為政者の監視ができない社会、賄賂・ハニーが横行し、人権弾圧の世界で虐殺が普通に行われる政治体制を世界の国々に広めるとしたら、それは紛れもなく人類の進歩でなく退歩でしょう。

http://www.mag2.com/p/money/381352?utm_medium=email&utm_source=mag_W000000204_sun&utm_campaign=mag_9999_0218

2/17Japan In-depth<FBI、孔子学院をスパイ容疑で捜査>日本の大学は大丈夫か?特に早稲田と立命館は早速孔子学院を解体、中国人教師を返した方が良いでしょう。大手を振ってスパイ活動をさせているのは問題です。早くスパイ防止法の制定が望まれます。左翼教師で中共の手先となって動いているのは証拠を挙げて一網打尽にしたい。

http://japan-indepth.jp/?p=38509

2/15阿波羅新聞網<《南方周末》為何撤稿撤主編 國際記者聯盟要求解釋=「南方週末」は何故原稿が没になり、主編も追い出されたのか NGOの国際記者連盟は中共に説明を要求言論の自由のない世界で、中国の記者の中には社会を良くしようと逮捕覚悟で頑張っている人達も数は少ないですがいます。まあ、大多数は金で転ぶブラックジャーナリストですが。日本の左翼記者やTVコメンターは、真実を報道しないという意味で、こいつらと同じブラックジャーナリストです。騙されないように。何故「南方週末」が槍玉に挙がったのかと言うと、王岐山と関係の深い海航集団の財務状況を調べて記事にしたのが原因のようです。「南方週末」も今や自主規制して記事を書いているとのこと。これが日本の左翼の理想ですか?

2/18阿波羅新聞網<習顛覆新定性中共是革命黨 脫口:「我們要守住共產黨的家業」=習は江沢民や胡錦濤が敷いた中共の“執政党”から“革命党”に戻すつもり うっかり「我々はずっと共産党の身代を守らなければならない」と口を滑らせたやはり習の狙いは毛沢東の「永久革命」にあると見て間違いないでしょう。何千万もの中国人民を餓死させ、中国に災厄を齎したリーダーを真似るというのですから真面とは思えません。王丹が最後に言っていますように「習が“為人民服務”を言った後で、“共産党の身代を守る”というのだから、“為人民服務”は嘘で、習の能力は高いのか低いのか?」、要するに簡単に本音をばらす阿呆と見ているという事でしょう。

http://tw.aboluowang.com/2018/0218/1071910.htm

2/19日経「企業のドル債務膨張 昨年末、世界で21兆ドル ドル高進めば新興国に打撃」記事の中に、「日銀幹部は「中国で膨らんでいる債務に注意している」と言う。ドル債務のGDP比は約4%だが金額は17年末で4900億ドル弱と、約1495億ドルの日本の3倍だ」とありました。

米国はドル高にして中国の債務を増やすように持って行った方が良いでしょう。世界に悪を為す国をのさばらせることはないでしょう。

王氏の記事は中国人の春節の過ごし方として日本旅行が好まれるとあります。まあ確かに、春節・労働節・国慶節の込み具合は異常ですから。「人山人海」状態です。昔はバスでの移動時には強盗やら殺人がありましたが、今はなくなったのかしら?でも来て金を落としてくれるのは良いですが「五月蠅い」「汚い」「ルールを守らない」のであれば来てほしくありません。自己中で何かトラブルがあるとすぐ大騒ぎし、国歌を歌うような連中では。“入郷随俗”=「郷に入れば郷に從え」ることができない民族です。人間的に洗練されていません。

ロイター記事では、セクハラというよりパワハラの一種という気がしました。中国では権力を持てば何でもできると考える人が多いです。何清漣の言う「権銭交易」です。相手が女性の場合、金でなく体を要求したと言う所でしょう。昔の貧しい時代でしたら、体は権力者の庇護を受ける近道だったのでしょうけど、今は西洋文化も流入し、体を売ってまでと思う女性は少なくなったのでしょう。でも、抗議しても共産党が蓋をするシステムでは人生においてリスクが沢山あるという事です。それに気づいて中国社会を変えられれば良いのですが、能力ある人は中国を捨てて移民するでしょう。

王記事

2018年は2月16日が旧暦の正月(春節)に当たる

中国では旧暦の正月を「春節」と呼び、盛大にお祝いする。2018年は2月15日が大晦日に当たり、この日から7日間の大型連休となる。ところが、このめでたい春節から逃げる道を選ぶ中国人は少なくない。そして、その逃避行の先として日本を選ぶ人々が多い。なぜだろうか。(日中福祉プランニング代表 王青)

中国では、2月15日の大晦日から旧正月(春節)が始まり、7日間の大型連休となる。   昔からの中国の伝統では、春節イコール家族の団らんである。都会へ出稼ぎに行っている人々にとっては、年に一度の春節に、田舎で首を長くして待っている親や子どもがいる家に帰ることが、異郷で頑張れる原動力となっている。   前倒しで帰る人も多く、春節の前から一斉に「民族大移動」が始まる。特に、少しでも多くおみやげを買うために、交通費を節約しようと原付バイクで冷たい風や雨に耐えながら2、3日がかりで家路を急ぐ数十万人の「農民工」の姿は、毎年のように報道され、人々の涙を誘う。

春節の「民族大移動」を迷惑がる人々

もっとも、経済の発展とともに時代は変わり、これまでの伝統的な春節も大きく様変わりしている。最近は「恐帰族」(帰省恐怖症候群)という新しい言葉が生まれている。つまり、帰りたくても帰れない人が増えているのだ。

その理由はさまざまだ。例えば臨時出費の問題。中国の場合、春節は親戚や友人の間を互いに訪問し、新年の挨拶をする習慣がある。その際、訪問先に子どもがいれば、お年玉をあげるのが“鉄板”の風習である。生活が豊かになるにつれ、お年玉の「相場」も以前より上がってきた。そして時にお年玉は、会社の人間関係や友人同士の間での“お礼”を表現する機会になることもあるため、多い場合は5000元〜1万元(約10万円〜16万円)にも達する。ちなみに、一般の相場は500元~1000元ぐらい。お年玉だけでも大変な出費だ。

