『世界の問題児、北朝鮮を密かに支えようとするロシア 北朝鮮の核・ミサイル開発にロシアが関与?』(7/7JBプレス阿部純一)、『西村眞悟の時事通信 今こそ、核弾頭ミサイル保有を宣言する時だ』(7/6)について

ロシアも中国も自国の国益を極大化しようと躍起になり、米国一極の世界を打破しようと北朝鮮を利用して世界に騒動を起こしている構図かと思われます。そこにポツネンと佇む姿が見えるのは日本では。善意だけで行動すれば足元を掬われるというのは世界の常識です。自国の利益を極大化しようとするのはどんな小国でも考え、行動しています。そうしなければ、生存できなくなるからです。日本は世界から“naive”で良いカモと思われていることでしょう。

阿部氏の記事のように北の核・ロケット開発を応援して来たのはロシアなのか、中国なのかは分かりません。衛星からのミサイル誘導も中国かと思っていましたが、ロシアの可能性もあります。証拠が出れば、国際的指弾を受けますので、悪辣な国家がそんなヘマはしないでしょう。国連が強制捜査圏を持ち、中国とロシアを調べればはっきりするでしょうが、国連に国家を上回るスーパーパワーなどありません。所詮第二次大戦の戦勝国クラブです。

地政学上、緩衝地帯を望むのは尤もなこと。日本も朝鮮半島を緩衝地帯としたいがために、日清・日露と戦いました。

7/7香港の日本総領事館前に慰安婦像2体が「保釣(釣魚島防衛)行動委員会」によって設置されました。「保釣」は韓国の従北組織・挺対協とも繋がっているというか裏で支援しているでは?「保釣」は中共の支援がなくては存在できません。結社の自由がない国ですので。「保釣」の思いどおりにさせないこともあったと論評する評論家は工作員と見て間違いありません。自由のない国、総てが党の指導の下に行われる国で、演出に決まっています。反日デモで破壊行動に発展した時も、「党がやらせたわけでなく、自然発生的に暴発しただけ」と宣ったアホな評論家がいましたが、共産党が一番恐れるのが大衆の暴動です。共産党打倒に繋がりかねませんので必ず押さえます。押えないという事は共産党のシナリオ通りという事です。

http://www.recordchina.co.jp/b183770-s0-c10.html

http://www.pressnet.or.jp/news/headline/121129_2194.html

6/22号『週刊新潮』の櫻井よしこ氏記事に中国の軍事力強化、米国に取って代わり世界制覇したいという野望を持っているとの米国・国防省報告をコメントしたものです。まあ、米国国防省としては予算を増やしたい狙いもあり、危機を煽っているという見方もできますが。それでも、世界に共産主義が蔓延することに対し、各国は真剣に防止策を考えませんと。経済で目眩ましされないようにしなければ。日本での量子暗号技術は東芝が先頭を走っていると思います。

http://newswitch.jp/p/6768-2

米国防総省の報告に見る中国の脅威

米国防総省が6月6日、「中国の軍事情勢」に関する年次報告書を発表した。海洋、宇宙、核、サイバー空間の4分野を軍事戦略の要として、中国が世界最強の国を目指して歩み続ける姿を描き、警告を発している。 報告書は、中国の目標が米国優位の現状を打ち砕くことだと分析し、そのために中国は、サイバー攻撃によって、軍事技術をはじめ自国で必要とする広範な技術の窃取を行い、知的財産盗取を目的とする外国企業への投資や、中国人による民間企業での技術の盗み取りなどを続けていると、驚くほど率直に告発している。 この件に関して興味深い統計がある。中国政府は長年、経済発展を支えるイノベーション重視政策を掲げてきた。2001年から複数回の5か年計画を策定し、研究開発費をGDP比で20年までに2・5%に引き上げようとしてきた。だが、目標は一度も達成されていない。理由は、彼らが必要な知的財産を常に他国から盗み取ることで目的を達成してきたために、自ら研究開発する風土がないからだとされている。 ただ、どのような手段で技術を入手したかは別にして、中国が尋常ならざる戦力を構築しているのは明らかだ。中国は世界で初めて宇宙軍を創設した国だ。米国家情報長官のダニエル・コーツ氏は今年5月、「世界の脅威評価」で、ロシアと中国はアメリカの衛星を標的とする兵器システム構築を宇宙戦争時代の重要戦略とするだろうと報告している。 15年末に、中国は「戦略支援部隊」を創設したが、それはサイバー空間と宇宙とにおける中国の軍事的優位を勝ち取るための部隊だと分析されている。 国防総省の報告書は、中国を宇宙全体の支配者へと押し上げかねない量子衛星の打ち上げに関しても言及しているのだ。

