『中国の「静かなる侵略」は阻止できるのか アジア太平洋の「中国化」について豪チャールズ・スタート大学教授に聞く』(6/29日経ビジネスオンライン 飯山辰之助)、『「中国を自由市場から排除する」米国の伝家の宝刀、タイムリミット7月6日を過ぎればもう後戻り不可能に』(6/29news-vision 渡邉哲也)について

6/29中国観察<贸易纠纷升级 民间忧心 中国发白皮书自辩(图)=貿易戦争はエスカレート 民間は懸念 中国はWTO白書を出して自己弁護>28日中国政府はWTO白書を出したが、全文1万2千字で4つに分かれている。①中国は加盟時の約束を誠実に履行②中国は多国間貿易を支援③中国は加盟後世界に貢献④中国は積極的に対外開放を謳った。広州中山大学教授は中国が加盟時の約束を履行していないので、米国と貿易戦争になり、民間は心配しているのを抑えるために白書を出した。しかし香港の経済学者は自己弁護に過ぎないと。WSJは、中国の対米黒字は2758億$にもなると。「経済学週報」の副編集長は「中国はグローバル経済に於いて重要な役割を演じようとしているが、中国は既に三方面で貿易秩序を破っている。中国は圧力で安定した政策を採り、それが経済を発展させて来た。しかし、権力者が発展の機会と果実を独占し、人件費は低く抑えられたままである。労働者の福利や保護は保証されていない。この他、中国は長期に亘り所謂保護貿易主義を採って来た。研究開発コストを低くして他国の技術を盗んで来た」と。

2001年中國加入世界貿易組織時的部分入世承諾。(圖片來源:手繪插畫)2001年中国がWTO加盟時に約束した事項の履行状況(図の来源:手で作ったもの)

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/06/30/863128.html

6/30日経朝刊<米中摩擦、人民元が急落 7カ月ぶり水準 当局、下落を容認 関税上げに備えか 市場に不安心理も>

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32433680Z20C18A6EA2000/

中共支配の終わりの始まりになるかどうかです。習が鄧小平の韜光養晦政策を止め、有所作為に転換したことが米国という虎の尾を踏んだという事でしょう。鄧小平の方がズル賢く、世界を騙しとおせましたが、習は愚かにも中国が世界制覇するという野望を明らかにしました。世界にとっては騙されずに済んだので良かったと思います。中国は通貨覇権を握っている米国の力を甘く見ています。IEEPAを中国に適用すれば中国の持つ1.18兆$の米国債は紙屑となります。またSWIFTのリストから中国企業の名前を消せば、主要国との貿易もできなくなります。CIFUSは中国からの投資を制限するようですし、人民元と株価は大暴落するのでは。

飯山記事に出て来る中国人外交官でオーストラリアに亡命したのは陳用林氏です。スパイ防止法が無い日本はもっと危ないでしょう。ハニーと金で籠絡された政治家、経営者、メデイア人は沢山いるのでは。発言内容に注意し、不投票・不買で対抗して行きませんと。

http://jp.ntdtv.com/news/17608/%E4%BA%A1%E5%91%BD%E5%A4%96%E4%BA%A4%E5%AE%98%E3%81%8C%E8%AD%A6%E5%91%8A%E3%80%8C%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%81%A7%E3%81%AF%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E3%82%B9%E3%83%91%E3%82%A4%E3%81%8C%E5%A2%97%E5%8A%A0%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%80%8D

渡邉哲也氏の『日中開戦2018 朝鮮半島の先にある危機』を読み終えました。米国の経済覇権について書かれています。非常に分かり易く書かれていますので、一読を勧めます。

飯山記事

トランプ政権は7月から500億ドル相当の中国製品に関税を課すと発表した。即座に対抗関税を発表した中国は、今世紀半ばまでに米国に並ぶ大国になるという目標を掲げている。両者の角逐は足元の“貿易戦争”だけでなく、先端技術や軍事まで幅広い分野で本格化していくだろう。

日経ビジネスでは6月25日号特集「米中100年 新冷戦~IT、貿易、軍事…覇権争いの裏側」で、現在の関税措置の打ち合いや米国の懸念、中国化する世界の現状を徹底した現地取材でまとめた。それに関連して、米中に精通した専門家のインタビューを掲載する。

