『台湾有事に日本は戦場になる――が既成事実化し始めた危険度 水面下で進めてはならない台湾有事対応、徹底した議論を』(1/31JBプレス 松村 五郎)について

1/30The Gateway Pundit<New Primary Polls Show Trump Leading DeSantis By Double-Digits In New Hampshire And South Carolina>

共和党予備選になれば、トランプがデサンテイスをリードすると思われる。

In New Hampshire, Trump has the support of 37% of primary voters followed by Florida governor Ron DeSantis with 26%. RINO New Hampshire governor Chris Sununu is at 13%, the only other person who reaches double digits.

The story in South Carolina is similar, showing Trump with a slightly larger lead over DeSantis. The former President has 43% of the support from primary voters compared to the Florida governor’s 28%.

https://www.thegatewaypundit.com/2023/01/new-primary-polls-show-trump-leading-desantis-double-digits-new-hampshire-south-carolina/

1/30The Gateway Pundit<JEROME CORSI: How the CIA Engineered the “Russian Collusion” Coup d’État to Remove Donald Trump from the Presidency>

CIAとFBIがDSの中心では。マッカーシー議長はハンター・バイデンのラップトップはロシアの共謀だと主張する書簡に署名した情報機関のエージェント51人にヒアリングすると言っていたので、是非やってほしい。

https://www.mashupreporter.com/mccarthy-will-subpoena-51-intel-agents-over-hunter-biden-laptop-story/

As the FBI is forced to disclose additional documents on their “Crossfire Hurricane” counterintelligence investigation, the Hillary Clinton “Russian Collusion” disinformation campaign is collapsing, making it clear the CIA was at the center of an intelligence agency coup d’état operation aimed at removing Donald Trump from the presidency.

In January 2016, John Brennan organized a secret “Donald Trump Task Force” in the CIA, with the blessing of James Clapper, Director of National Intelligence.  Brennan organized the Donald Trump Task Force on the premise that Trump was a spy, an asset of Putin running for president in the United States. The Task Force members, including officials from the FBI and NSA, were handpicked, with no posting of jobs. As a counterintelligence operation, Brennan’s Task Force could recruit foreign intelligence agencies, including MI-6 in the U.K., as well as Italian and Australian intelligence agencies.  The Task Force spent CIA money to fund travel overseas and to pay cooperating assets to set up entrapment schemes of Trump campaign officials, including Carter Page and George Papadopoulos.  Out of Brennan’s clandestine Donald Trump Task Force, the Justice Department officially commenced Operation Crossfire Hurricane. On July 31, 2016, the FBI formally commenced Crossfire Hurricane as a counterintelligence operation.  Under the DOJ’s counterintelligence authority, the DOJ could send FBI officials overseas on FBI official business to work hand-in-hand with their CIA, U.K., Italian, and Australian intelligence counterparts recruited into the international “Stop Trump” movement.

https://www.thegatewaypundit.com/2023/01/jerome-corsi-cia-engineered-russian-collusion-coup-detat-remove-donald-trump-presidency/

1/29The Gateway Pundit<“Downhill, Disaster, Hard Times” – Under Joe Biden, 71% of Americans Say Country is on the Wrong Track: NBC Poll>

左翼メデイアのNBCですら、71%の米国人が、バイデンは米国を間違った方向に導いていると。

https://twitter.com/i/status/1619699871790899205

https://www.thegatewaypundit.com/2023/01/downhill-disaster-hard-times-joe-biden-71-americans-say-country-wrong-track-nbc-poll/

バイデンは弾劾に値する大統領です。

1/31阿波羅新聞網<普京捅刀习近平?俄外交部证实头等大事— 俄外交部证实习近平春季访俄: 将成两国关系头等大事=プーチンが習近平を突き刺す? ロシア外務省が最優先事項を確認 — ロシア外務省は、習近平の春のロシア訪問を確認した:両国関係の最優先事項になる>1/30、ロシアの衛星通信社は、ロシア外務省の情報を引用して、中共の習近平国家主席が今春モスクワを訪問することを確認し、これはロシア・中国関係の最優先事項になると強調した。これまでのところ、中国外交部はメディアの問い合わせに応じていない。