大中華帝国の創造 昨年、中国は宇宙ロケットを22回打ち上げ、21回成功した。そのひとつが世界初の量子科学実験衛星の打ち上げだった。量子通信は盗聴や暗号の解読がほぼ困難な極めて高い安全性が保証される通信である。「仮に通信傍受を試みたり、通信内容を書き換えようとすると、通信内容自体が〝崩壊〟する。理論的にハッキングはまず不可能」(産経ニュース16年9月3日)だと解説されている。 量子衛星打ち上げの成功で、地球を包み込んでいる広大な宇宙を舞台にした交信では、どの国も中国の通信を傍受できないのである。 中国は07年に地上発射のミサイルで高度860㌔の自国の古い気象衛星を破壊してみせた。攻撃能力を世界に知らしめたのだ。衛星破壊をはじめとする中国の攻撃の狙いは、「敵の目と耳を利かなくする」こと。違法なハッキングで世界中の技術を盗んできた中国が、選りに選って絶対にハッキングされない技術を持てば、世界を支配する危険性さえ現実化する。 中国は現在独自の宇宙ステーションを構築中だが、来年には主要なモジュールの打ち上げが続く見込みだ。東京五輪の2年後には、中国だけの宇宙ステーションが完成すると見られる。さらに、中国は月に基地をつくる計画で、月基地の完成は27年頃と発表されている。習近平氏の「中国の夢」は、21世紀の中華思想の確立であり、宇宙にまで版図を広げる大中華帝国の創造ではないのか。 中国の遠大な野望の第一歩は、台湾の併合である。その台湾に、国防総省報告は多くの頁を割いた。「台湾有事のための戦力近代化」(Force Modernization for a Taiwan Contingency)という章題自体が、十分注目に値する強いタイトルだ。付録として中国と台湾の戦力比較が3頁も続いている。 台湾と中国の軍事力は比較にならない。中国の優位は明らかであり、将来も楽観できない。たとえば現在、台湾は21万5000人規模の軍隊を有するが、2年後には全員志願兵からなる17万5000人規模の軍隊を目指している。しかし、この縮小した規模も志願兵不足で達成できないだろうと見られている。他方、中国は台湾海峡だけで19万人の軍を配備しており、人民解放軍全体で見れば230万人の大軍隊である。 台湾、南シナ海、そして東シナ海を念頭に、中国は非軍事分野での戦力、具体的にはコーストガード(海警局)や海上民兵隊の増強にも力を入れてきた。 10年以降、中国のコーストガードは1000㌧以上の大型船を60隻から130隻に増やした。新造船はすべて大型化し、1万㌧を優に超える船が少なくとも10隻ある。大型船はヘリ搭載機能、高圧放水銃、30㍉から76㍉砲を備えており、軍艦並みの機能を有し、長期間の海上展開にも耐えられる。 ちなみに1000㌧以上の大型船を130隻も持つコーストガードは世界で中国だけだと、国防総省報告は指摘する。海警局は、もはや海軍そのものだ。

ローテクの海上民兵隊 海警局とは別に海上民兵隊も能力と規模の強化・拡大を続けている。事態を戦争にまで悪化させずに、軍隊と同じ効果を発揮して、海や島を奪うのが海上民兵隊である。 彼らは人民解放軍海軍と一体化して、ベトナムやフィリピンを恫喝する。16年夏には日本の尖閣諸島周辺にまで押し寄せた。国防総省報告は、この海上民兵隊に重要な変化が表れていることを指摘する。かつて海上民兵隊は漁民や船会社から船を賃借していた。それがいま、南シナ海に面する海南省が、84隻にも上る大型船を海上民兵隊用として発注した。独自の船を大量に建造しているのだ。 海上民兵隊は南シナ海を越えて尖閣諸島や東シナ海、さらには小笠原諸島、太平洋海域にも侵出してくる。 宇宙軍と量子衛星、そして海上民兵隊。ハイテク戦力とローテク戦力を併せ持つ中国が世界を睥睨しているのである。サイバー時代においては、先に攻撃する側が100%勝つのである。その時代に、専守防衛では日本は自国を守れないであろう。 日米同盟はいまや、責任分担論が強調される。アメリカはかつてのアメリカとは異なる。国家基本問題研究所の太田文雄氏が問うた。