中国の影響力が急速に強まっていたオーストラリアでは昨年から反中感情が噴出し始めた。今年2月には豪チャールズ・スタート大学のクライブ・ハミルトン教授が『Silent Invasion~China’s Influence in Australia(静かなる侵略~オーストラリアにおける中国の影響)』という著書を出版。政治家への資金供与や大学への寄付、企業買収などにより豪州が中国に「侵略」されている様を克明に描き、広く豪州で物議を醸した。豪ターンブル政権は中国との関係見直しに動いたが、足元では豪中関係の悪化に苦しむ。オーストラリアはこれまでの関係をリセットできるのか、中国のアジア太平洋地域における影響力の拡大は阻止できるのか。『静かなる侵略』の著者ハミルトン教授に聞いた。

(イラスト:北沢夕芸)

—親中派と見られていたターンブル政権は昨年からオーストラリアにおける中国の影響を排除しようと動きはじめました。

クライブ・ハミルトン・豪チャールズ・スタート大学教授(以下ハミルトン):オーストラリアでは1年ほど前に中国に対する認識のシフトが起きました。北京が長年に渡ってオーストラリアの政治、経済、学界エリートの言動に影響を及ぼしていたことに人々が気づいたからです。中国の影響力拡大やその手法に関する詳細なニュースやリポートが主要メディアや情報機関から出され、私の著書も広く読まれています。政府も中国との関係見直しに動き始め、7月には(中国を念頭に置いた)外国による内政干渉を制限する法律も施行される見通しです。

豪チャールズ・スタート大学のクライブ・ハミルトン教授。今年2月、豪州で中国が陰に陽に影響力を拡大している様を克明に描いた著書『Silent Invasion~China’s Influence in Australia(静かなる侵略~オーストラリアにおける中国の影響)』を出版し話題を読んだ。その内容の過激さから複数の出版社が出版を拒否する騒動も起きた。

ただ残念なのは、ここまで来るのに時間がかかり過ぎたことです。2005年、オーストラリアに政治亡命した在シドニー領事館の中国人外交官は「中国共産党がオーストラリアに深く入り込んでいる」と既に警告していました。ただ当時は誰も注意を払わず、具体的な対策が取られることもありませんでした。何年も経ってようやく、彼の警告が正しかったことが分かってきたのです。

「中国の圧力に耐えるのは容易ではない」

今もオーストラリアの政治は深刻な問題を抱えています。中国マネーに踊らされ、彼らの都合のいいように操られる政治家がいます(昨年、野党議員が中国企業から金銭支援を得て中国寄りの発言をしていたことが発覚している)。特定の政治家が買収されていたように、北京は個人を通してその国に影響を与えます。誰が北京の利益になっているのか、それはなぜなのか、注意して見ていく必要があるのです。

—経済界からは豪中関係の悪化を不安視する声が出ています。オーストラリア経済は中国との取引を拡大させており、既に中国なしでは立ち行かない状況です。

ハミルトン:(豪州産ワインの一部が中国の関税で足止めされたり、豪政府関係者に中国のビザが発給されなかったりといった)今オーストラリアが受けている北京からの圧力は最低限のものに過ぎません。北京のさじ加減一つで、もっときついプレッシャーを受けるリスクも十分にあります。習近平国家主席がオーストラリアと長期的な友好関係を結びたいと考えるのならば話は別ですが、今のところそうした兆しは見えない。スタンスは強硬です。

オーストラリアは中国の圧力に耐えて中国との関係をリセットできるか。北京がバックオフ(後ずさり)するまで強い態度を保てるか。残念ながら、現状で北京は今もオーストラリアの政治、経済、学界、メディアエリートの手綱を握っています。今の段階では北京の圧力に抗することは難しいかもしれません。

中国の弱点はソフトパワー

—中国の影響力はアジア太平洋全体に広がり、かつ深まっています。

ハミルトン:中国にも弱点はあります。たとえば経済的、軍事的な影響力に比べて文化的な影響力(ソフトパワー)は小さい。彼らが持つマネーに群がる国々も、社会主義まで取り入れようとはしていません。民主主義のシステムに比べ中国の政治経済システムは硬直的で脆い部分がある。経済が立ち行かなければ、たちまち行き詰まるリスクを抱えています。

もっとも、しばらく中国の成長は続くでしょう。長期的に向き合っていくためには、互いの利益になる形を追求しつつ、かつ内政干渉には強い態度で臨まなければなりません。経済と政治とをできる限り分離し、経済的関係を構築したいというメッセージを北京に送り続ける必要があるのです。