一方、都会で会社勤めをする地方出身の独身男女も、この時期になると帰省をためらってしまう。なぜなら、親からの「催婚」(結婚の催促)が煩わしく、避けたいからだ。両親をはじめ周りの親戚や友人たちから、やたらと「今年も一人で帰ってきたね!まだ彼氏(彼女)はいないの?早く結婚しなきゃ、もうだめだよ」などと問い詰められるのだ。お年玉やおみやげでお金がかかる上に、そんな圧力をかけられるのではたまったものではない。   近年は、ネットを通じて「彼女」、「彼氏」を雇い、カップルを装い帰省するというビジネスまで誕生するようになった。また、地方出身の一人っ子同士の若夫婦は、毎年どちらの実家に帰るのかで揉めて、夫婦喧嘩になるケースも多い。   一方、「周りの人々が帰省する」ことに恐怖を覚える人もいる。   中国の都会ではほとんどの夫婦が共働きで、普段はお手伝いさんを雇うことが多い。しかし、春節ともなればお手伝いさんもみんな帰省する。その間、すべての家事を全部自分たちでやらなければならない。一方で、日ごろは何から何まですべてスマートフォン決済のネットショッピングも、春節の間は停止状態になる。配達スタッフがみんな田舎に帰るからだ。都会に住む人々にとっては、車の渋滞がなくなる以外に春節にはメリットが見当たらない。逆に、日常生活に不便をきたす時期でもある。   ある上海在住の友人は先日、「今日から毎日外食だ」と宣言していた。奥さんがバリバリのキャリアウーマンなのだが、住み込みのお手伝いさんがその日から3週間帰省することになったのだ。春節中はホテルに移住する家庭も少なくない。仮に国内旅行へ行っても、どこの観光スポットでも人でごった返し、後で「景観どころか、人の頭しか見えなかった」と文句を言って後悔することになる。   このように、それぞれの立場にそれぞれの理由があって、春節という現実から逃げる道を選ぶ中国人は少なくない。

春節という“迷惑行事”からの逃避行先としての日本

そしてその「逃避行」先として選ばれるのが日本だ。その理由は、「近い、安い、安全、安心」だからだという。もちろん春節期間中の旅行料金は普段より数倍高いのだが、それでも遠いヨーロッパよりは安いし、中国の国内旅行とあまり変わらないという。

これまで中国からのインバウンドといえば「爆買い」だったが、最近は状況が少しずつ変わってきているようだ。ビザの緩和で個人旅行が可能になったのも追い風で、家族連れで団体旅行ではない来日が増えている。   旅行先としての日本は、小さい子どもを連れていても便利で安心だというのが定評になっている。多くの出先のトイレにはベビーチェアが設置されているし、場所によっては小さい子ども用のポータブル便座も用意されている。駅の構内にはエレベーターやエスカレーターが設置されていて、ベビーカーを押していても問題ない。その上、中国の観光スポットの混雑ぶりと比べると、日本は、「秩序が良い、騒がしくない、人々がとても親切」、ゆえに居心地が良いのだ。   会社勤めのサラリーマン家庭、いわば中間層は、一年間頑張った自分へのご褒美で春節に日本にやってくる。その際、普段よりちょっと贅沢して、少し良いホテルの良い部屋を取る。滞在中、計画なしで気ままに過ごす人が少なくない。   上海にいる知人一家は、春節はほぼ東京か大阪で過ごしている。気が向いたら、どこかを散策し、食べたいものを食べる。時にはどこも行かず、丸一日ホテルに籠ってルームサービスで食事したり、エステやマッサージ、カフェでのんびりしたりする。彼らにとっては、春節中の日本は自分たちの「療養先」であり、自身への「ご褒美」でもあるのだ。

たこ焼き、フカヒレ、ふぐ…いまどき人気の日本グルメ

そして、日本のグルメは来日の最大の楽しみという人が多い。築地の新鮮な海鮮丼のほか、鰻重、高級和牛の鉄板焼きとしゃぶしゃぶなどが人気料理のランキング上位にあがる。また焼きそばパンや、タコの入ったたこ焼き(中国現地でのたこ焼きはタコが入っていないことが多い)も意外に人気がある。

「日本の、いや、特に中華街の中華料理はもはや中華料理ではなくなっている。まずくて無理!」というのが一般的な中国人観光客の感想だが、日本のフカヒレ専門店や、おしゃれな創作中華料理は彼らに非常に評判が良く、絶賛される。ある友人は東京に来ると、決まって銀座のフカヒレ専門店に通ってコース料理を満喫する。理由を聞くと、中国ではフカヒレは高級食材のため高いし、偽物もある。日本は逆に絶対本物だし、値段もリーズナブルだという。   そして、もう一つはふぐ料理だ。筆者が知る限り、日本通の中国人にとって、ふぐのコース料理は来日の楽しみの一つだ。中国では、ふぐを食べると中毒死するイメージが強く、「死を覚悟してふぐを食す」という諺すらある。まれにふぐ料理を出す地方もあるが、醤油煮など、調理法は日本と全く違うものになる。   そのため、筆者も日本で中国からの友人を食事に招待するとき、ふぐを勧めることが多い。これまで食べたことがない人は必ず拒否反応を示す。「え、ふぐ!?当たら(中毒し)ない?」と怖がるのである。  「日本ではふぐの調理師はみんな専門資格を持っているから、安心していいよ」。さらに、「私が先に食べて毒味するから、それならいいでしょ」と説得して、ようやくしぶしぶ食べ始める。すると、これまで体験したことがなかった唐揚げやてっさなどに「美味しい!」の連発。最後の雑炊に至るころには、もうふぐの虜だ。ある友人はその後オーストラリアに移住したが、今でも「日本のふぐは美味しかったな、もう一回食べたいな」と、何度も言ってくる。

中国では失われつつある春節の伝統行事が日本で

また、春節は毎年だいたい1月中旬〜2月の中旬の期間中で、これは、日本ではちょうど冬物バーゲンの時期に当たる。「割安感」を目当てに買い物に来日するOLも多い。

免税店で電化製品などを買い込んで、手にいっぱい荷物を持った中国旅行者が以前より減ってきたのは、多くの人が免税店のネットで注文し、帰国時の空港で引き取る方法を利用し始めているからだ。また富裕層は、もともと買い物目的で日本にやって来るわけではないので、買い物をするにしても、たいていは伊勢丹や、高島屋を訪れ、館内のカフェなどで休み休み、丸一日かけてゆっくりまとめ買いする。   インフレが進む中国と比べれば、日本は、サービスでも、モノでも「値段の割に値打ちがあり、コストパフォーマンスが良い」というのが中国の旅行者の見方だ。そして、「日本のお店は誠実だ」との評判も定着している。ある友人は、50%オフの表札が付いた洋服の支払いに、レジで店員さんに「ただいま70%オフとなりました」と伝えられ、びっくりして「なんと正直だろう」と大変感動したという。   ちなみに先日、中国のSNSで大きな話題となり、人々の怒りを引き起こした投稿がある。英ロンドン・ヒースロー空港の免税店での話。500ポンドの買い物で40ポンド割引になるクーポンが店内に置かれているのに、客が自ら言わないとそのことを教えてくれない。しかも中国のパスポートを持つ客は、1000ポンド以上買わないと割引対象外になるなど、「不公平」な扱いを受けたというのだ。こんな話と比べると、日本は正直すぎるぐらいだ。