「仮にアメリカのトランプ政権が、〝ハイテクの宇宙・サイバー空間における脅威はアメリカが対処する。そこで責任分担で、ローテクの海上民兵隊には日本が対応してほしい〟と言ってきたら、わが国はどうするのでしょうか」 日本を守る力は結局、日本が持っていなければ、国民も国土も守りきれない。そのような事態が近い将来起きることは十分にあり得るのだ。 折りしも安倍晋三首相が自民党総裁として憲法改正論議に一石を投じた。この機会をとらえて、危機にまともに対処できる国に生れかわるべきだ。>(以上)

中国は白人が作った国際法を守る気はなく、自国が国際法を定めると思っているのでしょう。ですから海上民兵なる組織を作り、現行の国際法の隙間orグレイゾーンを有利に利用しています。便衣兵みたいなもの。南京虐殺を信じている白人と日本人に、こういう事をする中国人が信じられますかと聞きたいです。

核兵器禁止条約が7/7NY国連本部で122ケ国の賛成で採択されたとのこと。これも裏で中国が操作しているのではと疑っています。核兵器保有数で米ロに水をあけられているため。米国の軍事・経済での1極支配の打破を狙ってのことと思います。ただ、P5だけが核を持てるという論理には納得できません。P5は植民地支配や人種差別、自国民を虐殺した歴史を持つ国です。とても道徳的高潔さを持ち合わせているとは思えません。核軍縮は進めるべきでしょう。P5のもつ核弾頭数を上限1000発にし、後は現在の保有弾頭に合わせて減らしていく、大体1/8くらいにはなるかと。米・ロも核維持のコストが下がりその方が良いのでは。中国が嘘を言ってくる可能性もありますし、隠し持つ可能性もあります。IAEAの調査がキチンとできるという前提ですが。

7/9日経には、安倍首相が「日中首脳会談の早期開催を要請、一帯一路構想に協力」とか載っていました。何故日本が頭を垂れて中国に首脳会談を申し入れするのか分かりません。手土産無しでは中国は受け入れないでしょう。基本は敬して遠ざけるべきです。30兆$もの債務に苦しむ中国に近づけば、債権回収ができなくなり、痛手を負うことになります。リーマンショック時、日本の銀行が打撃を受けなかったのは、バブル崩壊で学び、安易に儲かる=ハイリスク・ハイリターンの商品に手を出さなかったからです。

中国を牽制する意味でも、米国とニュークリアシエアリングの話を進めたらどうかと思います。トランプと良い関係を安倍首相は築いているのですから、その位は言わないと。そのためには軍事費のGDP2%に近づける努力が必要です。そうすれば、軍産学の協力体制が予算的に叶うことになります。日本学術会議や日弁連、日共、反日民進党、反日メデイア等左翼が騒ぐかもしれませんが、無視すれば良いでしょう。日本の国益のためです。ただ、憲法改正発議が来年、国民投票も来年行われるとしたら、そこまでは我慢となるかもしれませんが。

阿部記事

ロシアは北朝鮮との経済関係を深めようとしている。プーチン大統領の狙いとは?(資料写真、2017年6月2日撮影)。(c)AFP/TASS Host Photo Agency/Mikhail METZEL〔AFPBB News

北朝鮮の核・ミサイル開発問題をめぐる米・中・韓の認識にはどうにもならない乖離が見られる。

6月30日にワシントンで行われた初めての米韓首脳会談で、直後の記者会見に臨んだトランプ大統領が、北朝鮮に対する「忍耐の時期は終わった」とし、今後は北朝鮮に対する圧力の強化を示唆した。一方、韓国の文在寅大統領は「制裁と対話を活用し、段階的で包括的なアプローチに基づく解決」を力説し、柔軟な対話を含む対応の重要性を主張し、韓の北朝鮮に対する「温度差」が浮き彫りにされた。

