『メディアが報じない、日米通商協議の真相を読む 米国にとっては優先度低く双方とも「仕切り」を重視』(8/17日経ビジネスオンライン 細川昌彦)について

8/18阿波羅新聞網<川普动作快 习近平无可奈何 美媒:高层全乱 反对派胆壮了=トランプの動きは早い 習近平は為す術なし 米メデイア:上層部は乱れている 反対派は大胆になった>NYTは、「中共は財政刺激か貨幣刺激かを選択して決定しなければならない」と。WSJは「国務院の分担で人民銀行は劉鶴が、財政部は副総理の韓正が担当している。お互い罵り合い、内部の不協和音を晒している」と報道。

中共は「経済で元に戻る余地を探し、できるだけ引き延ばし、出方を見ながら」と言うが、何もできないことを表している。ただ中共は自分の独占的な経済地位を失いたくないと思っている。貿易戦以来、株式は連続して下がり、人民元も4月中旬から9%も下がった。ネット監視員はこの種の批判記事を削除するのに忙しい。

同時に外国企業は生産ラインを中国から移転しようとしている。NYTは「ここ数日、商務部や警察、その他の役人は輸出業者を召喚し、将来の計画について査問した。その中には、解雇があるか生産ラインを他の国に移すか等も含まれている」と報道した。

北京・ロンドン研究コンサルティング会社のパートナーのトレイ・マッカーバーは「経済が下降し、米国と摩擦に及んだのは民衆に反対の機会を与えた」と述べた。

香港中文大学で中国政治を長期に亘り研究して来た林和立は「習は最終仲裁者として振る舞うことはできない。從って、信頼している顧問達の意見の相違も取り除くことはできない」と述べた。

http://www.aboluowang.com/2018/0818/1159870.html

8/17阿波羅新聞網<中美大战不止贸易战 川普刚推翻奥巴马机密令!=米中戦争は貿易戦に止まらず トランプはオバマの秘密命令を覆す>米中の経済分野での絶えざる緊張以外に、米国政府は他の分野でも中共を抑止し始めた。16日のWSJは「トランプはオバマ時代の秘密命令を覆した。これは米国政府がネットを利用して相手を攻撃することを定めた大統領令である」と報道。台湾の経済財政専門家の謝金河は「米国のトルコ制裁は、実は中国との貿易戦の一部であり、標的は中国である」と述べた。

トランプが大統領令を変えたのは、行動するための規制を緩和したこと。これは部門間の複雑な手順を踏む必要があり、ネットで攻撃するときにはこの手順を遵守しなければならなかった。政府内の情報通は「これは具体的に攻撃できるようになった第一歩である。この決定は軍事行動に役立つし、外国勢力の選挙への影響を抑えられる。これにより脅威に対応できるようになった。知財の窃盗行為も防止できる」と述べた。

謝金河は「$は見た所、独り勝ちである。今の勢いは変わらない。もし、$がずっと強ければ、新興市場にある資金は逃避する圧力が大きくなる。トルコは世界6位の鉄鋼生産国である。トランプがトルコに高関税を賦課したのは、米国経済を強くする意味もあるが、影響を受けるのは中国である。このところ中国経済は明らかに悪化している。テンセント、バイド等大型企業の株は暴落した。米中貿易戦は続くと見ている」と述べた。

http://www.aboluowang.com/2018/0817/1159655.html

8/18阿波羅新聞網<贸易战北戴河中南海对策 任正非泄密!内部文件曝光 ——华为任正非就贸易战表态曝光=貿易戦に関し北戴河会議で採った中南海の対策を任正非が洩らす 内部文書が明らかに フアウエイの任正非が貿易戦について暴露>16日、経済界で有名な曹山石は「フアウエイ総裁の任正非は内部文書を明らかにし、米中貿易戦争について3点触れている。これは貿易戦争への対策である」と明らかにした。