中共はいつでも反故にできるように発表しないのでは。

https://www.aboluowang.com/2023/0131/1861078.html

1/31阿波羅新聞網<寓意深刻 美驻北京使馆官微晒表情包“拭目以待”= 寓意は重い、北京の米国大使館の職員が「刮目して待つ」という絵文字パッケージを投稿>米国下院議長マッカーシーが台湾を訪問すると広く噂されており、中共は「武力による威嚇」を叫んでいる。 中国の米国大使館は、ペロシ前任議長の台湾訪問中に北京の虚勢を嘲笑したとして非難された「刮目して待つ」の絵文字パッケージを投稿した。

米国の中共へのオチョクリ。

https://www.aboluowang.com/2023/0131/1861126.html

1/31阿波羅新聞網<律师:胡鑫宇死讯公布时机可疑 或为转移视线=弁護士:胡鑫宇の死亡の発表のタイミングは疑わしい、注意をそらすために行われたかも>江西省上饒鉛山県に住む 15 歳の中学生、胡鑫宇が致遠中学校で行方不明となって106 日後、地元警察は 1 / 29、学校の南側にある金鶏山の森で首を吊った死体が発見され、DNA鑑定により胡鑫宇の遺体であることが確認されたと発表した。 このニュースは国内外の人々に衝撃を与え、疑問の声が多く上がっている。 海外にいる人権弁護士は、遺骨発見のニュースが発表されたタイミングが非常に奇妙であると考えており、中共当局がこれを利用して、中国での疫病による多数の死者の焦点を逸らしている可能性があると。

胡鑫宇には臓器摘出・売買されたとの噂もある。

https://www.aboluowang.com/2023/0131/1861119.html

1/30阿波羅新聞網<终止中共永久自由贸易地位 美4参议员提法案;中共宣布重新开放=中共の恒久的な自由貿易の地位の終了、米国の上院議員 4 人が法案を提出:中共が開放を発表>海外メディア:大問題を引き起こす;中国の「一人食」ブーム;住宅価格の13年連続上昇に終止符! 香港の住宅価格が急落…2023年、不動産会社の債務返済の年、最初の米ドル建て債券の期限は過ぎている。

中国の数字の誤魔化しもできなくなるのでは。

https://www.aboluowang.com/2023/0130/1861014.html

1/30阿波羅新聞網<最新图片显示雄安一遍死寂 学者吁习近平负上所有责任=最新の写真は雄安の周りが寂れていることを示しており、学者は習近平に全責任を負うよう呼びかけている>中国最大のゴーストタウンとして知られる「ミレニアム・プラン雄安新区」は、北京の底なし沼となり、今年の第 1 四半期だけで、さらに 416 億元が投資される予定である。 旧正月の休暇中、ある中国人観光客が雄安に車で行き、歩き回ったところ、街は美しく建てられていたが、通りには人っ子一人もいない。ある経済学者は、雄安全体が金と人の浪費であり、最終的には資金チェーンが崩壊したと批判し、習近平はこの未完成のプロジェクトに対して全責任を負わなければならないと。

https://www.aboluowang.com/2023/0130/1861011.html

何清漣 @HeQinglian  5h

これは検索エンジンである。Googleのように情報をフィルタリングするものではない。私はよく検索に使っている。興味があればマークしてください。

引用ツイート

DuckDuckGo  @DuckDuckGo  Jan 21

グーグルは昨年そうであった。

DuckDuckGo に切り替え、ターゲットを絞った広告、立ち入りすぎた追跡、オンライン・プロファイリングを、すべて無料で回避できる。

https://theatlantic.com/ideas/archive/2022/06/google-search-algorithm-internet/661325/

何清漣 @HeQinglian  50m

「まず3つの条件を満たす必要がある。①1000発以上の核爆弾を保有していること、②米国、日本、オーストラリア、台湾と同時に戦争できること、③台湾に1日で10,000発の爆弾を投下できること」

台湾は核による和平(核平と和平はhepingで発音が同じ)を迫られ、1個はチェルノブイリを遥かに超えたもので、それを打ち負かすことができるか? これは、台湾に危害を加えれば中国に不利になるよりも、戦わないほうがよいと北京に教えているのだろうか。 別な理解の仕方があるかどうかわからない?