また近年、春節中は中国の大都会では爆竹が厳しく禁止されている。昔ながらの獅子舞いなど伝統行事も失われつつあり、「年味(お正月の雰囲気、儀式感、風情など)」が年々薄れてきて、春節の楽しみが少ないと思っている人が増えてきている。

そんななか、日本の横浜や神戸の中華街で行われる獅子舞いなどの春節イベントは、中国の旅行者の目には珍しい光景として映るかもしれない。伝統行事が日本の中華街で存続して、旅行者としての中国人が写真を撮る。そんな光景には、逆説的で不思議な感覚を覚えるものだ。   春節を日本で過ごしたがる中国人が多い理由は、そんなところにもある。

ロイター記事

1月31日、中国当局は最近、大学キャンパス内のセクシャルハラスメントと闘うと宣言した。だが一方で、始まったばかりの「#MeToo(私も)」運動を封じ込めようとしているように見える。写真は教授によるセクハラを告発した女性。米シリコンバレーで28日撮影(2018年 ロイター/Stephen Lam)

[北京 31日 ロイター] – 中国当局は最近、大学キャンパス内のセクシャルハラスメント(性的嫌がらせ、セクハラ)と闘うと宣言した。だが一方で、始まったばかりの「#MeToo(私も)」運動を封じ込めようとしているように見える。

中国教育省は1月14日、セクハラ疑惑をかけられている北京航空航天大学の教授の身分を剥奪したと発表。学生への嫌がらせ行為を容認せず、セクハラを予防する強力な体制の構築を検討することを明らかにした。

それから1週間後、50人以上の教授が、キャンパス内のセクハラを防止するための詳細かつ厳格なルールを求めるオンライン嘆願書に署名した。

だが、同じ日に予定されていた、北京航空航天大学からやはり教授によるセクハラ行為が発覚した対外経済貿易大学までのデモ行進は、主催者によって中止されたと、関係者2人がロイターに明らかにした。

主催者側は中止の理由を明らかにしていないが、参加する予定だった人物3人は、大学から参加しないよう言われたと語った。この件に関し、両大学ともコメントしていない。

また、女性の権利団体や学生らによると、「#MeToo」運動を支持するインターネット上の投稿は検閲されており、一部の大学は同運動を控えるよう学生に警告しているという。

この件に関し、教育省はコメント要請に応じなかった。

中国当局は、大学キャンパス内において、セクハラという組織的問題が起きていることを、国営メディアの論説の中でようやく認めつつある。

中国共産党機関紙の人民日報は1月7日付の紙面で、セクハラの被害者が被害を訴えた場合、支持されるべきだと主張。また別の党機関紙、光明日報も17日、教育現場におけるセクハラ問題を無視してはいけないと訴えた。

だが中国の大学キャンパスにおけるセクハラ問題が世間の注目を一段と浴びる中、政財界や芸能界を含む社会の他の分野においては、セクハラ被害の告発はほとんど見られない。米国とは対照的だ。

中国家族計画連盟が2016年に発表したデータによると、大学生の3分の1が性的暴力あるいは性的暴行の被害を受けたことがあると回答。最も多いのは、性的な言葉を浴びせられたり、キスを強要されたり、不適切な接触を受けたりといった内容だ。

ドアをロック

写真は、反セクハラ運動を行うZhang Leileiさん(左)とXiao Meiliさん。広東省で25日撮影(2018年 ロイター)

中国で「#MeToo」運動が広がる発端となったのは、米国を拠点とする中国人ソフトウエア開発者のLuo Xixiさん(31)が12月31日、北京航空航天大学の陳小武教授からセクハラ被害を受けたとブログに投稿したことだった。

このブログでLuoさんは、12年前の夜に陳教授に車に乗せられ、キャンパス外の家に連れて行かれて、ドアの鍵を閉めた部屋で襲われたと訴えた。これは、匿名で昨年10月に中国のウェブサイト「Zhihu.com」に投稿したものを再投稿したものだった。彼女が泣き始め、処女だと伝えると、教授は手を緩めたという。

調査の結果、陳教授が学生たちにセクハラを行っていたことが判明し、除籍処分にしたと北京航空航天大学は明らかにした。教育省もその後すぐに陳氏の肩書を剥奪した。

1月1日付の北京青年報とのインタビューで、陳氏は規則に違反したことはなく、嫌疑が正確かどうかは捜査で明らかにされるだろうと語っている。ロイターは同氏からコメントを得られなかった。

Luoさんはロイターの電話取材に対し、大学や国営メディア、教育省や中国の世論の反応は、圧倒的に、そして予想外に好意的なものだったと語った。

昨年10月に最初に連絡した当初は、大学側の反応は鈍かったという。「上からの指示がまだないとか、関連する法律や規則がないとか、前例がないとか言って、なかなか対処してくれなかった」とLuoさんは話す。

しかし、名前を明かしての投稿がネット上で拡散し、人民日報が世間に訴えた彼女の決断を支持する論説を掲載すると、大学は直ちに対応した。「その後の進展の早さには、とても満足している」とLuoさんは言う。

当局の今回の対応は、最近の例と比べても非常に異なっている。当局は2015年、警告を無視して世界女性の日に公共交通機関で反セクハラを訴えるデモを計画していた女性活動家5人を拘束した。彼らは1ヵ月後に解放された。

セクハラ容疑

最近行われたもう1つの告発は、やはり前出のウェブサイトへの匿名の投稿で、対外経済貿易大学のXue Yuan教授が学生寮で学生の服を引きちぎり、性的暴行を働いたとする内容だった。

Xue氏は公にコメントしておらず、ロイターも同氏からコメントを得られなかった。

大学側は調査を開始し、調査に協力させるため同氏を海外から呼び戻したとの声明を発表した。

女性の権利団体は、陳氏に対する教育省の措置や、Xue氏に対する大学の調査を前向きな一歩と称賛した。一方で、インターネット検閲や社会不安を引き起こす草の根運動に対する当局の警戒感が、大学内のセクハラに対処する本当の改革を妨げる恐れがあると指摘する。

教育省はセクハラを明確に定義する規則をまだ発表していないと、活動家は言う。

学生たちはこの数週間、キャンパス内のより良いセクハラ防止策を求めて、ソーシャルメディア上に公開書簡を投稿。これまでのところ、70通以上が投稿され、多くの署名も集まっている。

だが活動家の1人であるZhang Leileiさんはロイターに対し、そうした書簡の一部が削除されたと語った。ロイターもそれを独自に確認した。

中国当局は、集団行動をかき立てるような問題に関する議論を定期的に検閲している。

また、10校以上の大学が、学生を呼び出して、自分たちの不満に過度に注目を集めるような活動は控えるよう警告していると、Zhangさんは語る。

中国伝媒大学にセクハラ対策改善を求める書簡を今月初めに投稿し、それが他の人たちからひな型として使われているというXiao Meiliさんは、当局が運動を「安定化」したいと考えている可能性が高いと指摘する。