それ以前の6月21日にワシントンで開催された米中外交・安全保障対話では、北朝鮮の核・ミサイル問題で、米国側は中国に、北朝鮮に対しより強力な圧力をかける責任があると要求し、逆に中国側は米国に軍事演習などの軍事圧力を停止することで北朝鮮の核・ミサイル開発を抑制させる外交ルートによる対話路線を主張した。北朝鮮問題に関わる米中の「温度差」はすでにここでも露呈し、両者の意見が噛み合わなかった。結局、共同文書の作成は見送られ、米国側のティラーソン国務長官、マティス国防長官が記者会見を開いただけで、中国側はノーコメントであった。

こうした米韓、米中の認識の乖離をあざ笑うかのように、7月4日、北朝鮮は弾道ミサイル発射実験を行った。ミサイルは約40分の飛翔で高度2802キロメートルに達し、933キロメートル離れた日本のEEZ(排他的経済水域)に着弾した。当日午後3時半、北朝鮮は「特別重大発表」を行い、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に成功したと発表した。

米国は当初、このミサイル発射実験は「中距離弾道ミサイル」であるとし、米国本土への直接の脅威となるICBMではないという評価を発表していたが、後にティラーソン国務長官は北朝鮮を強く非難する声明を出し、その中で発射されたミサイルをICBMであると認定した。米軍の定義では、射程5500キロメートル以上をICBMとしており、アラスカやハワイなどが射程に含まれるものと見られる。

北朝鮮の弾道ミサイル開発が米国に対する直接的な脅威になったことで、トランプ政権の対北朝鮮政策が見直しを迫られる事態となったのは疑いない。しかし、米国だけでできることは限られているのが現実だ。

北朝鮮問題は緊張状態のまま膠着化?

米韓首脳会談や米中対話の結果は、取り立てて驚くに値しない。簡潔に解釈すれば、韓国は親北路線の文政権が誕生したものの、対北朝鮮と対米国との間で微妙なバランスを図る必要があり、対話による外交的解決を主張せざるを得ない。また、米中間はもっと露骨であり、米国が中国に「北朝鮮への圧力が足りない、努力不足だ」としているのに対し、中国は「緊張を高めているのは米国の圧力の結果だ、穏便に事を収めたければ軍事的プレゼンスを後退させろ」と、いわば責任のなすり付け合いの様相を呈したことになる。

この事実は、一歩下がって観察すれば、米中ともに北朝鮮問題がすぐに戦争に発展するような危険性を内在しているとは認識していないことを見て取ることができる。7月4日のミサイル発射実験がICBMであったにせよ、米国の中枢である北米大陸東部に到達できる射程1万2000キロメートル級のICBMの開発にはまだかなりの時間を要するのは確かだろう。

中国が北朝鮮に経済制裁の圧力を今以上に強化しても、効果が現れるのには一定の時間を要するし、その結果が北朝鮮の内部崩壊や対外的暴発になることは極力避けたい。しかし、外交的解決を目指しても、北朝鮮が協議に応じるには、どのような「ギブ・アンド・テイク」が可能かを含め交渉の時間が必要だ。米国の姿勢が緊迫した現状の打開を求めるものであったにせよ、米中の主張は、それなりに時間的猶予を織り込んだものと考えることができる

たしかに、トランプ政権は武力行使を含めたすべての選択肢がテーブルの上にあると北朝鮮を恫喝し、4月には日本海に空母2隻の戦力を展開してみせた。だが、マティス国防長官は5月19日の記者会見で、北朝鮮への武力行使は「信じられない規模での悲劇が起こる」と述べ、武力行使が現実的な選択肢ではないことを印象づけた。米国から戦争を仕掛ける意図がないことを明らかにしたと言ってよいだろう。

そうなると、当然予想されるのは状況の膠着化である。今後、北朝鮮問題は増大する緊張下で推移していくことが予想される。

こうした状況は、米中関係にも長く影を落とすことになり、決してプラスに作用することはないだろう。日本も韓国も、状況が打開されなければ閉塞状態に置かれる。韓国の文在寅大統領にしても、こうした状況を突破したいだろうが、北朝鮮と米国、さらに中国も受け入れられるような解決策を提案できるようには思えない。