引用ツイート

DW 中国語- ドイツの声 @dw_chinese  3h

『環球時報』元編集長 #胡錫進は29日、微博に投稿し、米空軍機動軍司令官 #ミニハン大将が 先日#2025年に米中が戦争に突入するという予測を引用し、人民解放軍は「不用意な戦いはしない」、「もし中国が武力で台湾を統一したいのであれば、まず、1000発以上の核爆弾を保有すること、米国、日本、オーストラリア、台湾と同時に開戦し、1日に台湾に10,000個の爆弾を投下する能力を持つ必要があると。

この発言をどう解釈するか?

このスレッドを表示

松村氏の記事で、中共の台湾侵攻で、日本防衛重視案を採ったとしても、在日米軍基地に中共は攻撃を仕掛けるのでは。米軍が台湾を防衛しないと宣言すれば、中共は在日米軍基地を攻撃しないでしょうけど。米軍が動くのであれば、日米抑止重視案を取らざるを得ないのでは。ポイントは米国がどう動くかです。悲しいかな、日本単独で中共には対抗できない。

記事

フィリピン海に展開する米第7艦隊所属の強襲揚陸艦から発射された防空ミサイル「RAM-116」(1月24日、米海軍のサイトより)

1、はじめに

2022年12月16日、安全保障関連3文書(国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画)が閣議決定された。

これらの文書は「日本の安全保障政策の大転換」を示すものだと報じられることも多いが、いったい何が大転換なのだろうか。

一般にメディアで報じられている論点は、防衛費大幅増額と反撃能力の保有である。

しかし、本当に大転換だと言えるのは、集団的自衛権の行使を明確にしたことではないかと考える。

2015年の平和安全法制で、「国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある」場合に、集団的自衛権の行使を法的に可能とする枠組みが作られた。

今回の3文書では、この枠組みを使って、政策として実際にこれを行使していくことが、方針として示されたのである。

3文書の中に、集団的自衛権という言葉は全く出てこない。

しかし、国家安全保障戦略には「我が国自身の能力と役割を強化し、同盟国である米国や同志国等と共に、我が国及びその周辺における有事、一方的な現状変更の試み等の発生を抑止する」と明記されている。

さらに、国家防衛戦略においては「これ(力による一方的な現状変更やその試み)が生起した場合でも、我が国への侵攻につながらないように、あらゆる方法により、これに即応して行動し、早期に事態を収拾すること」が、防衛目標の一つであると明確に位置付けられた。