「検閲がなければ、学生が呼び出しを食らわなければ、運動はもっと拡大し、議論も深まっているだろう」とXiaoさんは話した。

中国北部のある大学は、大学の「不名誉」になりかねないため、公開書簡を投稿しないよう学生たちに警告したと、学生の1人は語った。

22日付の学生新聞に掲載された、清華大学の大学院生で構成される共産党団体のリーダーであるBai Benfengさんのハラスメントに関するインタビューは、その翌日には削除されていた。

このインタビューでBaiさんは、中国の一流大学である清華大学には、倫理に反する行動を取ったとする1度の通報で教員が立場を脅かされることもあるシステムが導入されているものの、セクハラ教育は教員と学生の双方において不十分だと語っていた。

清華大学はコメントの要請に回答しなかった。

(Christian Shepherd/翻訳:伊藤典子 編集:山口香子)

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『売血・売春…行き場なくす中国の「下層の人間」 北京の貧困地域を歩く(上)』、『中国の出稼ぎ青年を無差別殺傷に追い込んだもの 北京の貧困地域を歩く(下)』(2/15・16日経ビジネスオンライン 山田泰司)について

2/17facebook 中国観察より

大衆を馬鹿にするのが益々ひどくなっている

高級な動物は毎日研究している:「米国は中国の体制を変えようとしている。社会主義国家を囲い込むつもりである。日本はアジアでトップになろうと思っている。インドは中国の進歩には服さない。西側の敵対勢力は中国に好意は抱いていない」と。ならば自分達官員は何故腐敗するのかを研究しないのか?何故富裕層は皆移民するの?大衆の福利は何故こんなに少ないの?何故農民工は給料を貰えないの?また、留守児童、医療・年金、強制収用の問題がある。ネット投書

<国新办:美国是个独裁国家。=国務院新聞弁公室:米国は独裁国家である 外交部:中国是法治国家。=外務省:中国は法治国家である 中纪委:官员腐败不到万分之一,几乎等于零。=中央規律委員会:官員の腐敗は万分の一にも行かず、殆どゼロである 卫生部:我国医疗保障全世界最好。=衛生省:国の医療は世界でNo1 CCTV:幸福指数中国全球第一。=CCTV(中央電視台):幸福指数は中国が世界NO1 环球时报:中国政府满意率全世界第一。=環球時報:中国政府への満足度は世界No1 北京日报:合理虚构,让真实历史更动人。=北京日報:合理的な嘘は真実・歴史により一層感動を与える

如何に中国が嘘と虚飾に塗れているか分かろうと言うものです。上記の逆をやっているのが中共政府です。「南京」やら「慰安婦」の嘘をあなたは信じますか?朝日新聞を筆頭とした左翼メデイア、立憲民主党を筆頭とした左翼野党はモリカケにも見られるように嘘つきです。もっと中国大衆の訴えを見ないと。彼らはこれらをフェイクニュース扱いにして封殺しようとします。彼らがフェイクを垂れ流ししているのが分からないようでは情弱と言われても仕方がありません。

2/17facebook 中国観察<朱雪琴:中國人不吃劣質轉基因食品,抗議引進垃圾轉基因產物禍害中國人,產除漢奸賣國賊,中國人不做小白鼠。劣質轉基因讓很多中國人基因突變,面對各種莫名奇妙的怪病,甚至斷子絕孫的後果。=朱雪琴:中国人は劣化した遺伝子組換食品は食べない。ゴミ遺伝子組換食品被害者を出したことに抗議する。売国奴はこうはならない。中国人はモルモットではない。劣化した遺伝子組換食品は中国人のDNAに突然変異を引き起こし、いろんな訳の分からない怪病に悩まされ、子孫の断絶を齎す結果にさえなる

https://www.facebook.com/100017127274847/videos/202197787027796/

中国人の発想はまず「金」です。人の命より金を儲けることを優先します。ですから倫理的命題についても関心が薄く、クローン猿を作って自慢したりしています。バチカンも、無神論者で拝金教の中共の司教の任命権を認めるとは、頭がおかしくなったとしか思えません。宗教も理想より金で左右される時代に突入したのでしょう。

山田氏の記事では、中国の格差が如何に酷いのかを表しています。何度も書いていますが中国のジニ係数は北京大学調べで0.73、西南財経大学で0.618、中共の昨年の発表は0.465です。まあ、中共の発表する数字は本当であった試しがありませんから。ジニ係数が0.4以上なら社会的不安が起き、0.5以上なら、暴動などの極端な社会的対立も招きかねないとされているのに0.73というのは想像を絶します。結果の平等を目指す共産主義が単なる独裁、人権弾圧機関となっていることがこれで分かります。日本の左翼は「格差」「格差」と騒ぎますが、日本のジニ係数は昨年再分配後で「0.3759」とのこと。全然問題になりません。日共と左翼メデイア合作の印象操作です。

小生も学生時代、バイト代稼ぎで大学病院に売血したことはあります。あくまで小遣い銭稼ぎでした。記事に出て来る農民工の場合はモロ生活の為です。世界第二位の経済を誇る中国が国民の福利に無関心、軍拡と賄賂で世界を征服する野望だけを持っているのでは、中国人のみならず世界の人々の不幸です。農民工よ、中共打倒の為立上れと言いたい。でも、抗議行動は上述のfacebook記事にあるように全国規模で起きていますが、軍を味方につけない限り革命成就は難しいでしょう。

記事

北京朝陽区の農民工居住地域にあった売血の張り紙。400mlで700〜1000元(1元=約17円)

儲け損なった話をたくさん持っている中国大連出身の老人がいた。

1990年代には香港の老人福祉施設に住むようになっていた彼の収入の大半は香港政府からの雀の涙程度の生活保護。週に1、2回は太極拳の個人レッスンをしていたようだが、これも小遣い程度にしかならない。だから彼はいつも素寒貧で、冷凍餃子とバナナばかり食べるような生活を送っていたのだが、10年に一度ぐらいの割合で日本円で数百万から1000万円単位のカネが転がり込んでくるというような運を持っていた。

ただ、例えば借金をしても、小金が貯まると全額返済するにはまだ足らないからと、現金を握りしめてホバークラフトで海を渡ってマカオに行き、帰りの船代だけを残して全額賭け、当然のように一文無しになって香港に戻ってくるというような人だった。仕事もその調子だったようで、金が入ると儲け話に全額張り込み、やはりこれも当然のように失敗する。

ところが、それを特に悔やむでもなく飄々とまたバナナと水餃子の生活に戻る彼の執着のなさから来るある種の清潔さに惹かれ、そして何より、波乱に満ちた人生を生き抜いてきた老人の人生に敬意を抱き、儲け損なった話を肴に飲もうと彼を食事や酒に誘う友人が大勢いて、私もその1人だった。