内容について阿波羅網のコメンテーター王篤が分析。①「“我々が今直面している米国との貿易戦は緊張の第一段階で準備を良くすることだ。投降は活路にはならない”=これはWTO加盟時から今に至るまで約束を果たさないできた態度と一緒、北戴河会議後でも変化はない。②「“緊張の第一段階”=トランプは長くて後2年、再任はないの意味。オバマの昔の様に戻れば緊張の第一段階は終わりを迎える。③“投降は活路にはならない。亡国の輩は国民を踏みにじるものである。我々は彼らの言う通りにはならない”=中国人の今は亡国の輩ばかり。1949年共産党が政権を取って以降、我々は漢族ではなく、マルクス主義者の本に占領されているではないか。

自由主義法学者の袁紅冰は2016年年初に「中国は既に亡国の輩となった。中国憲法は “マルクス主義は13億人の中国人が守らなければならない指導思想”と明記してある。これは国の誠実さを必要としていることを表す。また武器と血を持って全中国人に外来思想に跪くことを迫るものでもある。中国はマルクス主義の政治植民地であり、精神植民地でもある」と述べた。

http://www.aboluowang.com/2018/0818/1159836.html

細川氏の記事で、日本のメデイアの報道を鵜呑みにすれば誤判断してしまうという事です。いつからメデイアは劣化したのか。筒井清忠氏の『戦前日本のポピュリズム』を読みますと、新聞は反体制で自由民権論者の集会を支援し、日比谷焼き打ち事件では日露戦争継続を煽りましたから。それでも昭和40年~50年代にかけて、左に偏った論調は少なかったです。NHKの放送終了時には君が代と日本国旗又は富士山の映像が流れていましたから。国旗掲揚や国歌斉唱が少なくなってきている現在は座標軸が大きく左にずれてしまった感があります。精神的頽廃以外の何物でもありません。地球市民を標榜する人はまず中国に行き、内モンゴル、ウイグル、チベットの人を救う活動を是非して戴きたい。善意を通じさせてみて下さい。

日本は民主主義国家なので国民一人ひとりが強くならないと、独裁者が統治する専制政治に屈することになります。彼らは血を流すことを何とも思いませんので。情報弱者は罪になると思います。国内のいろんな場面で外国勢力が裏から動かしていることも想像できませんと。子々孫々が危うくなります。

記事

8月9日から2日間、米ワシントンで日米通商協議(FFR)が開催された。「全面対立は回避」「環太平洋経済連携協定(TPP)と2国間貿易交渉の板挟み」といった報道が多かったが、こうした見方は必ずしも正しくない。多くの企業に影響が及びかねないFFRの初会合を、どう読むべきか。メディアがほとんど報じていない舞台裏を解説する。

8月9日から米ワシントンで開催された日米通商協議(写真:AP/アフロ)

8月9~10日(米国現地時間)の2日間、日米の新通商協議(FFR)の初会合が米ワシントンで開かれた。

日本のメディアは大挙してワシントンへの同行取材を実施したようだ。ただ、その報道ぶりには首を傾げたくなる面もあった。正しく状況を理解するために、敢えて報道のあり方にも触れてみたい。

「木を見て森を見ず」の報道

まず、FFRの初会合後、メディアには次のような見出しが躍った。

「自動車、農業は折り合わず、先送り」

「全面対立は回避」

昔から日本の報道は日米交渉になると、「対立」「圧力」という言葉が躍って、こうした捉え方をしがちだ。

日米関係も長年、凪状態だったので、激しい貿易交渉を経験しているメディア関係者もほとんどいない。そうすると、こうした貿易交渉のプロセスに関する相場観も持てずにいるようだ。さらに、この会合にしか目が行かず、「木を見て森を見ず」になってしまう。

結論を言えば、FFRはまずは順調な滑り出しだった。

これはあくまでも協議の初会合だ。交渉の定石として、まずは時間軸と議論のスコープのすり合わせを行うものだ。当面のターゲットは9月後半に予定されている日米首脳会談である。そこでどういう目に見えた成果を出すかということに、恐らく共通認識を持ったのだろう。

今回は、日米双方が土俵に上がって1回目の「仕切り」をしただけだ。「仕切り」は、双方が優先したいこと、要求の意図を相手方に伝え切ることから始まるものである。今回の初会合で、最初からなんらかの合意をしたり、具体的な成果が出たりすると考える方がおかしい。何回かの仕切りを繰り返して、「立ち会い本番」である9月後半の日米首脳会談の直前が交渉のヤマ場になるだろう。