ロシアが北朝鮮に「関与」する理由

そうした中で、膠着化する朝鮮半島問題に利益を見出している国があることを想起しなければならない。すなわちロシアである。

観点を整理してみよう。中国は北朝鮮が崩壊し、朝鮮半島が米国のコントロール下に置かれるのを受け入れたくはないから、「緩衝国家」としての北朝鮮の存続を望む。それはロシアも共有する観点であろう。同時に、ロシアにしてみれば、中国の「傀儡」となる北朝鮮も望むところではない。ロシアから見れば、「独立し、中国の干渉も受け付けない北朝鮮」が望ましい姿ということになるこれに関して言えば、ロシアのプーチン大統領は、6月2日にサンクトペテルブルグで開催された経済フォーラムで発言し、「(北朝鮮のような)小国は独立や安全、主権を守るために核兵器を保有する以外に方法がないと思っている」と述べ、北朝鮮の核保有を容認するかのような発言をしている。

ロシアにとってみれば、朝鮮半島の緊張は、米国の同盟国である日本、韓国に対する米国の安全保障コミットメントを高めることにつながり、それは米国の東アジアへの軍事コミットメント強化という形で台頭する中国への牽制にもなる。東アジアで政治的かつ経済的に覇権を確立したい中国にとっては、米国のコミットメント継続ないしその強化は迷惑極まりない話であり、話を飛躍させれば台湾統一の願望さえ思いとどまらなくてはならなくなる。結果として重要なことは、北東アジアの勢力バランスは緊張の度合いを高めながらこれまで通り維持されることになるということである。

ロシアは、目立たない形で北朝鮮への関与を進めてきた。2011年8月、脳梗塞後の病身をおして列車でモスクワを訪問した金正日に、当時のメドベージェフ大統領は北朝鮮の抱える対ロシア債務の軽減交渉を受け入れた。その結果、プーチンが大統領に復帰した後の2012年9月に「旧ソ連時期に提供された借款により北朝鮮がロシアに負った債務の調整に関する協定」によって、総額110億ドルの90%を棒引きし、残りの10%は20年間の均等割償還でロシアと北朝鮮の共同事業への投資に回すという「寛大な」措置を取った。以来、北朝鮮が極東ロシアに派遣する「出稼ぎ労働者」も増加し、これは北朝鮮にとって貴重な外貨収入源となっているとされる。今年の5月からは北朝鮮の羅津とロシアのウラジオストクを結ぶ定期フェリーも就航した。中国が北朝鮮の貿易において9割という圧倒的シェアを占めているのは事実であっても、ロシアが北朝鮮との経済関係を深めようとしていることは事実である。

ただし、中国がそうしたロシアの思惑や行動を察知したところで、ロシアに対して強硬な態度に出るわけにはいかない。

経済制裁回避の見返りで北朝鮮への制裁強化である程度の協力をしなければ体裁が取れない中国にとって、北朝鮮をロシアが経済的に支えてくれることは、(中国の北朝鮮に対する影響力が下がるという意味で外交的に好ましくないとはいえ)北朝鮮の崩壊を防ぐという意味で地政学的に望ましいことだろう。また、直接的な中露関係で言えば習近平のナショナルプロジェクトである「一帯一路」を成功に導くためには、中央アジアやインドに一定の影響力を持つロシアの協力が絶対に欠かせないことも指摘できる。

米国はどうだろうか。対北朝鮮武力行使が現実的でないなかで、北朝鮮を巡って中国と米国が政策的対応で「綱引き」をしている状況は、米国にとってやるべきことはやっていることを内外に示す意味で「悪くない」かもしれない。しかし、米国の要求に従う形で中国が北朝鮮に対する圧力を強化し、その結果北朝鮮が「暴発」するのも米国の望むところではない。

中国に代わってロシアが北朝鮮を経済的にバックアップし、「暴発」を未然に防いでくれるなら、表面的には「制裁の効果を減じる」として反対ないし批判が出てくるだろうが、「黙認」する結果になるだろう。2016年の大統領選挙でロシアの関与が取り沙汰され、トランプの選挙陣営との関係が疑われて「ロシアゲート」などと揶揄されているトランプ政権にとって、ロシアは積極的に「関わりたくない」相手でもある。

北朝鮮のミサイル開発にロシアが関与か

ただし、問題なのは北朝鮮へのロシアの関与が、経済的バックアップだけではないことだ。今年に入ってからの頻繁な北朝鮮のミサイル試射の背後にもロシアの関与が疑われる。もちろん、明白なエビデンスが出てくれば米中のみならず国際的な糾弾の対象となる行為であろう。だが、国際的に孤立し、経済的にも人材的にもリソースが豊かでない北朝鮮が、どんどん弾道ミサイルの開発を進め、ついにICBM発射実験成功まで到達した現実は、とても北朝鮮が独力で行ってきたとは思えない。