追われた「ネズミ」と「農民工」の行く先

さて、儲け損なった話の中で彼のお気に入りは、日本のある新興宗教の教祖から事業資金としてもらった1000万円で、ネズミ退治機の日本を除く全世界における独占販売権を買い、それを香港植民地支配の象徴である英国系の財閥ジャーディン・マセソンに売りに行ったという話だった。何でもそれは画期的な発明で、ネズミの嫌がる超音波を発し、建物に住み着くネズミを根こそぎ追い出し、しかも外のネズミも寄りつかないのだという。

不動産開発と物流業を営み、香港中に管理すべき住宅、店舗、倉庫を抱えていたジャーディンは、自分たち自身がネズミに悩まされることもなくなるし、香港中の建物に仕掛ければ大儲けできると、一時は彼から販売代理権を買い取ってもいいという話になった。

ただ、最終的にこの商談は破談になる。

「追い出すってことは、ネズミは死なないわけですよね? 最終的にネズミの大群はどこに行くんですか?」

相手にこう尋ねられ、ネズミを追い払いさえすればそれでおしまいとしか考えていなかった彼は、とっさに香港島の地図を思い浮かべた上で、

「海ですね」

と答えた。

「そこで話は終わりよ。1000万円がパーね」と老人は話した。「だって、ジャーディンのせいで香港の海岸線がネズミだらけになったら、大変なことになるじゃない。追い出すだけではダメなんだ。行き先まで考えてやらないと」

今まで誰も描くことのなかった中国版ヒルビリー・エレジー 3億人の中国農民工 食いつめものブルース

この連載「中国生活「モノ」がたり~速写中国制造」が『3億人の中国農民工 食いつめものブルース』として単行本になりました。各界の著名人からレビューをいただきました。

  • 私はこの例外的に「間合いの近い」取材方法を成り立たせるために著者が費やした時間と労力を多とする。長い時間をかけて、息づかいが感じられるほど取材対象の間近に迫るというスタイルは現代ジャーナリズムが失いかけているものである。 (哲学者内田樹氏によるレビュー「感情の出費を節約する中国貧困層のリアリズム」より)
  • 「ブルース」という単語に何とも(やや古びた)哀愁があり、そしてカバーの写真の農民工の写真には、記念写真では決して撮れない、私自身が感情移入して泣いてしまいそうなリアリティがある。 (中国問題の研究家遠藤誉氏によるレビュー「執念の定点観測で切り取った、中国農民工の心?」より)
  • だが、最近の日本のソーシャルメディアでは、「親の時代はラッキーだった」、「親の世代より、子の世代のほうが悪くなる」といった悲観的な意見が目立つ。中国においても、農民工の楽観性や忍耐がそろそろ尽きようとしているようだ。 (米国在住のエッセイスト渡辺由佳里氏によるレビュー「繁栄に取り残される中国の『ヒルビリー』とは?」より)
  • 同書で描かれるのは、時代と国家に翻弄される個人たちだ。歴史的背景や、共産党政権の独自性うんぬんといった衒学的な解説はさておき、目の前で苦悶している、もっと距離の近い苦痛の言葉だ。 (調達・購買コンサルタント/講演家坂口孝則氏によるレビュー「年収3万の農民に未婚の母、中国貧民の向かう先」より)

eコマースの配送員で吸収しきれずあぶれる貧困層

最近、私はしきりにこの話を思い出す。上海、北京など中国の大都市で働く農村からの出稼ぎ労働者「農民工」のここ2、3年の境遇と重なる部分があるからだ。人間をネズミの話に例えるのは申し訳ないが、経済成長の鈍化、インフラ整備の一服、製造業の中国離れが並行して進む中国では、これまで低賃金で農民工に任せてきた単純労働の数が減ったことで、農民工を抱えておくだけの余裕がなくなった都市から彼らを追い出す動きが目立ち始めているのだが、ネズミ退治機で海辺に追い込まれたネズミ同様、都会を追われ行き場をなくした農民工たちが立ちすくむ姿を見る機会が確実に増えている。

この話をすると、「eコマースの爆発的な成長で宅配便やケータリングの配送員の需要が増えていると聞くよ? それで建築現場の肉体労働が減っている分は吸収できるんじゃないのか」とよく尋ねられる。

確かにそうなのだが、配送員にはまずスマートフォン(スマホ)が必須。伝票、決済、配送先までのルートを示す地図、不在の客との電話と、スマホがなければ配送員はできない。いまどきの中国では、どんなに貧乏でもスマホはほぼ持っているが、「持っている」のと「使いこなせる」のとでは話が別。早ければ40台前半で老眼が入り始めるから、画面も見づらくなる。画面をいちいち遠目に見ていてはノルマがこなせないし、歩合を稼げなければ基本給で生活はできない。

文字通り体一つあれば何かしらの作業ができる肉体労働なら、健康であればがれきや砂を運んだりと何かしらの作業はできるので50代まで働くことができる。しかし電動バイクを乗りこなしスマホを駆使して時間にも追われる配送員は、建築作業員ほど間口が広くない。上海や北京などの大都市で当局による農民工を主体とする貧困層の追い出しが進んでいるのは、配送員の増加が土方作業の減少を相殺し切れていないことの証明だと見なして間違いない。

非情な言い方をすれば、高度成長時代が過ぎ、そこまで大量の人手が必要なくなった現在、さしたる税金も払わない低所得の農民工を大勢住まわせておくより、不動産開発をした方が、利権を持つ権力者やその周辺にいる人びと、さらに再開発で立ち退き料が入る都会生まれの住民たちにとってはずっといい。

しがみつく手を引き剥がす

だから昨年11月、北京郊外の大興区にある農民工が主体の低所得者層の住む新建村という地区で、違法建築の簡易宿泊施設で子供8人を含む19人が死亡する火災が起き、これをきっかけに北京市当局が、違法建築の摘発と一掃を名目に、住民に短期間での立ち退きを突きつけ、まだ人が住んでいるのに強制的にガスや水道を止め炙り出すかのように町ごと住民たちを退去させたという報道を見たときにも、北京で特別なことが起きているという印象を持たなかった。

北京の農民工追い出しに注目が集まったのは、19人という大勢の犠牲者を出した大きな火災があったことと、北京当局が立ち退かせる農民工たちを「低端人口」、すなわち「下層の人間」呼ばわりしている文書が明るみに出たことで、海外メディアがこぞってこれを大きく取り上げたからだ。「大火」「死者」「下層の人間」という関心を刺激するキャッチーなキーワードが揃ったためである。

しかし、大きな流れで言えば今回の北京と同じようなことが上海でも既に3年ほど前から始まり、知人の農民工たちが右往左往しているのを目の当たりにしていた私には、何をいまさら、という感が否めなかった。