「協調ムードを演出」は当たり前

また、「協調ムードを演出」といった解説も多かった。

これも当たり前だ。最初から交渉にけんか腰で臨むわけがない。信頼できる交渉相手に見せるのは、交渉者として当然の振る舞いだろう。茂木敏充経済再生担当大臣もライトハイザー米通商代表部(USTR)代表も交渉の基本を忠実に守っているに過ぎない。仕切りを重ねて次第に顔が紅潮していくように、首脳会談という「立ち会い」直前に激しくぶつかり合うのだ。

7月末の米欧首脳会談もまさにそうであった。首脳会談直前にライトハイザー代表はマルムストローム欧州委員(通商担当)に対して激しい要求を繰り返すばかりだった。

ただ日本政府としてはどうしても押さえておきたいことがあった。

EUは米欧首脳会談での合意で、「今後、交渉中は自動車関税の引き上げを行わない」という確約を米国側から引き出せなくても、そう解釈できる文言を合意文書の中に入れることに成功した。日本も少なくともEUと同じ状況にしておきたい。それが、日本が米国に持ち込んだ「信頼関係に基づき協議を続けていく」との文言だ。

協議中は自動車関税の引き上げなど信頼に背くことはしない、ということを暗に意味している。最終的に自動車関税もトランプ氏の判断次第でどうなるかは分からないものの、当面の安心材料を得たいということだろう。

米国は当初、「協議は2時間だけ」と提案

米国から見る視点も必要だ。

交渉は相手方から見る目も必要だ。日本からだけ見ると、日米交渉は日本の今後を大きく左右する一大イベントだ。しかし米国から見ると当然のことながらそうでない。

ちょうど日米協議が行われていた頃、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉がヤマ場を迎え、ライトハイザー代表はワシントンを訪れているメキシコの経済大臣と激しい交渉をしていた。まさに協議の掛け持ちをしていたのだ。しかもトランプ政権にとっては、NAFTAの再交渉の成果の方が中間選挙対策としても優先度が高い。物事を相対化して見ることも必要だ。

7月末には米欧首脳会談があり、それを受けてEUとの交渉も今月予定されている。米欧、NAFTAの交渉を抱えて、USTRもマンパワー不足でパンク状態だ。日米協議の事前準備もほとんどできず、当初7月に予定されていた初会合がずれ込み、日本の要望で今回、やっと開催にこぎつけた。

本来、閣僚レベルの協議を行う時には、事前に事務レベルで議題、内容についてすり合わせをしているものだ。しかし今回はそれもなく、ぶっつけ本番で、米国の出方も事前に掴めず、日本も出たとこ勝負だった。

今回、茂木大臣とライトハイザー代表がまず2人だけで話す場を持ったのもそういう事情からだ。

ライトハイザー代表もNAFTA交渉があることから、当初日米協議は「初日の2時間だけ」と言ってきて、日本政府関係者は唖然とした。

何とか2日目を行うことで、双方の主張内容をきちっと伝え、今後の段取りの共通認識を作るといった初回としての最低ラインは何とか確保したようだ。

にもかかわらず、日本のメディアの中には、「9日の協議は決裂を避け、ひとまず10日に延期したが、米国がさらに強硬な要求をしてくるリスクはある」と、米国側の事情も理解せずにこうした報道をするところもあった。

「TPP」か「2国間交渉」かの二者択一ではない

また、「環太平洋経済連携協定(TPP)と2国間貿易交渉の板挟み」「TPP vs 2国間」といった構図で報道するメディアも多かった。こうした報道にも注意が必要だ。TPPと2国間が二者択一であるかのように思い込んでいるようだ。

忘れてはならないのは、昨年2月の最初の日米首脳会談だ。TPP離脱を表明したトランプ政権と議論になったのが、TPPと日米2国間への向き合い方だった。その際の共同声明を振り返ってほしい。