日経新聞の記事では、ロシアが北朝鮮のロケット技術者を留学させたり、ソ連崩壊後失業したロシアのロケット技術者を受け入れてきたこと等が指摘されているが、人材の交流が北朝鮮による今年に入ってからの急速なミサイル開発の進展ぶりを説明するのは無理がある。ロケットエンジンや制御技術の提供や、ロシア版GPSであるGLONASS衛星測位システムの利用など、もっと直接的な支援があったことが疑われる。

北朝鮮の核技術やミサイル技術はロシア(ソ連)由来であり、ロシアとしても技術的にサポートしやすいのは事実だろう。その意味で言えば、ロシア由来という点では中国も似たようなものだが、もし中国が北朝鮮の核・ミサイル開発に秘密裏に関与していた場合、それが露呈したらとんでもないことになる。その意味で中国の関与の蓋然性は低いと思われる。

もちろん、ロシアも北朝鮮問題の6者協議のメンバーであり、北朝鮮の核保有には基本的に反対の立場を取ってきたから、中国ほどではないにしても、それなりに外交的リスクを抱えた対北朝鮮ミサイル協力と言える。

核・ミサイル大国の北朝鮮をもしロシアが演出しているとするなら、その狙いが何なのか。中国への牽制なのか、米国への牽制なのか、あるいは北東アジアにおける「現状維持」あるいは「現状固定」なのか。直観的に言えば、ロシアにとっては、北朝鮮のICBMが米国にとっての新たな脅威となることは米ロの戦略関係から見てもプラスになる。現状、ロシアが直面しているのは米国の脅威だけだが、米国は、ロシア、中国に加えて北朝鮮も脅威になるからだ。これに直接関わる米国も、そして中国もロシアの関与に言及しないのが不可解である。

西村記事

今まで繰り返し言ってきたことであるが、ここで、やはり、言わねばならない。 何故、また繰り返し言うことになるのか。その訳は、 最初に言ったときには、 「戦後日本」の主催者であるマスコミから危険人物とされそれに雷同して同調する政界は、その言論に耳を塞いだ、つまり、思考停止したからである。 従って、 現在、我々の前に展開されている我が国内外の深刻な状況は、その戦後主催者と同調者の「思考停止(思考拒否)」の「結果」である。

つまり、戦後日本とは、 前方に眼を開いておれば障害物が視野に入っていたのに、眼をつむったまま運転を続けてきた運転手の運転する車の後部座席に座っている客だった。しかも、その「運転手」の「現実」とは、目の前に見える世界ではなく、「憲法前文と九条」というめがねの向こうに見える世界、即ち、「架空の現実」だった。この「架空の現実」が「現実」より「現実的」なのが戦後の日本である。

従って、まさに今、現在、我々の眼前にある事態は、このような「運転手」に運転させていた「結果」なのだ。その「結果」とは、北朝鮮に拉致された日本人救出を含むテロ対策、核弾頭ミサイル抑止対策、領空・領海そしてシーレーンを含む国土防衛における「空白」である。 その「空白」の故に、現在の我が国の姿は、自らが主体となって如何にするかではなく、本日の朝刊の見出しで言えば、「首相『G20連携訴える』」ということになる。

首相は、ドイツのハンブルグで、7~8日に開かれる20カ国・地域(G20)首脳会談で米中露などの首脳と個別に会談し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射に成功して脅威を増した北朝鮮に対して国際社会が緊密に連携していく必要性について強く訴えたい、と語って奥さんとともにハンブルグに飛んでいったという。 なるほど、 「国際社会の緊密な連携の必要性を訴える」か、ご苦労さんなこった、としか言いようがない。 それで、米中露が緊密に連携すれば北朝鮮のICBMのみならず、既に、我が国に照準を当てて実戦配備しているその中露の中距離核弾頭ミサイルの脅威から我が国が開放されればの話である・・・が。

言っておくが、 この度の北朝鮮のICBMは、アメリカに届くからアメリカの国務長官が深刻な顔をして騒いでいるのであって、北朝鮮の中距離弾道ミサイル、ノドン、テポドンは、とっくの昔に、我が国を射程圏内に収めているではないか! 従って、我が国が、「国際社会の緊密な連携の必要性を訴える」べき時は、とっくの昔!でなければならなかった。つまり、北朝鮮が、ICBMを撃った七月四日どころか、近年、ノドンとテポドンを試射した時どころか、ソビエトと中共が、相次いで我が国に向けて中距離核弾頭ミサイルを配備したとき!ではなかったのか。