高度成長が終わり、単純労働をする農民工の賃金が頭打ちになる中、上海では2015年ごろ、不動産の高騰で郊外であっても農民工が家賃を払えるような物件がなくなった。そしてこの年、上海での生活に窮して、故郷に帰ったり他の大都市に向かったりする農民工が続出した。しかし1年もすると、農民工たちの多くは上海に戻ってきた。農村地帯にある彼らの故郷に相変わらず現金を稼げるような仕事がないためにほかならない。

ただ上海に戻ってきても、離れる前と状況はいささかも変わっていない。相変わらず賃金は頭打ちで、家賃はさらに上がった。農民工たちは、生活の困窮の度合いがさらに増したが、しかしほかに行くところなどないことは、過去1年故郷に帰ってみて骨身に染みた。苦しかろうが、彼らは上海にしがみつくしかないのである。

そして2017年。春節(旧正月)が明けると同時に、上海市内の広い範囲で同時多発的に違法建築の取り壊しが猛烈な勢いで始まった。取り壊された住宅や店舗の多くは違法で建てられた分、家賃が割安だったので、農民工たちが借りて小さな店を開き寝泊まりしているというケースがほとんどだった。構図は今回、北京で起きたことと同じ。違法建築の一掃に名を借りて、上海は一足先に、貧困層の主体を成す農民工の追い出しにかかったのである。

ただ上海の動きは、国内的にも海外でもほとんど注目されていない。上海当局が細心の注意を払ったからなのかどうかは知る由もないが、取り壊しにあたって「下層の人間」というような差別的で好奇心をあおる言葉が漏れ出さなかったため、表向きの「違法取り締まり」に目を奪われ、その裏に潜む、中国の都会人と農村出身者との間に横たわる「格差」「差別」「分断」の問題が浮き彫りにならなかったからだろう。

ともあれ、これまで書いてきたような理由で、私は北京の問題に関心を持ちはしたものの、上海で起きている以上のことがあるとも思えないでいた。

ただ、冒頭で書いた、香港のネズミ退治機の老人の言葉は再び思い出した。「追い出すだけではダメなんだ。行き先まで考えてやらないと」。いったん故郷に戻ったものの再び舞い戻ってきた上海の農民工たち同様、北京を追い出された農民工たちも行き場に窮するのは目に見えている。中国当局は、追い出した農民工たちがいったい、どこへ行くと想定しているのだろうか。それとも、とにもかくにも追い出さねばならぬほど、北京や上海といった中国の大都市は、余裕がなくなってきているということなのだろうか。

再び漂い始めた上海の農民工

そんなことを考えていた昨年末のこと。

私は上海の自宅で猫を飼っていて、留守をするときには、何人かの農民工の友人にバイト代を払って世話を頼んでいる。例年、春節(旧正月)休暇にはほとんどが帰省するが、それでも休日に働けば平日の3倍の時給を得られるという規定があるため、帰省せず上海に残って頑張って働くという人もいる。私の友人たちも同じで、これまでは友人の農民工ネットワークの中で必ず春節中に面倒を見てくれる人を見つけることができた。

ところがである。そろそろ春節の猫の世話の手配をしなければと友人の農民工たちに、次の春節もあなたの知人にまたお願いしたいと連絡すると、「今年は帰省して、春節明けに上海に戻るかどうかも分からないんだって」という答えが相次いだのだ。そして、それは彼らの知人にとどまらず、友人の農民工たち自身も同じで、「先のことは帰省してみないと分からない」という人が、1人や2人ではなかったのである。2015年あたりにいったん故郷に帰り、その後上海に舞い戻ってきた農民工たちが、上海の生活が二進も三進もいかなくなった上に、当局の追い出し圧力も相まって、再びさまよい始めようとしていた。

そして私は、北京の農民工追い出しのことに思いを巡らせた。賃金や家賃の水準、働き口等、農民工の置かれている環境は、北京と上海でそう大きな差はない。農民工を取り巻く状況がここに来てさらに一段、厳しくなってきているのは間違いないのに、強引に物事を進めようとすれば、社会の不安定要素を増やすだけではないのか。実際、大火が起きた新建村とは別の北京のいくつかの地区で昨年12月、やはり追い出されそうになったことに抗議する農民工と警官の衝突が起きたという報道もあった。

言行不一致のなぜ

町角にあった「ここにゴミを捨てるヤツは一家皆殺し」の警告(北京朝陽区)

習近平国家主席は2017年12月31日、毎年恒例となっている新年を迎える挨拶で、18年も引き続き貧困対策を強化するとした上で、2020年には「小康社会」(ゆとりのある社会)を実現し、中国数千年の歴史上初めて極度の貧困のない社会を打ち立てると国民に語りかけている。

私はこれを、美辞麗句を並べただけだとは思わない。中華人民共和国自体、農民を味方に付けて成立した農民革命の国。農民を敵に回したりないがしろにし過ぎたときの恐ろしさは、私ごときに言われるまでもなく分かっている。

では、習主席の言っていることと、北京や上海で起きていることが違うのはなぜなのか。なぜ正反対のことをするのか。単純に、その点が不思議でならない。北京を歩けばその疑問を解く糸口がいささかなりとも見つかるだろうか。

そこで私は1月末、北京を歩いてみることにした。ただこれまで、上海で強引な取り壊しを散々見てきた経験から、大火のあった新建村は騒動から2カ月後のいまのこのこ訪れたところで、既に取り壊され見渡す限りのがれきの山だろうことが容易に想像がつく。そこでまずは、やはり農民工の立ち退きを巡り騒動があったという北京北部の朝陽区のある町を訪ねた。

バスを降り、人通りの少ない村の目抜き通りを歩き始めてすぐに目に入った張り紙を見て、この村の住人たちの置かれている環境がたちどころに想像できた。それには「有償献血」「互助献血」と書かれていた。売血である。そして、その張り紙のあった建物には、細いガラス窓がはまるドアの向こうに女性が1人で座っているオランダの飾り窓に似た家が3軒ほど並んでいた。男も女も売るものがもはやなく、肉体を切り刻むしか術がない人びとが暮らす町であるのは間違いがないようだった。(明日公開予定の次回に続く)

記事

かつて2005年に訪れた深センのスラム街の様子。「捐腎」(腎臓寄付します)と書かれている

前回の記事「売血・売春…行き場なくす中国の『下層の人間』」から読む

私が中国で売血の張り紙を見るのは、前回紹介した北京朝陽区にある農民工たちが暮らす低所得者向け住宅が密集する地域、費家村が初めてではない。高層ビルが林立するいかにもインスタ映えしそうな近未来的な風景が広がることから昨今「深センすごい、日本負けた」とネットの世界を賑わせている香港に隣接する経済特区の深センを、2005年あたりに訪れたときは、深セン駅前にある5つ星ホテル、シャングリ・ラからほど近いスラム街の町角で、「捐腎」、直訳すれば「腎臓寄付します」、正しくは「腎臓買います」とゴミ収集場所の壁にペンキで殴り書きしてあるのを見つけ、思わず凍り付いたこともあった。