「日米2国間の枠組み」と「日本は引き続きTPPを推進すること」の両方を併記している。これを噛み砕いて言えば、日本が(将来の米国のTPP復帰を期待して)TPPを進めることは米国としては邪魔はしないが、同時に日本は米国との2国間協定にも取り組むことが合意されているのだ。「枠組み」という言葉は「協定」とはっきり言いたくない時の常套文句だ。

その結果、TPPを進めるうえで支障にならないように、タイミングを計りながら日米2国間にも取り組むことになる。

その2国間の枠組みも、まず中身が大事で、例えば、農業、自動車など双方の関心事項を詰めることから始まる。トランプ大統領も関心は「実利」であって「協定という形」ではない。アピールしたい支持者たちは、牛肉がどうなるかに関心があるが、それが自由貿易協定(FTA)かどうかには関心はまるでない。

「2国間協定とは言ったがFTAの言及はなかった」という報道もあった。これは事実であるものの、当然のことだ。米国が日本に対して今、交渉の「入り口」段階でFTAと敢えて言う実益は全くない。欲しいのは牛肉の関税引き下げであって、FTAではない。FTAは牛肉の関税引き下げを具体化するための単なる「手段」「形式」に過ぎないからだ。

そして交渉の「出口」ではFTAになっているというのが米国の理解だろう。

ライトハイザー代表が約2週間前に「日米はFTAをすべきだ」と公言したばかりなので、日本のメディアもFTAという言葉を言ったかどうかにばかり注意が行くのだろう。しかしそれは本質的な問題ではない。

政治日程を睨んだ首脳会談の“仕立て方”

米国は自動車問題を交渉カードとして言ってきていること、米国の本丸は牛肉などの農業であること、そのためにFTAという形式が必要であること、などについては前稿(「米欧休戦」から読む、日米貿易協議の行方)で述べたので、ここでは繰り返すことはしない。

9月の自民党総裁選、その後に予定されている日米首脳会談、そして11月の米国中間選挙という日米の政治日程を考えると、安倍総理も総裁選が終わってから、日米首脳会談で「農業カードをどうするか」の決断をするのは自然だろう。

日本の政府内も様々意見があるが、仮に前稿で述べたような「TPPをベースにした日米2国間の経済連携協定(EPA)案」を目指すにしても、TPPが発効するまでは他のTPP参加国が疑心暗鬼になることは避けたいところだ。

そこで、それを来年に向けての目標としながらも、その“手付金”として「牛肉関税のTPPレベルまでの引き下げ」を当面の成果に“仕立てる”ことも考えられる。その際には、米国に“いいとこ取り”されないよう、当然、TPPで合意した米国の自動車関税の撤廃もパッケージにする必要がある。

ここで、どのように“仕立てる”かの知恵が大事になる。

先般の米欧首脳会談から得られる教訓は、いかにトランプ氏の成果に仕立て上げることができるかがポイントだということだ。大豆と液化天然ガス(LNG)についても輸入拡大を約束したかのように報道されているが、共同声明をよくよく読めば、「大豆の輸入拡大に両国は取り組む」としか言っていない。トランプ大統領が選挙民に向けて「EUに約束させた」と成果を誇示しているだけだ。

いずれにしても9月の首脳会談までに、こうした綱引きが激しく繰り広げられることになる。

自動車の管理貿易はあり得ない!

なお、自動車については、最近ハガティ駐日大使が日本の対米輸出の数量規制を日本の関係者に持ちかけているとの話も飛び交っているので、付け加えたい。

関税引き上げを脅しにして、「対米輸出の数量規制」に持ち込む。これは鉄鋼の輸入制限に関して米韓FTAの見直し交渉で行った米国の手だ。安易にこうした管理貿易に手を染めた結果、韓国は今、悲惨な状況に追い込まれて悲鳴を上げている。ここでは詳述しないが、韓国からは「これでは関税引き上げを飲んだ方がマシだった」との後悔の声も聞こえて来る。

かつて80年代に日本も半導体で数量規制に一歩踏み込んだ途端に、米国は傘にかかって攻めてきた苦い経験もしている。

日本の通商経験者には「管理貿易の怖さ」が骨の髄まで染み込んでいて、それを飲むことはおよそあり得ない。米国の大使にはその深刻さへの理解を求めたい。

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