振り返れば、その時は、アメリカの「核の傘」によって我が国は守られていると政府は答弁していた。現在も、同じ、答弁をするだろう。政府の答弁を作る官僚組織首脳の頭の「回路」は、あの前文部事務次官が親切にも我々に教えてくれ通りであるからだ。我が国の官僚の「回路」では、店に金を払って女の子と遊ぶことが「貧困調査」になるのだ。 しかし、この我が国ブレーンの頭の回路とは別に、現実は、アメリカの核の傘が当てにならないことを当然の前提にして、五十年前にフランスのドゴールがアメリカのケネディ大統領の説得を無視して核保有に進んだのだ。そして、その十数年後の1977年(昭和52年)9月、西ドイツのヘルムート・シュミット首相も、アメリカの「核の傘」が当てにならないことを前提にして、それに頼ることなく、ソビエトがNATOに向けて実戦配備した核弾頭ミサイルSS20に対抗して核弾頭ミサイルパーシングⅡを導入してソビエトに向けて実戦配備して強力な核抑止力を構築した。

西海岸のシアトルやサンフランシスコやロサンジェルス、東海岸のワシントンやニューヨークやボストン、これらの都市に核が落とされる危険を承知でアメリカは、他国を守る、という者が、アメリカ大統領に当選すると思う人がいるならば、おめでたい話である。 アメリカとは、昔から、アメリカファーストなのである。しかし、我が国政府は、一貫して、頑固に、おめでたかった。(これをアホという)

従って、安倍総理、もうぼつぼつ、ドゴールのようにシュミットのように頭を切り換えて欲しい。国家の重大時において、例の我が国独特のあの官僚的思考の「回路」から脱却しなければならない。 また、あの都議会選挙という「大衆劇場」に影響されてはいけない。 今からでも遅くはない。我が国は、核弾頭ミサイルを配備する決意を表明すべきである。その上で、7~8日のハンブルグでのG20で「国際社会の緊密な連携の必要性」を訴えて欲しい。

前に、安倍総理に、ドゴールが核保有するいきさつを研究して欲しいと公式の場で要望した。G20の連中に、フランスのドゴールとドイツのシュミットを例に挙げて我が国が核ミサイルを保有する決意をした経緯を説明すれば、凄みが増して、我が国の存在感が高まり、総理の言う「国際社会の連携」の訴えは重みを増す。 このままだと、それは、お前さんのすぐ隣の、少々頭がおかしい豚のように太った奴のことではないか、そこから遠いハンブルグで連携を訴えるよりも、まず、隣のあいつをどうするのか、君のその決意を知りたい、と言われかねない。

従って、もう一つ、「国際社会の連携」を訴える前に安倍総理がやらねばならないことがある。我が国内で暴動が起こっても、実施しなければならないことがある。それは、我が国内にある「北朝鮮工作網」と「北朝鮮支援組織」の徹底的取り締まりだ。また、軍隊を保有しないで、核ミサイルを保有するなど、国際社会で通用しない。従って、核ミサイルの保有を宣言する以上、それを管理運用する自衛隊は正式に「軍隊」でなければならない。軍隊以外の訳の分からん組織が核ミサイルを管理運用する国など、北朝鮮以上に訳の分からんグロテスクな国だと「国際社会」は判断するからだ。 従って、安倍総理は、自衛隊を正式に軍隊であるとして、その運用を「ネガリスト」の原則によると改め、我が国内の「北朝鮮工作網」と「北朝鮮支援組織」の取り締まりと我が国を含む国際社会の対北朝制裁が効を奏して、北朝鮮の政府機能が動揺し、さらに無政府に近くなったとき、速やかに国際社会と連携して自衛隊を北朝鮮域内に進入させて我が国の拉致被害者と他国の拉致被害者を速やかに救出するための体制を整えねばならない。 以上の通り、この度の北朝鮮のICBM発射を切っ掛けに、我が国は、軍隊の保有を明言し、今まで「空白」であった、拉致被害者救出を含む対テロ対策力、核ミサイルに対する抑止力、領海領空を含む国土とシーレーンと世界に居住する日本国民を守る国防力の充実に邁進しなければならない。

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