ただ、この15年あまり生活の拠点を置く上海で、私は農民工の住むスラム街をいくつも見てきたが、売血の張り紙は見たことがない。売血をしているのは相当程度、困窮している土地ばかりだったという印象がある。

血液製剤からC型肝炎ウイルス

中でも一番印象に残っているのは、広東省の坪石という山間の農村へ、湖南省との省境に架かる橋を見に行った時のことである。山間部を通る日本風に言えば県道のような道の途中で小間物屋をしている李さんという当時45歳の男性に橋までのガイドを頼んだ。農家に生まれた彼は小学校を卒業してすぐ広東省の鉄道局に就職、22年務めた後、35歳の時にリストラに遭い、祖父の代から受け継いでる6ムー(約4000平米)の田畑に米と自分たちが食べる分だけの野菜を作り、数羽の鶏を飼っていた。

ただ、それだけでは現金収入がまったくないに等しいので、日用品を売る小間物屋をやっていたが、利益でなく売上が月に350元(1元=約17円)しかないと話していた。つまり、現金はほとんど入ってこないというわけだった。北京五輪の2年前、2006年の話である。「まあ、この辺の農家ってこんなもんだよ」と李さんは言っていた。農家だから食べるものは最低限あるとはいえ、かなりの程度の貧困地域である。

この町の中心部にあるバスターミナルから15分も歩かないようなところに売血する人たちの集まるところがあった。人の背丈より少しだけ高いぐらいのコンクリートの壁で囲まれた、二階建てのやはりコンクリートの建物の前に、人だかりがしているのでなんだろうと覗いてみると、中庭に、中年から初老に差し掛かった年恰好の男たち女たちがいた。その数ざっと50人ほど。何人かで連れ立ってきた人たちが多いようで、こちらに2人、あちらに5人というように、いくつかのグループができている。しかし不思議なことに、彼ら彼女らは押し黙って所在なげに突っ立っているだけで、仲間内で互いに言葉を交わすことをしていなかった。

いったい、何の集まりなのだろう、この人たちは何を目的にここに集っているのだろうと疑問に思い、声をかけやすそうな人はいないものかと目を移動させると、入り口にかかる看板に、

「採血」

の文字が見えた。改めてそこに集っている人たちに目をやった。ボランティアで献血をしようと集った人たちのようにはとても見えなかった。

それからしばらく坪石の売血のことは忘れていたのだが、ある時ふと思い立って調べてみると、驚いたことに、広東省の製薬会社が坪石と広西チワン族自治区茘浦という土地で違法に採取した血液から製造した血液製剤にC型肝炎ウイルスが含まれていることが2007年1月メディアの調査報道で発覚、これを受け坪石と茘浦の売血も2007年早々に摘発されたというのだ。私が訪れ「採血」場に集まる人たちを見たのは2006年9月のことだったから、発覚する4カ月前だったということになる。

これを伝えた中国紙『新京報』(2007年2月5日付)によると、当時、需要の増加から血液の買い取り価格は2003年のトン当たり45万元から、2005年に62万元と高騰。血液の提供者には栄養費の名目で600mlあたり90元が支払われていたという。坪石では小間物屋をして月の売上が350元だったというのだから、1回の売血で90元は、この町に住む人たちにとっては大きな金額だ。

売血1回すればベッドで眠れる

人通りもまばらな費家村の商店街

時は下って2018年1月、北京の貧困地域の一つ、費家村で見つけた売血の張り紙では、400mlで700元というのが相場のようだった。一方で、求人の相場は、皿洗いが月額2500元、電子機器工場のライン工3500元、清掃員2800元等々。いま流行りの配送員は、マクドナルドのデリバリーが1軒あたり7.2元とあり、「月5000~1万元可能」とあった。1万元、すなわち日本円で17万円稼ぐには、月1388軒、土日もなく働いて1日当たり46軒に配達という計算だ。これに対して皿洗い、清掃員、ライン工という、農民工の就く職業として代表的な職種は、2014年あたりから完全に頭打ちか、むしろ下がっている。

一方で、この地域の一般的な住居というと、やはり町を歩いて見つけたビラの相場から、シングルベッドを置くだけのスペースしかないワンルームで家賃は700元といったところのようだ。つまり売血1回の値段とベッド1カ月分の値段が同じということになる。

毎月血液を1回売って、とにもかくにもひと月、体を横たえて休める場所を確保する。この地域の住民たちが送る生活が垣間見えた気がした。

路上か故郷か

『東網』等、香港や台湾の複数のメディアが2017年12月11日付で伝えたところによると、この費家村で同10日、違法建築を名目に立ち退きを求める当局と、これに抗議する住民数百人が対峙するという騒動が起きた。

この約1カ月前の11月8日、北京南部の新建村で、違法建築の簡易宿泊施設で子供8人を含む19人が死亡する火災が起き、これをきっかけに北京当局が、火事のあった新建村はもとより、農民工が住民の大半を占める北京に点在する貧困地域を対象に、違法建築の簡易宿泊所や集合住宅、店舗の摘発と一掃を一斉に始めた。東網の報道によると、新建村の火災以後、費家村でも2、3日おきに当局の人間がやって来て、先に書いたベッド一つ700元の住居に暮らす人たちに、違法建築だとして立ち退きを迫った。

ただ、不動産が高騰している北京のこと。まともに住居を借りれば皿洗いや清掃員のひと月の給料のほとんどが家賃で消えてしまう。血を売ってようやくねぐらを確保していた人たちは、ここを追い出されたらあとは、路上に出るしかない。そして12月10日、当局のやり方が強引で人権侵害だと抵抗する住民らと当局が町中の商店街で対峙し小競り合いに発展したのだという。

このタイプのアパートにはまだ人が住んでいる(費家村)

私が費家村を訪れたのは、この騒動から1カ月半後の1月下旬のことだった。商店街に建ち並ぶ店の多くは営業しているのに、通りも住居も妙にひっそりとしていて人気がない。700元クラスの住居に住む人たちの多くが既に退去させられ人口が激減したからだろう。また、山西省と甘粛省の郷土料理を出す店に限って軒並み閉店していたのは、1980年代から貧しい内陸の省の代表として挙げられてきた両省からの農民工にとりわけ700元クラスの住居に住んでいた人が多かったことを示すものだと思う。

この日、北京の気温は最低がマイナス11℃、日中でもマイナス5℃までしか上がらなかった。この寒空の下、血を売るだけでは屋根のついたねぐらを確保できなくなった彼らは、いったいどこへ行ったのだろう。路上に出たのか、あるいは故郷に帰ったのだろうか。

がれきとゴーストタウン

昨年11月に農民工の強制立ち退きがあった新建村。ゴーストタウンと化している(2018年1月)