これを実現するのは容易ではありません。中国との関係を見直すにはコストがかかるからです。経済的な損失を覚悟しなければいけないところまで来ています。アジア太平洋地域の各国に求められているのは、「自分たちの主権はいくらの価値があるのか」を見極めることです。主権を犠牲にしても(中国の支援を得て)GDP(国内総生産)の成長を優先させたいのか、あるいは、GDP成長をある程度犠牲にしても、自分たちの価値観を守るために中国との関係を見直しに踏み切るのか。各国が決断を迫られているのです。

米国が手を引けば中国はますます自信を深める

汚職や腐敗が蔓延している国々が、どこまで後者(価値観を守る)ことを選択できるのかは疑問です。北京が巧妙なのは、これまで西欧諸国が軽視してきた国々、たとえばアフリカ諸国などに入り込んだ点でしょう。オーストラリアで言えば(ポリネシアやミクロネシアなどの)太平洋諸国がこれに当たります。ここはオーストラリアにとっては裏庭のようなものですが、これまできちんと支えてきませんでした(今年4月、中国が南太平洋のバヌアツで軍事基地建設を検討していると豪州メディアが報じた。バヌアツと豪州とは2000kmほどしか離れていない)。

問題は同盟関係にある米国の動向です。彼らがインド太平洋で存在感を保とうとすれば豪中関係見直しの後押しになりますが、現状で米国のプレゼンスは弱まっています。もし今後、米国がこの地域から手を引くような兆しを見せれば、中国はますます自信を深めて、影響力の拡大に動くでしょう。

渡邉記事

写真:ロイター/アフロ

連日、米国トランプ政権及び米国議会は、中国への制裁強化を打ち出し、中国との対立姿勢を明確化させている。そして、米国の伝家の宝刀ともいえる2つの法律を中国に対して適用すると世界に向けて発信した。

一つ目は「米国通商法301条」(貿易相手国の不公正な取引慣行に対して当該国と協議することを義務づけ、問題が解決しない場合の制裁について定めた条項)であり、これを根拠に中国からの輸入品500億ドル(約5兆5300億円)相当に、25%の関税をかけるとしたわけだ。

当然、これに対して、中国は強く反発し、米国からの輸入品に同額の関税をかけるとしたのであった。対して、トランプ大統領は、中国が報復関税をかけるならば、さらに2000億ドルの産品にも関税をかけるとし、また中国が報復するならば、同額の2000億ドルを積み増すと発表した。これは中国から米国への輸入額とほぼ同額であり、要は全部に関税をかけると脅したのである。

また米国と中国との間の最大の懸念事項である「中国通信大手ZTE問題」にも大きな進展があった。米国はZTEに対して、米国の制裁を破ったとして、7年間の米国内販売禁止と米国企業からの技術移転禁止を命じた。これにより、ZTEは操業停止に追い込まれ、次世代規格である5Gでの展開も危ぶまれることになったのであった。

しかし、これは中国側の必死に説得により、10億ドルの罰金と4億ドルの供託金で回避される見込みとなった。だが、これに議会が反発、米国上院は、この合意を白紙化し、中国通信最大手であるファーウェイにも制裁を課す法案を絶対的多数で可決したのである。この法案は来年度の軍事予算などを含む国防権限法に盛り込まれているため、大統領権限でも簡単に解除できない仕組みになっているのである。これにより、ZTE及びファーウェイの株価は暴落、将来の展開が見込めない状況に追い込まれ始めている。

二つ目は「IEEPA法」(国際緊急経済権限法)の採用である。安全保障・外交政策・経済に対する異例かつ重大な脅威に対し、非常事態宣言後、金融制裁にて、その脅威に対処するという法律であり、議会の承認なしで、脅威となる対象の米国内での経済活動や金融取引を制限又は禁止できるという法律である。そして、金融取引の対象には資産の凍結や没収まで含まれているのである。

つまり、大統領が宣言し大統領令を出すだけで、相手を徹底的に潰すことができるのである。米国のISやイランなどへの金融制裁はこれを根拠に行っているわけだ。米国は中国からの先端企業への投資に対して、これを適用しようとしているわけだ。

これに先立ち米国下院は、外国投資を審査する対米外国投資委員会(CFIUS)の権限を拡大する法律を絶対的多数で可決しており、これは上院も通過する予定になっているのである。

通商法301条は、7月6日から発動される予定であり、これが予定通り実施されれば、米中の貿易戦争は後戻りのできない状況になるのだろう。そして、これは始まりに過ぎないといってよいのだろう。米国は「中国の自由市場からの排除」を始めたのである。

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