これは、日本周辺の事態においても、防衛力、すなわち自衛隊を使うということを意味する。

この記述を読んで、真っ先に想起されるのは、中国による台湾への武力侵攻(台湾有事)という「力による一方的な現状変更の試み」であろう。

そこで本稿では、台湾有事に備えて今後日本が取るべき防衛政策を、集団的自衛権行使との関係で考えてみたい。

2、前提となる基本政策

台湾有事に備える日本の防衛政策を考える際、日米安保に関する基本的考え方や、台湾に対する政治外交的立場について、様々な意見があろう。

しかし、ここでそれらについて論じ始めると議論が発散してしまうので、本稿においては、以下の諸点を前提として議論を始めたい。

①日米安保条約に基づく米軍の支援は日本防衛に欠くことができず、日米同盟を維持することは、日本の防衛政策の基本であり続ける。

②日本は「一つの中国」に関する中国の立場を理解すると同時に、台湾をめぐる問題が平和的に解決されることを希望しており、力による一方的な現状変更には、断固反対する。

③それでも万が一、中国が一方的に台湾に武力侵攻するようなことがあった場合には、日本はこれに反対し、人権、民主主義等で価値観を同じくする台湾支持の立場を取る。

3、日本が採り得る2つの防衛政策案

以上の前提を置いた場合、台湾有事に備えて日本が現実に採り得る防衛政策には、大きく次の2つの方向性があると考えられる。

(1)日米抑止重視案

台湾に対する侵攻があった場合に、米軍と自衛隊が連携して台湾を防衛できる軍事体制を平素から共同で構築しておくことで、中国による台湾武力侵攻への抑止力を最大限に高めるとともに、抑止に失敗してもこれに勝利する。

(2)日本防衛重視案

中国による台湾武力侵攻にあたり、日本として台湾を支持し支援するが、自衛隊の防衛力は、台湾防衛とは一線を画すことを明確にし、あくまでも日本の領域に対する攻撃があった場合に、断固これを排除できる体制を目指す。

端的に言えば、日米抑止重視案は、もはや日本防衛と台湾防衛は不可分なので、両国の防衛を軍事的に連結した方が、抑止・対処の両面で得策であるという立場である。

対する日本防衛重視案は、中国が台湾に武力侵攻する場合、日本領域を同時に攻撃するとは限らないという認識の下に、日本の領域を防衛しつつ、直接の軍事作戦参加以外の方法で台湾を支援する方が得策だとする立場である。

どちらの案を採るかあらかじめ決めることなく、その時々で臨機応変に振舞えばよいだろうという声が予想されるが、それには3つの問題がある。

まず、どちらの案を採るかによって、自衛隊が持つべき能力の質と配置は変わるので、仮にでも方針を決めなくては、一貫した方針の下での防衛力整備はできない。

また米国との共同作戦立案、共同訓練実施にも支障をきたす。

次に、どちらの案で防衛力整備をするかという日本の防衛体制は、中国の日本に対する態度にも影響を与えるので、それは日本の外交方針と合致したものでなくてはならない。

すなわち、日米抑止重視案で体制を構築する場合には、中国に対して強硬なメッセージを送ることになり、外交方針もその方向で進めざるを得ず、後戻りはできない。

3つ目として、基本方針としてどちらを採るかがはっきりしていないまま危機を迎えた場合、日本国内の世論が分裂し、それを中国による情報戦に利用される恐れがある。

今のうちに国内でしっかり議論した上で、国として方向性を明確にしておくことにより、一貫した方針の下で断固とした態度で危機に臨むことができるのである。

それぞれの案には利点と欠点があり、それは政治・経済の分野にも及ぶものであるが、ここでは防衛・安全保障の見地から、両者を比較してみたい。

4、日米抑止重視案の利点と欠点

この案の利点は言うまでもなく、日米の戦力をあらかじめ一体化したものとして高めることで、中国が台湾に武力侵攻しようとする際には、米国のみならず、必ず日本の戦力も相手にしなくてはならないと認識させることで、抑止効果を最大限に高められることである。

日本がこの案を採る場合には、中国としては台湾侵攻と同時に日本を攻撃しなくては、その成功は覚束ないことになる。

その結果、抑止が破れた場合には即、日本の領域が戦場となることを覚悟せねばならず、これは日本にとっての致命的な欠点となる。

もちろん、これはあくまでも日本にとっての欠点であって、最終的な対中勝利を追求する米国にとっての欠点というわけではないので、米国は日米一体化を追求するであろう。

中国が海軍力の強化や対艦弾道ミサイルの配備によって、いわゆる接近阻止/領域拒否(A2/AD)の能力を高めていることに対応して、米国はインサイド・アウト作戦と呼ばれる構想を採用していると言われる。