そして、この翌日に訪れた大火のあった町、新建村は、想像通り、町の半分ががれきの山、残りの半分は、シャッターを閉ざした商店と門を固く閉ざした集合住宅がひっそりと佇むゴーストタウンと化していた。

強制立ち退きから2カ月半、住人らしき人影はまったくない。いるのは、取り壊しにかり出された建築作業員と、廃材を拾いに来たリヤカーの廃品回収業者、住民らが捨てていき既に野良の風情を漂わせている犬と猫。そして、ほぼすべての路地の角に、黒い制服に身を包んだ警備員が配されていた。住民を強権的に立ち退かせたことが内外で大きく報道されたこともあるし、元住民らの抗議を当局が警戒してのことだろう。

住民は全員消えた(新建村)

警備員の数に内心ひるみながら終始うつむき加減で歩いている私は、相当に場違いな存在だったはずだ。だが、呼び止められることが一度もなかったのは、北京市内からタクシーを走らせて一気に来ることをせず、北京中心部から公共交通を乗り継ぎ2時間かけてここまで来たことがよかったのかもしれない。

新建村は北京の最南部、大興区にあり、最南端は河北省に接している。北京の中心部からなら、地下鉄を2本乗り継ぎ1時間半。さらに路線バスに乗り換え、「劉村」(劉家の村)「孫村」(孫家の村)「桂村」(桂家の村)と「誰それの村」という名前の停留所が続く道路を30分走り、案内標識に「廊坊」という河北省の地名が出始めるころにようやく到着するという距離にある。

私は農民工の取材をするときには、可能であれば意識してタクシーを使わないようにする。恐らく、新建村に住んでいた農民工たちも、故郷から出稼ぎできて北京駅に降り立ち、地下鉄とバスを乗り継いでこの町に着き生活をスタートさせたはずだからだ。この日の私も、彼らと同じ時間をかけこの町にたどり着くことで、体にまとわりつく疲労感や空気感が、この町の風景の一部として私を溶け込ませてくれたのかもしれないと思う。これがタクシーで時間と距離をショートカットすると、違う土地の空気を持ち込んでしまうような気がする。

エアコン設置・修理のチラシだらけの壁(新建村)

ちなにみに廊坊は、シャープを傘下に収めた台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の子会社が、「中国のアップル」や「中国の無印良品」と呼ばれる小米(シャオミ)のスマートフォンを製造する工場を置く工場の町。これら工場でライン工として働くのは、ほぼ全員が農民工である。

新建村で伏し目がちに歩いた私の目に入ってきたのは、ここでも売血の張り紙だった。そしてもうひとつ特徴的だったのは、「空調維修」(エアコン修理)、「専業空調」(エアコンの専門業者)とエアコン関係のチラシの異様な多さだ。

先の費家村同様、新建村の住宅もベッドを置くだけの物件が多かったそうだが、加えて窓のない部屋が大半だったのだそうだ。酷暑の夏、窓がなく風が通らない狭い部屋は蒸し風呂のようになったことだろう。エアコンのチラシの多さは、働いて少し余裕ができると、部屋にエアコンを付けるのが、この町に住む農民工たちのささやかな贅沢だったことを意味しているのだろう。

新建村の様子。半分以上が既にがれきと化していた(上2枚とも)

春節直前の凶行

北京から戻って間もない2月11日、北京の繁華街・西単で、無差別殺傷事件が起きた。

春節(旧正月)前の最後の日曜日となったこの日。正月を迎えるための買い物や、「年夜飯」と呼ばれる年末の食事を楽しむ人らでごった返すショッピングモールで、刃物を持った男が次々と客らに斬りかかり、1人が死亡、12人が重軽傷を負った。

現場で犯人を逮捕した北京市公安当局の発表によると、男は河南省西華県出身の35歳で、周囲に社会に対する不満を漏らし、報復したいと話していたという。また、事件を伝えた中国メディアによると、男は中学校を中退して実家を出、河南省、河北省、江蘇省と移り住みながら主に工場を渡りあるいていたのだが、仕事も生活もうまくいかず、実家にも寄りつかず、人と交流もせず、ネットカフェを転々とする生活を送っていて、世の中を悲観していたのだという。

この犯人については現状、ここに書いた以上の情報が出ていないので、この人物について語るには慎重になる必要がある。ただ私は、犯人の実家があるという西華県と同じ周口市に属し、西華県にほど近い土地を訪れたことがあるので、彼を取り巻く環境についてはおおよその想像がつく。

このあたりを訪れたのは3年前の2月、やはり春節のことだった。1990年代から上海に出稼ぎに来てリヤカーを引き廃品回収をしている農民工の友人、ゼンカイさんが帰省するのに合わせて彼の自宅におじゃましたのだ。見渡す限りの田園地帯で、自宅を離れて都会や工場に出稼ぎに行かなければ子供を進学させるだけの収入を得られる仕事が地元に無いような土地だ。

40代半ばになるゼンカイさんも中学を卒業して都会に出稼ぎに行き、長男を大学に進ませるために頑張って働いていたのだが、近年、収入が月5万円程度で頭打ちになってしまった上に、中国の進学制度のために実家の祖父母に預けて育てざるを得なかったため、長男の教育にも当然のことながら目が行き届かない。結局、経済的にも学力的にも進学をあきらめざるを得ず、長男も中学卒業と同時に父母が働く上海に出てきて、やはり月5万円程度でレストランでウエーターとして働いている。

ゼンカイさんの人生は、この地域の人たち、すなわち農村出身の貧困層の典型だといえる。北京で無差別殺傷事件を起こした35歳の男が農民工だと断定はできないが、この地域の出身で、中学中退、仕事は主に工場勤務だったと聞けば、この地域の農民工の代表的な人生を送ってきたと言えるのである。

近づきつつある限界

どのような理由があるにせよ、暴力に訴えるのが許されないのは言うまでもないこと。ただ、都会に生まれるか、地方の農村に生まれるかといういわば偶然の要素で、人生のスタートラインから圧倒的な格差がつき、進学や職業選択の機会も公平でなく、都会生まれが農村生まれよりも圧倒的に有利だという側面がいまの中国にあるのは事実だ。

この男は昨年12月、勤めていた工場を辞め、それを最後に無職だったのだという。そして、最後に勤務していたのは、大火が起き農民工が強制立ち退きにあった北京の新建村に隣接する、河北省廊坊の工場だった。

ほぼ同時期に、ほぼ同じ地域に住んでいた農民工が、かたや追い出しにあい、かたや社会に憤慨して凶行に及んだ。反発する農民工と当局との間で騒動が起こるなど、格差の問題が軋轢を生み事件化するケースも明らかに目立ち始めている。格差問題の解決は待ったなしの状況になりつつある。

確実に言えるのは、農民工は追い詰められているということ。そして今回の無差別殺傷事件が、農民工の我慢が限界に来つつあることの象徴でないとは、だれにも言えないのである。

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