この作戦構想によれば、戦争になった場合、台湾や南西諸島周辺にいる艦艇や航空機は、中国のミサイル等の脅威に無防備であるため、いったんその射程外に退避する。

そして第1列島線(日本~台湾~フィリピン)に分散配置された陸軍や海兵隊の部隊が、インサイド部隊となって、中国の攻撃に耐えつつ対艦・対空攻撃を継続するのである。

この案を採用した場合には、日米一体となった作戦の中で、陸上自衛隊もインサイド部隊の一部ということになろう。

これによって中国側の海・空・ミサイル戦力を消耗させた上で、機会を捉えてアウトサイド部隊である米海空戦力が入ってきて決戦を挑む構想になっている。

この場合、海・空自衛隊は、この米海空戦力の進出を支援する役割を担うことになると考えられる。

このインサイド・アウト作戦構想は、戦略予算評価センター(CSBA)というシンクタンクの報告書の中で命名されているものであり、米軍として公式に表明されたものではない。

しかし2022年11月、米空軍が沖縄の「F-15」戦闘機退役に伴って後継機を沖縄に配備せず、アラスカの「F-22」戦闘機をローテーション配備すると発表したのは、戦時の中国ミサイルからの退避を意識したものだと考えらえている。

また、公式の軍改革コンセプトとして既に示されている米陸軍のマルチ・ドメイン・タスク・フォース(MDTF:多領域任務部隊)や、米海兵隊のエクスペディショナリー・アドバンスト・ベース(EAB:遠征前進基地)は、島嶼で攻撃に耐え抜くインサイド部隊としての編成や戦法を具現化したものである。

1月12日の日米安全保障協議委員会(2+2)で米側から日本側に示された、沖縄所在の海兵連隊の海兵沿岸連隊への改編も、このEABコンセプトの具体化である。

米国政府は、政治的配慮もあって、東アジアにおける作戦構想を公的に示してはいないが、米軍の体制移行の動向を見ると、概ねインサイド・アウト作戦構想に沿った作戦が米軍内で立案されていると見てよいであろう。

この作戦構想の下では、台湾有事の初期の段階においては、第1列島線に配置された地上部隊が中国の攻撃に耐え抜いて、対空・対艦攻撃によって中国海空軍を疲弊させ、機を見て米海空軍が反転攻勢に出ることになる。

すなわち、当初第1列島線が、激烈な各種ミサイル応酬の場となることは、米国にとっては織り込み済みのことなのである。

ところが日本にとっては、第1列島線とは、南西諸島から九州、本州に連なるまさに国土にほかならない。

抑止が敗れた場合、ここが激烈な戦場となることは、米国にとっては最終的に中国に勝つために仕方がないことなのかもしれない。

しかし日本にとっては、この際戦場となる日本国民の安全が見過ごされがちになるという点が、本案の大きな欠点なのである。

日本が日米抑止重視案を採る場合には、この構図をよく理解した上で、日本国民の安全確保という見地からの意見を、はっきりと米側に申し入れる必要がある。

そして、その配慮を作戦に反映させるよう強く働きかけ、この案の欠点を補っていくことが、日本として本案採用の条件となる。

その上で日本側としても、米軍と連携しつつも国民の安全を最大限追求できるような自衛隊の運用構想を工夫するとともに、ミサイル防衛や国民保護のための施策を進めていく必要があろう。

今後、反撃能力(相手領域に対する攻撃能力)を導入していくことを考えると、抑止効果が高まるという利点と、日本が戦場となるという欠点は、さらに先鋭化する。

これにより、この案を採る場合には、欠点軽減のための諸策を真剣に考えていく必要性が、ますます差し迫ったものとなっている。

5、日本防衛重視策の利点と欠点

日本防衛重視策の利点と欠点は、日米抑止重視策の概ね裏返しとなり、その利点は、日本の領域が戦場となるリスクを多少なりとも減じることができる点となる。

しかしこの利点は、中国が台湾に武力侵攻する際に、同時に日本の領域にも攻撃を加えることが確実であれば、意味がない。

これが利点であるためには、日本がこの案を採ることにより、中国が台湾侵攻に際して日本攻撃をためらう理由がなくてはならないが、それはあるのだろうか。

米国が台湾有事に介入する際、在日米軍基地がその拠点になることから、中国側としては、できればこれを阻止したいのは確かであろう。

ただし、中国にとって、台湾軍および台湾に来援する米軍を相手にするのと、それに加えて自衛隊および日本有事に来援する米軍すべてを敵に回すのとでは大きな違いがある。

また中国が台湾に侵攻する時点では、米国が軍事介入するかどうかは不明であるが、同時に日本に対して攻撃してしまえば、米国の介入は確実となる。

これらを考慮すると、当初の段階では、台湾侵攻が日本への直接攻撃を伴わない可能性はかなり高いと考えられる。

米軍が一部日本から出撃したとしても、自衛隊が守りをしっかり固めることにより、中国に日本への攻撃をためらわせるという戦略に、一定の可能性はある。

もちろんこの際には、中国が日本を攻撃してくれば、自衛隊が断固これを撃退できるという態勢を、しっかり築いておくことが重要なのは言うまでもない。

問題となるのはこの案の欠点で、これには大きく2つある。

第1は、台湾侵攻を防ぐ抑止効果が日米抑止重視案に比べて低下する点、第2は、この案で日米同盟を有効に維持し続けることができるか不安が残るという点である。

これらの欠点を補うためには、日本に対する攻撃を抑止しつつ、米軍による台湾防衛作戦に日本も何らかの形で有効に寄与するという、難しいバランスをとりながらの対応が求められる。

これはちょうど、今米国を含むNATO(北大西洋条約機構)加盟国が、ロシアからの攻撃を抑止しつつ、ウクライナに対して最大限効果的な軍事支援をどう行うかで、そのバランス維持に苦労しているのと同じである。

まず台湾に対する支援について考えてみると、直接物理的な戦闘で支援する以外にも、中国の侵攻を受けている台湾を支援する方法は様々ある。

サイバー空間においては、中国の攻撃を無効化するための台湾の能動的サイバー防衛に協力することや、台湾から世界各国への衛星や海底ケーブルを通じた通信アクセス維持のための支援を行うことが考えられる。

また、中国の軍事動向についてリアルタイムで正しい情報を世界に発信して情報戦の面で台湾を支援するとともに、経済面で台湾を支え中国に圧力を加えることなども有効であろう。

さらに、台湾からの日本人を含む外国人の退避や、被害を受けている台湾市民の避難の面でも、地理的に最も近接している日本が果たす役割は大きい。

場合によっては、今NATO加盟国などがウクライナを支援しているように、台湾に対して装備や弾薬、燃料などを供給することも大きな支援策となるかもしれない。

また日米同盟維持の観点では、日本への攻撃抑止とのバランスを取りつつも、集団的自衛権行使に一部踏み込むことも含め、米国からの支援要請に応えていくことが重要となる。

2015年4月に制定された現行の日米防衛協力のための指針(ガイドライン)では、「日本以外の国に対する武力攻撃への対処行動」の項目で、相互協力の分野として、①アセットの防護、②捜索・救難、③海上作戦(機雷掃海、船舶阻止等)、④弾道ミサイル攻撃対処、⑤後方支援が挙げられている。

これらに関しては、武力行使とは一線を画したものから、ほぼ日米一体化した戦闘参加に近いものまで、実施要領によって大きな幅が存在する。

その時々でバランスの取れた適切な政策判断を行い、具体的な協力の内容を決めていくことが求められよう。

このように、日本防衛重視案を採ったとしても、その弱点を補うべく、台湾や米軍に対する各種支援を平素から準備し、訓練していくことで、台湾有事の抑止や日米同盟の実効性維持をある程度担保していくことは可能だと考えられる。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。